女郎花喩粟島 前・後編

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歌川國貞畫
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オミナエシタトエノアワシマ
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2026-08-28T18:53:25.651810+00:00
第 狩 御高種彦作 おとは たん七 ひやうぐやおとはにしむとや たんばや七郎兵衛板 銭みなへし 松 たとへの栗嶋 種彦作 国貞画 前編 のあり六六六六八六六六六六八八八八八八八八八八八八八八八八八六六六八八八八八六六六八八八八八八八八八六六八六六六六六六八六六六六六六六六六六六六六六六六六六六六六六六六六六六六六六八六八六六八八八八八 をみなへしたとへのあはしま をみなし をみなくの 音羽 弥七女郎廿郎北化喩粟嶋全六冊 ないしかないしんぞかくばきぎ 丹七 女郎花たとはゞあはの内侍哉と新統筑波の季吟が そきりし 勺を外題にちよつと雁の来る室をながめて急作は折れ 其名を流したる兵具屋音羽の瀧の糸三筋に合て歌ふなる 加田粟嶋の丹七が籬のもとへ文のつてかよふ神風 振袖を留て女郎の針供養浮世袋の花形に御捻銭の 蝶千鳥彼建久の五月闇世話にやつしく御所の五郎蔵 忠孝義理の柵に風のかけたる村紅葉錦よりなほ美しき綾の 巻物神楽の太鼓と筆拍子に随て記 壬午九月稿成 文政 癸未正月發市 柳亭種彦 不相八八八八八八八八八八八八八八八八八八八八八八八八八八八八八八八八八八八八八八八八八八八八八八八八八八八八八八八八八八八八八八八八八八八八八八八八八八八八八八八八八八八八八八八八八八八八八八八八八八 ひやうぐや 兵具屋 難波瓢箪町 いうぢよの 遊女 図 羽 音 けること 〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇 京都 烏丸の 米 商人 丹波屋 七郎兵衛 人呼で 丹七といふ 〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇 丹波屋の てだい藤八 手代 丹波屋の もの如ひ於時 把針 梶本屋 景二郎 さんにさんとさんところに 一同一二月一日 丹波屋の姫 於村 錦小路の 同 高 人 ← 葉 屋 あきゑもん 秋右衛門が 娘なり 男達 御所の 五郎蔵 丹波屋の 欲蔵 番頭 同断 □□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□ 日 説経 浄瑠璃 かるかや 行状記 佐渡七太夫 右情雨共罷出申候 月日 大入 音羽の ろ花野 はいかいてんじや奈加川きう 俳諧の點者 喜雲 □□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□ □□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□ ほつたん三十三げんいまくまの いちにのはしやほうりうじ とふしみときはにうたひたる いなりかいだうのさとばなれ なやみふしたる女ありこゝへ きかゝるひとりのたび人 たちとゞまりてちやうちんの 火かげにつら〳〵うち見やり 〽みのまはりもいやしからぬ ぢよちうのともをも つれられずどうさしつたか きのどくなモみ〳〵きあひが わるいならくすりでもしんせ ませうトいはれて女はふり あふのき〽はいどなたかはぞんじ ますごらんのとをり をさないをはだにおふて いそぎのたびぢびやうの しやくがとりつめて もうひとあしも あるかれずあとの まちまでこの子の ほつたん三十三げんいまくまの いちにのはしやほうりうべしよりとりいだしてくちに とふしみときはにうたひたるふくませかいはうすれば いなりかいだうのさとばなれにうれしげに〽おかけで なやみなしたる女ありこゝへおほきにおちつきました おほきにおちつきました ○きかゝるひとりのたび入 たちとゞまりてちやうちんのあなたもいまごろへおとをり あなたもいまごろおとをり なさるはさだめておいそぎ なさるであらうゑへ。 かごがなくはないなりで はやうもどれといふた きのどくなせみ〳〵きあひが のにトのびあがりしが わるいならくすりでもしんぜ又どりつめうんとのつ 又とりつめうんとのつ ませうトいはれて女はふりけにそりかへるかのたび あふのき〽はいどなたかはぞんじ人はうちおどろき おませぬがありがたうござり〽そのやうにきをもむと かへつてやまひのどくになる をきないをはだにおふてまアおちついてござりませし にアおちついてござりませと いそぎのたびぢびやうのいだきおこしてしつかとださ しやくがとりつめてあく。これむねがいたのやうな もうひとあしもどれ〳〵おしてしんぜうト さしこむ手さきへさはりしかね たしかにしれねどさいふの うばにかごかりにやりまし おもみ百里やうあまりと たといふもくるしきいきづかひとゞろくむねこちにもちやうど 〽やれ〳〵それはさぞごなんぎさしつまるなんぎをすくへと さいはひこゝによいくすり。 てんたうのさづけたまふか どれ〳〵トまつがえに かたじけないとつぎへ 五才しま つきわがみがつてに心を さだめひつつかんでかけ いだすさいふのひもに ひきおこされ女ははつと 心づきさてはおのれは たうぞく ぢやな 女なが 一ちも ぶしのつま そのまふわたさうかし わきざしぬいてきりつくるりよじんも たまらずぬきあはせ〽まままつたく たうぞくではなけれどもよんどころ ないかねのいりようわけをいふても みずしらずしよせんかしはさつじやる まいとむりをしたひだうをした どうぞそのかねすこしのあひだ どうぞそのかねすこしのあひだ をがむ〳〵もきゝいれすびやうくも わすれていつしやうけんめい ふみこみ〳〵きりむすぶせなに おはれしをさな子がめさめて わづとなきいだせば女はわが子に けがさせじといとふ心の よりもしぜんとよわる たちすぢをふびんと思へと さしあたるみのなんぎにはかへがたし なむあみざぶつのこゑもろとも きりはらふりよじんのきつさき二の巻 巻 りよじんのしらはをうちおとし 心ゆるめばがつくりとわれもわきざし なげすてゝたふるゝところを すかさぬたび人てをさし いれてひきだすかね やらじととむるさいふの ひもふつつりきれて よろ〳〵にげだす むかふへ人かげはさいぜん の巻のつゝきむざんや女はちのしたより ひはらをかけてきりさげたりあつとはいへども きじやうの女なをもたゆまずふたうちみうち にのござりましといひつゝあたりに きをくばりまつにかけたは みなれぬちやうちん 〽ヲくそれはいまのぬす はなしのともの女 なむさんばうとあと ずざりあしにさはりし わきざしを此まく おいてはごにちのしようこ あぶないことくけあけるつか あふないことゝけあり 米 にぎつたまゝにさやへも をさめずいづこともなくにげうせけり 人おとするはこゝろえずといまきし 女はたちよりて〽ヤヤこりやおくさまを たがきつたモシきをつけてくだきりませしいだきとり〽おきづかひなされ あわてまどひてよびおこせば〽やれ うばるおそかつたそなたをまちへ もどしたうちぬすびとにいであふて かねをとられて此ふかでぼうはけがはあんじることはないおてはあさいきを かねをとられて此ふかでぼうはけがは しやらぬかはやうみてくれ〳〵ト なみだはちゑほとあら そへりどうしてよいやら きもそゞろはだにおふ子を いだきとり〽おきづかひなされ ますな日こさまはごそくさい かつともおけがはなされませぬ かごもいまにくるはづなればなんにも あんじることはないおてはあさいきを しつかりおもちなされて びとがすてゝにげて ゆきをつたその あかりでいま おれがとりおと したわきざし をひらうて おいてたも やいの下 ておひの しらは をとりあげ きつと見て 〽あなたがおさし あそばしたは だんなさまの だいじになさ れたかねみつ のおわきざし つぎへつゞく 粟しま つきさしおもてにくりからりようさしうらにはあの字とや わたくしどもにはわからぬぼんじこれはたゞにほんのひばかり にてもにつかぬつかまはりほかにもうぬきみも見えず そんならいまのぬすびとめがおのれのととりちがへ もつといつたはもつけのさいはひそれをしようこに かたきのせんぎむもんながらもちやうちんを おいてゆくほどうろたへたはなにたかのしれたやつ ごあんどあそばせおくさまといひつゝしつかり きずぐちよりちをもらさじとしごきおび うしろへまはつてむすぶうち〽うばちゝのま ぐわんぜなくはひよるをさなごだきか人 本文のゑのはじめ 一心をちゞにくだきけり かくとはしらず やう〳〵とやとひ おきたる よつでかご はなうた うたふて しか〴〵のよし ものがたり かきくるにぞ ておひを のせてしる べのかたへ それより たちのき けると なん ほつたん 此ゑにて をはる 〃〃〃 〇此あひだ二十ねんほどたち申候 本文よみはじめ うめほころびてはるもやゝけしき とゝのふあらし山とげつきやうの おぼろ月見んとひるよりのよほ してさんげんやのちや屋のざしき けふいちにちのかりきりはからす まるのこめどんやたんばやの 七右衛門がよめおむらともは ▼いつぞや いつでもしんめうのおときと からのごとう いへるおきにいりてだいの りうおるすはさぞかし 母のなみえとてとしは おさみしからうとおすゝめ ふけてもきさくもの ふけてもきさくもの うちつれだちて うちつれだちてしたがやう〳〵むつきのなかは ざしきを かつみくさにもまだはやし たちいで せめてさゝでもお心よう にはにさかりの