兒雷也豪傑譚
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- 香蝶樓歌川國貞畫
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- 場所: 江戸
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- 香蝶樓歌川國貞畫
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- 日本語
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- 和泉屋市兵衞
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- ジライヤゴウケツモノガタリ
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- 東北大学
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祐和弐編
児瘡也玄米低方のからす
狩
789
エ門
12789
22冊
「造▽弁恭信印・司附金ヲ一
以テ購入セル前関博士
『狩野亭吉田喬蔵書
児雷也豪
儀ものかたり
龍巻荒九郎
田舎頭平本淑
松平
姫松須磨太郎
同村
夢の
妹兵衛
四ツ目吉吉
桃樹の
米問屋
富貴太郎
蝦蟇妖術
大蛇怪異
美図垣笑顔作二
児雷也豪傑譚
香蝶楼國貞画
三尺の利剱は。箱の中を出ざれども。人是を恐る。雷の声は百里
の外へ聞えて。きもを消すが如しと。よく近く假令をとりて勧善
懲悪を導かんとすれば。才短くして書とり難し。人の智恵はかぎ
り有て。骨なきみゝずは蛇ほどの業は出来ず。漢の倭の古事などは分て
己れは不知火のつくり下手なる梅の春の夜朧ながらも自来也ケ稚
だちから説おこす。実に是戯場の狂言に類して。児女の徒怨をながざむるのみ
天保十亥年孟春美図垣笑顔誌
同国司制制制
しなのくにさらしなの
こほりにねづみの
しゆくといへるところは
むらざとなれどいへ
かず五六けんあり
此むらはいとやうらは
きうしうのものなるが
つまのゆかりあるよしれ
にてこのところへ
ひきうつり十ねんほど
すみきたりぬなを
はたきことよべりづま
又とせいぜんよをさりて
太郎とよびてことし十三
いもとをみゆきと
いふて士になりぬ
ふたりの子どもあり兄を
ものよむわざを
をしへてわづかの
いとなみしける
ころしもなつの
なかばにてやゝ
ともすればあめ
もよひあつさは
そまさるとこ
なつのまくらの
ちりにうづ
かれてあとの
しかるにはたたくは
むらのわらべにてかき
つきよりはた
きくはしんつう
のやまひにて日
そふるまゝにしだ
ひにおもりわづ
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
かいくするも
のど□□をらず
やぜおすつへし
いきづかひおもき
まくうをかひやりて
むすめみゆき
のをみぬをさい
わび兄の
太郎をぢか
くよびよせ
ばら〳〵
四日
わなみにひそかに
いふことありおんみは
あらぜぬも
おのれがじつの子
なしとおもふのみせめて
ならずわがこといふ
ぶん身をもりそだて
よいつださんとおもふ
はあのみつきのみまこ
とはおんみのうまれこそ
すじめたゞしきぶしの子なれ
よほいださんとおもふ
ししひなくちうひやうこゝに
ア〳〵せまりきていのちふたゝび
どおやごのつみにいへはだん
ぜつつまのおひねがき
にあつかりして三ツのとし
みつきがわづかとうざいなるをふうふ
ひそかにかきさらひくにをたちさりこの
しなのへうつりすみてあとにてきけは
いべにかはもつしゆ家の子どもちり〴〵
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
いだうともおもはれず
この月ごろしめしん
のわかを太郎よと
あけくれともに
おひろかふこゝろ
のうちのくるし
さかなしさ□
児官戊力吾
日かいほうくださる
ありがたきあざゆふのかしきの
わざこゝろづかひいつもりてや
やまひとなりしとなみだぐむ
しば
ありてそで
をのてなみ
たびはらひ合
下す事
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
おんぎの
□□□□□□□□
も
しりたる
たいかのすや
いちざる
してつひに
その身を
次へつた
とだなよりあぶらがみもていかゑにもつゝみからげし
ものをいだしつこれほどきてよとばらへわたすてにたる
よりもいちはやくいたゑのかみをときさみ六うちよりいでし
よりもいちはやくいたゑのかみをときさればうちよりいでしは
うつくしきおしきのきれもてはやうしとせしまきものにこそ
ありたりけりはたさくはいたゞきていひけるやうこのひとまき
こそおいへのけいいひアかにひらきて見給へかしといへば太郎は一
ひもときてひらきて五しとばちゝがかめはおのれがすじやうも
はじめてしりぬとこゝろの入るでもうかべもとのごとくに
まきおさめきもおもたげにほうべをあげたゞひとすじに
おん身の子とおもひをりしもかきものにてわがじつぶ
さへよくわかりつさべれこれまでのいくく
なか〳〵じつのおやよりもそのおんがへつ
て山よりたかしひごろものよむその
をりにをしへをうけしありがたきに
すこしはものゝどうりもわかりき
みゆきはじつのいもこゝおもひころを
つけてそだつべしかならずあんじ
給ふべからずとやさしきことばに
はたさくはいもこのかへらぬそのうちに
おのひとまきはとくもこのかくしどころへ
しまひ給へときいて太郎はてはても
もとのごとくにつくりあげひそかにかくしてまたもとの
ところへさせばはたさくはたゞ今もまうせし一とく
せいじんし給ふてはまたもころのへんずるもの何とぞ
まへのつゞき〽ほろぼし給ひつといひつゝやをうぶつたんの
しゆつけばとげられておやごのついふく
そのほかのごけらいどものゑからもあらば
いかほどわうれしからんといふを太事は
第一
にて今の世には
めづらしきを
なりとほめ玉ひ
せがれふき太兵へ
てなはびがくもん
そろばんまでをしの
そろばんまでをしの
られしに五ちびき
はやく手よきもの
よむ事などは
おやはづかしき
くらゐなりき
もゝも
くすりに
おうきんのもの
いらばはたさ
くにかたらず
してひそかに
われにつげ給へ
とゝのへた
とらせ申
さんといはれ
しをさいま
に大にんじんの
をくやうをおたれば
すぐにその一みやうを
いしやとのにあた
へしかばそのじこ
せんごんをかん
ヲ一寸長力五四
こゝろにかゝることにはあらじかと
どろにいかれどはたさくがしんせつと
〽おもふしさいをのぶるもよしあし
たゞけうくんのかたじけなしとしうたん
すこゝにときうつるをりからきりどを
いきせきとあけてみゆきはたちもどう
わづら十一のいなかぞだちもどこやらけだかく
わづか十一のいなかそだちもとこまらいだかく
たりやうもよくてりはつものよごれしまゝの
はりめぎぬくすりづゝみをかたてにもちいま
けふはいつよりかほいろあしくあにさまと
しめやかにはなし給ふは何ごとやう
なじれば太郎はやよ介ゆきよ
あだしごとはさしおいていしやぼんの
ちゝごのやうだいつぶさにかたりて
くすりのかげんいかゞあるらん
それいふてよといひければ
たそがれといひこゝろせくまし
だいじのことをわすれたりこの
くすりはもちまるこのよりいしや
どのへ大にんじんのさいじやうなるを
つかはし給ふそのわけはさきのよ
さりの事ぞとよもちたどのへ
いしやどのがゆきたるをりにちく
ごのびやうきのおもりることをとはずがたり
小はなせしかば長じやどのゝきゝたまひ
はたさくはこのむらへうつりすみじもはや
十とせすぢきじんぎのちうじん
もどりしといふまぐれちゝのそばへとよりそひて
しんしてけふの
くすりへちやう
がふして
つぎへ
鳴雷苦労
つゞきしあたへ給ひしときゆてはたさくよろこばび
なみだもちまるがかたへむきふしおがみてこの
おんはかならずしもふたりの子どもよわすれ
給ふなといふにしらもかしこみつゝちごの
一ゆぢきにましますゆゑてんとうさまの
めぐみぞかにいすれ申さずと
みゆきとともになんだうちぐみ
よほどのときをうつせんば
すでにその日もくれはてァ
あんどうに火をうすゝ
ゆふ
けの
したく
そみ
とりかた
づける
くどのかた
太郎を
よびて
はたきくは
よにいりて
みちの
いくても
なんぎならんが
もちまるへ
ひとはしり
くすりのれいに
ゆきてたもれかしひとの
ゆきてたもれかしひとの
なさけにあづかりしをそのまゝに
すておかばかへつてうらみを
うくるものなりとつぶやき
いふを太郎はきゝてすぐ
さまやをち身をおこし
ざうりをだしてはき
ながらいもとよとゞさまに
きをつけてよといふより
はやゝきりどぐちあけて
そともへいでゝゆゝあとを
きづかふこゝろもそら
いそげばみちのかたはらの
いしにおもはずつまづきて
あしのおよびのつめをしも
けはなしければこれとおごろき
いづるちをたもとにありしてぬぐひを
ちとひぎさきていゝゑもむすびちんばひき〳〵
もちまるのかつてのかたへはしりつきれいを
のべんと見わたせばむかへいれどにこのやのおとな
いねさく男が太郎〳〵見やりてなんぞの用かと
たづぬればひるのほどたまはりしくすりもおれいに
まゐりしと思ひのありたけこま〴〵とれいを
のぶればいねさくはだんなはいまがたようありて
となりむらまでゆかれたりいへとじによき
やうにてうじておかんにこゝろやすくおもはれよ
さりとてもはたさくはこんどのやまひに
いのちをとられんかならずだいじに
見官戊卯吾
女
かんびやうせよくわきふのことも
あるならばわれにつけよあまり
見こしたことながらはたさゝおぢの
いのちをはらばあとのことはきづかふな
このいねさくがのみこん
だりとこのしんじつ
なることばの
はなに
田太郎もほありと
なみだのつめかへりを
のへのくさぶしや
まさき衣さんと
わかれをつげて
かへりけり
それはさておきこゝに
かへりけり
またはたさくは
大ゆきにこゝをさすう
せてうつら〳〵と
おいめしころ
うらのおれがき
いしたほしぬつと
いでたる
八
こゝに
ひとこし
ぼんこ
みて
すそはせ
をり
いへのまはりを
じろ〳〵見ま
じろ〳〵見ま
じろ〳〵見ま
はしみゆきを
ぐつとかけたる
見つゝものをも
いはずひつとらへ
やれぬす人と
いふくちへ
さるぐんわ
こわきに
ところをよろぼひながら
かゝへてはしや
さらんとする
はたさくはかのそとこの
こしへとりつきとりかへさんと
身をあせるつざへ
申書書:書
ゆかんとするあしへ
どりすがるを
こしのだんびら
ぬきはなち
ばらりずんど
つゞきしやめんどうと
あらげにけたほしまたも
かたさきへこそ
きりこんだり
うごめく
はたさゝ
むざんにも
またも
かたなを
とりなほし
きらんとしたる
そのをりしも
おもてのかたの
おもてのかたの
ひとおとにおどろき
あはてゝふところのたばこ
いれのおちたもしらず
かたなかだてにみゆきを
かゝへうらのかたへとにげ
さつたりかくともしらで
たちかへる太郎はうちの
たちかへる太郎はうち
くらきにおどろき
ふたこゑみこゑはたさくと
所ゆきをよべどこたへもなし
四すけしぢぶつのはなたても
ひゞのいりたるつぎめを
あらはしいふてかへらぬ
みづむけのちやわんも
のせてゑかうしつこの
のせてゑかうしつこの
あらましをいねさくかり
ゆきてはなせばおどろき
さへぎもろともに
つれだちきつゝくど〳〵と
いひのゝしりてちか
どなりのだれそれを
よびつどへむらおさへ
うつたへつけんみも
すみしのべをくり
いねさくがかたを
〽いれはゝせわをしつ
わかれをつげて
それ〳〵に
おのがいんぢに
かへるころは
よは
ほの〴〵と
あけに
けり
このこと
はやくも
もちまるへ
きこへしかば
これはうぎとてさぐりにかつて
おぼへしかまどのもとひうち
とりだしあんどうのたほれ
こけしをてばやくおこし
あかしをつけて見てひつくり
これのみ
だんねん
□□□□□□□
なりと
はを
くらを
よびて
よべのこと
つぶさに
きゝて
たほれふしたるはたさくり
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
とりすがりはゝきやうきの
ごとゝこゑをかぎりに
よびいければみゝに
くひしばり
くつうの
ていがん
しよく
いひける
やう
をさなき
ものゝ
たゞひとり
つうじてやう〳〵と
ておひはすこしめを
ひらきおそかりしぞ
いましがたむすめ
みゆきをかきさらひ
にげてゆかんとする
ところをやらじとあら
がふそのうちにまつこの
ごとくきりつけられやまひに
かはるだんま
つまよべど
さけべとそのこたへ
さらになくして
しにうせける
太郎はあるにも
あられぬおもひ
みゆきにはいきわ
よはりしあしこしもじやうに
ならぬ身のかなしきその
いへはたえしかどふたゝぎおん身に
よびいけられふしぎれたいめん
うれしやとなくよほりのことぞなき
太郎はいかるまなこを見ひらきこゑ
あらゝかにたづねるやうしてそのくせものは
いかなるものぞとこへばておひはくるしげなる
いきをほつとつきていひけるやうかたきの
かほはてぬぐひにふがくつゝみてしかとわからず
かれはたさくには
ゑにわかれいちどに
かたるかなしさがくると
いふのもやくそくごとかれ
身をもみあせりてひたんの
なみだそでにあまりてあはれなり
さてしもあらぬ事ぞとてしかひを
やをちかたづけて女ぶれびやう
さしまにたておのれがてならむ
つくえをまくらべにおしすえつゆ
いへに立らんも
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
がち
いたさんに
きうだん
一七
いつたん
うちをとり
かたづけよ
病
さすれば
わがやへ
ひき
とり
やらん
□□□□□□□
乙二日乙乙巳
四ノ届吉本誌
つきゆきかたしれぬ
いもとのみゆきたづた
ださんもいまとしの
いつゝ六ツもたけしうへ
はんくわのところを
さがしなばあふは
いならずひつ
がやうなりと
ちからを
そふれば
赤雲とぞ流する
児画戦物語
みなしこのわたくしかゝまでおせわ
くださるうへはあふせにしたがひ
いへばばたゝみごおんほうじにつかえ
まつらんとかたじけなみだに
くれにけりこのゝち太郎は
もちまるのにはことなりてつか
はれけり
こゝにもち
まるふき
ゑもんと
きこえ
しは
しは
きんごう
きつての
大ぶげん
女ぼうは
ふくとして
子とふたり
ありて
そうりやうを
ふき太郎とて十八
さいの大まへがみいもと
おさらは十六才これまたよう
しよくよのつねならず見るひと
こゝろをうごかしけり此もちまるの
あるしはぢひぜんごんのあらん
〽かぎりをつくしひとのなんぎと
さへきけばきん〴〵をおします
けるこの必な月の廿五日は
すくひにければむらぢうは
いふにおよばずてうじやどの〳〵
とひともなうやまひそやし
ふき太郎のげんぶく
とてそのしたく
やまちくなりきすでに
その日になりいみは
ぎをもちそえむらきませうと
てをつかえたゝまゝすれば御きん
あさもとゝより
さはきたちいつけ
しんまはむらかたの
ものともをよびつどへ
よにいるまでのちそうに
りやうりのかずをつゝしかく
いなかにまれなわんかゞあ
かねにあかせしけつこうづゝし
よろこびざけのゑひきげん
あまりちやうだとおとくゝの
ひとよりいとまをうなせば
一長じやふうふはほとり
こびふき太郎もまだよ
ふけじいまひとつさりなん
〽かえてとすゝむればおもはし
おさちももちともにたつてと
いへどみなくはひるほどよりのし
ちそうゆへしきりにじきのあふ
めかねひとりぎたては
またひとりとれいを
のべいゝよろめくあしを
ふみしめてかへる
そのあとにかない
もゑひしれて
一つゞきしあるじも今はとゞ
ふかきころへ
おもてかた人
と思へ
九
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
あるじをはじめこもの
までせんごもしらぬたる
いびき上手はうそくえん大なへ
たち出るよりきえのこるひかけさせる
さしきをのぞきいとりつぶやきいひける
ゆうあまどもくらずぶつさうなり
上りちうしたる
さらはちも
一
かたづけてはおかれまじ
かくをのこらずかつてへはこび
あまどのかぎりをたて
つけつしよくだいのらうそゝ
ふきけしかつての男をよびおこしつ
おのれがいでゆくあとの
とじまりたのみておのれは
ながやもんの
かんぬき
さしのくゞ
りのこもん
しつかりと
これまたしま
りをゝおのが
ふしとはながやもんの
わかいをしさりてやう〳〵と
おたぶれだゝみをふたひらばかりしてうをひろきかてう
とはいぶせさいまはしられたりねられぬまに
ふみのばすすぞみぢかなるなつのよもうしみつごろと
なりにけりあやはばら〳〵ふりちたしなかかみたへになりいでたり
てうしゑもの〳〵を
くきさげて十四五にんのぬすびと
どももち丸がながやもんを
めざしつゝおしよせける太郎は
やをらはねおきて
戸のすきより
さしのぞきつひるよりあり
るきたいまつの火かげに
なほもよく見れば
なかにかたちと
おぼしきがこれす
びとをよびよせ
こゝわれはなわ
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
てうちに
いり四
ともんを
内より
ひらいかしと
さしづをすればたち
あがりなわはしごをのき
ばにかけするくとのほると
ばにかけす
見へしかたちまちにうちより
もんをおしひらけはどつとおめいて
きり入たりときにまたぞろ
かしらのいふやうながやもんをしつ
くりと内よりとさせひきとるまで
たいじのところときをつければ一つぎへ
同三百弐拾五軒
つゞき
かんしれしたり
けりほどな
あまだを
なしつこみい
ればかないの
かいはおどつ
きさはぎにけら
たかてこてにはしらへし
のこらず
つなぎなひ
おくふかた八り
まはるをひつとらへては
きたりもち
九ふうふに
ふきしらおきち
もヱもにくらし
あけてからの
まへにぞちき
そえたり時に
とうれうころ
かけやをれもちまるよなんも
さんでだいほうありするよしは
だれしらぬものもなしこよしは
うらつきあらん
かぎりは□
ばれゆかんぞ
こゝろよくわた
をしねかしそのかは
のりにはかないの
ものにきずつゝ
ずむすめを
をなごどもに
〽みだるの事はさ
まじきぞとあ
を見かへりてしたに
ひいふやうわいらは
くちのとまへて
おつひらきてざいほう
のこらずもちいだせと
げぢのしたよりきんへ
ざいほう目にあまるほど
おきならべつみあげて
そひかへゐるもち丸おや
一番組組
こはおそころし
さにふるへて
ごんくもいで
ばこそかほは
あをなに
ことならば
はのねも
あはでゐ
たりけり
己雪
妙音
香蝶楼国貞書
香蝶楼国貞画美図垣笑顔著
虫木
いかいちつよくなりいでたりいまやおちんと
見へければぬす人どもはあきれまどふ
とうれうすりばり太郎はすこしもさはがず
大あめとかみなりはわれらがために
これくつきやうこのまぎれに
はやひきとれといふをきゝつけ
ぬす人どもてに〳〵ざいほう
おもてのかたへはこびだせば
すりばりも身をおこしめゝ
のさ〳〵とあつむむかふに
いなびかりひかりこともなぐわ
ら〳〵となりはためきてくろくも
のまひさがるよと見へけるうち
ぐわう〳〵どつとおちたりしらい
ときにいつてんじきくもり大あめどつと
}
ふりいだしさながらだいぢにくぎをしも
うてるがごとくいなづまくわつとひかるとひとしく
ぬすびとのかなさいばうをとるより
はやくはしりよるよと見へけるが
ちからのかぎりちやうとうつ
うたれてけものは
くわにうたれてぬすびとだも
十人ばかりふすぶりかへりてしんで
げりのこる四人はすりばりとかないか
大きに大みはさきほどよりやうすをもなゝ二かいよりとく
くだりてよく見ればらいくわのなからあやしも
そこうあたりをあれまはりにはのまつに
ものともろともにきをうし給ひてぞたほみふす
かけあらのこびいやかく
二
嘉
水
年
酉
孟
春
新
亥
美図垣
一筆算
主人作
笑顔作
十編十一編
児雷也豪傑譚
十二編出板
一陽斎
豊国画
青陽石二綿三編
出はん
鹿礎
一名青砥もの
一陽斎
豊国画
笠竿
仙果作
初篇
曲亭馬琴翁作
女郎秀五色石臺
三編
四編
出板
一陽斎豊国面甘泉堂版
二篇
名白波出
板
一雄富
輝画
かくおいですか
豪傑譚
初編下
八十一人
甲斐之助吉
二のまきゟすきをけらひ
けだものをゆんでにしり
くびひつそへうへに
ちのりてひだ
にしつかとおさへ
にあけてつだけうち
にぞうつたりければさすがの
けりのしだいによわるを
〽かねてよういのなわを
とりだしそばにたち木の
まつの木にしばりつけ
ゆう〳〵としてそちを
見ればいつしかあめも
うちはれてにしへ
かたむくつきがしら
ゆんでをまたも見
かへりてもんぜつしたりし
すりはり太郎を
見やりてすぐに
おもやへはしり
いゝすぢとなくあさなわをとりてきつ
すりばり太郎をたかてこてにいましめつ
にはのゑんじゆのきにつなきてしたの
よこんをはことりづゝ
おこしもたてずしばり
あげておなじくかたな
まつにくゝりつけて
うちわらび
かことしたるゆうりきかなとしたをふるひて
かんげきしつほむるとやまざりける太郎を
みゝにもかけそあらのきみよこのこうぞ
したき事
ふきゑもん
ゆふしもおよ
ばぬゆうもう
てだてかんずるに
あまりありと
にむるをもちまる
いものにゆびきゝ
かたてきくとは
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
このやの
さみきを
しゆたづう
き
つけて
いかし
もちは
おやこに
いゑうとかいふもの
ならんこれをたやすく
いわぐるのみかとうぞく
いわだるのわかと
さへにひとりも
もとさず▼
こゝより見まひ
がてらにきたり
しかばふき
ゑもん
おやこ
うちに
とうなひ
みづをふきかけよびいけて
つゝがなきをぞよろこひける
もちまるふしもよろこびの
まめをひらきかないのものゝ
いましあをみなときすてゝ
ひとりのこものにいひつけて
いねさくをよびにやれば
つかひとともふいねさくは
あはてふためきかけつけきたりぬ
吉こくうつればすりばら太郎おのれにかへりてはじめて
おどろきはがみをすれといましめのなわにそのみを
うらむのみのこるよるんもひとごゝちついてよろこぶ
ひまもなくいましのやらるゝもしらぬひのつらせし
つみの恋ゆずつなぎくりこといふぞをりけれ
あるじにむかひていたさくはたゞ今きゝし太郎がはたらき国
うべの
さはきを
つぶさにかたればしゆく
ろうはかないのけがなきを
しゆくしてあいさつをはれば
としまりはじめくち〴〵に
いひけるはおねてれうしや
さらしなどのよりおふれの
ありしずりばり太郎この
あめつよくふりしよばんのものゝおこたりしを
見すましにげうせしとなんこのことれら
しゆのみたにいりてやくにんともつぎへ
さうだんき斗りてさり
くだりのことうつたへて
れうしゆのぢんやへひき
りてゆかんとすやその迄に
どのちまなかぢんやす
さしてすりばりやう
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
隔たて〳〵つれゆきける
このすりばりしら
巳四月廿五日
かうべをはねられすりばりならがゆくゑを
なほもきびしくたづねけるとなんあだしごとは
きておきつ太郎はあるじといねさゝにむかりで
にはにちらせしきん〴〵ざいほうを
むかひらいじうのおちしゆへきん〴〵も
うばはれずとうべくどもゝとりこう
したりさすればかうはらいぼうに
ありてわれにはそのこういたつて
すゝなしそのかうあるけだものを
まつにいつまでしばうから
げてうきめをみするは
こゝろなしにがしてやるこそ
よかんめりといふをうち
きゝふきゑもんもこれぞ
どうりにかなひぬとすぐ
つゞき〽もめしゆせられどうるいのぬそびとは
とりかたづけさせつ太郎はふたゝびあるじに
さま太郎にはからひねと
きいてよろこぶ太郎はそのまし
けものゝそばにたちよりて
いましめのなわ
ながらおもてへ
づれゆき二十
いんあまりの
はたのまなかで
なはときまてゝ
はなちてやれば
といじうは太郎を
太郎を見かへりくて
すがたは見へずなりぬこのこと
むらのうはさとなりてらいを
いけどりし太らなれば
らい太郎〳〵と人よびつ
むかふのもりのこだちのなかへいりて
おのれもまたらい太郎と
よばかればへんじをぞしたり
けるとなんさせらい太郎はおもやよ
かへればあるじふきゑもんばにこ
やかにこんとのはたらきばつくんなりと
ほむるをわがれふき太郎はゝのふくとし
むすめおさちもともぐにほうびを
とらせてたまはれとくち〴〵にこそ
いふたりけれふきゑもんらい太郎に
うちむかひのぞみもあらばいひねかし
よろしくはからひえさせんといふをば
きてらい太郎わづるのことをしたりし
をほうびとのたまふはかたじけなけれど
ほかにひとつのねがびありおきゝの
とほりちのさいごにいもとのゆくゑ
ゑちごのくにのにゐがたにつげしらせたく
こんどのをりをさいわひにあひたくもさふらひき
とおもひ入てぞまうしけるふきゑもんもくねんとして
これほどのたいへんをはたさくのおとゝなる
このとしごろおぢにもいちどあひしことなく
なにとぞおゆるしくださらばこれにますほうびは候はず
ゐたりしが
十一丁
がやアやうさん
まへどみだち
ねんたちてのち
ゆきてもいまだ
おそからじこんどの
ことはしよじやうに
したゝめおのれがくわしく
なんぢがだいひつそれにて
ことはわかるどうりと
とむるをきかでちい太郎
おやにやはた
さくよりておんは
ふかきうみ山の
けることは
しゝてもわず
れずこと
きふなる十
やうとおん
②
しかりもさる
ことながら
まげてきゝわけ
たなひねとなか〳〵
とめてもみま
らぬやうす
あるじはやがて
申やうかゝ
までおもひたち
ぬるうへはともから
ころまかせに
いたすべし
とゆるせしかば
よろこび
いさみその
じんを
にんじいる
山のちまる
ふしは
かまたいふ
らいしらは
おのがへやに
たちかへる
このときいねさくへやにきたり
たびだちの日などきくにあそ
たちたきよし下にぞさても
きふなることなりとてつきへ
□□□
かけば
つぶやけば
らい太郎いこ
けるやうおもは
たつ日を吉日と
ゑちごへゆけばかれが
こけうをたづねて見ん
またひとつにはわがねん
ぐわんもこたびはかならず
よきかどいでとわれにとひ
てはおのれにこたへけいづの
かつてしだいのことのゝを
いちくわんてがゝりのたはこ入を
ふかくかくしこよひははやくねまつ
べしとしたくにかゝるをりしもあれ
おもやよりしてはやきたりねと
ひとをしてよびきたりぬつかひと
ともにおもやにいたれば
あるじをはじめゐならびたり
ふき雨もんらい大みにむかひ
ゑちごへのたびだちはあす
たゝんとのねがひのよしいねさゝ
よりくわしくきゝつそれもまた
あしからじこれはちとのはなむけ
なりと小ばんいつひらかみにのせ
もゑんにのこう
もめんぬのこにたびわきざし
さんざくてぬぐひかさきやはん
とりそろへてぞつかはしけるによう
ばうのふくとじはおみいれひとつ
こりいだしこれはだんなのもの
なれどふかきもいまだみの時也
なかにはくす候もいれておきつれ
わたせばせがれのふき太郎
おいれがかつれも
おはらもたゝずに身に
あまりたるせんべつもの
おれいはことばなつく
されずとすきの
なみだにときを
うつせばふきしもん
ざをたちながら
あすまたあふて
わりをつげんと
いふてこのば
いふてこのごと
そうはうとも
わかれさりぬ
しのためつぐる
からすのこゑに
しちい太郎はおきあがり
せんべつものをかき
あつめちこのふろき
づたみとなしこがねは
ふところのどうまきに
いれてしつかとはだに
つけおもやのかつてな
いたりてしたしとゝのへ
しもをとこをんなどもへ
日ごろのれいを給へゐ
たかところへもちまる
おやといねさくもいで
さたりてわかせに
さけかこのこと
だんなにねがふ
そよとよぎなき
たのみにいねさくは
いなともさすが
いひかねてこゝをば
たちておもやへ
いたりぬらい太郎は
へやうにありて
へやこにありて
ひとりつりぐ
おもふやうちかき
ころこのむらへ
きふなしたれども
ときをうつしけり
つきぬわかれに
らい太郎かほ
ふりあけて
きたりしといふ
きたりしといふ
げん八はゑちごの
にゐがたよりこゝへ
ながれてきしよしは
むらのうはさに
かねてきくよからぬ
わざやかけものして
よせいとすとてひと
みなきらひぬいつぞや
わがやへおとしゆきし
たばこいれはきやつが
もてるによくにたりひつ
とらへてせんぎをせんと
おもへどもかのわるものは
いつまでかこのちにあらを
とゞめんやさはれこのたひ
●じやにもならぬ
せんべつといふを
きゝつけいもとのおさち
かつはをもちてらい太郎に
わたしいゝなつもふた日かみか
すぐれはあきはやちかきかせ
などひかずみをたいせつに
かならずともみちのゆくても
こゝろをつけわづらはぬやう
せよしとりはつはことばに
あらはれたりかたじけなさの
ありがたなみだらい声らは
てをつらへひごろのごおんも
ろく〳〵にほうじやさす
よれいのかず〳〵いひをはりておもや
をあとに見かへりがちにいでゆき
けりさてちい太郎ははたさくが
ぼたいしよへたちよりてらへちとの
ふせもつをおきてあとの事は
たむけもたのみそれよりゑちと
のくにのにゐがたなるはたきく
おとゝをたつ事びゆきをかど
わかせしがんへをたづねんと
きもふとくもたゞのとり
しなのくにをあとになし
ゑちごへこそはたびたちうれ
〇これよりのちのほんもしは
○これなりのちのちの
七ねんすぎてのちのもの
がたりと見給へかし
同智戊力吾
同官吉忠吉
よみはじめんさがみのくに
つるはしやとてなうての
をとてかほもうれたる
きてんのきのすけ
はなみづばしをゆふ
ぐれにいそぐ
てぬぐひすつぽり
ひとりのちうげん
ものをもいはず
きのすけが
ふところへてを
うしろのかたまかぞ
きゝいれ
てがみをうばひて
にげいだすとつこい
やらじとちうげんの
おびをとしへて
ひきもとすたがひに
いとむはしのうへ
いとむはしのこへ
それけんくわよと
はいそのくるわのちや西に
かへるそのゝち
ちうげん
くび
かゝり
ひとだちにぐわい
ふんあしとふり
おびをとうへし
手をはらひ
きすけを
げんはけんぶつの
けれどせん
かたも〽つぎへ
巴百戊力吾
かゞきしなくになかれぬ
ひとだちにむねん〳〵と
はかみをなせばどつと
わらひしけんぶつに
はらはたてども
せんかたなく
きすけはつちをふくらして
あしばやにこそわがやへ
かへりぬときにはな
につばしのむかふ
ぎしやね
ぶね一そう
こぎきたりぬ
又よしのかたへ
かとのして
おちらい
おちしは手
かみとどうのま
より
いでゝきたりし
さむらひは手ば
やくとりてうはがきを
よまんとすれど
ゆふぐれなり
あめふりいた
とをびんなしと
おもふをか
からひとりの
げいしやが
かざしかぎしたる
からかさに
おどろきながら
ふりかへるげいしやはかさの
うちよりもてをいだしめくふるあめの
やみしをしりてかさうちすぼめ
いこしをしりてかさうちすふの
ふねのうちへぞしりぞきぬ
かのさむらひはふところへ
てがみをいるゝそのしじう
うしろをしづかにこぎ
ぬけるちよきの
うちより見ゐ
たるちやうにんおもはず見かはす
さむらひとそうほうたがひに
こゝろをつけたしかにあれはこといふ
こゑにふねのうちよりさしいだに
ちやうちんふきげす
さむかひさうほうしじう
ものいはでさちあがらんとする
うちにせんどかだもがはやむる
ろかいふねはさやうにわかれ
にきぬ
巳四月巳乙酉
よみはじめ
おきゞこるかつく
ちのくわんれい
よりうじあそん
ちやきをこのみ
給ひてかねてしな
一のゝくにのれうしゆ
さらしなけのちやう
きたるふゞきかた
つきといふちやいれ
しよぢするよし
きみしめしおんし
しおよあづかりしかば
さつそくかのちや
いれをばろうしん
ひめまつえだの
しんが一子すま
太郎どうかちう
たつまきあら九郎
のりやうにんに
もたせごちんにい
れければ世にめづ
らしきちやうき
かなとめで給ひ
たいせつにひめおく
しとのおもき
じやういをかう
むりてちやいれを
十一
そのまゝかへしたま
ひしかばりやうにん
おしこまつてりよ
しゆくにかへり
次へ
児童成功悟
〽もんいさん
おきへんどへ
いつたみき
他ようをおたはみだよ
あれは江戸ばんの
おしろいだから
とからを
□□□□□□□
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
つゞきしきんじつしやつたつせんとて
したくまち〳〵なりそれはさておき
こゝにまたひめまつすま太郎太郎たつまき
あら九郎のふたりはりよしゆくの
つれ〴〵のあまり大いそのくうわへ
ゆきつくふとすま大らは大いそその
つやぎぬ太郎になれそめ
たがひにみづもらさじと
いひかはしぬあらたらは
むねにいちもつ
あるゆへに
ふたゞげいこをあいてにたいこもち
などへはなまきちらしさけを
すらめてそのぎのきようをそぜり
のみにいたりける二かいのきわぎを
はべしはゝすま太郎はゑひさまさんと
つやぎぬにちやをたてさせてかこひのうち
よねんなかりしそのをりかうふだいのわかとう
まつへいはいそがはしくはしりきたりすま太郎を
見るよりもおんくにもとより
いすぎのこじやうとさしだす
じやうばこひもとく〳〵ふう
つきりひくいくびつこりまて
おきりひくいてびつとりまみ
てはおどろきはつとばかりに
とうわくのなみだにふかくしづみ
けるやくあつてつやきぬにむかひ
くにもとのおや人がひとでにかりて
にはかのわうしそのそうどうをしらせの
じやうつういづれあすこそきたとめと
いとまもすこ〳〵たゝんとすつやぎぬは
とも〴〵おどろきおくに
もとのおやごさまの
やうすといひかならず
あすとのたまへども
なみ〳〵ならぬ
一
おんみのうへ
ふりかたつたる
わぎ
□□□□□□□
なみだは
そんをうるほ
せりまつへのしき
りにかへりぢを
いそがし
たてれば
われはあと
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
参参会
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
参金壱
代金
参参参会
三三三三
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
参議会
参参
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
参参会
金釜釜
□□□□□□□□
三三三年
いふくや
ちやうと
ども
かた
いかけ
たつまきうしへも
}
この事かたりとぞ
〳〵かへりおも
〽むくべしとまつへい
をばかへしやりさて
すま太よはじやう
つうにておやの
わりしをあらんら
にしる〴〵とかたり
ければおどろき
てすこしもは
くにもとへおん
たちあれとす
むるにぞあら
九郎にいとまゆ
そこ〳〵かごふ
うちのりえも
けり
唐書
つゞきあら九郎もなに
おもひけんいちあしだして
たちかへりぬすま太郎が
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
あとをも見ずしてにげさりけり
ほどをけはなし
かへりぢの
さきへまはり
てあらけらは
くるわをいでゝ
うそ〳〵きたるつゝみの
すま太郎かたな
うちふりいちにん
をきりたふし
いまいちにんす
いまいちにんを
とつて
うへこいしひろふて
つぶてをうてばどての
おさへ
したよりにさんにんとんでいで
さきほどよりこのところに
しのんであいづをまちてをれりと
ことばをそろへて
いひければたゞうな
づきてあら九郎
あとより
わやるが
見やるが
たしかに
須
きやつに
さうゐなし
てにあまらば
われらも
すけだち
しのへくと
うなづきあい
かゝるゝひまも
いそぎつたれかご
やりすこして
にさんにんかたなぬき
一つれおつ
とりたる
四
児者或物語
ようつてかゝりしひとりをば
ひろはづしておほげさになんの
くもなくうちすてたりしため
しくれしのこりのひとりを
すま太郎はかたなをやをら
とりなほ一さゝんとしたる
とりなほしさゝんとしたる
うしろからあびせかけ
たるだましうち
かたよりかけて
ちのしたまて
さけ
さが
られ
しあり
たまぎる
ちゝほ
ともに
さけびも
あへす
あへなき
かくせし
あら九郎
それ
見まいし
すま太郎にとゞ
いをさしかへず
かたなにいきのこ
りしひとりの
おのがかとうど
までうちはたし
これにて
ありのいつ
けつより
きれぬ
※ひとり
ゑみして
そのばをば
ねすみの
ごとゝにけ
さも
そのよの
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
あた
さま
□□□□□□□□□
里
しやくに
しのび入
ふださかた
つきのちや
いれをぬすみ
ひそかにかまくらを
ちわんなしゆくゑも
次へ
つゞきししれずおち
うせけりすま太郎が
わかとうまつ平は
あるにもあられず
大だんなのごふりよわかだんなのごさいごたからのふんじつ
おんくにもとよりつき申てきたるわがみのかひもなく
どのつらさげておくさまにおめどほりができやうぞと
かきおきさら〳〵とかきをはりはらをきらんと
したりしがきつとこゝろをとりなほしこのいち
だいじをくにもとへかきおきにては
かたきのやうすもしらせても
ろく〳〵わからずつらおしぬぐづて
このよし申しそのせつすぐに申わけ
はらかつさばきてしぬこそ
よけれとなくすま太郎が
ちかたづけばんたんりよしゆくの
あるじにたいみまた
あら九郎がゆゑなくかげを
かくせしはわかだんなへおこんあつて
ちやいれをぬすみせつがいなせしも
みなたつまきめがしわざなりと
おもひだしてはむねんのなみだせき
くらむねをさすりはゝしなのを
きやくのきげんを
さしてたちいでけるそれはさて
おきつやぎねはすま太郎がひとでに
かゝりてころされしことをきくと
ひとしくきやうきのごとくひごろの
なさけしんせつにいのちをしまず二毘
こり〴〵によの
ふくるをぞまちゐ
たるこゝにそのころ
たるこゝにそのころ
このきとにしんかう
おほかたならざりし
とそのをりしも
つやきぬまてと
いふこゑに
あたりをみれど
ことも有
こゝろの
まよひと
なほす
しろの
しやうじ
さらりと
あけて
じつむ上へ
かみそり
かひなを
かけてかたらひしことのいまさらにいきがひ
なしとひとすぢにおもひこんだるをなごの
こゝろはやつきつめてじがいをせんと
じつむ上人ときこめらは
いちきたうをもて
やまひをなほすこと
しんのことしらう
にやくなんによ
●
とうとみてつきまとふ
けふしもこの大いそやに
きたりてひるのほど
よりよにいるまて
さんけいくんじゆおしきら
れずこよひは大いそやに
やどり給ひつうへをしたへと
こんさつのふけゆくかねに
つやぎねはかねてよういの
一かみそりとりたしくにの
とゝさまあにきまにいき
わかれたるこのとしつき
たよりはすれどへんじも
こずあとへのこしてわれ
ひとりおもふをとこの
しでのたびあとをしたふて
ゆくわれをかならず
しかつてくださるなと
なみだにくれしがおもひ
一かへしてきをとりなほし
いかでかおくれまいら
せんとすでにのんどに
かみそりをあてんとしたるこゝろをしづめて一へぎ也
しつむは九郎そり
もぎはなちゑたなら
りとなげにてるつやきぬ
またもかみそりを丁め
やくとりてつきたてんと
したるてさきをほつと
にてちやらしおこへてう
かさずせんこくよりぬ
くりことはしやうじめ
そとにてのこらずき
けりなさけをあきなし
けいせいがきやくのいろか
けいせいがきやゝのいろか
にまよひつゝしなんと
するはかんしん〳〵うその
なかにもまことあり
こゝろをしづめてつく
鳴雷哉
つゞきしきゝねかしくにゝありとか
つぶやきしおやきやうだいに
なげきをかけこのやのあるじに
ここばくのそんもうさせて
よそめにすぐるふかう
ふじつのつみはふかゝり
なんぢにかたるもの
なんぢにかたるもの
がたりきかばいましぬ
おもひよりひやく
ばいかなしき
ことゞもあり
まづとゞまり
ねとむりむたい
もぎはなし
國貞画笑顔作
とる也
□□□□□□□□□□□□□
たるかみそりに
あぶなきいのち
たすけしかば
つやぎぬやう〳〵かほを
あげありがたきごいうくん
みなよのひとがいきぼとけとそん
きやうするもどうりなりしてまたおふせの
ものがたりはときつとじつむのかほうちまもり
どうやらあなたは七ねんいぜんおわかれもふ
せしあにさんにといふをうちけすたかねぶつ
うゑんむゑんをたすくるがほとけのをしえ
まよひをとらぬがさとりのちるみちまづ〳〵
おくへとつやぎぬをともなひおくへぞいり給ふ
このほうしはいかなるひとぞそはざい二人のの
○錐で上
□□□□□□□□
はほの
くすり
仙女香
美士喬
右商品とも
あ替らず
御用之程奉戴候
南てんま丁三丁め
坂本氏観
月
新
版
正
嘉
永
年
酉
二月十一日
抱玉先生画
一源真絵が類た
極彩色
源氏五十四帖の引題の意を写し上る
香の医をしるし桐壺ゟ夢の浮はし
まて其石に含して札を払ひ上りを
取おもしきうたかるたなり幼童
覚ゆる事妙なり
衆源民の目ねをならはすして
磯寿福三世相大鏡
中本全一冊
大冊子はありふれたる無相に増補し
現在過去未来の吉凶を為し
しるし因果唐根の理りをつ
まひとかに分解して児
女子の為に有答仕事
新編金瓶梅全翰
自初編至十編大尾
曲亭馬琴作
一陽斎
豊國画
をしるせり
新
源氏五十四帖画画
板
中本
金一冊
源氏歌かるた
箱入
大小品々
江戸芝神明前
一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一、、、、、一、一、、、、、一
和泉屋市兵衛
一月廿一日
W.
児雷也
豪傑
譚云ふ
兒雷也
豪傑譚
第二輯
巻之上
美図垣笑顔作
香蝶楼国貞画
芝神明前三嶋町
和泉屋
市兵衛
上梓
またはなばならばかまず。
大磯屋の
遊君
艶衣
古書に人に異名を付し事は平家物語に太宰権
帥季仲卿余りに色の黒かりければ黒師とぞ申たり袋
草紙に右衛門尉孝善は青衛門と号す色青故ト云ふ
黒師青微門よき対也水滸の花和尚九紋龍も世
に轟きし諢名にして児雷也も亦然り既に初編
に雷獣を捕へし顛末智仁勇の三ッ児の魂百までは
つゞらずとも其十が一期の話説を相替らずも高
評をと盆にのせたる蛙の如く両手をついて願ものと
愛亭のあるじ
天保
十二年
十二年
辛女孟春
美図垣
笑顔
科家の
女白妙
於葉無
松九郎
鎗栗
曲七
戸隠山の強盗黒
姫夜叉五郎鬼門
衆賊をしたがへて
金銀財宝をうば
ひとり美女をあつ
めて淫楽をほしい
まゝにす
怒強
吉若
弁護
三冊丹
除寺印印
汲毛六
浪人
〽おほい
大磯の茶
つるはしや
さのする
喜之助
更
科家の
忠臣
高砂
ゆみ
勇見
のすけ
之助
猛虎
浮浪
尾形
国馬
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
妖婦
越路
スルナマコマナル
は上ゟ
よみはじめ□ふたゝびとく
実む上人はすでにしなんと
したりけるつやぎぬをおしとゞめ
したりけるつやぎぬをおしとめ
かたりきかする一義ありとてすな
はちかれにあないさせひそまり
たる一ト夫入りて左ゆうを
かへりみ
一
そでに
おしぬくび
かたるも
久しき
七とせは
ゆめの
まだきに
すぎしころ
はた作
ぬしの
やういく
にて
こゑを
ひそめ
いでいり
しげきあそ
びやにておことが
とふたりまど
ゐすなるは
くわでんの
くつのそし
りをもいと
はぬにてたれ
十五
□せい
てうなせし
われはもちろんにく
しんわけしおん身を
さらひてゆくへしれ
ざるがん八がやいばに
をかゝりてはたれは
あんなく此世をの下へ
なさけのはぐゝみうくるも
はてしなきものからをぢを
たづぬるよしをつげてざいしと
をたちいでしよ〳〵さま
じよのでしたちわれず
おして師のあとす
の申上さりしより此身みなし
ことなりけるを持丸ふしが
よひゑちごの国の
にひがたまでたづね
しかどもふつにしれず
ついでながらにおこと
をもと心をろう
するかひもなく
それたへゆくへしれ
ざればこゝに三年
だかしこに二ねんほう
公かせぎにとしを
へてこそは又〳〵
たきゞこるかまくらへ
とておもむきしに
みやこよりたうとき
そうのくだられしに
人をたのみてみでしと
なりてつかへしにきぐら
のえんうすくして師の
ぼうはやくせんげある
ほうはやくせんけあと
つかしめつちかきに
ことも
されば
とてひそや
かにものがた
らねばならぬ
わけ心を
しづめて
きゝ給へと
いひつゝも
はやうるむ
目をころもの
右は
ぢらばや二へん
8
にくしんの
だかきつや
きぬといふ
あそびめは
いもとみゆ
きであらが
とはといひてゝ
もなほつま
ぐれるしゆれ
のくりこと百八の
ぼんのうさとす
ひじりさへのきへし
みやこへのぼらんと
すしかるにわれへ
法をしんじ一しん
こつてとなへぬるねて
ぶつのくりきにや
よりけんおもぎ
やまひゑきれい
にてなやめるもの
そそふことく
しまい
たゝちふかず
しらすぜん
くわいせざる
ものなければ
それがしだ
いにうはさ
となりそん
しんする
ものおこ
くしてこ
かたて
ますか
つゝき
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
大いその此
くるわにきて
ければ西国のか
らんやぜんせい
のその名也
つゞきたへて久しきたいあんにうれしなみだそさき死ける
つやぎぬは今上人の是ものがたりをきゝあへずじつむの
かほをうちまもりなみださしぐみいひけるやうわらは
とてもをさないときわかれしあにごはいかにやどしがいの
うちにもあさなゆふないちづに思ふま心をほとけの
あはれみ給ひつゝみちひかれてやはからずもこよひあひ
みしぜんちしきみろくのしゆつせのけさころもおな
ごはわけてつみふかきうき川たけにしづみしもかの
がん八がしわさにて兄
をごのるすの夕
まくれねぬぐひ
やまふにかひ
ふかくかほをかくし
やまふにかひ
なきてゝ□をば一ト
かたなにきりたふし
〇右衛門いひつゝよゝとなきふしぬ
じつむはわがむねのうちにふかき
のぞみのある事とまことのけうだい
ならざるよしはつゝみてこゝにかたらざり
けるうしろのしやうしのすきまよりいつしかひまあるとき
やうすをうかゞふものあり実むはとくより
これをしれどしらざるていにもてなして
〽ころものそでより一トひらのひし
江かきつけをとら
いだしてつやぎまに
わたしていふやう
こはわがつとめの
ひまあることき
したゝめおほゑ
て一すまいきせう
へひそかにむらきて
ゑとくせばけんせ
〽みちいの二かびやくどうこれも
ほとけのふみほうごふたかび
あはんそれまでにおことが男の上
おちつくやうはからひてんと身そおこし
せはなごりをしげに見おくるつやぎぬ
見むきもやらでじつむ上人
わらはをさらび
二かいのはしひおりゆけば
てやげさりし
それおたちよことのゝしる
あとのやうす
実
とも人かきよす
はたゞ今のおもの
るのりものへ
一がたりに聞はべり
かどわかされてさまに
此のりてじつ
むはかへり
ゆきぬはや
一内てゝごはわかにと
あんじわび
あけつぐる
からすの
こそ震に
大心蔵
大もん相
それけん
とへどかひなき
かただよりさては
てたはそのめに
はかなくならせ
給ひしかうらみ
かさなるかの
わるもの此
みはたびぢに
うりわた
されゑち
ごのにひがた
ゑちぜんの
三くになどへも
くらがへしつ
よねあそびの身の
そのくるしさくがいと
〆いふ名のおそろしさは
もなか〳〵いひもつくされ
ずそれよりのちに此くる
わへながれて又もあだまくらよごとに
かはるきやくのかずなみだとゝもにつと
るうちしなのゝ国さらしなの御かちうひめ
松すま太郎どのとふかくいひかはしはべりしを
国へどうやくのたつまきあら九郎がこひのいこんに
すまどのをやみうちにせしときゝて身もよも
あられぬかなしさにじがいとかくごきはめしを
おとゞめなされし上人さまはじつのあにごでありし
よのふなげきのうちのよろこびにはべりと○左りへし
くわよと
にげちるん
ちう人ものと
〽ふいまひとりは此
あしなにかよう
すはしらはとしらめ
ゐこんはむねにあらくれ男
くるわにかくれ
なきたてしゆの
〽おやぶんうき世
をゆめと見けなせしゆめの
てふ兵衛といふ名とりの
しそうばうさる事
男そうはうさかくの
たゝかひさいちうとも人
あまたつきそひてはるか
あなたにかきすゆるかごの
戸さつとおしあけてあら
ばやに此ところへ
りよるたことき
ほうしし
きり
むすぶ一人り〳〵
が中へわつて
入りてふと
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
ころもにうちまきらが
かたなせばほつすをもつて
おしとゞめことはくわかし
しらいや一つ
〽つきしづかに二人りに
むかひいろにやはらぎつよ
きをいとにくるわのふう
ぞくその中ではもの
ざんまいおとなげなし
いこんがあらばあぐわ
いこんがあらはあつにた
んと反だむることばの
けだかきにて小爰は
おもてをやはらげ
すこしのことから
いひつのりみち
ゆく人のなんぎ
となり又やんごと
なきひじりまで
ろうしまつるは
つみつくりそつちも
しらはを引きがあらば
さやへをさむるゐこんは
水といへばさむらひも
うちうなづきわづかの
かひろんかたなの手まへ
はづかしききそうのおも
はくこのまゝひかんとさう
はうがしらはをおさ
めてあつらひの礼をいふ
ればうれしげにしゆつ
けはいちやることなる
けのいらざることながら
たがひにきずをかう
むらばその身のこう
くわい所のなんぎと
思ふばかりのらうば
しんせつなつとくせ
られてちやう〳〵といひ
かゝ二人りに立わかれ
ふたゝびかごにうち
のりてとも人したがへ
かへりゆくあとに二人ける
かほ見あはせにがわら
ひしてさらはうへわる
れてこそはゆきにけれ
てふざゑはさむらひを
見おくりてひとりごと
きやつはいつぞやはる
水ばしでゆきちがひたる
やねぶねへおちたてがみ
をひろひしやつ此ごろ
ちらとうわさをきけ
ばつやぎぬがきやくと
なりしはらさきとげたら
とやらわれへし
しかけし
けんくわのしまつ
けさつるはしのちや屋
からしていひつのつたる
今のしだら世にいき
申とけとかはさある
「上ゟじつむ
上人のあつかひ
でひけもとら
でひけもとら
ねばかほもたつ
と心もひろき
大だうをゆうい
ゆうとしてかへり
さる此てふ
兵へもつや
ぎぬがひと
りの
きやくと
しられけり
〽こゝに又つや
ぎぬはじつ
むがわたせ
かきものを
よみ見て
おどろき
おどろき
心に
ひめて二
あさまだ
きにつる
ばしやの
○春の助を
よびて
あらんといに
せんおとしき
しんせつかほに
いとなが
大にさゝ
や
けるを
とひかくればつやぎぬは
おもたげにかほをあげ
ていひけるめやさしき
おしのおたづねに申候
もはづかしきことながら
おほくのきやくに出
あふ身のつよきは心
あら〳〵しく又やさ
しきはよはすぎて
しる人
さらに
身をまかすべき人は
なかりけり
かくて喜の
図
たいこまつしやを
とにかくにすくなき
ものかねてしりても
一助はその日
にはかにつや
ぎぬがおやかたへ
引つれてつる
はしや喜の助
つきそひ大いそ
おわずなるめの
おわすなるかの
ゆめのてふべしぬし
こんど身うけ
きはまりはべり
かねをわたしおなし
屋へ入りきたは
大心そなるうめ
うたひつまひつ大
さわぎつやきぬに
さはのゆめのてふ
うつゝをぬかしさけ
兵へがつやぎぬの
身うけのよしを
つげてよろこばせかへりしもしらずして
且はりさきとげつやぎぬがへやにうち
けらへはごくないへ
にして給はれとさ
やきたのみてかへりける
又つやぎぬはわげ九郎が
きたるをまちてをる程にあんじするおもゝち
きたるをまちてをる程に
その夕ぐれにとげ九郎は
のみすはしてみな〳〵の
おん身もおきやく
にましませと
くれたと見せね
ばきやくもわれず
よそめといぶ
心のうちふす
九郎へはごくないへふしけるがふとさけの
役人に
やし
にして給はれとさゝゑひさめてつやぎぬが
をはて
きたのみてかへりけるかほを見ればいつになや
ふさぎがちにてもの
ちやく
あんじするおもゝち
かさりさ
ゆへとげ九郎は
あらづきへ
越江のや二つん
のみこみかくいふ
おんみのしゆだんを
きゝたるうへじぎ
におよはゞ此ちす
づれのきいづくの
はてにも身をしのび
ふうふとならんいかに
ぞやといふをうちきに
うれしげにつやきぬは
事のまことならば
〽まき一人のもとへしもやかぬ手だてはあり
ながらちからとたのせはぬしばかりそれさは
ほかにます花のありもやせんとあかし
かねたへぬ思ひのほにいでゝとはれまづれ
御ぜひなくもうちあけかたらひ申候也
といひつゝとげ九郎によりそひてこゑは
もとたてをふししづむしんじつ
もえたてずふししづむしんじつ
見せしこひかぜをぞつとあびたる
三げ九郎はどきつくむねにつを
なほすりより
手だてといふは
かう〳〵とみにくち
よせさゝやけばとげ
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
九郎は両手をうち天
へも上るこゝちしてとびたつ
ごとくよろこびいさみそりや
つるはしやの喜のもをと
いふこゑうちけしつやぎぬがあとは
わらはが心にとゆびもてむねを
さししめくこよひの
うちに立のかんと▼
▼やくそく
かためもろ
ともによの
ともによの
にくるをそ
まちゐたる
ほどなく八ツ
かねひゞけば老
んよしとてとげ
九郎はつや衣
ともろひしの
びいで大いそ
やのには
戸こじあけはや
てへいつれはつや
ぎぬが小石を
とつてはたと
うてはひゞき
とゝもにいつ
そうの小ふ
ねをきしへ
こきよせたり
月あかりに舟
なる人を見れば
つるはしや
喜の助
也とげ九
よろと
びてつやゑ
ともにのり
うつれば
はやくも
おきへこぎ
いだす舟
いだす舟
あらいそを
□□□□□□□
の助
こしがたに
むかひつや衣
さんのみ
により此音の
助け大くた
ふたやく
きう合を
すつしり
とたの
たきはと
たつぬれば
きの助ははる
かなるつぎへ
しらいや二へん
せんどうをかたらひなげばかしこまでおくる也とて
ろをはやむればほどなく小ふねはおや舟のともの
るたへぞつきにけるそのときせんどう五六人でいせさた
りて三人をおや東へのりうつらせ一人のせんとうつや
きまにむかひせんこくよりおやかたがまたせ給へば
とん〳〵とむかに手をとり引たてゆくをこけ
九郎うちおどろきその女をいかにすると
いひつゝかたなをぬきながらはしりゆかんと
するうしろより喜の助手ばやく一トこしを
ぬく手も見せずきりつくるふか手なれ
どもとげ九郎はふりかへつてきの
助にうつてかゝればかいくゞり身を
しづましてとげ九郎が左りのあし
をはつしときるきられてどうとざし
やかたのかたにむかつておほせの
ものはかくのごとしおん入りあつて此
ていを御らんあれとよばはつたりそのも
時大ぜいのせんどうにとりかこまれお
てつや衣と共にいできたりし人を
見ればとしわかしていろあくまで
しろくまみへこくしてまなこの
ひかり人をいるおもざしはにうわ
かんじてん也身にむかさきひろらどの
小そでのそでひろそ
たるを喜の助おさへてうごかせずふな
〽つゝきおきのおやふねへゆびさしてあれあれあのふねの
かびとしくろびろう
とへ金のいともて
りやうをねひもの
せし大とて□を上に心
まとひ大わきざしを
若うしろにもたしめ
いがものつくりの一と
こしひつさげあげに
の上にどつかとざし
とげ九郎に
あむかひ
あつらし
やす。
ばり
太郎いちど
ならず一ごまで
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
もわづねにおちて
一はぢをえたる手
なみの程をしりたる
かといはれてとびけらは
おどろきながら
〽その人をつく〴〵と
うちまもりつゝ
五十九
一月廿九日廿一日廿一日廿一日廿一日
きていふ
やうごへんは
すぎし七とせ
いぜんまだぜん
太つのわらはにて
にがうとうに打て
入りしもち丸ゑしや
のていちうにてらい
しうをとらへし上
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
のゆふわかともからをとりこにしたる
もうゆうの太郎とやらむり
しにかはるそのすがたいつぞ
花水ばしのふねの内へ上ゟ
おちし一つう
の名あて
らいと
ばかり
にてし
あるあつ
しよをえ
たり今
つやぎぬとける
さらねへば
ごへんの
ものよんへ
だいのなのりも
ひそかにたち
ぎゝせり御
ふへんも今は
□□□□□□□□
といふ
たかたへ
より
喜の
ゆがみつしよを
ゆがあつしよを
ひろひしなんぢとび
ことにふがきのちや
夕入大すしよぢし
きたりし
やうすを見て
かしらへつけて
此しだらちや
入のありかせ
はやういへと
ことはけ
しくせ□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
をじらいや
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
とまへ世の人にたつとまるゝも今かいぞくのわが
けいりやく人まさに死なんとする時そのいふに
よしといへりいふことあらばいざきかんちや入の
ありしよもかたるべしとことねんごろにいひ
かけられすりばり太郎はよろほひな
がらあくのむくひはたちまちに此み
をつんざくつるぎの山ぜんにかへつて
まことをいはんわれに一人の兄ありて
しなのゝ国たらしなのかちうその
名はたつまきあら九郎われは
こしもとのはらにうまれよう
せうの時やしきをいで女
ししてのちどうだうと
してのち
なりとし月すぐるその内に
をしつゝあくじのかたうごと
兄はこひのいこんにてほう
ばいをうちはたしふゞき
かたつきをうばひ立のき
しがそれよりかれもがう
だうとなりしなのゝ
くろひめ山にかくれすみ
くろひめやしや五郎おに
かどゝなのりおほくのも
したをしたがへてもつ
ぱさかんらくをことゝせり
しかるにかのちや入れば
かのあら九郎とけうだいのなのり
わきことばをたゞしさつしのとほりしつむと
〽あちりしして又ゑむ上人となのめて世人ンをあざむくはじつめうし
こゑん世の人にたつとまるゝもみがかはおくのわがなくてはかなふまじと聞てじらいやこゑたりしとまだい
なくてはかなふまじと聞てじらいやこゑたりはかまざれば
世にあらばわがたにつけてくつをとらせんくまさが今の時
ことばあしことをもますべきその名天下にとゞなきしとう
くのなゆれうたるじらいやとはわが事也ゑんまのてよへ
みやげにせよとゝふるいゐるつやぎゆへおのれがかたなを
もちそへさせすりばり太郎がかうべはばうみへざんぶ
ときりおとしぬつや衣は又あにゝむかひ今すりばりへ
の給ふをきけばたうぞくのてうぼんとやらあさま
しきことせずともよきものゝふになりもして名をあぐ
るこそおやへの孝となかばいはせずうちわらひ
大いなものぞみをせんにはいやしきわざもなにか
あらんきん〴〵をあつむるにはこれにます
手だてなしほうしのすがたも
もうこれ
まで友の
助とんへ
つれやけと
いそかす
じらいや
市兵衛
つやとぞ
を喜
の助
かす
めて
てんま
にうち
われひそかにうばひともかね
にかへんと思ふ内又ぞろ兄に
ばひかへされ今はわが手に候は
ず此ことすこしもさうゐなしと
いふもておひのしくはつくじらい
むかひさすればかれはすま太郎がすなはち
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
□□□□
やとつくとしゞうをきゝつや衆にうち
かたきのかたわれ
にてあく心にかんつ
てぜんどうへみちは
ひゝあだのあら
九郎がゆくへゆ
しれてわがよろ
こび日ならずれ十
もうとげさすべし
われはこれより
しなでしてしな
のゝ国へたちこへん
かへりくるまで
つやぎぬは花の
助なんぢにあづ
くべしまづそれ
までにもろこの
まではもろこしの
すいこのゑいゆう
のその一人しゆき
がしゆてんになぞ
らへしのれんも長
一
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
きつるはしやと
⑪
かた一
る内
よりつや
ぎぬば
思ひがけ
なき此ば
のやうす
兄がことば
におどろく
をりからすり
ばり太郎又
いふやう
のすれば
しらいやかい
上を打ながめ
おひてよしと
よづゝれば
かこせんだう
もとだんでう
ら十ぶんに
まほ引
あぐれば
矢をいる
ごとくふねは
はしりてかき
みろ〳〵たち
まち見へ
ずなりに
けりさて
その舟は
かざる
てよく日な
らずゑち
このにひ
でにすがたをやつしつきへ
がたへつけて
あき人舟の
てはにしておきへかゝり
てんまにのりて手下
をしたがへじらいや
はぜんくわうしまう
つひに手下どもを見うし
なひじらはやはゆめごゝ
ちにてしばらく山ぢを
たどるほどにやう
やくにしてあめしづ
まりくもをさまりて
みねの松こずゑを
いろとる夕日かげ
みちなだらかに
こゝきしなのぢへおもむかんとてゑちごの国
妙香山のふもとをよぎりしに折しもふゆの
はじめつかたそらにはかにかきくもりあめ
ふりいでゝかぜはげしくじらいやはじめ手下
ども山さかのげんそになやみあめはしだいに
ども山さかのげんそになやみあめはしだいに
つよくなりくもおほひてみちさりあへず
琴
万左ゟひとりすみ世はともかくもおくれ〽やう〳〵にかほをあげ
よきしなのぢへおもむかんとてゑちごの国〽おそのひとりすみ世はせもかくもおくれ〽また
ども心ほそかるいとぐるまくりなれし
身のくりことをかたらふ人もなか〳〵に止ふか
くさをともとしてあだにとし月おくる身を
ふびんと思ひ給はれとほろりとこぼすべし
しづくゑゝるがごときじらいやはあめをふく
める花さくらそれにもまさる女のゑん
かしもしよく且はくめいを思ひやる心しきり也血本
けそうして女がそばへちかへよりいつわりて
いひけるはわれはしなのゝさらしなけのかちう
おこし次の一ト
〽此上りしやう〳〵にかほをあげ
よりのやどりももゝせの
ゆえんのはしとはくびる
がら男の心はあき
やのくもうきたること
玉はたのもしからず
ゆるし給へと身を
まへつと入
四里てふす
なるがしよ用ありてたうごくへ来たる
〽囲まをはたと
かへるさとちうのあめに一トよのむ心
たてきりぬ
これぞまことに
じらいやは
心にいから
さらばぬ
しばふのみどり
して手に入れん
見かへるこなたに
一ツのくさのや
のきの松かぜ
としらはめきもち
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
ひらきてうちゞへは
しをり戸の
こしぢはともし大に
あほりてひら
あむかひかなぶみ
くその内より
ト一二才のくさ
十一二才のくさ
かりむすめいできた
るにじらいやがあるじは
内におはすかととへば
かまもて内をしめし
入りてみづからとひ給へと
の上ゟそを
いかにしていとふべき
ゆるし給へと竹えんに
ゆるし給へと行えん日
右ゟしたせうのえん
さいせんよりのものがたりで
こし打かくればせんぞくの
ゆをもてきつゝじらいやの
思はずるみだをもよほせる
のなんみが身の上われにまかさばこれよりにくしとおどし
国よみてゐつ今
じらいやがしらへ
へはをもて入りきた
るを見むきもせず
一本をよむことはじ
めのことしにくさも
にくしとおとしの
いひすてゝぞいできりける
じらいやこれを見よへり
ながらくさのやへ入りて
見るにあるじといふは女
にてとし八ばかりなるが
みめかたちうるはしく
ひなにはにげなき美
じん也いかなる人のかく
じん也いかなる人のかく
れがにやとおくゆか
しくもじらいやは
みちにまどひともに
はぐれゆきなやみたる
よしをつげて一チヤの
じの女はにこやかに
ゑくぼにあまる
あいきやうとともに
こたへていひけるはさき
ほどの大あめはこゝら
するをおしとめみづから
あらびざしきにのぼれば
ちやをすゝめほどなく
夕ぜんをいだしなどす
そのもでなしをよろ
こびつゝ夕げをはればよも山の
はなししながらよるのもの
かたへにしきてじらいやに
ねまり給へといひすてゝ
たつをおしとめ
はぐれゆきなやみたる女にむかひ
よしをつげて一チやの
やどをこひけるにあるにたゞひとり
じの女はにこやかにものでしことばも
ゑくぼにあまるみやこびてわれはづ
くるしからずはきかまほしと
かしきおん身のすぜう
あしを女はそゝがんと
あたりもかぜあてよき
ばをあらしかきをならしぬ
きぞかしなやみ給ひけん
やどりは心元はべれども
まゐらするものよる
のもの山がはわけて
見ぐるしきにそれ
だにくるしからずはと
きいてじらいやうれしげに別
の中へ
すでに玉へともなひつまとさだめんやいばふりあげてすゝ
いかにぞやうけ引給へあだ人
いかにぞやうけ引給へあだ人
といろをふくみしことのみに
こしぢはとかうのいらへ
もせずたゞうつむ
きてゐたりしが
四十一
やいばふりあげてすゝ
みよるに時にとしぢは
そでの下よりたね
がしまのてつほう
いだしよらば火ぶた
をきらんず
とさしつけて
なほゆう〳〵
越
とへば女ははじもみぢあからむかほを
うつむけてわらはゝ
こしぢと名をよばれ
ふぼにはなれて
しきたりじらい
盛や此ていに
にきもをけし
さらなは
よりつかず
あせすきをねらひ
てひちやうのどう
おどりかたるをことゝも
せんこしぢはやいばを
もぎとつて二ヵ三ッ
にほあたりける
ゑらんやはいかり
たちふてきの女
あやしきふれがひ
めにものはせんて
敷さしぞへをぬかんとすれと
すこしもぬけずなどりに
せんといらてども五たいすくんで
はたらかれずはがみをなしてぼう
ぜんたりその時こしげはあざわらす
じらはや二へん
つゝきいかほど
われにたいしては物なく也
そも〳〵大じを加べし
身の女に心を
かごかず
武やうはせくとも
ことこれ大でう
ぶのたましひ
ならずその
がいしんを
むるがへし
われをそん
しんらいはいせば
今そくざにゆるす
べしいかに〳〵といふ事
はみゝにとほがていかつち
のとゞろくとくおぼへし
かばこれたゞものにあらじとて
じらいやはおどろきおそれ
ことばをたゞしていひけるやう同
われ〳〵まなこありながらかゝるふしぎ
の恨みこともしらでたはむれをかせし
そおろかなれゆるし給へとうや
〳〵しくのぶる内より五たい
うごきてもとのごとくぞなりに
けるその折こしぢはおもてを
〽やわらげわれおく身をまつ
こと久しかりきけふはからずも
たいめんしてゆうきをためす
もかたるべきしさいありての
事ぞかしときいてしらいや
ふたゝびおどろきます〳〵
ゆそんげうしたりける
○江戸原ばし南てんま町
三丁目坂本之氏制表
仙女香美玄香
石相かはらず沢山
│御用奉願上候
笑顔作
国貞画
嘉
永
二
年
酉
孟
春
新
刻
美図垣
一筆莽
主人作
笑顔作
十編十一編
児雷也豪傑譚
二編三編
青陽石
応慶
出はん
一名青砥もの
かたり
十二編出板
一陽斎
豊国画
曲亭馬琴翁作
一陽斎
豊国画
笠写
仙果作
初篇
二篇
四編
女郎番五色石臺
三編
出板
名白波出
板
一雄富
甘泉堂版
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
一月廿一日
□□□□
□□□□□□□
児雷也
豪傑
謙二郎
□□□□□□□
児雷也
の下
豪傑譚
第二輯
笑顔作
国貞画
一金弐拾弐両
三十三年
松平栄雄
〽このかゞきその時ふしぎやかのものすがねは見るまにはゝはつの
ゐじんとなりてやせしはがれそのうはちはおとろへたいどきん
こつひいでがんちうのひかりするとくあたりをはらひしやう
ぜんとしてかみくらにざするありさまじらいやはし
思はずていとうへいしんすさきに
ゐじんくわんじとしていひ
瓜
けるはわれば此山に
壱百ねんのせい
左ゟしまゝにこと〴〵くかんつうすかゝる才ちに
かんじ入りせんそふたゝひじらいやにむかひ
しなんぢおさなくして文をうしなひその
そうせべく
かすみをのみ
たんすねる事
までに久しされば
きりをおこしあめかぜを
よびくもにのりてうちうの
あひだそひぎやうするべしざい
を得又ひらちせあらうみとない
ふかしきのじゆつをおこなふ仙
妻にせんどうじんといふもの也
ちしほをのむ
ときはたち
ゆたりともその
けふしもわがじゆつそもつて
どころにやぶ
此ところへよびよせたる周馬
鮭らひろゆきよつくきけなんぢ
れをとる
れをとる
もつともきた
とうぞくのわざをなしてぐん用
の為きん〳〵をおほくあつむれども
その大もうおぞらくはじやうじや
すまじしかれどもなんぢがぎしん
きんてつのごとく人をせつがいぜぬ
心ざしに出でゝ今わがじゆつを
つざふべしさりながら此ゑつを
おごなふ時はおろち入ちうりやい
いのてきやくたり
心をしづめてゑ
とくせよとゐじんは
じらいやをかたへにまねし
きひもんをとなへいんをむすごと
心ざしに出でゝ今にはじゆつくを
じらいやつゝじんでこれををまなぶにはやく心に
じゆくこくしてつひにどうしんがをしえし右へ
おもてを見しるまじ
今わがつうりきをもつ
てたいめんさせんと
そでの内にていんを
むすび口にひもんす
となふればかゞたるかう
山したちまちにきり
につゝみて見へわかず
しはしありて大風に
ふききたり
きりをはらへ
山をへだてゝ
ぢんがねたい
このおとかま
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
の年へんぼんと
ひるよくりときの
黒山こに
ひゞそも此
ぐんぜいは
るかたへ
かにやよ事
らは。日本
はしたす見
〽ゐたるに又
たりながら此者のつを恐らいやつゝじんでこれゑまなにはやく心にはやく心に
一ツのせうくわんすべし
一
月十一日
児雷也
豪傑譚
第二輯
笑顔作
国貞画
五
日本京
株金弐
岸屋宗
巻の下
このつゞきその時ふしぎやかの身のすがたは見るまにはゝはつの
ゐぶんとなりてやせしはがれそのかたちはおとろへたいどきん
ろひいでかんちうのひかりすからごくあたりをはらひしやう〳〵しなんぢおさつくして父をうしなひその
ぜんとしてかみくらにざするありさまじらいやはし
思はずていとうへはしんすさきよし
左ゟまゝにこと〴〵くかんつうすかゝる才ちに
かんじ入りせんそふたゝひじらいやにむかひ
なんぢおさなくして文をうしなひその
ゐじんくわんじとしていひ
但
けるはわれは此山に
す百ねんのせい
そうせへく
かすみをのみ
たんすねる事
までに久しされば
きりをおこしあめかぜを
よびくもにのりてうちうの
あひだすひぎやうする事しざい
を得又ひらちせあらうみとなす
ふかしきのじゆつをおこなふ仙
素小せんどうじんといふもの也
けふしもわがじゆつをもつて
此ところへよびよせたる周る
焙らひろゆきよつくきけなんぢ
とうぞくのわざをなしてぐん用
の為きん〴〵をおほくあつむれども
その大もうおぞらくはじやうじゆ
すまじしかれどもなんぢがぎしん
きんてつのごとく人をせつがいせぬ
心ざしにめでゝ今わがじゆつゝを
つたふべしさりながら此じゆつを
おこなふ内はおろち又はせうじやい
を得又ひらちせあらうみとなす
ちしほをのむ
ときはたぢ
どころにやぶ
れをとる
もつともきた
いのてきやくたり
心をしづめてゑ
とくせよとゐじんは
じらいやをかたへにまね
きひもんをとなへいんをむすじて
おこまふ時はおろちもいせうゝやいしやいしくして一ひにとうしんが遣し立しあべし
心ざしに出でゝ今わがじやゑを口を口しゆするとやく久しく穴をくりかんしてをしゆるを
じらいや〽じんでこれをまなぶにはやく心に
おもてを見しるまじ
一今わがつうりきをもつ
てたいめんさせんと
とそでの内にていんを
むすび口にひもんを
となふればかゞたるかう
山ンたちまちにきり
につゝみて見へわかず
しばしありて大風に
ふききたり
きりをはらへ
ば山をへだて
ぢんがねたい
このおとかま
ひすじくはた
の手へんぼんと
ひるかへりときの
黒山こに
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
ひゞそも此
ぐん女は
いつかた□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
らい門目ゆ
はなたず見
むじゐたるに又
一ツのぜうくわんす
じまし
うちにしろにどつと火のてあが
れりかゝる折しも一人にの大せう
とおぼしきものたゝかひすどに
〽つきあらはれかつせんのき
さいちうにて見る〳〵城の
木戸のうちにうんかのごと
くぐんぜいこみ入りてきのか
た入みだれ入ちがんたゝかふ
およびしと見えよろひものゝ
ぐも引ちぎれ身にたつ
矢はみのげのごとくしに
一ものぐるひのふんげき
とつせんかちだちと
〽なりてはたらしく事
きじんのあれたる
ごとくなればよせ
てはぱつと
にげちつたる
ときに矢一ッ
とびきたつ
てかの
武しやの
しかうへ
一トゆりゆつ
たてはろしとたつ
いたでにたまらず
□□□□
よろめきながら城のひろゑん
につけ立上りたちとりたちとりなして
われとわづけりのわき
ばらへぐさ
ぬき右へ
きり〳〵と
引まはす
せんそ
どうじん
じらいやに
むかひ今うちじにの
ものゝふはつくしに名
だかき尾がた
のたろひろずみと
聞えたるなんぢが
二父のさいでのきわ
ときゝもあへず
□じらいやはちば
しるまなこにしゆの
をそゝぎむねんの
はがみに見おろ
せばみやうくわは
しだいにさかんに
なりぜう
くわへ
のこら
ずやけ
〽おちてくわい
じんとなつて
うぜにけりじらいやは
ます〳〵いかりうらめしげに右へ
じがいは
にむかひ今
まのあたりに
ちゝがおもかげ
はかなく此よを
さり給へむねんの
さいごそ見るに
しのびをして又
よせては何ものと
とへばどうべ
うちわらひこれ
わがじゆつの
なすところ
とにて今を
さる事介
年なんぢが
ちゝのむほんの
よくははたきか
ものがたりにて
なんぢこそ
よくしらめ
うつては
そのころ
つぎへ
つきみやこの
ざいばんしなのゝ
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
みちにあらずといかるしらい
をおしへざとしてせんそどう
じん又いふかうもはや此山を
くだるべし又あふ事もあるべき
ぞとかたへのつくへのうへにある
一ヲくわんをとつてじらいや
にむかひ此しよをなんぢに
にむかひ此しよをなんぢに
あたふるあひだくりかへして
よみうかべよとねんごろに
いひきかすればじらいやは
身をへりくだり師の
じやうどうの大おんはいつのほど
にかほうすべきと七しやくさつて礼を
なすに道人はかの一トまきをむかふの
きなぞはくればおしぎや一ツのかけは
山へなげかくればふしぎや一ツのかけは
のごとくみち一トすぢとなりければ
とく〳〵ゆけといそがす道人なばり
をしげにじらいやは身をおこしつゝ
あやぶみながらかのかけはしをわたり
なけばをのへはとをくへだりてアルあぐる
せんそ道人のすがたはさぎりにつゝまれて
せんそ道人のすがたはさぎりにつゝまれて
たちまち見えずなりにけりしらいやは
しゐいのまにもとのみやうかう山にのてふも
とにをり六一ゐじんがふしぎのじゆつをかん
じてひとりたゝずとふりかへりてわたりて夜
ぬるかけはしを見ればいつしかまきをさ
まりてくわんとなりてかたへなるいはほの
うへにありければます〳〵きゐの思ひを
なしぬかくて又じらいやは手下の
ものはいかにせしやとそのゆくへば
あんじしがこゝぞうけたるじゆつを
もつてためして見べき所ぞと
をしへられたるじゆもんをとなへ
いんをむすびてまねく程に
ふしぎにもあゐたより
小ぬす人どもいできた
りて御用ざにかとへい
しくすじらいやくわん
じとうちわらひつゝがなきかといふ事
まゝにせうぞくどうほんにこたふるから灰へし
ぢいへや一へんじ
一
しあいづ二つ
つゞき給ふおか
しらを見らしない
此山中をたづね
一くらせしに金うつゝ
のごとくおかしらの
こゝにありといふ
ものありしゆゑ
あな〳〵よろこび
きたりしといふに
しらいや心の内に
げんじゆつのいち
けんじゆつのいち
じるきをます〳〵
かんふくしたりける
かくてしうぞんを
したがへてしなの
ぢさしてゆかんと
しけるみちの
かたへに打ふせし
のぶせりのひにん
ありやまひにくる
しみのた打まはり
きうし一せうの
ありさまなるを
小奴す人ども
あざみわらひあし
にてげのけゆかんと
するをじらいや
大きにしかい
とゞけれも人也
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
此上の御んじひ
にはくすりがあら
ば給はれるし
もぎしはいただ
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
そさめ給ひねと
きいてじらいや
うちうなづきしか
らばこればとらの
いせんず大事にせよ
とわがこしのいん
ろうとりてひ人
にあたへさらば
ゆかんと手下
どもを引つれてゆく
めしろかげ
ひにんは両手に
ふしおがむを見えりも
せずじらいやはふも
とのみちを閉
われも人をれ
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
はぬすみをせざ
一るゆへあのていむ
ともわれより
きよしそれせど
そくにかける
ことかはとみづ
からすで立
からそば大立
よりていかにひ人
なんぢ大戦うに
くるしむていたこ
そはなんぎなく
んかしくすりにて
もとゝのへよとて
こがねせう〳〵あた
ゆるをびにんは
くるしきいきの
したやう〳〵にかうべ
をもたけこはあり
がたきそのたま
ものさりながら
かくやみつかれて
あしこしたらず
かねありとて
もくすりは
もくすりは
かへずしよ
せんたけからぬ
わがいのちこがね
ありても丙申へ
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
やねし
ゆきぬその
うしろかげ置
〽るまでのひあがり
ておくりてひゆんは
もらひしらんらうせ
ためつすがめつ打
〽ながめにつことしたる
みゝもとにつゝおと
たかしてつ
ほうの
よ
はやく
しづめ
さそく
にとも
□□□□□□
しらいや二へん
つゞき玉はこもをぞうちぬきぬ
かほどのぎなんにおどろから
今までおもきやまひさへその
けも見へずすこやかにてたゞもの
ならざるまなこのくばり四はうを
きつとねめまはしすつくとたちし
これはしも第三べんにときわくべしそれは
さておきこゝにまたしまのゝこくしさら
しなさへもんどの此たびみやこより思ひ
うわさかくれなく世にたぐびなき
びしんのよしもつぱらちまたの
ふうぶんもかゝるゐなりにさく花
のみやこをいでゝはるかなる木
そのみさかをうちこへてけふしも
せばのうまやぢにつきてしゆくの
にぎはひいふばかりなくごよひは
こゝにししゆくしつそのあけの
あさまだきにともぞろひして
やどをたちぜんくわうじみち
よりさらしなのやかたへもはや
とほからねばこれよもしづかに
ゆくめどにゆくてのもりの
小かげより
あらはれいでたる山だちども
大ぜいしらはをうちふり〳〵
きつてかゝればとも人らは思ひ
そのふぜいすがたをやつして世をしのぶ
めい十とこそはしられけれ此ひにんの
ものをむかへ給ふとかいどうにその
〇左の上ゟしあやしき一トまにおしこめおかる
そのときしろたへおそる〳〵あたりを見れば
此やのていいはをけづりてかべとなし
あら木をたてゝはしらとすこれ
がうたうのすまひとはせは
でもそれとしられたりそも〳〵
こゝのぞく将はちかきころ来
たりすみて身のたけは八尺あまり〳〵
ちからあくまでつよくしてまゆげ
しおとくさかしまにたち
まなこいぶらにいろ白く
きはめて
きやう
あく
るいの
ぞくと此山を
くろひめ山と
いふを
へつゝさきの
おのれが名によびて
みづからくろひめやしや
五郎おにかどとこなれば
へつゝさきの
おば将を
りやうとなりきんごくの
かちころして
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
きわぎどをうしなひふみ
とゞまるものかつてなく
しゆごせし物じん白たへ
どのをのりものゝまゝうち
すてゝあとをも見ずして
ほげさりけるぬす人どもは
白たへのかごはもとよりにもつ
おびたゝしくうばひとり
ごとくにみちをいそぎ山を
のぼりたにそおもいづく
ともなくゆくほどにかごの
なかなるしろたへは
こゝちしぬべき思ひ
にて身ひとりなげき
かなしめども
さらにそのかひ
あらくれ男はなを
かざりしそのかごをかく
も手あらく白たへは
ゆりあげられゆりさげ
られきをもみなせ
りてつかへをおこし
たやふししやむばかり
なりしを此日七ツ
さがりのころやうやくいへ
ゐにかたげこまれて「良史
よらざる事なればうろたへ
手にたゝぬともんをおひすて
しあはせよしといさみつゝとぶが
びぢよさん〴〵をうばひ
しゆえんにふけりみめよき
そんなをひざのかたへに引
ぶつけおきてかんいんをことゝ
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
のくせもの也しかるにかね
てりやうわの同左へ
□□
四てかけ
みやこより
くだるときゝわが
ねやのとぎにせんとて小ぬす人ちに
給ひつけてとちうにてうばひとらせたるその手も
すでにくれしかばあるじくろひあやしや五郎しよくだい
すでにくれしかばあるじくろひめやしや五郎しよくだいし
ゐにかたげこまれ七日宮中へ〽おほくだてならべひるのごときざしきの中ゟわうにつたしきのやし
だいはやく二人
しらいやし二つんじ
さけさかなともひろげしきゆうのびぢよ
さけをもればやしや五郎は大さか
づきをかたむけながら小ぬす
人にむかひとらへおきたるさき
ほどのしろたへとやらんあだ
ものをわがめんぜんへひき
いだせとくもつくごときこは
きまにていへば一人にの手下の
ぞくはつとこたへて一トまへ入り
おそれわなしく白たへそむりに
いざなひくろひめがかたへにいざ
とおしすゆるやしや五郎はおもて
をやはらけうわさにたかき京
上ちうきゝしにまさるうつくし
さ何もおそろしい事はない
わが心にさへしたがへばさら
しなどのゝ百そうばい
かつけいくわんちく心の
まゝとゑみかた
まけてまをともつ一
つゞきしふとん二ツ三ツかさねしうへにざしつきしたがふ手
したのしにぞくところせましとゐならびたるまへには
こちより給へと
ひきよせられ
白たへははの
ねもあはず
ゑんまとや
らん君の下に
らん右の下へ
又一両
□□□□□□□□
この巻より
手をひぎ
たでて
一トまの
一トまの
うちへ
しろたへが
入りにれ
けるあと
に手したはよりこぞか
おもひ〳〵にさけくみ
かはしはいばんらう
ぜきそのまゝに
ぜんごもしらず
ゑひふしぬ
時にまたやしや
五郎は白たへとゝもに
のべなどしつよろこべるいろおも
てにあらはれさかきげんにまかせ
しなだれかゝりまくらを
かはさんとしけるほどに
しろたべはやしや五郎が
きたうでこせしかととらへ
ねじりあげてうごかせず
やしや五郎はこれにおどろき
やう〳〵その手をもぎはなしあはれ
ものすこしのちから同下へ
ねやに入りてひとりゑんげんを
なき女の身としてわれにてきたにふてき
ズミヤニ乙
〽五中の上ゟしきこへたるぢごくのあるじか
さもなくばおにこもるてふ大相
山のふることが今
身のうへにかゝる
なんぎにあやと
かとなみだ
かくまでふし
しづみゆるして
たべといふこゑ
は京うぐひす
のはつねかと
おもふばけりの
一トこともあら
むく
つけきかたくな
みくに入らば
こそやしや
五郎はたは
むれ〳〵
田のまき
の上ゟあれば
〽とてるにほどめ
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
事あらくいで
ゆかりきをあら
はしてなんぢが
はしてなんぢづ
きもをとりひしがん
とのゝゑりながら
にはへとびをりいたへ
の松をねこぎに
してうちみやりて
見せければ白たへも
又にはへをりふち
かばかりのことゆう
りきとはことをかしや
とうちわらふや上
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
こゞきやしや五郎をつきのめせば杉の大木をかゝへしまゝ
ひよろ〳〵とよろめきたるそのすきを見てしろたへは
ありあふ大せきをひとゆすかにゆすりおこそと見へ
けるが今くろひめがうちかくるねこぎの松の大
ほくをちやうとうけとめたつたるありさゆきゝも
つたへしともゑごぜんはんがくぢよがそのいにしへれ
今まのあたりに見るににたりに見るどもは
さきほどより此たゝかひにめをさまし
大ゝへつどひてゐたれどもくろひめ
じが大もきにいかで女のおよばん
とけんぶつしてあたりしが
今たい石のまたよきに
おそれてみなくしたを
まきよりもつき得ず
ひかへたりそのとき
くろひめしんちうに
白たへが手なみ
を大きにおど
つきちからをもつ
てせんよりはこと
ばずもつてかれ
をあさむきわれ
したがひしていに
あざむきてころすにしかし
としあんしつ大木の松を
からりとすて切手を
見せかれわが心にいよ
のよそむかばそのことき又
うかと手むかひなりがたしとたゞしろ
廻りゟしおもへどもがうりきの女がふこ
たへをしやじんの
ごとく
まひかふき
ひまうかは
て一ト日ふた日
とはかりことも
手のびとなりてすぐる
かち白たへは又さらし
なへはやくおくりてゆる
ずやとせめはたること
きうなりければくわせい
たんもよのやしや
春五郎手下の大ぜい
あはせ
すきをうかゞひ
ぬきつれてきつて
かゝればこゝるえたりと
戸しやうじをとつてなけ
つけげつけはたらく
こといなづまのことく
山たには見はらす
かるゑんに
いでゝしく
ともながら
つばなの
ほのごとく
あげて白たへを
せいしとゞめて
ことばをやはらげ
い思わつていひ
けるはそれ
いつはり
なくばあすば
□□まなこありながら
かゝるやうりきのふじんと
しらでふほうのかず〳〵
ゆるし給へふたゝびあく心二を
いだくまじいかりそをさめて
わがせき心ンをあらはすを
見給へかしとわぶることばに
しろたへもいかれるまなこを
やはらげてしるいふことばに
わなみを
さらしなのやかたへおくりとゞ
ナよとよのことはすこしもいは
すさしもおそれおのゝきしににず
これよりのゝちしゆたへはくろひめをしかり
はづかしめしうぞくをいねのごとくせめ
つかふ事かぎりなければくろひめ心に
いきどほりしよせんわれにしたがふべき
けしきなければさしころしてはらをいんと□右へ
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
ぬきつれて
かゝるせう
ぞくらを
はたと
ねめつけ
なんぢ
らは
手に
たらず
くろひめ
きたれと
さしまね
けば
くろ
ひめは
いか
り
ぬき
かざ
みぢんに
なさんと
つきへ
しらのや二つん
つゞきはしり
よるを白
さはかず口に
じゆもんを
となへつく手
に又いんを
むすぶ程に
むすぶ程に
にはのたちに
木の松かへ
けより大
なみわき
きるおとのすさ
こへいちゑんの
あらうみとへんじ
つゝくろひめはじ
め手下のぬす人
水におぼれつ大
しつみづくるしみしが
やしや五郎は松がへに
やう〳〵とりつきうら
たへばすこしも
なみわき
いでとう〳〵とみな
まじく見る〳〵さん
なみにうちあげられ
うちおろされうきつ
だかくのぼらんとすれば
えだをれてふたゝびなみ
まによばとおちおよがんと
すれど手あしかゞまり
五たいすくみてはたらか
れず大あめしきりにふり
そゝぎかぜものすごくおとし
うれしさいはんかたなくゆめ
うつゝのさかひをしらずおひ
たゞしく水をはきてはんし
はんせうのていとなりわれを
すくびしものはたそと目を
とゞめてこれを見ればすな
はちこれ白たへなりその
ときくろひめ身をおこ
さんとすればしろたへ
立よつてひざにひつしき
うごかせずこふりのごとき
やいばをとつてやしや
五郎がむなさきへつき
つけてこゑをはげまし
にはにへたばりふしく小
ぬす人のうごめくもの
どもにいひけるやうわん
いちじなきげんじゆつ
にて水をくらひしが
にて水をくらひしうづ
むしどもくろひめははや
かくのごとしいかさんとも頭へ
かくる今やいのちもこれまでなら
とおもふをりからなをとつて
たすけあぐるものありけりその
しらい也二つん
〽つゞきころさんとも今はわが
心のまゝなりなんぢらわれを
とうりやうとあがめたうとまば
かによばはつたるそのこゑいするとく身に
き奉らんとてみな〳〵にいに入いふくは
占したへは又やしや五郎にいふやうなんぢ
ころすやつなれと思ふしさいあれば
いましんしいかしおきてわが手に
かけすまづこのたびはゆるすなり心を
あらためわれにつかへよわが名をきかくし
はおどろかんといひさまくろひめやしやあらが〳〵
えりにいつかみてなげのけたりくろひめは
むねんにおもへどかれがきたいのげんじゆつに
おそれかつゆうまうせつろんなるにてきしがたく
思ひしかばかんねいじやちのやしや五郎しばらくきふ
くのほろを見せ手下にぞくし白たへがまことの名
をぞたつねけるそのとき白たへはかみくらにざして
かたるやうわれ人の命をとりしことなくいざ
むすひたるえんによりてきた
りゝしさいはわが身に
ゆるし得させんてきたいなさばさきの
ごとくからきめを見すべきぞとたから
こたへて小ぬす人ちおそれおのゝき
けふよりしてわれ〳〵がかしらとあほし
さかも女わらんべろうじんのき
□□□□□
ぎんをむさぼらず只ふぎ
にとみしざいをのみうば
すこぶるじん義をみがげ
ふかきのぞみのある身
ゆへよからぬわざと
とりて一大じのなんぎ
「日左ゟしきいつころ師ていのちなみを
しゆつらいせりといふじ
もらいや聞て両手をつき
師のおんはたいむ
よりおもし何
事まれおふ
せはそむかじ
かたり
此くろひゆによもひとつのおろち
たんそくしてわれず
ねんらいかの山にすみてたのし
くらすこと久しかりにちかきころ
大でうぶよわきをたすけ
つよきをくじきせうにの夜
なきをとゞむなるゑいめい
世にかくれなきとうぞくのしゆ
れうゐめうじらいや
じつの名は尾かた
しう馬ひろゆき
しりながらとうぞくをなす
なりとがたる
を聞てくろ
ひめもその
ゆうかんの
ひめいはば
ねてきゝおよび
ひひぬとてはじ
めにましてたふと
けりこれよりじらいや
此所をわがさんさいとさだめつゝ
手下をよびあつめてあんどせり又
くろひめは同玉の中がくし山しにさんざい
をかまへうつりすみて此所へゆきかよひして
朝〳〵はしゆえんのせきにつらなりけりそのとし
もすでにはやしもふる月のすゑとろりある日
心しきりにねむけをせうじ思はずつくゑに打ふせば女がてわれ
をおこすものありにをひらきてこれを見ればあうかうゆゝにてわかれたる
わが師せんそどう人なればとびしさつて礼をなす時にのじんはそう
しんにひやあせいをながしくりしげにじらいにうちむかひわれゑんぢともめかし
ゑらいやは一トまにこもりわかんのふみをよみゐたるが
〽ことすでにすじつに
およへどもおろちはし
だつにつきほひつよく
いま物三日すぐる吉
らばわがいきほひついに
つきてかれがゑじき也
とならんのみ次へ
うつりきてわれをなやますことたび〳
也われげんじゆつももつてあらそふ
貞大や二介
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
山ンこくにひゞきて山びこのこたゆる
ひまなくちひろの
〽水いとの
ことくながれ
むへじのは
したにに
めぐれり
このかである
よりすぐに
うちたち申
さん心やすく
あやされよといふまほどなくどうじんの
かたちはぎえてなかりけりさるほどにじらい
やはせんそどう人の身のあんきいかゞと心せく
そはせんそどう人の身のあんきいかゞと心せく
まゝに身がるにいでたち二タこしのいかもの内
囚つくりをたば
さみつゝてつぼうたづさへ
玉ぐすり火なはをおほくよういしつ
ようじゆつをもつてまたゝくひまに
一山つゞきなるゑちごの国のめうかられに
いたりて見るめじんせきそばだちてくもを
しのぎ松かやおひしげりて天しよく遠
見せず山又山にくもをはきて
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
ぜつへき千丈
天をつらぬき
しんこく
ならくにつゞ
いらとうだ
がひ見るに
日もくれ
きもきへ
なんと思ふ
ばかりの
めうからす
をやとも
せびくして当らいや
は山にじようさん
かを見まはし〳〵
ふたこしをいだき
てつぽうば
にそへて
美図垣笑顔作
香蝶楼国貞画○◑◑
つゞきおい木の
すぎを
こだてに
とりて
四はう
をきつと
一かへり
おらいやこの山
ひつきやう
おろちを
うつやあらずや
そのことのくはしきは
第三べんのはじめに
おくりてまづ此所に
ふでそをさむ
めでたり〳〵
嘉
水
十月十一日
抱出先生画
極頼重
源夫絵が類た極彩色
永
源氏五十四帖の引類の意を写し上に
年
二
香の団をしるし柏壷ゟ夢の浮はし
まて其名に含して礼を払ひ上りを
一一
取おもしきうたかるたなり幼童
衆源氏の目録をならはすして
覚ゆる事妙なり
西
寿福三世相大鏡
中本全一冊
大冊子はありふれする無相に増補し
現在過去未来の吉凶を希
しるし因果虚能の理りをは
まびとかに分解して児
女子の為に有答仕事
正
月
新編金蔵。梅全輯
自初編至十編大尾
をしるせり
新
板
一断同様源氏五十四帖画画
中本
全一冊
新
版
曲亭馬琴作
一陽斎
豊国画
源氏歌かる名
箱入
大小品々
江戸芝神明前
和泉屋市兵衛
W.
