春霞布袋本地

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柳川重信畫
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柳川重信畫
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ハルカスミホテイノホンジ
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2026-08-28T18:53:25.651810+00:00
狩 第一 歩中村 種彦作 柳川画 布袋 忠兵衛 一 く 文化癸酉春発は兄 器器 福禄寿三冊合本 柳亭種彦作 永 堂 柳川重信画 春霞布袋本地一 忠義伝 □□□□□□□□ 卅三 奴福平 卅三全 非氛の猩々よく言ども人間を離れず絲細工の鸚鵡更に言ずとも 飛鳥の如し。風をもて魂とする張子の亀水をもて心とする浮人形 漢でいふ画餅。和でいふ献立紙視たばかりでは飢を陵がず。世に 偽物ほど用なきはあらず。さはいへ絲鶏蝋燕の偽にして艶なるは 鶏鴨慈烏の眞にして艶ならざるよりは眼を歓ばしむるの徳 あり。おもふに稗史小説の作り物なるも。勧善の魂あり黴惡の御 心あらば貪戻無頼の事のみ誌しまことの物語には勝らん歟 第十二日 亭種彦誌 文化癸酉春正月 一梅亭種彦誌 鐘木町の 歌妓袖笠が妹 小西 宝の下部 福平 宝野蓑作 一〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇、、、〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇 くだらかはなりふで むかし〳〵足利の 百済川成が筆の 一 時代山しろのくに 布袋の一曲 紀伊郡鯉塚に いへとみさかふる の ものふありその 名をむめづたゝらの介 といひていとけなき よりぜんがくにこゝろざし ◆◆◆◆◆◆ ◇◇◇著◇ ふかくたかせ川の ほとりに寿松山 金山寺といふ ぜんてらをこんもう 一〇〇〇 なし大きなる ほていのもくぞうを むめづたゝらのすけ 梅津多々良之助 つくりあんちし給ひけるが そのゝち又くだらかはなりが ゑがきたるほていのぐわぞうを ▽縦入製合 えたまひきんざんじのじうし そうかいおしようにかいげんをなさせんと はなむろさき次郎にいひつけかのかけぢを きんざんじにおくりたまひける 花室 愛次郎 ○五日照日照日●今終 へば今谷や 一〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇 たゝらの介かけらいに山風烏平太宝のみのさくといふ きやうだいのわかものありみのさくはようねんより たからのいへのようしとなりいまだまへがみありて よにもまれなるびなんにてこゝろざしもたゝしき ものなるがさいつころよりとりめをわつらひ 月をこしていへさればかのきんざんじのほていに りうぐわんなしひるはきんしにいとまなく 夜な〳〵つえにたすけられきんざんじに まうでしにある夜だうないに人のあし音して 〽われはほていのあひし給ふ ちごなりなんぢが目のみへざるも 〽みのさくとり日を わつらひ夜ごと ほていたうに さんけいなす いとはずさんけいなすが ふびんさにみちしるべなせよト〳〵 いふおんつげなりといひみのさくが 手をひきていへちかく までおくり又 あすのよもそとに まち うけ 夜ごとみちの ちからことなりければ みのさく ふしぎのおもひをなし それよりはつえをも たづさへずかのからこに たづさへずかのからこに いざなはれたんせいを こらしがんびへやう へいゆをいのりける 射 かくてある夜かのちご みのさくにむかひて いひけるは〽わらはほていの ちごなりといひしはいつはり にてまことはすみぞめのさとに すむしづのむすめこさめと申 ものなりあなたの夜な〳〵との てらにまうで給ふをふつと みそめいひよるたよりなき まゝにをんめの みへぬをさいはひに ほていのからこと いつはりてしばしも おそばにゐたいねがひ心をすこしはふびんと おぼさはねがひをかなへたまはれとしんじつみえて