めしあがつてくださり うめのもとしやうぎませトいふにおむらは 一ませじいふにおむらは なをさせやすらへばきげんよく〽まださむ それおたばこぼん さはさりかねれどけふは おのぶろのおかんが てんきもうらゝかで よいか見てあげやと よいほやうをしたはいな なみえはあたりに なみえはあたりにだんなさまもとく 心をつけ〽モみおむらさまさんといつしよに わかだんなそろべゑさまはおしつけかへらうと おやだんなとごいつしよに いつぞやもわたしへ 大ざかのおでみせへ▼ おふみつきへ 西之 そなたしうが此やうに 心をつけてくれるから こちの人がおるすでも さまでさみしいことはない さァおときもいつもの やうにちつとげん きをだしやい の下すゝ られても なげくびし 〽なんでも けふはめかくしか おにわたし してはらいつ ぱいさわがう とおもふて ゐたにこず ともよい ばん つきはゝさんはなけれども上ゟこちの人七ろべゑさまのをぢご そなたしうが此やうによく蔵はうちのたばねあづかつて 心をつけてくれるからゐるばんとうなりそのやうにわるう いふてきゝつけられたらどうしやる そしてそなたはたしかはたち わしよりは三ツのあねよめりざかり のうつくしいかほでめかくしおに わたしはよくにあ はうじなぶられて おときがこゑは てうしだか いりはきくもいや わたしがとくさん つゆへいじどのも おたなにほうこう いまもつてかよひ づとめぶしでいへば さんだいそうおん 〽いへ〳〵いへ。そのよめ 子どものときから とうの よくざう づらがそら いんぎん わたしもおともとしかつ べらしくまかりいでたで まアがつかりそのをに 〽とりつくかぢもとやけい二郎と いふやつもわたしはあんまりきに せいがつきてくちを 見るやうにほうづえ ついてしあんがほ もう〳〵そばで 見てゐてさへ きくげんきも ないト思ふたごと さらりこと 〽いふもうまれつく あいきやう ものゝくちもとに ちつともにくげは なかりけり おむらはをかしさへ いらぬそのふたアりがそうしやうの きうんとかいふぼうづをつれて かせんとやらとぜんとやらをまへと いふてあのざしきでひやくにん しゆのゑにかいたさるまるたいふ 〽あのかぢ もとや けい二郎 どのと てでにおほひ いふのはおはて なされた 母さんの おとうとご いはずとしれた下へ ゐるが おむらがうち たのし みじいふを けして〽はて。さう ひとくちにいひやんな わたしもさとにいた 〽ときはほうこうのぞ みでよめいりのせわ する人がくるたびに はらがたつてなら なんだれど とゝさん あき右衛門 いはしやん すは女の 子とては そなたひとり ちつとも はやく はやく まごのかほ 見ねばなら ぬとあにさんに はう〴〵と きゝあはさせ えんがあつ てがたんば 屋へつぎへ 廿四日 丁印ゟあそびにときいてあとをおふてきた。 つきさうだんきはめてきよねんのはる これおときそなたしゆうはちつとのあびだ よめりしてくるときはしんじつすみは どこそへいつてあそんでくれてまは せなんだれといちにちふつかとなじむにつれどこそへいつてあそすでくれてまは とれぬたつたひとこと〽あい。ごないばなしの それはとのごのたいせつさほんにふうふの じやうあいはやもめてゐてはしれはせぬそのあひだ又よく蔵がしかみづらどれ 見てかうか小ぞうどんおさむうなつた こちの人がおるすでもさみしうないと そのつゝみのおひふをだしてくださんせ いふたのははらはたちやんななみえへぎり うめを見ようがさゝのまうが うめを見ようがさゝのまうが おむらにきせてなみえもろとも おときはそこを あゝひとりではおかじうないそれじやによつて そなたへもわしがなかうどしてやらうと 見たてゝおいたは ほかでもない こんどもだんなの ともをして 大ざかにゐる てだいのとう八 なんといやでは あるまいじ いひかけではつと おどろき ○ほんにげんざいとう八が 母のなみえがゐやるのに 同じつ太郎は あかめさしうつぶくなみえは こごゑになり さしあひくらぬはしたなさ さげすんでくりやんなトかほうち 一にこくゑみをふくみ 〽いやもうせがれにも さうおうなものをと たづねてをるさいちう 〽ようといふはほかでもない よめりさせてももういちねんまだ ひろめをしてくれねばそれそのしまだに にこ〳〵ゑみをふくみひろめをしてくれねばそれそのしまた もとのしらはどうも心がおちつかぬとおやぢさまが しうとごの七左衛門どのへぢき〳〵にとはれたれば そのへんじにせがれめがこのごろのみもちは たづねてをるさいちう わけでもあればちやうどゝよい これはしたりおときどん こそ〳〵にげることはろいさア〳〵 はなした〳〵トひきとめられとうぢ〳〵と 〽さアおむらさまのおめにさへとまるほどに わたしがはうではとうからおもふて ゐるけれどそばへよれば ついとのきさかづきさせば おれはげこぢやとあいそも なげにつきもどし それは〳〵きづよい ほどじあといひかぬ ればなみえがひつとり 〽それ〳〵あれが きやぼにはわたしさへも くひついてやるがよいさア〳〵おかんが ちやうどよいめしあがつたその あとでみづいらずに此むすめと さかづきごとでもいたしませうと うちたはむるゝそのところへ ようありがほにきかゝるは おむらがあにのじつ太郎 〽ヲゝいもとちつと そなたへきふ〳〵に そなたへきふくに はなしたいことが はなしたいことが あつてそんばやへ あつてたんばやへ いつたところが ひるからこゝへ こまりきるこんどからさうしたら なにともがてんがゆかぬ もしものことがあつたとき かねつけさせては たいせつ な むす めごを いよ〳〵 きずもの しんはい おさつしくだされと ほろりことなかれて あとはむごんおしかへして とはれもせず 人をまはしてきか すれば大ざりの へうたん ひやうぐやの おとはといふ つきへ 粟しき ○こゝの ゑとき あり 下ゟそんならどういふ ことがあつてもたんばやに しんばうして〽あいしれた こといなアかどびをたいたり しほばなではきだされた うちはいらぬたいふかはうが てかけをおかうがたうざのなぐさみ 男のこうげわたしはあきもあかれも せぬ七郎べゑが女ばうぢやととゝさん にもおまへからさういふてくださんせ たつてゆくをひきとゞめ〽やれ〳〵それで あんどした子どもの ときからざつ はりした きしやう ではあつた れど さがみにいり▼ しきじやう ばかりはじあんの ほかおとはがうは つきぢよらうになじんでうてうてうてん それぢやによつて此きやうのほんだな それぢやによつて此きやうのほんだな をばそこ〳〵にいつでもなにはので見せへ ばかりさういふところにうろ〳〵と そなたはどうもおかれぬとそのさう だんにわざ〳〵きたトいふにおむらは あきれがほ〽ぬしぢやといふて 男のことあそひにもゆかしやんせう いきはりづくではひかれぬぎりに からまるもさとのながひたとへば しんしやうありたけいれあげ ぬしがそでごひするならば なぜわたしにも こじきせいと いけんしては くださんせぬ もしやきかゐ てだうぐの てだうぐの へることども あらうかと みくびつての ようじんろ こちの人の 女ばうのさとかたまでに かへなをばたん七 といふたいふかひ 二百くわんめや 三百くわんめつかふたとて やつかいをかけるきづかひ ないほどにまア おちついてござん せとづつかりいへば じつ太郎 〽ちいつほきな なりをして なりをして おほたばに でかけたな 上へ◑ ▼ひよんな 心がでよう かとおやぢ さまとさう だんしてありやうは きをひきにきたさうさへ おもふてゐてくれゝばなみかせ たゝぬしやうはさま〴〵さァおとき きてくりやれもうひとりのは。おゝそれ〳〵 藤八が母であつたなどれ〳〵おれも ひとつのまうじうちくつろいでたのしみつ すでに その日も くれにけり ○ざしきのうちにはけい二郎 〽さア〳〵あげ句はそうしやうにまかせて これから酒にせうとたちでるあとからつさは つきへ 丁 粟しま のきうんめはこちのうちのわかだん大 おかれるからめつたにはだはゆる されぬそこでこゝへでかけたば かねてのたいもうじやうしゆ してわかだんなをぼひまくる じこくとうらいまづはきやうゑつ はテほかにあととる子どもはなし おはてなされたおふくろさまの 女とうとごのことなればたとへ いやとおつしやつてもたんば 屋のあとしきはあなたの ものになるはぢやうせけんへ ひろめをせぬこそさいはひ ほれてござるおむらさまと すぐにしうげんあやかり ものめじせなうちたゝかれ けい二郎につこりとうちわらひ 〽ちやうにんながらたんばやは ゆゐしよあつてせんぞより むろまちさまへおでいりして おいへのたからかぐらのたいこを おあづかりまうしたをせんねん つきばんとうよく蔵〽イヤかぢもとやの だんなさまちよつとこちへトまちあひのおみゝにいらぬことはなは こしかけへともなひて〽あのそうしやうさすればどうと のきうんめはこちのうちのわかだんなうしろでにまはされる あのしちろべゑいまほいだすは 七郎べゑさまがつね〴〵からめをかげて あいつがしあはせ〽さァわたくしも さうぞんじてこうめいくすのき そこのけのはながちゑをおはなし まうさうまづわかだんなが くびつたけはまつて ござるひやうぐやの おとはをあなたに うけださせどこぞつ ちら〳〵みせびらかせ かこふておくと こたへかねきやつめが しのんでくるはひつ ぢやうところを とつておさへるは まをとこを するやうな ものにはあとは つがされぬと それからあとは しよじ此むねみうけのたかは たしか千りやうしやうばい ようぢやとつゆへいじにいま たれにかぬすみとられいまもつて とりにやりました おれにまでかくしてゐれども 