紅葉狩吾嬬錦繪

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歌川國貞畫
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2026-08-17T19:23:18.240Z
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場所: 江戸
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歌川國貞畫
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日本語
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和泉屋市兵衞
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モミジガリアヅマニシキエ
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東北大学
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2026-08-28T18:53:25.651810+00:00
狩野 紅葉将 前編 雪麿作 国貞画 甘泉堂梓 版新 一之巻 同百二十一日 世人稗史を貯むこと勿れ。稗史自ら勧懲の意味あり。世人作者を侮ること 勿れ。作者頗苦心の功あり。善亡根の事を飾り。繋空の話を綴りて。喜 怒哀楽の光景を写せば。閨人も群子も。鮮頤酸鼻。これ皆作者只 一人の。意匠に出て見聞人千萬人を甘心せしむ。夫は上手の双京や。両馬が 間にどつさり。と落を取たる冊子の流行。年〴〵に盛にして。でもと云字の 冠辭を戴く。僕ごときけ作者も。三本足らぬ猿智恵に。無性に案る 頬づくゑて口惜や残念や。子供たらしの絵草紙を。作る程の才短き。夜逆行 燈の燈亡も。迚も根氣も種もつき。彼近松が京織の。大和錦の紅葉狩。そを 経緯に織入て。やう〳〵成し吾嬬の錦繪。夜の錦も栄よとしかいふ。 衣の錦も栄よとしるいふ 文政 十年丁亥春草稿成 十一年戊子春新絵冊子 以テ十九日 墨川亭雪麿作 右打打打擲 同十二匁五分 君が 代や 鬼 鬼も 紅 葉 の 木立 数 三蝶 ○餘五一 平惟茂 比丘尼返の 吾嬬姫 賊長沢股 四郎 娘也 □□ 実兼の家僕 天目矢玄次 □□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□ 市兵太兵衛 □□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□ 玲瓏玲 錦小路冬通息女玲瑠姫 実 魚蔵が娘也 あいきやう の もみち しや おほの 塵外遊人 実ハふゆみち 魚藏の娘 阿亀 冬通のもめぎみ 姫君也 一〇 もみぢがり 鏡磨の 與兵衞 惟茂の臣 茨蔬 次郎 一一月七十一日 人〳〵〳〵〳〵〳〵〳〵〳〵 人形師込藁の魚蔵 乃里 一盗首沢股四郎の 武士 新売の曽駄六 冬通の臣綾川渉 二十一日 ほつたん 所は名にしあふ みの国のぢの 玉川あき ふけてかぜの 手にひく うすもみぢ 木のはもふるふ 手もふるふしぐ 入りぬべきおもて おひたる一人りの女 あめいきもたへなんふぜいにてへ いとあはれなるやうす也 つくりしひもなさけも 女をにらみ〽さつきから きゝめいたよまいごとよい かげんにもうくたばれとても かなはぬそのふかでとゞめの ふりあぐるしらはもつねにすがり つき女はかなしきこゑふるはし さいぜんからいふとほりたいけに るゝそらのくらき 夜にくらき道めぞ なみだはおちてそでの 〽そばにつつたつわるもの しらがのおやぢめをむき出して いんどうわたしてやらうトまつかうに ないこれはそなたにやるほどにいのち ばかりはたすけてたもちとわけあつと おやざとへゆかねばならぬひとりの よみちことにおなかにてもあり どうぞゆるして〳〵ト手をうち あはせこゝろにはすくひ給へト みだたのむあきのひがんも かりのこゑさへあはれそふ 〽ヱヽめろ〳〵とまだ こまごとはじめから かねわたしはやみ にけれはころしは せぬあらがひだてした ゆゑにあつたらいのちを すてをぶねめいどの かぜがさそひにきた さアかのきしへやつて やらうとめつかう たら〴〵てをさしのべ女が むなもとさしつみぬく ぐれんのこほりのやいばの ひかり此世からなる ちごくにてあへなく いきはたえはてたり かねばいとつて くだんのおやぢゆ右へ ほどすきてそらにひとこゑおとづるゝ ほうこうしたわたしとらるゝかねはおしか もみぢがり ◑左ゟ女のしがいをかたへなる おぶれごろものそでとぞで 〽おしかくしねぬぐひ はぎのしけみに とつてほうかぶり ひとりゑみして たちかるときに あなたの木かげより そりこぼちたるかみな月 いがぐりあたまのあまほふし かほはあてなるわかざかり 遊び たちふさがれば あはせて かたにかけ ねづみのめんの ぬのこきてくだんの おやぢがゆ〳〵さきに たもとにて おもてをかくし あなたへ ゆくに またやぶ かげより あらはれ たる たびかと でたちの わかものが かはちめんの かざがつぱに ほかげを つゝむ 小でうちん さきのおやぢ がわきざしの 小じりを とらへてひき のどせは〽ヱヽ めんだうなら きをいらち たゞひとうち とぬきかへるを とゞむるほふしの さそく三人 いつしよにあらんの こきうたがひに うかふだんまりにぬけつ くゞりつたちまはりおやぢは 此ばをすりぬけて川下さして はしりゆくあとにおとせし ひとしなをひろひあげたる かのたびうとおもふし 人もまをもる月かげにすかし ながむるかたはらにつきへ つゞきうかゞふくだんのあまほふしとかほ 見あはせてたがひにのつくりサエヤテハ。トひと言 おどろき両人もゆしくゑしれずそなりにける ほんもんのはじまりしこゝのえややなぎ さくらをこぎませてにしきのこうぢ ふゆみちけうのひとりむすめの まださゝなきのうぐひすや谷のといづる ふぜいにとこゝろりはつになさけあり くげいちばんのきれうぞと名はいと たかきびじんなりけふはひかげものゞけし たまゆらひめははな見のしゆゑんえんづらに しくはなむしろつき〴〵女中のごだち ばへすそのもやうもはるののに すみれたんぽゞつく〴〵し つくしごとのつれびきに ついまつのうたかるたも ついまつのうたかるたも あふさかやまのさねかつら あふやうつめるやうどよめき わたるおくにはさき 見なれぬをとこが きかゝりてこなたにむかひ しはぶきなし〽かだみとき 〳〵ときのごようはござり ませぬからさしのぞけば こしもとのたゞもが見つけて国 わるい処へきをまはしこそぐり たまゆらひめとしは二八のはるつけどり とさんのひやうしあかつきつぐるにはとりのこゑに あふみの因野路の玉川 にひめぎみのおんそば ちかく小さしいで〽アレごらん なされませめづかしい しつのをとこ これすかたも いやしくなし こちへ よび 入れ を とがせ しもざまの はなしをさせおなぐさみに なされませぬか三の巻へつゞく 巻 之 一の巻ゟつゞくし つねはどてんの おきてめて男と あればさむらひ よりちうげん してうにいたるまで 六十いごのいんきよごろ きんかあたまにてる月の あきはてゝゐるたゝなかへあはれ よい男がなどうぞこよかし こよかしトおもふておつたし をりにさいはひあのかゞみ とぎよひ入れてもなんと たいじはござりますまい もしおやくにんがとがめたなら かひめさまのきよいがでゝ おすがたみのとぎのごよう まうしつけたといふたなら それてことはすみませう そこはお主のかうけじや ものあたまおさへて 下さりませわたくしども にもはかいつぱいをとこを 見せてトねかひけるのこりの こしもといちどうにおじひ〳〵に せんかたなくたまゆらひめも わらひをふくみ〽そんならよひや のたまへは〽サアきよいなれば のみぢがり やらむねはおどつてらんさはき こんなところにながゐをしたら ごだいじないよびこめつれよと 大さはき女中とうしはかり そめのしゆどもをとこの うへなりきくだんのをとこは おつ〳〵はいいでめはさきの ださのかへふろしきづゝみとり おろしあたりきよろ〳〵 うちながめ〽はイわたくしは かゞみとぎのよへゑと まうしていやしいもの 見れはかうきのひめぎみ さまのごぜんさうにござり ますかこゝまでおよひなされ ましたはとぎのごようで ござりますかついに見た 事もないけつかうなおやかた つくりあたりもかゞやときん ばりつけ女中がたのはなぐ しさばうてかいたしてきが のほりこゝがなるやらめがまふ ひやうきにかななりませう こようなかついちよつと はやうおほせつけられて くださりませトいへば あたりのこしもとども めひきそでひきさゝやいてつきへし □□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□ つゞき〽あのものごしのきつとして くちもとのじんじやうさいろじろに はなすちとほりめもとにはりのある ところはどうやらこちのおひめさまたまゆと さまのつれてこさるこれもちさまに いきうつしせめてものおこゝろゆかせ おきなぐさめになるやうなはなしをさせて をたいものそれにつけてもさゝひとつ ありあはせの此さかづきよへゑとやらに くだされてはどうであらうしたくもか いへばさア〳〵それがよからうとこしもと たちのいちどうにてうしさかづき たちのいちとうにてうしさかつき さかなのたいおしあいへしあいよへゑが まへにおしならべてすゝめよと めいわくながら二ツ三ツしゐられてのむ からげこのまゆかになりてしかごみし なし一もうこめんなされませわたくし ふぜいがおもひもよらぬ此おやかたへ めされるうへにありかたい 〽おさかづきいたゞくとまうす ことめうがは身にあまれ どもならぬくちゆゑ ありがためいわく 上へ □□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□ 此うへに いたゝけばおはなし 大きておいてあとさき しらずゑひたふ こまもの見せのごやつ かいもう〳〵ごめんト わふるにぞあたりの女中は いちどうにどつとかへして わらひける多くもはひとり さをすゝみせつかくのこちらの さをすゝみせつかくのこちの ちそうぞなたへふちそうと なつてはかへつてたがひの ふきやうもうさかづきは ひゝほどにこれからは くつろいでせわの はならをするのがかんじん そなたのやうすを見た ところがもとはどうやら かやしくないぶけ ほうこうでも しやつたらうに 何ゆゑに今の 身になりさがつたゝ □□□□□□□□ □□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□ それがきゝたい たいていをとこのおち ぶれはもとはといへば女ゆゑ さだめしそなたも もみぢがり □□□□□□□□ こひゆへに身をやつしての 卅かだくとぎなんとすいしは ちがふまいさァそのはなしが 〽きゝたいト おはれてよへゑも あたまをかき 〽なるほどあなたの おさつしとほり しにあるときつぎへ つゞき五でうぎかの けいせいにうつゝをぬか してあいましたがまづ なれそめには四まいがた はねもあるかとおもふほど こくうをはしるかでも はや大もんにつくやいな 一 ◑よるもさはるもやれ あいかたの大夫がごやうぞく おいでとそう したてそのあげやの そなしたりでまつ もてなしたいこまつ しやもぜんごをかこみ ひくやうまふやらさはくやら のめやうたへの大さはぎさて □□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□ もてう かにも 寒 げことのかはつたともなり にてまゆとゑりとにけぬき をあてわげはしまだに またにしまたに よこひやうご又はおさふね しのぶわげたいまののくし かんざしかずかぎりなくさし しのゝめの 〽かごにせかれずして あけのむつごと今さらに もゑりへはりにて とめるもあり又どう ちうはうきあゆみ そとはちもんじのけだ つまとびあしなどゝ ならひありざしきは ぬきあししづやかに ゐすがたけだかきよそ ほひはいかさまくげの ごそく女もけつくおよ ばぬそのしなししよくわい のざしきはつんとして あいそうのないやう なれどすいてう かうけいのねやの内 □□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□ 〳〵さゝめごと身をまかせ たるきよしつのしこなし うらからなじみかさ なればふみのかよはせ よびつけてした ひものせきむすびめ なくとけてあふ よのあだ きめ〴〵もむかひの もんぞうあげ やくそくの とまりには たんとくはせもうまずには サ □□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□ 荻野村 もみぢがり かざりはまぐりづまの うちかけはこしのまはりに わた入れずすそひろがりに つまたかくなか入なしの中はゞおび ついおりかけてゑどけなく たれるもあればすびめの はしとはしとを うちかけの ついうら〳〵とはまるのがついにをとこの 身のはめつきせうせいしをなかはし ゆびきりかみきりいれぼくろ しなばもろともひとつあな 二せも三せも女ばう やくそくあめのあしたの ゐつゞけがこうじくてかた ときもわがやへかへらぬ やうになりかねをゆみづと つかふてもあらぬげはせず あせらにはあげだいのみゞ こほりあちうこちかへ 〽ふぎりができこゝろのほかに とぼざかるをよいのきほと あちらからつきはなきれて めがあいでもこうくわいさきに たつかゆみやたけにおもへど せんかたもなく〳〵いゑくら 人手にわたし手びやう あみがさなが〳〵のらかゆん ものといつせんのこりやりよく うけるよりはとて世の ばかものゝかゞみとぎ心の くもりみがきかねうつるひかずは まるさんねんもゝくりならで みのなるはてあら〳〵かくのとほりあり 下さけがまばりしくちべんこう いきつきはやくしやべりけり つゞきひめぎみもうちゑみ給ひ さてもめなれずきゝなれぬしつの をとこがあのはなしきくもはじめて はたと手をうつてみなくけうをもよほして やれ〳〵たいぎ今ひとつさゝすごしかれと もりつぶされよへゑはめいわくかぎりなし かゝる所へいできたるはひたいにしわのなみ たゝえとしなみとよぶつぼねやくしげ〳〵と さになをりひめをうやまひかしらをさげ 左中べんさねかぬさまよりたゞいまおこし あられましたおししやのおもむき父ぎみ さまよりおほせきけられんとのことまア〳〵 おくへ入らせられおきゝあそばせられませト たまゆらひめをいざなふてつぼねは しやうたいなければこしもとたち きのどくがりてしもべにいひつけ さむるあいだのかりまくらげやへ さげてぞねさせける 秋の夜のわけしひもはやくれて ぬばたまの夜もしん〳〵とふけ みたるやみよとおもふくろぬり門 はけるがごとくゑひもさめよへゑは あたり見まはせばうらもんぐちの のきしたにじふくをまくらにねびゑ してくさめみツ四ツ身ぶるひなし 〽こゝとんだめにあふものだひるま めづらしやじかんじ給へばつきぐの女中も おくへ入にけりあとによへゑは忍ひたふれ とびおりんにははるかにたかし いたひさがらんてだては ゑらずしたには とがむる人は ありとやせん かくやと しばしがほど しめんに くれて見え給ふ ○○ こゝまできはきたれども よへゑは だてまつり事の ○ あらんと あまりの ふし ぎさに しさい 思ひしかば いだき おろし わけをもとは ばやとちかく すみて合ぎはの てんすいおけを あししろにのりつゝ ひめにうちむかひ 〽ことのやうすを ぞんじませねばさい 一ぜんはもしぬすびとが いかなるものぞと 〽そんじたゆゑ とがめてはしんまし たが今よくれば ひめきみさま こゝさま おほはのへいを しのびこえ そとへおりんと ちよつとおにはぐちのぞいたばかりで よびこまれしやうばいむきは よそになりいやなさけをのまされた そのうへにはなしをさせられあげく には此やうなさふいところへねせられて 何でもかゝつた事はないこれといふも きらひなさけをのんであとさき おぼへぬところをおりすけめらが しわざであらうじひとりつぶやき ゐるおりからついちのうゑに女の すがたたちあらはるゝを月かげに すかしながめてよへゑはいぶかり 見ればあやしい女のすがた何もの なればよふけといひことにへいを のりこゆるはくせものにまぎれは あるまいかう見つけたが百ねんめ しろトさしよるへいのうへなるはこれなる やかたのひめぎみにて何のゆへかはしらざれど ならはぬわざのへいづたひそとへ見こしの きくらのゑだをいのちとたのむほそかいな はだえのゆきもふりそでのきんしのふさは いたかづらかなたこなたへからめるをふりはらひ もぎとつてこわさおどくふるえの松ふぐりは もゝをねらふやらはさきのはりはつゝくやら やにはひつつくかはではこするねぢくればとのいちわるゝ よめをいびるにことならぬつゝきせつなさうさかな ひつとらへておやかたでぎんみをとげるかくご しきしのひましますへいのうへかよはき女の丁んに「右へし もみぢかり なさるには さだめし日けが ござりませうと いふかほとは〳〵 たまゆらひめ 月のあかりに すかし見給ひ すこしはこゝろ おちついて 〽そふいふそちは たれびとじや 〽わたくしは おゑんさきへ 〇 □□□□□ ひまめさ れておきかづきを くだされた かゞみとぎ 大原とまうして いやしいからだおそれ おほくはござりますれど 此かたをふみだいに 見こしのゑだをつらまへて そつくりさがつてごらうしませ てれからはわたくしがおたきもうして おろしませうこはいことは ちつともなし大じやうぶて ござりますトいはれてやう〳〵 たまゆらひめめしんどもむねを次へ つゞきおししづめうれしさまぎれに こはさをわすれよへゑがおしへし ことばのごとくゑだをたよりに さがりふぢいろもゆへかりのふりそでは はなぶさながきごとくなり よへゑばこゝろえいだきとり 下へおろしたて まつりおんうち ぎのちり 〽シナあなたは 何ゆゑあつて うちはらひ おやかたを しのび ●どこをあてどにおち給ふめしつれとるゝ おとももなくこゝろもとないおすがたら いへばひめぎみなみだぐみそなたに うちあけ身の上をはなしてよいやら わるいやらさはりになるかしらね どもしんせつめして くりやるゆゑ こゝろゆるんで みづからが□ きかすたとへ じやまに なるものなり ともどうぞ此ばを 水 して かさす 見のが ところ □□□□□□ □□□□□□□□ くれ □□□□□□□ もみぢがり 此とほり さけ じや およばす ながら もの たよりにも のたまふ たすけにもなりませう これごらうじて ことばによんゑは おかしく〽イヱ じやまになるの なんのといふむづ かしいものではなし たかゞいやしいかゞみ とぎしゞうのわけて うけたまはらねば どうしてよいやら しれませぬ身にかなふ ほどの事ならば□ うたがひはれわけを おはなしなされ ませトふろしきつゝみ とりおろしとぎの だうぐをとりいだ せば〽それきいと とぎしゞうのわけをあんどしたわが父 ぎみはにしきのこうぢ ふゆみちとて とうぎんにつかへ まうす にて今ちゝきみのしゆつとうをそねみおぼして あいたがひにけんせのをあらそひ給び父きみになにを がなおちどをとらせてつみとなしその けんをうばいんとさま〴〵にたくまれしが はや十六年あとの事わらはがてうど うまれたとしにしきのこうぢの 家だいぐつたはるたからの かゞみせばとうぞくのために はゞきくげなるが左中がんさゆかぬはこゝろよかみぬおかた にて今日より給はこゝろよりねはこゝろより うばはれしが 家のかきん と 火 左ゟことゆゑなくすませんとて 父ぎみがくだんのことをさねかぬに よしろにはかかひくれよとて あつくたのみきこえ給ふをさいほひに おんにきせひごろわらはにれんぼの こゝろあるゆゑにしからはさねかぬが 此事よしなにはからふうへは そく女たまゆらをまうし うけんとなんだいのつがひをよこし いやといばせぬそこだくみふさはぬ ゑんとはしり給へとことはりいへばこちら からたのんだことはぜうじゆせずせんかた なさに父ぎみもそのこと わらはにいひ すゝめまう なるゆへに せばいそぎ けらい ぢさんしさん だいせよと あや川わたりに だいせよと いひつけとしごろ りんげんくだるにせんかたなく ゆくゑをせんぎ とくふんじつのおもむきを けれど今に あからさまにそうもんせん ありしよもよう しれず此事つゝみて ひろうせぬをいかにして しられけんこのごろよしかぬ かのかゞみのなきを見こみに てんしへそうしゑいらんあれと んしへそうしゑいらんあれと事なりとも此事をひそかにたのんで右へ御ようし三 にはかねてそのおもむきを ひろうせぬあやまりあり 又さしださねはいちよくの つみおとがめあるはしれたこと よしつねからはしるあしきさねかぬ なりとも此事をひそかにたのんで きかせぜひ とくしんを こくしんを せよといふ おほせは どう そむかみ 又この身 には人 しれず して かたらひ まいらせし さだもりさまの 御ようし三の米へ 巻 之 三之糸 あまたの手下をしたがへて処々のみんかを ばそんならあなたはかねてより 二の巻ゟよご将ぐん これもちさまとけいやく これもちさまとめさからず おかしかすめなんぎするものおびたゝし されともすみかをさだめねばうちとるに かたいわけもありさねかぬ てだてなしとこの事だいりにきまし ほかへごこんいんあつてはいぜん さまへゆくときはこれもち めされふてんのしたそつとのひんわうどに これもちさまへぎりがたゝぬと さまへきりたゝすやかねば あらずといふ事なしくものうらまで おつしやるのはきこえましたが おやへいひわけなしぎりの おやへいひわけなしきりの ありかをさがしうちとつてまいれよと こんどのぎにつきやかたをぬけいて しがらみなさけのくびかせ とうじぶけにもほまれあるこれもちさまに おゆくゑをたづぬるとおつしやる どちらをどうとはかりかね みことのりかしこまつてみやこをば どうもがてんがまいりませぬ ゆうよもならぬこよひの こぞのはるいで給ひあなたはいかなるてだて これもちさまは此みやこにしからば ぜつぱもとよりきらふ にやおんともをもぐせられずいやしい おいではかはへばかりにおいではなされ坂よなしやうすににやおともをもくせられずいやしい ゑんなればうはべばかりに ものにおすがたをやつしてどことあても なつとくしさねかぬさまへ ないはるかのたびにおもむき給ふその ゆくつもりにへんじをいふて わかれぢのおことばにこんどのやくめ つかひをかへしあとではおやに ことすみてみやこへかへるそのときはむかへ はつまづあらましをかたつて なんぎをかけふかうのつみは とりてつまとせんいつはりならぬ もけれトトよふけて人のきかさんずさしころみこのうちをとりてつまとせんいつはりならぬ おもけれどよふけて人の せうこにはつねにひそうのこのしやはち わうぎやうするとうぞくに ねしつまるおりを見あはせ しばしわかれのかたみにせよこひしき 沢また四郎といふものあり やかたをたちのきこれもち ときはとりだしてふけばこゝろを きんりよりのせんじによつて さまのおゆくゑをたづねに なぐさめぐさひとよぎりとはよべり あまたのぶしをさしこされ でことはでたれどもにしもひがしも ともかならずきにはかけまじと つゐにほろびうせたりしが わきまへぬひめごせの身は みづからたまはに此ふゑたけはだ身 一かれにむすめひとりあり いかゞせんこれといふもふかうの はなさずもつてゐるこのごろかぜの ばちすくにてくれよわかものト はひたよりにきけばあなたもいまは 原にとりてすみわかずことゆゑおひたちののちもわざはひたちの ことばにごりてすみわかず しなの国にましましますといふ ゆくてやさへるなみざがはあつましとおしひにいのちたすけられしなのの国にましますといふ むねにせきくるなみだがは ことなりことなつてはたりしがかのものうわさならふことならふことならつれていき すゑはまつげにしがらみぬ といきつととひきつとせいてうするにしたがひおやのあゝじをおめもじさせてくれやれトこのみ こゑもほつとといきつき 〽かんと見けはきこえました国うけつひでとうぞくのかしろとなり 〽なるほどわけはきこえました かみちかり 〇此ゑのわけは本文たまゆらひめの ものがたりとてかしあはせてしり給ふべし つゞきよへゑもうれしき がんしよくにて〽くわしい あなたのおはなしにて はじめてしつたこれもち さまのお身の上いちぶしゞ 〽わたくしもこんなときひとめの こうをたてたならまんいち 〽ごかんぎごしやめんあつてもとの とほかにめしつかはれせんぞの めうじをたやさぬやうに 「これもおなじく ひかへるおりからくだんの けちやうとびきたりごてんの やねにとゞまるを さしつたりとこれもち さま弓に矢つがへ よつぴいてひやうど ろびいてひやうゞ はなちしねらひは たがはず けちやうを なるまいものでもござり ませぬそのときは はたと ゐおとし給ふ とも〴〵にあなたも おわびをねがひ ますぞんじも よらぬ そのとき それがし たかのす もろとも よい 手づるに かけよつて とつて ありつき おさへ ▲ つきとほ ましておたがひにたすけ られたりたすけたりア ありがたやとよろこべば つゐに けちやうを しとめしかば しゆじやう ぎよかんあさからず ごのうもへ物 なしたるあいだ 〽田もとわたくしは これもちさまのごふだいの ごげらいにおもだか次郎と よばるゝものせんねん ふしきのけちやうありて よな〳〵だいかへとびきたり これがためにごのうとなる たまゆらひめはふしんがほ 〽そんならそなたもこれもち さまにゆかりの人であつたるか 〽あらたはてまうし あぐるもは あぐるもおこがま しくはござり ごてんのやねにとまりしにしゆじやう ますれ ど 田 そのときもまた わがこしゆう しゆくんは ぎゝやけんわれ われへもひきで ものたまはつて うへもなき しゆひ しに こうに ほこるは これもちさまに めいぜられゐてとれ とのせんじなり 〽ヲヽそれはわらはも きゝおよんだこれもち さまのおてがらばなし 見事なほまれを あそばして人もの 氷しやくどう うへまで名もたかき くにむけのぎよけんと やらをざいりより給はつたと 今にうはさのあなたのかうめう そのおりのおんいでたち うすかうばいにわかくさすつたる かりぎぬめし弓はしけどうやまどりの まはのかぶらやたゞひとすぢかいこんで しづくとめしぐせられしらうどうにはあやぼしにそでひこへつけたるひたゝれきてごかんどうし かうまうすおもだか次うさいとのはらまき□はだけはよきにばまにひをくゝりして手右へ つくりのうちだち あしをながにむすびさけ さこんのぢんのこなたなる さくらの木かげにゑきがは さかしの月かい しせじこくをいまやと しかせじこくをいまやと しかでしこと まちかけたり〽さだめし そなたのほうばいならんたかの すのたてわき太郎といふものは 折ゑぼしにそでひとへつけたるひたゝれきて はだにははらまき小ばかまにひをくゞりして まことの ぶしのあるまじき わざなるを たかのすも それがしも こゝろおごりて そのゝちは やゝもすれば くだんの事を はなにかけての がいわがまゝ わかげのいたりと まうしながら ごしゆじんの おん目にあまり ふたりともに ごかんどう つぎへつゞく もみぢがり コロート 〽つゞきしらうにんの うちにたかのすは やまひのためにむなし なるそれがしはせんびを たてお家へきさんを ねがはんととしごろ こゝろをつくせしにこよひ はからずよきおかたの おんめにかよて又くわしき おもちがたりをうけ給はり ごかんきしやめんのてづるに すがるは身にとりての さいはひなれば何か そりやくになしたてまつ らんまんいちねがひ かなひしうへはその くひ何とぞひとつのこうを NUELEUFEETELETELEUFUTEUTTE ○此処はすぎさりし事にて ほんもんなるたまゆらひめ よへゑの二人りがものがたりを よみ給ひなば おのづから ゑとく あるべし そのありさまを 餘五將軍惟戌 たかのすの帯刀太郎 □□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□ おん身のまはりを うちながめ□ ぶりと いひ 人目に もの たつ しのぶ には たよりわるひ そのこと そのおすがた おそれ をにとりつき ながら わたく 氷うはぎの ぬの子と こほうばい たる のす 太郎が ぼだいのため せめて めうせき ばかりでも ねがふて たてて とはし ませう さァながものがたりに ひまをとり見とがめられ てはおん身のだいじ ひとまつこよひはわたくしが あばらやへおんともまうし その上でともかくもごさう だんをいたしませういざゝせ 給へトひめぎみの手をとり かざりをぬきとつて かのこ入なるふりそでも めしかへ ませト ませ つぶりの とこつ 〽おもだか次郎 まだかに すりはげしこづま もめんのぬの子に きせかへ すそはし さきにたて 男と見する ほうかぶり かたみの ふゑたけ ひめきみの こしに さすがは 寺位 でも やつせば うつるしなかたち よへゑは下ぎの ひとへものはだうそ きぶきこはの風吹へ TELEDEDEDEDEDEDELETELELLLELLE 一つゞきひめの小そでをおのがにと いつしよにせおふふろしきつゝみ うしろにしゞうたちぎくしもべ 〽こんなことであらうかとかへつた ふりでこもどりしやうすをのこらず たちきいた此むねしゆじんへ ちうしんトいひすてかけだす くだんのしもべがゑりくひとらへて ひきもどしこへゑはその手を つゞきひめの小そでをおのがにと 左ゟしかみやこにもまたおほかるまじ たとへばやよひのさくらばなえだに うしろにしゞうたちぎくしもべめぐみてひかげにむかひはつもとゆひ めぐみてひかげにむかひはつもとゆひの やなぎがみいまだむすばぬいとながら てひとよのはるのあめをゑてのびんと するにさもにたりとしは二八で あいきやうはこぼれよりしまへがみに めもとすゞしきまるびたい恋の さかりの花なりきうを花は ねぢあけて〽何やつなれば 大あぶかたばこくゆ われ〳〵がじやまひろぐ らせむすめに ●〽のウおかめまた あとの月として やういふは きたとなりの □□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□ やういふは なにものゝ おちぶれ やら どこにかぎつと とこにかきつと したやうなところも あれどにやけをとこ げすやつこさァたがけらいだ ぬかせ〳〵〽やうちよこざいな けにさいめへしひどくしてもらふ まい左中べんさねかぬけうの しもべでけ内といふやつこおいらが おだんなさね むかひ ● しつかいおれがさい に する おやま □□□□□□□□ ぎやうの かぬ ほんみがき さまは みやこですくか とぶ とり も おちる いきほひ しらねども あづまへは むかぬふう もう五十日 よもあいずみ そのごけ らいに はむかふたらごにちの 〽おとがめおもひやれ下 すれと火の かは も 手さきをふりきりがむしやらに とつてかるをはりとばし 又くるところをこしもぢりしめあげ しめつけなげたをしよへゑはあばらを そつかにふまへかんとかけごゑもろともに でけ内ちをはきしゝてげり〽此まにはやうト ひめぎみをわかやへともなひかへりけり ○次の衣のわけしなのなるあさまのだけにたつ けぶりみやはとがめぬおちこちのさとにいくよか すみすさむのきもまばらのがけづくり家の まなかを川ながれおのればへなるはきのはなかなた こなたのきしにさき石のほうじをなかじきりに わつか二けんのとなりどしも かた〳〵にははた とせもうきよを ぬすむゝふる おやぢこみ わらのうを 蔵とてもて あそひのにん きやうつくり その日をおくりおほかめ ものかしらはつねにしも あかみかちなるがほいろにてふしくれ にげなきたつしやのうまれやらあすをもしれぬおいの身のごせの心は つゆなくちふつとうさら見えたりき家にああぬむすめのきやうやう千右へ」にはしやうなわけとてつまい ふりのきはなはむかしにうめぼしの まつのすねたゑだみつわくみたるかたちには ●ひとえ へだてたとなりどし かべもしとみもやれそこね しやうじめくればあさゆふに かほを見かはすあちらと こゝろあは ねはとなりとし あいたがひに ごゑつのおもひ 〽アンとゝさんのゑん りよもなく 大きなこゑを なくしやくに こちらなかよふすべきはつ なれどおまへはきではな わしやきあつかひてなりやんせぬトいへはうをい程 わらひをふくみ〽なんてといふとはうぐわんびいき おのれはをとこのかせいじやなちつともだいじは もぎどなうまれつけ〳〵としたものゝいひやう たらぬ 此川を ないわいやいそれにまた あのむすめは いもとのつもりか 乙女ばうか がてんのゆかぬ とりなりでいつ 見てもいつ見ても きるものかないかして ふだんうちかけしたかさね すりばくぬひばくきやうがのこ大ふり そでにきんしのふさなまめいたはどう見ても くけのむすめかからいのひめみやよくゑ にはしゆうすちといふやうなわけかして〽つきへ もみぢがり つゞきことばつかひも おりかゞみもおのつ かちていれいになる のをかくしてわざ とのぞんざい何に しつのみこまぬ 〽となりのやつらが しなしぶり 此のち ともに きをつけ てこゝろ やすだて せまい そトいひ おしゆれは きのとく かりおかめは さしより 兵衛 になり 〽人の せん きを つたり とやら いらぬ ことばに あいそを つかせさげ しまれて 下さんすな 十一丁 ゑんあれは こそ此川のひとつ ながれをくみもする いちじゆのかげか やのむねのひとつを ふたつにとなりどし わけへだてなきしるしぞへ しな残の国おちこちの里 ヲ祠二年五月日 にしてむつまで してくださんせ あづまあたりの うらやずみひどつ } ながやののきつゞきむねわりの なかのよさむかにさんげん両となり せわになつたりなられたり するといふのははなしにきく〽ヲゝもうゑいは ながだんぎ此あきの日みぢかにきいてゐる よはないおれはちつとようがあつてくりばの かけまでいつてくるおのしは此にんぎやうへ しがきをようかけておけつや だしはさいみにせいしたしの あがりがよう見ゆるト ノ人 いひつけてうをいひつけてうをすひ にもひまいらぬきてゐたまゝのはな だのもめんいのちしらずのこくら おびこしにさげたるいとふるきかん ばのかはのたばこ入しなのかはのたばこ入しなのうまれに あらねどもすまふとちがら ノソ 一十二 左ゟしおのづからなら はでなるとふうぞく はでなるとふうそく なりおよめは父に うちむかひ〽もう 日もやうど □□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□ くださんせ とたふり よるの 次へ 〃〃 つゝきるすのあんじもいちばいトいひつゝ はきものなをすにぞうを花はくりばの 池加夕ぐれかけていでゆきぬあとにはひとり むすめのおかめいひつけられしにんぎやうに 国貞画 雪麿作㊂ みがきをかけんととりいだし〽あのとゝさんの かさいぢなわしがとめるをふつつりと きゝいれさんせぬむとくしん人のこゝろもいな しらしやんせず今のやうによへゑさんを わるくいふたりあてこすりひよつとあちらへ きこえうかときをもんだだんかいのふ そもはつこひはまたあとの月のなかごろ 第二章 橋 山工業 ひつこ 一合五合五人 ござんしたときちかづきでなるとて こちへきさんしたそのとき いとしとおもひそめわするゝ ひまはなけしまたつげの おぐしのさしつげにいはで おみゝへはつうじるじせつはある 此にんぎやうのやうなかほ がてん〳〵のいくやうに ふて見たいはやまの おくこんないなかのそだち にて身のほどしらぬばかものと さげしまるゝもはづかしく こよへておびをひきしめて ひとりまるねのそのつらさしまだとのねに せぬゝはところへかほさしいれてなげきけり出し □□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□ おもふはかんざしのほつてもさきの まじとおもひくづおれこしおれの □□□□□□□□□ 〽これもちけうの おんありかたづねて とほきみをい よりこゝのしないや おちこちの里に しばしのかりずまゐ おもてむきにはいもとと ひらうしゑをもおゆらと よびなしてないしやう おもから ○にてはひめぎみと あがめつかゆる おもだかゞあゝろ つかひぞやるせなき ときはたそがれ ときはたそがれ ごろあなたの家には もとよりも ろうにんのたつき たまゆらひめおもだか 次郎もろともに なきまゝかゞみとぎ 四のまきへうつる 一 10599 泉市販 もいみぢ可削 雪麿作 国貞画 泉市梓 後編 米 第二十 〽ヱントゟしこゝろときぐし 三の巻ゟしなりはひとても はかどらずことにあしよは あづかりしはてなきながの たびごろもきつゝなれにし ふるあはせつまにやけある たりとにはほころひもある ふぢばまはきしも今はむかし ことをたのしみにこれもちきやうの おんありかたづねてくらすけふが日の たらはへほそきうたてさよ家のすみ にはわたかすきよるのものさへ あやしくてむしろびやうぶのかせ しのぎかべもあらはにこしばかは たがてならひのあさかやま はゆましけ山しけりたるくすの たち木をはしらにて家の うちにも石ぞうのぢぞう ぼさつのまし〳〵てみぐしを もたせにたなをかき両の御手を 手ぬぐひかけせんかう たてをきやうだいにはないけさへも ろうそくたてたまゆらひめはうばたまの わがくろかみをとかざんとこづからくしげ 足りいだし世をしのぶ身もおんはだのあきさむ ければ人めたつふりのたもとのうちかけまでかさね き給ふそのうへにおんこしおびをわにとりてたすきに しつくすきかへすちすぢのかみはむすほれし にてやがてその身もかへりざきよにでん ないみにていやはかどらぬ おんありさまよへゑは あすのこめのしろ しあんのむねに手を おいておもひつめ 日雇残へいり とやせんかくとかたばちに しやくどうなくこに金の ども手 さすがは ぶしの たしなみに わききし の太 小づかはづしてしろなさん 手せにはらはかへられず 〽ひめにかくしてうらばや こおもへばそつと君がいだし 〽あのもうしおひめ わたべしは よんどこ ない のみちかり つきようがあつて むらはづれの庄や かたまでさんじます おきみしかはござり つこもりなりたれぞ あきんどが見へまし 一たうよへゑはいまに かへつそくるイヤ 是はしたり さうではなかつた めには今にかへ してきたがよいと おつしやつて おいてくださり ませわたくしが かへつたうへで ともかくもいたし ます ませうがるすを つてくるもちつと なさつてくださりませ じきにかへつてまいり まをけふはてうど めみぢがり □□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□ いつにないとよひの るすころぼそいと のたまへはよへゑも さこそときはつけと こよひをのばせば あすのうへあさげの こめにも又けふの かけのかたにもさし 手づめの入よう云 印ゟおほぜいの こしもとはしたに ゆしづかれおぐしに ひとりはおあけ なされず国の かんざしきさの くししきの いしようによるの ものごふそく もなく つまるごをのばされぬ をり〳〵にや 一金 さがの 花見に 小ぐらの もみぢ □□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□ かめとりのきたときのいひ わけならふておいで なさるといふやうな ことがまァあら かうかきのは までは なしたるが〽なるほどなァ にしきのこうぢふゆみちさまの どそく女ともまらすお気が しつのわらやにたゞおひとり 一人さの ゆき 見まで ゑよう ゑい人はに まく たを さねかぬ きやうの かんけい ゆゑにげ かくれて しのび いやしい わたくし ふぜいをも 人まへでは あにとの給ひ こつちからは いもうとの 又おゆちのと よびずせに よびずでに 一すると申も さかさまごと これにつけても どうぞして これもちさまの おんありかへんしも 早々たつねだし かはらぬいもせの かはらぬいめせの ごたいめんとげさせ ましてあけたやと あをいきつけば ひめぎみも 〽さそ今ごろは みやとでも父うへ さまはみづからが いへでしたのを おんいかり〽つぎへし つゞきあるうへに又さきかたへいひわけ なくてどのやうなわけになりゆき給ふ やらわらはは家をかけおちして身ひとり ゑんぎをのがれても父君をかんじやのあみに おと入れては此上のふとうといふは又ある まい今さらこうくわいするはいのトなげき 給ふをなぐさめて〽さうごくらうになされ ますないかにざんしやのはびこつてさま〴〵 事をたくむともかみは見どほしよこしまを てらすたからのかみのありかとし ころしれずにおるところをたづねいだし てちつとも早く父ぎみへさしめけらる るがお露のおためかだくにはこれもち さまのごあんびしだいお身の上のかた づくやうになさるのかまつだいゝちしなの とばかりきいたゆゑまいにち たづねて見ますれ 一人地 ぢよつと 四今もつそ まいつてさんじ まするすをばんたん きをつけてトいひつゝいそぎ いでてゆくたまゆらひめはかみ しれませぬ 何はともあれ わたくしは □□□□□□□ ゆひしまひわびしすみかのさみしきに さへもすみわたりたゞ何となくうつ とりとこしかたゆくすゑ思ひやり なみだのほかはなきはりから へだてのせうじおしめけてとなりのおかめは さしのぞき〽もふしくおゆらさんとなりどうしで ゐるゆゑにつねからたがひになるようし ゆきゝもしたりあなりと事かくときは あさゆふにかりたりかしたりむつまゝう □□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□ あはれをそゆるかねのこゑ川おと