さま〴〵にかきくどきければみのさくもかれがはつめい なるにかんしんなしかつはこゝろざしのせつなるにいなみも やらずかりのちぎりをむすびぼたんをゑがいたる あふぎをかたみにあたへわざと名をはあかさず たちわかれけるがせけんのきこえをはゞかり これよりぎんざんじにまうでざればこさめが 名のみきいてかほをしらず小さめは又みの作が かほのみしりて名をしらざればたがひにたづねん たよりあしくおもはず 月日をすごしける 〽女のあられぬ いつはりこと おはづるしう ござり ます ほしてい つぎのゑのわけし そのころしゆもくまちにそでかさといふ 名だかきげいこあり山かぜうへいだかれが えんしよくにまよひいろ〳〵とくどきければ そでがさもらわべはなひくけしきにみせかけ まことははなむろさき次郎と二世の けいやくしてきん〳〵さき次らがつまと なるよしふうぶんあればうへいだ大きに いきどほりなにとぞして咲次郎を つみにおとさんともくろみある夜 きんざんじにゆきてさきすじが あづかりしほていのいちぢくをぬすみ いだしたちのかんとなしけるとき さき次郎おつとりがたなにはしり きたりほていだうのまへにて おひつき〽おのれうへいだ大せつの かけぢをうばひいづくへゆくと いはせもはてず〽大せづの品と しつてぬすみとつたはそでがさゆゑ おれがぞつこんほれぬいたをいつのまに やらちゝくりあひ手にいれだてが きにくはぬサアそでがさをおれにくれるか いやだとぬかせば此かけぢを今こゝてふみ さかふかへんとうぶてとぼうじやくぶじん さき次郎しあんをさだめ〽なるほどその そでがさはきでんのなじみとゆめ〳〵しらず ふうふのけいやくなしたれどたからには かへられすいかにもそでがさしん上 まうそうそのかはりに一チぢくを下 たちよるをあしにてけとばし ぞんぶんになつたうへいちぢくは かへしてやらう手むかひ ひろぐ申べり〳〵だト ふんづたゝいつせめさいなむ たからをもてば手むかひ ならずむねんを こらゆるさき次郎 うへい太はなほ づにのりふまれても たゝかれても手むかひも せぬこしぬけぶしきを もませるもほんの せつしやうかへしてやらうと なげだすはこのふたをし ひらけばたからはなし 〽なむさんぼうはやいちぢくは とりかくしてうちやくせんとのこしらへどよな もうこれまでとたちあがればうへい太かたな ぬきはなしうつてかゝるをはつしとうけとめ ひじゆつをつくしてたゝかふたり次へつゞくし ほとは 十一丁目 つゞきもとよりしゆれんのさきききらに うへい太いかでおよぶべきかたさきふかく きりさげられあつとさけんでたほるゝ ところをえたりとかたなうちふれば あはれむべしうへい太がくびは まへにぞをちにける ○さて関次郎はいつたんの いかりにたへかねうへい太を うちとりいよ〳〵いちぢく せんぎのたねをうしなひ こうくわいしてありけるが かくてははてじとほていの だうないにはしり入り } こしのやたてぬきいだし 〽しゆくんよりあづかりし たいせつの一二ぢくをうしなひ あまつさへわたくしのいしゆを もつてうへい太をうちとり 申わけなくたちのき候 トほていのうちわにかきおきを のこしすぐさま寺ないをたちいで いづくともなく おちうせける 〽これでもむねんと おもはぬかヱヽなましらけた しやつつらだ 〽手むかひいたさぬ うへいまどの とうぞかけぢを かへしてくだされ 中 卷の中 〽咲次郎 うへいだをうち ほていの うちわに かきおきなし そのばを たちのく 一〇 うへい太がくび 夜あけてのちきんざんじの どうじゆくどもうへいだが死がいを みつけ大きにおどろき梅津の やかたへしらせければみのさく かくときくよりもちうをとんで かけきたりあにがしがいを いだきあげなみだにくれて ゐたりしがかくてははてじと 気をとりなほしもしやかたきの手がゝり もとそここゝとたづねめぐりかのぼてゐの うちわに目をとゞめ〽あにうへいだを うちとつてたちのくとある此かきおき咲二郎が しゆせきなればかたきはかれにうたがひなし いそぎありかをたづねいだし咲次郎を うちとつてあにのうつぶんはらさんと しがいはすぐにきんざんじにほうむり 又心におもふやうあにながらも うへい太は日ごろこゝろざしたゞし