伊 すゞにおくたりなされま せトふぎこむどつきを のみごみて〽なるほど 〽印ゟかねのきしだい大ざかへ そいづはおも しろいしたが たいまい 千両を いやおき づかひなさ れますな てだいの うちでも つゆへい じは としばいと いひ しやう ぢき もの うち でも あれ でも あんど 三の巷へ 巻 つかぬことをいふやうなれどあの つゆへいじがおとうとは五郎蔵といふ 男だてむすめのおとぎはあの しやれものあいつひとりはたゞ きまじめさうして見れば きまじめさうして見れは うりのつるになすびはおろか あまゑほのさんまがならうも しれませぬじようはどこへか あだくちにうつるをりから いつきせきはしつてくるは てだいのとうは〽やれ〳〵うれ しやよく蔵どのはう〴〵と たづねましたじいふかほじろりと うち見やり〽だんなのとも 大ざるのでみせへこなたは いつてゐたがさたもなしに いつのぼつた〽いつといつたら いつのぼつたいつといつた たつたいまだませんほりをごかんだうほんのたうざの たつたいまだうをんほりは でたのは四つごろなあが それからひとはしり きふにあはねば ならぬわけごいつけ なればけい二郎さま にはおかくしまうすに およばぬきさまも うす〳〵しつてゐらるく わかたんなのたいふぐるひ咄 一の巻のつぎわたすにちがひはござりませぬ いりなにがいつものかたい おきしつよめおむらが といふてにごんといはさず こらしめといふことはしれて あれどなにがそれで うちはこんさつ又わが だんなはおれをよんで おとはさへうけだして くれゝばこれからどこへも でぬきけばわきから ねびきするさうだんも と▼おほだんなのおみに さとがたへきこえてもすまぬ こがとゝのふと わかたんなのたいふぐるひ国あるさうなもしそれがとゝのふと □□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□ たいふもいきては いぬといふおれも かくごをきはめたと なみだをなが してしんそこ からおもひ つめてござる やうす あんまり内が かたすぎて かたすぎて じやうるりぼんに つくられる ことがおこつて こうくわいするは いくらもうき よにある ことゆゑ いつそ さうして あげた はうが ことがしつ □□□□□□□□ らう つき 田才しま つきみうけのかねのいりようを きゝのはせたらまづ千両 あとはとものれたうぶんは おやだんなにしれぬやう はたらいて見てくだ されとたのめばよく蔵 そらうそふき〽かんだう されたらもうこれから なにしゆじんでもない 人にせんりやうどころり びたひらなかなんのださう やうがないトづつとたつを ひきとゞめ〽はてさ今もいふ とをりあれほどおもつて 〽どんなことがあつてもかまはぬ しんぢうせうがくびくゝらうが いつかうこちにはかゝりあひ ない〳〵あんなのら ものはぼいだす ござるのをすてゝおくとおみのうへに 印がなかぶみどころかちよいときて はなつまゝれるもしれぬくらさゞ いやまてよやみはあやなし はうが よか らうと ころ〳〵としほら いあのこまげた もしてきめ かとそろ〳〵と おとをしるべ にさぐりより おつとしめた それぢや 〳〵 くモみおむら さま おとは に たま ぬけ〳〵 しんぢうを たてゝぎ とうか るをてい ではうはさ せつと やぼな それに どこのか やつは 十三里かんのくすりにならぬうち あはうがらす おんなじやうにがあ〳〵となきにうせたり どこぞへとんでなくなれとあしけに はたととう八をけすゑてざしきに いりければことむづかしとけい二郎も ともにそのばをはづしけりとう八 きつとおきなをり〽ひごろから わかだんなをじやまにしをるあのよ ざうあいつをいつそぶつはなし はらかつさばくがおいへのためいやく それよりはまづさしあたつて千両 なければおりやしぬとなきつくやうに あなたのおたのみおどしではあらう けれどもしものことがあつてはたい へんコゝそれりんきしつとの心も なくたゞわかだんなをたいせつと まもつてござるおむらさまにうち あけておはなしまうさばどうか しやうもあるであらうト 此やにゐるとはしらすげの かさおつとつてたちかへる ○あとへよく蔵ぬつといで〽あはう□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□ がらすはもうとんだなかぢもとやの だんなさま〳〵これももういなれた さうな。あゝこゝらでちゝにはゝよの へどくぎんがほしうなつたしかし月へは くもがかゝるうゑごみのしげつたうべに とうろうもきえてしまう▼印へ ほめ せうが はやく いへば あ はう それ より あな たに しん そこ から 〳〵 男に しつ 男に のり かへて ふたり まいにち ほれた ぽり かもめ かほを みやこどり つきへ 粟しき 五 つき。ヤヤヤヤヤヤヤヤヤヤげいだすを きうんはをかしくひきとゞめ〽こひは すんとよいさうつけてごらうじ きのどく〽おむらさまは よいはうをあがるおきはござりませぬか るへく。ひさがくつゝくはまんざらでないと いふのをほのめかしいのちとりめトいだき いつ句ですてぬはふちとひげは いはえてゐれどくちあたりは ませトかほさしよすれば みぶるひして〽にはげたを こまげたときゝちがへたその うへにひふのすそを さぐりあてゝいやはや とんだかひかぶりとらおほかめや もるよりもやみほどこはひものは ないトぐにやりとすればさすがに じつたらさまと じつたらさまと いつしよに さつき おかへり けい二郎 さまも ようが あると どこへか さんげんや でよく蔵 のう おいで つきねざけにちよつひりすみだ川くちあたりの印めつゆへいじおしとゞめ〽きまに かぎつてまちがひのないことは しようちなれどあんまり それはかるはづみいよ〳〵 とりにきたことならだんな のいんしをもつてござるか 〽ゑ〽それがなくてはわたさ れぬなにかそは〳〵○そは〳〵と つねのやうでは ないかほいろ イヤこれはやつ はりよく蔵 どのに 〽とう八はよく 蔵にあつこう ぢき されたるその いつてつ うへに心のくつたく とやかくと思ひまとひて ぜんあくもみわけず目に かどつつたちあがり どのにこな なされた たはあひは さア〳〵おとも さつしやら いたしませうと ぬかなにか すゝめられてもすま しらねど ぬかほ〽なんだかかへるもはり しやうばい ようでかねが ようでかねが〽モシこひがちかうござります〽あゝもうなん ひとはといるにもいつてくれるなそのかはりたいふでも ほどにきふに ほどにきふにてんしよくてもおのぞみしだいしかしあのつゆ へいじがこへきてまご〳〵とせねばよいがト あそとへもつて こいとにどまでのつぶやき〳〵きうんとつれたちかへりけり つかひゆゑ見せの○かくともしらずつゆへいじはふたりの男に ようをばすてゝおきかねばとになはせかのさんがんやへ心ざしおほゐ やう〳〵今ゆくところ やう〳〵今ゆくところ川をひだりに見ていそぐむかふへてだいの ○ふう○見れば とう八くつたくがほにきもつかずゆき きやはんでいそぎの すぐうをつゆへいじ やうす。はァこの かねは大ざかで だんながかひいれ なさるとて きさまが きさまか とりにのぼつた かととはれてとう かしとはれてとう 八心にうれしく〽なるほど それはでみせのいりよう すぐにこでうけとつて よふねでくだるおやくそく やれ〳〵みんなごたいぎトつつと よつてとう八がかねばこにかくる手を はひよるをとつておさへてひざにひつしき 〽きもちがはねばきやうきもせぬおしつけ おれもみらいへゆきそのときつきへ 〽さてはおのれもよく 〽さてはおのれもよく 蔵としめしあはせて わかだんなをうし なふもくろみその かねのゆきはも たいがい しれて みごとわた さぬかト わきざしひらりと ぬきうちにきり けられてつゆ へいじあつと ひとこゑ たをれふす してやつ たりと おどしの むねうち めつたやたらに うちふればこりや大ごと ぢやとしも男かね ばこすてゝにげてゆく つゆへいじはよろぼひ〳〵 〽きがちがふたかこれ どう八なんでおれをし 果した 同断 わけははな さうトぐつとつつ こむとゞめのかたな ひゞりとさしたる 火のひかりかてん ゆかずとふり かへればうしろに なむさんばうと 手にあたるこいしをへ つぶてにうちけす ちやうちんやみに つつくりたゝずむ男し まぎれてとうつ 八はかねばこからへ たちさりけり こゝのゑとき ○ゆふがほの まがきに ひらく花の さとへうたん ゆきゝにたえまは ないしようの あんまとりはりの丁 くやうにうらやさん いやなきやくにはきぬし 〴〵をいそいでくれと ながきせるかねのくやうに まちはひるさへも でいりのいしやよし 御ひろう ○びゑん御かほのくすり せんぢよかう 江戸みなみてんま町 いなりじんみち 坂本氏出石 万ぬりもの つぎ物 ○柳亭所好 しんがたおんきせる 手始状 やるもありしめてねる夜は たぶさしのからすににたも うらめしく名もきにかゝる あさひべにかぶろがちよつとし あさひべにかぶろがちよつと まがきからまねくすゝきの かんざしやいつのくせつかやきと つぎがまるくしてくるふたぢや つきがまるくしてくるふたずや わんひしほのもろみきん ざんじごぜんむぎめし すゞのおとふりもこふうな あみがさにおしよぼ ひやう〴〵やのかうしさき もつたいらしくしは ぶきして〽そも〳〵 きしうなぐさのこほり かだあはしまだいみやう じんのゆらいをたづね たてまつるにトいひつゝ なにかようありげに さしのぞいてたゝずめば おとはがふつときゝつけて 〽あれあはしまがきたさうな どうなることか此みのうへおみ くじとつてもらはう下たち をしていきてゐるきは〽つきへ こゑ〴〵によばはるなかに からげのしゆぎやうじやが いでゝかほしんあはせ。