積恩女鉢木

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勝川春亭畫
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2026-08-17T19:23:18.082Z
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場所: 江戸
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勝川春亭畫
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日本語
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森屋治兵衞
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ツモルオンオンナハチノキ
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東北大学
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2026-08-28T18:53:25.651810+00:00
狩 山東京山作 午 春 新 版 鎌田 之梅 浮地 之松 金井 之櫻 山東京山竹 積恩 全六冊 ちのき 鉢木 拳 勝川春亭画 午春 森治版 新刻 『株代表店ノ印刷写』 旧詩一則書代 以テ購入セル内四十二丁 稗史細精年競奇只因戯語亦 端基閑白春雨生眠日寒室秋 宵結悶時展覧偏憐忠義志済 吟涙悪姦曲姿耳熟嬰児童児 路自異釜娘童話痴 山東京山東京山東京山東京都 鎌田 之梅 浮地 之松 金井 之櫻 山東京山作国 積恩 をんる 全六冊 ちのき 鉢木 勝川春亭画 午春 森治版 新刻 関紙業旧師ノ書冊写 旧詩一則書代 十一日詩一則書代叙書 以テ購入セル印 稗史細精年競奇□因戯語立 端基閑白春雨生眠日寒室秋 宵結悶時展覧偏憐忠義志汝 吟涙悪姦曲姿耳熟嬰児舞用 路自異釜娘童話痴 山東京山東京山東京山親 同同大橋大 袖打払ふかげもなき雪の庵に親子主従がよく寄て。信頼のにおりて 前 此返報に行くれて糺河原の怪物を見たりや〳〵讒擾の一軸中にはなぐ 大猪 封シ多の使はしかも禿の枝折年は七ツか八ツ橋が昼おき裏をのとす様の一ぶし 大橋 君 その親里と尋れば此本の十八丁目に山本九内が伝を記す 浪華の女侠 西曹 相対 嶋のおかん 角 餘黨射 敲 競強 強 同四 浪人 津の国小町塚にすめる 山本九内 同趣編後 向趣編 雪打払ひ見ればおもしろや花の街に親子兄弟が今茲に皇雲の身の身の代に 一賞に相公の仁心ひとへに神の篭釣瓶新しくりや〳〵忠義の忠賎の比族に給ひて。 遠近の使はしかも奴の赤平道は一筋二人が観在興答をはら 一旧里の家産その御恩家を索れば此巻つ 何方に 傳来の打 物を飾て候 錆たれども 長光の一腰は 一船橋二郎左エ門 が重代の業 もの是はその ころ花街の 喚花ばなし 巷説 船松二郎左エ門 はじめ玉豊の 家につかふ もる月も 橋の 板目 南 □□□ 此地に秘蔵の 女房を持て候 痩たれども八ツ橋 揚や入の 道中 すがた 是はその ころ 菱川 師宣 浮絵の 評判記 店上□ 八ツ橋禿枝折 着黛奪 将萱草 色紅裙 柘穀石 橘花○ 《図 出やの八ツ橋太夫 彼一則に 年来の 本望をとど げて 断たれ 候 ともかたき 赦免状 の 相違あらざる 自筆の あふ 是はその ころ 玉巻 玉春家の 家の べ あた打 ものがたり ○玉豊 貢之助 春行 ○玉とよはるむき妹 時頼姫 岩をも 粟の飯 日本一のだいご味 筆研万福 像 か 天 祥 吉 瑶管祈吉 福善福 及理 海昭影 欲害他 冬先傷息 ○浅原源藤太友景 設端 とらぞ とひ目が アナ でいて これはわたしか どう まけ こゝに又みつぎの介とのゝかしんに かまだねさへもんといふものせかれは 早太といふものありいまだぢやく ねんなれともうまれつきてちからつよく けんしゆつやはらはさら也十八ばんの けんしせつやはらはさら也十八はんの ふけいこと〴〵くそらしれし一家中のもの かれが 次郎 を ほめざるはなかりけりかゝりければ みつぎの助めしいだしてそはちかく めしつかひ給ひゆく〳〵はおもきやくを ふしつかひ給ひゆく〳〵はおもきやくを 申つけんと思ひゐたまひけり かくて あるよ 早太 〽はや太 みつぎの 介のともして おくでんにいたる らうかづたひ かの ふり袖 きたる 二八ばかりの おんなとのゝ さきにたちて あゆみゆく 見なれざる女なれば みつぎの助あやしみ給ひ なんぢはなにものなるぞと こゑかけ給ひしに 今は昔北条高時のころるとよ大和の三十九年十 郡司王斐、貢之助の家臣宗金井左司前 といふ仁義のものゝにありけりむすゑかさらなし 二八の花ざかり月のまゆすみうつくしくこと 心かしこくみな人思ひをかけざるはなかりけりあ ときこしもとゝすごかいうちておきりし ときこしもとゝすど六うちてゐたりしにこしかし 思ひじはがいこつなりけるにそなみ〳〵の女ならは きぜつをもなすべきにかのかさしきは男またり むすめなればありあふしよくだいにてかのかいこつを 打けるにひとこゑさけびきつねのすかたをあらはし にげうせけり此沙汰一家中にかくれなくきりやうと いひゆうきといひものゝふのつまにはあつはれの むすめなりとてこゝかしこよりよめにほしきよし 申いるゝものおほかりけりそれが中に浅原源蔵すと いふねいかんのくせものかさゝきをつまにせんと聖しす 庄司左衛門かれが心だてのあしきをきらひとくしん せざりしが手をかえ品をかえたつてののぞみに せんかたつきむすめかさゝぎ事はあまになるべき のぞみありそれゆへにむこそとらず又ゑんにも つけ申さず候なりとことはりければ深藤太もこの ことはをきゝてせんかたなくそのまゝに打すきけり 此かさゝぎのちにしまのおかんとなのり女だてと なることすゑ〳〵なにみてしるべ 〽ながにおいふ □□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□ かの女 うしろを かへり かへり みつも □□□□□□□□ にた〳〵 にた〳〵と わらいたる かんして □□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□ □ ヘザ □□□□□□□ 庄司左エ門 □□□□□□□□□□□□ 七日 みつぎの介 ときより姫 下・ 源藤太 □□□□□□□□ 十 〽かまだ はや たは大のしん あやかりものじや うら山しひ 事じや はや太すかさずこびかゝりたゞひとかたな そのものおとにおひ〳〵かけつけよく〳〵見るにいくとして ともしらぬふるぎつねなりけれはみな〳〵大におとろ ○かくてみつぎの助とのはや太がへんげをうちたる事也 よろこび給ひかね〴〵なになりともめだちたるてから あらばそれをかこつけにはや太をとりたてつかはすべしと 思ひゐたることなれはさつそくおもやくのもりとも めしよせはや壱がてがらをふいちやうなしも めしよせはや太かてがらをふいちやり とうさのほうひなりとてひそう あつき長老いちみやうかごつる人となつけたる 水たなをとらせ目とほりにてけんふくさも しものかしちやくを申しつけられそのうへ 小金井庄司がむすめかのかさゝぎを つまにくたたれけるこれはかさしきさきころ きつねのばけたるを見あらはしたること ありしゆゑ此たびはや太がうちとめたるは かならずかのきつねなるべし二人かてがらと かならずかのきつねなるべし二人かてがらと いひよきいつついのふうふなりとてとのく なかたちなりけるとぞさてかの源藤太は さきつころかさゝぎをつまにもらひたきよし 庄司かたへ申せしにかれあまとなるべき