あるゆゑにおよほ □□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□ さへせぬを かへでず しうちなところをしつてのとほりむつかしいきしつの とゝさんわかの男のあるとなりとけがにもこゝろやす きにかけて わるは思ふて くださんすな こゝろにぢよさいはないはいなトいへば こなたのたまゆらひめとのごろすこししもざまのことばになれて あいそよく〽あのおかめさんのあらたがろたなんのわるふ おもひませうそのやうなひつかひかならずやめて下さんせ はなしあふはたまさかなから火かたすいしてゐるはいなそちら でもおなきんうを蔵さんもおるすのやうすこちらでも又 天恩のなすイヱめのあにさんの過すゆゑに〽つさへし いみぢがり □□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□ つゝきねがふてもないよいところ ちつとはなしにござんせぬかさみた しうてさみしうてほんにかなしく なるはいな〽おほのるすに命の せんたくさしあいくらねばきも はらずそんならいつてもよいかいと 〽さァこゝからいたふてござんせじ いたどをかりのかけはしにおそき ながれも川ひとへこすとおもへば ころ〴〵におかめはつたふてこなだへかり無これよとうちたゝけば 〽アヽよいくらうをしたいなアノほんにたまゆらひめはこれまでに おゆらさんすきがあつたらお立にそつときゝもなれざる つねぐからはまへはそだちもいやしくなくことばから たちふるまひみやこでもよしあるお人のむすめ ごでござんせう何ゆゑらう〳〵なさんしたかざいし ならはうちあけてはなしてきかせてくださんせ そしてまたよくゑさんをあにさんとはいは じやんすれどありやうはおまへのとのごと いふやうなわけであろこひゆゑとんなかた やまがへふたりにげてごさんしてそはれぬ きりゆゑ身をしのびいゑあられも ないこといはしやんせなんのそんないためら せにげかくればししやんせうよへゑさんは ほんの兄さん〽過ア兄さんがぢやうならは きちらにちつといはくもあるまアそれきの一 とちらにちつといはくもあるまアそれきいて おちついたほんに今までないせうはめをとてあらふと 十五ゟしきいたばかりにおんありかさだか ならねば今のうたむねにこたふる しうてさみしうてほんにかなしくなみだがはいとゞたもとはぬれに なるはいな〽おにのるすに合じのけるをりからおもてにこそにこぼたかく せんさくさしあいくらねばきも〽すゑとのはうちにかこめや はらずそんならのつてもよいかいなまきやがおしかけたけたけやはつともり 〽さァこゝからいたふてござんせじのがされぬきり〳〵かけをはらは いたどをかりのかけはしにおそきしやれさァこゝはやうあけた〳〵 めがれも川ひとへこすとおもへばと大ぜののかけとりどもいどの をいからこをことおいへばしといへば とふて見やうとおもふてゐた見れはやうやう 公男の □□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□ おぢていひつけられと ことはりのことばも おもふたゆゑ日さへくるればとやかく上おもひやるさべいでゐのとぐちに 十八 〽印ゟあのしうに あつてよいやうに するはいなはやう〳〵に たまゆらはおかめが きるものきかへつ となりのうちへにげ 入けりこなたのはよめい たまゆらになりかは つてかどの戸を めくればどや〳〵こみ 入る大ぜいまづ一ばんに まきやのそだい これよへゑイヤよへるや ではないそうな見れば おまへはいもうとのおゆら さんのやうにもあり かほはどうやらとなりの むすめあし手はとら 尾はくちなはしつかい 是はぬえむすめ 此いのはやたが だんびらで □□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□ さしたけれ イヽじよう だんはのけておきあとの 月からちちびくとけふ までたかせたまきの代 せきわれからにとめてとまらぬやえきしん ひさげの水もわきかへりゆとなりそうな むねの火を心のおにがもや世にまことを きいてはづかしいトはぢらふふせいに たまゆらひめつゝむわが身のうへまでを ふかく思はればあしからんとはなしをよそへ ちらさんと〽こんなはなしにみがいるとなほく ちらさんと〽こんなはなしにみがいるとなほく 心もめいつてくる見ればおまへにこともあ わつさりときもひきたつやうにちつと しうべて見やしやんせぬかわたしも すこしはしやぐはちをふくすべも しつてゐるあはせものしてあそ はらがたちねてもゐられずむねはたゞうやむやむや うろ〳〵おかめは見 かねてそばへより一あの こゑはかけとりのしうなら こゑはかけとりのし わたしがおまへにかはり よいやうにいひなして よへゑさんのかへり までほかをまはつて くるやうに〽アイ そんならおまへが わたしになつて 〽そのふかそで と盆 ばうかトいはれておかめも うちよろこびわがやのことを もちきたれはたまゆらひめば これもちよりかのおくがれし ひとよぎりをとりいだしてむかひあひ 〽さアよくはおかめさんさんがらがぶしを ふくほどにおまへもあはせてくださんせ まへうた〽あい風にもよふやよほいほいほ。めて 夕かはじやさんざらやなぎがよいよさしろねが〳〵 よいてが〳〵こまのひざぶしんがちがしなのへやろか やろかしなのゝゆきくにへさあささんがらが一トうたふ せうかにたまゆらひめこれもちきやうのおん身の上 おもひまはせばいたはしやあらいかぜにもあてまいさまし やうろかしないくゆきぐに此しなのちにましますと「右 まいさまをやろかじなのゝ雪ぐにへさめさんがら □□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□ とをたがひに 此きるもの さるすぐりにすべからしたんきはぞうき としやくながすべか〴〵たらりま ちはにからげて一くわん 百かたぎな男と おもひのおかはらふ しくといひのべて かへおまへはわたしが うちへゆきかくれてでずにゐや しやんせわたしはまたその 小そででおまへのふりで まつやきの木おかに いはねばつけあがるみそかは けんきりなさぎりの きり〳〵おこさにやなう がしわもうだまつては いつのまきにが いつのまきぜにが ふなまできれもの でもぜひ〳〵はらへト しようばいがらわかつ ぐといつはたりけるさて そのつきはつきごめや 名も四と君とて まん丸なたやうのやうに ふとつたをとこのさへ 〇よごろがらし □□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□ からき〽こめのいみやうをぼさつといふ ゆゑ心をぼさつのやうにしてかしておいた 上白米たゞくはれてはこつちらのむねのさう ばがぐわらりとくるふあいそもつきべり一わりの ますめにたらぬはらひなしだいがらうすの ふみつけられどうせうばいがたちうすひき うすごろりとさんぐわんなげだしやれ一トゑんの よまちにどつさりとこしをすゑてのゐざいそく までわれも〳〵とゐならべばおかめはわざとおす〳〵 しくがたちをたゞじてふりそでのふさをあちこち 手まさぐり〽こやそこそこなをとこともみづからが よゑはひるのほどよりるすなればとよひは とまれかくもあれよねのあたひもやさいの しろもあがなにすべはたへてなし今しばし申去て やたべわらはが父はみやこにてだいゝちのぶげんに はべりこがねしろかねさわなるほどに月ことの ひんぎにはかならず十ひら二十ひらもたら してこすべきはづ今五三日のあいだには せうそゝもとくめりゑばしの処をきゝわ よトものゝほんにてきゝおぼえしやまと ことばをならべたていひりけしてゐるをは からにあるしのよへゑはすた〳〵とわがやへ かへるかどのくち此やうすを見ておかしくも 又あきれはてそれ〳〵にかけを はらふてつかはしければけんきんの そのほか八百やさかなやにさかやのごようとうふや 左の上ゟ のらふく ついでをりおし きたる此家の うちたまゆら ひめのうしろかげ 人もなしさい 見つけてあたりに はひなしゆび也と うむをもいはずしがみ あきんどどもみな よろこびてかへり たれじややらわるいことどゝはいと たもいのふみづからはトいふくちおさへ ▼くちをおさへし つくたまゆらひめはひつくりし ふりかへつて見たれども 手をはなせばたまゆらひめはまでもその人のふり くらきめかりにたれぬりとも さだかにしれねば身をもだへ〽アレ にてしなよくいひ さとし身をのが しあんなしわが此すがたを おかめぞとこゝろへたがへて ゐるこそさいがひいつく れんとおもひ つき〽なるほど おまへのこゝろ ざしにくいと おもは もとより □□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□ ついちよつと 今の できるもの でなし あいとへんじは けりさく またこな たにたま ゆらは おかめがすがたに さまをかへいかゞなりゆく ことやらんとすきのぞき してさいぜんよりうか がふ処にてんもくのやげず といふ あふれもの ちかごろ □□□ 平右の中へ あぶさときにかさとやら いろよいへんじを きくまでは てと下させ ぬおかめきん さァます へんじをはやく 〽ハウ〳〵はなさゆゆるめもせぬ あふたときにかさとやらたがひのむねとむねいふに たがひのむねとむねいふに かういふをりは又とないいはれずゆひさきのしかたとめつきの はたらきでもなるとならぬのうけとり わたしはくちぞいふよりまだちかみちことに今 とゝさんはついそこまでのるすなれはもう もどらしやんすじぶんなりよいことにはすんぜん しやくま月にむらくもはなに目よい をりもあらうほとにまあ こゝはづしてトはづして 此にぐるたまゆらがかほ見て ひつくりするやげん次その まにわがやへにげゆく たまゆらへおぼへすおとすまもりのふくろ やげん次もきはつかすあとに手をくみ うちあんじ〽アひこゝのむすめこおもひの 汝ほかあれはたしかにたまゆらひめだうり ねこそことばのはし〴〵たもいのふだの みづからのといなかにまれなことば づかひこつちもたづねてゐるさいちう 見つけたが百ねんめあのたまゆらを くびにしてはやく主人へわたさにやならぬ 主くんさねかぬののひつけゆゑ身をやつして はな〴〵とこのしなのまであとをおつかり そ見てもありしよはしれずたづねあぐんて ゐるところ今のはさいはひ天のたまもの にげていつたはとなりのうちよし〳〵 今に此やのあるじうを蔵めもつぎへし もみ十一 二丁 つゞきかへつて こようよくに 〽目のない