からぬものなればひどうをいひ かけ咲次郎にうたれしもはかり がたしさすればしゆくんにねがふ ともかたきうちはかなふべからず とあつてうたぬもむねんなりと いろ〳〵にしめんなしそれより やしきへはかへらずしかへらずしかへらずしかへらずしかへらずしかへらずしかへらずしかへの かたにたちのきて たびのよういを とゝのへける ほて いの どう みのさく そでがさ ○かくてのちみのさくはきんざんじにきたりあにのはかに まふで又ほてゐのぞうにうちむかひ〽へんしもはやく さき次郎にめぐりあはせあにのあだをうたせ給へとふしおがみ たちいでんとなすをりしも二十ばかりのうつくしき女みの作を よびとゞめ〽ちとあなたにおたのみ申たきことあれども 何をいふにもこゝはみちなかをしつけがましきことながら たかせ川までのつてきたわたしがふねまでをんいでありやうすを きいてくださりませとよぎなくたのめばみのさくはかたきうちの たびだちにめいわくとはおもへどもしさいをきかぬも気がゝり なりことにいつぞやほてゐのだうにてちぎりをこめし 小さゆがこゑによくにたればもしもその女なるべきかと すげなくもうちすてがたくかの女とうちづれだちほどなく たかせ川にいたりやねぶねにのりうつれば女はつれきたりし 人をとほざけしきりにみのさくにさけをすゝめさてあなたに おたのみ申たきはほかならずとだましよつてこのさくが わきざしぬきとりきつてかゝる女とあなどりゆだんしてふかくを とりしくちをしやといひつゝひらりと身をかはし女がきゝうで しつかととり〽こゝろえざるなんじがふるまひわれはむめづの きんしんたからのみのさくとていじゆいこんうくへぎおぼえ さらになし人たがへしてこう言いすなトいはせもはてず 〽おぼえなしとはひきやうのおことばわたしはおまへの町 かたきとねらふ 咲次郎が二世のつま もとはしゆもくまちの げいこそでがさといふ ものおまへのあにご うへい太がむりいひかけ うたれたはじがうじめつ人を うらむはみちならずたつて かたきとおつしやればおつとに かわつてかへりうちおかくご あれとふりほどき又きりかゝるを みのさくはあいてになるもおとなげなしと ぬけつくゞりつはたらけども女にまれなる 手だれのはやはざあしらひかねてかたな をつとり〽おつとをたすけてわれに はむかふこゝろざしがふびんさに たすけんとはおもへどもかどでの さまたげぜひにおよばず くわんねんせよとぬきあはせ てう〳〵はつしときりむすぶ そでがさいかでみのさくに させかさ およぶべきかたさきふかく きりさげられふなばたを ふみはづしうきつ しづみつながれゆき せうじはさらに しれざりける 一二〇 〽みのさくこさめと ちぎりしはがんびやうの をりなればかほを しらず そでがさがこゑ 小さめに 似たるゆゑ その人と おもふ そでがさ 袖笠 簑作を欺きて 船中にいざなふ 全 にし村 うて大 そでがさにつききたりししも男このていをみて ぎようてんなしそこかしこをかけめぐり大ぜい 人をよびあつめ大おんあげてよばゝりけるは 人をよひあつめ大おんつけてよちかりけるは 〽身うけもすでにさだまりしそでがささまを うちとられわれ〳〵がいひわけなしなはかけて つれてゆくくわんねんせよといひつゝもてんでに ぼりをひらめかしみのさく目がけつめかけたり 〽シヤこしやくなるやつばらかな何ほどのこと あらんとひじゆつをつくしてたゝかひしがのちの なんぎをおそれけんところのものどもしだいに あつまりしも男らに かせいしてうんかのごとく むらがりきたれば みのさくすこし ひきしりぞき 心のうちに おもひ けるは 〽こしやくな 女め くわんねんしろ 〽この身はいやしい がいこでも 心はやつぱり ぶしのつま おつとに かはつて かへりうち かくご さしやんせ みのさく どの ○こゝの ゑのわけ 三さつめに あり われいかに はたらくとも 此たせいには かなひがたし やみ〳〵といけどられ いきはぢを さらさんより いさぎよくせつぷくして めいどの兄にいひわけ せんと刀さか手に とりなほしつぎへ にて舌 つゞきすでにかうよとみへたるところへさも にこやかにこへたりし一人りのしもべあらはれいで あたるをさいはひはりとばしあるはふみつけ いのころなげこゝをせんどゝはたらけば さすがの大ぜいへきゑきなしかなはぬ ゆるせといひすてゝひとりものこらず にげかせければかのやつこは心よげに にこ〳〵とうちわらひゆふぜんとして 讒 たつたるはあやしくも又こぎみよき みのさくはゆめみしごとく何かやうすは しらざれどふしぎのいのちたすかりしを よめこびかの女つこのかたはらにきたり 〽あやうきなんぎをすくひたる 此そのほうはまづ何ものぞと とはれてしもへはかつつくばい 〽やつこめにおんいとまくだされしは まだあなたのごようしに おいでなされぬまへ なればおみしり ないはごもつとも せつしやが名は ふく平とまうし すなはちごようふ 種彦作 もち手すり むかしにんぎやう 名 ト申すよみ本 出来うり出し申候御高覧下されべく候 矩作さま 御ぞんぜうの をりから ごおんを うけたる うけたる ものに候 ものに候 しさいめつて 此たびのやうすは とつくとうけたまはる かたき咲次郎もいまだとう国に ありとのことさすればたびだち たまふにもおよぶまし又せつしやめが せつぷくいたせばたからのありしよもしれ なみかぜなくおさまりますればおこゝろ しづかにもち給へとしんじつみへていさめければ みのさくはふく平がことばがてんゆかずと おもひながらさいぜんにげかへりししもべどもが またおひきたらんもはかりがたしとふく平と うちつれだちまづそのばをたちのきけり 〽こふなげられて きぼなしばおり じやァ あやまるぜ 次のゑのわけ こゝに又さき次郎はうへいだをうちとりことに かけぢのゆくへしれずしゆくんにいひわけなきまゝに きんざんじをたちいでけるがおもふしさいありてとほくも たちさらずだう国宇治見山のふもとにかりずみなし 〽あにをうたれてむねんとおもはゞをくびようものゝ みのさくたづねきたるべしといふたかふだをかどぐちにたて ふてきにもみのさくがたづねきたるをまちにけり 〽じうづめの れんこんの しつぽくの せりと きて いつでも したじき にやァ おそれやす こふいふ とけへ てきが きたら あいそふが つきるだ らう 〽そのほうが きたらずは 此みのさくは やみ〳〵と大じにと なるあやふい ばしよ くわぶんに 思ふぞ ふく 平二 やら ほてゐ 〽おあぶ ないぎで ごわり ました かくてさき次郎はある夕ぐれにもゝ木ばらの天まんぐうに まふでんとたちいづるそのをりから二八ばかりのいろよさむすめ ともをもつれずたゞ一人りかちはだしにてかけきたり〽わたくしは ちとわけあつてあとよりおつてのかゝるものしばしがあひだ おんかくまひくださるべしとよぎなくいへば咲すらうち おどろき〽おこゝろやすきことなれどわれは男の一人〳〵すみ ことにはうきよをしのぶものおんみのやうなわかき女を かくまひなばおもはぬうきなやたてられんほりをおたのみ あるべしトいひすてゝゆかんとする咲次郎がそでにすがり 〽そのおんことばはむりならねどあたりはみないなかびと どうまアちからになりませうぶしと見かけておたのみ まふすぜひともこよひ一ト夜なりとあかさせて給はれと かへるけしきはみへざりけりさき次郎めいわくながら かのむすめをつく〴〵みるに人などをあやめにげ きたりしものとも見へざればこゝろにうなづき 〽さあらばわれもゝ木ばらの天じんへまふで かへるまではくるしからずそののちにはいづくへ なりともおちゆきたまへとけいやくなし しほりの戸ぼそをひきあけつゝかのむすめを わが家にしのばせいそぎ 天まんぐうへまふでけり 兄を討れて無念とおもはゞ 一臆病ものゝ宝蓑作急で たづねきたるべし 〽とういふ うちも 心かせく ぶしの なさけ し これ まうし かくまふて くだ さり ませ 〽りうかけいでもべんげいでもひとつにゐては あぶなものわきをたのんでごらふじませ 三十二年 まづぶつだんにとうみやうをかゝげふろしきづゝみの内よりも 一ツの小そでをとりいだし香をたむけふしおがみ きながら人にものいふごとく〽あねさまさぞ ごむねんでこざりませうたしか此家のあるじこそ おまへがつね〴〵いはしやんしだかのお人と思へとも うかつにそふともいひかねて女のあられぬいつはりごと おしつけそれとしれたうへすけだちをおたのみまふし