一児雷也豪傑譚
●
此如し
青山作
一
児雷也豪傑譚
三篇
四篇
狩
12789
児雷也
豪傑
譚三編
児雷
野豪
傑譚
譚
三編
笑顔作
国貞画
全四
女房
おさが
姫松の
下部
松平
筆巻
下部
鎌平
和泉屋
市兵衛梓
十七日本丸様御座候
まんてはおやたらしやう
嚮に漫亭鬼武主人に自来也説話
あり年を隔て這甘泉堂に
東里ぬしの女じらいやを開板せり
おの〳〵作意の妙香山蝦蟇こ
大蛇のあらそひてうれし
一封向をかりとじの初編二編と
売出せし素人細工の
手づくねの蛙の面へ美図垣が
ふきいだ
吹出さるゝ作者の
吹出さるゝ作者の
真似事大師といふは
いとかたき石のうへにも
三編目ことしもあとを
一むきがへる騒て猶も
一行板のしび出すやう子ども
しゆのみな手をうつの
山おろし雨車の音まさま
一大どろ〳〵の買人の山まく
巡松須磨太郎
美棹
ふどうよはいじやんれい
廿四拝の順礼へ
小柄杓の
恵吉
熊千屋
紋四郎が娘
多金
更科家
若殿
都守之助ゆきたり
雪高
一名紫大画
よき所に引つけて
此本の幕明に其図
口序にやうに
とそ
美図垣
笑顔
越後新潟
青楼
総手屋一
□□□□□□□□
欲四郎
熊手屋の
遊女
菖蒲
よみはしめし
ふたゝびまじらい
やはねかう山に
わいいやもからう
じてすぎのこだ
ちよりあちこちと
ながむるとききり
すこしはれゆくまゝ
にてつほうを
かたへの君かどに
よせかけてこれまで
あゆみきたりける
道のくしんのつれを
にそめてゐたりしに
ふとむかふのかたを
ならむるに火のひ
かりちら〳〵と見へ
わたりぬこはいか
にしてこの
あたりに
大かけの
見ゆる
やらんと
目を
〽司
さだめて
見る内
にひける
ものちりよりくる
ければ七かしらは
つのなきうしに
ひとしくぜんしんは杉の
こだちにかくれて見へ
ざれどこぼくの松の
よこたはりしにことならず
火のひかへもと見へたるはかれが
ふたいのまなこなりはきいだ
なんすしたはほのほのぞとく
にてあたりもかゞやきて
アおそろしくはるかの
○文ねをのぞみてかの
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
師ののたま
ひつるをろち
いせはじゆもくのうご
たくおとないのふり
いにてすさましければ
ならんとはや
鉄ほうにたま
はじちいやはこの
ぐすりをこめ火
そろちを見るとはや
なはを用いしすいと
こゝろに十ぶんの
いはゞ火ぶたをきらんと
よろこびを
なしこれなん
ねらいをつけんとそふたゝび
いしやうをのぞみるをれは小やまに
しやうをのぞみ見れは小やまに
にてうごめくものありよく〳〵うからへは
ひとつの大がまかのをろちをあらまへて
ふしゐたりじらはやこゝろづき滝のせんぞ
道人じゆつくぢけてまことのすがたを
あらはし給ひけめとかたづてのみて見てあ
ればすべて身うちにながるゝあせは
山のしみづにことならずじらいや
とつちいあらまへ吟におもひつぎへし
さきに
しらいや三紙
〽つきしらさんと談ほう
をとりなむ身にひたと
ひきつけ指らひをかため
火ぶたをきればおらひ
火ぶたをきればあらひ
たがはすかのをつちのかぎ
手ばやくたまをこめかへて
ふたゝひをろめの左りのまな
こをのぞ五てうちこみしかば
はじめのいたでのくるしみに
またぞろまなこそうちぬ
かれのたうちまはりてくかしみ
けるが大ぼくをたほれが
ごとくすさまじきおとの
山こくにひゞきてそのま
小したひけりじらいやほくそ
にしたりけりじらいやそたて
てのぼりはゝかの大がまにちかつけば
すがたをあらはし大いきついできもたえ〳〵
じらは心は道人のかたへにうづゝまりて両手を
つかへ師のきゝうをずくひたてまつりかきゝつ
日ごろのあたをとりひしぎ候ひきとつらんで
申けるとき仙そ道人くかしきいきづかひにて
なんぢ野六の道をわすれずざしまに
たけきおろちをたいぢせしゑいゆう
もつともかんするに
とをうちぬひたりゑらいせは
げき鉄ほうひきさげて道をいたひ
がまはそのまゝかたちをへんごせんぞ道人の
□□□□□□□□□□□□□
をろちがどゝき身にふれてめいすう
こゝにわれもほろびんなんぢに月ごろ申し
たるおやのあたとてむほんをせばかならず
その身もほろぶべしときやうくれたるをり
しもあれじらいやがうつたりしをろちの
口よりいちどうのはくきたちのぼり
じゆもくおひしげりたる中へおつると
見へしがたちまち鉄ほうの鉄
がんとびきたつてじらいやが
そでをつらぬき仙そ
道人がむないたへ
あたりてつゝんと
たかくひゞきけるがしんつ
じざいのせんそ道人も
そのまゝいきはたえに
けるしらいやは大き
小門かりはゝ立あがり
て□ほうのきたる
ところ成にらまへ
すがたはきりに見へずなりにき
此ときをのへを道たちつゝ
ひとつのおほかみするとき
まなこを見はりての
たりしかじらいやが
鉄ほうひさげて
谷へくだるを見て
くまさゝのしけ
山なりうごきて大あめしやぢくを
ながし風あらくふききたりてじゆ
もゝをならし見る〳〵せんそ道人か
つゞきはしり下らんとするとき天にはかにかきくもり
みたちまち
いりたりける
それはさて
おきやしや
五郎はとがくし山
より児らいやがさん
さいへきたりしに
じらいやは
けさ
うすくらきより
あかう山兵へ入
しさい
そあらんとてつ
おなしく山ふくいての
たりしにあんにたがはす
じらいやははるかそのへ
にいじんとふたりもの
ほう引さけこれも
かたりしてゐたるかたへ
にいと大きなる
をろちのちをはきてしく
ゐたるはせんとく山しちうして
どうせしときにじらいやがうちし
ならんとしたをまきてじらはやがてつ
ならんとしたせまきてしらは
ほうに妙をえたるをかんたんしてぞゐ
たりけるときにかの
をろちがはい
たるはゝき
やしや五郎が
身にあたる
とひとしく
身うちぞつ
としてけるが
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
やしや五郎
じらいやにもごろ
きふくせしころたち
まちあらしんおこりわれ
日ごろじらいやがゆう
きにおそれかつけんじゆつの
ふしぎによつてきふくすと
〽此所のゑを
小がほにかゝせたるは
お子さまがたへ
いへどもやうりきはかれとことしく
じておそるゝにたらずたゞかのじゆつに
およばぬのみなりいままのあたり見たる
いしんこそじらいやげんじゆつをならひ
えたる道人ならめまづりつめを結ほうにて
うちころしのちじらいやをうちとらんとねらひを
見せ奉らん
このわざ
なり
かためてあたりしはまつたくやしや五郎が身の
じらいや三編
やうちへおろちのしうれんすいは
入てせんそ道人をうちころ
せしなりやしや五郎はせんぞ
道人をうちころししん中
仙大によろこびてなほも
じらいやが山をゆるは
まちてうちとらんとくる
ざゝのしげりしあいだに
しのびいるじちいやは
また鉄ほうのつけて
せしいたしかにこちと
心にうなつきまづ
心見んとて国をば
んこめず強ほうを
一むらしけりこま
ざゝのゆくうちこん
だりやしや五郎は
ふいをうたれと
大におごろきし
らいやがかつたりし
鋲ほうのおれ
ともにくまざの
かけよりあらはれ
いでやりすごして
じらいやがうし
ろよりこゑをも
かいずたまし
打やいばのひ
よりにじらは
やは身をかはし
ふたゝびきりこむ
やしや五郎がやい
ばを侯ほうに丁
どうけとめはじ
めてはりあさぎか
一にかほ見あはせて
こじらいやはこゑ
ふりたてやしや五郎
なんぢはわれにがい
ゑをはさらしは
みにもまたこかずは
こそこすされとねめへ
いでゝふたりがうちあふ次いばもおそれず一次へ
ければやしや五ヶ
から〳〵とうちわらひ
げんじゆつのこんげて
うちとればなんぢがじま
やもものかずならずこくは
〽たゝかひむやくなりいざくせり
だぶときりかる日ごろにかへる
やしやしや又とがゆうかんしゆれ人
へされどもじらいや事ともせず
鉄ほうをもてあしらふのみかつて
やいばに手をかけぬどせんとせんそ
道人せうちとめたりとやしや五郎
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
ことばの中にしつたればきやつそのまゝ
一にさしおかんとすきをうかゞひじらいやひ
一銭ほう打すて玉いばを引ぬきてう〳〵はつ
としとたゝかひけるその時かたへのくまざゝのさま
〳〵とおとしてそのたけ大きなるおほかみあらはれ
つゞき
はいまはりしがすつく
と立てやしや五郎が
こしを上らへてひきもど
すふたりはおどろき
さゆうにわかれうろぶ
ところにたちまちおほ
かみのかしらをうしろへ
はねのけふたりかそば
たちよるを見ればおほ
たちよるを見ればおほ
はみのかわをもてきり
ものとしさつ矢をせおひ
そ見るとそのまゝいちあしだしてあげ
ゆけばさろ男はじらいやをうちすて
やしやめらをおふてゆくじらいやはし
せうのかたきとこれもつゞいてやしやうへら
をくらへんとはじゆることは名におふ
妙かうざんのはんふくにて大そばたつ山の
ゆみをかたてにたづさへかゝしもつ
たるたい松をもてふたりがおほを
そくでとうち見るつらつきこゞものな
ばくくとうち見るつらつきたゞものな
らずやしや五郎は目ばやくもかのきつ
はなよりしてむかふの
みねへふぢづるもて
かけ
わたしたる
谷川の
きうりうにてなみはたきよりはげし
くて下をのぞめばめくるめきておそろ
一四こゞむるき
きうのばしよ
三人ひとしゝい
あにあにあにあて
成つれてふぢしはし
ゆらめきさゆうへ
おうごくそのあや
ふさ山しづはきを
いらちじやまひろ
ぐなとじらいやを
〽ひきもどしてやしや
五郎かうつてかりし
てはねかへせばやいばはから
りとふちばしの上へおつれば
さいわいとじちいやはふみ
こみてやしや五郎にむつと
くむくまれながらもやしや
五郎じらいやを御ときそく
おもしくれんいとこんがうりきは
どみあふあしおをに
やいばをばゆみのはづに
しくつんだいさんのほきやうもかゝや
とばかりものすこしやしやからは
あへぎ〳〵此ころまでにけきた
りしが見るめあやふきふち
ばしのなかばにしてゆきなやこと
けるうしろよりいせんの山しつ
じらいやあつ
ばへはゝりつき
やしん五郎をめ
かけてじらいやは
きつてかゝれば
山しづはちともに
やしや五郎を
いだせどもぶゆうはげしき
アじちいやなれば心はいしてど
じゆうにならず山しづはこのふ
ときこゝろにばらい
やかゆうりきをかれに
かれにやしや五郎を
りきはてしもしばへざるがごちいや
とうへさせのちよか
をもとらへてんとゆんづいて
一つたつたりが
けんぶつしてじらへやけな
たゝかひをゆつりてめもはなさば
あまもるせんこくよりやたりのもの一
ほとためいきをついたりける
やしやしやしやしやしかれて
はねかへきんと身をもかき
のりいだせば上にはじちいや
ちからをきはめておさゆる手さき
はねぢ合しがたうはうまけずおとらぬがう
下よりはまたじらいやにとらへ
られたる手をもぎはなさんと
おきあがるむづみにふが
もきあがるはづみにふぢ
ばしをいざりでゝくんだる
まにやしや五郎召
はてしもしば見へざるがじらいやは
やしや五郎をしたにくうき
しらいへしらいやのみたりひとおろなる
は谷川にこそおちたぎの水よりはたい所も
の立のぼつのとしらもにへざゝでも見へ
ざりき山しづはその東木共のうへより見おろ
してしたうちしかゝつぶやくやうせつかくめぐり
あひたりしやしや五郎は今ひとりのあやしきやつと
くんでおちたかにからどあれはほかにくだうれん
みぢんとなりしはしやうのもつゆうがしぎて
せんぎの手すじといひかしてさゆうをさせ
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
此所をそ立さりけりやさて又この妙かう
さんをもぐりいづる谷川口水はあさわれ
とめさかすき所のものはつは
じらいや三品
一
き木をきりいだ
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
みをろして□ばらひ
そをもてなり二いとする
山のふのとなるがま平
とよびなせるものおいれが
かさね谷川をのりくたる折
ひゝきにふきながされゆく事矢
よりもはやくがま平おもろきな
から見てあればいづれもわかき
くつきやうの男力くみ合にいがら
ふねにおちつきたゝんけれど
たがいにしらし手ははなさ
ずかいはうせんにもしば□
ふねのはゝるにがま平
せんかたなく五六丁も
なつされしがわかくと
いつも舟をつなくし
かどへきにいればさ
をのぞ舟をいり
つけつなをいはほの
松の木へつなきふた
りに水をそゝぎか
そをもてなり
ものすへなはらず此日妙るる時に
ふねにしばおほくづみ
ゑもあれしばやねの上へどの
しりとおつるものありふねは此
けかつのませなど
してかいとりすればや
しや五郎はいきふきうい
あたりを見かへりてかき
平にむかひたすけられ
たるさいせいのおんをしや
するじちいやもせんこく
よりいきふきかへせど
わざと心はかざるていにては
そのまがたへにふしゐたり
おしや五郎はふたゝびがま平にうち
むかひあごもてうちふせししらいやを
をしへおなら〳〵われとふねへおろしは
じらいやといふやうぞくの諸本也
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
かれがきのつかぬこそさいわいなり
われかれをいましめてなんぢへあたへん
ほどにゑらいやをさらじなけへて
ひきわたさばほかひはそこばく
よろこへ〳〵とかたるうちがね平は
やしや五郎にうちむかひだんなて
さま見にすれのひらそしもべの
がまやずござりますといはれて
やしや五ら大きにおどろきがま平を
しもべがま平なりきとよろこべば
がま平はいやもうあなたのいひ
つけでひめ松えだのしんをひそかに
うちとりしなのをちくん御ほう
びのかねでなじみの女郎を
うけいだし今ぞは此戸
しゆにきちんやどわた
くしはこの谷川をのりおろし
三つゝこと見てとは思ひがけざりきいせんの
てはそのゝかせぎわかいかねは
身につかぬとは世めのひんきうと
身につかぬとは世のも
なべもきりずやしや五かがぐちは
ない
男のいかかめものわれもひめまつ
じらはや三扁
かま中はやしやうががめし
の上をきゝて大にまろころこそ
われに手んきなりてきうはうが
のゝせんこ打かたらにやあつと
やしや五郎はかな事にむかひけへも
かたりし此じらいへえうじゆつ一そく
つゞきふしきの者なればなはめをうけてとる
やつならずわれあやまつてなんぢにあたへん
とせしそおろかなれといひさま
立てじらいやを
ひきかつぎ
きつまく
水の
に
ながるゝ水に
じらいやはうきつ
同しづこつ
なかれゆくこそく
むざんなれ
これよしとて
やしや五郎と
かま平はうちわふ
ふねをこのところに
つなきおきかま平は
たちやしや五郎を
とも給ひてわがやを
さしてかへりゆくときに
京の水さかまき
上る事一丈ばかりその
うへにもうろうとして
かけのごとくすつゝと
立たるじらいやがすが
いかめかりいふくたう
かはりにうはのおもてまな
こはいざよふ月にひとしく
たんくわのくちひるまゆ
たんくわのくしびるます
ひいでおかるけんじの
きみとてもけを
されぬべうみやび
男なりかゝる
ふしござのえうに
じゆつをまた
たきもせず見
ゐたりしたびゆく
女子ふたりけれ
とものしもべとゾ
人さほをかつぎ先に
たは水にもぬれやらで
いかめしかりしいふくとはうつて
ぢらはや三郎
道にはや七ッざがり南へてのけんそ
はゝ人もさおやぐたびれ
まつえだのしんがのまこずへ
で谷の川前
見あぐれば
かたちさへうるはしくともに
すがたとともに
たちまちに水きも
いつかいちじんのかぜに
かたちは見へざりけるこの
三人のたび人はゑなのゝ領
うしゆきらしなけのからうこめ
子子藤太郎がつまみさみ
はへのこすへはとしいそじ
みさほはやう〳〵とし上取みせ
つれしは松平とてちう
ぎはおもきよびにもつ
かたにしつかとせた
らおひしやう〴〵
三人さいせんのふし
ぎきめうのあり
さまをかたらむ〳〵
ゆくさきものゝだか
道のたかびくにたはか
ゆかぬあしとはにかて
くわへとをさなこをふところし
にしてあゆむなるみさほははの
こまへにむかひけふ有けさより
つきふしきのやつなればなはめをうけてをる
やつならずわれあやまつてなんぢにあたへん
とせしそおろかなれといひさま
とせしそおろかなれといひ
立てじらいやを
ひきかつぎ
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
水の
ながるゝ水に
じらいやはうきつ
内しづころ
なかれゆくとそほ
むざんなれ
こゝちよしとて
やしや五郎と
かま平はうちわら
ふねをこのところに
たちやしや五郎を
ともなひてわかやを
さしてかへりゆくときに
さしてかへりゆくさきに
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
上る事一丈ばかりその
うへにもうろうとして
かけのごとくすつゝと
立たるゑらいやがすが
たは水にあぬれやらで
かはりしにうはのおもてまな
こはいざよふ月にひとしく
たんくわのくろひるまゆ
ひいでおかるけんじの
きみとてもけを
されぬべうみやび
男なりかゝる
ふしぎのえうた
じゆつをまた
たきもせず見
ゐたかしたびゆく
女子ふたりけれ
とものしもべとゾ
つなきおきかま平は
人さほをかつぎ先に
いかめしかりしいふくとはうつて
十九
ぢらへや三郎
はゝ人もさぞやぐたびれ
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
取上人が
谷の川前
かたちさへうるはしくともに
つれしは松平とてちう
見あぐれば
すがたとともに
たちまちに水きも
いつかいちじんのかぜに
かたちは見へざりけるこの
三人のたび人はしなのにす
かしやきらしなけのからうこめ
まつえだのゑんがいまこずへ
子十五十五郎がつまみさん
このこずへはとしいそじ
ぎはおもきよびにもつ
かたにしつかとせた
らおひしゆう〴〵
三大きいせんのふし
ぎきめうのあり
さまをかたらむ〳〵
ゆくさきもいゝだか
同断同所
道のたはくにたはか
ゆかぬあしとはにかて
くわんてをきなごをふところ
にしてあゆむなるみさほははゞの
こすへにむかひけふもいさより
道にはや七ッざがりあくてのけんそ
〽つき給ひつらんとことばを
かくればはゝこずへ国をいでしは
あとの内たびからたびへさだめ
なきいづこをあてのわれ〳〵
きりことにそもじは
うらわかき身をもち
ておつとのかたきおやの
あだをさなごかくへ
うきたびねそれがひと
しほかなしうてと
なみだもろきは
ふるとしのおいの
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
やうすばかり
のけいへもううさまゝ
それまりけふまで
おふたりのつゝがなく
此まわば此才参
むせやうのしん
九郎左衛門とらへ内
たがいにちからをつけ
おふてうぎくとなさ
のもませおきがよはう
ござりましては御びやう
きが出まする此げ
らうがおつき申てわか
だんなとかまくらでり
大だんなのごふりに
す
なら
とうさせまするはとほからずせめてもそれをたの也
みにといふ松平をつえはしらみさほはきらてよそ
ほゝゑみふころにせし此わこはおつとのかたみせい
じんして
○今のしんくはかたりぐきと
今のしんく
かたらはあゆむ日かけさへ西
たひ〳〵や〳〵やとき
へかたむ〳〵くうを見て松平の
あしをはやめていそぎ
ゆくあゆむにほどめく
〽むゞありつひ日に
いひけるはさきほ
ど道ゆくしづ
の女にとひおき
無もと村と
女らいふ所は
むかふのもり
がそでござり
ませうちと
おいそぎなされ
ましとすゝむれば
とゝまからんこと三人が
ちかきはさのやあり
のきばかたふきて見ゆれど
せまからず入口とおぼしき
所に竹の志をり戸一まい
たてあり松平はふたりを
かどにまゝせおきしけり
あけて内に入り
やどりをたのみ
けれはみそじ
ばかりの女この
しの女ばうと見へ
さんわい道ゆく
たるがはりいで
松平にむかひ
さいわい道ゆく
たび人にやをかしはべれは
とまり給へと申けり
松平はうれしくてこ
一ずんと五さほを
よびいれてせん
そのゆをた
御さいごやくにたゝ
しぬけ
たつまきがゆくゑも
去らずやわけにせつ
ふくとつきつめしがいや〳〵〳〵
一だんゐ国へ
〽たんゐ国へ
この事を
申しあげて
つらおしぬくふで
はら〳〵と申上
たるそのときのつら
さに何にたとへん
やうなくかたなに
でまけましたるを
おくさまの御しか
り今の名忠を忠義にかへて
ねがひもすみしかたきうちその
供せよとの御じひの御ことば
美艶仙女音番伝馬丁
黒油美玄橋坂本氏
あたを
そゝがすれば
あるしの女はちろり
かしぶちや
ことこち
つきてすこ
あんどの
おもひ一そなし
主じやうせけんじ
いかりに
さきに
ほりあひやどなければこゝろおちつき又さしは
ふところよりをさなごいだしてちぶさを
一ゞき里よじんあり六十六ぶごぜのばう二人の
をさなごいだしてちふさを
ふたますれば松平太ずへの
をもみなどずあるじの
女はおめをたきて三人にゆふげを
すめ六ぶごぜにもすゝむ
ればうすき
ふとんを
おもひ〳〵の
たび人に
□□□□□□□
あつてし
だいにあ
給へとてある
やかに
□□□□□□□
ほどな
見ればおつとのかま平
なりときにかまめ丁
おさがとつれだち内
しておもて
よりかへりくる
もの有おさが
はくとよふこゑに
あるじの女はしりいで
に入てたび人
におもひくに
あいさつしてける
がこすへきほら
三人を見てこそ〳〵と
おもやに入りしが
あはてふためき
このかたへはし
りいでかたへ
の松かげに
みのかさきたる人に
みのかさきたる人に
さゝやゝ事はさしくして
ふだりつれだちうら
口からおもやの
かたへばいりけり
三
永
嘉
版
新
一
戌
目
録
自初編
大尾
新編金瓶梅全輯一
至十編
大尾
曲亭馬琴翁作
一陽斎豊国画
曲亭馬琴翁作
女郎花五色石台四編
一陽斎豊国画
小本
女今川北本
中本
女今川に
女用文章
中本全
寿福三世相大鏡
や本
女消息往来同
女国答
此冊子はありふれたる三世相に増補し
現在過去未来の吉凶を委しくしるし
女躾方同
女大学
因果応報の理りを審りに分解して
児女子の為に有益の事をしるせり
長須とせ本
源氏名寄同
四
書肆甘泉堂江戸芝神明前
書肆甘泉堂江戸芝神明前和泉屋市兵衛
一
しらいや
我けつ
ものかた
八里三編下
はじ
笑顔作
国
貞画
児雷也
豪傑譚
三編下
本堂永一
林堂泉丸
明にけんかつてのかたに女のこゑあさいひかしくおとすれば
けりのものどもおきばでければあい〳〵によやのごとく
あさげをすゝむればおの〳〵たうべてしたゝとゝのへ
やどせんおきて六十六ばごぜのばうこのやを
いでゝゆきにけりおの三人もかたのごとくはからひて
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
〽おつれにはめづらしけりときにこのやの
四日ばうおさがみさほがをさなごをいだきしを
見てあやしてゐると見へとりしがその子を
手ばやくかきいだきおもやを
さしてはしりいるそれと見る
よりげらうの松平つゞいて
いらんとしたるときむかふの
しやうじをがらりとあけ
せうにをかたてにひついかみ
しらはをひきさげ立いづる
二の巻なり也かくてその夜も五はうのかねひ
こゆ人みさほのうわぼう三人ふすまのうすきもてなしも
たびづかれにやすや〳〵と杉いりけるがいつしかこの夜も
男ありつゞいてかま平
おさがのふたりも手に〳〵
きれものをたづさえて
立いでこずへみさほをおつたりまく
すのときをさなごをとらへし男こゑをたて
龍のしんがつまこずへ入さほのみたり
のさしぶりにてあひたりきとこ原かけられて
こすべとみさほかほうちまもりて目にかどたて
ヤがたづまきあら九郎なんぢをたづねにたびぢの
しや〳〵おつと枝のしんをうつてたちのき
ヨリ
おいへのちやうはらふだきの
ちや入といふなかばより
又さほがひつとりおつと
すま太郎をも手にかけし
こくあたゆんこつめよる
ふたり松平は
ふたりを守り
松平おさがを
うち止らんと
ひとしぬきもち
ひかへゐる
あらたらは
ちわらひ
かしい
めいためら
枝のしんを
おつころせしも
四すま太郎を
手にかけしも
みなこのためまきあら九郎なり
かたきとねらふもぶしのいま
われにむかふそのときは是この
しがきをたつたひとつきやしき
にありしそのときからみき
日ほそもじにこがれし
われ〳〵なびけばけばはも
われ〳〵なびけばけはももら
いんきよとのゝしるなかにし
こひぢのことばちかよらんには
をさなごを人じちとせし一つきへ
をさなごを人じちとせしつさへ
〽つゞきあら九郎三人おほを見あはせて
こぶしをめぎりはをかみて。はら立置みだに
くれにけりみさほはやう〳〵かうべをあげ
その子をゑばにしたがへと
いはれてそんしがされやうか
はゞねのてまへはづかしやと
いろを
ふくんで
あら
九郎が
きしつけなきいる事をみさほがほさきへつきつけてどうじやぐと
いふこゑはとらのほゆるにことならずまたかたへにはかま平が
やいばはむらめくでんくわうせきくわあしらひかねしこずへが
いのちすでにあやふきその所へ
おもてのやみの
うちわりして
ことつの矢
とびきたつて
図
松
まも
れば
あら
がんしよく
すこしやはう
げてそはどう
なるおことがことま
なりおことがことは
この子を一たんかへしやらんが
まことこゝろにしたりふかといふ
ときみさほはをさなごをまづたまし
とりて松平にうちわたし手ばやく
かたろやぬきはなちたつまれにきつて
かゝればあら九郎ゑんびをのばして
みさほをとらへてうごかきぞ
ぞれ参たりめをかたづけよと本蔵の
したよりもま平はこまへをはたまと
にくまへていにもその名はかまし
内かまながみぎりの
かたへはつしとたつ
あつとひとこゑかま平は
しかいにどつとたほれ
けりみれはふゝぎと
あさるごずへまた
のゞめかたなを
さゝんとす
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
なのりもかへぬがそのいぜんはあら九郎
さまのしもべにてだんなのいひつけ
枝のしんをぶちはなせしもこの日ごろ
だんなのけんじゆつをきみしたる
ばちあたりこゝまで
ちやうどころされに
きたりし大ばるもの
なんねんしろときつと
かゝればこすへはむやくの
もんどうなりおつとの
かたきとするどきたち
さき松平はふたりの身の
□□□□
うへあちこちとこゝろを
くばれはかま平が
女ばうおさが
ものをもいはず
ほうちやうにてきつて
かゝるをやいばをもてちやうと
うけとめよろめくところを
松平すかさずおさがゝかたさきちやうときるかま印は
まゝみずへとふたりにはへおりたちたゝかふたりそれにも
少しもめにかけずあら九郎のやしや五郎又さほのゑりがみ
かいつかみてにはのしき見におしふせてこゑふりたてさあこれ
からはわれしだいなびけばかきもなんぢもしあはせいやだと
ぬかせばつたりともうきめを見するへんをしろとするどき
ことば松平はをさなごをふところにせしがおさがをばたゝみかけて
うつときにをさなごをふところよりとりおこすわつとなきだす
こききりてやしや五郎はまたをさなごをひかろいとりかたなを
おきしや
五郎に
きつてかゝれば
こしやくなやつと
えびらにこずへが
んごらにこすへ
しらはうけ
とめたり
出身此うちに
まも
なく
ごすへと
みさほが
ぎりつくる
をものともせず
とう〳〵こすへが
やいばをうち
おとしみさほが
かたなをかばひ
かたなをかはむ
とりこすへを
きつかにしると
まへて
うごかさび
えづに
みさほが
たぶさを
つかみ
日をひたりの
あらて
いたりし
をきなごを
はるかにけのいゝ
だびゝをとり
なほひとり〳〵に
かたづけ
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
〽次へ
ゑらいや三部
〽きすやにみさほが
かうべをかんとすれば
またのやさいぜんの
やぶせうちより天いと
つよびきたつてやしや五郎が
か□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
ひやうとたつやしや五郎へ
いたづににまらずやいず
もつたるもとにうしろいらふ
のけぞつたりこずへ
のけぞつたりこずへ
金ほはうれしきに矢の
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
やぶを
松平はおまがの
ことりきとしてにはに
なさいるをきなり
だきこり
辺かたむにあまれるかなを一丁
たづきへてしづくとこの所へ
あゆみよりこずへみさほい
かみくらへどつつとざせば
こばへは大さにおどろき
がんしよくにてこはふゑんなり
高さでゆみの助がまつ
あたりへさまさんとはこゝろえい
といふとい文さかすこよばや
いだしあにぎみに大きゝねん
ぢうきみのころにかなはず
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
とておんいとまになり給ふ
おつとのおうしいのやざのふてよ
高さごのいへだんぜつその
かなしきのせんじんばんとおん
身のうんのつゝがなきはせめ
ものわらんがよろこびと
のぶるかたへに松平八身を
ちゞめうたきうちのおんとも
して出たるかひにけふこの
ところにてあら九郎に
出あひせうぶとよろ
はぶかたたのてごわさ
とかたるをなかばきゝな
がらゆみのぬは三人に
ひかひ
も一
けふし
けふし
八八八八八八八
□□□
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
せんぎあり
てきかゝり
みればおあふ
やうすを
永いもこのゝさう
きゝかと見るより
かま平をいたをしぬ
かたきとねらふあら
今きりしとをとりて
やらんとやころをはかりて
かくのとほりあぶやうりきとしそへ
しらいや三紙
つゞきよろこぶめんしよくこれぞしなのゝ
さらしなぶゆうのきこえからさごのゆみの介とて
かくれなきけんじゆはゆうやきすさまじきわかもの
かくれなきけんじゆつゆうやきすさまじきわかもの
なりとしられたりときにあら九郎の郷ゑや五郎は
むつくと
おきあがり
身に立たる矢を
なぐりすておもやのかたへ
にげ入たりゆみの介ははがみを
なしつゞいていらんとしたるところ
一やうのはゝきたちのぼり
いん〳〵として四はうもわかたず
さすがのゆみの介もとはうに
一くれしがまたもとのごとく
はれわたりけるまゝゆみの女は
みたりにむかひきやつに
ふしぎのはゝき立はこたろえず
ひとたびかれを見のかすとも
てんちうきたるときはかぬらず
おのが手にとらへんこずへぬ
いもとのみさほ此よま平は
枝のしんどのをてにかけししもべの
かまはやかたきのかたわれとゞめをさして
なき人にたむけよりしといへる
ことばのしたよりぞ
とずへみさほくははしり
よりかま平にとゞめの
かたなしつてんばつ
火げんめいをうけしなのをうちしは
きよねんの事ことしももはやしも
ふか月すこしのゆかりをもこめいし
此ゑちごへかつりすみ妙からん
のふもと谷川右に
すまゐして
虎
きこりかやうご
となりさつかめを
おひ日にち
山より山にいり
ゑものをとりてくらす
うち此ふもこむらに
いかだをくだしまたしば
ふねをのるものあり
名をかま平となのる
よし人のうばさにちか
きころしなのより
きたりしときくより
こゝろにうなづきて
もしやかたきのあら九郎
ならんかとひそかにきて
そのつゝを見ればたつ
すきがしもべかま平
なりきやつひつとらへて
すできなんとき
せんきをせんときかゝて
たりしけふのてんまつと
かたるをきいてしやう
じうがあんどのおも
たうくるしみしはこゝち
よくこそ見へにけり
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
松平はおさがと
松平はおさがと
かま平分なきからを
かたへのふる井へ
うちこみけり
ゆみの介ふたび
ざになほりて
やけんはわれ
きよねんくにもと
をしゆつたつせしは
大このさらしなさまもん
どのゝめいをひそかにうげ
わざとふけうとかちうへ
いひふらせしとの事ひそかに
いたりきかせなんからう
たるひめ松えだのしん
やみあせられその一子
十ま太郎たいせつの
茶入をうばはれその
身もわうしそはみな
たつまきあら九郎が
しわざといふ事つぶさに
哥のゝ御じやういうわがかくれがへ
□
しらせあるゆへしさいはのこらずきゝ
しつたりこははからざりきひめ松家の
大へんそれにえんくむいもとのみさほ
をさなごかゝへてがたきうち男まさりの
ぢばちはやして
なれぬ
たびぢに
いでつらんと
こずへぬし
おもふばかりに
せんかたなくいづ
こをあてに
さがすらんと
おもふうち女ばかり
女のかたきうちすけ
だちせよと思
また
かないに
御ないゐ
アヽありがたき
とのゝみこゝろまた
ふたつには九しうにて
ほろびうせたるをがたさへもんあ
わまれがたみあるよしふうぶんのみ
にていづゝにありやゆくゑしれず
このざんとうをさがしいだせと成
こをなしにけるゆみ
一の介はまたいふやう
久しゝあはぬなつか
しさにわがかくれ
がにともなはん
しかしてかたきを
たづぬるしゆだん
ゆるりとかたらひ
申なんとゆん
えついて
ゆみのみ
さきへたち
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
をとら
なひつれて
かたがへ
いそきて
あやく
ゆきにめん
一つはなしぶさつたつた
〽いで此ころのしち
ごの国にはがすの
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
はんせうはしやうと
のきをならべけいせな
たがひにやづくりをことも
おもひ〳〵にふしんのけつ
こうをつしければ
き声よきせんのへだて
つゝきちう
同十一月十一月廿一日
やをわかぬ
三原せんのいと
なまめける
げいしやめこゑ
たいこまつしや
がきら
がきはき
うためぎ
はふうちの
はんせうは
此にいがたに
かたれなき
くまでやの
よく四郎
くわかたり
まなこの
つめに
火をともす
といふなる
りんしよくもの
かゝへの女郎を
せめはたり
小ぢよくは
□□
なかきず
たへぬほど
たへぬほど
しかりこらして
つかひけりを
ねんいぜん
じさん金を
もてこのくる
でやににう
ふにはいり
○
□□□□□□□□
一〇
しんだいを
日に〳〵しあげ
今は大がねもち
なれどその心
ばへあくまでね
じけいへつきの
しんるいのきう
しんがいの
そすくはず
かうりを
むきぼりて
一へのなん
こゑをいこと
はずいりう
との身ながら
わがまにつ
のりいへづきの
むすめたがねを
いふせく
おもひて
ことばきた
なゝおひつかへど
たがねははゝの
身まがりし
のちはよく
わがをまこと
のちゝのごとく
うやまひかつ
しんだいの
いまのちゝの世よりしてなりと
やさしくつかへといさゝかも
さからはず此七八日いぜん
よりしなのゝくにの
れうもさらしなけの図
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
る
○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○
印の
このゑちごゆう
れきとびろうし
ひそかに此くまで
のせんせいあやめがも
とへきたり給ひけふふら
ゆきのぎんせかいこがねを
ちらしていつゞけのおつき
一にしたがふわかざむらひ
うつゝぬかしてあそびどよ
めくおゝ二かいから二かいには
むすめたがねしんざうげい
しやもろともにふりつむ
ゆきのけしき
ゐしがおもはすも見おろひ
へいのそのしたにとしのよび
ひ八十六七まへがみだちのいろ
しろく目はなだちいやしからせん
二十四はいのおひつるかけわち
つとせおひやれがきは次へ
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
ながばゝやぶれ
こしよりした大曲きに
うづまれてひしやくの
おしらのみあらはれおたては
ゆきにつきてさむきにや
こゞくけんくるしきこはねにてうめき
さけぶこゑめもあてられずたがねは
見るより目にもつなみだふたりにむかひ
ていひけるはわれ〳〵みたりはよいけしきと
こるをながめてたのためどへいのしたなるあのわか
雪をながめてたのしめどへはのしたなるあのわか
しゆはやるにこゞへてくるしむといすぐふてやらんと
おもへともてゝごがきしつのむづかしさにすくふたよりも
なきものからといへることばにしんざうがくをすくへばすくはるゝ
むくひはありときいたればどうぞすくふてやりたきものたがたさま
これこう〳〵とさゝやけばたがねはほゝゑみともかうもといへばしんざう
二かいをおりたちからうさしのびてさしかざしすそをかゝげてゆきのなか
にはをつためてへいぎはのようじんぐちにてをかけてあけんとすれど
こほりつきあかぬにじれてちからをいれやう〳〵と戸をあけつゝも
このかたへうらかきごしかほさしいだしこれじやんれはのおわかしゆさん
此大ゆきにいつまでもそこにさうしているときはこゞへて今にもしぬ
ほどにこちのむすめごたがたきながごしんせつ人のみぬ事にわしとつれだち
はやくにはよりこよかしといへることばにじゆんれいはさもうれゝげにかうべを
もたげこゑふアはしていひけるはしかられぬうちゆきませうとおもへどさむきに
こゞへましてあらはたちませずゆきはだん〳〵つよくなりますわたらはけふこゝで
同六十一筋
雪にこだへてしぬ事也
おもへばかなしうござり
たづおやさしいそのおこば
さやうならばと身をおこ
せど雪にすたしか
なればたゝんとしてはこの
なかまたもたほれてよし
まかへばしんざうぞを
のばしやう〳〵とおこし
てやれはべいに手を
かけやつとてそは
はんしんしんしんしんしんしんしん
まみれいるいは
こほりてつちゝ
さがり目雨あ
てられぬふ
ぜいなるを
三もなへば
はのねも
あはず
ふるひな
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
にぞ
ねば
かの
じめん
れいをまきべて
にしのばせおき
にぎかめしを
あたへゆをやかて
あたへゆをふりて
かにはかするに
そじゆんみいは
人ごちつきて
やうやくおのれ
あへりけり
すでにその
口もくらくれ
てもゆきあ
かやゝゆへまだ
よひとおもふ
にはやくもふけ
ゆきてねより
のかねはあそび
やがよひよりか
またしぎ
き折らもちへ
かのかだにはかに
さはぢしくあるゝ
四郎がこゑとつれ
しくこゑたなぐものゝしりある
むすめたがねのたぶさをつかみすごそ
わかしゆのゑりくびをこしへてち
よりひきづりながらいふをきけばか
めがどこのこゞきかしれぬやつをひきがし
めがどこのこじきかしれぬやつをひきつじ
こみて斗きべやでのきしむかひさけよめし
はこぶよしちくりあふておやのつらへどろほ
わかしゆめ二十よはいもおしがつよいきに
のやつだその名をいへだゞしどろぼうち〽つぎな
ゑらいや三郎
つゞきあい
〽りめてごき
をせうと
おもふのか
これわかい
ものこいつ
めをきへ
くゝつておけ
ときへきは
げばわか
しゆはこゑ
ふるはし
ふるはしわた
くしはじゆん
れいにさう
ゐござりま
せんむすめ
ごさまの
おじむに
てといふを
もかまはず
よく四郎
よく
むだこと
おだこと
いはずと
だまつて
内ろとはたも
とにらまへ
ねをねめ
つけて
われがが
わざと
香の
□□□□□□
うねどうするか
見てゐろとふん
だりけだりむすめ
ざりいだりむすめ
をもとゞゆる女郎に
いひつけてかつでのかさへ
おひやりてまたかのわか
夜を男どもにさづ
してしばりからげんとせし
れこそあれきみなどのゝ
わかとのつもりの介あい
かたあやめにあないさせて
入来り給ひ此ていみるより
またみよりありしよくにらをし
よびちかづゝればよく四郎は
よびしさりたゝみにかうべを
よりつけてうやまひかしづき
たてまつるつもりの介どの
ことはをいだしせんこゝよりの
いちぶじじうはのこらずきい
たりむすめたかねのじやらんが
あのじめはれいのあだと
なりうき物を見たるもいと
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
おぎのかたへふりむきて手を
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
〽うなたらけばきんじゆのさむ
がらひせようざふといむながら
手をつけばなにかさゝやき給ひけれは
また伝は身をおこしてたちてゆきごがみつひきかけてうはづゝみ
大きく見へたるそのなかはいづれこがたとしられけるを
よく四郎がまへにおきそのまゝ立て腰の間へ入にけりつもり
の介はよく四郎にむかひこよひこのやをさはがせしじめんれいは
にくけれどおのれがあすびのじやまとなりおもしろからず
こよひひとよはじゆんれいをものをさ
小やに乗てやりあすはつとめておい
とせよ今ふるするにこゞへてかれも
しにはてなばふびんのりたりむすめがへ
しざせしこよひのしまつかの
れいとむすめをばあつかひがてらの
此かねにてわらひにせうちのことも
をきゝよく四郎はゑみかたすけつそ
れ入たるそのおことばおもなかり
のかみばなにておふせのごとくは
らひませういのちしやうがな
じゆんれいめあなたがなくば
うきめを見るはほうものかと
にゝみつけまたつもりの介の
かたをむきてむよめがこと
までおころぞへコレあやめ
ごたいせつにとのさまをいたし
ませうぞけふのおれいを
おはしよりよろしく申し
あげくれよふけますれば
ぎよしんなりあそばしまし
これわかしゆももこの
まきべやはやくいつて
ねてしまへといはれて
わるしゆはこは〴〵な
がらもとの所へこそへ
と此処を立てゆき
にけりよく四郎はかね
いたゞきふところ
はんぢやう手のさき
でひねつと見つゝ
わらひがほ
あいさつしてぞ
しりそきねあや
めはあかしを手に
とりてつもりの心の
さきにたちおのが
ざしきへいぎなひ
おくさてこのつもり
のめどのはせげんの
きこんをはだりて
むらさき大じん
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
をりをはじめに
しほのついと
小そでおび
のくは返し
しらいや三軒
かゞきしさよふけてふこめをさまし見給へば
あやめのをらぬにおきあがりたす
見てあればあやめにあらでこのやのむすめ
たがねなりつもりの心はこゑをひくうし
わがよびたりしあやめよりまたひとしほの
ながめあるまだはつ花のわかゑの梅
手いけのはなのふりそでは
たをりてほじやと
ゑんまることば
たるはそこへ
うつぶしてそで
にてかほを
じらいや三宿
一出しやはせなるに見合
のたまふことのははいか
りそだちをおもぶうめ
され事なんとは
かしうはんべるかしと
いふをうちけ
の介うき川たけの
けいけいせいはまと申
なきものなれど
時のきやうにへよめ
なぐさとそれにひき
}
かへおこれがしんせつゝ
くるにこゝへしじゆんぼい
をたすけししついにわれ
いまたしうしんおこりて今の
やう恋につもめしこすちの
ふるとけてあふのはこれたがぬ
とふりのたもとをぬかゆるこば
たがぬはかほにはしゆゝぢ
ゆるさけ給へとにげんと云
つもりそらはなぼすりより
ゑてはこひぢべちにまた
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
こゝにととらへたるそいはかばな
さずたがぬにむかひ事にすら
しきとひにははべれどおことは
あるこよく四郎がじつの子ならず
なんぢがちにはちかきこの
しまで。人人いやうとのこまで
中といふ事はとくよりあり
ものがたりにおい
れはよくもしり
されどいづくの
ものといふ事は
くわしくわなみに
とひあきちめおの
れが出にふがら
せばとれにまし
たるよろこびなしと
きかれてまねは
□□□□□□□□
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
ちゝがこのや
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
まだいころと
おもんども
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
ねんだきの
□□□
たいかた
ほうちかくし
はづかしくゑばじはことぞもいでかねしがやう〳〵といひ
けるはもつたいなきあなたりおそばものいふ事
さへはゞかりあれどさきほどのおんめぐらにおの
しもつしたりに
じめんれいとわたくしがかゝきめ見ぬうへちゝまでも
おんかねさへにたまはりしおやれいのべんとおもへども
てあやめはおそばにをらざればたよりをゑざる
その折しもふとよび給ふにうれしくもおそば
きたりしふつゝかものかととばたまはる事さへも爰
抱玉筆
といふ
むかひてあだ〳〵
五十一
たんしびやうぶの内へもしくいらんとおも
よく四郎はみゝに口何かさにやきむらむ事也
をつれてこのやがたちてめうえつれけけ
ことのやよふかはすいせどもつもり給へはおいひ
ふせいおともせずしてゐたりけんきてよみゆらは
やな〳〵上人なきさしきんあやあをまひきこゑを
ひぞめてかたるやうさきがたそぢがつもりの女と
むすめたがねのやうすを見て心にいかるしつての一
ありさまきみけいるは
見あげたるしつあればもと
アその男をからむはもつ
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
よむしはかた
らふしさいあり
わなみもしつ
たる
かに
□□□□□□□□□□□□□
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
にもなり
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
ねとつもりの
や介ねたる所
をしのび
とりたがねを
おもふぞん
ぶんにこの
して
ふり
ふに
むかしは
しなの
くに人
にて
かけもの
をことにして世にいふわるものづき合
のみその君はたしかがん入とやらんと
ふれぶんきくよりつもりの介あとは
きかずとよきしんだいしあげしかれは
りはつものずいぶんだいじにおしづけよ
やがてらく〳〵このやをひとりよきむこがねを
むかへつゝはんじやうさすべきわがこよろ
なびきてよとて手をとらふたがねはふるへて
□□□
ぞゐたりけりかたへのびやうぶのそともにはとく
よりうかゞふけいせいあやめたがねとひすくつもり
の介はなしごゑさへろく〳〵にきゝとれがたきゆごそ
なれどもおり〳〵きこゆることばのはしたがねに
しき事かきくど
くなるつもりの介ゆごろ
あやめはこのとのをおきて
ほかにはあだまくらかはす
こゝろもなきほど
にのぼりゆ
たんとうにて
さしころさば恋のいとんはそくざ
にはれまだそのうへにわがいふ事
今ひとたびきゝならばぎやうてん
せん事うたがひなしきうしなけの
わかとのつもりの介といひふらし
一このやくさ
大じんそのいぜんはわれと
国さへひとつにてねづみ
のしゆくのがうしかせが
れ太郎とよびしやつ
なりしが今はそう
ぞくのかくれなき
じらいやといふ
大はす人われは
かやつにあだあ
〽四つめたるとひの
山此てい見るよりしんいの
ほむらいかにしゆじんの
むすめとて恋ぢになり
てはあだがたきねこるならば
ねこれかしたゞにはおかじとまゆ
さかだちそでもたもともくひさきて
いらんとけたつたゝみの音それと
さとりてつもりの介たがねをつぎへ
一おしやればたがねは何もしらねども
そのまゝらうらへすべり出ぬかる所へ
よく四郎しのびきたりてあやめがかほ
見るとそのまゝ手をとらへちよときたり
ねとそでひけば見むきもやらず右へ
ればこよひの
うちにさし
こゝつさん
手にあましば
あいづしだい
所のだいくわん
かたらひおけば
たせいをもつてまこ
とせんおことはたが事
そうちとつてより
をはらせよさきに
かやつがかねづみ
くれしをひしきて
見てあれば
しらいや三編
つゞきころに
おぼへのたばこ
いれよく〳〵
おもへばそのいぜん
かみがおやなる
かゝたがおやな
はた作をうつ
たるときに
めとしたるたばこ
入にうたがひなし
それをよく
しりしはつもり
の介がにせう
といつはるぞらい
やが手したを
よひにとらへ
おきがうもん
すればかれが
はくじやう
かのじらいやも
わがすじやう
とくより
しつた
こゝろみに
かねを
くるゝに
ことよせて
手わたし
したる
たばこふ
かわれ
もつて
こよひは十ど
さじこゝろを
すへてはからへと
いへどあやめは
いらへせずほといふ
いきをつくのみなり
ときにおもての
しやうじさへ
あかるきに
まひるのごとく
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
ながらよく四分
しやうじ
くらけば
雪をもて
にはにつゝりし
大がいる
くわゑん
をふき
ゑん〳〵と
はらへ
ふきあげ
これは
見やる
うしろへ
紙白せう
ぞく
同断
づれんの
しいびの
ものよく四郎を
さゆうより
手をみつ
とらへてしば
なは口にははや
くざるぐつわ
あれとおどろ
てあやめをも
おなじくとらへ
てたかてとて
これにも
やはが
さるぐつり
はめれば
にはより
どろ〳〵と
でたちの
しのびの
ものあめ
つゞきにはのかたへにうづゝまるそのとき二かいにじらいそは
むすびしいんをしづかにほどきしやうじをあけてにはを
見おろしひとりゑみして二かいをおりたちしうぞくに
うちむかひあいづをたがへずきたりしはたいぎ〳〵そのあたりは
うちむかひあいづをたがへすきたりしはたいきく
おごにうちのせさきへつれだしかねてのところへかきゆけよ
またしが手したをよくゆらめがとうへてござうにきうめい
せりそをばいかへしこのやのむすめたがねをもかごにかきのせ
われよりちとからつゞけよかしといへばいちどういらへしや
おふとこたふるこゑとともじらいやはゑんがわへいづればかき
よすのりものにのりてゆはなるようじんぐちいぐれば
つゞく手したの大ぜこなりにいちにんたちもどりゆきを
つかみてかたへなるまきべやめがけてうつつぶて音ど
美図垣笑顔作
香蝶楼國貞画年
虫木
わらづとさげてじらいやが
ひとしくまきべやの戸をばうちからぞと
あけてぬつといでたるじゆんれい悪きち
かへるうしろにつきそふて
いづゝともなくゆきにけり
是より四へんのはじまりがかたき
うちとなり此じゆんれいが
いちぶしじうそ御らんに
一入まづ此下は
めでたしまは也
吉例口上
あばし
南てんま丁
坂本氏製
美艶仙女香
此たび別て薬種をゑらみ
精製仕候間泥山御求めて
被下候以上
版
新
歳
戌
庚
嘉
永
三
児雷也豪傑譚
十二篇
十三篇
十四篇
美図垣笑顔作
一陽斎豊国画
今業平昔面影
初編笠亭仙果作
二編一猛齋芳虎画
湖月百人一首
中本
一冊
源氏五十四帖画画
中本
一冊
源氏歌加留多
筥入
品々
源氏絵かるた極彩色
源氏五十四帖の引歌の意を写し上に
魚の図をしるし桐壷より夢の浮橋
まで其名に合せて札を払ひ上を取
おもしろきうたかるたなり幼童しゆ
源氏の目録を覚る為なり
江戸書肆
芝神明前
甘泉堂
和泉屋市兵衛
四福
児雷也
豪傑譚
上丹
児雷也豪傑譚
四編
笑顔作
国貞画
全四冊
芝神明前三嶌町甘泉堂梓
同断同右同右同右同右同断同断
世にいふ蛇合戦の初りは続日本紀稱徳帝の時世
千七疋甲甲之八代郡蝦蟇陣列広司七丈南向去及
日暮不知去処○莟聞集魁都気劇高陽院殿南
有堀蝦墓枚千為二群左右相構戦或或殺半死如レ此
終日京師人争見ゆへ其後の文にも多見へたり下に顕す蛇と蝦迫
蟇の戦に蛙の舳蜒をもて蛇を殺せしとは艮山随筆にありや
是等の事を記しは蝦蟇と大蛇に因あればもて序にかふるもの也理
天保十二壬寅年正月美図垣笑顔
のほとんさんやうにていたん
ねすみ
嵐の
信濃国
しやく
宿
村長
持丸冨貴太郎
多しいやせやうやうといふ
児雷也妖術を以て分身し大鰐鮫
をあかはして永尾家の陣代八鎌鹿六郎
を始討手の兵船をくつがへして海中に溺す
ゆき
架電
たへ
児雷也
九雷也
水屋敷の
陣代八鎌
鹿六郎
ねすみじゆく
鼠宿の
女馬士
おさち
一一一一、、一、、一九一、一九一九一、一九一、一九一、一九一、一九六、
大磯の歌妓
横櫛の
於六
よみはじめかへつてとく
くまでやよく四郎がかない
すべてのものどもはよふけれ
いひじらいやがあるじを
はじめたがねあやめらを
つれゆきしことをしらすよあ
けてのちやうやくさとりて此
よしながを家のぢん代なる
八かましり六郎へうつたへければ
しる六さめぞくくみこをした
がへくまでやへ入りきたり見べ
よりゐあはせたるきやくを
のこらずからめとり事のじつ
ふをたゞされしにたれるくだん
のしまつをみるべきみな〳〵めの
わくしつるのみせんすべもなき
そがうちにこれも南三日
いぜんより此やに
ゐつゞけしてきんべ○し
をゆみづのごとくつかひ
すつるひとりのたび人あり
けるをかないのものごとも口を
そろへしる〴〵とつぐるにより
しる六こゝろえそのものを
わけてきびしくきうめい
するにかればしなのゝ国人
にてさらしなのこふりのもの
なるよしあからさまにいふを
きゝてしか六まゆをひそめしがわぎ
そのせいめいをとはずたゞたび人にうち
さがる〳〵
けるこそぜひなけれ○はなしふたろにわかる此
くまでやのべるそうはにいがたをはなるゝなく八九丁に
してさどの国を見わたざるゝはまべにて二かいづくり
せんとものといふといふといふといふといふ
も目立ほどそとねばしの松がへにならびてたてる
石どうろうもきもふのゆきのつもりたるおこり
たかぶるたかどのゝのきはひわだの一まいふき内
つらゝは
しろかねの
みがきあげ
たるけつかうづくりはやあけ
ちかきにはのそとおせばきり
りとしをり戸の内にはかねて
ゐならぶ人ゆきに見まがふしる
せうぞくその時かごを四てう
ならべゑんがはまでかきつれて
まつ一ばんにゆうぜんとかごを
いづるはじらいやにてあとにつゞ
きしたがねあやめこれもかご
より立いづればかのしろせう
ぞくせしもの一人にしらいやが
まへにひざまづき〽かねておふせ
つけられしとほりこゝをまもる
ものどもをばみなものおきへ
からめおきかくのごとくさうぢ
とう仕りて候といふをじらい
やきゝながしてにはを見はらす
ざしきの内かねてまうけし
大火ばちのかたへにざして
きゝてしか六まゆをひそめしがわぎと〳〵手を打かざしたがね
そのせいめいをとはずたゞたびんにうち〳〵ありあたんに
むかひもしやゑんぢはさらしななるねすみ
のしゆくのものならずやとたづねられて
かのたび人いかにもさやうに候といふを
きくよりしか六はまんめんにゑみをふく
みな〳〵よろこべとうぞくの手からは
こやつにありかねてくまでやよく四郎が
ひぞかのうつたへをきゝたるにかいとう
ぞくのじらいやはさらしなどのゝわか
とのといつはりとなへて此やへくる
よししかるを手のびしてとり
まししかるを手のびしてとり
にがすともかれはうばひし
きた
おらしめまづ
たがねに打
むか
めていたく
おどろきつ
ちめあやめも
心をおちつけて
たね
いますこし
きうくつ
あやめは
おそれてかほ
せよと
むすめゝたがね又けいせいの
あやめなんどあしよはをつれ
たればいまだとほくははしり
たれはいまたとつくなん
えじ大かたはふねにのりてにひ
がとよりのがれさるべしめなては
かねてようじんあればもはや
かごのとりどうぜんけふ
の内にはからめとるべ
こやつはまづつれかへ
りてきびしく人やにつな
介へしとてくみこふたりにいひ
つけてかいたび人を引たてさせ
その身はのこるくみこをした
がへはまてのかたんぼもむき
けるむざんやしなのゝたび人は
ろくにじつぶもたゞされず身の
いひわけもきゝいれなくことばも
あらきあらしこどもしかり
こらしつおつたて〳〵つれゆき田右へし
見あはせて一トことの
いらへもなさすふるひ〳〵
ゐるじらいやは又小ぬす
人をちかくまねきてやゝ久しく
人をちかくまねきてやゝ久しく
さゝやくまゝにかのものはうち
うなづきてとのかたへいそがはしく
いでさりぬじらいやはゑんさき
のせうじをあやめにたてさせて
立てべつまへ入りけるがふたゝび
まへゑんばなへいでせんこくより
一にはのうちへ丁のとなしかご
かきすへしまゝありけるを
しりめにかけて手をたゝけば
しおりどあけて二人の小ぞく
入りきたたりてひざまづく
その時じらいやおとがいもて
くだんのかごをさししめせば
小ぞくこゝろへ立よつてたれを
あくればほのかごの内には次へ
ぢらへや四
つきくまでや
よく四郎いま
しめのなはざる
ぐつはきよろつく
まなこをじらい
やはほゝゑみ
ながらうち
ながめ
みつき〳〵と
よびたつることばに
づれて立いづるよんべし
のじゆん礼見るより
もものは心はねどよく
四郎心にふたゝび
おどろけばじらいや
又さしづしていま
しめのまゝ
引いださせ
まづきる
ぐつはす
はづ
させて
よく
四郎に
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
…………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………
一月廿一日
打むかひ
〽やをれよく四郎いぜん
の名はかん八われちか
ごろ此にひがたへふと
きたりしよりなんぢ
があそびやいだせし
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
}
所ともしらずとう
りうする内はからず
もわれをとうぞく
じらばやとしりしは
手下のはくでうゆゑ
そのゝちながを家の
ぢん代をなんちひそ
もにかたらふやうす
さなくても此はう
よりなんぢへ大事の
うらみあればこの
みゆきをじゆん礼の
すがたにやつさせしの
}
ばせてあだをうた
せんわが心しかるに
大事の先かたに
われかせうつたにその
けつかうやむことを
えずこゝらまでおび
きいだして此ごとく
今はあしなきけもの
にひとしなんぢ八年。
いせんはた作をうつ
たるうではしばり
なはそのまゝにして
うつ時はあだうらす
ともこゝろよくず
やいばをもちていさぎ
よくみゆきとせうぶ
せよかしといはれて日
内くまじやよく四郎さすがしたゝか
ものながらじちいやが
ゐせいにのまれてことは
しづかにいひきかす
こゑさへらいのとゞろく
ごとくおぼへてからべも
もたげえずおそれ入て
ありけるがやゝあつて
ためいきつき
〽よしなきことに
はた作を身に
へはた作を手に
かけたりしは今さらに
くやんでよへらぬことなる
をわれひとりをばふたり
してとうちつぶやくを
あざわらひて〽なんぢごとき
ちくせうにみづから
何しに手をおろさん
女のうでにてことたれり
はやなくとおとい
やがはげますことば
みゆきはいさみひと
こしとつてぬきそばぬ
はやかゝるべきその
ふぜい手下のふたりは
こゝろみてよく四郎が
なわを引ほどめした
くをさせつ一トこしをあたへて
ひろにはへおしいだせはみゆき
もつゞきて立ちづるじらいやは
かき一トへへだてゝえんがはに
立あがりせうぶいかにとけんぶつて
すその時みゆきはかひ〴〵しくやい
うめきよく四郎の
かん八にあむかひ
〽ちゝはた作ば
せつがいしわが
身はけいせい
やにうりわた
されとしころ
がんなんしんくせし
いくそのうらみも
今日たゞいま
たちまち
むくふあだ
〽大ぜいのすけだちをたの
みにりきむばいためがともの
かずいはぬ一せうけんめいのゝ
一かゝつたるふてき
がたきかくご
せよとつめ
よればかん八
はにがわらひ
へのたちさき
ふたつになれ
ときりつくる
を一しん
こつたる
女のたち
すちつぎかし
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
□なかし此ばの
とつせん思ふの
ましてはけきに
じらいやはめ
はなさずかたづをのん
で見てゐたりぬ
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
みゆきは
さすが女の
うできは
はやれども
十一
同
〇
里里三
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
しだいに□
せはしき
こきうの
るやみがん
えたりとふみ
こんでうちこむ
「内うちつくれば目
あてたがはずがんは
がみけんにあたつて
くだりとぶゆきは
いくらのかひる
となつては
八がやいば
やいばのするどきに
ぼらいやはかたはらの
ぼんにつくりしゆきの
がま
かいつかむ
づゝひもんを
となへがき
をもち
かひなに
あま
とひつき
〳〵
かせと
なつて
をへだてゝ
四
みたちか
せず
一ト文
うちはてしたり
ソレとゞめをとこゑ
みゆきが
日には
見へされどもち
がん八がおどろきて
うろたへさわぐに心
づきみゆきはこはたり
とつけ入てわき
ばらぐざとつらぬ
けばがん八はしつ
てんばつたうちは
ほとばしりてあた
りなるゆきはたち
まちからくれなゐ
ぶらいや団
つきたふしのしかゝ心ていさましげにふたゝび
よくればみゆきはがん八を
のんどをつらぬきけるじらいやその内
にはげたをはきつゝこゝへ立いでゝ
ぬくてもはやくがん八がかうべを
てうと打おとしかたなをおさめ
かるべをさげてもとのえんがはへ
立久りにたゝびさきのふうじ
をひらけばみゆきは
しげにふたゝび
しらいや四
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
のぼりきてじら
いやが
しもへ
ざしに
たがね
ける此時
あやめも
立いづれば
みゆきはじ
らはやに打
むかひ〽とう
ごろねがふおやの
あだよく四郎をと
いひかくるをじらいや
打けしせきにまぎ
らし〽いそ也
しきこと
あれば
多し
れし
かみ
世
とくつくね
よとさしづ
にみゆきは
かたへなるたがねがかん
ざしかりとりてかみを聞給ふ
むすべはじらいやが〽みゆきと
いふ名もけふかぎりやはり
ゑ女吉とわかしゆのすがたと
かたちふなかばへ一人りの子
下あはたじくかへりて
いふやう
おんげぢも
おんげぢも
の所へ
こと〴〵くふねは
まはしゆへども
ぶつのしさいこれは
あるゆへきうを
づけ申□也にひ
がたのかい上の
でくち〳〵にあや
白き
ついていふをきゝ
〽ヲヽそれこそれこそは
それがしをからめとらん
ゐなるべしとてきろに
為なるべしとてきうに
手下共をちかくよび
〽女共はすこしも
はやくおや
大□ふねへつれ
ゆくべし
ある
うへは
す万ぽう
のふねを
もてとり
かこむとも
いりきつて
名上をわた
さん事心やす
ひまに
いせんの
かごを
治
原吉
むやめを
のせて小
さしてぞ
かそぎ
ゆくさて
じらいやは
へげん八がかうべと
むくろを井どへ
なげ入し又さき
ほどまきべやへ
打こみおき
此やのるすゐ也
いださせてなはをばき
火の用心なと申きか
せ小ぞへ
つれて
せんと
立いで
こゝに
南の
ぢん代
やかき
しか六は
はやふる
〽次かにのりてないがたの
御お口〳〵をかためつゝ
が出口〳〵をかためつゝ
とがいのふねをあらため
一ける中に一そうの大
一今までよ〳〵とよばゝめ也
よひこむれどもきかぬ
ふりして一さんにつぎへし〳〵ふねをあらたむるあいだ
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
にげぢにより小せん七八
そうこきよせて〽その
ふねをあらたむるあいたる
つきこきぬければ
さてこそあやしと
しか六はこゑのかぎり
下ぢをつたへそばそ
しらいやかぞくせんなり
とりとゞめてからめとれ
ときつてくみこも
はやうねそこぎ
よすること矢のごとく
すでにちかづくほど
しもあらず大ぶね
ほうのつゝさきそろへ
いちどにどつと打
いたせばさきにすゝ
みしよせてのにんず
たちまちすにん打
たをさるされ共ひる
ふねもこぎかさなれば
いさみにいさむみかたつ
もの共のがすまじとで
ひしめきけるかくあまた
なるよせてのふねじらい
やがおやふねをおつとり
こめたることなれば今は
かうよと見る所に
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
ふしぎやにはかにきり
たちこめてしせき
のあいだも見わけ
のとま引あけててつ
まぬとりてのたせいしだつに
がたくそのうへかい
上風ふきおこり
なみ大山のくづ
かるににてすざ
まじきおとすること
ときいかづちにこと
ならずあまたの
ふねのたゞよふ
ありさま四千木
のはのまふごとく
やりあけられ
ゆりさげられ
きもたましいも
身にそはぬとりての
ものでうしほをのみ
ておめきさけぶこゑ
ものすごくぢん代
しる六はおどろきあは
ふねをみぎはへこぎもど
さんとせんどうかこらを
せきたて〳〵あせり
ながら見かへれば小山の
ごときわにざめのこし
ほをまきてかい上に
うかみあがるその
心きほひ大な
天にさかのぼり
目のひかりのする
どき事たとゆるに
ものもなく右へし
「上山みがたのふ手は見るうちにみな
かい中にしづみけるこれを見又大わが
のとびかゝちんずありさまにしか六が
のとひからし
たましゐ天がいにこびたゞしんぶつの
御名をとなへてふなそこへうちふせしが
そのまゝにきをうしなむせんどうもろ
ともたはいなしさてやゝありて大わには
かいていにしづむとひとしく風も
おさまりらい上も
もとのごとにしづ
まりぬ時にいた
ごのしたより
して一人の
小ぞうあら
はれせんどう
をけたをし
しばりあげ
しか犬を
よびいける
よびいける
うちに
あつし
あき
ぎ成を
まとひ
下には
目をかど
ろかす
ばかりの
ぬひもの
とがいふ
〳〵われにかへりてくだんの人
を見てびつくりふたゝびその
せし小そで
をちやくし
こしをたづ
きべし人又一
人あらはれいでし
をしか六やうやく
〽つゝあをうなばらのごとく
御ごんくもいでぬその
折から手下の
ぬ壱人づぎ
つゞきとすごゑにて〽おかしらのまへなる
ぞへいふくしろといかつげにいはれて
がまんのしる六もいなといはゞころ
されんかといたごにひれふしふるへある
その時しらいやはたんぜんとかみ
くらにざししか六にむかひ〽われ
たうしよへきたりしはきんでを
うばふ為にあらずなんぢもしる人の
よく四郎はおのれにゆかりあるものゝ
なやのあだたるゆへをもてわれすけ
たちしてうたせしのみわれたとへ
がうとうとんにいはれにくまるゝ共
みだりに人のいのちはとらすあださへ
うてば此ちにはすこしもあしをとゞ
むることなししかるになんぢ
いはれざるすこしのわき
いはれざるすこしのわき
丁やうあるをもてわれ
われしやう〳〵ばうたん
とてすにんをもてかつ
かけしうでだてこそ
をかしけれなんぢは
われにあたする共
われはなんぢらがごとき
いのちはとらず大わにざめも
わがようじゆついのちみやうがな
やつ也とてはるかにおきをこぎ
ゆくふねへじらいやはゆびさして
あれこそわれ〳〵がもとぶね也また
たゝひまに廿里ばかりにひがたを
こぎはなれぬいのちたすけし
児
上□□□□□□□□□□□
下にかくわせ
すれは心えて
けふのてんまつじちはやがじん義
ある事をりやうしゆへ
いふかちおきのかたより
して一さうのはやふね
こなたをめがけたち
まちにのりつけたり
じらいやは小ぞく
と共にくだんの
ふねにのりうつ
ればしか六はやう
やくにいきかへり
ばたに両手をつき
たるこゝちしてふな
かたりきかせよかしと
〽もことによになき
かき夫じん
ぎといひ
ゆうきといひ
うはさにたがはぬ
がうけつをしらで
おどろかし
おどろか□
奉りし
いふてかへし
らずしや
めいのおんこそ
ありがたけれと
つみは千万
せんどうもろとも
よろこびをのぶれば
ぶらいやはわが中へ
はやこぎいたす
はやふねを
おきはるか
まで見おく
りてしからはも
更にいがたへ
かへりける
もよぶねへ
こぎつけて
又じゆん
ふうにまかせ
つゝはるか
うはてにこぎ
のぼりてほど
なくふねを
きる程にじ
ふねめぐらして
らいやがふねは
おきにつなぎ
おきにつなぎ
ともなひ
女三人と
じら
いやは
てんまに
のりて
ひそかに
わがすむ
くろひめ
山の下へ
●
此としもくれて
〽中国のくれ
がへとてかへり
ける○すでに
あら玉の春と
なりくろひめ山も
いちめんの一かすみにいろ
どるけしきにはめなれし事
めづらしくいはねの松にたち
まじりさくうめがゝにひかさせ
たにのうぐひすいつしかに
のきばまぢかくはつねして
なくをゆかしとせうじの内き
とれてゐるじらいやがそばかく
あやめたがねのふたりのぎへ
〽ゝきおりはのばんを
中におき石のしろくろ
あらそひさいちう
ゑ吉は今がたじらい
やがかたへによこきし
おいたりけるけんじ
うつせみのまきを回
よむ
ほどに
ふたりが
おりはのことば
はしおり〳〵を
のはしおり
たがひの
あて
これりきゝお〳〵
うるさきほんの
じやまとじらいや
に打むかひ〽今わた
くしがはいけんする
こゝはげんじのうつせみの
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
まきにようにた
ふたりのおりはひかる
げんじのかたたがへ
にきませし時に
いふやうち入しゐひも
門
ふたりが中川のうつへしう
びにはべらずやとゑ吉がいふに
じらいやはこなたを見へり
うちわらひ〽かのいよの介
おりまちのいもの
がむすめのはゝたなく又
うつせみのやさしきにげん
じのきみのこひしたにと
しのきみのはひしたいと
いふをたがねはきゝかけて
をりはのつゝの手を
してあらそはぬこそまことのあそ
やすめ〽そのひかるのきみ
さまを今くるしがたは
これこゝにとしらい
やにそとより
そへばあや
めはむつと
目にかどたて
〽人の見るめを
ことひもせぬそぶり
とばのしたゝるさ
さくもおかしいげんじ
とやら下に
ぢかへや
□□□
一日ゟ女のざいに
ふたりながら見
ともないもの□
がほといひさま
一切手におりはの
ばんひつくりかへ
せばせうぶさへ
こへびやくわからず
けしとんだる石は
あたりへさんらんせり
あたりへさんらんせり
此ありさまにゑ吉と
たがねあやめのかたへ
ひざすりよせいひ
あらそはんと
するていをじら
いやは打見やう
〽ものあらがひは
はしたなしまだ
はるわかき三人
のものたがね
をおくへソレゑ
吉としらす
〽日かほをゑ吉は
さとりたがねをつれ
ておくのかた入るを
見おくりあやめも
一又じらいやをしり
めにかけたゝみけた
めにかけたゝみけた
てゝ一トまへ入るあと
はじらいや
ひとりゐの
きみしき
ともはふみに
しかずと
げんじもの
がたりを
とりあぐ
れば折も
おりなる
あふひのそき
じらいやほつと
ためいきつき
あふひのうへに六
でうのみやす
でうのみやす
所のいきすだゆ
かゝりてくるしめ
たりといふそれ
にもにたるあやめが
しつとわれは大
義の思ひたち
かねてより
してして
ありながら
よしなき
女にけねが
しや
四
あだに
のばす
こと吹へ
〽つゞきしちゝへのふかう
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
此うへなしとひとり
うなづくたぞがれ時
たちておくへぞ入り
たちてさだめし
あひのかねてさだめし
わがへやへひとりこもりて
しんいのほむらあつきともなるともし火に
ならぶ火ばちへよりかゝりむねにせまりし
ひとりごと〽思ひいだせばさらしなけの
わかとのさまとかしづかれはじめて
あひしその時から今とうぞくの
じらいやさんとしつて此身はもろ
ともにとらへられてもころされても
からみとおもはぬわたしが心それ
ほどまでに思ふてゐる此身はぬしの
きに入らぬがたがね〳〵とあさ夕に
そばはなされぬゆゑにこそ女も
おのづとわたしをばあるかなきかに
りよするわしをゑ吉とげんじによそへとやうくいふた
あのたがね目のまへでさへあのとほりましてや
ぬしにそひねの時はどのやうなこといはふもしればおのれ
やれたゞにはおかじときせるにくゆらす
笑顔作
うつ〳〵とあやめは心たのしますわれからもゆる
あつかふくやしきしゆじんのむすめとゑん
いでたりこれぞあやめがしつとのいちねん
へみと有りていでたるなりされどあやめはこれを
国貞画
しらずあゝねぶたやといひざしてそのまゝ
そこへうつぶしにねむりこけて正たいなしなほ
やれたゞにはおかじときせるにくゆらす
たばこのけぶりはつとはきたるその中より
あやしやひとつのくちなはがする〳〵とはひ
此あやめが
くわいだんは下の
まきにくはしう所
次をひらきて見へ
見給ふべし
○日本常
坂本町
川口宇兵衛
方にて年来
うりひろめ申候
御薬白せつかう
さはる事なく
ほうそうはしかに
いか程にちゝ
のみつかぬ
おなさま
がたも一たび
おしあがる
時はあと
ねだりした
まふこと母
ぎみのち
をしたひ
給ふに
ことならず
御もとめ
御ためし
被下候
已上
鈴木三子
庚
戌
歳
新
版
児雷也豪傑譚
十二篇
十三篇
十四篇
美図垣笑顔作
一陽斎豊国画
初編笠亭仙果作
今業平昔面影
二編一猛斎芳虎画
湖月百人一首
中本
一冊
源氏五十四帖画尽
中本
一冊
源氏歌加留多
筥入
品々
源氏絵かるた極彩色
源氏五十四帖の引敵の意を写し上に
魚の図をしるし桐壺より夢の浮橋
まで其名に合せて礼を払ひ上を取
おもしろきうたかるたなり幼童しゆ
源氏の目録を覚る為なり
}
江戸書肆
芝神明前
甘泉堂
和泉屋市兵衛
四堀
児需也
家傑譚
下冊
児雷也四編之下
笑顔作国貞画
甘泉
上梓
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
折かき
かたへの
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
て
よみはじめさて又じらいやは
心の内にさがみの国大いその
こくるわなるつるはしやきの介へ
だんずるしさいあるにより
たびだちせんとのむなだくみに
此よもねやに入りたれどねむ
りもやらずゐる所にたがね
きたりてじらいやにむかひ
○左ヱゟことばに
つのめだちきくに
きかれぬにくて口と
あといひさしてくち
ごもるむすめ心の
はやむねへせき
くるなみだやるせ
なきふせいに
今さら申すもくちながらたにん
といへどやしなひのぎりある
おものうたれはべりしそのば
よりしてこけうをはなれあな
たとともにこゝにまいめし
わたくしひとりはうれしけれ
どいへはだんぜつとひとむらひも
ならぬまことのおやたちへいひ
わけもなくもつたいなさ心に
じらいやため
いきつき
よく四郎の
一がん八はゑ吉
がおやのかたき
にて
やりしものがれぬ
ぎりのあるゆゑ也
すけだちして
かゝるは此事ばかりあなたと
そひぶしさのしみにおくる月日は
うれしけれど又ちかばろは
うきことのかずそひはべりし
それにつきくまでやの
あとめはよきに
あのあやめかたへに人なきその折はさま〴〵のむり
思ひかけねたみ心のほにいでゝかなにかなにかの
一いひかけねたみ心のほにいでゝがなにかの
はからふむねありかならず
心にかくべからず又あのあやめが
日ごろのねたみさぞつら
からんさりながら日ながらず
おん身のおちつくやうべつに
しあんをめぐらすべししばしの
程じやしんばうしやとかたらふ
三丁
おちくさて
王の風も
なきに
さがける
いとの
みだめて
うどめて
ありさや
八国に地
名
江しわさ
ことならず
かしらを
あげて
たがゆを
晦日がけ
とびかゝ
らんにわしき
なればたがねは
わつとじらいや
ひざにうちふし
ふるひゐるじらす
かくとりるよりも
てらへずぬいたること
がたなばかりと
されとしさいなき成し
じらはや四丁
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
〽中ゟたがねがやみ
ふしたるかたへにゆきて
見まひをいふに思ひの
つのりくるしみながら〽ソレわたしのまくらもと
とうはことのやうにしば〳〵いふをそばにつめ
そふゑ吉はきづかひじらいやにかくとつぐれどゑら
十八
てまへゑ吉らが思ふ
下ゟあしさへふるへ立
かぬるを見てじらいや
はゑ吉をよびてしかべ
とありしことともものがたり
たがねに心つけよかしといへば原吉は心
えてたがねをつれてそのへやへいたはり
ながらかへりゆけはじらいやもそのまゝに
もとのふしごとへ入りにけりさればたがねは
づらひじらいやにかくとつぐれどゑ
やが目に見えねはたゞとや
かくとあんずるのみ又
せんすべもなかりけり
ひやうきの見まひさへ心
にはそまねどもじらいやが
所もあしくらんと
此よよりつひにおもきやまひとなり日に〳
へいくらも〳〵へびがくるおつて下されくだされ
所に
ざる程にあやめは又たがねが
ある日
のくす玉なればじらいやはふしん
ながらたがねをへやへかへさんま
するにたかねはあまりにつよ
○おどろきいろあをざめへ
ほかにやさしげなれ
ばしらいやもをり
あはせてたがねが
やまひのやうに
などかたれば
ゑ吉もことををそへて〽けふはとりわけ
きかずてつせんもてへびのかしらをてうとうてばふしぎや
いつもより心よきやうすなればやるりと
あそびてゐ給へと三人ひとしくかたらに内いづくよりか一ツの
入びする〳〵とはひいだしかしらをもたげたがねをめがけてとび
かゝらんずけしきなるにたがねはあなやとこゑをたてもだへ
くるしむありさまにゑ吉はおどろきかいほうすしらい
やかくと見るよりもはしりよつてかいつかみすてんとする
にかのへびは手にからまりてちつともはなれずじらいや
あかつてこしにさしたるてつせん手ばやくぬきとりて
えんがは也けるてうづばちにへびのかしらをおしつけ
てうたんとするを見るよりもあやめはくるしむたがね
をば見ゆかへらずしてじらいやがそばへつとよりあはたゞ
しく〽ヤレあぶなしそのべびをにがし給へフレのふといふをは
あやめはあつとさけびてほどばしりたるひたひのぢしゑ
おさへてそのまゝもんぜうすこれはいかにとじ
やがふたゝびうつたるへびのかしらはきれて
たがねにとびかゝりそがくろかみにくひ
つきたりじちいやはあやめといひ此あり
きさまにます〳〵おどろき手にから
罪みたるへびのしがいを手ばやく
打すてはゝからへてたがねが
かみへくびつきたるへひの
かしらをとらんとすれば
ふしぎや今まで
ちいさかりしへひはたち
まちらははばみのちしらと
なつてすさまじくたかねがくろかみくはへし
くやねからたかくまひのほりたがたがたを
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
上てあたりを
見る日のおそ
ろしさゑ吉は
ろしさゑ吉は
おどろきうち
ふして二百目
とも見ず
ふるへゐる
その時
しらいやは
すつくと立かたなす
をぬいてさしかざし
おろちがかうべを
はたとにうめは
はたとにうね〳〵
そのゆうきにや
おそれけんたがねをたゝみへ
はたとおとしかうべはふつと
きへうせたりかゝる所へ手下
ぞ大ぜいこゝへ入りきたりたがね
ゑ吉をかいはうすれば両人共
やうやくに人ごゝちつきければ
しらいや又手下にいひつけ
あやめをも引おこさせくすり
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
などあたへければこれもわつる
にいきいでけるをゑ吉又〳〵
かいほうして一トまの内へつれ
ゆきけるかゝるふしぎにじらい
やいたはりてもこのふしどにふきしめしに
やは心さらにたのしまずまづたかねを
日も夕ぐれとなりければその身もゐまにた
かへりひともともし火のもとにありて
わかんのぐんしよにまなとをきら〳〵よのみやくるをもしらたりけり
されはさいせんじらのほがへびのかうへをうずし時あやめがひたひに
きはきいせんしといなといひのちらし
きをつきし事父にしやのかうべおろちのかしらとなりし事これにな
さきだつてしらいやにてつぼうにてうたれたる大じやのおんねんやしや
五郎につき人〳〵あやかけしつとふるきそのきやうかんにわけいてかゝる
ふしぎをあらはしてじらいやに見するものならしきて又あやめはひたひ
のきずしだつにいたみ大ねつはやしてきやうきの
人さへ見ればのゝ
しるはづか
しめゑ吉
ごとくはしりまはら
めんにあへばあく
こうし又やみ
ふしたるたがねが
そばへきては
ことせめしが
はては引おこしむしやぶり
つくをたがねはおどろきふりはなさんとあせ
札どちつどもはなさばこそたかねはこゑたせ
人尤よべばね下おほせいはしり来て
あはめをりつて引はなさんと立かゝるをば
ほうにはりのけけのけたけりてそばへよせつけず〽つきへ
出来る事
ねたしと思ふ此たがね心のまゝ
〽わき〽何かにつけて日ころから
さいなんでうきめを見
せんとのゝしるかほはまで
さかだちかみふりみだし
見はるまろざしすさ
まじく口の左ゆうは
らつしかさけてちしほ
したゝるふんぬのぎやう
さうおにそあざむへ
あらくれ男もおそれ
てちかよるものもなし
むざんやたがねは正
たいなくへみが見入り
ぼしうぐひすのあはれ
なくねもたへ入ばかり
じらいやはなほおく
ふかきざしきにひとり
ゐたりしが人のさわぐに
かどかきて此所へんじり
ゑつあやめがていを見る
ゑつあへめかていを見る
よりもたちまちいから
心したうにおこりゆうき
日ごろに十ばいしてかたな
引ぬきちるよるをあやめは
し見かへりはつたとにらみ〽われに
つれなくそひぶしせぬむくひを
見よといひもあへずたがねが
のんど人がばをくひつきもだへ
くるしむたがねをゆびざし近
あや
いろしやまみれし口をあき
からくとうちわらにそのおそ
めがかうべを
うちおとししらは
引さげ有たる折しもにはかに山
ならしんどうして大かぜふぎ
〽いでくもおこもしのをつかね
てふるあめはじやうをはば
にことならず時にあやめが
かうべのくろるみ一ト
かたまりになりてする
すると
〽なわのごとく長くのひて
しだいにくう中にうづ
まきのほるをまたゝきも
せず見てあればくろかみは
さながら大きなるへびににて
その内にあやめがかうべ口を
ひらきしたをはきて
しやりんのごとくくる〳〵
見られぬをじらいやはすこしもおそ
見られぬ友しめいそはすこしの
れずとひかゝつてあやめがたぶさ
をるいつるみつゝわきばらはやちばを始め
ぐさとさしとほせばあつと
ぎるこゑのしたててんはたう
くるしめどもたがねがませし
むくろをはやさすその
まゝともにたをれしを
じらいやかたなとり
とくもにまつ
御たとへがたくふ宿とも又
紫蘇
はれとびめが
るあやめが
すねんの
及は
じらいやぬ
ことにしていることを
□□□□□□□□
四
ぢかはや四
つゞきじらいやをおつかけきたるしらいやは
身をおどらして丸木のらうかのうへよりそ
たきの中へとよござまにあやうけもなくとん
だりけるしのびはすかさずかたへなる石のてうつ
ばちをいだきあげ日よりたかくさくあげて
しらいやめがけてうちこめばあやしやしらい
やはたきの中に立とゞまりてうちあほき
こしなるてつせんもばやくぬきてかしらの
上へおちかゝるかのてうづばちをはつしと
うてばてうづばちはみぢんにくだけ
四はうへぱつととびちつてどう〳〵と
山もなるたきはちすぢに山やける
水にのりつゝじらいやはいく十でうの
はるかのたにへゆくへも知れずおち
たきつすがたは見へずなりにけるこれ
じらいやがようじゆつにてかゝるふしぎを
見せたるなりかのしのびのものゝ事は
五へんにくはしくしるすべしきてじらい
やはたきのもとなるくがぢへいたれば
まちゐたるゑ吉のすがたはいつし
かにはやつやぎぬのたびやかた
かにはやつやぎぬのたびやがた
すげのをがさに竹のつえつく〴〵
見ればじらいやもかなじくめだつ
かたちをかへかしらになぬぐん
引まはし身にまとひつた
たびかざをかたににつゝ
小わきざしこしにさす
がはいさみのでたちこんの
きやはんにわらんぢの
きやはんにわらんぢの
ひものびやかなはるのそら
ちよつと二人[ニ]がかほ見
あはせいざゆくべしとあつれて
こすやこしぢをあとになし
かもむ山道のぼりては
〽ゑなさがにてふしなの
ぢを心ざしてぞおも
むきける也はなし二ツに
わかるさて又かのない
がたくる
くまで
さうぜう
よりとちを
どのぢん代
やかましるは
午はとうぞく
じらいやを
とらへんと一
あまたの
にふねに
とりてをしたべ
すでにかい上平
じらいやがぞく
〳〵せるをかくせるをかども
かれがようじゆつのおほ
ざめにみかたのふねをくつ
がへきれとりてのこんぜいをう
中にしづましおのれもすで
あやうからしをふしぎに
じらいやにたすけられつきの
つきほう〳〵やしきへかへりしがのちに
このひとくだりの事しゆじん
ながをどのにきこえなばわがために
よろからじと此事をしかくはして
よろしからじと此事をふかくかくして
したやくのものどもまでかたく口どめ
なしおきつさて又かねてとかへおきし
しなのゝ国のたび人の事かれはせん日くま
でやのよく四郎がひそかにつけしとうぞく
じらいやとどうごくどうむらしなのゝくに
さらしなのこにりねずみのしゆくのものなる
よしさすればこれどうるいならんときびしく
ひとやにつなきおきしをある日しか六引つだ
させてかのたび人をきうめいするやう〽なんぢは
これとうぞくのてうぼんじらいやがどうるいにうた
がひなしいちへくつゝまずはくでうすべしさらずはていたい
ごうもんにかけてからきめ見せんずとめをむきいだし
らひければしなくたび人ちんずるやう〽せん日も申上候
とほりひつきやうはわたくし事かのとうぞくがしゆつ
せうとおなじところのものにして且くまでやにあそびしが
かれが入りしが身のわざはひいくたびおたづねなされても
じらいやとやらんが事はしもかつてそんじ申さず
といふをしり六きゝもあへずゐだけだかに
なりてはたとねめつけ〽おのれはしなのゝざら
しなごふらねずみのしゆくのせう
くわんならずやわがしはいする
村なるものゝ名をだもしらぬ
ものやあるわれはなんぢに
とはずしてゑんぢが
せいめいすぜうまで
こくしつたるに
やくがらゆゑ
もはやもん
だうむやく
なりいで〳〵
水をくらは
せんとおどす
ことぞをすこし
もおそれず
ふき太郎又申けるは
〽おふせには候へどもわづかな
村でも人かずおほくなん
ごくたけうへ
にうこう
かせき
あるひ
太
糸と
かま
冨貴太郎
なんとへ
あき
なひに
あでしも
すくな
からずそが
なかにて
あかなる
ものが
じらいやと
名をつきに
とう
ぞくとはなりし
やらんそをいかにしてぞんずべき
御げんさつ下されかしとしきりに
ちんじ申せどもみゝにもかけぬしか上はは
そのしらぬ事いち〳〵にはへじやう
させて見すべきぞそれ〳〵と口下へ
じらへや四
○中ゟ
したかねてせう
ちのしもべどもたち
一かゝつてふき太郎を
はだかになして
一むざんにも竹の
はしごにくゝしつけ
あそむけてよこにすれば
とくよりようゐのばんておけに
水くみ入れしをかたはらにいくらともなく
ならべけるをしか六は見てとく〳〵とせはし
さしづに扨人のしもべはわり竹おつ
とりてふき太郎がさゆうにわかれいま
一人にはばん手おけの水をさつとふき
太郎が口をのぞみてうちかくればさゆうの
しもべはわり竹もてかはる〳〵にうちさゝきつきかし
きまた〳〵水をうち
軍
かくるかくすることしば
しばにてふき太郎は
身をもだゆるたびに
目口はなの
きらひなく
水ははいり
ていき
あへず
くるしむ
ていは目も
あてられず
そのはらは
あへず
たいこのごとへ
ふくれあがりて
一つひにそのまゝいき
たへたりその時しかには
せめをとゞめまた〳〵
めう日ごうもんせんと
しもべにいひつけふき
太郎がはしこのなはを
とかせつゝうつぶけて水
をはかせくすりなど
あたへければやうやくに
いきふきかへすをしもべら
けるかへせむることたび〳〵なれども
ふき太郎はそのつみにあらねばはく
てうすべきやういなかりけりこゝにて
ふたゝび引たてゝひとやへぞつれゆき
くだきける
□□にはおさちが
女の手ひとつあさ
〽たうしはすこしのせわにもなる村中でのきれものしぶ右衛にわけ
いふて馬をかりせんくわうじのかいどうなるざくまためてたび人をのせ
馬をおふてちんせんとらばいととるよりもましならんとそれよりしぶ
〽中ゟこまりはてほかにすべきとあんじゝがふと思ひつき何くれと
原もんになきついてやう〳〵と馬をかりまい日〳〵と馬をかりまい日〳〵
れざくまくのうまやぢにでゝわうらいのたび人に
○馬をすゝめわづかにその日をおくりけりかくて
おさちはある日又いつものごとく馬を引たくまへ
村へいでけるに馬かたふたり直かゝりおさち
を中におつぱさみてひとりの馬かたがなり
だし〽コレあまめわりや
たれにゆるされて此
ざくまく村へきて
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
のだおらたちでさへそれに
ことわつかくさけもかひ又
なかま入をしめて
けりやせうばい
むけたやつが馬をおふて
のむけたやつが馬をおふて
いへばひとりが
はされねへはと
又どすごへ
〽なゝそうだ
しぶつかは
すゝめるとおちゝがのれと
いふのとはたびうとのつらへき
せんだらでならずうぢつけば〽なかまいりも
〽ちるふもァそれだかみでなかまに
はいれと二人りからわめきたて
られおさちは何といらへさへ
しなのゝ国さらし原のこふりね春まい
しゆくの村をさなるもち丸長じや
しぎ太郎は六年いぜん身まかりしが
つまもつゞいて相はてつゝふき太郎が
世となりしにわかけのあやまりとて
しよ月ありてゑちごへおもむきはる
らずも身にわざはひかゝりてぢん代
らすも□にわたはひかりてち
しり六かひとやにつながれしよしともに
づれしものゝせうそこにてそがやどもと
きこへけりさればふき太郎がいもと
おさちはいへふきししが日かねにて
としごろじつていにつかへし手代
いね作とふうふにしてべつけさせ
てありけるがこんどのふきと郎が
事をきゝていね作はゑちごへおも
むきすなはちかれをすくはんとて
そのもの入すくなからずしかるに
ゆふのけむりをたつるさん心ほそ
いとわたくりてわづかのちんせんに
命をつなぎよかりしむかしをおもひ
いで人のなさけも世にある時今は
ひんくに人も又そしるのみにて見ぬ
ふりするくやしなみだのかはくまも
をつとのたよりはなくあんじわひ
たるその中へかてゝくはへてねんへ
ぐのさいそく女の身にて
これにもたうわくそうだんす
べき人もなくせんぽふつきてわざへ
やをうら本けののびろきだい所
をせうじにしきりてゐまと
なしさいはひ人の
をくざればろをゐ
へきそでをふるうさつらさそれに
心にゐたれども
本しけもち丸はおやの世とはこと
かはりふき太郎がおごりにてわづ
かのあひだにしん代おとろへたくはへつき
たるその所へこんとの事のちできに
ければべつけいねさくもつまのおきち
又くらしにも困べし
ももの入に心をろうしでねばたは
みなうりしかなしそれにてもなふ
たらざればいね作も本けの
事とてわが田はたまで打
うりてしよ目にあてゝゑぢ
ごなるにいがたれぞをとり
やらふもみらをたりけん
とて心をは
ダンドヨ
しねへ女めにおらたちがせうばいのじや
りとまをされて
ねのか
なければ
此馬をふん
つておうつて
だくつておうつて
さけにするとてろ
たづなに手をかへ
ぶれはおさちは
おどろき
ごのろしなの
なれど
ないと
やらの
かはしを
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
せにやうち
あはせて三まは
今日はごかんにんくゞ
ませとふたりへ
十八
わき手をすゝ
わびるほど馬かたは
つけ上り〽かんにん
しろですむもの
かへサアぬすつとめ
ろしやァがれなか
まのやつらがある
とこへつれてあつてふちのめす
とふたりいちどにおさちが
手をとり引てゆかんとする
折しもむかふのちや屋に一てう
のかごをおろさせやすみゐたる
かさふかくせし一人りのたびん此所は
はしりきたりゆきなりに馬かた
ふたりをものゝ見事になけ
つけたり二人りのまごはいた
さをこらへおき上ツてたび
人を中にとりこめた
人を中にとりこめた
ゆうより〽どろぼう
あまのかたをもつ身のうへしらず
のたび人めこうくわいすなとぞう
ちぎり木とるよりはやくうつてかゝ
ればかのたび人は身をひねり二人と
がきゝうでねぢり上げ今一人をば
けたやしておこしもたてずそくかに
ふみすへわがふところをかいさぐり
小ばん二まいをとりいだして〽なかま
入りのかねうけとれと大ぢへはたと
なけだしたりおさちはこれにお上
ろきて手をもみながらたびんにむかひ
八十五文文八十九日
〽思ひがけないわたくしのなんぎをおすくひ
くだされしそれのみならず此きんすおりほも
しう殿おかたさまにごそんをかけてはめうりもわろし
わたはし事は此しうに此かれていつてそぐふんになり
なは事はずみじきみひしにきんすはおまためなされ
すこしもはやく此所をおほそきなされてゆくその道
ひまどつては又出身のなんぎもいかゞとあんじられます
ればといふをたび人見むきもせず馬うたをきとにら
まへて〽サアかねのつてゆきおれとねぢあげたる手をつき
はなし又ふまへたる一人りをばあらにてはたとけのくれば
二人サはつらをふくらしながら二まいの小ばんをかき
さらひ己れでいひぶんはまけてやるといひまで両人は
この所をあしばやにぞにげきりけるこれを見るより
たび人はもとのちやみせに六かへり〽さいせんよりよほど
のひま入サアかごやれと身づゝろびかきたすかごにつき
そひてれいいひながら引まはしの春そをひかゆる
おさちが手さきふりはらひつゝいぞきゆくおきちは
あとをふしおがみ〽せはさま〴〵の人心たびゆく人も
おほい中にかねまでだしてなんぎをすくび礼の
ことでも半ぶんきかずいづゝいかなるくにのおもたか
名をさへきかぬきゝうの時にせめてかほでも見おぼへ
おかばのちのびんぎもあらうのにあゝわれながら
うとましやこゝろいかざるおろかさよとうつぼく
はづみにおちたりしつげのおぐしをとりあげて
つむりにさすがおちぶれてもかみの
ほつればかきあげしきりやうを見ればよそほひし
はなのさかりににざれともうまを引つゝ江すぎ
をすべきものとは見えざりきかくておさちは
きをとりなんしわたひ人にうまをすゝめちどの
らんせんせやがて馬を引あぐらして次へし
一月廿九日
〽つゞきしその日ははやくかへりけり
そのつぎの日もれいのごとくうまを
ひきてかはどうへいでんとしたる
その所へちかごろ此ねずみの
しゆくへうつりすみし
できぶけん
きしぶ右衛門入りきたり
あをがきしふ右衛門入り
ゑんりよろ〳〵かみくらに
のさばりざしておさち
にむかひ〽けふはもう
いひわけをきかぬ
きでそつちには口を
あかせぬつもりで
きたコレ此あいだちう
からいくたびかねめへかつ
ての八百たら〳〵なんだ村
をさだのせうやだのと
人ぎゝのいゝ事いつてもナ
かねけといつちやアほう
もつにしさうななべと
ちやがまぎりおはぐる
ちやがまぎりおはぐる
つぼも
ありや
しめへあるには
のしにかゝりていしゆは
ほんけへ入れあけた身しらずの
はなたらしあんまりかはいそやだと思ひ
わづかばかりのでんはたはかねのふはりに
とつてやつたがもうのこつたはこはれかゝつた
がらくたいへとぢしよばかり此ひろいむら
十一
□□□□□□□□
左ゟ
しらきの
だいにうづだかく
みのけ
つみしけんぶの
たんものをひとりが
さゝげてだいところの
ぢうであひてになりてのねへ所をかてやつたもなれがぢひ
母アたつた今コレおさち此内をでゝいつてもらわうこれ
とゞこほつたうへなれば思ひのとす事はあるめへサア〳〵〳〵
ちつともはやく半日てまどつても利がちがふときに
なかれぬあぐこうざふごんむしやぶりついてもあき
たらぬにくて口とは思へどもせんかたなみだのみ
こみながらぬ手をついてしとやかに〽こもつともの
おつしやりやう
さりなから此あん
ぢしよは大せつな
村おさやくのすまごゆ
女の身のわたくしがおふせ
のとふりわたしましては
あにとおつとへらひわけ
たゝずたう月うちにて
いね作も大かたかへるで
ござりませう今すごし
の内ごかんべんと半ぶん
きかずしぶ右しまなん
こを見はりこはだかに
〽どうだかしれぬいね化
やくそくのにちげんはもはや
ざいでいひだいたんまいおきにしろとすつくと
立てなみだくむおさちが手をとりなほいら
直てなみだくむおさ
こゑ丁
いいへを出やうといはぬ
のかへりをだれがまつものかい
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
とつくにきれてあるせうもんにやく
そくのにちげんきれゝばこかつてしだいと
きちが手をとりなほいら
すてつぶんにかいてあるまだそのうへに馬まで
まい日ちんせんとうせたぞそのあげせんもよく
しぶといやつ
さむらひ二人
つまみいだして
つまみいたして
くれんずと引たて
んとする折こそあれ
おもてのかたよりたび
すてつけんにかいてあるまだそのらへに馬までかしおもてのかたよりた
せうぞくつひのてたちの
まい日ちんせんとらせたぞそのあげせんもよこせうぞくつひのでたちの
二月一日
同一一一
おちかゝりたるゆかの
上へすゑていつれば又
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
おくしらきの
だいはふじなり
につむきんらん
どんすおびぢ
と見へて
まきものゝ
小くちは
もみの
きれづゝ
〽おなじ所へ
おきならへ
又このかたへ
立いづれば
しふ右衛門は
大きに
あきば
したる
おさぢ
がなを
八
はなち
ふたつの
夫にきよき
つ□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
おたちも共におとろきて此
ごとくなるおくりものうへき
ゆゑは多きものをとつぶ
やくおもてへ又一人に一しの次へし
□□□□□
しらべし
〽つゞきしその日ははやくかへりけり
そのつぎの日もれいのごとくうまを
ひきてかはどうへいでんとしたる
その所へちかごろ此ねずみの
しゆくへうつりすみし
できぶけん
あをがきしぶ右衛門入りきたり
ゑんりよなくかみくらに
のさばりざしておきち
にむかひ〽けふはもう
いひわけをきかぬ
きでそつちには口を
あかせぬつもりで
きたコレ此あいだちう
からいくたびかねめへかつ
ての八百たら〳〵なんだ村
をさだのせうやだのと
人ぎゝのいゝ事いつてもナ
かたけといつちやアほう
もつにしさうななべと
ちやがまぎりおはぐる
つぼも
ありや
しめへあるゆは
めしうとのしにかゝりていしゆは
ほんけへ入れあけた身しらずの
はなたらしあんまりかはいそやだと思ひ
わづかばかりのでんはたはかねのかはりに
とつてやつたがもうのこつたはこはれかゝつた
がらくたいへとぢしよばかり此ひろいむら
ひうてあひてになりてのねへ所をかしてやつたもなれがぢひ
世部たつた今コレおさち此内をでゝいつてもらわうこ
とゞこほつたうへなれば思ひのとす事はあるめへサア〳〵〳〵
ちつともはやく半日てまどつても利がちがふときに
きかれぬあくこうざかごんむしやぶりついてもあき
たらぬにくて口とはいふへどもせんかたなみだのみ
こみながらゑ手をついてしとやかに〽こもつともの
おつしやりやう
さりなから此いへ
ぢしよは大せつな
村おさやくのすまひゆ
女の身のわたくしがおふせ
のとふりわたしましては
あにとおつとへらひわけ
たゝずたう月うちには
いね作も大かたかへるで
ござりませう今すこし
の内ごかんべんと半ぶん
きかずしぶ右しまなん
こを見はりこはだかに
〽とうだかしれぬいね化
やくそくのにちげではもはや
さいでいひだいさんまはおきにしろとすつくと
立てなみだくむおさちが手をとりなほいら
立てなみだくむおさへ
こゑ丁
のかへりをだれがまつものかい
とつくにきれてあるせうもんにやく
ぞくのにちげんきれゝばこかつてしだいと
きちが手をとりなほいらい
此いへを出やうといはぬ
すてつべんにかいてあるまだそのうへに馬までか
まい日ちんせんとらせたぞそのあげせんもよこ
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
〽しぶといやつ
つまみいだして
くれんごと
くれんずと引たて
んとする折こそあれ
おもてのかたよりたび
せうぞくつひのでたちの
さむらひ二人
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一、一一一
おそい
二十二丁
左ゟ
しらきの
だいにうづだかく
つみしけんぶの
たんものをひとりが
さゝげてだいところのご
おちかゝりたるゆかの
上へすゑていつれば又
一人り入りかはつて
おくしらきの
だいはふじなり
につむきんらん
どんすおびぢ
と見へて
小くちは
まきものゝ
もみの
きれづゝ
おなじ所へ
おきならへ
又このかたへ
立いづれば
しふ右衛門は
大きに
おさぢ
がなを
あき□
したる
みる
はなち
ふたつの
しき事
つゝまに
おきちも共におとめきて此
ごとくなるおくりめのうへ
いゆゑはなきものをとつぶ
やくおもてへ又一人にの次に
○板元口上
一松鶴賀艶諸声全六冊
つゞき
さむらび
はしかきて
申けるはもち丸ふきほし
どのゝおかたくはさだめてこれ
にて候べししやじんたゞ今
さん上せりといふまほどなく
入きたるあたりをはらふ
しばのきむらひたびせう
そくの野ばおりきてきん入
どんすのふんごみにこがね
一くりの大小たばさみゆるし
めされどいひながらゆうぜんと
してざしきへあがればおさちは
もちろんしふゑもんもおも
はずあとへとびしさりようす
美図垣笑顔作
香蝶楼国貞画
へいふくしふしんのまゆをぞ
ひそめけるまづたうはるは此ばにて
ふせををさめつめでたし〳〵
一笑顔作国貞画
世にりうかうのしん内ふら
あだなもんくをその
まゝにぶつつけがきの
しんはんもの末
春うりだし申候
相かはらず御求
御らん可被下候
東下東伝
馬町三丁目
坂本氏
美濃仙女香
黒油美三香
四十八銅郷
し場所ます〳〵
べせい方ねん入
候間相かはらず
たくさん御用
のほとひとへに
奉希候
上
新
版
年
戌
一
録
三
永
嘉
自初編一
曲亭馬琴翁作
一工十編
新編金瓶梅全輯一
一陽斎豊国画
大尾
曲亭馬琴翁作
女郎花五色石台四編
一陽斎豊国画
中本
中木全
寿福三世相大鏡
此冊子はありふれたる三世相に増補し
女用文章小本女今川
女国答女消息往来
一現在過去未来の吉凶を委しくしるし
女躾方
女大学女躾方
因果応報の理りを審かに分解して
女大学
児女子の為に有益の事をしるせり
長唄よせ本
源氏宿寄長唄よせ本
}
和泉屋市兵衛
書肆甘泉堂江戸芝神明前
此点
さく
五縮
六編
自来也豪傑物語
将
544
12789
22册
緑林豪傑譚
蝦蟇妖術
大蛇怪異
緑林
豪傑譚
弘化三丙午春
新鐫
美図垣笑顔作
歌川豊国画
甘泉堂梓
積善の家に必餘慶あり積悪の門に必餘殃あり佛經に言輪回
応報儒説に所謂汝に出て汝に皈る者は是なり因有ものは必果ある
天運順環隠徳あれば陽報あり貧福有ども女房あり破鍋も
一綴蓋ある道理で南蛮瓜が唐茄子とは天然自然の理りなれども万
龍
物造化の出来損ないにて悪人栗て善人衰へ工博命にして世に立ざるは
天道さまの手際にもお釈迦さまでも詮方なし日已工刑身の因果なるは後の
身にして応報あり蓬迅は則天命のみ其理りを説暁し辛蒙児女に
勧善懲悪の一助となさんと美図垣主の老婆心在し遺稿を其侭
亀戸の先性に猫筆の潤色を乞花を飾て猟木に寿す嗣編を
俟て高評を賜ば幸甚しからんといふ事を作者に代て楓川市隠識
}
百
見通巫福蒔宝子
悪魔婆々於強
百七十一日
よみはじめ「ふたゝびと〳〵しなのゝ
玉ねずみのしゆくなるもち丸し
ふき太郎が
いもとのおさ
ちはおつといね
ざくがゑちこへ
ゆきしそのあと
にてしぶゑ
もんがかねを
はたる事
きびしき折
から此やに
らひがかはる
〴〵ゑん
ばなへはこび
ならべし
あないのさむ
しんもつに
いたくおど
おさちはことに
きりどをさむらひに
あけさせつ入りきたる
ことにりつば
ろくしぶゑもん
かくばかりの品〴〵
おくるその人はと見やる
ちのふたりは
その
人がらに
思はずも
しこねを
つきはつぎんしさ
ればかのぶしは
ほうゑみえん
の上あがりも
はてずおさち
がもをとり
上座へ雨をせば
五十一
おきちはふしんはい
やらずあはてゝその
ざをたゝんとすかの
ざをたゝんとすかの
ぶしひたとおしとゞめて〽ヤンおさちたのゑん
りよはむよう見わすれ給ふかそれ申は
もちまるの御ふらふにあつく
御おんをかうむりしはた作が
せがれの太郎かゝるすがた
もかまくらのぶけがたへ
ほうこうして思ひのほか
なる身のしゆつせとへにも
まいりあんびをとはんとおも
ひ介がらもつとめのひま
なくやう〳〵わづかに内を
えてはいがんし
たるけふのよろし
こびシテふき
しうどのはそ
才にやときいて印の下の下へ
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
おさちは
かつおどろき
一かつ打しほれていひ
けるやう〽ふぼのつゞき
て身まかりしよりあとを
つぎたるよき
しらは身
もちあしくて
しんだいも
はかな
同四十一
りの
あばらやに
うへてかはつた
おことがしゆいせ
とかたちふ
兒
よりきんす五十両とりいたししぶ右衛門
なげあたへとく〳〵いねとにらみつくれし
しぶ右衛門はきよろ〳〵まろとに
中ノ上
ことばの中よりも
しや太門はしや
はりいで〽コレおさ
やむらひおさちも又
はなしがあらばよそへ
いつてしやれこゝはもらおれが
うちだ今にんぶををつれて
きてうちこれしてもつてゆくと
ずんとたつをじらつやはしりめにし
見やりよびとゞめ〽せんこくより何
かのやうすはおもてにてとくきし
たりとほひいゝふところのやうまき
たもといひつゝふといたしい
ながらかねとりて
には入おもつゝ
いそぎゆけば
手ばやくとつたる
じらいやがのはへつ
同月月一日
あつとさけびてたふれけるそれときし
づにとものしむらひふたり立かゝもて
しぶ右衛門がかねとりかへしてしらいやに
わたし米文はそのまゝかたへな給ふる井の
うちへうちこんたりおさちはこれに人
ひつくりしこは〳〵いかにとおど
ろくずじらいやはおしとゞめへ
〽かれがどきはそはいのかん
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
〽ロイんなげいだし〽ヤレまたれよゑばらく〳〵手むかひはせぬ
きちどのはじめてさゝし
ごの事わが手は
かつておろさねど
折あしくして
われゆゑに
○左へ
あくかくはからふがかへへて
じひさてお身がうへ又わび
ずみのかゝるやうすを
見るにしのびずかよ
ばず藤がらそれがしが
かたらひがたきとならん
のみふき太郎どのは
いづれへゆかれしあはま
ほししとたがぬればなに
思ひけんあるじのおたち
ゑんにならべししん
もつをうち
ながらわれたうぞくと
久しくゝこゑ
なりしにもふかきゆゑんのある事也
ふるはせ〽人はしらし
と思ふかやしなのゝくに
ねずみのしゆくいみやうは
にゐがたへしよ月あつてゆきしは三つき
いぜんの事しかるにわかけのいたりにて
かのくまでやをさはがせしそのよやど
りてふきどのがおなじ二かいに
}
おはさんとは神ならぬ身
たしかじらいやと世にきとえたる
たうそくのゑすがたをもてきひしい
おたつねさてわがあにがゑちごの国のゝ
●右ゟしひとやにくる
しみ給ふとや
もつともしごくのし
そのりつぶくさり
の関
□□□むねにあり
女子かれおされ
とのあすは此ちそ
ほつそして日の
すきつほうきに
申さんときより
おさちは
やはうげ〽おんを
あだなるさいなん
のそのあだを又
よびて
〽なんぢ
らは
此かご
こよといひつくれば
おきて立
かへり今いつとき
すぎたらばむかひに
おんもてかへす
きつさりそ
まづて
きよといふ
もゑらいや
またりこゝろえ
よのとも
その
にゐがたのとまでやといふゆふぢよやに一トよ
あそむしその折しもかのじらいやがさら
しなのわかといんととなへきたりてしゆまん
ゆふきやうしてゆだんさせくまでやおやこと
やどりのまちがひにてやき太らどのはうたがは
上に所をたゝされしにしなのゝ国ねすみの
しゆくときいてせんだいやかまどのこれじらい
いやがしゆつせうの所も一ッとなわめにかけ
せんぎにあふてひとやのくるしみおつといねば
がもとへ此ゆきこへわらはがなげきにふし
しづむをおつとは見るにたへかねてでんばた
をうり金子をこしちへはなぐゑちごへおも
むきてふき本らどのをすくはんとでてゆる
れらひその事にてながいうちには入用に
れらはこその事にでながいうちには入用に
つかひはたしてしよでうをもて金のつが
をいめてくる女の身ではさきをきづかひ
きるいしよだうぐうりつくしてわづかの
かねをばかくつてもうちのくらしに日々
こまり此身は女まごと声りやう〳〵
つなぐ国のをのいくそのくろうもとう
そくのかのじらいやがなすわざゆへにくし
思ふその恩すがたにしんぶんたがはぬそちが
おもだしはらのたいましみやげまでうち
かへせしは女のあきはりおもしにかぎりさばかり
のあく申はなきじおやかうからかその心ねはおさなと
時からよくしつたればといひさまにかくしもつたる
くわいけん引ぬきだましうちにときりこむかむ
なに手をかけてつきかへせば又つッかくるをかいくゞらしふき太郎とのをたすけいたし
なに手をかけてつきかへせば又つウ〳〵るをがいくら
じらいやねばやくふたとしをもろ手にとつて日
やいばをおさめ
ざにつけばしちい
名うての女郎をぬまんでゆくへしれざればしまし
たにつけばし
やは国
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
ござつてそれがしが
いふよしをまづきゝ
給へといはれてやう〳〵
そのまゝそとに
かへせしは女のあさはりおかしにかぎりさばかり
さんくふらはばやわが
かたちを
よしあちんやいかりをおきめて
なき太郎とのをたすけいだきん
手だてのだんかふしもにも
おのれはさかみへくだる
しよ用あれどもそは
まづおきてゑちは人おもはき
ふき太郎どのをたすけいだ
はいかにきりしてたべとたじなくとはれて宿計
いやは心にかゝるゑちごの事なさち申
みゆきのつやぎぬをあはせなとせば
てまごらんとわざとかくしてことばを以て
その時
じらいや
おきちにむかひ
〽それがしきのふ
かへも此村へたづね
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
らいまたさくまへ
どほりにて女
〽まごを馬かたふたりが
こめしめしなんぎを見
かねて中に立いりかね
もてあつかふその折ふ
見てびつくりぜしおさち
〽どのいかなる事にて
あのすがたと思はず
なみだにくれがたのそで
をはらふてわかれしがとかた
るにおさちは又おどろき
〽きのふのなんぎをすくははしや
さてはおん身でありける事
へへいもたびのおがさに
風そのかほのこへ
しねばふつにしか
ざりしさて又いもと
のみゆきがゆくはやしや
のみゆきがゆくなんに
たりやまだあはずやあんび
尼雲也江向
つゞきかざり〽心にかけ
とはれぬるそのよろこび
に引かへてかれがゆんへは
いまにわからずこたび
さがみの大いそへゆへ
もすこしの手がら
ありてといひつゝこと
ばをわきへうつし
〽久すぐももちまる
ごふうふはやとき
もいてたいめんそ
せまこそ
いとものこり
をうけれ又
しや右しが
さたばしし給ふなと
かたらふおもてへ
どや〳〵とじらいやが
ともの大ぜい
むかひのかごをかき
すゑめたり
事はしもよまへて
一その時しらいや
身をおこしいざとばか
りにおさちにむかひ
〽心いそきのせら
なれはぢして
ゑちへおのむく
べし心ほそくも
今しばしまち
かくてじらいやは
のやぎぬを又〳〵わか
しゆのじゆん程に
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
口上ゟかつふき太郎おさちちが
身のはくめいをぞなけきける
●
かけねとなだ
さめてはやく
もにはへすり
しきては
たてはおさちは
ゑんまでおくつて
いづるをかたじけな
としきれいゑゝ
かきよするかこに
うちのりてとも
引つれいでゆきぬ
それよりしてじらい
おは此日はどうこく
きやうだい山をけ
しつとがうして山に
あぼりさてつやき
にもちまるてうふ
ふうふかところ
まかりし事かつ
おさちがいね
きゝとふうふに
かなりいへをわか
ちしわけ又ふ
き太郎がゑち
ごにてくまでや
にとうりうして
はからずひとや
つやぎぬはもち丸が
いへのれいらく
に入りし事などきゝ
たるまゝにかたりしかば
一一一一一一
巳二日巳二日
にいでたゝせ見えがくれにつきそはせ
てなかせんどうよりさがみの国
〽何日しまいりたびざむらひひきやくなんど
にいでそゝすみを
大いそのしるべのかたへわかれて
おそのしか
おくりつかはしけるかくてぞじら
いやは大きにあんとし手下
どもをまづさきへゑちごの
にゐがたへつかはしてみつへ
ふき太郎がふうぶんを
きかせあとよりゆきて
であふべしとそくしてその
身はたゞひとり目せき
がさにておもてをかくし
大にゐがたざしてゆくほど
にだい二日めには原ちご
ぢへはいりはからずやどを
ごとりおくれしかば日もくれ
たるにいかゞはせんと心いそ
ふしくあゆみこゝとはれば道の
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
ありければじらいやは大きに
よろこびこれかならずほとら
あり
はあぐればたかくつき
たてし石だんあり
さんととり
ゐそくゞりて
一そをいくだん
となくのぼ
りて見れば
はたして一つの
やしろありて
やすきのこだち
にきまもなく
まだ日の
くれてま
なきに
くられる
しんやのごく
いづれの神の
をはします
ちんはいでも
の内は見て
ねとまづ
よいせなし
知りたる
ゑんにつぎへ
□
一同二月一日
同下
みなし
かば山かゆへ
あへて礼す
のふるほどに
山名はうち
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
□□□□□□□□
ゆく人は
かゝる所で
もわづらふのが
第一なんぎ
ときにから
くらくては
く□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
はなしが
見へぬと聞へ
つゞきこしうちかけて
いこひける折から
しきりにしやくき
おこりいたむ事はな
はだしく身をつん
さす
ごう
けつの
じらいや
これにはほと
んどできし
かたくはを
くひしばりて
はんもんす
かゝる折しも
大きなるまさ
かりをうさけて
おちつるまで
ふちづるにて
あみし山つきんを
かたせはじらいや君て
ゑりのあたりへまと
ひたる木こりとおぼしき
大すとこひしんぜんへ
ちるづきしがじらいやが
しやくきにてくるしむ
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
われらは山心ねのがけ六
とて此しのふもとのもの
なりあんやにておもては
見ねとおんみはきり
びやうとおほえたり
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
かでりこれのみて見給は
ずやと一ツのいんろうをきし
おしいたゞき
〽へよはじやく
きに此なや
みくすり
はこよなき
たまもの也
とめきかへり
つゝくすのを
のめば山がつは
東江の出が
□を
なづるにくすりのきゝい
やうあつてしらいおはしやく
そきまりふだんの口上へ
十七丁
あたへし此しんふうくすり
せいれゝめはゑらひどくみゝの
ねもとへてめばらの玉ぐすり
にてそくざにへいおといへはじら
といそひざをうちびにんに候あ
いまうけ身のはたらきその
いんろうが又もとへかへるのねつけ
たかまき森のゝめじましりやうはわか
□□□
山がつは
もてそごら
をかきさがし
かれ木のえだを
つみ上てすり火
打にて火をうつ
せばはやゑん〳〵と
もえ上りあかるき
にひるのごとし
此時はじ
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
このみといへば山がつ又いふやう〽てかほう
しゆれんのめうかう山レがまをうつたる
そのものとしやうをあらそひふじばしを
ふみはづしてそのゝちはすゑしらなみのおやし
うてのじらいやはてめづらしといひな
がらおのゝゑしてにじりよるさればしら
いやちつともさはがず〽けものゝかしらにゐ
きやうのでたち又此はるもわがさん
さいへしのびでたちでかぎなりをつたに
てやうをうかゞにくせもの〽しつとのしう
ねんかうべのあくそうこととやせきながう
きのわかものわれらがたづぬるあだい
はけば
山がつの
がけ六は大き
にいかり〽いです
わがゆゑみ
のまさかりを
心みよやと
一いきほびたけ〳〵
うつてかゝれば
身をひらき
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
にみこでか見たやうなと
しばしかうへをかたむけしが何
思ひけん山がつはいぜんのいんろう
とり上てじらひやにうちむかひ
〽さてしもにたるはなしありわれその
いぜんおちぶれてのぶせりとなりしころ
今のおん身がしやくきのごとくるしみ
もだへしなんとする時とほりかゝりしりつ
ぱのさむらひとにけの武士かどはじめの程
おぼしく手下のびろうをこらしつゝわれへ田右へ
七日
も又山もぞくとめつてゐるよしを
さいてのぼりしくろかみ山それには
あらぬざんねんささりながらかうめや
とつて国のうれひをのぞかんとみ
つくわれを引はづしよこにとんだる
たきの中文ぢんになれとこうづ
たまの中文せんになすとかへ
はち〽なげうつ手なみにおろ
たきつ〽石もみぢんとあくだく
〽まやうのてつせん水にも
おぼれず〽火にもやかれず
あめがしたをわうげう
じさいの此じらいそを
からめとらんなんどとは
をかしやわれなん
思ひしがさにあらずこれとうそくのかしらと
ちを見ること
しやうにのことし
とあくまでに
くわうげん
あらせはらへ
ばひらりととぶ
ひてうのごとき
身のこなし
しづんで
ちせうの
いんらうを
とるよりはやく
じらいやがねつけ
のかひるをはた
となぐればふし
きやかひるは
大ぼくのすぎ
のねもとに
とりつきて
ふきはだし
一へんのはく
気は涙へ
同二百四五間
「つゞきはやく立のぶりたちまち
にちとたなびきてくやなか
ぞうにほうにつたりかゝるふし
ぎにめもかけづじらは
やかくごとまさかりを
ふたつになれとうちかくれば
かきけすごとくじらいやがすがた
きゆれば山がつは見うしなはいたる
なかばへしかにおりたちてにぢのなり
おらみあぐればくらきよながらまいろみ
とにぢのかけはしてりわたりゑちこの
うみぢつゞうら〳〵おきのしらほのはし
までまひるのごとくくまなく見へにぢの
上にはじらいやがいんらうひさげて
しやうにあゆむすがたもゆめたりと
へいちをゆくにことならずからみつめ
たる山がつをふりかへりみてこゑたかく