のぞみなりとてわれにくれずとのゝおゝせなれはとて ひととほりのあいさつもなくはや太かた人よめいゝす だんわれをふみつけにしたるしかたなりと大に いきとほりけるが此いしゆははらすべきしせつ あらんとふかく心にこめてうちすぎぬかさゝきは 日をえらみてはや太かた人こし入なしかね〳〵 人しらすはや太るおとこぶりになつみ居たる ことなればらうふのなかは水ももらさずほとなく たゞならぬ身となり月みちて玉のことき おとこの子をまうけ名をば松太郎とよはせ 手のうちの王なりとめてやしなひけり 一家一門のよろこひ大かたならずかまた めのとはざ ○みつぎの介 とのはくらたを めして ほうび とらする 源藤太 大のしん むねん がる もんぜんに市をなしければ源藤太これをみて ます〳〵うらみの心ぞふりかりける いふものありもとよりねいかんじやちの くぜものにしてうしはうしづれといふことわだの ごとく源藤たと中むつまじくある日もりさきの 八まんへはなみにゆきさくらのもとに 此日早太がかたにては一子松太郎が みやまいりなりとておさなごを らばにいだかせこしもとふたりを ともにたゝせ忠義無二の志もべ 赤平といふものをそへて八まんへ うぶ神のみやまいりにつかはしけり 源藤太大のしんにむかひきでんも しるごとくかのかさゝぎことは われらがしよもうせしに そのせつはかさゝぎはあまに もうせんをしきさけくみかはしてゐたりしに なるべきのぞみなれば かま田早太 ほかへもやらずむこも 新左衛門はういまごなればそのよろこびいふも さらなり七やのしうぎにははや太が ○こゝに又源藤太があいやくにゆけ大のしんと はや太がかたへ つかはし子まで なしたるときゝしに するを見ればむねん やるかたなしかれらに いしゆをかへすべきてだては なしやとかたるをきゝ とらぬといひしに 今又のくぜんにみやまいり □□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□ 一つぎんつゞく 大のしん もつとも さこそあるらめ 今までよくも ゆるしおき給ひたり われらならばその まゝにはおきがたし いかさまにもいしゆばらしの しやうがありそうなものじやと 小くびかたげてしばししあんせしが はたと手をうちあるは〳〵こうめは くすの木もおよびがたきはかりことあり そのはかりことゝいふはわがいへにせんそより いたはりたるうんりやうのまきといへるひみつの 一くわんありこれはむかしさつてんぢくよりつたはりたる 御みやうやくをしるしたるいつくわんなりそのうちに ふぢ身になるきほうありそのほうといへるは 山ざるのいきちをとり千年としへたる ぞてつをくろやきになしかのいきちをもつてねりあはせ ていまからんこといふばんやくをくはへ惣身にぬるときは ふぢ身となりていかなるめいけんにてきるとの 身にやいはの たつことなしまた ふぢ身をもとの からだにかへすには みのとしみのつき みの日にうまれたる 女の子のいきちを 身にそゝげは たちまちやくき うせると いへり 此みやう やくを もちひてふぢみとなり 一庄司新左衛門 うちとりせうこと なるべき一しなを しがいのかたはらへ おとしてたちのき給へ さすればはや太 さすれははや太 おんみをおやの かたきなりとして 〽けらうめがきやうのおともは しゆつせのとねじやぞ この はかり ことは いかに やと はなを いから せて いひ ければ 源 藤太 よこ うち みやう なり たづぬべしそのとき わざとめぐりあひ じんじやうのしやうぶをこげ ふぢ身なればかれをかへり打に なさんはひつぢやうなり さすればかれらおや子をころし 又がたきはあめがしたのはつとなれば かさゝぎをてにいれ給人ふぢみなればかたきの女房を つまにするともおそるべきしきいなし せけんひろく他家へほうこうしててだてをもつて 殿息あり そのみやうやう はやくとゝのへ かれらをいち〳〵 きりつくすべし いさみたちければ ぎへつゞ 大のしんひざをすゝめそれにつききでんにたのみたき一義あり きでんはや太をかへりうちになしたまはゞかれがしよぢなす あづきながみつのかたなをうばひとりわれらにあたへ給へ かのあづきながみつのかたなはかね〳〵のぞみなりしに はや太めにさきをこされてざんねんなりといふに 源藤太うちうなづきいかにもうばひとりて かのみやうやくのれいにおくるべしとたがひに あくじをしめしあはせ夕ぐれのかねもろとも わがやへかへりかのくすりをもちひて ふぢ身となり源藤太庄司新左衛門の 両人をうちとりおのれがもんつきの にづるしがいのかたはらにおとして たちのきけるにあんのごとく はや太かたきうちのねがひを たてしにみつぎの介 さつそくきゝとゞけ あつてもちあはせたる あふぎに一しゆの かたをかきて しやめんじやうの かはりにあたへける そのかたに 〽ものゝふの やたけ心を はりつめて 岩をもとほせ おやのあだうち 早太 おいれげんとうだ 庄司どの 新左衛門 やみ打に なしてたちの てたちのきたる ひきやう あいしはて ものこゝ あいしはてんの にたへサこ〳〵 ものこゝで もじやうに しやうぶ ○かくてはや太はふだいのけらい両人をともにつれ かたきうちのかどでをなしなにはにいたりけるに とあるまつかげにて源藤太にゆきあひ なのりかけてうつてかゝらんとするに 源藤太大小をなげいだし 〽はい〳〵いやもら 見つけられたら 百ねんめ てむかひはいたしま へいふくなしいかにも 庄司新左衛門ちを うちたるおぼへあり われ此ところにて じんじやうのせうぶ なさんとは思へども とてもうたるゝ此からだ さむらひらしくかたき打の こじつにならひうたれたく おもふなり此所は八ツ尾の はんたんだいのりながの りやうぶんなればりやうしゆに とゞけ玉はれとごとばすゞしく いひければはや太も源藤太が わるびれざるをかんしんなし わるびれさるをかんしんなし 二人のけらいに源藤太をあづけ かのはんぐわん代のりながどのへ事のよしを まうしあけけり○さてもはや太八ツの尾はんぐわんのやかたへいたりて 事のしさいをまうしのべ主人よりゆるしをうけたるあだうちなりといひければ のりながこれをきかれ玉とよみつぎの助がけらいとあればひととほりにははからひがたし かの玉とよみつぎの助がいもとときよりひめ事はかね〴〵わがせがれといひなづけあれば よきくいつけもどうぜんなりとてひきやくをもつて玉とよけへまうしつかはし〽つぎへつ ぞんぶんに 此ほうにてかたきを かたせ申べきあいだ けいごのさふらひを さしこしあるべしと □□ いひやりければ みつぎのすけ 此よしをきゝて 大によろこび けいこのものゝふ にはたれせら つかはす かゝるはかね ひくはたいこと づをさだめあすい あいづをさだめあすは かたきうちの日げん也と きはまりければ小金井はや太を あづかりおきたる八つ尾はんぐわんの かのゆげ大のしん かねてのたくみあれば おのれ此やくを申うけて けらいかいばら文太夫ねがひとして かのはや太がめしつれたる二人の けらいをすけだちにいだしたきよし ふればきゝすみあつておなじくしたく きゝすみあつておなじくしたくを とゝのへけり なにはにぞいたりける 一かくてかのゝはらと いふところに はや太はきこゆる けんじゆつの たつじんなれば 一壱丁四ほうの やちいを すけだちは のぞまざれども ゆは せ 二人のけらいがたつての ねがひなればよん所なく ゆるせしなり国もとゟも 赤平といふしもべきたり かけはしりの用をたし □□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□ めでたゝきさんのとも □□せんとみな〳〵かさま 〽日ごろの おぼへ よろこびけつきの しろこび かたにもすけたちあらば 人にてはゆるすべしと ○はや太が 二人ともに かへりうちに いふにかれがあくをにくみ すけだちするものは 