丸物草鹿之記 並外數種

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不明
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マルモノクサジシノキ
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東北大学
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宿内 丸物草鹿之記 丸物草鹿之記 巨書 丸物之事付民利々々之事 一丸物の始は正治年中海野小太郎幸氏工藤小次郎行 一光等藤沢次郎親総か家に会合して作り出せり左金 吾頼家将軍此由聞し召れて御壺の内に的かけて 射させ給ひしなとに人々是を学ひ射たりしと申 伝たり 一丸物の的場の遠サ十一枝に打て的串を八十杖に立へし 又は九杖半に打て半かせて串を立れは九杖也又杖に打 て九杖にも的串を立る也いつれもはつし弓の定也 一丸物の的は裏板径五寸又は八寸也牛の白羊にて包に縫 へし板と草との間へ綿を入るいかにも高く丸しふくるゝ 様に入れて縫ひ含する也径八寸の丸物ならは矢たま りの星は四寸也径五寸の丸物ならは天たまりの星は 二寸五分也星は黒くぬる是をほしと云まはりの白き所 を連銭と云也大方笠懸の的のことし的の裏板に三所に 乳を付て総を通す也 一的総は白青黒三色の布を三くりの端にして三筋用色 一笠懸の的の如し又紅なる糸の四ツ組なるをも用るなり 一的串の事横串五尺組竪串を立たる時は内のり四人 三寸也竪布土より上三尺七寸也布のふとさ口一寸四分 又は土分又云串のふとさ五寸五分廻り也式の丸物は八寸 と申也大的の事は白かるへし木地の色也丸物笠紙の串 は黒ぬり本説也何れも木は檜木本也日記には何木を本 とするとはなけれとも昔より用付たる也 一丸物の串竹を打懸て用る事もあり前の串をは土へな して通すへし後の串をは下になして中にて切也扨細 縄にて三所詰也 一丸物大的草鹿なとの的はかくると云也取をはあくると云 也又はづすと云也小的はさみ物なとは立ると云也 一九物悪へき事築地と串との間より持て出へし心の内 に見あてかひて下に置左の手に置左の手にておさへ右にてうしその 一串に付扨前の串に付け扨上をつるすへしはつす時は前 の串より後をとき扨上をとくへし懸ル時下四寸也 一布皮の事笠懸丸物草鹿大約なとにある也的串より 一杖又は半杖後へのけて作にて串をして立る也串の内 の里長サ以下本串の加布皮は昔は五幡にて有し也少七 はしとて中比より六幅に成たる也色は浅黄たるへし長ヲ はくしのたけたるへし上をは縫めの中へ横くしの入様 にする也すそは内へぬひかへし五所に菊とち黒草にてす へし大的の布革に同し 一射手出立はゑほしひたゝれ又は素襖に小袴を着しかた くゆかけをさすへし大的に同し 一弓は白木本式也赤かるしに天するかふら藤をつかひた りとも白つるをかけぬれは丸物草鹿はさみ物射るに くるしからす但略儀也 一矢は一手四目又は一手種類にて射る也草鹿丸物武利々々 皆同し事也 一一手拝領こしらへ拾ひいら木にて作るへし長ク二寸はかり 二所走て糸の見へぬ様にうるしにて黒ゐるへし箆はさは し籠たるへし又はのごひ籠にもするふしかげをとりぬ るへし筈はふし筈也こしまきにうるしためへし詞は事 羽たるへしはきめはうるしはき也黒くぬる也但こき采色 なり 一一手四目こしらへ拾長サ一寸五分はかりひいら木にて作る目 を四ッあくへし又目三ツにもする也是は略儀也月の上頭箆は 