〽おとにきこへしさらしなけのゆうしん
たかさごゆみの介あだ打のうしろみ
せんとてすがたをやくせし此とし同
しんらうさつし申たりゑんだにつき
ずは又あふべしさらば〳〵といふ
こゑはくもゐをわたるはつかり
のよはやゝさむきあきの風ふき
はらふにしともろ共にじらいやが
すがたきはゆけばもとのやみぢの
あやもなききたいのじゆり
のゑらいやがゆらきを心に
かん右ゝものも心はねのがけ六か
くやしたトとつまきながら石だんの
石だんおもれば八ツのかねきく
ながしつゝおのが長むさとのかた
へぞかへりゆくはなしにたつにわかる
こゝにひめまつすま右らがつまの
みさほはゝのこずゑはゆみの介とわかれ〳〵に
なりてかたきあら九郎そたがねんとゑちごに
通ることはんとしあまりきれどかたもの手よくか
なければこれよりあぶまへゆかんとてあきの
はじめにこしぢをたち又しなのぢへつえを
ひきよそながらしゆくん
周
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
風雷雨左宿
横
立よらをはかにのみさんけいしそこ〳〵も
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
大にだはしよへいたりしかどてらばわざと
はかにのみさんけいしそこを
此ち玉はなれぜんくわうし
かいどうをゆき〳〵てしゑの
かうづせ
さかい
なると
とうけも打
こしけりされば
しやう〴〵三人
ことし二つのその
松がひにくあい
らしくなるにつけたびのうさも
すこしははれぬるに又松平がまめ〳〵
しくさまぐことちからをつけしゆじんふた
みをなぐさめけり時にこずえは
□□□□□□□□
かけておと
みさほにむかひ〽たうごくやかほの
おんせんはしよこくの人のおちあふ所
ゆかば手がゝりもありそな事と
いへばみさほはあうなづきまとに
さうでござりますしたがたびからたび
ておとよられたあなたのばよろう又松
平が心づかひめいどいござるとゝさまや
あこが
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
からさぞよろ
こんでゝぎりな
せら又むしもち
せう又むしもち
の此子さへぢやう
ぶになつてくすり一ぷくのま
ぬといふもかみほとけの御り
やくでがなござりませうと地に
かたれば松平が〽いやもうとかく
神ほとけのおちからで
なければかの人に出
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
あふ事もできま
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
なされませといへば
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
けふはいつもとちがめて
あらへまめをふみだして
それがさきからいたんでならぬ
とふといひだせしが打わらひ
〽あのわしと知た事が大さうちしい
さあ〳〵ゆかうといたさをとら
へてあゆみゆくはみさほととも
の松平へかづかひと見へにけり折
から一人ものかりうどが大ざると
小ざるの四そくをしばりかたに
せおひつてつほう引さげ
て三人があとよりくれば
こすへは二つのさんを見
るに大ざるはてつほう
にてうだれけんしゝてあれど
こざるのかたはしばしばしばしばしばしばしばしばしばられ
から手あしをうごかしいなしける
きつゝなくありさまにそのさがおは
ふかきこずゑぬればはやかくうと
にうちむかひ〽そのこざるはその評へ
一月十二日
つゞきまゝにやしなにかわうるのういかに
つゞきまゝにやとなにかわうるのういかに
するやととびかくればかりうどは打わらひ
〽大きいやつのきもをとる時こいつも
ころしてぜにしますときいて
こすへはなみだぐみ〽みさほ松平に
うちむかひ〽てもおそろしきなりはひぞや
此三人が身のきとうにあのこざるを
やかひとつて山へはなしてやりたいといへばみさ
にも松平も〽そは何よりのじひくどく
さやうならばと松平はかりうどにむよむ
きうだんすればかれも又うちよろこび〽そりやちくせう
が大しあはせぜにの二くわんもよこさつしやれときい
てこずへはうちがへよりぎん二ツ三ッともだして松平にわたし
ければ松平は又かりうどに〽ちとすぎれどもわたすぞと
さしだすぎんのおほきによろこびからげしなわをほどき
つゝこざるを標平にいだきとらせ一ヲ礼のべてかりうどは
はやくもあなたへゆきすぐるその時小ざるはうれしけに
しりをもたげてじぎすればみさ下はこれにゆびざしてけも
すら此ていなかにさるにもおとりしたつまきめたいふを
松平おしとゞめ〽コレおくさまきよやにも白をおけと
申ㇲ事をおりとすれありしかきあ〳〵こさるよとこんでも
かつてしだいにゆきなれとゑりのひもときつきやれどへ
山のかたは見むきもせずこずへが
そばへはしりゆきてちつともはな
れずもてあまししかりてもおし
葉のけてもたゞなきさけびて立さら
ねば松平はした打してそんならつれて
ゆきませうあまりに道がおくれますと
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
いひつゝいづれもあゆみゆけばこざるか
まいそ〳〵うれしけにつきそひゆくであはれ
なるかくて此日はさるもとをすぎ
しまつゐだをとほりぬけてゆふ
くれちかきいそぎあらに思はず
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
しゆくはまだとほ
きに心せかれて母難
こずへは
たゞさへ
いたむあしのを
つめを石にけはなち
くさはらへあなやと
くさはら□あせやと
ばかりたふるればみき
ばかりたふるればみき
惣はほ松平はしりよりいだ
きおこしてかいほうしやう〳〵かみは
にてきずをいはへこずへはわつかに
立あがれどあゆむ事しゆらを
一え女みさほ松平がかたに
かゝりてそろ〳〵とゆくほどに
こゝに道二がすぢありていづれが
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
らず又たらわくしてたゝ
団持からかの道の右の
かたよりやはらかき口下へ
是よりをきてふとり
のくろき小そでにづきんぞ
かぶり君ゆずをつま
ぐりつゑをつきて
人がきよき
女いんきよ
一下女にちの
といへば下女がことば下女がことばす
さきづみ
もたせしと
やかにあゆみ
きたり三人が道
中にたゝずむを見て
こばをかけ〽たびゆく
人におはするか見れば
くたびれあしのなやみ
になんぎのやうすと
うしろを見かへりさき
のしゆくまではまだ
四五里此人たちの
あしではむづかしからう
といへば下女がことば下女がことば
おそへあとのしゆくも
おそへあとのしゆくも
又とほしさぞごなん
ぎでござりませう
〽といへばこずへはこの
をにつき〽まことに
おさづし下さるとをり
●あしをいためて止なん
ぎとかたればいんきよ
はにつことして〽けふは
こちの大事のほたけ
此ほうしや心にぬし
たちをわしがいん
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
てしんぜう
子どもちの
内はあきんと
とまつてやうせうせばあすはいたみも
なほらうそんとやさしきことはにみたに
〽やで大ぜのくらしでいそがしい
そのさはぎがうるさいゆへわしは
いんきよして此女子とこへり
心つかひのないべつたくこよひ
もうれしく〽ごしんせづな□な
たのおかげで心でうじに
なりましたといへば松平も
手をすり〳〵〽ごらんのとち
のあしよわつれ何ぶん
おやどをわがひますと
たのめばいんきよはおこ
にこして〽そかなら
わしについてこぎれ
いふに三たりはくられし
あとにつきて四五丁
ゆけばすぎのいけがき
せし内ありいんきよつ
さきへ下女もろとも
はいるについて
三人が内の
すをうかし
児雷也五鈷
〽こぎこれ一けんのはなれや
にて思ひしにはやぬひんか也ぞの
いんきよは三たもにむかひ
さあゆるりかとやすましやれ
わしはちよつとおもやへゆくし
コレへと下女をよび何はなく
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
ともやしよくをあげろといひ
つゝたては三人は礼のべなからせんそくしてうへゝ上ればはや
もちいだすむぎいひのぜんをこずへにすゝめみさほは
かたへにそね松へちゝをふくませながらたうべ松平
きうしししながらさるにもくはせて三人がかつへ
事あきたなきにおそれつゝすこしたうべてはや
さぜんをまつ平にかたつけさすれば下女
いできたりてあいさつしかつてべせんを
はこびけりやくあつてあるじのいんきよかへり
女なれば三人ひとしくひさおしむけてこよひのやく
かはやみゝよくの乱をあつくのふればきのとくげにいん
きよのいふやか〽れいいはるゝこそせうしなれかたあなり
なるこゝちのすまひしゆくばとは大きなそういほん
にくすりの事をわすれぬ此村のではづれによき
あやらくすりありくにでからきゝつたへてもとめに
ほどのめらやくおとものしゆたい。此ながらつはけれ
きてあけましねときいて松平大きによろこび
〽そりやかたゞけならござりますちよつとかふや
そのりませらといへばゐんきよがゆひざししてとらも
同平七八郎右へ曲けば日かしのたでかんばんばんが都へ
ゐまねとおした山松平一人りに切かひ〽おきみの
とげりのほうやくを今からもとめにまいりけり
といへはみさほにだかれたるそねねがあとをひたる
源卒にだがらんどぞきらわけもなくむやられば
四申が一手にすがるいぜんの小ざるほしめてあくなを
□□□□□□
今の
おくこがかへらぬ
さきにばらしてしな
へといひつゝもその身は
みさほにうつてかゝり下
女はこずへとたゝかふ程に
あくまはみさほにきりたて
みさほににしてかゝりしすはかへ
一じうちとおふあしもとのたごと
らるれば下女はこやかへ在すて
かねばすへば下より
かへさんとあせるを見る
よりみきやはくわさ
といかるいれ
ほひするとく
八十一
一日
たにしその
まあまへ
立つれはおさ
一はゝじやまする
小ざるをは
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
いたくなげ
のけふ
□□
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
やりあけであさほ
にむかひ〽サアとうだ
なむかひなさはい
ばゞあたつた一トつき
きァきらぬる〳〵
じちとられてくや
しいかとあざけり
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
しよくにきまがゝし
よびて〽いひつけたとを□此しやうにこよびの□
ごをもらへかしと目くはせすれば下女うなづき
かくしもつたるでばほう丁をごずへとみさほ
に見せておどかし〽さあ二人りともからいゆ
引こまれたがうんのつきはたごのなんに
とめんだになろぎんそのこらずまけ
いだしみぐるみぬちでいのちを
たすかれじたばたするときり
まくるさあ〳〵とうだとねめ
つくれば今までひんよきほんき
も又づれんをとればしろふねの
はりをうへたるごとくわづかにのとりし
ゑららがみはとりあげもせずえらもと
さがりてねずみのしやほにひとしくほし
ごとくのまなこを見るだに
すごきそのぎやうそうこはあくまし
ばゞあおこはとてとうぞく
ひはぎをなすもの也おとはは
ふたりをはつたとにらみさあ
おこへがいびる身がをしくはかね
をいだせとこれも又ぼう丁さし
つけにじりよるこす人みさほは
ことばをそろへ〽あくひだうの
あくばどもおのれらごきの手に
しなんやとしたりは手ばやくわらべ
よりふたこしとうだし引ぬきてよらば
きらんと身がまへたりあくまばゞあは
かめでとだきとりて一トこしぼつこみ松平ははき
ものかりていでゆきけり此時為へきよは下女を
下女にむかひ〽思ひのほかに手ごはいやつらこしに
鎗
しせばおこいまんたりととびかゝり
すへがうへにとつかとのりやうやう
しふりあげつかんとすその〽かへし
ぼんに思はどつまづきさりせんのいたみにたへねうち
あはたに
くるゝ折
しら
せて
□□□□□□□
よりとつて
かへせし松
平吉此
一六丁
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
で入りあくま
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
づでんどうとなげづく
ればこゝらをのがれし
一母こまへみさみ
ともによろはふ
や此まにあくまは
はおきかへりほう
こうもめてあや
ないしらぬよまのみちようなきものをおはんよりしより
を立ざるべしといへはみざほもこゑをかけ〽むさにまりとに。此上
どうなうちかへしたゝやみに奉存候
ぢくともなくにけたりける松平のしが
はがみをなしそねねをこず人にいし
いづくまでもとおつかくるをこずへあはくしくふもそうやう
児爵に五編
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
り也なまじ
いにとらへ
えずはのが
豊国画笑顔作
れしあくばか
ながおひしやるな松平と
よびとゞめつゝかたへ
にうごめくあくま
が下女に
又いかなるわざはひせんもはかりがたしな
とゞめの
かたなさしてさやにぞおさるける
かたなさしてさやにぞおさめける
みさほはそのまゝみだれたるこずへが
よみをむすひつゝ見ればいつしかそね松は
かみをむすひつゝ見ればいつしかそね松は
いたかれしまゝねいりしをつみなきものと
やけゑみてみさほもおのがかみをむす
ひはやくそね松すいだきとれば松平は
せかへりてしたくとくのへ二分こしを又
れらづとにかさめなどしてさてかきね
なる竹をぬきとりたいまつにして火を
うつしにもつをせをい山下下よしをいた
めしこずべをいたはりぬきほと
れるにあたり
村さとにいたりしかけ所のをさが
へきくばり
いへにゆきてかなしみつけてしゆく
したし
そがふ小ざる折からひゞくかねの
ねば松平かぞへてまだ五ツと
ゆくこと下時あまりにしてこある
りやうすぐれてうつく
〽四五ゟしさすのみことたゝへたれ
しらぬものもなくそるしつの友
はふくまきのたから子といきと
くまだ十八九にてきふ
りやうすぐれてうつゝなし
しくにゐがたどほりの
うら道に人もつか
かぜいとり
はずひとりずみ
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
下へ
ほり人に同
わけてうた云数千たへしけるにやいやこあたる事はい身見んがごとし人その名を案大し
去こひこゝにそのよすありくくよありてより
立いでしがゆかほのかたへはゆかずしてな下あづま
ぢへにおもむき物はなし又もどはかへる大にゑち
のくににあがたのみきとへちかきころかみいたより
りすとにおもうらかにならびにまじろひなよしてよく人のやまひをいや
このくににあがたのみなとへちかきころかしたより
永
七日
「
新編金瓶梅全輯
自初輪
一土十編
大尾
曲亭馬琴翁作
一陽斎豊国画
戌
年
新
版
同
録
三
曲亭馬琴翁作
女郎花五色石台四編
一陽斎豊国画
中本
女用文章に本女今引小本
全
寿福三世相大鏡一
此冊子はありふれたる三世相に増補と
女国尽女消息往来
一現在過去未来の吉凶を委しくしるし
女大学女躾方
因果応報の理りを審かに分解して
児女子の為に有益の事をしるせり
長唄みせ本
源氏名寄
書肆甘泉堂江戸芝神明前和泉屋市兵衛一
美図垣笑顔作
一陽斎豊国画
甘泉
関図増笑顔作
類川豊国画
弥林
豪傑謹
弘化三酉午
春新刻
番組
四季三番組
同一十九
}
十一
ゑの白きごかいをうしろさまにこしにさしみどりの
がみをびんをいだしてゆひわげはよきほとにさききを
はらひてちやせんのごときをむらさきのうちひもにて
まきたりける右の手にくろきゑのすゞをもち左り
にあじろのかさをひさげてるのはの
一ほんあしのぼくりをはきて
あゆめるさまはそよふく風にあを
やぎのなびににていとしやか
なりゆきかふ人ごとにふりかへり
て見ぬはな新からたから
て見ぬはなし折からたから
こがうしろよりたび人どおぼ
しきがかむりしかさをぬぎな
がらたからこそよびとめたり
たからこはふもかへりてかの男に
うちむかひ〽よびとめ給ふはわな
みにはべるか何の御用の
おはすやといへる口もとことば
のやきしさたび人はゑしやく
して〽いかにもおほせのとほり也
こゝらあたりにちくれもなきさすの
みこぎみとりうけたり事そつじ
にはにたれどもおんすまひの所有
おしへ給へすこしねがひの候へば御ざい
しゆくの日をまちておんたづね申たしと
いふにたからこうぬづきてふところのたたう
がみよりしゆくしよとかんじつをしるしたる
名ふだをいだしてあたへければたび人はまづいたゞきて
つゞきいつものごとく白きねりぎぬのかりぎぬ
めきしものを小そでのうへにきなしくろぬりの
御ざいしゆくの日もわかり成あすはとくよりまいらんといへは
たからこにこやかにかならずはまち申ヌなりとことばすくなにわか
ければたび人はすがさかぶりなからふりかへり〳〵見てもときしかたへ
大もさり扨此時ふたりがかたらふさまをふかあみがさにしん
さみ大小りつはに見ゆるさむらひがたちとゞまりて
見たりしがひとりのしもべにさゝやけばしもべはやがて
あしはやにたからこがあとをしたひゆけば
さむらひはのこりししも
一人を引つれてかへり
ゆきに
かくて
その
あけのあぎ
にいがたの
うらとほりに
きれいに見ゆ
る小いへあり
かうしやたそゝ
そのかとに
女のじ
にてふが
□□□□□□□
もの名ふだかけてあり
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
こゝにひとりのたび人きたりて
名ふだをよみてうちうなつきごめふしき
れとくゞり戸をあけてはいればたからこはゑましげにたち
いでも〽これへ〳〵とあいそよきことばにつれてたびんはざしきへとり
かやふだをいだしてあたへければたび人はまづいたがきてさにつきて時こうのあはきつことをはり〽さらこふおむ
一口のうちにてよみをはり〽はありがたしかんにやくしかひ〽左のふとちうで申上り申上り申給ひと申候はよいひと申候ひと申候はよひと申上り申上り申上り申候はよの義に
月四日七丁酉
つゞきあらずやくがれが身うちで候ものかむじつの
つみにて此所のぢん代やかまどのにとらはれてひさしく
人やにつながれたりされば此ものをすくはんとしゆ〴〵に
心をくだけ共世にきこへたるたうぞくのどうるい也とて
かつてゆるさずそのとうぞくをとちふるまではたいせつなる
めしうどゝあつてにち〳〵きびしきせめにあひひそかにやう
すをうけ給はれば今はよわりていのちあやふく身に
おぼへなき事ながら水ぜめ火ぜめにたへかねてぜひ
なくくつうをのがれんためそがどうるいにまぎれなし
とみづからはくでうしたりときゝたのみもつなも
かきあらずややつがれが身うちで候ものかむじつの中にやかまどのよりのつかいをしゆじんおんをもだの
せんことてわざ〳〵おのれをつかばしたりくるしからずはどらはせん
きたり給へといふをきゝたがらこは大きによろこび〽こはぢんじ
からざるおんつかひすぐさゆまいらんまち給へこくろうなが
ちといひかけてそこ〳〵にしたくとゝのへいつものごとく
いで立てしもべにしたがひ
ぢん代のやしきをきしてゆきに
けりさればぢん代やかましか
六がたからこそ
まねきしはそが
うらかたをこん
きれはてたり国にはつまが此よしを
きかばなげきにふししづみて
やみもわづらひもすべきのみ
とやせんかたもなか〳〵にやつ
がれひとりが心づかひをさつし
給ひてかれはちよ〳〵むじつに
しなんかなほも又すくふ手
だてのあるべきかふたつひとつ
をうらなにて給はれかしとなみだぐむ
よそのあはれにたからこも思はずまぶ
たしばたゝき〽さても〳〵世のなかには〽
びんなきことのあるものかなそはこゝろえ
てはへる也まち給へやとゐなをりてしん
ぜんめきししろもめんのたれぎまかけし
かたへむかひしばらくきねんをこらしつゝかしは
手うちてこなたをむきつくへにかゝりごへいを
もてたび人のかしらをはらひすゞうちふり
日本ふさきしばらくむごんにてゐたりしが
やゝめをひらきつくへのうへにすゞをおきて
たび人にむかひ〽こははなはだしきわざはひ
むさほらず
はつほは十せんの
ほかこればうけずと
いひつゝさいさんすゝめ
てもぎんをおさめねば
せんかたなくいふまゝに
十せんをいだしてきのどく
げにたび人はあつ
多し
口にはちへど
じつはしからず
きのふにゐがたの
まちにおいてはし
まちにおいてはし
めてかれを見てしよりれん
ぼの心ゑきりにおこりつまはさきだつて身まか
りつたれにはゞかることなければけふたからこを
よびよせてきん〴〵をもてたらしこみ手かけに
せんとの心也たからこはかくともしらずやかまが
たくへおもむきてしもべととめに入りきたれば
しか六は心にうれしくそのまゝさしきへしやうじ
けるその時たからこはしか六重見叩きもやうで
此人はわぬしがつまのちすぢにておはするが
むじつとはいひながらみなこれすくせのいんねて
つくいりちはまでに今三日をいですして執に
づくいのちはすでに今三日をいですして死に
いたらんなか〳〵じんりきにてはゆかずわましは
玉へもごりぬかしいつまでたうしよにたちりう
ともそのかひさらにあらざるべしいまは
世にいふ天とうまかせしかしまだたの
もしき所すこしはなきにあらねどもすに
八九はひごうにしなんあゝ天也めいなる
かなといひおはりてしんぜんをはいし
つくへをはなれてふたゝびちはずせじの
はなしもことばすくなにしはぶきのみへ
ぞしてゐたりたび人はためいきつき
〽さすのみことの名によらばおほ
せのことはたがふまじそを
さま〴〵に思ふのはたゞ
たすけたい
心のまよひ
三日をいでぬ
三日をいでぬ
いのちならば
せめていま二
三日とうり
していよ〳〵つみにおころは
れなば心ばかりのゑこうも
してそのゝちきこくつるまつらんと
いひつゝふところかゝくりて小玉ぎん
をとりいだしかみにのせてたからこが
まへにうやくしくさしおきて〽こはわが〳〵
心ばかり也おさめ給へとねんごろにいへば
たからこおしもごし〽わらはれいもつを「中へ
同七日同
立かへるそのかど口にひつ
ちがへひとりのしもべ入り
きたりそれがしはたう
しよのぢんだい友へし
さしきを見まはしとこのまにかけてあるやうや
くわんおんのかけものゝまへにゐよりて申けるは
〽ゆふべはからずゆめのうちにあひ
まいらせしよりかしこくゆきみ
のこゝにゐますをしりぬしか
るにけふさいはひにこのやのあるじ
にまねかれしられしさいはんかたもの
なしとせうある人にいふごとく
はおうや〳〵しく
申ければかけ
ゑのくわんぜ
〽やかおんうな
づきて
□□□□□□□□
わらひ
給ふさまにあるしし
六はいふもさら也めしつかふ男
女どもまでものゝひまよりとり
がひ見てきいの思ひをなさまいなく
ふしぎ〳〵とざゝやきけり又たからこそ
かけものゝそばへなをちかくすゝみみゝをかたむば〳〵
かうべをたれものきくさまにてゐたりしがおもて哥
おこして又いふやう〽なに此やのあるじしる六ぬしう
ふくをさづけ給へるとかいざ〳〵そのしなおわたし
あれと物手をのばせばやうりうくわんおんみるし
もたれしちいさきつぼをたからみにわたし給へばたかし
はかのつぼをうけとりつおしいたゞくふしぎはもくせて
さいぜんよりしか六はたゞゑゝるがごとくことにいま
きくくわんおんのつげにひとしほかたじけなくあつぱれ
ふくぶんをきぶからんとまんめんに忍みをふくしとけの
六八
第六
*
木林
リ雷ノ如ク
十三文四
十一月十一日
口上ゟ候と
ねんじおはりて
さつかりしつぼを
うやくしくおも
にさゝげてしか六に
むかひしづ〳〵として
〽の左衛門ひろふひまなき
ありさまにしか六はき
をけしおふその
かきよするするごと
よくのくまたる
まなこそおと
見るよりわか
とうしもで下せ
もとも〴〵はしを
きてとほくちり
たるこつぶがねを
ひろはんとするを
しか六は目を
むきいだしてしかり
ちらせばみな〳〵は
つぶやき〳〵はやくかつ
てへにげいでたり
かたからこはかのつて
をかたむけて
そこをうへにし
しか六にむか
ひていふやう
〽おんがんか
ひごろおこ
たりなくしか〴〵のいと
ふかきゆへかゝるふしぎの
女のごがねのたまもの又
わなみよりねがひを
あげなばまだ此
上のめらじよも
つゞきくわんぜ
おんを一しん
ふらんにはいしゐる
又たからこはれいの
つくへをとりよせつり
とこのまのまへにすへ
おきらいはいしすゞと
ごへいを打ふり〳〵
〽ゑんつうじざいのほと
けの御じつげかしこみの中へ
一同五五五
あゆみよればしか六は
がうよくむざんのせい
しつおもてにあらはれ
一今だからこがさゝげし
のみとり目して三郎
ばい九郎はいかゝる
時しもあらふしぎや
くだんのつぼより
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
あらんいよ〳〵
しん〴〵しんといひつゝつぼ
をおしいたゞきかけもつゝ
くわんおんにむかひてかのつほ
をさしいだせば手をのべ給ひて
つぼをとりあげはじめのごとくゑまし
げにいはやによりてゐ給ふあらきふか
あらありがたやたう
とやとしん〴〵いや
ますしか大は
いへたびとなく
ふしおがむはらに
だからこも
右ゟかねはあた
かもいづみのごとく
が山ぶきのせの
かみなぎるに
にてたきなす
□ばかりにこぼ
れ出る小ばん
小つぶはしかは
御六がかうべの
上へばら〳〵
右へ
ざにつけば
しか六は又
ひろひあつめし
くだんのかねを
三ばうにうづ
ざかくつみ上て
きのまのかへ
におきてよろ
こぶことかぎり
なくた
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
しからはたる
らこがけふの
ありさゆみ
はじめのぞん
おそろしくあだなるおもひをひる人とて
かれをうやまふことぶつぼさつのどくある
歩四匁七十可分
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
つゞき大かたならずそんきやう
しつさでざしきをるへしゆしよくを
もつてそのもてなしに成をうつせば
たからこはやがていとまをつげかへらん
とするにかつてゆるさずさま〴〵きやう
おろしてとゞむればたからとは
せんかたなくて此日はこゝにしか六が
さけのあひてをするほどにことのついでに
しる一はにいふやう〽わらはたんせいぬきんでゝ
やらんのぎやうをあいつとめてかのくわんぜおんを
いのりなばゑんづう大しのつうりきにてせかいの
こがねをこゝにまねかんしりしそをせんとならば
しよじのこがねのありたけをとこにかざりてとみ
めうをかずおほくてらしつゝそのこがねをまつる時は
二丁ゟ
しん
がつがふ
ぶれ
さづくる
しか六
ひざを
のみといへば
●こなたのかねの
がよくにはあらずせごろによし
せいきにひかれ
よそのこがねはかた
だまとなりてこゝへ
とびくる事神そく也
そも又かねをおしみそ此
まつりをうたがふものには
せぬ事なりこれみなわなみ
つめ
〽あな気みじかし
たからこどのおしへのまゝに
こがねをださんかならず
ふくをさづけ給へとしきりに
いへはたからこは〽きつらひ給ふなこゝろえ
はべりあすのよおこなひ申すべしときいて
よろこぶしか六がうれしき事たとふるに
ものなくこそでとがねをたからこにあたへざす
のみこぎみことたゝへはゝしゆじんのごとくうや
まひけるしか六は又たからこにむかひ
あきてはいやなるつとめありおんを
かたるもいかゞなれど今よにうはき
のとうぞくなるじらいやが手下
のものを此しか六がとらへおきしが
ながきひとやのせめくにてちるべ
にはしなんとおもへりきやつむとやにて
しにもせばおのれがこうもよにしら
わづこゝをもていぎある内に田下へ
あきてはいやなかつとめありおん身に
にはしなんとおもへりきやつひとやにて
なく右衛門
れづこゝをもていきある内に田下へ
紀雪巳三郎
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
打おとして
世につらきもの
参らいやが
心をよはらせんと
思ふ也あゝづとめ
世につらきもの
じとものがたるをたが
ちこきゝてまゆを
しはめ〽あないたまし
のおはなしよなしゆ
えんのきやうもさめ
はてぬといはれて
しか六打わらのこは
おのれがらはずとも
よかりしものをとて
やみけるがこれより
一ざもしらけしかは
よもふけぬとて
たからこはいとまぼ
こひてかへりける
しか六は又いたく
ゑひてそのまゝ
そこに打ふしぬ
そのよもしん
〳〵とふけ
わたるぢん代
やかましり
八がやしき
のうちに
一かまへたる
ひとやは
しばう
心にて
からあめきは
かいで代もの
さみしき人やをのぞと一つぎ入
同十一日
多し
つがき手ぬぐひ
もておもてをつゝみ
しのびよりくる女
ありよばんのもの
はやく見つけ〽すはくせ
ものよと一両人てうぢん
よりほう引さけいで女を
中にとりこめてうちたやさん
とひしめくをくだんの
女はものともせず
たまさん
よばんのものゝえり
がみつかみさゆうへ
がみづかみさゆうへ
どうとなげつけてひとやの内をのぞきしが
□□□□□□□
そのまゝすがたは見へずなりぬばんそつらはおきかへり
あたりを見れど人げなしみなぞつとしてかほ見あはせ
はやくばんしよへ引入りぬかくて又たからこはやくそくのこと
はのよくはんしかやがもとへきたりければしか六は又あつ
そのよくばんしか六がもとへきたりければしか六は又あつく
もてなしおしへにまかせてとしごろ日ごろひどうにたちへ
かね二千両ときのふざろかりしこげねをあはしてみこのまに
かざりおきさておほくとうめうをかゝげたからこに見せ
ければたからこはしる此にむもひこよひ九ッ半よりしていめ
ければたからこはしかたにはんとよし
りをはじめ八ツにおはらんくわんぜおんようごろの時は
とうめういちどにきえぬべしその時こがねはひかりを
はなちてしよはうよりきた
らんときいてしか六そく
よろこびひとへにたのむはたからと
ぎみおれはのぞみにまかすべしと
又〳〵ちそうに時たうへしとかく
□□□□□□□
する内に九ツのかねも
ひゞけばたからこは
しゆしよくをぢして
くちそゝぎ手を
きよめつゝしたくを
あらためいのりの
よういをとゝのへて九
よういをこゝのへて
半にもちかづくころらら
かのとこのまのまへにいたり
いつものごとくごへいとすぐを
もちあらごものうへにすはり
てつくへにむかひきねんばこらし
とこのかけものへ百ぱいして口の
うちにてのつとのごときことをとなゆる
ちのそのひきしきしる六はじめかなはの也〳〵とくり〳〵と思はずゐねむる客へし
うちのそのひきしさしる六はじめりなはの
男女
こくり〳〵と思はずゐねむる
しみてゐたりしが
しみてゐたりしが
しきりにねむくなりて
見雷也五滴
〽左ゟそが中にひとりしか
ちつともねむらず見ていつて
こはさうのとふ
時に八二の一
とひゞけは
げにたか
らこがちこ
しにたが
はずいち
ぢんのかぜ
ふくとひと
しくとう
めうはじめ
しよく
だいの
あかしは
あかしは
さつときへに
けり此時なに
やらんいづちの
ごとくすさ
まじき
ければしか
いとさけ
びてあふしつ
たからこの
まに
か
りし
かねも
やうすかくわん
おんのすがたきへ
なくあとにのこりし
もんじをよめばじらはや
といふ三字也さては
じらいやにたばかられし
としか五八いかりしんとう
よりおこりきやう下ろ
あたかものゆるがごとくめん
しよくかへてはがみをなし次へ
くだきてかないの男女をしかりちらしふしどに入りてもねも
やらずつく〳〵思へばじらいやますがたをへんじてわがやへきたり
われあざむかれて二千両よのたからを
かすめとられしともしやこくしゆにきは
なばわがやくまへにかゝはるどうりと又〳〵し
かないの男女をよびこよひのし
しまつをかならずしもせんへもらす
べくずと口どめなしてひとり又し
一ゞき二かけものとつてずだ〳〵に引さきおきならべける
ここのまのとうめうそのよのものまでもうちこはしふみ〳〵
南手をくみてし
かんがゆればなほ
くやしたのちやまして
ねてもねられず
こぶしをにぎり
同
上ゟおのれじらいやともあけば水をかい
ほしくさをわけても
たづねあださでおくべき
かとじだんだふみてのゝ
事ほどに
いつしか
からすのこゑ
きこへてよは
ほのぐも
あけしかば
いそぎて
あさけを
ほめたうべて
くみかに
よびつどへ申
けるはかねて
一たづぬる
□□□□□□
ちかで
こゝちに
はいくわい
する事
いてからめさりぬからめさりねかれは女の
てわれよく
〽これをしつ
そかにたつ
すがたにやつせりゆだん
なくとく〳〵とけはしぎけぢ
に大ぜいはかしこ
まつていでゆきけり
かくてしか六は又
四五人のくみこを
よびていひけるやう
よびていひけるやう
〽かねてこくしゆへ
とゞけおきし
しなのゝめしうど
とゞきつらんといへばくみこらかし
ふき太郎をけふ
せいばいのたう
じつ也手あてはのこらず
こみて〽よういはもはやとゝ
のひ申せりおいでをみなく
まち奉るときいてしか
六打うなつき
おくへ入りてしたくをとゝのへ
くみ子とも人引つれてにゐ
がたのはまべなるおき
てのにはへおもむき
一けるさてそのば
しよにはあ春竹の
やらいをひしとゆひ
まはしぐみ子
大ぜいげんぢやう
にひかへてつぎへし
十
〽ゞき時こくをまつ程に
ぢん代やかましる大郎いで
きたりてせうぎにかゝうゆ
10000000000000
兒雷也
十七月
●くみこどもにうち
むかひはやつみ人を
引いだせとげぢのした
より引たてきたるしな
のみにねずみのしゆく
なるむじつのめしうど
ふき太郎はあはれむ
べしさかやきのびいろ
あをざめてやぜおと
ろへひけはあぎとを
おほへども目はおぢ
くぼみ手あしがいこつ
のごとくなるをようしやも
なくあらごものうへに
引すゆればしり六はばたと
にらみやをれざい人
ふき太郎とうぞく来らい
さきの日にすでになんぢが
はくでうにより今日の
せいばいはすなはち
つくりしつみめむくい
すみやかなるを思ひ
みよそれとく〳〵と
むねんのなんだせきあへずあきのすがれは
むねんのしんたせとりへきを
むしのれよりちとゞよはりしこはねにて
〽天のせうらんありな
がらむじついつみに
しへたげられ
此めいに遠世丁そ
うらみなれと
いふあはれさを
どうるいにまぎれなきよし
天のばつする所みづから
けぢすればふき太郎はそうがんに
きゝすてゝたちとり
うしろへ立まはり
すでにやいばをふり
あぐるかゝる時しもいち
ぢんのはやてさつとふき
くるかぜにつれそうにはかにかき
くもりつぶてのごとくふりいだすあめ
もろ共にすさまじくはおとひゞきて一ひき
の大わしそらよりおろしきてまづたちとりを
けたふしつまなこをいからしはゞたきしていさごをとばし
このはをはらひまひあがりまひさがりしてけいごのもの共を
かきさらひちせうになげうちうみへげおとかたへのいはにうちつくるに
みな〳〵おそれてにげかくるしか六も又大きにありてにげんとすれば「右へし
左衛門
大わしがつばさ
をひろごつめて
いからしむかふて
くるにちづせう
けんめいやいば
ぬきめつたぎり
わしはこれをもつ
ともせずはねをひろげて
一トはたきはたけばしか六
のけさまにとんぼがへりて
たふるゝをわしはすかざす
のりかゝりしか六がかた
あしをおのれがあしにて
ふみしめつゝ又かたあし
をばくちばしにくはへて
みり一〵と引さぎける
ふき太郎は此しゞう
きをうしゑび
てたふれも
くだんのあら
わしにき
わしかき
さらひない上
さらひにい上
はまに
とひぎり
けるあとは
まじりてふき太郎がそのていたら〳〵を
けるこゝに又いねさへは此ふふき
太郎がくびうたるゝときゝてけんふつに
しかし見てしより身もよもあられぬ
かせなぎ
あめやみて
やうしやくしつ
しかになかしなば
也かになかしかば
さいぜんにけ
たるくみこで
おそる〳〵五文へ
みればしる六は
さかれにけそんをたる
なみこらもあるひはけころ
され又はかきむしら
れてはんしはんせうのへ
かへて
ものぞおほかりける
〽かそ此事そ
〽国のかみへくみ
〽こちうつたん申
〽ければやがてけみしの
さむらひきたりて
あらためしのち
しか六はじめくみこ
ちがなきがらをば
ゆかりのものへぞ申されける
此わざはひ何ともいたしかた
なきあらわしのしわぎなれ
ばかりうとぞへまつけ見あたりしだい
うちとるべしときびしくおほせつけられ
「一ゞき思ひにて人めをちとふしのび
なきなみだたきなすばかりぬり
すでにしてふき太郎はあらごもの
うへにおらすゑられたちとりうし
ろへまはりし時あめふりいでゝ大わし
きたりたちとりくみこそけちら
してぢん代やかまを引さきすてし
さわぎにけんぶつもみなおそれて
うわうさわうににぐるにおされて
いね作も此ばをはなれしがしば
らくありてあめもやみ事やうやく
しづまりしのちゆきかふ人のはな
すをきけばかしこはしびとの山を
つきとが人つもわしにさらはれ
たりどうでなきいのちながら今
ごろははや引さかれわし
心のゑじきになりつらん
あらおそろしやとくち
ぐちにいふをきく
よりいねさくは
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
ちはんかたなく
思はず大ちに打
ふしてふくのなみ
〽アだにくれゐ
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
功
▼
○日本ばし
坂本丁
宇兵衛
方にて
かりころ
め申候
なき
二
しや
かゝる所へいへいつ
のまにかくみ二三三
うかゝびよらむを
いはせずいね作の友
手をとらへてうごか
いましめて
てうの見なし
かごに打こみつ
あしをはやめて
○いづくともなく
つれゆきけりそれはさて
おきこゝに又ざいぜんの
あらわしはふき太郎を
かいつかみながらしゆ
ゆのまにゑちごの
○うまぢのそらす
かけりてめうかう山
をがん下に羽うつ
てとひすぎつゝ
ゑちごしなの
くにさかひなる
とある山かげにおりて
羽をやすめかきさらひきし
さ太郎をしばわらへそとおきて
おのれはかたへなる大木の松のおほ
いだにとまりへゝしばらくいきを
ぎながらあちこちと見るめする
如く助たゝきするおとすさまじはて
義
〽母このはをちらしこだまに
ひゞき身ぶるひすることに
大ぼくの松の木ゆれてえだ
をならす此ものおとに
しよちやうは
おそれてくさに
かくれてねを
いださず
ざるはしん
こゝににげ
入りてさけ
びもやら
七百を
冨
〽つゞきじつにこれみやまぢに
いく百千のとしをへてかゝる
かたちになりつらんと思ふ
ばかりの大わく也また
あまたゝびはたゝきして
あしをつまだて四はうを
にらみしばらく身
うごきせざりしがやゝ
あつてあらふしぎや此
わし身ぶるひするよと
見えしがむねのあたり
よりはらへかけてうち
よりはらへかけてうち
よりやぶれてあらはれいづる
やうぼうゆうびのをのこあり
これすなはちべつじんならず
せかいにその名のとゞろきし
とうぞくのしゆりやう
じらいやほんみやうは
そがたしうまひろゆき
にてぞありけるそのとき
又じらいやはまつがえに
すつくとたちて身づくろひ
するそのひまにふしぎや介
までこずゑにありしはがい
ぶそうの大わしは田下へ
□□□□□□□□
松のこずゑよりつぎへ
あさ日に
しものきゆるが
ごとくしだいへに
かたちにそりて
つひに見へずで
くりにけるから
どにじらいやは
つゞき
身をおどらして
身をおとらして
しばふにひらりと
しばふにひらりと
とびおもつこんちやう
よりたへ入りありし
ふき太郎を引おこして
こしなるいんらうより
きつけをいだしてくひ
きつけをいだしてくひ
しばりしはすあふぎにて
ひらきくすりをすこしふくませ
おきたに川の水を手にむすびて
がくちくすもの
かれがくちへそゝぎ入れくすりの
のんどをとほりしころいだきあげて
みゝにくちよせ〽ふきちら〳〵
そよ気はつかぜやふき太郎と
すへんよばはるこゑのしたに
くすりのきゝめあらはれてウンと
ふき太郎やゝ目をひらきあたりを見は
じらいやを見ておどろくのみものをもいは
ばかりにいきいせつゝはじめてきのつく
いずぼうぜんたり
同同十九扁
美図垣笑顔作
冨田
○ふき
太郎
じない
やが
この
ところの
ものがたりは
第五へんの
はじめにとかん
まづ此はるは
ふでをおきぬめでたし〳〵〳〵
めでたし〳〵〳〵〳〵〳〵
一陽斎豊四画
嘉
永
三
庚
戌
歳
新
版
児雷也豪傑譚
十二篇
十三篇
十四篇
美図垣笑顔作
一陽斎豊国画
初編笠亭仙果作
今業平昔面影
二編一猛齋芳虎画
湖月百人一首
中本
一冊
源氏五十四帖画画
中本
一冊
源氏歌加留多
筥入
品々
源氏絵か類さ極彩色
源氏五十四帖の引歌の意を写
東の図をしるし桐壺より夢の浮橋
まで其名に合せて札を払ひ上を発
おもしろきうたかるたなり幼童しゆ
源氏の目録を覚る為なり
}
江戸書肆
芝神明前
甘泉堂
和泉屋市兵衛
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美図垣笑顔作
緑林
豪傑
譚
上
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蝦蟆妖術
大蛇怪異
緑林
豪傑譚
弘化三年
丙午新版
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
国政画
笑顔作
豊国画
甘泉堂梓
三光骨影誰能勤万事無根只自分
雪隠鷺驚飛始見抑蔵鸚鵡語方間。
しゆをとしのろさく
下男野呂作
ひとつなの
灯影に
凄し
釣しのふ
弘化三年
丙午孟陽
美図一垣笑顔筆記ス
おとこだてゆめいてふべゑ
俠客夢蝶兵衛
滅法流の創術師
範強敵斎無箇
軍太左エ門金龍に
跨て鎗術を試む
俠客焔魔鬼六
飴売
世の中
於由
猿曳松兵衛
よみはじめ
さてもじ
ちばやは
ふき
やらを
かいほう
する事すでに
大かたならざりければ
ふき太郎
やく
われ
にて
かへりて
あたり
を見
ればまだ
しらぬ山
なかなれば
しばたくほう
ありけるがと見ればかたへの松の
ねにこしうちかけてやすらふ人
ありいざこととはんとするほどに
かの人まづことばをかけ〽いかにふき
太郎ぬしおん身は見わすれ給ひしめ
われはそのいぜん大おんうけし太郎と
よばれしものなるぞやとかたるを
きゝてふきちらはいたくおとろろ
申けるは〽しかのたまへはおさなめ
がつきはおもへたる所ありしかるを
がほ見おぼへたる所ありしかるを
こゝらの山中にていかにしてかめぐり
あひけんふしぎ〳〵といぶかればじらいや
ぎにあらずこれそれがしがはからひにてむか
しのおんぎにむくはんためおん身をすくひし
すんし也といひつゝ又にひがたにてかのはたさへ
がかたきなるがん八のよく四郎をみゆきに
うたせしはじめおはりぢん代しか六をかい
ちうになやませしことなんどをことつまびらかに
ものがたればふき太郎もまたにとらはれてとうぞくじ
やにあそびし時思ひがけなくとらはれてとうぞく着
しやくのしもとにくるしみしとかたるをきゝてじらいやはにも
しづかにいひけるやう〽おんみがとりことなりし事はわが〽右へし
くわんじと打ゑみて〽こゝにてあひしはふし
ものがたればふき太郎もまたにひがたなるくまで
らいやとおなじきとなるものなればとてしか六がか
十九ゟくまでやをかへり
ししあといさいはいもと
アごおさちどのもの
がたりにてはじめて
しり手はおろさねど
そのくつうをおんみ
にかけしはわがわざ
と思へばかゆくら
一下かうを打すて
又にひがたへこつて
かへしすがたをみこ
とやかしつゝぢん代
八かましかましか六
をすかしておん
みをたすけん
と思ふ折から
しか六がわれを
まねくにこれくつ
きやうとつかひ
しとゝもにおもむき
しにしきよく
ぶどうのしか六郎
てかけになれといふも
おかしくそれよりよう
りうくわんおんの中
女へととなへかれが
としごろひどうに
ためこがねのありたけ
ためしこがねのありたけ
いださせて十ッそう
・ばいにしてさづ
けんとがんぜん見する
ようじゆつにはかり
おほせしそのよさら
かのかねのこ
らずうばむ
とらんと
思ふもの
からおん
みがうへの
心もと
なく夜
ふかきに
ひとやへ
ちかより
やうす
を
みやに
がなければ
さい
はいに
してつゝ
すゞさま人やを
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
いださんを思ひしが
いださんと思ひしが
しかする時はその左ゝり
いね作ふうふにつぎへ
ようじゆつをもてあらわしとへんしすでにその日のじこく
をはかり大そらよりおろしきてまつしか六を引さきすて
のこるやつばらけちらしてなんなくおゐをたすけたり
わしのしわざとおん身がゆくゑ此のちせんさく
なきやうにと思ひはかりしわがきやうちう
さつしてあんどせられよときいてよろこぶ
ふき太郎〽ふたゝひいくべきいめちならぬ
をふしぎのたずけに此みのあんど
しかはあれども世にたかくゑちごのご
国にかくれなきじらいやといふ
国にかくれなきじらい
とうぞくにうわさの
もやうとしがつこうの
〽にたのもどうりかく
申スそれがしこそは
ゐめうじらいや
本めうはしう馬
ひろゆき此身に
ふかぎのぞみ
あればぐん用金
をあつめんため
かりにとうぞな
きいておどろくふき太郎
またしらいやはうしろを見
しゆきうとなれりと
かへり。そのかごこれへとことばの下成
つゞきおよばんかとそのよは八かまが金シ子をうばひなぼたちしのひて
やうすをきけばじらいやがどうるいしなのゝめしうどめう日ははまへ
においてくびうたるゝとたしかにきくより一ツのはかりごとを思ひつき
や
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
をはさずはかくやすへと
ふき大みを
すくはん
ことはおもひ
十五
もよらす
さて此う
かれが身の
おちつきすば
いかにせん
これも又一大
事也といへは
しらいやほうへ
しらいやほう
ゑみつゝ〽そも
又それがら
又それがし
しゆだんあり
さのみ心を
いため給ふなかく
たみじかに用事もすめば
いそぎてかまくらへ下らんのみふき
どのももろともにすがたをかへさせ
ともなはんいね作ぬしは本じごくへまこ
しもはやくたちかへりこれらのよし
おたちとのへつけてあんどをさせ給
といひつゝくみこにしたてたるいせん
手下をよひちかづけかねていひ
はつけしよういをとゝのへとく〳〵
むかひにときくよりも二人りは
〽ハッとこたへて立いつるとりて
出たちのふたりの手下あら
なわかけしたびかごをしもざの
かたへかきす人たりじらいや見る
よりそれ〳〵とさしづによりて
くみこの手下からけしなわを
とく〳〵とたれおしあぐるくだんの
かごの内よりまろびいでけるは
おさちがをつといねさくなり
あたり
ふき太郎はふたゝびおど
ろき且うれしさにもくねん
しばしことばもいでさりけり
その時いね作は道のしば
ふにひさまづきじらい
やにもくれいして
まづてふき太郎
にかれがみの
つゝがなき
をしゆく
してのち
じらいやに
申すやう
〽いさゐはあれ
にておんもの
がたりのはじ
なるかごのうち
めをはりをきいてうれ
しざよろこばしさ下へ
がたけれどもろようは
いさゝかよういあり
心をろうし給ふな
といなめばじらい
やおしかへして〽そは
心なしいねさく
ぬしお事がじつい
はよくしりたりけがれ
たるたうぞくのかね
どてうけぬはりちぎに
すぎたりでんぱたゐや
しきとりかへしも
「下ゟ「みこゝろさしはあり
こゝろへからかご
をば左にへけお
一とし此ばを
さりぬその
ときじらいや
くわいちうより
金子百両
とりいだして
ほね作にわた
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
かしていふやう
こはけいぜう
にあなれども
道のろよう
にあて給へ
ときゝ
てうじやと
ならば今の
此かねはじらい
なく
さう
やかしゝてののちの
うけず
ゑかうれうあづかり
中へ
おいて給はれとよぎなき
ことばにいね作が〽しからばみこと
ばにまかせんとおしいたゞきて
くだんのかねをどうまきに
しかとをさめけるされば又々
ふき太郎はいね作にいもとおきち
が事わが身のうへはしらいやに次へ
児医也六
つゞきたのむのかりか
身のあきになごり
をじかのほし月よ
かまくら山へわかれ
ぢのなみださすがに
男どちのみこみゐるこそ
くるしけれ折から二てうの
かご両がけやり一トすぢは
ゑもあをがひひかりかゞやく
よそほひして手下大せい
いできたりみな一チやうのたび
でたち両がけのふたおしひらかせしらい
やはいるい大小手ばやくとつてきかゆれば
手下のものはふき太郎にもいるいをかへ
させ大小をさゝせてさむらひのびやう人に
とぞ見せかけけるそこらのしたくとゝのひ
すればじらいやうごにはやのれはふき太郎
ければじらいやかごにはやのれはふき太郎
もともにのる二てうのかこにつゑたて
させしからばわかれ申候也といへばいねさく
小ごしをかゞめ〽ねがひ上るはふき太郎か事なに
ぶんよろしく〳〵といへばうなづくじらいやと
ともにわかれをいふつけるからすのこゑに
おどろきてわかつやそでも右左りくだる
とうげのさか道をしばし見おくるいね作が
立よどみたる山たかみじらいや
しゆうべ目に入るばかり
しだいにとほへうごせ
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
ゆくすがたは左へし
「右ゟしむれてとび
かふいろどりながめ
入りたる折こそあれふたりの山がつ
をどりいで此ほどゟおたづねきびし
じらいやがどうろいならんかくご
せよと右左りよりむしやぶり
づくにいねさくおどろきとひ
のくはづみにふたりとも
さゆうへどつ
さりけし
とんだり
りきの
〽いね作
なれば下へし
記官也大
左の
には
とするに
こなたの
二人りは
はやおぎ
あがりて
ぼう
まゝに四五けん
ちぎり木
又ふりあ
げてうつて
かゝれば日ご
ろににあは
ずそのぼう
をもちたる
〽よびなをねぢり
上ケ今一人にが
立よるよと見へ
たりけるがその
わきへ
なげられ
いね作
ぎの
思ひ
覚無
かゝき
ぼうを
小手
一人りを
そこへなげ
おのれが
ちからに
又びつくり
おもはず
うしろを
見かへれば
じらいやが
すがたもう
ろうとかけ
のごとくけむ
りににて
すつくと
たちしあり
さまにこれ
は五十
所せきまでならびし
なかにまだうらわかき
左ゟしえんにちあきうど
人りの女子
むもに
づきん
そでなしの
はをりは
はでな
そめもやう
二つばかりの
かさなに
をあめの
をあめの
にのなかこし
おびにておちぬ
ためとて
なかばをゆはへ
まにらう
竹のながかるを
いともてすだ
だれのごとく
あみゝをお
あやつゝ
てふね
はうのもに
にて
ばわらへらがはしも
ざをにし
さま〴〵に
びやうし
もておも
しろき事
いひだてけれ
おも
〽つこね
「中ゟ」でるをためしみに
せたらおひたるさるのほか
おもきはぜにと
より〽みさを
さまとおも
はずもいむ
たる口を
たとへさへ
わすれてお名をつい
ゆふぐれさあおし
まひなされ
といへばみさせは
ませぬけほう
ませめか
きまはあの
にの中わらふ
てござるかはゆらしさ
かゝるいぜんの
あづまりあめをから
ものにはけいぶつにちいさき
たこをとらせけるはや日も
にしにかたむけばさんけいの人〳〵は
にしにひがしにちりてゆくむかひの
かたよりさるひきがあしたゆふべの
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
いとなみもたるの
ゐみやう
かのじらいや
がたにそこへ
ひとりをはつたとけおとしつゝ
今一人をばひつかつきおなじく
谷へなげこみたりその時いね作は
すくはれし礼をのべんとたちよるを
じらいやおしとめこゑをかけて今
此ところにたゆたはゞ又わぎはひの
おこりやせんはや立さられよとを
といふこゑともにそのすかたきへ
といふこゑともにそのすかたき
てあとなくなりしかばらね作やう〳〵
心つきちちあしいだしてふるさとなる
しなのぢさしてぞはぜざりける
○たきゞこるかまくらと世にうたひ
○たきゞこるかまがいひ中〳〵に
ふることにて今のにぎはひ中〳〵に
ことばにつきぬそが中にわきて
えがらの天神はさんけいくしのはを
ひくごとく見せものかるわざ〽右の中へし
あとさき見かへり
〽あとの月から
此さと
ちかく
すむ
はやく
さまの
がん
びやう
心づかひに
あきなひの
ほそきけむ
りも引
のばす
しやう
ばいものゝ
あめふり
かざま
しつけぬ
わざもかの
わざもかの
人にあふぞ
たのしみこの
ゑがらの天神
さまへ心の
きねんといへは
さるひき□□□□
児雷廿五日
ほとけにも見すて
られたか口をしいと
かたるもきても
しゆうぐがつきぬ
うらみのくどきこと
みさをはそでになみ
だをはらひしせつを
まづもながいうきよ
きみじかではゆかぬこと
ざあゆきましよと
そのまゝにかたけし
にはこになく子
をばあやすすり
がねにはにこく
わらしのひもを
しつかりととも
する心さるひきが
みさをの名にし
松平はあとにつき
てぞわがやどへ
心いそしく立
かへる○こゝも名
におふかまくらの
はせ寺のうら
つゞき日になみだあなたも
又わたくしもくろうにくろう
をかさぬるうらみ今にもつて
たづぬる人にあはぬは神にも
世紀伊那覇組組員
十一月十一年一月十一日
十四月十一日
…………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………
1000000円
第七号一一十一八一一一一一一一一
一一九一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一五
同三
二十二年十月
同三十二
まち
することを見ることを作ることである。
浦や
左ゟ
でたち
ことなる
あめ
うりの子ども
たらしのともかせき
それさへあるに母のがん
びやう日ごと〳〵のよとぎの
やさしさかゝる中にも此ほどは
かせぐふたりにないしやうの
くらしもすてしはらくになりぬ
これせめてものことながら
道に一けんはな
れしあばらやは
しなのこくしゆ
さらしなけの
かろうときこへし
ひめおのむかしに
かはるこうしつ
こずへちかきころ
よりがんびやうの
おもきやまひに
まくらもあがらす
よめのみさをは
あめをうつけら
い松平はすぎし
しきつゝ
ころたびちにもと
めしかの小ざるに
心をつくしてげいををしへはじめは
たゞおさな子をあそばすたよ
りにしたりしがたくはへもはや
つきぬればまつ平はふと
おもひづきおのれがをしへし
げいづくしをさるにまはしや
せんそあるかばあさな
ゆふなのけむりをたつるたす
けにすこしはなるべしとおもひ
たつ日を吉日とその日よりして
こがねま
ここざをしめて
〽やしれめでたや
めでたやな
こがねます
にてよね
はかるとだみ
ご円あげで
おどらするさる
よりおとりしわが
さらを此て人たちおほきやしのうち
さるをひき人たちおほきやしろのうち
あるひはくんじゆの寺のもんぜんにむしろにたつるをみたをもはかね安へしかちんのさんやくあり娘は
あるひはくんじゆの寺のもんぜんにむしろ
いゑは人なみならで毛も
つなねもほそきけむりさへやう〳〵
たつるをみさをもはかね召へしかでんのさんやくあり夜へ
はゝのこずへががんびやうは
にち〳〵おもるばかりにて
おこたるべうもあらざりし
そのうへに又一ツのなんぎ
いできてしもべのまつま
風のこゝちとうちふせうが
これも大しやうにんとていしや
〽これも大しやうほんとていしや
もむづかしく申けるべきを
はひとりとほうにくれとやせん
かくやせまじとてその石づかひ
大かたならずしかるに
ある日いしやのいふやう
われがんびやうのめう
やくあれどたゞ
しなみがたき
ものあり此一ヶ
やくをかくゆへ
にもちひがたし
にもちろがたし
といひづゝも
三すぢたらぬなげぜに一すぢの
つな手もほそきけむりさへやう〳〵ちひけるやうわが
しきりにたん
そくしたりしかば
みさをはなき
もくりかいて
そのやくほい
をたつぬるに
いしやはふたゝび
ひけるやうわが
だんやくあり順へ
INONONONOONONNNNNNNNNNNNNNNNNNOONNNNNNNONNNNONNNNNNOOOONNNNNRO
いひつゝしばしかんがへしがおもはず
ひざをはたとうち〽なにとぞおね
助がひ申ますといはれていしやはいち
近ぎにおよばずしからばたゞいま
出てうがふせんとやがてくすりばこ
山をとりよせてかの一つふくをあはせ
世づゝわたせばみさをは心うれしく
くだんのくずりをおしちたゞきあつく
礼をのぶるほどにいしやはそがまゝ
一久もさりけり五さをは心にとつないつ
ゑあんにくれてそのよをあかしきてあけ
山の口もいつものごとくにはこかたげていで
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
一右下ゟすれどやみほうけよろけて
しりゐにとつかとざすおとにおどろき
御ふとんのすそにねたる小さるはおきて
きつ松平がひざにのりてをりまつる
女うち見てなみだをうかめ一わがかひ
ごとりしその日よりなつきてそばをかた
やときさらず此ほどは又けいつくして
四たつきのたすけとなるらいやつとなや
やればきるは松へいにいだきつきつゝふと
ころへかほさし入るゝかはいさに
御〽どうまアやいばがあて
られういかにしゆ
つゞきこれにさるの心きぎもととらのとし月そろひたる
しゆつせうの男のいきぎもをあはせもちゆるほどならば
通いかなるおもきがんびやうなりともそくざにぢせずといふ
御ことなきもつともき子いのめうやくなれともたゞ人々たんの
えがたきゆゑにたやすくもちひがたしといふをみさをは
山きゝつゝひざをすゝめの御家法のこぐすりをいたゞかれ
ませうならばなにとぞすこしいたゞきたくかのふたつ
のやく所のもしやあるまいものでもなしと
つゝもこよひまで女はかの物やくをこゝめへ
ばやと思ふにつけさきへ一トあじあとへ二タあし
いたまぬ道もせわが子のかほよねんなきこそふびんなれと
辺そでになみだをうけながらあきなひしてぞあるきけるは又まつ
平はきのふふといしやのことでをきゝしよりひとり心にうなづきづゝみさ
をぐる丞をざいはひとやゝおきよへりてひとりごと〽どうで命はなきものと
おともして国をいでしよりあきらめてあるわがかくごせんじんじんじんじんじんじんじんじんじん
(1000000000000000000000億円
〽左ゟなみだにむせび〽いのちを
をしみなきさけびにげもかくれ
もするならはそれをき
おひつめてころしもせんが
なまじいに人もおよばぬ
けなげさに心おくれし
わがふかくとなげく松原
わがふかくとなげく松平
ふりかへりさるはたもと
をそと引てさいごを
いそゞかしこさに
又もなみだによき
くれしがよはる口
同じんの為じやとて
としごろなれし
おんあいはわが子に
まさるのいとふび
んさいまたに
かけるざんにんじやけん
ちくせうよりもものしら
出ぬ人やげんぞとてわらふなと
しばしなげきのもりならで
なみだのしづくかれはらひよし
いたゝみへおろせばちくせうなれどもまつ平が
此見ればきもきへむねふさがりつる事をあつべき心なくはたとふしつゝ四
ANOOOODODODOONODONONOONONONONONONONONONNNNNNNNNNNNONONNNNNNNNNNNONONONOOONOONONNNNNNONONNNODOODNNO
きなきくりことおうつらんとさるをひきより
かこつ石やすいしげん又此わけをやきゝわけけんたるは女手を
あはしつゝ人のごとくにまなこをとぢくわんねんしたるありざまを
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
〽中ゟかひもなく今にかたきの御
手がゝりしれずそのうに中
すてゝおやくに
たてるのがめいと
に母ごのがんむやうゆ
みさほさまの
又ひとつしん
くの上のしん
ろうにかて
くはへておれ
までがつい
したことから
此大びやう
とても本□
てこぶく思ひも
よらずあだ
うちのおとも
かなはずはせめて
くずりに此いのち
にござる
かやたかたの
たんなへずこしは
申わけとらの年月
そろひたるわがいき
ぎもといま一ツのさる
のきもを□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
じやとたゝんと左上
東京都市場所
それには、それられている。それを持っている。
の心をおにゝして
まくらもとなるかたな
をとりかたへのはし
らにすがりつゝ
やゝ立あが
りてよろ
めき
きるの
うしろへ
たち
まはり
ふるふ
こぶしに
きはめやう
やくやいば
引ぬき
胸くつう
むはさせ
しと目を
ねむもなむ
あみだぶつの
こゑもろとも
さるのかうべは
おちにけるふごん
のさいごと一つぎへ
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
児雪七六
あざりてちやわんをとりきたりさるが
ちの下さやうへあはききもをとりだし
ちやわんに入ル一トいきほつとつきにけ
折からおもての人おとにさるのしが
いへふとんをかぶせそのまゝそこへ
ねながらにおのれがへやのせうじ
をたてきりものおともせでゐ
たりけるかくとはしらず立かへり
みさをはあめのにをおろして
ねたるわがにをふところよりそつと
いだしてねさすれどたあいなければ
そのまゝにそでなしぬいで上にかけ
はゝのきけんをきかんとて一かいへあが
りてうかゞふによくねてゐればおど
ろかさずそがまゝ下へおりけるついて
のそいて見ればまつ平もへやの
せうじのあなからここれも又よく
ね入りたりいで此ひまにとむねなで
ね入りたりいで此ひまにとむねなて
おろしどひんのぬるちやぐづとひと口心を
しつめておさなごのよほうちまもり
しのひなき〽かほうつたなきおことが
うまれてゝどのかほもしらぬ身の
たびからたびへゆくてのなんきけふひ
ごろははゝさま松平おもるやまびのかん
「つゞきたなきながらそのなきがらをかきいだきてしばし
しうせうしたりしがやう〳〵ときをとりなほし
びやうもろくにごきぬはにち〳〵のたらぬくらしのあき
なひゆゑ夜ばかりつくすやまひのとぎそのくろうゆゑ
ちゝもでずやせほそりしこそとうとなれそのうへに又きのふ
いしやからきいたはゝごの妙やくぜひともころさにやならぬゑは
わが子ふびんといはれぬぎり大のむしをたすけるには小のむし
はをしむによしなしとらの年に月そろふたうまれがそなたの
ふうんさりながらばゞさまへの大かう〳〵今手にかけしそのう
にてふびんながらもあの小ざる人ぢくかはれどふたつの合
わが手にとるとはおそろしやものをころして世をわたる
さつをにもなほおとらしとかこちなげきにくひしばる
そでもちぎるゝはかり也みさほはやう〳〵きをとりなほし
心よわくておくれなば千万くゆともそのせんなし
まごゝろうけてはゝさまのがんびやうたすけ
給はれと心にきねんのゑがら天じん又一ツには
ぢぞうそん此子をみちびきかしやくをたまけ
おつとへ手わたししてたべとおつるなみだをふり
はらひやいばを引ぬきおさな子のむなさきさゝん
とかいつかめばあやにくに目をさましねおききげんか
にこ〳〵とわらふゑがほに手もしこれやはばなげすて
かきいだきわつとなきしがあたりへきづかいそでをくは
へてふししづむこ出たいなげきのきをはけましふたゝびおさな
子ひぎに引しきすでにやいばをあてんとしたるうしろのせみじ
ひらきゝよろぼひいでしまつ平がはらかききつてくるしげな
こゑふりたてゝやよやのふはやまり給ふなみさほさまとらの
年じ月そろひたるいきぎもまつたさるのなまぎも二ツめりやう
やくさし上んときいてふりむくみさほがぎやうてんこずへも二かい
をさぐりをりやうすいかぐとすりよればむねうちたゝきまつ草はくる
しきいきをほつとつき〽おもひいだせはわかだんなすま太らさまは
たびちにてあらたらがためにひがうの御さいはおともしながらのめ〳〵
とそのばでかたきはうちもせずふちうをつくせしその時にはらかき右へ
左ゟきつて申わけ
とはおもひしが此
そうどうを
お国もとへしら
するものゝほかに
なければぜひなく
もつらおしぬくふて
立かへれば大だんなも
はかない御さいご
あとにのこりしこう
しつさまとみさを
さまのおともして
かゝきをうたせ申さん
と心をくだく此とし
一月しかるにかゝる大
ひやうにて
あした
ゆふべと
ちゞまる
いのち
口をしとしだん
此まゝ
此まゝ
しぬも
だふめとせんかた
もなけきちや
ます折にきい
はひいしやが
はなしのみやう
やくにかなにこの
身はとら
酉の年月
そろふて
しあはせ
ものこれけが
ふちうを
忠義に
かゆるしせつ
まことにかた
しけなし
しにおくれ
たるけがいのち
おやくにたち
まだし
てまだしも
るてう〴〵いざ
いざはやくと
あごをもて
をしゆるせうしの
うちにこそつ
のちやわんにいき
ぎもの入れてある
よとさとりたる
みさをははやく二タ
しなをとりてこな
たへもちきたり
〽ちうぎにつぎへ
児雷也六
ゞきこりし此りやうやくはゝさまはやく
きこしめしてあの松平がじつぎのぎゝ
めを御らんあそばせうれしやとかねて
よういのこぐすりを一ツのちやわんにあはし
見まはす日はめいきやうのこるくまな〳〵
みへわたるやうすにまつ平ほとんどよろ
こびざるがけなげなさいごといひそれ
ゆゑにわが忠ぎも立ヤレうれしや
とてにつこりとわらふが中にしく
はつくめんしよくかはりてきず口
よりやゝほとばしるちしほとゝもに
ふしてそがまゝいきたへけりわつと
なき入るこずへとみさをことわけしらぬ
をさなごはなほはひよりてなきがらを
ゆりうごかしてわらひゐるこずへはなみたの
で神仏の御なふじゆありてがんひやうのたちまちいへしも
めいゐのてうがふ〽ツは忠義の松平ゆゑ
かたらけなやとふしおがみみさをも
かたらけなやとふしおがみみさをも
ともにしやうめうゑかうなほも
なみだにくれゐたるがやうやくにして
こゝろづきあたりとなりの人をかたらひ
しもべが忠死のもとすゑをさとの
つゝのますればこはふしぎやこずへが南がんそくじ
うるみごゑ〽あしてまとひのとしよりこそさきへゆくのが
みちなれと思ふにまかせぬがんひやうにてそちと松平に
としよりらにつけなどしつ人をやとひて若平公▼
ひらけばおどろくみさをあきるゝこずへそこらを
うきめを見せいきがひもなき此わしをふたりがじつぎ
豊国画
笑顔作
小ざるのなきがらかた
づけさせ心ばかりのほう
むりして七日〳〵のぶつが
をもいとねんごろにおこ
なひけるかくてみさをは
まつ平がみまかりし
より心ぼそく母を
かたと
なくわづかに
はゝ子を中
なひけり
雕
新
春
嘉
永嘉
六
年
癸
丑
孟
仮名
反古
一休草紙
柳下亭種員作
一雄齋國輝画
三編より五編迄当春
無相違出板仕イ
初編は一休の御母公孝貞ふかきおこなひとり禅師胎内にやどり給ふ
事且和田正澄が南帝の為に忠を尽す條の半を説其余談は二隣に
及びこゝに商て出生ましますより幼き頃の形容凡ならぬ事扨三編に
至ては江州賢田に宗純華叟の徒㐧となり給ふ抔を説四輪」五編「迄引
つゞ以て当年よりいたし猶後の巻々には高須のうかれ女地獄男達。野助
修助乳の図の一絡居士か事抔を挙世に通例一休物語とはいたく異
て種々面白く耳なれざる話のみをつゞり合せり長編に催給はで
板元敬白
御一らんの上御高評奉願上候
芝神明前甘泉堂和泉屋市兵衛板
弘化三
丙午新彫
一陽斎豊国画
下
みどりの
は屋
(
豪傑
評
美図垣笑顔作
一陽斎豊図画
弘化三年酉年新板
国
豊国門人
国政画
甘泉
様
おそれ
二
でかゝるからはいやでもおうでももらはにめ
ならぬとみなくち〴〵にわめくをきゝてふ
兵衛はせゝらわらひゑんまのき六がて
ぶんのやつらわうらいばたで見ツとも
ねへは用があらば内へこいこゝでたはこと
きいてはゐぬとゆかんとすれば六人が
いよ〳〵そばへたちかゝり〽もらひかづ
た女のしまつわきへそらせるにげ
口上だおうふうなそのあごた
たゝきいがめてべんじをさせると
みないちどうにうつてか守をてん
がうするかと手あたりしだい
なげのけけのけふみたを寸手
なみにこりずたせいをたのみ一チ
とにやいばをすらりとぬききつて
かゝればてふ兵へがこしのしやく八とるよ
はやくむかふめばらたゝきふぜうちた
たるはたらきにおの〳〵てきずをおは
ぬはなくせぼねがたぼねひつくじき
つらをしかめつ四ッばひにくふ〳〵
やげてうせにけりてふべゑはかい
あづまに名にし大いそのくるわへかゝる五十けんゆきかふ
人もたてしゆとはしらぬものなきふぜいなるゆめかてふ
兵衛がゆう〳〵とあゆむ左右をとりまだしついの小そでの
だてもやうも一トくせあるべき五六人さき入まはりし三人
が〽コレてふべゑてめへがふるまのつやぎぬおろへおつらたち
のかほにめんじてすつばりとくれてしまへかう大ぜい
も〇ちりうち
はらひしやく
はちこしに
ゆうぜんとくる
わの内へ入り
さすうちやながらも
小ぎれいにつがのかうし戸
たてつけもよこにうちたる
ふないたににはの
みこみもおくゆか
しぎういたすま
ゐもうき川竹の
ながれにゆ
そゝぎあげ今は身まゝに又一トきはあだな
すがたもくつきりと水のたるほどうつくらぎかみのかたちも飲べし
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
それにもましておしろはのけはひはせねどつやぎぬ
あいいはめがきしいない
がかほはみがきし玉のごとくはや毛あけてお六とて
のきのひまゆくこまけだのおともとだへぬ君うて
ものゆかたかゝへてゆがへりに火ばちのきいに
くゆらするたばこのけむりあにふきて〽ヲイ
のろさくどん此ゆかたを二かいのものほしへだして
くんなといへばのろ作のろ〳〵と出て来心ゆかた
とりあげてかつてのかたへ入るあとを
出六は一ト目見かへりて〽アレ又ぬかぶく
からりとあけあひのしやうしもあら
やかにあけて入りくる人おとにお六
はびづくりふりかへり見ればすゞ
れぬづらがまちどん
れぬつらがまちどん
ぐりまなこのちろくな
手ぬぐひゑりに
がねづく
まきびんのかみの
りの一ト
かたちもちかつ
こしほつ
げにちはねど
〽こゞきしまだわげばいかのかほりうす〳〵と
かつをだいごこの入口へおとしてさほんにおい
ねへおしなだのうトつぶやく折からかうし戸を
こみ名も
おそろしき
ゑんまのき六
これも男
ゆきなりとなるし
とつてうごゑやア
お六ぼうゆあがりかあいかはらず
左ゟうんでわたしもりやうけんひと
しあんともたせかくればき六は
にこくほうゑみ
ながらふところ
よりとりいだ
まき
たるかみ
にて両の手
ありげなる
にひらきて
見するはうつ
くしきわか
しゆすがた
一のたびさむ
らひすげの
をかたをひさ
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
人をさうがき
おらへ一、目
見てひつ
くり山に
くり山に
ぎよつと
とくくしいのわるごうじやうなてふべゑさへはなげ
よまれるももつともだといひざまどつさり
たかあぐらお六はさすがあいきようもの
たてたるかたひざねかしくゝ〽ヲヽ
き六さん今じぶん何とおも
てようまあおいでとそら
さぬ口のすひつけたばこき六
は手にとりきぜるをくはへ
は手にとりきぜるをくはへ
〽アイこれはごちそう時にお六
ぼうこゝの内はて小兵衛めが
こしらへたとやらりつぱな事
だがようきかつしなんぼてめへが
アノやらうをやれこれといつても
な今はびたせんいちもんもたす
あれが子ぶんもたいがいはなれおれ
のした手につけやきばもうりきみた
着てもひとりぼつちおほねがたもしい
心ゆゑ人がとかくあいそをつかすそれはとも
の手めへでもウムといはせるせめどうぐコレ此ぼつ
ぼにもつてゐるそれでもいやならぜひがねへそつちの
なんぎはじごうしとくとあじにからんだいひぶんに何
かはしらずねくだをもてかれがふところさくつてはんと
ゑがほつくつてお六はすりより〽たび〳〵しんせつなおまへの
いけんわるうきいたしやなけれどもをりがわるけりやへんじも
ならずかりやもうたとへてふべゑさんがあつたればとてもて
ふじやなしかつてつくならたうせいむきおまへの心を見た右へ
あれ此きろくがつけつまはしついふ事をそらふくかせ
おどろき
さあら
ぬてい
にて
き六
ゑすがた
ははた
ばかり
なんだか
〽よまずとしれ
よめぬこと
わりがきと
いへばきろくは
ゑせわらひ
た人さう書
よににた
ものもよく
あるもの
あるもの
すがたはわか
しゆまことは女おたづねきびし
とうぞくじらはやそやつがつぎへし
〽さいもとの
つやぎぬイヤ
つやじやァねへが
コレお六てめへり
〽コレお六てゆへ
にはめばもちき
うつし宮とへん
しをきはたうへ
おれがしんぢう
ににんさうがき
つた〳〵にして
火ばちのはひ
といふうちも
なほつぐと
なほつぐと
お六がかほ
と人さう書に
心にとつらと
見くらべる
それとさと
りておろく
さるにのその
ゑすがたわた
しがどふやら
は又〽たにんの
そのわか
しゆで
ヲヽ
もしや
〽ヲヽサそれ
一がんぜん甲へ
……
上ゟ
ふたつは
そつちの心
さアおろく
ぼうへんじ
をきるうと
ひげくひ
そうして
すりよる
き六のれんか
げてうかぶ
のろ作むね
にしあん
の出六が
左衛門
おやかたこゝにかこゝに
ならぜひぢよつと
きてくださいちんじ
ちうようがおこつた
とかうしのそとから
いそきのむかひ折
わろしとてぎろくが
むかばらこぶんはいよ
いよせき立るこれも
つらづくぜひなしとこゞ
との八百いひ
なくりてたち
あがりつゝ又
ゆおろに
〽今のしら
ちのをさ
まりはのちに
おしよせ
ちちあける
ほぞをかた
めてへんじを
すあとおも
せいとにら
みまはじて
そこくに
こぶんにひる
こぶんにこつ
れてかへりゆく
〽あとにお六は
ほつといぎつく
むかふかゞみたて
心ならずも
身じまひに
かゝればあな
たののろ棚
もかつてへ
はやく
□□□□□□□□
なるに
ける
□□□□□□□□
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
川戸
うきよ
をゆめの
てふへゑ
が内との
ふしん
あざやか
にひかり
かゞやく
そう
どう
たてしゆ
の内と
おもて
兵衛
つゞきそれとしられしすまひなり折から
十九あんまりと立かゝればき土はなほもこはだかに
〽何があんまりじたばたするなこれからかゆの
おもてにあまたの人おとまもなく入りくる
〽何があんまりじたばたするなこれからかねの
ゑんまが子ぶん身うちあたまのきらひなく
せんきをする
きずにかうやくはりちら
とのさばる
こなてふべゑは内にると
あから
上へあがりてたるあぐらへ
てもつらへ
あるじはかくよりたち
おもての
いでゝ〽なんだこいつ
らは人の内へぶゑん
りよなそのざまで
きのふのいしゆに
なりこんだのかと
いふを
きく
よりおも
てから
〽ヲヽその
けんくわの
しまつは
おれがといひ
つうちへゑんまのき六のさ〳〵とかみざへ
とほりこときにてふべゑおれの子ぶんが
そつちへぶさほふかんにんしやれわいらは
すかこんでけつかれとゆらみつね
ればてふべゑが〽ヲゝサゝぎのやは
ついおれもきのたつたまゝけが
させてき六さぞはらがたとに
〽なんのあいつらもろくてなし
べゑが手に
とりあげて
さいふの下が
ふだじきん
合しとよみ
上るこゑの
こつはげんくわのそのあとはいつ
でもおれがでるうるさゝときに
てふ兵へわれもしつてゐるらい月
は三じやごんけんのまつもわづかばか
たはそうたいのなかま金どうぜんことしは
おれがせわ人このかしらとやらあたまと
やうけふかんじやうしてうけとらふ何やかやの
さいそくにてふべゑはきよつとせしが〽ゆき六
まつりはらい月けふでなくてもいゝ事きと
いへばき大は日をむきだしらい月といへば
ながいやうだがけふはもう廿五日はど
それじやアてふべゑつみ金はつかいて
しまつてねへのだな〽ナニそのかねを
〽あるならわたやまつりのしたくに
入用だしかしかねはありやしめへ手
めへがこせへたお六が内あのつみ金二で
できたろふとじろりと見たるつらにくさ
てふべゑ思はずむつとせしか又よく思へば
じつにわがつかひはたして今は身につく
なふへきかねなきゆへ一チごん一トくのへんたふ
なくいるゞはせんとしあんのていき六はほぐ〳〵
うちわらひ〽なんだいゝ男だの男だてだのと
へゝヱそのつらはへほねをおいてつんでおくかねは
りのつみ金にをあつめてそつちへあづけ
入用もよつほどおれがたてかへたとやぶからほふ
のこらずつかふてしまひのづらでりきんですむものか此のち
大きなつらをせぬやうかうしてくれるときせるゝふりあげひたひを
うでばしたゝ事はしほてふべゑはむねんのがんしよく〽コリヤ又古へし
〇大いそ
やの舟の
介かかみ
しもつけてお上めをともなひにできた
しなのものゝのち
る○
さくにゑだるする
めをもだしつゝ喜の
てぶ兵へにむか
ていふやう
やうすはあとて
さしあたるかねを
さつそくものいび
身のすみ
さまし
いまへらはれ
つぎ
此暦せ廿
――――
ぢさんでなかまうちのかねつくのふた
りつぱな男いひぶんはまけてやる
したがまだ子ぶんめらがぶたれた
いこんがのこつてゐるといへばてふべゑの
かたなおつとり〽男のつらへ此ごとく
きずをつけたるしかへしをとたち
よるをやくへだつるお六喜の介はに
てうしさかづきもろ手にさゝげて
おしへだて〽ちうにんではないなから
どやくけふはめでたきよめ入に
づらかゝすくびをのばして
口もやらはらだち〽うぬ
ゆるさぬぞとてふ兵衛が
又たちよるをきてんの
喜のゆが三三〳〵くとい
喜のゆが三ツ〳〵くどい
とおしへたつる中にかろ
つくのろ酢をきには
あしもて八つあたりはた
とけたをすそのはづみ
かたへにならべしだいのもめ
ゑだるもともにたをれつゝ
まづなに事もみづいらずナヲがつてん
かとなだむれはきよはいとゞふめてうつら
き六は手にとりあげ〽ヲヽあたりめへとらねへ
でヨよもやどうみやくでもあるめへけこ
〽今にふうふが水さがつき人にさうがきでゆえ
づらがゝすくびをのばして焼てゐろとにくまれ
〽わきさいふのかねは小ばんで百両そがまゝき六がまへゝなげだし
〽まへりよういのあづかり金わきれいにわたすうけとれといへば
〽ゆかしきかねばしらぬあにきの
うはさとなほもすじやうを
とはんとす
そのはなゝ
さへながざし
き花の介は
はやうちけして
〽そんなはなしは
いつでもできる
もはや日くれに
ほとぢかしなかう
とやくにほつと
したそんなら
てふたんお六
さんといとま
つくればふた
りもとも〴〵
いかいおせ
二けの
おれ
きけにたゝみを
うるほせりかゝる
さわぎもはら
いせとき六は子ぶん引
つれてたゝみけたてゝいでゝ
ゆくあとに三人かほ見あは
せすまぬがんしよくてふべゑを
せすまぬがんしよくてふべゑを
たをれしゑだるだいのものかつてへはこびてかたつけ
そのをりきの介てふべゑにむかひ〽さておしかけた
きうのよめ入り引こし女ぼのぢさん金シでつら
をはつたるきろくがへこみこれからあとが四かい
なみそろひもそろふたふうふ中のろ作はこゝの
ゐ候めしでもたかしてくんなせへといへばてふ兵へやうやく
がんしよくなほしてさていふやう〽なにかはしらねど
喜の介さんばんたんおめへのおほねをりで
今のき六へかへしたつみ金にたいまはなあの
百両はとふしんのまゆをひそむ
れば喜の介はうちうなづき〽イヤ
あのかねはほかでもないお六さん
のあにきがいたごとれいをいふ
にもおよばぬことといへばてふべゑ
きのどくがほ〽それはおもひがけも
うへされておろくがきしいで〽わたしの
ないあにごといふはシテ何人ととひ
あにはきようけのぶしことしはくだつて
くるほどにそのときおまへもあはしやんせと
きの介お六はやう〳〵となだめるうちにのろ作は
いふをうちきゝてふべゑが〽これまで手めへのはなしにも右へ
あいさつ
そこ〳〵に
三
すけ
ゆく
○げに
あづまぢ
に名も
たかき世に
大いその
くるわの
さかなさしつ
はんくわちや
やが見せ
さきところ
せきまでならべ
たてたるさけ
おさへつ
大さかも
きやくと
いへるは
かまくらにすだい
つゞけるあしかゞけのぢつきん
けんじゆつぐんがくぶゆうのきこえ次へ
児雷也六
わきめつぽうりうのたつじんたる
がうてきさいむやみぐんだざへもんゆき
をあざむくはくはつのとしよりわかきかほ
かたちわがまゝものゝねぢじようごもん
ていどもを五六人こゝへ引つれ大うかれ折
かられゝらにひやうばんのよのなりおよしが
らしざかりにこ〳〵わらふすきな子はおもにに小づけと
しられたりゆきゝの人のかふあめは思ひしよりもよくうれるに
介ん太さへもんしけ〴〵見やり何思ひけん目玉を
すりがねにあはせてうたにはやりうたあめの荷の中あい
むきだし
〽やかましい
いへそのすり
ならぬはやくどこ
ごゑにおよし
も又かの人を
よく見てびつ
がねみゝがびん〳〵して
すへゆきをれとつかふと
くりかけよらんとして
立とゞまり
なにか心に
うなつきて
しかられ
まゝすりがねの
おとをはや
めて大門口
せるとその
けるとその
□□□□□□□
「上ゟいそ〳〵とわがやをさしてかへりゆく
〇そのよもすでに八ツのかね
ものさび
しきどて
のゆきゝも
□□□
七つにはほどもあり
みさほはわが子をしま
いたるでぢや屋の
一しやうぎにね
させ
よしず
一にかくして
とてを
ゆくかごに
目をつけ
心をくはればはゝのこずへも
おぼへの一トこゝさしてかひ〴〵しくいでたち
たりみさほはつまをたかく引あげ〽コレ母
さまよひからつける大門口かれはゑひ
ふしてたあいなけれどかへりはいつも
七ツまへとたしかにきいたちや屋の
うはざこよむがとしごろ月ころ日ごろ
のうらみをはらす恋せつとうちい
天たうざまのおうあちせかな
らず御おだんあをばす
なといへば
とずへも
ともにあづ
はれ本もう
女のいち
へきくといさむむかふへ
いそぎくるかごに
つきそにひとり
の男たち
ねんやはかとほさでおく
十
ふたりを
しいやつと
みさほは
しるしの
きへ
味噌仲六
Koris Coresteres and therestererstes of theratest restersteresters antont of Pres and ttres of the .
つゞき
ありとて
おなじく
あとより
はゝりや
しかるに
くさむらざは〳〵
とうこきてふたつ
ばかりのをさなご
しきりになきつゝ
はひまはるこゑも
あはれとかごのたれ
あけていづるはちかき
〽上ゟけふはかたきにめぐりあひいで本もうと思ふに
かひなき女のかよはさてらるゝごとく母も此身もかへり
十一月
名はこずへおへしとゝしうとを
とうちふしきにひの
たすがりしおさへ
なきものはげふよりみなし
心かゝりは此事のこと
あへけながらにもの
がたるをゆらみはかご
に身をもたせ目を
しはたゝききゝゐた
けるがこゑをはげ
ましやよ女中
きずはいたつて
あさで也心じやう
ふに思はれよして又
おんみのふるきとはと
とはれしらねおひばといき
つき〽かんはつかしや此み
のごきやうはしなのみに
いさらしなとのゝいへのこ
にてひめ松すま太郎が
みつまのみさをしかとめの
どうかちうたつ
へまきあらけらと
いふものにうたれ
それよりこのかた
かんなんしんくおつ
かんなんしんくおつ
とのこまれがたみ
ころ此あたりにすまひ
人になから小さめもやみ
そこらを見ればくさの中
あけにそみたる女のしがいそれ
ふびんさ立よりてなくなくよい子
ふびんき立よりてなくなくよい子
やとすかせばあはれなきやむ子ふし
たる女はむつくとおきやをれかたき
のがしはせじとかたなをつゑにたゝんと
すれどいたでによはりて又がばとふして
かけ〽ちまよはれしはことわりながらこゝろ
しづめてよく見られよわれはおん身の
かたきにあらず今きかゝりしもの
ながらやうすによりてはちからもそへん
サゝまづしさいをかたるべしといはれて
手おひは目をとゞめ四郎みを打
つき〽いつくのお人かしらねども
おん身に一ツのねがひあり
といふかたへにはおさな子が
ちにまみれたる母おやの
づれにてあだうちのかん
ちぶさふくみてよねんなき
なんくろうもやう〳〵と
するさめざやの四郎三とて
たればこまげたはきてしと〳〵と
かほをながめて又いふやう〽おやこ
びなんのきこえ名だかぎらう
にすがりてをさな子のなきゐる
見てふしおがみくるしきいきをほつと
ながらやうすによりてはちからもそへん
くるしきありさまを見るより四郎三はこゑを
なるしかもをのこゞ
此子のゆくすへ
あはれふびんと
おぼしめしわらはが
兄んたわたしして
又二にはおや子
もろともかへり打に
なりたるよしをおぢひに
つげさせ給はれと
きいて心にうなづく
〽わら三丁お身の
〽四郎三引戸出身の
兄といふはとふたゝび
とはれて又いふやう
〽兄ももなはちどう
かちうたかさごゆみ
の介とよばれはぐる
ふゆうにひいでしく
ものなればわらはおや
がすけだちに
つきそひくれしが
折わろくとのゝ
御用でしばしの
まこきやうかへりし
おやこがふうつと
きいて四郎三は
めになみだかき
はらひつゝみさを
にむかひ〽まことに
むさんのお身らが次
児雷也六
つゞき
ふか
きくにえ
たへぬこと
ながら此
子の事は
きづかひあるなが
われ身にかへても
たかさこ氏にとゞけて
しさいをかたるべしとあつ
ことばよくるしさもかゝり出
わすれおさな子に〽ア〳〵
おやさしいおちさまにけふ
からおせわになるそなた
たゝなきしていやがられな
すこしもはやくせいじんして
ぢゞさまばゞさまとくたまや
わしのかたきをうつてたもと
いふもあんどの心のたゆみいち
どによわる手おひのみさほ
日もおち入りてめんしよく
かはりそのまゝがばとうち
ふしける四郎みは又もなみだ
をうかもしこは又もなく
にすがりてだかれつゝにこ
わらふになほふびんさ
したる母を見ゆきも
せずだかれてはなれぬ子
心はおやがかけみに
つきそふかなじむも
はやくがんせなき折
もこそあれいきせきと
いそぎてきたる喜のかが
此てい見るよりおどろきて〽下へつ
をうかめ〽おや子のわかれいつせの
きはりぼんよこちこよとだす事
〽き
上ゟこれはいかにといふかりなが
〽さておたのみの一□でうはと
四郎三がみゝへかう〳〵といふをきら
とりうちうなつき此ばのやう
すはあとにてかたらん女のしが
いは此かごへのせてこのまゝ
のべおくりとふたりかたらふ
そのところへかへり
きたりし
かごかき
ふたり
□□□□□□□□
かごをこしらへ
きたるべしと
二人りをおひ
やり一人りには
喜の介に手づ
だはしてみさ
をがしがいを
かごへのせとや
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
へしかごもほどなくきに
かくするうちあつら
ければこれにはばて
ものうへにたをれし
こずへがなきがらうちのせつ
ら三又喜の介にたいきながら
ほうむりをといへはきの身のみこみ
てよあけぬうちにといそがしたて
二てうのかどをつらせつゝあしばやに
こそたちきりけれあと見おくし
ためざや四郎三見
すてがたなそふひ
んのおさなごあだ
生へからかた
かたけてうちんさげてやうすを
うかゞふゆめのてふべゑあやしと
見つゝ下りくるがんぎのあしおと
きゝつけて四郎三はそれとしる
たれどしらぬふぜいにあゆみ
ゆくあとをしたにててふべなが吹
つゞき
ゆくをば
やり
すごし
どての
くさむら
おしわけ
はれい
かれいで
たるを
りの
くせ
もの
しら
うち
ふり
ものを
もいはず
きつて
かゝれは
てふべゑ
はちやつ
ことひ
あきてう
ちんの
ほかげに
やつくを
はやく見て
〽おのれはゑんまの
き六だなよいと
ろでとてうちんを
はたとなけすて
身がまへすき六は
こゑかけいこんの
てふべゑうぬをばら
してお六を女ぼう
よくごひろげときり
こむかたなもつたる
かさにててふべゑが
〽あなたこなたと
あしらふさそく四郎
三はしばし立よどみ
ふたりがいど
国を
見てをる
ほどにはや
あけぢかき
やまうづら
しはらくらき
そうあひにきり
こむやいばのひかりのみ
それと見わかぬたがひの
すがたき六はふみこと
めつたぎりそれかと
こゝろえたちよとむ
四郎三にきつてかゝりし
てふべゑ四郎三はちやつと
つきまはし身をすり
ぬければきろくがやい
ばくうをきりたる
あしもとしどろ
えたりと
てふべゑ
かいなを
のばし
きこへもえり
がみかいつかみて
たぢ〳〵〳〵と引もと
せばさいせんなげたる
ちやうぢんにちう
そくの火のもえ
うつりてらす
ほかげのあざ
やかに三人
ひとしくかほ
ものと
てふ兵へ
き六やいば
をひさげて
しり〳〵と
四郎三を中
につめよりしが
きばや
□□
きかつくる
やいばをはつしと
てふべゑがうちおとし
一郷とびかゝりつぎへ
美図坦笑顔作一湯齋豊國画
つゝきゝうでとつてねぢあくるとたんの
はづみかちやうちんのはつたりきゆればもろ
ともに四郎三がすがたはかけもなしときに
き六はとられしきゝうでもぎはなさんと
き六はとられしきゝうちんまた
もがくあしもとけかへすちやうちんまた
あしもとけかへすちやうちんまた
ふたゝびはつともへたつけむ
りの中にすつくり立たる
四郎三がぜんしんなくおさ
なごをうちたゝきねん〳〵
ころのこもりうた
ふしぎと見やるてふべいと
かほ見あはせて
ためさや
四郎三
ふたゝひ
きゆる▼
▼ちやうちんの
けむりとゝもに
見へずなりぬ
まづ当年は
ア
御座候以上
さいさきにて
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
嘉
廿一篇
廿二篇
兒雷也豪傑譚
廿三篇
柳下亭種員作
一雄齋國輝画
目標市檢印法
たね
魚さく
五篇
女郎花中
一雄五し
笠亭仙果作
今業平昔の面影
一猛齋芳虎画
緑亭川柳作
武
柳さい
石
下
臺
祥瑞白菊物語
下
て
錦朝楼芳虎画
六篇
七篇
五篇
六篇
新編金戦梅全輯
自初編
至十編
大尾
曲亭馬琴翁作
一陽斎豊国画
同
書肆甘泉堂芝神明前和泉屋市兵衛版
此主
七篇
八篇
児来や豪傑評
狩
12789
狩
第4門
12785
12789
22曲
序
二十一
児雷也豪傑譚
甘泉堂梓
児雷也
豪傑譚
弘化四
丁未新板
七篇
上の巻
洪鐘懸りと雖も敲ざれば其音を知らず。細原長しと雖も解ざれば
其長丈を料るに由なし戯画の策子譚もいかで初手から佳境に至ん抑
這児雷也は土人の口碑に伝へたる自采也を種として名は同うして其事は
異なる換骨奪胎蝦嘆の妖術大蛇の怪異に兄は強盗妹は遊女兄婦
倶に夜の商売説苑に云悪道をにゝむ事甚しき事あたはず善遺が
好も亦甚しきこと能ずと然ば善にも強く悪にも強き尾形周馬の行状
は美国垣子の戯墨の妙案編を続侭に評判よく時好に悦ひて今
は嚴亦遺稿に花を飾らせて録の林。青柳のほと長やかに編を嗣全部の
一同壱人
の結局近きにあらん歟嗚呼勧懲の微意よく至れりるたくせりと甘口なは
序を甘泉堂の新販元作者へ。謡に述ること恁なり
四
弘化丁未春発兌一筆算漢翁誌書
更科家の
息女
田安姫
黒姫山の強盗の
主長児雷也
本名
尾形周馬
弘行
一
四
高砂勇見之輔善任
夢の蝶兵衞か
女房
横櫛の
於六
強敵斎
無闇
軍太
破落戸的
閻魔の
鬼六
同時代表店
夢の蝶兵衞は荘子に
浮世を夢と悟りし胡の
蝶を挙択して其名
に呼り性活達なる故に呼り性活達なる故に呼り
に弱きを扶て強きゝ
懲す善にも悪にも
頼れては跡へ引ず命も
惜ぬ達師と呼る稱に
べし是一個の侠客
男達
表の方の男性
蝶兵衛
鮫鞘
四郎三
蜘蛛の
児虫世中
月頼父子ぐんりやう照時とき
とはやゝもすればさかひを
あらそひ無心をおこしたう
せんしてたみのうれむ
せんしてたみのうれび
おほかりければかまくらの
くわんれい家より両家我
くわんれい死しけり
ほくをとりむまばせさらしな家
のそく女田ごとひめを月かげ我の
子そく深雪ゆきの介へこんいんの
なかだちありてたがひに平和して
ながくよしみをむすぶことゝなりしがは
月かけ家よりはゆひなふのれは
もつをかず〳〵おくりさらしなけ
にてはたことひめのこんあんのしゝ
くをとゝのへ吉日里やうしんを
えらびつゝみゆきの人おくりつ
はすけいやくすでにとゝのひ
ければひめははをそめげ
ぶしてちかきにゑちやち
おもむくとてそのよう
いしきりなるほどに
かねてもいふく手だうへ
でのちやうどをたく
ぐのちやうどをたく
いへおかれしかども
かくそのことのさだ
まれるをりにのぞ
みては又さらにすべての
こゝにじないゞ国の領主じ館更科
はんぐわん満明おほとゑちごのりやうしゆし
2
入れられてその
したくまち〳〵なり
かゝれば一門ゑんじやの
ともがらはなむけの
しな〴〵にわれも〳〵と
つみわた手ばこ香合あるびは
みづしくろだなかひをけりつぱ
をむねとしなをつくしきや〳〵のおくり
ものさしもにひろき大ざしきに
ところせきまでつみかさ事あたり
までゆくきらめきしたりきかりの給は
ながめにひとしくそのさうくわんいふ
ばかりなしされば又奥御むきは日ごと
にりうべつのきやくたへずしゆえんの
なき日はなきものからろう女中ちう
ぼねのものまでごとさらにものせは
しくかゝるをりにはおのづ
から人の心もうきたちて
はでをあらそひまききぬ
ものにふそくおほくこたび
あらたにきんらんどんす
あるひはねだうぐてうと
まであまたとゝのへ□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
なんによのでいりつねよりも
百ばいしてにぎはしくわらふ
百はいしてにきは
こゑありよぶこゑありかし
ましからぬをりもなくすでに
しいれの日もちかづくまゝ
にやがてそのようい
はとゝのひけり
次のゑとき
四月
□□□□□□□
かまくら山の
木のうえどころとなら
ぶかたなきはんじやうは
みやこぞはるのにしき
なるこゝも名にあふ
花水ばしさうじ
がゆめの蝶に
べゑはとちの
たてしゆと
たてられて
子ぶん
子ぶん
こかたもおほ
かるにすぎし
日まへりの
ほしつきよかねのなる
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
つみきんを
さらしなけそくぢよつきかげけ
更科家の息女月新家へど
ゆづふの
ため
婚礼の調度をしたゝむる図
にくり
まはし右の下へ
児香旧に
左の中ゟ
おもつ
かゝれれ
かゝりたる事
きの介の
はからは
いにてひそる
に四郎三
が百両の
見聞せし
つきしきて又おろくはまゆげを
はらひおもてむいてのにようぼの
ひろめよろこひさけをくみかはす
きやくの出入のおほきをしり
又てふべゑにはぢをあたへはら
いせせばやとまづ香をなめた
やうなるゑんまの鬼六あたまで
あけるなはのれんてふべゑうちか
のどさこゑに〽ホウ〳〵たれるとおもつ
たるゑんまのき六かまつりのつみ
きんさんようたてばモウなにも
ようのある。はつはねへのに何しに
きたのだ〽なにしにとはりヤ
ほかでもねへちときゝたい
ことがあつて〽そりやなにを
〽なにをとはきよくがない
喜の介からもらひうけせけん
はれてのにようぼうにしたと
やうもつたとやうおもやその
よろこひといけんとにきたのは
ためをおもふてやるともだちの
よしみゆゑつゝおろくぼうもよく
きゝなあれほどまでにおもひに
おもふてこゝろのたけをわつて見せた
このいろをとこのきろへをきらの
きけは出ぬしはあのおろくを
ようまアはぢづらかゝ
せたなじいひつゝ又
くわいちうより
◑左の上ゟしつたらうつたへいでよからめて
出せばことさらにほうびのかねはのぞみ
しだいとすゞうら〳〵まできびらい
せんぎそのほん人じはほかでもねへ
くろひめ山の大ねす人
かりの名は
かりの名は
じらいや
ほん
みやうは
をがたしうま
ひろゆき
たにんであつた
たにんであるた
いままではかへし
てもかくさりやうが
こりやそちが女ほう
おろくのじつあにそのつれ
あひになつたおぬしか。
ためにもやつぱりえんの
ゆくゑをきゝにわせた
十九ゟいのちのすくひ
やうもあらうがもし
ほかからしれた
ぬときはしよせん
こすかる身ぬけ
たすかる身ぬけ
できまいサア
てふべゑときやう
さだめてあい
さつしやれ
〽こりや
こりや
いな
ことの
用で
用で
きたな
なに事
おたづねものゝじらいやが
ことかはらみそりやおれに
きかずともお六の
すじやうをよく
しつてざういふ
よりかおぬしの
はらにきいて
見やれ此てふべゑ
はゆめにもしらぬ
よしやしつても
たのまれたら
かとおもつだりや
ほどならおれ
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
とりいだすゑすかたに
くはしくかいたにんそう
かきをさらしやうとひらきて
さしいだし〽てふべゑおぬしは
かねてからよくしつてゐるで
あらうが此ゑすがたのにんざり
がきはかまくらどのより
けうだいじやに
よつてあにの
ありかを
げんめいあつて
じゆう
しよを
}
◑右へ
三十二丁一つめにつ
かつか
鬼
ひかぬところ
がをとこだて
しらぬと
かけても
}
一
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
TELELE
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
□□□□□□□□
しらぬ
とはいはれまい
しかしけんざい
女ぼの兄になは
うつてだすきもある
まいそりやしら
ぬといふであらうが
そこがものはさう
だんづくおれにあり
かをかくさずいへば
ひつくゝつてもんぢゆう
しよへひいていつてほう
ひのかねにありついたそのうへて
リ四七七
つゞき
ふびん
ながら
おぬし
ふうふ
からめ
とらせ
てせんぎ
するサア
それでも
しらぬ
といひ
とほす
か〽サ
それは
〽サアを
〽サアを
なんとへんじは
〽◑よゟにゞりふる
そばにおろゝは
きをもめど
なんと女のさし
でぐちせんすべも
なくゐたりしが
そしらぬてい
にてき六にむかひ
〽ほんにきつく
さんとしたことが
いまさらそんな
しらべだてわた
しはくるわで
いぜんはつやきぬ
今は身まゝの
よこぐしか六
三がいもとじや
やらいふやうなぞん
なおそろしいがら
とうだのよとう
だのとあられもない
めつたな
ことをいはん
すなじたばこくゆらせ
ゐたりしをき六はなほも
めにかどたて「是へ
さめざや四郎
ものをしらいと
「七右の中ゟ「ひかまところかをとこのいぢなら
おれもしらべてどこまでもつきしてるのも
をとこのいぢだこりやはなしがおもしろい
こゝで三人水かけろんよりつる
屋の音の介は
そちが女ほの
それにかゝつて
どうする
ととす
ごゑ
たてゝ
◑右へ
口右ゟ
〽さう
ぬかせばおれ
も又ぢがねを
まけ出
とらかしまけ出
してぞんぶんいふて
くはへてひつこんでは子ぶんの
ものへたいしてもかほ
むけならぬそれ
ゆゑにこひのうら
みのいもゆばらし
ぞんぶんにせにや
をとこがすたる
てふべゑおぬしも
たのまれて下へし
きかせにやならぬかねて
お六を女房にぜひ〳〵
するきのよこれんぼもらひ
かゝつてはねのけられゆびを
此こんたんの
ちちあけうとなにおもひ
けんちづともゆよせずわる
びれもせず立あがるを
おろくもさすが
とゞめかねし
にき六は
えたりと
もろともに
しりはし
をりて立いづる
みせりも廿日の
よいやみに
がひ
二人りはいそぐ
大川ばた
ゆきゝ
てふべゑ
はぬく手
も見せず
きろくが
かたさき
ばらり
ずんと
きり
さゞれば
ながら
き六郎
こゑを
へぎへ
児雷色七
明宮セリ
〽つきふり立て〽たましうちとは
ひきやうなてふべゑなぜじんぜう
にしやうぶせぬトいひつゝおのが
こしかたなのつかに手をかけぬかん
とすれどふかでにかなはずよろ
ぼひながら〽ヱヽ口をしいこりや
てふけゑどうでもおれをころすの
じやなおのれうらみをはらさいで
おこうからはをくひしばりかめを
みはれどもあしこしたゝずくうを
つかみてはひまはるをてふべゑ
はたとけたにして〽き六わりや
おれがらんだうでめいどのたびへ
おもむくやつおれのいふことゆきがけ
おもむくやつおれのいふことゆきがけ
のだちんてうのがたつはしへよく
かきとめてうぬが名のゑんまのてうつ
うつさせろわれがもつてるにんそう
がきのしらはやといふ
おたづね
ものは
おれが
ためには
わけあつ
てせわ
せにやならぬ
えんある人そのいもとを
女ぼにしたもいろにまよふ
たなんぞいふうはき藤ことの
ふうふじやない大まう
〽つきいだすゑんじの
かねにおくられて
わがやすさしてそ
はせかへりぬ
○こゝに又さめ
ざや四郎三は
すぎつる夜八丁づゝ
にゆきあはしづゝ
おもはずも
女の手おこ
尺にたのまれて
おさな子を
あづかりしめ
いかなるみん
にやよく
なじみ四郎
みになれて
はなれねば
さてはもらは
ぢしてなり
とねもと
一身もあいめしきその人にぜうにし
でそだて
たのまれし
かたきをうた
せてやらばや
と夢をすて
○松となづけつゝ
大まうある
しやうじゆするまではいのち
にかへてたのまれたそのいちだい
じをわれにしられていかしておい
てはこつちのさまたげおのれは又
やうはきいちづのこひのいこんと
見せかけたもまことはぐん太左衛門
にだのまれたのであらうがな
うらみがあらばぢごくへいつてみ
うらみがあらばぢごくへいつてみる
めかゞはなしやうづかのばゞを
たのんでみかたに
つけおれの
ゆくまで
まつてゐろととり
だてずそのまゝに
き六はいきたえ
しんでけり
てふべゑ
しがいを
川へ
川へなげ
なほしたるきつさきにとゞめの
やらば一トゑぐりこゑさへ
入れ
のりを
ぬくふて
やけばを
をさめ
ひかされてひるは先の介の女ぼにたのみ
よるはふところにいだきてねふるに
まい夜うしみやころすて松は四郎三
がふこころをそひ出てこゝろよくゆたく
わらひしてよねんなくひとりあそびし
よあくるころは又四郎三がふところ
にはいりねむるを四郎三もはじめは
しらざりしがある夜ふとめさにて
よりすて松がまくらもとにひとか
あそびのそのやうすを
ねむりしていにてすかし
みるに有之
みだしちにそみ
そなき
たる女びやう
ぶのそとに
ぶのそとに
ざしたる
さしたる
すが
みるより
四郎三は
こゝろづき心に
ねぶつとなへつゝ
なほうかぶにすて松
が目には。ありしみさその
すがたと見へけんちゝをさくりひざに
いたれて母にあまへるありさまによの
つねの人ならばいかにかおどろきおそを
べきをさすががうゆうのじらいやなれば
いさゝかもおどろかすたゞおんあいに
ひかされて此世をさりしみさそが一つぎ
鳴雷七七
ぶつととなふるうちはやくもよあけをつげわ
る八こゑのとりにすて松はひとり四郎三が
よぎのうちへはひ入りて又すや〳〵ねむれば
みさをのすがたはけむりのごとくきえて
あとなくなりにけりげに子を思ふおやん
しくたるものゝこゝぱくの四十九日がそのあも
だ我のむねはなはぬたとへはあれどわが
やにあらぬ子にひかれよそのすみよに
まよふなるみさをがおもひあはれなり
さても四郎みはつるはしやの喜の介が
いへにかりすまひしておくの
一まに身をしのばせ
かねてののぞ
その心ねのふびんさを思ひなられてはらくとおなるなみだ
をぬぐひつゝなほもひそかになむあみだぶつなむあみだ
〽こゞきこんはくまよひきたりてすて松にそへぢしてかいほうなすかと
やう
なかまの
ものをよびあつ
めとちうにまち
たへせは
うけうばひとり
みやうこう山にの
じせつを
まつほどに
身はをとこだて
のすがたにやつし
手下のものをも
こと〴〵くあふれものゝ
ていになして喜の
かが子ぶんと
みやし
かけ
び入れ
中ゟ
きいて
せらみは
うちかな
つき〽ヲヽ
よくしたり
しやつたづ
ひそ
かに
くらの
やうす
をば
うかゞふ
けりから
あはたゝしくはせ
きたる野手の三吉
見るより四郎三喜の介
ふうふはやうすいかにと
ゐならべば三吉はいきを
きつて〽われ〳〵ひそかに
あふぎがやつにてゑちご
ゑなのゝ物こくしゆ和平の
ことをもれぎそいそきかの
地へおもむきしにみやうこう山
のふもとなる道のぶしんは
ちかきうちさら
しなげの
そく女
田ごとひめ
ゑち
この御
月かげ
香きの介へ
こんれいのけいやくとゝのひちかき
日その礼もつをたがひにおくる道すち也
おやかたはやくかのちへおもむきゆ印へし
己雪色に
たすけ
今
とも
まつ
いそき
御ようい
〳〵と
□□□
せん何かの
の介
すて松が
やういくも
よろしくたの
こと立あがれ
ばきの介おさ
いはかたはら
つゝたひの
ようは
たひて
ひそかに
三尺おびのすがたに引かへはら
まきすねあてみなかひべしく身
がるの出たちおやかたいそきつぎへし
あひづのはら
くわをあぐ
ればこゝかしこ
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
女にんずけさ
ひろそで
十一日也
わき御よらいト手に〴〵
えものひつさげきた
れば四郎三も手ば
やくきかふるいるい
くさりかたびらぢん
一ばおり小手すねあて
に身をかためしやうき
にかゝりてちやくたうの手
下の名まへをしるしつけ
させよあけぬうちにと
大ぜいひきつれ
ゑちごしなの
さかひなる山
ぢをさしてぞ
いそぎける
○さてもしな
みつあきはそく女
田ごとひめすり
ごくへおくるに
つけて一世の
はれと上下ひゞ
しくしたくとゝのへ
その日はとほき
みちにもあられは
みちにもあらぬ
ろぢのぎやう
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
れつはこと〴〵く
すべて女をとも
のゝさらしなはんぐわん
たてにさかひ川より
ぎやうれつをそろへはでを
つくせしりつぱのいでたち
かくせしりつぱのいで
このことせじやうへ
きとはし
一同廿一日
図100000
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
かばきん
ざいきんごくよりはせあつまる
けんぶつのなんによ道すぢにくん
じゆしあたりの町屋あき人は
おもはぬ利とくをえたりけり
○さればさらしな家において此山
こんれいの事につきてはかのたゝ
きごゆみの介はさすがきうしんの
ことなればばんじをかれにまかせられ
ろぢのけいご月かげ家へゆきての
よろづとりまかなひもみなゆみの介
うけたまはりてよくつとめよとみつ
あきよりあつくめいぜられしかばその
□□□□□□□□
身はさきへしなのゝ国を
しゆつたつしてとちう
のやらすみちのじゆんぎやくを
じゆんけんなさんととも人わづ
かにしたがへてみやうこう
山レの
ふもと
のかたを心ざしてぞおもむき
ける此ものがたりはこん礼より
見雷世に
□□□□□□
はるかまへの
ことなれどもほん
ぜんごせりみる人さつし給ふべし
もんのつゞきあしければゑぐみとは
○こゝに又かまくらくわん
れい家のぶしども武がい
はげみのためにとて
むやみぐん太郎といふ
武じゆつしはんの
大ろく
一にてかゝへ
入れられ
もそのもんてい一を
したがへてゑちこしなの
一見めぐることあら
ければぐんしより
もそのもんてい一両人を
美図笑顔作四
歌川豊國画
つゞきおもむきけりそも〳〵
名だかきみやうこう
山ンはゑちの
ごしな
のへまた
がりて
りて
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
ほんかいどうをじゆん
けんし又このぬけみち
をもとほらばやとて
ほそみちづたひに
よぢのほる
此日みちしる
の木こりの
ものが
から
もの
がたるを
きに
この山
いはほ
けんその
地なれば
ふゆはゆきふかく
してつらろたえはるの
すゑよりなつのすゑ
あきのはじめのころまでは
りよじんわうらいのちかみちあり
にはすぎ
ころまで
やかせぎするものおり
うはばみにのまるゝことあり下の
せんそだうじんと
いへるゐじんすみて
さま〴〵のふしぎ
ありしにかれはがまの元か
じゆつをおこなひけるが
此山のねしは二ツのうははみすみて
柳下亭種員作
六編
曲亭馬琴作
三編
小女那知化い
七編
にて
女郎花五色石台七
小女郎鉄愁麻環
一雄斎国輝画
八編
一勇齋國芳画
大尾
嘉
永
七
甲
寅
録目板新聞
風俗浅間嶽
初編二編
種久作
国貞画
今葉平昔面影
仙果作
芳虎画
六編七編
黄金水大盡盃
初編二編三編
為永春水作
歌川国貞画
小栗十騎
照天松操月鹿毛
金沢八景
初編
二編
三編
春風亭柳枝作
同同一十一一一六六一一一六六九一
地本草紙問屋芝神明前和泉屋市兵衛板へ
豊国画
児雷也
下の
巻
巻
家傑
謹七篇
弘化四
丁未新板
泉市板
上の巻つゞきされば
木こり山がつも
やまふかくは
のぼらざりしに
いかにしてかその
うはばみ一ツは
しして一つのこに
れりこれふうぬ
たまさりにも
みる人のすく
なくなれりと
ものがたれは
おみのけるむ
ゆみの介も心
の内にすぎし
ことどもおもひ
あたりてよき
ほどにいらず
つゝなほ山
みちをゆく
ほどにはるか
あとより人
ごゑしておなじ
みちをのぼ
りくる二三人の
てくる二三人の
さむらひあり
まぢかくなる
まゝふりかへり
のぬしなるべし今は
みれば
己旨セヒ
これゆみの介と同家中なりしたつまきあら
九郎なりければ大きにおどろき且よろこびてやり
九郎なりければ大きにおどろき且よろこびてゆり
すごしつゝゆみの介はもばやくともにもたせたる
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
ひめ松すまの介をも手にかけてなんぢ
くがやかたをたちのきしをりもをりとて
くるところいざじんじやうにしやうにしやうにしやうにしやうにしやうにしやうにしやうにしや
ぶせよとつきだすしゆれんのやり
やりおつとりてこゑをかけ〽いかにたつ
まきあら九郎はや見わすれしかたゝし
又にげあしなるかしばらくまて七年
いぜんわかしうとひめ松えだの進を
せつかいしなほありなくにおとうとの
ひめ松すまの介をも手にかけてなんぢ
あやにくにしゆじんのしよ用にたこへ
してゐあはせざりしそれがしこそ
すなはちすまの介があになりける
たかさでゆみの介これにありはりも
さいはひ此山中これ天たうのさづ
のほさきこなたもきとゆる
こうてき斎身をかはしつゝ
やりかいくゞりしぼくひしつ
〽かととりとゞめ〽ヤアはや
〆まつてれらぢせられな
そはまつたく人たかひなり
たつまきとやらんいふもの
ならず身どもはかゝる我
ならず身どもはかゝる事
しやしゆぎやうかまくら
くわんれいのきんしんなる
むやみぐん太左衛門とよで
るゝもの也人をあやめに帰し
更科
判官の
息女
田嘉姫
月景
家へ
入輿
途中
行
崎、
だの
図
つゞき
まさなく
もかたき
といは
るゝおほ
えはなし
その
としかつ
こうは〽イヤ
としをたづ
ぬるその
はうはいせ
はうはいぜ
んにかはる
白はつなれ
どめんてい
どめんてい
かつころ
かつこう
こはねまで
うたがひも
なきあら九郎
白はつへん
さうのくす
りをもつて
あやらくすがたを
かへけるなかく見
ぬきたるう
からはいかでこの
ばをのがすべき
ひきやうなりと
やりひつとり
ふたゝびするどく
ついてかゝれば可下へ
兄吉也に
丁上ゟ軍太左衛門ぬき
あはせ火ばなをちらし
となりてありぐん太左衛門は
たゝかへばしたがひき
たるもんてい二人も
ともにぬきこれすけ
太刀すこれを見る
よりゆみの介が
みちあんないの山がつ
もとものしもべも
おどろきおそれふも
このかたへにげくたるゆと
の介は三たりをあひて
ひるますさらずたゝかひしが
ふしぎや二人のもんていは身
うちしびれてたぢろくにぞ
えたりとたちまち二人を
つきふせ又つきかゝるする
どきやりさきあしらひかねて
ぐん太左衛門あとへ〳〵としり
ぞきつゝ一丁あまりたにかげ
のがれていはをこだてにとり
ゆうをふるふてたゝかひしに
やうをふるふてたゝかこし
こは小みちよりよこぎりて
下りしところゆゑみぢもなく
たにをこすべきはしさへ
なきにおよそ二タかゝへあま
りの松の大ぼくほそたに
川へよこたはりて一本ばし
これさいはびと一本はしをわた
りながらゆみの介がやりをあし
らひ〳〵すきを見あはせかい
くゞりて身をのがれんとする
ほどにのがしはせじとゆみ
の介はいよゝはげしくつき
たつればこなたは一せう
けんめいとうけながし
しんめい
つゝ一本ばしをふみたて
けたてたゝかひたる此
ときふしぎや今まで
も松のごぼくと見へ
つるはしはおいづとうご
きてゆら〳〵とむかひの
かたへわれじらずひかるゝ
ごとくなりければたゝかひ
ながらもゆみの介きて
はと心にさとりけん
かたへのいはにとびうづ
るすきをえためと
ぐん太左衛門にけんと
したるうしろまり
まなこは百れんのかし
みのごとくしたはほの
にてすさまじくくれなし
のひかりをあらはし小山に
ひとしき大うはばみかしち
をあけでごん太たしをたゞ
一ト口にひきくはへ山のつぎへし
明暦廿七
さすがのゆみの介もうちおどろきつぼうぜんと
やもをつゑにいはほのうへあきれはてゝぞそのゆく
かたをしばしまもりてゐたりけり此ときたにを
へだてゝむかふのきしにもうろうとして人かげあり
かけにもつらしやさご氏今
かけめづらしやたかさご氏今
さいはひのめんくわいにてきでん
へたいしかねてよりつげ申たき
大じあれどもかゝるきゝうのばに
のぞみちつともゆふよなしがたく
をりわろければもだすなりおよ
ばずながらさいぜんもそれがし
こゝにあるをもてすけだち
申て二人りのさむらひたや
すく手にかけ給ひしはわが
えうじゆつのなすところ又
今おろちのくわいゐのありざま
此うはばみはすぎし
ころそれがしが
ころそれがしか
手にほろびたる
すなはちおろちの
めすにしてしゆう
二つのその一ついま
こゝに二つともほろぶる
じせつたうらいせり
あなたへゆくよと見へしにたちまち山なり
〽かきあなたへゆくよと見へしにたもひしはこれうはばみの
しんどうしていぜんのはしとおもひしはこれうはばみの
しんどうしていぜんのはしと
どうなかにて身をふるはせて引ゆくを見るゝより
おもてはそれと見えねどもたからかにこゑを
わづかのこうにそう
らへどもそれがしきで
んにかだんして今の
らんじをまぬかれ給ふ
このすんしをわすれ
給はでちかきにめん
きでんにはまづ
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
はやくふもとへ下り給へ
もそれがしきで
くわいなす
此ばを
をりにわが
さけたつ
大まうの
きがことは
口下へ
すておき
おろちの
どくきを
の中へ
つゝが
なし給へ
〽口中ゟしさまたけあるな
見のがし給へよしたふ
どのすまの介どのゝ
しうとめとつまの
みさほどの身の
はてまでつげまゐ
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
らせてわが名をも
なのりたくはおもへ
どもかへ大へんの
をりなれば又かさ
ねてのことに
此ばを
さりて
こんを
図
のぼる水
のこり
きり立
をけむかに次へ
□□□□□□□
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
児雷也廿
つきすがたは
見へずなりにけり
○さるほどにごう
てきさいむやみぐん
太左衛門はおもひも
よらず一トのみにおろ
ちのはらにほうむら
れてゆきかこふりととけ
はつべきにさいはびにして
のまるしときかたなをつゑに
したりしかばはからずもその
はらをさき七八尺
たちわりて
そのきれめより
たに川へまつさかさまに
まろびおちそがまゝ
水にそゝがれて
おもはず
どくきや
はらひけん
いのちにつゝがは
なかりしとぞ
○それはさておき
ゑちごなる月
かげぐんりやう
てるとぎの
子そくみゆき
の心は吉
をえらびの
さらしなけ
より田ごと
ひめを
つまにむかへ
とるべきよし
かまくらくわん
れいのげんめい
にてすでにその
よういとゝのひ
はやたらじつに
いたりしほどにやかたの
さうぢかざりつけもこよ
ひをずれと
の下ゟ
しや金
びれいをつくしあたりかゞ
やくきんぶすまともし
つらねししよくだいはまひ
るのごとくてりわたりまば
ゆきばかりのありさまなり
この日はかまくらくわんれいいき
よりも上使同として比企
の蔵人包たうちやくなし
こんゐんのきやうおう
二千両ひきで
なすべきよし
ものとして給はるだん
ゆ上へ
ねてないざたありしに
よりすなはち上ししや
だいのためみゆきの介しゆう〴〵
よういありさらしなけよりはみつあき
より甲弁ごとひめへのつけんなるたか
さごゆみの夜ましたに上しちやうしやうしやうしやうしやうしやうしやうしやうしやうしや
としてまちうけたりほどなく上使の事
おん入りとおもてのかたよりよではりて
ひきのくらんど入りきたるながかみしものゝ
ひだたかくのしめのゑもんかいつくろひゆういくと
してあないにつれあゆみきたりしながらうそ
〽上しなればまかりとほる上ざごめんと〽つぎへし
つゞき
おうやうに
まうけの
せきへつき
ければでむ
かふ月かけ
みゆきの介
いちれいあつ
て上使に
むかひ〽御上
使さまには
ゑんろごく
ろうことに
くわんれいけ
よりのたま
もの此身に
とりていへの
めんぼくおん
うけよろしく
きはうより
おんとりつく
ろひ下さる
べし
十一
いふ
思ひ
よら
よう
ぜ
身ふ
なるそれ
り
ごく
さら
しな
ぐわん
むすめ
田こと
ひめを
むかへ
とるべき
御こんの
御じやういか
ばかりかかたゞ
けなき身のさい
はひ父ぐんもやう
てるときはぱり
あしくやまひに
かゝれりこる日
これにしゆつざ
の義はひとへ
しや下さる
べしともろ
手をつきて
ゑんぜつ
なす
◑左の中ゟしつぎにひかへしさら
しなけのきんしんたかさご
しゆみの介上使にむかひ
〽このたびしゆじんみつあき
むすめふつゝかなれどもけん
めいをもつて和平のために
たうけへえんぐみこのうへも
なきいへのまんぞくすなかち
こんにち御じやうしのおいりと
あつてふしやうのそれがし主
人のみやう代おんまちうけ
川つかまつる御ぜんよろしく
おとりなしおんうけ御ひろう
くだされかしとあつくれいぎ
をのべをはり身をへりくだりて
ひかへたりそのときひきの
くらんどはゐぎをたゞして
みゆきのみにむかひ〽上しの
おもむきよのぎにあらず
しとんはんさらしな月かげ両
し家の和義あひとゝのひなが
くよしみをむすばれんため
くわんればけより御なかだち
くわんればけより御なかだち
あつてすでにこん程これある
うへはみゆきの介田どひめにも
いゝ千代かけてむつましくくに
おだやかにいへををさめ長久の
はからひあいてじるべくおぼ
はからひあつてしるべくおぼ
引さるゝにつきこん日
しやきん二千両下し
こよひりやうしんとあつて
こん雨のとりむすびこし
いれあるよしすなはち
ひきでものとして