かたきはやす〳〵うちまするなむあみだぶつト ゑかりなすおもてにうかがふたからの このさくかのたか札をぬきとつて 戸ぐちけやぶりかけ入れば むすめはおどろき小そでとりあけ らへにおほふをみのさくは ともし火にすかしみて〽咲次郎と のみおもひしにさてはなんじも 日もはやすでにくれければむすめはあたり見まはして いのちたすかりこの家には きたりしよな咲次郎はいづゝに 〽明次郎 さんに さんに ちかひ なくは すけだちを おたのみ まふし はしつけ かたきは うちまする ゐるみのさくがきたりしぞ とく〳〵でやへとよばはる をりからたちかへりたる さきすらみのさく それとみるよりも たゞ一トうちと きりかゝれば 同断 第一巻 一月廿一日 同断 おちたる札にて てうどかけとめ 三の巻へつゞく 巻 の 下 〽やれまてみのさくいふことあり 〽此ごにおよんでなんのたはこときくみて もたぬト又きりつくるむすめはしゞう うろ〳〵とかなたこなたをおしとゞめ 〽そんならあなたがみのさくさまで ござんすかコは何とせんかなしやと くわいけんぬきもちのんどへぐさと つきたてたり何ゆゑのじがいぞと 両人もうちおどろきようすいかにと ひかへゐるむすめはくるしきいきを つき〽みのさくさまこれごらうじて くださりませトさしだす あふぎを手にとりあげ 〽こりやいつぞやしてい たうにて一ト夜 ちぎりをこめたる 女に又のしるしと あたへたる ぼたんをゑがきし 此あふぎすりや その夜の女はそなたで □□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□ あつたが〽アイわたしや 小雨とてそでがさが □□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□ いもとでござんす 〽とはいかにと関二郎も れなげすてかいほう なせばみのさくはちかくより 〽そのときわれはとり目 にて名はきいたれど かほをしらず かほをしらず 小さめといひしば そなたにてそでがさ がいもと なるか それ にて おもひ あた れるは いつ ぞや たかせ 川にて そで がさに あひたる とき 夜へつゞく 〽なん きた 四 よな やてい つゞきそなたのこゑににたりとおもひさいぜん又そなたを そでがさど見たがひしはきやうだいとてあらそはれず かほのにたるとその小そでのゝもよふにおぼえあるゆゑ也 さて又姉にえんある咲二郎が家なればこゝに しのぶはことわりなれどじがいせしはやうすぞあらん トとはれて小さめはかほふりあげ〽さき次郎さま みのさくさまつたしがいきてゐられぬわけ とつくりきいてくださりませとゝさんは 畑作とてもとはゆゑあるぶしのらう人 かゝさんおはてなされてのちかくと やらでながのわづらひにんじんだいに さしつまりあねさんはげいしや ぼうかうわたしはのこつてかんがくの こゝろのまことがとゞいてやら とゝざんはほどなくほんぶく まづしいなりにもおやと子の むつましいのをたのしみに思ひ 又あねさんのねんがあき もどらしやんすをたのしみに おもはず月日をすごせしが あなたはとり目のおわづらひ きんざんじにまふで給ふを よそながらふつとみそめ おもひあまりて あられもない ほていのちごと〽いんくわの 〽いんくわの 袋 〽こりや おぼへある 〽わかあふぎ うちたい ねがひにて わたしはそれより 家にはもどらず そこよこゝよと たづぬるうち此家の かどにたてたるたかふだ みのさくにたづねこよとは これもうらみのある人ならん もしあねさんのいひかはした 咲二郎さまならばすけだちを おたのみ申かたきをうたんと おもへともうかつにそふとも いひかねておりてのかたるものと いつはりやう〳〵この家に かくまはれをりよく たづねきたまひし 姉のかたきみのさく さまのおかほを みれは二世 までと 心で ちかひし 十二 いつはりて 夜な〳〵 みちの しるべをなし 一夜のなさけ どうり ものがたらん 三人ともに まアまたれよ うけたれど それよりは まうでたまはず おかほはしれどおん名を しらねばたづねよらん たよりもなくいよ〳〵 ちからをうしなひて 何とぞめぐりあはせ 給へとあさゆふ しんずるほていどう