あのおやぎに ほうびの かねをつか ませて くびかた せるがぜう ぶんべつ うまい〳〵と ひとり ゑみをり からかへる あるじの うを蔵 □□□□□□□□□ あけてうちに入り 〽むすめはゐぬか おかめはをらぬか もぐつてきたに めんどうでもこち らむけて見せ をらぬかゑうす どんなトつぶやき ながらかぐり〳〵 くるおくの間くらき ほかもにつまづく▼ 一一二一七七 法際 四 左ゟ〽ヲくやげん次はよけれどもなぜに ごとばをかけやらぬいかに身ひんなくらし でも人のるすへはいるとは心やすだてが すぎるぞやしたしきなかにれいぎと やらきのふけふのこんいなかなめすぎた をとこじやじいひつゝまありはふところへ やげん次はあざわらひ〽サア人のゐゐを 見をみにして〽ゑくほたへもことによる ぬすみをすればくびがとぶ ぞよ〽ヲたてのくびが とばして 大ほしい 〽われが サヽその びをうつたなら ○をりしろは 二百両 〽フムトうを 花しあんの 花ゑあんの うでぐみ あしもとゆび あしもとゆび さきへきかけ ひもをたぐればまもりのふくろ いふかしければあんどうをひき よせてあかりをかきたて〽〳〵 とりや見なれたおしどりの めいぶつぎれの まもりぶくろがてんの ゆかぬトうちうなばき なかを見ばやとあたりを 見まはしやげん次がたゝ すむをうちながめてふしん がほこなさはたれじや〽イヤ おれだてんもくのやげん次だ右へ 〽ほうびの金に あたゝまれば あんなめらうの くびきるは ほうづきもぐ よりまだやすい がしりしどういふ 五の巻へ 巻 之 五之五 四の巻ゟしわけあつてト とへばやげん次あたりを 見まはし〽コレこうじやト はこいとひたいつき あはせてしばしがほど なにかさゝやきゐたりける あしたにこうがんのうるはしきもゆふべに はくこつのみゆくきとかはるぞ さしもはかなけれいたはしや たまゆらひめけさまで 玉のかほばせもじやけんの やいばにかゝりつく あへなくくだけらせ 給ふこみわらのうを 蔵ばてんもくのたのみ にてよゑがるすを うかびよりたまゆら ひめのたゞひとりおはすを 見こみにだましうちなんの くもなくくびにしてかねて 三百両とひきかへにくびうけとつてはや かとぐちにてであひがしらにゆきあふわるもの□ かるところへむすめのおかめかへり来るにうを蔵やげん次 のちはたがひのうなづきに事をやくしてわかれける ○人生哉いくばくぞたとへばてうろのごとしとかや やくそくなりければこれをやげん次の 手にわたせばやげん次はほうびのかねの かへるひつちがへてもどりくるよへゑはわがやの たそがれとつくかねはむねに こたへていとゞなほ ●せられつゝまんいちひめの身の うへにかゝるきやうじもあらんかと むしがしらせてきもそゞろはや こたへていとゞなぼ うち入あやぶむかどの き口やおちあけんと 〽なしたれども うちよりかけがね かけおきしや ひけどしやくれど あかざれば かべのやれより さしのぞくに となりのあるじ こみわらのうを蔵 くびなきひめの なきがらをとりかくし なんこゝろねかくちに ねんぶつめになみだいつの ふとんにつゝまんとするを あやしきやうすにめを つけて見ればなまちに まみれつるふりそでに つゝみたるくびとおぼしき ものをばかゝへはしりすぐるを いぶかしくおもへばにはかに むなさはぎおもひやりのみ●いはずのさつく 見るよりきやうきのこゝ かごの戸けやぶりとび こむよんゑぞばに ありあふぬきみの わきざし手ばやに ものをばかゝへはしりすぐるをわきざし手ばやす とつてうむをも もみちがり つゞき うを蔵に あなた こなたへ 身をすり ぬけやいば めけまいば さけつゝうを 花ははむかひ きりかるを もせず手を あげてはやまる まじいふことありと とめてもとまらぬ 〽まあまつたよへゑ たへねばたしかなる たへねばたしかなる やうすしらねど なししはうを蔵に まぎれあらじと おもふからのがさじ やらじとよばはり ながらいひにひはらへ したゝかにつきこむ やいばをおしとゞめ どのそのわきざしを ひきまはさずたつた ひとこときいてくださま ひめぎみをせつがい けつぎのよへゑいかりに 人をころして こへねばたしかなる おきながらいひ わけしてたす らうとおもふは のぶといおいぼれめ しゆじんにおなし おんかたをころ ながらいひにひはらへ こまごときいてゐる ひまなしとうのかたき しやかくごせよし ふたゝびつかに手をかく ひきまはさずたつた ればうを蔵右にこぶしを とゞめ左のねめて したゝかにつきこむ 廿一 〽三左ゟつのるにしたがひ つひにかの沢また四郎と名に たかきぬすひとのなかまとなり 人のものをかすめとりつみつくりしは いくばくかかぞへしられぬ ほどのこと十六年いぜんには あふこの国にすまゐしがあるとき のぢの玉川のほとりで見つけた わかい女ちみ月のはらをかえ 夜みちをひとりいそぐ女うすふと ころへおもく見ゆるのはかねならんと がんづいたれば人ざととほきをさいはひに かれをおどしてかねばかりをうばひ とらんとゑたりしにあらがふゆゑ せんかたなくばらしてさぐるふところは あんにたがはず二百両しあはせよしと よろこんで をんなの しがいは かへるみちにてひとに そのまゝに はぎのしけみにおしかくし いであびあやしめ られじとにぐる とき大事の所を □□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□ ゑらねば わしもいのちをすてる のはしよてからかくと してゐますトいへども よへゑはこゑあらげい よゑをおがみ〽じひ じや〳〵トくるしきいき よ大ゑもこれにいかりをおさへ 〽そんならすこしまつてやる はやいへきかんじせき たつにぞそのとき うを蔵いきつき あへず〽今手にかけて ころしだは まこと この わがかくれがのかどまで かへりきたりしところ今の女をころしたる あたりとおぼえてあか子のなきごゑ さてはそのきりくちより子のうまれしに うたがひなしおにのめにもなみだと やらさすかにすてとも おきがたくたちもどつて みれば 国の やうなる 女の子 しがいの うを蔵が おところへ うはぎの ちをわけた ねぢこんで 小そでに ひとりのむすめ しがいははぎのねに つゝみ にしきのこうぢ うづみわがやへふたゝび もどりしところ しばしまつてととゞめもすれ ふゆみちきやうの ゆりぎみにてはましししにそなひのおいが身をあいにくとわが女ほうも うみ月なればさんいけ んといふなんのすこしもいとひまぜううみ月なれば かきず〽ヤヽなんといふなんのすこしもいとひませううみ月なればさんのけ つきちやうどうんだも んくわしいわけをひととほり まことしからぬ今のいちごん 女の子四十こしての してまたしたいをしつたきいてうたがひはらして女の子や かいざんなりことにわが げにしゆみちきやうの みちきやうのくだされもとよりいやしい けにふつみちきやうの人だされもとよりいやしい つれのどりしあか子の ぞうまれなれどわかき おん〽おなぞよぶにはなんぞうまれぬれどわかきつれつれのとりしあか子の いりわけきくやいな わけがあらう〽さァそのをりにはけんじゆつのひとももいりわけきくやいな わるものゝ女ばうし ならひちからもありそんくわをしわるものゝ女ばうし わけをまうさうとて をしむにあらぬいのちをもおこのみてがい〽三がまく〽ヱ右へ あいにくとわが女ほうも もみちかり つゞきあまりの ひだうにあきれ はてなげいて心を いためしよりぢの道 つひにおさまらず こしらへすてるわが 子にそへておき あへなくしんだも せいちやうして てんのばちそくざに のばちぞくざにせいちやうして きんがいち むくふいんぐわてきめん いちときにちのみ子 かきつげから ふたりそだてよう にもしやかはなく てれをたのみに またたいせつの おや子のわかれ 品さへなくすあく あわがやのきん わがやのきん ひだうはすまじき じよははゞかり ものとにはかに あればわざと あくしんひるがへし みゆこへはる〴〵 せめては女の ほだいのためわが のぼりにきの 子をすててびろひ 子はかりもらひぢ してもそだてんと それよりむすめを すてるきで身に こうぢふゆし みちさまの ごもんぜんとも きはつかず すてたはすなはち そゆるまのりには かのきやうのおうら そ夜だれのうぶかみと いぞのをばかりたゞきはなさけある ほぞのをばかりたゞ ふたりそのふたしなの つゝみがみに天禄元元 はもんのあまはち ぎはなさけある ふゆみちさますて 子のなきこゑ しらずふくろに なのりあふこともや つゞきあまりの あるよりほかにむるいの きれのよしそれとも 印ゟかけてころせし女は ふゆみちきやうのおん手の つきし秋しのといふいやしい女 おんたねを身にやどし月かさ なりしがお家にてあんざん ざせんもせけんのきこえ ごけらいのおにはくもはゞかり たまふ ▽左の中ゟふるさとの おやのかたへかへさるゝ とちうにてこの うを蔵がやのばに かけてころせしなり それよりくだんの きんらんの きんらんの きれでしたてし その上 まのりぶくろを すてたむす □□□□□□□ めにそへおき しをふゆみち きやう見 さいの たまひて ほかにるゐ なきこの きれを ひろう しがたく それ ゆゑに まらぶくろに さまに まもり ぶくろに なすのみか わがもん ぜんへすてし 子はかならず くだんの あきしのが うみたる 子にて わがたね 九月みそかのかまれ うを籠むずめおゆら までおのれががひつの にじりがきまたその まありぶくろには うばふたかねをつみし ふくさこきんぢんにて おしとりのめいじつきれ □にしきのこうぢ▼ きこしめされひろひ とりてごやういく 玉ゆらひめことまうす のは此うそ蔵がじつの むすめ又ひろひ子を おん子となし給ふにも いはれあり今いふことく 十六年ぜん わが手に } かの女へ そのむねを いひきか されながの いとまを たまはつて 父母やういくの ためにとて 金子を あまた下され つゝひるは人 めのさま たげあり 夜はに まぎ もみちかり なれば われに ひて なべと よそ ながら いふ 三 ならんと さとり たまへば それと なく おん子と なして ごおんを うけしば わが子と わが子にて なして そだてしは もつたい ならもふゆみち きやうのつきへ □□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□ つゝきごらくいんにておかめ玉ふゆみちきやうの なりうぢよりそだちと なりうぢよりそだちとおん身にとり二ツのなんぎふゆみちきやうの