ゑへおまへは たん七さんおもひがけなひなり 例年之通あさくさ いちの日より うりいだし 黒ふね 村田小兵衛 粟しま つきないわしをなぐ さみにこざんしたかと むなぐらとるも かうしごし〽あこれ せつかくかりものゝ おみやがみぢんこはいし になるふみでいふて おこしたとをり とう〳〵おれもかん だうされたのみに おもふとう八はどこへ いつたかゆくへが しれずまだ あげだいの のこりもあれば うか〳〵こゝらへこられも せねどちよつとかほ 見てやうすもきゝたし かんだうされても いまたうだいあみがさ かぶるたはけはないから 思ひついたこのあはしま それいつでも今ごろ くるおやぢをでぐちに まつてゐてばんまで てまへのみぐるみを かしてくれとこばん いちりやうほうり だしてやつたれば びつくりしてをがみらいはい 人のをがむあはしまに をがまれた此たん七は おんくらゐがそなはつたも かんだうされたほんに いつとくしかしなんにも いふことをしらぬゆゑに ながうたのもんくを おもひだしてやつたが あのあとをのぞま れるとだいさんくわい めのひめみやにて はりさへてれん ぢようらうとすでの ことにいふとこちやと うちわらへばむつとがほ 〽これまうしくちあひ どころぢやござん せぬどういふことか 此おとはをしりも せぬきやくがきて みうけをすると しかもふたくちおち あふておほこんさつ それになじみの ちや屋からもぜひ〳〵 わたしにきてくれい これもしよくわいの ざつとてんせうだいだいじんの きやく すぐに うけだす さうだん せうとおやかた さんまでよび つけたれど きあいが わるいとうそ いふてかぶろ のはなのを ひやつておいた いひのが れうにも さんばう しはう どちらへ ③ わたしやしぬるいき てはゐぬとなきいだ せばたん七はまゆを ひそめてうちあんじ 〽これおとは そのなかにとしの ころは二十三四 やせがたちで いろのしろいよい 男はゐはせぬか 〽いへ〳〵はじめに きたきやくはつよ さうにふとつに人 もうひとくみほ 〽ふたりづれはんやつこで にく〳〵しい男がひとりに つれしゆうは三十ばかりて いろはくろいろはくろいろはくちや屋に きてゐるきやくじんは まだわしはつぎへ しま うきあひやんせぬはづかなかけがあつたとて いまゝであれほどめをかけておかしやん したおまへのことたれがなんといふものぞ まア〳〵そつとなかざしきへしのんでゐて くださんせもう〳〵はなしは山ほどあるト のれんのかげへまねきよせうはぎのすその ながらうかふはりときせてたん七を したざしきへぞいざなひける はやゆふぐれとなりにけり かむろのはなのとうちつれ だちいりくるきやくはりつば のさむらひあとよりのみてぐ のさむらひあとよりもみてゞ ひやうぐやのあるじの しき助おづ〳〵すりより 〽たゞ今ちや屋でも まうすとをりおとは にはもうみうけのきやくが ふたりまでござりますれば たとへあなたがおいでなさつととやかく おつしやつてもトいひかゝるをうち けすさむらひ〽いやさかれがしよう もんをさきかたへわたしたといふでも なければおやかたのはたらき しだいでどうでもならうその いりようはすこしもいとはぬ ことさらさきはちやうにんとな それにせんをこざれてはかたなの てまへもすまぬだうりまア〳〵ひらに 國貞画種彦作 あたまをかき〽あらなにやらのほんで見たりこん びやうとかいふやまひにおとはが ちよつとなつてくれるとやまぶき ちよつとなつてくれるとやまぶき にもいろのつかみどり ほんにそれで おもひだした たま川かさらし のきしきが あいてゐる ならばはなの おつれ まうして くれ こそ に けれ あんないせいじせりたてられてしき助はぜひもなげくび 傭華 仲道 東錦焼陶酒盃 売弘処馬喰町二丁目 永寿堂西村屋与八 ほかさんすゐ 前北斎爲一先生画 細画等数品 江戸名所。真写その外山水の 一芝居役者似顔舞台顔 歌川国貞先生画 右両先生の真筆の陶品は私方より外に御座なく候 一素顔等数品 今様櫛雑船 前北齋爲一先生画 全三冊よこ本なり 擲の符駭きせるの彫にすべき絵様をおもひ出るに随さま〴〵にかゝれたれば 穀此二品をつくるためばかりにもあらず後習ふ人は素より縫箔 染もやう縁頭鍔盃印籠等を製ものゝ見合となるべき絵本なり 門 狩り 第一 歌川国貞画 あは しま 西村屋抜 種彦作癸未新板後 編 音羽 をみなへしたとへのあはし たんしち 女郎花喩栗嶋 丹七 国貞画 永寿堂 上梓 にかいのきやくによびたち られぜひなくたつて ゆくあとに七ろへゑは とぽんとして〽これはなの あづけておいたねまきを だしやいやもうきつけぬ きもめんでおほきにかたが はつてきたしこそでとり よせばたくさきかへおび ぐる〴〵とねはらばひ ○さアこれへいつぱいつぎやし はらたちまぎれのちやわんね はらたちまぎれのちやわん酒 おとははつもるものがたり まだつきせぬにけたゝましくかみくづひろひなるほど にかいのきやくによびたてちつともちがひはない あれ〳〵にかいのかげ ぼうしはおとはをみうけ しをるきやくいまに あいつもかみくづひろひ かういふざまになるで あらう。いや〳〵。ひとの ゑがからさき見えとと これやらうたによんだとなり おれもむかしにかはつた みのうへうか〳〵して ゐるとこではない はなのはなんのきもつかず 〽これ見なさんせたん七さん おまへといつしよにきなさんす きうんさんにもらふたかげゑ モシかううつすとかはりいす トいだすをどれ ちよつとしたてあそびや くさざうしでもとつくりと 心をつければみな をしへあゝもう さとつたあきらめた しかしみうけを 手にとりあげ〽ヲヽ これかいまでは ちつとすたつ するやつはどんな やつでなにをぬかす トきつと見あぐる たれどひと ころははやり ものぢようろ かひのつう にかいのうち 〽あい〳〵さう いふこと ふこと ならば じんが つきへ 栗しま かはかぬくちでわたしがから まへのつゞきとんとわたしが みのうへはおまへに まかせておくほどに よいやうにして くださんせトいふは たしかにおとはがこゑ 七ろづゑはぐつと せきたち〽たとへどう いふことがあつても こよひのみうけはいひ ぬけるとぬかしたしたも だはおまへにまかすと ようも〳〵いひをつたな やぶれかぶれに あそこへふんごみ ほいつをいつそひと 一おもひトみづくろひ してうらばしご してうらばしご かけあがらんとする をりからうか へだとし下ざしきの しやうじをあけて たち出るはをぢかぢもとや けい二郎つゞいてばんとう よく蔵が〽ていしゆ〳〵 〽トはらたちごゑ やうすあらんと たん七はびやうぶの かげへみをひそめ いきをのんでぞ ゐたりける あるじのしき助 とつぱくさ めいわくがほに そんなやつにはかまはずとこちらがせんやく さァていゑゆかねうけとれふしやうじごし つゝみのまでなげだすこばん手すりに あたつてざら〳〵とみだれておつるを〽つきへ たち出て〽たとへいく たびおつゑやつとも あかれのきやくがさきの にかいのきやくがさきの さうだんまだそのほかに おさむらひておとはが みうけをなさらうと おつしやるおかたがござり ますれどこれへも あげはいたしませぬおきの どくではござりますれどまづ おことわりまうしますトいふのも きかぬけい二郎〽いやさそれはわるいがつ てんあちらで千両だすならばこちら では二千両〽とちまん両でもいひかゝり いやでもおうでもみうけするトふたりが 高がゑゆかいへもれ〽ハみゑびすかう みるやうなごたくをはくはほんのせんせう かきよく蔵がねばやく とつてとつくと見〽さてこそ こばんにうちのこくいん 小石にゐるのはたしかに とう八〽ヲゝつゆへいじを ころしたは此けいこらが 見ておいたそのかねもつて うか〳〵とこ人うせたはてんの あみ。それとさしづを のみこむよく蔵しり ひつからげてかけあがり さしこむ手さきを とるこりはやくあんどり うたせてつでんどう しやうじひきあけにかいの きやくたばこくゆらせ下へ 上ゟしゐるかほをよく蔵やう〳〵はひおきて見るより ひつくりひざわなくふるめを見せぬなほおほじゑ 〽とう八とおもひのほかわりやごしよの五郎蔵だな つよいやつでもよのなかのおきてといふには かなふまいこれ此かねにはたのじの こくいんせんぎがあるぞそこうごく な〽いゝやうごくどれそこへ いてあはうめらが とつくりがてんのゆく さうさァおとは おれがうじろへ おれがうしろへ そのやうに かくれて ゐることはない いつしよに やうにいふてきか おぢやと たばこほん 手にひつさげと にかいをおりたち。