しおかるよろし也
しおかるよろし也
しゆろにあるべし
とくわんれは
けの上□□
なりまつた
かねてくわん
れいへ
次
比
會
九月廿七日
つゞき」当家の重宝月がたのゐんとなづ
くるものは尾形雄のいへのぐんぜいさい
そくのわりふ
いま一トしなは
尾がたのけいづ
かゝるめでたき
すりなればその
しなぐをびけん
してまゐる
べしとのげんめい也
此義そよろしくはからひ
めされトのぶればはつと
みゆきの介くわんれい家
のげんめいとござればその
しなぐをそんらんにいれんは
心やすしきりながら
心やすしさりながら
いませさまりて
りんごくのあら
そひまでもおだ
やかにはらひ給ふ
和義のこんれいそのをり
からにぐん用の月がたの
ゐんを御ひけんとはふて
めんようなをりもをりいはんや
又すがたのげいづは当家にふよう
ゐしななれどももとたうごくは
尾がた弘廉賤のりやう地にして
その身かまくらにしよくしながらむほんのきざし
あるよしきこえやがてりんごくのことなればさらし家へ
三十一日
此
めいぜられその
まゝとりでを
せめおとしかの
ふたしなを
状をそへりやうしゆとなし給ひしをさらしな
はんぐわんふかへうらみをがたひろかどを
ほうりはせしはこれみつあきがぐんこう
なるにたうごくかへつててるともの
りやうちとなりしこそゐこんなれとて
これより両家ふわとなりさかひを
あらさうすどのたかひしるるも
此たびやうやくにわだんとゝのひこと
をさまりしに又そのしなをとりいだ
してこよひないけんあらんとはわへいめ
内に又もとのうらみのたねをまく
たうりすみたる水をにごさずにをり
をもつてかまくらへそれがゝぢさんつかまつ
らんまづ〳〵こよびはそのことを水にながし
しかるべうそんじするといへばくらんど
めにかどたてそれ
がし上使のこと
なればしいて
ないけんにも
およばずさりな
がらみゆきの介どの上意には
て下さらばしうぎのせきもいまはしからず
ぶんどりしてかまくらどのへさしあげられしを
それかしがいへなるもの月かげてるともにたまはりしは
まざいのぐんこうおしきゆゑにてかのしなぐにかん
一のしなにもせよひつ
きやうはその二〆しな
入ゆゑこれまでも
もとるはぶれいでござらうたとへん用
あひたがひに
さかひを
をかすあらそひありひけんばか
りかくわんれいへさしあげで手
もとにおかまがそこいなき心の
けつはゝたつてならぬととめ
おくは今にもぐんぜいさいそく
してたうごくの人
ずをあつめむほ
ふんをおこすそこい
の一でござるか〽サマ
れは〽しからば
こゝにてない
けんさするか〽とき
にとつてはいまは
しき二夕しなゆ
ゑにこばめども
ゑいやんとあらば
なにりいとはんたれか
あるほうぞうにゆき
同
四〇
月かたのわり□の
いんとをがたの
けいづをこれへ
もて下ことはする
どくいひつれば
ゆみの介はかたへ
じゆよあるこくげん
こよひはおくで御上しさま
もしうぎの一こんぶし
あげられあす二タしなを
ないけんあるともことな
ないけんあるともことの
手のひとなるにもあかし
まづそのしなに引かへて
さらしなけのてのほう
たるそれがしぢさんの此
一トしな御ひげんなされて
下されトゆみの内がくわい
ちうよりともいだしたるまき
ゑのゐんらう同上しさまへ
ないけんに入れたきねがひの下
しなし上使のまへにさしつく
れば〽アゝこりやこれいつそや
しなのぢで止まひにくる
のぶせりに
くすりと
ともに
あたへたる
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
ほへの此あんらう〽くろのめへつぎへし
記官也七
つき山からざ
てつばひに
はる〴〵と
きたる
花の
さかりを
手いけに
口のかに
ゆりが□
とあら
はした
をがたの
〽そく〽かねてその
みのためとも
みのためとも
ゆりをしらぬこと
とててつほう
ゆりのそのみに
あたるを
みやうか
ちかみ
じやまいろぐ七ま
山の
○わすれはりあひのなきつるきれ
ておんをあたなるさまたけは忠
ぎのためかみのためか〽イヤ
人情がかはいたくし也は公の声
にんぜう二いながらまつたゟかす
にんぜう二つながらまつたくす
しうのためにはおやもすて孝
もわまれて命ををしますひく
にひかれぬゆみのしが此ばにのぞ
みてなら〳〵にひけらみれんなお印へ
みてなら〳〵にひけらみれんなお印へ
印ゟ身ぬ
けがされう
かサア本名
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
すなのれ
かくあら
ことのひめはかん
はだうよりひそか
かに□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
じゆよありし
とちうになんぢが
〳〵手下のものゝうばひし
あとへ入れたるかへ玉すなはち
とうへてこゝにありうばひとら
れし礼のへの内にゆかしき
わがしゆだんたとへえう
じゆつあるとてもこのけい
りやくはいかな〳〵ものどもにせ
ひめぎみをこれへともなへ
〽いふにいはれぬおんぎに
めでゝ一トまづ
此はは見のがし
くれんしこと
ばのうちに
おくのまはず
まひらけばこめに出
たちし一人
女いましめ
三といて
問又ゆみの
四つつ立あがりて
こゑふりたて
かへつてわれらがはかられしか
かくなからは何そか
づうまんそれがしかね
〽はかにくと思ひのほか
いときの
くらんと
をへがたのゝけいづにむ
□□
百七百七
きの介さてはじらいやひろゆきなるかいで
なはりつてかまぐらへ下いふをとゞむるゆみの
があひつのほうくわにとてよせのやかたを
とりまくぢんがねたいこじらいやあなたを
きつと見て〽アクとほよせのぢんがね
ためこはわれをともまく手くばり
よなわれかねてかまくらにみを
しのびてしせづをまちたえし
をかたのかめいをたてはた
あけなしていま一トたび
かまくらくわてれいと
かつせんしてなきち
かつせんしてなきちゝ
ひろかとにたむけんと
としころ心はくだけ
どもつぎがたのゐん
手に入らねばゑち
ごのぐんぜいじた
がはずわがえう
じゆつにてかのしな
をうばはとらんは
やすけれどもことの
じつふをたゞさん
ためひきのくらんと
といつはの名もり
上使となりて入り
こみたり又とちう
あめがしたにかくれもなきかりの名しらいやま
すがたひろかどがわすれがたみの子にて是がた
しよまいろゆきこれ也トきくより月かけみゆ
のゝきしきらしな家にうらみをむくはんとすそもわれこそは
にてこんゐんの礼
もつのしなぐと
田ごとひめを人
しらずわが
じゆつもせうばひ
じゆつにてうはひ
とりしにさては
田ごととおもひゝ
はゆみの介が
むすめで
ありしよ
十一日
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
入れかへのりもの
にて入りこませたる
女こそわが手下なる
恵吉□といふものたとへいかほど
にんずをまはしわれをとらゆる手くばり
なすともわれいかでなんちらごときのゑせ
ものどもの手にのえやさいぜんよりとうはれて
おくにありへるこれなるゑ吉はわがえらじゆつ
にてほうぞうにしのびうばはせおきたるつきがたの
ゐんをがたのけいづこれをみよといひつゝゑ吉のくわい中より成し
見雷也七
リノ四日七七七
とりいだし
たる二夕
しなにこれ
じはとめと
めを見あはす
下ばかりじらい
やはおしいたゞき
手に入るうへはこゝに
ようなきわが身也
〽このふたしなのこと
さりながらおのれらが
はなしのたねにえう
しゆつの手なみのほど
を見しらせんとじゆもんを
ころへてたつたるすがたたち
まちがまのかたちとへんと
〽見るうちにその大きさ
十丈だばかりのかいると
なりてやなりしんとう
おびたゝしくたちまちやかた
いやねかたむきたてぐはつれて
しらをれかはらくだけて
□□□□□□□
おつるおどあた
かもらいの
はだめく
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
ごとくぢしんに
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
いへのたふるゝににて
いしせうぎだふしにぐわた
ぐわた〳〵と御てんはみぢんに
くだくるにぞすはやことこそおこりたれと
さむらむらひどもはぬきつれてきつてかゝれば田
ごとひめにすがたをかへたる手下のゑ吉はくわい
けんぬきてわたりあふそのまにくだんの大かまは一ト
というごくと見へけるがさしものやかたをたちまちに四つぎへ
見雷也七
トモノ間七十
つゞきはらのしたにおしつぶしみゆきの
介もゆみの介のかたちも見へずなら
かはそんぼういかにとおどろく大ぜい
ゑゝるがごとくたちろ〳〵にこはそもいかに
きなるかないまゝで山のごとくなり
がまはだん〳〵ちいさくなりてくだけ
へぶれしと見たるやかたもそのまゝ
なんのしさいもなくもとのごとくて
ありしかばふしぎ〳〵ととりまへ
人〴〵そのまにかまはほりへとひ入り
すいもんぞくゞりおもてへいづるを
まちまうけたるとりての人〳〵
手やりつきかけしをめんとびし
めくうちに又ふしぎやがまの
くちよりにじのごとき五しきのしら
をふきいだせばまたあらはれし
じらいやのすがたにつきそぶ
平吉のにせ
つゞきはらのしたにおしつぶしみゆきの
いかほとちんじかくすとものがれぬとこ
ろだなはかゝれと一チごに大ぜい
たちかゝるを何おもひけんてふ
べゑはいさゝかもゐはいせずわれ
らうしろへ手をまはしじんぜうに
なはずうくればでかしがほなる
とりてのにんず〽サア
たちませいトおつ
左の上ゟちゆうしんあつてたしかにきく
たつる
○お六はうろ〳〵なみだぐみその
おうたがひは御もつこともさり
ながらなはかけすともて
蝶
ひめにじを
わだりてこくう
をはしりゆくかと
おもへはがまのかたち
もあき日にゆきのきゆ
かるがごとく見うしなひてそ
ん〴〵はたゞほうぜんとたつたりける
○かへつてとくかまくらの花水ばしのほどりなるゆめの
てふべゑはすざし夜に大川ばたにて人しれすゑんまの
鬼六郎を手にかけてにげてわがやべかへりしが此ことふかく
かくしづゝ女ぼうおろくにさへつげずそしらぬていにて
へゑはにぜかくれ
するよな
き事ようらや
ござりませぬ
まアとめくりと
かやしわけやうす
ひをおきゝにさ
笠てから
あるならば
もんぢゆう
しよにてなは
〽イヤ申ひらきが
ゐたりしにおもひがけなくたいくわん
しよよりとりてのにんずどやくと
あなはの庄屋せう
さきにたて
とつた〳〵と
みだれ入るてふべゑさはがず
身がまへなし〽こりやなにゆゑの
おとがめとらはせもはてずとりて
らしらしか野ふえ八こゑあらん
〽ヤアなにゆゑとはしたながし
当月朔日のよひやみに大
川ばたにてき六をねにかけ
しがいは川へなげられあれ
どもがん木にかゝりてなが
れもせずおかにこぼ
れしちしほのなかに
かた〳〵のこりし
せつたの
やき
ゐん蝶ぶの
しるしはたし
かなしやうこ
人ごろしの
そのうへに
おせんぎ
きびしきとう
ぞくじらいや
とくよりなんぢが
かくまひおくと□右へし
きびしきとうふ
よりなんぢが
しゆびしてかへるそれまではなにかに
あとおつかけて代くわんしよい
きてなはめをいひほどき
人きをつけゆだんなく〽つぎんし
めはゆるすめし
とりきたれと
さゝづのとが
にんなに
とてこゝ
でゆるさ
火のもとに心をつけよし
いひつゝ引たていでゝゆく
れうかそちや
てふべゑが女ばうよな
てふべゑは一チごんも
いはずたゞ目を
ねむりくわん
ねんしてふえ
八があとにしたがひ
代くわんしよへ
ぞひかれゆく
あとへはせくる
つるはしやの喜の
介があはたゝしく
〽さてはひとあしおそかり
しかさりながらおろく
たんなにもあんしる
事はなしやうすい
のこらずしれてある
美図笑顔作
陽斎豊國画
ちらさぬやうにがつてんかと
らひすてゝこそはせさりけれ
○これよりてふべゑが身の
うへのそんぼうじらいやと
ゆみの介がぎりづめのつめ
ひらき又ひめ松すまの介が
一子すて松せいじんしてかたき
まづこん板介は此ところにてふです
とゞめとほからず編心をつぎて程なく
出板いたすべし吉れいかはらず
めでたし〳〵
ぐん太左衛門をうつまではことながければ
たり
兒雷也豪傑譚
廿四編
廿五編
廿六編
廿七編
柳下亭種員作
一雄齋國輝画
仮名
一休草紙
反古
一同五福六福七編
凶年売出し申候
柳下亭種員作
一雄齋國輝画一
海望亭作
楠二代軍記二編よみ切
芳虎画
琴彦作
一櫻紅葉命桟二冊のみ切
一名あさくら当吉ものがたり
二冊よみ切
芳乕画
十編馬琴作一
新編金瓶梅
大尾豊國幸國
地本錦絵問屋芝神明前甘泉堂和泉屋市在郷
笑顔作
蝦蟇妖術
児雷也豪傑譚
大蛇怪異
第八輯上
美図垣笑顔作
○三蟲の
練縮は
一陽斎豊国画
巻中の
大意
蛙
維時弘化四年歳
在丁未早春稿脱
同五年戊申新春
発兌
四十二
鼻
浅虫
蝮蛇
門人
国務な
芝神明前
甘泉堂
唐漢の楊材の人蘭氏瑞が詩に曰荷鉄行帯緑江空妾鯉含沙魚浅草
中波上魚鷹貪未飽何賈餓純信天翁と作れり信天翁は鳥の名也白痴
鳥とも号たり海上に在て魚を喰へども自取ることあたはず奥鷹の捕りて落す
ことあれば拾ひて是を喰ふといへりそを他のものを我物となす愚心味の事に喩へたり抑
此策手は作者没故の遺稿あり夫ばしも。補綴して年毎に嗣げど他の趣向を
我物顔に添削するも信天翁拙き烏滸の所行なれど故人の作の古草冊子を恣に
外題を更繍像を更て其侭に新著らしく紛らかし名を仮入るゝ事もあり蟠一頭
の微利を貪り名を售たきになす業是をも信天翁とや公か孰眉は孰眉は無けれども
故きを温て洗濯せず唯漫めの日前の新案従来腹も背もなければ書て遣て利
も充旨く売るが勝を節と甘泉堂の仕込の荷出に塩梅して料理の手盛も八
編目児女輩の御口には合かあはぬか知れねども今年も替らず。御贔屓願ふと
維時弘化丁未春稿脱
同戊申年新春発兌
一筆茶主人戯て誌
む
更科家の
息女田毎姫
実は善任が
娘照田
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
強盗の
魁首
児雷也。
本名
尾形周馬
弘行
四日七八
ゐなかむすめ
鄙処女
坂東順礼
於網
太国分寺の山門に
強盗住て諸人
患苦す蝶吉捕人に
向ひて首長をとりこにす
夢野
蝶吉
琉球
児雷也は
日本一度
月影家の奥女中
○関屋
同広こし道うの
永々の浪人者は
此浪人は
路頭に在て
一往来の人に憐愍を
願ひて露命を
他の合力を受ず
繋ぎ
何の益有てか爰
に
鎌倉
長谷の
観音
帳
偶す
事は巻中
に詳なり
大坂下りことがこ
大坂下りますは也
更科
臣が
・高砂勇見
●信州勇見
之助善任
土蔵なき
持丸の男児
富貴太郎
夏の夜
空中を
高くとぶ
一人魂と呼なすものは
蟇の飛行するなり
iannuripunnnnuunnuununandundundundunuuuuanuuuandunntian undunn unn undunn innuuuiuaiiuiuiuuuunuuan
抱朴子と云書に蟾蜍千歳すれば頭上に角あり腹の下に丹書ありて是を肉芝と一
云ふべ。山精を喰ふ山術に是を用ふ霧を起じ雨を竹り兵を許自縛を觧と言り
世にいふ蝦蟇の妖術是也唐土の書には蝦蟇の身を変じたる人の事相見えたり
妖蛉は蛇を喰ふ尋常の墓も蛇に小便を保て是を殺し小虫に変じさせて喰ふ故に
蛇蛙を喰ふといへども。蟇を恐る土塚縮と諺にいふは。曩にはあらず蛇也蛇蝎も蛇を投と云一
可然とも墓には唯る此故に蝦蟆の妖術には敵する者なし児雷地を受領と号しも此有之
本文はじめ一月かげぐん丁やうてるときの子そくみゆきの
助とさらしな判官みつあきのそく女田ごとひめとこん
いんのけいやくとゝのひ士昌りようしんをえらびみゆき
の助のしんやうたへじゆよあるべきよしそのきこえたる
かりければかまくらくわんれい家よりもひきの蔵人
上使としておくりものを給はりけるをじらいやしうま
ひろゆきはひそかに此ことをもれきゝてにせ上使となり
月かげのやかたへいたり手下のゑ吉を田どひめに
らでたゝせとちうにおいてそのおくりものをうば
はせしのみならず月かげのやかたにてひめおきたる
をがたのけいづ月かげの印をぬすみいたくやかたを
さわがせけれどもさらしな家の忠臣たかさご
ゆみの助よしたふはかねてじらいやがあくけいを
さとりえてありければその日田ごとひめをかん
だうよりおくりおもてむきはよしたふのむすめ
てる田をひめぎみといつはりてほん道をゆき
けるなりゑ吉のにせひめの入りかはりしはしん
やかたへおくりしゆゑじらいやのそうどう
すみてのちことゆゑなくしうぎのぎしきも
とゝのひければこれびとへにゆみの助のしりよふかき
はからひゆゑ也とてかまくらくわんれいけは
もちろん月かげさらしなの両家にてもあつく
おんしやうを給はりけりかくて月かげてるときと
さらしなはんぐわんみつあぎは両家こんいんのその
日にあたりてたうぞくじらいやがためにしもやかた
まゝにすておきなばせけんのきこえ武へんのちゞよく
かた〴〵も心てすておきがたしとたゞちにかまくらへ
豆苔一疋子
一冊一冊封
いたくさわがせられしはきくわいなるちんじにてその
▼使しやをもつて
じらいやをけいばつ
ありたきよしをつぶさに
ごん上ありけるほどに
ごん上ありけるほど
くわんれいも又
よういなら
ざるじらいやが
ありさまといひ
ことにくわんれい
七十一日
けの上使
たるひきの
同同七匁二分三厘
一七升一合
廿六ツ半過過半半半半半過過過過過過過過過過半時
一同二十二十二匁
同四月一日
一月廿一日
一二十七日
一昼夜廿一日
一番まへ
一番
一貫重
一一一、
ちつはりしは
上みそあなどり
かうしめしほとんど
ぼうじやくぶじん
のふるまひ●
一七五一、一二、
●すみやかに
いともきびしく
がうれいを
くだしなほ又
きたいのじゆつを
ほどこしたやすへ
からめとりがたくはつぎへ
からめとるべしと
しるせしせいさつをたてとうぞく
じらいやまことの名はをがた
しうまひろゆき此ものえう
じゆつをもつてわうぎやうし
がうたうをはたらくむね
世のきこえたかくしよ人
のなんぎともなることゆゑ
ありかをしるものはちうしん
せよ御ほうびを給はるべしかく
おくものはどうざいにおこない
からめとりていだすものには
とりわきおもきおんしやうを
とりわきおもみおんしせうを
あておこなはるべきものなり
とちくいちにふれしめし
きんごくとうごくのこくしゆ
りやうしゆはんくわの津は
いふにおよばずざい〳〵
うら〳〵までふれながし
かのせいさつをたてしかば
これを見るものきゝしるもの
心あるも心なきもじらいやの
うはさまち〳〵にして
いと〳〵おだやかならざりけり
○さてもはなみづばしなるゆめの
てうべいはゑんまのきろくをうちはた
せしことちうしんあつてもくだいより
つゞきうちすてたりともくるし
からずとでぐち〳〵に此おもむきを
かしやくのしもとに
ほと〳〵いのちも
あやふからんときく
にみもよもあら
れぬ思ひにつるはし
やのきのすけ
ふうふをまねき
ふうふをまねき
をつとてうべゑは
ぎりあるなかにて
よのつねのふう
ふのうへとはたく
らべがたきゆゑよし
のまき□がうもんつよき
あり
ませんと
⑧
やう
いくのこと
いひつけ
おきひそ
きけり
どもたえてこのよしはくでう
せずてうべゑはめをとぢ
とりてにむかひし
しかのふえ八てう
べゑをからめとり
ごくやにつなぎ又
引いだしてゑんまの
きろくを手にかけし
そのゆゑよしを
とひたゞしかつ
じらいやしうま
ひろゆきはかりに
さめざや四郎三と
なのりしをてうべゑ
かくまひおきたるよし
つゝまずありかをはくでう
せよと日〴〵のがうもんつ上けれ
口をつぐみしのみあへていち
ごんのこたへもせざれば
いよ〳〵ごうもんきびしくて
ぜんしんすべてつかれはて
いのちもあやふきばか
りなりさて又てう
べゑがるすのやど
には女房おろは候
日ころをつとが
ひとやにつながれて
三の六一
ごとをもとめてひとやのてうべゑ
あにの四郎三が
きびしきせんぎその
ありかをとはるゝも
一わたしがじつのあに
なりとゑんまのきろく
もしつたゆゑすておき
がたく手にかけたれば四郎
みのありかをうつたへ出て
からめとらるゝそれまではなが
なかにくつうはのがれずそのこと
たとへなるとても人ごろしの
つみあればとてもかゝてものがれ
がたしこれかれともにわれ〳〵けうだい
ゆかりあるよりおこりしことたとへあに
の四郎三がじゆつをもつてひとやを
すくひいだすとも世にあるうちは
日かげものいかにせましとうちなげ
○けばきの助も今さらにとにもかくにも
せんすべなくてふうふひたひをやま
するのみたゞためいきをつきゐたるが
やゝあつていひけるやう何はともあれ
四郎三にあひて此よしをつげはかり
をすこしもはやくすくはじけ
いのちあやふくすておきがたし
。今よりしなのへおもむかんと
此さうだんにいつけつしぎの助
はつまのおさいにすて松をん
○さればさめん
ざや四郎三とん
なのりしをがたし
しうまひろ
ゆきはよに
じらいやと
ゐみやうしてん
よわきを
たすけつよ
きをくじきかね
て大もうある
ことゆゑぐん
〽ものためふう
きのいへのざい
ほうをぬす
みとらせ
あまたの手
下をしたがへて
くろびめ山の
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
さんさいに引
こもりすぎし
日つきかげてる
時の女かたへ
入りこみ
ぐんぜい
さいそくの
わかふ明
うはひとり
御官七八
又尾形の
いへのけい
つをりやう
だつして
なほもしに
せつをはか
らんと此
どろはこく
ぶんじの山
門にかり
すまひして世のありさまをうか
がふところかまくらくわんれいより
げんめいあつてじらいやをからめは
とりしものにはおもくおんしやうある
べきよしきんごくまでもふれしめし
きびしくゆくへせんぎのよしをくはしく
つたへきゝければさてはじせついまだ
いたらず世のうはさうすらぐまでは
まづ山にさいにとぢこもりもしや
うつてのむかはんかそのばうせんの
よういもせんとひそかに心にもく
ろみけりしかるにかねて月かげの
やかたへにせ上使となり入りこみて
田ごとひめをうばひとりゑ吉を
ひめにいでたゝせこと思ふまゝにはか
らひたれどもゆみの助のげいりやくにて
うばひとりしはさらしなのまことの田ごとひめ
ならずかれがむすめのてる田也たとへいゝ
ほどみめよしとてふぎをなすべき
思ひゐける内よほど日かずもふり
けるゆゑけふはしなのへかくさんとて
〽ゆゑにはあらずのぞみの二品うばはん
ためのみさればてるたを此まにとゞめおく
ものならば又ゆみの助のちりやくにて
わが身のさまたげなさんいひつじやう
ことに又女也とてかくまひおいてさん
さいのやうすをくはしく見しられなば
つひにはわざはひのはしともならんか
さりとてつみなきものをころさはふじ
のうへのひどう也まづ山門にしのばせ
おきをりをまつておくりやらんと心に
ある夜てる田にむかひていふやう
それがしおんみをともなひしは
さらしなはんぐわんのそく女
田とひめのいろにまよひしゆゑ
にはあらずわがわたくしののぞみ
ありてそのことをはたさんために
やのみしはにそのけいはやゝを
をゆみの助どのに見すかされ
御身をひめにかはらせてゑ
ちごへおくるとちうにてうば
ひてこゝにかくまへどもたう
ぞくのために身をけがさ
これしとうたがはれんも
ものかければこよひ
ひそかにおんみをば
しなのへおくりうへす
べしそれにつきても
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
てる田はおくする
いろなくわが父よし
たにもかねてより
それがしがしんていつぶ
さにおん父ぎみ
ゆみの助どのに
かたりてたべといふに
おん身のうへを
よくしりて
つね〴〵かたり
きかせしこと
ありゆゑに
こたびはから
ずもわらは
をひめにいで
たゝせひとり
こえおこ
てせしもかねて
かくこそあら
んとてのはか
らひなれば
うちあんじ
ずたとへいか
なるうきめに
あひいのちを
うしなふことあり
とも忠義の為
の御身がはり
とくよりつぎへし
明暦也ハ
つゞきかゝごのことなるにそをしも思ひやり
給ひておくりかへし給はらばわらはがさい
はひ此上なし父よしたふへ申すべきことあらん
には何也ともつぶきにかたり給ふべしわら
には何也ともつんといへばしいやにい
おちなくつげ申さんといへばじらいやにつ
ことゑみ此ごろ御身をかくばかりすみ
かにあらぬ山門にしのばせおきて手
下のものゝあらくれどものかいほうにも
たかさごゆみの助どのゝあつはれむすめ
男子涕もおよばず武家のたましひ
かんしんせりさていふべきこととて
ほかならずおんみのをばなる
みさをどのしうとをつとのかたき
くらにしのびあめあきうどしかるにたつ
まきあら九郎はぐんだたしとかいめいしてけんじゆつ
師はんなすものなりしにはからずくるわでかれに
出あひ日ごろのほんもうたつせんと思ふ
かひなくかへりうちむざんやにほん
づみにてふかでにくるしむ
すこしもひるまぬお身がふるまひさすがは
なるたつまきあら九郎をうたんとてかま
そのをりからとほりかゝりて
見すぐしがたくかいほうなせばみなし
ごをたのむとわれを見かけしいちごん
ふびんにおもひいたはりながらくはしく
やうすをきゝたゞすほどもあら
せず手おひはりんじふそのなき
がらはあたりのてらへとりおきなしつ
をさなごをともなひかへりてちゝは
左衛門あはれみてしゆびよく
もりたてみさほどのゝまつ
ごにたくぜし
ほんもう
をとげ
えさ
せん
とは
四
名はじ
らいやと
世にたかくきこ
えたりける此
身はつみびと
ひろきせかいを
ち御身の父上なるゆゑ
の助どのゝじつのいもう
とすでにすきつる事
なけれどやういくしつるはそれがし也
そのみさをこのといふ女中はすなは
さらしなどのゝおほせによりみさをどのゝ
すけだちへせよとてながくいとまを給はりて
ひそかにかたきをもろともにたづね
□□
給ひしをりもありしに此たびゑちごしなのゝ和を
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
むすぶそのとりはからひよの人のちりやくにまかせがたし
とてふたらびほんごくへめしかへさるれどいまだかたきのあら
九郎をうちとり給ひしよしをばきかず何とぞしてみなしごの
すて松がせいじんのゝちかたぎあら九郎をうちとらせなぎなきおや
ふりふのみならずずじらのかたきをうたせばやとわれかまぐらにまつらんと人語にをなして行るゆれはしら
ふうふのみならずじゞのかたきをうたせばやとわれかまくら
そのみなごとひめねはだのをどのつまでまずゑといへるぞをしの一やはさろともやなんぢちとちうつかなく此ふ
をがわしなひおきたりおん身のためにはじつのおひすで松をかくしんの事を通すを通やうへおくりたげよとふさん
せまくして世を
しのびぬるひろ
ゆきが大もう
じやうじゆする
までにもしや夫めい
のがれがたく世になき
人となるならば
かれがゆくへをつけ
しらすよすがはたえ
てあるべからずよくひ
ことをよしたふぬしに
つげて給へとじらいやはみさ
をがさいごのことのもとをてる
田にくはしくときしめしさて
夜もふけたれば手下のものに
おくりとゞけさせたけれどももしや
とちうに見とがめられことの所がめづれの
あるときはかへつておんみの為ならず
わがえうじゆつにてけいごのものは
べちによういをなすべしといひつ置て
かたへなるはながみだいのしらかみを
をりて一ツ〳〵じゆもんをみなんなげ
いだせばとつせんとかひるのすがたとなり
けるがやへるまにおよそ五十ばかりみなかご
めきてたちまちに女とも見え男とも見
えてさま〴〵のすがたとなりいざ御ともつる
まつらんと人語訓をなしてひかゆればしらい
やはきつと見てなんぢちとちうつゝがなく此よ
いへは
かひるははつ
とひれふす
じらいやは又
てる田にむ
かひそれよ
わすれし此一
品とあたりの
手ばそおし
ひらきとり出し
たるたんとらを
てるだにわたし
又いふやう此
たんたうはす
きつるころ
みさをどの
のわう
死の
みぎり
すて松
もろとも
それがしへかた
みのしるしと
たくせし品
ゆみの助どの
にわたし給へ
かへすへも
それがしが
それかか
見習せん
十二文のはじめにありその
つゝじらいやが義により不仁のおと
なひなきをかんじてこゝにいとまをつげ
立あがればかへるをおくるすがたはんに
見ゆれどもかみにてつくりしひきがへ
るこくらをともなひさりにけり
じらいやはあと見おくりもはや
こよひもゐのこくすき一天くも
なくみなみにあたりほしのさら
めくひかりをさへぎりおちたるも
又一ツのほしはてこゝろえぬ天へん
とまゆにしはよせめもはなさず
ながむるをねからゑんじのかねのね
じらいやはゆびををりかゞなにれば
九ツのかねこう〳〵とひゞくにぞアア
ふしぎやな時はすなはちねのこく也
ねずらはときのかしらといひ
せいものをたゝはへてひそ
かにわがすにはこびおく
ゆゑにぞく心ありと
いはるそのけんぞくは月〳〵に
ふえてかぞふるねずみ
ざんみかたはおほく
あつまるずゐそうその
きつきようをうらかたの
をりもをりとてみなみの
かたほしに天へんあるゆゑは
みなみはすなはち介ん給と
いへばてる田もよきほどにいらへをし
すまひの
山門に日
かずふる
までしの
ばせたれ
どみだりし
の
ふるまひ
たえて
なきその
ゆゑ
よう
をも
かたり
給へ
又
それ
がしが
五十一
下の
もの
より〳〵
こゝにおと
づれてそれ
かれとかた
りしことは
ゆめ〳〵人につげ
給ふなさらばじこ
くもほどよしと同
にてみかたのうちにきよじ
ありてひとやにくるしむ
ものあるかはテいまはしき
ありさまとそらを見つ
めて立たる所へいとあは
たゞしき手下の小サぞく
のぶすまてん六じらい
やのまへにはせいで手を
つきてわれ〳〵をかまくらに
のこしやうすをうかゞひ
ぜんあくともにちうしんに
すべしとかねてよりいひ
つけられしにすぎしころ
おやかたかまくらを
ほつそくしてしなのへ
おもむき給ひしのち
はな水ばしのゆめの
てうべいどのふりよに
ゑんまのきろくを
手にかけそのばに
おちたるせきだをせう
こにゑんまが子ぶんの
そにんによりしかのふえ
八とりてにむかひからめ
とつてひとやにつながれ
せんぎさいちうおやかたは
月かげさらじな両家のこん礼その時
かまくらくわんれいの上使といつはり入りこみ
給ひしそのさうどうより引つゞきかまくらくわんれい
うしいぢにたつせい
けぢをなしんぞう
がきのそのうへにつぢ
いぢにたつせい
ひさつにおやかた
しらいやをから
とつてだすもの
下にはおんしやうあんじやうあんしやうあんしやうあんしやうあんしやうあん
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
ひぐろとしる
せしかへはてう
べゑとの身の
ほうへあやふしお六
とのにも此と
すをふかくつみて
□をはすれど天しる
地しるの
たとへのごと
くたれいふ
となく
べゑの
つまは
とう
くくし
らいやの
けうだい也といひふらへ
せしゆゑ人ごろしより
てうべいとのはそのゑん
つゞきのおやかたの
すみかをはくでふなす
べしとひゞのがうもん
ことにきびしくつるはし
やの弁の助どのもかの
すて松と
ひろうぼ
のやういく
のがれぬ
一るいなればとて
これもちかくに
からめとら
れんすこしも
はやく此かくれが
つをかへてゑちごの
しくろひめ山
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
うつての
とりてを引うけ
一トかつせんの御
よういあれ
いざおんともと
にせきたつれば
じらいやひろ
ゆきうちほゝゑを
のぶすまゑんろ
そたいき〳〵がある
べしとかねてより
われもすゐさつ
せしをり也
人いのうれは
又つるはしやのきの介につきをさなごろうぼのあらぼのあしでまとひ
をたのみおきしはわがものすきのゆゑなればなんきをかけてかた
ときもそのまゝにはすておきがたしたとへ此みの大もうを此まゝ
えとげずなるとても義によつてはなのりいでてうべいをすく
はずは日ごろのちかひも水のあはハテなんとせんかゝせんと
さすがにがうきのじらいやもしばしかうべをかたむ也
けてしあんのむねに手をおきけり○こゝに又
よしたふのむすめてる田はじらいやのえう
じゆつにてかみにてつくりしかびるの大ぜいおん
ばくの木ををりしきて女のりものにしつらひ
つゝこれに田ごとひめのてるたをのせみなぎやうは
れつをそろへゆく人のめにば大ぜいのともまは
りをつれびやううちののりものにてゆみの助が
やしきへゆくと見ゆれどもじらいやのめに見る時は
みなくかひるにまぎれなしそれよりほど
つゞきわれ〳〵けうだいのうんのよりてうべゑどのになんぎをかけ
給ひとりのむすめあり夕やさへおはなとよばれつゝことし
つ二八のはるのはなつぼみのめろのうつくしきにやさかた
なやのあだむすめとうきなたつまゝあまたのこか
なやのあだむすめ
をいだしてみやつかへて
かゝへんといひ入るゝやらい
あればよめに
とらんと
ちかしきて
人の
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
をもちて
いひ入る
〽あきうども
ありてうる
さき
なくのり
ものはしき
ものはし□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
りにいそ
りにいその中にすはらずとも内でゆつくり
あしふみのばしねてゐるはらが
ぎて時
をすこ
よさそなものさて〳〵もの
きずたか
ずきみやうなるかなと
さごゆみ
見かべらぬ人なかりける
の助が
○こゝにゆきの下
やしき
へぞてる
田を
おくり
とゞけける
身の町人に刀や
も半七とよひ
なすものあり
かまくらに居
やしきある
ける家の出入をつとめつゝ
えんだんの
たえま
なかり
いとりの一
むすめなる
ものから他へ
□ぐみ□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
○かま
○かま
くらはせ
でらの
くわんぜ
れいけんいち
じるくしよ
おんはことに
人二つねにしんずるゆゑに
いへゆたかなるくらしにて
ふうふの中に
はましてかいてうにてけいだいにはきよし
ものあるひはけものゝすまうどりあまのいはとの
みせものなんど所せきまでこやをかけ思ひ〳〵にしゆ
かふをあらそひめさきをかんがへりつはをつくすかんばんか
けてさんけいの人のあしをとゞむるありならべあき人もの御
もらひはやすたいこのかしがましくやうきうのおとそう
ばんのねぶつのこゑもいさましきかゝるはんくわの曲
その中にをかしくも又めづらしきものをもらはぬもの
もらひありみなりも一ぱにいでたちながらくん川
じゆの中にしきものしきこみがさふかくおもて
をかくしまへにはかみにすみくろく〽ちか
ごろのらう人ンもの御れん
みんをねがひませぬと
かいて出して日ごとにこゝへと
ざしてしよ人によますは
るにぞ心あるはまゆをひ
そめ心なきはうちわらひ
すゐけうなるらう人ものゝ
人にそでごひせぬならば□
さんけいくしのはをひくがごとしことし川
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
ばかるわざちからもちいとめづらしきさいく
思ひもよらずやがて
にあはしき
むこをとりて
いへをつがする
むすめなればと
みなことわり
てとりあは
ふと
ざりしにの
せしかた
よりにあは
しきむこの
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
まで
いひ入れしに
かへありよりてたゞとりむすびの
やくだくのみぞなしたりけるされば
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
たがひに身ぶん
よをこひたゞせしか
をとひたゞせしかど
させるさはりもなき
ものからつひにしるし
をとりかはしやくそくを
とりむすびけりされ
どもことしはとしわりの
さゝはりもありことに又
むこにきたるべきをと
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
のかたにもよぎなきことにてらい
ねんまでは他にいでがたきさしつ
〽かゞきたえたりきしかるにもくだいの
したやくなる鹿分の笛はいか
にしてかお花をかいまみけんそのみの
ぶんげんも久りみず上やく横止しま愚
平太かたへ半七の出入るをもつてひそかに
つまにもらはんともくだいのけんゐをかりて
いひ入れけれども半七きかずかれはいひなづけの
をいとありことさらに地へかんぐみは
せざるよしをことわりければふえ八も
せんすべなくおはなをつまにおこさずはらかにも
していひよりて心のたけをうちあかしなさけの
ぎりにくどきおとしてわがものにせんものとをりを見あ
はせゐたりしにお花ははせのくわんおんへ母のびやうきの
ぐわんかけて此せついたつきおこたりければお礼まゐり
にまうでんと此よしふたおやにつげけるにしん〴〵まう
でのことなればとゆるしてやがてとしごろなる手代と下女にとも
いひつけひるよりすゑはさんけいのくんじゆなしてあしかるべし
あさはやくゆくべしとていそしくよういをとゝのへてはせで
へでおもむきけるはやくも此ことふえ八につぐるものや
ありたりけんあさまだきよりはせへゆきつねに刀や半
七がゝいおきなくよりつけのちや屋あることさへさぐり
七が心おきなくよりつけのちや屋あることさへさぐり
きゝてこゝにお花が
きたるをまつにあまり
にはやくきたりしゆへふえ
八はまちわびてのびあげ
がり〳〵しやうぎにこしをは
かけてをりしがふとかた
一はらなるらう人の
れんみんうけぬと
豊國画
笑顔作
いふかきつけに心づきて古よりつそばに
つくなみことばをかけ〽いかに御身はいやし
からぬらう人□てい也ことに又れん
いひのぞみありてこゝにはいでゝ
を思ひまがらぬはりで魚をを
ふるじせつをまつのはかりごと
んをねがはぬならば何のね
をはするぞととへばらう
人のこたふるやう〽こゑたかし
〳〵お身はしかのふえ八
どのよなそれがししばらく
世をしのべばかく人におもてを
世をしのへはかに人におもて
かくすもたい公ほうのむかし
それがしもくわんれいの
きんしんなりしがゆゑあ
りてわれからつかへをじし
申てかくのしあはせ
あやしまれなといへば
ふえ八小ひざをうち
〽さてはお身はといふを
うちけしらう人あた
りを見まはして〽それ
がしふかきしりよ
あつてこゝにまつこ
よのぎにあらず
よのぎにあらす
やうすはくはしく
かしこにてかたりきか
せ申さんときくより
しかのふ元八は下へつぐ
柳下亭種員作
曲亭馬琴作
六編
ごしきのせきだい
七編
小女郎蜘怨麻環
女郎花五色石台七編小女郎蜘怨麻環三条
三編
にて
大尾
一雄齋國輝画
八編
一勇齋國芳画
大尾
東京都道新宿同
録目板新宣印
風俗浅間嶽
初編二編
種久作
国貞画
今業平昔面影
六編七編
仙果作
芳虎画
黄金水大盡盃
初編二編三編
為永春水作
歌川国貞画
小栗十騎
初編
照天松操月鹿毛
二編
金沢八景
三編
春風亭柳枝作
一同一雄齋國輝畫
地本草紙問屋芝神明前和泉屋市兵衛板
児雷之豪
傑譚八編
豊国画画画画画
□□□□□□□
児雷也
豪傑
謹
門人
国虜云
弘化五
戊申
新板
八福
下の巻
梓
甘泉
清澄
上のくゝきし心に
二
思ふゆゑあれば
〽しからばごこく
ゆる〳〵と人めに
かゝらぬ所にて
みつだんいたし申さんと
さきにくわんおんにまうではや下こうして
とも〳〵かへりみちのしたくしなほしくわいちうかゞみ
いだしてかほなどなほしてゐつをりこそよけれと
ふえ八はつか〳〵とそばへよりそひ〽これは〳〵半
七どのゝそく女おはなどのくわんせおんへよく
こそ御さんけいそれがしもかねてよりにあはしき
えんだんゆゑそもじをつまにもらひうけんとたは
たびいひ入れおきたれどいまだいろよきへんじ
けふはかいてうへさんけいなし此えんだんのこゝ
のふやうにとりうぐわんかけてかへりみちこゝで
あふたはくわんおんさつたのお引あはせの大里
やくありがためかたしけなやトくわい中より右
ふみとりいだしおはなにづきつけ〽此ふみ
それがしが思ひのたけをしるしおきたり
よくよみわけて心ねをアノてうづ
ばちのおきよめならねどくみへ
わけ給へトなれ〳〵しきにおほきは
かほをうちあかめさしうつむ
いてゐたりけり手代しつ右衛門は
さしいでゝ〽ふえ八さまにはなに
ゆゑにとしはもゆかぬ半七が四
いぜんのちや屋に立もどれはお花は
此ちや屋のおくにてしばらくきうそくなし下女に
なづけのをつともきつと
さにかきしふみをじゆ
こんの中らいにおくりたりとて吹へ
○をむすめおはなにあられぬ
たはむれこれにはもはやいひ
ござりますそのい
ぜんならよからんに
おかへりに半そがたへ
お立よりなされば
わかること御しゆのかけ
んかよい御きげん人め
もいるゞとふみおしやり
ことにまぎらしとりなして
此ばを立ていでんとするを
ふえ八はじつ右ゑのそでをひかへて
めんしよくかへ〽そのほうは半七が
手代ならずやコレよくきけ
それがしたとへしゆきよう也とて
つねぐ出入るこんいのものゝ
むすめにたいしてそこ
つはせまかねくいひ入れ
おきたるにその
あいさつもしか
とはなしてうど
をりよくけふめん
〽くわいかねての
へんじをきかまほし
さにそれがしがしん子の
はかくのとほりとつぶ
きにかきしふみをじゆ
児雷也八
ほうのしることにはあらずすつこんでかせ
おれとにらみつければじつゑもんはふえ
八のまへにゐなほり〽そのもとさまが
半七のむすめにえんだんいひ
入れありてそのあいさつがきゝ
たいとてとしはのゆかぬむすめ
こどもにさしつけがましき
じしんのかけあひなんと
おへんじなりませうおぶ
けににあはぬみだりな
しうちけふくわんおんに
さんけいいたしとちうで
そのいぜんよりいひ入れおきたりその
つゞきなにはゞからんよしやをつとがあるにもせよ
かれこれありしと申さばともに
たちたるわたくしのぶねん
それゆゑとやかく申ㇲのじや
おたしなみなされとつめかげら
ふえ八はなほせきたち〽ふしに
むかつてくわごんのしもべいら
ざるくちをたゝきをらばしたの
ねかはかぬそのうちにいきのね
とめるぞしつれいものがと
とめるぞしつれいものかと
もつたるあふぎでじつ右衛門の
ひたひをはたと
うちたりける
はつみにつよ
くこたへけん
ちしほたら〳〵ご
〽ぬしあるもの
にふぎいはるゝ
をわざとしゆ
ぎようにとり
なして此ばを
しなよくはか
らはんとする
をそこつじや
しつれいとて
もとめにみけを
一するところをふえ八は
いのみをもつてそれがしへ
たいしぶれいのだん〳〵
いでたりともなに
そねじがおち
どになるべき
いこのこらしめ
かう〳〵トあふ
かう〳〵
ぎをふりあげ込
ながれしかばじつ
ゑもんもこらへかね
たとへぐへの太ごとのへいひ
とつておさへてう人ふぜ
んへきずをつけぶけがた
なりとてすみますかこりや
此まゝにはなりませぬサアお花
さまちつともはやくかへつたうへて此
おもむきよこしまぐへい太さまへ申上んと
こゑあらゝかにいひすてゝたちあがらんと
春にあか
つゞけうちにきびしくてうちやく
なしければおはなをはじ
め下女おさんもこれはと
てばかりおどろきて〽生ア〳〵おまちなき
れませあまりごたんきやみへさまと
れませあまりごたんきふえ八さまと
女花がとめるかほみるよりふ元八は
につこりと〽そもじがわひならしもべが
そこつゆるしてやるまいものでもない
なんのしんはいなさるゝなその
おことばをきゝいれるかはりに
此ふみとりをさめいろよい
へんじをきかせてト
ゑんりよゑしやく
てもなみだぐむおは
しなが手をとりより
そへば〽アレてんがうをなされま
すなととびのくこしにいだ
きつくをりからうしろに人
ありてすだれのかげよりやえ
八がかひなをとつてなげのくれば
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
ろへ立出るは女ともみえ男も
みゆるばかりのやさすがたとしたけ
これどもまへがみのあぶらけもなき
わるしゆぶり〽見ればとし木もまだ
しゆかぬむすめをつれしとしより
〽をもごめにてうちやくないのみ
人めもはぢずぬしある女にふき
しいたづらのわるてんがう
へ中
かたなをさすをけんゐと思ひやく
ぎにほこるひぎひだう見かけて
けんくわをかひにでたわし
けんくわをかひにでたわし
はうぎ世をゆめごゝろなま
けものゝてふ吉といふこわつ
おばまアイおさむらひ
さまごれからわしが
おあひてになつて
かいのちのすてつくら
〽かたなのめくぎを
しつかりとしめ
してあいてに
ござりまし
としやうぎ
にこしをとづ
さりどかけて
あたりをうち
見やるをおはな
じつゑもんは
こびたつばかり
かたゞけなしとはおもへ
どもあとのなんぎもいかゞ
ぞとうろへするをてふ吉は
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
ちつともはやうござり
ましとおはたて〳〵めで
しらすゝやえ八はなけられ
しらすや元八はなけら
たこしをさすめて立あがり〽わりや
見たこともないとつば角力まだな順へ
呪電也八
あるなかへなんでじやましに出おつたとかたなの
つかに手をかければてふ吉はそらうそふき〽ふちかた
ぼうに手をかけてきれるならき心てし
かゝるをてふ吉はかいくゞりその手をとつてなげの
けるしゆれんのはやわざふえ八がおきなほ
るを又かいつかとひざのしたへしきすゑて
ちづともはやく此ばをとお花しう〴〵
三人をのがしてあとを見おくりつゝさてふえ
八を引おこし〽サアふえ八どのとやらどうか
すこしは見たかほだがとるにもたら
ぬせつれをつまこに鹿のむりくどきは
あんまりできたことでもあるまい
つゞきかけあつて此むすめにとひだんかふの
もらはふこゝらあたりがぎりでがあらふとしりをたゝいて
てうらうすればふえ八はたまりかねてかたな引ぬききつて
それよりわしがとりもつて
うつくしいしろものをだかせて
ねさせてしんぜませうが=
おまへもなんとわしがたの
みをきいて下さるきはない
かどうつてかはつたことばの
やはらぎふえ八もてふ吉が
手なみにこりてゐはい
せずちりうちはらひかほと
やはらげ〽そりやそのはらい
たのみとあればなんなり
ともそれがしがちからに
およふことならばとりもつ
まいものでもないがマア
わけをきかねはうけ
あひにくいといへばてふ
吉うちわらひ〽そりや
けよりけぢあつてしよ
はらにたてたる人にさう
がきおたづねもをしらいや川
ひろせきわしがありかをしつし
がまのえうじゆつをもつゝ
すがたをかくしあまたの
手下をしたがへてくろ
ひめ山にとぢこもりうつ
てをまつときくからは
たぜいにてせめよせずは
よういには手にあふ
まじその手くばりはいん
なるくふうととへば長
吉かなづきて〽それには
ふかきけいりやくあり
さうありそなこと何サほかに
よこしゆぐへい太
でもない此せつくわんれいかいか
たゆゑからめとつてほうびのかねがもらひた
さのそのちうしんもく代どのに此わしを手
びきして下さるまいかときいやふえ八うちおと
ろき〽そりやきさまの手なみじやしらいやをかし
めとるはおんでもないことことにそれがしやくめのこと
なりやどつとへも手びきはいらぬあんないさへすりや
からめたりそのはうそにんのことなればほうびのよねは
のぞみしだいさりながらじらいやしうまひろゆきは
己留也
どのにあふてくはしきしざいをかたり申さん〽いかにもこゝはんめも
おほしいつこくもはやくよこしまどのにめんだんせんとうち
から下モへのひきやくと見えてくびにかけたる
え申あはせおきたるゑちとしなのゝちご
つれていそしくこゝをよいざりける女うすを土ぎりし
らう人にもめこれもうなづきしあんのていをゆ
しでふばこをはづしてうろ〳〵あたり
を見まはしらう人とものゝそばへ
立よりみゝに口よせさゝやきてとり
出すでふばこおしひらき〽なに〳〵
しがひのくにうら富士さゑ
もんとのよりみつ事のしよでふかねて
くをせめしたがへ三ケ国のりやうしゆ
となりもしやをりよく人馬のつか
れなきときはさがみ
ぼうしうまでもせめ
のぼるよういあらまし
とゝのひたればきてん
古主の領分
あんないくは
しく山ㇾ川に
かんだうせつり
しよまて地理
ともなひすこしもはやく
をそらんじられた
れば一まつかま
れは一まつかま
くらのかんごには
そのまゝにさしお
かれじらいやを
当地へはせまゐらる専
べく候トちく一によみをいり
らう人ものはうなづきて
〽イヤなに有平あるどの
ゑんろ御たいぎそれがしとく
よりじらいやを
みかたにつけん
とはかれども
一月かげさら
しな両家
のこんいん
その時かま
しくらくわん
れいの
上使と
いつはり
ひそかに
ゑちごにしの
びゆきうばひとりたる月
がたの印にはこれぐんせいを
さいそくのわりふさつ
するところかれも又
ちかきに山さいより
うつていて
きんごくへ
ぞんつぎへ
東電地ハ
つゞきしかるにせんぎ
きびしきゆゑ此せつ
かまくらに立よらず
くろひめ山にありとは
きけどそのことさへも
さだめがたしかれはえうじゆつ
じさいのくせもの
それがしちりやくをもつておびきよせ
それがしちりやくをもつておひきよせ
んとまつこのごとくれんみんねがはぬ
そでごひをふしんに思ひわがきやう
ちらをさぐらんため又一ツにはいつ
ぱうのふせぎをつかさどらせんとて
ひそかにきたるはひつぢやうとあみを
はつたるせつしやがはからひをりわろ
かりしかれがせんぎさりながら此はう
よりちかきにかのちへはせまゐた所も
んとみつだんすこくのをりから
思ひもよらずうしろより
□□□
んにくみするあやしき
らうにんとつたと二人り
きゆふよりくみつくとり
手をとつてなげのけ
又立かゝるを有砂平が
とらへてくみしく二人り
のはたらき〽ヤ
はやまるな両人
とこゑかけながら
とかげよりあらはれ
〽かひのうらふじたろがむほ
□□□□□□□
十七丁あんないてびきなさんとぞんぜしところもはや
ちかきにはたあけのよういとゝのひ候よしみつじの
ちかきにはたあけのよういとゝのび候よしみつじ
つかひに嶋野の手ある平しもべにすがたをいで
たちてりようしゆよりの代
しよかんさいぜんの
むかひ
八もろ
とも
うつてに
むかひ
二わつぱにあん
くわん
ないさせ
れいのげんめい
れいのげんめい
なりとひろうして
じらいやをいけどり
ひそかにみかたにかた
らひてひとや
ぞよ
□□□□□□
〽おもなら
愚や
いでさせ
ともなび
てかひにおも
むきともに
はたあげ
なすときは
たせいとなるうへ
〽おれがえらじゆつ
からふじとのゝせう
りはもくぜん〽しるら
ばこれよりてふ吉
をひとやにつな
きてひとまや
やうすを一たゞ
いでしりつぱのさむらひおもてを
つゝむふくめんつきんちう人には今くみ
子をなげけるはつみにぬげしあらがさを
とればこなたもづきんをぬぎすてぐん太ざへ
もんどの〽愚平太夫へもどのさて心えぬ此そのしぎヨヽナふしんな
もつともそれがしもかねてよりうらふじ左衛門にいちみなしなに
とぞしてじらいやをわが手につけんとはかれどもいまだその
とならずしてひそかにせけんのやうすをうかゞふをりしも
さいぜんふえ八がてに吉といへるわかものをともなびじら
いやをからめとらんとそにんのていをつゝぐと思へはま
ことにいつはりならずそのをり又ふえ八がひそかに
きでんのやうすを
つげてまさ□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
しくむやみ
ぐん太さへ
もんどのふかき
もんどのふかき
立ぎゝ心をひきたるぶれいのふる
たうらいみつじのていをひそかに
つげてまさ□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
ごまひごゆるされよと
いへばらうんこれ〳〵
うちわらひつゝめいへ
ちりやくのある
ことかこゝに
□□□□□
そでごひの
て世のあり
さまを
きつする
すがたとなり
ていときく
よりすべ
さましのひ
きたりし
をりから
うちふじか
ふじどのよりしよでに
〇かたちを
あらためはそれかし
さきにくわんれいのきん
しんとなりかまくらのゆうす
をひそかにうかゞひてかひに
せないつらなす所にはから
毛ぬけきんじゆのつとめなりがたければつかへをぢし
かりしものなればすがたのかはりしもつけのさいはひじらい
すみやうから山にておかりちにのまれじや
どくのためにごらんのごとくめんていかはりてかみの
した
うへで
子の
○よういと
三人たがひに
しめしあはせ
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
いたりて申けるは
しうまひろゆきを
御せんぎきひ
此ものからめ
にぞあひの
かねこう〳〵と
ひゞきける
○さるほどにしか
のふえ八はかのてふ
吉をめしへれて
日代州へよこしま
く草ながもとに
だ平太がもとに
しきおたつね
ものゝしらいや
とりて
て此すがたしりしなからうらふじどのゝれんばんにくは
かりたき
でう螺
やをかたらひしなのに者のびやう直をしつたる地理水のもでう明
同十一日同人
「うゞきつぶさにきゝてぐへい太もはじめはこれを
まととせずごとさらにじらいやはふしぎのじゆつを
おこなにくせものくわへれはのおんゐせいですらめしとりがだ
きをいかにしてまだまへかみのそのほうがからめとるよし
あるべきやといふをてふ吉きゝあへずきほどにおぼし
つかなくおほしめさばことにたせいのくみ子をもつて
なれがかくれがをとりまき給はじたとへいかなるじゆつあり
とものがるゝみちはなかるべしとく御あんない申さんに
きう〳〵ごよういしかるべしとことばをつくしてすゝ
めしかはぐへいはやうやくうちうなづきさらばその
ぎにまかすべしなんぢはまづひとやにいれおきこの
はろまらいとゝのはゞいるゐならびにうちもの
などこのみにまかせてとらすべしといへばてう吉
よろこびいさみその日はそのまゝひとやにつなかれ
こともなげにぞやすらひける心へい※ことのおもむきを
くわんれいにきこえあげてくみこをおほくえらみ間
こゝふえ八もろともじらいやのかくれがへおもむくへき
たこのてうどをとゝのへけり○されはじらいやは手
下の小ぞくのぶすまてん八のちうしんによりて此
ゆめのてうべゑがなんぎのおもむきくはしくきゝて
うちおどろきすておきがたきぎりある人をすくは
でおくはふじんなりとそのまゝ紙歌のかひるに
のりこくらをとびてまたしくひまにかま
くらへきたりしかばまづてうべゑかすみかの
やうすをうかゞひみるにいかゞしけん
おろく喜の助もあることなくきのこ
すけのすみかには女房おさゐ
とすて松のみろうほこず
ゑはべつ家にをればめん
爰の
画の
わけは
九編に
いたりて
つまびらかし
なり
一一〇、、、、、、、、、、、、、、、〇〇
十一
見るに
くわいなすもことむづかし
とすゞに目代のやしきに
おもむきひとやのていを
うはさにたがア
はずてうべゑは
日ぐのがうもんに
やせおとろへげに
此まゝにすて
つかれはてそうじんは
ゑもときずのやぶれたゞれて
おかばちかき
硯
①
きえも
○きたりし
はつべき
ありさまいとゝ
ふびんにおもひゝかば
よしをかたればてう
べゑはいとうれしげにおき
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
ちからをつけてかいほうなし
すくひいだすくふうもあらん
とおんきやうのじゆつにてひとやに入り
つかれふしたるてふべゑがまくらもとにしの
ひよりひそやかによびさまして此たびのさい
なんをきゝゑちごより夜を日についでこゝには
□□□□□□
児智見
せんといふをきゝてはすておかれずぜひもなくうちはたせし
へうちきずさへいたみをわすれてぬぐふがごとくいえけるにぞでも
云べゑは今きしにうまれかはりしこゝちみて心つよくでなりにける様へ
にかれがなじのわるものばにおちたるせつ
中ゟそのこゝろざしの大かたならぬをよろこびつげでさていふ
やうそれがしきろくを手にうけしもおろくをかばふゆゑのみ
ならずきろくがかれにふきいひかけそのこひかなはぬをゐこん
に思ひおんみによくえんあるをしりかりにさめざや四郎三とな
のるはまことはじらいやひやひろゆきなればそにんしてはらいで
たのかたしてふのやきいてあるをしようこにそにんして
此みはめしうど入ごろしといひ且おたづねものを
かくまひおきしといふつみにて日ごのがうもんつよ
けれども男のちぢゆゑほねくだけにくだけにくはひし
ほのごとくなるともいかでか一たんぎをむすびしおん
玉ひくみのうへをはくでふすべきたゞ天うんのつきしを
あきらめちかきにしもとのづゆときんなん
此身はかくごのうへながらおんみはなほ
いうんめいをたもつ用心かんえうなるに今
此あたりにうか〳〵と立より給ふはあやふしと
てわるびれもせぬてふべゑがぎしんをかんじらい
しやはあまたゝひしやうたんなしそれがしすぎしころ
ふき太郎をたすけしは我宿にたくしてそのとうなんを
のがるゝはからひされば今又おんみをすくふに只わがえら
〳〵じゆつのみにてなさばらうやぶりとてせんぎきびしく
ふたゝびとらはれとなり給はんされべちにしあんして
はからふむねあればちかき内にすべよくすくひ出すべしと
いひつゝこしなるいんらうよりせん丹介をとりいだしても
てうべゑがさうしんにぬり又口にふくませければ
たちまぢせいしんすこやかになり今までくつうにたんざりし
四十一
〽つゞきさてじらいやは
てうべいになほもやう
すをくはしくきくわかれをへ
つげてこつせんとけむり
のごとくうぜにけり○こゝにつゝ
られてなんぎのふうぶんをきくし
よりおろくがなげき一ツ
はしやのきの助はてうべゑがひと
やにつながれきびしくがうもんにかけ
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
にはじらいやがうへ
も心もとなく
ゑちご
しな
のゝ
くに
ざかひ
なるみやう
かう山に
いそぎゆき
かの人にたい
めんなさばえうじゆ
つをもててうべゑをすくひいださるゝことも
あらんとびとびとりたびぢにおもむきけるに
ある日やどをとりおくれ日くれてとまりを
もとむるころゑちごのかたよりとびものありて
もたはしつくかまくらのかたに
をくうにひかりをあらはしつゝかまくらのかたに
とびゆくを見る人ふしぎのことに思ひて人だま
なりといふもあり又かね玉也ともいひてぞのうは
きかしがましく天へんちえうといふことは
の中ゟしはかりがたきものなれば土やしか
きよじかとさゝやきあへりこれじつ
はせびものならずじちの
やがえうじゆつにて
かまくらなるてうは
ゑのやうすをたつ
ねとふためにこくう
をとびて来りし也
とはのちにぞ
思ひあたりける
〇ひきがへるはやう
きにむされなつの
夜こくうを
とぶことあり
さればひき
がへるはきが
として
えう
じゆつ
しざいをなす
ものなればつばさ
なくしてとぶこと
も又あやしむ
べき
爰は越後路
には
あら
す
児雷也八
きよししきりにをつと半七にうちなげきつゝすゝ
めけるにやまひもことにおもかりければそのいに
まりしてなかだちへかくとつけていそぐほどにさきかた
にてももつとも也とてにはかに吉日をえらびつゝ
こととゝのふべきにきはまりけるにむずめお花が
孝心絶にてはせのくわんぜおんをしんべしその
爰は鎌倉
○かまくらゆきの下のかたなや半七はむすめお花に
いこなつけせしむこのそのとしはこんれいもとゝのひ
がたきよしなりけるがその母ひやうきにかゝりしより
なにとぞわがぞんぜうの内こんいるをとらのはせた
身のいのち十年をちゞめて母が五
年のよはひをのばしびやうきぜんくわい
なさしめ給へとたんせいをこらしいのり
しかばそのまごゝろやつうしけん女は
つひにへいせしければいよゝます〳〵くわんおん
さつたのりやくをあふぎたうとみ
けりされどもやくだくせしとなれば
すでにむこを引とりけるにそのむこ
ことににうわにしてふたおやにさか
らはずかぎやうをはげみふう
ふの中もいとむつましくくらしけれ
ば半七はそのまゝかとくをゆづり
むこを半七とよばせつかそのみは
半次の字ににんべんをくはへて
伴介右しつとかいめのしでいりやし
きへともなひていらいせがれ半
一七をおいでいりおほせつけ
られこれまでにかはりなく
御用むきをねがふといふ歌へし
つゞき口上をのべて
かへりしより手代じつ
ほろをさしそへ
ておこたらず
とくいばを日
一〇・・〇
くれつとめさせ
けるに今の半七
はにうわのみならず
りちぎなりとてひいき
おほくまだ此かたなや
にきたりてよりいばく
の月日はたゝねどあき此
なひ日ぐにはんじやうして誠
あつらへものもいとおほくすゑ
たのもしく思はれける○かへて
ゆめのてう吉はひとやに入り
てねがひのおもむきゆるさ
るゝ日をまちけるによこしま
ぐへい太しかのふえ八はかの
てふ吉がねがひのおもむき
ことおちもなくしよめんにした
ためこれをかみだつやた
にんにいだしてこ
さいにうつたへしかば
そのむねくわん
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
〽ゑちごしなのゝさかひなるくろひめ山のふもとこく
ぶん寺といへるてらの山門にかくれすむよしてう宿これを
からめとりておんしやうにあづかりたきれがひのよしはきこしに
めせどももとよりじらいやはえうじゆつをもつてしんへん
ふしぎのわざをなせはよういにはからめとらるまじ
きりながらたつてのねがひさだめてふかきしりにあるべしむ
ければおしてかれをとりてにさしむけよこしまぐへい太く
しかのふえ八は大ぜいのくみ子をしたがへきびしく
ばしよをとほまきしてもしやでふ吉の手にあまらば
いちどにかゝりてめしとるべしとがられいをくだし給ひければ
四ぐへい太ふえ八かゝことてそれ〳〵にようち
なしさててふ吉をひとやよりいだしねがひの
おもむき御きゝすみありけるよしをいひきか
やせくざりかたびらこてすれあてのたぐひを
あたへてさていふやうそのばうかねで心えあるうち
ものをあたふべしいかなるわきをえたるやときゝ
とててふ吉大いによろこびそれがしふしやう也といへども〽申せ
ふしゆふしゆめにおいてはたしなみありてべちにのぞみはほばど
はものをもつてかれにむかひ手をおはせんは手がらにあらすくさ
がまにいとながきくさりをつけてかし
もへしらいやいかなるはたら
かちかり
きなすともたち
まちからめとる
べしといといさ
ましく申しや
かばのぞみに
〽まかしてそのしなをか
あたへいよくしたゞこゝのへてかの
ちへおもむくほどにぞなりぬ
れいの上
ぶんにたつし
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
けるにかねて
たづねらるゝ
たうぞくし
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
蜆雷也
標吉
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
六百の一ツヽ
伊賀守
そのことき又てふ吉はぐへい太
ふえ八にむかひていふやうそれ
かしねがひてじらいやを
からめとるべきうつね
にむかへどもとよりいやだ
しきてう人のりよくに
なづみしゆゑなればいのち
がけのあやふきしやう
ぶしゆびよくからめ
とりしときは
わかねがひを
廿一
すみやかにきゝとゞけ
て給はらんやまづ此
ことを御せうち
あつてしかとせし
せうこを有いりそのうへ
〽と申スにぞ二人りはきくより
〽うちうなつきもつともなる
いひぶん也いぬぼねをつてたら
にとらるとよのことわざにもいふ
山とほりあとにてふそくをいふとも
せんなしわれ〳〵よきにはからはん
のぞみのおもむき申すべしといへば
とてふ吉身をすゝめてそれかしが
ねがひはほかならずすぎしころ
大川ばたにてゑんまのきろくをうち
はたせしは此てふ吉のわざなる事
そのばにのこりしせつたのしるし
にてこそむかふべけれ此ぎいかゞ
しやうこにとら
はれしはゆめの
てうべゑがむ
てうべゑかむ
じつのさい
なんいかにも
ふびんのごと
なればかれを
すみやかに
しやめん
ありてゑん
まのき六か
つみをたゞ
されそれがし
りひをめいはくにな
給ひて人ごろしの
つきそれを
よぎなくせつがいせし
つみち
をゆるし
給はゞほかにのぞ
みは候はず此きを
うけ入れ給はれかしと
いへば二人りはかほ見あり
はせうちあんじつゝぐへい
太がいふやうゆめのてう
べゑをめしとりてひとや
につなぎおくわけはたゞ
人ころのゆゑのみならず
かれはならいやしうまひろ
じらいやのゆくへをしるためがうもん
なすつみ人なるを今そのはうじらい
おいてはいざゝかしやめんに
ゆきのいもとおろくを
ばそのおんしやうにねがひの
つまとなしつれそふ
ゆかりのじらいやはさめざや
四郎三とかり名して此かまくらに
かくれしのびみかたをあつむるきこえ
あればよういならざるくせものなりその
やをからめとつてさしあぐれははや
てうべゑにせんぎはあらずことに
又人ごろしのことはそのはうの事に
かけしことめいはくにわかるに
しさいはあらじさりながら
心もとなくおもふとなら
とほりてうべゑをしや
めんの事はすみつきを
わたすべしとてぐへい
太ふえ八がはからひ
にて一さつをかき
したゝめてふ吉にわた
せしかばてふ吉うち
見てよろこびにたへず
いざ此うへはすこしもはやく
かのところへおもくべしと
いさみすゝめばぐへい太もふえ
八もともにいさみたちてときをうつさす
人にずをそろへくろひめ山のふもとなる月
己雷也
〽こくぶんじをさし
いそぎ
○こゝにゑちごの
こくぶんじといへるは
のからん
なれども
よのなか
さわがしき
じせつといひ
こさらなる大
寺なればしゆ
ふくもさらに
ゆきとゞかず
山門
かたむきこけ
むしいらか
おちくづれて
たかぞくの
すみかとなれ
どもこれを
せいするもの
もなくあれ
たきまゝに
なりける
ゆゑ
次へ
四下ゟ山門にはしごをゆる
せしかけさせてあまたのくみに
にてらの四はうをすきまもなく
かためさせ大せうぐへい太ふえ八は
はるかあなたにひかへてゐつその時
てふ吉ははしるがごとく
はゝごを□又上へ
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
づき住持ぼらはわづかの僧衆絵と
しともにくりのかたにすまひてをりこの
きやよひの中どろにてけいだいだいのさぐらきき
ときやよひの中どろにてけいだいだいのさくらさき丁
みだれらんまんとしてそのげしきあれにし
しがの山ならでこゝにいくよをふるてらの
しがをかくせるばかり也かゝる所へ
かまくらなるとりてのにんずは日あらず
してすでよこのちにきたりしかばやがて
山門をとりかみてぶ
吉はものゝぐに
身をかた
め
口上へし
鯛
のぼりて
山門のやねへ
おりたち
大おんに
しよふみなし
しこふみならして
よばはりけるは〽いかに
さうぞくのしゆてう
しらはや本名をがた
しうまひろゆき
つゝしんでよく
□左の上ゟ
これによりてかま
くらなるくわんれいけや
くらなるくわんれいけの
げんめいをうけゆめいてう吉
うけ給はれなんぢ
くろひめ山に手
下をあつめ山ン
さいにたてと
もりふしぎの
えうじゆつを
ほどこし
がうたう
をなして
しよみん
のゆうく
をいとふ
ことなく
しよくを
わらぎやう
なきのこ
しらず
むほんの
くはだて
あるよし
をちう
しんあつ
てくはしく
きこえへ
よきの
なら
ざるよの
ふうぶん
四十一
こゑの下よりも山門のとびらをさつと
ひらきあらはれいづるじらいやはらんかんの
もとにすつくとたちてふ吉がていを
つら〳〵見てから〳〵とうちわらひ
なんぢはいかなるをんごくより
女きたりてなにをぼててんがう
からめどらんとはことをかしや
うつてにむかへりてんあいのがれがたきをしらば
すみやかにいでゝばくをうけよもししからずはなみ
こんで手なみのほどを見すべきかとのゝしる
今くわんとうはいふにおよ
しばず四かいの内にかくれなき
しらいやしうまひろゆきを
かのたうらうがりうしやに
むしよりなほもあや
われはかねてのたいまうありなんぢら
ごときひつぶのためにいかでか此身を
はたすべきならば手がらにからめて
見よと大わきざしをひらりとぬき
見よと大わきざしをひらりとぬき
よらばうたんと身がまへたりされどが
てふ吉すこしもおくせずこしやくな
くわうけんこうくわいすなとかねて
おぼえしかまのくさりをうちかけてからめ
とらんとかいくりちようとなげかくるを
じらのやひらりと身をかはしきりこむ
むかひとんで火に入るなづの
うきめくらへびさりながらかまくら
くわんれいのけんめいとあらばじん
じやうになはかゝらんとはおもへども
やいば
をくゞりぬけ
たがひにこゝつ
しゆれんの
そのはたらき
うけつながしつ半
時ばかり
たゝかひひまも□
なかりしかばぐへい
太ふ元八をはじ丁
めとしあまたの○
くみこはかたづそのみて
はるかにたかき山門の
やねを見つめてひかへたる
ふたりのはたらきぼんにん
ならずしようぶは〽つぎへ
月号日
つゞきはてしなき所に
やがててふ吉かまの
くざりをあはよくじらい
りとかけてからみおと
〽せばすかさずくみづく
ぢからのゆうれつ
あはやとばかり
みなくはあせれ
ごとさらにせんすべ
なきはるるのやね
にもみあふ両人
たがひにくみつほぐ
やがもつたるやいばにから
れつしてひるます
さらずいどみしが
びら地にあらぬやね
のはたらきあし
ふみはづしてし
らいやてふ吉くみ
たるまゝに見あぐる
ばかりの山門上ウ
よりころ〳〵〳〵わて
をそらにぞおち
たりけるぐへい太
はじめみなくは
すはやかれらは
こになりて
ゑすべき
ならんたす
けよとはせ
よりけるにてふ
吉がかまの
くさりはおち
かゝりし下にさか
りのさくらの
み木にしかと
からみて二人りが
からだはその木の
えだにひきとめ
られ下へはおちず
うごめきたりその時
大ぜいくみこのめん〳〵
あまたはしごをなげか
けて四方よりのぼりて
じらいやとてふ喜を一ト
つらにそのまゝなはにて
きびしくからめからくして
こずゑよりくりおろし
をりかさなりてなはをとき
ててふ吉をいたはりくすりを
あたへみづをのましめさて
じらいやをばおさへしまゝに
小手をたかてにいましめて
くのにはにひきすゑつ横嶋より
愚平太郎だ鹿野の笛八弥左
ははなひこつかせてよろこびいさみ
はなひこつかせてよろこびいさみ
てふ吉はなほひとまのうちにも
大ぜいとりまきけいごなしりよしゆ
バイ
○爰
絵の
九編
見え
たり
よ○しばらく
つかれをやす
めてをり
さて又きん
ごうきん
ざいより
はせあつ
まり
山もくづ
式
るゝばかりかた
つをのんでしやう
ぶのほど
しのほどを
いかに〳〵とみて
ゐたりし
つぎへ
一陽斎豊国画○美図垣笑顔作写
つゞきつひにしゆびよくじらいやを
からめとりしを見るよりも
したり〳〵とほむるこゑこだまへ
にひゞきてすさまじくしばしは
はなりもやまさりしがそのこと
はやくゑんきんにきこえて
しみうせざるものなか
りけるかくてかまくらへて
はてふ吉がせんしん
ばんくのはたらきにて
おにをもあざむく
じらのやをからめ
とりしことのしまつを
はやひきやくにてちう
しんありさてじらいや
ひろゆきはふしぎのえう
じゆつをおこなへばとりにかし
てはふたゝび又からめとるよしなし
さててふ吉にはのぞみのごとくほうびをこひえざす
ともいふべきもの也あはれぶしにとり立られなばくわんれいけのぎんしんにもま
とてげんぢゆうにとりこめおきあらたにらう
ごしめきたるものをしつらひその内にられおきけり
〽しらいやを
しゆびよく
からめとり
べしとてくへのなはそのはたらきをかんもたとはくらまのそう心
ほうにならひえたりしぶけい也とていかでかかた事手がらあらん今らしわか
ぐわんまうじゆめでたし
〳〵〳〵〳〵〳〵〳〵〳〵〳〵〳〵〳〵〳〵〳〵〳〵〳〵〳〵〳〵〳〵〳〵
たぐふ
へきものは
あらしとしき
りにほめ
そやし
たるこれ
らのことを
きく人ごと
にてなみ
のほだを
おそれ
おのゝき
したを
まかぬは
なかり
けり
これより九へんに
くはしくしるせり
兒雷也豪傑譚
廿四編
廿五編
廿六編
廿七編
柳下亭種員作
一雄齋國輝画
仮名
反古
一休草紙
五編六編七編
当年売出し申候
柳下亭種員作
一雄齋國輝画
海望亭作
楠二代軍記二編よみ切
芳虎画
櫻紅葉命桟二冊よみ切
一名あさくら当吉ものがたり
琴彦作
芳乕画
十編馬琴作
新編金瓶梅
大尾豊國畫
甘泉堂和泉屋市兵衛板
此重
太兵へ
晩来也豪仲謹
九編
十編
狩
12789
同三十8日
一日
笑顔作
豊国画
一
児勇也
享保譚
る
九偏
薩亭書
甘泉堂梓
笑顔作
英泉画
一梅花梅楼
大地怪異
児雷也
家傑譚
第九軒上
美園垣笑顔作
香蝶楼豊国画
弘化四
丁未歳
春橋成
同五戊申
年春発兌
四階
松
前後二巻
世泉堂梓
江戸芝神明前三島町
和泉屋市兵衛版
以上に立て
梵書に曰楚国には以て貸とする物なし唯菩以て貨とす実
其善は行ひ難し然れば古昔より聖賢も只善道に道すんとい
人の性は善なれば悪き道に入らざるやうに教よと言るもあり亦
性は悪なる故至古道に入るべきやうに論せとも誡めたれど話な
処は善道に赴く事の理は一なり果敢なき冊子物語も素より是
勧善黴悪の一端にして趣向を音曲演戯に擬ひ新奇妙案
工風を競へば童蒙の伽にもつべきものあり抑此児雷也は行ひ悪に似たれ
ども善に帰するの上日を以て一部の趣向となせし事災災頻子の本意に
して荀子の教に最近し請看編を嗣て住境に至らば必其意
を会得すべしと作者に代りて
傳
戊甲孟春
一筆算主人誌一筆第主人誌
一黒姫山の賊主
○尾形周馬弘行
他揮名して
児雷也
と言ふ
○姫松
須广太郎の
子捨松
○信濃国
更科判
官の月見亭
に大蛇の怪異
あらし
事は
嗣編
に出
たり
○月老
奇偶の縁を曳て
一半七於花等
刀屋の家を栄続す
菱にのみ
深松庵
たつとおぼえて
草の餅
刀屋の聟
半七
○鎌倉雪の下
刀屋
娘
於花
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
小賊
の首
むさらび
キコートモート
○山猫弥无六
○金箍
出る
太郎
○鼠の宿の
稲作
○処女
於綱
○黒姫
山の小賊等
稲作の家に
乱入して
少女於編に懲さるゝ
ことは本文に委く見えたり
瀧橋
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
於多七
四十四日ナ
じらいやをいけどりてかまくらにいたる
ほどに名にきこえたるとうぞくのてう
ぼんからめとられしとてけんぶつとちうに
くんじゆなし日あらずしてさゝはりなへすで
にとうちやくしてけるに愚平太ふえ八ら
はからひてまづじらいやをひとやにつながせ
よしをくわんれいにきこえあげてさててふ
吉がねがひのまに〳〵ゆめのてふべゑしや
めんありて又てふ吉がゑんまのき上そうち
はたせしつみをもゆるされべちに金二百
両を給はりければてふ吉はそのよろ
こびにたへず又てふべゑをばそのとこで
ろのせう屋にわたし給はるほどに
喜の助ふうふをはじめとしてふべゑ
が子ぶんのものども大せいいでゝこれ
を引とりみなよろこぶことかぎりなし
さて又こたびすくはれたるてふ吉と
いへるわかうどにあふてあづく礼
をのべんとするにかれはいかなる
ものなるや此みもがらはいふもさら
なりさほど武げいにたつしたる
古今のすぐれものなれどたえて
しる人あたりになくかゝるはた
らきしたれども人にめんくわは
することをこのます日代ぐへい中
右のやしきにありてたゞじらいや
がけいさいにふくするまではちとの
□□□□□□□□
特令
よみはじめしたるほどにてふ吉はかの
〽内きびしきせんぎ
ゆゐがはまに
おいてけうしゆ
せらるべき
むねをすでに
いひわたされ
けるがその日に
にもおよばでちかき日へ
幾
ひありてもたゞめを
ねむりくわんねん
してわれ天命
にてうんかたむきいや
しきてふ吉にとら
われしもこれ
又ずくせの
ゐんえん
なればうら
人むべきことも
たえてなし
たゞ一こくも
はやくつみに
ふくしけいざい
にあふことのみ
ねがはしきよし
間もたしよへいでざるよしを
いひて一トまにこもりゐたりける
ゆくかたをしらず又てふべゑのとら
はるゝそのときよりしてゐたりける
のろ作といへるわかうども此
ごろたえて見る人なしされば
きんへんのとりさたにはてふ
へゑ人ごろしのつみにより
ひさしくひとやにつなかれし
ほとにお六はのろさくとみつ
いうなしいつちへかにげうせたり
とそのうはさとり〴〵也けり
○さるほどにじらいやは
おもきつみ人也と
いへどもべつに囚
NAKOK
たゞ此をりにお六のみいかにかしけ
図
四
引いだしてたゞ今つみにふくす
いたりてその
おもむきには
かにかはりてやりだまの
けつにおこなはるべきよしにきはまり
しよにんへ見せしめのためなれば
ゆゐがはまなるあふちの木にくゝり
つけてくみなのものやりにてつき
でころすべきよしくわんれいのげん
めいありけるをつたへきゝたるろう
にやくなんによおしあひ〳〵
くんじゆなすけんぶつ山の
ごとくなりける
かゝる所へあふぎ
がやつよりあみ
のりものにてじらい
やをおくりきたりつ
べきしだいをつぶさにいひきゝ
せいましめのまゝあふちの
木へ引あげてくらふ
りつけ一人りのくみ
子左右よりやりを
しときて目さきに
つき出しすでにつゝ
べきありさま也きれは
じらいやはさきつごろてふ
吉のためにこくぶんじにて
いけとられてよりひとやに口
たゞしき人のものをうば
つぶやくのみそのゝの
ことをたえていはず
されば此ごにおよび
てもがんしよくたにもいさゝか
へんせすいともきひしくあふ
ちの木のこずゑにいましめ
られけれともわるひれたるてい
なかりしかばあまたのけんぶつはかん
たんしけにじらいやとよぶ人は
たうぞくのおめいはうけたれども
はずたゞひだうにして
金ぎんをむさ
ぼりたくはふ
ものをこらしひん
きうの人を
あはれみたす
けみだりに人の
いのちをとげ
すかるじん
心参かき人
をやかたま
にあけら
るゝはあまりに
むこきけい
さいなり
みなわ
みなを
いひあひけり次へ
同国也九
心のうちにはむほんをたゝみ
こくかをさはがすくはだてあり
と世のとりさたにもきこえた
るをふたばのうちにつまぎら
るをふたばのうちにつまぎら
ざればおのをもてするのうれひ
あるべきをこたびたや
あるべきをこたび
すくとうはれて今日
けいばつにおこなは
るゝはまことに天下
のさいはひなりと
いへるものもあり
てにじんぎのおこなひを見せ
つゞきし又こゝろあるものはかやつおも
けるとぞ
さるほどに
けいごの人〳〵
ならびにじつ
けんのさぶ
らむはじ
こゝおくるゝ
とてさい
そくしてやが
てさうほう
よりやりをあはせ
じらいやのまなさきに十もん
じにひらめかしひきしりぞく
やいなたちまちに右の
わきばらぐさとつき
ひけば又左りのわきばら
いとひげもなくぐさとつく
およそつくこと二十よたひされども
じらいやこゑをもたてすめんしよく
さらにかはることなくちはこん〳〵と
ながれいでゝたきのごとくにし
したゝれり見る
さへもいとおそ
ろじく目も
あてられぬ
ありさま也
あまたのけん
ふつは此ていを
見てさても〳〵
いたまししさりながら
かばかりにつかれても
なほじじやくたるは
つくりもの人きや
か人にげんにてはよも
あらしとつをのみ
こぶしを小きりつめ
なりさてきうほうより
とゞめのやりにさす
がのしらいやらきたゝえて
見とゞけのやくよこしま
ぐへい太しかのふえ八も図
おどろきあきるゝばかり
くびうなだれてそしたりげる
くわんれいよりは此二人に
くさくのほうびを給はり
たてたるにんさうかき夕
ものにはそれ〳〵にほう
したりがほして此ばをしり
ぞきことすみしよしとゞけしかば
きてそれよりしてしよくに
じらいやをからめとりし
びを給はるべきよし
むを給はるべきよし
をしるせしふだを
とりのけられしかば
しよ〳〵おだやかに
じらいやのうはさも
しばらくやみにける
これよりしててふ吉も
くへいはにいとまを
一つげほうひのかね
そふところにして
やしきをいでゝ
ちづちへゆきけん
しるものたえて
なかりしとぞ
○こゝに又ゆめ
のてふべゑははか
らずもしらい
や太二吉と
いふものからめ
とりそのうへに
一
人ごろしのつみ
をもがれが引
うけつゝこの
身はしや
めんありけれ
ばいへにかへり
てやすらふ
ほどに喜
のみおさゐ
をはじめ
としつねで
てふべ置か
こぶんと
なりてばん
じにちからを
そむるもの
どもまつ
よろこむを
のべんとて
さいきり
なをたづ
さへきたり
そのつかる
なきす
しゆくが
いでしもの
人ひせ
さらず次
一明暦廿九日
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
}
つゞき
ぶんのかく
をり
なるに
あね
この
りうにでもやられしか
お六どのはいづ
くへゆかれしとう
ものごとさだめし
ふじゆうならんあらまし
ながらこれからはあさゆふ
われらがてつだはんみなたゝ
ずやといひあへずたすき
はちまたかひ〴〵しくあら
くれものどもうちよりて
くれともといたるかいし
さはぎたちたるかつ
てのはたらきある
ひは米とぎみそ
をすりさけのの
さかなは
たれかれとえり
はなうたまじりの手
はなうたまじりの事
れうりにくまやとらよ
とよびたてられ三尺おび
にしりはしよりきもの
つまを引ずりのより
あひせたいにさもにたり
○さて又つるはしやの
喜の助はさきに
たびよりたち
もとりてをりよく
もゐあはぜしかば
ふうふもろとも
てふべゑがしやめん
のことにつきてなに
くれとなく
せわをなし
そのゝちも又
ふうふともに
いだされし小手きゝが
きて
まづ
その
身の
つかれ
なきを
いくたびとなく
よろこびつけきて
さいつころおやかた
のからめとられし
をりからは御ないき
おろくどのゝ心
づかひぎりある
なかのをつと
のなんぎ
もさめざや
四郎三
のことより
おこり次
児雷也十
○児雷也しらい
やをともなひて
山塞に
もどる
つゝきゑんまのきはそ手にかけしよりそのしろ
みはじらいやにてすなはちわがあになればつな
がるえんのゆくゑのせんさくたとへこの身を粉
にしてもゑとをすくひいださねばいきてよ北
あるかひはなしよしやそのこといひわけなしとて
じがいしてしにたりともをつとのために
なるにもあらずさりとて此まゝ日を
かこいそぎつゝすでにさんさいへ
いたりしにをりよくのぶすまてん
八にいであひことのやうすを
すゞさばをつとは日ごとのかしやくに
たへでほどなく玉のをきれもやせ
ひとまづあにのじらいやにこの
ことのよしつげもせば又せんすべの
ありもやせんいかにせましと
おろくどのがなみだとゝもに
いはるゝをなにといらへも
なか〳〵にほかにせんはうある
ことなければわれ〳〵すぐさま
とびものこは世にいふ人
だまか又かね玉とかいふ
たぐひかとあやしみなか
らも身の吉凶よきさが
〽なるかいまはしきしらせなる
あら〳〵かたるにかつ
ゑちごへたびだちとちうでやどを
とりおくれしある日夜みちにかゝりし
をりからひかりをはなつふしぎの
おやかた
じらい
歎きて
一壱匁七分
壱朱銀壱匁
いみわさじ
一同五反一五貫目
金金ニ一ツヽ
一同壱分壱匁
かま
くらのきよ
じをさとり
ゆふべこの
地をいで
こちうは
さだめし
とちうは
えうじゆつ
にてこくらを
とびゆき
給ひし
ならんと
きいて
はるぐ
たづねゆき
そのかめ
なきも
かへつて
ルノ国セリ
つゞきおやかただにかの
地へゆかればさだめてはや
くすくはれんさらば
われらもいそがんとわか
れてかへるみちすがら
こくぶんじの山門にて
じらいやしうまをいけ
ども□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
どりし武げいにひいでし
わかものありとうはさ
とらべなるもめからこは
そもいかにとむねとゞ
ろきもしやそのことまこと
ならばかのわざはひを
いゝにかせんそもをり
もをりときもとき
なんぎになんぎかさ
なるはてふべゑどのゝ
はくめいかとおもひ
くつしてもどりしに
お六どのはゆきがた
しれずともまた
ふしんの一つにてこゝろ
えがたきその中にも
よくかのゆゑをとひ
たゞせはてふ吉といふ
わかものがそのはじ
めにてふべゑのむじつの
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
一同二月一日
卯十一月二日
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
同一六一八六六六六
かけかつてつつていま
じちいやをから
おんぎにむく
はんといひける
よしせけんの
うはざをきへ
つみをゆるし給はゞ
じらいやをからめとりて
につけこゝろ
様
ならずもやう
すを見るうち
□□□□□□□□
いとす
きのふじらいや
ゆゐがはまにて
おろきけいばつに
龍拾兵蔵
おこなはるゝと
兵衛様
きくよりすぐ
さまかしこへゆき
みればあやしや
十一
その人ならす
男山十駄
こゝろのうちに
おもひわくよしある
ことなしおろくどのゝ
事もこれらのわけも
おん身はいかにしり
給へるかとこゑひそ
ひそとものがたるを
づきかべにみゝありかきに
うたがひまどひて同様
同様
てふべきゝてうちうな
拾折
一
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
日官口上
らに人かげ見えねば身を
▼日ありとあたりをかへり
み見まはしてさいはひそと
くゞましつひそやかに
かねてそのことふうふの
ものにくはしくかたり
ものにくはしくかたり
きかぜんとおもへど
あさゆふの人でいり
にいふべきをりの
なかりしゆゑけふ
まではつげざりき
そもこんど鬼
六が子ぶんの
そにんに
より疵か
のふ元八
の手に
かゝめ
とられ
つぎへ
明暦七九
つゞきらうないに入れられて人ごろしの
せんぎよりもじらいやのゆくゑはく
じやうせよと日ごとのがうもんきびし
けれどもたとへこの身はくだくるとも
このことばかりはいふまじとはをくひ
しばりてしもとの下にいのちを
すてんと心をさだめたゞくわん
ねんしてものいはねばいよ〳〵手をかへ
しなをかへかしやくのいたで日にまし
てにくやぶれほねもくだくるばかり
けふはちのちもをはるにやあすまでは
はやおぼつかなしとおもふが中にも日
くれてよりはわつかにくつうをのがれ
ぬるある夜ひそかにじらいや四郎み
かのえうじゆつにてしのびきたり
ふしぎの仙丹をさつけられわが
そうしんのうちきずもぬぐふがこと
へいゆなしこゝろのつかれつねにまして
すくよかになるものからひそかに
われにかたりていふやうさきにもち
まるのせがれふき太郎がゆゐが
はまでの大なんをわしにへんじて
すくひしをりはもとそのとがのおもく
あらぬものなればこそあとのせん
ぎもさまでにふかくはなかりしにこた
ひのことはなほざりならすたとひ
又わがじゆつをもつてたやすく
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
すくひいだにともあとのせんぎの
きごしくはとてもかまくらきんごくの
すまひはつひにかなふまじしからばぎりに
ぎりをかさねしお六もともにこのばをすく
ひてのがるゝみちをと子ふうをこらしひそかに
かれとしめしあはせこくぶんちの山川はそれ
がしがかくれがと世の人もをさ〳〵しればかし
こへうつてにむかはんとお六はかみをゆひまぎ
らしかりにをとこのすかたにいでたち
女ながらもさいはひにならひおぼ
えし武げいをば今このやくにたて
ずもあらばいつのときかもちふ
べきとそれよりすぐにすがたをかへ
きせかれがちからのおよばぬほどは
それがしかけみにつきそひてえう
じゆつをもてたすくべしさすれ
ばじらいやをからめとりほうびの
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
かねをむきぼらんとりよくにそより
ものと見せだいくわんしよへうつ
たへいでなばかならずうつてに
むけらるべしそのときはわれ
山門にありてめざまし
きびしくはとてもかまくらきんごくの
きはたらきをみせ
わざとからめとら
るゝならばかまくらに
ひかれごくやにてつみせら
るゝかたゞしまたゆゐが▼
▼はまにてけいばつあるか
ねをたつてはを
じらいやが身はいそかつ
なみのあはときゆるを
しよ人にしめしまづ
からせしとかりに
世上へおもはせん
しるしてお六は
そのおんしやう
にてふべゑごとの
のつみを
ひきうけしや
めんさせなば
かまくらの
かまくらの
すまひもつひに
さまたけあらじ
とけうだいひそ
かにしめしあはせ
ちかきにそのこと
はからひおふせて
いまのくつうを
すくふべしこゝろ
じやうぶにまち
給へまたそのうちに
しのびきたりて
ふたゝびくれりも
あたにべしとつげて
その夜はわかれ
に日あら
ずして
ゆめのてふ
吉となのり
ごくやへあら
たに入るもの
たに入るもの
ありこれ
すなはち
べつ人なら
ずさきの
よせらびの
しらいやか
がたに身をやつしことどをかはす
はづかしさ日ごろのあいそも
われにつけ
にしつまの
お六かりに
わかしゆのすが
たとなりじらいやす
からめとらんとわれ
からなのり出しとて
そのせんぎすむまで
はしばしごくやに入れ
おかるゝそのものうさも
又おまへにあふこれし
さもなまじいにかゝるを
ふたび世にらでかはらぬ中となる日を
なほもいのらんにかならず〳〵
心をいためもしひよんな
ことでもあつてわたしが
くろふくげんばかりかあに
じらいやがこゝろづくしも
水のあはとしなりはてゝ
この身は人にもかほあは
されぬをとこの
すがたとまで
なりしそのかひ
琴
なくはなにとせん
たゞくれ〴〵もつゝが
なくきをたい
でうぶによき
そうをまつて
ゐてくだされと
なみだながらの
ものがたりもさい
はひあたり人なければ
なほくさ〳〵のもつが
なほくさ〳〵のものがた
りしてゆめにだもこれら
のことを人にさたばしした
まふなとお六はわかれて
ふしたりしに
〽アゞきやうかと心は二ツ三ツ三ツ三ツせ川ふちはせとなるならひありとも
ふたりが中はかはらしと神にほとけにちかひぬるまことをせめ
てのちからぐさけふまでつくし〳〵たるじついをかたりなぐさめてへ
豊國画
そのあけの
日はすみや
かにおろくは
まねきいた
されてふたゝび
入るくることも
なければそのきつけらは
いかにぞと人にとふべきよしも
なくひとり心をやまするのみ
あんじくらせるをりからに囚
四
ある日
より
あふ
そつらか
うはさ
しぬる
をもれ
をもれ
きくに
ゆめの
てふ
吉が
じら
からめ
いやを
とりしと
くぢぐに
そのてがらを
しよう
たんず
下の巻
柳下亭種員作
六編
曲亭馬琴作
しきのせきだい
七編
小女郎蜘怨麻環
女郎花五色石台七
三編
大尾
にて
一雄齋國輝画
八編
一勇齋國芳画
永
録目板新寅1
嘉
種久作
風俗浅間嶽
国貞画
初編二編
今業平昔面影
六編七編
仙果作
芳虎画
黄金水大盡盃
初編二編三編
為永春水作
歌川国貞画
初編
「小栗十騎
照天松操月鹿毛に
二編
三編
金沢八景
春風亭柳枝作
一雄齋國輝画
地本草紙問屋芝神明前和泉屋市兵衛板へ
児雷也豪
傑譚九編
一豊国画
しらいゆ
かうけつ
もの
甘泉
堂梓
かたり
弘化五
九編下の巻
□□□□□□□□
戊申
豊後国
新板
国会云
二
上のつゞきさてはとごくやにありながらもそのしん
ろうをおしはかる此身はほどなくしやめんにあひ
いけどられたるじらいやはきのふゆゐがはまになつてはしや喜の湯にいもとお犬をあらためてつれ
けいざいにおこなはるゝときいたるゆゑにひそかに
ゆきて見ればそのざい人にはじらいや四郎三にあらず
してすなはちかの愚吉なりかれなればとそふびんやし
おもふのみにてせんかたなく心にをさめてねんふつ
となべしほくいへにかへりたりされば久さいつころ
ゑちこちよりかへらるゝときとび
なかうどやくことすみしのちわれらかたに
〽よのわき〽きてはとごくやにありながらもそのしん
ろうをおしはかる此身はほとなくしやめんにあひくるしめけることこともをあら〳〵かたりまたつる
はしや喜の湯にいもとお六をあらためてつれ
きたりしよしいさゐをつげいぜんにかはらぬ
せけんをはゞかりとめおきしをけふ
ともなひきたるにつけまゆをば
はらひてまことの女ほうしかし
かみにはゆゑあれはまづ
ものなりとおもはれしはじつにおん
しばらく此まにとなほ
身のいはるゝごとくじらいやの
こなたをさしてしのびきたれ
るをりなるべしとたかひにくゑせふ
むねをはじめてともにかたりあひたん
そくしつゝ又いふやうさりとてもゆゐが
てふへゑにもことのしまつ
をつぶさにめたりてかこ
よりお六をよびいだ
さんとするをりから
あとつけきだりしゑん
はまにてしらいやの身がはりに
まのき六か子ぶんの
たちしゑ吉がふうんなるそはぜひも
なき事ながらかのてう吉となのりたるお六は
いかにせしやらん心がらはたゞこれのみときの助
ふうふともろともにひそ〳〵かたるそのをりから
こなたのゝくたりははなしをとゞめそしらぬていにて見かへれば
たれにかあらんしもべをしだがへかたへにかごをおろさせて
その身はしつ〳〵入りきたるを見ればすなばちべつ人にならす
しらいやしうまひろゆきが。あたりをははやろばのいでたちてふべき。此の助にむかひみなそのつか
人〳〵これはとおどろきてひらきなほりてむかふればしらいや
しづかにざにつきてみたりのものにあいさつをはりきて此たび云べゑがうんのものともさわさかなを附へ
おもてのかたに人おとしてこなたへ入りくるけはいしければ
わるもの二三人たゝま
おやかたき六どのたびの
かたきとかこのたれあげんと
する手をうちよりとらへたちいでな
がら左右へはたとなけのくるかほして
ひつくりこりや人たがへゆるしてくれと
あとをも見ずしてにげゆきかり
しらいやはこれを見むきもせずなか
てふべゑ喜の助にむかひみなそのつか
ろきをしゆくすほどに心きたるやつ
べゑが手ふんのものともさけさかなを次へ
なほよろこびをつくしつゝきの助は又こゑをひそめかのこく
ぶんちの山門にててう吉がはたらきの事ことにめざまし
かりけるよしよのとはさたるかりけれどもそのでう吉
をお六どのとはしるものたえてあることなかりき
ぞもやいかなるゆゑならんととへばじらいやほゝ
ゑみつゝこれみなわがえうじゆつにてなせし
わざなる一時のけいりやくじらいやとなのりて
あひてになりしはすなはち手下のゑ吉にて
いかにぶけいにたつしたりともなれぬ二人り
がいかでかはやねにてしんたいしゆうをうべき
こはこれさきに月かけのやかたをふみつぶ
せしと見せたるそのたくひなるたは
むれ人のたゞ人の目をくらませしのみ
心をろうするまでにはあらずさり
ながらたゞゑ吉がしばしなり
ともなはめにかゝりひとやに
つながれしそのほどはいかば
かりかくるしみけんそはふびん
なることながらすでにきのふゆゐ
がはまにてつみせらるゝとき又
はかりてかれをばたすけつれもどりあと
にはわがえうじゆつのたねをのこせばおて
まへたちあすゆきてけんぶつせられよしがいは
ひきがへるとろりてあれども余の人にはさは
見えまじとことひそやうにものがたりうちわらひ
つゝじらいやはきの助の女ぼうおさゐにむかひ
つきはやくもとゝのへていたしければみなくこれをくみかはし
じつのおぢにあたるものからむすめてる
田にことのしまつをつげやりたれどなほ
そのゝちわれえらしゆつにてさくり
見るにはせでらくわんおんのけい
だいにかたきぐんだざゑもん
身をしのびかひのうらふぶ
たゝつと心をあはせてむほ
んのくはだてあるにつけて
それがしをみかたにせんと
まことにこれまですて松のやういくれいをのぶ
るにことばなしかれがこともたかさごゆみの助は
おもふものからその身
ぶげいにほこるをもてかへつて
それがしがかたよりしてかれをみかたに
たのまんためきたるならんとおもふが
ゆゑにわざとしよにんにれんみんを
うけぬなどとて人にかはりししよ
ぎやうをなすはさることのむねに
いちもつあるゆゑなりわれとう
ぞくの名はとれども心にがうけつの
おこなひをわすれずそをいかにして
かれらごときのふらう人ンのかん智に
したがひうらふじきしのしきをうけんや
いまにもじせついたるときはわれきんごくの
ひまにせめしたがへうらふじ太心をもそれかしがはた
したにこそつくべけれとおもふをかれらはさとるよしなく四
のぶしをあつめかひしなのゑちごのくにはまたゝく
みかたにつけんとはかれるは
わらふにたえたる浅草せん
なりそはすておきて
すて松にはやくかた
きをうたせたを
おもへとあまりか
をさなくてわが
手をくだしや五て
松の名をたゞ
しめすまでなれ
はせめては五ツ六ツ
までもせいじんさせ
てその時にすけ
だちしつうたす
へきかたきたつまき
あらえらはふくろのおす
みをとるよりやすかり
それゆゑにこそすて
おきてたゞすて松がせい
じんを心しづかにまてる
のみよしやぐんださゑ
ものあらけらが
ものあらけらが
他こくにおもむく
ことありともわかしん
へんふしきのじゆつ
にてたちまちに
よびもどゝほんもう
たつしえさすべく且それ
まではかれが身をそこ
なはすることあるべか
らずさてそれがしも
此かまくらへは
しばらく世を
はゞかりてたち
よるまじと
おもふがゆゑに
かねてちかひら
こともおほかり
さればすぐさま
立きるべく又
蝶
すて松をもさん
さいにともなひ
ゆきてやういくし
やがてかたきも
たすべし此うへ
いかなるちんじあるとも
はやくそれかゝにつけ給はゞ
よぎはからひはいくらも
あらんよくく心をえ給ふし
一べし又お六がごともひたすら
にみなくともに心をそへて
ながくやしなひ給はれかしとこと
おちもなくてふべゑときの助
ふうふにときしめしつぎへ
つゞきすでにこよひもかうたけたりかさねてめんくわいいたすべしと
わかれをつげて立なからすて松をいだきあげおさゐにながきやう
いくのれはをのべつゝたちいがればみなくもわかれををしみ見おくり
ながらかどまでいでしがじらいやかすがたはそのまゝにこくうを
さしてのぼると見えしがゆくゑはしらずなりにけり
○こゝにゑちこのりやうしゆ月かげみゆきの助は田ごとひめを
めとりてよりふうふかいろうどうけつのかたらひことにあさ
からず更しな家にてもこれをよろこび両家のはん
えいあらはれてすゑたのもしく見えにけるこれひと
へに田どひめのたゝごろかまくらはせのくわんおんを
しん〴〵し給ふれはげんならんことに
このたびかいてうの
そのきこえ
もありければなほ
両家ぶうん
てう久いの
〆
□□□
一里のために代さんとして中
老せきやをかまくらへおもむ
かせ給ふそのさたあり又さらしな
家にてはたかさごゆみの助は
りよこうのことにわけてくはしき
ものなるうへこたびこんれいのやく
がうをつとめ又じらいやの
わざはひもまつたくゆみの心の
ちけいをもつてゆゑなく
し□なればこれを代なればこれを代参照として
しなのよりもすなはちはせのくわんおんへふせ
もつあまたをもたらしてゆみの助をぞまうで
させらるそも〳〵かまくらはせのくわんぜ
おんはばんどう三十三しよ新四ばんに
じゆんれいしたてまつるおんたけ二丈
六尺のぶつぞうにてれいけん
いちじるくましませばとて
さんけいのなん女ひきもきら
ずまして此せつかいてうあり
てしよにんへけちえんあるに
又をとこ女のぬけまゐりといふこと
はやりてとほきゐなか山さと
などの女の子をのわらはが
よりきんごうきんごくよりもまうで
くるろうにやくたゆるひまもなしさるからに
くるろうにやくたゆるひまもなしざるかゝ
おやにもつけず
ぬけ〳〵にこのれい
じやうにさんけい
なすもおほかりけり
三印ゟすみけることなればこれを代参だいとして
○道中ぢうのゆきゝに
つゝがなからんことをいのる
旅人恩がたうとみてをさ
むる絵馬頬のくろかげじゆく
こゝにやどやのいとなみにちかき
ころゑちごよりうづりし米屋いね作が
ねずみのしゆくの出だなとてよそにましたる
己金日ひ
母はんじやうはその日〳〵のふくの神やどとる
きやくのたえまなき中にとも人あまた
つれたる女のりものかきいるゝは月
かげ家のおく
女中せき
屋がとま
りにぎは
しく家
ないの
しるべをなし
男女
さぢぎ
おくの
何間に
何間に
ていしゆの
あいきついん
ぎんにとも
□□□□□□□
ねいなる
士のたび人これも
士のたび人これも
どうぜいあまた
こなたの
間は武
にてこゝにとまりしつぎへ
七十七才
ひのゑんやよしたがふ
あまたのとも人は
ゆに入るありさけ
のむありぜんをうな
がしくらふもありて
上下のこんざついふ
べくもあらずやうやく
にしてときうつりふし
どに入りつゝねむりに
つきしはすでにゐのこく
すぎけるまゝひるの
つかれにたび人は
せんごもしらぬ
たかいびきをり
こそよけれどうら口の戸を
おしあくる多せいのぬす人
ぬきあししつゝおくへ入り
うまいしてけるりよじん
のにもつ又ぬりごめの
じやうねぢきりあるひ
いざふぐの入りたる半ぴつ
あひやどの関屋をたづねてたいめんなしたがひ
にくだるかまくらみちりよ中の事どもしめし
あはせそこ〳〵にしてわかるゝもおなじアよ
しゆくはとりながら男女別なるたが
つゞき家内のほんさうしんしうさらしな
けのかちうときこえしたかさごゆみの介が
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
あるひはいるゐのつゞらなどおほ
くとりだしなはにてからげ二つ
三ツに荷づくりてたがひにひそ〳〵
さゝやきあひすでにには口まではこ
びいだすをりもこそあれおもひも
よらずさきにすゝみしとうぞくが
アツとさけびしこゑもろともかつぎ
いだせしにもつをはつたとなげ
くだしたるものおとにあるじの
らね作目をさましすは
とうぞくの
入り
たるぞ
かないの
かないの
ものごも
であへくと
よばはり
ながらてう
ちんに火を
うつしつゝ手
ごろのぼうを
かいとりつひづさ
げてにはのかた
へとかけいだせば
おどろきさめたる
をとこどもこれも
おの〳〵えものを□し
同七日甲乙
□□□□□□□□□□□□
とうぞへ
うら江
さしてはせ
いづる下女はさそく
にかなだらびをきび
しくたゝきならせしかば
こまりあはせし
はやたびんはじめ
あたりのちへより
もろ人がおのひ
〳〵にすき
くわ
かまをたづさ
へてはしり東つへ
やうろたへきは
あるじの
いね作は
きさうどう
なすそのとき
はやく
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
おともなければ
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
にげさりしかとてう
やうちんさしあげ見まは
せばあやしやその年十四
五なるかほよきをとめがつぎへ
叱リ雷也九
つゞき見あぐるばかりの大の
じんのにもつ此家のとう
ぐをしらべてしづかにとも
かくもはからひ給へとよば
はるをいぬ他はいまたや
さとらず此女さへ
ぬすへなりとおもひ
たがへてもつたるぼう
をふりひらめかして
うつてかゝるををとめ
ははやくかいくゞりヤレ
はやまりてけがしを
給ふなわらはゝぬす
人にあらすかしといひ
つぼうをうばひ
とりいためぬやう
にいぬ作をいだき
すくめてうごかせ
ずそのときやう
やく心づきいね作
をとめを見かへ
りて和女こはが
よびにほうしやかた
つけしづまり給へぬすへは
つけしづまり給へぬす人は
わらはかみないけどりたれはりよ
男を四たりばかりたかてこてに
いましめてにはの立木へくゝり
たるばんどう
じゆんれい
此ありさま
はいかなる
ゆゑぞと
こととふひま
してとめおき
にいね作を
いだきとめ
たる事を
はなちをと
めはかたへに
ついゐれは
はせあつま
りしきんじよのものとも
てんてにてうちんひでしそ
くををとめがまへにさし
つけてとりまきかほをまも
りてをりそのときをとめは
すこしもおくせずなほしと
やかにいひけるやうごふしんと
あるはさることながらわらは
はからずこのやにとまりて
よひにはたびうといとおほ
くてくりやのかたもこんさつなればあの
しはこやに入れられてひとりねむり
てはへりしにうしみつごろにうら口より
れなければしば
しのびて
おくへ入るもの
ありすかして
やうをうろゝへ
ばものをいだ
してはこぶ
ていまさしく
とうそくにまぎ
をやに
ありあふ
なはを
かいとり
かいとも
いでみら
江に身を
ひそめ
おいゝいづ
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
まち
なんなく
かれらを
いけどり
たれば
こゑたて
まゐら
せんと
したる
矢
さき
へおのく
がたをりよく
であひ給ひ
たりあれ
見給へ
ぬす
□いま
しめてみたり
ばかりはにげ
されとも
ひとつもものはうし
なはずみなとりもど
してこゝにあれば
よく〳〵つぎへ
味噌也け
といひつゝちりをうちはらひ
ゆふぜんとしておどろく
いろなくつねに
かはらぬありさま
にありあふ人〴〵
かほ見あはせ
こはそもいかに
此むすめはにん
げんにてはよも
あらしでんぐなん
どのばけたるにや
としたをふるひて
おどろぎけり
やゝありて人〴〵は
いましめられたる
ぬすへともをうち
こらさんといふもあり
だいくわんじよへ
うつたへてひとやに
おくりやらんなん
どゝみな口〴〵に
かしがましくいふを
をとめはおしとゞ
め一トしななりとも
とられしうへはいふ
までもなくかれら
あらためきあらためべし
四人をだいくわんしよ
へおくりゆきてせんぎ
ふんじつなきならはなに
わらはもばんどうふたしよ
をめぐるしゆんれいの事
なればつみつくらんはねがはし
からずいらいをかたくいひ
こらして此まゝはなちて
やりてたべいかで〳〵とひた
すらにことはをつくして
すゝめしかばいね作もと
より正ちきにてなさけ
あるものなればげにもつ
□□□□□□□□□□□□□
米
をこふべきはづなれどもものに
とぞたすけてえさせたし
ともなりわがいへより
うつたへいでゝかれら四たり
のつみせられんもこゝろ
よからずさらばそのいに
まかせんとあたりのもの
にもこのよしをよくいひさと
してぬすへともはなはを
ゆるしてはなちやりけりい
さるほどに此じゆん礼の
むすめのちからすさま
じきをおどろきおそれて
人〳〵はしゆれんてがらを
叫
ゆかんじや
一トまのうちへ
しやうじ入れ
つどひしん〳〵
つぐにと
口ぐにところ
そたづねとしを
きゝその名をなにと
よふ
なんと
たづ
ねつほめつ
さま〳〵にをこめ
ひとりをとり
まきて大
かたならず
一もてなせは
むすめは
かほをうち
あかめさま
てもなき
てんがうを
ほめぬひ
てはめんぼく
なしつらはゝ
ゑつ中の
うまれにて名
は綱といひはべり
をさない時
ちゝはゝに
わかれをば
のいへに
次へ
児雷せ九
つゞきやしなはれもとより百
せうの内なるにうまれついたり
ちからあれば男のわざを
手つだふに大かたのたすけ
となるゆゑかゝりうどには
はべれどもいと
はれもせでありし
ほどにことし
十一日
十六のはると
なりかまくらはせ
のくわんおんさまの
おかいてうありときゝなき
のふだうちながら
まうでんと
なれぬ道中
ひとりたびも
ふたおやのぼだいのため
ばんどう三十三がしよ
こはいことしら
ぬてんばもの
こよひこなさの
こよひころさの
ほうしやにあひ
ほうしやにあひ
とまりあはして
はからずも女子
だてらのちから
わざよしない事
しておもてぶせ
□□□□□□□
あなた
のざし
きにやど
とりし女中
せき屋もしのべ
いとはづかしくはべる
かしといふものごしのしほ
らしさゐなかそだちの
むすめとはなかくに
おもはれず
此とき
とまりあはし
たるかのたか
さごゆみの助に
もこれらのこと
をもれきゝて
まのあはひより
此じゆん
れいの
ひそかにふす
ていたら
くを
④
〽どものうはさを
きゝて立いでつ
ふすまのしき
よりすかしみて
あやしきことに
思ひけるその
が夜もほどなく
あけけるにゆみ
の助せきやは
一つれならねと
□ともに
からではいてなく
児雷也九
のおなじ
かまくらへ
おもむくたひ
なる
ことゆゑ
なくつと
めてきこくするまでは
とちうもばん
たんの
心をくばり
つゝがなきこと
をねんじつゝなが
のたびぢをいそ
ぎゆくかのじゆん
れいもいとまを
つけたゝんとせし
をいらほ
をいね作引
とめきんへん
のものにも
さうだんな
さうだんなし
まことに
めがはた
らきにて
たせいのぬす
人をこらせ
のみかりたん
のにもつかない
のだうば左衛門
うせずゆゑが
なくすみしはひとつ
におことのたすけに野綱
四十一丁
つゞきよればいかにもあつく礼をすべく
思へど女の一人りたびせんなきものをおく
らんよりわらしのしろにもなし給へと
いひつゝ金子一両をいだしてこれをわた
せどもむすめはさらにうけ入れず
み心ざしはありがたけれどやどの
ほうしやにあづかる身のばり
よくよんべゐあはせてぬす人を
よくよんへゐあはせてやす人を
おひちらぜしとてしやれを
うくるいはれなしと
ひとりたびなれば
かねなどもちて
は道中もかへつて
心くるしからんひしや
くをもちてかとへ
たち心やすくゆく
こそよけれといひつゝ
金をおしもどせば
いね作はじめんぐも
さてはしや礼のすへ
なきとてしかいはるゝ
かきりながらいさゝか
なりとも心ざしひらに
うけをさめてゆかわ
よとことぞをつくして
すゝめければおとてもつ
しひていなみがたく
やうやくにうけ入れつゝ
又人〴〵にむかひていふ
やうわらは此たびかま
くらのはせのくわん
おんを心ざらふだを
をさめにまゐるにつけ
がしこはすぐれてはん
くわのよしかねてかはさに
きゝはべればしよ〳〵の
しやにもまう
でゝけんぶつ
れいじやうれい
せまほしけれと
さらにしるべのゆ
人なければのしをとゞ
むることかなはずさりとて
ふたゝびとほき国よりまゐる
こともかたければねがふはなに
とぞみなさまの内かまくらへ
しるべあるおかたもあらば手
がみをそへてしばしとう
りうせさせ給はゞこがねを
めぐみ給ひしよりはるかに
まさる御からおんかやうませば
ことわざのおふといへばだかれん
とあまへていふににたれとも
こは一せうのねがひにはべれば
いかでくと手を
すりておがむがごとく○
蝦蟇の
妖術児
雷也鎌
倉の異
変を通
暁す
きこえしもちまると
いふ人これそれかしが
やすきこと也
○たのむにぞみなく
きゝてうちうなつ
みのしゆくにて名に
いね作ぬしこそ
もあるべけれ
みな口ぐに
そは此あるじ
ちゑんはいくら
てがみをかきて
あたへ給へと
いふをきゝ
いね作も又
心をえて
それは何より
やすきこと也
かまくらゆき
の下といふ町に
かたな屋伴此右衛門と
いふ人ありそこにひとり
のむすもち
のむすめありて名を
お花とよびなしたり
そのむこの半七はちかき
ころこゝよりゑんぐみ
せりそのわけは此半七
こそもと平ちごのねず
もとわへ
その
もち
まるの
子なれ
子なれ
どもさま
さまのきなんにあひ
もちまるのかとくをばべつにつゞ
べきものありてわがかたにもらひ
うけゆゑありてちかごろまで
かまくらのしるべにおきたる
をかのかたな屋にてもら
はんとなかだちありてえんを
むすびこのごろかしこへむこ
となりしもとの名はふき太郎
の子も
どうせん
どうぜん
その人にそへ
手がみをたゞ今
かきてつかはすべし
といひつゝいね作とり
あへずしよかんを
したゝめわたしければ
おつなは手にとりおし
いたゞき此手がみだに給は
ればこれにましたるのぞみは
はべらずざらばさいぜんめぐみ
給ひしかねはうけしもこうせん
なればこれとかれととりかへて次へ
味噌也九
つゞきひらにゆるさせ給へかしと
おつなはいでゆきけり
かへる○さてとく鹿
のふえ八はいつぞや
刀やのむすめお花
をいどみててう吉に
こらされしがそれ
よりして思はずも
じらはやをいけどりし
よりてう谷のてがら
みなにくこまをつげすぐに
はなしかまくらのるに
金はもどしてさらにうけずみな
のまに〳〵おのれら
までくわんれいより
ほうびを給はりぐへい
太もろとも心いよ〳〵
おこるものからお花が
事をわすれかねやくめ
のけんをけんとして
いろにかへんとや思ひ
けん半七といふむこある
をしりつゝひそかにふみ
をおくりあるひは立入る
こんいのものに何とぞ
お草をとりもちくれよ
としうねくしたひける
ほどにお花もふかく此
事をつゝみて人にもらさ
ざりしがある日てがひのちん
がなが〳〵しきふみをくは
へてさしきの内をたは
一むれくるふをでつちの長
松はしり来りてとらんとするをちんは
よりたのまれしねがみ也ととたへしか
引さけたるをところ〳〵よみ見るに
あられぬ事どもよきてありおと
もこゝへ何心なく出きたるに七人
をかけ半七くたんのふみを見
そればおこきもかねてふえ八が
よこれんぼしのことかくもによし
なくはせでらの水ちや屋
にてはじめてみちならぬごとを
いひよりしや元八が
をしまつをつぶさにし
やかたりければ半七は
きゝながしやしうと
ばん右しふう
やふのものゝみへ
安平太に此よしをひそかにつけふえは
さまに御いけんをしく下さるやう
とするをちんはくひさき
松はしり来りてとらんとするをちんはくひさき
はなさねば半七そこにゐあはせで長松にその
竹糸をとへはお花さまへとゞけやくれとふえ八さま
よりたのまれし手がみ也とこたへしかば思はずとりあげ
い入れずひぞや
かにばんたう
やしろしにかたり
けるにじつしろ
はすぎしころ合
一見あはせ
すでにぬしあるもの
なるゆゑとのほかね
はせくわんおんおんさんけいのともにたちてやは八に
てよちやくせられしこともあればよこ
兄官五乙
十十一
丑めいわくなるよし
かたりてひたすら
たのみけるその内
の手みやげに見事
なるくわしをもに
さかな代入れたるを
ぢさんしたるかひ
ありてよくにめの
なきぐへい
太はふえ
八をきび
しくいま
しめいこ
こらし
けるといふ
のちにきゝ
たる事
までも半七
にくはしくかたり
さてしやう
こりのなき
人よといひ
つゝともに
わらひ
けり
されば
ふえは
はこの
〽ことをふかく
はらさんと
わるものこともを
かたらひて
をり〳〵おれが
〽他しゆつを
ある夜
かへりそ
まち
かけて
すそをうち
こらさんと
まちぶせ
せしこえ
あやふけれ
○さるほどに刀
屋半そはある口
でいりやしきに
いためかへりて
夜に入り
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
一ていそぎつゝなめり川の
かしをたゞひとの何心
なくとほりかゝれば二
三人のあら男どもとほり
すがひにつきあふりそれよ
さまぐあくせうしてすで
国ゆごめにせうるゝを
さまべにわびけれどもわる
ものどもはきゝ入れず
さんべにてうちやくなす
にぞ半七はともよくものが
れんとするをもこそあれ
しかのふわ八あらはれいで
ふんぢはこのごろかたな身の
ばんゑのんんとてはもむて
ばんゑもんかたへ入りむこと
なりおれが心をかけてゐる
お花につれそふ半七なら
ずやおはなもおれにはくび
たけはまりなめり川より
ふかい中それもゑうずに
小ふりて三合にもたぬいんぐわの
やせかまんで
くりむて
など
とは
土用
を
かいせんきの
おかやき
もちにおれに
はぢ
のうちきつ
見るやうに
よくも
おれを
へこま
せた
□□□□□□
見雷起乙
そのへんほう
をせんために
けふはやしきの
かへりみち
まちぶせや
してぶちころし
なめり川へすてくれ
とおはながたのみ
ぜひがないじたばた
せずとねんぶつまう
せとはたとけたふし
ふみのめずわる
ものどもも
左右より
わかの
どもの
〽やうすば
ねと
おかたを
なんでも
ごめになさ
るゝかま〳〵
まつてト
おしとむ
れば
〽うめが
なにをと
ひどりのわる
ものかいつまん
でのけんとしたる
その手をとつてねぢ
たふせばこれはとばかり
のこりの二人り手につばき
してたちかゝるをさら
はうともに引まろばし次へ
一陽斎豊国画○美図垣笑顔作編
めがはたらきにしかのふえ八
ほとんどおどろきにけん
きゝうでしてねぢかへ
せば四人もろとも身
うごきならずたゞめを
見はりうばめくのみこゝ
よくこそ見えにけれ
半七はやくおきかへりちり
うちはらひえりかきあは
せ見なれぬをとめが
ふらぎのちくさしばし
あきれて立たりける
とするをおよびごしにおい
○此じゆん礼はせんかあくかし
〽ゞきひこしそこへおしふせてかたへに
ありあふつきうすを手かろくとつて三人の
上へどつかとのせたりけるにげなきをと
おく女中女きやがき菊のくだりにいたりて
ひやうかいすづく又じらんやがすて松にかたきあら
九郎をうたすることかひのうらふじ左衛門のうつ
てにむかひらじらいが見たらいのなはつぎくのまき
を見てくはしくしるべし此さうしははじめよりいとながやりながやりの
がたりなれば子どもしゆよむにけらかねを
めれどぞは只きよくのたんにいたりてくはしくく
のこす
ことなく
廿四編
廿五編
廿六編
児雷也豪傑譚
廿七編
柳下亭種員作
一雄齋國輝画
仮名
一休草紙
反古
五輪六福七編
当年売出し申候
柳下亭種員作
一雄齋國輝画一
海望亭作
楠二代軍記二編よみ切
芳虎画
琴彦作
桜紅葉命桟二冊よみ切
一名あさくら当吉ものがたり
芳希画
十編馬琴作
新編金瓶梅
大尾豊國畫
地本錦絵問屋芝神明前甘泉堂和泉屋市兵衛板
児雷也豪傑譚
同十一日
第
編
嘉永二己酉歳
孟春新版
和泉屋市兵衛版
蝦蟇妖術
第十編
児雷也豪傑譚
全二冊
大蛇怪異
美岡垣笑顔作
一陽斎豊国画
嘉永元戊申春稿脱
司馬神明前
和泉屋市兵衛版
同二稔己酉春発兌
四安五午年丑四月十五郎衛門殿へ罷出候様又御番老中平五郎殿中田采女采女采女采女五郎殿
怪力乱神聖は語らず妖怪変化奇異の事有無を論じて云はよしなし
幽冥の物出没非常は聖人の云ざる所以然れども天地造化の不測に
怪異なる事無にあらず是を禍福吉凶の禎祥に採天の誡めなりと
一云其餘は狐狸の所爲なれば怪むに足事なし衆人斯は知ながら恐怖物物を
は必看たく妖薛を憎めるは人情の惑哉のみ和漢往昔仙術妖魔の故に
奇怪を伝へて有と云は仏説に云地獄極楽有と云なる諺に粗似
たり事の虚実は暫過の児童の児雷也の譚も幼童児もの目を悦ばし勧善懲が
悪の微意を示す果敢なき冊子の趣向なれども時好に憾ひて世評唱
一采年々に嗣出せば遺豪も絶て腹稿の儲も従来なけれども販元
髪の需に応じてとやら斯やら書続し第十篇の草稿を今年も
おちを酉の初春新版の
魁に梓に寿事しかり
一筆莽主人誌
十四
筆
一十一年十一月十一年十二十十五十年年十七年十一年十一年十一年十一年十一年五十七年十一年十一年十一年十一年十一年十一年十一年十一年十一年十一年十一年十一年十一年十一月十一年十一年十一年十一年十一年十一年
児暦廿十
兒雷也
尾形
周馬
弘行
○黒駒山輝景の
山寨
兵火に
亡ぶ
□□□□
甲斐国
黒駒山