口以上三所ゑり糸にて巻て巻てまきめのみへぬ様に地をして らう色を取て黒くぬる又さうにこしかゆる時はあかうるし にぬりて壱め八かり地をして黒くぬる也是は略儀也かう はふしかけをとりてぬるへし羽は真羽うるしはき也若は津 のにてもする也 一ゆかけの緒とめ様草鹿丸物其外かちたちは皆大的の時 に同し事なり 一神頭の矢音を語るにはひいしとゝあてゝと云へし又ひやう しとゝも云へしはつしたるをはひいすつとはつしてと云 へし四月の矢音も同し事也 一丸物の日紀の事大約なとに替る事なし但瑞作に丸 物討手と書へし大的のやうに射手事と事の字を付 さる也人の名の下に丸をしてはつれを黒むへし大的 の日記笠懸以下端作こそ違へ付様は同し事也何も 丸は矢数程有へし 一丸物草鹿はさみ物以下尉手大勢成共日記の付様とて別 に替る事なし 一小的なとは面平なる物にて矢もいたつきにて射るにより端 にあたりても矢は立也丸物は丸き玉のことしふくれたる物 にて矢も一手四目一手拝領にて射る故端にあたりたる 夫は必すへりてなぐれる也星にあたりたる夫は必すへり てなぐれる也星にあたりたる矢はなくれる事なしあ たりはづれ明に見ゆる也是丸物の主意也 一丸物をしろむると云事引合なとにて包て射る事 あり是は暮をおしむ時の事也 一丸物のあたりはつれの事笠懸の矢沙汰と同事なる へし沙汰する時は二の立串に弓の弦を添て犬の時十一 文字の横点のことく張弓を渡して矢の筈にても神類 の方にても懸りたらは能矢也不然はわろき矢也此外矢 の沙汰の事は笠岳の矢沙汰に同し笠懸の書に記す る間爰には略之 又草鹿の矢沙汰も同し事なり 一大的草鹿丸物を歩立の三ツ物と云也 武利々々の事 一ふま〳〵も丸物に同しくして猶ちいさき物也こし らへ様丸物にかはらす住三寸四寸の間也縁は一筋を 両の乳に引通して鑓の両端を横串に結ひて的を つるしてをく也精兵弓力つよき故的に矢あたる時 は的は手かへりて総積串をまとふに其まとひ数の 多くあるを賞翫する也別成子細なし弓勢をあら そふ為也是も矢は丸物に同し 草鹿之事 一草鹿の始たしかならす建久三年八月廿日鎌倉右大 一臣殿生れ給ひし時将軍家御産所に渡り給ひて父 母兼備の射手等をめし草鹿の勝負ありし事 其時の日記に見へたれははや其比既にありし事也 其始は猶それよりも以前の事にてありしなるへし 一草鹿と名付る事は夏野の草の中に立たる鹿を射る心也 されは的の鹿の形も足をは作しぬ也足は草にかくれて 見えさる心也草鹿射る草鹿射る事狩の為也 一草鹿の的は鹿の頭をもたげたる形を桧の木の板にて作 り是を裏板となし牛の白草を表に張りて草と板と の間に綿を入てふくらかしまはりを縫ひ合する也胴の 真中に矢あての星あり其外に大小の星を書く星は皆 白か色どり残して惣躰は栗色にぬる也鹿の類は前 へむくへし唯弓手にあふかことし 一平鹿の勢長サ一尺八寸広サ八寸斗鎖の長サ七寸五分面の 長サ三寸五分矢あての星径四寸かねの定也廻りの星八ツ 一此星は大成へし前後四ッゝ也其外に又前後四ツゝ里あり 是は小シ背通メの星七ッ是も小シ矢あての星の外の星大 小合て廿三包裏板に乳を四ツ付シ乳間五寸斗端を二 筋裏の方にてすちかへに打ちかへ四ッの乳に通して 一串に結付る事に結付る事も四所也 一綱の事黒白青三色の布を三くりの縄にする丸物の如シ 一草鹿の的事并布皮等丸物に同し 一単鹿の的間の事丸物に同し又或説に鎌倉大将家 冨士の御狩の時すかふ弓手の物を射はつし給ひて小 笠原次郎に尋ね給ひしかは馬り鹿とのさくりを打て見 るに何れも十一杖そありける是はいける鹿也今の稽古は 