これよく尾すりや 此こばんにたんばやのこくいんがあるゆゑに つゆへいじを大ゐ川でころしととつた かねであらうとそのせんぎをしやるのかじ おちつくほどなほこなたはいらだち 〽ヲヽしれたことおのれめもとう八が たしかにどうるい〽これさそんなに りきまずとよくかんがへて見たが よいつゆへいじはおれがあにめいの おときがつとめてゐるえんも 十五日 あるゆゑをりふしはお見せへいつて こなたともちかづきになつたでないか あにをころしてとう八がぬすんだ かねがおれがてへどうもわだらう 〽ほんにさうであつたなア それでも げんざい 此かねに 〽はて しれたと やうがないしいはれてよく蔵よこでをうち お見せが いつたん あつかふた 金には いつでも つぎへ 栗しま 左ゟうつるしことはなけれどあにや うきこのこくいんこんど とられたせんりやうにめいのだんななればちつとも かぎつきでて かぎつたことでもじよさいはななしようの あるまいはさやうすをきけば此おとはに 〽ほんにさうで あつたなアあのばんとうめがけいとらを そんならこつちにすゝめてさきへみうけさせ いひぶんは〽イヤ そつちになたくも こつちにといひたい とこだがあにやめいの おせわになつたばんとうどの めいのだんななればちつとも じよさいはななしようの うすをきけば此おとはに やうすをきけば此おとはに のぼりつめてのごかんだう あのばんとうめがけい三郎を すゝめてさきへみうけさせ あなたにせかせてことをおこし いよ〳〵うちへいれまいど たくむがにくさにまアたまは〳〵 とう〳〵こつちへしめたれば いまにごかんきゆりてから さアおかへりなされませト かこふておく はいしきとん〳〵 とも手 見むきもせず ひやうしぬけ てけい二郎 〽あぢに ひよりが かはつて きた これから どこぞへ のしあがつてのみ なをさう下たちあが れば〽それ〳〵おちかい うちといふやつらもこゝにはどうか なさそうなトこそり〳〵とよく蔵も あとにつゞいていでゆきぬ めかけとも ごかつとしだいに なるまでは此五郎蔵が 女ばうぶんあづけて おゝきなされ 四 上ゟきいてたん七かほを あげ〽れいいはれう とてざつしやうぬ こなたのきしつを しつとゐれば なんにもいはぬ このうへは 心まかせに たのみます もう〳〵 これが くるわの見 をさめ さつぱり おもみこゝろえずととひら ひらけばふたつのさいふ どちらもこつぶで 四五百両〽あはせて 思ひきつた てればかうして ゐるそらはない イヤさぞまつて ゐるであらう どれしよだう ぐをかへしませうト あはしまのみや ひきよすればつつしり これも千両 ほど ○おとははあたり見まはしていまの やつがひどいめにあふをそばで 見てゐるとをかしうもありこはら ありわたしやほつとしたはいな それはさうとたん七さんどこに かくれてゐやしやんすぬしが みうけをなさんしたはいろのこひのゝ わけではないみんなおまへのおみの ためまア〳〵ちやつとこへきて れいいふてくださんせトよばれて やう〳〵たちいでしがめんぼくなげに やう〳〵たちいでしがめんぼくなげに さしうつぶき〽おもひがけない五郎蔵どの さだめしこれへきたられしはふかい やうすがあるであらうそれとも しらず此おとはがさいぜん きさゆへみをまかすと いふたを むねに すゑかね □□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□ てトいひ かけてなを ゐる 五郎 はぢらひ 六 蔵 はうちわらひ〽あゝおわかい〳〵さういふことではおやだんながくろう なさるもぢもつともあいつらへもいつたとをりときたまお見せへ あがるばかりなにをこれととりとめておせわになつた右へもどるし 一百七九匁 十九 どうして こゝに 此金が しばし あきれて たずみ おもひなをして これおとは なにはともあれ 此かねはまァ そなさにあづ けておくなん だかおれは かへりたいじ ゆかんとするを にかいより 〽たん七どの こなたは わす れた ものが らう 立出る いぜんの つぎん 粟しま きやくがもはやあるとのうはさなんでも ぶしのいきほひでこつちへとらうと さむらひになつてはきてもしつけの はりひぢこれどはゆかぬと しゆだんをかへそつとしのんで そのみやへかねをいれたは きさまのてにそれさへあらは したぢうらなじみのことなり しやうもあらうとあんじは ごてになめたれど五郎蔵どのゝ しんせつであつちへやらねば まづあんどそれはさうと たん七どのはさきからむしやうに かへりたがつてこれがくるわの 見をさめとつゝめど ほろりとおつるなみだ くるわばかりか このよのみをさめ かくごきはめてござらう がのかくさつしやるな かぶろをあひてにあそんでござる そのときにとりおとされたこれ此ふみ おとはちよつとよんでみやれと しつ太郎がなげいだせばとるて つゝき〽ヤヤじつ太郎どのどうしていつから此うちに 〽さればさおれも五郎蔵どのといひあはさねど おなじこゝろいもとをどうぞうちへよんでおこはと いつゑよにいたいねがひしかしみうけのさうだんした □□□□□□□□□□どのどうしといつから此うちに そのいぜんいつたんしんしんしんしんしんしんしんしんしんしん かねにさへゆきつまつたをつゆへいじがさいかくばかりて とりなをしむかしよりなをおほ あきんどう なつた 〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇 □□□ よば かれは おんじん おんじんを おれが ころした おなじ しよ せん いきては ゐられ おもひ 五郎蔵 なき も おそしとうちひらき 〽おとはどのへかきおきの事 。ゑ。ゑ。ちうぎむにのとう八が つゆへいじをころしたるもとの おこりはこのみのはうらつかれが せいばつされるのをあんかんとながめ てはをられまうさず人ごろしは われなりとなのつていで申候 めんぼくなさにおやぢさまおむらへも かきおきはわざといたさず候あひだ そなたよりおんつたへ くたさるべくかし ○そんならおまへは かくばして こりやまアどうせう なんとせうト なきいるおとは 五郎蔵はしあんに くれてもくねんたり 七郎兵へなみだをはらひ 〽あのしやうじきな とう八が金を とう八が金を うばつて立のいたは やつはりそなたを 心づきもしやみうけのきやくのうちに 二十四五でいろじろな男はゐぬかと ねびきしておれがみもちを なをさうためとなんぼばかでも うらどふたもそれからことがあらはれて 是 すぐにほとけに なりませうつゆへいじなり なりまでうつやいし とう八なりおろじおいへの ほうこうにんどうか しやうもござり ませう たしめ かならず ともに六ふ りやうけんをおだし なさつとくださり ますな此やうす ではもうちつとも 手ばなしては一つぎへ ほろりと 〽とう八 づだ〴〵に きりきざん だより おまへさまが さうさへ おもふて くだされば うらみは はれて しん あに も 岡 粟しま つぎおきまうされぬ ○あゝ。あなたのお名は じつ太郎さまとおつしやり ましたねこれからどうそ わかだんなを〽なるほど いつしよにかへりませう いもともまつてゐるはづ なればならうことなら おとはもともに〽それは られ〽はいくおとはが ござりますかさいぜんの むけんのかねでこばんに きれができようかと やう〳〵あつめておき ましたすぐにいたゞき ませうかとかねと しようもんさしおけは しつ太郎しあんして 〽五郎蔵どのゝじさん なればなんのしさいは あるまいがたんばやの こくいんの金をちらすは をりがわるいさいはひ 〽きおきまうされぬひきかへにわたせばしき助 おしいたゝき〽つぼみでも じつ太郎さまとおつしやりさいたのでもやまぶきなれはおのれはごしよの五迄飛だな〽アヽかう おなじながめたとへばおかねが すくなくてもおなじみの たん七さまへあげるはうが こつちもよろこびさァ〳〵 いはひにごしゆひとつ どうともごかつてしだい イヤしき助どの〳〵トよびたて おかんようしておさかなを はやく〳〵ともてなしつ しばらく時をぞうつしける ●づでんどうつつたちあがるかほうち ながめ〽ヤヤたん七とやらではなうて おのれはごしよの五郎蔵だな〽かか あらうと思ふたゆゑまつさきかけて すゞのおとわいらにかほを見せでのしらせ 見たてちがへてこうくわいするな うきよぶくろのうきめをみぬうち あやまりましたとかつつくばひすぐに かへればそのとをりながゐふらちを はたらくとかたぼねせぼねをはりくやう たちまちこしまでふな〳〵と たゝせまいとのごせいぐわん まへのゑとき ちやうどであふたあはしまに しようもんをあげますので もつてきたこつぶ五百両づゝ でぐちをうろ〳〵ばんとう よく蔵〽これたのんできた わかいしゆう見はぐりはさつしやらぬか もうかへるじぶんだがしてぐすねひけば 大ぜいが〽たゞのきやくなら見そくなつて とをすこともあらうけれどあはしま なればたしかなめじるしさるこぐみと いはれてはこゝらはうのめたかのめて がんばつてたしかにしめどり そのかはりにれこしきも〽さるが もちといふことかそれいちまいづく まへいはひとなげやるうしろへ 〽そりやきたトむさぶりつけば またひとり〽そのはすつぱをト とびかゝるあみがさぐるみに えんをむすぶのさるこぐみ さるこつなぎにくゝりつけ おみやへつるすぞ くわんねろしろ 〽ものないはせそ ぶつちめろ 〽チヽがつてんだといひながら きゝおぢ見おぢの五郎蔵に ちかづきかねてよろ〳〵〳〵 わがでにすべつてこけるもあり にらみつけられ ふみとばされ みなちり〴〵にぞ にげうせける ふたさいふしおとはが手がたと 巻の五 □□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□ 同 てん〴〵にはつむままつりのあんどんをこゝろ〴〵にいでてゆく もちはこんだるいつぱいきげん もちはこんだるいつぱいきげんあとに五郎蔵手をこまぬき 〽こんやはじやまでもおやかたのといつおいつのしあんがほ。 ゆふ日かゞやくそうどうこまるに五のじの やうちへいつてやすむがよい申 こししやうじいはずとしるき五郎蔵が いはれてどや〴〵立あがり すまひは皿でうおしこうぢ子ぶん子かたが まひは皿てうおしこうち子に てん〴〵にはつむままつりのあんどんを 〽こんやはじやまでもおやかたの ところへかうしてあづけておき あすよみやからかざらう いへばそばからさし出て 〽あのとなりのあきだなへ いれたはうがかつてなれ あけてはわるいとどういふ わけかおやかたがいふてぞ あつた。これ。