落語:かぼちゃ売り(上)
- 作詞・作曲・編曲・実演家
- (四代目)柳家 小さん
- 製作者(レーベル)
- リーガル
- 歴史的音源ジャンル
- 落語
- カテゴリ(AI 付与)
- 商売
- キーワード(AI 付与)
- おじさん, 若者, 商売, トーナス, 天秤
- 注記
- 商品番号 : 65329, デジタル変換後ノイズ除去 : 無, 落語
おじさん、こんにちは。
お、来たか。
待ってた。
今日から商売をよたろう、教えてやるから。
お前ももう二十歳になったんだからな。
二十歳って何だい?
二十のことが二十歳よ。
ああ、三十がいたちか。
そんな年があるか。
遊んでちゃ、午前が食べられない。
何で飯を食うか知ってるか?
ずらい知ってない。
箸と茶碗じゃねえ。
箸と茶碗で飯を食うのは決まってるよ。
だって、ライスカレーはシャジで食うぜ。
何を言ってるんだ。
トーナスが大変、今年はよくできたからな。
今年はかぼちゃのあたり年と言って、
トーナス売らしてやるからな、いいか。
で、籠へ糖ずつ入ってる。
いいか、勘定のしいように。
これが大きい方が八千だ、元でな。
小さい方が七千。
いいか、売るときはよく上見てな。
上手く売れよ。
元値は七千に八千だから。
上見るんだね。
それ分かったらそれが肝心だ。
それで大通りはいかねえ。
裏へ入って、何を言われても怒っちゃならないぞ。
向こうの言う通りになってなければ、
飽きないはないから、いいか。
財布を首にかけて、天秤を担いてみろ。
まずい担い方してやんな。
肩で担ごうと思うから重いんだ。
腰で担ぐんだ。
ああ、それとこの天秤棒を腰に貼り付けちまうのかい。
そんな性の高いのはないがよ。
腰で調子を取るんだ。
上手くやってこい、大きな声をしてな。
売れるときは上見るんだから、上手くやってこい。
カボチャーッと。
いやなもんだな、これ。
カボチャーッと。
大通りはいかないな。銀行屋なんかあるからな。
銀行じゃあんまりトーナース買わないから、
この裏へ入ろうかな。
大きな声をしてろ、天秤一つ。
カボチャーッと。
びっくりした。
何だよ、大きな声をしてやんて。
カボチャとは何だよ。
俺がカボチャって言われてるようで変じゃねえ。
俺の顔はカボチャに似てるか。
カボチャよりジャガイモに似てろ。
何を言ってやんて。
正面殴るぞ。
殴るぞ。
あ、そうかい。
いくつ殴る?
さあ殴ってくれ。
おいおいおい。
頭持ってきちゃいけねえよ、困るな。
だって殴るっつって言ったじゃねえ。
何だよ、向こうの言う通りになってるてんだからさ、
殴って、それでこのトーナース買え。
大変な掛け合いだな、どうも。
だま、俺お前言い過ぎたか、悪かったか、勘弁しろ。
勘弁できねえから殴れ。
おいおいおい、勘弁できねえから殴れは困ったな。
トーナース売りに来たのかい。
トーナース屋でございって、この方がいいじゃん。
ああ、その通りでござい。
人の手間に合わせちゃいけねえ。
買ってもいいが、これはいくらだ。
大きいのが八千円、小さいのが七千円。
これ安いの?
これ本場か?
本場だ。
どこだい?
分からない。
分からなくちゃいけねえ。
まあトーナースの本場だから山だな。
山だこれ。
箱根山で採れたんだ。
おい、三所の物じゃねえ。
品物は新しいかい。
新しいってもう今まで生きてたよ。
トーナースは生きてやしねえやな。
面白いこと言うな。
飽きねえ上手だな。
じゃあ大きいの二つ買うからな。
え?
さあ、二十銭だ。
お釣りを出しな。
お釣りはないから二十銭に負けとか。
おいおい、上負けちゃいかねえ。
さあ、じゃあ十六銭。
細かいの出したよ。
二つ取ってよこしな。