の郷士
浦不二
片町
左衛門
輝景
鹿野笛八
田舎
処女の
怪力
多勢
と
戦ひ
関屋を
救ふ
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
奥女
屋敷
高砂
勇見助
横嶌
愚平太
本草寺や寺やうやねやまやますますややややまざまでやまややややややす
古今集恋ノ二
夕されば蛍より
げにもゆれ
ども
鎌倉雪の下町
刀屋の娘
於花
光り見え
ねば
人の
つれ
な
□
十五日
九十九十九十六十六十九十九十九十九十九十九十九十九十九十九
越中国
木の葉の
里の小女
仙術を
授る
蛞蝓
はなめ
くじ也
界山の
湿地に
生じて
大いなる
ものは
怪を
なす
といへり
一
埼
萩にて
仙人
但百把十
申手やうな手の女女女女郎がやうりやしにやしやうややしやし様申と申様申や申候
こといか
一児雷也が黒媛山の隠家にて
傍女たがねを喰殺して弘行の
手に係りし
菖蒲の
怨霊大蛇と現
じ嫉妬の燃る火
思ひを焦し慎
恙の
刃
胸を刺て蠎身の恠
異を以て児雷也を恨むといへ
ども邪慾の愛情に迫りし妖
怪なれば蛞蝓仙人の術にて
一得脱なし怨念すみやかに
消除す
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
なめり川わるものどもをかたらひあつめ手ぐすねひいて
たゝずみしきなんはのがれかたなや半七なに心なくきかゝは
たらすみしきぶんはのかれかたなや半七なくきかふ
りしを手ごめにちやうちやくなさんとせしとき思ひがけへ
なきしゆんれいのむすめがきたいのゆうりきにてふえ
八はじめわるものどもみなちり〴〵ににげらせけれは半
七はうちよろこびをとめにむかひいびけるはそも〳〵おんし
みはいかなる人ぞかみかほとけるそれがしのきなんを
すくひ給ひしのみか女子にまれなるりきりやうは
よもにんばにはおはすまじをりもたそがれおんみの
すがたみればしゆん礼なずいでたちいづれの地
よりきたまひてりよしゆくはどこにおはするか
きりまほししとうらどへばかのむすめはうち
ほゝゑみさらはゝゑつ中の国よりいでゝばん
ごどうふだしよをうちめぐりたづぬる人もはべる
なり此かまくらへははじめてゆゑあんないしらねば
なとたんとらすこれよりゆきの下とかいふ町にがたるや半七とのと
くふなかたをたつねまゐり候なりといへば半七おどろきてその半七とは
わがことなりして又いかなるゆゑありてそれがしをたつね給ふといへば
むすめもおどろきてそはをりよくもわらはのねんのとゞきてこゝでの
おんめにかゝりことにやうずはしらねどもさしかゝつたるおん
みのさいなんてんかふながらわるものどもをおひはらひしはもつて
けのさいはひそんならあなたが半七さまでござりますかと
よろこびつゝいそがはしくふところよりくつかけしゆくのい事桃が
そへ手がみをともいだしいさゐのことは此うちにくはしく
したゝめはべるかしといひつゝわた
は恋ゆゑに〽まこふしかのふえ八人の手いけのおはなにせまりまちまちまうけたる
すを半七はやをらうけとりふう
おしきり宵月かけにすかし
あるひはおとろきあるひはかんじ
やどさへとらずこれよりゆぎの下とかいふ町にがたなや半せどのと
い恋ゆゑに〽まとにしるのふえ八人の手いけのおはなにせまりまちまうけたる
さればかまくらくわん
左ゟたつしたる
らう人をあつめこれ
にふちじてきんへんに
やしなひおきける
れいにちかき
ころよりふち
せらるゝむやみ
ぐんだきろは
本名たづまき
あら九郎とて
名にきこ
えたる
ねい人
なれば
より
しよ
かんを
おど
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
浦不二左エ門
輝景が黒(
駒山の山寨
児脂也十
あらましに見てまきをさめ
づれ
ふところに手ばやくいれて
とにもかにもこゝはみちなかいざ
わがらへにともなひゆきておちゐて
くはしくかたらひまうさんもうこゝ
からはほどちかしと半七はさきにたち
あんないしつゝみちすがらもくつかけ
じゆくのいね作がやうすをたづねきゝ
ながらゆきのしたへぞいそぎける
かねて
みかたに
つけおき
ければ
このたび
くにさかは
のざうろん
にことよせ
こゝに甲斐
話両頭に分る
に六ひのアレ
ちつきとゞう
のくはだん
駒山ころとまのふもとに浦不二郎
左衛門輝景師とて数代ける
近郷さんに威をふるひあま
たの人馬焼をやしなびおきて
かくれなきがうしありその
さがかんねはじやよくにてさせら
武こうはあらざれどもとしなさ
ありて
ありて
よきをり
なんばりん
ごくへすゞきい
せりいらくと
せめいらんと
おもへしかば
むやみぐん
太左衛門へも
しくこゝにすみて入ぐうや
ぶんつうして
〽まひかしづきければうへ見ぬ
よびよせて
わしのじふにてうくわし
めんくわいし
長者四郎こみにあかざる
しきりにぐん
たとへかゝるせんごくのならひ
ぎにおよび
なればよからぬしりよをば
けり此ときうら
おこしつゝをりもあらばいつ
ふじやしぐんや
きをおこしきんごくをきり
ざゑもんにかたり
したがへ国こほりをわがなにざゑもんにかたり
けるはかねて世に
入れんとおよばぬむほんをくは
だてゝおり〳〵ぶけいに
かくれなき
正親英宗
一社一兵衛
つゞきじらいやしう
まひろゆきをみよたに
つけなばさまでに心を
ばぐん太左衛門はぐん太左衛門
それがしかねてその心えなきに
つくさずともしやうりをえんこと
うたがひなし此ぎいかゞととひけれ
木立のかげ
よりあまたのさむら
ひをどりいでひらめりし
たるしらはのひかりに
あつておどろくしもべ
らはそのまゝかごをうちす
てゝ左右へはつとにげうせたり
わかだうどもはかたなに手を
かけふみこゞまりてぬきあは
せ〽こはろうぜき也なにゆゑに
女のりものをめにかけてりよ
ぐわいなすくせものども
しさいもあらばとく〳〵
かたれといきまきたけへ
のゝしればあまたの明
尼雪也十
あらねど御ぞんじのごとくかれは
なにおふがまのじゆつにてしんべんぶし
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
はみづからくはだてなすものにてなか〳〵人の
ばみつからくはだてなすもいにはおよふ
しきをばうげずさりながらわがぶげいにはおよふ
しまじといふにより一トたびかれにいであひてわが太刀
すぢを心みなばかならずふくしてみかたにつかんかいまだ
そのことをなさぐればきやうちうはかりがたかりと
くわうげんはらつてのべければうらふし
左エ門ほとんどよろこびなにとぞ
おんみのはからひにてみかたにつけてとも
なひ給はゞいつきたうせんのつはものにて
これにましたるよろこびなしいかにも
していぢみとたうのわがれん
ばんにくはへ給へほうびはのぞ
みにまかすべしとしきりに
みつだんすこくにおよびあとふ
はしゆえんにときをうつして
ぐん太左衛門は山にさぐ
しばらくとうりうしてやがてかまくらへ
たへかへりけり
○こゝにゑちごのくに月かけぐんりやう
てる時の丸ぎみ田毎姫たばとはかねて
しん〴〵あさからざるはせくわんおんの
かいてうあればぶうんてうきういのりのため
あまたのふせもりほうなりないなしことはてたればしゆつたつしゑち
あまたのふせものほうなになしことはてたればしゆつたつはしまう
しんごぢさして久らんとともびとおほくしたがへつゝみめいにわよ
しゆくをほつそくしすでになはて等かゝりしにおもひもよらず〽○上入し
だいさんとして中老愛せきやかまくらへおもむきてゑち
からきしくせもの口をそろへてなんぢちごときに
してはなげる人つぶてに愚平太
われへがみついをいはんもせんなけれどとうぞく
ぐへい笛八ぱんたまりかね仕きや
こはきのことざならんとおめいをうけんもくちをし
かのつたるのりものを見むき
ければかたつてきかせんよつくきけ〽かねてかにしうかのつふるのりものりものを見むき
くろこま山なるうらふじ左衛てるかげどのゝ心を
くろこま山なるうらふじ左衛門てるかげどの心をもやらずにげらせけりあと
かけられしその女たび〳〵おやにこんゐんをむすぶの
かけられしその女たび〳〵おやにこんゐんをむすぶのにのこりししもべもなけれは一
むすめはかごの関屋に
かみのなかだちもていひられしをうけひかずひそむすめはかごの関屋に
かにゑちごの月かけ家へあづけて奉公さするときゝむかひやうすはきらにぞん
いひかゝりたるぶしのいぢたつてのぞみをとげんとせしにぜねど女だてらにおみ
つひにそのことならざればをうを見あはせうばひとりかたいたしおひちらしたるわる
手ごみにのぞみをときさんととしごろ日ごろおもはものどもとつてかへすいじやうの
れしにこんどかまくらエト向引をさいはわれ〳〵ひそかにたのものものつとまづわたくしのりよ
まれたればのりものぐるみうばひとりかしこへおくるたくみのしゆくまでおともいたし
わなへかゝりしふうんぎしやうじてわたさぬなんどくほざくてまゐりませうとのり
ものゝほうばなをとつて
がさいごくびとどうとのいきわかれいのちがをしくははやくものゝほうばなをとつて
なくなれなんと〳〵とひしめけともわかたうどもは
こともせず
そのまゝかたにかけ
ことともせず一合とつても武士はぶしかたなに
かほのいろさへかはりもせずいとかろ〴〵と
かけてわたしはせじ上やいばうちふりこゝきん
あゆみつゝ此さうどうにあまたのけんぶつ
どゝ命かぎりにたゝかへはし近まぐへのはしか
たちならびたるその中をゆう〳〵として
のふ元八ともなひきたりしにんぶにしき
になきゆきしをみるものおどろきおそ
してのりものをまづうばひとらせて
れをなし十六七の小むすめのすこと
かきいださんとせしほどにせきやは
ぶるかほもうつくしきあれはてん
しゞうやうすをきゝまもりがたな
ぐのばけものにやとえりもと
のこびくちくつろげ
かごの戸あけて
をどりいてん
引ぞつとみのけいよだちした
をまいてぞあきれける
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
とみがまへ
やはのりものなんの
なせし
くもなく
〇〇
になび
そのをり
かけずよこなぐりにふたゝび
みたびなぎたつればみなく
これにへきゑきしてかたへに
まろびうち
たふされある
ひはひいで
にけざり
てねむ
かふものは
なかりけり
からとしは二八
の小むすめが見
かねて大ぜいぬき
つれししらはのなかへ
わつて入りありあふはしご
を手がろくとりてこゑをも
しるの
ふえ八と
れをみて
「アノじゆん
礼の小あ
まめはゆふべ思はずなめり
ならんいちどにかゝつてからめ
とれといきまきあらく
げぢなせば〽あつとこた
へて左右よりかゝるを
むすめはものともせず〽右の
□□□□□□□□
川でふかくをとらせしくせもの
ゆきて
ゆきの下なる
かたなやの
みせのかた
へにかき
おろしかごの
戸あけて
せき
やに
むよひ
かく
まで
まで
せまきかごの
うちにいかばか
りかみこゝろ
くるしくさそな
いらだち給ひ
なるちからのほどをもくぜんに見て〽つぎへ
けんこゝはわら
はがたびやどりしるべのかた
で候へば心おきなくやすらひ給へ
おとものおかたもちりでになづれ
へかのがれゆき給へどほどなく
こゝへつどひはべらんいざとて
おくへあんないなしばん
奢半七にもことの
心得半七にもことの
しまつものべきこえ
そのあらましをものがたりぬ此とき
ばんゑもんもはじめておつなのがうゆみ
順図廿十
にすくはれのがれしこと
さへいつはりならぬを
しるものからしばし
あきれてゐたりけり
●このときしなの
さらしなけのかしん
かのたかさごゆみ
のすけはかまくらの
くわんれいけへしゆ
くんよりのいん
もつをながの
道中つゝがなく
さいりやうして
これををさめ
そのついでに
はせでらなる
さんなしこの日ほつ
そくなさんとせしに
たびの女中の
むすめがはたらき
のうはさまち〳〵
くわんぜおんへ代
きなんのごとあやしき
からきめ見んとしたりしをおつな
つゞき半七がふえ八のために
三左ゟわらはがこの地へまゐる
をりからしんしうくつかけ
のしゆくなりけるこめや
いね作どのうちに
やどり給ひしその夜
ざりわらはも
ほうしや
給ひて
とまり
あはせし
その夜なか
にぬす人おか
せいおし入り
しをわらは
いたくはた
らきて左左
なりけれはさては
つきかげ家もの
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
代化し
さんなる
右ゟぬすびと
関屋が
身のうへなる
べしとおもふ
ものからくつ
かけじゆく
にてあひやど
してわかれし
まゝそのゝち
いまにたいめん
せざればこゝろ
もとなくことに
またかの小むす
めのゆうりきも
そのをりからに見し
しようこにはべりとかたれば
ことなればかれふたゝび
めぐりあひふしぎに
せき屋をすくひし
ならんと人のうはさを
しをりとなしやがてゆぎの
したへおもむきつゝかたな
屋のかどべにおとなひ
あんないこふてうちにいり
まづせきやにたいめんし
さいくわいのよろこびを
のべなどしてそのつゝが
なきをぞしゆくしける
そのときおつなはひざを
すゝめばんゑもんおやこに
むかひこのおんふたかたは二右へ
どもをうちこ
どもをうちこ
いね作どのゝ
かざいをばうばはせ
ざりしゆゑをもて
こゝに手がみを
そへたまひし
そのをりかしこに
そのをりかしこに
このふたかた
ゐあはせたま
ひてやうす
ひてやうす
をばくはしく
しろしめす
ころいつはりならぬ
ところいつはりならぬ
たかさごゆみの助にせきやも
ともにふたゝびまで見とゞけたりし
してやまざりける伴佐原もんば
これをきゝていよ〳〵ふしぎの
むすめなりとこゝろの
うちにおそれける
そのときまたゆみ
の助はおつなに
むかひいふやうは
そのじゆんれは
いかなるゆゑにとし
はもゆかでたゞひとり
その怪力焦をしきりにしやう
はもゆかでたゞひとりゆ右の下へ
●右の下へ
児雷五十
ととへばおつなはおく
○左の中ゟなれぬたひ
ぢにおもむきしその
いんえんをきかまほし
せしいろなく
うたがひ給ふは
ことわりなり
ながら
はが
立山やま
のふもとにて
木きのはの
里だとまう
すところに
尾州はたの
三郎吉広
此外の末孫ばか
にて田作さといへる
いとまづしき
いとまづしき百せうの
これありしがそのむすめ
にてはべるなりふたおやとも
にみまかりてよるべなきみと
なりけるにふしぎやよな〳〵
ひとりの老は羽おういへに
きたりてよもすがら
ぶげいをならはしその
うへにすゐれんの妙
一ねじやうをさづけ給ひ
ことし十六の
はるをむかへて
かのおきな
つげ給ふは
そのはう
ことはおや
田作
ふうふが
子なき
をうち
なげき
立山
む
げんに
きせい
をかけ
すないち
そのはう
しゆつしよう
なせしにをりも
をりとて庚
一月の年月
けがそろひし次へ
修羅道
非業の刃に係りて修羅の苦
をなす亡者おつなの勇力を
たのみ汝女彼女の敵を討て恨
をはらさせ成仏得脱なさしめ
給へと血のなみだをながしてなげく
越中立山
地獄
谷之
紫
つゞき一日なり
しかば世の上
わざにかう
しんにうまり
ものはぬすむ
こゝろのありと
いふをふたおや
ふかくきに
かけてまうし
たる
子とせしかひも
なくせけんの人に
一いみきらはるゝ子を
まうけしはそもやそも
ちかなるぜんせの
たゝりにやをの
こにあらぬはまだし
しもとたゞそのこと
をせ〳〵にやみてつひ
にむなしくなりはて
たりこれぼんぞく
血の地獄
召上ゟ
ことひとにすぐれしようぼう
ありりきりやうありまたそれ
がしは立山のぢごく谷だにつぎへ
にて
ゆゑんを
さとらず
なんぢは
かならず
世の中の
がうけつを
をつとゝなし
世に名を
あくるうまれなり
されともひとつの
ほまれをえざれば
よにすぐれたるがう
けつにちなみをむすぶ
たよりなしゆゑにしぜん
明明廿一
〽つきしとしふりたるくわつゆの精霊なるゆゑに山神の命
をうけなんぢをぶいくせしなれどももはやぶけいも
すゐれんもじゆくせしのみか時節歩いたれり
はやくしよこくをゆふれきなして天下分に
きこゆるがうげつのつまとなりて名をあげよと
つけてそのまゝかきけすごとくすがたは
みえずなり給ひぬそれより
いたえてきまさねば
ふたおやのぼだいのため
ばんどうじゆんれい
なしたきよしを
むらをさに
つげあたりの
人にいとま
ごひして
口上へ
たゞひとり
むすぶのかみのひき
あはせをたのみに
たびぢへいでたるのみ
ほかにゆゑよしははべらず
かたればせきやゆみの助もふしまの
すじやうをきくもの
かなとなかばはしんじなか
ばはうたがひみな〳〵めためを
見あはせてしばしことばも
なかりしがゆみの助はこむざし
をすゝめそのものがた
りをきくうへは
それがしおもふ
本国境
おもむけ
〽世にならび
なきがうけつと
かならずふう
ふになる
あらん
今世に
ならび
なき言家
傑がうの
きこえあるは
なんぢの同
好ぜら尼形
がた周馬女が
又不ゆき
なりんあた
なりんあだ
名して決む
児雷也
〽わきずらいやとよびなすものは世に
こへて知せ男女すぐれしのみならず
すなはちがまのえうじゆつをもつて
天下鬢にわうぎやうなすといへども
くわつゆ老は翁おうよりそのことはきゝ
はべれどえにしありとはつげ給はず
まだそのほかにも世にきこえし
おこゝろあたりのはべるにやと
とへばゆみの助はうちうなつき
かれにおとらぬまうゆうのきこ
えあるものまだほかに二人りまで
これあるなりその名はのちにしる
よしあらんとにもかくにもそれがしに
まかせてしなのへきたるべしと
ずくのをめいをかうむりたりそのはうこれを
しるやいかにととへばおつなはうちあんじかねて
豊国画笑顔作
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
らきぼんにん
ならぬをかんし
けりかくて
ゆみの助
せきやを
ともなひ
道中を
しなのへ
おくり
やらん
〽とて
ねんごろに
をしへ
刀屋
さ
おやこ
かんだん
わかれ
をつげ
ときを
うつすほ
どにせきや
がしもぐらやうやくに
こゝかしこよりつどひ
きてすておき
たりしにもつ
をあつめ
〽あんひをとは
おつな□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
〽しやじんの
などしてみなくち〴〵に
かつな
もあと
よりきた
るべしと
やくそく
さだめ
て立
いでぬ
兒雷也豪傑譚
廿四編
廿五編
廿六編
廿七編
柳下亭種員作
一雄斎国輝画
仮名
反古
一休草紙
五湯六福七編
当年売出し申候
柳下亭種員作
一雄齋國輝画
海望亭作
楠二代軍記二編よみ切
芳虎画
琴彦作
櫻紅葉命桟二冊よみ切
芳希画
一名あさくら当吉ものがたり
十編馬琴作
新編金瓶梅
大尾豊國畫
地本錦絵問屋芝神明前甘泉堂和泉屋市兵衛板
一
美岡垣作
豊国画
沈需也
第十編
家傑諒
下冊
関岡垣作
一陽富盛
編新
嘉永二三酉歳
青陽発市
世泉堂梓
児雷也の
山寨に捨松
驚て泣止ず
姫松一類の亡
魂敵討の
期を告る
なるべし
同四日
○さるほどに甲州なるうら不二左衛門てるかげは此黒
こま山の山さいに野武士やしをかたらひ一つきをくは
だてきんごくへせめいらんと軍議だゝまち〳〵なりけ
ればかねて武げばこうしやのきこえあるむやみぐん太
左衛門へつうだつして山しさいへよびむかへかまくらのねい
しんよこしま愚平太郎のふ元八郎をかたらひ
いかにもしてじらいやをみかたにつけるくふうをとひた
すかにたのみければぐん太左衛門うちうなづきそれがし
およそぶじゆつにおいてはじらいやなどになにとして
ひけをとるべきものにあらねどかれはえうじゆつに
しらしてよくひをなひをなひをなれ
じゆくれんしてふしぎのおこなひをなすものゆゑこれ
まで手むかひせざりしがこのたびはかれをくつふくさせん
はかりことをおこなふべしとくわうげんはつてやくだくなしひと
まづわれはかまくらへかへり横嶋桂鹿野のからにも
よしをつげさうだんすべしとわかれをつげくろこま山を
ヱいでけりかくてぐん太左衛門は甲州をほつそくなし
日ならずさがみのくにゝいたりその日かまくらにかへ
らんとせしに思ひのほかに道にひまどり大いその
ざいなる村はづれにきたりしころはすでにはや夜
もいぬのこくすぎけるほどにむらざとなればやどる
べきりよしゆくもあらずいがはせんとと見ればあや
しきくさのいほりにもくぎよのおとしばく
きこえともしびのかげ見えければかし右にこよひ一ト
よをあかしあすはやくかまくらに入らんとくだんの
よをあかしあすはむくふまくらくほと〳〵いとい
いほりに立よりてしをりどほと〳〵おとなひけるに
あるじと見えてとしのころ三そぢばかりのあま
いできたりあめるあられか松ふくかぜそれよりし
ほかにおとづるゝものとてはなき此いほりへいが
れの人のわたらせ給ふこと夫ばぐん太左衛門とばを次へし
ふち
あんない
にて
やど
とり
おくれゆき
くらしたる
たびのもの
くち夜の
やどをかし
給はゞうへ
なきほう
しやなるべしと
いへばあんしゆは
うちうなづき
そはいとおとすき
ことなれど見ち
るゝごとのな
庵ありなれば
まゐらす
しよく
もつなく
夜るの
ふる士ま
のたくゆへ
なければ
それだに
ものう
おほさず
はともかく
も夜をあるし〳〵
給へといへばぐん太
たしうちよろこひ
夜をだにあかせば
のぞみなしわりこの
よういはこゝにありさらは
ゆるされよと内に入りゐ
くりのもとにこしうちかけ
しりのもとにこしうちかけ
わかしをぬぎてねぢあがれば
あまはぬるみし茶をくみて
ゆるりとやすみ給ふべしわら
ばゝかんきんしかけたれはしばし
のあひだゆるし給へといひつゝ「エトへ
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
うちむかひもを
ぎよをならし
じゆずつまぐり
しばらくねんぶつ
申つゝやがてつと
めもはてしかば
ゐろりのもと
にゐなほりて
そだをりくべて
よもやまの
たびぢのこと
などもの
がたりぬ
そのとき
ぐん太左衛門は
ぶつだんをさし
かぜまし
のぞき又あん
しゆのかほつめぐ
見ておんみはいや
しき人とも見えず
いかなるゆゑに此
しうにて
ゆゑあるものゝつま
なりしが不幸かうに
かたゐなかに世を
すて人となり給ふ
ことへばあん
しゆの
あまこた
此へてわみは
ことはヱ
さまよひきたりかくあさましきする
ぼだいのために世をすてゝほとけ
のみちにいりはべりぬといへば
しよくよのつねならずうるは
しきにやゝ見とれしがさて
してやもめとなり此かまくらに
たとなりてすぎさりしおやをつとの
たとなりてすきざりしおやをつとの
ぐん太左衛門はあまのよう
はゆゑある人なりけん
いまださかりの花の
すがたをすてゝほとけの
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
む心ざしかんじ入りたること
なれどもさだめておんと
のつれそひしをつとは太刀よ
のわざはひにかゝり給ひし
ものなるべしくるしからずは
そのゆゑをつゝまずかたり
きかされよさんけばつみを
めつすときけばあかし給へ
とたじなくいへばあまは
ながるゝなみだをおさへ
かたるもおもてぶせなが
らのたまふとほりつみ
ほろぼろぼしにあらまし
きこえ申スべしそも
わらはがつれあひはしん
しうさらしなけにつかし
ものにて三年いせん明へ
伊勢
下ゟ
ていにさすかのくん
太左衛門も身のげ
いよたちそう
しんしひれしんたい
は〽さてはひめ松よるいのおん
ねんみさほのすかたにあらは
れてわれにうらみをいはん
とかこしやくなゆうれい太刀
かせにきへてなくなれ〳〵と
かたなをぬいてきりはら
へはあまかすかたは
なほはけしく心まそ
うらみのやいはを
うけよとくわけん
ぬいてきらめかし火
しさいならさりけれとももと
よりかうきのくせものなれ
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
同十一日
つゞき今月こよひ大いそにてそなし
たのやいばにかゝりてうせしわらは
こそひめ松すま太郎のつま
〽みさになりしうとひめ松
枝之そんだのどのもなんぢのために
がひがらのさいこしうとめこずゑ
さまもろともにかたきのゆくへたつ
ねんと此かまくらにいりこみてあき
人となりくるわへ立入りふとな
たを見あたりてかひなき女のわぎ
なれどせめて一太刀うらせんと
八丁づゝみにまちあはせしに
はなたのらんめいいまだつき
ずつひにかへりうちとなる
のみかさきにしう
とめこずゑさま
日ごろひさしき
御がんびやうにて
たびぢに
なやみ給ふ
ものから
ろようも
つきておのづからりやう
やくの手あても
なほざりなりしに
はからずけらいまつ平
が忠盛の
ために
いのちを
おとし
〽さるのいき
ちともろともに
ちともろともに
あはせてえかたき
妙薬妙をすめ
てかんひやうそくさに
へいゆあつはれ天とう
しんふつのめくみの
ほとのありかたけれはかた
きもうつてほんまうとけ
んと思ひのほかにあへな
きさいこくちをしくとも
むねんとも心はふやうなき
うらみのしうねん思ひ
しらせん思ひしれ
とはつたと
ありさまいま
みめよき
あまのすかたは
たちまちまな
こにひかりそ
はなち
すつくと立しその国
おにとも
〽いはんばる
たとへんは
児雷地十
〽つゝきとびかゝるを又
きりはらへばかために
まとむてすこしも
はなれずやには
いはらむのけんと
せらにあまの
くびを一トたちに
うちおとすとし
一見えけるがその也
くびこくうを
とびめぐればこれに
つゞいてえたのゝを
のくびすましら
のくびこずゑし
松へいのくびのこ
らずあらは
はれもろともに
とびめぐり
ノわめめ
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
やあら九郎おもひ
しらせんめいとへ
きたれとみさをの
これは
くひめぐん太左衛門が
右のよひ殿へくらひ
つききれともはな
ればいたみゆたへし
すしんたいつかれ
てたちろきながら
しりゐに
ふしぎやおに
こくうにとび
さりから〳〵と
わらふこゑやみ
にまぎ
どうとたやれしに
四丁
れて
きとえ
に
今まで
ありしくさ
のいほりは
いつしかうせ
てあとかたも
なくぐん太
たしはぼう
ぜんとしばし
くさはらに立
たりしがさては
此所はすぎし
ころくるわの
もどりにわが
手にかけし
みさをおや子
のなきがらをうづ
めたるとかしよ
なるべしこんばく
めいどにじやう
ぶつせず右へ
見雪記上
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
うらみの
しうねんか
まよふて
かハ二ノ
しゆせう
なさりとて
しやばに
あるときさへ
われにたむ
かむなら
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
じやと
なつて
八十十一丁
○せきや
けしやうじや香入
かまくらの
はせでらへ
まゐりしみやけ
ものに一筆亭
〽せいはうの
おしろい本金
このほり香
といふしんせいを
ひめ君へけん上する
五丁
●十いよ〳〵およばぬふびんな
やつとあざわらひ
されどもこゝにやど
をうしな
りをもとめてあんしつ
ありと思ひしは
きつねたぬきの
わざなるか
□□□□
ふしぎ〳〵と
ちりうちはら
ひ立たるをりから
人おとしてまぢかくきたるてう
ちんのあかりにみればひめ松の
しもべ松へいににたりしゆゑ
ふしんはれねどみをかはし
ゆきちがひさまはなさきへ
さしだす
てうちんうち
けすつぶて
女みにさう
はうみへず
なりけり
なりけり
鳴雷廿十
られゆきの下なる刀屋ばんゑもんが
いへに思はずともなはれしに
そのうはさをうちきゝて
さらしなけいたかさご
ゆみの助あんびをとひ
てたいめんせしより
おづなのゆうりきを
かんたんなし此うへは
なほりよちうのほど
心もとなしとてそが
まゝにせきやはゆみの
まゝにせきやはゆみの
助にともなはれしな
のぢをどうだうなし
てつゝがなくたうちやう
○月影家の中老せきやはかま
くらにてはからずもこよなききなん
にあびけるをしゆんれおつなにたすけ
せしかばすなはち主
君福みゆきの助
田ごとひめにはいゑつ
してことのよしをきこえ
あぐれば御ふうふはじゆん
礼おつながきくわいのふる
まひをきこしめしておどろき
しやうびなし給ひともかくも
せきやがゐぎなく代参越をつと
めしをねきらひひきでものなど
給はりけるかててそのよし大殿線の
月かげてるとき君きべことおちも
なくつげ給ひしかばうらふし
左兵門のひたうよこしまぐへの土
しかのふえ八らのかんあくの
ふるまひをいきどほり又おつなの
ゆうりきをふかくしようし給ひつ
さつそくかまくらゆきの下なる
ばんしろかたへ心きゝたる
けらいにあまたのいんもつ
をもたらしおつなのむかひをは
つかはされぬ
左衛門ははからずも大
いそのむらざと
にてひめ松の一チ
いてくこずゑみさ
を松へいちのはる
ばをよきりおん
○さて又むやみくん太
りやうのためにたぶ
らかされよもす
がらなやみあま
つさへまつ平に
にたる人に見と
がめられしこゝちうて
よさしまぐへは太のいへ
にいたりまづかう刀にの
せんぎをつげさて
しきはかはらにての事下へし
心せくまゝ夜のうちに
又夕べはからずもあや
きくわいをばものがたりしてゐたりしに右の
羅駝
二のうでへみさをがくびのくらひ
つきしとおぼえしがそのあとには
かにいたみいだしくつうしきり
にたへがたくわづかのあいだに
にたへがたくわづかのあひだに
しゆもつとなり人のくびの
ごとくはれあがりければぐへい
太ふえ八もこれを見て
おどろきあはてゝ
いしやをよび
さまべにくす
りを用ひて
いたはりけれ
どもその
□□
かひなくしだ
くに大きく
はれあがりて
いゆべきてい
はみへざれども
いたみはうすく
なるまゝにがき
ゆうなるぐん太
左衛門いさゝかも
心にかけず
なほよも
やまのもの
がたりして
よりのでん
しよをいたき
んとくわい中
をさがしもと
むれども
むれども
さみにある
ことなかりしかは
さてはゆふべ
かのはかはらへ
おとせしか
さるにても
はなかみ
いれもこゝに
ありとはそも
ふしぎとおひ
をときいろゆそ
ふるふてたづねけ
れども手がみは
たえてなかりける
ぐん太左衛門はさき
ほどよりぐへは太が
みかたにつけるくふうをこらすのみ也けり
もてなしの酒気
十ぶんにゑひしかばこれ
らのことは太にもとめす
ひたすらこらふじたしか
此たびむほんのくはだてに
つきよこしきしがのゝ西
士とゝもに心をあはせて
しらいやしうまひろゆきを
○こゝに又つるはしや喜の助は
}
ふき太郎の半七かたより
ひそかにつげやりしことありて
ゆきの下へゆきけるに
かねてしらいやに
よしみあることは
おもてだちていは
れぬことゆゑ
そしらぬていに
おしかくしてう
べゑの
〽おろくも
もとよりして
ぢらはやいや
じらいやにゆかり
あるものといふ
よしはあから
さまにいは
ざりけれは
刀瓦ばんゑ
もんもこれを
しらず
おつまの
見
ればこれもふしぎの一文だいじとてうべゑ喜の助
〽口上ゟことなればたとへりやう世の人に
すぐはしとてもじらいやのたすけとなる
べきものにはあらねどまつそのよしをいひおく
りみかたにとりてさのみ又むゑぎのこ
にもあるべからずすみやかにことのしま
つをかしこへきこゆるにはしかじとむす
かにしめしあはせしかばきの助も
その心をえてわかれて大いそへかへる
をりからはからずしもあやしげなる
らう人□ていのものにいであひしに
しきりにこなたをおそるゝていゆゑ心
ならずもゆきちがひしにやみのつぶてにてう
ちんそうちおとされてくらまぎれあしに
さはりし一ツつらの手がみをひろびえたり
しかどかやあても見えねばくわい中なし
その夜てうべゑのかたへゆきてことのやう
すをものがこりきつそくくろひめ山へ
ひきやくをたてんとひそやかに
さらたんなしさてみちすがら
ひろひし手がみを
とり出してひらきみれば
名あてはたしかにしるさ
ねどもかねてむほんのくは
だてあるものじせついたりて
みかたのしよぐんをまねくおもむきなり
これもふしぎの一文だいじみてうべゑ喜の助
まゆをひそめてともにみつだんなしにけり
○こゝにしんしうくろひめ山なるじらいやしうませつ
ゆきはさきにかまくらゆゐがはまにてけいさいにおこ
ゆうりき
ふしぎのこと
をつば
じらのやに
めぐり
あひ
たき
てい
なる
四十四
もぬ
がたり
ければ
半七
も
それと
いはね
どめく
ばせして
きの助に
さゝやき
かの
じゆん
の
小む
すめは
もとより
女の口下へ
なはれしときえうじゆつをもつてのがれたりそれよりのちは
もしん州の山しさいにこもりてかまくらのすまゐをはゝかりゐた
しりしりしにある夜ともし火のもとにしよをよみかたはらにすそ松
をねさせて思はず夜をふかせしに上そ松しきりになきいだしおそは
るゝていなりければいだきおこしてさま〴〵にすかすにつけてつほにこれまで
母をしたひしことはなきにたゞはゝさま〳〵とあと
おふさまをふしぎに思ひさてはすぎ
にしこんげつこよひ
八丁づゝみですて
松の口
みたを
ばゝ
こすゑがぐん太左衛門のために
うちとなりしをりから思はずもゆき
かへりうちとなりしをりから思はずもゆき
かゝりしに手おひの女が見かけてわれにみなし
どをたのみしもはや三とせになりぬさるにても
こよひすて松がおびへてなき介をしたへるはかま
くらにてぐん太左衛門のありかをしりてつげしら
せ此子にかたきをうつてくれといふゆめをがな見し
うらなひ見れば思ふにたがはずかたきはすでにめいすうつきて〽次へ
ならんと心のうちにじゆもんをとなへがまをあつめて吉凶を
〽つゞきふしぎのやま
ひにくるしむとのつげ
ありければうちし
うなづきさてはし
これまですて
かたきをすけだちしてうた
松のせいじんをまちてその
せんとこと
のび〳〵に
なしおき
たれど今は
そのごにいた
りしかさら
ばすみやか
にかまくらへ下りはやく
ほんもうをとげさせんと
その夜のあくるをまち
一五六年十一年
つけてたびのよういを
なしにけり
○さればかまくら
白夜の下の刀屋
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
ばん太郎のいへにては
しん州くつかけじゆくの
はたごやいね作のもとよりそへ
状がしてじゆん礼おつなをおく
りしに思ひがけなく月かげ
家の□
哉
せきやの
きなんに
らであひ
てゆうりきを
あらはしければ
そのうはさかく
れなくかま
くらぢうに
きこえしかば
日々刀やの
かどにん立
しておつなを
見にくるもの
おほく又武け
がたにてはこれを
かゝへてめしつかはん
とばん右衛門かたへ
いひいるゝこと引も
きらずもとより
ばん右衛門おやこ
のものはやしきへ
出入るとせい
なればおつなを見
たしとしよまう
ありてしよはうへともなひ
けるほどに今はおつなも
こうじはてせんなきちから
わざをなしうき名たてし
はこうくわいしごくし中へ
〇左ゟあづかりし礼をのべわかれをつけで又たびぢ
もとより
れば此地は
よきつて
をもと
め身
のおち
つきを
なきんと
おもひ
刀やへ
たより
きたれど
かくてはとても
ねがひある身な
にては半そかたにゆうりきすぐれしおつな
の助半七らにたいめんして
さてさきの夜にすて松が
おそはれしよりわがじゆ
へぞおもむきけるされば半七は
てうべゑきの助らとはかりて
おつなの事をじらいやにつげ
しらせつかはしけれどもあから
さまにそのよしをおつなにも
つげかねてほいなきことに思へ
どももとよりばん右しふうふ
にもじらいやとよしみある
ことはふかくかくしてありけれ
ばおつなをしいてとゞめがた
くのぞみにまかして思ひたえぬ
○かくてじらはやひろゆきはかの
すて松をともなびて日ならず
かまくらにきたりつゝてうべゑ喜
つすもてうらなひしに
むやみぐん太左衛門は
うんめいつきてすでに
はやあやしきやまひに
くるしむていをすいざつ
せしゆゑすみやかにすて
松をともなひきたれ
わとかたればみなく
いうちおどろきさるとあり
とはしらざりしさてこゝ
とゞまりがたし
一じまづばん
どうのふだ
しよをめづ
りふたゞび
きたりて
ともかくも
身のなり
ゆき太太
てふしぎの女をとめおきたれはみかたに
けていつはうのたすけともなさんかと
もひしに又かの女も世にかくれなき
そうげつにめぐりあはんとたづぬるよしを
きくとそのまゝつげ申さんとひきやくを
たてしにゆきちがひとゞかぬながらおん
身は又此ちの事を
すいさつし給ひやく
らいりんし給ひしは
ぎのじゆつ也きと
いひづゝ又きの
一今にはじめぬ事
ながらさてもふし
助がさて思ひ
あたることの
ありさきに
あかさきに
おんみが此
へんにさめ
ざや四郎
三とかいめい
らんとばん
して此ちに
しのび給ひし
右衛門半七に
こき八丁ぶゝみ
ことのよしをひそ
で人手にかゝりし左男
かにきこえ
ならひにみさをどのわし
はからざり
は三ねんのねんくわれてし
けるえにし
さきの日しやう月めい日
にてあつき
なればかうげをたれけて
めぐらにも右へ一心ばよりむゑんちへつきん
十七日
つゞきゑかうのふせをおくりてついぜんくやうを
いとなみその上伏ゆきの下よりもどりみち力の
なきがらをほうむりしはかのほどりをとほりかゝ
あやしき武士のらう人ンてい心ありげにそれが
を人たがひしておそるゝさまに心ともなく古
どまりしにつぶてをうちでてうちんのあかりを
けして国げらせたりそのとき思はず手にいつ
たる一つうの手がみありあて名はそれとしれ
ねどももしやその子のかたきとねらふぐん太へ
左衛の手がゝりとなることもやとくわい中
よりともちだすをじらいやはうけとりて
おしひらきとめかうよみてよこ手をうち
これこそかねてうはさにきゝし甲斐山の国
くろこま山のごう士うらふし左しのしよ
かん也それがしをみかたにつけんとかのぐん太さへ
もんとかたらひてむほんのくはだてあるよしは
すてかすいさづみせしかど今此しよかんの
おもむきにてはちかきにいつきを思ひ立を以
かまへらのいちみのものへつけしらするぶんてい
なりさてはぐん太左衛門がかの地より此しよかんを
なるべしこれもみづけいのたね也とてうべゑきの助と
しめしあはせさて半七には
かのおつながことのやうずを
くはしくきく。われれいのえう
じゆつをもつてくうちうをひ
とびきたりしにとね川にて
小ふねのごときものにいりて水中を
さかのぼるあやしき少女房を見たれ
たづさへかしこをよぎるそのをりにおんみに出あひしもの
ども心せくまゝそのまゝに見とめもやらず
きたりしがまさしくかれば今いはるゝおつな
とかいふ女なるべしさては此ちを立のきしか
といへば半そうなづきてかれがふしぎのはたら
きにせたんのうはさたかくきこえうきなのたみ
しをものうく思ひひそかにおとゝい此所を
のがれさらんとのぞむにつけしいてもとゞめれ
かねけるゆゑそのいにまかしてたびたゝせしが
水中をあゆみゆきしとはかれもふしぎのえう
じゆくをならひおぼえしもの也けんすでにゑう
中し立山にてくわづゆ仙人にをしへをうけ哥
じゆつたんれんせしよしはものがたりにてくはしく
きけりますにふしぎの女也とかんだんすこくに
およびけりじらいやはやゝしばじうちあんじて
あれどもときなにはやくちまだたいめんはかなにまじ
さりながたはやみほからずかれにめんくわいなすとき
あらんこれかならずわがせんぞ尾形の溺類なる
べしとはやくさつせしもふしぎなり
○さてもむやみぐん太左衛は大いその村はづれにて
えうくわいのためになやまされ右なかひ大へみさをの
ゆうれいくらひつきしと思ひしよりことのほかなるしや
しつとなり人のかしらほどにはれあがりてちうやのいたみ
たへがたくもだへくるしみきやうきのごとくさまべのあくじを
くちばしもしきりにくるひ立さはげばぐ平太ほとんどもて
あまし一トまのうちへかくしおけどもめしつかひのものどもはした
どよめきのゝしりけるに此ことたれいふとなる代官気知をもりもリナイヤ
のかたにきこそしものからねてよりよこしま忠平太平太郎公のかんあくをにくみ〽おはし
いひけるやうかのおつなといへるはそれがしにあんえん
なくみなくち〴〵にぐん太左衛うはことの口まねしてわらひ
○捨松に日頃馴染し墓
よども名残を惜み別を悲む〳〵
事は次の巻に見えたり
日本迄その下やくなる
しか野ふえ八がしよ
ぎよう万屋のむすめ
お花にふぎをいひ
かけ又うら不二切
左二つにたのまれし
とてはせくわんおん
へ代さんの女せき
やをうばひとらん
おとせしとなどすべ
もてあくきやうきこ
えしゆゑひそかに
かんじやをもつてたや
りきゝその折から
や大いそのつるはし
や喜の助あやし
〽さしよめんをひろ
へひとりしかもむき
たひそかに畑もり大
〳〵ぜんのやへしらは
うて夫人少しかばそのむね
くわんれはへごん上なし
げんめいをかうむりてはさ
もりすゞさまよこしま
ぐざい太しかのふえ八
をかゝめとりきびしく
がうもんありければ
くつうにたへずことの
よしを
でうにおよびける
そのときぐんは
左衛門はやまひにくるし
ひとまにこもりていさゝ
か正きとなりゐけるが
此そうどうにおどろき
てねまきのまゝにはつた
ひにのがれいでゝへいをとい
こえいなむらがさき
のかたへにげさらん
い□とてはしやしが
此ほどのおまひ
此ほどの女まひ
にしんたはつかれいき
きれければ立ばまり
しばし木のねにこし
うちかけひといきづいで
ゐたりけるかゝるところに
おもひもよらず木立の
かげよりたむしやうぞくの
りつぱのさむらびいとりゝ
しくそのさまゐあつてたけ
からぬがころけるとして〽つぎへ
そのときぐん太
つゞき
あらはれいで
〽いかにたつまき
あらたら
かりの
名
太左衛門
われは
なんぢに
あたもなく
うらみも
なけれはこれ
までもしよくに
おいて思はずしらす
出あひしこともまゝあり
けれど名のりあふべきおゑんもなくわれもその名は
しりながらあへてよしみはむすばねどもかねておとにもきゝ
つらんいまにつほんにかくれなき尾がたしうまひろゆき人あだな
してしらいやとよでるゝものはすなはちわれなりけふはから
ざるゆゑありてこゝになんぢをまつことひさしすでに甲州
くろこま山なる浦一に二郎左衛門てるかけがむほんのくは
だてあるによりわれをみかたにつけんとなんぢにだくし
かたらひいれんとはかるよしかねてその意をすゐゆ
十本ゟ八丁づゝみにゆきかゝりらに
手おひの女それかしを有けて
たのむをさなこはしん州さらし
な家のひめ松
すま公らが
とすれがたみ
すまちがおや
}
えだの衣もふりよの
ことにてひかうのさいご又
そま太郎もわりとめがき
どうざの中よくにかゝづらひて
これ又なんぢにせつがいせら
れ老母女ばう下べまづ平
なんぢをかたきとつけ
ねらひ大いはにて
〽めぐりあひつみの
うへにまちうけて
なのりかけてもかひなき女なんぢが
ためにかへりうちとなりていまはのきは
にいたり見かけてたのむ女ばうみさを
此子にかたき
をうたせてくれ
とくるしみながら
にいひおきてむなし
となりしをふびんにおもひ
武門台のいへにうまれし
かひに女でこそあれおや
をつとのかたきをうたんと
おもひたち
のともがらわれなんぞそのげぢをうけん
わが山のな下にもかれらごとい
りにてうじほしいまゝにまう
きつせりわれとうぞくのをめはをうけて
いやしきものとなりはてたれどもとより
ふかきのぞみありうら不二ごときねやがみ
はあまたありことにうらふじ
たしはつねにがうよくひだう
にしてたみをくるしめおご
をふるへど片のうちの蛙
あは大海をしらずとり
なきさとのかふもりにて
へぢひ仁あいの心なければ
今はみかたにつきたる
ものもことにのぞめ
ばみなそむきて
ばみなそむきて
大まうじやう
じゆはおぼつか
なしなんぢ
又かれにくみ
してよこしま
ふえ野のとも
がらをかたらひその
くはだてをとけんと思ふけん
はりやうのあぎとの玉を
のぞみていのちをうしなにたぐゐ也
そはともかくもさしあたり今なんぢに
いふべきはすでにおもへは三年いせんそれ
がしある夜大いそのくるわにいたりしかへりみち
はかなく
ほんまうとげ
ざるはいかにか
くちをしかるべき
とさつしてかた
なにかけての
やくその
みなしごをひろひ
とりすて松と
とりすて松と
名をつけてわが
手にやしなひそだ
てしにこんげづ
なんぢをうちつけるゐの
かたきをとらせなば
すでに三年
のむかはり月に
いたるいつけて
あたるにつけて
なんぢふしぎの
やまひをうけ
くるしむよしをほのかに
きゝいきがひのうちすて
まつになのりあはさせ
みらいのものも
しうぢやへ
なくまたそれ
かしもたのま
れしそのかひむなしくなか
べからずといまこのところへとも
なひきたれりさりながら
己雪二十
一つき〽すてまつはまだ四才にもたらぬ〽ことみなくねんぶんをすへんころへてゑかやしつさても家へつかひもて
をさな子しやらぶなすべきものならればすて松がほとうをとげたるうへは此むねをきころの代とひあはせあり
かれをやういくなしつかはせしと左の助てうべ末くわんへうつたへんとてすでさまかしこへおもむきつゝす
といふ二人りもすてまつに助大刀して助てうべいはとのしさいをつぎにうつたい
まれらも一トたちうらみんとさきより
こゝにまちうけたりいざしん
はた守大ぜんはすて松喜の助てうべゑら
じやうにしようぶせよわれこゝ
をまづ村をさにあづけおき
にてけんぶんせんとゆうせんと
しん刀にさらしな
家へつかひをもて
とひあはせあり
けるにたつ
まきあら九
郎のあくじ
してひかへしかばむやみぐん
太郎右衛つくとたち
から〳〵とうちわら
ひてさてはなんぢ
はじらいやのしう
まひろゆきなり
けるか
○まいらざることの
すけだちよばはりわがひめ松
みよりのものを手にかけたるはそれ〳〵にい
おかれぬゆゑあればふびんながらもせつがい
なせしにたとへみさをがいまはのきはにたの
みたりとてわけもえしらで見ずしらみな
ものゝ子をやしなひそだてゝかたきをうたせ
にこたへありしか
てうべゑ弁の助
らはてうんには
めづらしききごとくの
ことゝ思はれてあを
ごせざし十貫文つゝ
ほうびを給はりなほ
すて松をやうちへ
なすべきよしぢあいの
げんめいあり
かばありがた
しゆらのもうしうはらさせやらんと思ふ
はにげなきゑせじんぎいらざるせわといふ
はにけなきゑせじんぎいらざるせわとい
ものならなんぢはとうぞくを世わたり
なすものならばあだうちのせんさく
よりも金をぬすむせんさゝこそ
ありうちなるにさてすゐきやうな
ものなるかないざさらはさほ
ごまでにのぞみとあらばふしよう
ながらこのぐん太左しがかたなの
さびにしてくれんすけだちざんまい
するやつばらきたれ〳〵とよばはりてかた
なのこひぐちくつろけつゝはつたとにらみ
たつたるありさまげにもがうゆうふてきの
いきほひあなどりがたく見えにけりその
とき喜の助てうべゑは身がるにいでたちすて松を
ともなひてあらはれいでかたなぬきつれうつてかゝ
ればこゝろえたりとぐんは左衛ともにかさな
をぬきあはせきりむすばんとするほどに
もしぎやかれがしゆもつのいたみにはかに
聞りてたへがたくそうしんしびれてはた
らきえず太刀すぢみたれてくるしむ
ていにえたりと勘人つけいりて
たゝみかけてうつ太刀に〇
ちからのありたけつく太刀にそのまゝいきはため
くおんうけ
してとゆゑなへ
がたきうちのしまつ
はすでにことすみ
けり又じらいやは
皿をはゞかればひそ
かにてうべゑが
にとのはなれ
ざしきに身を
しのばやことのやう
よをつげけるに
さてもくんどの
かさきうちは
みきをのおんねん
のみにもあらず
〇ぐん太左衛門
あつとさけびて手
むかひもせずたほれ
さめ松一けのおんれう
あら九郎のぐん太
こりてあら九郎のぐん太
左しが二のうでにしゆるへ
ふれを喜の助はすて
まつをいだきてぐん大ざへ
もんにのぼしかゝりとゞめのかた
なに手をもちそへむなもと
したゝかさしとほせばしたもまはう
ぬをさな子か〽おもひしつちやか〳〵と
はてけりそのときまた舟の助はすて松をだきおろ〳〵
となり人のおもてのことく
なりしがすでにくびを
ゑてのちあさ日に
しものきゆるがごとく
あとなくなりしは
ほし
ふしき也これはな
はちかたきかや
のじせつ
てぐん太左衛門がくびうちおとしひめ松おや子のかはみやうを
とうらい
こもいだしつゝかたはらなるしみづのながれにくびをあらひたむけて
児雷也し
美図垣笑顔作
一陽斎豊国画○美図垣笑顔作写
〽わさせしなるべし
かくてはやがてさらしな
家よもかならずびんぎある
べければそれがしことのすみ
はつるまでとうりう
なさずはふべんならんの
とじらはやはゆ
ゑ
かたにしの
びてやうすを
まちゐたり○さればしん
刀にさらしなはんぐわんてるときはてう
しんたかさごゆみの助にめいじその
はらのいもとみきをひめ松えだのこその
せがれすま太郎いつまとなりしにしうと
をつたのしをかなしみかたきうちのねがひ
をたてしよこくをへんれきなしてのちはまくら〳〵
にてかへりうちとなりしにあとにのこせしみなしごを
かまくらの町人どもねんごろにやしなひそだてわづる
□□□□□□□□
廿四才のをさなごにかたきそうたせし
おもむきをかまくらどのよりつげられてのと
のしまつをとはせ給へりこはそのまゝには
すておきがたしかの丁人二人のものへいんもつ
をあつくおくりをさな子を此かたへ引
とらすんは世のふうぶんもいかゞ也とおほ
させに高さごゆみの介はりやうじやうなし
てそのまゝに心きゝたるさむらひ二人を
へつたかまくらへつかはしてすなはちくわんれい
のもんぢうしよへそのむねを
うつたへさせさててうべゑ
喜の助へかずへのおくりもの
してこれまでのやういゝを
しやししらぬととてなほ
ざりなりしはひとへにくにのへだ
たりそれゆゑなりとおちどを
わびすくさますて松をむかへ
とらんと君のおほせをつたへける
ちあいのほどこそありがたけれ
きてこれよりゆみの助じらいや
おもてだちしめんくわいのことすて
松が身のうへは第十一へんにくわしく
しるしこれ又出板ちかきにあり
まづ此本はこれまでなり
まづ此本はこれまでなり
めでたし〳〵〳〵
柳下亭種員作
六編
曲亭馬琴作
三編
七編
女郎花五色石臺七遍小女郎蜘怨麻環にて
にて
大尾
一雄斎国輝画一
八編
一勇齋國芳画
録目扱新{
嘉
風俗浅間嶽
初編二編
種久作
国貞画
今葉平昔面影
六編七編
仙果作
芳虎画
黄金水大盡盃
初編二編三編
為永春水作
歌川国貞画
小栗十騎
照天松操月鹿毛
金沢八景
初編
二編
三編
春風亭柳枝作
一雄齋國輝画
地本草紙問屋芝神明前和泉屋市兵衛板へ
笑顔作
豊国画
児雷之
豪傑譚
第十編
嘉永二己酉歳
新喜発板
英泉画
飯元甘泉堂
此重
さく
児雷也豪傑物語
拾一番
拾二番
狩
12789
22
美図垣笑顔作
一陽高豊国画
児雷
也
豪傑
謹
第十一編
嘉永二己酉歳
巻春叢板
世泉堂
英泉原政
図
和泉屋市兵衛板
上)
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
児需也家傑譚
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
卯十一度
美岡垣笑顔作
一陽斎豊国画
第拾壱編上
蝦蟇妖術
巨蟒怪異
児雷也豪傑譚
前後二冊
嘉永二稔
芝神明前三島町
己酉新春
寿梓発兌
和泉屋市兵衛殿
智者は自適して流行に張れず庸才は自適せずして人の好処に積て
常に流行を追ふ果敢なき策子物語も時好に堪へば行れ擬源氏
紫の色揚表昏絵迄も僞むらさき何処も彼所も檀紙の売摺砂子訓
賽の白製趣向は何も長譚年々歳々歳々腹相似たる好男子の賊主
異人の術譲り故きを温て新くお讃藻平の暦手を伊勢に因のある所
ゆゑか福岡貞に書更ても猫が糞にて済せばすむ思慮を旋す迄も
なし然れば拙き児雷也譚も作に実もなく花もなし絵組の目前を屑に
て児女童蒙の御意に悦ひ世評喝采造化に第十一編まで至り
にき冀くは前輯と俱に高評を願ふとしる言
維時嘉永戊申中春稿成
同巳酉春寿梓発兌
一筆莽主人誌
ます
越中立山
地獄谷の
鼻涕仙
第一
じぶんないじふとうば
事文類聚東坡
集註等に所謂三疎山
縮は◦蝦蟇○蜈蚣◯蛇○蛇
なり此三物相値ば皆動かす
彼も此も食ふことを畏て也と見へ
たり未蛞蝓のことを載ず今世
一俗のいふ三疎縮は○蛇○蟇○
鼻塗を斥ていへり按るに
本草綱目に蜈蚣蛤
喩を畏ること見えたり
五雑俎には龍の
蜈蚣をおそるゝ
事をしるせり
いまだ其是非を
しらず
アアハアハミ
へびくひかへる
田父一輪ニ作ル
本草綱目に曰田父は
蝦蟇の大いなる者也
よく蛇を喰ふ蛇
行て遂るゝに始
去ことあたはず
因て其尾
を啣で
して蛇死
す星の
後数
寸皮
損ぜず
して肉
すでに
幸皿矢文字
集畧に曰
輪は蛇
蟇也能蛇を喰ふと見へたり
同かしまし六つ
信州
黒媛
山の
兒雷也
尾形周馬
弘行
尾形弘行の妻
網手
まうゆうなんし
猛勇男子も
遠く及ず
武芸通暁
せざる事なし
就中水煉
に掛術を
得て船なく
して波涛
を渉る素
是舌愈
道人の法
術を授
未塵
1900
□□□□□□
雨夜の
鬼火
○豪傑の
一個となり
月老因縁を
結びて
鬼の女房の
鬼神と
なれり
十一株
あることを
児雷也十一
いなこといふこ
五十嵐
典膳
猛虎
誠
刀屋娘於花
小手
指原の
出茶
屋
左会
婆
同廿一
○しなのゝ
りやう
しゆ
平
堀
ぐわん
満
暁
の家
姫姫
おや
子なら
のひめ松はこなたの家しん
さつそくすて松をむかへとり
家名如いさうぞくさすべしと
さいはひに内えんあるかのたかさご
十七日見西の助へそのむね
めいぜられしかば
○とりあへず同家
中かちらなる阿様
訪あす飛番太
ばんだ深井ふる
智之内然と
いへる両人にあま
たのともんを
したがは
せ喜
の助
びにつま
蝶へゑへのいん
あがさみさほ
しもべ松へいちを
せつがいせしたつまき
もつをもたらしすて
松をむかひの為に
かまくらへ
あら九郎はむやみ軍太
たしたしやゑいしてかまくら
くわんれいの家臣となり武げいしゆ
ぎやうのため近国此へゆふれきせしに
はからずもうはばみにのまれめんていわず
相さうとなりければぜひなく又いうにん
してかひの国くろこま山なる浦不二
ふじ左しにかだんなしむほんのくはだてにし
いちみなせしに多年晩けう
あくのむくび天たうこれを
。
ゆるし給はす此たびいな
むらがさきにて
児雷也らいや
うしろみして
銀紗
十一
城べゑ
えて四才の小
児世う捨松寿
喜の助のすけだちを
におやの
かたきと
うたせければ
かまくらどの
よりさらしな
家へとひあはさ
れしにさうゐなきむねへん
たふにおよびければ喜の介蝶べゑらにほう
びを給はりなほあつくすて松を慈ちあいす
べきむねをめいぜられけりかくてそのあたうちのうはさ世に
かくきこえをさなきすて松をめしかゝへんとかまくらざいきんの大小
色よりいひ入レおびたゝしくありけるよしさらしな家へきこえしかばもとより
べし思ひしかばてふ
□□一べゑが女どのおく
かしよ○おもむかしむじらい
やはかねてよりかくある
ざしきにとう
りうしてあい
をまつにはたて
ひばん太ちの内
お人かまへ
らにとづ
ちやみなし
源兵衛
の助らにたいめん
してことのよしをつぶ
さにのべすて松を
むかひのために
われへゑんろを
はるべときたり
しよしをものがたり
そのむねくわん
れい家へ
つてをもて
やがてごん上
なしにける
さればし
ちい
いをなしかまくらを
娘ほつそくしてちの内ひ
ばん太もろともにむさし
しの国ぶんばいがはらのほと
りにやうやくきたりしをりつきへ
思へどももと
よりその身は
かまくらへ立
入がたきことな
ればかくれて
おもてむき
にはいでず蛙
べゑかたにやう
いくなすよし
かねぐび
らうな
□□□□□□□
松いつたんなり
よくわたすに
しかずとものひそ
やかにさうだん
きはめおくり
女の将に喜の
助ふかふつき
そひてまゐる
るべしとていか
ぎたびのよう
つゞきたちまちつぢかぜふきおこりてしやせきを
つゞきたちまちつちかせふきおこりてしやせんを
とはせ木をたふしあんやのごとく雲水おほひてすて
松がのりものゝ戸をふきはなして一ぴきの大がまくもの
うちよりあらはれいですて松を引くはへていつく
ともなくとびさりけりひばん太ちの内らは手段
の内の玉をとられしこゝちしてあきれはて
たるばかり也此ときすでに喜の
助ふうふは十丁
あまり道におくれ
てそのつぢかぜには
あはざれども
やがてあと
こその
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
百文五十五匁
二十一日
よりおひつきしにたゞ今かゝる
しだいありまづすて松をたづ
ねしにはやえうくわいにさら
はれてゆくへはしれずなりしと
きゝあるひはおどろきある
ひはかなしみしばしこと
ばもなかりけりかくて
あるべきことならねば源
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
の両人ははを
かみならし
そらうちな
がめわれ〳〵
二人すて松をむか
ひのやくをかうむり
てとちうにしてえう
ぐわいにさらはれ
たりとておめ一人と
いかでか国へかへらる
べきはやこれま
でのうんめい也
はらかききつ
てしずへしと
かくごきはめ
てみへければ
喜の助は
かたはら
より
上へ
とう
ひざともだんかふと
いふことあり心を
しつめてきゝ
給へ今御両人
おはらめされ
て此むさしのゝ
つゆしもと
きえてむな
しきなきがら
ことばせはしくおしとゞめわれて
町人の身ぶんにてかやう申スはを
がましくだうりにそむき候はんが
さりながら世のことわざに
のみしなのへ
かへり
りうして
すて松が
ゆくへを
あさりし
かどもふつ
にしるよし
なかめしかば
今は
とてみな
もろとも
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
なくしな
アミのぢさら
てい一さりけり
給ふ
給ふ
とも
すて松がおの
あぐ
づからいでゝ
べしかくても
きたるといふにも
いひわけ
たゝず一
あらじことにかれがなきたゝず一
がらも見わたすほとりに
ありともおぼえずしようふけうをかうむり給はゞ
しのほどもはかられねばそのときしやうがいあるとても
まづそのゆくへをふかくたがねいかでかおそきことあらんまげ
そんぼうさらにしるよしなくばて此義にしたがび給へと
およばずながらわれ〳〵ふうふうふしざりになたとくはし
そのしやう光に御身らともに西土治郎もやうやく思ひかして思ひかして来る
しなの人おもむきてことのしまつを口めにしたがひとも人をよびあつめさて此あたりに
およばずながらわれ〳〵ふうなふらふしたりにしたりにしたりになた
○こにかまくら
ゆきの一トなる刀や
ばんゑもんがいへに
やどりしじゆん礼
のむすめぶつな
へははからざるせき
やがきなんを
すくはんとておも
はずもわがちか
らをあらはして
せけんにうはさ
たかくきこえ
たかくきこえ
かしこにあしをつぎへ
つゞきしとゞめがたくしなの
立いでゝみちをいそぎてゆくまに
すでにむさしのはらまで東にける
ときとある一ツやへ立よりて
ひしやくをいだしてほうしや□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
をこひしに三十みそばかり
の女立いでゝむぎ一トつか
み手の内とらせおつな
かたへおもむかんとひそかにゆきの下を
のきりやう
ふうぞくを
うちまも
ばをやぢらげ
じゆん礼和女郎は
同行ずあらん
とゝごろといひき
りやうといひたゞ
四礼を。
ひまれなるうる
はしきすがた
のぶるほどにさらばこなたへ
かたちをもち
ながらじゆん
礼なすはあしふみのばしてつかれをやすめよなにはなく
なにゆゑぞともゆふぜんのまうけもあればふるまはんと
くるしがらずは
ちらずはいとねんごろにもてなせはおつなはことを
きかまほしとこへば
おつながこたへていふやういづこへ
もちいりねかしわらぢをぬぎてはゞ
ながらじゆん〳〵きをとりゐふりのはたへちかくよりて
あしふみのばしてつかれをやすめよなにはなく
ともゆふぜんのまうけもあればふるまはんと
したがひておひずりぬき
ておびしめなほし心
ゆきてもとしごろゆゑうたがひ
おきなく
とがめ給へどももとわらはゝ
ゑつ中の国たて山のほとり
にて世にあるかひもなき
百せうふたおやはからず
たま心にかゝりむなしく
なりてたへきもなくかゝる
みよりもなきま
にりやうしんの
ほだいのため
ばんどうじゆん
ればをおもひた
わがかもいへをうり
しろないさゝかろ
ぎんをたくはへたれば
ひとりこけらを立ざり八
てほうしやをたよりに
てほうしやをたよりに
くにぐをめぐるあひだに
身をよするたよりも
あらばほう公しても
あらはほ□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
身の一せうをおくらん
こと心ぼそくもたゞひとり
ながのたびぢをこゝかしこ
さまよひあるきはべる也
ほかにしさいはなき事と
いへばあるじはゑがほをつくりもはや日
とよひはこゝにとゞまりねほうしやのやどをめぐ
まんといへばおつなはうちよろこび一ト夜をあかさせて
給はらば子もいかばかりのくどくならんとしきかには
あしも西北へいりやどあるさとへはほどとほ
やにひとりずみをなし給ふはさすが
めけりかくて日もくれともしび
ものうくおぼす夜もをりに
ともしゆふぜんをはたして
ふれてはあるならんに心をゝ
ふれてはあるならんに心を
日くつろぎてたびのつかれをやす
のちあるじの女
おつなと二人ろに
さしむかひしば
をりくべよも山の
はなしするうちに
〽おつなはあたりを見ま
はせどもをとこのある
べきていも見えずいと
いぶかしく思ふものからあるし
にむかひいひけるやうかゝる野なかの一つ
しきおかたにこそとうち
わらひつゝ
◑山かせぎいへに
ある日はまれなれ
かある
じの
女も
ほゝ
ゑみてたま
たまこゝらに
やどりてはしか
思はるべけれども
どもさり
とてひとり
ゐる夜もなし
もはやのでらの
かねもしよ夜
かしこのむしろ
びやうぶのもとへ
まりても
ねまりてあれは
ゆるやかにおき
としごろ日ごろ
すまふ身は松
ふくあらしのき
もる月をぎのうは川
むしのねをたの
いでゝあさいひ
すましなほ
しづかに立て
よからめいざ
いとてぶこんを
とりいたす
しみにして心も
やすしともすれ
ばたび人のゆき
くらせしにやど
をもかしことに
はづみに
戸だなの
うへまりやち
し出双ほう
すつとは
〽おつなは
より
此ほう
ろきて
ひらヲおとせしこの〽アン
てうはととらん
とするをある
なしばこれを
とらせじとてばやく
かいとりさかまに
もち〽よふげてのち
と思ひしがさいはひにとり
きかまほしくいかたりきうせん此
きれものはわがやどへとまりし
たびのかざふれがらすを
ちかしてかへさぬ用いのわき
ものわぬしもじゆんれい
するみのうへろぎんは
わづかのたへはへならんが
わがいふことをうけひかば
こひがくぼへつれてゆき
わかぜうづくめで金に
するいやとぬかせば
ほう丁がとてつはらへ
おみまひ申いきゝも
とつて薬にうるいづれ
ちまみれしどであれ
とまづ一トねむりしてから
とおもひしゆゑにいはざり
しがとまつたものゝはた
ごせんにいのちをもちや
がこつちのしやうばい
むきしのはちの
□□□ほう丁のいはれゐんえん
あまよのおに
山どらはさにいふは
おれがこととてもかく
てものがれぬいの御門
ちそれとも夜あへ
けてこひがくぼへ
うられてゆくみへんじを
しやれとうつて
かめつたおに火が
がんしよくかみ
きかだちしあり
さまにおつなは
わざとふる也おの
のにさてはおに
すむむさしのゝ
いきてかへさぬ一ツ
やはこゝの事で
あつたかいのう
よるべなき身
ちがをしさのばん
どうじゆんれいろよう□
をのこさずあげます
ゆゑいのちばかりはおた
すけと手をあはせ
つゝぐわい中よりさいふ
とりだしどうぞこれで
かんにんしてと五十両
こばんをそろへて一トつゝみ
あけてみせたる山ぶきの
花ものちはねどおに火は
あきれじゆんれにけぬ
ろようの大金そんならそれ
をいのちがはりにとよくにめの
なきあるじの女たちまちもつ
たるほう丁をかたへにおいて中
といひながらいのごとし
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
見百日以十
いよ〳〵よく心ツねをせしめてそのうへで
思ひのまにしてやらんといやまれ
一心をおしかくしさいふのそばへゐなほ
るをおつなはすかさすとりておし
すゑ両手をうしろへ
ねちあぐれば
おにひもおほ
えあるもの
しづかにさいふ
かきたてゆへ〳〵とおにびに
おひてきやいふやう思ひ
のほかによりむし女こども
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
ゆゑさうは
させじと身を
あせれど
いかでおつて
におよぶへは
はかあくひぎ
にくみしかれ
むめん〳〵とらご
めくのみその時
おつなはうち
わらひかたへのなは
を引よせておに
びをきびしく
いましめなき
しづかにさいふ
へかねをそさめともしむ
そくちのしどを
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
されんとせしかばおにびはあき
れはのねもあはずいうあを
の夕ざめてしせるがごとく
とがくしのけしんであらんいの
ちばかりはたすけ給へつぎへし
て百両にもして
までつみなきたび人の
見ぬいたゆゑ
わざとみせ
たるさいふの金
五十両に利をそへ
とらねばならぬこれ
いのちをとつてむさ
ぼりしかねがあるべし
かくさずいへほだいの
へためにじゆんれが
手づからふだしよ
とへはさめてやるべし
さらばなんぢを一ト
ひしぎにはものいら
きにころしてやら
んとにはにたちいで
ふみだいのたはらの
ごとき大石をうろぐ
とひつさげきたり
おにひがあたまの
うへにおしあやすでにおしつぶ
ふる人〳〵わびていふやう
おんみはてんぐか山のかみ
明治七十一
〽つゞきたくはへもちし
かねもありのこりな
くまゐらせんゆるし
給へとはのねもあは
ずきれどもやう〳〵
ろのそばへ
ゐざもし
よつて
あしふみ
のばしかねてしこ
みしみかたの手に
くばらじざいの竹を
を引おろせば思ひも
よらぬ家のむねより
たちのぼりたる火じゆ
はねのけてゆるの下よりあら
男てんでにえものをひつさげて
あらはれ出し五六人
おつなを見るよりおどろ
きてほかに男のりよし
つのあひつにたちまちたゝみ
じんやあると見まはす
ところをいぜんの大石とつ
てかつなはなげいだせば
地もひゝきりつゝにはの
おもの土中ぢかへなる
ばめりこみければ四
けうあくなる男とも
も思ひかけなきやさ
ひしぐをかねてしゆれんとせし
までんおん身らつねに此百疋
をさる君の為に
とて此ふみだんに
おきけるかといへば
みな〳〵ことばを
そろへいな
そのふみ
石は
〽つねにはもいはもたざれば石にもあれかねにも
あれおもきものをねぢかくおきはむかふものをうち
日かた
百くわん
めあり
ありおにびをはじめ五人のそう
といへるまどもいちどうにこのはい
といへる
これまで
ひとりの
力にてゆ
うごかぜし
ほところよるさゝやかなる
まきものをとりねだしかみたち
じつにきふくなさば此
〽れんばんにめいやくのけつはん
してわが手下とならんや
此こといかにとなじりとふに
おにびをはじめ五人のそう
れまでなしそは何事のゆゑな
るかわれ〳〵しるよしなけ
りれどもいかでおほせに
そむくべきおん手に
ものもなしと
したがび候は
いへばおつなは
んとことば
立あがり又
をそろ
かろ〴〵とぬ
へていひ
もにかゝへ
ければ
□□□□□□□□
いざその
かたへわた
すべし
もとの
ところ
へおく
へしと
いとも
おり
まづ
まづ
かみ
くらに
おしなほり
わらはゞかねて
は
のぞみあり
○此いきてより〳〵
あつむるいちみ
ほひにへきあつむるいちみ
ゑきしてこと
ゑきしてこと
ばをいだすにおのつく名を
むすめのがら勇
なるにげら天して左が
こにめとめを見あは
せてはむかふものはなから
りけるそのときおにひ
はいましめられてゐろもの
もとにありながらふる
入へこゑをあげ〽この
じゆんれいのむすめご
はわれ〳〵これまであくけが
なせしをいましめの為
かたちをあらはし身の
ざいしやうをばちし給ふ
かならずをしへの神なる
べしそりやくに思ふべか
らずとてはじめよりの
ことのしまつをおち
もなくかたりしかばおつな
はそばよりことば
をやはらげわらは
かみにもてんぐにも
あらねと身にとり
のそみはあるもの也
いざお身らにもたのむ
べきことのしさいもこれあればそをかたらふ
までにまづてなみのほどもみすべしといひつゝいせ
元の大石の地中止らへなかばめりこみしをなんのくも
やんの大石の地中へなかば
なく引おこしかろき火ばちをもつよりやすへ又
一つのほとりへもちきたり〽わらは女のことなれば
手かろゝさしだ
せばみなくあきれば
つくばいゐたりそのとき
おつなはその石をふたゝむ
にいへなげいだす
にはへなげいだす
そのぢひゞきは
一ぢしんの
ものも
なし
しるしけつはん
してわれへ一ヲ
みのしるしを
見せヨもしさ
おにびの
なくはこよひ一ト
ましめとき
すてざをしめ
下校のやどりと
てかたへに
いへど心やすくは
をらしめ□
ねむりにつかれず
おのへいかにと一チくわんを
おしひろけてさしよすればおに
びをはじめあらくれ男みな
いぎもなく名をしるしけつはん
をすゑさていふやうわれ〳〵今
より御手下となりしちかひを
なせしうへからはかみにいのり
ほとけにちかひていつはること
はたえてなしいかなかくはだて
なし給ふねがはくはそをしらせ
給へといへはおつなはかたちを
あらためいなわがのぞみはほか
ならずかねてゑつ中たて山に
くわつゆ仙人といふ大奥神ひい
ありてわらはにつげての給ふやら
なんぢはかならず天が下のぐう
けつとよばるゝ人にえにしありて
きんごくをゆふれきしつゝにんすを
あつめみちならねども世の中
にがうよくひどうのものおほけれ
がかれをこらしてさいをちらしおぼくの順い
わゞきたらへめぐむべしとをしへ給ひしとあればをなごだてちにおよばぬことゝ
おもへどかみの一げしるゆゑがらよくひどうのものをいましめ正路焼に
してまづしきにめくむそのせいぐわんをはたさんためなりこよはちなみをむす
びたるしるしにさかてをとらすべしといひつゝさいふのかねとりだしおの〳〵小ばん五ひらつく
六人にあたへしかばよろこふこと大かたならずにがて手つくりのさけをあたゝめぎじの
にくをやきとりとなしこれ望すゝめなどしつゝさてこのほとりの長者のことを
おつなにかたらひ五人のうちにてかしらだちしはほりかねの井戸六とておにびの
をつとめくもくものなりあとはしのづる六郎くりふの四郎はたの三節
わたりの五郎とみなあだ名ありてむさし野の井戸六が四天王
とよびなせし草賊だりなればあまたの事下をさんごくへひそ
にしのびおかするものにてまづいつそうのたすけなりされば
おつなはこゝにとうりうして近村冠のやうすをとひはか
りことをまうけおきて日ならず此やをたちいでけり
○さるほどにくろひめ山なるじちいやしうま
ひろゆきは武州ぶんばいがはらにおいて
すて松をうばひとり山しさいん
へともなひかへりしに手下の
小ぞくうばはじめあん
ひをきづかひゐたりし
ゆゑ今つゝが
なくもどりし
をみなくよろこ
○捨松
紙の
首蚕を
よろじや
□□□□□□□□
悦び
もてあか
王井びて
たびゆくていにしたてのりものやり
はさみばこをもたせその身もえをり
野ばかまにてすて松をかごにのせ
しん刀にさらしなへぞおもむき
ける○かくてじらいやは日なら
〽ずしてしんしうに
いたりたるさこ
ゆみの助の中
ゆみの身の中
きをたづね
たの
□□□□□□
げんくわんより
と
す
あんないを
こひていび入し
けるはそれ
がしは黒姫
山くち
ほとり
なる尾
升がた
しう
まひろ
ゆきと
申ㇲもの
児雷也捨松を
勇見之助に渡し
て黒姫山に帰る
びいさみけり
かくて又じらい
やはをきなきすて松を
かたへにをらし日ごろかいほうなす
うばにいふやう此たびすて松をさな
けれどもじせつきたりておやのかた
きをうたせしゆゑにもとのしゆじん
なり様主
人じん御
さいしゆく
ならばたい
めんをこひ
ねがひたく
わざくゑんろ
さらしな家へきさんなしひめ松のいへ
さいかうにつけしなのゝ国よりむかひ
ごといふからしく
としてにんずあまた事むけられかの
地へおもむくべきなりしをこれまでゐなじみ
山ンさはのものにもわかれをつげさせて
それがしおもふ
むねあれば
ひそかにざる
□ゐさんを
たいたせしよし
をのげる
つぎのさむ
らひは尾
いがたしう
まときへ
ひやよりも
しな第へ
さては世
ともなむゆか
にしちい
んと□ちうより
にしちは
うばひかへしとよび
やといひふらす
とうぞくならん
はこゝにこめおけとも
はこゝには
と心におどろき
あれはしなのへいき
なひゆけばおの〳〵わか
すみやかにゆみの助に
げけれはゆみの助はざし
れの酒くみかはし又あふ
きへとほしやかでたいめん
こともあるべきなれどうまのはな
してあいさつをはれば
むけなきせんすとてさけたかなをしてあいさつをはれば
じらいやはひざをすめ
よういさぜせんへつのしゆえんをもよじらいやはひざをしめ
ほしければしけひとしほなごりを此たびすゐさんなせしはべつ
をしみ又つねにもてあそびとなりしぎにあらずすきしころ
夕まの子はいくるともなくして松にそればしがかまくらへはい
なじみゐたるがゆるのうへにとひあかりくわいせしをりからきてん
ことのしまつをきらわきけんなみだをのいもとこみたほどの
うかめうれひをふみにかれをかなしむしうとめあぐさもろ
ありさまなれはしらはやもしやうあるともに大いそなる八丁
ものゝそのじやうたいをさつしつゝひそかにつゝみにかたきぐん太郎
うれひをもよほしけりかくてそのへぎのあさざ草もんをまち
じらいやはあまたの手下を武家の回うけかたきを闕
つゞきうたんとなのりかけしにかひなき
女のひりきにていりでかかれにてきす
べき二人ももろともかへりうちになられ
笑顔作
豊国画
たりけるそのをりからはからずそれがし
つきたるのみかよくそれがしになじみしゆゑ
忠次郎すゐさんいたせしことのしざい
とほりかゝり手おひのふ人によびとめられ
うばをやとひてくろひめ山の山をさいに
かくのごとしとのべければゆみの助は
ことのしまつをおちなくきこえをさなごを
はじめをはりをくはしくきゝてず
ともなひゆきあいにおぼれて月日を
もりたてくれよとよぎなきたのみ女中の身にて
らいやのあつきなさけをかんじ
おくりしことしふしぎのゆめじらせに
心をつくせしかひもなくかへりうちとなられしことの
入りにくえんもなきわれだが身に
いともあはれにおもひしゆゑいはるゝところを
あづかりしことゝもを引うけて三とせ
まきあら九郎はきびやうをなやみて
うけひきてをさなごをいだきあげさてその女
口とせみまはしごをやういゝなしほん
めんていかはりめいすうこゝにつきんと
中にうちむかひそれがしえんもゆかりもなけれと
まうをたつするまでに心をもちひ
せしをりかひのうらふじ左衛門にむほんのまうをたらするまでに心をもちひ
ことのおもむきとゝしんせりとてもふかでのこと
給はりしおれいはことばにつくしがたしと
いちみなしたることよこしまぐへい太
なればりやうぢのほどもおぼつかなし此子はそれ
やがてさけさかなをとりいださせ
しかのふえ八らのことよりあらはれ
がしあづかりておんみのあにぎみゆとの助どのか
〽わわんれいのげんれいのげんめいにてひともてなすうちにじらのやはのり
此よしつぶさにつげしらせかたきをうつてほん
やにとらはれつながれてあやふきをりにものよりすて松をともなひゆみ
まうをとげさせてしんすべし心をのこさず
てなりければかねてはなほすて松を
じやうぶつあれなむあみだぶつとねんぶつし
せいじんさせてかたきをうたせなき
いたはるうちにいきたえければいかにもして
人〳〵のしゆらのくげんをはらさせんとのいへをさうぞくせらるべしといひつゝ
人〳〵のしゆらのくけんをはらさせんと
なきがらをとりかたつけんと思ふにさいはひつる
思ひにけれどことひつぱくしてゆよゆみの助にまみえしむすて松はことし四
はしや喜の助とて小兵衛といふものゝをりよく
才といへどせいだかくなみ〳〵よりもすぐ
なりがたく女ひなく喜の助て小兵へに才といへどせいたかくなみ〳〵よりもすぐ
こゝにきたりしかばかれらにたのみあづさぬしと
れておとなびたりければゆみの助は
すけだちにことよせてかたきをうたせ
みさほどのゝなきがらをむえんじにほうむりて
なほをさなきすて松の手をもちそへてけふはじめていもとみさほのかたみ
あとねんごろにとむらひたりそれよりをさ
とゞめをきしてそのくびをゐはいにたむなる此をさなごをみるにつけこし
などを喜の助の女房のちゝにてかいほうなし
けしうへからはこれすて松のらきほしなりかたのこと思ひいだせばかたきうちの
名さへしらねばすて松とよびてやういくなせし
すけだちしていもとのほんまう
かそはみさほどのゝたのみもはたしすけだちしていもとのほんまう
うちそれがしがみのうへにもさま〴〵のきなんありて
とげさせんと思ひしともむなしく
もはやわがにしさいにとゞむるゆゑよしとげさせんと思ひしともむなし
ことをきでんにつげしらさずかくてすて松思ふに
ならせんなき月日をつひやして
なくなりたればともなひきたりてをさ
ましてとしににげなくせたけものひ三ツといへども
かへつてゆかりなきしらいやの夜へつく
なごをしてんにわたしまゐらせんと水を
よのつねの五ツ六ツのごとくにみえてちゑさへはやく
廿四編
廿五編
廿六編
兒雷也豪傑譚
ものがたり廿四編柳下亭種員作
柳下亭種員作
一雄齋國輝画
録
東京都永東京都市町
【新見診断
馬琴作
小女郎蛛怨麻環
国芳画
三編読切
新編金瓶植
十編揃
馬琴作
豊国画
小舎百人一首
一極ざいしきすり
一小本壱冊
一雄齋國輝画
児雷也豪傑双六
右双六は草紙のまゝを
初へんゟ廿編迄のうち
画くみのよろしき所を
えり美しく仕立候間
奉求め奉希上る
芝神明前
甘泉堂版
笑顔作
豊国画
□□□□□□□□
み
一
□□□□□□□□
笑顔きく
豊くにゑ
十一へん下
ありの
えうじゆつ
沈雷也
豪傑
巨塔の
物かたり
くわい売
嘉永二年
西のはる
芝神明まへ
甘泉堂はん
まゆみの助にむかひすぎし
おくりやか
たにしのび
かねてのぞ
しもべまつ
平もいづたん
ひめ松のいへにつかへたる
しゆうとけらいのよしみは
あれど下らうの身にて忠
義のためにかたきうちのともにたち
あがさのがんひやうほんぶくなさすくすり
のためにじさつてなしねがひのさるを手に
十月廿一日廿一日廿一日
かけしもかくつてわざはひのもとゝなりあづさ
さすれば松へいばいぬじににていのちをすてしこうもなし
よく〳〵ふうんにつきはてゝかみもほとけも見はなせしかまた
それがしもとしごろ日ごろしよこゝにしのび身をやつしさせるしやら
りもとうもなくいもとのためにものゝふのかひなきしよぎやらをなしける
ならいせぬしにくらに代はこるところろろきおろるさよめんをさらになかことかとそのめいたつをかんしんして
りきとこりくわれさんぎのものがたりにしばしきそうつしけりさて常をやはもこそく女をつけなくりなしけいきす
のやまひほんぶくせしゆゑかへりうちにもなりたるだうり
ことある折から
それがし▼
みのぐん
ぜいさい
そくの
さてはわがけいりやくをかねておしはかり給ひし
わりふとゝもに尾死
のけいつをうばひとりしはそれ
がし大のうあるゆゑにたゞ
いちじのけいさくをもつて
かゝるひだうをおこなひ
けるにきでんのなさけにて
見のがし給ひのがれぬいのちを
たもちたれば此たびのすて松が事その
おんぎにむくふしるし也ことさらそのとき姫
きみと思ひしはきでんのそゝ女也けるよし
ゆみひくこときことありし
けれどものとよりあたも
うらみもなければこれ
よりたがひにわぼく
なし身ふしやうな
がらそれがしもかりに
山にぞくのてうぼん
たるけがれし名をば
うけたれどもとほ
からずりつしんのこと
をはかりて世の中の
人にもかたをならふ
べしまづそれまでの
しゆだんをばよろしく
けんさつ給はるべし
とたがひにこれ
までの身のおち
どをかたりてともにわびにけり
さてゆみの助又いふ
やう此たびかまくら
つゝきまゐらせたりかれ
これと去せてきみかたと
よりのつげによりかゝる
いんえんありとはしら
ずすなはち主君のさし
づにてふかゐちの内あす
ばひばん太といふものににん
ずそこばくさしそへてむかけ
ひにさしむけたりけれどもいまだ
同断
かへりこざりしうちにはやく
ともなひ下されしこそさい
いひなれとらひづゝもむすめ
てる田をよびいだしさけさる
なをとゝのへさせてあつゝもて
なすそがほどにてる田は
すて松をかたへにまねきとや
よくいたはりなぐさめけり
○さて又じゆんれいの
むすめおつなはむさし
のはらにてはから
ずもあまよの
おにびのいへにやとり
山ぞくどもをきふく
さぜそのほとりの
やうすをたづねしに
小がね村といふ
ところに
長者じや
ありて
あまたの
とうぞくども
入ることあた
はずさて此
ようじんけんこにしてなか〳〵に
長者と
いへるは名面
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
とよばるゝのの
汁にてぢひの心つゆほどもなくひだう
をなしてきんせんをたくはゆることに
のみひとり心をつくせしがつまも子
しもはやく世をさりてその身すゑの
したのしみもなきになほあかずして
つめに火をともすばかりにりん
同月月一日
しよくなるよしつぶさにおつなにかた
やしりしかばおつなは井戸六おに火その
しほかの手下にはかりごとをしめしあはせ
けるもの
元暦四十一
むさしのはらをたちいでゝこがね村
におもむきけるをりからいかにしけん
とちうにてむねしぎりにいたみ
あゆみがたくむらはづれなるから
しんつかにやすみつかえをおきへて
ゐたりしにとしのころ六十
あまりの人この
ぬるその
れいのいでたち
ていをつらべ
みて身はしゆん
なれどもとしは
十七八のむすめ
さかりその
にかたなく
きすやう
とりなりの
こるはしき
こといはん
かたなく
かゝるうつくしきおとめこの
いかにしてじゆんれいなすにや
と見とれて思はずたゝずみゐ
たりおつなはかくと見るよりも
なそくるしげにむねなでさすり〽わらへ
にはかにつかえおこりむねのいたみたへ
がたゝ〽あしもあゆみがたかりなに
とぞくすりのたゝはへあらばめぐみ
給へと見あぐるかほあめにさく
らのなやめるふぜいぞつとする
ほどうつくしくかの男はいよく
ます〳〵心ほれ〴〵となるまゝに
こしのどうらんをさぐりみて
さいはひこゝにもちあはせし
くすりあればいぎこれをまい
らすべしとてあたふればなつ
なはよろこび
一うけいたゞきて
口にふみろ
のみくだせど
なほさし
こみてくる
しきこい
ゆゑかの
男はみる
にしのむす
いだきおこ
してせなか
をさすり
つぎ
沙暦七丁
つゞきむねなでおろしなどするに
やう〳〵にしておちかきたればおつ
なはふかくかいほうの心ざしを
よろこびれをいへばかの男も
よろこびてわれはほどちかきこがね
村なるりん平といふもの也本
そなたゆくさきにて又なや
までたれいたはるものもある
まじまづわがいへにおもむ
けてしばらくきうそくいたせ
かししりしどうぎやうの道
づれもあらんともなひきた
りて心おきなくしよしも
たうべやすむべしといへば
出つなはいよ〳〵よろこび
どうぎやうもなきひと
りたびいとはしからずは
しばしのほどやすませ
給はゞいかばかりかあり
ひらきしづかにあゆみもなりはべればことへに
ねがひ上まするといへばわん平ゑつぼに入り
さらばあんないしてゆかんとおつなをともなひ
道すがらいたはりてほどなくわがやにかへりし
かばおつながやまひもやくいえて心よくなりし
といふにさいはひふろのゆもわきてあればりん
平かれこれさしづしておつなをゆにいれなどし
すぎさりしわがむすめも十八にてありけるが
思ひいだせばけぶともなひしあのしゆん礼は
がたく思ひはべるべしおんくすりゆゑむねも
せいかつこうかほかたち
きへよくにたりかれをわが
やにやしなひてむすめに
やにやしなむてむしん
せんと御ひしかばなきわふ
子のいるゐなどいだして
おつなにきかへさせしにもと
よりうるはしきうまれなれば
きかへしいるゐのよくにあひ
てはじめに百ばいのよそ
ほひなればりん平
いたくよろこびて
こしもと
どもに
いひつけ
ておつな
をいたふり
しゆえん
をまうけ
夜のよげ
るまで
さまぐに
よのなかのものがたり
などしてりん平
十ぶんのゑびをはいし
ふしどに入りてやすみけり
此夜りん平はしゆけうに
じようじおつなをまくらもとに
おつなはほどよくあしらひてそのことばにい
よびつけてさま〴〵たはけしことなどいふに
がはず
りん平
はやがて
しつかと
させておけば
ゆるませて入りこみたるわれば
手ごめにしやうとは
あんまりなととらへしねさき
をしつらとしむればりん平は
うでしびれてそのいたみだへ
がたく女のちからにきもをつふし
ゑびたるさけもさむるばかり
その時おつなはおびをとつて
りん平をきびしくいましめかね
てあひがやろしたりけんにはの戸ぐちを
おしあくれば思ひがけなくあまのとうぞう
どや〳〵とこみ入したり此ものおとにかなこの
男女めをさましておきいでけるをもつく
はかたはしよりいましめてさてりんゑと申
むかめていふやうねて此処に書にたくとあり
ざいほうあまたありときくわざも
つかえのおとりしといつありやまくに心を
明暦廿二丁
ひだうをはたらいてしよ人を
くるしめざいほうをむきぼん
ものをいましめてひんきう
のものにほどこし天にかはつへ
て道をおころに大ひの
つなで仙によとはしら
ずやこれわがこと也こよひ
手下のものどもに
今月もの
のざい
ほうをもたせやき
きんがうきんそんにほど
こすあひだくらのかきを
わたしてあんないせよと
いへばりん平おどろきて
とこのうちよりまくび
らでさてはなんぢは
とうぞくなりしか
たとへらかほど
くるしむともいかで
おめ〳〵たからをわた
さん下べども〳〵あひづ
のかねをうちならして
むらの人[ニ]ずをあつ
めよとひじやうの
をりにうちぎらす
かねをまうけてあり
けれども家内のこ
のざい
つゞきとうぞくならずひぎ
らずなはめにかゝ
一り身
うごき
さへもならざればめを見
はるのみこゑさへたてず
おつなは手下にげぢしつ
まん平をきびしくうちこら
せばいたみにたへかねくらのかぎ
のありしよをそれとをしゆるほ
の女たうぞくあまよのおにひほり
かね井戸六くりふしのづかはたわたり
とてひ天王とよばるゝ四人
をはじめふしその手に
したがふあまたの小弥ぼく
ともしびてらしてかねぐらを
ひちきかねばこあまたはこ
びらだせばみな〳〵これをにづゝ
ろひしつきてだい
どころにおもむへ
きて火をたきて
ちやをわかし大ぜいのとうぞくども
はめしびつをいだし戸だなをたづね
どにゐならひたるむさしのはら
巳七月十一
さても〳〵かねもちのいへほどほどけゑなるものはな
なにくふまいともかつてしだいたくあんづけのだひ
をけのなすさ
□□□□□□□
てみそづけで
ゆづけをくはんとどよめけば
心きゝたるぬす人が酒つぶ
を見つけいだしひしやくでくみ
こちやわんざけざして大
みなるめしごつにありしをのこ
らずくらびつゝしさけを
みなへがもはやひやうちう
はらは十ぶんふくれたればこれ
からはこれなるあるじ申候やき
らをふくらすばあらんね
あけのうちにいそげとてみな十
ぶんもしやうりとよろこびおもび
おもいふざはほうをうぼひてこそ
おきすれふつないないしゞうげぢ
は出かきけれおつなはしゞうげぢ
をなしきてりん平にむかつていふやう
こよひらんぼうしてそのもとのす
れたるざいほう
とやがてかへし
あたふべき心
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
ねんたくはへおか
をむきぼり
とるはみち
にあらぬに
にたれども
がまへの大
あれば
へそのことき
ふたゝび
めんくわい
いひつら
きせられしいるも
ぬぎすてまたもとの
じゆんれいすがたと
なりふりはゐなかむま
めと見ゆれどもはかりしら
一れぬりきりやうさいち
みな〳〵あきれて
いきをもつかずしづまり
かへつてゐたりける
上
かくてりん
平の
かないの
夜のあ
くるまで
いましめ
られて
そのまゝ
にてゐた
きんへんの
ものおき
ものし
きたりて
此ありさまをみてうちおどろき
なはをときすて人へをいたはり
さてそのことのゆゑよしを
ところのだいくわんときぞん
たるみぢんこつ平にうつたへ
ければこつ平おどろきはがみをなし
につくきたうぞくのふるまびかな
けいざいにおこなはんと人ぶをあつめ手わけを
なしきんがうきんそんにふれしめしておつなの
いらいこらしめのためなればくさをわけても
たづけいだしかまくらへびきわたしてきびしき
ゆくへをたづねけり
○おつなはおにび井戸六郎をわれよりさきへ
はしらぜしよりその身は一つかいのかさをもちいだからす
川へなげ入れてそのう人にたちゆうぜんとあたる
も平地郷をあゆむがことく水戸の一
ながれにまかせてくだりし
ながれ
ながれにまかせて給だりし
かばわづかの
こまに
むきしの
はらなるおに火が
いへのほとりへきぬるに
井戸六はじめとう
〽せおひてはしればやその
みちにてまどりけんは
いまだひとりも
かへらざりけり
一〇かくてまた
くろひめ山なる
じらいやはすて
松をともなひ
ゆみの助に
わたせしより
すみかにのどり
てあんずるにてふ
兵衛喜の助
らにもことのよしを
つけしらさではあるべから
ずと又えうじゆつを
もつて山を立いでしん
しうかいたうより
ぞくどもはおも藤にを
をものがたりひはん
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
おもむくをりの
とちうにて
の助ふうふに
あひければすて
松をゆみの助
にわだせしよし
太ちの内にも
此よしをひそ
かにつげよと
さゝやけば
喜の助は
二人りの
ものに
つげしら
するに
こゝろえて
よろこぶこと
おほかた
ならずいか
さまにも
じちはやは
しんへんおし
ぎの人なり
とて
したを
まいてそ
おは
その
とき
また
此の
助
ふう
ほ
なほ
二人リ
のさむ
らひと
ともに
さら
しな
家に
おもむ
□□□□□□
十一
しまつ
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
ゆえあげ
ちの内ひはん
太のおちどにて
はこれなきよしを
いひときてさてつきへ
見審廿十一
そのまゝにかまくらさしていそぎゆきぬ
○さてもむさしのゝだいくわんなる
みぢんこつ平はいよ〳〵はげみて
おつなのゆくへをたづぬるほど
おつなのゆくへをたづぬるほど
にちうしんするものありておほふ
みやといへるほとりにてあやしき
女じゆん礼を見かけしことの
ありときゝこつ平はくみに
したがへこてからこをたづぬるをり
したがへてかしこをたづぬるをり
からある夜明神のもりのうち
にしばらくやすらひゐたりしにあや
しき女みのかさをまとひともあの
ほとりをよぎりしかばまちまうけたる
みぢんこつ平手やりをもつてつきかくれは
身をひねりてしほくび
つかみやりをとらん
といどみあふ
つゞきかまくらへもどらんとじらいにわかれをつげ
喜の助ちはしなのへおもむきじらいやはなほ
そのとききかゝるさむら
ひあり二人もの中
にかせとなり
ひとしく立まは
るとたんのひやうし
にこつ平がつきたずやり
はかたはらの檜杓の立木だら
へつきかくればはつととびちる
火のひかりにたがひに
かほは見あはせたれど
ふたりのすがた
□□□□□□□□
○六ぎえ
して見え
ずなりしに
こつ平山と
そぼうぜんたり
○きて又くろ
ひめ山のさんさいには
じらいやかまくらより
かへりきたり
十四
しばらく
きうそくする
ほどにある日
おもふむね
下の
ものを
世あつめ
させいふやう
はわれこのほど
はわばこのふしく
ひそかにうんき
をかんがへみるに
はやすでにちつ
きうちにぐんやよにのそむ
しらせありこれ日ごろの大金製をやつ
だつべきじせつなるかまたはこのさんさいへかまくら
どのよりとりてのにんずをさしむけらるゝかいづれともいまたりそよし
なけれどもとにもかくにもきんごくへさんらんなしたる手下の人
のもはやくあつむべしとむきゝひてん八にいひつくればいざ物にしゝしろく
候とてそれよりひそかにふれをまはし手下のものをまねとにそしかい
こくに五年へるとうぞくどもわれも〳〵とはぜあつまる○こゝに不
ぎなるはこぎし夜明神のもりに貧てあやしき女にであひてより
児雷也十一
つゞき
なにと
なく心
うつへと
してかの
女のめんてい
日さぎに
ちらつきわす
れんとするに
わすられず
十
じらいやも
われながらさらに
ふしぎははれさり
けるしかるにその
夜しんこうにいたり
ゆめともなくうつゝ
ともなく
じらい
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
やの
⑥
ときわが
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
悪いは
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
金
まくら
もとにその
たけ一丈ばかり
のへびがいまきりたる
とおぼしく見ゆる女の
くびをひつくはへてこつせん
とあらはれいでしちいやを
〇つれ〴〵とうらむるあり
さまなりけれどのがみ
ゆうふてきのものなれば
さらにおどろくけしきも
なくまなこをさだめてこれ
を見ればすぎし年しつ
とのためにはからずもきやう
きなしたるものたがねが
きなしたるかのたがねが
くらひころせしあやめの
くびにてありければさて
は此へびはねたみ女
たがねのおんねん
なりける
さるにても
いへとしか
はやすぎ
さりし
その
ことの
こよひ
日さきに
あらはれしは
こゝろの
まよひか
ふしぎ
なりと
ゆうゐを
あらはし
へびは
人□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
をいだし
さりしうらみ
すいまさらに
あやしみ
給ふはことはり
なれどすぎし
ころおんみの
手にはかなく
かゝりしたがねの
ゑんこん
しつとの
はつたと
にらめば
たちまち
□□□□□□□
みにこの
世をさり
しゆらの
いまたに
うかみえず
宅手代
ゆや
なりてあやめ
どのをうらみてたがひにしやう
ぶつせず日々にかしやくのうきめにあひしん
みにもうらみをなさんとこんばくちゝうにさまへ
よびながらゆうきはげしきおんかたゆゑつき
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
つゞき
ちか
よることも
かなはねばこのとし
かきにこつあひざゑつ
つきのたつあひだゑつ
中の立山なる地ごく谷ばに
さまよひしに〽くわつゆ仙んの
きやうゆにておんみにはさきの
世よりさだまれるえにしある
つまをこのたびむかへたまふ天えん
あればあきらめよわれけちえん
して仏果色をえさせながく
成仏然らざすべしとで
③
一極楽往生な薬
つけあざましけれども
このすがたをかりにこの世に
あらはしてみらいのさん
げをつけまゐらすかく
てはうらみもとけはべ
れどたゞはづかしき
じやぎやうのすがた
はざいしやうせう
めつのゐんえんなり
あらかれしやといふ
こゑともにへびの
すがたもあや
めのくびも
五色じきの
雲もにおほ
はれてほと
けのすがた
と見え
けるをじこの
やはいさゝか
もおもひまう
けぬ事
なれば
なほも
心の
まよむ
かとなか
ばは
うたが
はれぬ
まゝ
次へ
尼香七十一
同百七七一
つゞきまなこをさだめて
きつと見ればさめてあと
の一夢峰にて目にさへ
なくなるかねも八ツか七ツ
かおとすごくこれぞなんか
ぎるものたえてなし
されどもこれまで
きゝしらふゑつ
中の立山なる
くわつゆ
仙人
□□
□□□□□□
よぶものゝ
きやうげに
よつてじやう
ぶかなすと
たしかにみに
とゞまりしは
ゆゑこそあらめ
まさゆめ
かと思ふ
も心の
まよひ
なるべし
さるにでも
此日ごろ
○
○わがめにちらつく
女のすがたこひに心は
なづまねどもわすれ
がたきもゆゑある
べしとおもへは
おもひたゆ
たいて
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
信濃国領分堺
甲斐国境
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
一
一おも
すへきその
くはたてもつ
はらなりと
たみのうつ
たへ引もきら
ずさらしなふ外
にもりやうぶん
のさかねにふぜ
きのにんずを
くばりたかたご
ゆみの助はじめん
けんこしてりやう
けんこしてりやう
ぶんざかひにたち
いでゝさとをさとも
にゆだんなくさかひを
まもる人ふちのつぎへ
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
いふしんは
さらにはれ
ざりけり
○こゝにまたしんしう
さらし家のゆう臣引たかさこ
ゆみの助はじらいやしうま
ひろゆきよりみなしごすて松
をひきとりてすなはちしゆくん
てることき公公にことのよしを
うつたへければいまだむかひにつかへ
松はこなたにあれば心やれく
はされし飛ばん太郎の内う
かまくらよりもどらぬさき
すて松をともなひきしこそ
ふしきなれとじらいやのえら
じゆつをまゆをひそめて
あやしみ給ふをりからひば
太ちの内は弁の助ふうふ
をともなひかへりぶんばいか
はらのあかしま風のすて松を
かひさらひし事おちもなく
申候ほどに死の助きことしか
じかとしやうこにたろへき
そのためにはなぐときたもし
〽よしをもらさすきこえあけ
けるにゆみの助ははやさきの
日しうまひろゆきより
すて松をうけとりたる
ことをものがたりとにも
かくにもつゝがなくすて
思ふべしとて春の助ち
にもあつくおんしやう
あつてみなくあんと
の思ひをなしにけり
○さるほどになんの
玉くろこまひの
ぢやうにんうらふ
一左衛門へ一味物を
つきかけ
同最家の内君
奇病を悩給ふに
より更科家ゟ照
田を使として安否
を問しむ事は次
の以届に見えたり
一、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、〇
おこたら
さるやう心をつけよとけちしてめくる
をりからにふどひとりの女しゆん礼
すれちかびつゝゆきすくるをゆみの助は
つらぎ見るにこれすなはちへつ人ならす
かまくらのゆみの下なる刀やのはん右しからへ
にてことはをかけしおつななれは〽ヤヨしゆん礼それ
しそ見わすれたるかとよひとむればじゆん
礼はほゝゑみてたちまち
ちしやうにひざまつき〽とのには
よくも見おぼえ給ひしわら
いも心はつきけれどもそと
一つのことを申さんもおそれ
おほくでむかへはへりまことは
このゝおんやしきをよそ
なからにたづねんと心に
かけてけふこゝまでまゐり
はべりしをりもよくとちうで
おんめにからぬによろこ
ばしざはかぎりもなく
こゝろうれしくはなかし
とひたひを地につけ
うづくまるやみの助もう
ゑみてそれがしとても
まんぞくせりさりなが
らとちうといはこと
さらつとめさきなれば
いともなごゆかんははゞかん
〽ありやしきはしか〳〵の所
ゆゑすぐさまたつね
きたるべしとねんころに
をしんおきたかひに此ばは
わかれけりこれより
おつなが身のせんあくは十二
へんにいたりてくはしくしるべし
児監也十一
一陽斎豊国画
つきかげ
○月影家の
舎に怪き
妖気立
升る
ゑちごの国なる
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
月かげ家にては
すぎしころかまくら
はせでらへたいさんとして中老徒
関屋ゆきをおもむかせしをりきなん
にあひ
をおつなのに
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
たばけられ
たるそのよしをきみに
くはしくひろうせしかは
ふしぎのちからある
よまくはしくとき
わくるをきゝ
給ふべし
と鳥渡御披露申上候
御つやおしろい
じやかう
せいほう
こほり
香
価三十九銅
○すいひ
御ゑり
○よびよびよびよびよべしとて
こゝろきゝたるさむられをかまくらへ
つかはされしにおつなはゆきがたしれざりしとてむる
しくかへりきたりしかばせんすへなくてたゞをも〳〵かれがらはかやば丁か
さはするのみにてつひにそもことははたさずなりけり
○是よりすゑ月かねさらしひ切金事ゑらいやおつな
すて松のものがたりは十二へんより十三へんにいたりて候●一里春正舗
おゝろい
価四十八銅
かやば丁かたまへ
坂本町二丁目
火のみの下
望菴正舗
小栗十騎
初編春風亭柳枝作
金沢八景
照天松操月鹿毛
二編一雄斎国輝画
種久作
風俗浅間嶽
種員抜合
初編二編
国貞画
為永春水作
黄金水大盡盃
一寿斎国貞画
初へん
二へん
三編
假名反古
一休草紙
五編六編一編出板
柳下亭種員作
一雄斎国輝画一
地本草紙問屋芝神明前甘泉堂和泉屋市兵衛板
児雷也豪傑
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
甘泉堂梓
上冊
児雷也豪傑譚
十二編
様スて種美作物
一陽斎豊国画画廿七日
嘉永
三戌
新彫
甘泉堂和泉屋市兵衛梓
●
過歳天保巳亥の春美円垣といふ戯は絵作者の太夫職
児雷也の初編を著述しゝにひく手許多と流行直に二編の裏に二編の裏に。
約束三編四編と巻を追頗江湖に全盛なし第六編より殊にて。殊にて
作意も勝るゝ松の位一筆大人がこれを綴繼通路繋き十一編看
四郎官佳境に至りしが彼両個の鳳妓達つゞいて苦海の季明となり販
元の御見立にて拙子に嗣編の註文がかゝりぬ嗚呼欣然たる仲の
卅一
街勤の代に壁に居眠振袖雛妓其編述は拙くとも書肆は
毎年来御馴染の老舗なる甘泉堂猶不相変高評を冀ふ
と對妓めかして初見禮の序を斯のごとし
維時嘉永第二稔
巳酉歳正月稿成
同三稔庚戌新春発兌
柳下亭種員識
十月廿一日
児雷也十二
勇婦細手
后児雷也の妻となる
米山寺の児笑若
后に佐渡国真野山の
賊首大蛇丸
児電也
をがたひろゆき
尾形弘行
一六二
月蔭家
藩中
大阪大
○鹿野
笛八
浜萩陸三郎
○此鵜飼と筏士は
本名あり十三編目に
自説解
のまぬ朝の
ほむら
に
もゆる
○蛞蝓丸の
蜆刀
短刀
短刀
筋かな
晋其角
○未塵
骨平
布引山のみち
玉川の里
更科家の
重宝
吹雪形附
の茶入
児雷也十二
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
優婆塞の
修行者乗雲
実は児雷也
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
六十一
さま
悪魔婆
お強
このゑやう
此画様は
第十三編
目の趣向
なり
お強が妹女
小園
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
はゞさのみ
ひろからねどそこの
ふかさははかりしられず
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
〽ぬしありとて所の
〽もいもこのふちは
おそなゝにかの玉の
おそなゝにかの丞
介はいかなる
ゆゑにか年十二
三のころよりしてかの
いけにゆきつりする
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
ことひと日をも
にかゝざれば命へし
十一分十分
じらいや
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
第十二へん
こゝに
にもなりしほどにをちこちよりつて
よ□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
ゑちごの王頸城郡敦関田村といふ所に
松ざき四郎太夫とよぶ郷士どしありゆみいる
おさきよう
ことにめうをえて領主かとす月かけどのゝ
はんぢうさへおほかたはこれがでしなり世つきへ
の男子ゑひとりありて玉の奴となん名は
よびけりかたゐなかのうまれににげなく
すがたいとくきよちかにてはやとしころ
まにもなりほどにをちよりつて
をもとめつまをおくらんといひよるに
四郎太夫のおもふようかれがはゝ
はとくに世をさりわが身さへ老
誠にいれば心かしこくいへばまか
なひそのうへに玉の介といつ
つゐのびぢよならではめとるまし
とのぞみければつまさへいまだ
えざりけりこのせき田よりあはひし
ちかきにあをやぎの池とよぶ口中へ
中ゟちゝをはじめん〴〵し
とゞめてかのいけにはぬし
ありとて人もおそるゝ
所なりほとりちかくよる
さへあるにつりすることは
きはめてあしくとゞまり
玉へといけんなせども
すぐれてにうわのうま
れながら此ことはいゝ
たびいへどももちゐる
ことのさらになければ
一はてはそのまゝうち
すておきぬかくて玉
の介が十八といふ
年あきのもなか
のことなりしがほさく
といふ下男にさゝ
えもたせかのあを
やぎのらけにゆき
れいのとほり
つりをたるゝに
とりわけその日は
えものおほく日
の入はつるもしら
ざりしが山ちの
かねいけ水に
ひゞくにしらで
よう〳〵心づき
ありどうぐ
一とりおさめ
さかもりはみるだにさびしくはん
はにいはず玉の介がそばにゐより
おもひありげにもてなすうちわきへし
かくりじたゝする
内にか一月秋山
一のはにさしいつを
いけのおもにかげ
うつりくさむらに
すだくむしのこゑく
そのながめいふべくもあ
らねはふたゝびさみて
ひらかせてたるふたり
さしつきゝれつやきよう
にいるそのをりからいづくより
〳〵きよりけんすがたきはめてうつ
くしく二八ばかりとみゆるをとめの
かたはらにたゝずみて〽とのこばかりの
べるにわらはがしやくして
まゐらせんといとなれ
なれしくとりもつにぞ
ふたりはなにとこゝろも
つかず玉の介もうちよろ
こび〽よきそりにこそ
き玉ひけれこゝらに
みなれぬかたなるに
いづれよりおはせしと
とへばむすめはうちゑみつゝ
くし〽わらはが名はもくずとよひ
はゝとふたりみやこよりちかごろ
きたりしものとばかりところをもあらて
四月廿一日
つゞきしかのほさくはいたく
ゑひてかたへのしばふに
しめてかたにて
たふれふしせんごもしら
柱の意筆
ぬたかいひきをよき
をもなりとかのむす
夏芋計進
めはおもはゆげにいひ
だすよう〽きみは心
蘭之兵理
もつき玉ふまじわら
下野村
はゝ日々にきみがすが
二月一日
たのいけにうつるを
みるごとにそのなつか
ますかつ
しさいはんかたなくゆめ
うつゝにもわすれかね
こよひはこゝまできたりし
ならふびんとおほし玉ふ
ならひとよのなさけ
をかはしてたべとうち
なげきつよりそふにぞ
心の友はほうぜんとし
問念
総病仏帝
麦根数一
一十一月五十一日
〃
心うかれてこひ風の
わたりにふねをふき
よせて人目しのぶのくさ
まくらこのあをやぎの
いけよりもふかき
ちぎりばかはせしが
ときのうつるにおど
ときのうつるにおと
ろかれじも男を
ゆりさましつきぬ
なはもにこゝろ
のこしてこの巻へつゞく
もつゞきわがやを
さしてかへりしがこれよりして
かのむすめは夜ふくるごと
に玉の介がねやにしのびて
かたらひをしるものたえて
なかりけりかくて玉の心は
あぐる春よりやまひはなに
ともわかたねどもこゝち
あしくてうちふせしが月日だつ
にしたがひてその身いたく
やせおとろへちくべきとも見
やせおとろへいくべきとも見
夜ごと〳〵にかよふことはじめや
ごとくはてはひそかに人もしり
いとあやしゝとおもふものから
ち四郎太夫にかくとつぐれは
ぢやう太夫にかへといふれ
ちゝはこればおごろきて玉の介を
せめとへどもさらにこれをいふ
ことなければそのしのひくるところ
を見きはめなにものなるかたゝ
きんと夜ふけてひそかに玉の介が
ねやちかくうかがへばうはさにたがは
ねやちかくうかゞへばうはざにたがは
ひとものをとめわが子のねやに
しのびぎてひそやかにかたらふさに
なりみゝをすましてこれをきけば
玉の介がこゑとしてふたりきとを
ようわらはもきみがたねをやどし
はや月ごろをぶるなれば
えぬほどなりなぼかの世は
ちゝもしりいたくこれをせめとひしともの
かたりつゝうちなげ〳〵ばかのをとめも又いふと
紀雷也十二
□此ふらゟ
うみおとす
もちか守べし
此うへはわがれむ
かたへもろともに
きたり玉へと
ひたすらにす
むるさまを□
田四郎太夫は
きゝをはり心の
うちに夜へ
さるにてもあや
しきていなり
そのゆくさきを
そのゆくさきを
たゞさん
となほ
身を
ひそめ
うか
かふ
内に
やこゑの
鳥にふた
りはおど
ろき又
あすの
夜を
にはにおり
たつゆゑ
ひそかに
あとをし
たひゆけは
あをやぎが
らけのほとり
にてかき
けす
ごとく
ちぎもつゝ女は
「つゞきおもふよう
みえずならぬ
そのようすを
とつくとめ
とゞけさて
こそへん
けにまき
れなしと
わがやにかへりてこそ
やかに蟇目嫁のゆみ
矢したくなしその
あくる日をまつ
たりけりかくて
ほどなくその夜
もふくればじこく
をはかりゆみと
矢たづさへかしと
をさしておいふ
うか
□□□□□□□□
がひよる
それいの
とほりかのへんげ
〽はしのびきたりて玉の介
としめやかにかたらひしが
なにとかなしけんゆふへに
かはりてうしみつともおぼ
しきころはやかへりゆく
さまなればさてはきつせし
ものなるかやはかこよひばし
すゞさじとあとにつきて
十五日
同百七十一
□□□□□□□
上之
助
あをやきよ
青柳
池へ
じゆすい
入水
な
す
同
太夫は心の内におもひよすることや
「アゞきにはかに一天狗かきくもりやしやう〽やせんかたなくころまとはとゞまりけりこれかのおろちがうちみの
山くりしんどうおび
たゞしくみる〳〵くろくも
たちおほひ女がかげを
かくす所をくもまを
がくす所をくもまを
めあてに二の矢を
つがひふたゝびきつて
はなしければ又手ご
たへぞなしきりける
ねんほさくがひにくにわけいつておさなまをたすけさせのちに
うらみをむくへるなりかゝて四郎太夫はさと人にいひつけおろちの
からはやきすてさせ玉の介にさたばしすな
とかなすうち
夜あけてみれば
いけのおもばくれ
なゐとへんじさも
おそろしきひとつのおろち
うなしよりのんどにかけいまひと矢は
ひだりのまなこをのぶかにいられてうか
みてありはやくもこれをきゝしりけんかない
世のものをはじめとしてさと人らもつどひきたは
このようすをみて四郎太夫のゆみいわざの
すぐれしをかんしんせぬはなかりけりかくてまづおろ
ちのゑがいをひきあけてみばやとてきもふとき
わかものども大ぜいかゝりてよう〳〵といけより
うへゝひきあぐればげにいくと
せるへたりけんからだは松の
こぼくにひとしく一
たあまりも
あらんほどなりことに
〽そのはちふくだみてなに
をかのみしごとくにみえけり四郎
よゟせんかたなくころすことはとゞまりけりこれかのおろちがうちみの
からはやきすてさせ玉の介にさたばしすな
とん〳〵の口とめなしおのれもそしらぬ
ていにてありしがたれかつげけん
玉の介の此ことをとくしりて
世におもなくやおもひ
けんその夜ひそかに
いへをぬけいであを
やぎがいけへじゆ
すいなしつひにむなしくなり
すいなしつひにむなしくなり
ければちゝ四郎太夫をはじめ
としてかないのなげきおほかたなら
ずよう〳〵しがいをいけよりひき
あげなみだながらにのべにおくりぬ
ほさくはかのおさな子をあはれむごと
わが子のどく玉吉とその名をよむ
こよしこにもらひぢなしたんせい
なくしてそだつるにちゑづくこともいと
はやくそのおもざしさへ玉の
〽も介にいきうつしのよう
心なれば四郎太夫も
いまはなか〳〵ころさんと
おもふねんはうせてわが
子のわすれがたみぞと
心におもひこれをみて
はなげきをわするゝよみ
がとなしぬかくてはるおき
あきくれてたま吉五才に
ありけんたれか此はらあばいてみよと
ありけんたれか此はらすばいてみぶと
いひつくれどもたれひとりわれこそせん
といふものなくてめん〳〵にゆづりあひしが
いつも玉の介ともろともに此いけに
つりしたるほきくはひとりすゝみいで
おのれがこれをさいてみんと山がたる
おのれがこれをさいてみんとまたく
ひきぬいてのんどの下につきたてゝ二尺
あまりたちわればもののみしにはあらず
ゑて胎内部に子をやどせしなり
ほさくはこれをとりあげみるににんげん
の子にいさゝかたがはずたゞかたより
世にかけてうろこのごときもの生此
たりうぶごゑ高くあぐるほどに
みな〳〵ふしぎとみるうちにも
四郎太夫はむねにこたへさては
ゆふべかのへんけがことばにたかはす
たまの介がたねをやどせしものなる
かとおもへばいとゞあさましく
かゝるものゝせいじんせは又いかなる
わざはひをかなすべしころすに
しかじとおもひしかばその小児
しようこれへおこせころして
すてんととらんとするほさくは
これまでかの水子をなにこゝろ
なくだいてありしがこのときしく
たるおろちの口よりいちどうの
白気はゝたちのぼりほさくがふと
白気はゝたちのぼりほさくかと
口左ゟしゆじんの手を
はらひのけてなみだをうかめ
たとへおろちのはちよりでる
とも見玉へかたちは人にかはらじ
此子をたすけ玉ふとも
なにかたゝりのあるべきと
いだきしまゝにさらに
はなさずつびにいへ
だきかへれば四郎
太夫も
右へ
ころへとびいりしに余人壮のめにはさら
にみえすおのれもこれをつゆゑられど身のけよだちてそつとせしがふしぎ
なるかなかの水子をみるにふびんさしきりになりとらんとしたる「口中へ
なりけるがそのうまれ
つきちからすぐれ
かせたけも高く
よの小児引に
の十才ほどの
ものとおなしく
心あく
までふと
ければ
四郎太
夫も心に
てつしわが
女子の
ごせや
かの
おろちが
しゆりけになして玉はれと
とその名をかへちごとなしてちへおくに
そのすじやうをしるものはゑみわか次へし
あくとうをも
めつするため
さだめおなし国なるよね山
でらの住持しやらはさいはむ
しゆつけにせんとおもひ
に知音えなれば
ようずをうちあけ
これをたつみかれば
これをたのみかれが
へせいじんなしうへは
しゆかけになして玉はれと
ほさくをそへてかしこへおくればか
〳〵じゆうぢはこれをあめかりてゑみ
とその名をかへちごとなしてちへおくね
児雷也十二
つゞぎとはよばずしてひそ
かにへびわかといひしとなん
とゝせはゆめとすぎゆきて
心ゑみつか
□□□
の女口にの
◑印ゟ十六才になりけるがいよ〳〵よからぬ
おこなひつのりものぬすむことをはなはだこの世
みどうしゆくのものししようのものなど申
やゝともすればかすめとるゆゑ人〳〵とちへて
こらさんとすれども大力なればなか〳〵にち中
はせん方つきひそかにほさくをまねきよせいけん
せよといひつくるにかれもふかくかなしみてゑみ
わかをこかけべまねきなみだをながして
いひけるよう〽人なみならぬし
すじようゆゑいまゝで
ふかくつゝみしがまこと
じみのものゝ手におよばずじゆうちもいまも
女たましひに
うまれ玉ひ
おんみが
うまれ
ものなるかなにとぞ
こゝろをとりなほし
こそと玉
ぜんしんになり玉
のぬのことおろ
へとしんじつみえ
ちがこと又四郎太夫が
いけんなせはゑみ
□□□□□□□
これを射じよりおのれが
わかはきくうち
にめんしよくかはりまな
そのはらをさいてゑみ
ちばしりほのほのごと
わかをとりあげしまで
かしむかしをくはしく
ありしむかしをくはしく
かたりかくいんえんあるかげごとにへびわかなんどゝ
かたりかくいんえんある
身のうへゆゑにしさいで
身のうへゆゑ四郎太
どのも心をつくししゆつあらんとおもひしにさる身のうへと
どのも心をつくししゆ
けにせんとはし玉ふにきくからはしゆつけをせんことおもひもよら
そのいましめはつゆまもずこれよりはゝの身にならび人をくらふ
らで日々にあくじのつのる
といふもしぜんと地身じ成のじをはたらきあめがしたをわらし
せいをうけへぎおそろしき並ぎようなし人民財をなやまさん一ぎへし
つゞきまづさしあたつて四郎
太夫ははゝがためにはかたきなり
これよりまつざきのいへにふんごみ
四郎太夫をひきさいてそのいき
ぎもをくらひしうへいへに人だねの
あらんかぎりはころしつくさでおく
べきかとたけりくるふてたちあがり
ほさくはたゞあきれはて〽さるおそ
ろしき心にせんとていかで生じよう
をあかすべきこのうへははやせん方
なしそのあさましきはたらきして
人の手にかゝらんよりおのれに心のち
たまはれとてそばにありあふ
おのをふりあげうつてかゝればゑみ
わかはひちようのごとく身をかはし
〽こざかしきふるまひやいでちまつりに
おのれをうつてはゝがれいにそなへんと
ほさくがもつたるおのもぎとりかたさい
たほれふすこのありさまにち中じちうの
此印ゟしなにやらんさわがし
ければおきいでんとする所へ
ゑみわかはにはにすゑたる
手水ばちをひつさげ
ゆきふしたるうへに
うちまたがり〽はゝのおろ
ちを矢さきにかけし
うちみのほどをおもひ
しれといひつゝ石をなげ
つくればあはれむべし四郎
太夫はこゑだにあげず
しゝたりけりこゝちよし
よう〳〵におもひははれ
ぬとのゝしりつゝ又もんへ
ぜんへくるひいづるに
村のものどもかくと
きゝつけうちころせ
いけどれと八方から
さつくとうちこめばちけむりたつて
よりとりまくをいき
ほひするどくかけ
ものごともいちどうにさわぎたち〽ゑ
わかはらんしんせしぞしばれくゝれと
のゝしりつゝめん〳〵これをとらへんと
するにつねさへちからのすぐれしに
いかればこれに百ばいなしいかで人
手におよばゝこそ心きゝたるどう
しゆくの村のものをあつめしうへ
とらへさせんとしゆろうにのぼり
はやかねをつくをみてゑみわか
いよ〳〵いかりをまし〽そのかねやはか
ちらしはまべの
かたへいでたる
ころは夜はほの
ぼのとあけわた
りぬなほもこれ
をとらへんと
おびたゝしくおこ
きたるをりから
はるかおきの
かたより夜あみに
つかせじとかのほうしをしゆろう
よりとつてなげのけづりがねに
細手をかけてひきおろし
めよりたかくさしあげてむらがる
けのけ関田村へとくるひゆきぬ
○さればゑみわかはいかりたけつて
よね山でらをくるひいで関田村へ
いたりしは夜もうしみつのころなり
けんまつざきがいへのおもてもんかたく
戸ざしてあるをみるよりあたりのたいせき
をひきおこしとびらをめあてにうちつくれ
くわんの木はほつきとをれもんはさゆう
へひらけければそのまゝうちへをどり
いるにおとにおどろきめをすり
ながらたちいづるしも男をそれと