いひながらいやしい此身が いひながらいやしい此身がひとつにはさきだつておんじんのうへのちくいち 手ひとつにそだてながら ふんじつのたかちの かうゐのおたねおこゝろばべかごみのゑいらんざたこれよりさきにわれも ならおすがたなち世にまたきつて ならおすがたなら世に またふたなら世にまたふたふたつきは玉ゆらまた家のうちにてひめ こえたまふはあらそは こえたまふはあらそはひめをさねかぬむりにたるまもりぶへろは見出せえの れずトなかばはなして しよもうありしかるに うを箱はいきもたゆげに ひめはそのゑんをきらひて みえければよゑはそばの のやかたをたちのいておん身と またみゆこにて ふゆみちぎやうの おん身のうへのちくいちは やげん次のはなしできく これよりさきにわれに また家のうちにそひろひ たるまもりぶくろは見おぼえの かのきれにてありしかば さてはとなりのむすめこそ わがすてたりし子なりしかと 手ぬぐひをふたつにともに此ところへ おもひしゆゑにやげん次が さいてつきあはせ かへれ たのみをちけあひゆへせし きずぐちを しのんでゐる のちふくろのなかをあらたむるに しつかとしめ よしの早くも ほぞのをのかぎつけも思ふに 〽シテまたなんぢ みやこへ たかはぬ なにゆゑあつて きこえし しつはわが子と かば いひながらふゆ みちきやうの ひめぎみと ひとたひよばれし 玉ゆらひめの おんくびうつて 人手にわたせし 〽コヽそれにこそ いはれありかたらんと おもへどもふかでにおいの いひかひなくいききれて さねかぬ いかりふゆみち これを大きに きやうへいひこす やうはたまゆちが くびうつてわた さるべしさなくは ゆくゑをさがし おわがじひつ いよ〳〵むすめの くびうづく 三百両のかねを えばふゆみちきやうの ごらゝいんごれにござる □□□□□□□□ 〽お身のまはり〽ごゑん子のごたい 中ゟ つれ ゆき とし へし かりも ある まじ ければ ごしん子のごたい めんをと はなされずこゝろ かゞみのいちらつを しづかにきいてたべと いひかくるときしも あれしたぐに人の ゑいじんにたつし なんト両はう かけしことばの うめくこゑよへゑは なんだい おどろきたゝみを はね見れば下やの 竹直の子がふれて下に 人あるをいだきめぐれは あらむざんやおかめは なはにていましめちれ あぶれておつるなみだの たきなはめもぬるゝあり さまによへゑはおどろき 手ばしかくなはひき しやなぐりひききりつ やうすいひとたつぬるに おかめはなんのこたへなら はしりよつて手おひに すがりこゑをかぎりに なきさけぶうをざう ふたゝびよへゑにむかひ まてのたつねもまた もつともいざわがいふを きかるべし玉ゆらひめの くびうちしはおん身も さだめししるならんが かのさねかねがたへみにて かごみのことを いひあげなば いつとい このうへも なきふしゆび也 やむことをえたま はずしからば むすめ玉ゆらが くびうつてわださんと へんたふあるゆゑ さねかぬはおのれがけらい てんもくのやげん次といへるもの かねてひめを見おぼえあれば ひめがくひうちきたるべしと いひつけられてかのやがん次 はいくわいしわがやへもたちいりし をりあしくもゆふべのことやげん次 ひめを見つけしゆゑわれにたのみて ひめがくびうつてくれなはほうび には三百両をとらせんといふに こなたものぞみのところさりながら そのかねをむやくにむさぼるばかりに この人にへしのびくだりこゝらわたりを とも人なんど とりつくろひて □□□□□□□□□□□□□□□□□□□□ かねてより おもふつぼへ 手に入るかね よろこびあれば かた〳〵にかなしみも あるむすめがいのち ふびんながらも くびうつてみゆこへ のぼさばこの のちはにしきの こうぢの おん家はきつと おだやか ならんとおもひ めぐらずわが ぐあんよはる こゝろをおにに しておやうの 太くびうちわたせしこゝろ ねをすこしはしびんとおもはれ よしいふにおかめもやう〳〵と このときかほすうちもたげ〽さいぜん きるべし玉ゆらひめのには三百両をとらせんといふにこのときかほすうちもやけさはせん よりのはなしのしゞうゑんのした 大ひうちしはおなきもころたものすみのところにりのりのを しまならしは玉ひやくにむしきからすむやくにむるばかりににも かのさねかぬがた大覚やはあらすこれにもすこしいころうしやうしも夢のとゝきを □□□□□□□ はこちかつ つゞきおもふてくらして わかまゝきずい此とし ごろのそだてのおん ずそのふか手を 見るにつけたすか まいかとあんじ らるゝどうぞ しなずにゐて くだされじつの ことばに何とつくされ 母をばころされた がんざいのかたき しちゝなりとて うやまはれかう〳〵に せられたは此うへもない せられたは此うへもない とのごとよんで 見たいきでまがなすき がなをり〳〵はそでつま ましませどもとは ゑにおふかうきのおたね ふそくとてもあるまじ ばちあたりごせいちやう をかにこそおゝねにかゝりて しぬかくご十六年もいきのびたが 身にとつてのまづしめばせいまの うなおことばはしぬるいまはのきやう だちにさきほどむすめをころさうと したときあなたはころさせぬとめし ひけどもとよりもかたい きしつのよへゑどの なんのとあとをいひかぬる かかめがこゝろくみゑりて うそ蔵がひつとることば 〽どうぞその身のをつと にとおぼしめすのを なればやがくきさんの かなひなばこんれい してくだされよ これ手をあはす よゑどの ねがひぞや このうへの まとひになりたまふせんかためさに なはをかけ手ぬぐひにてさるぐつわたゝみをへやま やまが さとつたうを蔵 つきへ でもひとたびおやと はねのけ竹すの子ば そだちに よふ名ありことに ふみぬいてゑんの下へ 大 十六年らいの つきおとしておき そのよういくは ましたもまつたく わるぎでせしこと いかばかりはむかふ ことはさておいて ころしともない いのちづないまが きれめかいたは しやトなげらば してもの よへにもかしらを かき〽くわしいわけは しらぬゆゑ しゆくんに おなじ その だすもはづかし ながらひごろ わたしがおもふ にはどうがくも となりの おめたりの やうすを 見ればいやしく ならず〽今いひ かたのらうにんしての なくさだめしよしあるおん おかたを わびすまゐきやうだい なりとはおもてむき そのないしようはめをと なりとともおよばぬ ことなれどまんいち □□ ほんのきやうだい なち図へ にしみ いかりに まかせ はやまつたこと しだせしト くやめばうをの程 うちわらひ〽そつ たいないめうがない ふゆみちきやうの ごをねにかけしかたきの 身にてむすめとよび□右へし ごそく女なりことにはゝ のみぢがり つゞきしきいてふたゝび おかめがいふ〽とても そはれぬゑん ならば だら すこ ▼おもはれてながい みらいどもしひよづこ たゞひめぎみの お身のうへこのかねにて めをとにならるゝ こともやとはかない ことをたのみ にてころされ たうてにたものは いきてかめいや たまゆらさん したらを とゝのへこれ よりみやこへ おんのぼり ごしん子 たいめんすみ 給はゞ なんにも しらず ころ さかて されて 今ごろは じでのたび みちに まよふて さゐさんせうトいへば う土蔵うち うなげきわれも いたこれも むすめのあと よりおひつき さんづの川をおやね もつとも手を ひきあふくわたり なんこの世にこゝろ がうなは おこへ 卅五 か。いたき三人。比としくなく泪一式の巻へし 中兵衛 そのうにて よへゑどの 〽イヤこゝろ やすかれ 身ふせうながら われものとは よごしやうぐん これもち郷の みうちにて おもだか次郎と よばるゝぶし やがてみやこに のぼりなばふゆみち きやうにねがひをたて きやうにねがひをたて おそれおほくもおかめ さまをやどのつまに まうしうけんそれに つけてもたまゆらひめ これもちきやうを こひしたひおゆくゑ たづねてはる〴〵と此人にへ くだられながらごたいめん さへかなはずにあへない さめどをとげられしト なげけばうを蔵おかめも ともにくびなきむくろをかき 二七より かゝるところへ 入りくるは ゆふべこのやへ かけとりに きたりし まきやの そだはなり ひとぐ いかゞとも 六 春 やりしに そだ六は ゑしやく していつれも 見しり なきはもつ にしきの こうぢの みうちに あやかは わたりと いふものにて かゞみふん ゑつのみぎり にはふゆしみち きやうのおほせ によつて ともわれは 美玄香 きたいのしらが 御こゝろみつよに 硫酸 ま 両天矢 坂本氏製 金 どほとりであふふたりのくぜもの ひとりはわかきあまほふし今ひとりは ありしよを たつねにわざみのらう人 身をやつしてしよ〳〵 はう〴〵たづねさま よふそのうちにある夜 あふみの玉川の光 らうじんにてよくおもひあは すればうを籠とのにまぎれ なしそのぼりおとせし あいふのかたはれごにちの ためとひろひおくさいぜん よりのはなしをも のこらずたちぎゝ のこらずたちぎゝ なしきるがとりおとせし しなありといはれ □□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□ かへすをうを蔵 やう 〽なるほどこれに まぎれなし はづかしや 此わりおは 此わりふは さはまた四郎といふ とうがてく五十人の手下の ものへつねにあづ此と おくところのなかまの しるしのわりふなり われも手下のうち 通りしがかしらの四郎は せいばいせられわれは あくしんあらためたればこの わりふをかへしたうへつぎへ ゆみしかり つきけがれたなりまを はなれんとおもへど なくじてありしよは しれずこゝろがりで 一ゐたりしによき人に ひろはれてよろこび これにますことなし 今さはまたがむすめ ありてひとたびあまと なりたれどもをんな ながら大たんふてき おやのごとくにかしらと なりとう国なだいの えそなる戸がくし山の こもるよしなにとぞこの たまはらばこゝろのこりは ゑさせんとわたりがもてくる ひしやくのみつごつくりのむが この世のいとまあへしくいさは たえにけりおもだかもあや川 両人あたりのしがいをばかたの ごとくにとりかたづけひ いざなひ此ところを ひと申づさりてこれ もちのおんありしよをぞ さがしける○きくもいや ぬす人の山ものみな ぬす人のすゞた月も おひはきにあふや いな丸はだかに わりふをはかれにかへして してくもを いづる時 それでさつぱりいさぎよく じやうぶつせんトいへばめや川 