死せる物なれはとて丸杖になされしなり本説は十一杖 也云々 一草鹿射る弓矢の事丸物に同し 一草鹿矢沙汰の事丸物に同し 一草鹿日礼の事丸物のことし但端竹草鹿射手事と 書へし此外の事とも丸物の所に兼記す略記 右一冊免伝写候畢 伊勢万助 寛政二年庚戌二月十五日貞春右衛門 土井主税殿 参 右一冊者土井七翁利恒大人之蔵書乞得而写之 一天保十一年十二月七日藤川弥次郎右衛門貞 小的并挟物之式 目録 一鬮的之式 一半的之式 一三的之式 一木利々之式 一挟物之式 式之挟物四半九半畳紙 沓木草葉同花貝 鬮酌式 鬮的と云事 一閣とは矢代なり矢代をふりて上矢の射手下矢の 一射手相手となりて賭物を出して勝負をするゆへに 鬮的と云也昔は鬮をとりしなれとも後にくじ取る も煩わしとて矢代にて定し也是直に矢代閣なり されは此時はふると云へき夫也旧記に見たり 的の事付絵出シ置がき 一的は檜の木を丸くわげ物にして径[リ]一尺弐寸也又 は八九寸にもする也紙二重三重張て白くぬりて三重張て白くぬりて三重張て白くぬりて三重張て白くぬりて三重張て白くぬりて二重三重三重張て白くぬりて三重張て白くぬるにもする也紙二重三重張て白くぬか 重に絵を出す也絵の出しやうは大的の如しかわの 含せめの所を串にはさみてつくらに立る也的のか わに檜垣を書也是は大的のあや杉に紐たる躰を うつしたる物也 一串は木にても竹にてもすへし長さは見斗てすへ し頃をわかて的をはさむへしはさみ際を紙よ りにてゆふへしかわの外になりたる方をそへへし 栗の事 一あつちは丸物草鹿の葉に同し高の広も同し 一あつちの前にそへて小概をつくへし石もましら ぬ砂にてつくへし是に酌を立る也 つくらの事 一小的はつくらに立て射る事事或也繁にかくるはつ くらなき時の事也略儀也略儀也略儀也略儀也略儀也略儀也略儀也 一つくうのこしかへやうはわうをよく打てねこかきに 今はねこだ 今朝だいかにもこまかにくみて両の端をもはつれぬ ゆうにくみ入てそれをくる〳〵とかたく走てはしを縄 にて二重結てかけむすひにすへしまん中をは三重ゆ ひてそれもかけむすひにする也口の径里二尺斗長サ三尺 斗なるへし此こくちに的を立ている也是も的は地より六 寸にかくへしつくらの合せ目は前の下になるへし射ら れてつくらはたらく事有十故実にくゐを地に 打て其杭の先へつくらを入て立へし つくらに的立たる図 ナワニテ二ツ同同 ネコカキノ合メ 此ヘンニナルヘシ 此間六寸也 三尺斗 六ツタリ二尺斗 又ハ三尺ニモルナリ 一的間ははつし弓杖十三杖也又は十二杖又十五杖にも すへし定法なし十三杖常式なり 一弓場の拵やうは丸物草鹿に同し広士まは所による べし 一弓矢の事弓は犬的丸物に同し白木平式也矢は的矢 也大的に同し大的よりは少しふとき方もよろしかも へし大的式に詳也見合へし 一矢代の事一矢代の矢は丸物卓鹿に同しく神智也称 ゆうは丸物式に詳也見合へし 一ゆかけも常のことし 一敷皮も大約丸物等に同し射手の数やうは丸物のことし 一日記之事是も大的丸物に同しくし的にはさいはいは へしさいはいの拵やうは大的式に詳也見合へし 一村牛の人数の文定法なし人数十人数十人数十人数十人数十人数十人数十人数十人数十人数十人数十人数十人数十人数十人数一人数十人数一人数の人数十人数の支定法なし人数十人数十人数十人数十人数十人数一人数十人数 へし十一人ともならは数塚をこほつへし 一射手装木の事是も丸物草鹿に同し刀の文扇壱紙 等も同し 〇一かいそへ并矢取の事是丸物草鹿に同し見合へし 一射手間場に入やう弓矢敷皮の持やう同敷やう座に付や