評議会 昭和十三年 其二 コマ79
- Frame
- 79
- Volume
- 評議会 昭和十三年 其二
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- 2527
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今日の評議会に於て私は去る七月二十八日の文部大臣と
大帝国大学総長との懇談会に於ける大臣の要望と懇談の内
容とを評議会に伝へて考慮を希望したのである
右の懇談会に於て大臣始め文部當局が大学の発展の為の
に研究上一層の便宜を図り人的施設の充実に就ても好意を
以て配慮すべきを約されたゝとは感謝に堪えない所である
現在の大学の総長、学部長、教授等の銓衡推薦の方法は
大正七年山川総長の時代に於て慎重審議の結果政府の承認
を得て決定し今日に及んでゐるものであり是等行政上の根
據を有し慣習として認められたる大學行政の根本に對する
一大變革は事極めて重大である若し現在の制度に缺陷があ
るならば先づその原因が制度そのものにあるか或はその運
甲にあるかを窮めて是正の道を譜ずべきであると思ふ東大
に於ては時勢の進運に鑑み旧臘以来大学制度審査委員會を
設けて大学の教育、研究及行政の三方面に亘つて廣く檢討
審議を重ね改善向上の方法を譜じつゝある、而して大学に
於ける最も重要なに要素は教授であつて教授に其の人を得
るや否やは大学の盛衰を決定し一國文運の消長に至大の関
係を有するものであるからその人選には最も慎重なるを要
する人格、思想及健康と共にその学識、研究能力を考慮し
て優秀なる人材を得ることに努めなければならない、其れ
には専門を同じうする学者及当該学部の銓衡に基き總長の
同意を得たる人物を推薦する方法が最も適當であると信ず
る
文部省としても大学としても共に如何にせば大学が最も
よく其の使命を遂行し機能を発揮し得るかに就て苦心努力