おれがこしらへ ちりがみばりのいしのぼうぐゐ いなりみちとかいたひつせい たれぞほめてくれぬかと いふをひとりがひつとつて 〽いや〳〵それよりおれがあんじた 一大あんどんのあのたいめんむかし こつちのおやかたがあばれものを くみとめてそれからごしよのながめ〽どうといつたら 五郎蔵ととつたあだなに えんがあつてきついものかと わや〳〵とはなすをりかが あるじの五郎蔵ほろゑひ きげんにおくよりたちいで 〽ヲゝみんなたいぎであつた さア〳〵もういりあひすき 〽そんならおやかた又あしたじ こゝろ〴〵にいでてゆく あとに五郎蔵手をこまぬき といつおいいのしあんがほ。 といつおいつのしあんがほ。 ともしらずしてめいのおとき あすよみやからかざらうじすげがさまぶかにしんみせんを からかさらうかさらうじすげがさまふかにしやみせんを かへてそづとうちにいり 〽をぢさんいまかへりました まいにち〳〵此やうに しやみせんひいてものもらひ とすがたをやつしたづね てもありかのしれぬ かたきとう八もしや たこくもしたことかと どこでうらなひゑて 見てもやつぱりきんじよ にゐるといふまァどう したらよからうじ いふかほつく〳〵とうち ながめ〽どうといつたら たのもしい人を見たてて しゆにしてそれから かたきをさがすがよからう あのあんどんにもちやうど たいめんおれがごしよの あだなから思ひついて ときむねのつきへし わけかおやかたがいふてで 閉しま まへのつゝき ときと つけたが わるい えんを ひいて かたきは くどうの 六一左の上ゟ〽アイわたしはたんきもの 千福万々歳 こひは□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□ 医案 のほか おやでもをぢでも ちくしやうには ものいふすべを しらぬはいなと 又ゆくさきへ つきだすあんどん 〽いしやが とうのじ はうでうどのと いふうしろだてが 稲荷大明神 なくつちやァとは そうかつくも そうろくも 十一匁 むいき のみ おときは 五渡亭 国貞画 貞 おいつたとをりだそれぢや によつてていしゆを につこり たちあがり 〽よいきげんに ならしやんしに じやうだんも ほどがあるト おくへゆくを ひきとゞめ 〽しんじつ もちやれ〽さァそれもさう なれどわたしらのやうな ものを〽人はともあれ おれがしようち此五郎蔵 女ぼになりやれじ ちやわんで ぐつと ◇上 ほれた こんやから いやおう いはず だかれて ねろト いだきつくを はらひのけ〽どこの くににかをぢさんが 〽めいにはかならず ほれることなかれとは ししよのうちにもたしか なかつたやぼをいはずと いつぱいのみやれトさしだす ちやわんをあしにてけとばし 〽あきれてものがいはれぬト せなかそむけてべつたりとすはる よこがほさしのぞき〽そんなにつんと しとゐるなこれ〳〵ぢぐちあんどんに おやぢがむすこをしかつてゐる。かんきはぞんき右の下 〽こひはいあんの ほかといふは ③ をなごでも のぞみある 身はだいしの からだ みちも はふも わきまへぬ うちにゐるは けがらはしい もうこつちから えんをきつてをぢと おもはぬめいかとも かならずいふて くださんすなし つき しま 〽ひきあぐればめにかどたて つきおびひきあぐればめにかどたて 〽いふこときかぬくひつぶしでてゆくはう こつちもかつてさァどういへなととつとゝ ゆきをれ〽ゆきをるほどにかまひをるな かどの戸ぐわたひしかけいだすおときが かげを見おくつてほつとといきをつぎのま たゝみひきめげかほさしいれ〽さアもう じやまはぼひまくつたこつちへござつて ゆる〳〵とトよばれてしよんほり とう八がえんのしたよりたちいでて 〽よぎないことをおたのみまうしごくらう いふにはかう〳〵いふわけがあつてよく蔵のいちみと おもふてつゆへいらはおれがこかした此せんぎの きびしさではほかへはどうも かくれてゐられぬ此かねで おとはをうけだしわかだんなの ごせんどをみとゞけるまで かくまふておいてさへくださつたら そのとききさまにうたれようと なみだをおとしてたのみのだん〴〵 きいてはすてて おかれぬぎり かけたそのうへにかりにもこなたを ちくしやうしといはせては男のかほが 1 〽なにさ〳〵どういはれても思はれ てもいまにやうすのわかること 印ゟ。あにのきられたそのつゞの夜此とう八がきて ゆきをれゆきをるほどにかまひをるなじきびしさではほくはどうも いや〳〵こなたが そのかねで みうけを ことのやぶれ それをば おれが ひき 此したやからほりぬいて となりのあきやへかくしておけば きがつくまいとはおもへども ねことねずみをひとつかご それゆゑよひもせぬさけて ぬれかけたればれいのかんしやく ぬれかいたれは まア〳〵あれでたうぶんは よりつきもしますまい せけんひろくといひたいがやつ てと あんに たがはぬ まいこちのうちしかし いまでかくれてござつた あきだなにはすこしはまし とう〳〵おとははこつちの ものおむらさまのさとがたへおわたし まうしてあなたから金もでたれは せんりやうはあづつてもつてゐる せんりやうはあづつてもつてゐる さとこれからばわかだんなの ごかんだうのわびのいちだん 幸 □□□□□□□ 四 まにやらおときがつくり ひつさげ〽をぢさんのさつきの むたいやうすがあらうと きいてゐたおもひがけない かたきとう八しようこは その夜おしがいのそばに あつたおまへのすけがさ ひもはわたしがじゆばんの きれでぬふてあけたが よいめじるしとそれを かぶつてしつけもせぬ しようぶ〳〵とつめよすれど こまぬひてもくねんたり 五郎と然はかけへだて あだなればおれにも あにのかたきとう八 それをかうして どれさけのかんしてしんぜうと 此ことをうちあけてはなしても 心をつくるうしろのかたいつの をんなのことひよつことせまつて とう八にてをあふせても うけあふたことばがたゝぬと たちみにりゝしくわきざし かくしたは此をぢがわるかつた むたいやうすがあらうとあれときむねは十八ねん うらぐちへまはつてとつくり うらぐちへまはつてとつくりまつてさへかたきはうつた きいてゐたおもひがけない かたきとう八しようこはしやれととめてもとまらず その夜おしがいのそばにきりこむを思ひがけなき あつたおまへのすけがさとう八が母のなみえは 戸をけはなしかけいつて おふひになり〽やうすは あそこできいてゐた たはむれにもせた おやと子のさる しやみせんひいてたづねた づきしたほど ことはとなりできいてゐながらに したしいなか いまゝでかくれたみれんものしたしいなり しようぶ〳〵とつめよすれど なに思ひけんとう八は手を こまぬひてもくねんたりどうぞたす けてくださり ませまんざら 〽これてまへにおやの あだなればおれにもにくうもなか 男これねを あはせてをがみ ますトきいて おくやうすまア おときはわつと したにゐて きいたがよい にくうもなかつた 事に つき〽なるほどほれた とうんどのそれぢやに よつて見のがされぬ せめてこれでも 身につけてとぬふと あげたかさのひもそれ かたきのめじるしと しやうつしゆじんのごせんぞひぞひでさとこう りうぐうよりえたまひしきれども つきぬあやのまきものよにきこえたる 田はらのたからちゝたくのしんがあづかり なりしがたうぞくにぬすみとられ 身につけてとぬふと そのおちどにてごせつぶく われはそのとき なつたときのかなしさは みをさくやうでござんした おまへをころしたそのあとでは わたしもいきてはいめかくご うらみもあだもこのよ ぎりさんつの川は手を はづかに 二才 とつていつしよに わたらうとうはどの ちゝのかたみのこの ちゝのかたみのこの わきざしうけて □□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□ はつしこと 又左ゟうつるそれをもつて ゐやるうらはそなたにも せんぎがあるしかたればとう八 ことばをつぎ〽つゆへいじを 此ごろごろした此わきざしは すなはち その夜 とうぞくが のこせし ひとこしめいはト いふを五郎と枕が〽あく これ〳〵トおしとゞめ きかぬうちにそのあとを こゝろみにいひませう めいはなけれどひぜんもの たんちやうふたつの ひをほつて ながさは 一尺七寸 うつ ばかり とう 八 ひらりと みをかはし □□□□□□□□ そばに ありあふいなりのあんどんほうじ ぐゐにてしつかとおさへ 〽ぬきあはするもおとなげないと あしらへばつけあがりあんまり 母かざらしがふところにいだかれて ごつゐはうトいふをなみえか ひつとつて〽じつはわたしはあなたのうば おくさまのおともしてきやうとのかたを こゝろざしいちにのはしを 〽ふうこれを しつと ゐるからは さては その夜の たうぞくは 〽イヤおれ ではない りひのわからぬ女わかだんなをうちわたり たんばやへもどすまでは だいじのいのちぜひと ぬるせば五郎蔵どのへは ぬるせは五郎蔵との きのどくながら かへりうち〽イヤ さううまくは ゆくまいト なやみにせんかたなく ゆくまいじなやみにせんかたなく ひつはづして あとへもごつて きりこむうでさき しつかととらへて とう八はつく〴〵 しらはをうち なかめきしおもてに くりからりよう さしうらにはあの ぼんじうばがはな しのいへぢゆうだい 〽ふウたしかにめいは かねみつときつて あらうおときどのじ ながめ〽さしおもてに なりおいだう いしのしるしのある とこまでおつきまうして きたときにかざらしざまは ごぢびやうのおしやくの かごかるうち ぬすびとが おくさまの おもちなされた かねとつて かねといて ふかでを おふせて ゆくへしれず 四五日すきて あへないごさいご そのよさりかの ぬすびとが