みるよりとびかゝりくびひき
ぬいてなげすてつゝ
けんくわんへかけあが
り男女娩をさか
今へなけいだしざゝへるものをはりのけ
はずみあたる
いでしものと
みえてりよか
せんいつそう
こなたを
ものを
くらひ
ころし
さどがしゆ
ふみころす
四郎太夫が
ねまはおく
ふかくたしかに
ものおときこえ
ねども此印へ
よめも
身を
おど
らせ
その
まゝに
せんどかは
うみへ
ざんぶと
とびいづて
かのふね
めあてに
およぎよる
それとみて
なにかはしらねど
あげさせじと
かひふりあげて
うたんとするを
身をかはしてしつかと
とりふねへひらりとし
とびあがりりようしの
えりがみひつつかんで
うみへざんぶと
なけこめばつぎ
すみちからあくまですぐれしゆゑあまたのぞくをわが
手にしたがへおろち丸と名をあらため
おきゆくくわいせんかゝりふねにもつおほ
しとみるときはのりうつりてこれを
しとみろうきはいりうへゝてこれを
うばひあるひはくがにもうち
あがりとむいへにおしいりざい
をかすめことに蛇身心の
ぜいをうけつぎ陰心心
とみるときはうばひとつて
山塞さいへつれゆきほしい
まゝになしければたみの
なげきおほかたならず
くに〳〵のりようしゆより
からめとらんとなすといへども
あるときは山にひそみまた
あくまでふかければみめよき女
世をひたすらにさはがせけり
あるときはふねにすまひところさだめず
わうぎようなせばとらへんとするにたよりな
おしたてゝおきのしまねのはるかなるさどのかたへとこぎゆきけり
○ゑみわかはさどへおしわたり真野峠やまのおくにかくれ
〽つぎ〽おひきたりしものこともはあれにがすなとあせるうちそのまゝろびようじ
○この
おろち丸が
種員作
さどへわたりしは
一初へんにみえたる
じらいやがしなのゝくに
豊國画
ねずみのしゆくをいで
たる年とおなじころ
見たまふへし
○こゝにいだせるは
三のまきの原ぐみ
なり
浄書
金川
兒雷也豪傑譚
廿四編
廿五編
廿六編
柳下亭種員作
一雄齋國輝画
嘉
永
七
寅
嘉永平甲甲甲甲甲甲甲甲
馬琴作
小女郎蛛怨麻環
国芳画
三編読切
新編金瓶植
十編揃
馬琴作
豊国画
小倉百人一首
極ざいしきすり
一小本壱冊
一雄斎国輝画
児雷也豪傑双六
右双六は草紙のまゝを
初へんゟ廿編迄のうち
画くみのよろしき所を
元り美しく仕立候間
奉求め奉希上候
芝神明前
甘泉堂版
一柳下亭種員作
一陽斎豊国画
下冊
児
雷
也
□□□□□□□
豪傑譚十二編下
柳か亭作
一陽気盛
甘泉堂飯
ありしさらしなのそくぢよ田ごとひめはみゆ
きのすけたかなほとおんなかことにむつ
ましくしなのぢにはたへてなきうみべも
やかたにとほからねばをり〳〵ごとにご
ふうふつれだちこゝらわたりのはま
へにあそびはるはながみねのさくら
がりあきはみたちに月のえんほ
たるかるゆふべゆきみるあしたそで
をつらねてたのしみ玉へばつきべの
人〳〵しもぐまでこれをみるもの
ごとにごきりようといひおんなかと
いひよきいつつゐのごようふやと
うちやまぬはなかりけりけふしも
やよひはじめつ方野角部の
はまべにしほひがりせんととも人
あまためしつれ玉ひかのいそに
まくうちまはしおほくの女中に
よひひろはせごふうにもろ
ともきようにいりひめあす
ゆうらんなし玉ひぬさればかの
ゑみわかはおろち丸と名を
あらためさどのまのやまに
よくれすみさま〴〵あくじを
はたらきしがけふこのちそに
のりようしなどがおきにいでたるようにみせつぎへ
○こゝに又さいつころ月かげ家へえんぐみ
みゆきのすけるやうふゆうきようにいづる
よしをかねてね下のつげけるゆゑさらばそのいへの
ようすもうかゞひをりをみあはせうちいつてひとはた
らきせんものと小ふねにとまをおほひかけこのあたり
児留せ十二
うつくしとそゝろだちからびじんは
よのなかに又ありともおもはれず
いでばひとつてかくれかへつれ
ゆきおもひのまくにたのし
まんとひそかにくがへあがりし
がけいごのものゝふおほぜい
にてうばふべきすぎも
なくしばしがあひだ
ためらふうちいりあひ
のちかづくにそはやごき
くわんとともびとうな
がしかごのしほうを
うちかこませやかたを
うちかこませやかたを
りようしゆのうちぎみ田ごとひめにこゝろ
をかくるにつくきくせものうごきな
せそとこゑかけられおどろき
ながらふりかへればなか
あみがさにおもてを
つゝみしのびでたち
のりつはなさむ
らひおろち丸は
それとみるより
〽こゝろにくゝもよくしつたり
もとより蛇身此の性をうけあくまでらん
しんふかければたちまちにけそうなしあら
さしてかへりゆけばおろち丸はほうぜんと
手にもちしものうしろひしごとくかごのゆくかたを
みあくりつゝうつとりとしてたつたるうしろに
田ごとひめの女中にまじりいそべにたちしすがたをみて
〽いゝきかのふねのうちにあつてをるのようすをうかゞひしが
いふにもおよばず
ゑちご一国跡もでにいりなん
田ごとひめめ女中にまじりいそべにたちしすがたをみそうゑちば二王路もてにいり五
さある時はなんぢとにゝん
これをわかちて
りようすべし
いひさとせば
おろち丸はにつことうち
ゑみ〽よくこそおもひたゝれ
たりいふまでもなくかとうど
とろめちからを
あはせてことを□
ごにちのさまたげいけてはおかじとたちかゝるを
おしとゞめ〽はやまるべからずいふことありといひつゝ
あたりをみまはしてこゞゑになりてさゝやくよう
それがしは月かげけのけらいいがらしてんぜん
たけとらといふものなりわれにとしごろ
のぞみありてみゆきのすけをおしたほし
月かげのいへくにをうばはんとはかれども
よきかとうどをえざるうへはまおぎ
なみのしんといふおいぼれめがさま〴〵と
なみのしんといふおいぼれめがさま〴〵と
さまたげなしいまにおいてことならずされば
このほど世上世上世上世上さにさどのくにまの
山におろぢ丸といふとうぞくすみ
力あくまで人にすぐれぬ
力あくまで人にすぐれば
おほくの手下もしたがふ
よしかれをみかたにつくるもの
ならこれにましたるかとうど
あらじとおもひしゆゑに
かねてとりさどへ
しのびをわたら
せおきげふこの
はまへなんぢが
きたるもわれはとく
よりきゝしつたり
をりこそよけれめん
くわいせんとかしこの
ぜんよりうかゞへば田ごとひめの
なればけそうみしゝとさつせしなりそれ
がしにちからをあはせみゆきのすげをうし
はやしに身をひそめさい
すがたをみてよねんなきようす
がしにちからをあはせみゆきのすけをうしなひなば田ごとひめは口此本へし
かひらくにくろこま山に
たてこもる
なればつぎ
兄雷也十二
●●おろち丸は
かひにしこみし
かたなひきぬき
きりさげてふた
たび人めにかゝ
らぬうちと
わゞきしとほからずしてかしこへ
おもむきおんみがので
みもかれにうちあけへし
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
……………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………
うなづきあふて
てんぜんは
はまべつたひ
しめしあはせてあは
にたちされば
よくはしなのゝりようしゆ
ころころさはふね
よくはしなのゝりようしゆ
にとひのりて
さらしなけもたてはさ
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
みてほろぼさんと
いふにてんぜんかむ
りをうちふり
りをうちふり
きをくじくと人ごぞつてうはさせりすでに
いつぞやかまくらのじようしひきのくらんど
といつはつてとうけへいりこみ月がたの
にとひのりて
おきのかたへと
こぎいでぬ
○いそによる
〽かねてきう
ちんさら
しなげ
にはたか
さごゆみのすけよし
とうとてちゆうすぐ
れしろうしんあれば
たやすくははからひがたし
まだそのうへにとうごくの
めうこうざんにかくれすむ
じらいやとよぶものありて
ぜんにくみしよはぎを
たすけ内
□□□
うちおとすいまいち晩のたゞよふところをのゝ
なみまつふへ風
ばひとりそへさにやかたをたち
のきしそのわざきたいのよう
じゆつありかれもしのぞみを
さまたけやせんとうちあん
すれはおろち九〽われもかねては
しがきゝおよへどかのじらいやと
いふやくはかまのじゆつをほどこすとる
さすればわれにあふ時はその状子
いたづらにきえうせんいまにもきへ
つにであひなが手下につくるか
さもなくばくびひきふくの
ふたりはすぐさじかならず
こゝろやすかれといふにてんぜん
いさみたち〽たゞこのうへはすこし
もはやく月がげけをほろぼさん
はかりごとこそかんようなれさし
むかひなるさどゑちごろかひの
つできふなだよりしのびをもつて
はからんとらひつゝたゝんとする所に
おもひがけなくこかげよりあらはれ
いでしふたりのくみと主家しやらを
ねらふいからしてんぜんいち
にんはしよこくをさわがすかい
ぞくのちようぼんおろち丸とく
ぞくのちようぼんおろち丸とく
なはかゝれとくみつゝをにゝんはおどろく
けしきもなく身をかはしつゝなげのく
れば又おきあがつてたちかゝるをてん
ぜんすかさせぬきうちにくびをはつし
そはみやうじんの一つぎへ
ことさちにひめのびようき
いんをがたのけいづふたしなを
へついてこれも又ちぞ
へつたひにすきゆき
つぎの原とき
〽つぎのゑとき
されば又田ごとひめは
のほかにはものゝ
おとだになき
はまべにたてゝ
つちどうのうち
よりいづる女の
じゆんれはいまの
ようすをきゝ
しりけんうちうな
やよひすゑのころより
しておんこゝちすぐれ玉
はずいやくはもとなり
かぢきとうさまへに
なすといへどもつゆほど
もしるしなげれはひとべ
こゝろをいたむるなかにも
おんさと方なるさらしな
けにはちゝぎみはゝぎみ
をあんじ玉ひてゆみの
すけがむすめてる田をして
かしこへみまひにこさるゝ
はしにべつに又いはするよう
ひめのびようきをいのりの
ためしんしらのいちのみや
少雷せ十二
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
のゞき
はたやり
らにめいじ
みかくらを
そうせしに
ゆたてのみこ
につきていふ
ようこのわづ
らひはものゝけ
たゝりにてひて
なす妖麻是よう
ばんわざはひを○此印へし
らびはものゝけの
にふかくしうしん
のものゝなすわざなれば
くすしのちからにいかでおよ
見雪丑一二
さきたつて
かしこへさとこ
はやしゆつ
たいのにちげん
◑此印より
なりすこしもはやく
とからせてい
さけんとならば
世にたぐびなき
めいけんをふしどに
おいてまもりとせば
たちどころにせん
くわいすべしとあら
たのつげのさむらびき
この義をはからせ
玉へやとふた方より
へげたるごとくてる田は
いさいにいひあぐれば
とりよせて田ごとが
ねやのまもりとせん
このことちゝぎみはゝ
ぎみによしなに
つた命せよとて
やがていとまを玉
はりければてる田は
おまへをしりぞきて
中かうせきやにはゝ
ぎみよりひめぎみ
をとはせ玉ふをつぶさに
みゆきのすけはかくと
きゝて〽そはやすからぬ
ことになんされどもさい
はひわがらへにでんらいなき
めいけんありやまとの
住人ちやりあまくにが
きだいあげし
つげてその日のうちに
しなのをさして
たちかへりぬ
かくて月かげみゆき
めいわんありやまとの
しんはまおぎなみの
しんをよひいだし
たんとう
さいつとろかまくら
にてやき
なるかたなやばん
はにゆ
ゑもんが
うへ
とぎに
し
とて
つきへ
ぜんと
くわつゆのかた
ちあらはるゝ
ゆゑをもて
くわつゆ丸と
よひきたれり
このほどそれを
とがせんとて
かまくらゆきの
下のちようにん
なるかたなやはん
ゑもんといへる
ものはもの研成
ことに妙をえしと
かねてよりきゝおよべば
此印よりとぎの
一料りよなりとておほく
のこがねをいだしあたへ
その夜はこゝにやどる
ほどにばんゑ
もんはいふも
さらなり
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
○蛞蝓は
すなはちなめくじ
のことなりこれより
のちの本文にも
十一
□□□□□□□□□
おほ〳〵この名をいだ〳〵
すことあれはよろしく
それと見
玉ふべし
□□□
□□
わたしたる
くわつゆまるの
たんとうをとく
もちかへれといひ
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
つけ玉ふになみの
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
しんはかしこまりて
わがいへにたちかへりしたく
さへそこ〳〵にかまくらをさして
のぼりけりなみのしんは夜を日に
ついでかまくらへゆくほどにやかて
ゆきの下へとうぢやくしてかたなや
ばんゑもんにたいめんなしくわきう
におんいりようのことありてかのたん
とうをうけとらんためにはかにたう
ちへのぼりしといさいのようすを
いひきかすにばんゑもんはかくと
きゝ〽はやしゆつたいのにちげんゆゑ
とぎあげてゆひぬごいちらんくだ
ざるべしといひつゝくだんのたんとうを
とりいだしてさしおくをなみのしんば
手にとりあげざやをはらつてとくと
みるにいかにもみごとにとぎあげたれし
ばふかくこれをしようびなしすなはち
むこの半そおはなもろともろともさま〴〵
これをもてなし片かくてそのあけの
さしてかへらんとむさしさがみの
あさばんゑもんらにわかれをつげ
かまくらをしゆつたかなしこしぢを
さかひなるしなの坂をとゆる所に
見るかむかひのかたよりして二丁の
女のりものをかゝせたびじたく
りゝしきさむらひ一人大ぜいの
ともびとをしたがへこなたを
さしてきたりしがなみのしんと
ゆきちがひつゝかのさむらひは
すゝみより〽ちかごろそろしの
とひことながらきでんはゑちごの
こくしゆたる月かげごのゝなん
みうちはまおぎうちには
おはさずやかく申候それがらは
しなのゝりようしゆさら
しなのはんちう北ふき
風平と申すものにいなりと
み平と申ものにいなりと
いふにこなたもたちとゝまり
〽いかにもきでんのおほせの
とほりせつしやはすなはち月
かげのけらいはまおぎなみの
しんに候がなにゆゑにこゝら
わたりのこりよごうに候と
とふうちかたへにかきすゑし
かごの戸をひきあけてたち
いづるものをみれははくはつの
ろうぢよといまひとりはとし
はたちにはみてざるほどのみめ
うつくしきむすめなり風平は
ふたりの女をなみのしんに
ひきあはせ〽これなるはらはねと
申でとうけの
ろう女此に候
なりいま
いちにんの
おとめこそ
さらしな
けのかろう
しよく
たかさこ
ゆみの
ずけの
むすめ
にてさい
つころおん
つかひに
ごほんごくへ
もまかりこしたるてる田
どのに候がこの所をよぎる
ことはきでんにおめにかゝらん
ためかまくらへとておも
むくなりそのゆゑはひめぎみ
のおんいたつき日々におもれ
ばへいゆをいのらんそのために
くわつゆまるのたんとうを
月かげどのよりこひうけて
すはのみやへそなへおきつきへし
児雷也十二
つゞき一七日のかぐらをそうすちゝぎう
はゝぎみふたかたのおんねがひ
にはありながらかのたんとう
ありながらかのたんとう
かまくらよりきでんの
ぢさんしたち
かへりをまつも
おそしと月かげ家へつかひ
をたてゝごしよをこひうけかまうへ
たちこえてきでんよりかのたんと
うけとりすゞにすはへおもむ
べしとおんつかひをこう
むらしはすなはちこれなる
ける田どの又そへやくはろうぢよいは
せつしやはうぢをけいごのやくといひ
をはりてみかへればてる田はやがて
うや〳〵しく月かげどのよりたま
ししよめんをとり
だしわたすを□
たんとうを
是ヨリ北武蔵国
是ヨリ南相模国
□□□□□□□
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
ゆうひつなるなにがしがふでよ
してことにはきみのかきはんさへげ
三の巻よりつゞきわかれをつげて
なみのしんはこしぢのかたへ
おもむけば三人はすはへとて
山手のかたへいそぎゆきぬ
〇人とだへたるむさしのくにほど
がやのやぶかげにあみがさきたる
ろうにんのろうぢよとむす
めにさしむかひひそやかにいふようは
〽ふるともにたいぎであつたろうぢよの
〽ふたりともにたいぎであつたろうぢよの
月かげ家のさむらひもまごとゝおもふてわたした
たんとうほねをりちんをさあわたすと
さしだすかねをろうぢよは
かうすてる田のとり有りいさゝかにせとみえねばこそ
□□□□□□□□□□□□
こりおし
ひらびて
いらふくらし〽この
かねはたつたに扨
こればかりのはした
がねでおやにふたり
がいのちがけのしご
とはせぬと
なげかへせば
かのろうにんも
むつとがほ〽さいしよ
よりのやくそくは十両
とそつちのきめそれに
いまさらふそくとは
さてはしごとをしぬいた
うへでわりやアゆする
あり〳〵とすへあれば
おしいたゞいて
まきおさめ
〽かゝるあかしをち
さんのうへばうた
おんつかひに
たちたま
じひつ
にてくわつ
てならめと
ゆまるを
あづかる
とのひと
ふでを
たまはらは
なほこの
うへのねん
いふにろう
ぢよはとり
あへずたびすゞ
りをとりいだしてる田の
まへにおしなほせばさら〳〵と
したゝめていだすをとつて
よみをはりくわつゆまるを
こる田にわたし所の巻へつゞくし
こゝろだな〽ゆするき
とはなんのこといふぼね
をつてたかのしれたはした
がねとはあんまりむごい
くわつゆまるとかたんとう
とかおほがねになるしろ
ものをたゞとろうといふ
そつちがふといかあとねだり
をするわしらがわるいか
ちよつとそこらできいて
ござれたつてこれより
だきぬといへば
じつは
かたりて
かう〳〵
こ
次
児雷也十二
つゞき月かげ
家へいつてでよう
かまだそれより
もこなたの
身のうへいぜんが
はむさしのもへ
だいやくみぢん
こつ平たね
なしと人にも
なしと人にも
しられたおさむ
らひあんまり百
しようてうにん
しへたげたもく
がわれかまくら
をぼんでんこく
みるもしがない
そのすがたくわつ
ゆまるのたんとう
も月かげ家の
みうちのひと
いがらしてんぜん
とかいふやつがくろ
こまやまのうら
ふじへたのんでよこら
ててるかげからいひ
つけられたその時に
百両といふかねを手
つけにとつたといふこと
までしりぬいてから
かゝつたしごととや
かくとめんどうなら
□ほいゑちごへゆか
国ともこゝからぢかい
かまくらのくわんれいのもへ
だいしよへつけにゆかうかさあへ
どうだとびつくともせぬたる
ゆすりにこつ平もせん方なく
しぶ〳〵ながらかねとりだしいふだけ
わたせばうけとつてひきかへにする
たんとうをとるまおそしとくわい
ちうにさしいれながらあみがさの
びもしめなほしあしばやにこの所は
たちさりけりむすめはあとをみお
くつてうちなみだぐみろうぢよに
むかひ〽よからぬことゝはしりな
がらかゝさんのいびつけゆゑそら
おそろしいかたりのあひずり
おそろしいかたりのあびすり
つもればやがてわがみのうへ
とうぞこゝろをいれかへてうき
よをすぐにわたるよう又ふた
つにはゑちごにてじらいやといふ
ぬすびことのためにおはてなさ
おうらみをはらしたいのが身のねがひと
いふにろうぢよもうちうなづき〽そなた
がいけんまでもなくあくまのおこはと
世の人にうたはるゝほどあくごうの
ありぬいたわしがからだわるいとしり
つゝいまさらにやめられぬのも
すくせのやくそくいんぐわ同此印へ
状
れたわたしがあねさんあやめさまの
一介不八といへは
児雷也十一
の
□□□
○一2
給いさいどをしたとのうはざをり
みわしもうちみがはらしたさともにしよ
とくをめぐれどもそのじらはやはつうまき
図此印よりついでに身の
うへのさんげばなしをきいて
たもわしがずつとわかい時
さる男としのびあひもう
けたなんしがあつたれどかまくら
がたへおやしらずにやつてから
はや三十年そのちにおつとを
もちうみおとしたはあやめと
そなたおつとはほどなく
きかて此にをさり
そなだはずつ
とちいさいから
みやこがたへうり
わたしこそのといふて
しらびよろし又あね
のあやめめめはゑちご
のにいがたくまでやで
きみけいせいのつとめの
うちいづれやらゆきがた
しれずそのちだん〳〵
ようすをきけば
じらいやといふぬす
人にめうこうざんへ
ともなはれつねには
ゆしかれが手にからあへ
からそなたがねんもあけもどつてぎて
みそれときゝあねのかたきがうちたいのぞ
じざいいまだにやぐへはしれねどもおもひ
つめたる女のいちねんやがてかたきはうたす
るとはなすにこそのもよろこんで
〽そのおこゝろのありながら
あくじのやまぬ
こともある
まいまた
ふたつには
ちいさい
とき人に
やつたと
いはしやん
すその
あに
さん
にもめ
くりあひ
ともにかたきをたづ
ぬるようといふうちひゞく
いりあひにおこはうそれとたち
あかり〽なにかのはなしはこよひ
のとまりでさあいつしよに
とむすめをひきつれきと
ある方へといそぎゆきけり
○このあくまのおこはといふは
さいつころうすいとうげの
ふもと討にてひめまつが
ふだりのごけとすべみさほ
けらいまつ平らをいへにやどら
せころさんとはかりし悪波女様也
布引神明
れてかんぬしはすゞ
よりさきにかしらを
玉川に
そへるぬのびき
ふり〽これはちかごろおそれみ〳〵
やまのふもと
このものすざいおやしろにたつたひとり
とりのこきれしゝおほしかゝこやらはずみの
のかたにいとかみ□
さびしみやゐあり
御供やうにされてたまるものかきんぢやう
さいはひこよひは女みの夜たとへたれがとなり
ゆふかたすぐるころなり
てもみやのうちになにがあるやらしれねはどら
所のものどもおほせいがなゝきづかひなしきあくごぎれとさきにたち
みなどや〳〵とたちかへるやく時うつる夜
半のころ川かみのかたよりしてたどり
きたるひとりのさむらむこのあたみ
たちとゞまりやしろをみて
うちうなづき〽あひにくこよびは
かきいるればひとり
しんの女みかはらの石に
庄やがこゝみいで
あるきにきさらば
きて〳〵みなのしゆ
ゝで夜あかしせんと
ごたいぎ〳〵このぬの
みやのえんにこしうち
ひきのしんめいさまは
ふはみやの元
かけれり火うちをとり
まいねんのとほりあすが
おまつりあけなゝつから
かぐらがはじまるところで
ごよひもそのしたくかぐらい
いしようをいれてあるあの
からひつをこゝにおきばんも
せぬのはあぶないものたれぞ
のこつておるまいかとらふにひとり
またさしいで〽はてたれかれとうちおどろき〽きでんはめらん
またさしいで〽はてたれかれと
ちほうよりばんはさしがめ
いだしたばこくやらしあたりなる
このはかきよせたきつくるをり
からこなたの川しもよりおなじ
でたちのさむらひかほかげめあ
てにたどりつき〽そつじながら
ひのむらんといひつたき火に
よりそへばいぜんのさむらひ
うちほどろき〽しんは
うちおどろき〽きでんはみぢん
こつ平どのなにゆゑあつてつぎへ
いはうよりはんはさしづめ
「此印より」いふやつがかまくらからもつてかへるとちう
○さしこむ手さき
をふりはらつてみが
まんまとかたりとりこれこゝにもつてゐるこれからおひへ
まへなしつまこふいろ
ぢさんなしうらふじいがらし両人からほうびはずつしりまへなしつまこふいろ
おもひのまゝきでんもこゝろをあらためてふた
にひきかへてよくに
まよふたをじかの
たむかひへもどりめされもし又それをとく
しんなくばうちふじへの手みやげに
ふえ八くきの
ぬすんだちやいれをとりもどし
ねとめんと
ひつくゝつてつれてゆくとつめよれば
きりかゝ
きりかゝ
ゑせりとらひ〽いやおれよりはそつちに
まの
あるそのたんとうをみどもにわたせか
こなため
一月かけ家へもつてゆき原ちごしな
しので両手にほうびといひつゝ
みぢんこつ平がふところへ
ともに
するしよの
ふかで石に
つまづき
○つきだす
しらはにあば
ちをぬはれ
うんとばかり
にたほれふす
ときにしらぬの
ひきちぎり
あらはれ
いづる田
し平がたほる
ところをふえ八が
とゞめのかたな
さしとほし
あたりにおち
ちるたんどうと
ちやいれを
とらんとかゞ
ぐるうち
うしろに
たてる
ふるみやの
こゝに
□〳□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
たてこのちやいれをさしいだしそのほうびには
〽四その人は
くわんれいけへきさんのことをたのむとゝろといふに
羅綾かより
こつ車かむりをふり。そればきでんににあはぬふんべつ
このころ平はそれにひきかへおほだはけのくわんれいめに緋のおほとち
とがめをうけてろうにんなしゑあんにくれたるそのをりから
月かげ家のけらいなるいがらしてんぜんたけとらがうたふし
くたゞき
どのへたのみのみつじ田ごとひめのひようきにつきなくてかな
かなはぬくわつゆ丸のたんとうはまおぎなみのしんと▼此印へし
半臂をふ
つきへ
天尉
つゞきちがたなめてにひつさげて
しづかにみやをくだるさまはこの
ぬのひきのしんたいかとおもふばか
りのいでたちなりをりからきしに
つなぎたるいかだのほやをはねあげ
てとくよりうかがふせんどうが
てとくよりうかがふせんどうが
なりもみがるにしりはせをりきしへ
ひらりととびあがればかしこの鵜舟
哥のうちよりもとまおしのけてひと
りの乙女女とじやかばつたひにかはら
におりたちみ方がもながらかゝぐり
つゝしがいのかてばによるとたんさはる
手さきにうちおどろきまたひき
きがつてみがまへなすところもなにし
むさしのやはやせさかまくたま川
のなみのつゞみにこずゑふくまつかせ
のおとことににかよひきしのじや
かでにすだくなる川鹿かのふえの
かごにすだくなる川鹿じかのふえの
ねもすみていとせいもようともの
すごし又たちかゝる三人は手さきを
はらひつつけいもつしばしがあひだ
いどむうちみやよりちでしくせもの
をかげのごとくにしゆごろすおろ
ぢのかまくびもたげとびかゝればかの
せんどうはごたいもすくみはたらき
じゆうならざるありさま又せん
どうをまもるとみえし墓北の
まなこをらからすさまにおとめは
しせんと身もすゝめば女がたいより
しあらはれいでしさもすさまじき
ひとつのくわつゆくせものめがけて
のたりよればかれはたちまちめも
くらみ足もしどろにみだるゝ
ようすかれにすぐれてこれに
およばずこれにまさりてかれに
おとるこれぞよにいふさんすくみ
しばしごかくのあらそひなりしが
せんどうのふどころよりとりおとし
たるいちくわんをかのくせものが
ひろふまにせんどうは又ふえ八が
おとしゝちや入ひろひとるおとめ
はこなたにこつ平がすてたるたん
とうとりあぐるをにゝんの男は
さゆうよりかゝぐりよつてとらんと
するこなたはやらじとあらそふ
うちうしろにそびえし殿のびき
やまのみねにあたつてあまたの
人ごゑてんでにたいまつともしつれ
こなたをさしてくるありさま
これなんよひにからひつをになひ
きたりしさと人ちがはやじんじの
こくげんなればみやをさして
きたるなりそれとみるより三人は
みとがめられじとおもひけん
ゆくへもしれずたちわかれぬ
ゆくへもしれずたちわかれぬ
○さればはまおぎなみのしんは
さらしなけの人〳〵にたんとうを
わたしてよりいく日もあらで
ゑちごへかへかるにさきにかくと
つけけるゆゑちやくしろく三郎は
とくよりして城下そうはづれに
まちうけしになみのしんはかざに
うちのりこのところまできた
りしがなにとかしけんそのまゝに
かごをかたへのもりにいれさせ
けらいをのこらずとほざけければ
ろへ三郎はふしんながらほどの
そばにさしよつて〽ゑんろと申
だいじのおつかひとゞこほりなく
ごきこくはなによりもつてよろ
こばしゝとしとやかにのぶる
うち〽ろく三郎まちかねたり
とくこゝあけよといふこゑもいと
きづかはしきようすなればこゝろ
もとなくかごの戸あくるになみ
のしんははらかききりぬの
もてこれをまきとめたれば
おどろきあはてかいほうなし
〽こはなにゆゑのごせつふくと
いふにくるしきいきをつき
〽なんぢにかたるもめんぼく
なけれど世にたいせつなる
みつるぎをたばかりとられし
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
身のあやまちやわけなる
せつふくといふにふたゝびうち
おとろき〽そはなにゆゑに
いづくにてとことばせわしく事
○とひかゝれば〽かまやう
にてつるぎをうけとり
むさしさがみのきかひ
なるしなの坂まで
きたりしにさらしなけ
のつかひなるたかさご
ゆみのすけがむすめ
てる田いまいちにんか
ろうぢよいはねならび
に北ふき風平といふ
三人のものにゆきあひ
わがきみのははんすは
りしごしよをいだして
これよりすぐにつるぎを
うけとりしなのなる
すはのみやへだいさん
なすよしごしよのおも
なすよしごしよのおも
てはみなれししゆ
せきよもいつはりには
あるまじとつるぎを
わたしてそのまゝわかれ
しなめくくにをよぎる
ゆゑさらしなけにて
とはすればさることたえ
てならとのこたへそれ
よりすぐにほんゆへ
よりすぐにほんごくへ
けらいをはしらせきゝ
たゞすにいよ〳〵かたりに
うたがひなしさつする所
かちうのうちにつるぎを
のそむものあつてにせふて
をもてわれをあざむきかたり
をもてわれをあざむきかたり
とらせしものなるべしこの身は
ふかくの名をとりてこのまゝに
はつるともおんみはなにとぞ
たんとうをせんさくなしてあや
まちの申わけをなしてたべといふ
もくるしきしくはつくろく二らは
とゞめかねしむねんのなみだを
おしぬぐひ〽おこゝろやすかれ身を
こにくだきつるぎのありかはたし
かにもとめんして又せんぎの
手がうは〽その手がもはすな
はちこれとひとひらのふみとり
いだしこれこそてる田といつはりし
女がかきしものなればしゆ
せきもひとつのあかしとならん又
ふたつにはいまさらおもへばかの
ろうぢよとてる田といひしはおや
子なるべしものゝいひざまその
おもざしもよくにたりふたつを
しようこにたつねよかしなげかは
しきはうちぎみのまもりとなる
べきくわつやまるすこしもはやく
ありかをもとめさしあけくれ
よといふをりからこまにむち
うちいつさんにこの所へはせつく
ものあり七つく三郎はたれぞとつきへし
つゞきみればすなはちいがらしてんぜんなり
かくとみるよりてんぜんは馬よりひらりと
とんでおもつゝみのしんをねめつけて〽なん
ぢがしのべをひつとちへようすくはしく
きいたるゆゑすぐさまとのへごん
じようせりつるぎをうしなにうつけ
ものしばいくびにもなるべきをせつ
ふくとはまだしもでかしたいでこの
うへはくびうつてわがきみのごらんに
いれるといふよりはやくなみのしんが
くびをはつしとうちおとしひつさげて
ゆかんとするをろく三郎はなみだながら
とりおさめたきせつしやがねがひおぢ
ひにくびをたまはるようとすがるを
どうとけかへして〽たからをうしなに
だいざいにんほうむりとはならぬこと
このまゝあら野にとりすてゝとびや
からすの夕ぢきにするがふちう
ものゝよいみせしめなんぢもおたゝ
あるべきをそれがしがいひなしてその
まゝのごついほうはや城内かいうへは
たからせんぎもおぼつかなし
ちゝにおひつきめいとの
ともとかくごきは
めてはだくつろげ
すでにせつふく
なさんとする
にさいぜんより
〽申わけなきおちゆゑそのおとがめは
さることながらせめてむくろともろともに
かなはぬといひつく馬にうちあつてやかたを同し
こだちのかげに
ぶうんにつきたるこの身
きしてはせかへればろく三郎はしら
にくれがんぜんちゝのくびをうたれ
のめ〳〵みてゐるふがいゐさとても
種員作豊国画
およろすきゝゐる
しゆぎようじや
ありしがこの
ときにはしり
いで〽はやまる
べからずいふ
こと
ありと
かたな
もつ
手を
とり
とめ
たり
この
しゆ
ぎよう
じやの
なにをか
とくべし
十一日
浄書
金川
小栗十騎
金沢八景
照天松操月鹿毛
初編春風亭柳枝作
二編一雄斎國輝画
種久作
風俗浅間嶽
種員抜合
初編二編
国貞画
為永春水作
黄金水大盡盃
寿斎国貞画
初へん
二へん
三編
假名反古
一休草紙
五編六編七編出板
柳下亭種員作
一雄齋國輝画
地本草紙問屋芝神明前甘泉堂和泉屋市兵衛板
けん。
香
九
豪傑
評
十二篇
嘉永二戌
笑顔作
豊国画
巻春新刻
甘泉堂梓
狩
册
22
自来也豪傑辞
十三人
十四石
飛用
甘泉堂梓
児雷也一
豪傑譚
十三篇
榊下亭作
一陽高画
児雷之豪傑譚十三編
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
嘉永三
戍春
下
嘉永三年
戌の春新刻
豊田門人
久兵
児雷や
家傑
謹
弟
豊
種
国
十三篇
上冊
負
作画廿泉堂梓
赤眉の賊の赤本時代黄巾の賊の黄表帝の頃は稗史の頃は稗史の
即盗賊といへば黒袋に五枚草鞋どう郡集でも如法夜でも見違ふへと
防様はなき程なりしが当世形が一変して彼石川が音を発せた衛やつら
花の伊達模様袴垂の袴をさへ着て艶郎やら偸盗やらわか
らぬぬ形が流行きた所を狙て美圓垣大人が画組も艶なる義賊のいひ
我児雷也年々歳々評判のよしや作者は替るとも極て当ると前
祝は是張範が的飲めけど売込数編に大丈丈夫此上なしと他は心
に讃ぬ尭を吠たる盗。助がいぬの年の新著もの序文に悪の名
は挙ながらも善を勧る一部の大意佳児達の必読せん説
事を只管に冀而已
于時玄加永庚戌正月柳下亭種員誌
海賊張本
大蛇丸
越後国
名立浜の
義助
松崎が僕
穂作が
第なり
拾松が乳母
於筈
義助が妻
なり
両雄が手下の
衆財闘戦図
児電方眼標
大蛇丸方眼標
児雷也
捨碇綱八
久上風平
飛乗船大郎
二十一
大帆丸は
………………………………………………………………………………………………………
北吟襄蔵
○臭水阿文八塚原洞九郎
踊凡六
天雷七十三
偽児雷也尾形弘行四
実は大蛇丸が手下の
小嗅罹
地潜
黒夜又
地震の如
永久百首
たちぬはぬ
衣の袖し
ふれけれ
は
三千とせ経てが
狐もなりける
源俊頼朝臣
越中國立山の
地僊鼻流
仙女
勇婦
網手
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
二階二十三
勝
□□□□□□□□
□
ぬよすてひといづれをわかやとさだむるいへなし
じらいや第十三べんよみはじめ
こゝにふたゝびときいだすはまをぎかく
さくらはおもひせまりてすでにじさつを
いでなさんとするときはやしのかけよりはしり
らでやへばもつもをとゞむるものありおど
ろきながらこれをみればまゆひいでいろし
ろくゆうひにみえたるらばそくのそうなり
そのときにかのほうしはろく三郎にむかひて
いふよう〽おもひがけざるちゝごのせつふく
ことにたからのふんじつまでよにやす
からぬまがつみゆゑともにじさつを
なすへしとおもび玉子はざることろがら
いまおんみのはて給ふてたれかたかち
のせんぎをなしちゝごのおめいをすゝぐ
べき死はいつたんにしてやすしとふるき
ふみにもいふならずやこゝろをしがめて
しあんあれことにはうせしたんとうの手が
かりなきにもさむらはずとりをつくして
とゞむればろく三郎はかのそうにうやくしく
ればぞなし〽内にありがたきおんしめしこゝ
ろにてつしさむらふなりそもまづきそう
はらづれの方にてわれにめぐみのかくまで
あつきや又だんとうのありかさへこゝろ
あたりのありとのたまにそはいづかたにある
やらんありしよをきかせ玉はれかしとことば
せはしくとひかゝればかのそうのこたへるよう
〽このしたにやどりいしにゑしところきだめ
たうちのつるぎの手がゝりはせつそうこのほどむな
のくにたま川のほとりにてひそかにきゝえしことの
のくにたま川のほとりにてひそかにきゝえして
おんそらはこれよりしていづれのくにへつぎへし
ありいまがたちゝごのかいしやくなしたるいがらし
てんぜんとやらんがたのみにてかひのくにくろ
こま山なるうらふじさゑもんてるかけが
かねておのれのかくまひおくみぢんこつ平に
いひつけてあひづりの女とゝもにかたり
とらせしものなるべしかのこつ平がおのれの
いちみふえ八といふものにかたりしやうす
にきゝしつたりされどもふえ八こつ平
ともたからをあらそひいどむうち
なにものにかせるがいされぬその夜は
しかもしんのやみそのうぜものはさだ
かにしれねどたからはたにんの手にいた
れりいまてんぜんをせんぎなすとも
かへつてかれにいひかすめられおんみの
なんぎになりもやせんたゞ此うへは
かたりのあひづりにてんの女のゆくへ
をもとめちゝごのうらみをきよ
めしと人たからのありにもせんぎ
なしいへざいこうをなし玉ふがこの
うへもなきちゝへのこう〳〵たんきを
いだし玉ひそといとねんごろにとき
さとせばろく三郎もしすべかりしとゝ
かをたちまちひるがへし〽おほせにまつせ
しをとゞまいにゝんの女がありかをたつ
ねたんとうせんぎにこゝろをくだかんして
正八丙巳巳七十三
かゞきおもむき玉ふやそのおん名さへきかま
ほしところものそでをひかゆればかのほうしは
うちうなづき〽わが□はすなはちじようこん
うちうなづき〽わが名はすなはちじようこん
とよびけふはこしぢにつゑをひきあしたはつくしに
しゆぎようなすみはうんすいのさだめなけ
ればさしてゆくへははかられずえにしつきずはひぎをすゝめ〽〽こごみのけふきたりしもたる
ればさしてゆくへははかられずえにしつきずは
さいくわいせんといひつゝそでをふりはらひいづく
ともなくたちさればろく三郎はなごりをしさに
しばしそなたをながむかうちきいぜんよりかしとにふたつにはおもふむねをさん
かう〽おもむき玉ふやそのおん宿さへきかま□うはさありかのんはじんん
いのちをとることなどはつゆほどもなきものを
なにゆゑかゝるうはざあるかことのよしを
人ぐにつげいづれともそうだんせんど
しのびてこゝにきたりしとかたれば喜のすけ
ひざをすゝめ〽わがみのけふきたりしもさる
うはさのたかきゆゑてふべゑどの
ふうふのしゆうにつげしらせたく
ふためにはおもふむねをきん
しばしそなたをながむるうちさいぜんよりかしこに
ためぞといふに
おろくもてふ
ゑもたがひにかほ
をみあはせてもろ
ともにいふようは
ともにいふようは
〽ふうふのみゝ
へもそのこと
のとくに
いりて
こゝろ
ならず
またしゝけらいのおほぜいこゝにきたればしか〴〵のよし
さは
をいひしめしちゝがむくろをかきになはせそのばを
しほくたちさりけり
いまも
ふうふのものにあふところへかの
つるはしやの喜のすけもみろじ
ありとてきたりしかばをり
よしとうちつどひはん
七のいひだすよう〽この
ほどしよほうのとり
さたを人ぐはきゝ玉ひしか
おほくの手下をしたがへて
おほくの手下をしたりて
じらいやどのがしよこくを
めぐりとめるいへゝおしいつてざい
ひてさるゆゑにたみのなんぎいとお
くにべのぢとうだいくわんへう
をかすめ人をころしびぢよをうば
こゝのゑときこゝにかまくらゆきの下なるかたなや
ばんゑもんがむこはん七はある日ゆめのてふべゑ
がいんにきたりひそかにいふべきことありとて
くに〴〵のぢとうだいくわんへうつたへいつるとは
いはるゝ
とほり
しらい
やどのに
かぎり
てはふぎ
をはたら
く人なら
ねばこれには
ふかきしざい
のあるべしおもふ
にこれはかの人の
名をいつはりてあくじを
はたらくしれものあるに
うたがひなしと此てふべゑは
しおもびきはめぬ〽三の巻也つゞ
の巻よりつゞきししよせんこゝにあんざしていつまでものをおも
はんよりじらいやどのゝゆくへをたづね又ふたつにはそのくせもの
をびつとらへんとおもふなればちかきにおなれはたびたちせんるすの
ばんじはたやたりのしゆうにたのみ申スといひければ半七も喜
のすけもかぎりなくよろこびて〽いまにはじめぬてふべゑどのゝ
男ぎあとのことはきづかひ玉ふなにゝんのものがともかくも
あしきようにははからはじといふにおろく
もの
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
DNUNONLEE
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
十二丁目
一一〇、、、、、、、〇〇〇〇〇、、、〇〇、、、、、〇〇
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
いないのは
一同六十六分
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
一一六一一一一一一一十二
同銭一三
ぎり
あるあにの
じらはやが
ゆくへをたづ
ねたびぢに
おもむく
おつとがこゝろ
のいと
●たのもゝ
きを
よろこび
けり
かくて
ほど
なく
てふ
べゑ
よういを
とゝのへて
まづゑち
ごのくろ
こめ
やまに
いたり
一〇三
児雷也十二
つゞき
手下のもの
うじらいやのゆく
へをたづねそのうへにて
くにへをめぐらんと人〴〵にわかれ
をつげかまくらをたちいでけり
こゝのゑとき○ざればしやぎよう
じやじようらんひづく三郎に
〽かの男のありさまをみるにみのたけたかへいろ
くろくいでたちもいとりゝしくてむしやしゆぎよう
ともみゆべきさまなり両人たき
火のそばにゐよりてさま〳〵の
ものがたりをなすうちかの
ものゝふはたひそうのありさに
もをつくべみて〽いまなんぢが
ようすをこるにかゝるみやま
にまよびいりいさゝかおそ
るゝいろもなくそのうへじん
ひんこつがらもたゞものとは
おもはれずいかなるゆゑにて
おもしろき世のなかをおもひ
すていむがひなくしゆつけは
なしゝといとわうへいにとひ
かゝればそうはきゝてうちゑみ
つゝ〽そのおほせはさることなが
らわれらごときがなにをなす
ともうきよをすぐるは
いとかたしゆめてしゆつてしゆつ
けをとぐるならのち
一の世ばかりもやす
からんとはかなぎ
君をたのみにて
ぶつもんにいり
さむらひしとかた
ることばにうち
わらひ〽さる
わかれてよりほつこくしよくしよくをうちめぐり
こうづけのくにゝきたりしがめらぎさんへさんけい
せんとてかの山にのぼるほどになにとかしけんみちをうし
ないとしてよらちなりしたり
なひ山おくにまよひいり日はすてにくれはてければもし
やどるべき心やあると声のかたよりとおろすに
たにをへだてし
たいたて
はるかのむかひにひのひか
りみえければかしこへとてこ
ろさしよう〳〵にしていたり
けるにふるびたるやしろの
まへにひをたきて
ゐるものあり
じよううんは
これをみて
さらばわがみも
この所にてこよ〳〵
一ト夜はあるさん
とかの人のそば
まよひしたびそうなる
がこよひはこゝのみや
しろにていちやを
さんとおもふなり
つきてはおんみの
たき玉ふ火をも
かして玉はれと
いひつゝそばにゐへ
いひつゝそばにゐ
よりながら
にたちより〽みちゆみ
ふがひなきこゝろ
からたのしみ
おほきこの世に
十一
はたちまちににしきとかはりかどに
たちほうしやこめをつかんだ手に
らくありこのしゆう
うまれてしよう
がいそれをしらずに
はつるはいとふびんなる
「わがでしことなるならばあさのこな
きんせんはじゆうににぎり
こゝろにおもふびちよをいだき
まはりどしきみらいより
けんぜにゑようのごく
もんにいるきはなき
やとすゝむることば
のがてんゆかねは〽さる
玄師の世の女の
法師の世のなかに
ありとはさらに
しら
うけ玉はらず
もしやおんみはぬす
人のかしらなんどゝ
いふものなるかとおそる〳〵
とひかゝれば〽いかにも
なんぢがすはりようの
みのうへなちいま
よりこゝろをあらためて
とほりまことは
見写数十三
児鹿地十二
「つゞきわれこそ
ぬす人のちよう
ほんしかもその
名はかねてやきく
ひろゆきすなはちこれなり
らんいみようはじらい
やまことの名はをがた
とくざんはいして手下となりみの〳〵
たのしみをきはむべしとかたるをきいて
うちおどろき〽たてはおとにきこえたる
じらいやどのにておはしゝかさらばぐ
そうがひととほりとひまゐらせたき
ことのありおんみにきたいのじゆつ
ありて天地をつぼのうちにこめ
せんりのほかにそのみをかけるも
こゝろのまゝにし玉ふことかさる
うはさのまことにあらばなに
とぞわがみにそのじゆつ
をほどこしてみせ玉へと
つゝしみていひければ〽いか
にもなんぢのいふとほ
りそのわざはいとやすし
これみながまのよう
じゆつなりよのふし
ぎはまづおきて
いまたち所に
大がまあらは
なんぢがまなこをい
おどろか
じゆもんを
となへいん
をむすべば
しげれろくま
きゝはやしのかげより
あまたのおほがま
はひいでたりそのときに
たびそうはたきすてたりし
ほかけにてくだんのよまの
ありさまをみるにこれまことの
ものにはあらでつくりしかたち
ながら〽げに世のうはさにちかひなく
きたいなじゆつをみるものかなそれに
つきてはせつそうにもらざゝかのじゆつ
のさむらふいまのふしぎにくらぶれは
あやしとするにたらねともはいけん
なしへんれいにいさゝかはみせまゐらせ
んといふにかのものゑせわらひ〽わかなる
わざをかなすやらんたけのしれたる
じゆつなるべきがみせんと
ならばみてやるべし
なりければこゝろにおかしくおもひ
とくそのじゆつ
をほどこせよといひつゝちはほに
こしうちかくれば〽いまきじゆつをもて
たちどころにかまをあらはし玉ひたれば此印
七
此印より
ぐそうも又
それに
ならひ
かひるを
ひみせ申
きんよみよ
まへやといふ
よりはやく
ころものそでを
いだして
かきあはせかた
ちをあちためしゆ
のんを
□となへ
らんを
むすび
てきねん
すれば山
名古
介しき
りに
めいごとう
うち
なしかたへに
たてるふる
みやのうご
たほれ
さもすさ
まじきかまと
なりしゆ
ぎようしやを
しゆごするさま
にかのじらい
やはあきれはて
きいつると
みえたりしが
たちまち
まへに
しばしことばもいで
しばしことばもいで
ざりしが「さるにても
きたいの
よう
はいまゝでわれ
じゆつさて
をめ
あな
どりことば
をさけて
いようろうなし
かゝるきじゆつ
をほどこして
くちじに
きもを
たりけさせ
んこゝろよ
そも又
なんぢ
ちつはなに
もの
ぞその
ほんみよう
をなのる
べしと
つめよれば
につことうち
ゑみつぎへ
児雷世十三
いらき〽いしくもとふたりなんぢら
ごときになのりしらする名にはあら
ごときになのりしらする名にはあら
ねど人につたへるかたりぐさにつげ
きかせんずうけたまはれてんちを
とつてつぼにいれせんりのほかも
じざいにかけりいかればきじんも
おのゝきおそれゑめばしようにも
たちまちしたふさればその名は
なるかみよりなほとゞろきて
人もしるゑちごのくに
くろひめやまに
さるものありと
きゝつらんほん
みようはをがた
ひろゆきまた
じらいやとは
わかことなり
とくひれふして
三拝しさゝせよと
つきんをとつて
かなぐり
すて
←←
「此印より」とつてひきよせひきよせひきよせひき
つかみいはにうちつけたにゝ
けこみことぐくころじつくす
そのひまにくろやしやが
うしろのかたよりきり
かゝるをみをかはしさまもつ
たるやへばをちしようにはたと
うちおとしにげんとなしたる
えりがみをしつかと
つかんでうごかせず〽いま
なんちをふみ
ころすは
さどかしま
一蚊を
のむよりも
やすけれ
どもおのれちが
ともおのれらが
かゝらとあほぐ
おろち丸とか
いへるやかわが
くろひめの山
塞焼をうば
はんとなすうはさを
きけりとちのすむ
なるいはむろをきか
ねののぞむはかなはぬ
こととまのにかへつて
いひきかせよいでや
きじゆつのほどこし
ついでおのれをかしこへ
おくるべしと白ひつゝ
ちうにひつさげて
かのおほがまのせに
のればふたゝびおこるはやち
かぜくろもに
いづもに奇
ひきつゝ
まれ
しびや
心つにたちある
りしありさまは
げに百万ぎの
きたを
さしてぞ
とびゆき
ける
たのてきをも
とりひしぐべきいき
ほひなりかくてじらい
つぎのゑときこゝに又
やふたゝびいふよう〽さいつ
ころより世のなかにわが
名をかたつてわうぎようなし
人をがいしざいをうばふくせ
ものありときじゆゑなに
とぞかれをとらへんとすがた
をかへてしよこくをめぐりけふ
はからずもなんぢにあへりそも
又おのれはなにやつなりやととふに
となたはいろあをざせわなくきながら
おくれをみせじと〽ヲゝわれこそは
まの山にすむかいぞくのちようぼんたる
おろち丸が手下にてぢもぐりくろ
やしやかなりなんぢが名のたかきによつて
かりそめにこれをおそひぐみんばらを
かりそめにこれをおそひぐらんばらを
おびやかしおもひのまゝにあくじをなしゝに
このところにてあふこそさいはひおのれを
うつてこれよりはいよ〳〵まことのじらいやと
なのちんそれものどもとけぢすればいま
までかまのかたちをなしゝ小賊ぞく
どもはたちあらはれめん〳〵しらはをぬき
づれてじらいやめがけきつてかゝるを□此戸へ
ゑちごのくにくびきごほり
ゑちごのくにくひきこほり
名だちのはまにぎすけと名を
よぶりようしありかれはもとおなじ
くになるまつざき四郎だいふのこもの
にておうち丸がためにころされたるほさくが
じつのおとゝなりきようだいともにまづさきの
ふだいにてありけるがわかげのいたりにおなし何への
みぐしめなりしおとまといへるとひそかに
ちぎりをむすびしが人もしる
までになりしかば四郎だいぶはほさく
とはめりたゞなにとなく両人に
めらとになれよといはぬばかりにいさ
さかのこがねをあたへながのいとまをいだし
ければにゝんはなれししゆじんのいへをすご
すごとたちいでゝそれよりおとまが
ふるさとなるおなじくになだちにゆき
ぎすけはりようしをいとなみとなし
おとまははたおりいとをつむぎめうと
むつましくくらすうちあにほさくはゑみ
わかのためによね山にてむなしくなり
あまつさへこしゆうをはじめ
よね山
かしは出寄
今町
つゞき
つゞきいつけをつくして
かれがためにころ
されしよう
すをきゝ
ふうふおど
ろきかな
しめども
いかにとも
せんかたなくかの
ゑみわかがゆく
へをとふにいまは
がいぞくのかし
らとなり
まの
山の
おくに
すみて
たいせんを
かみにうかべ
ところさだ
めずあたを
なすとたしかには
きゝながら
いまば
なか〳〵
おのれ
どきが
かたき
なり
あだ
ちがた
さんねん
ながらおも
はずもあだに
月日をおくる
うちつまの
おとまはくわい
にんろし男の
子をまうけしが
こねをまつけしが
むづきのうちに
うせたるゆゑふうふ
ひたすらなけくをりから
くろびめ山にはじらいや
がすてまつをそだつるため
かのおとまのことをきゝうばに
かくへんといひおくるにぎすけ
こゝろにおもふようたとへこの身は
巳雪四一三
かれが
ために
かへりうちに
なるとてもいつ
たんおも□
さだめたる
こしゆうとあに
のあだがたき
おろち丸を
おろち九ぱ
うたずして
いつまで
月日を
おくるべき
とにいだし
つまをめの
わがみはひそい
さいはび
かにかしとに
わたり
つぎへ
つゞきおろち丸が手下となり
すきをうかがひかれをうつて
ひごろのうちみをはちさんと
こゝろひとつにおもびしめ
じらいやがきんさいへおとまを
うばにおくりしのちわがみは
ひそかにまの山にいたりおろち
丸が手下となり日ごとにかれを
つけねらひぬかくておとまは
ざんさいにありてすてまつを
たいせつにそだつることすでに
みとせじらいやかれがうしろみ
かなしゆめのてふべゑ喜のすけら
すけだちなしてすてまつが
ぢいばゝならびにふたおやの
かたきなるあらまきたろ九郎の
ぐんだざゑもんをゆゐがはま
にてうたせしのちゆみのすけが
方へおくりければおとまも
なごとをしけれどもすてまつに
わかれさんさいをたちいでふる
さとなだちへかへりてみればおつと
ぎすけはいへにあらずあたりの
人にとへどもしれねばかなしみ
岡しよこくにわたつてものをかまめ
人をがはすることおびたらしくあまつさへ
かひのくにくろこま山なるからふじさろ
もん又ゑちごのくに月かげけのしん
いがらしてんぜんらとこゝろをあはせ
さらしな月かげの物家たうを
たほあはよくはかまくらの
くわんれいさへほろぼさん
きもふとくもくはだてしがこは
とほきしまねにてそれこれ
たよりあしければゑちこしな
のゝあはひにひとしきじらい
やがさんさいなるくろひめ
大みそぢばかりの女をいち
にんくゝりあげおろち丸がまへ
かひのくにくろこま山なるからふじさゑにひききたりくちぐにい
にひききたりくちかだにいふ
ようは〽おかしらのきしづによつて
われ〳〵おほぜいかはる〴〵からじらいや
めがさんさいなるくろひめ山をうかゞ
へどもようしんきびしくよせつけねば
さま〴〵くふうをいたせしにさいはひの
ことのひこの女めはじらいやがおほ
いそにてひろひたるふてまつことかいふ
おさなきものゝかばなるよしをきゝ
いだしぬ此ほどまではきんさいにありしが
ちかごろなだちのいへにかへりすまひなす
山をのりとつておのれがとりてと
なさんものとこゝろにこればのぞ
むといへどもじらいやもとより
ぶやうするどくいざゝかすきの
あらざるうへくろひめ山のふもと
にはせきしよにひとしきばんをすへ
おき山のようすをたにんにみせ
ねばおろち丸が手下のぞくども
いくたびとなくしのびきたれど
ありさまをしるよしなければいたづら
のみかへりけがあるときそのとしい
よしきいたるゆゑひつとかへてつれき
たねりこやつめにとひ玉はゞくろひめ
山のあらましはしるゝにうたがひ
候はずと手がらがほにのべたりけりおと
まはいまこぬす人らがかたるをきくて
はじめてわがみを此ところへつれきたりし
ことわけをしるものからたゞおそろしく
あさましくあたりをみればこはいかに
此月ごろたへねたるおつとぎすけ
下手下のなかにうちむれてあり
ければゆめかとばかりおどろれけり
なげきてこゝかしこそのゆく
へをぞたづねげる
○さればまの山のおろち丸は
いよ〳〵あくじぞうぢようなし畢
豊国画○種員作編
年
六
永
嘉
癸
丑
孟
春
新
仮名
反古
一休草紙
柳下亭種員作
一雄斎国輝画
三編より五編迄当春
無相違出板仕イ
成黴は一休の御母公孝貞ふかきおこなひより禅師胎内にやどり給ふ
事且和田正澄が南帝の為に忠を尽す條の半を説其余談は二編に
及びこゝに甫て出生ましますより幼き頃の形容凡ならぬ事扨
至ては江州堅田に宗純華叟の徒㐧となり給ふ抔を説
つゞいて当年うりいたし猶後の巻〻には高須のうかれ女地獄男達野嫡
悟助乳ノ岡の一路居士か事抔を挙世に通例一休物語とはいたく。
て種々面白く耳なれざる話のみをつゞり合せり長編に催給はで
板元敬白
御一らんの上御高評奉願上候
雕
芝神明前甘泉堂和泉屋市兵衛板
柳下事種員作
香蝶楼豊国画
)
一月一日
甘泉堂梓
嘉永三
いや
門人鶴画
戌巻春
かうけつ
新刻
とよ
ものがた
妻子
第十三
た
たね
くに
ね
ゑがく
かゑ
甘泉野梓
さく
へん
下冊
○おとまはむれゐるぬこびとのなかに
日ごろたづぬるおつとのあればことばを
かけんとなしたりしにぎすけはものをいふ
なとてめまぜしてしらせければふかき
ようすのあるならんとをどるこゝろをありさまるないでこの
うちしづめざあらぬていにてある
うちにおうち丸は手下のものゝ
つぐるをきゝでうちよろこび〽なん
ぢらよくこそはからひたれとく
日ごろたづぬるおつとのあればことばをせん方つきてみえけるゆゑもとより
たんきのおろち丸いきごほること
おほかたならず〽にくき女の
ありさまかないでこの
うへはじしんにせめとひ
いはせでやおくべきとたち
あがらんとするをみて
ぎすけはまへにすゝみいで
その女にくろひめ山のあり
さまをとふべしとおのれはこゝに
うばひきたりしおほぜいの女に
しやくをとらせしゆえんをなし
つゝこれを見ればこぬすびとらは
〽いかり玉ふはさること
ながらこの女の
ようすをみるに
ちからづくにてとはん
としてもいふべし
さま〴〵におとまを
ともおもはれず
すかしてくろひめ
山のありさま
をしんとす
ともかくも
をとはんとす
れどもかれは
もとより心
たゞしくかし
こにありしをり
からもじらいやが
なさけあつき近かんじ
〽わがみはけつしてさる
ところにありしことのはべら
ねばなにをかたらんすべもなしとはては
おどしつすかしつなせどものをさへね
○おとまはむれあるぬ土哉とのなかにもいはざればこぬすごとらはあぐみはて
せん方つきてみえけるゆゑもとより
やのうちにぞおしられけるかくてその夜
もふけわたりうしみつともおほしきころ吹へし
女子様子母ざれ
さま〴〵
にくひ
ければ
おろち
〽さらばなんぢに
まかすべしとりにが
さまためよあくる
までひとやのうちに
つなけよといふにぎるす
つなけよといにきす
けはこゝろえておとま
をひきたてらはまにつくりしひと
わきすけはひそかにひそかにひと
きすけはむそかにひと
やへゆきてろうごうしをおし
やへゆきてろうごうしをおし
びらきおとまをたすけ
いだゝければつまはさらに
ものもえいはずしばし
おつとにとりすがりうらみ
なみだにくるゝさまにぎす
けはそれと心をさつし
〽そのうらみはさること
ながらわがこのしまへ
のかたきなるおろち丸を
うたんためぞとおもふしさ
いをひそかにかたりこの
うへはふうふもろ
こともおろち丸
がふしどにしの
きたりしはこしゆうとあに
此印よりさゆうより
さゝんとするにくれには
おかちのいちねんつきそひ
身をまもることのあれば
ふだりのものはごたい
すくみやいばもつね
もじゆうならずこは
くちおしとあせるうち
おろち丸はかばと
はねおき
びほんいを
とげんはいか
にぞやと
いふに心
にぞやとめ
くせものゝ
しのびよりし
ぞめん〳〵おき
よとよばはれば
手下の
おや年も
うちよろこびおつとが
わたすひとこしをかひべしく
たばさみていざとたが
びにさしあらなし
⑥
すぐら
のほと
りに
たちよつ
て〽なんぢか
ためにあへ
なくなりしまつざき
がぼくほさへがおとゝ
あにのかたきおしゆう
のあだうちみの
記書記念
船
きゝ
つけて
われゆへ
□□
きたり
ざすけ
をなかに
とりこめて
うちとうん
とするを
みておと
まはかよ
はきみな
がらもおつと
のだいじ
とこゝろ
さゝへる
をきりだて
るそのまにざすけ
はおろち丸のげぢする
ところへはしりよりみぎの
かひなにきりつくればおろ
ち丸はおほぎにいかり
〽ゆだんしてこやつが
ためにうずでを
たい
おひしだんねん
きよといひ
いこ
つゝかたな
ぬきはなし
かたさき
ふく
きめ
さげ
たり
おとまは
おつとの
ありさまに
はつと
おどろき
よらんとま
へるを手下の
ものごともおし
へだてすきも
あらせずきかつけ
きりつけふかね
をあまたおは
せしかばこゝろは
やたけにはや
れどもいまは
こらへんよう
もなくそのまゝ
どうとたほ
るゝをとゞめ
をさゝんと
〽するをみてきす
けはおもです
おひながらも朝
児聞也十二
なくさし
なる
られてひる
かとうたがふ
ばかりにて
そのにみだ
まどよりくま
つゞきにしのかたの
るくしら
はぎのつゆ
いとふかく
むしのねは
せいりよう
どしてこゝ
ろをすま
せばなにと
なくあは
れをもよ
ほしまど
にゐよ
りててり
わたる
月をなが
めてこし
かたや又
ゆくすへを
おもひづゞけ
すぎしころ
よごと〳〵
わがみに
ぶじゆつすい
れんををしへ
あらしと月おち
まもりて
しよこく
をめぐり
宿世は
それぞとおもふ
人もなくあだに
つけず
をめぐり
の元にしをもとむれども
山のみね
月日を回
にちかひを
かけてちゝはゝの
もうげ玉び
身なるとか
いまものうじゆ
のむなしからず
はみのなり
玉へと
此印より
いやましてつね
にはたけき心さへ
さすが女の
はかなくて
おもひみだ
るゝばかりなり
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
□ふたゝび
こゝろをとり
ゑほし
あゝわれ
とうときおきな
のへげなるを
うたがへ
はいと
もつたい
あゝわれ
ながらぐちなりき
おくるうちわが
みのはてはいかにや
みのはてはいかにや
ならんとおもひ
すぐせば
□□□□□□□□
あき
のあはれも□此印へ
しばし
があひだ
きねんして
ふりさき
みればあや
しむべしだて
山のぜつちよう
ともおぼしき方に人かげ
ありめをとゞめてみるうちに
にじかさぎりかこつぜんと
かけはしのごときものかしこより
わがやのほとりへしだいくにむ
わがやのほとりへしだい〳〵にも
○たな
びききたり
いとあいらしき
ひとりのどう
おそれげもなく
このうへをわたり
わがまへにきたり
いふよう〽凧を
おん方のおん
ためにつけしや
べきことある
ともなむ
かゞきたれとのたまふにわらはとともにきま
せよとおつなが手をもちいざなにほだにこなた
はなにともわきまへしられずひかるゝまゝにくも
のうちにかけたるはしをわたりはつればがゞたる
かはほそびへしうへにいくとせふりけんまつ
ありてみきのほとりにたゝずむひとあり
どうじはおつなをそこにおらせてわがみはかた
はらにつゐゐたりそのときにかの人のありさま
をつく〳〵みるにひすいのかんざしにしきのたもと
よにみなれざるいでたちなるはなもはぢらふ
すがたのふじんしねにたづさへしうちはをあげ
ざしまねぎてにつことゑみ〽しらせまほしき
ことありてこのところへよびつるなりおこと
がうまれはよのつねならでちゆうすぐ
れしおつとをもちかつ又そのみも
人のためにわざはひをのぞき
あだをうちよのなかに名はひいづゝ
べしさはいへてんえんいまだきたらに
いまよりふたゝびこきやうを
きりしよこくをめぐる
そのうちにはひとたび
おつとゝなるべき
ひとにめぐりあふ
日のあるべきが
それはまつたき
えにしならねば
そのばでわず
れいくほどなく
又あふことの
あるべしと
いたねん
ころにさと
すをきゝ
おつなはふか
くよろこび
て〽よに
ありがたき
おんをしへ
わがみの
ために
かくまで
にめぐみ
ふかかる
おん方は
いかなる
まします
ぞやことに
おつとゝさだ
むべきその
人はまづ
それを
きみにて
なに人ぞ
ねが
はくは
ゆさとく玉へと
とひかゝれば
〽わや
まを
ごろ
十三
かと
なす
□□□□□□□
貞次
と名をよふ
地仙寺
おことがおつ
とゝなすべき
ものゝ名はいま
こゝにいはずとも
ことしふゆの
はじめつごろ
ふるさとをたち
いでゝ北方頭の
うみべをすぎなば
かのものがあつせの
やくなんあるべし
そのをりにこそ
いつぞやおことがひろい
えたりしひとしな
にてそのだいやく
をしりぞくる
いちじるきとくの
あるべきぞ天機説
をもらすのおそ
れあればこの
うへのくはしきは
かたりがたしと
いひをはりいぜん
のどうしにさし
しめせばこゝろ
えてまたおつな
をともなひ
かのかけはしを
わたることきた
りしとき
にて
□□
とに
く
みえ
つぎ
ゞきざんじのうちにわがいへのかどの
あたりへきたりしかばどうしへれいをのべん
となすうちいづちゆきけんみえざれば
こゝかしこたづぬるとおもへばたちまち
あかつきのかねみゝもとにとゞろきてゆめは
はかなくさめはてぬわがみながらふしぎ
はれねばいりのこりたる月かげにたて山の
かたをながむればやめにまみえし
亀沢仙女松しかの山たゞきに
あり〳〵あらはれあざやかに
みてたりしがこずゑ
ふきしくあさ
あらしとともに
かたちはきえ
うせけり
かくておつなは
かの仙女郎が
れいむのつけ
をとうとみて
しばしはいへにとゞまる
うちあきはいつしかはやはてゝ
しぐれふるなる神無月朔日
なかへのころになりしかばかの地仙帯の
をしへ玉ひしじせつもすでにきたり成べし
北方総のうみとあるときはゑちごぢ
こそそれならめさらばかしこへゆくべしと
こゝろのうちにおもひさだめたびより
たびへおもむくはいぜんのごとくじゆんれいのは
三の巻よりたにまにおはすと
一け玉へはそれをさへころにおもは
こゝかしこうちめぐりかねてよの
人のうはさするちごく
だにの
たにの
あた
りへ
いた
るに
日は
まだ
たかきほど
なるにたち
たずむその
ところへいろ
ところへいろ
あをざめたる
ふたりのなん
によたにかげ
みるにたゞびとにてはあるべからずやけ
まち四方ほうあん
やとなりゆくさきを
うし給ひけれはしばし
よりあらはれいで
おつなかほとりはるかに
へだゝりものいひたげにうち
しほれそのさまようすありけ
なれはおつなはあやしとにゝんに
つれはおいなはあやしとに
むかひ〽そもおんみらがありさまを
見雷也十二
義
すがたにしら
あらじとておひづり
ひしやくとり〳〵に
たびのしたくをとら
のへてさとびとらに
わかれをつげ日かげ
みぢかさふゆの
そらこずゑばちりて
にはにつむこのはの
さとをたち
いでしがまづ
たて山にさん
けいしてわが
みのぶじを
いのらんと
こゝに
のぼり
みやゐを
はいし
たて
まつり鼻
浅仙女
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
このやまの
だの巻へつゝ也
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
あなとりてきつね
たぬきのたはむれ
にまどはさんと
するなら
そのまゝに
ゆるしはせじ
又さもなくて
なにごとをか
つげんとならば
二ちかよりてとく
そのことを
いひいでよと
おそれげも
なくなじりとへは
にゝんはよう〳〵
かしらを
もたけ
まつ
をとこの
つぐるよと
つぐるよき
〽をとこも
およばか
やうき
あるおんみの
こゝにのぼり
玉ぶを
つぎへ
おそれ
あれば
そばに
ちかづき
玉はるな
名だちの
われ〳〵が
どうときつるき
をもち玉ふ
もとわれ〳〵
めうとのものは
ゑちごのくに
まみえさむらぶなり
つゞきとくにしるゆゑ世にあらぬ
すがたをかりに世にあらづしにゝんか
○此印より
どのだいなんにあひ玉ふべしそのときおんみかの
人をすくひじせつきだらばあだをうつてふう
◑此印よりしめぐらすゆゑかならずちかきにじらいや
ふがうらみもはらしてたべおもむ
ぞのあだびとのやへばに
をはたさまばかりかは
かゝりこの世をされは
ごとさらにあくごう
ふかきちごくだに
しゆらのちまたに
まよひゐるふた
りをあはれと
おぼせよと
つぐるを
うらにて
すなどりを
みのなりはひ
となしおのれが
名はぎすけどよびつまは
おとまと申しゝなりこしゆうまつざき
四郎だいふどのあにほさくらがあだがたきまの山に
すまゐするおろち九とよぶかいぞくをうたんために
かしこへわたりこゝろをくだきしかひもなくかれはもと
よりゑちごのくに本をやきがいけのうちにすみし
おろちがうみしものなるゆゑこゝろさとくてふうふ
もろともかへりうちにせられしとおつとがつぐれば
つまも又なみだをぬぐひてそのごをつぎ
○おつなは
うちきゝて
さては世に
〽さては世に
〽わがみはこのゝちおんみとは
ふかきえにしをむすび
玉ふじらいやぎみと
いふかたのおぼいそ
にてひろひ玉ひし
きちしなす
さらしなけの
みうちなるひめ
まつどのゝわすれ
がたみすてまつ
さまをそだつる
ためうばにとて
みどせがほど
さいにかしづき
申てゐたるゆゑ
こゝにちなみの
なきにはべらず
ことにおんみは
おろち丸のおそ
るく竹命くわかの
しゆごするみに
あればちからとたの
みこのことをつげたて
うばはんためあくけいを◑此印へ
くろひめ山のさん
まつるといふにおつとも
〽それのみならずおろち丸は
じらいやどのゝこもり玉ふくろひめ
山のさんさいをふかくのぞみて
丑十一日上
なさんくの
なる
かつけん
その
ために
こゝにみこ
たるもの
なるか
あくねんそのこし玉はずにとく〳〵
ぶつくわをえ玉へやとねんごろにつぎん
たへあればこゝろ
やすかれそのねだ
なるおろち九は
うちとりておもひを
はらさせまゐらせん
一児雷せ十一
〽つかきうけがへばふたりは
よろこぶおもゝちしてその
まゝかたちのきえうせて
あんやとみえしもたち
まちはれていり日の
かげはたにまにのこりぬ
おつなはふしぎのおもひ
をなしさては仙女親の
つげ玉ひしわらはがおつと
かねてきくじらいやなる
かとはしめてさとり
ふもとのかたへくだりけり
あがりあはやちよう
ちやくなさんとせしに
ゆめのてふべゑは
じらいやがゆく
えをたづねん
みていよ〳〵かれらはつけ
「此印よりしさま〴〵にわぶるを
をたち
ゑち
とかまくら
ごを
まへのゑとき
はまおぎろくみらは
さいつころじさつ
なさんとしたりしを
うばそくのためにいむ
さとされしをとゞまりて
ちゝがむくろをたのみ
でらへとりおさめあさか
といへるはゝおやをとも
なびゑちごのくにを
たちのきらにいがらし
てんぜんたけとらは
かれもしふかくくわつ
ゆ九のたんとうをせん
ぎなしそれよりして
おのれがあくじのあら
この
ところ
にさし
かゝりさい
ぜんよりはま
をぎおや子のなんぎの
はるゝことのありもやせんと
ふくしんのけらいにいびつけ
はまをぎおやとをとちう
にてうしなはんとはかりけり
かくともしらすろく三郎は
ちゝがいまはにつげたりし
ふたりの女がありかをもと
めはてんぜんのあくじも
あらはれしぜんとたか
らのたんとうはしるゝことの
あるべしともとよりこう
しんふかければはゝおやを
あつくいたはりこゝかしこ
めぐるうちかのてんぜんが
けらいのものはろく三郎が
あとをおひかうづけのくに
からす川のあたりにて
くもすけせんどうらを
かたらひてげんくわじかけに
かれらおや子をうちころして
くれまとたのむにいさゝかの
ほうびをみてわるものどもは
これをうけがひやがておや子の
さまをみてありしがこらへ
かねてわるものどもの
むらだちかるなかへとひ
いりさん〴〵になげちらせは
そのいきほひにおどろき
おそれてんぜんがけらい
もろともにわるもの
どもはにげうせける
はゝのあさかも
ろく三郎も
あやふきところ
をたすけられ
をたすけら
ゆめかとばかりよろ
こびててふべゑに
なきをしゆくし
さきにかならず
こゝろをつけ玉へと
ねんごろにいひさとし
みちをわかれて
あつくれいをあぶるに
こなたもあやまち
なほこのうへもゆく
たちさりけり
きたるをまちことによせて
なかにとりこめすでに手ごめに
なさんとするゆゑろへ三郎は
たいじをかゝへごとにろうぼをとも
なへばおんびんにすまさんと□此印へし
こゝのゑとき
さてもじらいやはかねてより
をがたのいへをひきおこざんとゝ
ろのねがひにありしかばくわん
れいにたいしてこうをたて
三百四十三
これをもつて
なきちゝなるをがた
さゑもんひろずみ
が汚名如いをきよ
めんとおもふをめ
からかひのくにの
ごうしなるうらふじ
さゑもんかま
くらにそむき
くろこま山に
さんさいをもう
けたてごもる
ようすをきゝ
あたりのこりさまを
きくをりからはからす
これをたひらげ
くわん
くわんれいに
こゝろのまことを
しらせばやと
まづすがたをかへかの
たま川のほとめ
にてさらしな
けのちようほう
なるふゞきかた
つきことなづけし
ちやいれわが
手にほりことの
手にほりしことの
あればこのしな
こそかねてきく
すてまつがちくの上ま
すてまつがちゝのすま
太郎がおほいそにて
うたれしころうし
なひ〳〵ものなるべし
かゝればはやくゆみの
すけのかたに
おくりひめ
まつのいへさい
こうのことを
はかるたねに
させんとたつ
まきあら
九郎のぐんだ
さゑもんが
うらふ
もとに
てるかげの
おくり
かのうち
ふじが
ひめ
おきしを
しかのふへ
しつのふへ
八といへりもの
くろこま山を
ちくてんなす
ときつぎへ
みぢんこつ平にかたるをきいてしりし
よりおもはずわが手にいりしまでもるゝ
より右事はずわが手にいりし
ことなくしよにしたゝめちや
いれにそへてさらしなけなる
せのすけが方へおくり
ければかぎりなくよろ
つゞきぬすみいだしてはしりしことはかれが
こびていまに
はじめぬ
じらいや
かぎしん
むくひを
せずんばある
べからずとしゆくん
ざらしなみつあき
どのへことのよしをきこ
えあげかのちやられを
たてまつるにたえて
ひさしきいへの
の中
ちようき
もど
りしことを
「八郎よりしまづすてまつがために
ちやいれをおくりしをあつく
しやしさてくわんれいの
ゆるしぶみをわたしていふ
おろ
ち丸と
いへるやつあり
ぎやくはなばた
よう〽かねてきく
よろこび玉ひ
かゝればすてまつ
せいじんのうへはひめ
まつのいへそかぞくさせん
ことしさはあるべからずとゆるし
玉ひぬかねてさらしな月かけの
りようけへくわんれいよりない
いくだりてかのかいぞくおろち丸
くろこま山なるうらふじらを
ほろぼすべきことなるゆゑゆみ
のすけはかのしまへもしのび〳〵
にうちわたりかしこのさまを
うかがふことありさればきつと
おもひをこらししゆくんみつ
あきにときすゝめくわん
れいへ申なしじらいやひと
つのこうをたてなばこれま
でのつみをなだめをがたの
いへをさいこうさせんと
したゝめたるゆるしぶみ
をこひうけこれをたつ
さへてくろひめ山に
おもむきひそかにわか
名をいひいるゝに
じらいやをりよくこの
ほどはさんさいにかへり
てあればさつそくにたい
めんなすにゆみのすけは此印へ
らんかいぞくの
ちよう
ぼん
ぞうちようなし
うらふじてるかげと
こゝろをあはせ
かまくらをさへ
うかがふとつきけり
うかかふとつきけり
おんみかれらをうち
たいらげきよき名
を天下にあらはし
をがたのいへをさい
さららな
こうあれをり
月かげ
にのぞま
りようけの
ぜいをくりいだし
もろともに
これをうたんといふに
じらいやよろこびにたへ
ず〽おのれもとくよりこれを
ねがへりことにかのおろち丸
はわがくろひめのきんさい
をのぞむよしをきへうへは
をのぞむよしをきくうへは
かた〴〵ゆるすものならず
なさけのたまもの
ありがたしとゆるし
ぶみを出しいたゞ
けばゆみのすけ
もいさみたち
かれらをうつべき手はづをきだめ
ば
たちわかれてかへりけり
この一所の
画のわけ
一丁おいて
つぎに
くはしゝ
十四編目にあるべき
画組を此所へひきあ
げしは看官方に其
趣向を知せまゐて
せん為にとて作者
少例の拙案事なり
城
金
あればやがて手にいれおこたちにわた
さん又くろこまのさんさいをせむるとも
すくはんことはいとやすしときゝてにんは
一丁おいてまへのゑとき
○こゝにかのくろこま山なるうらふり
さがはもんてるかげは月かけ家のしん
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
かくまひおくみぢんこつ平にはかりとを
さづけはまをぎなみのしんがかまくらよう
もちかへるたんとうをかたりこらせんとはかり
しにこつ平はそのゝちかへりきたらどちやたちかへりおろち丸につぐるよう〽よきしゆひのできて候
いれをぬすみてちくてんなしたるふへ八しらいやめがひ内なさごろみやとのかたくのぼるよしその
もろともたま川のほとりにせんがいみちち立ちはくひをいでゝゑくちうへいたるなもとつぶ
されてありしことをつげしらする
おものあればてるかげおほきにおどろきて〽よくこそしらせしまがら〳〵さらはかれをうちとる
かたりのあひずりをかたらはせんとあまべきもはづをかねてなすべしとまづそめばしよは下つ
たのかねをあたへしがそのかねゆゑにころこゝ心ちのなんじよともこそし原ちごいくにいちふりの
されしかあるひはたんとうをかたりとり
そのゝち人手にかゝりしかようすしれねばにもにをやせおきしらいやとみるならばこつほらすなし
そのゝち人手にかゝりしかようすしればは
ふたしなのたからせんぎのしようもなく
こゝろをなやますそのゝちにわがとりでをせめ
うたれんうはさしきりにありければいよ〳〵こゝろ
やすからずひそやうにこやちごにおもむきちがらしてん
ぜんにたいめんなしどう〳〵なしてまの山へわたらんとするに
をりみもおろち丸がもとぶねにがたのみなとにありと
きゝ両人かしこへしのびゆきしか〳〵のよぶしをものがたるにおろち
丸はおどろくいろなく〽われぬのひきのゆとつに
ありし夜たるらのことはきゝしこと
種貝作
一丁おいてまへのゑとき
よう〳〵あんどしなほそのほかのかんけいをだんじ
○こゝにかのくろこま山なるうらふじわれをつけていがらしとうたぶしはたちがんくぬ
○おろち丸はすぎしころおのれが〽手下ぢもぐりくろや
いがらしてくせんにたのまれわまかたにしやがしやがじらいやにいたくこらされしをいきどほり
又ふたつにはくろひめ山のさんざいをふかくのぞめば何
さづけはまをぎなみのしんがかまくらようとそれをほろぼさんとゑのびのものをつけおきて
しらいやがでいりをうかゞはするにたるときかのもの
たちかへりおろち丸につぐるよう〽よきしゆひのできて候
しらいやめが此内なかごろみやこのかたんのぼるよしその
みちすぢはくろひめをいでゝゑつちうへいたるろもとつぶ
さにつぐればおうち丸はこをどりをしていさみつゝ
〽よくこそ忘らせし手がら〳〵さらはかれをうちとる
べき手はづをかねてなすべしとまづそのばしよはほつ
こくちちへのなんじよときこえしめちごのくにいちふりの
はまべとさためおやしらずこまがしなどよぶぜつしよ〳〵〳〵〳〵〳〵〳〵〳〵〳〵
手下をませおきじらいやとみるならばてつほうずゝめ
になすべきなりもし又きじゆつをほどこしてみをのがれん
〽とはかるならこゝかしこに地雷火をふせおきかれかれが
ごたりはみぢんにせんとのこかくまなく手くばり
なしぬかゝればたとへじらいやがてんをかけるの
じゆつありともいとあやふくぞみえたりける
おろち丸がじらばやにたゐしていかなることをめ
なれやらん勇婦やうおつながはたらきはいかん
十四へんめのはじめにときひきつゞいてしゆつはんなすべし
丸はおどろくいろなくわれあのひきの女とろに
種貝作豊国画
嘉
永
廿一篇
柳下亭種員作
兒雷也豪傑譚
廿二篇
廿三篇
一雄齋國輝画
阪
たね
五篇
夜さく
女郎花樹
下
一雄五しがゝ
武
柳さい
て
台
笠亭仙果作
今業平昔の面影
一猛斎芳虎画
緑亭川柳作
祥瑞白菊物語
錦朝楼芳虎画
六篇
七篇
五篇
六篇
発
自初編
市
標
新編金瓶梅全輯
至十編
大尾
曲亭馬琴翁作
一陽斎豊国画
同
書肆甘泉堂芝神明前和泉屋市兵衛版
のみ
一九七十七年代表現在来年代表現在
蝦蟇妖術
児雷也豪傑譚
巨蟒怪異
第十四編上
柳下亭種貞作
一陽斎豊国画
嘉永三戌
春新板
甘泉堂梓
下の見さにていやい
怎麼黒姫と号る山信越二ヶ国に両
所あり然も間遠からず信濃国は水
内郡赤川の湖を麓にして越後国
頸城郡大明神峠に連綿彼国関
川の駅に最近し扨又越後の黒姫山に
は苅羽郡の内にありて松山の西八石の
嶺続なれば相隔ること十余里に
○不過此巻中に児雷也が山塞と
するものは則越後の方なりけりと
越路の地理は説ながら策子の
條には殆迷ふて筆のあゆみも
はかどらず殊に此編は趣白も
○難所な彼親不知駒返磯辺磯辺の厳に
濤の当といふも幸先よき市振の浜
の闇闘解話と見ふべし
嘉永庚戌十一正月柳下亭種貞記
一刀屋伴左エ門
が甥
土尾六
姫松
須磨太郎
が一子
捨松
あそ婆
雨麦
るゝ
たけは
遊ふや
秋の
蝶
児雷也
五十嵐
典膳
浜荻
陸三郎
一九六一
月影家の奥女中
関屋
於強が女
小園
常矩
蛇のすけが
恨のかね也
花の三れ
綱手
海賊の首領
大蛇丸
風鈴の
おちて
四日
其角
蚓蚓の
道成寺
男子務胤
月影家の合室
田毎前
高砂
勇美
義任が
女照田
一一九一、一九一、一九、一九一一、一九、
●
味噌七十四
ゑらいや第十四
へんよみはじめ
ゑちごのくにくび
は三ほりくちふり
のはまといへるは
此くに西のはて
にしてゑつちうに
あはびちかへまへ
は蒼海侯
まん〳〵とみづや
そらなるなみの
いろうしろは出代々
がたるやまぢにて
人馬押んのあゆみ
もかなひがたくし
のみならずときと
してきたかぜあら
くふくさきはおほ
なみくがにうち
あげてはるはやま
ぞへのがんぜきさへ
うちくだくほど
なればゆきゝする
たびぐとなんとい
でこれをおその
ざらんかのなみ
のうちよす
ときはいそ山に
くはむろありて
此うちかくれさけ
見
ゆよき
口よりや
さらばやす
くなんじよ
をこえんど
にしをさして
〽おもむくにゆく
〽かたへに
六十五ぶのおひを
そばへおろしおき心はほにこし
をうちかけてたばこくゆらせやす
らひゐためかのほつんじもこゝにたを
よりおなしさまにやすらひて
おきの
ありかゝる
又なみのひへあは
ひをみきはめ
○まではれい
のどほりたる
ふたゝびはしりて
さきのかたのむろ
のうちへいるほど
なりじつに北国に
につぶそうのなん
じよわげてあや
ふき地をさし
ておやしらゆこま
がへしなどよべり
ころはふゆのはじ
よにもいふいとおだ
たをかきりうちかすみさる
なみはかげだにみえずかゝる
めつかたこはるなきと
やかなるじせつなればさし
もにあらき此うみもけふは
なみうつて
あんないしつ
たるところのもの
さへたやすくはこえ
がたきほどなりしが
けふはそれにひきかへて
なきもなぎたり小
十六月これみ玉へわれば
われはごもよう
しゆから
のいひ
たゝみをしきたるごとくみわ
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
をりからゑちごぢよりたび
つけにて
すがたのぼろんじひとりゑつ
ちうのかたへとこえゆへありしが
はまべの
みちをつく
みちのかたはらにおほくののう
みんかこどにすきくはをたつさ
人ていそべのみちをつくろふをみて
かのぼろんじはそばにたちより
〽人くにきくべきことありけふはゆく
てのなんじよにおもらきなみはたゝ
ざるやととへばめん〳〵かほみあはせ
ことばひとしくこたへるよう〽きのふ
ろふなれどあた
たかさにきる
ものさへじやま
すればぼろんじはよろこびて〽菜しあはせの
になるほどなればそれに
ならふてうみも又日ごろ
玉はでゆる〳〵とこえ玉へといとねんごろにしら
にあらぬおだやかなりいざゝかもあやぶみ
児童五十四
〽同ゑつちうの
かたよりかひ〴〵しく
いでたちしみめうるは
き女の
しん
三〇
おそべ
をよき
したりしが
これも
ふたりの
さまを
やうらやま
しや
おもはけん
おなら
さまに
こゝにいわび
まさきにいこ
びししゆぎよし
じやはぼくん
れいのありさまを
つくべみて〽おことち
はいづれよりいづれへ
さしてゆき玉すへ
にやととびかゝれば
入るかう
ぼろんじのこたへるよう
つゞき〽みはくもみづともろ
ともにところさだめず
しゆぎようなせばいづ
れをそこともさだめ
がたしわがみはかくべつじゆん
れいどのにはとしまだたける
ざる女のみのいかなる
ことのみにありてかかく
うきたびにいでたち玉
〽さればとよわらはがみは
ちゝはゝにはやへおくれ
ほかにみよりといふも
あらずよにたよ
りなきみなる
ひしこゝろのうちこそしゆしよう
なれといひかくればにつことゑみ
ゆゑふたおや
のごぜのためは
かねては
わがごも
うちに
ひとつの
ねがの
あるなれば
きつた
のりや
そのこと
を付
〇〇
児
月かなへ
くにでの
れはじよみ
をじゆくけい
するなりと
かたるとて
きくまも
かのろくぶは
じゆんれいの
あてやかなるに
しばしみとれて
ゐたりしが
われを
わす
れて
そばにより二いま
のおんみのことでではふたおやも
なくいつけもあらず心のねがひにしゆん
れいなすとや女のみのひとりたひ
はさるにてもものうからんさいいひ
われはみらるゝとほりゑよこくを
めぐるしゆぎようのみなればおづ
がつれにはいとふさはしせわにもいふ
ゑるたびは砂ちづれけふよりわがみと
わろともにくにぐをめぐり玉へ
あしくはせじといひながらとる手を
こなたははらひのけ〽ほとけ
たのんでぢごくとかたとにも
きくものを二の巻へつゞく
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
れかねしが
ふたゝひめぐり
あぶみやの
とりゐのほ
とりに
□□
ものとも
いどみし
加男婦ふ
ちまいふはついであしくさるにても
かのをりにわれしよりもおもかげの
わすれかねやとよりすへはじゆんれいも
はぢらひつゝ〽もしその人におはすなら
一仙女のこともかたうやめのこともかたうで
ならぬことのありとうちとければかたへ
なるゑゆぎようじやはこちへかね〽並日化斎
の草本邦がながむをくみそのみは僧徳
の禅師院がながれをくみそのみは僧徒
そうにありながらあたしたたる
ことばのはしぐきくさへもいと
むやくしくとく〳〵とゆきねかしと
なかをへだつるほうかいせんき
たちまふはづみにくわいちゆう
よりとりおとすいちくわんを
ぼろんじみとめてとらんと
よるをしゆぎよう
じやまばやく出し
かくせば
にあらざん
一の巻ゟ
やといひつゝてんがい
こゝろもえしれぬしゆ
ぎようじやどのゝつれに
なるべき□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
よしなきとをなの玉ひ
そとごろきり心はれや
しゆぎようじやがおも
あらはすいかりのいろをぼろん
じはうちまぎらし〽これはその
とききかざわがそのおもかげは
おぼろげにみてよりちまに同
ぬきすかればこなたも
それとおもへ
らつぞやあめのゆへかの
おほみやのほとりにてわづかに
であひしおんかたなるかうき世
の人のうはさにておもひあは
するおもざしかつこうなしやい
じはうちまぎらし〽はねはその
とききかざりしがそのおもかげはじらいやきのにはおはさずやと
くふことなたはうちけして〽そをの
じゆんれいが〽わらはもかしこに歌し
おぼろいにみてより山草に同いふとそやたはうちけして笑をしんれいが〽わからす
〽しませり
おとせしひと
しなこそところは
しかもむさしなる
ぬのびぎ山の念もとは
にてはからずうしめいつ
のけいづといふにきゝある
リ同七一日
すゞしきたま川にうかべるあゆを
あきらんと女だてらにはづかしい
あるとあら博らのなはさばき
みはせつしようのつみふかき
ふちをおはれて世にのぼるうをの
かたちもみえわかぬひでたき
づくせしあやなきやみの夜月の
でしほをまつかひのくろこま山の
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
ことのちく世をわたるいるだのり
ながれのきじにさしよせて
ほやにまどろむそのうぢに
ゆめおどろかすかやらのもの
おと〽われもその夜はゆき
くれてかのぬのびきのほん
しやのうちに通夜やには
あらでひぢまくらちよう
〽わきたびねのをりからながれ
とりでのさまをさぐりとはんと
かねてよりのぞみあるみはうき
たがひにおもひあはせ
けりさあらぬていにて
どをりさへよろ
□□此印ゟちやかれ〽わらはもあたりかいさぐりはろひとり
しはすなはちたんとう〽こゝろにのぞむふたし給
しはすがたのけいつをゆから北手
にひのひかりうちこじくづきあま
たの人かげらひあはざ事に
さんにんがわかれ〳〵にあと
しらなみとゝにうちよる
さいくわいはふしぎ
なりしとめん〳〵のことぞ
にすぎし夜のことを
じゆんれいはそら
うちあほぎたち
あがり〽ふゆの日の
たけやすきにおも
はずはなしにとき
うつりぬわらはゝ
おさきへまゐるなかと
まづりのじん
いひつゝもぼろんじに
は人にえられてあにはからんわが手におち
じのまうけ
女のう
ころ
のこして
さゝけり
商
ぎよう
か
□□□□□□□□
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
がにゑび
きたりし
からひつ
を人あり
としも
としも
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
さらずおつ
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
らんとふた
あしみあらゆきかゝれば
ぼろんじはかたちをあらため
や〽かいぞくまのゝおつち丸しん
しらぬのゝ戸帳ちよう
かゝげてはいでんへかき
すゑゆきしはかぐ
らのしようぞく
手あたるまゝに
みにまとふあき
の間
夜ながのよぜふせ
きをりからそともさは
かしくたきすてたりし
ほかげにすかしてみればたから
のふたしなをあらそひいとむ
すゞめのともがらいであらわしの
しきは女とおほ
ひとつかみとにゝんをしとめて
ちゝちいがればといふにごをつゞぼろん
じが〽おなじこゝろにかのたからを
とらんずものをとほやはねあけ
いづればいつかひはきえてめざすも
しれぬしんのおみかゝぐる手さきに
女次郎のかしら〽わらはもぞれをとり
えんと鵜うぶねをいでゝおりたつとたん
つむりによる手はらひのげきぐればほ
にもあやしのをのこといふにふたゝび
少しんじが〽かれをしゆごなにもつなるか
わがみにてきとうあまたのとちなは
レヤものくしときははげめどごたいの
すくむもひとつのふしぎ〽いやそれよりもに
ゆるくせものをまもる
くわつゆはわれをさま
たけはたらきじゆうなら
さればこゝろをあせりあら
そやうち〽いかだをいでしと
おもふ人のかげにそふたるあま
たのひきのめをいからせてすさま
あらそひもしがらみにせかるゝみづの
みつどもゑめぐればめぐりひけばひき
はつべきさまもみえざりしが〽われあや
まつてけいづのひしよをとりおとしゝに
こゝろおどろきこれをとらんとさぐる
もにそれにはあらでとりえし
じくわらはをそばへよせつけすその
らゝまてとよひとむるに
しゆぎようじやきつと
ふりかへり〽わが名を左し
にしりしこといひことにいつぞや
たま川にてであひしをり
かちあまたのひきのなん
ぢをしゆこ
するあり
さまはかね
てうはさに
きゝおよぶ
しらいや
にて
ある
ならめ
なの
あふ
のこほ
りいみよう
□□□□□□
ヲ雪せ一口
かゞきじらいやじつみようはをがたしうまひろ
ゆきなりいつぞやうしなに家東北のいちくわん
われにもどせとつめよればおろち丸もみかまへなし
いかにもいつぞやわが手にいりしをがたが家来
ないのいちくわんは久しあたへんさりながらわれも
ひとろののぞみあるいまなんちがすみかとするくろ
ひめ山はたにすぐれようがいけんこのちなるゆゑ
かねてよりこゝろにのぞありかしこをわれにあげ
わたさばしよぢなすけいがいちくわんと
かへ〴〵になさんといふにじらいやきゝてちかり
にえたへず〽こざかしきそのいちごねで
むうはなんぢをうつてたばにけいづ
をばひかへさんそこなのきそと
かへづゝにしこみしちつとう
ぬきはなしきつてかれ
ぬきはなしきつてか
びかろち丸もしゆ
ぢようにしこみしやへば
をひきぬきひじやつ
○さきだつてぎゆ
がためにうけたる
きずの此と云火町
かにいたみをはつし
たゞむきづかれ
てきり
たや
られすでに
あやめく
みえけれ
八圓
をつくしてきりむま
ぶにおろち
見
や人ばを
ひいてかたへ
なるおいの
ややけに
しやみをのが
るゝをし
らいやえた
りとづけ
こんできり
それておひのたゞ
こむやへばはいたゝか
なかきり
われば歌へ
略
二十四
さはせんみちをつくりあたるのうみんばら
とみめたるはおろを丸が手ゑたのぞく
にてえもの〳〵をひめさけ〳〵じらい
やをおつとりまけばしらいやます〳〵
かきほひまきりおほぜいをきりたつる
にたゞいちにんにおごたてられさしもの
たせいもくづれたちいそべにたがよふ
ぢどりにししどろになつてやげまよふ
を四五丁ばかりなひかけめり
此あたりにはかねてよりおうちか
市がまづけ前通地雷
大徳のいけありて
ひろゆきこゝにおひのぼ
らばたとへいかなるじやめ
ありともいかで毒もどいを
のがるべきそのあやふき
ことかぜのまへのどもし
火にもことならずときに
ふしぎやときはいまふゆ
のはじめにあんなればこ
のはじめにあんなればこし
〽ぢめならひ四方にせの山は
はやかきつもりてしたへ
なるかはむにたちまちくろ
するにやもちまち
くもおこりめせいるばかり
のこゑびかりみをつらゆく
しづみかの地雷火
おみをあげたるほ
ともにひとつのらい
「つゞきかねてしことしあひづれのうろしてんをこがしてたちのぼると
くわおつるとむとしく
□□□□□□□□□□□□
ちけたる地雷火
御ちはにてこと〴〵
みぢんになりぬ
な刀ちにちであん
ぢにかへるむくひの
ほどぞいちじかし
じらはやはみを
かへしいので
かへしこで此
地中のくわき
はこれにきそ〳〵
はれ大地地に
すやぶつておこり
たちいまがたこゝに
にげきたりしおろ
ち九がてしたの
ぞくは中
天てんにうち
あげられ
財
いきほひ
するごとくおひせま
ればせんかたつきて
くわいちうより心ち
くわんをとりいだし〽いかほじ
らいやよつくきけなんぢわれに
てきたはなば此けはづのいちくわん
はたちどころにひきさきすてんと
ときにとつたる手づめのなんぎに入どかれにも又田此方へ
じらいや
じゆつを
ほどこしていち
くわんをとりかへ
さんといんをむす
べどかれにも又甲此印へ
びしおろち九が
〽内ほふはゝのおろちのみを
まもればかまつきじゆつはおこ
しなれずさしもにする
〳〵。〽どきじらぬも忘し
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
ひと□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
いはかげにふしなりしうみのおも
にはかにさるなみ
たちあがくみな
ぞれよりすき
こつほう
さしむけ
じこんやを
まじきおろ
ちのかたち
あらはれて
たゞひとうちはなし
さんとするこれやいつ
せのだい女くなんそのとき
おそし此ときはやしつつのま
にかはもどめけんかのじやん
れいはいはかげをはしりいづる
かのぞくの手
くびちうてんに
うちおたしちうほ
にそみしたんとう
うちふりなほもいさ
めるこゑだかく〽あくそく
にのゝおくち丸わらはが
ことばをよくきけかし
宿世町のえんあるゑ
らいやどのゝ肩立心
穴をすくはんその
見
ためにこゝにきた
たせにこゝわた
りしわがみこそ
おなじをがたのなが
れにてゑつ
にやなみまのだいじやもとをひきて
かのどくじやはおろち丸をつきへ
もこのこのさとなる
くに
いなでとなをよぶものに
四
ぞかしなんぢがためにこ
ごうにしゝたるぎすけふう
ふがれいのつげにてらまで
かれらがうらみをかへすおもひしれや
といふまゝにくわつゆ丸のたんとうをいふ
めかしてきくてかゝる此めはげんのいとく
じらいやによりつきえず
おろち丸はかくとみて
〽ヨヤごさわゝとやへば
うちふりつなでとし
ばしたゝらひしがくわい
けんよりひかりをはなつつ
ておろち丸がまろこを
いるにぞかなはじとや
おもひけんみをかへしてこな
たへにぶればじらいやさきに
たちふさがりあとにはつな
でがおひせまるいまはこゝ
にしんたいきはまりすでに
うたれんさまなりしがおほ
なみとうとよせきたり
明届七十四
「つゞきうちかこひてそのまゝに
みなぞこふかくしづみゆくにぞ
つなではいかりのはかみをなし
もとよりえたるすいれんに
いづくまでもおはんとなす
をじらいやはおしとゞめ
よしやこのばはのかずとも
けんづのいちくわんばひかへと
かれをうたんはちかきに
あるべしけつきにはや
り玉ひそとせい
することはに
つなではとゞ
まりかの
くわかゆ丸
のたんとうを
のりおしぬぐふてさやに
おさめ〽おろち丸の毒手
どくをさくるは此たんとうに
ますものあるまじうけとり
よくとじやつたもあ
玉へとじらいやにわたしゆめ
のうちなる仙女賊のつけ
又たて山のぢごくだににて
ぎすけふうふがれいに
あひうけがひたることまでを
ことばせりしくいひしらす
ればじらはおもくわつや丸
をおしいたゞいてつな手に
いふよう此たんとうのことに
つきてはなほ又ふかきしさい
ありてそれがし人のためにして
かねてこれをもとむるなりと
はまをきろく三郎がしを
とゞめしことをかたりなほかの
おや子がみのうへをとき
いださんとするところに
なくち丸がしつとにや
よりけんふたゝびあらなみ
くそへにうちあげにしん
をさゆうにひきわくれば
じらいやはそのみを
しゆごするがまに
またがりつゑでは
又くわつゆにのる
づゝよらんとなし
にてんえんいまだ
きたらぎりけんたち
まちおこるはやちかせ
まちおこるはやちかせ
よりくるつなみをこと
ともせぬきじゆかに
つがひをはなつあだなみに
われ〳〵になりにける
次のゑときこゝに又しなのた
くにさらしなけのちゆうしん
たかきごゆみのすけよしとうはいへ
かねてきみのめいをこらはり
まの山にすまひなむおろち九
をたいらげんとかのしまのつぎへ
うきねのさまはみせても
えにしはかなきをしどつの
同同十四
此嘯廿一世
〽つきいそかくへふねをよせてぞくどものらでいるさまをも
うかゞはんとしてあるときらそにありける夜はるかをかなる
山手にあたつてふたつの陰火貌たにまよりと
いでしばらくくうちうにめぐりしがやゝ
ありてきえらせぬこれよりして
ゆみのすけがふねのこゝに
つふたびにかのいんくわ
ところもたがはず
あらはるゝ
ことたびく
なりかくて
ある夜
ゆみの
森ふ
ゆめに
たれ
とも
種員作
内はまにいたりし夜
なればかれはからめえさ
れごともるすをまもる
手下どもはこと〴〵
いけどりとなし
かつまたおろち
九がために
うばはれてこゝに
ある女ばちは
そのちへ
しら
し玉ふこともかれが
うんめいいまだつきじ
さはいへそのすみかをこぼ
きみ
たばいきほひしぜんにおとろふ
べし夜ごとにきみが物にもいる
いんくわを女あてにのぼり玉はゞ
やすくまの山のさんさいにいたらんといふかと
おもへばやめさめぬよしとうふくよろこび
ちげんと
あくる夜は手ぜはをしたがへかの山にせゆ町
のぼるにはたしていんくわのみちびきありてやす〳〵
そくのすみかにうちいりやきうちなしてからめとりし
豊國画
外をりふしおうち丸はしらいやをうたんどいちふりの内
金川
未永二十二年
次第五章
六年五月二十五日
雁
嘉
嘉永
嘉永九
假名
反古
一休草紙
柳下亭種員作
一雄齋國輝画
三編より五編迄当春
無相違出板仕イ
「勿論は一休の御母公孝貞ふかきおくなひより禅師胎内にやどりなふ
事且和田正徳が南帝の為に忠を尽す條の事を説其余談は三号に
及びこゝに南て出生ましますより。幼き頃の形容凡ならぬ事扨三編に
置ては江州堅田に宗純華叟の徒㐧となり給ふ抔を説「四羅」五編ぞと引
つゞいて当年うりいたし猶後の巻々には高須のうかれ女地。獣男達。生晒
一模助乳色の一路居士か事抔を挙世に通例一休物語とはいたく異
て種々面白く耳なれざる話のみをつゞり合せり長編に供給はで
板元敬白
御一らんの上御高評奉願上候
芝神明前甘泉堂和泉屋市兵衛板
児雷也
十四篇
一
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
一陽斎豊国画
児雷也豪傑
第二十一丁一丁
嘉永三
戌春新板
そのかたり
種員化
豊国画
甘泉堂梓
○こゝに又かひのくにくろ
さゑもんてるかげはよねてしらい
やがえいめうをぎゝしりおの
れがみかたにまねがんとせしに
うけひかざるのみならず
かくつてこのきんさいにせめ
よせんこわつありときくに
くよくやすからずいが
してかかれがようすを
きゝたゞすてだてはなき
かときまでくふうをこら
しゝにすぎしころかまくらの
ごくやをふぶりてのがれいでしよこ
しまぐ平太こゝにきたりて
とりでのうちにありけるが
てるかげにかたるよう〽それに
こそよきしゆだんのそうろう
それがしひそかにきゝつることあり
かまくらゆきの下なるかたなや
ばんゑいもんのようしはんぞといへる
ものはもとしなのみにねずみの
しゆくにてもちまるふき太郎と
そのなをよびじらいやめがゆかり
のものとぞさるゆゑにちまもなほはいかゞといふをきゝ
くろひめ山よりはん七がかたへはしのび
ばん者もんがらへにらぬをいれ本ぎて。同べきものなければいかに
こま山のとりでなるうらふじ
さぐり
たゞすものなら
ばしらいやが
しる地うた
うたがひある
べからずしつ
ものはもたしなのゝくにねずみのせしうへにてかれを
しゆくにてもちまるふき太郎とはかるしゆだんも
そのなをよびじらいやめがゆかりまたあるべき小このぎ
くろひめ山よりはん七がかにへはしのび〽そはみゝよりのことながら
春のひにおとづれあるよしかれはかたるや
〇せんととうわくのていを
みで
平太
太
おほこ
を
がほ
その
ぎは
かな
らず
きづかひ
玉ふなそれ
とくより
みだしなき
たりほか
にもあらず
いつぞやより
このことりでへ
まゐりゐる
どひ六と
よぶものはかのかたる
やばんゑもんがおひ
〽もんにもんうちん
にあたるものなりとか
かれはもとよりたいしゆへ
をこのみかけごとを
ことゝずれば〽つぎん
□□□□□
ばんゑもん
もみかぎり
児雪廿十四
開帳
江ノ嶋上宮水母才天
美雲守忠筆
上之坊を
ゆき合川
是より片瀬みち
なりとみゝにくちよせ
たゝやけばてるかげ
ふよくかんしんなし
かのとび穴をよび
いだしそのばかり
ごとをこききかせ
そこはくのかねを
あたへなほこのやく
いふにどび六よろこびて
〽かしこまりそうろうなりそれと
らはおのれがえものなれ
はこれよりすゞにかまくら
へゆきまんまとしゆび
もいまはかしとへたちいる
こともかなひがたときいたれ
どそれをまたいりこまする
しゆだんはすなはちら〳〵
をしおほせなばほう
ひはのそみにまかすべしと
よくかたなやへいり
こみてみせ申
さんといとやすく
うけがひてそのまゝ
とりでをたちいでけり
○ことしやよひはえの
かいちようにてかまく
らはいふもさらなり
こゝにちかきくにぐ
よりさんけいの人おこ
たゞしくこしとえかた
世のあたりへはこそを
しつらへさま〴〵のみせ
ものなどをいだすほどに
つねにはざひしき
りようしまちもたち
まちにはんくわとなり
そのにきはひおぼかた
ならずゆきの下なる
かたなやばんゑもんが
にようぼうおほしは
むすめおはなむこ
ばん七をともなひかい
ちようへさんけいなしいはや
にまうでしまのうちをこゝ
かしこうちめくるにこの日は
ことにうらゝかなれば▼
しまのべんざいてんの
▼おはなはわけて
きようにいり
ともにつれたる
こしもとをあむ
てにかひなど
ひろひて
あそびしがへ
にちつ
づき
けれは
いへぢ
をさして
かへらんと
ゆきあひ
川のほとり
まできたるに
ちそべにゐた
るかご
かき
ともの
あたへは
やすく
のせまゐ
らぜん
めし玉へと
さま〴〵にすゝ
めしうへはては
かごにのち
さまばこの
こまはとほす
まじとおほせい
にてむらたち
からゆくさきを
ふさぐにぞつぎんし
旧人両日也十四
あらそひしをあしよはのつれあるゆゑ
はん七はせいしつゝかれらにさまぐ
わびをなせばいよ〳〵つにのりつけあがり
〽さてはおのれはこやつのしゆじんよ
さすればあびてはわれなりとはん
七をとりこめてすでにちようちやく
なさんとするにはゝもおはなもとほう
にくれせんすべなくてゐるとごろにさい
たびゝとありしからまわるものごともがはん
七を手ごめになさんとするをみて
そばねこめにつき
つとはせよつてはん七のむな
ぐらとつたるいちにんがうで
もぎはなしてもんどりうたせ
まさごにどうとなけいだ
せばのこりのものどもくち〴〵
に〽それそやつめもかとう
どなりもろともに
うちのめせとらきつゑ
あるひはわりぎを
もつていちどうに
もつていちどう
うちからを
いきづゑを
うばひとり
さん〳〵にうち
ちらせばはじめの
つゝきともにつれたるしもをとごのあまりの
ことにはらにすゑかねかのものどもといひ
ぜんよりこかげにたゝすみようすをみたりし
ことばににもやらず
みなちり〴〵にげうせ
けり人〴〵はかぎりなく
よろこぶなかにもはゝ
おらしは〽おもはぬなんに
いであひてるにとなり
ゆくすゑなるかとやすき
こゝろもなかりしにすくひて
玉はるありがたざよといん
ぎんにれいをのぶれはかのをとこは
めいわくげに〽おのれにたい
してさほどまであつき
れいにやおよぶべきひさ〴
おめにかゝらぬにをぢごは
ごぶじでゐ玉ふにやといひ
つゝかざをねぎすつるを
たれかと
みれば
ばんゑ
ばんゑ
もんが
●
休所
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
おひなる
どひ六
なりおもひ
がけねば
はゝも
むすめも
しばゝ
ことばも
ちで
ざるを
おは
なし
申がことの
あれば
しばし
これへと
あたりなる
でちや屋の
うちにとも
なひてさて
どび土は手を
つかべつとしは
とるべきものと
いふ世のことわさ
もいまい
もいまはみに
おもひあたる
さんけばなし
おのれかま
くらに
ありし日は
◎
おやたち
ふたりも
つぎへ
一四
つゞきくろうのしゞに
それからすぢごにかゝり
うといよ〳〵あくじの
やまぬゆゑあのぢひ
ぶかいばんゑもんさま
もみかぎりはてゝごかん
どうくらばかりに日は
てらずとかまくらを
たちのきしが
くづれのくゆへ
わたりても
おやのばちか
つゞきくろうのしゞに□たゝりかゝりかすめごとくひちがひ
くわんなんしんくにうんじはている
さらにおもひだすふこうのつみもおそ
ろしくゆめのさめたるようにおぼえ
それよりのちはこゝろをあらため
みやこにのぼりてこのとしごろ
なりはひをはげみいさゝか
のこがねをもたくはへ
たりしがとしのたつ
にしたがひて
こきよう
のそらめ
ひたちよりみればをばごを
はじめいとこどしなるおはな
そぢこにかゝりくわんなんしん〳〵にうんじはせいまはじめいとこどしなるおは
どの人〴〵がなんぎのようす
たにんのごとさへみすて
ぬきしつ
ましてちす
ぢのゆき
あひ川なが
立わたりの
わるものどもをうち
こらすのはごにちのため
とかくはからびしもいま
おもへばえの
この
しま
ごり
てふうふにつげてもらひ
いへのでいりもゆるされんと
おもひたつてはやもたても
たまらぬほどにきがせかれ
なみうち
たへておとつれ
きかねばおみの
うへもあんじ
られともかくも
かまくらにくだり
しるひとをたのみ
いまのこゝろすをぢご
さまの
のよろ
びあらじ
なにとぞ
これをこう
にして
をぢさへ
この月のはじめつかたかみ
がたをほつそくなし
おほくのびと
だちなにごと
なるかと
こゝろなく
をきいておちしは
わびをねがふ
なりとなみだをなが
してみのうをかたる
よろこび〽さる
こゝろになりし
こころになりし
ときかばばん
ゑもんどのも
いかばかりあん
しんをやした
まふべし
これは
むすめ
おはなが
むこのはん
七といふ人
南雑妙誌集屋綱
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
すくはれたる
れいをつきへ
児官廿一日
かゞきのべなどするうち
にどび六の又いふよう
わがみはこれより
なめり川のほとりに
とふべき人のあれば
日くれてゆきの下へ
日くれてゆきの下へ
まゐるべしくれば
をぢごへわびしてたべ
おはなとのもとも〴〵
にそのとりなしをたの
むなりとはん七にも
わかれをつげなめり
川へといそぎかけば
おいらはんへともろ
こともにゆきの下へ
ともにゆきの
とかへりけり
まへのゑとき
その日もすでにくれ
すぎしいなむらがさき
のやふかげにうそ〳〵
うかゞふかごかきとも
けさかけまつのこかけ
にたゝずむどび六を
すかしみて〽おやかたこゝ
にござつたかいひつけ
さしつたけんくわの
てはすまんまと
しゆびよくいつた
○
〽にいりこみらまに
なつてじらいやのよう
すをきゝたし
かひへつぐれば
またすつしり
とゝいふ
まに
つき
同此三分より
あつたら
かならず
たの□
ます
これから
すやに
きりどほ
しのさかやへ
いつてのみかねよう
さあとい〳〵とうち
つれてかしこを
さして
ゆくあと
にどび六は
ごとりゑみ
だす
ごく
らへ
じの
かねを
かぞへて
〽ありや
もう
いつゝ
どれゆきの
下へしかけ
ようとかゝ
一をさして
いそぎゆきめ
こゝのゑとき
おくしはわかやにもど
るとすべさまゆき
あひ川にてさいなん
にあひあやふき
ところをおもひがけ
ようすといふをおさ
へてあたりみまはし
〽いかに人がきかぬ
とてあんまりとゑ
がたかすぎるその
ふんべつのないに
にぬさつきの
しごとのてぎは
のよさそれ
ゆゑにほね
ばりちんの
ほかにもさか
てはまして
●
町
十九日
やるとさし
だすをてん
でにうけ
とり〽きはめ
のほかに
さかてまで
はりこむとは
ありがたい
これでは
わしらも
いひぶんなし
またかざ
ねてもこん
なしごとが
此印へ
十一十七年一
…………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
〽うちふじ
どのゝいひつけ
ゆゑこれから介
なくばび六がすく
ひしことより
かれは
みやこへ
のぼりて
のち
こゝろ
あら
め
く
なり
ーと
つけたる
まゝにもの
がたる
ところへ
くれて
やゝどひ
六はをぢ
がちへの
うら
ぐちに
きたり
つぎへ
廿八日七十四
かゞきふたゝびおいし
をよびいだしひた
すらにそしよう
をたのむにばん
ゑあんもかくと
きゝともかゝも
しばしがうち
いへにおきて
ようすをみん
とこれよりわが
にそのおこ
なひいぜんとは
うつてかはりし
ありさま
こゝろうち
とけていか
しかてだいの
ごとくになして
やへとゞめおく
なればをぢも
みせのことなど
うちまかせば
どび六はしを
ませしとこゝろ
いうちによろこ
びてくろこま
山のとりでへは
いさいのことを
といひおくりその
みはなほもゆだん
なくむこはん七
がたちゐに
つけじちいやが
かたのたより
やあると
〽こゝのゑとき
ねものがたりと
人はよび小川がは
いとつのへだて
ひとつのだて
なきかべとなりなる
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
みのあふみならべし
のきのみのゝかたには
四十一
四の米へつゞく
三の巻より
あくまのおこは
がこそのもろ
とも四五月
あとよりうつり
すみゆきゝの
しゆぎようじや
いせまゐりじゆん
れいたるひき故
下ふらのたぐひ
ものこふりよじんを
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
いへにとゞむるきぢ
をなりはひとなせ
あふみのかたにはあと
月よりはまをき
大三郎ははゞもろ
ともよりどまひして
あたりのこどもに
しゆせきを
をしへよわたりも
ぽそきかぎりの
いのちげやふでに
その日をおくりけり
こそのはなんどを
かたつけてはづす
たすきとはゝの
めをぬきあしして
かどにいでそつとゆ
㊉となりをさし
のぞきまねけば
それと六三郎が
はゝのねむめし
まをうかゞひ
いづるをこその
はまちがねて
〽おまへ
□□
口こゝへひき
こしてござん
したその日から
みにしみ〴〵と
いとしがてこゝろの
たけをいくたびか
いふてもおまへは
がてんせず
つぎへ
一九一一
紀雪も右
少雷也十四
〽つゞきしたしかなちかひをみぬ
うちはへんじはせぬといはしやん
すゆゑあのきびしいかゝさんの
めをしのんでよう〳〵と
わらんじ
まめのくわり
あり
きちんやと
かいた
きしようへ
うたがひはらし
ねがひをかなへて
くださんせと
わたせばうけ
とりとつくと
みて〽すりや
このきしよう
がそなたの
しゆへせきか
〽なに
ゆゑに
ばづ
からい
それが
人手に
たのま
一九一
れま
しよう
〽フムと
しあん
のてい
なりしが
おもひ
なほして
しことりみ□
〽これみるうへは
従是東美濃国
従是西近江国
同
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
うたがひはれ
たしたがそな
たもしるとほ
りはゝじや人が
このほどの
ひようき
こほんぶく
なさねたら
はいとうれしく〽それなら〽〽きんし
いさいの
ことを
うち
あけて
あけて
うちあけてわしにはなして
きかせてたもまたそのうへでは
きかせてたもまたその
しあんもあろうといふにこその
せけんひろう
したがこちらは
せけんびろう
めうとになろう
一ともかくもそな
たのはゝごおこは
どのがなにといふ
どのがなにといふ
やらそれもきづ
かひこよひよなかの
かねをあひづにうち
ぐちからしのぶほどに
そのときそなたしゆおや
子のみのうへなにやかや
つゝきかな
らずまつ
ほどにやく
そくたがへて
くださん
じつ
すなと
と
より
そふ
はゝの
あさ
〇
一
●せき
いる
こゑに
六三郎
はおどろき
つゝわがやへもど
ればこなたにも
とりいだすこめぶくろを
おこはにわたせば〽あは
やどもやがてはあろう
いふもにべなき
つことごゑぼろん
じはあしおしぬくひ
そのまゝにうち
とほり〽やつよび
ながらひとよの
むしんたくはつ
なせしこめもあれ
はこれをかしいでゆふ
げにとふところより
そのときか物なと
たいてしんじよう
おくのゐろりへ
さあござれと
ともなひ
なんどへ
いりあひ
のかねのね
もやゝうづ
むまでふり
つむゆきを
ふみわけて
又たとい
くる高野や
ひゞりこれも
こその〳〵とよびたつるおこはがこゑに
ぜんかたなくこゝろのこしていりにけり
こゝのゑときまだはるわかくさへる
さむさにそらもかきくもりいつかふり
でゝあふみからみのへふきこきこれよこふゞき
にてんがいかたむけぼろんじがとつかはこゝに
きたりつゝこかげにたゝずみそでにつもりし
ゆきうちはらひひとりごと〽けふはぜひとも
あふみぢへとおもひのほかにふりだすこの
ゆきおほくつもうぬそのさきにどうぞ
やどりをもとめたしといひつゝこなたの
のきにたてししようしの
もじにこゝろづき〽女
もじにこゝろつき〽女
こよ
ひはこゝ
にとうち
のしゆせきて
このしようしに
きちんやどゝ
しるしくはちよう
どわれらがとまり
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
うなづき
かとぐち
よりおと
なへばおこはゝ
なんどを
にさいはひる
せらんじ
まめのくすり
あり
ゑん
十一
みな
くいつたが
よいかど
ぐちにみづも
あればあらは
そこでそゝが
しやれと
たちいで
〽しゆぎよう
じやどのか
とまりなら
きちんやど
のきばに
かいしるに
せかどの
とひきあけ
うちにいり
いちやの
やどをたの
児雷也十四
たちいでそれとみて
〽やすいことでござんする
ふりつむゆきにさぞ
おまへもなんどへござんぜとあし
あらふみづさしいだすをかたじけ
なしとかめそうはねばやくそゝぐ
あしよりもこゞへる手さきあだ
ためんとうつる火かげにこゝろ
うれしくやがてなんどへ
いりにけりやゝあり
てかどぐちにひそか
にあなひをこふもの
ありおこそ又も
たびゝとのきたりし
ならんとかどのと
あくればそれには
あらでいふへ山
だいしよう
りつぱにでた
ちしさむらひ
つゞきかつてよりこそのは
ごなんぎさいはひおくにあひ
やどのほろんじどのもゐてなれば
わらんじ
まめのくすり
のおこはを
あり
そとへさし
まつぎ
くわい
きちんやと
らゆうより
ひとひちの
ゑすがたとり
だしひそかに
いふよう〽われ
はとうしよの
りようしゆと
りようしゆと
たる土岐き
どのみうち
にておほがき
あま平と
いふものなり
このひとひら
はゑちごの
くにくろひめて
山にすまこ
なすさん
ぞくのちよう
ぼんなるじら
いやがすがた
ゑなりせん
だつてむかつ
まちどのより
かれをうつて
さしめだせと
しよこくに
げんめいくだり
是東美濃国
しがこのほとは
さんさいにあらず
山田允工国
同断四十四
○
すがたをんじ
きそぢをわう
ぎようなすとか
ぎようなすと
きけりさいはひ
になんぢがいへは
しゆぎよう
じや
たびこむそうと
じらい
きたら
とくやくにて
かれを
うち
ことの
次へ
丗ノ雷也十四
「つゞきかたければかくのごとくにはか
らふなりよくせよかしとらひさとし
くわいちゆうよりひをつゝみのごくやく
をとりいだしわたせばおこはゝうけ
とりて〽もならずきづかひし
玉ふないまにもわがやに
さるものきたらば
しおほせて
しおほせて
おめに
かけんと
いふに
あま
平
うち
はゝとむすめはひと
こしたばさみ
いぜんのゑすがた
ともしびに酒
の此印よりしなんどよりあん
どうたづさへたちいづる
うな
づきし
〽でかしたり
ことばのごとく
しおほせよと
もと
いひすて
きし女
みち
に
たち
かへれは
おこはゝ
ふたしな
きたらしよう
すをみたゆゑに
りようしゆのけらいと
さしよせて
こそのゝ
いふよう
〽かゝきん
じらいや
のすがた
外
ゑで
ごさん
すつ
ぜん
とま
り
あの
こむ
そう
にた
おろ
とん
その
まゝ
あれが
じら
ふと
ころに
かくして
わがや
下くりに
けりやゝ
ときうつりて
あま平は
しのびあしに
こもどりなし
あたりみま
いかはりてあるじの
ろうぢよを
すゝめこみ
じらいやめを
してとるしゆ
だんもし
しそん
その
ときは
はゝひとりごと
〽こよひこのやへ
じらいやめがぬ
もつて
ひと
うちと
うち
大柿甘平
おこはが家の
半櫃へ
し
のぶ
こは
いへを
さしのぞき
ひとかげ
なければ
さいはひと
ふところより
とりいだすたねが
しまをひつさけて
そろり〳〵としのびはり
ありあふひいれをかた
てにたづさへかべによせたる○
さんの
うら
みが
どうぞ
はらし
たいと
せくを
おこはゝ
はん
びつのふた
おしあけて
うちにいりいきを
つめ一ぞうかゞひける
しばらくありて
どうを
しづめ
しづめ
〽こゝろの
せきや
るは
ながら
じらいや
めは
きん
児番也十四
れたそのうにかまのじゆつを
おこなふとかもしもはれとさと
られてうちそんじてはせんが
ないしよせんこよひはすご
さぬいのちあひやどの
こうやひじりが
ねいりしようすを
みたうへでじらい
やがねやへ
しのび
うきよにきこえてちゆうのすぐ
うちとる
にはづたひ
さあおぢや
むすめと
むすめと
さきにたてば
こそのはこつま
かひ〴〵しくの
おもてにいでゝ
はゝもろともうらの
かたへでしのびよるをり
からひとりのものゝふが
からひとりのものゝふが
みのかざ
種員作
豊國画
まぶかに
かたちを
つみ
かど
ぐちに
たゝずみ
てようすとつくと
きゝすまし○
○かたへの
おし
わけて
これも
しのび
てへ
いり
この
ふは
いかなる
ひとぞ
ふは
おこは
おや子が
しらい
やを
うつや
うたずや
そのことは
十五へんめの
はじめに
とくべし
めでたし
廿一篇
柳下亭種員作
嘉兒雷也豪傑譚
廿二篇
廿三篇
一雄齋國輝画
永
六
たね
五篇
負さく
年
癸
丑
孟
阪
女郎花
ゑ
下
一雄五しがく
武
柳さい
て
台
発
笠亭仙果作
今業平昔の面影
一猛斎芳虎画
緑亭川柳作
祥瑞白菊物語
錦朝楼芳虎画
六篇
七篇
五篇
六篇
市
標
新編金瓶梅全輯一
自初編
至十編
大尾
曲亭馬琴翁作
一陽斎豊国画
同
書肆甘泉堂芝神明前和泉屋市兵衛版
種員作
豊国画
児
雷也
豪傑
譚
十四篇
嘉永
三戌春
甘泉堂梓
次
}
此ぬし
さく
児雷や嘉蝶謹謹
十五石
十六篇
狩
第4円
12785
串
22.