一人もなかりけり ○さて源藤太はかの みやうやくをもちひ ふぢみとなり ことなれば なんのくもなく 三人をかへり打にて □□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□ 此所さま〴〵 〽心を しやれて 〽はい ありがとふ 〽まだす ある 此くすり のませ さつしやれ 下ノ赤平 あれども 丁かすのおほく 〽はて はて さて ぜひも むなしくふでを なるをいとひて とゞめかたき打 ない ねんさ やるべ かゝて源藤太は三人の ものを見事にかへり打に なしければはんぐわんのりなが ばいなく思はれけれども 又がたきはあめがしたの はつとなればせんすべなく かたきうちのばしよより 〽久しいもんだか だまつて くたばれ 源藤太はそのまゝに おひはなちけいごの人〴〵 かのまきものとあづきながみつのかたなをも ともにうばひとりしがいをかたはらのたにへけこみ まきものをおしいたゞきてくわいちうなし うばひしかたなとおのれがかたなと みをいれかへにつことわらひのさ〳〵と たちさりけるにかの 大のしんはかねて心かけたる あづき長みつの刀を うばゝんため三人が しがいをまうしうけ たきよしをねがひ ゆるしをうけてしがいを ひきとりかのかたなを うばひとりはや太ちが しがいは川へなげいれけり まことにむざんのありさまなり さて源藤太は大のしんが此たびも 此ちへかのうんりやうのまきものを ぢさんせしときゝまきものゝうちにふぢ身を もとのからたにかへすほうありときゝて心にかう まきものをうばひとらんとものかげにまちぶせなし 大のしん刀をうづひてよにいりかへる所をやりすごして けさにきりつけついにうちとりてとゞめをさし 〽ヱヽむねん むねん〳〵 しら かたな こじり ひき 同 百者 開梅 六種 請人 天消 息太 分明 図四 源藤太は思ひかけざるうしろよりこぢりをとらへて ひきもどされびつくりせしがきやつなにほどの 事あらんやとこゝろのうちにあざわらひ うしろのかたへ手をまはしふりきらんと したりしにこぢりがへしにこぢあげられ ひよろ〳〵とまへのかたへのめるはづみに くわいちうなしたるかのうんりやうの いちくわんをとりおとせしにそれ ともしらずあしふみとゞめこいつつ たゞものならずとちからをきはめて ふりはなせばかのものまへのかたに はゝむ源とつないう すゝむ源とう太はうしろへとびのき かたなのつかへ手をかけしがくわい ちうのいちくわんに心づきとりやと せしとおどろきて手をのぼしてまぐり よるかのものは源とうなをとゝへんと ぬきあししたるあしもしまさはらば あやしきひとしなと手ごとり あげてひもをときくりひろけん たるまきものゝ源とう太が手にし さはればびつくりおどろきひつちて はづみにいちくわん中より きれしを両人ひとしくくちにの 身をかためたる手きゝと手手の たがひにかほはしんのやみあしや ませてたちふりて ○まきものゝはじめのかたは源藤太がかたへのこりぢうとなりの もの〳〵手にわたりぬ此人はこれなに人ならん。すへのまきかはしくしらやう こゝに又みわが さきにては 玉とよ みつぎの すけどの はや太 しゆう〴〵 三人 やみ〳〵と 源とうなに うたれしかのみ ならずけいご のためさし のぼせたる ゆげ大のしん 事もなにもの ともしれず うつてたちのき しといふ事 つかといふ工事 つのくに八つ尾 はんぐわんかた よりはやびきやく をもつてしらせ ごしければ みつぎの助 大きに …………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………… いかり 小金井 はや太 はなみ ならぬぶげいの たつじんこと さら二人よで 〽いそのしんが 申す事 ひとゝをり おきゝにそ ます〳〵 おしづまり あそはせ すけだちも ありつるに やみ〳〵とかへり 打になりたるは いかにもあやき ふるまひなり そのうへけいごの やくにつかはし たるゆげ大の しんもやみ打 にあひたる □□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□ じやうかさね〴〵 いぶかしき事ども なり八ツ尾のはん ぐわんがせがれに ゆきの助はいもと ときよりひめと いひなづけなれば ちかぐにこん いんもとゝのふ べきはづなる 船 ちうしんむにの はや太をうた せたるはんぐわんが しんていそみいしれ ざるふるまひなり いで〳〵 われかの ちに いた にそのよしみ をもわすに 此かたの けらいと しりいゝ めん 事を たゞし品に よらばはん ぐはんをそのまゝ ぐはんをそのまゝに おくべきかけらいども のりむまひけとけしきを かへておほせければなみゐるめん〳〵 すは事こそいできたれと▼ 〽これは 大へんに なつて きた ㊄ 〽いゝやきかぬぞ いけんむようじや 八ツ尾はん ぐはんめ ふとゞき しごくじや 也 〽そのおいかに 事ながら とにかくおいへが 大せつでこざりを ます ▼ひしめきあひぬかく るところへかしんの おもやくこゆるぎ いそのしんかけ つけみつぎの すけをおし とゞめおつ つぎにて いさい うけ 給はり 御はら たちは 御もつ とも ながら きみ みづから おんむま をいだされ なば事あらだち てりんごくへのきこへ あしくかまくらへの おそれありまづ しばらくおんいかりを しづめ此とへ はるぐはんどのこ しからひを 見られよと さまぐと いさめければ みつぎのすけ ひつばの事は とゞまりぬ かくてみつぎのすけはんぐはんをふかくうらみ ときよりひめとこんいんの事をへんがいなす べきよしめのとはぎの井に申きかやこん いんへんがいの事を申つかはすつかいとして いそのしんをつのくにへつかはすべきに きはまりければときよりひめこれを きくこしもとらにむかひそなたしゆ きゝこしもとらにむかひそなたしゆ もしりやるとをり小ゆぎのすけさま とはひとかたならぬいもせの中 いつぞやみやこいつけんのをりから ひがし山のさくらがりふつと見 そめしわかしゆぶりまくの内の ころびねがうれしいえんのはゝ となりしるしまでとりかは一 たいひながけ今さゝ へんがいなさりやう とはむごいつれない あにうへさま小ゆき さまにつれそはにや いつそあまになつたが ましとうらみなみだ にくれ給へはこしもとども にくほのふはこしもとい おどうりさまやと ばかりにてともに なみだにくれにけり かくてその夜よはすぐる ころこしもとどもてんべ に手しよくてらして めのとがへやへかけきたり さあ〳〵おほ事でござり ますときよりひめ さまがゆきがたしれず どこへやらおいであそん ばしたゆへおにわの まわりごてんの すみ〴〵たづねても さがしてもおゆくゑは しれませぬ御ゐ間には のこりし此ひとしなと さしいだすをとりあけ 見ればみどりのくろかと おしげもなくもととり より切はらひとかそへ 給ひし一しやのうたに 〽すみぞめのそでは そらにもかさなくに しぼりもあへずつゆ しぼりもあふすつ そこぼるゝ そこぼるゝ とありければめのと はぎのゐ大きにおと ろきこはそもいかに とあはてふためき ひそかにこしもと也 はしらせそこや かしこをもとむれとも ゆくへしれずほどなく つゞるあけからす いそのしんはこんいん へんがへのためつの くにへたびたゝんと はきのゐかたへ いとまごひに きたりしにこは いかにくわい けんのんどに つらぬきてくる しむていいかなれば かくのしやはせきやう し給ふやと きばしし給ふやと いわれてはきのゐ かほをあげへいその かほをあげへいその しんどのかうれしや〳〵 次へつゞく はちの木 二十五日 ときより姫 〽とのさま □□□□□□□□ 玉 ろう たのみ ます つゞき いまへのとき にたいめんは まだしもめの とがさいはひなり 申せばながい事 ながらときよりひめさまこんいんへんかいと きゝ給ひて此とをりおくしをおろしてあまほうし ゆくへもしれずおちゆき給ひぬあつかりやくの此 はぎのゐとのさまへの申わけの此しがいいさいは此 一つうおかみへおあげくたされといふにいそのして大に おとろきしばしことはもなかりしがしだいによわる なきのゐのつゆときへゆくあわれさに 四月廿一日 いそのしんなみだをなかしこゝろきゝたか こしもとをよびよせしがいをふとんにくるませてびやかぶ きまへ〳〵此事かならすさたするなとくちをとめみつぎの助へ やかたをたちのきたる事せけんへしれては ぐにのはぢさいはひめのとが しがいをもつてひめきみは ひやうしといつわりはん くわんかたへ申すべしと いふにみつきのすけ そればひきやうのふる まいととくしんなきを いへのためなりとて いそのしんさま〴〵いけん なしついにひめのひやうしと かくと申こんいんへんがいあらばいかなるちん ばかりかたし又ひとつにはときよりひめ ひきまはし此事かならすさたするなとくちをとめみつぎの助へ ろくと申こんいんへんがいあらばいかなるちんじのいできたらんも ひろうならぬ ○それはさておきこゝにまた かの源とう太は三人をかへり打 になしつのくにをはいくわいなし 〽おのれかおやり庄司を はじめしうとの新さへもん またおつとのはやきすけ だちのむしけらまでも てにかけた此源とう太刀に てをかけ そりうつは とうらうか おのはが たるものか よくにしろ はじめおれが女房 になれはそんな ざまにはならねへは くやしいかくちおしいか び〳〵しやくしても又かたきは くにのはつとだはやへく〳〵 ヱヽうつくしいつらだ十ア けるがはんぐわんなに思ひ ける源とう太を百石にて めしかゝへせんだつてかたき打の けいごにたちしかいばら 文太夫かたへあづけおきぬ さてはや太か女ぼう かさゝぎはかへりうちの いふべくもあらず おさな子の松太郎 しもべあかへいを つれてつのくにに 事をきゝてそのなげか いたりせめては かへりうちに あひたる ばしよに いたり一へんの ゑかうをなし うせししがいの あとをたづねとひとむらい もせんものとなく〳〵 たどるたびごろもつのくにに いたりけるにとあるみち にて源とう太にゆきあひ けるにむかしにまざるにしきの かみしもりつばにいでたち とも人あまたしたがへたるを見て むねんこつずいにてつしうちはた さんとは思へども又がたきはあめが したのいましめなればむねんながら そのまゝに見のがしけり ○此ところさま〴〵しかすべき事あれども 小さつにはかきとりがたしおしむべし〳〵 〽ゑゝ むねん な かへて でき ねへ 〽いかにおきてと いひながらげんざいかたきはありながら 手さしもならぬ此ばのしぎかみ ほとけにもてんとうにも 見はなされたる此身のこへ ぶうんにつきたるおつとのさいごと くちおしいやらかなしいやら思へば 思ひまはすほど 〽おくさまへあか平くちおしい十部 合 〽こいつァ ゆだんは なしねへ いへ かくやいふしく 〽たし かに かたき ナ さても かさゝぎ かさゝぎ あり平らは 一源とう太が ためにさんべ にてうちやく にされむねてくち おしさやるかたなく あまりの事にせめては ありかを見とゞけんと あとをしたひゆきしに かいばら 丈太夫が五郎 やしきへ 入ける にぞ かたへの くにある じをとへ ば文太夫と おらへしゆへさて はきくおよびたる なさけのさむらい 文太夫どのゝやし きよな此上は又 太夫どのにたい めんなしなにとぞ 源とう太をひと たちなりともうら むべしあか平きたれば どうちつれてあない をこひて内へ入文太夫 にたいめんなしいさいせ のやうすをものがたるに 此とき源藤太は二かい よりさしのそき文太夫 がへんとういかにときづ かひぬ文太夫は二かいの かたに心をくばり〽これは〳〵 きゝおよびたるかさゝぎ どの此たびふりよの かへりうちだいしの おつとをさきだてて にわかのわかごけ さぞかなしく 思ひ給はんさり ながら次へつゞく はちの木 〽こゝはなして くださんせ 〽むごいぞや 十一日 ○せしのきてんのくすり 代壱匁五分〇京山篆刻 水具銅即即近てい近てい 御好第から石は一字白字 五郎朱字七分遠国よりは 印ざいへ料 御そへ てほく つゞき 又かたき いましめしとほかなつめ とからうにおのいらさる てい女をたてようより此 春亭 文太夫に二どのよめいりたかれてあるきはあるまいか 文太夫下二とのよめいりたかれてあるきはあるまいから 〽ごろの心にひきかへてみちならぬれんぼのやみかき きやうをさまし〽これはしたりなにおかしやるかねくちうや 方ときくたのもしう思ひしにあんにさらいの今の今の その御心ならないとまとたゝんとするをひきとなりける ま源とう太が夫よひしもことわりてもうつくしいはなく かたち此やうな女房をのこしてしんだはやなはさて かなしかろなに事もそうだんづくおれが女房になくし てさへくれるならあの源とう太はおろか三代そう てさへくれるならあの源とう太はおろか三代そう おんのおしらさまでもついくびきつてそなたへしん ぢうなんとどうじやとしたゝるくかほににやはぬ あくしんをきいてかさゝぎしあんがほむかし ときはごせんはみさほをやぶりふたゝひ手にでる よりともきやうだいそれを思へば今此みを けがし文太夫がこゝろをつりかたきをうたは くさばのかげにて有や太どのよもやなりは さしやんすまいとこゝろで心をとりなほことば をあらため〽うそにもられしい御こゝろいき 今のやうにはいふものゝぎりだてするもせけん の思はくいつその事ていぢよだてをやめにして おまへにつれそびあの松太郎をそだてふうふ なかよういたしましよさりながらおまへの なかよういたしましよさりながらおまへの しんぢう〽おく〳〵見せいでなんとせうぞい のとなにかようすはあらいその ふすまの内へいりにけり 此本何方様え 上原御役所 御詫相成候以上 同十二御文 葬送 山東京山作 〽午春 せんな恩 款 木 鉢 六 冊 勝川春亭画 森治版 後編 庚午春梓行 作全六冊 勝川 春亭 おんなはちのき 女鉢木 版元錦森堂 合二冊 ゆはくたたてくるとくゝととてゆはこくゆ 女鉢木後編三冊森治版 □□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□ 三さつ目よりつゞきのもんく文太夫ひとまより しまだいをうや〳〵しくさゝけいでかさゝぎか まへにおき〽われらがそもじへしんぢうはこの しまだいといふにこなたはふしんがほ〽見ますれば ほとけへそなゆるしんちうのつるかめ松と梅との いけ花はほうらいににたれどもこれがあなたの 心中とは〽ヲヽさしうげんのしまだいへ ほとけのつるかめがてんがゆくまい紙で つくらず木でつくらずはものゝたゝぬ いたし あのかたき〽なんとへ〽サそのかたきかための さかづきもちとせかはらけ三世の三つぐみ 土となつたるその人へそもじがむねの 内くもりほんもうとげるをりえだを 松と梅とのたむけぐさくさばのかげ人 いび事してくゝりまくらのながきよも みじかきゆめのいもせ事〽なさけのなぞの おことばでとけたわたしがむねの内にくしと思ふ 男山ふぢ身酒であらうとも此けんびして 鬼ころしみさほやふるもありやうは 本もうとげたいまんぐわんじ一升御おんに きまするとゑしやくこほせば文太夫 〽なぞがとけたらびやうぶの内にいつゞく 山東 京山 作全六冊 勝川 春亭 庚午春梓行 おんなはちのき 女鉢木 版元錦森堂 図合二冊 女鉢木後編三冊森治版 くゝくけゝごくくゆくくゆくくゆくく 三さつ目よりいゞきのもんく文太夫ひとまより しまだいをうや〳〵しくさゝけいでかさゝぎか まへにおき〽われらがそもじへしんぢうはこの しまだいといふにこなたはふしんがほ〽見ますれば ほとけへそなゆるしんちうのつるかめ松と梅との いけ花はほうらいににたれどもこれがあなたの 心中とは〽ヲヽさしうげんのしまだいへ ほとけのつるかめがてんがゆくまい紙で つくらず木でつくらずはものゝたゝぬ あのかたき〽なんとへ〽サそのかたきかための さかづきもちとせかはらけ三世の三つぐみ 土となつたるその人へそもじがむねの 土となつたるその人へそもじがむねの 内くもりほんもうとげるをりえだを 松と梅とのたむけぐさくさばのかげ人 わび事してくゝりまくらのながきよも みじかきゆめのいもせ事〽なさけのなぞの おことばでとけたわたしがむねの内にくしと思ふ 男山ふぢ身酒であらうとも此けんびして 鬼ころしみさほやふるもありやうは 本もうこげたいまんぐわんじ一升御おしに きまするとゑしやくこほせば文太夫 〽なぞがとけたらびやうぶの内にへつゞく はちのき さあおぢやい のと手を とりて ふたりは □□□□□□□□□ 人にけり 源藤そは ふするこし しゞうの やうす きゝすまし にくび かたけて しあん がほ うちろ □□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□ 〽ひやう ぶ ごしの たましうち 何ものゝ しわざ なる ヱヽ くち おしい これいなァ なぜに だまつて ゐやしやん ぞのふ うかゞへば かさゝぎが こゑとして こゑとして 〽こよひこゝで おまへと二人 いかせのさゝ事 しやうとは しやでもよもや ごそんしあるまい これからはかはらぬ みやうとこふびんがつて くださんせと よりそひしやうす也 又文太夫がこゑとして 〽そりやもふこちから いふ事いのいまいふた わけもあればくさばの かげてはやそこのもよもや にくうも思はれまいと 源藤太がきく身には ひしくあたることはのはし〴〵 思ふ女をこらを かたきをうたするかれと心てい とてもいけてはおも おのれ思ひしらさん ごしに文太夫をたく こほりのやいばをつらぬけばちしほ ながれてのたうつやうすゑすまし たりと刀ひきぬきにはづたひつぎへ はちのき からめとらんとかけゆくすそ文太夫ひきとゞめ 〽ゆれまて女はやまるなかくなるは文太夫が かくごのまへそのしやうこ見すべしと 立あがりうはきをぬけばこはいかにしたに きこみし水上下かさゝぎは又びつくり ことばさへいでざりけり文太夫ことばを あらため〽かさゝぎどのへそれがしか 今こそ本心をかたるべしさいつころ かたきうちのをりから此文太夫 けんしに立源藤太をふぢ身と しらず早太どのしゆう〴〵三人 やみ〳〵とかへりうちにさせたるは わがいつしやうのあやまりそのせつ はらをもきるべきに今まで 命ながらへしはおん身にかたきが うたせたさしかれども又かたきは あめがしたのいましめどうぞ しやうはあるまいかと源藤太を わがしゆじんはんぐわんどのへ わざとすいきよしあづかりおきしも きやつをにがさぬひせつのけいりやく きうしよをよけしかたさきのきづ口おさへて やみはあやなきうばたまのゆくへもしれずおちうせけり かくとはしらずかさゝぎはこりやまあ何やつだまし打 そのけいりやくが事のもと はんぐわんどのとみつきの介さま おん中ふ和あまつさへ ときよりひめをしきよといつて ぎの介さま といつわり 〽ほん もふ とぐる 吉そふ 一さばの かけで まちま する やらで これみな此文太夫が 武士の寸志が わざはひの たねとなりしも ぶうんのつき やかたをおとせしとの事 とてもよに なき此命 御身を むりに たいやら なみだで かほが あけられ ま せぬ 源藤太 つまとなし 源藤太にいかりをおこさせ かく手にかゝりめいどへゆけばそなたのために 源藤太はのちのおつとのかたきとなり 又がたきにはならぬだうり此わけは 又かたき候は 早太どのへあのよでいはんさかづきばかり いもせのかため今あらためて三々など しやくとりはそなたのちうしん しもべのある平 これへよびよせ めされいと 〽文太夫 もふ ことはにしたがひ あか平をめしければ 水上下にぶつぐの しまだいかねて かくごの水さかづき 〽ありがたい お心ざし 下らうで さへも しんじつ きも しみ こみ ます ちの ものだ にげるが いちのて 此うへは此しまだいへ せんかうたむけいつへんの ゑかうたのみますさらばと ばかりさしぞへぬきわきはらへて ぐさとつきたてみたは〽千しう万ぜいの ちはこのたまをたてまづるこゝめでたい〳〵 われかくなるうへはみつぎの介どのみらみもはれ ばかりさしぞへぬきわきはらへ こゆはれ共人 ときよりひめのありかをもとめ こんれいとりもちたのみます 又此一つうはそなたへの ゆいげんじやうあとで ゆるりとしあんあれ つゞく両家御中むつましく さらば〳〵と ひきまはし まへ江 かつはと たふれけり げい 〽ワすれは しません けさ あさ かつて きて こゝに いちに あげ もつて ましやう をります まよつ ちやあ やや今にあちらのきやく人を かへしていつしよに おまんとをたべるから まつてゐなしよ 〽ヱうるせへ かつてにしろ 作者 ○文太夫 はらきり かさら ものは どう なん かけ合に ますと かき入が なり んじんの 文太夫が こいきが お子さる がたへ はつ ひ きりと とりへば わかりませぬ夫ゆゑ かたよせ せりふを いはせ はやく すぢの きこ ゆる 女郎に ました かやう なのは あかへ本だけなり かな なづかひも せう ちの助で はり よみよい やうに やらしかし ますのさ 子どもしゆ曰 ちとこれは まけ出じう だらふ ○この所はらう人 さのゝ ならの その さてもかさゝぎは 文太夫がしんていを かんしんなし ひたんのなみだ おしぬぐひかの ゆひげん状なりと いひしいつづうを とりあげ見れば ○かたき源藤太は 世にもまれなる ふぢ身なれば たとひかれに めぐりあふとも たやすくは うちとりがたし 〽思ひ かけない 国の やうす 思へば ゆめの うきよ じやナア さりながらきやつ ふぢ身なりといへども きたいのめいけんを もつてきるときは 心やすしそれにこそ わが弟さの三郎ざへもんと いふものいへにつたはるかごつるべといふ めいけんをしよぢなせりゆへあつて いまはらう〳〵の身となり ならのさとにすむよし 此いつつうにいさいのわけを したゝめたればかれをたづねて 〽てがみをわたし すけだちを たのみ給へ さすれば かごいるべの かたなにて ほんもうとぐるに うたがひなしと かきのこし 文太夫より 第二郎ざへもんへと すけだちたのみの 一つうをのこし おきければ なほさら 文太夫か 仁心を かんじ 文太夫 せつふくの ことを ない〳〵 ない〳〵 はんぐわん とのへ とゞけ のべおくり かたのごとく いとなみ か〽おなげきは おどうりて ござり ます ならへ いたり さのゝ 次郎ざへ もんを たつね すけたちの ことを たのみて かの一間う みせ さきの おつと はや太が かたき のちのおつと 文太夫が かたき 弥藤太夫 すけたち 一 うち くれよと たのみ ければ けへ あにゝおとらぬじんきの ものゝふなればかさゝき あり平ちをかくまひ おき源藤太を 二郎ざへもんはとしわかけれども たづねけり ならのさと つの町のけいせい ○さのゝ次郎ざへもんは 八つはしといふものに としひさしく なれなしみ 今らう〳〵の たつきなく 八つはし次郎左衛門を みつきくるわと うしろあはせの うしろあはせの しやくやをかりて しやくやをかりて すまはせおき身あがりして 二郎さへもんにあひくがいの 二郎さへもんにあひく うさをはらしけるとぞ 〽えらい ○それはさておきこくにまた あさ原源藤太ともかげは かい原文太夫をころして あとをくらましけるが此ほどは 三かさ山のふもとにかくれすんて 名をこうさき甚内とあらためとり〳〵ならのつのまちへ かよひらゆきやうにしやうして人をそこねれいのあくぎやうをふるまひけり こゝに大かのけいせい八つはしはあるよ〽きづ れいのごとく次郎ざへもんがもとへ しのびきたりこよひはよきしゆびさ なればわがもとへきたり給へと かひ さんすな のみ すゝめけるにいつに かはりてすまぬ こんだ かほつきねどひ はとひにせんかた なく一つにはかたきを 見いだすたよりとも なれかしとくにゝ のこせしあにはや太 源藤太といふものに うたれあによめかさゝき ならびにしもべあか平 たづねきたりしこと さいをかたり日ことになん いさいをかたり日ごとに かいるきやくのうち かはるきやくのうち もしやかだき源藤太と 一おほしきものあらば すがたかたちはかやう〳〵 〽なにかに つけて もの入も おほからう なんなりとも いふておこ さんせ かならずしらせ くれよとたのみければ 八つはしはかつ おとろきかつ おとろきかつ かなしみともに かなしみともに ちがらとなりて 源藤太を たつねけり 〽かならず たのんだ ぞや ○源藤 一二丁 甚内と かへ名 ならぬ つの町へ かよふ み 〽ちと こよひは そめいて 見よう 見よう 〽とけん ぶつも 〽こりや なんだか みな 山本九内といふものありもとはよしあるはてなれども 今のたつきにかんりやうかうといふかうやくを うりてよをわたれり此九内さきのとし用事ありて いがこへにかゝり山道にて大ぜいの山だちに出あひ 手きゝなれどもたせいにはてきしかたくひたり うてをきりおとされしにだいたんがうきの 九内なれば山だちどもをうちちらし きられしうでをひろひとりいへにつたへし うんりやうかうといふかうやくをつけて きづたちまちいへ命つゝがなく いへにかへりけるとぞ此ものかたりを くすりのいひたてにべんぜつを ふるひかのきられしうての ひからびたるをもちいでゝ人に 見するにこれはきみやう〳〵と けんふつくんじゆをなしこくへも かうやくかしこへもかうやくと みせもにぎはひければきられし うてのおかけにてふうふゆたかに くらしけりあやまちのかうみやうとは それはさておきこゝに又くるわちかきはんじやうのところに かつてんの ゆかぬ これらの事をいふなるべし おとし ばなし あさぬ房 夢羅 わきがの薬 二九一二 りんびやうの春へ 雲龍膏 九内 〽もりの くろやきなだ 壱分で うんりやうのまきものうちにしるしたる めいほうなり此かうやくのほうをしりたるは いとあやしき事なりもしやいつぞや すろよてひきちぎいれしまきもつく やみのよにひきちぎられしまきものゝ かたしうばひとりしは此九内にでありけるか はかりがたしさすればわれうんりやうの まきものうちにしるしたるめいぼうにて ふじ身となりされどもうばひとられし まきものゝおくにはふじ身をもとへ もどすほうありすておきては のちのわざはひよし〳〵九内にあふて 事をたゞしいぎにおよばく こゝに又かの源藤太は名をからさき甚内とあらためてなにはのかたほとりは おこれすみ日せきがさにおもてをかくしてけふもくるわへかよふとりから 山本九内がみせのまへをとほりかゝりけるか人のおほくたちつどひたるにぞ 何事にかあらんと人のあとにたちて見せのていを見るに正めんに きんかんばんをたてうんりやうこうとかきしがしたり源藤太 心のうちに思ふやううんりやうこうとなづくるこうやくは われさきのとしかの大のしんをころしうばひとりたる 〽つねからあなたの おうはさを申てをりました 此やうなくらしするも いはゞあなたのおかげ おられしうござります たゞひとうちと さとかよひを まづやめにして あたりの葉やに こしかけて九内が みせの人の たちさるをぞ まちゐたる 九内は此日も 〽なんときもが も〽なんときもが よ、のりふけ もしてよほこひける つぶれふが こ天のかんちやうなしてゐたりけるに 九日とのはおやどにかと入きたるは見なれぬ さふらひいづくのおかたとたづねければそれがしは あづまのらうにんおたぐね申はかやう〳〵と うんりやうのかうやくのでんらいをたゞしもしや 此まきものゝかたししよぢせしやとたづねられ さてはそのときくらまぎれてにあたりたる まきものはもしやこれかととりいだし あはせて見ればわりふのもんじ 思ひいたせばそのよはやみあやしき 人と思ひしゆへいらさるうでだて 思ひもよらずひろひとりたる まきものを〽ひきちぎりたる かたしとかたしふしきなゑんで ござつたとなのりあひたる両人の 心もたがひにとけあひけりさて 源藤太はなにはにきたりて いまだよしみもなく九内は ひとくせある男と見こみ身の うへをあかししぜんのときはかたうで ともなりくれよとたのみけるに 〽さては いつぞや よひやみに いであひたる ごらうにんは かのまきものをひろひしゆゑに そのうちにしるしたるうんりやうこうを うりひろめかくかたはものとなりても よをやすくわたる事おん身のおかげ なにがさてとうけあひてこれより 両人したしくぞまじはりける 両人したしくぞまじはりける こゝに又かの八つはしはさのゝ次郎左衛門に たのまれてかたき源藤太をたづね もとめぞめきがのぞくかうしさき〽次人つゞくし そのもとさまで ござりましたか もしやそれると きをくづり 花のちまたの どうちうも ちうにんものに 心をつけ しんくの なかに又しんく ますもおつとの ためなりと つくすまことぞ けなげなり 此ごろ大和の らうけんなり とて日ごとに かよふふる あみかさ あみ かうざき志内 といふ大男 あやしきやつと 思ひしゆへ しか〴〵のよし 二郎左衛門 はなしければ いらにも酒藤太郎 今は名をかへ たりとばかり きゝて其内と きゝて其内と なのるやらんは しらざれども かれはふし身と きゝへれば きゝつれば からしてよせ ためしみよと まかせ あすのよを まちけるに れいのごとく あげやにての 大さかもり 此日はつねに かはりであつく もてなし 今まで御身に みをまかせざるは いまだまことの ごしんてい見ざる ゆへなりもし まこといがみに あはんと思ひ 給はゞゆびを きりて見せ 給へといはれを 甚内酒きげん いやもふゆびでも くびでもそおし のぞみしだいと いひければ八つはしい よういのかみそり とりいだし源孝 とりいたし 太が小ゆびに おしあてゝてうし あしりでくらはせ てもきれぬは だしかにうはさの ふしみ源藤太 なにかなんとゝ びつくりし思はず ならず しらずてを ふところ □□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□ □□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□ ○書籍 ………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………… } あつにいていたのですか 〽ゆびが きれねは たしかに ふぢ身 源藤太に ちげへは ねへはへ □□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□ ホ糸 〽こいつア あら はれ 小口と しられ かくて此とき二郎ざへもんは 八つはしがしらせによりて つぎのひとまにかくれしのび びやうぶのかげよりうかゞひ ゐたるがかくと見るより さてはふじ身のらうにんもの 源藤太にうたがひなし かさゝぎあか平らにしらせ ともにほんもうとぐべしと ぬきあしして立出しが いや〳〵手のびにして うちもらさばあとの こうくわい ふみこんで たゞひと うちと びやうぶ おし の つめ よせて なのりかくれば 源藤太たち おつとり物をも いはずれんじを 此やぶりにげ出せば 二郎左衛門つゞひて おもゆきやねの上にて しきあはせ火花を てたよひしが 源藤太はふじみなれば おのれがからだは きづかひなし 次郎ざへもんを うちとらんと うけつながしつ するひまに 二郎ざへもんか うちこむかたなうけはづして かたさき四五寸さては きやつめ出さしりやうは 世にもまれなるめいけん