なみえもともにふしんのかほ おのれのと 五郎蔵はおときをひきのけ 〽このわきざしをしつてござれば おれがはうにも心あたりきさま すじやうがきゝたいじとはれて とうんきつとゐなをり〽わがちゝは ふしみのじうにんたはらちはるの助がけらい とをなみたくのしんといへるもの これより なりかいだう うちわたり いなりかいだうの とりちがへ もつていつたそのわきざしは だんなさまのおさしりやう それをたづねとおくさまの それをたづねておくさまの かたきをあなたに うたせたさわか子とこんでの うきくらう又右へもどる □□□□□□□□ やつぱり きさまの 手にかけ さしつた つゆへいじ おときこれを よんで見やれじ まもりのうち よりとりだす いつつう あかりをちか づけおしひらき 〽われら どよつ なき ことに つき 人に きず たうぞく おふせ いたし申候 そのゆきす にてかの人も あいはていよし つたへきゝつきへ こをなみたくのしんといへるものへもごらう 粟しま つくりものゝとうろうど 申わけをいたす 申わけるい ことども候あひだ ちがひもないとゝさんの そのかきおきを まへにおぎいま つつこまうと いふところびつ くりしていだきと そのしぶんはふまはりで 百両なければ 戸をさすばかり くれふしみへいつて さいかくもとゝのはぬ もどりあししやくで もどりあししやくで くるしむ女を見かね かいはうする ふところに ちやうど百両 あつたがいんぐわ つきわれもあとより おひつきてみらいにて せつぶくいたし申候 五郎蔵どのへめにより くりしていだきとめ つゆへいじはとはうに しをとめたもいん そのわきざしをとめたもいんえん れおときうらみもめだも これおときうらみもあ ないわいやいじことこまやかに ものがたれば とうは なみえ おふで〽あゝ二十ねんばかりむ おときは おれがあるときようがあつて あにのところへいつたれば わきざし とりあげて かみおしきらんと とりなをす その手を 五郎蔵 わけをきけばだんばやが しつかと おさへ 〽なんでわりや ぼうづになる 〽さアとう八 どのを うたぬ でも よいぎり には なつたれど やつぱり そはれぬ かたきどし よろこびがほ いんえん 十四 おもひがけなき なんどののれん おしあげて たちいづれば 〽どうして いつから だんなさまい おどろくひと〳〵 七左衛門は ものしづかに ざになをり 〽ちと五郎蔵に たのみたい あつて きた ところが なにやら うちの さうどう ゆゑ うらぐちの あいたをさいはひ おくへまはつて きいてゐれば とう八はわがおんじん たんばやの しんしやうを かう〳〵したと わきざしを とりかへたまで くはしいはなし ござらぬがもとのやうに たんばやをとりたてた 女のみよりを たづねうたれて しねば しねば 〽いゝや なるほどしなうとおもはつ しやるもさら〳〵むかどは そのうへでころした さきも ほんもう いま いま はらきかは しら そはれる そのわけは七左衛門が はなさう □□ 下へ この をしうはない はんぶんやつても これおとき そなたはじつは おれがむすめ おれがむすめ しようこは ひだりの かたさきに いつすん ばかりの あざが あらう きいて おとき いぬじにと びつくりし かきおき をばあづ かつて とめておいたが めぐりめぐつて たがひにそれとは ゆめしらずとう八どのゝ 母ごをきつたわがわきざして 又われがころされたのは いんぐわのだうりそれは ふしみのいなりかいだう これはこれよりいなりみちと 春 〽ひとに 見せぬ かたの あざを れよもや しつて うそではある おいであそ まいがどうしてそれを ばすから有 けふが日まで〽しらさぬわけは しまばらのげいこのはらにまうけたそなた おれはぜんたいいりむこゆゑしんだばゞめが てまへをかねてはらのうちからつゆへいじに みうけしてやつたのをいまとりもどしてつぎへ 栗しま つきふしやうながらとうんどのに しんじやういたすさいはひこゝの 五郎蔵があづかつてゐる千両は むかしの金の十ばいまし むかしの金の十はんき ぢさんきんなりなき母ごの つゐぜんりやうのこひむじやう かたきをうつたよろこびを ゐはいにつげてすぐにしうげん さア〳〵はやくとすゝむるにぞ おときはうれしさはづかしさ 〽それぢやといふてわたしには いままですげないとう八どの 〽はてさそれもはゝごのかたき たつまではといふみのつゝしみ きらふたわけで ふしやうながらとうんどのにのに恙えがしつてゐう今今ど今そしなものなれいろけ してしやういたすさいはひこゝのさゞめきつれて三ッ人はつかいまへまではイヤおときやが つてゐる千両はおくのまへこそいりにけれねぞうのわるさかゝ ○あとに五郎蔵ふしんがほ 〽七左衛門にうちむかひ あのおときをあなたさまの ごじつしとまうすことは たゞいまゝではわたくしも 今でこそしなものなれいろけの つかぬまへまではイヤおときめが ねぞうのわるさかたのあざを 見ておいたをおもひいだして につこらしくいふたは あいつがあれほどに おもふてゐるがふびんさゆゑ 〽しらぬはづねもないいつはり かたきどうしといひながら いまにめいどへ いつたときつゆへいじと おれももうとしのうへ りやうはうともにしゆう のためうては とう八が母を うたれて もううらみの かんぢやうは たづねてわびこと しだらさまで はらを ないことは すんで たちもせまい ある それよりは ◑ さしあたる ようと いふは これ かうト なに やら やら しばし 二十一歳四十一二四四四四十四 さゝ やき □□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□ □□□□□□ ○黒いたべいにめかくしのまつとかしはを うゑまぜてよるはことさらおくしかく 見ゆるにかいはおむらがさと あき右之門がすまひのうら ことのつまおとしやみせんの ねいろにまじるわらひごゑ いなりまつりにあんどんの つゞく火かげはひるよりも あかゑなかをこそ〳〵と ほうかぶりせしふたりづれ 〽これよく蔵七ろべゑが かんだうを □□□□□□ 丑うけたからはたんばやは しのごのなしにおれがもの それぢやによつてあの そこちやによつてあの おむらをもらひかけても あき右衛門がつべいべと いひぬけるはなんでも きやつめをこゝの内へ かくしておくにちがひは ないじいふのも こじゑこたふるも こごゑになつて うちをうかゞひ 〽けい二郎さまの ごすゐりやうに ちかはずこちの のちものはかゝんぞ ゐるのでござりませう こんやはさいはひ いなりのよみや たいこのおとに まぎれてこゝへ わたくしがしのびこみ 一君だんなをとつて おさへぼひまくる しやうはさま〴〵 あなたは やつぱり まアこゝに次へ つゝき〽ヲゝぢぐちでも ぶら〴〵と見ながら ひんぎをまつてゐようと おもてにのこるけい二郎 よく蔵はぜんごをうかゞひ さしあしぬきあしいたぐいの ひき戸もちやうどあき右衛門の にはへしのんでいりにけり 〽にかいにことのねのたえて つゞき〽ヲゝぢぐちでも 左よりどのみち わたしが手だす けにそばと あなたのおつるひ なさるをなごを おかねば ならぬところ もう〳〵ちつとも ゑんりよは しやうじさらりとおしひらき 〽おとはさんうらのいなりの たいこやふゑであはせものも みにしまぬあれ〳〵つゞく あのちやうちんみごとなことで ござんすトいふにこなたも ちかくより〽いやもうし おむらさまこのやうに あらためてまうす までゞはなけれども みなさんのおなさけで やう〳〵つとめのくらうを のがれまいにち〳〵 のがれまいにち〳〵 おそばにゐてあそぶは何より うれしけれどわたくしが いつまでもこゝにをつては だんなさまのごかんたうの おわびのじやまといふを おむらがおしとゞめ だんなさまは いらぬ今とゝ さんからわびの さいちう やんがて もどつて ふたりして いとしがらうと ほんばかり たのしんでまつて ゐたのがよいはいな それはさうと つくゑに あけてもくれても あれ〳〵あの こさしきに つくるいに もたれて ゐやしやんす こゝから よばうぢや 八下よ 1 おもしろさ なか〳〵 しやみせん どころでない むもんくわんの ぐしぶつしやう いまかんじんの たんばやなりたいふの 五人や七人ぐらゐ みうけしたとて しんしやうのさはりに 〽はて。