う弓矢の置やう扇畳紙の詞やう皆々丸物に少しも 替わなし丸物式に見合へし 一弓太郎初に矢代振に出る事惣の射手矢代揃行て 渡邊夫矢の請取やう矢代の振様惣の尉手矢代見に出し る事皆々丸物に同し見合て知るへし 一相手見合て敷皮より立事前弓後間中弓地杭に付や う射る時の足ふみたいはい射果ての足ふみ等に至 まて同し見合へし弓立は人数によりていく弓立にも立 へし 一射当たる時逆羽打事逆羽打受逆羽打受逆羽の打やう老又同し 一勝負の付やう是又丸物草鹿に替りなし見合て知るへし 一勝負有て射当たる羽手矢代ふりなをすす其事其 一桐手はかけ物取る事かけ物のとりやう同出しやう 一同わけやう是等も皆々丸物草鹿に替りなし見有し 一一射手弓矢以下失ある時の事是又同断 〇一二度目以下の事亡又同し射すみて矢代引豆も同 断 一くし的に数さす事な事有是は十人迄の事也是を式のく し的と云也数のさしやうは大的の如くなるへし大的式 に詳也 一くし的に人数少きとき立ありに射る事よりに射る事 式立あかり矢代の部に詳也見合へし 〇一くじ的に的にろしろむると云是は常にかゝりての 事也酌をかへして裏を表にして立る事也此比を ねこつらと云事旧記に見たり 一くし的夜に入てあれはあかしたくなへ有的より 一枝斗前へ寄てたくへし強く見へさる時は後にも たし也能ほどならは後にたくは悪し 一陶的夜に入ては矢巾有へし的の外れを有へし的の外れを申せ 以上鬮的之式也 鬮酌の式は丸物草鹿に体拝以下少しも替りなし 的の違ふと切を定す幾度も射手の心まゝに射 ると矢沙汰なき計也依て委敷事は丸物式を見 合て知るへし爰に略す 半的式 半酌の勢之事 一半的の勢二尺六寸也的の勢二尺六寸也胸の拵は大約に同し絵の出し 様も大的の如し惣体大的に替りなし大的を半分に なしたる物也是本式にはあらす略儀の物にして鷲 古なとに射る物なりされは或も略儀の事多し 一半的の事は大約串を用 一同一一綱も大約の総なり留やうも同し 一半的かくる事大的の如く蝉にて留る也せみの拵やう も大的の如し但蝉の大サ壱寸四五分に作るへし留やう 八回し 一半的の的写は十六枚也大的の半方也又は十八枚にもすへし 一弓場は丸物鬮的に同し所にもよるへし 半的掛たる図 クシハ大納ノ串ヲ 用ルナリ依テ白 木ナリ 一縁モ大的ノ如シ トメヤウモ同シ 三方ノアキハ 定法ナシ セミ也 大的ノコトク三方一 ニテトムヘシ 地ヨリ上 一尺二寸カ クヘシ 一弓矢も大的に同し弓は白木そはしらき等也夫は的 矢也 一ゆかけも常式大的のことし敷皮も同し 一日記付る事有は丸物鬮的等に同しさいはい有へし 一射手の人数定らずかいそへ天取等は丸物くし的に同し 一射手の装束も丸物鬮的に同し 一弓場にての敷皮しく事決しく事 一弓立の事人数によりて幾弓立にも立へし矢代ふる事 もなし射手の中舎によりて矢代ふる事も有らは丸 物鬮酌の如くなるへし 一射か時体拝は前弓後弓中弓と立て丸物くし的 の如く成へし其外足ふみたいはいはいとうは替りなし 一度数の事も定法なし射手の侭たるへし 一矢の事は丸物くし胸の時の如くなるへし替になし 〇一矢代ふりて射たしは射果て後矢代引へし 惣して半的は略義の物なる故に定る或はなし射る 時は丸物くし的の体強にて有へし其外に替りな し丸物式に詳也見右へし 以上半的之式也 三酌之式 三ツ的之事 一三ッ的と云小的を三ツ一所によせて三ッかなりに立て 射なり其的に大中に有意を三ッ的と云也是は歩立 の三つ的也馬上の三ッ的と云はやゐさめの事也 一的は大は八九寸中は六寸には四寸也又それより大きくも する也定法はなし大方は此分也 