ならんふぢ身もたのみに なりかたしひとまづこゝは おちこちのたつみの かたのやねのうへひらりと とんだるのきづたひ ゆくへもしれず にげのびけり ○こゝに又かの かさゝぎは 次郎ざへもんが いへにかくまはれ 此さとのていをみるに そのころはやる 男だておぼくは しよこくのらう人もの かれらがなかまに くはゝらばかたきの ありかもしれべしと 津の 一 神奇句 倡家 〽うぬが命も ねくさつたは くびをあらつて まつて 〽こしやくな ことを □□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□ □□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□ □□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□ こゝろにもなき女だてしまのおかんと なをあらためくるちゝ人の入こむ所 なをあらためくるわゝ人の入こむ所 もしやかたきにあふもんくち こまげたならして入きたる をりから人のとよめくにぞ なに事にやとたつぬれば 次郎ざへもんがやねじやい さてはかたきにいであひしか なにゝもせよかけ つけてやうすを きゝんと身づくろいして かけいだをみちを ふさぎ二人のわるもの むなぐらとつてつきかくれば かさゝぎはにつこりしふり もぎりたるぎやくがへし 又とりつくをちどりかけ 尺八おつとりりう〳〵〳〵 こはかなはじとにげてゆく かさゝぎはちりうちはらひ 二郎ざへもの 二郎ざへもの あげやきかばやうすも しるべしと小づまりゝしく ひきあげて かしこをさして いそぎ ゆきぬ 〽しまのおかんがひしやさきへ いらざるさしでたふさんびやう ぢよごんのしてを たのんで ござんせ 〽しまの おかんも すさる みかけ たふしの さめさやは 入かへて じめ でも かせぐ むねんのはがみきははんらんさと人らはかたきうちとは かくてさのゝ次郎ざへもんはかたき源藤太をうちもらし つゆしらずすはらうぜきとおつとりまきしに 二郎ざへもんは大ぜいをあひてにいどみあひやう〳〵 いつほうをきりぬげかのさとをたちのききが やう〳〵心おちつきてはじめてしつたるかすり疵 さいはひかの山本九内がいへにはほどちかしかれが いへのみやうやくかんりやうかうをもちひてきづの ようじやうたのむべしとやちうながらかね〴〵 こんいのものなればねしづまりたる戸をたゝき うちに入て九内にあひこよひのやうすを物かたれば 九内ふうふ大におどろきさつそくかのかうやくを つけて次郎ざへもんをいたはりちまられになりし 小袖をぬがせて九内がきがへをきかへさせ ふと見付たるたもとのふみ何心なく九内が つまひらき見れば〽文して申上ら〳〵 かね〴〵御はなし申上候かうざき某内と 申すものこよひまゐり候まゝおんをしへの ごとくいろにことよせふじ身をためし見 可申旨あいだはや〳〵御出まち入りめわたく 次郎左衛門任八つはしよりとよむをきた あるじ九内小くびかたむけしあんがほ さてはこよひのかたきといふは かうざき甚内なりけるかかれは かうさき甚つなりけるかかれは 此ほどわがやへたづねしうん黒かの まきものをしよぢなすらうにん 次郎ざへもんさまおきづかひ なされますなかたきはおうたせ 申します次つゞく 十七一 そのしさいはかやう〳〵とありししだいを ものがたり其内とはかりの名まことは あさはら源藤太ともかげと申すもの かれがほんみやうもなのらせおきました さだめておうたせ申さんわがつま おとぢはごぞんじのごとく あなたのおいへにつかへしもの つながるえんのそれがしも あなたがたは御主人どうぜん 源藤太はふくろのねずみ こよひはひとまづおやどへ をりふしきたるわがやの内あいつを ごようじやう おかへりゆる〳〵きづの 〽ヲゝたのもしし〳〵 あにの かたきの 源藤太 甚内と かり名して おん身の とはわれ〳〵 ぶうんに いへにたち入る つきざる しるし たづね きたらば もし源藤太 もいそんである 〽なに しからば 此事 かさゝ よろこば …… 〽すこしも はやく おいそぎ あそばせ さらば〳〵と いとまごひわがやを さしてかへりけり ○それはさておき こゝに又かさゝぎは 二郎ざへもんが たちのきしあとへ まはりていであはず とやかくするまに くるわのものあれはたしかに 一郎ざへもんがゐそうろう 女だてのしまのおかん二郎左衛門が 人じちにからめとれとひしめきつゝ 大ぜいいちどにうつてかゝればこなたは 大ぜいいちどにうつてかゝれはこなたは だいじをかゝへし身あとのなんぎを 思ひやりわざとてごめにからめられ 身はおけぶせの むねんさをこらへ ゐるのもかたきが うちたさけいせいの 八つはしもいらざる まぶのこしおしして くるわぢうを さはがせしと 〽かならべて ふたつ ずおけの うち あんだこちら すべし 〽おき づかひ なさ 松む いづれ なく ねは あはれ なり はちの木 かくて次郎左衛門は かさくぎはつはしら おけぶせにあひしと きゝて大におどろき 此よかのあり平を つれてひそかに くるつへ立こへ くるわへ立こへ 八つはしかさゝぎが ていを見るに 此よはをりしも 大ゆきにてふり かづみたる 桶のうちさぞかし かんきもはげしからんと おけに立よりやうすを きけばくるわを かへとも さはがせしとがに よりてかくの しあはせ百両の くび代なければ あがたもりへ きこへあぐるとの事 次郎ざへもんもとうわくなし 此桶一つ取のくるはやすけれども さすれば此所のすまひならず ほんまうとくるさまたげともなるべしと かたきのありかもしれたること かさゝぎ人ものがたり八ツはしが なんじをすくふもとにかくかねづく きつかひするなと八つはしにちからをつけ 〽こゝ はなして くたさ れい れい のう らざへもんあか平らはいへにかへりぬ ○かゝてつぎの日もゆきはしきりに ふりつもる銀ぜかいにもできぬものは かねのくめんしもべあか平はすこしばかりの ゆかりをあてにたのんで見んとからざいふを くびにかけてたちいてぬあとにはひとり 次郎さへもん小くびかたげてしほん さいちうかどぐちに小ごしをかゞめ 此大ゆきになんぎのうへあとの村より いだちとへするれむとへも 山だちにつけられあとへもさきへも まゐりがたしいちやのやどりを かしてたべとふりつもりたる かさをとるを見ればとしわかき あまほうしきのどくながら ちととりこみし 事あれば おのぞみへ かなひがたし あしやの里へは ほどちかし かしこには はたごやもあれば とまり給へといひければあまはほいなく立出けり 二郎ざへもんふと心づき今のあまがいふをきけば 山だちにつけられしとの事さすればたしかに くわいちうにはこりやよびかへしていちやをかし わけをかたりてかねのむしんそふじや〳〵と あとよりおひつきあまりの事のいたはしさに いちやゐやどりをかし申さんときいてあまも よろこびつゝともなはれて内にいりぬ さて次郎ざへもんは さま〴〵に もてなしつゝ やうすを見れば やうすをいんもは あんのごとく 見かけよりは おもきつみ まだとし わかき やさすがた いろで心を つるしあん いろりの はたの るも山 ばなし あじな とこから こん くどき たる しゆ れんの てくだ すこは なび かれ ども せんかた つきたる かねの くめん あまぎみ次郎ざへもんにむかひ心ざしは これしけれどもしんぢうを見ざるうちは 心にはしたかひがたしといひければ二郎ざへもん して又そのしんぢうのおのぞみはゆびもいや きせうもいやあのはちうへの梅はしよほくの 花のあにさくらははなの つかさといふ松はもとより ちとせりいろのこらず きつてたきゞとなし さむさをしのがせ さまはるが何より うれしいしんぢうと 心ありげなことばの よしころ はし〴〵としごろ ひそうの此花も 松のちとせも 