こゝのうちなり なるといふ でもなし 右の下 □□□□□□□□ 〽あんまり ところぢやト おきが かさねて つき ふりむく ませうト ふたりの たかずゑ こともなし にかいのふたりは あきれがほ きゝつけて 七ろべゑ にかいを見あげ〽あきゑもんどのに にてあきゑもあきゑもこのに すゝめられふと見はじめた ぜんがくのしよしよてはわからぬ やうであつたかさてみこんだら ほとけのをしへそしのさとりの 〽むけんのかねから ぶつしやうを あつめにくるが そのやうになぜ おもしろいことぢややら なァもうしおむらさま ほとけのをしへそしのさとりの御とんとこちにはわけがしれぬ〽つぎん 〽さァとんとこちにはわけがしれぬ〽さへ 豆腐 あるまいかト ふたりが いつしよに 手をうち たゝき 〽ちつとこゝへ ござんして みづいらずに さんきよく あはせ でも なされ ませ 上へ ナリ つきあのとゝさんが つきあのとゝさんが つきあのとゝさんか ひよんなほんをかし まうしてからだんなさまを たうじんのやうにしたそんならあやしむべしふたりの たうじんのやうにしたそんなら ことをばやめにしてなんぞかう たうじんのしさうなことが たうじんのしさうなことが おくそれ〳〵さいはひそこ すごろくばんトいふに おとはがもちいでゝ 〽あゝなにやらのほんで見た あなたはやうぎひぐしぎみと やらにはうさんなわたしが おあひてかぜがあたづて おさむからう下 しやうじを 左ゟしうちもたれ ねぶるしやうじの かげぼうしあら あやしむべしふたりの くろかみいちどに ばらりとほぐれつゝ たちまちへひの かたちとなり かまくびもたげて くひあひけり 七ろべゑふつと 見あげみのけ よだつて ぼう ぜんと しば はたと らく からり〳〵と つゝのおと つゝのおと ふたりは しだいに たてきつて あつ ねぶけ つき おもはず といきを ばんに 右へ つき おもては なかよく 見ゆれ やぶんになんでわせ は下とみらいをたすかる そのためとおもへば たからもなにかせん いへもいのちもをしかうじ なむあみだぶつの こゑもろとも くわいけんひらりと われとわづもとゞり ふつつときりはらひ にしへなげすてすごくと いづこともなく ないときはたんばやは せつしやがものまだ せつしやが女ばうに 出ゆきけり もらひうけるにふそへは ○さァしてやつたと よく蔵がおもてへ かおもてへないかもしらねど とんでであひがしら たちもどつたる けい二う〽して けい二郎〽ゑて〳〵そこにかれがもとり ちのやうすはト うちのやうすは とへばよく蔵 られたじいひも はてぬにけい二郎 〽いやか此よつから申ス とをり七かつべゑが おむすめごのおむらごの せけんへひろめをせぬ こそさいはひすぐに あるまいまだごぞんしは ないかもしらねど そろべゑはしゆつけ とんせいしようこは そこにかれがもとゞ たとへかんだう ゆりたにせいゆくへの はなひこく しれぬすてぼうづを 〽手もぬらさずに もはやむこには もはやむこには わかだんなはかうしたわけで されまいト くり〳〵ぼうづぜんはいそげぢや いまからすぐに〽おつとみなまで のたまふなおしつけむこのかみしもも よういしてもたせてきたトにはかに しよていとりつくろひもつたいらしく せきばらひあんないこはせてうちとをれば あき右衛門いでむかひ〽これは〳〵思ひがげない所 きいて おどろくあき右衛門 〽なるほどそれは ひととをり ひととをり ごもつともの やうなれどつきへ ども しんゐのほむら やむときなく むろうに あらはす しんの □□ さう あら いまは おそろ しや おもへば 此よは かりのやど これを ほだいの かどいで に それがし さきにほつ しんせは かれらもざんぎ こうくわいして かならず心をあらためん ひとりとおもへばさんにんの 廿八 閉しま いらぬせわぢやがそこもとも いこゐどりならたんばやの ふたつどりならたんばやの かとくをとるはま申ごむよう きいてせきたつけい二郎 〽そりや又なんでどういふ わけで〽はてしれたこと わけではいろまち たんばやはむろまち たんばやは女かりの さまからあづかりの かぐらのたいこがと ふんじついまにも それがしれると たちまちしばり くびかつゐはうか どちらにしても おれならいや それともくだんの たからをきさまに もつてござらば むすめおむらを たつたいま しんじやう それがしれると つきどうもむすめはやりにくい かぐらのたいこがとくに いたす たからが あるか 〽さァそれは 〽さア〳〵 〽さア 添添添 ********************************** 距られた □□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□ □□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□ じめつをさせてからあとへ たゞいまのおはなじごくは □□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□ といてか 玉左ゟぬすんだではないちよつ くらともつてきたのもいれて あるおれがこびだけほれてゐる おむらさまを此人にわざと すめてたんばやをいつたん とらせてたからものゝせんぎて ぬつくりすはるしゆだん むこにおとりなさ れてもごふそくは ないはづ下のりぢで かたるえりがみを けい二郎とつておさへ 〽それきかう 〽それき ばつかりてあゝ おほきにほねを をつたもうよし 〳〵トよぶ丁ゑに おくよりたちでる 七ろべゑおむら おとはもひづそふて さんにんともにきげん のていよく蔵はめを きよろ〳〵〽そんなら しつとのやうすをみて しゆつけしたのも うそであつたか トあら そふを よく蔵が おしへだて〽たとへその かぐらのたいこを もつとおいでなさるに いたせこへだしては われがでにぬすひとの そにんもどうぜん そにんもどうぜん まア〳〵それは わたくしがあとで 此印ゟ人ならこちから のぞんでなりとむこに とらいでなんと せうじきいて よく蔵けいこらを つきのけてつつと出 〽さやうならおむらさま わたくしがもらひ わたくしかもみ ませうおほせの おきゝまうしませうト いひなだむれば あき右衛門 すこしこゑを あらゝげて 〽そりやよく花が りやうけんちがひ だじやくなゆゑに かのたからにもし あやまちでも あつてはととりかく あつてこと しておきましたと いまさしだせは だいちうしん ぬすびといふ ものではないそこらの ところへ心のつく此印へ とをりわかだんなは おやまかふたり ほうつになつたり こんとしやうどが ないさかい かくらの そろべゑがあのとをり たいこは とつくにから 此よく蔵が とりかくしたんばやの いなりのしたへ からうとつくつて いれておいた まだ〳〵ほかに たはらのちやうはうきれども つきぬあやのまきものづんど わかいそのときに 〽おゝそのさく しやはおれぢや 〳〵下にかいを おりくるてんじやの きうん さど七だいふが かるかやの せつきやうを きいたとき ふつと うかんだ 此しゆかう はな野 どんに かつとやつた ぐるりとかなる かげゑからあんじて おれがおふたりの すがたをちよつと きりぬいてとをく からうつしたゆゑ 大きうは見えたれ共 たねはやつはりこれ ばかりはをりの ひもならしらぬことかみが たちまちへびになる いまたうせいにそのやうな やぼはござらぬつきへ しま ごんすトうちわらへば よく蔵ははがみをなし 〽九ツばしごを 八つはんあがつた ものを思ひもよらぬ けいこらまでむかふづら 〽おゝさいつもの をぢがたきと 見せておいたが こつちのやま とう八が人ごろしは かねをかついでいつた それをおれがさきへゑやべり とつくり心をゆるさせた なんでもたからのぬす人は おのれにちがひはなけれ共 おもてだゝずにいはせうと▼ みんなとのいひあはせ それさへぬかせば ようはない 「つきばんとうさんどうで こいつを だれぞしばつて おけトつきやるこなたの ひとまよりとんで出たる おときとう八〽さてはあやの まきものゝたうぞくもおのれで おとは やつがくちからどうでしれることと ちゝのあだことなが ければそのしさいは あとでゆる〳〵 いひきかさう うごきをるなし とつてふせたかて こてにぞ いましめける あつたかさすればげんざい ○かゝる ところへ しつ太郎五郎蔵つれて かけ来たり〽さァかんだうは はつうまのよういにきのふ たんばやどいなりのみやを さうじしたときちのゑた よりあやしきひかり下 五郎蔵がひつとつて 〽そのことできのふの ばんわたしがところへ わざ〳〵と七左衛門さまが おいでなされほつて 見てくれとのおたのみ かしこまつたとけふ ひとりでほつ〳〵とほりかへす したにはたしていしのからうと じつ太郎がいひかゝるを ゆりた〳〵そればかりでない したにはたしていしのからうと うちにこめたはかゞらのたいこ右の サカ 左の上ゟ それゆゑ 又ひとしなは あやのまきもの とう八どのゝ はなしにふがふ こゝへもつて きた わたせば とうは おしいたゞき ころたに けり 五ツ 閉しま 種彦作 傭華千形仲道 ○王さだ画 にしきやきの 酒のみぢよく やくしやにがほ いろ〳〵此はん もとにて 出発し申候 御ひいきの 国貞画 ○かくてとう八にはさく しゆじんたはら家へ あやのまきものを たてまつりもとの ぶしにたちかへる べきところをさ なきころより ちやうにんにて そだちければ それもものむづか しく思ひたゞかたな をゆるされふちを たまはりでいりの也 国貞也 ④ 国貞直 くらにみち〳〵ていと ちやうにんとなり よく蔵はたはらけ にてつみせられけり ○七ろべゑはおむらと なかむつましくおとは にもふびんをくはつ いづれも何ふそくなき くらしなるうへいよ〳〵ふう きにふうきをかさねきん〴〵 らにみち〳〵ていと めでたくぞさかえける 第二あん ちよの かたち 深きも あさきも 三ツぐみも さま〴〵仕入 とざく 彫工 朝倉吉次郎 10314 四日 文 みやうとおりたまかはさらし 二子渡 よつやのさき 女夫織玉河晒布 曲亭馬琴作 八州 歌川豊国画 四谷崎 未発政文 卯 菜 おとつをみなへしたとへのあはしま臼 音羽 柳亭種彦作 たんしち 六冊 女郎花喩栗嶋 歌川国貞画 丹七 しやうほんじたてろつへん 誰皮迄 御沙汰 てふのあとおひ 八柳亭種彦作 正本製六編 蝶後追州歌川国貞画 かんあづまのひきふゆ あづまのひさふ物志満山人作 井筒権八 歌三味線東 同河歌川国信画 げい者八重梅 代文會 御顔の薬 美艶仙女香 包 五十銅 女に顔の薬と称するものあまたあれとも此哥等はそなとことに 出して別種の哥法なれば人〳〵用ひて其妙を着るべし十包以上御水の 御方へは彼者已来以自筆の扇差上候間御頼みの役者を可被仰下候 売弘処江戸南伝馬町いなり新道御筏の如し坂本氏 江戸馬喰町二丁目角 書物地本綿絵問丸、 永寿堂西村屋与八刀