評議会 昭和十三年 其一 コマ59

コマ
59
評議会 昭和十三年 其一
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2518
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ね改善向上の方法を講じつゝある 尚ほ私として附加へれば文部省としても大學としても共に如何にせば 大學が最もよく其の使命を遂行し機能を發揮し得るかに就て苦心努力し つゝあるの點は同樣である、私は斯る場合に際しては大學は文部省の立 場を十分に理解し文部省も亦大學發達の歴史及教育、研究兩方面に於け る貢獻に對し深き認識を有つことに努め互に胸襟を披瀝し隔意無き懇談 を重ねたならば問題は自ら適當なる歸趨點を見出すであらう、今や擧國 一致、相剋摩擦を避け國難を克服せんとするの重大時期に於て此の問題 が圓滿なる解決を見ることを希望して已まぬ次第である 秋 (寫) 謹ンデ內閣總理大臣桂伯爵閣下ニ白ス頃者東京帝國大學總長理學博士 山川健次郞ハ其ノ本官ヲ免ゼラレタリ其ノ表面ノ理由ハ當人ノ情願ニ 基クガ如クナレトモ事ノ眞相ハ由來スル所甚ダ深ク事態重大ニシテ大 學ノ獨立ト學問ノ自由トニ關スルモノアリ其ノ責文部大臣ニ在ルハ言 ヲ待タズ而シテ文部大臣ヲシテ此ノ如キ行動ニ出デシメタル者アリト セバ亦其ノ責ヲ明カニスベキハ當然ナリト思惟ス故ニ別紙ノ覺書ヲ文 部大臣ニ呈シタルコトヲ謹ンデ悶下ニ報告ス且ツ夫レ此ノ事タル國家 的並ニ世界的ノ大問題ニシテ處分宜シキヲ得ザル時ハ汚名ヲ海外ニ表 白スルニ至ルベキヲ以テ愼重ニ且ツ敏速ニ善後ノ策ヲ講ゼラレンコト ヲ希望ス頓首再拜 明治三十八年十二月 日