君ゆへにはまつこの ごとくときりわれば はちのなかより ひかりをはなつ □□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□ いんすのみだ 二分ざんかん 二郎ざへもん びつくりし さらにふしんは はれざりけり あまぎみは ことばをたゞし いかにさのゝ 次郎ざへもん たいぜん じんぞうをかねと こゝろへ心にもなき こひごろきはかい さするしんていは ほどけを土に うづむも どうぜんこれが そもじになびき しるしそのそんぞうを かねにしろなし かさゝぎがなんぎを すくひ八つはしが 身うけせよと きいてこなたは てをつかへ思ひも よらぬおんなさけ われ〳〵がみのうへを われ〳〵がみのうへを ごぞんじありし あなださまは 〽ヲヽ ふしんは もつとも わらはゝいつぞや よをかこち やかたをいでし ときよりひめじや はいのふとおゝせにさのゝ〳〵 次郎ざへもん〽ハソ〳〵 はつとばかりにとびすさり ていどうへいしん身をうづめに しらぬ 事とて 今のしつれい まづひらごめん くださるべし して又なにゆへ 此所へ〽されば とよはらは 小ゆきのめさまと こんいん とゝのへざる ゆへに世も あぢきなり やかたを たちのき 竹が あまで おこなひ すまし ゐたりしに ゆへありて かさゝきが みのうへを おほと けの道 それゆへに こそ やかたを たちよく つたへきゝ かれが 貞心を かんじ 此人に きたり て かく はか らひ をりから も ぢさんなし いんすのみだ こがねの はだへも なさけの ひかり ほんもう とげ なんぢもとにに むかし たち われはこれより たけがおかへ たちかへらんとゆきの取仕 ふみわけてきよき心ぞありがため さるほどに二郎ざへもんはときよりひめのなさけにて かのみだのそんそうをしち入してあまたの金に ありつきかさゝぎがなんぎをすくひ八ツはしが 身うけはあまりみやうががおそろしとうちおき けるがかさゝぎがすゝめにまかせくがいのなちを きすくるもじひの一つあま君の御心にも かなふべしと八つはしをねびきして いへにうつしさて山本九内が てげきにてかたきあさはら源藤太 ともかけをおびきいだし二郎左衛門 しよぢのかたなかごつるべをもつて ふぢ身なる源藤太をしゆびよく うちとりあづき長みつのかたなをも うはひかへししゆう〴〵三人 よろこび よろこび よろこび いさみ これと いふも ○ときよりひめ小金井庄司同せがれ はや太がいはいへ十ねんを ときより ひめのおんめぐみ さづけ給ふ ○八つはし ありつきかさゝぎがなんぎをすくひ八ツはしが○八ツはし おどろく かたきうちの しさいを しさいを くはしく 申しあけ おんれいをも 申さんと いたりかくと申上ければ あまきみたちいで よろこび給ひ たぐけて 竹がおかのもんぜんに なし かしへ おんことはを たまはりけれは かさゝぎはかの かいばら文太夫か いまはのたもみ ときよりひめを ふたゝ ふたゝひ たつねもとめ こんいん とかへて 文太夫が ○かさゝき あまと なりて なりて 主人八ツ 判宮代 もりなかと ときよりひめの あにかさゝきか ためには主人 ときより ひめに ひめに つかへ なき人〳〵の ほだいを とむ 玉よみつぎり助 らふ はるゆきとのとわぼくをなし くれよとのやいけんなれば ときよりひめをすゝめてやかたへ かへらせ給はれと申上けれどもいつたん しゆつけをとげたればなけ事もゆめの よの中とさらにうけひきたまはされば しからばわが身もあまとなりおんみやづかへ 仕らんとかさくきかみをきりはらひなき人〳〵の ほだいのためのりの道へいりけるは かくぞあるべきことならめ 〇小桜 三冊 国貞 四 ○わし 五さつ 豊広 四 右かり出シ おき申 御もとめ こらん 一 ほか そうし 所〳〵 作仕 御評ばん ひとへ 奉願 上候 さるほとに次郎ざへもんはある事をともにつれ ほんこくへたちこゑうたきうちのしだい源藤太が ふち身の事ときよりひめのおんみのうへ くはしくみつぎの助へ申し上けれはたねんの うたがひはれふたゝひ八ツ尾家といほし とゝのひ あま寺へ ししやを もつて ひめを むかへ 小雪の 梅松 松桜 山東京山作㊞ 勝川春亭画 筆耕徳瓶 助と めてたく こんいん とゝのひ 小金井早太か あと目は第 次郎ざへもんに おゝせつけられ あまたのほうび給はりければみだの そんぞうをうけもどして八ツばしとしうけん とかへ赤平はぢきさんにとりたてられ 山本九内にはあつくれいもつをおくり うんりやうのまきものは九内がいへのたから物 傳 ち傳え ○とくしよ丸一つみ一匁くら第一匁一きこんの薬 〇きおう丸のりいらすくまのゐにて丸す ○京山てんこく水昌銅印古てい近てい御のぞみ次 〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇 雪 てき はき かたの つくえの上 あんしこしれた 女はちのき よしなに こらん くだされ ませ めでたし 〳〵〳〵〳〵 とを 彫工上村伊之助 10496 版新生 七 おらがあねさま 式亭三馬作 ちやうべ 三人げいしや 一長兵衛〳〵は 毬歌娘気質五冊 二人の男だて 歌川豊国画 式亭三馬作 いがぜへ □□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□ 十返舎一九作 伊賀越 どうちう 五袴待合茶話六冊 道中 北川美丸画 式亭三馬作 さるほどに これはまた ちくぶじま 竹生島 恋山崎與二兵衛物語三冊 一歌祭文於三茂平六冊 利益の仇討 歌川国貞画 北川美丸画 かまだのうめ 山東京山作 宝剣は 硯亭墨山作 蒲田梅 浮地松 積恩雪鉢木 六冊 金井楼 勝川春亭画 名名は 名笛は 三日月丸 千羽鳥蹊曙二 二冊 闇夜幻 喜多川月喜多川同 十返舎一九作 今昔矢口仇浪 日昇亭北寿画 三冊 江戸馬喰町二丁目 本紺地本問屋木林屋治兵衛板 右追々出板仕候御求御高覧可被下候 さるほどに次郎ざへけんはある事をともにつれ ほんこくへたちこゑうたきうちのしだい源藤太郎 ふち身の事ときよりひめのおんみのうへ くはしくみつぎの助へ申し上けれはたねんの うたかひはれふたゝひ八ツ尾家とおほし こゝのい あま五丁へ ししやを もつて ひめを むかへ 小雪の 助と めてたく 楠松 板桜の 山東京山作㊞ 勝川春亭両道 筆耕徳瓶 こんいん こんいん とゝのひ 一小金井早太か あと目は第 次郎さへもんに おゝせつけられ あまたのほうび給はりければみだの そんぞうをうけもどして八ツばしとしうけん とゝのへ赤平はぢきさんにとりたてられ 山本九内にはあつくれいもつをおくり うんりやうのまきものは九内がいへのたから物 伝 傳一 ○とくしよ丸一つみ一匁くら第一匁くら第一きこんの薬 ○きおう丸のりいらすくまのゐにて丸す ○京山てんこく水昌銅印古てい近てい御のぞみ次第 右同断白米五分はいかいてんしきこのみにおうず てき はき かたの つくえの上 あんしこしれた 女はちのき よしなに こらん くだされ ませ めでたし いををく をを 彫工上村伊之助 10496 七化文 版新年七 版新 おらがあねさま 式亭三馬作 伊賀越たまだすき 十返舎一九作 三人げいしや ちやうべ 長兵衛〳〵は 毬歌娘気質五冊 伊賀越 道中 玉禅侍合茶話六冊 二人の男だて 歌川豊国画 北川美丸画 式亭三馬作 式亭三馬作 さるほどに これはまた 竹生島 恋山崎與二兵衛物語三冊 歌祭文於三茂平六冊 利益の仇討 歌川国貞画 北川美丸画 山東京山竹 ほうけて 宝剣は 硯亭墨山作 蒲田梅 浮地松 貞 積恩雪鉢木 千 六冊 金井楼 勝川春亭画 名笛は 三日月三日 千羽鳥蹊曙二冊 闇夜幻 同喜兵衛 一 十返舎一九作 江戸馬喰町二丁目 三冊 平紺地本問屋・大林屋治兵衛板 今昔矢口仇浪 昇亭北寿画 右迄之出板仕候御求御高覧可被下候