第八五
種員
作
一
豊国
嘉永四
亥春
新飯
柳下亭作
一場斎画
児畜や予十五編
甘泉堂梓
一
児雷也
豪傑十五
覃編
譚
内藤画
種員作
種員作嘉永四
実新板
豊国画
冊
cmmanminmmmmmmmmm
NINIONININININININININININININININININININININININONINO
ひとゝせ愚吟の俳風狂句に〽月夜だとこゝからさすと不破の雨」彼関屋なる板廂も月」
天気浅宵の風流にひきかへ時雨の夜は枕に近ぎ雷の音に寐兼やしつらん巳へ
□□
も好る戯作を以て世活として風雅めるせど毎度作意にくるゝ節は
恰爾夜の不破関寐られぬばかり案に困む此書児雷也は殊更に先達
趣向に妙を尽して数編の後僕手にわたれば別て新寄の工夫もあらず無へ
一拠前編より此巻に説続る寐ものがたりの一段は柳亭翁が二面鏡はは
三年
刊行也
門を飜案ともいかにせん其名工と拙作の違は八咫神鏡と海水精鏡水銀は御
亡駁蓋は離人情世態争うつらん欠ただちけの文談は関屋が軒の古廟を
月の夕も雨の夜も照降なしに出情て後は聊なりとも看宮の顧たまふこと一
とやと気根を限りに漸線上不破には間も遠からぬ車返の桜木に彫つ
嘉永庚戌初春結稿
同辛亥孟輙發兌
柳下亭種員識
TOTTONONINONONONONINONININONONINONONINONINONONININONINININONONINONININONINONINONONINONONONINONINONIN
見霍せ十五
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
父父父父父父父父父父父父父父父父父父父父父父父父父父父父父父父父父父父父父父父父父父父父父父父父父父父父父父父父父父父父父父父父父父父父父父父父父父父父父父父父父父父父父父父父父父父父父父父父父父父父
沈
相州
牡丹
江之嶋の
香爐
漁夫
泣面ケ崎の
陀々八
児雷也
鎌倉管領
の昵近
畑守
大膳
直道
蝦漠石
心横嶋愚平太
又ラタルヲ以テ之ヲ受ケタルモノヲ受ケザルヲ受ケタルモノヲ受ケ所ノ
夢蝶兵衞
の妻
の妻拾六
於六
小園
濱枝
陸三郎
高砂
勇見之助
の女
照田
かまくらゆきした
鎌倉雪の下
刀屋の女
於花
刀屋の聟
半七
綱手
じらはや第十五
へんよみはじめ
ふるおとはをざゝにのみぞ
かとすなるふけゆく夜はの
しらゆきをふみ
したぎつゝおやと
子がうかびよりしわが
やのうらぐちくねかし
わくればはつとたつねぐ
らのとりのはおとさへし
ついであしこと
きくばりしておこはゝこそのに
きゝやくよう〽よひにとまりし
ぼろんじこそ日ごろたづぬる
むすめがかたきじらいやめと
みたゆゑにあひやどのこうや
ひじりはなんどへのこして
きやつばかりこのおくの
まへふさせたも夜
とげんたゆとは
いへさいぜん
いふとほり
かれにはふし
ふけてほつもう
ぎのじゆつ
ありとかうち
もちきぬよう
ゆだんすな
とん
さとせばこそのもがてんして
こひぐちくつろげめくぎをしゆし
はもろともにさしあししつゝ
のきのあたりへたちよるにあやしむ
べしにはさきにつもりしゆきのおの
づとうごめきみるまにあま
たのかいると
へんじ戸の
すきまより
いへのうちへ
とびいり〳〵
するさまに
おや子あなや
とおどろきて
しばしがほどは
ためらひしが
こゝろはやればこれ
をもおそ
れず戸
ぐちに
ひたと
たち
よりて
うちの
を
がふに
かないは
さらに
ものおと
なくいび
きの
こゑのみ
かすかに
もるれは
をりこそ
よむれと
あまど
おしあけ
わがやへ
いるさへ
しもびあし
かのほろん
じがふし
たりしあと
やまくらに
たちまはり
〽なんぢがため
にくろひめ山
にてあへなく
うたれしむすめ
のあだ〽あねさん
のかたきうちみ
のやいばとく
うげとれと
うけとれと
名のりかげ
むねのあたり
のりから
そうほらず
明暦七十二
つゞきいちどにさしとほ
せはちまでありしその人
のかたちはみる〳〵きえ
うせてあとはむなしき
とこのみなればふたりはぬ
こゝろまどひつゝ〽こは
そもゆめかうつせみ
のもぬけのきぬをさし
たるはいとくちをしと
きもいらだちみかへる
かなたのにはさきにかの
ぼろんじのすがたはあり
てにつことゑみつゝた也
ずめりかくとみる
よりきもはんらんその
まゝにはにとびく
だりはしりかつて
はたときるに
さながらけぶり
をうつごとくゆごたへも
せずきえらせけり
かさなるふしぎにおや
子もろともしばしあきれて
ぼうぜんたりしがおこばゝむねん
はがみをろしかねてきゝたる
かれめがようじゆつよしや
かたちはかくすともちへのほか
へはよもゆくまじちづくにしの
びあらんともわがやにきた
りしあだかたき内
の巻よりしく返しはげしく
きりこむにゝんのやいば
こなたは給ほもむとうの
あしらひたゝみかけたるおこは
がきつさきうけそんじて
ひだりの二のうでいさゝかなが
らきりつけられたゆとう
をりからこかげにしのんでよう
すうかゞに六三郎がはしりいで
こゑふりたて〽ちうへのあだおん
ある人にはむかふしうぢよかくこせよ
いひつゝおこはがみきのかたさきちの
したふかくきりさぐれば〽あつとばか
りにたふれふすかくとみるよりこそのは
おとろきもつたるやいばなけすてゝ
〽のうかなしやまつてたべと六三郎に
とりつけばころさはなほも同
きを
いちちせん
ぎあるゆゑ
きあるゆゑは
うちにんはたれぬ
いちにんはたすけ
おかんとおもひしに
からとふたゝびかたな
さまたけなさばおのれ
〽うちもらすべきようや
あるとふたゝびおもやへいらん
とするにしゞうのようす
ひきかへて
でたちりゝしく
ひとこしたばさ
きゝたりけんよひにとまりし
こうやひじやいぜんのすがた
みすむおの
子をおしへだ
て〽じらいや
〽とのゝあやめを
としうちしはふかき
うちしはふかき
ようすのありときけば
とくとしさいをたゞせしかへ
ことをなすともおそき
しにあらじととゞむる
をもきかばこそ〽さてはおの
れもしらいやのまはしもの
にておや子のものをころさん
とてくらこみかさすれば
こやつもかたきのかたはれ
こそのよかならずゆだん
すなとおひつゝそうほう
きりかるにこなたは
さそくにみをかはしふた
りともにこゝろのせけば
にせしきおかにもことわりなが
かたなを
らたいせしかたなを
ぬかぎるにてあた
せぬこゝろをしれに
かしといへどもちつ
かなみにもかけず
二のまきへ
咏酒也十五
あぐるにおこはゝくるにおこはゝくるしきこゑを
あげぬれまち玉へいふことありたんとう
かたりとつたるはまつたくむすめがとが
なに人にてちかなるわけゆゑ
ならずようすをくはしくかたらんに
ひとこほりきいてたべとみをもみ
あせれば六三郎〽さてはおのれはそれ
がしをはまをぎなみのしんのせがれ
とははやくもすゐしてゐたりしかそは
ともあれかくもあれげんざいかたりの
あひずりしたるむすめにとがの
あらずとはまざ〳〵しくもいひ
このあたりのりよこうなるぞ
ととひかゝれば〽らぶかり玉ゑは
ことわりなりおのれはかまくら
ゆきのしたなるゆめのてふべゑ
と申すものぎをむすびたる
人のためにようすあつて
すがたをかへかく国〳〵をうち
めぐりこよひやどりしいへのとなり
ぬけたりサアなにものにたのま
れてさるあくじはなしつるぞ
またたんとうはたが手にわた
せしそれうちあかしてかくごせよと
それとみて〽おんみはいつぞやこうづけなる
からす川のほとりにてであひしかたにはあら
ざるかといふにこなたもいやをなし〽つかにもそのをり
きでんのためにあやふきなんをすくはれし
おや子づれなるたびのものじつはゑちごの
こゝしゆたる月かげのみうちにてわが名は
はまをぎ六三うちゝなみのしんかまくら
はまをき六三郎ちゝなみのしんかまくら
よりしやくんのちようほうくわつゆ丸の
たんとうしゆごしてかへるとちゆうむさし
さがみのさかへにてしなのゝりようしゆさら
しなげのつかひと名のるくせものあつてちゝを
かたみにつげあふそのうちに
つめよする六三郎をかたへのをとこは
におんみのすみてはからずも
ふたゝびあふはつきせぬえんぞと
おこはゝしたゝるおのれが
のりとて丈ゑが手
きずのぢしほくつ
ぬぎちしの
あざむきたんとうをかたりとつてゆきがたしれずそれ
ゆゑにこそちゝはせつゝにくさいごのをりからそれがしに
わたし玉ふる〽しなありさらしなどのゝろうしんなる
〽此印よりしにんのありきまことにうち手をおひ玉にようすもとる
に生のびざればろうぢよはせつしやが手にかげたりして又きでんは
うへにこんじてがつ
するさまをゆきあ
かりにみを
めてまろに
おもひよせ
けん〽いま
おんみが
ことばの
うちに
かまくら
がたの人と
きけばこゝ
にとひたき
こといあり
もしや
こなたが
うまれし
さとは
こうづけの
国さのほと
〽アアそのおさなゝは
長吉とてまだ
とうざいもわかぬ
うちおやしら
ずにかまくらへ
もちはれしと
いふよしをきゝ
たることはなか
りしかと
いふ
たかさぐゆみのすけのむすめてる田といつはりしけの森は
くわつゆ丸をあづかるよしをしるしたる
あかしのいつつう又ふた
あかしのいつつう又ふた
つにはかのをりから
おなじいへのろう
ぢよといひしと
かのてる田と名
かいてる田と名
いりしものとそのおもざし
のよくにたればもしやおや
子にあらざるかしゆ
せきとそれをしようこと
かなしせんぎせよとのごゆい
ごんそのをもちゝがたびぢ
のともにづれたるしもべは
べきをいがらしてんぜんたけつちが
せんぎありとてこと〴〵くひとや
のうちにつなけるゆゑめあかしに
くせものゝかほをみしりてある
ま
なほも
じつぶを
せんものもなくはかなきふたつを
あかしにてはゝ人もろともこしぢを
たちいでからす川にてきでんにあは
それよりみやこへのぼらんとこの
ところをよぎりしにきちんやどゝ
しるしたるこのやのしようじの
女もじちゝがあたへししゆせきに
そのまゝがてんゆかずとうかゞへばおや
子のおもざしにたるまでわりふを
あはすしようこのいち〳〵をりよく
となれるみのゝ方にあきやのありしを
さいはひとせんぎのためのかりずまひ
さぐらんとれんぼに
ことよせむすめより
とつたるきしようと
かのいつつうくらべてみれ
ばすんぶんたがはずさて
こそかたりのものどもと
こゝろにおもひきはめし
ゆゑこよひひそかにしの
世部こよびひそかにしの
ひつとうへてせんぎせんためうかだ
よればあにはからんいつぞやきなん
をすくはれしきでんにはむかふ此印
ばんといひかはせしはかれら物人
産
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
一英
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
とな
うまれ
ごきよう
はとうづけ
さの
しやら
かま
くこへ
もら
市
といふ
ことまで
おきなき
ころぎり
あるおや
のつぎへ
咳嗽也五
つゞきしはなされしにておぼえあり
なにゆゑこなたがそのことをくはしく
はしり玉ひしとことばせわしくとひ
かゝれば手おひもおもはずはひよつて
〽ようすくはしくしつたもどうり
げんざいそなたがじつのはゝかた
るもおもなきことながらわか
げのうちのいたづらにもうけた
そなたをせんかたなさかま
くらがたの人にやりそのち
ふたゝびをつとをもち
うみおとしたふたり
のむすめひとりは
ゑちごのにいがたにて
あやめと名をよぶ
きみけはせいいま
ひとりはこれなる
こそのあねのあや
めは世に名だかき
じらいやにいざな
はれめうごうざん
のすみかにある
うちかれがため
にひこうのさい
こときいたる
ゆゑになに
とぞしてその
あだをむくは
んといもと
こそのといひ
あはせさま〴〵
とゝろをくだく
うちこよひ
とまりしぼろんじは
まさしくそれといふこと
をさいぜんとうしよ
のぢんだいなるおほ
がぎあま平といふ
ものがこのゑすがたにて
わがみにをしへひそ
かにかれをころせ
よとどくやくを
さへわたせしが
こそのがためにはい
あねのあだわかみい
のためにはむすめの
かたきひきようにどくは
もちゐまじ名のりかけて
しようぶ
玉しの
ひよつへ
せんとこゝ
たりと
かさる
こな
むすめのこそのは
〽かゝさんのおはなし
でわくにきいたぎりある
あにさん日ごろあひたう
おもふてゐたによう
まめでゐてくださんし
したとてふべゑにとり
すがりうれしなみ
だにくれたりけり
こなたも
ふしぎに
めぐりあふ
ちすぢの
えんと
のからに
たもちかね
たるなみだ
をはらむ〽三
十よねんおと
づれたみかほ
さへえし
らぬはゝ
かへにはから
べあひしよろ
これと国
つきて又なげかはしきはなに
ゆゑにさるあさましき
あくじははたらき玉ひたるそれ
ゆゑにこそはまをぎとのは
ちゝをうし給ひはゝごもろとも
かくまでるろうし玉ふもみな
わがはゝのつくりしつみせめては
それをあがなにためさいはびに
かのたんとうをえたりし人のこのや
にあれはおんみに手わたし
させ申さんうらみ
をはらし玉はれ
とらひつゝてふ
べゑ一トまにむ
かひ〽ようすは
それにてきゝ玉
はんはまをきどのへ
たんとうをなにとぞ
わたし玉はれとおと
なふこゑともろともに
なんどのうちにもこゑ
あつて〽よろこび玉へ
はまをぎうぢおん
みがせんしんばんく
し玉ふかのたんとうは
われえたがたゞいま
わたし申さんとすが
たうせたるいぜんの
ぼろんじかへべくのふく
ころにくれしくわつゆ丸
をたつきへてふたゝ
びこゝにたちいづる
を六三郎は一トめ
みて〽おんみはらぬぞやう
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
べきをそ□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
うんとやらんよぶたびそうにて
おはさずやといにこなたは
につことなみほうしともなり
ある時は又ほろんしともすがたを
かへかくくにでをはいくわいなす
わづほんみようはばがた
ひろゆき又じらいや
ともいふものなりいつ
ぞやきぜんに
やのちおや
しちやの
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
はからず
□□□□□□□□□□□□
丸ごへんら
おやとがみや
ちにありこと
〽きいたゆ女に
はるべとこのくにし
きたりしもつぎへ
たからのつる
きをわたさんため
いざあらためてうけ
とり給へといひつゝ
たんとうさしいだせは
六三郎はゆめかと
ばかりよろこび
いさんで手に
うけとりおしいた
だきてとつくと
あらため〽まがふ
かたなきくわつし
ゆねぞはこしぢに云
さつをとゞめいま
またこゝにふん
じつのたが
ちをさへ
あたへ
葉
いつの
葉かは
世にかは
このだいおん
ほうずべきとよろこづ
こなたに手おひのおこはゝ
むつくとおき〽ぶらいやとほん
みようあかすけへはむすめがかたき
あねのあたわちあがめてしようじようじようじよ
あねのあたたちあがめてしようぶせよと
かたなをつえにつめよすればうら手はやぶにとゑあめて
〽そのあだうちははなはだたがへるみようこうざんにて
ならいやがあやいとやらん世手にうけしことのよう長は
猿手焼せんといひつくひとりのもめゝほがそがたをつゝむ
みのはきぬぎすていへのうちへいるをみればこれすなはちべつ
ゑんならずさらしかへけの大うしんたるたるきごゆみのすけ
ようこうなりとぼらいやとたがひにもくれいなし
ひきしうひをがたうぢそれがしこゝに
きたりしことは月かげけのぢようほう
たるくわつゆ丸をうばひしくせ
それがしがそのときくはしく見聞財なせばそれへまゐつて
ものわがむすめてる田の
名をかたりし
とや
これ
をもせんぎなさん
ため又ふたつには
田ごとひめごびよう
田ごとひめごびよう
きいよ〳〵おもらせ玉
へばはまをぎ六三郎に
こゝろをあはせたんたうを
もとめきたれとわがきみ
さらしなはん
ぐわん□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
いをこうむりて
□□□□□□□□
ほん〳〵をたち
いでしがはまし
をぎおや子の
めのぢにあり
とほのかに
かたへきゝたるゆゑゆ
たづねたづねたりのぞかしとあらまし
をいひをはりさてにおとはおや子にむかの
〽それがゝせんねんゆゑありてみようこうざん
にいぼりしをりからつや
がしつと
ふつく
いき
ながら
きぢよ
となりたが
ねとかいふ
をとめを
たちど
ころに
くひころし
なほしらい
やみもあた
せんとてわび
かゝちんずあり
さまにせひ
なくまにかけ
せつ一がいせし
せつがいせし
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
くはしく
みたり
けたり
かれば
あやめが
あくねて
にて
こどうの
さいごまげ
たるはじばうじと
かくといつべしをを
しもかたきとじ
らいやをうらまば
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
卯の世のつみにつみを
をやかさぬるならん
そのがのしねをむるが
へしかれがぼだいをね
がふにしかじとさと
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
べしもわが
こめ〳ためにも女の
あやめはたね
がはりのいもとながう
かはらのいもとながう
いまはわがみも
しらいやとのゝぎゝ
あるいもとをつま
なるこそのはつい〴〵うち
きゝてそばにおちる〽つきへ
となせばうら
をともえんも
やへがらみとけ
のみのもの
かぬるむねをいかにせん
とたんそくするをかたへ
つゝきじらいやが
ゑすがたをうにとり
あげ〽ようすきけば
あにさんのえんにつな
がるじらいやどのことに
あぬさんあやめさま
めさいごのようもつねし
くはれぬしぎとはちへ
いつたんかたきをうた
んとおもひとんだる
いちねんをいかに
してそのまゝ
やむべき
うらみ
ならねばいまさらあだとも
のきめ
さき
なよ
かしといひ
つゝゑすがた
つきつらぬきよからぬ
わざとしりるがらだんとう
をかたらんとてよしとうきまのおん
むすめごてる田きまの名をいつはりし
みて〽わが手をもつてころさずともなみのしん
さまのございさはわたしらおや子がみなゑわざ
ふかきうらみをうくるみでおもひそめしもさき世
のやくそくたとへとがれてしぬればとて
しよせんかなはぬわが身のとひその
そのいはしわけとふたつにはと六三分をじめと
おうらみをはらすためしは
してしぬるのをすこしは
ふびんとおほしめしもう
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
すもむもなねがびながき
せめてみらいはそうてたべと
くびつゝやめでどもかつえしながいと
みゆるをおころゝおしとめ〽しぬるに
およばぬかてのあくじもむくにすゝめ
てさせたはわがみおことがとがはいさゝか
あらじそのあくあんのはゝをもにかけ六三
さまにしんていこせよとくひつゝこそめがもつたる
かたなにわがねをそへてわがはと
へちからのかぎりつきとしやうむす哉
めはのとよりてふべゑもとおど
ろくをおしめづめ〽あく世の
中におそろしきはてん
ごばつ
ぞや
こその
あき
あづまにて刃ぢん
こつ平に
かたらはれ
こがねにしが
くれくわるゆ
丸をかたりし
所もさかひ木
とてむささがみ
のくにのあはひ
此まだひとゝせもたゝぬ
まにめぐるいんぐわはこゝ
も又くるまがへしに
陸
ちかい
ことのと
さかひ
ねもの
がたりと
いへと
わがみは
ゆみようの
ゆめさめて
六十ねんの
ひをぞしる
いのちのきは
にぜんしん
にたち
かへつて
〽はなほ
さらに
むすめ
がとひを
かなへて
やりたさ
しが
なせしぞや
いつそや
とかへ
おや子の
□□□□□□□□□□□□□
がこして
□□□□□□□□□
□□□□□□□□□
むすめ
む
そのか
六三
きまに
□□□□□□
をはとふ
ようす
おみのうへ
むうちみの
うしくきもは
あるはまを屋なみ
のしんさまのごゑそくとかしたに
むすめはあくえんとしらねどつぎへ
つゝきとしつたこのみのくるしきあやめのかたきをうつたうへ
てはたんとうのありかもたづねわが身はしんでかひわけなし
むすめがねがひはかなへんもめととくよりかくごはきはきはめたり
あにゝひとしきわがこゝろも子のかあいさは人いちばい
〽おじひによりぞきゝわけてこのことかなへて玉はれと日
ごろのあへじにひきかへてわが子をおもふおんあいゑん
ちにまみれたる手をあはせなみだにくれていふさまは
さすがあはれにみえにけり六三郎はかくときゝなに
といらへんようもなくさしうつおいてことばなしをり
からかねてはんびつにし給ひこんだるおほがきあま草
手にたづきへしたねがしまにすきもあらばしらいやを
ねらねらうらんとうかゞふうちとなりのいへよりかごしに
かのはんびつをつらぬくきめさきひはらをぬばれて
あま平が〽きやつとさけぶをそれとみて此べゑは
はしりよりえりがみつかんでひきいだすとたんにくづ
はしりよりえらがみつかんでひきいだにとたんにくづ
るゝあはひのかべしらいや手おひを一トめ見て〽こやつは
あつぞやこうづけなるめうぎさんにてらであひし
ぢもぐりくろやしやとかその名をよびをあち丸が
手下のぬす人しうねきにかくそれかしにあだ
せんとて君のびしかゑてつらぬぎしはなに人と
みかへるかべのやぎれより〽此くうとこそのが元にしは
はゝのあさかがとくしんせりといひつゝちがたな
手にたづさへあゆむもいとゞあやふげにやめる
あさかはこゝにきたり〽さいぜんこやつがとなりの
いへにしのひこんだをかべのやれよりたしかにそれと
みとめたゆゑめまひとかたなづらぬきしも六三郎が
うけたるおんをじらいやどのにむくはんためけにおやと
子のおんあいほどうき世にせづなるものはあらしあだ
とはいへどはゝのおこはゝぜんひをくひてやめばにふし
豊國画
種員作
いさゝかあらじわが子をしたふ
こゝろねはわらはもと〳〵にすいしたれは
けふよりあちため六三郎がやどの
つまになすべきにそれをこの世の
おもひでにじようぶつせよといふ
ことばにおこはゝくつうもわする
までうれしとあさるをふし
をがみ〽めいそうちしきのいん
どうより七まほありがたきその
おことばいまはこの世になにひとつ
こといへとはいやうといやう
おもひおくべきこともなしとこゝろ
ゆるめばきもきえん〳〵になりゆく
はゝにとりすがりなげ〴〵こそのと
もろともにしほるゝいちざを
みすまして手おひながらもくろ
やしやが〽ゑらいやかくごときりつくる
を六三郎ははたとけたほしその
まゝとゞめをさしとほせばゆみの
すけはたちあがり〽たんとうもにいか
うへからははまをぎうぢにははゝご
もろともいそいでこしぢにきこく
あれわれもこちゆうはどう〳〵せん
といふにしもいやうちよろこび
○こゝろざすことのあればかしこへおもむ
〇こゝろさすことのあればかしこへおもむ
きかへるころこそのこの所もめでだき
しうけんをとらおや子が今藤は
あだとねらひしじらいやがうつてかはつて
るこどをせんといふによしとうにつこと
ゑみ〽さいいははいはいれはいなれが
ゑみ〽さいはひおいれがめうしもたか
さむしうぎのうたひはゆよい助やよ
はあらねどうばあさがゆるにいもせの
えむすひ〽こゝにつらなるこじうとは
いもとがえんぐみはゝのさいごよろ
こびなげきとりまぜし世はたゞゆめの
てふべゑがくふたみちかけしなかだちに
すゝむるまつこのはひ〽たんとう
手にいる六三郎がいまでこしぢの兵
さとへかへるといふもをみことばとん〴〵
いちどにたちあがればおとはゝじつご
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
うちわらひわれかちやいばぬき
ともてねぶるがごとくいきたえたり
こそのはりとよりてふべしがなげきは
さらにいふべからずかくてはまをぎ
上は三郎ははゝおや留さるをともなひて
ゆみのすけともろともにこしぢを
さしてほふそくなせばぢらいやは
たからのたんとうもどりしうへはこそのにうらきは
〽てふへゑどのはころやにとゞまりよろ
づのことのはてゝちいもとをゑちごへ
おくあるべしわればこれよりあづまぢに○
たゞいちにねあづまのかたへ
おもむきけり
永
嘉
仮名
反古
一休草紙
柳下亭種員作流
一雄斎国輝画
新
雁
六
三編より五編迄当春
無相違出板仕イ
「初医は一休の御母公孝貞ふかきおこなひとり禅師胎内にやどり給ふ
事且和田正澄が南帝の為に忠を尽す條の半を説其余談は結に
及びこゝに南て出生ましますより幼き頃の形容凡ならぬ事扨三編に
立ては江州堅田に宗純華叟の徒㐧となり給ふ抔を説㊃五輪五輪を引
つゞいて当年うりいたし猶後の巻〻には高須のうかれ女地獄男達野病
怪助乳ノ医の一路居士か事抔を挙世に通例一休物語とないゝく異
一て種々面白く耳なれざる話のみをつゞり合せり其編出流るへらし
御一らんの上御高評奉願上候
板元敬田
芝神明前甘泉堂和泉屋市兵衛板
兒雷也豪傑譚
十五編
じら
いや
かうけ
つ
その
十五篇
がた
り
種員作
豊国画
甘泉堂梓
両人がためにすでにあやふきほどなりしをからうじてのがれたりわが
すむまのゝさんさいへかへらんとしたりしにこのとこかつだへやみのすけ
がためにこと〴〵くやきうちせられあまつさへね下までおほく
かれにいけどられわなをのがれしはぬけどりのすをやぶられし
こゝちしていかにともせん方なくうちのこされし手下とゝもに
ふねにとものりこゝかしこたゞよふことふた月あまり海中
夜に日をおくりしがいつぞやじらいやとたゝかひしをり
}
ぎすけがためにうけたるきずのふたゝびはげしくいた
みをおぼえそれよりきずぐちほころびてるやむこと
}
おほかたならねばそのりようぢをなすべきにふねに
ありてはなにかにつけことのべんりならざるゆゑひそ
かにくがにとりのぼりびんぎのちをもとむるに
しなのゝくにたかゐごほりつるぎがみねこそ
ゑちごにちかくかのいがらしてんぜんに
ことをてふじあはするにもその
○こゝに又をろち丸はいつぞやいちゝふものはまべにてゑらいやとその
たよりよかるべしとこの
ところにすみかをかまへて
どうごくすざかにとし
どうごくすざかにとし
ころすめる山石倉道全
どう哥といへるいしをまねき
かのきずをみせけるに
〽こは破傷風はしよう
の一種かつにて
いやさんことはなはだ
かたしさはいひつおのれがいへにて
でんらいせるとようやくあり
てりようぢのしかたなき
にあらねどこゝに
ひとつのなんぎ◑
石倉道全
なるは
かのくすりを
てうごうな
すにわかき
男のあぶらを
とりこれをくはへ
てねらざれば
くすりのきゝめ
あることなしこのいち
ち丸かくときゝ〽それをえんこともつとも
やすしと手下のもの四五人をよびいだし
そのことをさゝやきしめすにかれらは
やくだにとゝのへ玉
はゞやまひはたしかに
ほんぶんざせんと手に
けるごとくうけがひければをつ
□け□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
これをこゝろえてそくじに
ふもとへくだりゆけばどう
せんもまたきつさうを
またんとをろち丸に
わかれをつげわがすむ
すざかへかへりけり
児雷也十五
○さるほどにじらいや
はねものがたりに
人〴〵とわかれ
あづまのかたへと
こゝろざしむさしのくに
あだちごほうをけ川のひがし
なるらいでん山をみえんとする
ころ日はすでにおちいりて月さへ
夜をあかしあす山をこえんとてその
あたりをうかぶにかたへにたてる
とりゐありさらばこのあたりに
みやのあるべしそれへゆきてやど
らんととりゐをくゞりてすゝむこと
およそ半丁ばかりにしてはたして
ふりたるみやのありさればこそ
あらぬやみの夜なればこよひはこゝらに
とこゝろにうなづきやし
ろにむか
ひて
はしのかた
へにより
しばし
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
があひだこゝ
にいこふに
春とは
いへどさへ
かへる
寒がんは
ふゆにも
ひとしけれ
ばあたり
のこの
はなき
あつ
め
こし
なる火
うち
とり
いでゝ
たき
めあけ
はらを
まつほどに
うしみつとも
うしみつとも
おぼしき
□□□□□□□
しやの
うちに
ものおと
して
□□□□□□□□
児童廿一五
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
この所
へいでくるものあり
こゝろにくぶかりこれをみるに
かしらのけはしやぐまにひとしと
まなこのひかめは金色え
にてさゆうには木を
の半嶋日
此かに雷
一紋胎へ片士
此節よりしも
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
かゝるよしさへつげんためふたつにはこれよりして
かまくらへいたり玉はゞゆかりある人のあやふきを
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
をすけかつは又そのほかにも人のためにわざつ
おほ
くちはき
をはらひそのこうによりてゆくさきのおほかた
ならずたすけとなるべしいさゝかうたが
此くだりゆくほどにをりもきさら
ぎなかばなればをちこちのやまで
なるのこんのゆきにあさ日かゞやき
こちふくかぜにうめかをりそのけし
きいはんかたなくゆくてにおふるみち
しばのたんほにまじるすこれぐさ
くろにしまねどゆかりあるつなでが
ことさへおもひいづればたにまに
つまこふきじのこゑあさでの
しづがなすわざのたきどる
なるかまくらやまかしこを
さしてぞおもむきける
つぎのゑとき
すぎしころかひのくに
くろ
こま
やま
へのさん
さいなる
うらふじ
さゑもん
てるかけが
ためにじら
いやがことをきゝいだ
たんとゆきの下
なるかたなやへ
いぬとなつて
くりこみしこの
いへのおひどび
六はそのこゝろの
変而
異井のきよう
のいでたちにて
すゝみちかづく
さまなるゆ
ゑじらいや
きつと
みがまへなし
ものにてなにゆゑ
こゝにはあら
〽そもなんぢはな下
はれしとなしり
とへばかのものは
うや〳〵しくれいを
なし〽おのれはす
ぎしそのむかし
おんみのために
ぐろめいをし
すくはれしこと
のあれはこぞの
くやゆこし
ぢにてだは
やくなんの
おはしゝころ
おはしへころ
てきのふせたる
地雷火終に
火勢鮭をそゝいで
にむくはしことありらま
またかたちをあらは〽印
これをやぶりいざゝかおん
玉ふことなくかしこへつそがせ玉へやとつけ
みをおこせはとほ山のかたにゆきおはし
とゞろ〳〵ことなりひゞけるとともにかた
ちはきえうせけりゆめかとおもへば
さはなくてまさにありしことなれば
こゝろのうちにおもふよういまぼれが
ことばのうちにすぎしころわるために
たすけられしといひたるをこゝにしゆいして
みればわれいまだせんばつにてしなのゝくに
ねずみのしゆくにありしときらはじうを
いけどりしをたれけはなちしことのあり
さるゆゑにこそいみようをもしらいやと
おはせられぬそれよりほどへてはたとせちかく
きよねん十月ゑちごなるおやしらずの
はまべにてをろち丸がかんけいによりわれを
うたんと地雷火少火をふせたることをつさゝか
さとらずすでに死地切につらんとせしにときなら
かれははかなきけものといへどもおんをしること
かくのごとしましてやわれは人の身なるにをがた
のいへをさいこうすべきだいぐわんをよそになし
ためなほくほ〴〵をうちめぐりしたしきうときへだてろく
人のためにぎをはげみちからをつくすものならばつくりし
つみのきえもやせんとむねにさだむるをりからにはや
やまざとのとりのねきこえもりをはなるゝむらがらす
ひがしはしろくなりにけりさらばやまをくだらんとて
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
はいしつゝかけたるがくを
とかきし三字ありじちいや
ころはらいでんやまわれいかづち
つぐるをさへきゝつるもいとゆ
ゑんありさらばそのいにまかせ
てんとおもひさだめてこゝ
をたちめで
やまぢ
ざる薩雷出してかへつててきのものどもをおぼく
みぢんになしたりしがいまさらおもひあはずればかの
らはじうのふるきおんをむくへるものにうたがひあま。
あくじに月日をおくりしこととりけものにきへおとると
いふべしげにあやまてり〳〵かゝればます〳〵こゝろをあら
あるゆゑに
をぢふうふはいふ
もさらなりはん七
おはなにさへとり
おはなにさへとり
いらんとまめやかに
たちはたらけばばん
ゑもんはかれがこゝ
みてければ火雷神宮と
ますへこゝろにてうしげにこの
のみやにやどりてらいしうの
ろのまことにことほ
りしとおもかゆゑ
ふかくこれを
よろこびて
□□□□□□
のどゝ
◆
なに一れ
いとなくみせのことを
などうちまかせければ
きんせんのじゆうに
なるまゝにたちませ
くぜんのやまひおこり
おほつそなどへしのびかよひ
いろとさけとにこゝろを
とらかしはやうちふじに
たのまれしみつじは
いつかわすれはてわざ
つゞきあまつさへこのほどは
おはなにふかくこゝろをかけ
人のなきをり〳〵はたはむれに
よせていひよれどもいかでおは
なのうけひくべきされどもげん
ざはどび六はわがみにもずつの
いとこなればちゝはゝはじめ
をつとにもかくとつげんはさす
がにもめうくひそかにはぢしめ
らけんすればどひ六はそれとは
おもはずわれにあらきことばも
せぬはざすがにいなにもあらぬと
おそるゝものなるべしこのうへはなにとぞして
はん七をおひしりぞけなばおはなはしぜんと
われになびかんそいうへにはをぢふうふもうま
くすかしてふうふとなりかたなやのいへをわが
ものにせんとこゝろにあくしをおもひしめ
そのをりをぞうかゞひける
○かたつやのむこはん七はことしやよひ
なかばころじつのちくもちまるちよう
じやのねんくわいにあたりければふるさとなる
しなのへゆきはかまうでをもなせしうへひさしく
あふことたえたりしらねたくがいへをもたづねいもと
おさちにもあはんものみこれちのよしをようしおやばんゆふ
ゑもんふうふにつぐるにこゝろよくゆるしければおはな
はをつとがたびよそほひをこゝろをつくしてしたくなしある夜
ふしどにいりしのちわがみのはだにかけたりしまもりぶくろを
とりいだしおつとにわたしていふようは〽こあおんまもりはわが
みが入たくておたなきころよりはだみは留さでゝふかくいのる介
みゆれどをつとのあるみなる白米これを
□つるが
をかの
八まん
さまの
みえいに
はべるこれ
をかけて
あさゆふいの
りたびぢに
りたびぢに
なんのなきよう
にかしこのようの
〽はて玉はゞとくかへり
玉へやとつぐるにはん
七ふかくよろこひ〽ことは
なによりのはなむけ
なりこのまもりをかけて
④
かくと
つけもと
ゆかばおんみもともなふこゝろせりいく日も
あらでかへりこんにちゝはゝにこゝろをそへよくるす
をしたまへやとかたみにしばしのわかれもをし
まれいとむつましくその夜はかたらひあけの
あさ半七はかまくらをしゆつたつなししなのぢを
さしておもむきけりかくてのちどひしははをりこそよけれ
○半七がふるさとよりかへらぬさきおはなを手にられ
かれをすゝめばんゑもんふうふに半七をりえんさせん
おもひければいよ〳〵ばげしくつけまはしおはなをくどくことより
しきりなればいまはおはなももてあましはゝおやにひが
かにつぐるにおいしもさてはどび六がもとのこゝろのなほ
らぬよとをつとにあらましをかたりければばんゑもんはうちおど
ろきそのようすにてはみせめことさへこゝろもとなしとて
しらぶるにおびたゞしきひきおひなればつまむすめにもゆ
よりかゝる
わるもの
ゆゑ丁也
あらはれし
としるならば
又いかなるあく
じやせんおんびん
にしてかれがかた
同十二月一日
よりしせんと
身をひてように
すべしとそのをり
をまつとはゑら
ずどび大はこゝろ
いちだち
四ノ雷ニ七十五ト
〽わきいつまであんかんとするうちにしなの
より第七のかへりこばせんなきことなりしよ
せんこよひおはながねやへひそかにしのんで
いやおういはせず手にいれしうへのこと
とその夜人のしづまりておはな
がふしごとへしのびよりほど〳〵
むたいにおよばんそせしかば
おはなは〽あはやとこゑを
あぐるにふうふもこれを
きゝつけておどろき
ながらはしり
きたりばんゑ
もんはかくとみて
いかりにたへねば
とび六をさん〴〵に
ちようちやくなしこと
おんびんにはからはんとおほく
のかねのゆきみちなきまで
あらだてゝせんぎなさぬを
いち〳〵にいひきかせとく
いでゆけとは此いなすに
とび六はおほれのよくじの
はやあらはれしとおもひ
ければこのうへは
やぶれし
かぶれと
〽かねておはなにこゝろ
あればおのれらおや子のきば
をとりはん七をおびいづしとのあと
しきをまるどりにとおもひしものを
〽なんぢがかひをいでしよりおと
づれたえてあらざるゆゑてるかげ
どのゝいひつけにてそのびんぎを
とはんため又したつには
それがしがかくろうくせ
なせわとは
おはなをいつまでのめ〳〵人に
そはせんやがてはおれが
ものにせんなどさま〴〵に
のゝしりてかたなやのいへを
かでゆきけりどび大はおの
れがあくじにおびいだき
れしことはおもはでをぢふう
ざんねんなりさはあへらがたんみこんだ
ふをいたくうらみいかにも
して半七のかへらぬさきにしの
びいりおはなをうばひかないのもの
につらきめみせてくれんずとその
ひまをうかゞひてとほくもさらずかま
くらのほとりをこゝかしこうろつくをり
から研上原始髪のなみ木にて
くろこまやまのさんさいにありしよみしま
ぐ平太にゆきあひければたがひによろこび
こかげによりどひ六は松平太にいふよう〽てる
かげどのゝいひつけのとほりかたなやのいへ
にいりこみじらいやがおとづれあらばきゝいだ
してつげんののとさま〴〵くふうするうちに
じらいやがゆかりあるかのいへのむこ半七めはふえん
となりてしなのとやらへおひかへされていへにあら
ねばいまはかしこにゐたりともぜんなきゆゑしり
ぞきしとくろこまやまをいづるときしたくを
とゝのふためにとててるかげよりこがねをうけ
とりければわがあくじにてかたなやをおひいだ
されしといひかねてでるまゝにいつはるをぐ平
太はまことゝおもひ〽そはほいなきことにこそ
われとめたびかまくちへしのびてきたりしそのわけは
□□□□□□□□
もはたもりだいせんなほみちへ
めがちゆうぎだてしてくわん
れいにわれ〳〵がことをあしざま
にいひなせしゆゑなればふが
きうらみははたもりにあり
なにとぞかれをうち
はたすりさる
へばかれが
やくめに
さはることを
なしてうらみ
をむくはんその
こゝろにて
かまくらへ
しのむいりし
とかたるを
きゝどび六
はむぎをすゝ
めかそれに
こそよき
しやだん
ありむかし
よもつねとか
いふ人がかま
くちすいよう
くちしより
ぐんにて
ありしとき
しつみぼ
たんと
名づけた
こうろを
このえ
こんどくわんれいもち
うぢへどのこんもうある
このしまの
上かみの
防次寄附は
せられしことのありしを
せらばしを
ゆゑいなみがたくこう
ろをあけるにきは
まりてしかもけふ
ひつじのこくその
うけとりのやくと
してはたもりだい
ぜんといふやつが
かみのぼうへくる
とのうはさかのこう
ろをとちゆうで
ろをとちゆうで
ばいとりかれめが
ばいとりかれめが
やくめをあやまち
させうちみをはち
すはいかゞあちんと
かたるに
ぐ平太
つぎ
児雷也十五
つゞきこをどりして〽まだかまくらへ
いるやめらぬにおもはずあだをむくふ
べき手づるをきゝしもさいさきよし
名にたかきこう
ろならばさだめし
あたへもたつと
からんうばひとつ
てうりはらひ
かねはなんぢと
ふたりで□□
べしきはいへかれ
もだいじのつかひ
ともまはりもつれ
べきにわれひとりではこゝろ
ほそしかせはのくめんはあら
ずやととへばとひ六又
いふよう〽それにもなす
しまのりようしのうちに
なきづちがさきの
なきづらがさきの
たゞ八とて人に
べきしゆだんありこの元の
こえしわるもの
ありおなれもかねて
しれるなかゆゑ
すぐさまおんみ
をかしこへつれゆき
たゞ八にひきあは
せんりようしなかま
のあぶれもいを
おほくかたらひ□
三の巻
ゟつゞき
〽へしても
どび女か
きらはれ
ながらの
女ごき
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
ほねを
をるとも
むだなら
めそんな
ことはやめに
してかねにあり
つくわが方のか
せいをすゞにせよかし
といふにこなたはかむり
をふり〽いつたんおもひをかけ
たる女手にいれねば男が
よりさきにだゞ八におんみをまづひき
あはさんきたり玉へとうちつれだち
えのしまのかたへはそぎゆきぬをり
からひゞくかたせでらの入あひのかね
もろともにかたへのいなづかおし
わけてあらはれいでしひとりの
たゞじとれゆきの下へしかけべしそれ
十五
まはつて
人〴〵の
なんぎを
すくはん
おゝそれよと
これもおなじく
えのしまの
かたを
さしてぞ
はせさり
ける
ものゝふふかあみがさにおもで
をつゝみあたりみまはしうち
うなづきはれちがあんじて
うなづきかれらがあくじを
はたらくさきもほどとほから
ぬえのしまとかさきへ
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
□□□□□□□□
おのれもかせいすべきなれどもこゝにひとつの
いだいぜんめがかへりをまちうけ四も五もいはさい
たからのこうろをうばひとり玉べかしとかういふ
うちなゝつざがりじこくもちようどよかるべし
なんぎなことはかのかたなやのひとりむき
あおはなといふはわがためにも
めおはなといふはわがためにも
いとこどしなるぼつとりもの
とくにこゝろをかけてはあれ
どおや子ともにしよう
ちせねば手みぢかにひつ
さらひたこくへつれてのかん
とおもふにこよひはさいはひ
そぢふうふのいへにあら
ぬをきゝだしたればるすへ
しけこみおはなめを
ひつさらつてたち
のくばしよもえの
しまのひがしうち
かのたゞ八が
ふねに
世のせおほ
いそまで
べしとかたるにぐ平太にが
わらひして四の巻へつゞく
つれのく手は
づゆきの下の
一トしごとが
はやくちちの
あくならばすぐ
にかせいにやく
つぎのゑとき
その夜も皆よの
すぐるころかみのぼう
のもてなしはてしづみ
ぼたんのとうろをたづ
申候事
さへかまくらの
ごしよをさし
たちかへるはた
もりだいぜん
一のとりゐの
石ざかをおり
かゝらんと
したりしに
とくより
まちし
よこしま
ぐ平大ほう
かむりにおもてをつゝ
みこかげよりあらはれ
いでしもべのもちし
てうちんをことばも
かけずきり
おとせは
これをあひ
にかた
らはれし
がす
鳴雷也十五
のゝきむながり
いでだいぜんめが
けはつほう
よりうつてかゝ
るをこゝろえ
たりとゆん
手にこうろの
はこをたづさへ
めてにやいば
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
大ぜいを
きりまへる
ぐ平太
をひきぬきて
はひまを
うかび
こうろの
はこを
ひつさらひ
はせいだ
さんとする
ところを
だいぜん
すかさず
とびかゝ
ゑりがみ
とつてひき
もどすその
まににげちる
りようしばら
またこりずまに
よりきたり
はたもりにうち
かゝるぐ平太
しよせんかなは
ぬところと
うばひとつたる
こうろのはとを
あたりの石に
うちつけてみちん
にせんとふりあぐれ
ばむらがるりようし
のそのなかよりいち
にんつつとはしりいで
ぐ平太がうでねぢあげこう
ろのはこをばいとつてことばせわ
しくだいぜんに〽なほとのう人にも
とちゆうにてろうぜきあらんも
はかられねばこうろはしばしあづ
かりまうすきつかむしたまふことなか
れといひさまにかたへなる無熱記
せりとなづけしいけゐほとりにかねて
よりあるがま石とよぶ奇石がの
そばにたちよりてじゆもんを
となへいんをむ
すべばあやしむ
江之島の
べしかのがま
いしさな
御手洗
がらいける
ものゝごとく
蝦漢石
むねへち
無熱池
此印へ
児雷也海
師門に立まじり
ゝ事は妙へ
にとけり
やうすをうかぶ
「此印よりよろしばら〳〵
のむらがるうへにひらりと
とんでうちまたがりさらに
ひとりもはたらかせずなほ
めをいからせくちをひらを
さとはきいだす一道を一道とう
〽のにじはみるまにくも
をつらぬきしまをし
みなみの
かたへゆへ
ぐ平太郎はいふも
さらなり大町半は
かけはしや
うみのかたへと
たなびけ
ばりようしに
でだちしかの人はとうろ
のはこをたづきへつゝ
あやふけもなくにじ
をしみ
なる
さまに
たい
ぜんさへ
そちうち
ながめ
ぼうせんたり
○されば
はなしやたつ
にわかる
どび
六は
ぐわが
奈
わかれ曰
くれてゆきの下の
あたりへゆきかたな
のいへをうかゞふに
この□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
児雷七十五
つきむながり
いでだいぜんめが
けはつほう
よりうつてかゝ
るをこゝろえ
たりとゆん
手にこうろの
手にこうろの
はこをたづさへ
めてにやいば
をひきぬきて
大ぜいを
きりまへる
ぐ平太
はひまを
うがひ
こうろの
はこを
ひつきらひ
はせいだ
さんとする
ところを
だいぜん
すかざず
とひかゝ
ゑりがみ
とつてひき
もどすその
まににげちる
りようしばら
またこりずまに
よりきたり
はたもりにうち
かゝるぐ平太
しよせんかなは
ぬところと
うばひとつたる
こうろのはとを
あたりの石に
うちつけてみちん
にせんとふりあぐれ
ばむらがるりようし
のそのなかよりいち
にんつつとはしりいで
ぐ平太がうでねぢあげこう
ろのはこをばいしてことばせわ
しくだいぜんに〽なほとのう人にも
とちゆうにてろうぜぎあらんも
はかられねばこうろはしばしあづ
かりまうすきつかひしたまふことなか
れといひさまにかたへなる無熱地
せりとなづけしいけのほとりにかねて
よりあるがま石とよぶ奇石にな
そばにたちよりてじゆもんを
となへいんをむ
すべばあやしむ
べしかのがま
はしさな
がらいける
ものゝごとく
蝦漢石
廿一日此印へ
江之島の
御手洗
無熱池
児雷也漢
師門に立まじり
事は汝の
にとけり
やうすをうかぶし
御北印上りよろしばら〳〵ばら〳〵
のむらがるうへにひらりと
とんでうちまたがりさらに
ひとりもはたらかせずなほ
めをいかちせくちをひちゞ
きとはきいだす一道思ふ
〽のにじはみるまにくも
をつらぬきしまをし
みなみなみの
またける
かたへゆへ
さまに
ぐ平太郎はいふも
さちなり大町霊
きなる
かけはしや
うみのかたへと
たなびけ
ばりようしに
でだちしかの人はとうろ
のはこをたづきへつゝ
あやふけもなくにじ
をふみ
さまに
たい
ぜんさへ
そちうち
ながめ
ぼうせんたり
○されば
○されば
はなしやたつ
にわか
とび
六は
ぐみ
奈
わかれ日
くれてゆきの下の
あたりへゆきかたなや
のいへをうかゞふに
この□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
つきへばんゑもんふうふのものは
ようじありてかなざはべいたり
ようじありてかなきはへいたり
しもをとこさへともにつるれば
ほへにはおはなとけぢよいち
にんでつちのほかは人も
あらずよきをりぞと
つつといりやにはに
おはなをかきさらひ
はしりいでんと
するほどにげぢよ
もでつちもかど
ろきあはて
とりすがりて
とゞむるを
みぎとひだ
りへけたほして
そのまゝそとへかけ
いづればなほもふた
りがおひでるまに
たちかへりそれときゝてきようきの
はやとほくへはせさりけり
かゝるところへばん原もんおいしもともに
ごとくそのゆくさきをたづぬるに
七里がはまのかたへゆきしと
つぐるをきゝてふうふもろとも
あへぎ〳〵おひゆらにごくらく
じのきりどほしをこえ
いなむらがさきのあたりへ
やけばはるかさきのおそ
ばだにをんなのさけぶ
こゑするゆゑ
むすめは
かしこぞと
こゝろ
せき
はしや
ゆけばどび
六もあとの
かたよりおひ
きたるさまをとて
いよ〳〵あしをはや
めつゝかたせむら
をもうちこえ
てえのしま
のひがしうち
鵜島うな
あたりへにげゆく
にくはのはざまに
りようせんいつそう
りようせんちつそう
かねてまちしものとみえ
〽どび犬なるかさいぜんより
まちくたびれたりしゆびは
いかにといふにとなたはことば
蝦蟆
せわしく〽げゞ八よしおほせたり
あとよりおひくるものゝあればまづ
しろものをふねにいせよといひ
かゝさけぶおはなをそのまゝらはの
うへよりさしいだせば兄此印へ
メ此印よりし〽おつとがてんと
うけとるまにばんゑもん
おいしもろともこの
なたふりあげうちきるはづみ
ひ〳〵なとにふねはいそべをはな
ところへおひかけ
きたりすでにふねに
のちんとするどび六を
さゝへつゝともづなとつて
ひきとむるにどび大はきを
いかちきしたるかたなひぎぬいで
ばんゑもんをきりたにせば
ばんゑもんをきりたがやは
〽はつとおどろくおはしがもちしと
づなばだゝ八がふねにありある
れつゝいつたんばかりおきへ
いでたりおはまはちゝが
手をおふさまに
おどろきなげき
身をおとらせ
かみの
かえ
とびいらんと
たつをたゝ八
しつかゝおさへ
おびひき
ほどいて
ぐる〳〵まき
ふなばも
にくら
つくれば
くがには
□□□□□□□
な
つゞきごび六すに
ふりたてその
ふねたされて
たまるものか
こやつら
ふだりを
かたづけ
ておのれ
もども
に回
るものを
とくこぎもとせと
身をあせれば
たゝ八はゑせわらひ
〽ふねをつないでこゝにまてと
たのまれたそのときから
なれにしたゝかほねををらせ
たまはおれが女しめるくめん
こゝはところもえのしまのてん
によもおよばぬしろものと
人めはなれたおきなかで
聖天嶋信行のにこゞりせん
をかでゆるりときをもめと
いびつゝみぎにろをおしたてひだ
りに手ばなかみながらおき
なかはるかにとぎいづればこび六は
じだんだふみ〽おのれらがうせた
ばつかりこゝろをつくしたあのおは
なをだゝ八めにさちはれたり
そのべんほうをおもひしれと
そのへんほうをおもひしれと
さゝへるおいしもろともにばんゑ
もんをきりたほしつひににゝんに
とゞめをさしそのまゝらそべ
をかけめぐりつないだふねはこゝ
らにないかだゞ八をおひかくるに
つばさがほしゝとびたしとあし
つまだてつ手をあげづはん気
さへこゝはまたまきづらがさき
はんらんこゝろもそらところのゑ
どび六が気をもみちらすござへ
同同四十三
□□□
あり
さまは
よそに
みるさへ
たへがた
かるべし
こゝのゑとき
だゝ八はろを
おしきり
ふねをを
はるかのおきに
こぎあでおはなが
いましめひきほどいて
さま〴〵にくどけどもいで
なびかんこなたはたゞふし
しづみてなげ〳〵のみ身を
のがれんにも洋々よりたる
水やそらなるさがみなだ
たてばゆらめくたななし
をぶね世にせんかたもあち
一月二十一日
わしにみいれられたるめきぐ
すのつばさぬけたるおもひ
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
してすでにかゝごをきは
むるものから〽かゝる
うきめをみせんより
とくころせよといゝ
しるおどごでいばしの
しるにぞたゞ八おどしの
こゑふりたてことばを
つくせばつけあがりしぶとき
めろうめこのうへはのぞ
みにまかせころして
くれんといぜんのなたを
ふりひらめかしてせむれ
どもおはなはいざゝか
おそるゝいろなくこゝを
きれよといはぬばかりに
身をつきつけてがつ
しようなしめをとぢて
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
しをまつさまにたん
きのたゞ八いかりにたへ
かねいまはまことにころ
さんとふたゝびなたを
ふりあぐるにときをひと
しくえのしまのきたの
ねがたのあたりより
一道路のにじたちのぼり
しづみぼだんのこうろをつぎへし
□□□□□□□
わゞきしたづさへこつぜんとしてじらいやの
かたちはこゝにたちあらはれ〽あくぞくまてと
よばはりつゝなたふりあげしだゝ八がみぎの
おひなをとりとめけりおはなが
かひなをとりとめけりおはなが
ひつしをすくへるさま
はたもりだいぜんが
だんはいとながゝ
みのうへまでこの
に十六へん目
にときわくるを
みたまふべし
○網手が越路に大功を
たづる事を説んとするに
余帋
あらねば
此所に
筆を止
めたり
看官
○同三十五壺生肌膏
一貝
三十六札
やけどきりきす一切のしゆもつ
かみの毛はげたるにつけて毛を生ず
金瘡
廿四札
奇功帋
速愈
うちみくぢき
すりこはし肩手
是のこりにはりて
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
妙なりどく虫に
さゝれたるによし
右二種は海内無比の良法
此他功能最おほしくわしくは
解をしり玉ふべし
包がみにあげたり
玉楼
製薬町新吉原
売弘所真土山東石数ト柳下亭
種員作豊国画
廿一篇
柳下亭種員作
嘉兒雷也豪傑譚
廿二篇
廿三篇
一雄斎国輝画
同八十二年五月二十五年
たね
五篇
夜さく
女郎老中
ゑ
一雄五しがく
柳さい
武
石
下
て
台
笠亭仙果作
今業平昔の面影
一猛斎芳虎画
緑亭川柳作
祥瑞白菊物語
錦朝楼芳虎画
六篇
七篇
五篇
六篇
市
標
新編金瓶梅全輯二
自初編
至十編
大尾
曲亭馬琴翁作
一陽斎豊国画
同
書肆甘泉堂芝神明前和泉屋市兵衛版
民官力房爵篇
児雷也豪傑
譚第十六編
上冊種員作
国輝画発客
芝神明前甘
泉堂嘉永第
四稔辛亥歳
王春月出版
大阪市場所東京都市町村
毛実は亀に乗費長房は鶴に乗召洞賓は劔に祭琴公は鯉に
祭商山の四皓は龍の頭上に乗巻中に出る児雷也は虹に乗と数と数を
度なりされば僕も去年の春足下にあらずは作縄えじと発客のは
巧言に乗此嗣編を承諾て三編は既に著述せしが今年は夏の
初候より所労ありて厭然に過せば月日の白駒疾暮て風の音に
ぞおどろかれぬると詠し秋さへ半越ゆくに書房の催促最繁くを
て寛々急に毛錐を採息卒に綴果たる策子も毛賢長房が跨
とする鶴亀の齢に比ぶ千代万代不易春の御伽草令童達の
もてあそびもの
弄翫となす而巳
嘉永庚戌八月成稿
同辛亥正月発兌
柳下亭種員識多
からす。その事を
〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇
児雷也
沈牡丹香炉
鎌倉
管領の
昵近
畑守
大膳
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
くわんれは
管領
もちかぢ
持氏
朝臣の
執権
うへやしぎうぢ
上杉氏
憲入道
禪秀
相模国
大懸郷に
住するゆゑ
世人大懸
入道と号
禅秀が従者
田越雁六郎
なかめていかなものものものものないないないないないなものものな
この事な
にけるべきは
信濃国
剣ケ峯ニ
住賊長
大蛇
丸
児雷也が妻
綱手
清助
高砂勇見之助
義任
しなのゝくにすざかのさとやぶい
信州須坂里の庸醫
岩倉道全
尾形が家系の一巻
半七が婦妻
於花
児雷地十六
刀屋の聟
半七
十五へんよりつゞきしさるほどにじらいやはだゞ八が
なたふりあげしみぎのかいなをしつかととり
をぶねのうちにのりうつればわたれるにじのかけ
はしはふきはらふ風につれあとだにあらずきえ
うせたりこのありさまにひつしときはめしおはな
はもとよりだゞ八もあきれはてゝぼうぜんたりしが
いきしにしらずのがむしやものとられしきゞうで
ふりきりつゝいるりにたへざるだみごゑたかく
〽きたいなやつもあるものかなふるものにことを
かきにんげんのそらからくだるは神武州この
かたためしもきかずてんぐのすてごかかみ
なりのまよひごかとおもにてみれば
せなかにはねのあともなく
たいこをせおつたようすも
みえずたとへてんぐが
かみなりでもかうこぎ
だしたさがみなだふねの
なかではいめかないかな
千人りきのこの
だゝ八くらざる
ところへ□
タ
此でしやばつて
じやまだて
したらひつつかみさかまく
なみへどんぶりこさめやくじち
のゑぢきにするそれしよう
ちならさいばん
せよさなく
ばそばつゑ
うたれぬさきとつ
とゝきえてなくなれと
いきまきたけくのゝ
しればじらいや
につことうち
ゑみつゝおはな
をうしろにたち
かこひ〽じやけんひ
どうのおのれらにりを
つくすとも牛にきよう
馬にねぶつをとなふも
おなじいのちをしくばこの
ふねをとく〳〵いそにこぎ
もどしせんひをくやんで
たちさるべしもしいはい
せばうしほのあはそこの
もゝずとなすべきにと
いふにこなたはます〳〵
いかりて〽シヤめんどうな
そのおとぼねとめ
てくれんと
たべさへし
なたひらめか
してうちかゝるをかいくゞるよと
みえたりしがぬく手もみせずたゝ八の通
紀哲化十一、
□□□□□□□
ちゆう
てんに
うち
とんぼ
かへり
むくろ
もとも
に
どう
とおち
いる
うみ
のなか
はつと
たつ
水
けぶり
か○こつぎは
たちし手のうち
はいとこゝちよく
みえにけりじらい
やしづかにのりおし
ぬぐひかたなをさめに
おさめつゝわなゝきふるふ
おはなをみかへり〽さいぜん
よりふしんのさまにおそ
るゝもげにことわりなり
おことがこゝろおちゐるためつぎへ
児雪七十六
つゞきその名をこゝにうち
あかさんわれはこしぢのぢやう
にんにてじらいやといふものなり
おん身はいづれの人なりやと
いふにこなたはうちおどろき
〽さてはあなたが世にきこえた
じらいやさまでごさんしたか
わが身はかまくらゆきのした
なるかたなやのむすめにて
しかもあなたとゆかりある
半七さんのつまおはなつね〴〵
をつとのうはさにてくもゐを
かけり水をゆくふしぎな
じゆつのあるおかたときゝ
およんではゐながらもちかしく
みるはいまはじめて人の
つぐべきようもなきこの
おきなかのさいなんを
どういふわけでごぞんじ
ありすくふて玉はるあり
○おもひきやそれより
ほかにまたひとつまゆ
に火のつくわざはひを
こうむる人のあるゆゑに
これをすくはんそのために
たそがれごろよりえの
しまにありそれらのこと
にかづらひおもはずこと
のおくれしゆゑおことが
身のうへこゝろもとなく
さらばきじゆつをほどこ
してゆきの下へたゞちに
おゆむきことのようすを
みんものとひきにはかせし
にじにうちのりこくうに
のぼりてみおろせば
うなばらはるかの
ふねのうちにいの
ちあやふきふじん
ありみるにしの
がたさと手をうちあは
せふゝをがめばじらいやは
うちほゝゑみ〽そのふしん
もつともしごくけふはから
すもこしごえにてどび六と
やらんいふやつのさゝやくことば
をたちぎゝしておことが身の
なんはきけどもかゝるべしとは◯
びずこゝにくだり
てすくひえたるは
かねてよりわが身
のためにゆゑんある
半七どのゝないほう
にてよひよりこゝろ
にかゝりし人なり
二の巻へ
おもへはあやふきことなりしとつぶさにかたるを
うちきゝておはなもよう〳〵ふしんはれ
うちきゝておはなもよう〳〵ふしんはれ
をつとがたびぢにゆきしことこらひはからず
なんにあひちゝばんゑもんがえのしまのひがし
うらにてゆび一がために手をおひしをみな
がちにその身はたゞ八にうばひさられし
ことのゝかしをあらましつげこのうへの
おなさけにはなにとぞ
ふね太元のしまの
ひがしうらにこぎもどし
ちゝはゝの身のうへば
なにとなりしかもろ
ともにとびたゞして玉
はれとたのむにしらいや
やすくうけがひきらばかと
へおもむきてともにようす
をみんものとじしんにたつ
てろをあやつりまたゝく
ひまにえのしまのひがし
うらにのもつけたりとしや
おそしとおはなはそのまゝ
をかにのぼればちゝはゝともに
がしこにしがいはふしかさなり
いそのまさごもちにまみれ
めもあてられぬありさまゆゑ
そばにかけよりとりすがり
たえいわばかりかなしみなけ〳〵に〽いきへ
の巻よりしこれぞまさしく奇遇命といはん
見雷地十六
リ壱七十八日
〽わきじらいや
かくとみてとも
にあはれをもよほ
せしがおはなをいさ
めていふとうは〽ふぼ
もろこともにこのあり
さまそのかなし
みは
ことわめ
ながら
おんみが
なげきに
ちはゝの
まよひこそ
すれ
いかで
かはなみ
だはたむけ
の水とな
らんやさつ
するところせつがいせし
かのどび六にそういあらじ
おことばかりか半七どのにもげん
ふうふもろともおやのあだ
をうつべきこゝろはあらざる
かとはげまされておはなは
よう〳〵なみだをぬぐひ
じらいやにむかひ
〽のたまふごとくふた
おやをころされし
くちをしさをすゐ
りようあつて半七どの
おもひちつていふさまにうち
うなづきてたちあがり
〽きあらばかくてあらん
よりこのあたりのうら
ひとをたのみしがいを
くへにもちかへりのべ
おくりこそかんよう
なれとてうちのとま
ざいしうとのかたきなり
とわが身のためにすけだち
ありどひ六をうたせてたべと
とくほつこくへつかひをたてをつ
とをすぐさまよびもどし
やにたちいりてしか〴〵
のよしをつげあたへを
おほくほどこしてにゝんの
しがいをかきになはせなけ〴〵
おはなにちからをそへ
見雷也十六
□□□□□□□□
もともに
ひつそふて
ゆきの下へゑ
おもむきける
これより又十
五へんのすゑに
あるはたもり
大ぜんがことに
くりもどして
とく
○さればはたのり
大ぜんはしづみ
ぼたんのこう
かをたづさへ
かまくらを
さしてかへらん
とせしに
はからざる
わざはひおとり
すでにたるら
のこうろさへ
うちくだか
れんとした
りしをほかに
あやしき
をのこ
刀屋
伴右エ門
夫婦の
夫婦の
死骸
かけその
まゝこうろを
たづさへてくも
をふみつゝ
のぼり
やけ
ども
はげ
しく
めどむ
なれば
たゞいた
づらにみあ
ぐるのみ
いかんとも
せんかたなし
□□
月月廿一日
つゝきぐ平太は
うばひたるこう
ろをたにんに
よことりせう
れしやら
はら
だちに
大ぜん
を
うしな
ひてはら
をゐんと
かたらひ
たるあぶ
れものにはげ
しくげぢをつたへ
しへけちをつたい
つゝおのれもともに
松
とりかこみすきまなく
うちかゝるをもとよりしゆ
れんのはたもり大ぜん八
方にきりちらしかほを
つゝめばぐ平太をたしかに
それとはみわけねども
かれこそせんぎの
いるならんと
こゝろのうちにおもひければ
いけどらんとてとびかちに
よこしまいまはたまりかね
いちあしいだしてにげ
ゆけばのこるやめばらあかで
こもへんみなちり〴〵ににげ
うせけりいづくまでもとおひかけ
しに月はあやにくくもに入りゆく
しに月はあれゆへ
てのみちもわかたねばひといぎ
つく〳〵しあんするにこうろは
すでにゆくへなしうちすでたる
ものみにてせんぎの手がり
あらざればたゞこのうへはいさき
かくせつふくしてやくめのおちどを
つくのふのほかはあらじとかたなの
つかに手をかけしがふたゝび
やくこゝろにおもふようさいしよに
こうろをうばひしくせものうちくだ
かんとしたりしをよこあひよりたれども
しらずまたひきさらひしその時に
われにたいしていひけることばに
このうへとちゆうにろう
●おもふゆゑしばしこうろはあづ
かり申すとことばをかけつゝにじに
またがりくもゐはるかにのぼり
ゆきしはよもにんげんにはあるべからず
日どろしんずるぶつじんのよりに
かたちをあらはしてとりえ玉ひし
ものにはあらずやもしさもあらば
かのしなのふたゝびわが手にもど
りやせんよしさなくともこのことを
つぶさにごしよへ申あげせつふくする
ともおそきにあらじとこゝろに
とひこゝろにこたへてひたすらみちを
いそぎつゝかまくらへもどりしは
はやまよなかのころなり
けりこの夜くわんれいの
やかたにはにはかにしゆえんの
もよほしあつて人〳〵
いまだたいしゆつ
せずだいせん
ぜきのあらんことを○
畑守大膳
大懸人道に
諫言
する
圖
●
きんじゆの
ものゝふ
なにがしに
くだんの
いて
こうろの
ふんじつ
なせし
ことの
つま
よしを
びらかに
ごんじよう
なすに
もち氏
おそん
きゝ玉ひて
かつは
おどろき
かつは
いぶかり
〽そはやす
からぬ
ことにこそ
つぎへ
四ツ雷也十六
くわんれい
管領
足利
左馬頭
もちうちあそん
持氏朝臣
つゞき
こう
ろの
くかゞせん
せんぎは
また大ぜんが
身のおちどは
なにとばゞ
はからはんと
なみゐる
しよしに
とひ玉ひぬ
そのころかまくら
くわんれいけのしつ
くわんれいけのしつ
けんしよくをこうむる
につどうせんしらといひさがみの
くにいぬかけのごうに
すみしゆゑいぬかけ
にふどうともよびし
となんそのさがかんねい
じやちにしてすきも
あらばしゆくんたるもち氏
あそんをおしたほしくわんれい
しよくをうばはんとかねてより
こゝろにのぞみひぞかにいち
ものは上杉氏憲入道禅秀
みをかたらひしがはたもり
二銭
一杉五郎
景憲
一色太二
顕広
大ぜんこのことを
さとくも
しりて
をりにふれ
それとは
なしに
ぜんしうを
さま〴〵と
くさめ
ければ
いぬかけ
にふどう
こゝろの
うちには
ふるゝ
これを
いきどほ
れども
もとより
ねいちの
くせもの
ゆゑおもて
には大ぜんが
ことばを
もちゐる
ていにもて
なしつぎへ
児嚼世十六
つゞきかれを
いなおくもの
いけおくもの
ならばたいもう
をはつするとき
をはつするとき
かならずさはり
となるべきにしゆ
ひを見あはせ
もち氏にざんげん
もち手にざんけん
なしてうしなはんと
おもひゐるをり
からなればこれ
さいはひとすゝみ
いでしゆくんに
たいして申ス
よう〽このたび
のおんつか
ひはあまた
あるみうち
人
よりひとり
ぜんをおん
ほどの世にたい
せつなる
はたもり大
えらびありし
やゝ
めなるに
たからをぞくに
ばひとられなに
めんぼくになが
らへてのめ〳〵
ごしよへかへりし
はいはんかたなき
みれんのさまなり
かゝるそこつの
ふるまひにて
うせたるこう
ろをせんぎ
なさんはおも
ひもよらぬ
ことなるべし
このぎはよじん
にめいせられかれ
にはそくざに
せやふくをおほ
せつけられしか
るべしとはゞかる
いろなくいひ
いだすになみ
ゐる人〴〵ぜん
しうがいき
ほひたかきに
おそるゝゆゑ
たれあつてうざへ
三日巳三日巳
犬懸
禅秀
が奸智
畑守大膳に
切腹させんと
佐々
田越
日ク
谷の
暦八
東
禅寺
に送る
トノ四日七一丁
つきそのことばをいひやぶらん
ものもなくあまつさへたい
しようもち氏じりようすき
さがなるゆゑは日ごろはたもり
大ぜんがちゆうぎあつきこゝ
大ぜんがちやうきあつきと
ろをしらねばにふどうが
ことばにまかせせつふくにぞ
きはまりけるさればうとぎ
せんしうはことをたくみ
にだはぜんをせつふくさする
ことゝなしこれをさへいそがん
とてすなはちけんしのやく
めにはおのれがおひなる
上杉五郎景憲公助
ちまいちにんは一色太郎
頭良ちつしきたからとさだめ
ああきひろ
かいたちとりはわがいへのこ
田越瓦六郎さばえは
ものにめいじさゝめがやうなる
東禅寺を聞ばとよぶあれはてし
寺ゐんをもてせつふくのはしよ
とさだめ大ぜんにかくといひわた
すにもとよりかくごのうへなれば
いさゝかおどろくけしきもなく
すみやかにしたくなすうち
あそあみかけたるのりものをつぼ
のうちへかきすゑさせこのうちに
是男百佐々目ヶ谷東
ありうつらせにらんの
けんしたちとりはじめ
あまたのけいごとり
かこみざゝめがやつへ
おもむきしはあかつきちかき
ころなりけり
児雷也
が黒平太
を捕ふる
話解は
下の巻
に説
種員作國輝画
嘉
永
丑
癸
年
六
子皿
春
誰
新
仮名
反古
一休草紙一休草紙
柳下亭種員作
一雄斎国輝画
三編より五編迄当春
無相違出板仕イ
穿鑿は一休の御母公孝貞ふかきおこなひより禅師胎内にやどり給ふ
事且和田正澄が南帝の為に。右を尽す條の宋を説其余談は三編に
及びこゝに看て出生ましますより幼き頃の形容凡ならぬ事扨三編に
至ては江州堅田に宗純万叟の徒㐧となり給ふ抔を説を説㊃編迄引
つゝ以て当年うりいたし猶後の巻くには高須のうかれ女地獄男達野野
悟助乳の恩の一路居士か事抔を挙世に通例一休物語とはいたく。奕
て種々面白く耳なれざる話のみをつゞり合せり長編に催給はで
御一らんの上御高評奉願上候
御一らんの上御高評奉願上候板元敬白
芝神明前甘泉堂和泉屋市兵衛板
種員作
国輝画
嘉永四年辛亥
孟春新鐫
児雷也
豪傑譚
十六編下冊
種負作
国輝画
甘泉堂梓
○さるほどにいつよきあきひろいぬかけ
かげのりの両人ははたもりだいぜんをけいご
してひたすらみちをいそゞほとにはや
くもぞの夜こちのこくばかりにさらめがやつ
のとうぜんじへいたりぬかのてらびさしくむ
ぢゆうなればはらはぬくさはとちのべにおび秋
樹じゆのえだははんもしてひるだにくらきほど
なるにましてやこれはうのこくまへめざすもしら
しんのやみたゞてうちんとたいまつのあかしを
たよりにすゝみいればおもてもんはなゝめにかた
ぶきとびらはたやれかはらおちしゆろう
児雷也が奇術
大膳が警固に
先立て佐々目ヶ
谷の東禅寺
に入込
はいたくむぐらおひきやくでん
ほうぢよう庫裏にみん
ぞうむかしのかたちはあり
ながらすべてかべおちゆる
くちていとあれまどへるあり
さまなりにものけんしはけいごに
めいじてじちゆうにかゞりをたきたて
させあみのりものをかしこにおろし
ほんどうのたゞなかをせつふくのばしよ
さだめかごの戸をひきあけさするに
だいぜんはたちはでゝもうけのせきに
ざをしむればあきひろとかげ
のりはしようぎにこしをうち
かけてかみのかたにひかへたりたち
とり田ごえがん六はだいぜんがあと
べにたちきりづかかけしいつとうの
こひぐちくつろけまちかくる
九百九十六
そのこときはたもりだいぜんは
けんしにむかひいちれいなし
しづかにはだをおしくつろげ
しづかにはだをおしくつろげ
まへになほせしさんぼうに
手をかけてひきよするを
五郎かげのりしばしととゞ
めて〽たいせつなるやく
めをしそんじそのばにて
はらさへきりえずのめ〳〵
かへるほどなればさいごの
きはもいかゞあらんじさつ
をはげますようこそ
あらめといひつゝあたり
みまはしてやゝかたぶきたるゝ
のきにかけし魚船や松介に
きつと
つぎへ
〽きめをつけて
これきいはひとじゆう
しやをよび〽なんぢ
はやくしゆもくを
あげあれにつりし
ぎよはんをうて
たゞしかずは
みつに世
かぎりをはりの
おとのはげしきを
あひづにおらばを
つきたてべし
錦具ぶつい
もつて都こを
さだめ
ば乙
むようなりとことばのうちくぎ
うちかへしてふたゝびさんぼうひきよする
しにかげありはなほこゑあらく
〽ひかれものゝこうた
とやらんその
おとがひが
このよの
なごり
とく〳〵
ぎよはんを
かたずやと
きづと
ともに〽ツと
じゆうしや
しゆもくを
あげ
こたへて五郎
うつにあや
しむべし
なしだい
ぜんそれらにめもかけず
はらきりがたなとりあげて
すで
にせつふく
なさんと
するに
なにとか
しけんかひな
しびれうでは
ばんじやくを
のせたる
ごとくつきたつる
ことかなは
ねばきを
つきへ
此後世
地のためにも
あしかるまじかくいふ
もかげのりがほうゆう
のすんしなりとあくまで
にちようろうすればだい
ぜんいさゝかわるびれず〽おん
みらなんどのぶんざいにてじさ
つもなさばその時はさこぞさい
ごのみぐるしからめまことのぶしは
このみくるしからめまことのふしは
つねにもおなじくらざるきくばり
見雷池十六
写雲七一寸
「ゞきじさつをなさんとするうしろに
たちとり田ごえがんたもかいしやくの
かたなぬかんとすればこれさへさやに
さびつくごとくこひぐちをもさちに
はなれず五郎がじゆうしやは
ふしんなしつゝあまたゝびしゆ
もくをあげうてども〳〵おとの
いでねばかげのりいよ〳〵こゝろ
いらだち〽いでそれがしがじしんに
うたんとしゆもくおつとりちからの
かぎりはつしとうてばいぜんの
ごとくぎよはんのおとはあら
ずしてしゆもくはなかより
ほつきとをれたりこのあや
しみにん〴〵はめとめを
みあはせあきるゝをりから
たれとはしらず正めんの
十一月十一丁
○戸帳
のうち
にこゑ
あつて
よく
や珍器
んにあん
なりとも
わづ
つの
二十
ろの
たゞ
め
にくけが
忠義あつき
ものゝふの
いのちを
うしなふ
あさましさ
をほとけも
なげきて
がんぜんに
ぎよはん
のねをば
とゞめ
玉ひ
ぬぞの
こうろさへ
つゝがなく
はたもり氏
の手にもどればすみ
やかにせつふくを
見宿江一丁
ゆるし玉へと
よばはつたり
つれたるけいごのものども〽うけ
めん〳〵いよ〳〵ふしん
するなかにも五郎
かげのりは〽さてこそ
かしこの戸帳のうち
にようくわいありと
おぼえたりふんごんで
ひつとらへよとけぢに
玉はるとたちかゝり戸帳
に手をかけひき
ちぎり
なにもの
なりと
つぎへし
児雷世十六
つゞきみてければまゆひいで
いろしろくそのさまゐあつて
たけからざるいちにんの
一ものふがくものゐまつはる
こうろだいにしづみぼたん
のこうろをおきくぢけそん
ぜし椅子枕にかゝりじゆ
もんをとなへいんをむすび
さもゆうぜんたるありさま
にきそひかゝりしおほぜいも
やゝためらひてみえたり
けりだいぜんはひとめみて
〽おんみはよひにえのしまにて
くせものがうちわるべきとうろを
とつてくもをふわかたちを
かくせし人かならずやと
いふをきくよりかげのりは
〽さてはこやつがこう
ろのとうぞくからめ
とらんとたちかゝるを
あらずともわが手にいらば
さつそくにうつたへいづべきはづな
るにいまゝでおのれがしよぢなしゐる
はこれすなはちとうぞくなりことさら
いまのあやしきわざも邪法制のじゆ
おしへだて
〽すでに
せんこく
だいぜんが
いつしきあきひろ
つにきはまつたりものどもなにゆゑ
十七
ゆうよいたすとふたゝびはげます
ことばにつれ又たちかゝるをみぎ
ひだりもどりをうたせて
なげのくる
やかたに
やかたに
はづみに
おいてごん
十一
じよう
なすこう
四
うばいし
くせものがうち
くだかんとした
りしをよの人
あつてこればさゝへ
しばしあづかるよしをいひ
しんしあつかよしをいひ
たづさへさりしと申スなら
ずやさすればかれはこう
べしあまりにはやり
ろをめがけしとう
ぞくにてはあらざる
たまはずとも
とくとじつふを
たゞされよと
せいすれば
なほかむり
をうちふり
〽ヤアなまぬるき
ことばかなたとへ
きいしよにこうろを
うばひしとうぞくに
勝
巳暦九十一、
いすをうちかへせば
したよりいづるよこしま
ぐ平太身はあらなは
にてたか手こていましめ
られしそのまゝにすきを
みあはせにげいだすを
ひきとむるみの
ゆるみをみて
五郎がそれ
とめくばせ
するにこゝ
ろえがん六
かの人のうし
十九
□□□□□□□□
ろのかたより
きりかゝるを
かいくじて
なはつき
のぐ平
太を
つき
つけたり
□□□□□□□
かげのり
がよるを
かたねに
つきのけてしづみぼたんを
つきのけてしづみほたんを
とるよりはやくだいぜんに
こうろ
をつ
手わたしなしきいぜん
それがしえのしまし
にて
▼こと
あづかりし
こうろはたしか
にわたし申候
ことにきでんに
あたせんため
たかぢを
めづけし
くせものは
まつこのごとく
からめとり
つきへ
明暦七十六
ひきたて玉ひておんみのあかりをたて玉へと
ぐ平太をつきやりて。かくめいはくに申せど
るほそれがしをこうろのぞくとてひしめき
申さんときつとなつてつめよすれば
きをのまれてかげのりはじめ
めん〳〵にしりごみなすしゞうの
ようすこつくとみていつしき
つゞきさいぜんよりまちうけたりとく〳〵みたちへ
玉はゞせん方なしいざおんあひ手になり
につげんずとおもにうちはや
こやつらはとうをかたらびした
まちなせばいかにせんあはひもなく
これをきけりもと
それかしはこよなきつみんど
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
そのあくじをつくなふため
人のなんぎをすくはんと
ぶつじんにちかひをたてくに〴〵
をへめぐる身ゆゑこのこときでん
あきひろすみより〽そもなん
たくやのごとくはからひしととび
さくやのごとくはからひしととび
ぢはなにものにてさまできた
いのじゆつをえしうへくだけ
べきこうろをもしゆご
なぜしようすばいかにと
とはれてこなたはかたち
五がをぢふうふをせつがいなせし
とのよし又だゝ八がせんちゆうにて
おはなにせまりしありさまをみて
しまい
これをすくひしことまでのいちぶ
しゝうをものがたりからわざろひ
をあらため〽その夕
ごふしんしごく
せりそれがしは
をこうむる人をすくはんために
おもはずもそこにじこくをうつ
おもはずもそこにじこくをうつ
せしのちさらばあづかる
もとゑちごの
しづみぼたんを
ぢやうにんそがた
うぢのものに
ゆわたし
せんとて
してその
名は
しう
ひろ
ゆきと
いまだ
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
なせしばみぎの
しだいそれこれ
よしなにけんさつ
ありこうろはもと
よりとうぞくまで
とらへ申せばこ
もてすみやかにたい
ぜんどのゝせつふく
みゆるしあるべき
ようこれぞせつ
しやがねがひなりと
のぶるにいつしき
ふかくしよう
〽〽かねてきゝ
つるなんちがぎしん
あきひろはなはだ
かんしんせりこの
うへはわかき
ごんしようなして
だいぜんのじよ
めいはよきにはか
らはんことさらなん
なめりもをは
らさるに
かげのりはじ
めぼん六郎
なみゐる
太
とうすを
ぢがさくやの事
がらはくはしく申
あげんといふを
あいんといふを
一かげのりはおし
とゞめ〽そは
けいでも
もろことも
にきては
しよこへ
にかゝれ
なきじら
いやにてありけるかふしぎを
みせしもことわりぞとこゝにふたゝびおど
あきけりだいぜんはひざをすめてその
名はかねてきゝながらめんくわい申スは
はじめてなりきでんなくんばみぢんに
なるべきたからのこうろをしゆごなす
うへふたゝびわが手にもどし玉はるろさけ
はことばにのべがたしこやつはよこしまぐ平太
ことていぜんはくわんれいのかしんなりしがさま〴〵
のあくじによりはちめとかてごくやにのなぐを
かしにめしとられしをはこんにおもひわがたづさへし
かしにめしとられしをいこんにおもひわがたづさへし
ころをうばひそのおちどにてつみなはせんたくみ
ならんとかたるにじらいや〽さればにて候なりきのふ
はからずこしどえにてこのぐ平吉といまいちにん
ゆきの下なるかたなやのをひどび大とかいへるやつの
あくじをだんずるそのをりからとほりあはせて間
ある夜ちくてんせしものなりさつするところそれ
きゝにおもひ
けへしてなら
きやきでんには
そくじにじさつを
めいぜられさゝめが
やつのとうぜんじへ
はやおくられしと
きいておどろきおそ
ざることし
山かにとなれ
一ばじらいやは
おきてをやぶる
とうぞくにて又
だいぜんはうしなび
なはりしはわがつみなり
こゝにきたりてすくはんず
とじゆつをほどこしけいご
さきだちとうじへいりとむその
をりからはからずもとちゆうにて
こので平太めをみとめしゆゑ
ひつとらへてごうもんなしいち〳〵
あくじをはくじやうさせしに
きでんのことばにたがふことなし
すみやかにこやつをつみしてその
うちみをはらし玉人といひつゝに
あきひろにむかひ〽すでにたゞ
いま中らごとくはたもり氏の
うばはれつるこうろをすぐに
わたさゞりしはとちゆうのへんを
おもへばなり又さしあげべき▼
しこうろのこゝに
もどるといへども
とりかへせしは身
とじゆつをほどこしけいごにとりかへ
のこうならねばせつ
ふくはよものがるまじと
しきつていふをじらいや
きゝて〽こはこゝろえぬ
おほせかなそれがし
いつたん山だちの
むれにいるとは申せ
どももとよりすぢ
どももとよりすぢ
なきたからをうではず
忠孝をめでふ女を
にくみかくてのち身の
ひをしりこゝろざしを
あらためてより〽ぎへ
上
児雷七十六
つゞきくにのためにちるらをつくし義を
まもるをむねとなし人のなんをすくはん
ためしよこくをめぐるそのはじめ
しなのゝくにさらしなけよりくわん
といにきこえあげ身のつみをゆるされし
うへかひのくにくろこま山にとしころ
こもりわざはひなすうらふじきなし
もんてるかげをほろぼすべきじよう
いをこうむりすなはちごしよもこゝ
にありいざはいけんあられよと
さきだつてゆみのすけよりあたへ
たるみぎようしよをくわい
ちゆうよりとりいだしかげのりが
めさきにつきつけかくてもわれを
とうぞくよぬす人よとていみ
とうぞくよぬす人よとていみ
玉はゞおそれながらくわんれいけの
みゆるしぶみはほごどうぜんかくみだ
れたる世のなかにたれうひとりくに
のために忠義をつくすものあわきは
ごへんとりはいかにぞやととひつめ
られてかげのりはいつともいでずせき
めんせりだいぜんはやうもくねんたりしが
この時にすゝみらで〽かけのりどのこと
ばのごとくこうあのゆゑなくもど
りしはじらいやぬしのはたちきにて
おのれがつみはきゆるによしなし
たゞこのまゝにしようがい
ぜんと又たんとうをね
里の巻より〽さまで心に
はぢおもはゞそれがしそくじに
わがきみのみまへにいたつて
みぎのしだいをちくいち
にごんじようなしそのうへ
にてごしゆくんのけんめいに
一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一
まかすべしとあとより
けらへがひき
きたりし
馬にうち
のりひと
むちあて
はせいづ
るころは
もりをはな
るゝをがら
すの
なき
わたり
夜は
ほの〴
とあけに
ゑきあきひろはこゝろ
一けりさればいつ
たゞしき
ものゝふ
なればかねてはたもり大
だいぜんが忠義あつきを
見雷也十一、
かしとりあぐるをじらいやは
おしとゞめこはきようきばし
し玉ふかいつたんたからを
うしなふとがにてせつふく
一せんとおぼし
玉はゞその
いのちを
しばし
ながちへ
それ
がしが
余
うけ
玉はる
うら
ふじ
ふじ
たいぢに
ちからを
あはせ
土義のみちもたち申さん
とりをつくせばあきころも
かひのくに
におもむ
きてこゝろ
をつくし
手がらあら
ばいまのおちし
どはつくなにうへ
四の巻へつゞく
□□□□□□□
□□□□□□
一やしるゆゑに
いかにもしてたすげ
たゝおもふをりから
じらいやがはからず
もうせたるこうろを
しゆごしきたつて
いのちをこふをこゝろ
のうちにふかくよろ
こびたゞちにくわん
れいのやかたに
はせゆきもち氏
のおんまへにいで
さゝめがやつにて
ありししだいじち
いやがはたちきを
ゆるさせ玉へとさま〴〵につきへ
おちもなくきこえ
あげこのうへはだい
ぜんがせつふくをごしや
めんあつてくろこま山の
うらふじたいぢに忠
きんをはけみなばいつたん
こうろをうしなひしあやまちは
つきいさめ
ければもち氏
げにもととく
しんあり〽かね
いふおとにきゝ
ゐたりしじらい
やとかいふものを
このをりにみば
やとていつしきに
めいじ玉ふあき
ひろはまづだいぜんが
ゆるしぶみをたまはつ
てふたゝび馬をひき
かへしきゝめがやつへ
かへしさゝめがやつへ
ざんじにのりつけ
あひやくかげのり
にもかくとつけだい
せんにごしよを
あたへじらいやには
べつだんにもち氏
あそんのおほせ
ごとをそのまゝに
つげしらすに
じらいやこゝろに
おもふよういま
かまくらのあり
さまをみるに
いぬかげにふどう
げんいにつのりしゆ
はかるにふかきたくみ
のありとみえたり
ともかれがこゝろにいぶ
いひのおとるべしもと
よりわれはもち氏
あそんにうけたるおんも
こゝをさるともみちにそむ
くといふにはあらじとたしか
なきくわんれはけのおほせ
うけ玉はりしうちふじをほろぼ
さずはおんめどほりはいたすまじ
いをもどくはおそれあれどもうんに
かなひてくろこま山のさんさいをのへ
やぶりてるかげがくびひつさげてじつ
御んにそなへんときこそおんめだ
ほりをもつかまつらんとのぎとし
るにごんじようあれかしだいぜん
とのゝつゝがなきをうけ玉はりし
うへからはおのれがのぞみは
くんはあづてなきがごとく
くんはあつてなきがごとく
さすればこゝにとゞまる
せくおもはゞ身にわざ
ことにかれがようすを
あらざればよしやこのまゝ
におもひきはめければ〽みようが
にてはさむらへどもかねてより
ことおもひきはめてさむらへはじよう
同百七、
千九百三十
こゝにたりぬはやおんいとま
つかまらんとあきむろふに
わかれをつげ又だいぜんには
ひそやかにひとつのかんさつを
いだしていふよう〽これこそ
さいぜんぐ平太をごう
もんなすをりかやつめが
ふところよりおとぜし
しなにてようすをとふ
にうらふじてるかげ
くに〴〵にてかたらひし
いちみのやからにわたせる
ものとぞこれをもちゐて
かくなし玉へとなにやらん
みつじをしめせばはたもり
いさいにきゝをはり〽さらば
せつしやも日あらずして
かひのくにへいりこまんその
をりかしこにさいくわい
せんとかたみにみつ
じをさゝやきあひ
じらいやはそのまゝ
ともなひぐ平太をひつたて
にさゝめがやつを
たちさりけり
○かくてあきひろ
かげのものにゝんは
ふたゝびはたもりだいぜんを
させくわんれいのみたちに
かへれはだつせんはあらためて
しづみぼたんのこうろを
けんじかひにおもむく
とをねがふにこれを
さへゆるし玉へばかの
く平太をせめとひて
くろこま山づよう
すをきゝしり
そのゝちにく平
太はくびを
うつてゆゐが
はまにきり
かけその身
はひそかに
かまくちを
たちかしこ
さして
ける
○うへすぎ五郎
かげのりはさゝめは
がやつより忠りし
のちをちぜん
しうがかたに
いたりとうぜん
しにありしこと
ごるいちてに
どもいち〳〵に
ものがたるににふ
どうはせつふくを
ゆるされしをいと
ざんねんには
おもひながら
又いかにともせん
すべなくかつ
はる
じらいやが
ゆうりききじゆ
つをきくにはな
はだしたはしくて
かれをわが手に
したがへなばこの
うへもなきみるた
ならんと田ごえ
がん六をひするに
まねぎしかの
じらいやめが
かまくらに
あしをとめぬは
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
ぎんねんなり
うちふじをうる
がふためかひの
くにへやおもむ
きたらんなんぢ
ひそかにあとを
したひかれが
ありかをもと
めしうへわが
いをしめして
いちみさせよ
もしもいなまば
そのときはかな
らずたすくること
なかれとくはしく
しめぜばがん六は
ちくいちにきゝ
をはりしのびやかに
かまくらをたち
じらいやがあとを
したひゆきぬなほがん
六がなすことはのちの
まきにくはしくとくべし
まへのゑとき
じらいやはさゝめがやつにて
あきひろだいぜんらにわかれて
よりたえてひざしきはな水
ばしなるてふべゑがいへにいたるに
○松原子
記焉已上、
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
あにのつゝがなくきたり
〽ゆいもとお六はわが
よせみてそのよろ
こびいはん方なく
ごこいはん方なく
をつとはあにの
あんひをとはんと
こしぢへゆきしこと
をいふに
じらいやも
又きそぢ
にて
べゑに
あひしこと
おこわが
ことまで
つぶさにつげ
そののちに
えのしま
にてありし
ことをも
ものがたり
かゝれば
しりいかなることを
おはなを
そのまゝにて
ゆきのしたへ
おくならば
どび六のそれと
なさんもしれず
半七どのてふる
さとよりかへり
きたるその
よろづのことはつるはしやの
あひだしばらく
こゝにあづかりおけ
よといふにお工はも
やすくうけがひ
喜のすけにいひ
しめすにそのつゞの日
しめまにその一々の日
ゆきのしたよりお花を
ともなひきたりしかば
じらいやもこゝろおち
ゐてさらばこれより
かひにおもむき
うらふじがようすも
さぐりまた
ふたつ
半七
ふうふに
つぎへ
トノ問ヒ七十一
このところをいでゆきけり
いく日もあらでしなかゝくにくろかげのしゆく
につきいねさくがいへにいたるにふうふはああが
ふじをよろこびとりわけていもとおさちは
さま〴〵にこれをもてなしたがひにつもる
ものがたりに五七日はいつかすぎほゝ
ちゝのもち丸長者がねんくわいの
きにちのきたればふうふきよう
だいうちかどふてねんごろにぶつじを
いとなみそのことのはてゝのち半七は
これよりすぐにゑちごにおもむき
じらいやがあんひをもとひたゞし
じらいやがあんひをもとこと
かつは又こぞのふやかの人をたづねん
とてかまくらをたちいでしゆめの
てふべゑがようすさ人かしこへ
いたらばしるべしとていま
しばしとひぎとむる
いねさくおさちにわかれを
つげくろかげをたちいでゝ
しなのゝくにしほぢ山を
うちこしゑちどのたか
うちこしゑちどのたか
しまへいでんことて山ぢを
ひとりとえゆくにいつの
ほどにかみちふみまよひ
わきおやのかたきをうたせんとて喜のすけに
よろづをゆだねお六お花らにわかれをつけ
まへの原ときしかたなや半七はさいかころ
ふるさとへゆるんとてゆきの下をたちいでしが
ゆけども〳〵
しだい〳〵に
山ふかきかた
なればいかに
せんととほうに
くれしばらくそこに
たゝずむところへ
・
見雷也十一、
はるか
あなた
のたに
かげより
こゝを
さして
くるもの
あり
ちかづきて
みちを
とはんと
まつま
ほどなく
あたり
ちかく
きたつを
みれば
かしらの
かみは
そう
はつにて
ひしやか
とも
はん七は
みゆる
じん
ていなり
そばに
たちより
らんぎんに
とふようは
〽おのれは
これより
ゑちごのくげ
たかしまの
かたへこすもの
なるが山ぢに
まよふてなんぎ
せりつぎへし
川ノ暦廿一才
わきはやくさとへいがべきみちを
なにとぞをしへ玉へかしといふにかのもの
半七がありさまをつく〴〵みてこゝろに
おもふよしやありけんなどやかにこたふる
とう〽そはさぞかしなんぎにおはさん
おんみははじめてこのところをこえ
玉ふようすなるがこゝはしなのとし
ゑちごをまたげるつるぎがみ手の
なかばにていづれへゆくとも人ざと
とほしあれみ玉んと日をゆびざし
じこくもすでにくれちかし
このゆくさきにはおほかみおほ〳〵
ひるだにひとりはこえがた
きにいかにして夜みち
をゆかれんさればとて
このところにたゝずみ
てもおはされまじ
なにとかしてまゐ
らぜたしとこくび
をかたぶけうち
ゑみて〽さいはひの
ことのありこの山の
をざきをこし
ひがしのかたのたに
かげにいちにんの卿
士臣ありこれはおの
れが病家がようといひことに
あるじはごがたきなればいたつてふかき
こんいなりわれもこよひはそこにいたれば
おんみもともにつれゆきてみちにまよ
ひしことをかちあけやどをたのみて
まゐらせんこと世にしんたつにつぐる
をきゝ〽そはありかたきをほせなり
なにとぞともなひ玉はりて木べやの
はしにもあかさせ玉へとよろこぶたま
にかのをのこは〽さまでにさづかひした
まつき山家やきにはすまへどもちへは
きはめてゆたかなかへあるじははなはだ
なさけぎかし愚老人々がたの
まばいかでいなまんらざもろ
ともにきたまへとさきに
たちてあんないなしのぼりつ
かりつ岨□づたひに一里
あまりもあゆむころ
あまりもあゆむこか
日のいりはてしと
もろともにそれか
とぼふいへのまへに
いでぬめぐりにはたか
がきをゆひまる木を
そのまゝはしちとせし
めかめしきもんさへありほの
らりあるじにめんとのことをつげのちに
こそよびいれんといひすてゝうちにいりしが
やくありてその人ならで身のたけたくを
をかこははん七にいふまう〽しばし
こゝにまちたまへおのれはまづさきに
同同百七十一
それゆゑ
おのれがよひにきたり
いれあらをそゝがせろんど
とくもろともにきた
まへと半七をいざなひ
してねんごろにこれを
いたはりそのゝちに
ゆふぜんをすゝめ
やゝたつうちに
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
みちびきせし
いぜんの人のこゝに
いでゝ〽さそかし
まちわび玉ひし
ならんあるじの
いまあはんといふに
おはれとともにき玉へと
ふたなとまへたゝりし
ふた事とまへたゝりし
おくの方へつれゆき
ておのれも
ともに
さして
あるくち
へだての
しよう
あけ
させ
て
一つき
□ほうひけ
あれすさま
じきていの
じきていの
をのこのちて
〽みちにまよひし
たびかとどのか
いまおんみをつれ
たる人のあるじに
それとはなされて
こよひのやどりをこはれ
たればあるじはやすくうけがひて
きやくじんにあはんとらへり
からき
くも
ごとき
せと
どもに
し
ねを
しり
せ
きぶ
同所七一六
同じらいやとつな事が
ためにあやふかりしを
かろうじてのがれ
かのまの山はゆみのすけに
やきうちせられてうみに
たゞよひそのゝちこゝに
すみかをもとめし
これなんぞくじゆ
おろち九なりの
くたびれつらんうちくつ
ろいではなし玉へとものやは
いかにはいはるれどもなにど
やらんきみあしくて
こなたはよう〳〵こよひ
のやどりのれいを
ろく
□
はこばせて
さてその
のちにおくの
まよりゆるき
いでゝこゝに
さするはことへ
ならすおや
手に
たづきへし
ながぎせるに
そばなる火入ひ
そばなる火入ひき
よせながら〽たびうとさぞかしも
種員作
或郷壁
いわづかに
いふのみなか
こゝにすしが
財巣そうに
やどりて
又なにの
ものがたりか
あるそは
十七へん日の
はじめに
みへ
清書
金川
嘉兒雷也豪傑譚
廿一篇
廿二篇
廿三篇
柳下亭種員作
一雄齋國輝画
永
六
たね
夜さく
五篇
女郎花
一雄五しが
武
柳さい
石
下
て
台
笠亭仙果作
今業平昔の面影
一猛齋芳虎画
緑亭川柳作
祥瑞白菊物語
錦朝楼芳虎画
六篇
七篇
五篇
六篇
自初編
市
標
新編金瓶梅全輯
至十編
大尾
曲亭馬琴翁作
一陽斎豊国画
同
書肆甘泉堂芝神明前和泉屋市兵衛版
咒雷也
家傑
証
十六編
嘉永四辛亥春
名酒
種員作
国料画
甘泉堂梓
御徒
児雷也豪傑譚
十七編
十八編
狩
第4門
12789
22册
回
嘉永四年
庚春新刻
児雪也
豪傑譚
十七編
種員作
国都画
甘泉堂梓
柳下亭作
一雄斎画
ER
南輝
嘉永四
辛亥春
新刻
児
雷
第
児豪第
雷傑
也譚
十七編
上冊
あつたししやませんといふ
凶水滸伝の宋江等が一度兇徒の名を得も本善に帰するの後は朝家の為に命を以
抛ち賊軍を平んと計る故に評して初善巾悪後患の名さへあり此児雷也も亦
然以前の巻中には非道。斯業屡見ゆめれども心正路に反してより仁を施し義を平奇
術あれども悪事に用ず国家の助たらん事を欲す是山泊の黨に似るならずや元
稿を起立たる笑顔主の意は不知僕案其条に趣ば中頃僅に継編せし
四筆庵が無方に口画へ挙し人名すら爰に不慮作補と成て小説も最も最も最も最も最も最も最も敢て
生讀の甲斐國なる浦軍逼治大蛇丸の誅罰が所謂田虎方臘攻抔とへ
物に比て巻を追たる長譚に甘泉堂が事多分も彼及時雨が湖上を輝え
せる花燈に等く此書名の江湖に明く聞る功実梁山の麓を流る美図也。
垣大人が一世の誉なり
嘉永四辛亥陽春発兌
柳下亭種員識
やうして
柳下亭作
一雄斎画
巳示
南輝
嘉永四
辛亥春
新刻
児
雷
第
児豪第
傑
譚
也
十七編
上冊
をつけんでやふやうだのである。
水滸伝の宋江等が一度兇徒の名を得も本善に帰するの後は朝家の為に命を以
抛ち賊軍を平んと計る故に評して初善巾悪後忠の名きへあり此児雷也も亦
一愁以前の巻中には非道所業屡見ゆめれども心正路に反してより仁を施じ義を守奇
術あれども悪事に用ず国家の助たらん事を欲す是山泊の黨に似ならずや元
稿を起立たる笑顔主の意は不知僕案其条に趣ば中頃僅に継編せし
筆庵が無方に口画へ挙し人名すら爰に不慮作補と成て小説も説も最一
生讀の甲斐國なる浦區退治大蛇丸の誅罰が町謂田虎方臘政抔と
物に比て巻を追たる長譚に甘泉堂が事多分も彼及時雨が湖上を輝
せる花燈に等く此書名の江湖に明く聞る功実梁山の麓を流る美図へ
垣大人が一世の誉なり
嘉永四辛亥陽春発兌
柳下亭種員識
やなくせさせて
此つせ巌倉
道全
児雷也
越後国
折江村の
賤女於勝
其先
同国新潟
熊手屋
欲四郎が
抱の
傀儡
深雪
児雷也十七
義助
が霊
大蛇
大蛇
幽霊
干
水
のませ
けり
鉢押
有月
都苫が
霊
七左ヱ門
児暦也十七
網手
候
悪漢
上飛六
於花
児栗世十七
二十六んのつゞき二半七はあるじなりとてこゝに
いでたりをろち丸の
おもざしこはねたち
すさまじげにみゆれば心の
うちにふかくおそれてとひ
ふるまひまでなにとなく
かけらるゝはなしのこたへも
しかぐとはならざるさま
をこなたははやくもすゐしけん
「十八郎殿あいさつしてやがてこゝをいでゆきぬあと
には半七たゞひとりまくらにつけどなにとなく
むねうちさわぐこゝちしてねぶらんとすれどいね
られずかまくらをでゝわづかなれどもはるかに
たちしようにおもはれぬ
きやくじんは
けてとちにま
いたくつかれしよう
よふてきをいた
あ玉ひしゆゑか
すなりあすは
みちに
くはしきが
ものを
ひそへてさと
までおくら
すべしあんしん
してこよひはね玉へをなど
どもにいひつけてふしこどもとくに
のべさせたればおのれらに心おき
なくはやくかしこへゆき玉へと
一はね玉へをなど
いふにそばからかついしやも〽あるじのかく
の給へはあすのみちはくになるしけふのつかれを
はちすためゆるりとやすと玉ふべし一それ
あんないしてしんぜよとをつち丸がことば
につれ〽あいとこたへてつぎのまよりみそぢ
にもちかきとみゆるひとりのをなご
いできたり〽こなたへきたり玉人やと
いざなにていに半七はあるじは
もとよりいしはじめいちざの
ものにあいさつしてかの
をなごにひかるゝまに
丸木づくりのえんをうち
すぎおくまりたかひとし
まにいたりぬこの内
にさきにたちてあん
ないするをなごをみる
にいづれとおもひいだ
さねどもまさしく
いぜんあひし人ぞと
おのれがおもへばかれも
又わがかほをみて
四十一丁
一日
十五
なにとやらんいふ
かゝげにおもふ
さまなりかゝて
ふしどのうちにいざ
及ひおんねまはこゝ
にてはべる心をつけ
てやすみ玉へともの
やはらかに〽印へし
同同同同同同
□□□□□□□□□□□□
おやのお上
たりはつゝが
なそゐ葉くつま
のお花はぶしにてあり
やとかしこにことのありし
とは神ならぬ身の
おぼえねどものがしら
せてきにからあんずる
あまりに生きしか
ゑちごのくににいかた
にてはからずつぎんし
焼焼せ十七ト
〽アヽむじつのなんにあひじんだいやかましり六が
ひどうのきはいにかしとなるおきてのにはにてくびの
ざにひきすゑられしその時にじらいやにすくは
れしことなんどおもひいづればあやゆくにめはさへゆき
かねきことねば時こそしれねやく夜もふげしころ
とはなりぬをりからえんにたてきりししようじのあく
おとすればおほかたならずうちおどろき身をおこして
みるうちにやがてひようぶをおしあけてこなたへひそ
かにいるものありこと人ならでよひにおのれを
十一としたちしゆゑきみにははやわすれ玉ふもことわりじや
わが身はゑちごにいがたなるくまでやのちへにつよめし
みやきといひしものぞかしとつぐるをきゝて半七も
〽とうりこそさいぜんおんみがおのれをこゝに
いざなふ時それとはおもひつかね
どもこの巻いつゞく
いざなひきたりしをなご
なればいさゝかは
心おちゐて
▲
〽おんみは
いまに
ね玉は
ずやろに
としてふた
たひこゝに
き玉ひしと
とひかゝるを
おしとゞめつゝ
TETETELE
あとをみかへり
びようぶをひき
たて半七がそぎ
さしよりこゑを
ひそめ〽あひみて
ほど二十枚ね
なくわかへも
なくわかへもり
れまゐらせの
ほど二人のさひける
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
の巻よりいづれにてかあふ
たる人とこゝろにはおもふたり
そもいかにしてかゝる山家に
くらし玉ふか身のうへのことをも
かたり聖へかしといふにいよ〳〵
こゑをひそめの
わづか
ふた夜さ
みよさのかち
いへにはおも
はぬそうどう
おこりじらいやとか
いふぬす人のせんぎの
ことからゆめしらぬきみ
の
〽おもひ
いづれば
へはやよ
とせきみが
にがたにたび
ねのころわが身
〽はかしこになが
れの身えん
あひかたによば
れていでしはじめまでひかれ玉ひすでにあやふき
れていでしはじめ
から身にしみ〴〵と
いとしうてうれしさ
あまるそひぶしもの事
でこそあれ
さへかなしきむじつのなはめあるじ
なるよく四郎どのはふるきあくじの
ありとかいふて人のためにせつがいされ
いへつきのむすめごなるたがねどのもいか
なるわけかそのじらいやともろともに
すみかへゆきしといふうはさいへはのこらず
もんぢゆうしよへめしあげられてかないに
つとめしをとみ女はそれ〳〵にみよりのものに
ひきわたさるゝにわが身はふたおやしにたえ
たれば折江村といふ所のわづかなゆか
りにこの身をよせ名をもおかつとあら
ためてかの所にあるうちもきみがこと
かみわすれかねあんじにむねもやす
からねば人をたのみてにがたにはし
らせ出身のうへをとはすればぢんだい
どのゝむせいばいにておきてのには
までひかれ玉ひすでにあやふき
そのをりにそちよりわしの
おとしきてきみをつかみてくも
ゐはるかにまひのぼりしつぎへし
暁雷世十七
〽つきことまではかのをのこが
けんぶつのくんじゆにまぎれて
みたりしとのはなしをきくに
なほさらかなしく身さへある
にもあらわしについばまれ
玉ひしかとその日をきに
ちにはかなくもなみ
だをたむけの水にかへ
又ふたとせをすぐし某
ことしむ月のなかば
ふき太郎
ごろちかき
あたりへいで
たる夕かたおもひがけ
なく山だちのわがみをむり
にひきたてゝかごにうちのせ
はしりさりつれきたかはこの山
なりかなしさかぎりなけれども
又いかにともせん方のないて
月日をおくるうちこよひこゝに
き玉びしその人をみれば
おん方ゆゑゆめかと
ばかりおどろかれ
とくに世をさめしとおもふ
みゆき
ぬす人のかしら
とひまゐらせんと
おもふこともあたりの
人の目をしのべは
の日をしのべばその山辺
しらずがほにて
すぎはぐりぬいかに
してかつゝがなく
にていつぞやまで
一はさどにすみしが
その山を人にやかれ
そのゝちこゝにすみ
かをかへいまもなほ
くに〴〵へ手下をいだして
こゝへはきたり玉
ひしとかたりつとひ
つすることばに半
七むねのやすから
右「わが□
にがたの
大なんに
ふしぎの
いのちを
佐渡がの
たれまか
しはふもき
しさいの
あるなれどそは
あとにてもつけ
見ゆる
こがねをおほくかすめ
とらせ又わかき女
をばいくたりとなく
うばひきたらせその
めとるしてそひぶしさせ
あきればたこくへ
ういわたしわらは
ほどにとしふけ
うち心にかなびらはそば
しは手まはり
にてつかひ
はべる又おん
みをつれ
きだりしは
申さんおん身が
いまのことばをき
けばさいせんこゝに
いざなふ人のこの
やのあるじはごうしぞ
といひしはまつたくいつ
はりにてまことはさんなく
山だちのかしらともいふ
ものかやらめといふにおかつ
はうなづきてもとこのいへの
あるじといふはゑちごの
中岩倉
道金とよぶ
わるものにて
おもてはくすじをの
くにあをやきがいけ
にすみし大蛇の
はらよりうまれしと
をろち丸とその名をよぶ
○わざとすれど
じつはあるじのつぎへ
○二月一日
此画は半七が冨貴太郎といひし
頃越後国新潟の
色里に遊び深雪
に初めて会し時の
さまにて第四編
三四丁目と合せて
見玉へばおのづ
から本文
胡勝が
ことば
わかる
なり
児雷塩十七
とめるいへをみだして
ぬす人ともの手ひき
するがかれがやくなり
なきけらしく道金が
きみをこらへみちひきし
はをうち丸がかひなに
うけしきすをいたく
なやむゆゑどうぜんが
らへのくずりにわかき
男のあぶらをとり
あはせてもちゐる法
ありとはいつぞやより
かたりしがそれにとての
わざなるかと心に
つゞき手下にてこゝら
おもひあたりしゆゑ
おんみをこゝへおくりし
のちひそうにかれらが
さゝやくをたちぎゝ
すれば道金がかれ
はけふ道にまよひ
いたく心気しんて
つからせゐればこよ
びあぶらをとる
とてもくすりの
きゝめらすかる
べしこん夜はうま
くふさせかき
あみこそやくに
同所竹村
おほな
のどうぞひと
たびかまくらへ
たづねゆきで
うみのおやに
うみのおやに
めぐりあひたい
身の
ねが□
かたる
うち
なに
に付
七が
〽そは
よりの
さいはひ
なりわが
身もいま
はかきくら
ゆきの下にすむなれば
たて玉へとをろち
丸につげはべりきこす
一銭五百文
までこゝにおはすなら
よもおいのちはたすくまじ
すこしもはやくこのいへを
後藤庄助左衛門
たちのき玉へと
見せんといふ
くはしくかたれば
かぎりなくよろ
こびて〽つゆのちぎ
りをわすれもせで
きゆるまちかしと身の
なんぎをしらせて玉はる
心のまことなにとかれいを
いびつくさんそのおんの
あるおことをばぬす人と
のすみかにみすて
わがみばかり
わがみばかりいかで
はしらんもろともにたち
のき玉へとすゝむること
ばによろこびて〽きみが
ひとよのなさけにはもゝと
せのいのちをもをしまじと
きけばつげたることのよしや
きこえてこのまゝにころさ
るゝともいとはねどもわが身の
ひとつののぞみはべるまことの
おやはゑちごのくに女谷の人
なるがわらはをうみやさんごに
ほどなくはゝさまははて玉ひ▼
かしこへいざなひとも〴〵
にてゝごをたづねてまゐ
らせんかくいだうちも心
のせけばせくしたく
してたちのかんと
夕ごしらへして
にはにをり半七
はおかつをたす
けよう〳〵
へいをのり
こえさせ
わか身
もつゞ
いて
四男の手
にてそだてかね
二十二日
十二丁
わちのうへより
折江村へようぢよ
におくりそのゝちに
とゝざんはくにをいで
かまくらへござんして
ごぶしでいまもゐ玉ふ
とかせのたよりにきゝたりし
そのゝちわが身がなくつのとし
やしなひおやのふしあはせに
にがたにうられあひもなく
そのふたおやさへつひに世を
さりいとたよりなきこの身のうへの
そと
おも
たち
これ
はこよ
ひは
やみの
夜にて
ゆくては
めさきもしれ
ねども北斗
のひかり
をたより
にて
つきへ
味噌也廿七
かゞき
北を
きし
てぞおちゆきける
○さればふたりは心も
そちあしさへよくは
地につかずこずゑを
ふくなる夜
あらしも
おつねの
こゑたをさして
くるさまなればこのまよ
なかになにものか山をこゆるは
いぶかしとおもふまにはやちか
□□おや方のふきげんなをとる
ようなといへばひとりが又いふよう
〽もとでをおろすなりはひさへてり
ふりはあるならひなるにそうおや
方の心にかなふ日ばかりがなに
あるべきなとつぶやきあふはこれすな
はちをろち丸が手下のぞくにて
さとへぬすみにいでたるやからの
いまかへりきたりしなりおかつははやく
それとみて半七が手をひきたてゝ
あとの方へもどらんとする時うし
〇ろの山におほくの人ごゑあまたの
たいまつともしつれ〽にけたるはかな
らずこのみちならんとくおひとめよと
のゝしもつゝかけきたるはこれおつ
手なりこゝはあやにくそは
みちのまへは
こゑかと
おどろかれ
きのねにつま
づきらはにけし
とびからうじて
一里ばかりあゆみし
とおもふころはるか
つきぬみれば五六人の大男
ゞらをせなにおふもあり又
たいまつをもつもありて
〽こよひのしごとはおも
ひしよりまんのいまんの
ひしよりまんのわるく
てしそんじたり
もどらばかならず
むかひの山かげ
嫁
より火のひかり
ちら〳〵して□
ふかき谷にしてうしろは
そびえし岩山なり身
をたちしのふ所もなく
ふたりはとほうにくる也
うちいまきかゝりしもの
どもがたちまちに
おかつをみとめ〽この
女めはゑちごからこの
はるさらふてきたりし
やつなりこゝをこえん
ようはなしさてはこやつ
とふたりにてにげ
いでしものならんしばれ
よくれといふうちに
おつねのものも
はせつきで〽よく
こそはとらへたれ
こやつはよひに道
一金がつれきたりし
たびうとにて
おや方の
くすりにもち
ゐるたいせつ
かつ
なしろもの
この女
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
それと
つげ
にはしらん
心にてざそ
ひいだせし
ものなるべし
につくきは
このめろう
なりおや方
のまへにひき
ゆきらき
めを
みせん
とま
人が
かな
しみなげき
もだゆるをなほ
ひきたてんどあら
そくはづみおかつは
そはをふみはづし
はるかのは介へおちいつたり
はつとおどろくつすに
手下のやからもさはぎ
たちしが〽むきもどす
どもかれはかならず
己害也上
歩同七一一
谷へおちしはざんわんなりさはいへくす
りのやくにたつべき男めをとらへ
れはおこかげしかひはありと
いふうちににはぐちより
ごや〳〵こみいるひと手
のものども半七を
のものども半七を
いましめつゝちゆうに
ひつたてつれぎたつて
にはさきにひき
すゑしかぐの
すゞきせんずものそとおもひゐたるに
よしをくち〴〵
に手がらがほ
していひたつれば
をろち丸はいよく
ゑつれしいへにのとりし千下を
よひだし〽ゑんぢらこやつをきづや
へつれつれゆきとりにがさぬようはり
ばんせよ又つれかへりしものともはかつ
与へゆきておもふまゝにのみくらひして
やすめ〳〵とそば〳〵にさしづなしさて
そのゝちにどうぜんにむかひゆふべはなん
ちがすゝめにまかせ手のびにせしゆゑ
とりにがせりこのたびはすぐにかれめがい
ほどをすぐしくそりのまはりしようすをみきはめさて
かのいちぎにかゝることなりこのたびはおのれもつきゐてう
にがすとにはあらじとかくはわれにまかせ玉へといつ
ふくのこぐすりをたづさへ半七がほとりへ
ゆき手下のものに
のまだと
いなむ
あぶらを
とらんといふを出し
とめ〽よひにもかねて
いふとほりあしねのつか
れしものをそのまゝ
もちゆばきはめてこう
のううすしことにあぶらを
こゞきまへかたかれにのまする
くすりありてそれよりしばらく
□□□□□□□□
ものをめ。
ある
てくれを
ふくませしば
らゝたへまに
くずりの
きくめつ
半七はたゞ
ゑゝるが
ごとく又ゆめ
ごゝちに
なり
さま
なり
下の巻へ
国輝画
種員作
つゞく
嘉
假名
反古
永
一休草紙
柳下亭種員作
一雄斎国輝画
年
癸
丑
孟
六十二年五月
春
新春孟丑年
新
難
六
三月十三文十三文十三文十三編迄当春
無相違出板仕イ
初謐は一休の御母公孝貞ふかきおこなひより禅師胎内にやどり給ふ
事且和田正澄が南帝の為に忠を尽す條の半を説其余談は二論に
及びこゝに甫て出生ましますより幼き頃の形容凡ならぬ事扨三編に
至ては江州堅田に宗純華叟の徒㐧となり給ふ抔を説㊃法
つゞ以て当年よりいたし猶後の巻〻には高須のうかれ女地獄男達野野脇
一修助乳ノ忌の一路居士か事抔を挙世に通例一休物語といたく異
て種々面白く耳なれざる話のみをつゞり合せり長編に儘給はて
御一らんの上御高評奉願上候
板元敬白
芝神明前甘泉堂和泉屋市兵衛板
□□□□□□
柳下亭作
一雄斎画
代題曲立団也
じらいゆ
第十七篇下
柳下亭作
家傑
一同一煙富画
もの
かたり
甘泉堂梓
三の巻つゝきとかくなすうちその日もはやなゝつ
さがりとおもふこゝろさらばじこくもよきほどなり
とてゝふたゝび手下にさしづなしお下ひばちへ山の
ごとくすみ火をおこしてづのはしを
このうちへさしくべてさて半七をひき
このうちへさしくべてさて半七をひき
おこさするにこのときよう〳〵
われにかへりかくとみてふるひわな
なきたすけ玉へとなきわぶ
れどあはれをしらぬわる
ものどもいかでみゝにもきゝいれ
べきかたへのはしらにしつかと
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
とゝんさせどうせんはたすき
なげかげかひ〳〵しきいで
たちして火ばなとびちる
あしともいはずにくのおほき所を
めあてにおしつくれば鉄火絶は
たちまちひにくににゝんいりくろ
けぶりたちあがりみるまに
あたりの毛穴助りより
あぶらはにえてわきいづ
るをべつにひとつのかな
べらありてこれをもつて
いるゝに半七はくつうにたへず飛嶋ぬい
をあげてさけふさまたゞちごくのざい
にんがごくそつともの手にわたりかしやくを□
こきとり〳〵かたへのつぼにたゝへ
はしとりあげ半七がうでともあはす
見習色ト一
□うくるに
ことならで
めもあて
られぬあり
さまろらしが
したい〳〵に身
もよはりさけびしこゑさへ
しも夜のむしのいとかれ〴〵に
なりゆきてつひにむなしくらき
たえけりどうぜんはおもひの
まゝにあぶらをつぼのうちに
とりいれこぬす人ちにいひつけて
しがいはあたりの谷川へ
くだんのつぼ
こたづ
さへて
をろち
丸の
そばに
いたり
〽み玉へ
のぞみの
一万余
はこのとほり
こゝのへたり
さらばりようぢにかゝ
らんとてかでんのつぎへ
止ク害せ十七
つゞきひやくをとりいだしつぼのあぶらとてうごう
なしをうち丸がみぎのかひなにむすびしぬのを
ひきほどきかのくすりをきず
ぐちにおしぬり〳〵
するほどにいさゝ
此印よりいさゝかも心にかけ
かもたゝざるうち
ざるさがなりしがじらいやがこと
いまゝではちゆう
のみはひたすらにわすれかね
やとなくや
かねてそのすまひときくくろ
ひめ山にそこちかきあたりにゆき
てこれをとへばかの人は心のうち
たえがたゝ
いだみしもわす
るゝばかりにおぼ
ゆればをろち
九はもくぜん
にふかきねがひあるよしにて
まれにてたごより
すみかにある日はいと
まれにてたびより
たびに世をわたり四
に同
所もさちに
さだめじと
てふたゝび
おもふよう
おなじをか
たのながれ
といひ神の
つけたるえん
むすび
かの人
ならで
たれに
かは
わが
一生
を
中
がす
べき
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
回
くすりの
きゝめ
あらはれし入
をよろこどと
かぎりなくどう
ぜんがろうを
あつくねぎ
らひ手下の
ものをもよひつどへ
ものをもよむつとへ
さけくみかはして
たのしみけり
○こゝに又ゆうにおつなは
さりしころゑちごのくに
おやしらずのはまべにて
はからずわが身にき
えんあるじらいやにはじ
めていであひわが身のこと
ども神仙焼のつげつるまゝに
うちあかしくわつゆ鬼のたん
うちあかしくわつゆ丸のたん
とうをすゞさまそこに手わたし
あふまもあらなみのたちへだゝりて
なしなほゆくすゑのことなんどかたり
その人のゆくへをさへみうしなひほいなきおもひに
ゆかしさの又ひとしほにたちまさりけにや神の
お三まの
むすび玉へる元にし恐るらめいまゝでは男なんどは此声
}
うき
たびに
なれたる
身こそ
さいはひなれ
くにぐを
うちめぐり
じらいやどのにあは
いんもつとわが身ひと
かつにこひさだめふた
たびたびぢにつゑを
〽ひきみちのくをめぐり
こうづけにいでしる
のゝくには
その人
ここよう
ときけ
ばとり
わけて
をち
とちを
とひ
みの
ちを
あふ
よぎりなには
をみめぐりみや
こにいでつぎん
児雷也十七
つゞきこゝにしばらくあしをとゞめこゝかして
たがたつゝ世の人のうはさをきくにじらいやは
このほどまでみのゝ方にありつるがいまは
むさしのくにゝゆきしとたしかにつぐるもの
あるゆゑさらばふたゝびあづまへどてはなの
みやこをあとにみてはやこえてゆくおとは山
こひしき人をみづうみやあはつのはらときく
からに心にいみてとくうちすぎせたのながはし
ながきよにおもひをこらしたづねなば
めぐりあはざることあらじと
きをとりなほしゆくみちは
たびに日をふるすゞかごえ
いせぢもすぎてをはり
なるあつたのみやゐ
ふしをがみひとひも
ちかひたのもしくねがふは
ふぼののちの世とげんぜを
いのみかはぢにいま
こえかゝるやつはしや
たけきながらも
女ぎのくもでに
ものをおもひつゝうち
こす山ぢわたる川
いく日をすぎて
あづまに
くだりかの
なりひらに
あらねども
はやくその人になに
とぞあはせたまはれと
ねぎとたてゝ
たちいでつあ
ねゆくすゑなにとなるみがた雨露らろに
ざらせしかさでらのほとけの
一五百五斗七斗五升七合五勺
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
むさしに
ろたりこと
とへばこゝ
にもあらでふるさとへ
きこくなせしといふさたのみ
をちこちにおほければいまは
きはめてこきようの方へ
きはめてこきようの方へ
かへり玉ひしものならん
さらばわが身もいそが
ばやとこゝをたつ日は
花ちりてはるたけかゝる
花ちりてはるたけかゝる
やよひのすゑこしぢへ
かへるかりがねと
ともにかしこへおも
むきげりされば
おつなはふたゝび
又しなのへいたり
とひめぐれどもがう
とすべきことの
あらねばこの
うへはゑちごへ
いたりくろびめ
山をとはゞやと
しなのくに高
井ごほりより
ゑちごの方へ
いでんとてしほ
ぢ山のふもとを
よざるにいつか
谷まにまよひ
いり日さへも
すでにくれちかし
されどもその
身はこのとしごろ
女ににげなくいと
たびなれかゝる山ぢに
たびなれか
ゆきくれてのじゆく
介せしさへまゝあれば
いざゝかおそるゝさま
もなくなほさらすゝ
みゆくてのかたにひと
すぢの谷川あり
ながれにそふて
はるかにみれば
ゆふぎりこめし
かはらのあなたに次へ
児間也十七。
つゞきいつひきのおほ
かみありてながれの
きしにのぞみつゝふし
たる人をくらはんと
するにぞおつなは
かくとみるよりも
よしやしたる人
なりともめにかゝりしを
そのまゝにあくじゆう
にくらはせんはなさけ
なきわざなりとかし
こをさしてはしり
つくにおほかみはいま
おつながかけ
きたるを
みるよりも
ふしたる人を
すておいて
きばかみ
ならし
めをいからせ
かはらのこいし
をけたてつゝ
かしちをめが
けとびかゝる
こなたはひら
りと身を
かはせばまた
此印よりうちはらひふしたるしがいの
あたりへゆきひきおこしてかほを
みるにおぼえありげの人なれば
つく〴〵おもひめぐらすにいつぞや
とうごくくろかげなるはたごや
ふかくうちおどろきこは
いかにしてかゝるところに
このあざましき死はなせし
と又うちかへし〳〵みれば
身うちにきずもなく
かねさくの手がみをえて
かまくらへいたりしとき
しばしがあひだ身を
よせしゆきの下なる
よせしゆきの下なる
刀やのむこ半七にて
ありければこゝろに
きたるきぬはひたとぬれ
たりこのありさまに
おもふようさてはいま
おもふようきてはいま
のおほかみにくひころ
されしものにはあら
でこの谷川に
水死はゐなせし
をきやつめが
みとめてくらはん
ためひきあげし
ものなるべし
なに
にも
せよ
に
いり
てじこく
もたゝざる
さまなれば心の
かぎりかいほうなし
いかにもしてたすけて
みんとくわいちゆうにたく
ひるがへつて
とびきたる
をふたひ
しづんで
三うを
こさせ
二三度
四五度
やりちがへ
すきをみあへ
はせかたへに
ありあふまご
ろの岩をとる
ほゆるところをさすく
をあげてけかへしながらのどの
あたりをしつかとふめばたい
やきにふみつけられめだま
こびでゝしゝたりけりこのとき事
よりはやくかの
おほかみになげ
つくればこしの
あたりをうち
ひしぎなかばは
かはらのすなに
うづみぬされ
どもふたび
かしらをあげ
ひとこゑたかく
腰
すでに日は
いりはてひかしの
方の山のはに
月いとたかくさし
のぼりひるよりあかく
みえわたりぬおつなは
手のすなに此印
なりたまひしわが身がこゝにつきへ
いへしくすりをとりだしこれを
くゝませながれの水をひさくに
くみとりくちをひらきてそゝぎ
こみこゑをかぎりによびいけつゝ
やくしばらくかいほうするに
しだい〳〵にみやくつうしよう〳〵に
いきいでたりおつなはうれしさ
いはんかたなくぬほみもとへ
くちきしよせ〽半七さま
おこゝろはたしかにおつき
なされしかなにゆゑかゝる
ありさまぞようすばいかにと
あまたゝびいはれてあたりを
みかへればさいぜんありしところに
かはりて水おとたかきながれの
ふちにひとりのをとめが
おのれをかゝへかいぼうする
ありさまにたゞゆめのさめしこゝち
なしおつながかほをすめしみておどろき
つゝとふようは〽おん身はいつぞや
いねさくが手がみをしよぢして
かまくちへわが身をたづねきた
まひしおつなどのにはあらずやと
いへばこなたはうちうなづき
〽おんみおぼえもはへりなんいかにも
わらはゝつなでなりそもなにゆゑに
かゝるところであさましきさまには
あやふかりしと
かのおほかみ
のひきあげ
てくらはん
どせし
よりして
わが身が
ともなり玉はんに
かゝききたらずはあの
あくじゆうのゑじき
これを
うちころ
せしまで
つふさに
つげや
あたりに
ししたる
おほかみ
をゆひざし
しめせば半
七はきくと
ごとに
うちかど
ろきこの
ほどちゝが
ねんくわいに
あたりそのつゐ
ぜんをいとなむ
その身ひとめひとめひとめひき
かへされあぶらをとられしこと
までをおちもなくもの
かたりそのくるしみに
たえいりしがそれ
よりのちはつゆ
しらじと
図
同
ためかまくちを
たちいでゝこのしな
のぢにきたり申
ことよりかして
にぶつらの
はてゝのち
じらいやを
たづねん
たまぶち
ごの方へ
こえんとして
まよひどう
ぜんにあざ
むかれぞくの
すみかにいた
なさけにきん
てかれとにゝん
かのところをいつ
たんのがれさりつる
をふたゝびおつ手に
こらへられしその
ときおかつがは介の
ことのよしの印へ
山みちにふみ
りしことおかつが
そうのくすり
なるべき身としり
うちへまろびおちし
三百七十七
〽といふをおつなはうちきゝて〽そのおん
ことばにすゐりようすればあぶらをとり
えしそのゝちにこのたに川のかみの方へ
うちこみしがながれきた
りこゝらの
きしに
かゝりしを
またおほ
かみがくら
はんとてひき
あげしにうた
がひあらじ
いまつげ
玉ふごとゝ
にでは
いきみの
一あぶらを
しぼられ
てくづらに
たえず
いきたえし
それさへある
にたに川の
はやせの水にやゝ
ひたりときのたち
しにわらはがいかほど
かいほうするとも
いかでかはそせい
したまふようは
なきにこゝに
ふたゝびたす
かり玉ふは
かへすべも
いぶから
かみほとけ
のかごならでなにとて
かゝることあるべき心あたりは
おはさずやといはれてわが身も
げにもとおもひちかさま
のたまふごとくにてゆめと申
わかぬばかりのふしぎおもひ
まはせばかまくらをたちいづる
そのときにつまのおはなが
をさなきよりはだにつけたる
まもりなりとておのれにわたし
もろともにたびぢにおもむく
もろともにたびぢにおもむく
こゝろぞといひしは
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
どうしよつるがをか
なる八まんぐうの
おんみえいいまも
なほあるやらん
といひつゝふと
ころかいさぐり
まもりぶくろ
のひもとき
ほどに
ほどき
つゝぎとりいだせし
さゝやかなるひよう
ぐをそのまゝおし
ひらき月あかり
おつなが
すゐ
りよう
にすからみれば
かんりやくこそありがた
けれとよろこへばおつなも
また神の冥助けらを
にかへかんじともにかゝこを
建津ばい
一おんみをたばよりしやふいが
じつみようきんぞへが
すみがの山の名かれが
名もいち〳〵きゝしり
玉ひしかとたづぬ
いずみえ
いのおもて
やけたゞれ
世にあさま
しきみあり
さまなりあま
りのことのとう
とさに半七は
たゞなみだに
くれかまくら
の方をふし
おがみ〽さるにても
かくばかりのだい
なんにかはらせ玉ふ
よこねを
れば半七は
おかつがつねじ
をそのまゝ
かたりかのぞくの
九とかよぶよしなり
といふにおもはず
よこまをうち
〽さてはまづ山の
をまつち丸かしこを
たかさごゆみ
のすけどのに
やきうちせら
かれしことを
きゝしが▼
かしらの名はをろち
わすみかをうしなひつるぎ
がみ手にきたりてひそみ
ゐるなるべしわらはひとりも
かしこへふみこみおんみが
あだをかへさんはやすきこと
にはあんなれどいまがた
はからずのた
まひしじらい
やどのには
わが身も
またふかき
えにしの
あるゆゑに
その人に
あはんため
かくくに〴〵
をめぐると
いひかつはかの
をろち丸めが
じらいやどの
がいへのけいづ
を□ばひとつ
てしよぢは
ればかれを
うたざるその
さきにひろゆき
どのによしをつげ
四の巻へつくく
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
三の巻よりしくだんのけいづをばひ
かへししかせしうへにておん身のあだ
をむくふことはやすかるべしさははひ
わらはもこれよりしてくろひめ山の
さんさいにゆきじらいやどのゝゐま
すやいなやをとはばやとおもふ
なればもろともにいたりいたり玉へ
とつかれしさまの半七を六ほう
風官巳上
ひなしつゝ山
ぢをこゆるに
みぢかよはやくも
あけわたりぬかくて
にゝんそのあした山をくだ
りてゑちごのくに妻有庄三郎
にはとほからぬ中津川のほと
りにいせ半七が身のまはり合
などとゝのへこれより
くよ〳〵みちをいそぎ
くろひめ山へと
おもむきけり
つきのゑとき
こゝにまたいぬかけ
にうどうがけらい
一田ごえがん六は
しゆうめいをうけ
じらいやがあとを
おはんとするに
みかたにつくべき
ことをいなまば
そのざをさら
せずうち
すてよと
ぜんしう
げぢしければ
きびしく
かねて
りき
しの
きこと
ある
手だれの
四人をひき
つれつぎへ
□□□□□□□□
とうぜん寺にてはじ
めてぎよいえしいぬかけ
にうどうせんしうの
ろうどう田ごえがん六
と申ㇲものぞといん
ぎんにのぶるをきゝ
じらはやもまた
れいをあつくし
〽さてはいつぞや
かまくちにて
百二十五人
ぎよいえ申せし
きよいと
田こえ氏なに
ゆゑにたゞひとり
このあたりへは
きたり玉ひし
ことにせつしやに
だんずるしさいと
おほせらるゝはいか
なることぞと
とはれて
がん六うち
ゑみつゝ
〽ごふしんは
しごく
それ
こゝらを
赤
ひとりよぎ
ほだしがたき
るはもだしがたき
しゆうめいにて
きでんの
あとをしたひ
さしなり
とばかり
にては
「つゞきしひそかにかまくらを
ほつそくなしかれがゆくへを
とひたゞすにふじへのぼらん
こゝろありてあしがらこえに
するがのかたへおもむきしと
するがのかたへおもむきしと
たしかにきゝとくおひつかんと夜を日に
つぎ山獄中の下道鐘はせゆくにあしがら
ごえのはんふくにてそのうしろかげを
みとめたりがん六は四人のくみ子に
さゝやきしめしていふようは〽なんぢらは