ある日たかせ川を 〽わか ためにも にようぼの かたき こほりしとき みのさく うきつしつみつ くわんねん ながれくる女の手おひは あねうへなりこは何とせんあさましやと あたりの人をかたらひてやう〳〵にいだきあげ 心をつくしてかいほうなぜどきうしよのいたでに ことばもわからずかたきはたからのみのさくとたゞ ひとことが此世のなごりつひにこときれ死し給ひぬなげいて かへらぬことなればそのとき着てゐ給ひし北そでをかたみに とりもちて姉のしがいはとゝさんのもとへおくりかたきが○ 〽まア〳〵 まつて やうすを きいて くだ 五四 わらはが こひへ どうまア やいばがあてられませう とあつてうたねは いひわけなくせんかたなさの めいどゝからに ゐさんすあねへの 此じがいあねのおつとゝわがこひびと どちらをどうともいひがたきその あらそひをみるかなしさ〽つぎへつがく □□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□ ゞき「心をすこしはふびんとおぼしいたしが いきをひきとるまでかたきうちはまつて たべおじひ〳〵とふしおがむはことはりと こそみへにける両人もふびんと おもひしばしなみだにくれけるが このさくは心をはげまし 〽そちがなげきは もつともながら はざいあにの げんざいあにの かたきたる咲次郎を たすけおかんや そのうへわれを おくびやう ものと札にかき たる心はいかに 下とはれてこなたも 〽小さめと いひしは そてがさ いもとで あつたか つつたちあがり 〽ヲゝたかふだにしるせしごとく あにをうたれてむねんとおもはゞ われをこそうつべきにあいてにたらぬ それはこゝろえたがひわれそでがさをがいせしは女に にやはぬだいたんものわれをせんちうにいざなび だましうたんとなしけるゆゑ そでがさをせつがいせしはおくびやうならずや〽いや〳〵 せんかたなき所なりと いひもはたさず 〽又なんじが兄 小さめは 小さめは いたでに心も 〽なむ あみ だぶつ 兄弟おなじさびとなれ 〽そでがさを手にかけたるやいば ふうふもろともみのさくが めいんどうわたして くれんずと てう〳〵はつしと きりむすぶ 四九 うへいだも わがしゆくん よりあづ かりし かり かけぢ を 四 よはり〽まアまちものへも こゑいでずきをもみあせる をりこそあれみのさくがしもべしもべ ふく平あとをしたひてきたりしが かの両人がきりむすぶを さもこゝろよげに うちみやりにつこと わらつてたつたるは いともあやしくみへにけり 心はやればみのさくは ふく平にきも つかず なほも ● はげしく うつ ぬすみ たちを かくせし ● うへに さん〴〵に 両人ひとしくうけそんじかたさき てうちやくなし ふかくあいうちにきりこまれ そのむねんしのびがたく これもつてよんどころなぎ ところなりトいへばたがびに りはごぶ〳〵うつかたるゝは うんにまがせん女ぼうのあた くわんねんなせ〽兄のかたき かくごしろ〽此うへいだをうつたる刀一 きりこんで左右へどうとしりゐに たほれ〽むねん〳〵といひながら いたでによわりておきあがらず ふく平は大おんあげ ●〽どうらのま〳〵とうぎんとうざん とうすいとうりうとうがの ●とうけん〽くんじゆんすんべんするといナア からごしろ〽此うへいだをうつたる刀▼もとうけん〽くんじゆんすんべんするといます雷し 一七十二丁じうたひつゝ 手をうつて大きに わらひ次へつゞく 〽アゞき〽ぜんざい〳〵われこそはなんじちがしん〴〵なす ほていのけしんにあるぞかしかりにしもべふく平と名のりし いんぐわのどうりをしらさんためなりまがうへいだが ことよりかたらんたとへばかれそでがさがことにつき 実次郎にいこんあるにもせよしゆじんのたからを うばひしはみちにあらずそのうへさま〴〵の ひどうをいひかけてうちやくなせししさい 二十 とつくと みとごたり おのれがつみ おのれをせめ天道 人の手をかりてせいばつ せしとあきらめみの作は これより咲二郎を うらむことなかれさて なしをつとのなんぎをのぞく かれいつたんうへいだになび〳〵やうに もてなせしことありさすれば そでがさがみのさくをせつがい 咲次郎に べしとおもひしはていせつににたれども ていせつを つくすと いへども女の 〽よじやうが ためしを いまこゝに あにと つまとの かたきをうち うらみは あらじ みのさく どの ▼ そでがさは もとげいこ にてきやくを だますも世わたり なればせんかたなき ところありそのゆゑに こそかれいつたん先すといへども わがつうりきにてそせいなしたり 今は小さめもみのさくにうらみは あるまじねがひのごとく ふうふとなり咲二郎も そでがさをつまと なしちうきん おこたることなかれ かのほていの一チぢくは口 身もかへりみずうへいだが おとゝをうちとらんとなしたるは あまりになさけをわきまへず これ又みちにそむきたりされば 天とうみのさくが手をかりて かれをもうち給ひしなりこゝの どうりをよく〳〵あきらめたがひに おわせし手きずにて かたきうちは おもひとゞまり ふたらび しゆくんに わびを なし はげむ べしかくいへば ▼ 口の □□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□ うちにかくしいまは をちてはらの内に ありこれうへいだがしはざ なれどそのりとはそでがさが なれどそのもとはそでがさが こいぢよりおこるなればたゞ つゝしむばきはしきよくなりつぎへつて 城 〽兄ながらも ふだうの うへいだ きでんを からむは わが あやまり いこんは いこさぬ 花むろ どの ほでい つゞきゆめ〳〵うたがふことなかれとほていのすがたとげんじ給ひ くもゐはるかにとびざり給ふとおもへばたちまちゆめさめて 三人ひとしくぼうぜんたり〽みのざくあたりをつく〳〵みるに つきゆめ〳〵うたがふことなかれとほていのすがたとげんじもひ かふむり人〴〵これにゐ給ふよしをしりいそひで たづねきたりしとものがたれば すなはち咲くらが家にてかのたりおもかたはらにあり いよ〳〵ふしぎの思ひを うつゝと思へば なしありしことども 三人ともに てきず くはしくかたり四人 うちつれきんざんじに もなく ゆめかと まふでける おもへば 此家にきたりしにたがひなし 此とき咲きらがはおりと みのさくがかつぱに太刀きず のこりしをみて三人おなじく夢中のことを かたりかさねてみのさくいひけるは〽あに ながらもうへいだがひほうをはたらきうたれしは じがうじめつきでんをうらむはわがあやまりゆめにもあれ いつたんあたをうつたるしるしは羽おりにのこりしかたなきず いつたんあたをうつたるしるしは羽おりにのこりしかたなきす 此のちうらみをのこさぬしやうこしんのよじやうがためしをひかん 〽いざ〳〵〽トいひつゝもかつはと羽おりを とりかへてさしつらぬくをりしもあれ 〽そでがさもたづねきたり 人々をみて大によろこび 〽女の心あさきより みのさくさまをうたんと おもひかへつてわが身を せつがいせられ すでに しがい ほう むられんと なすとき ふしぎにも よみがへりぬとゝさま にもよろこびて さま〴〵に りやうじなせしが たちまちきずくちのわからぬまでに 下とい 十五 10542 もくぞうのばらのあたりに一ツの穴あり咲次郎 ゆめのつげをおもひいだし手を ゆめのつけをおもひいたし手を さしいれてさぐりみてがの うしなひたるたからの かけぢありこれうへいだ もくぞうの口のうちへかくせしが なかうつろにてはらのうぢへ をちたるなるべしこのさく いはく〽此そんぞうの けしんふく平となのりし時 せつしやめがせつぶくいたせば たからももどるといひつるをはたして此こと なるべしといぞぎかのかけぢをしゆくんに さしめげことのしさいを申せしかば もとよりぜんがくしんこうのたゝらの介 ほていのりやくにかんないをながし両人を めしかへしおひ〳〵かぞうを玉はりける ○咲次郎はそでがさをつまとなし みのさくは小雨をめとりいづれも ふうふのなるむつましくかさねて ほていどうのさいこうなし四人 うちよりむねあげのきしきを つとめける めてたし〳〵〳〵〳〵〳〵〳〵 かくてほどなくほていだうにいたりしがふしぎや 柳川重信画 柳亭種彦作 篆耕 石はら 知道 一、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、〇〇