一立やうの事一立やうに串壱本ツゝにて三ツの胸をはさ み合て立る也大なるは前中は後には上に立へしかわる 一合せめくしにはさむへし 一三的も如右してつくらに立る事也つくらに立る事なくは 架に立ても射る也 三つ的之図 中 大 三的の絵出しも大的に 一同し如此絵を出すへし へしくし三本也 朱の星の如く串にはさむ つくらに立るも図のことく 立へし 一的三ツの間へ入たる矢ははつれ也 一弓場の事是も丸物蘭的等に同し 一弓矢ゆかけの豆鬮的に同し 一矢代の神類も丸物くじ的に同し三的は矢代ふりて 射る也 一森皮も同断日記付る事有は是も同しかいそん矢取も同シ 一射手人数不定装束以下矢代ふりやう矢代の見やう射 時の体拝逆羽の打様其外何事も丸物団的事も丸物団的事 鹿に少しも替りなし見合て知るへし 一勝負の付やうも同し但さけ物は的の大小によりて替 りあり小的はいちたかく申は其次大は又其次なるへし たとへは五銭かけなれは大は五銭中は十銭には十五銭也 中りも此法にて大に三ツ中りたるとにに壱か中りたると は持になるへし秋割にて推て知るへし口伝にあり 一勝負あれは天代ふり直しかけ物取事等は丸物に同 し其外矢の躰拝矢代引ゆり等に至迄丸物鬮的尊 に少しも替りなし勝負のかけ物の割違ふ斗也外は 丸物くし的の式に見合て知るへし 以上三ツ的之式也 不利々之式 ふり〳〵之事 一ぶり〳〵本式はなき物也是は丸物より出たる物なり 一ふり〳〵的の拵様丸物に同し大きは定りなし丸物 よりちひさくする也板四寸斗なるへし丸物のことく 白草にて包ぬひて裏板と羊の間へは毛又は綿を入 へし乳二ッ付て鑓を貫て上の横串に両方に結付る也 一串は丸物の串を用へしふり〳〵のくしとて別にはなし 一縁も丸物の如し少し細かるへし 一的間も丸物に同し十枝斗也又七八枚にもすへし 一弓場も丸物草鹿等に同し 表 不利々の図 丸物ノ如ク ウラニテク々 リトムル 裏 乳 乳ノアマリヲウラニテムスヒトムル ウライタン トモニ白 カワニテ ウラ板ノワタリ四寸斗 乳 ⑥ 此高サ二寸斗丸キ玉ラ 中ヨリ二ツニワリタル如シ 乳 ウラ板し 一五月 西ノ方 レンセン二寸斗 白み八分斗 乳 ウラ板ヨリ乳ノ付所トノ間七分斗 ナリウラ板ノ方ヘ此ワナ出レハ的ウツヽ ムキテワロシ 乳ノ付所両乳ノ間 五分一ニシテ両方ニ 付ヘシ 同串に掛たる図 □□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□ かつ 地ヨリ上 八九寸又ハ スヘシ 一尺余ニモ 一ふり〳〵は上にはかり綱を付てつり置物ゆへに 一夫所能当れは的は手上りて上の横串に巻つく也 一核兵は其巻数多し是を賞翫にする也是弓勢を試 の稽古なりつよくまきつめたるは又巻もとす也其流 きもとしたる数をも数に入る也其巻数の多みにより て賭物を取也 一弓は的弓也夫は神頭四目にて射る也ゆかけは常の如し 一討手の人数不定弓立も幾間立にも幾間立にも射る也不建 一矢代ふりて相手を定て射る事も有へし此時は丸物 草鹿等の如し替りなし 一射手の装束以下体等何等何等何事何卒鹿に替 りなし委細丸物式に見へし 一勝負の付やうも同し但巻数にて勝負を定るとき は巻数のかけの割は三的の法のことし推て知るへし 以上ふり〳〵の式也 挟物之式 挟物之事 一はさみ物は何にてもあれ串にはさみ立て射る 物の惣名也其品々は或の挨物四半九半九半畳越木草の 花葉貝のから沓扇からかい等也末に記 一挟物其人の弓射るを見んと所望するに挟物を射 させて見る法也又狩なとのとき野山にて其時に有あふ 