と頭 ちかくすりより〽しからば かれがむすめにて ひとたびあまと なりしもの 戸がくし山にこのる となおゝそれこそ 天のあたへさきだつて 玉川のほとりで おとせし つきけがれたなりまを だいしけんからうたの さまにもにたる哥がくし やかたづくりのごくさいは かかた いぬるとしほろびたる さはまたに郎がむすめ なるびくにかへりのあづま ひめとよべるものすみかと なしそおほせいの手下に きみとうやまはれはごりに てうくわしなにひとつ ▼しんざんもの にはあづかりなかに 申上ゑが左右遣 見かへり〽なんと よ五郎そだ六 なき名ふみいし なんと見事な 〽ごとではないかト いふによ五郎 さしよつて 〽なるほどそなたの 品をひろひし ときにあふたるひくに いまださかりにいたらぬ をんなかゞみとおぼしき けふまでむなしくすぎたりしにおん身が今の ものがたりでかのあまのありしよをしるこれよ かしこへたちこえてしやつをとらへてせんぎを とげかゞみ手に入るうへからはこれなる おかたはしゆじんのひめぎみわれも 一処におんともしめでたく みやこへのぼらんト いへばおもだか いさみをなし〽わが 主人これもちきやうも みことのりあるにより さがしうちほろぼし たまはんとてとくより このしないへくだりまし ますあいださつそくに おんありしよをきゝ いだし此ことをつげたてま つりみなもろともに ちからをあはせとがくし 山へたちこえそとうぞく ひと立なをもちゐたりしが いぶかしやもしもたつぬるかゞみかと おもふまもなくゆくゑはしれず そのとうぞくのあり処を どもの うそ花はすだき ひきいるごとく ねだやしせんト いふうちもはや せべりてごまのをも 同壱丁 ふそくなき身もみな人の たからをぬすみかすめたる てんばつやがてむくひなば いかなるうきにかはるかと びれのもけつくおそろ しとより こぞりてつぶ やくは いふとほり けつこうな 此にはさき ことにいまは はつふゆて 木〳〵の あみち □□□□□□□ さかり なり 十一 この けんそな とがくし山 あそこの みねにも のみち こゝの おさきも こう えふと みどころ おほくて 目がまふ ばかりと ばかりと いふにそばより 今ひとりのそだ六も さし出て〽そのめがまふからおもひだした なんとこのけしきをさかなにつぎへつゞく 弐匁 かゞきあさざけとやらかして らくてんの詩におのづから そこらあたりも くる〳〵とまはる にたすがたはテおもしろい やうにゑふたらば けしきじやのうことに こゝろもちはいへまいが けふは 花にうぐひす もみぢにしるこぶに 山しやうせつ月花の三つの ながめをするも酒げに さけはくぜものさらに 原こそこらへね ゑにかくつるも さけにまひ みのをさけ ゆか かへたぞや 〽うれへを はらふ玉 はうき 痔を へる▼ ●しぐれの そらこの からかさに わがね ずさみ 今めの 〆中ゟ ▼つりばう いかさまのそんなら もみぢのおち ばをあつめ 火をたいて ぜう 三人が よれば 五とくの 五郎 ごこくにて さけのかん とくり もち をぞなしにける やくかんもでき三人は あなたこなたととりかはす さかづきのかずかさなれば おの〳〵ゑふてよいきけん よ五郎はわらひ上戸よくゑははらたち そだ六はなき上戸にてぐちばかり さらにたあいもなきごゑのやかたの うちへもれきこえかしらなりける あづまひめみすをまかせてたち いつるすがたはいつれくものうへ月の みやなるはとめかとおもふばかりの みやなるおとめかとおもふばかりの丸 いだしおちば あつめて火を たきつけ 以上へ 同断同右同同 太 あてやかさ こしもと どもにかしば かれはしち かくあゆみ より三人を見やりつゝかたほにゑみて こゑやさしく〽しんざんの三人が□右へし 三石 一人の つぎへ 八幡酒肴 □□□□□□□□□ つゞき 筆をとり からかさを さしひろげ林間 煖酒焼紅葉咲 さけをあたらめて石上題詩 拂縁苦せきようにしをだい あつまとかいてさしいだす あとも□事な筆すさみ こしもとはさしこゝろえよへゑに わたせばおし いたゞき〽さァおか しちがくだ さるゝこの からかさに かいた文字も なんだかおれには よめねども もみぢのゑだに ぶらさげて しきしのこゝろで 見てゐようト ことばのごとくになし けるによ五郎は立てよりて 〽とうざににあふた詩の こゝろしゆせきといひあつはれ われもこれにへんたふせんじ 小石ひろふてからかさに うつたるつぶてはひめが名の▼ □□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□ このとほりのあまとなりかうさんして いのちをたすかり父さはまた 四郎のほだのを とぶらへさすれば てうてきほんぎやくに なれども あづまとかきし つの字をば ねらひたがへずかち ぬいたりあつまは きかうさめむつと がほ〽なにゆゑの いのちを たすけてくれん てうおんのかたじけ なきをぜひにぼう きやくするこゝろか いざへんたふせよ あづまひめトいひ ながら三人がいちどに 出しはだぬさ下には かたびら 小手すね あてはらき くま手は しこみの かたな めよりつめ よるをり その たはぶれ くわが身を女と あなとつでさみするのか 下らうめトいかれば よ五郎あざわらひ むからに □□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□ はなぶゑ とりいだし よへゑが たかくふき たつれは あひ 見へて なるいはの あなた □□□ あひより にはかにおこる ふせぜいはときを どつとぞあげに ける与五郎 いよくこゑあらゝげ 〽かりに下らうの よ五郎となのつて いりこむそれかしは たいらの さだもちが □□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□ おいに 〳〵こゝろあつて 与五郎 平のこれ なせしわざたはぶれとはことおかしや あづまのつの字をうちぬいて右へ一もち也一夜へし もみぢがり 〽つゞき〽まつたよへゑとなのり しはこれもちがきうしん 四十五 ゑかもだか 次郎〽また そだ六とは ふゆみちが けらいにて あや川 わたりと いふもの なり なり にしきのこうぢ 十六年ぜん なんぢが うばひし たかちのかゞみを ばひかへしに これもちきやうに したがつてこの山さいへ入をんたり かゝみをわたしかうさんするか さなくははやくじめつせよ かつまたそれなるこしもとに いでたち給ふひめぎみは にしきのとうぢの御そく女 かく大ぜいがとりまけば 天をかけりちをくゞる じゆつありともかなふ 今左よりしへいどんせば三しゆの じんきとあがめんと おもひしかみも▼ □□□□□□□ □□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□ とほり はきやくして はなあけんト いひつゝだかく サナ もみぢの こずゑにとまりつゝが なきこそふしぎ なれ〽もうこれまでト くわいけんをもんどに つきたくたちわう じやういざくび まじトきいてあつまは まじじきいてあつまはねんや はがみをなし〽ヱヽざんねんや 三四年たつならば一天下をまるのみと おもひしことも水のあはかくまでに せめ入りしをさとらであしおろか さよさりながらなんぢら ごときはむしやどもの 手にくだり命たすかり は又が名をけがさんよりは しめつのゆくご やア〳〵手下のやつ ばらよひとまづ きやつをぼつばらへ ト下ぢなす ここばをみゝにも かけず手下 くちをしや父のあくしんうけついで せつてこれまでしとげたわざもう どもは やぶすま くづて めよする あづまは もはや これまでと 〽わがみ天下を□右へ りみづがり あげよし これのちが さしづにおも だかさしよつて つひにしわを あげければ 諸せいかちどき しいちどにつくり つぎへ もとみに候 つゞきしこの山さいをやきはらひみやこを さしてかいぢんあるこれもち郷のおんいせのは しかいにあぶれておびたゝし ○かくてこれもちはみやこへかへり此よしそうもん ありければ主上勢ぎよかんなめならずけつ こくをあておこなはれめでたきおん身となり 給へばおもだか次郎がいさをしすくなからず とてあらためてきさんさせ又たかのすの たてわき太郎がめうせきをたてつかはし □□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□ 玉ゆらひめが事きゝおよばれいやしきものの 子なれどもふゆみち卿のよう女也ことに なさけもかけしものふびんのことにおほすにぞ あとねんごろにとぶらはれけるとなり ○又ふやしみち郷も玉ゆらひめのことかを巻が なりゆきをきこしめしいたはしきこと也とて千そうを くやうなし給ひかつふりよにしてわがらくいんの ひめをえ給ひかてのよろこび大かたならずこの ひめが実母はもとこれもちのきうしんたかのす 太郎がいもとなるよしきかれけれはそのめうせき たちしによりこれにまたしよれうをまして とらせ給ひひめをばそののそみにませおも だるがつまに給ひければ御まごおほくまうけ 給ひて子孫利はんぜうのもといをなしかへ忠臣 あや川わたりはふんじつのかゞみをとりもどせし こうによりろくあまたまはりてやくきおもく つかはれけるとぞ○左中弁さねかぬはあくしんろけん したりければ主上げきりんはなはだしくつひに させんの身となりてけらいてんみのやげん次は御立 墨川亭雪麿作 〽やよりからくいのちはたすかれどつのほうせられてゆくゑなし あく人はこと〴〵くほろびぜん人はいよくさかへめでたき御代辻の▼ ものゝ ふの もみ ち こり 女とは 秋色 ▼ためしぞとかたりつたへて今こゝにつたなきふでに華 かき〽とゞめおとぎさうしとなしにけるめでたら〳〵〳〵〳〵〳〵 五渡亭國貞画 筆土 仙橘書 曲亭馬琴作 女文字五隻雁音全六冊 哥川國貞画 世話時代 墨川亭雪麿作 紅葉狩吾嬬錦繪全六冊 哥川國貞画 二枚續、 鶴屋南北作 裾模様澳津白浪全四 哥川國貞画 しほくみぐるまりんゑののだしうち 春町作 一九作 繪本武智佛四冊 汐汲車輪廻仇討六冊 国安画 茶屋 一ゑほんゆみふくろ 東都 東里作 七草齋物語六冊 繪本勇見佛四冊 同作 鳥追 英泉画 同画 こんひらふねりしやうのまつなだいごんか 曲亭馬琴作 金毘羅船利生癩第五編全六冊 渓齋英泉画 御顔の薬おしろい 芝神明前 美艶仙女香一 書物地本 一白代いなり新道一坂二百八十五郎 甲分坂本代片ラ 問屋和泉屋市兵衞 王子一人一座牢登坂本氏尼ノ問屋市兵衛 和泉屋市兵衞