物を挟立ても射る也又丸物草鹿くじ的なとの時 勝負なくて地になりたるときにせりになりて挟物 立て射事あり是は式の挟物なるへし 式の挟物之事 一式の挟物は桧木の板を方四寸に切る厚さは弐分半 斗也裏の方まさ目の通りの端のまん中を表へ見へ ぬやうにきざみめを付る也きさみめを付るは矢あ たりたる時に惣切日よりわれのく為也 〇一挟物串は藤を用事或也常には檜の木又は竹にて もすへし長サ壱尺二寸也狭分を割てはさむへし其 分は見斗てすへしはさみ際をかみよりにて結へし 口をばそくへし返刀を遣ふへし地の上四寸又は六寸 にも立へし草かやの深き中に立る時は艸の葉末より り六寸に立へし 串之図 前ノ方也 長サ一尺二寸 如此少シソグベシ 表 ○キリメ也 切目也 キザミメ此ヘンノ ウラニアリ 此所ヲ 串ニ挟ム 如此キザム 裏 如此表ヘミヘヌホド 三角ニ長サ五分斗 三角ニ長サ五合 キザムナリ 是は或の狭物也 一はさみ物の物間ははつし弓杖七杖半本式也又的の 有ときに立るには丸物草廉其外にても的の串の通 に立る也串なき時はつくらか葉に寄て立へし只狭物 斗立る時は七枝半定法也 一弓は胸弓矢は神頭又四目也 一射手の人数不定一人も射る也装束とて別にはなし のもし 一射るたいはいの立人の所望又は貴人の前にて射る時は 一独弓の体拝なるへしひとり弓たいはいの事大約式に 詳也見含て知るへし又丸物草鹿の時に射る事は射手 立ならびて射るゆへ丸物草鹿の如くなるへし 一挟物中ノ外レの事われてとひ散るをあたりとする也 たとひ矢中かたりともはれぬはあたりとせずたとへわ れたりとも糸すじほどもかゝりてとひちらずは外レ也 一串にあたりたるは外レなり挟たる分の所へあたりたるは 中りなりはさみたる串を上より中にたる時はわれてちらず とも中にになもなり 四半之事 一四年と云はうすおしきを十文字に四かに切て立る也うす 板なるゆへぎさめを付るに不及也是式のみさみさみ物の略儀 なり主人はさみ物立よみ仰あらバ前に記ㇲ式の挟物を 立へし四事を立よと仰あらバうす折敷を四ツに切て立へし 一九事と云は是も四事と同しくうすおしきを九かに切て 立る也是も猶略儀也うす折敷は八寸四方なるゆへに是を 四かに切は四寸四方くらゐに成也是或の挟物の大さ程なる ゆへに式のはさみ物の代に略儀には四半をも立る也又九年 は折敷を九ツに切ゆへに弐寸六分四方になるなり四半より 小シ是も興に立る事あるなり皆或の挟物の器なり 四年九月之図 ウス折敷也 四半 ウス折敷也 九半 如此九ツニ切ル也 如此四ツに切ル也 右の如く切て串にはさみみて立る也いつれもふちを取切 てはさみ立へし串のこしらへやう立やう等は式のはさ み物に替りなし射やうも同断 たとう紙の事 一畳紙と云は常に持懐紙の事也走に射手の畳紙とて 射手は常に二ツも三ツも拵て枝へき事也是は人の弓射る を見んと所望あるとき前に注す式のはさみ物四半なとも 有合ぬとき秋畳紙をはさみ立て射て見する事もされは 弓射る者は常に心かけて持へき事なり走を射ての畳 一紙と云也又的の時又は野山なとにて興に立て射る事 も有へし 一畳紙折やうは杉原を竪に二ッに折又二ツに折扨横に二ツに 折て切目の方を少し切捨て四方になして持也此紙の大 ナ式のはさみ物の大さくらい也如此こしらへて二ツ三ツ常の 懐紙にそへて持事射手の故実也立やう射やり尊は或 の挟物に同し中にの事是は中にて矢のあとさへあらは中に なり串の事も前に同し 畳紙折様之図 杉原一枚 ナリ初ニ 一二 如此タテニ 二つニヲル 二 次に如此 次ニ横ニフタツニラル タヽウカミラルトキハ 神頭ニ云ラツケテ イルコト古実アリ 中リノ矢メノシレル タメナリ 同 如此ニ此分ヲ切スツルナリ 四方になるなり 切シテ前ノ下ニナルヘシ 如此ニ立ル也 右の如く折て持へし常の用にもつかうへし 沓を立る事 ▢一沓は馬上沓也皮にて作る物也歩立には野山なとにて丸物 草鹿の代に射る事あり又馬上にては遠笠掛小笠掛 の的の代に立ている事も有いつれも有いつれも左省なるへし 一立やうは沓の見せ紅乾のを下へ成てきひすを上へなし からを射るやうす立なりたてあけをくしにはさみて 立る也みせを土より上六寸に立へし 歩立之時如殿 こと コゝヲ討ルナリ 上ヨリ上 六寸ナルヘシ クシハ木ニテモ竹ニテモ竹ニテモ竹ニテモスベシ如此タワメテ 一違笠魚の的の代に沓を立るにはかやうにきひすの方を 強き竹にても木ても木ても串を削りてはさみて足のうら を失当にして沓のはなを上へなして沓のはなを上へなして立也笠紙の的 の代に立る串の長サ一尺二寸にすへし 遠笠掛之時 コヲ射ルナリ キヒス下 串一尺二寸 一小笠掛の的の代に沓を立る事あらは是も沓のうらを 矢当にしてきひす方は此時は上へなして沓のはなは 玉に付て沓の内へ芝にてもはらのはかまにてもおし入 て事を二ッ削て沓の中へ両へ入てす前かへて土に能さ しこみてをけば沓のはなと三ッかなりに土に付てこ ろはぬ也 小笠懸之時 コゝヲ射ルナリ 如此沓ノハナ土ニツキ テクシ一本トシツカナリ ニナルヘシ かやうに沓の内へ串ヲよく常をよく強きやうにも強きやうに 立へし 右省の立やう歩立馬上にて三品也歩立の時射やうは或の はさみ物に同し替りなし 木草の葉を立る事 一本草の葉立るには葉のくきの方をはさみて葉先を上へ なして葉の面を射る也長き葉は光を切りても立る也桐の 葉は射へからそ又人の教にする木草の葉は其人の前にては射 へからず 一一串のこしらへゆう立やり物間射る時の体陰等皆前に同し矢 も同断中りはたゝあたりと見は中王なり 先ヲ切トキハ此分ナリ なかりかく 木之葉也 土ヨリ上六寸ナリ いもの葉如此立へし クキヲ串ニハサムヘシ クシ 同断 木草の花を立る事 一木草の花も葉に同しくきを横に花のふさを横に花のふさを表に 立へしちいさき物は四か五ッもひもつに取てはさむへ し其外は前に同し 木の花 草の花 何れも惣分なるへし 貝を立る事 一あはび立る事かひのうすき方をくしにはさむ なり矢南に貝のみの入たるうちを矢当にする也く しをたはめて射よけに立へし串の長に立やう射 やう申かはつれとう皆々前に同し クシヲ少シタワメテ立ヘシ 蚫貝也 一蛤貝をも立へし又にしの具ほうの具さゞいかやうの物は立へからす 扇かうがいの事 一扇はかりまたにて骨を射る事也されとも扇かうがいは立 さる事古実なり知らぬ人の立たり共射さる事是又 古実也旧記に見たり 式の狭物以下色々のはさみ物いつれも射やう躰屏号 皆式のはさみに同し壱人して射る時はひとり弓のた いはい也其以下の事も式の狭物に少しも替りなし能 と見合て知るへし猶口伝に有へし 以上狭物之式也 右蘭的以下扶物之体拝等旧記に詳也とい へ共諸書に散在して見るに便ならず故に分諸 の旧記を合せ考訂して此一冊となし畢猶大的 式丸物式草鹿之式等能々参考して知るへし 寛政七乙卯年六月廿日土井主税源利往 右小的并狭物之式被為述作之趣聊以無 相違条仍而加一語共委細之趣丸物式奥書 可為同意者也 伊勢万助 寛政七年乙卯七月廿日 貞春の 土井主税殿参 右同右同右同右同右同右同右同所土井家蔵書乞求伝写之 于時天保十一年庚子十二月七日 藤川弥次郎右衛門貞 弘化三丙午歳九月下旬伝写之 長沼宗右衛門安定