まづこかげにしのびてわがじらいやに
とくをまてたゞちにしよういんするならば
このうへのよろこびなしもし又たつていなむ
とならばそのときにあひづせんいちどに
たちいでからめとれ手にあまらばうち
とれとはかねてよりのおんげぢなりきゝも
しつらんかれめにはきたいふしぎのじゆり
あればゆだんしてうちもらすなといち〳〵に
あとより
おひすがりたび
ごとしばしまち
玉へごへんにだんざる
ことありとこゑいと
たかくよばはつたりよび
とめられてじらいやはたちとゞ
まりてみかへるまにほどなく
あたりへはせつきてまづうや〳〵
しくれはをなし〽はがたうぢごけんご
にてこのうへのよろこびあらじ
せつしやこのほどさゝめがやつの事
いひさとしひきわかれてたゞいちにんはるかの
もつて
ごがてんは
おはさんがざんじ
くさいそ
いぶさに
つげ申さん
人にひすべき
ことなれば
おこゝろぜきにも
まゐるまじ
こなたへきたり
たまへとつぎへし
七月廿一七
つゞきわるらいをはる
かにはなれし山ふと
ころにくざなひて
をちこちをみかへり
づゝこるやをひそ
めてつぐるよう
〽それがしが
しゆじん
いぬかけ
にうどう
かねて
きでんの
ぶめい
をきゝしり
としごろ
ふかくした
はれしがこの
たびはからず
たびはからず
かまくらへきたり
たまひしことをきゝ
ねがふところのさいはひ
なればごたいめんも
申せしらへどふそくにも
さむらはんがなにとぞ
うへすぎのいへにとゞまり
わかものどもがぐん
じゆつのごしはんをも
たのみたしとおもふに
いろをなし
〽よしやこゝろにねがひあり
ともかくりをつくしよび
かへすをいなむべきほうや
あることさらとうじ
まもなくかまくら
をほつそくありし
ときゝておどろき
それがしにめいぜ
られかくのごとく
申つたへごへん
をふたゝび
かまくらへ
いざなひ申せ
とげぢをうけ
ちゆうやをわかたず
おんあとしたひよう〳〵
これにてはせつき申せり
だんずるしさいはかくの
とほりおんきゝいれある
においてはやくめをうけ
たるせつしやまでたいけい
しごくとのぶるをきゝじらいや
かだほにゑみをふくみ〽こは
なにごとかとぞんぜしにわが
身にとりてみようがなき
ぜんしう公のおもきおほせ
をいなむべきにはあらざれども
それがしかねてこゝろのうちに
だいぐわんありてくに〴〵をめぐる
だいぐわんありてくに〴〵をめぐる
ことのさむらへばそのことのはて
ざるうちはにうどうどのゝめいなり
かなひ
がたしちか
ごろほいなき
ことながらこのよし
よろしくごひろう
あれこゝろざすかたに
きもせけばぶれいのだんは
ごめんあれといひすてゝゆかん
とするにそがん六はじらいやが
とてかまくらへたちかへりつかへることは
はかまのすそをしつかと
こりいさゝかいかりの
くわんれはけよりいき
いぬかけにう
ほひかへつていやたかき
らぬかけにう
どうぜんしう
がめしかゝへんと
おのぞみあるは
ぶもんのみよう
かにかなひしとよろこぶ
べきをさはなくていろむは
はなはだひれいなりたつて
たこくをぜんとおもふ
のぞみもあら
同しやじん
ばどう〳〵
にかくと
してかま
してかま
くらへかへりし
きこえあげ
そのうへ
うへ同
にては
それがしが
めにからし
うへこのまゝ
にてははなち
がたしとつぎ
明暦七十七
〽つゞきいへばしらいへばしらいやはから〳〵とうち
わらひ〽おん身にこそしゆじんなれわれは
もとよりぜんしうどのにわづかのふちでも
うけざればなにゝかははゞかるべきすでに
うけざればなにゝかははゞかるべきすでに
このほどいつしきあきひろもち氏
公のげんめいなりとてとゞめて
すらそのまゝにいなみてさりし
このじらいやしゆうもたぬ
身はのがひの鳥かすみをくゞ
りくもに入こゝろのまゝにとび
めぐるがもとよりののぞみなり
はづくろひしてたるべきにそこ
のきたまへとふりきりつゝふた
くびゆかんとたちあがればん氏は
たびゆかんとたちあがればかん六は
とらへかねそのゆくさきにたちふさがり
おけばあんぐわいなりたつてゆかじとあらそはゞ
ひつくゝつてもめしつれんものどもきたれといふこゑ
もろともかねてとかげにたちかくれしくみ子のもの
どもはしりあでのがさじやらじとひしめいたり
じらいやさわげるいろもなく〽シヤこざ
かしきぐにんばららのちにかけがへある
ならばをがたしうまひろゆきが
とひぐちくつろげきつとつめかげ〽いはせて
ゆくさきとめて手がらにせよ
となほもすゝんでゆきかゝ
るをちからじまんのくみ子
ども手どりにせんとみぎ
ひだりよるをそのまゝひき
つけてはりのけけのけ
人つぶてすきをうか
がひがん六がきりこむ
かたなかひぐりのの
とりさまにもんどりうた
せ五人いちごにふしかさね
かたなのむねにてうちすゑ〳〵
〽きつてすてんなやすけれども
おのれらごときをなん百人うち
とくたちかへつてぜんしうにこのおもむき
をつげしらせよとがん六がかたな
なげすてゝゆくへもしれずなり
ゆきけり五人はいきもたへぐに
いきたるこゝちもあらざり
とつたりとてじらいやが手がらとなるべき
ようなければいのちはたすけえさすなり
しがよう〳〵にはひおきて
かん六はくみ子らに候ふよう
〽こくしんなくばうちとれとの
おほせさへあるものを
をめ〳〵にがせしのみならず
かくまでにふかくをとりなに
めんぼくにたちかへりしゆじん
のまへにいでらるべきとのうへは
ふたゝびきやかめがゆくさきをもと
めしうへいかほどにもしゆだんなしうち
とつてくびひつさげぜんしういはのごらんに
いれんといふにみな〳〵どういなし〽おほせのとほり〽曰此印へ
同手に手をひきつゝ
ゆくさまはあきの
くもゐをなき
つれて
わたれる
あとの
がん六も
さきには
さらに
なりかねし
めん〳〵
ちんばの
あし
がら
こえ
此印ゟ
このまゝに
やまんはあま
りにざんねんなり
なにとぞごしゆだんあら
れよとよう〳〵にそうだん
きはめちざとてたがひに
たちあがれどいたく
うたれて身もきかず
たがひにたすけ
たすけあひ□
ようくに立
きりけり去ほどに
六らははこね
の心もとに
しばらく
とゞまり
うたれし
四き国の
ほよう
なすうち
こゝらに
なうての
わるものを
親不知
俗蔵
かたちひじら
いやがゆくへを
しめる
たづねさするに
このほどふじへ
登山さはなし
それより
すぐに東
かい道の
方へくだり
しといふ
ことをたしかに
みとゞけ
つぐるもの
ありがん六
らは
かくと
きゝ
よろ
こぶ
おほ
かたなら
ずうち
身も
かくしかた
おこたれば
かれより
つぎい
鳴雷也十七
わきさきへゆきこしてまち
子ゆゐの
ぶせなしてことをはからんいそ
げやいそげとせりたちてみし
まのしゆくへくだりしがこのあたり
にはあらざるさまゆゑはらよし
原のかたへとてしのび〳〵にたづね
ゆきぬじらいやはふじをくだりて
のちすそのゝ方をこゝかしここゝろ
ゆたるにいちらんなしそれより
同
すぐにとうかい道にいで
ゑたにやどり
しがこのあたりは
名にしおふめい
しよおほきところ
ゆゑ四五日こゝにとう
りうなしをちこちとみめぐる
ことをがん六はやくもきゝしりて
四人のものにいふようは
四人のものにいふようは
このたびこそじらいや
めをやす〳〵うちとる
しゆだんありそのわけは
それがしいまだ
ぜんしう公
につかへざるさき
このするがぢにしば
らくありて土地ちの
やうすところのもの
どもおほかた
しらざる
ことも
なし
〇いさみそはなにより
のごめうけいいそいで
かれらをたのみ玉へと
いふにがん六うなづきて
人をはしらせがけ蔵へ
とそは平をまね
きよせこがねを
あたへ
さけを
すゝめ
ひそかに
それと
いひ
いづるに
両人は
やすく
うけ
あひや
●ことば
ひとしくいふ
ようは〽たとへ
じらいやなに
ほどのよう
じゆつの
あればとて
同六月一日
児雷也
源義経公
硯の水
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
○これよりさきなる
東かいどうだいいち
のなんじよと
よぶさつた山のさん
ちゆうに両人のかり
の路蔵ばけとよぶ
うどあり一人が名は
倉沢さいの岬平咲と
よびいま一人は親不知ある
の路蔵むけとよぶものなり
この両人はそのちから何
十人のかぎりを
しられずことに
またそは平は
ゆみいることに
めうをえつ
かけ蔵は
てつほうの
めいじんにて
にんひとし
たいしゆを
このみ
いのちしらずの
あぶれものゆゑところのものすら
これらをみればみちをさけてにぐるほどなり
この両人にこがねをあたへかのなんじよなるさつた
とうげをじらいやがこさんとするとき切所諸の
ぜんごにまいふくさせうちとらせんはいかにぞやと
いとさかしげにかたるをきゝ四人のものはよろこび
われ
ふたりが
つき又
児刑廿十七
つゝきうけあふからはこゝろやすくおもひ玉へ
みごとにうちとりまゐらせんとそのようすを
うかゞはするにあけのあさはゆゐをたちいで
とうげをこしておきつへ
いたるとたしかにこれを
きゝしりければそは
平がけ蔵
商人は
さつた山
だいいち
のなん
じよと
きこえし
おやしら
ず子しらずといふ
こみちにまちうけ
またがん六は四人を
したがへこれよりいちだん
みねにありてもし手に
あまらばすけだちせんと
その手くばりをとゝのへて
よひよりかしこにとり
一のぼりいまやおそしと
まちかけけり
ひつきようこゝにじらい
やがまたいかなるはたらき
をかなす十八へん目に
此に模出る二人の
漁師は十八編
目の趣向
さまを
ごけんぶつがた
看官にしら
せんとての
わざなり
くはしくとくべし
種員作
清書金川
国輝画
嘉
廿一篇
廿二篇
柳下亭種員作
兒雷也豪傑譚譚
廿三篇
一雄齋國輝画
永
六
たね
五篇
負さく
年
癸
女郎花
丑
一雄五しがく
武
下下
て
臺
笠亭仙果作
今業平昔の面影
一猛斎芳虎画
緑亭川柳作
祥瑞白菊物語
錦朝楼芳虎画
六篇
七篇
五篇
六篇
標
新編金瓶梅全輯
自初編
至十編
大尾
曲亭馬琴翁作
一陽斎豊国画
書肆甘泉堂芝神明前和泉屋市兵衛版
羽衣松
児雷也豪傑譚と
じらいや
がうけつ
物がたり
嘉永千子新彫
第一二十四条
漁舟火影冷
十八編
焼波駅路鈴
上冊
多ね魚作
今夜過山
くに輝画
芳祥
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
さんが、勿論の一切をつけていかであるからないかなかでからないかなでなか
忠臣蔵九段目に加古川本蔵が云曰〽わかい時の遊芸が役にたつたいた三日の内云々予
壮年の頃東海道を過て薩垂峠に憩し事あり此地也後背は幾々たる
富士峯前面は洋〻たる駿河灘東に伊豆の岳く遠く西には清見の
梵刹近し加之田子呼坂古奴見濱袖志ヶ浦三穂崎等當國に
名たゝる名所は眼下の絶景にして且は建武の古戦場なりかゝる地方を
禅史の條にむすづゝことによからんと思ひし侭にて等閑に年歴を経つ
昨年此書の十七編に彼児雷也が薩垂山の一叚を不図説叢当年又一
十八十九の編に逮べり常言にいふ百聞は一見に不若と歟聊に毛錐の採
やすきも若年時分の遊行が役にたつたる長譚三編且に縦なし
書房の催促を塞にぞありける
嘉永壬子孟版
柳下亭種員識
たる老女がふるのをつけてあるを考慮を求めること
片
四十一日
二十一
十二十一丁
一二
□□□
凧□□
獄
拾石
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
の
雷
内
一
十五
せぬ
□□
□□□□□□□□
□□□□□□□
三夜
林
歳
児雷也十八
ゆ下ゟかたへに
ふりたるやしろの
ありしえんのあたり
のちりうちはらひ
じらいやをそこに
おらしめわが身はつちべにひざまづきをちこちを
みがえりつゝひそやかにつぶるよう〽ちかごろ
そめじのとひことながらきみは世上にかくれ
なきじらいやとよぶ上りならめそれさへじつは
かりのおん名まことは九州きり
同断同十人
□□□□□□□□
じらいや十八へんよみはじめさればとく
じらいやはするがのくにゆゐのやどりに
四五日はあしをとゞめこのあたりの
めいしよなんどおちもなくみつく
しければこれよりさつたをうち
こしてとほ〳〵みのかたへいたらん
とあけのあさしのめのころ
そのりよしゆくをたちいでゝ
このゑきの
南のはてなる
やゐ川を
こさんとする時
かたへにしげ
こゝに立聞
する漁夫の事は
りしはやしの
かげより
つげま
ゐらせん
のちに
わかる
ことの候
しばしが
あひだ
あひだ
玉へとことばを
かくるものゝあり
じらいやかしこをみかへり
つゝこゝは所もするがぢに
いまこえかゝる由子の
うらたれかはわれを
よび坂と心におもひ
たゝずむうちやがて
はやをたちいづるは
としもわが身とあひに
としもわが身とあひに
たる一人のりようしなり
その時にかのをのこはそば
ちかくすみより〽おのれは
かねてきみが名をよく
きうりてさむらへどもきみ
はおのれをつゆほどもおん
みしりのおはさねばさぞ
ごふしんにおぼさるべし
いまかくよびとめ
まゐらせしは
おん身のうへの
いちだいじを
つげたてし
らんゆゑや
なりさはいへ
こゝはゆきも
しげくさを
かたるにびん
かたるにびん
ならねば
こなたへ
きたらせ
玉へやと
さきにたち
つゝみちび
きて
はやしの
うちへ
いざなひ
いり
つき肥後国八代郡御使様白保山中山片山中山中村の城主
津ら尾形也がさゑもん弘澄敦公のごきんだちつるわか
ぎみにてましまさめさもあらばおのれもまた
つげたてまつらんことのさむらふつゝまずあか
させ玉へやとほしをさしたるとひごとにじら
いや心にいぶかりながらかくさばかへつてあしかり
なんとうちうながきてこたふるよう〽いかにも
おんみの申とほりわれはをがたひろずみのちやくし
どうみやう周馬弘行梵義とよぶもの
ゆゑありてその名をつゝみよりにじらいやと
いみようせりそも又くわが
すゝようをしいたるおとはなに
人ぞいぶかしさよとなじりとへば
かのものいよくれいをあつくし
〽そのごふしんなごもつとも
もとそれがしはおいへの
ごふだい西上隼人忠久
にしがら□が次男その
をさな名は太郎吾と
申せしものにて候なり
さてもおんちゝ
すごもくに
肥後国
ましきごほり
益城郡
興正寺山
の城塁
ひろずみ公
被下へ
此画は第二編
十一丁目にある児雷也
こゝは
美保七が
異人に夭術を伝授せらるゝ
昔物がたりにて
一所とてらしあはせて
見玉ふべし
廿余年まへにありし事なり
十一日
陶器
次男
太良吉
図
隼人が
妻下枝
一の巻ゟつゞき
ぐんひようが□じぼう
せんつひにうなはずして
あへなくしろをのり
くぶられおんうち
じにやきはにいたりぬ
わがちゝはいともみだれいるてき
あまたゝびおひしりぞけわが身も
さかしよのいたもをうけいまはとおもひきはめ
けれはじようちゆうにたちもどりそのつま
しぐえにつげていふようすどもいさめももちひ
おはずきみはよしなきごむほんにいのちをも下へ
見官口十八
西上隼人忠久陣没に臨で
田氏が
妻子を
走す
西上ゟ
ごむ
ほんの
ことめけん
なしあし
かげの
うつてを
ひきうけ
表白壱升
ろうじよう
なし玉ふに
よせ給は
おび〳〵せい
くはゝり
みかたは
日々に
二の表へ
長女
手枕
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
玉ふのみつおいへ
こゝにだんぜつ
せんこれにつけても
よりそれとけんさつ
ありてごきんたち
つるわろぎみに
しようすべきは
おく方のみこゝろざしをかた
のうめいじつらくをとく
けいづめいち
くわれをそへ
玉ひそれ
がしがあひ
やらたるおとが
あに宮原賀
ひようゑにことを
たくしてはやこの
ほどとう
じようを
おとしわくり
さるゆゑに
かの
いよう
ゑはきん
だちをもりたてま
つりそのつまおひ木
一土四才三つるむすめみゆきも
ともにひきつれいまはたこくへ
たちのきたればいさゝかは□□
此勇も
美保七が
物がたりの中
にて太平
二月刻
桑名の
渡に
美舟し
たる体
なり
□□□□□□□
太良吾
〽わきしいやすしかゝればわれば
この所にうちじになしてわづきみ
の死出も三途ぜんおんともせんおん
みはこゝをいがれざりあにひようゑに
めぐりあひきみとわがさいごの
きはもしからといひしらせこの
一トしなをわかぎみにさしあげと
つたよかしをがたけに代々つた
いりししらはたともいで手わたし
なしつきては一人の子どもをも
をもかくもしてよういゝせよ
もとよりかことひますら
をにもまてをゝしき
たまゐあるゆゑ
このことをゆだぬる
なりくれ〳〵あやまつ
ことなかれとをつとが
ことばにぜひ
なくはゝは
くだんのみはた
をうけこり
十才になる
それがしがあね
たまへいが手
一われまだよう〳〵
こつのと
しのとし
をひきたて
わが身をばせな
におひかのしろ
をたちのきしは
見雪ヒトヽ
○上方
上方いまもおぼぬやぬやめ心こはみな
せいじなせしのちはゝのかたるに
しかはべらぬさてもそれよりはゝ
しゆえはをつとのことばを
はたさんとていく女の
かるなんしんくして
わかぎみならび
にわづをぢびよみ
ゑのやくゑを
たへるもと
下枝
□□□□□□□□
酢生伝塗
●●
むれども
それかと
おもにゆがゝ
かあらねば
ぜひなく
わづかの
しるべをた
よりていせの
くに安濃津
にすまふ
ことせあ
まりほのや
まかほのつ
に人のかたる
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
をきくに
ひようゑ
どのはしなの
のくにねづみ
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
のしゆに
おちとまり
はたさく
旗を納たる
旅骨柳
海上に漂ふ
玉ひしとあたりのものゝつげたるよし
をたちかへりてかの人のくはしくし
がたるには六もとより
そのとりばひさられ
こきんだちの太郎ぎみ
さへゆくゑなくなり
その色をかへ
かのきんだちは
太郎とかよび
なしわがいにの
ていにいひふみし
〽つまもむすめ
ものろと赤
すむとのよし
をきゝゆゑ
ざらばるしこへ
たい手ゆきめ
ぐりあはんと心に
よろこびなほも
たしかにたぎん
とてしなのぢへ
おもむゝへに
くはしようす
をとはするに
そのつまおひ
木はさきに世を
さかあまつさへ
ひようゑどのも
人手にかりてひどう
のしをとげむすめは
上テ是より下
三丁の道は
□□
一時に
ありしことゝ
兒
見玉ふ
べし
いゝき
ちを女身も
おどろき
□□□□□□□□
うれひけれ
ども又いかにとも
せんすまへくほいなきおもひいやませばうきに
たつ日はなほはやくとゝせばかりは又すぎぬその
あろひにあねたまくらは女にうげなくよからざるおそ
なひのみしばくつのりはゝをもみすていへではしいまは
むきしのはでにありとかこれさへかぜのたよりにきたり
おのれはせわたるたつきのためにすなどる
わざをしならひてよう〳〵はゝをやし
なふうちふたび人のういきをきくに
いま世の中にかくれなき通らいやと
一五一
〽同中ゟそのはゝは又それがしを
よういゝなせしはた
よういゝなせしはた
さゝがいもとにてあり
けるかいまもこの世楽
ながらへてわれにたは
めんするならばたこそ
はふかくよろこばんに
としごろくしんいかひも
なくたびちにはか
なくなりつると
きくさへいと〳〵
ふびんなり又海
山にうせ
たるはたも
なんぢら
おや子が
たらず心をろう
としごろの
申□を
おもへば
をしむに
することなかれ
さてまた
われに一大
事をつげん
といひしは
いかなる
ことぞと
とふに
ふたび
よぶものこそじなのゝくにねづみり
しゆくなるはたさくといへるろうにんの
せがれそのをさな名は太郎とよびもの
心にいぶかりおもふうちさいつころくわせ
れいけよりその人のつみをゆるされし
くだしぶみのぶんていをきけば
じつは九州をがたのちやく子
同姓世師しうまひろゆきは
とおん名あざやかにしれ
なりといふことをきくにふたゝびおごとろかれ
たるゆゑはよわぶ身も
うどんげのはなさきこのる
こゝちしてそのおんすみかと
うけ玉はるゑちこのくにくろ
ひめ山にたちとえみはたをさし
あげまゐらせんとたびのよう
いもそこ〳〵にいせのくにあのを
たちいで桑名次のわたり
にのつたるふねのやかでをはり
の官共につゝころあかしま
風のふきあれてたちま
ちふねをくつがへしのり
てはもとよりかこかんどり
}
こと〴〵おぼれゑすわれ〳〵
〽おや子ももかつともに海中に
べきをそれがしとしごろうみべにそだち
すゐれんをえたりしゆゑはゝをこわきに
かきいだききしのいはほにおよぎつき
わやかにいのちはとりとめたれども〽中へ
おちいりてすでにいのちをうしなふ
児官四十一丁
□□□□□□□
いれたるこりはくだんの
まぎれに海
中にうしなびぬ
いかにせんかのみはたを
はゝはこれに止を
なやましいく日も
あらでりよちゆ
うにみまかり
われたゞ
ひとりのこれ
み五七が
〽さればにて
候なりこの
ほど三夜
さうち
つぎ
やめの
うちに
はゝの
きたか
それが
に
どもすでにみはた
をうしなひつればいまさら
きみにまみゆるともわけの
せんすべなくとやせんかくやとおもひ
なりみつこのするがのまでさまよひ
きたるにとあるものゝなかだちしてこゝ
よりあはひとほからぬさつたとふげ
のふもとなわきざきといへるはまに
としごろすまふいを太夫とよぶりようしが
いへにむこいりなし夕日もみほそとあらいためぬ
それがしが心のうちはおやがとしごろくしん
せしをかみほとけもあはれみ玉ひてくはな
のわたりにうしなひしくだんのこりをうもするへ
やとはかなきことを力ぐされどにすへども
わざをなしこにくらすもはや下とせと
しやうをつくさながかめがたりにじらいやもかれら
おや子がまごたろにやかきをかんしいり〽さてはなん
ぢはちゝがいへのこまがみはいとがせがれにて
つだる
よう
□□
ぎみいまこのくにへきたり玉へばとく
ゆきておんめどほりをいかまつれ又
かのきみにきゝうのなんありしぜんと
なんぢのしるべきあひだつげたてまつ
りておすくひ申せといふことはさてたしか
におぼへていさゝろゆめともおもはぬのみか
わりふをあはす世のとりさたきみはとうごく
かなことをませいとりきたきことはとうごく
ゆゐのしゆくにたびやどりしてましますときた
にいよ〳〵心いそがれかしこへいたるとちゆうにて
はからずきゝえしひとつのみつしいまかまくらの
きりものたるいぬかけ入道ぜんしうのけらい
田ごえがん六とかいへるやづこのほどたけの下
みちにてきみのためにふかくをとりしを
あくまでもいきどほりさつたこえの山中
おうにすむそは平がけ蔵とよぶつきへ
歩習セ一ノ
つゝき二両人の力すゞれしわるものをかたらひとうげのぜつ
しよにしたまちせさせかしこをこえさせ玉ふときとび
どうぐにてうたんづてだておのれはべめにくみ子をしたがへ
ぜつちようにとりのほりもしもかれらが手にあまらばすけ
だちせんとのようすまでいちくきしり候ゆゑ
こんてうかしこをおんたちあくをこの
所にてまちうけまゐらせつぶさに
ごんじようつかまつるねがはく
はきみかやつらがはかりどの
うらをかきみちをちがへて
興津国のしゆへ
児笛也隠形の
術をほどこして
悪漢等が
矢鉋を
避る
いたらぜ市左へ
同二月一日
〇するがのくにいほばらのこほり
さつた山ときこえしは東海道第一
のぜつしよにしてわけてそのけはし
き地をおやしらず子知らず
などよびみちはゞ
わづかに三尺を
すぎずみあ
くるうへは
一断十一番組
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
しかるべいざ。あん
ない申さんとすゝむるを
じらいやうちきゝ〽なん
ぢがしんていくわぶん
ながらわれいま
さつたのとうけ
さつたをうけ
をこえでしばらく
なんばさくるともゑうねき
ふかき田ごえがん六いかで
そのまゝおもひたえんや
またゆくさきにことを
かまへてかへや
らずわれ
関
こあやふく
光
四右ふせんことには
てきのもうけ
ありときゝつゝ
そこにいたら
ずいごにちに
ひきようみ百中へ
見雷仁七八
左の上ゟ
さみせら
れんそれ
さへもいと
ざんもなり
わが方に
「右衛門
おぼへししゆつ
ぜきそびへ
あればこれより
たゞちにかしこへ
まつにかしはに
おひしげり
なむきたとへ
てる日もこゝに
しやつらがなん百人
とびどうぐにてかこむ
すかざれはひる
なほくらき
ともきもをひやさせ
このゝちふつに手ざしも
せざるようをみす
べしかならずあや
ぶむことなかれととゞまる
けしきみえざればみほ七も
木下としやみ
みおかつす是もは
いく十丈きりぎし
そはだちこけ
なめらかにつた
かやらはひ
又いさめかね〽きみにきたい
のじゆつありとはかねてより
うけ玉はればしいてはとゞめまゐ
らせじさらばおのれも一方緒の
おんふせぎはつかまつらんかの竹めちように
まいふくなすがん六らはたしかにひきうけきみに
おふねはおかつさすまじときよいさぎよくいふさまに
しらいやもえやぎしてさあらばとせんかくせんと
しやう〳〵こゝにみだんなそうちまぢかく人のあし
おとなすに気じらいやさとくきゝしりてみほ七にめ
くばせぬしとるにはやしをたちいづれはこれもりようしの
いでたちにてたけがさまぶかにかむりしをのこみやのうしろ
にひそみにてさいせんよりしゆう〳〵
みつじをおちなくきたりしがいま
これより末のよみは八丁目より一十目の
両人がいでゆくをみておのれも
心にうなづきづゝともにこのばを
五ぐみまですべて
五十一ぐみ上で一時にありし十五を
鼓と見玉ふべし
はせざりけり右の下へつく
まつはりしら
なみいはぼに
うちよせて
まへく
なく
水太ぶり
たち
みるに
たちまち
目くるめく
さまなり
つぎへ
一丁目の
べて一時にありし十五を
火雷也一ハ
つゝきさるほどにじらいやいみほそと
もろともにゆゐ川をうちわたりてうじ
あはせてたゞいちにん町屋焼倉沢さは
なんどいふところ〳〵もうちすぎてほど
なくさつたにさしかゝりはやくもとほけにのほりのき
しばらくこにいこはんとてかたへの岩にこし
てうちかけこしなるあふぎとりいでゝむねのあたり
をあふぎつゝはるかに四方引をこめぐらすに
北には峨〻がたるこやじそびへ足高市が箱根
は上そのほかの熊山城ばそれがすそにつらなり
東はいづの大城山麓真鶴綾がさき下田
春のみなとあるひばさがみい国元のしまなんど
めもはるかにみわたされ南はとうごくみほの
うちよりひきつゞいて清水丸に江尻えんじの人家
がいちめんにたてつらなり又きよみち田子の
うらくきさきのいそこぬみのはまなどこの
くにゝあらゆる名所はめの下にみおろされまへは
びよう〳〵たるするがなだ水やそらなるうな
はらにゆきかふ舟のみは帆伊片帆作はしろき
兵守かとあやまつばかりころしも卯月の
はじめつかたさきのこりたるをそさくらは
をちこちのみねにひもときわかばの
〽こぞゑみどりなしかすみをへゞるまひ
ひばりおちかへりなくほとゝぎす
すべてみるものきくものごとに心を
なゞさむよすがなれば
じらいやほとん
十上ゟしたゝずむ所にゆんでにしげりし
はやしのかけよりねらひかためてそは平が
いだす一ト矢はつるおとたかくとび
きたつてしらいやがかたさき
ふかくゆりたつだり時も
ひとしくめての方なる
そびへし岩のはざま
よりがけ蔵が
うちいだすてつほう
も又ひだきと
ともにごとび
きたつて
あやまたず
じらいやが
むなぼねより
せすぢをかけて
うちぬきぬ
はるかの
さいせん
よりなし
かくれたる
がん六三五人の
ものはかくと
みてしすま
たりとよろこぶ
うち同喜次
どきように
いり〽あら
ぜつけいなる
ながかやと
しばし
みと
ても右のゆへ
おひたる
下木の秋の秋のゝえだと
一ト木の杉のえだと
みきとにうちあてし
両人はうたがひ
うしろにすつくと
たつたる二人の
じらいやきじめやに
あらはす一躰
分身数荷
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
なりかゝるふしぎに
おどふてたゝずむ
がけ蔵と
そは平のこんり
がみつかんで
ひきすゆれば
はみか
みおろす
がん六らはあきれ
はてつゆびさして
はてつゆひさして
みぎもしらいや
みぎもしらいや
ひだりもゑらいや
ゆめかとばかり
ぼうぜんと
しばし
ことぞも
いでざり
同
右の中ゟ
矢鼓ほうを
うけたる
ありし
じちいやが
かたちはみるまに
たちまちきえうせて
いまそは平とがけい孫が
たがはぬもらはとおもひしい山所まに
己旨巳下へ
〇右ゟ〽さては
しやつめがてかうじゆつ
にて又このたびも
しそんじたりいでやかせいを
せんものとかねてこゝらにありあふ
岩を五人いちどにたちかう
がけ蔵をひきつけたるじらいやが
こうべのうへゝなげおとさんとする
うしろにおもひがけなきこうげより
あらはれいでたるみは七郎がん六の
えりがみつかみちゆうにひきたてつきへ
少暦廿一ノ
みなちり〴〵ににげうせけりみほてはおひ
とまりしゆくんはいかにとみおろす下にかの
がけ蔵とそは半はもとよりだいたんにてきの
とられしこがいなふりはらひ
手ごりにせんとじらひやが
よはこしにしつかと
くみつくかしこもこゝも
いついのじらいや
につことうちわらひ
〽もい〳〵しのうづむしめら
につほんぶそうのひろゆき
を手どりにせんとは
をこがましとふみころ
さんもむやくしければたゞ
いくるともしするとも
なんぢらがうんしだいと
いとかろ〳〵しく
ちやうにひきさげ
はるかの谷かまへなげ
おとせばしげれる
ちかやふぢうづらの
あはひにいつて
両人が生死しようのほどはしれ
ざりけり三の春へつゞくし
「つゝき」なげのくればこれはとおどろく四人のくみ子
みぎひだりよりくみつくをはりのけけのけうち
ちらすすきをことあはせがん六がきつてかゝるを
かいくゞりくだんの岩にもろ手をかけみぢんに
せんとさしあぐれば五人のものはきもをけし
ゑせものかゝるふしぎをことゝもせず
此人物は
十九編目に
わかる
国輝画
種員作
嘉
子皿
丑
癸
年
六
永
春
新
仮名
反古
一休草紙
柳下亭種員作
一雄斎国輝画
三編より五編迄当春
無相違出板仕イ
〽初画は一休の御母公孝貞ふかきおこなひより禅師胎内にやどり給ふ
事且和田正澄が南帝の為に忠を尽す條の半を説其余談は二號に
及びこゝに南て出生ましますより効きく頃の形容凡ならぬ事扨三編に
一至ては江州堅田に宗純華叟の徒㐧となり給ふ抔を説「四解」「書編近引
つゞいて当年うりいたし猶後の巻〻には高須のうかれ女地獄男達野嫡
悟助乳息の一路居士か事抔を挙世に通例一休物語とはいたく異
て種々面白く耳なれざる話のみをつゞり合せり長編に僅給はで
御一らんの上御高評奉願上候
板元敬白
雁
芝神明前甘泉堂和泉屋市兵衛板へ
四
国輝画
表題曲互団画
きよみ潟富士の煙やきえぬらん
月頼みかく三保の松原御裏
児雷也
豪傑譚
第十八編
柳下亭作
下冊
一雄斎画
発客
泉市
さましくゆう〳〵とあゆみよるよとみえたり
ちづれがあげともかたちともわくべきをもなく
がつたいなしたゞいちにんのひとゝなりけり
このありさまをみるからにみほ七
ふかくおどろきつゝわが身も
こゝにくだりたちかねて
きみにはきじめつありと
うけ玉はりては候へども
このましきかくや二人のじらいやはもあちわう
かたるべしとは
おもひきやと
かつはかんでかつは
よろこびその
かくしらいやはものらいやはものちそうちはらひ
ぶじをしゆくす
にももちいやも又
大臣五七が世にすぐれて
やうらきあをおほかたならずえつきなし
〽われはからにもなんちのごときいへのこにゆめぐり
あはしはこれかでひとへにちゝそんれいのみちびき玉ふ
ところなるらめこのうへはなしそのほうにうち
あかすべきことこそあれとさらしなけのろうじんたる
たかさみゆみのすけがすいきよによつてもち氏
あそんのゆるしぶみをえてより悪衰にあらをたゞちに
ひるがへし毒道此北心をゆだねかつはこつかのがいとなる
べきかひいくにくろこま山のでうしうちふぢさえもん
てるへげしならびにぞくしゆをろち丸らをうちほろほろほ
さんねざしあるいちぶしゞうをくはしくかたりいまにも
あれくわんれいけのぐんぜいをかりうけてかのてるかげを
うたんことはいとやすきわざながらさある時には一身
屋のこうといふにもあらざればをがたのいへを〽三下へ
児官四七
うちめぐりなさけをもつて人をなけばれをみかたのせいと
なしうらふじさえもんをうち丸らをうちほさん
此上が」さいこうなすべきとすがになることうすきゆゑくにくを
しよはせんなりとかたるに太郎五よ〳〵
よろこび〽そはいさましきおぼしたち
きないませつしやめがようふと
いそ
いた
だいふ
とず
ことかじつ
ものは
ゆゑある
みようはつま
さへいまにわれ
にはつげねどあ
いぜんはかまくら
にてしかるべき
もの葉なるよし
そのさが玉を
みていさむ
ものなり
それのみ
ならず
女房がおとく
田千作おいと申もめもちからあくまで人に
こえぶはめつもすぐれ候うへ日とまつよりものゞ
にたちかへりたきことをこのめばおや子二人の心を
ためしきみのおためになるべきならばおんみかたに
くはゝらせんさはいひつぜんあくをとひたゞす
児霍也十八
つきそれ
まではたゞわが
なしてはれがしがすみかへ
おんともつかまつらんひざ
さすへとす
むればゑらいやも
むればじやらい
ゆかりあかたとのみ申
うな
きげに
さるうへは
なんぢと
ともに
その
いへに
いたる
へきが
よろづに
上ゟろくあまた
えたりし身ながら
ゆゑありてろう〳〵なし
それよりふたびしやうを
とらず
に有り
この
はまにわび
ごみすると壱寸に
VILEA
十一丁目
はやとらせあまり
つまはとくに世をさり
て□□
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
五十の所なんによふたりの
子どもありあねはその
名をおきしといひおとが
名はたも作とよびふたり
ともてゝおやにこうしんの
ふかきうへこそのあき
むことせしみちそさへ
心なほくてかない
いたつてむつまし
ければあたりの
ものさへうちやみぬ
けめもちをする
にもくはしきことはつげ
つかへたるものみのたねにして
としてつまもおとも
おきにいでおきはひとり
いへにありてそのかへりを
まづほどにな心にちかき
とおもふころみち七は
ひとりのものゝふをどもなひ
いへにもどりておきしにいふ
よう〽ちまくではおんみ
にもくはしきことはつげ
ざりしがまことわが身は
こうしうにてなにぜしどのに
いまいざなひしおん
かたはそのごしゆん
のわかとのなるが
おいへはむかしぼつらう
なしひとりくにく
をめぐり玉ふに
心をつけ
かまへ
てゆだん
すべ
から
ずと
四十一
十七日
いひつゝ
いひつゝ
やがてたち
あがれば
みほ七はさきにたちて
そのすみかへぞともなひける
こゝのゑときするがのくにさつた山の
ふもとくきさきのほとりにすむ
いそ太夫とよべるようしありその
いぜんはものゝふにて松戸林内兼之
ものやとなのりかまくらのしつ
けんたるいぬかけにうどうにはやう
けんたるいぬかけにうどうぜんしう
につかへしかもそのさがぐんかくに
たけけんどうにたつしたれば
見雪二ト
けふはからずも
さつだのふもとに
しやう〴〵めぐりあひし
ゆゑわがやへともなひ
申たりさはいへおもふしさいあれば
わがうちあかすそれまではかならず
ちにもおとゝにもあからさまには
いふべからずたゞわがゆかりの人に
して一ト日二日やどするよしにつげ
わがへやといひおしゆるに
おきしつのとより
をつとのことば
をそむくこと
のなきさが
ゆゑよろこび
てつまとも
にさまと
もてなす
うちじら
いやひそ
みほそ
にいふ
〽われ
めぐら
すぎい
ぜんべぎへ
つき〽さつたにおひちらせしぜんしうがけらいの
やつぱらとうごくのやうしやうしゆなる今川家に
かせいをこひてふたゝびわれをうたんと
するくだてありはかりがたし
さもあらはあれきやつらか
さもあらはあれきやつらか
わざをおそるにはたら
ざれどもやだんをせんも
ふかくの市上
市右衛門
もとひそれち
のことのあるか
なきかうか
がはんためたち
いでよくみ
きはめてきた
るべとたゝんと
すればみほ七は
〽まことにすゐ
りようし玉ふ
いへどくきること
あらんもはかり
がたしさはいへ
きみにはとう
しよのよう
を
岸
さいぜんし
こにじくしが
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
そのおかたにあふて
しんがてくださんせと
つ方にち大雨にやらんが
あかげにうちうなづき
そのきやげんは
おくのまにか
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
いつしよに
ゐてたねも
もにもだや
〽いたし
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
□□□□□□□□
あるといふ
その
まゝに
でゆくしやんす
おとうといまだ
かへりませぬ
がやとさん
おまんも
だん〳〵
おとしの
うへおき
のちどざ
さそご
さそご
たいぎ
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
あん
ない
にて
なす
らめ
まゐり
ただ
くいき
こ
つげ申
さん川
それ
までは
ゆる〳〵と
やすら
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
ひかやへと
ひたすら
とゞめおきし
にもそれらの
ことをあらまに
つけしらせわが
身はたしなむ下
こしたばきみいで
ゆくあとにひき
ちがへたちもどるちゝ
いそ太夫むすめはそれと
こるよりも
児雷七十八
おきさるかさにめを
つけて〽おきしよあそこに
めなれぬかさのぬいであらはたね人かきやくへ
でもござつたかととふにむすめはそばに
さしより〽おまへがゆつくりさしやんしたら
わたからそのことはつぐるこゝろで
ござんするみほそどのがけふみちで
みうちのしやうにあくたといふてつれて
もどつておくのまに
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
右のでぶ
いつばや
からたで
他やこちの人の
いばしやんすとほり
こなりこひのすな
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
どのうちを
はしかいで
〽ときんかふはいつよりももどりが
ときんがふはいつよりももどりが
おそいでまちかねましたといひへゝ
うしろにたちまはりちゝがこしみの
ときほどきあしそど水さし
だらいとまめやかにとりなせば
いそ太夫はあしおしぬぐひぎぬ
ぬぎかへてたばこぼんさけ
いゝえんのほとりにざます
どりはふたりに
とんとまかせて
おきたらはぬがち
はふしようしてせめ
てその身をらゝく
と心ばかりもいんきよ
じやとおもふてくらして
くださんせといふに
ちもうちよろこび
〽うみの子のそなた
しゆばかりかちかい
ころむこにきた
ころむこにきた
みほそまでが心もやきしくしんせつ
にいふてくれるがたからの山をつん
でみるよりこの身には
このゝちとてもおれざとはかならずくにして
たもやんならくといへばおくのまのきやく
じんにあふたうへあらばしてらく〳〵と
どれ一トやすみしてのきようといひつゝ
かつねへたつているあとにおきしはあたり
なることうちらすものかたづけてつまと
おとゝがかへりもやとみやるおもてに人
おとしてたびでたちりくしげなるどうぜは
とほればおきしはおどろき
手をつかへ〽これはいぐれの
ごたいしんさまかなにの
ごようにみべるいとま
いんぎんにひきかへてかの
ものはいとわうへいに〽それ
がしはこのやのあるじいそ太夫が
がしはこのやの事ともりて
こしやうなる心ぬかけにうどみ
ぜんしうがおひうへすぎ五郎
かけのりといふものこのたび
くわんれいのおほせをこう
むりとうごくのりやうしや
たる今川家にみつかひせんと
かまくらをほつそくなすころ
やのうちへおんいで犬ごとと
しゆの手だすかりになりたいとおもふがうき世の
おやごゝつアテどのようにほねをろうとかない
そうつふてむつましとりや心はそのまゝらくいんきよ
あまたしたがへつゝこのやをさしていり
くるものゝふあんないもなくうち
よりかしづきたるよしみをおもひいづる
につけこひしき心しきりなれば
つゞきなんぼかうれ小したがきほどけつこうに
あつかはるゝたけなほさらにすこしなもとそなた
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
きたりしぜんしうどのめい
といふはせんねんいつたんの
いかりにまかせ身のいとまは
つかはせともいまはすでにとしも
たちわがいかりのもんとくればをさなぎ
十四中にはかまにかはるこしみのまとひ
うちものがはりにろかひをあやつり
すなどることをわざとしてくらすもすで
に十よねんいまさらいかでいがめしく
ふたこしをよこたふべき心とてはさむらはず
ましてせがれはをさなき
よりあびき木こり
をことするひつふ
げろうを友と
しておひたち
しておひたち
ものなれば
ぎようぎ
たゞしきかま
くらぶしにまぢ
までもおのれよりきさん
はることいぞんじき
よらずしよせん
これまでうもれ
木とおもひきは
めしおやと子が
うき世にあると
あちうみのもくず
をひろひあみを
ひきげすなるわざ
にくちはてんと
おもひきはめて
さむらへばおそれ
ながらおんうけは
つかまつらじとつぐる
ことばに〽かなはぬ
をちうぢのりのないゝをうけ
いそ太夫にたいめんのうへ申
きけんしさいあつてこの所へ
たづねきたれりとくこの
よしをつげよかしといひをはる
おくのまに〽おほせのおも
むきうけたまはるいそ太夫
それへまゐつておんめどほり
つかまつらんといひつゝなんどの
のれんおしあげあげあげあげあげあげあげあげあげあげあげ
たちいでうげのりがまへ
に手をつかへ〽ひざくにて
おもひがけなくそんがん
はいしたてまつぬ
ちん内おやか子をあらためてめしかく
さんとおもふなりなんぢこのたび
くわんれいけのじようしとして
するがのくにいたるこそさい
はひなれちん内はいそ太夫と
その名をあらためかの
くになるくきざきと
いふ肝に世をわびしく
すむと
やらん
たづね
ゆきて
わが□
おもむきを
いまさらにことあた
らしく申あくるにおよ
ばねとももとおのれはおん
をぢぎみぜんしう公なぢやく
ねんのをりからをんめのとの
やくをつとめ杜戸珍内なりと
名をよびしそのころはあなた
さまにはまだいとけなくおは
せしがいまはよくまですこやかに
ひとゝなり玉ひたるよろこびこれ
にますとあらしそいさておきて
いかなりゆゑにてはる〳〵とこの竹へ
こみゆへばありしかそのしさいを
おほせきけられ下さるべしと
とふにかげのりうちうなづき
〽そのふしんもつともなり
いひつたへきさん
のことをしようち
させよとうち
のりどのことば
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
なりそのことを
心えてとくかま
くらへきたるべと
つぐることばをきゝ
をはりいそ太夫ば
こくびかたぶけ
やゝしあんなすていなりしが
かげのりにこたふるよう〽世に
これにますことあらねばさつそくにおん
うけをもいたすべきはづながらはやものゝふの
みちをすてかゝるありそに身をよせて御下へし
ありがたきしゆぐんのおんじひよろこび
巴官二十八
をねがふどうりなるにこしう
のまねきにおうせめばぶれいしで
くのもり戸ちんゆたちにあいさつ
くのもりたちけ
しなほしてすみやかにくまくらへ
まつるべきと申せばよしさろくべ
そのさはたゝせしこせきたつかけ
のりこなたはなほやらがまへに
さしよつて〽さまでにいかり
玉ふとならばいまははやぜひに
およばずおんうけなさゞる
せつしやめが八めそこを申あげん
ゑゝみあるともとくにすゐ
せりまことしめくんぜてう
はくわんねいけをおしたを
ぜんしうはくわんれはけのいきちひを次へし
かまへらにいをふまはん
同断同様
おぼしたちにてくめさうせて
にはかにしかきれんごじよう
のあるはいまにもあれとを
はつし玉はいにそれがしにくん
ばいをとらせ玉はんじなら
んじほうをさしたるいちごん下
五郎はたちまちそれつとばかり
へんとうにくまれはいそ太夫は
うちゑみつゝじらいやがぬきすて
しいぜんのかさをねにとりあげ
かげありがまへにさしつけがつかごを
きゝつるいつしゆの道兵衛に
うへみればおよはぬことがでなほかり
きかさきてくらせおのが心にいまし
あかちぎように十ばい
せしあまたいろくをたまへ
はるともしゆうをうつ
べきぐんしとなる
ふきのふう
きはお下へ
上ゟしうふべる
くもうらさきち
ぎやうけがれし
ものゝぐさら
にのぞみは
いはじ
○左の中へ
つゞき
うらやみ
玉ひもちに
氏あそん
をうしなひ
てそのしよ
くをえ玉ふ
とも又その
うへにはむかつ
まちごのとて
かしらをおほ
はんひとぢの
かさあり
それを
さへうしろ
めたく
「◑よりたちのきし
よりこゝにきたり
いやしきわざにいのちを
つなげど心のかさをたしかに
きておよばぬことをねがは
ねはたらしとおもはん
このこと
ふしもゑしめしにおうじ
てきさんいたしいぜんの
日右の所へし
おぼし玉ふて
京都にわひく心も
たちまちおこり玉はん
たちまちおこり玉はん
これぞおんこをほろぼす
ねざしむかしをいまに
しゆくんにてきたい
あんおんに身をすぐせ
あんおんに身をすぐせ
しものとては候はじ
すでにせんねんその
みけしきみえたる
ゆゑにさまぐと
ごかんげん申せし
時おんきゝいれ
なかりしかばしよ
りようをすて
かまくらを
十一
景憲
する体
八十七
〇右の下ゟ
一一
おどろき
おとろき
おしとゝ
〽おいの
いまのごとく申あげ
いつてつに
おんはらだちは
ざることながら
ありがたい
おしゆ
あらばこの
よしまでをぢぎみ
にきこえ玉ひよく
さかんでんあられよかし
とにべなきことばと
もろこともにかさゝしおいて
いそ太夫は一トまのうちへいり
ければたんりよの五郎はくわつと
十一月十一日
せきあげ〽シヤきつくわい
なるくわごんといひことには
かねてくはだてあるをぢ
氏のりが心をもさつせし
ようすこのうへはうつて
すてんとおもひつめ下
すてんとおもひつめ一ト
まをめがけいらんと
するをおきしは
□□□□□□□□
つきなにとてそむ
かせませうおとゝも
かへらばもろどもに
すゝめてきさんを
ねがはせはべらんなに
とぞ□じにおんたち
をとなだむれども
かげのりはなほあら
そひつみる丁まに
おもひがけなき
じらいやがしゝうの
ようすきゝすまし
もしいそ太夫をうたん
とてこゝにきたらば
手どりにせんと
みがまへたるを一め
みるよりかねて
手なみに心ち
にいかにおこるどう
ぶるひおきしがとも
るをさひはひと
よう〳〵いかりをゝさめし
ていにて〽につくき
おひぼれ〽トかたなに
きりまつづき女
なれどもなんぢ
とむるものだし
がたしことにそれが
このたびは今川家
にじようしのね下へ
三の巻ゟつゞきしり
めにかけたみ
けたてゝいでゆけばおきしは
よう〳〵むねなでおろしともに
かどべにおくりいでしばしそなたしみやりけり
これよりつきのゑときされば田ごえがん六郎は
おもひがせなくじらいやあとうどありて
うちゝらされいのちから〳〵にぞのびしが
よう〳〵ひとつによりつどひかのがけ蔵や
そは平らはいかゞなせしかことに又われ〳〵に
てきたいせしはなにやつなるやなんど
とてさま〳〵にさゝやきあふ
をりつちとも人あまた
をりからとも人あまた
したがへこゝをすぐるものゝふ
ありちかづくまゝにこれを
みればうへすぎ五郎かげ
のりなるゆゑこれはトばかり
おどろくうちかなたにも
それとことめやがてかたへに
しようぎをたてさせじゆう
しやをはるかあなたにとほざけ
がん六らにむかひていふよう
〽なんたちはなにゆゑにこの所に
つどひゐるやとわがは川家に
じようしにきしことつきてはをぢの
ないゝをうけちん内おや子をめしかへさんと
くきざきにいたりしにあんのほかなるちん
内がくわごんをいかりてうちはたさんとし
みるおくのまにおもひがけなくじらいやの
ありしまでちくいちにつけしらせの下へ
見写二丁
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
こゝにきたるは
申きばわたくし
ことをこのむに
あらざれば
このまゝゆるして
こんさすべし
ちん内をよく
すめよやと
のこることば
をしほにして
じらいやの
しのびあるかし
の一事を四の衣也つゞく
今
四十一
なんぢら
はじらい
やめが
かしてに
ゐるを
しるや
いかにと
とはれて
ぐん六くみやら
はめんぼく
なげにかしらを
なでつゝだけのした
にてかれにおひつき
かたにつそんとするよい
みかたにつけんとすめしより
そのぶれいをいきどほり
めしとらんごしてかねがために
かへいてふかくをとりしことさて
それよりしてあとをつけ
このするがぢにおひきたり
そは平がけ蔵といふ
両人のものどもをかた
らひてゆうべよひより
きつた山のとうげの
あたりにしたまちなし
まんまとがれをうちとめしと〽おゝし
弁電也十八
〽つゞき〽おもひの
ほかに又かれが
おこなふきじゆ
つとがとうと
のために
おくれをとる
おくれをとりし
あらましの
ものがたりに
めん〳〵のひを
かざるそらことをまぜ
すでにそのをりじらい
やめはかきけすごとく
田中ゟくきざきへ
うせたりしがそれ
うせたりしがそれ
よりして
いたりしものにて候はめと
つぐるにかげのりこくびを
かたぶけ〽いまなんぢがかたるをきけは
たゞいちにんのじらいやすぢもご
わきものをそのうへにだいもきの
かとうどめがくはりことはよからぬ
さたかなりさて又をぢぎみぜんしう
どのおのれにひぞかにしめされしも
かのちん内おや子のものきさんをしよう
ちなさばよしもし又いなみもすならば
たすけおゝなといはれたれどもそれさへ
かしこにじらいやがありてはよういに手は
だされずとにもかくにもふつごうなる
しゆびにきりしとまやうちひ太郎とう
わくがほなるうしろの方に〽さのみ心をくる
しめ玉やなかたきの手をかりかたきをころす
よきふんべつもあるものをとかくることばに
かげのもはじめがり六らもおどろきつゝみかへれば
ことびとならでさいぜんは今まへなげおと
されしがけ蔵とそは平なりその時
ふたもはこかげをいでかげのりがまへに
きたるをがん六郎らんにしめして〽これ
にゐ玉ふおんがたはかねてよりなんたち
にもいひきかせたかわがしゆくんぜん
しうはこのおひぎみなりうへすぎ五郎
かげいりさまなりとくおんめどちり
見雪の□
一田上ゟいたすべしと両人が名も
五郎につげさて又ふたゝび
いふようはせんこくおみらは
ふたりともじらいやが
きじゆつにあたりば合のうちへ
きじゆつにあたり盆のうちへ
おちいつたればさだめし
いのちもをはりしかとおもひの
ほかにすこやかにてこゝに
きたるはちよう〴〵なりといふ
こなたにはかげのりが〽ミテ
こなたにはかけのりが〽ミテ
なんぢらがいまいへるかたきの
手をかりかたきをうつしゆ
だんありとはいかなることぞ
とくものがたれととひかれ
ば両人ひとしくひざを
すゝめなほあとさきを
こうへもつゝ〽そのはかりごとは
ほかでもあらずては平も
このがけ蔵もうはさのほど
にもあるまじとあなどり
すぎてじらいやめにくらき
めをみせつけられしがらんよく
めをみせつけられしがらんよ
みうちにけがもせず
つたかづらにとりついて
からくたにまをはい
のぼりさてつく〳〵と
おもふてみればわしら
ふたりがじらいやにとり
かうし時ぜつちようでおみざま
がたといどみあひしはこのくきざ
きのいそ太夫といふりようしの
いへにいりむこした
みほ七といふ
やつなればてつ
きりきやつと
もろともに
じらいや
めもその
いへゝ
ゆき
たる
ならん
とすゐ
□□□□□
とも
かくもつし
こへゆきよう
すをとくと
みたうへでと
かたるにそは平
ごをついで一又
よいしあんも
あらうかと
あらうかと
ふたりしてそうだん
きはめいそ太夫が
いへのあたりにしのび
よつてうかゞへはあん
にたがはずじらいや
はかのいへの
「つゝきおくにあり又みほそはいづれてかいでゝうせた
そのあとへいそ太夫がかへりしとかげのりさまが
ござつてのいちゝぶしゞうをきくうちにてのうへ
もないちゑがでたゆゑそれをば申あけようと
おあとをついてきてみればおもひがけなくがん六
さまやくみ子のしやうもこふござつてさま〳〵
ないだんさつしやるも
こかげでのこらず
きゝとればいよく
あたるわしらがくふうト
いふわけはほうでもない
いそ太夫めがおとゝ
むすこの友へ
□□□□□□□
小右ゟしたばき
といふやつはちか
らもすぐれけんじ
ゆつまへてみたいてい
なものにはあらずいま
いへにいぬからはおきへ
しごとにでたはひつ
ちようかげのりさまが
かやつめのかへるみちに
まち玉ふていそ大夫に
けんぶつみぎへいてもひたりへいてもみかたにうつての
かはる〳〵とけばかげのりうちきゝておもはずこひざをゆへ
きさんのことをとくしんしたるていにいひ
たご作をもすゝめ玉はゞきやつめはつね
からおやおもひさだめてことくしんいたし
ましようさてしようちしたそのうへで
なほあざむいておつしやるにはあま
むこのみ心七はかねてよりじらいやの
かとうどをするぬす人にてそれゆゑにわがやの
をするぬす人にてそれゆゑにわがやの
うちへひきいれておくとこしらへとかゝはなしにきき
んのうとみやげてゝおやはじめあねやあにゝもそれ
とつげずこよひのうちにじらいやのねくびを
かいてぜんしうさまからうつてにござつたおみ
さまがたへ手わたししろといひすゝめたちごとう
あらうそのことばにかれ五がのりままま
あらうそのことばにかれめがのりまゝまと
しゆびよくじらいやのくびをとつたらその手
がらはこつちでうばひおや子のものをおしかためけるは
わしらがはたらきもしたご作がしそれじてころされ
ようともどうちごとうぜんこちらはゆつくりたかみで
わるくないはかりごとではあるまいかとだみたるこゑに
の上
はたと
うち〽おふたかすに
あさせをならふと
世のことわぎ
にもよくにたり
まことにこれは
くにくのけいりやく
ことにさいはひそれ
がしはをさなきより
ふぼすみれをぢ
ぜんしうがいへに
そだてばかのちん内か
せがれなるいま
たご作といへるもの
はまのすけと
いひしをさな
だちよりもろとも
にそだちしねん
ごろかつはこゝにせん
しうよるあづかり
きたりしかれら
おや子にとち
すべき
すみつき
きへ
しよぢ
するからは
なんぢらが
くふうの
うへに
われ
さつして
ことを
かれを
さば
きやほが手にて
じらいやすがい
みよひ
のうちに
さすねさは
いひつつぎへ
つゞきそれのみにては
なか〳〵もつてあん
ふかくもへてあん
しれがたそは平
がけ蔵とやらん
なんぢらはべつに
こべしのびいり
ようすによつて
じらいやをさし
ころすべき手
はずせよさて
がん六とくみに
らはそとにあつて
ようすをうかび
たご作しゆびよく
じらいやをうち
とめしとみるなら
ばいへのうちにきり
いつてちん内おや
子をこと〳〵くころし
つくしてとうしよを
たちのけわれも
ばしのかけひき
せんためこゝにあり
たきもいながら
今川家へのしや
のやくはやとくに
ことすいばべん〳〵とは
なしがたしたて作を
あざむきえなば
それよりすゞさま
らんしてまづかのたこ
作がもどるみちは
いづれのかたぞあん
ないせよ両人と
せうたつれば
きいはひ
めはこのはま
べに舟のり
あげあれ
あの坂を
こえゆけば
かしこのあたり
いつもたごき
がけ蔵そは平
なんらにさきだち
かまくらへたちかへ
にまち玉はゞ
きはめて
きやつには
あひ玉はん
とほどよ
きあたり
をゆびざし
しめすに
かげのりは
うちうな
づき〽ア
ぶかしこに
いたりたご
□が□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
児島乙十八
ヱ上ゟしきたるをまつべし
なんぢらはほかにしのごと
さししめしてじやうしや
したがへくだんの坂へ
のぼりゆきぬ
○いそだいふが
それがしことをしはつるまで
せがれ
かくことは
ゆめにも
しらなみを
のりきり〳〵
つぎへ
たゞひとりをふ手を
くかぢにこぎよせて
うちあほげばさすがに
ながき初夏夏の日
ながらはやさつたの
すそのあたりに
おちかゝり夕ぐれ
ちかくなりける
にぞさらば
いへぢにかへ
らんとふね
をいさごの
うへにひき
あげあみ
かたげ
ふで
ひき
さけ
左へ
一効玉壱膏
卅六孔
やけどきりきず一切の
しゆゑかみの毛はけ
たるにつけて毛を生ず
金瘡奇功紙
一枚廿四把
うちみくぢきすりこはし屑
手足のこりにはりて妙なり或
とゝ案さゝれたるによし
右二種は海内毎比の良法
この外功能はなはだおほし
くはしくはつゝみ紙にあげたり
新吉原
製薬所玉楼
真乳山東石坂下
取次所柳下亭
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
四右イ
かの板を
はんと
まで
のぼりし
ころに
おもひがけ
なくうしろの
かたにこゑ
ありて
〽はまのすけしばらくまつべし
申だんぜんことありとわがをさな名を
よびかくるにふしんとおもひ
みかえればたえてひさしき
見官ヒトヘ
一文左の上ゟこしゆうの
をいなるうへすぎ
五郎かげのりが
さもいかめ
しき
たび
さへし
あみと
ふごを
かたへに
きしおき
あやみより
〽こははからざる
おんめどほり
なにゆゑ
ありて
こゝら
あたりを
よぎり
玉ふか
いぶかしゝ
といひ
まさごに
ひざま
つけば
かげのり
さやうを
みかへりて
ともひと
に
めくばせ
するにぞ
させ
めんゝそれと
ゆえけん
あがひとほく
ひきしりぞきぬ
その時
ふたゝび
みたひ
かげのりはことばを
ひくゝしさゆうをつぎへ
日ノ習セン
とくよりまちうけたりちかく〳〵
おかれもひざをすゝめけり
おのれもひざをすゞめけり
こゝにうへすぎかげのりが
たこ他につぐることばを
とかんとするに
余紙よしなければ
十九へん目の
はじめにあら
はすべし
〽ゞきみかへり〽なんぢにしめさんことありてこゝに
かきみかく〳〵といひさまに
とくよりまちうけたりちかく〳〵〳〵といひさまに
ます
国輝画
浄書
心酔
○総手半七等が
越略にての
おもむきは
十七篇目に
おほし
種員作
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
これさしたるまゝ
ながらじらいやが
くだりいまだなかば
なればこれをとき
をいつて十九篇
一同の下の巻に
いひいづべし
嘉兒雷也豪傑譚
廿一篇
廿二篇
廿三篇
柳下亭種員作
一雄齋國輝画
永
六
たね
五篇
夜さく
年
癸
女郎花てる
丑
一雄五しが
武
子皿
柳さい
阪
│
台
て
笠亭仙果作
今業平昔の面影
一猛齋芳虎画
緑亭川柳作
祥瑞白菊物語
錦朝楼芳虎画
六篇
七篇
五篇
六篇
発
市
標
新編金瓶梅全輯二
自勿論
自初編
曲亭馬琴翁作
至十編
大尾
一陽斎豊国画
同
書肆甘泉堂芝神明前和泉屋市兵衛版
児香ゆ
家傑譚
第十八
編
柳六事種員作
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
聴高国料画
甘泉堂梓
}
}
□□□□□□□□
□□□□□□□
これ
十九篇
廿一日
旧ん雷也豪傑物語
狩
4円
2789
同
12780
児
雷
㊄料
梓画
也
種
□□□
傑
桂謹
矢
他
作㐧十九編
児雷也豪傑譚
嘉永
五子
む
新
松
南浦
種員作
児雪也
豪傑
物語
十九編
上ノ巻
榊下亭種員作
一雄斉国輝画
甘泉堂梓
十一日
そのことをおいている。それとよるこ
曲亭翁の南柯後記は前編の江湖に售るゆゑ遽に後編を著作ならん
歟とおもはる一九叟の膝栗毛は葭兄毎に高評なりしより發端を後に
綴添しものとぞ此書も則美図垣主が妙案に依て世評高く己が拙き
継作さへ見捨たまいて斯許の長譚と迄はなりつ扨児雷也が実父の事
○臣下の誰彼が在世頃の話をも此に不慮す説発せしは前文に稟し
発端を後に綴後編を不意に著したる類にも等しさはいひながら
南柯夢の寂煩き作意は従来膝粟毛の能毛錐を走す滑稽にも
争およばん只後巻に半七と三勝が名を附会と此表に児雷也が東海
道を往来する而已両種の書に聊因のありといはん歟
嘉永壬子春王正月
柳下亭種員識
ない。それをあつた。そのものである。その心である。
児雷也十九
ことをしていをいしりして
八日
し
捨松
更名
姫松
須摩太郎
うらふじ
浦不一
輝景の
間者
鳥澤
紀治六
大阪
猿橋
柿八
あつかか
一一一〇〇、、〇〇〇〇〇、、、、、、、、、、、、、、〇〇
北越
七奇異の一
蒲原郡
一如法寺邑の火井
大地震
大蛇丸
十一日
月影家の
夫人
田毎前
一、、、、、、、、、、、、、、、〇
鬼雷也十九
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
折工村の於勝
后に浪花長街に住て
美濃屋
三勝といふ
小夜中山集
寛文六年拝行
松江重頼撰
花くるまおりゐの
つゝや
鼓草
金澤長之
土飛六
名を変て
刀屋半七
一度
茜涙の
半七と
右衛門尉ゟ上野は加藤大夫へ
日ノ図七一〆
われさきつとしはあやまりてもり戸
〽十へんゟつゞきさればとくうへすき五郎
かげのりは田子さくがほとりにすみより
こゑをひそめていふようは〽よろこび候へ
はまのすけなんぢちおやにのふたゞび
花さくはるにあふやきじせつきた
おりそのゆゑはこのたびそれがし
せしをきゝにもなばをぢきみにもさこと
まんぞくし玉はんつきてはへつにそのほうに
つげしらすべきらじありそのしさいは
もち氏公のおほせをこうむりとう
ごくのりやうしゆたる今川家にみつかひ
なすををぢぜんしうのきゝ玉ひて
おのれにひぞかにいはるくよう
ちん内がいさめをもちゐずかへて
かれをおひしりぞけいまさら
はなはだこうくわいせりほの
かにきけばかれらおや子はいま
すんしうにありとやらんなんぢ
こんどしゆうめいにてかしこへゆく
こそさいはひなれそのすみに
たづねいたりわがいふよしをつぶきに
つげきさんのことをすゝめよかしとくしか
なさばめしかへざんとくれ〳〵も申され
たりさるゆゑそれがし今川家に
じようしのことをはせてのちこの
くきさきにかねてよりすまふ
よしをきゝおきたればすでにせんこく
なんぢがいへにたづねいたりてちん内に
いさいのよしをいひきけしにうれもはな
はだよろごびてばくさにききんのこと
うけなしたりぜんしうどのよりあづかり
きたに
きたりしおや子がきさんのゆるしぶみも
七ゟこたへをなすにぞかげのかは
しすましたりと心にゑみはゝふたゝひ又
いひいづるは〽おや子もぎなくとくしん
なんぢもかねて世のとりさたにもきゝ
つらんじらいやといふあたぞゝあり
きやつきたいなるじゆつにさけたみを
なやましたからをうばふしかもこの
ほどかまくらあたりにはいくわい
なせしがぜんしうどいたちけいに
よつてまほうをくぢかれいけどら
れんとしたりしをいのちから〳〵
かしこをにげさりいまその
せんぎまつさいちゆうしかるに
せんこくなんぢがいへにてはからず
かれをみとめたりさつする所
かまくらをにげさりてより
このちにきたりなんぢが
いへにやどせしなるべし
それがしすゞさまふみ
こんでとらんとはやすかれども
しゆくんのめいにて今川家に
じようしいきたりしわが
やくめこゝにきたるは
わたくしなればしば
らくきやつをみのがせし
心のうちはほか
ならず
それがここにじさんすればあんどのために
いちらんせよとくわいちゆうよりいつゝう
のたてぶみとりいで手わたしける
にそ田子さくはこれをみるに
をさなきころよりみおぼへ
あるこしやういぬかけ
にうどうがしゆ
せきに
十六七八
一
さひあが
おしいたぎ
まきをさめてかげのりに
かへしいどよろこべるおもゝち
にて〽世にありがたきおん
めぐみもとよりちくをすゝめてだにきさんの
ことはねがはしよりしにとくしんいたせばなほ
さらもつてこのうへのさいはひさむらはじ
なほもしゆくんのおんまへよしなにさん
じようねがひたてまつると同下へ
八七七七
〽図右ゟこのたび
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
きさんの手
みやげになんぢ
らおやね
かやつめを
うちとつて
うちとて
くびひつきげ
かまくらへ
きたりなば
ぜんしう
どのは
いふにも
およばず
くわんれいけ
にもおぼかた
ならず
さまんでゝふ
あらせられん
とおもひよせは
わがきんし
さるゆゑさい
ぜんらん内に
せんちん内に
それらのことをつげんと
おもへごとかのぢぎへ
児医也十九
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
さとくもしりてきじゆつ
をほどこしにげうせなば
とうくわいなすともせん
なきことゆゑそしらぬ
ていにてかしこをたちいで
なんちがおきよりいへに
もどるもこのみちすぢと
あたりのものにきゝおき
しゆゑせんこくより
このことごろにまちうけ
たるはこれをくはしく
つげんためなり
とはいへいまも申
ごとくかのじらいや
にはようじゆつ
あればたやすゝは
うちとりがたし
よつてこれを
しおほせん
しおほせん
にはなんぢしば
らくいへにもど
に時をうつし夜
ふけてわが
やにしの
らずこのあたり
びいり
きやつが
よくふし
たる所を一
〃〃
廿二二
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
土
大きつなく
上ゟしみすましてせつ
がいせとちゝちん内に
つげんなどしてかやつにそれわ
さとられるばうちもらさんは
ひつぢようなりまづじらい
やをうちとるまでちにも
かたることはかれくれ〳〵もよく
一せよかしといひつゝこをかへり
みてじやうしやをそばへ
よひちかづけさしがへの刀とり
いださせ田子さゝ木あたへかば
よろこびいさみておし
いたぎ〽おほせに
よつておのれも
又おもひ
あたりしことの候
さいぜん
おきに
すなだり
なすころ
さつた山の
れねに
あたつてつゝおと
ひとつきことすゆゑ
ふかさきみればかり
びとなるべし二人の
ものとあらそびいどむ
両人がをのこありその
さまかげとかたちの
ごとく二のはちく
一の巻ゟつきいき
たが宿すがたゆゑあら
心えずとおもふまにかの
さつくらを入まてうちこみ
ひとつ所へよるとみえが
そのまゝがせて一躰銘と
なりしようすをまさく
みたりあろひばるかに
へだゝればそれもこれも
めんていはさだかにみとめ
申さまどもきやつこそ
たしかにじらいやと
よべるものにうたがひ
あらじはからずわが
やにやどりしはねがふても
なきさいはひ
なりたやすく
うちとり
さげ
かま
くびろ
くらへ
ざん
じよう
せんとさも
いさぎよく
いふさまに
かげのりはすは
ことなれりとひそ
□によろこび□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
十一日
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
同二月七日
の上ゟしうち
うなつき
〽あつはれ
なる
なんぢが
ことは
すでに
さぎにも
いふへとく
くれ〳〵
ゆだんする
ことなかれと
いひさとし
つききに
たつ
じやうじや
にたいまつ
かやりてち
させ
由井の
かたへと
ここゆくを
田子きく
はるかに
みおくる
うちなつ
の夜いと〳〵
みぢかくて
名志二月見寺
此のいぎへ
かねこう〳〵を
なふ東
ひぶきけり
つき後夜で
これよりまへのゑとき
甲子さくは
はからずも
うへすぎ
かげのりに
いであひて
こしやうへ
ききんなす
べきことかつ
じらいやを
うちとれどの
みつじをきて
心のうちに
づらぐとおもふ
ようきてはしゆ
くんぜんしう公
ちゝがいさめを
もちいざりし
せんひをくひて
わむ〳〵おや
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
かくし国はん
との心まこと
にまさは
これにまし
たるよろこび
同八月四日丑レナリ
さや
あらじ又
じらいやと
じらいやとか
いへるくせもの
よしやいか
じゆつ
ありとも
なにほどの
ことかあるべき
かれわがいへゝ
やどりしはさつする
所あねむこなる
みほすがゆかり
ありてかそれ
らのことをたつ
さんよりかげ
のりどのゝことばの
ごとく手みぢかにまづ
うちとつてその
のちに
ちゝにも
つげ
本中へ
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
見雪二十乙
□□□□
しかせし
うへにてせんざく
うへゆてせんざく
せんときさんのことの
よろこばしきと
けつきにはやる
心よりおもひを
よくもめぐ
らさず
すでに
すでに
□□□□□□□
◑の丸やま夜
なか
ちかき
ころいと
かびしく
身じたく
なかつて
おぼへし
おぼへし
わがやのうち
せどの方より
一しのびより
おくの
ようすを
うかぶに
かないは
ひつそ
としづ
まつ
六日
今度
右ゟ
□□□□□□□□
きたれ
じらいや
がふしたるは
おくのま
ならんの丁
一トうち
にとはやる
きをわれ
からよう〳〵
おししづあ
さしあし
すればあや
にくにねた
ふむおともたかく
きこえかろうしてうし
なるしようじのほとり
にうかゞひよりすでに
ひきあげいらると一つきへし
つゝきする
にあねの
おきは
がてんゆかず
とさいぜん
よりうかだひ
ゐしがそれと
みるより
はしりいで
つゝおとゝが
あしにまとひ
つきて〽これ
男子さく
そなたはなに
ゆゑきつそう
してやいばを
たづさへむくの
まへしのびいる
のじやァその
わけいやといふ
口こなたはしつ
かとおさへて
〽おとたかし
あねじや人
ようすしらね
ばさぞびつくり
わけといふは
けふはからず
とちゆらに
おいてこしやう
戊寅七十九
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
□上ゟしたいせつな
おかたとやら又
とゝさにかまくらへ
きさんのことはとくしん
あらじはやまつた
ことしてたもるなこ
いふに由子さくかむり
うちふり〽おもふに
たがはずじらいやは
あねむこがゆかりのもの
おんみもおつとゝおなじ
いでちゝはきさんをうけがは
なとわれをあざむくもい
ぬとわれをあざむくもの
なるべしかげのりどいにうけ
あふたことばといひ日ごろより
いぜんのごとくものゝふにたち
かへりたき身のねがひかなふ
矢さきにこよなき手みやけ
いふで
このまゝ
みのが
すべき
じやま
さつしやるな
とふりきり〳〵
なほも一トまへいらんと
するをあねはやらじと
あらそへども女力にこゞめかね
いかゞせんとおもふ
をりかち
のおいぎみ
かげのりどのに
はしなくゆき
あびかの方の
いはる
ようは
なんぢがちへに
じらいやといふ
あくぞくのやどし
おやかにもろとも
かまくらへきさんせよ
とぜんしう公より
あつかりおかれしすみ
つきまでをおのれに
みせたりしようがい
ゐればかれをうつて
同
ちゝをこのいその
もくずとともに
ざねんとおもふ
ゆゑかねてきさん
をねがひしに
いつけのさちは
この時はばかの
くせものゝふしたるは
おくのまにて候かたで
くちはてさせんは紫
ひとうちになすべきに
そこのきにへとこゞめに
そこのきなへとこどゑに
いへばおきしはなほもしつかと
とゞめ〽その人はみち七どのが
巳年二巳
もどりかゝつた
みち七が
かくとこる
よりせり
いり一トまの
びを乞ふ
十左
布
〽ようすはあら
ましきゝしつたりなにもの
にかそゝのかされよくにふけつて
なすわざならんがわが身のためには
だいじのおんかたいかでたやすくはむかは
せんたつてそのこときゝいれずはおどとは
いはせじと身がまへ
すれば田子さくは
くほさらとゞまる
いろもなく〽世に
きこえたるとう
ぞくのじらいやを
さほどにかばふつぎへ
つきなんぢが
土蔵ようもいと
あやしきまたげ
なきばおのれよりと
あねをひきのけきり
かゝれはこなたもおかやく
ぬきあはせたがひにおと
らぬけつきのたちさき
はきもあらせずきり
むすぶなかにおきしはあら〳〵
とをつとをなだめつおとゝを
せいし身をもみあせれど
たりけるかゝるをりからなんどの
うちにちいそ太夫のこゑと
して〽むこもせがれも義によつて
そのかなけなる心にめでわれ
そうほうにかせいせんいま
うちあはせしやいばな
ひきそといひさま
とゞめかねせんかたなくぞみえ
いのちををしまぬあつはれふるまひ
こゝに
路
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
きりむすんだる
しらはのたゞなか
さやうのそでに
しつかとまき二人
のつるぎをいつ時に
わがわきばらへ
つきたつればこれはと
おどろくにたりより
おきしはなぼさら
きようきのごとく
とゝさんなにゆゑしかは
とゝさんなにゆゑと
しやんすこちの人も
男さゝもどうぞ
たすけてしん
ぜてとなげき
まどへばふたり
まどへばふたり
さへ手おひの
みぎより
ひだりより
すがりてさま〳〵
かいほうなし
つゝみほ七ことば
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
をあらためて
〽ゆゑありてしうとどの
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
にもいまゝでつげざるわがくせの
こじようすことせつしやはきうしう
なるなにがしどのゝうしんのせがれ
しゆくらのいへのだんぜつなみこと
ちようちじにとけ玉ひわれば
此画の事は
三の巻にて
わから
なせしがはよつひにちかきころ身
まかりぬ世にいますをりおや子
もろとも心をつくしてたづね申せし
ごしゆくんのきんだちにけふはから
ずもゆゐ川にてめぐり
家へおんどもいたねじ
〽しゆつしよ
いさなこれかしとをざりしはをさなきころ
それよりしよ〳〵にさまよひてせいじん
あひたてまつりわが
をなにゆゑあつ
てか田子さくが
がいし申さん
ありさまなれば
ぜひなくさゝへいど
しとつくるにこなたは
かしらをうちふり
しゆつしよ
ふぢようの
あくぞくをしゆに
くんのきんだち
なんどゝは人を
あざむくいづ
はりなるべし
けやあさ
なぎに
うらへらこ
ともにふな
での田むの
うみあびきの
わざに〽つぎん
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
つゞき日も
たけつくれにちかしとめやなみを
わけつゝもどさそでがうらの
ちそべにふねをひきあげて
わがやへもどる小坂のあたりに
おもひがけなきこしゆうの
おほぎみかげのりどのに
はし五くゆきあひ
かの人きさんを
すゝむるなへに
くにがいなま
じらいやを
うちとれよ
とのひそかの
いひつけられが
きじゆつをおそ
るゝならねど
とりにが
さんも
ざん
仙川
なれば
まづ
おや
人にも
つけざる
さき
うちとも
んずと
おもひしめ
しのびいつ
たるわが
やのうち
にさゝへ
こむる
あねあねむこ
心いらちて
やいらちて
いどみあふ
やいばのあはひ
にあにはるらん
世にたいせつなる
ちゝが身をうしなは
せんとは市中へし
ちゝが身をうしなは
□□□□□□□□
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
おも
いきや
もとわが
きさんのね
がひさへおいの坂
ぢにゆきなやむ
ちゝをやすらに
すぐさんため
さるをなにゆゑあさ
ましく
五左衛門
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
▼七匁
かく
しよう
がいは
とげ玉ひ
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
その
□□□□□□□□
しといふ
かたへには
おきしも又
〽わらはが日ごろの
〽わらはが日ごろの
ごかいほうを
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
おぼし玉ふてか
きようだいしのぎ
をけづるのが
ものうきとての
さじがいか
そのおうらと
をきしうへ
せめて
せんものを
おわびを
いものを
きかせて
たべと三人が
うちなく
さまに
いそ太夫
こうべを
もたげにつこと
ゑみ
〽こう〳〵な
きようだい
忠義の
そろひし
子を
もが
こまの
いかで
千七郎
しよう
がいせん
わが
せつふくは
さること
ならず
いでその
しさいを
つげんずと
いたねに
くつせず
くつせず
ゐなほりて
かたるもとほき
はるかのむかし
ぜんしうは公のおん
ちうへ上杉民部大輔
重憲だいふしける
公口ごろ
われをこなき
ものとおもく
もちゐ玉ひしが
おんまつごのをり
からもまくらに
ちかくまねかす
られなんぢに
たのむいち□□
ありせがれ氏憲
腕のひとゝなり
世に心えぬことの
ない
なれば一つぎ
児雷也十九
「つゞきゆくすゑもいと
おぼつかなしくれ〳〵われに
なりかはりきようこんを
くはへくれよかしとこま〳〵との
ごめいげんみ心になかけ
西ひそおほせをこうむり
ごちやくねんより
おんもりやくのこのちん内
うぢのりぎみのおこなひ
あしきはすなはちは下
玉壷五壺肥斎
やけどきりきず一切のしゆもつ
かみの毛はげたるにつけて
毛を生ず
金松
即愈
奇功紙
枝
廿四札
うちみくぢきちゝのこりかたの
こりどく虫にさゝれたるにつけて
妙なり
此外功能多し包紙に委く
しるす
新吉原
楼
本所玉楼
製薬所
真土山凍石坂下
取次柳下亭
取次
種員作
国輝画
せつやが
おちどなれば
これより
なほさら
おそばを
さらず
おんあや
まちも
あかならば
いのちに
かへても
かんげん申
心をたゞしう
させまゐら
せんとある
しんあら
れよかしと
ことばを
しきつて
おこたへ
なせ
に
天孝
柳下亭種員作
六編
曲亭馬琴作
三端
にて
七編
小女郎蜘怨麻環
女郎花五色石台七編小女郎蜘怨麻環にて
一雄齋國輝画
八編
一勇齋國芳画
大尾
永
L八永嘉
第八頁
嘉
風俗浅間嶽
種久作
国貞画
三編四編
黄金水大盡盃
三編四編
一立斎広重筆
東海道五十三次絵合かるた
為永春水作
歌川国貞画
録目板折印
小栗十騎
照天松操月鹿毛
金沢八景
三編
四編
五編
春風亭柳枝作
一雄齋國輝畫
録地本草紙問屋芝神明前和泉屋市兵衛板
表□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
同断
芝神明前和泉屋市兵衛成
坂暮妖術
大蛇怪売
し良伊屋
物賀
たり
客市板
大吉
利市
美濃屋
十九篇
種員作
国輝画
下の巻
このねかほきしそれきいてあんどせりと世にうれがなりみはしきにて
ごりんじゆうあらせられぬかくてのちはなほさらにおんそばをはなりら
ことなくあしきをおちさめ申せどもいかできゝいれ玉へらこそいよくらの□
ぶどうのふるまひあまつきへあきましくもほんぎやくをくはだてくわん
れいけをおしたほしかまくらに
いすふるはんみかしきさへもゆる
西原上でにいさめてしなんかと
心になひきぢしかど死は
いつたんにしてやすじそれがし
みうちをたいさんせば
ことやうくわいのこゝろいで
さるくつだてはおぼしとゞまる
こともあるやとしあんなし
十よねんさきつとしかま
くらをみしりぞき
このきるがぢにおち
とだまりそのまゝぶもんの
みちをすてあびきのわざ
に世はおくれど心はつねにふる
さとへかまふばかりにかしこの
なやわがみにはにもよらで
あくしのつのるうはさのみいまにも
とけ玉はゞめいどにまします御しゆくんに
なにといひとくよしもなしごとにさいぜん
わがいへゝうへすぎ五郎かけのりとのゝきたり
玉ひてそれがしにきさんのことをすめしも
ふたゝびわが身をかまくらへよびむかへて
ようすをきけばきくほどなさけ
ぎやくいをはつしやひあさましき死も
むほんのはたをひるがへすその時にぐんしとの中
十一日
なさんはしんてい
われはやそれとすゐ
十二月十一日
せしゆゑすゝめのことばをうけ
ひかずかげのりどのを〽し
記官七十乙
同四十九丁
われ〳〵
おやねの
あん
には
おき
たふ
とあつて
げんざい
こしやうへ
たゐし
はむかふての
なるべき
こすれば
いめて
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
つゝ
こえきそ
いさき
せつふく
てめいどへ
おもむき
おほとのつぎへし
つゝきみんぶしげのり公に申わけ
をせんものとかねてよりおもひ
きはめぬかつはそれがしせつふくせしと
ぜんしうはくのきゝおんいきどほり
のすこしはとけてわが子にたゝりもある
まじとふたみちかねたるこのしようがい
にも〳〵おんみらみたりのものにふそく
ありてのわざならずかくおことらに
つぐるはわがうへさてむこどのが身の
すじようもそれがしよつくこれをしれり
きうしうのなにがしとはひごのくにこう
しようぢ山のじようしゆなりしをかた
さゑもんひろずみどの
おんみは
上なはち
その長臣
一にしがみ
いと
たゞ
ひき
といは
るみへ
のじ
なんに
て名は
次郎吾
といひ
なるべし
かふ丁を
いたいざ
なひし
ゆかりの
いつと
はまことは
こしやうのちやくなんに
してをさな名はつるわか丸
ひとゝなりてをがたひろゆき
じらいやと世に
しかもいみようはとりわけて
とゞろきし
人なるべしと
ほしをさし
たるしらとが
ことばにみ心そは
おほかたならず内ほへ
粉材
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
手おひはに心ことう
「日上ゟうちおどろき〽こは
はかにしてしゆくんのじつ
みようわが身のことさへさつ
までくはしくはしりおひ
いぶかしさよととひかれ
わらひ〽そのふしん
もつともしごく
ようすしりしは
けふあさのま
ゆめのざいまでし
ようありでいたりし
かへりにはからずも
かゝこのもりなる
明神の社頭誠に
おいてそのほうに
いま一人はりよし
とみゆるものゝ
ふとたゝ
さしむかひて
みつだんしま
あらんと
かいやしろ
かのおしろの
てたちざゝ
すればたか
ひさしき
しゆう〳〵のめぐ
あひたる
ようすかつはをがたけぢやうだい
なるみつうろこのしらはたを
くは名のわたりにうしなひしこと
までのいち〳〵をおちもなく
きゝとりぬそれよりさつたに
両人がめざましきはたらき
せしまでひそかにみとゞけ
なにげるゝあとより
いへにもどりしなり
ざればおことらおや子の
もつちゝとをつとのゆい
ごんをかたくまのりて
とし月はふれども
いさゝか心をへん
ぜず身をつくして
そうでんのはたを
こしやうのきんだちに
わたさんとするそのせつぎを
かみほとけもかれし玉ひて
かのしらはたはふたゝび
またおんみが手に
いるにおよへりなほ
このうへは忠義の
心をかならずおこ
たることなかれと
たることなかれと
そうでんのはたを
いひつゝ
おきしに
さしめし
ぢぶつどう
のわきへ
凡雷七十九
つきげだんよりとりいださする
ひとつのたびごりみほてに手わたし
するをみればうしほに
いろこそかはれ
かたちはまさ
しくおぼへ
あるいつぞや
十五人
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
□□□□
100000
中ゟてんのみちびきならめ
〽おもひいだせばはや一トとせこぞめ
さつきのなかばごろふりみ
ふらずみさみだれにふじの
かげさへとめかぬるにごり
がちなる田子のうみ
わづかのはれまにふねのり
いでつりするをりかち
はるかのおきよりなみ
にゆられてわがふね
まぢかくたゞよひ
ながれてくるもの
ありなにごうつ
なくひきあげ
てみれば
すなはちこの
たびごり
なかにいりしは
そのしいはた
いかなる人か
かいちやうに
とりおとせし
ものなるべし
いへにをさめて
おたならばのちには
しるゝよしもあらんと
そのまゝわづやに
もちかへり二人の子
もちかへり二人の子
どもにあらましを
かたりていへにをさめ
一月廿九日
ころ
はたを
をさ
めしもの
なれば〽こは〳〵
いかにとおどろきつゝ
ふたおしひらき
とりいだすたも
ふとやかなる
たけづゝのくちを
はらつてまきこめ
しきぬひき
いだしみて
あればまがふ
かたなきをがた
がかでんのしら
はたにて田団
おくはたはそのゝちむこ
いりせしおんこがらしなふ
ものなりとはつゆも
おもひはつか
ざりしが
さいぜん
ゆゐの
ふる
やかつに
しら
いや
どのへ
しか
くと
かた
ゆゑ
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
一ありけるにぞよろこびいさみあま
たゝびおしいたゞき〳〵〽さるにてもこの
みはたのはからずわが手にもどりしは
ゆめといふともなほいぶかしいかにして
しうとどのゝおん手にいりしものなるか
ようすをきかせ玉へかしと
とはれて手おひやうなづきつゝ
さもくるしげなるいきをつぎ
〽このはたわが手にいりつるは
いまもすでにいふごとくおとら
おや子のまごゝろをあはれむ
いさいなつくるに
みほ七も「それがし
いまゝで女房にも
いまゝで女男にも
わが身のうへをくはしく
つけねばたづぬるみはたつ
おのがすむいへに
おのがすむいへに
けんざいありぞとも
しらずしらさで
すぎけるを「つざん
一百七十六
そのしなのわが手に
もどりつゝがなく
さゝげ申もなき
はゝのまのらせ
つゞき時きたつてごじゆくんにめぐり
あひたてまつりしをりにさいはひ
玉ふものなるべし
時きたつてこんにめぐり
ぢやくにて
ありしころかの
はた作のみや糸
ひようゑが
すじようを
つげしをりから
四
いざわがきみに
このよしをごん
じようなして
みはたをばたて
まつらんといふ
ことばもをはらぬ
うちに一トまより
〽にしがみ太郎吾
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
あつはれはた
らきようすは
ちゝいちこれにて
ちゝいちこれに
きくそれへ
まゐつてひろめき
もろともけい
つのひしよを
もあたへしが
さきつとし
むさしのくに
玉川のほとり
にてをかつち丸と
にてをかつち丸と
あらそふ
はづみあや
まつてかれが
手にわたり
ぬいまこの
はたをえし
がかでんのはたは
うけとるべしと
うへは日
あらず
いひつゝしようじ
ひきあけて
たちいづる
じらいやはかみ
みかた
をかり
もよ
くらにむづとざを
かまへいそだいふに
うちむかひ〽あら
母の中にものゝふの
身ほどはかなき
ものはあらじ
たひこしゆう
にちかひ
たることば
によりてじさつ
をとゞわどいゝ
なんじ
いることには
わがいへそう
でんのはた
つぶなくも
にのどるも
ひとへに
きでんの
たまもの
ぞや
つくさん
ことはも
なれ
いといん
ぎんにのぶも
まにみほ
七はうやく
しくだんの
はたはしらい
やはきえつに
たえず
いち
くわん
をとり
もどしなば
まつたく
そろふ
にます
べきよろ
けのめいに
にがいある
□□□□□□□□□□□□□
此画は磯太夫が
ものがたりにて
去年五月ありし
ことゝ見玉ふべし
}
中ゟ
□□□
ならべし
あさ〳〵
二人をはたとねめ
つけて〽又こりずまに
わるものどもがあざ
ときことはたくこしか
たくみ
にてあざむ
かんとはかたはらいたし
いのちはしくはとくたちさ
れさなくはめにものみせんす
さつする所わがきみの
きじゆつにおそれせんすべ
なさにこやつめといひあは
せきふくのていにみせ
かけてみかたをいま
とつめよるをじらいや
せいして〽太郎さがり
いかりなれ是よしやかれらが
いかばかりてだてにてだてを
しめひきゝたり
われしに心を
ゆるさせあ
たを
くすともなにほどの
ことかあるべきことに
二人のようずをみるにがいしん
ありていつはるならでじつに「左の下へ
同四十二丁
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
くにたい
山のなり
うや
さま
はろぼふ
ためきて
いれおくかん
しやのびんぎ
しばく
しばく
ありててるかげ
たいぢもかな
らずちかきに
ことなるべし
いまぜびら
くるをがたの
かこんあちよろ
こばしやうれし
やどいさみ
たつたる
たきおんかぶ
をしゆくし一われくが
そのをりから
〽さまでめで
たきおんかどできみ
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
まづちまつりを
たてまつらんと
いひつゝせどの
かたよりして
こゝにいりくる
ものある物原
く〳〵おどろきたぞとみればがけ蔵
そは平の両人ががん古になはをかけひき
たて〳〵にはにひきすゑそいはるに
ひきさがりつちにづをつけひれふたり
かくとみるよりみほせばにはに
ひらりと
一
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
きふ
を
せき
ます
くかきしさいの
しやさいの
あるやらんいふ
よしあらばきく
べきにとくかたれが
といふことばも
と川雷と十九
一つぎしでんといあつてたけからねば
二人はます〳〵おそれうやまひまづ
がけるおか〳〵すみて〽おほせの
ごとくてきにくみせしわれ〳〵二人が
がん六をいけどりてひきたるはしか
きゆゑの介なりもとおのれらが
おやさもはきみのちゝかへひろずみ
心のおんあしがるをつとめしもいども
わがちゝは此岸ぬ時の時にて
これにおはずる
太郎吉さまの
ちうへとうけた
まはめにしがみ
ともにいざなはれよからぬことのみはたらくゆゑ
所のものすぢもてあまし人まじはりも
ならずしてこのとし月をおくる
うちきのふはからずがん六に
かたらはれていちみなし
きみをまつたくをがたけの
あがたちのきて東ごくにさまよひきたりこのするがにおち
とゞまりだしたやうちにふぼはせをさりそれよりのちはなす
よしなければかりびとを身のわざとはすれどもあしき
ごきん
だちとも
□□□□□□□
はいとたゞひさ
さまのおんくみ
したにて候ひ
きといひつゝ
あとをみよへ
ればそは平も
又いさゝ
すみて
〽おのれがちゝは
山添加八兵
そは
そふとよび
たゞいまきみの
のたひしみやばら
ひようき
ひようゑときかねさま
ぜんはつちゝはゝにいざなはれよう〳〵かしこをいへ
のおんくみしたにてありしなりこうしようじの
おんじやつぶつらくのころはおのれら二人はまだ
さま〴〵そゝのかしたご俳どのにわがきみをうだせんことの
かんけいさへ両人してすゝめしかばかげのりは
これをよしとしいそ大夫どのゝきさんの
これをよしとしいそ大夫どのゝきさんの
ことはいなまぬていにたご作どのを
まんまとあざむきおほせしなり
さて又われ〳〵がん云らは手わけを
さだめこのいへのせどとおもてに
ふしかくれわがきみをたご作どのが
かないにきりいりたれとは心はせずいち〳〵に
口にしのびてようすをたちぎゝすればうらみも
あらずあだもなくよくにふけつてころさんとつけつ
まはしつねいふかたはおもひがけないおしやうの
なるとのかつはとしごろおや〳〵のふかきめぐみを
こうぶりしにしがみみや原ごりようしよのこと
までおちなくきくからにこれまでのあくしんも
こゝにはじめてゆめとさめうつもしらぬこと
ながらけんざいのおしやうさまにつきき
矢しりをむけたるだいたんそらおそろしく
もつたいなくまうしわけにはかたきのやつばら
うちおほせしとみるならばそうほういちどに
とろしつくせことかげのりがおのれらにもげぢをつたへぬ
〽それゆゑがけ蔵このそは平もさいぜんよりうら
三の子ゞき〽おん手なみにもこりはぜでしうねざみやかくも
こと〴〵くうちころしそのうへにてあくじにくみせしよう
すをのこらずきこえあげ太郎吾さまのおん手にて
あだせんとてきみのいますをうかゞめんとこのやのあたりにしいび
よりそれとみとめてひそかにたちのきうに書き五郎かげのりや
がん六郎らがまとひしてあくいをだんずるばにやきあひかれらを
ごせいばいもくださらばふ忠のつみのすとしはきえんとがけ蔵と
そうだんきむれどのこりおほくもうへすぎ五郎はかまくらへやかへし
中ゟそんぜす
していづたい
いのちを
ながらた
かたり
かゝるを
□す□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
がけやかよふ也
へりやけば
めざすはがん六
四人のみわう
さらばかれ
らをしと
めんとでんち
がへしのあくが
ぜんてきが
みかたの
うら
おもて手
わけをさだ
めあいつを
はかりて
きやつ
らが
しのぶ
やぶ
かげへ
ふいわ
ゆえが
うち
かゝれば
おどろき
あはて
うろつき
ながらこはなにとせし
ふたりのものまへいは
ひのどびろくにうび
たるものからんしんかつきや
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
蛻雀也十九
いだしかねたゞくみとめんとはせよる四人
まかせておけとこのそは平納干輿の
玩頭をひきぬきさまさきへ
すみし両人をうちわるみけん
なふるすねみぎとひだりに
たふれふすこはかなはじと
はせだすひとりが
あたりの石につまづき
つゝとんぼがへつてこけ
こむ菩井かけとびも
たぐりてのぼらんと
もづくをみるより
あがれぬはねつるべさほを
つゞきどしうちすなととむるさへうちへ
きこえんことをいとへはことばはさらに
いつとうひきぬき
はつしときり
をるつるべざほ
おけもろとも
にみな
七仙
に
しづ
みて
ふたゝび
うきもせず
いまひとりはと
みかへればおのれの
すぎをみすまして
うしろのかたよりはせ
よるとたんかのはね
つるべのはしにくりし
おもりの石はかたにづり
まつくだしにおとし
きてそやつがつぶり
にかつしとあたり
にかつしとあたり
まなこくらみて
うろつく所をはしり
たろいくゆう
かゝつてうちおとすくびも
そのまゝ井にどんぶり
いぜんのふたりがうご
めくをおこしもたてず
けかへし〳〵いち〳〵とゞめ
さことほしさて
がん六はどみて
あればとかたるを
□□□□□□□
とるがけ蔵〽さま
でにくみ子ははい
もうすれども
□□□
さすがはにうどうどう
ぜんしうがこやつをうつて
頭人とえらびしほどに心も
たけくてさてはなんぢら
両人ともこゝろがはりのよ
ものなら
じらいそ
ディ
より
おのれ
らを
うつてすてん
ときりける
をわたし
あひて
やく
しば
けづる
しのぎを
そのうち
にくみた
の四人は
のこりなく
そは平に
ころされ
しをみるに
心のおくし
てやあしもと
いろともたち
もろともたち
すぢもみだるゝ
ところを
つけこみ〳〵
なんなく
やいばうち
おとし
とつて
おさへて
くゝしあけ
かくひき
きたり候
なり
さきにも
申あげ
たる
とほり
しらぬ
ことて
つぎへ
一一一一一一一一
児雷也十九
〽あつはれ同じどうでかしたりなんぢがしゆつ
〽きでしゆくんにおんにおんにむかひ
たてまつりしだいざいにんのわれ〳〵
両人こいがん六ともろともにごせいばい
へされかしとひとしくかしらをさしのべて
つぐるに奉ことのさまみゆればじらいやは
にてきたいしあくじはいまさらとがむべからず
いよ〳〵せんひをくゆるとならばこれより心を
たしかにあらためわれにつかへて忠歳をつく
女としめすに二人はたゞひれふし心もひろき
ひろゆきがことばにしばしらもあげえばしかしらもあげえばしかしらもあげえば
しゞうをきゝはせたはきくはやうたんそくの
ふかくもたゝみしかげのりどのゝいつはり
をまこととおもひじらいやぬしを
をけふはぐせいのわたしぶねのりのおいてに
つゝがならかしこのきしへゆきつかんと
につことゑみ〽さることならんとわれもすゐ
せりしゆう〴〵ともそれがしをしらねばさき
といきをつき〽わが身ゑあざくして
けのくどくにてわれさへきのふのすなどりぶね
おちゝるかたなとりあぐれば
むすめはかなしく
すがりつくをやし
みれんぞとふりは
らひふへのくざり
をかぎゝりて
そのまゝいきは
たえたりけり
おきしがなげ
きはいふも
さらなり
●左の中へ
うたんとせしゆゑはからずも
あにとあらそひちゝをうし
となふふ孝のつみいかに
せんとうちなけけば
兒
いまはにちかきてゝ
かしちをうち
こうしない
ふりて〽そは
あやまちに
にてあやまち
ならず忠孝
ふたいをいち
つにおもひみゆ
おやは手をあげ
じんめいをか
ましりちのさきん
をねかへはこそをがた
うぢをもねらひつれ
よしやこのことあらずとも
おい〳〵つのるぜんしう公のあくじ
にわれはとくにはやじきつを
とげんかくごなりいきあればこそ
とにうくにくるしきうみのすな
どりりようししゝてのゝちはめいど
●右ゟこれまで
あは行をつめしらぬそは平
がけ蔵の二人さへども小しやり
てことばなししじらいやいにはに
おりたちでがん六がほとりに
のしゆくんしげのりは白にきさんして
いぜんのものたにもり戸ちん内むす
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
めよみれんになげきなせそと
きにはりもたすおやのじひ心を
さつしじらいやもうかむなみだを
おしかくし〽あつはれにもり戸氏忠義の
しそんいとをゑしおんこはごゝにはつるとも
せめてしそくはそれがしもろともかひいくにゝ
ころになてゝいてねがしもかんとう
おもむきてうらふぢてるかげをせめほつ
ぼしくわんれいけにきこえあけもり戸の
いへをたて玉へとすゝむることばにたご侘は
〽世にかたじけなきおほせながらこしゆうの
あく□ねづよきならおちゝとともにものゝふの
みちをすつださわが心うくのとほりとちあが
ぬきまでしかたなとりあげてもとゞりふつゝと
きりはらひけふは手にもへつりいとをあしたは
じやずのをにかへてみらいのふぼがほだいはもと
よりぞんぜにましますぜんしう公ほんぎやくろけんの
ことありてあさましきききもとげ玉はゞちゝにかはりて
おんあとをとひたてまつるがわがねがひとかたるを
きくにち内はいことよろこべるおもゝちにてゆる
くに
らひあじをたす
一合中にくむ
べきしれもの
やつながらちん内どのゝ
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
なんぢがいのちばたすく
べしとくかまへらへ
はなつほうじような
がん六といふ名にめでゝ
たちかへりかね
にきぬしが忠死
のさまをぜん
しうによつく
つげあくしんを
ひるがへさせよ
くれ〳〵わするゝ
ことなかれと
いましめのしなは
きりすつれば
はがひじめなる
がん六がくものを
かけるこゝちして
みかへりもせず
にげうせけり
じらいやは又
太郎吾に
ちん内がとり
おきのこと
おきのこと
ねんごろにいひきつて
われうらふじをせめん時
なんぢをもつてさる
とすべしむきしのこに
ぶんばいがはらに
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
左よしこゝいへさせ
こゝよりほども
とほからねは
いく日も
あらで
くろひめ
のさん
さいへ
おもむき
かしこを
まもも
どもに
じらいやの
つゞき
せいは
心なれば
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
それぞと
つたへきゝ
ならばとく
一〇
き
しとその
むめなく
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
たえて
あらざれば
いまは
いづちに
おはすもの
しれ
羽衣松
十七日
はまのすけおきしらにも
わかれをつげこれより
みちのでさきに
わたりみよう
じんにさんけいし
はごろもの
まつす
いちらんせんと
がけ蔵そは平に
さしめし
がたしとの
ことを
きゝ
いとない
なくて
そこを
たちいで
ふもこの
さとに
やどりしに
その夜
おつなが
ゆめの
巨麗のあまり
りようせんに
とりあつて
につゞかんがうるさ
ければこゝには後者
あかつきがたに
くきざきのいそを
はなれて風早の
の図をひきあげ
うらわをさして
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
わたりゆきぬ
ていだせるなり
〇これより十七丁の下の
妻子ときさしたるおつな
半をらがことにときもどる
○さればおつなはゑちごのくにつまりの主と
いふ所にて半七にみの事かりを〽日に入
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
やまとうでめごしきのいろいと
一倭国染五色彩線
柳下亭門人
柳烟亭種久作
一雄齊國輝画
初編二編
同門人
うきよぶんこ
滑稽
浮世文庫
笑談
全一冊
柳昇亭種蔭
柳雨亭種安
合作
右いづれも種員抜合のさうし
當子年早春うりいだし申候
〽つき仙女のまでて
すべき時はいまだにき
おもこをつとにきぐう
たらねどもこのくにゝあしを
とめなばめうとがために
はからざるさいはびのある
べしとつげ給ふとみてゆめ
いふにおつなはうちわらひ
〽さい玉ふもことわりながら
わらはゝかねてふるさとに
ちゝはらよりゆづられし田はたい
わづかにはんべりてさと
人らにあづけおけば
をり〳〵かしこへもどる日は
ろぎんにすべきゆかりの
かねはとゝのひてあるなれば
さることはあんじやなら
よう〳〵にかのこがねを
わたしかへし〳〵もお身を
だいじにはやくもどらせ
一日本ゟしこともかき申さずたびよりたびに
日をおくるおんみになくてかなはじと
さめぬおつなはふしぎのおもひ
してあけのあさ半七にも
あらましのことをかたり
〽さるおんつげのあるゆゑに
わらはゝしばらくこのくにゝ
あしをとゞめ申なりおんみは
きこそかまくらのちゝはゝや
つまのまち玉はんとく
もどりやへかしと
いひつくこがね
とりいだし田左へ
ことのあるならばわらはの
かくまで身を
つくしやを
つくしていま
になは
になほ
玉へかしもしかまくらへ
じらいやどいゝめぶりゆく
やが
くに〳〵を
まゐらすを
こしぢへ
越右ゟ
つぎんに
とてあたふれば半七
あつくれいをのべその
まゝにさしもどし
〽もやうくあつき
おこゝろぞへありがたき
ことながちかねてより
しりあつてより
しり玉はんわが身は
しなのみつかけにみより
のものもあるなればかしこ
までゆく時ごろざんに口中へ
己子二一一
たけき
所営七十九
種員作國輝画
つきそれらのことをよくうけがひ神ならぬ身のふるさとに
わざわひありしとつめしらずかまくらをさしてのぼり
めねはおつなはこれよりおなしくによね山をうちこして
かんばらのかたへでおもむきける
小その更て
於国と
□□□
よぶ
玉壺生肌膏
貞
卅六孔
やけどきりきずなねつのあといえ
さるにつけて正しかみの毛ぬけたるに
つけて毛を生ず
金瘡
金麗奇功紙
即載
一枚廿四孔
きりきずすりこはしと
くひそこまめもちゝのこり
かたのこりとくむしにされたる
につけて妙々なり
新吉原
楼
護考
真田東石坂下
駿河柳下亭
二
津書
岩心酔
濱荻陸三郎
おその等がことは
後の巻に説
いだす
廿六編
廿七編
廿八編
兒雷也豪傑譚
廿九編
柳下亭種員作
一雄齋國輝画
仮名
反古
一休草紙
七編八編九編
当年売出し申候
柳下亭種員作
一雄齋國輝画
踊形客花くらず
種精編
豊国画
初宿よりおひ〳〵売出し候所体の外御意にかなひ
猶又当年も不相替かはりめ迄出版仕候間御もとめ
御高覧之程偏に奉希上候
十編馬琴作
新編金瓶梅
大尾豊國画
地本錦絵問屋
甘泉堂和泉屋市兵衛板
魔王徳
児雷也廿編
豪傑
評
第廿四
補
前巻にも言此書元稿は美図垣大人にて中頃は一筆菴の著述なり終結
ゆゑにや英泉子に至て文中聊誤あり一度児雷也が手に帰入薬籠を
勇見之助が後所持し殺害されし母梢を存生様にいひ且尾形弘鈍は筑
紫の城主と二編にあるを越後の領主なりとせり予は笑顔子の條に傚
て則肥後の国人とす此他初編に紛失まゝなる吹雪彫染の棊入をいだし
十五編より後行衛閻老婆於強を尋て用ゐ彼是と補綴すれども患言と山
いふは弘行が義理ある姉深雪が偽名そを別人のごとくにしるせしこれのみは
亦補正がたしさはいひつ錯乱ながらも薬籠の事と死たる人を生るにかき
しは最興あり薬に依て回生と看ばなか〳〵頗妙文一筆菴が無二筆の
一名誉を讃美するの余り叙詞に換て誌なりけり
嘉永壬子年正月
柳下亭種員識
大坂丹波守様ゟ
越後額領
越後額上
月影照時の
息男
深雪之助
照道
田毎前
夫木集
くれなゐの
色ふかみくさ
咲ぬれば
をしむ心も
あさからぬかな
児雪也七扁
旗株団体
同七ノ年
重家々集
廿日ま伝
露もめかれ
ふかみくさ
咲ちる花の
おのか
いろ〳〵
詞花集
さきし
より
藤はつる
まて
見しほとに
花のもと
にて
廿日へに
けり
敵軍
網手
浜萩
陸三郎
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
五十嵐
肉臓
後藤重一
十月廿一日
□□□□□□□□□
児雷也
片胃七十分
「北へんよみはじめしふたゝびとくゆうふつなでは
ゑちごのくにくろひめ山のふもとにて半七に
わがれしがな石とのくにゝたちもとほらばかねて
をつとゝおもひしむるじらいやとわが身の
うへにさいはひありとあらたなる仙女焼が
つげを心のあてかつはさきにこのくにをめぐりし
ころかんばらごほりにがたにちかきいそべにて
きゝえしことさへあるなればそれこれをおもひ
あはせまづしもゑちこにおもむきてことのよらすを
みんものとわが身にとひわが身にさだにかめわり
坂もうちこえつ鯨波紅江のいそをすぎかしは
ききのゑきにいたるに日ははやうみにおちから
ねぐらもとむるをがらすはしばなきづれて
はやしにいりあたりに
此画ハ
巻中
おのづから
わかる
番神堂
ばんじに
丁
□□□□□□□□
同乙巳乙卯
□□□□
いり
あひ
つぐる
ころと
なるに
ぞさら
ばやどり
をもと
めんと
みまはすをりから
しもゑちごのかた
よりしてそのとも人は
やつしながらたび
よそほひまゝしけなる
ものゝふのあゆみくる
ゆゑゆきあひさまに
これをみればかねてよりたが
ひにみしるしまのゝりようしゆ
さらしなけのろうしんたかさせ
ゆみのすけよしとうなりおもひ
がけねばそうほうおどろき
かつよろこびつすゝみよりよし
とうはまづことばをかけこたへて
ひさしくおんみはいまにたびに
月日をおくるにやまたこのくには
なにゆゑにきたりしものぞと
とひかけられてつなではつきへし
つゞき
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
同三十一日本所
ゑしやくし
〽の玉ふごとく
いまもなほ
ふるさと
にはとゞまらで
所さだめぬうき
たびに世をせたる
身のこのすがたを
をんなにげなき
心やとさこそはさみ
し玉はんがあら
はにそれと
いひかぬる
ふかきねがひの
あるゆゑこでとはぢ
らひつゝりくるをきゝ
〽げにさらしざいのあり
もやせんおのれがいまとう
ごくにりよこうせしさへ
あからさまにこの所には
あるがたきようすありて
ごしゆくんのめいをこうぶり
月かげ候へおんつかひをせし
もどりのろぢなりつきては
おんみにごくみつにとひ
たゞしたき
ことのあれ
ことのあれし
ばまづ内中へ
男
の巻ゟつゞきさいつころ
とうごくへおんこしいれありしより
のちなやみがちにてましますゆゑ
あらゆるめいゝのりようじはもとより
うちきとうのたつときをつくせど
そのしかしさらになくみちにひいでし
うらかたをめしよせてうちなはせし
にういしものゝつぐるようおんなやみの
ようすをかんごうるにまつたゝやま
ひのわざならずものゝけのしよう
げにしてしかもなる〳〵たやすくは
しりそくべきともおもはれずまづ
これをふぜがんにはめいとうのいとくに
よるべししらせしうへにてしんりきを
もちゐることのありもやせんかこはいまた
じせついたらずそのよのことはしかく
と妻文野のおもてをつげぬさるゆゑに
月かけによくつたはれるくわつゆ丸と
いへるつるぎをおんゐやにさしおくこと
にてろうしんたるはまをぎなみのしん
といへるものかまくらへおもむきしにト
いへるをことのはじめにてとうごくおや
しらすのはまべにておんみが手より
じらいやがくだんのつるぎをえたりし
とておものがたりのさとにおいてかの
なみのしんがちやくしなる六三郎と
いへるものに手わたしなしてたち
わかれしこと又ゆみのすけは六三郎を
きさんさせんすことによりほんごく田下へし
凡雷セル論
より山
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
りよしゆくへ
きたるべしと
とも人らにさし
しめしつなでを
まに
いざなはせその
やとりへおもむくにこゝには
かねてとうとくのりようも
ねてとうこくの里ようじゆ
月かげよりたやあり
てむかひのにんぶさき
をはらひほんぢんの
一げんくわんにはもり
ずななしほうきめ
たていとげんぢやう
のもてなしなり
かくてゆみのすけは
ゆるやかにやす
らひしのち一トま
のうちへつなでを
よびいれあたり
なるじゆうしや
らをとほくしり
ぞけひざをすゝ
めてつぐるよう
〽それがしこのたび
このくにへきたれる
しさいはよのぎにあ
らずとうごくの
くにのかみ月かげ
どのゝうちぎみなる
たごとのまへとの玉ふ
かたこそごしゆくん
さいしなどのゝひそう
のひめぎみの巻へつて
しなのへ
たちかへらでかのものを
どう〳〵なしとの
くにへきたりしと
ことおちもなく
つなでにしめう
かのたんとうを
おんねまにさし
おれし夜より
ごびようきは
おこたり
玉ふてい
ながら
ごぜんく
わいに
申に
あらねば
ないも
心を
つくす
ある夜
わが
まくらべに
これは
みしらぬ
なんによ
きたりてつぐるは
〽きみさま〳〵に
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
ろうし玉ふいぎへし
つゞきごしゆ
くんのひめぎみ
のごびようきの
おこるところは
おのれらが
ために
身のあ
だる
をつち丸
といへる
あくぞくの
うちぎみを
みそめまゐ
みそめまゐ
らせおもひを
かくるにより
号冨廿九歩
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
きすけおとま
義助加吾が
霊勇見之助が
夢中に恨を
告る
りかれは
ぐわんらいこの
ぐわんらいこの
くにならあを
やぎがいけにとし
ごろすみしをろ
ちがたいよりう
まれしものゆゑ
おもひのねんはあく
までふかくその身は
たこくにありながら
心は夜どにうちぎみ
のごしんじよちかく
うかゞひよりひまを
えばおのれがおもひを
はらさんとはかれ
どもめいけんの
いとくにおそれ
たちよること
のかなはねば
あこがれもだ
ゆるあくねを
いよくまして
これまでも
どほんぶくは
とげ玉はず
されども
かれが心に
てつして
おそれさ
くるふ
じんあり
そはぎみにも
かねてよりしろし
めさるゝつなでどの
なりかの人ちかきにこの
くにへきたるべきとありて
ゆくりなくあひ玉はんその時
いさいのよしをつげうちぎみが
どびようしよのおんまもりと
なし玉はゞなやみのおこたり
玉ふのみかはつひにはくだんの
あくぞくをほろぼすべきしと
にいたらんいまはかれが出右の下へ
同十一島
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
の上ゟ
いきほ
ひのさかん
なるゆゑ
わが身の
あたをむくふ
べきよすがも
なくきみに
かくとつげ
まゐらせ
つるでどのゝ
手をかりて
あだをほろ
ぼしうらみ
のねんを
はらさん
ふたりが身
のねがひ
ことにわらはゝ
きみのおひ
ぎみすて
まつさま
のくろ
ひめ山
なる
一
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
右ゟ
さんさいに
おはする時じら
いやどのゝはからひ
にてめのとゝなりて
おそだてまうせし
つぎへ
第一号
つゞきにしも
ぎえにしも
あればかくのごとく
すがたをあらはし
つげまゐらせり
またさいつ
ころ
□□□□□□□□
右ゟまの
山をうかゞひ
国はんそのために
をぶねのうちに
ましましてはる
かにみ玉ふ
ふたつの
ふたつの
いんくわ
はしゆうと
あにとのか
たきさへえうたで
も
やみ〳〵をつち丸
がひどうのやい
ばに世をさりし
めうとのものがうら
みのねんの
蘭衣燈
〽市中ゟぎすけおとまとその名を
よびをろち丸をかたきと
ねらひうんいた
なくてかれが
なくてかれが
ためにうたれし
ふうふのもの
ならめし
冬つちゆうの
くにたて山
にてにうんの
れいにあひし
をりをろち
丸をうつ
べき
ことを
うけ
がひし
つるものはこのくにまつざき
中左の中ゟおもふ
にきみがゆめにみえ
かりかか
の里ようしなりし竹下へ
ずの
おやしら
はまべに
おいて
じらいやもろとも
すでにきやつを
うたんとせしにうん
めいつきものがせしこと
かつはそのをりおほな
みにさえられてはか
なくわかれしじらいや
四右衛
しるし
ぞかし
ものかな
しげにうつ
たふるをわれもふびん
とおもひしかばそも
おことらはなにもの
にてその名はまた
なにとかいふととはん
とするまにみゝ
とゞろかすかねの
ねにめさむれば
これなんゆめのうち
なりけりきいなる
ことゝはおもひなが
らたのみがたなき
ゆめのうちを人に
かたらんような
かたらんように
ければたゞ
わがやに
おもひしめ
紋
月かげどのゝ
みたちをさりたゞ
みたちをさりたゞ
いましないへかへる
べきとちゆうにおい
ておんみにあふさへ左の中へ
このどにとゞ
まる「以上へ
上ゟ
わりふを
あはすゆめの
つげかゝればなに
とぞこれよりしてざんじが
あひた月かげけにとゞまりて
たごとのまへのごびようしようを
しゆどしてたべうちぎみほんぶく
ましまさばわがしゆくんさらしなどの
ごふうふのおんよろこびこれにましたる
ことあち
上
西中仙道
いさい
のよう
北越後街道
すもの
がたれば
がたれば
つるではこれをきゝをはり
〽おほせによりてつく〳〵市右の中へ
百乙七扁
があとをしたひ
いま五ほかくて
くに〳〵を
うちめぐる
うは
〽あはれおんと
みは貞婦
なり
さるうへは
いよくもつて
月かけに
とゞまりて
あつたり
かのわざ
はひをは
らふべき
ことに心を
ゆだね
候へその
ゆゑは
せては
さいつし
ころつぎへ
第十二月一
ころかまくらくわんれいの上使たる
つゞきじらいやいまださらしな
月かげ両家にうらみをいだく
八かけす家にうらみをいたく
ひきのくらんどゝつぐり名
して月かけどのゝやかたにいり
こみかしこをおほいにさはがせ
てようじゆつをもてたち
のきしことありさればこの
はやしのゝ
めのころとなる
にぞゆみの
すけはつなで
にわかれ
りよしやく
をたつて
しなの
ためにたことのまへのびよう
くをまもり玉ひなば
いぜんむすびし
あだもきえ
たびそのつみをあがなふ
なる
□□□□□□□
すゐぎよ
のちなみ
もなすな
ちばひろつき
らばひろゆき
がかねての
のぞみをがたの
いへのさいこうに
いかであしくは
あらざるべし
とちくいちに
とちくいちに
いひさとせば
〽まことに
きみが
の玉ふごとく
じらいや
どのことわらは
が身のさちに
なるべきその
しるしはわが
身をまもる
びていせんによの
このくにゝとゞまりてことをはからば
あしうらじと霊夢のつげ
こうむりぬかつそのうへにいつ
ぞやこのくににがたにちかき
あたりにて両人のくせものが
あくじをさゝやくそのようすを
つぢどうのうちにありてきゝ
えしことのはべるなりそのしさは
はしか〳〵といがらしてんぜんをろ
ち丸がいそべにみつじをかたり
あひしようすをひそかにもの
がたればゆみのすけもうちうな
づき〽さればかのてんぜんはかねを
しやうかにあたするものとわれ
もとくよりみとめたりさあらば
しかくはからはれよとみつじ
をとくとさししめしはま
をぎ六三郎といへるもの
こそ忠義あつきわかもの
なりすべてのことはかれとは
よりかんざくばらをたいらくる
しやだんごそかんようなれと
ものがたりなすうちになつの
夜いと〳〵あけやすく右の中へ
巳七十七日同
中ゟ
けへ
たち
さらしか
もどれば
こなたは
それを
みお〳〵
月かげ
けへ
いり
こまん
ことを
心に
くやう
なしつゝ
北の方へ
ぞおもむ
きける
まへのゑとき
半そは
つなでに
ひきわかれ
かまくら
まくら
をさして
かへらんとて
こしぢを
あとにみ
とうげも
こうづけの
くにゝちり
日にはゆき
なしつゝみくに
うちこえて
夜にはやどり
すでにむさしの
さかひなる
かんな川をこさん
とするかはらに
舟をまつをり
からこれも
わたりをいそぐ
ていにてあとより
きたるりよじん
ありたがひにかほ
をみあはすれば
さりしころじらいやが
ありかをもためんだめに
とてふるさとをたち
いでしゆめのてふべゑにて
ありければそうほう
ともにおどろきつゝ半七は
なきおやのねんくわいに
あたりしゆゑふらさと
しなのへいたりしことを
いひいづるそのうちにつぎへ
第二十一年
つぎわたし舟の
いでんとするにぞ
ふたりはそれへのり
うつり川史いでし
ころむかひのきしを
はなるゝ舟にすが
たのよくどび六に
にたるものゝのり
あはせたればこと
ばをかけんと
するうちに
かれはこなたへ
かさかたむけ
かほをかくす
さまなりしが
そのまゝに
ゆきちがひ
こなたの
ふねはむか
ひにつき
みかへれば
かの
かの
ふねは
北の方
のきしに
さしよせ
その人はかみ
がたみちへいそぎ
あしにすぎゆきぬ
がてんゆかねど
うちすてゝこの
ゆふぐれは木庄
のやどり
につきて
てふべゑはねもの
がたりにじらいやに
あひしをりのことを
つげはゝおやおこは
がさいごのゝち
しばらくそこに
とゞまりて七之日の
ぶつじもしえて
それよりいもと
こそのをいざなひ
こしぢにおもむき
月かげゝのしん
はまをぎ六三郎
にかれをめあはせ
はゝがいまはの
ことばをはたし
かしこをたちいで
ふるさとへいま
かへるべきみちなりとあら
ましをものがたれば半七はつるぎが
みたにてはからざるきなんにあひ
いつたんいのちのたえしことよりとうとき
かみのりやくをうけかつはつなでのために
かみのりやくをうけかつはなでいたり
すくはれふしぎにそせいしたりしまで
ヨーヨ乙上命
ものがたりなし
あくればともに
こゝをたちいで
上ゟおちもなく
つげきこえ夜とゝもに
ふるさとを
さして下下
いそぎゆくに
四日めのゆふかたには
かまくらへはや
つきぬいへにもいらで
そのまゝにつるがをかへ
そのまゝにつみるをかへ
さんけいなしいのちを
すくひたまはりしおんれいの
きねんなしさこそ
やからのまちわびんと
かたなやへいらんとするに
ありしほへゐにかはらねどかない
には人もなくとざしてほどへし
さまなれば心にいぶかりあたり
の人にこはいかなるゆゑぞと
とへばどび六がしわざにて
ばんゑもんふうふが
わうしせしこと
おはなはそれ
よりはな水
ばしなる
てふべゑが
いへにある
まで
いまさら
きゝに
むね
さては
つぶれ
この
ほど
かん
藤川
にて
どび
などび
六にゝたる
もの
むかひの
舟にあり
しとつぎへ
十一月十一日
良昌セナ歟
してのちざがみをたちのき
ちんとてかしこをばわたりし
なるべしそれとじりなばいか
にもしてひつとらへんもの
なりしをとくやめどいま
さらせんかたなければ
てふべゑともろとも
にはな水ばしの
いへにいたるにお六
はをつとのつゝが
なくもどりしを
よろこぶなかにも
かたなやの
つゞきみつるがをぢふうふをがい
かみがたすぢがほつこくへはし
一方玉壺生肌膏一貝
卅六孔
やけどきりきす一切のしゆもつかみの毛
はげたるにつけて毛を生ず
金瘡
一枚廿四枚
即愈
うちみくぢきすりこはしかた手足のこりに
はりて妙なりどく土にさゝれたるに用てよし
此外の功能多く包紙にくはしく
製薬所新吉原玉楼
柳下亭
取次所
いへに
きよぢありし
ようすをくは
しくものがた
いま
半七が
すがたを
みるより
ちゝはゝの
ひごうの
さいごを
いひ
いでゝ
たゞ
ふし
しづみ
うち
なくにぞ
三の巻へつゞく
種員作國輝画
柳下亭種員作
曲亭馬琴作
六編
三編
小女郎知怨床環三郎
七編
小女郎鉄部頭
女郎花五色石台七編小女郎蜘怨麻環三輪の
大尾
八編
一雄齋国輝画
一勇齋國芳画
嘉
○永永年年二二年目」
種久作
風俗浅間嶽
三編四編
国貞画
一立斎広重筆
東海道五十三次絵合かるた
黄金水大盡盃
三編四編
為永春水作
歌川国貞画
録目板折り
小栗十騎
三編
照天松操月鹿毛
四編
五編
金沢八景
春風亭柳枝作
一雄齋國輝畫
地本草紙問屋芝神明前和泉屋市兵衛板
種員作
国輝画
表題曲互図画
泉市版
じら
いや
くに
天都
画
がうけつ
たね
物かたり
作
かず
第廿編
下冊
二の巻よつゞきをつとは
さま〳〵これをいさめて
〽いまさらいかほとながく
こともなみだはいかでくよう
となるべきこのうへばかさき
どび六がありかをさがし
うちとりてふたおやに
そなへんこそまことの
こうともいふべけれ
さつするにそのい
ぜんをぢのかんきを
うけしごろかれは
しばらく京
介上ゟことのありしといへり
ことにまたほつこくにはじらい
やどのゝすみかもあれはうか〳〵
どはたちよるまじさすればきは
めてかみがたへのぼりしにうた
がひあらじいまお六さまの
の玉ふにもじらいやどのも
ふうふのものに
□□□□□□□□□□□□□
中ゟおやのあだをうたせんとて
たひ六をもとむるため東海どうを
のほりしとか出んみをともなひかの
人のあとをおひつきすけだちの
ことをたのみてほんいをとげんトいひ
さとすにお花はをつとがたいもしき
こゝろをふかくよろこびて
よう〳〵になげきをとゞまり
たびのよういもとり〴〵に
左へ
なにはにす
まいし
右衛門
そのこと
「あることい
一分雷吐九端
つゝきつるはしや喜のすけも
てふべゑがほつこくよりもどりし
ようすをきゝければさつそくに
とひきたりたがひにぶじなること
をよろこびかつ半七おはならが
がたきうちのために
たきうちいために
とてたびだつよう
すを◑
花水橋
開版
一休讐紙
初編
二編
種員作
神画
神區
開版
女郎花五七石台
同作第五編
子正月五寅山
○古ゟし
ふうふは喜の
すけにもの
がたりみたり
一いつしよに
めうことに
いふよう
〽ふたひやを
いや
□□□□□□□
ひどうに
ひごうに
うしなひ
きこそ
むねんにおは
すべければその
かたきをうたん
ためには京
たびのようい
あるはあつはれ
のことながら
相模国
高藤
日ごろ
□□□□□□
あしよは
をともなひて
をこもはなひて
くに〳〵をめぐ
くに〳〵をめぐ
らんは心もと
なきかぎり
十五
なればしば
らくこゝに日
をおくりじらいや
どのゝぢやうしよ
をもきゝ
たゞせしその
うへにて
しゆつたつを
し玉へとさと
はたらく
すを半七うち
きゝて〽その
やつあだに
おことばはさること
月日をすぐす
うちかれが身に
ながらじらいやどのも
たびよりたびとわたり
きよじもあらばくや
きよじもあらばくや
みてもせんなきこと
西へばいづれへあしを
みてもせんなきこといづれへあしを
わが身はふけにおひ
たゝねばふしゆつの心は
ことにかたきどびはめはあく
うすけれども□下へ
じのかぎりを一をも大
とゞめんといふこともしれかね
尾雲上宿
上の左よりしうとを
うたれしうちもの
ちんもきこのない
ねんもきこりなは
で
あふ
やはか
なく
れや
申
べき
とても
かく
ても
いた
づらに
くら
すは
孝の
みちに
かくれば
かくれば
たゞこのまゝに
しゆつたつを
ゆるし玉へと
一トすぢに
ともひ
こんだるよう
すにてとゞ
まるさまの
さらにみえねば
てふべゑふうふ
喜のばけも
いまはいか
にも
十九
あり
とゞめ
がたゝて
きあらば
とてもろ
ともに心を
そへてよう
いさするに
もとよりがたなや
ばんゑもんはいへも
ともしからざり
ければふたりもし
ろぎんはつぎへ
同断
一片雷也北錦
つゞき
ことからず
みたりの
◑上ゟ
されば又
ゑちごの
りようしゆ
月かげ
□□□□□□□
もいに
ねんごろ
おいとま
どひして
き月のはじめ
さがみのくにを
たちちでついづく
をあてとじら
くものかれるはこ
ねをうちこえてかみ
がたぢへとのぼりゆきぬ
〇はなしふためにわける
つなではかしはざきのやどり
にてさかさゑみのすけに
わかれてのちしもゑちごへ
くだりゆきいかにもして月
かげけへみやけるへなとす手つゞ
きをもとめんものことかしこなる
やかたまぢかくたびねしてその
ようすをうかゞにうち里よう
しゆのわかとのみゆきのすけ
あすなんちよき野にいでゝかりする
よしをきゝしかびつなでは心によろ
こびてこはさいはひなるをりにぞ
あるかゝる時こそはからずして
つてをもとむることもあらめとその
日はあさとくほどをたちいでみゆ
きのすけがかりする野べのあたりに
しのひてうかゞひゐけり
一百七十七九万
此里は
前に
ありし
事にて
濱萩六三郎
月影家へ
帰泰の
体なり
弓
□□□□
くんりよう
てるときのちやくなんみやきのすけ
てるみちはそのうちぎみ田ごどのまへ
ひさ〳〵のびようきなるゆゑたかがり
なんどのもよほしもしばらくは
うちたへたりしがいつぞやはまをぎ
六三郎ちゝなみのしんがらしなひし
くわつゆ丸のたんとうをせんぎし
いだしさげしかばとりあへず
あやしきものゝめにきへぎりし
などはさらにかたちのある
かのつるぎをもてたこどのまへが
びようしようへおくにこれより
るやみしだいにおこたりせん
くわいこといふにあらねど
ことなければしゆうと
ぎみむふうふは
いふもさぢなり
そのつき〳〵
いつるちゆうに
いたるまで
よう〳〵あんど
のおもひを
なすその
なすその
こうにより
ちか
ちぎよう
ありしことにてふ四月み月は
とくすぎめきうべきはじめの
ころとなるにぞみゆきあるいは
ためてひさしき小鳥つぎ人
やくめませ
そのまゝに
おほせつけ
られ六五郎は
女たらびはなきゝ
身となり
こはこのむ月に
野野のあたりをその
ゆかりようの地とさ
ざめいがらしてんぜん
はまをぎ六とら
こそのよのとも人あま
たをしたがへまだ
しのめもすぎぎる
にやかたをばうち
たちぬすべてこし
なはほかのくにと
四季もの時世計
ことなりてやきふか
ければはるにさき
たち梅のさくべき
こともなくふまひの
すゑう月のはじ
めみゆきまつたゞ
とけばつるころ
うめもさくらも
かいどうも時を
ひとしくはな
〽つきがりをもよほさん
とやかたにちかき鳥文
さきいでよその
くにのはなみ月を
いちじにかながむるごとく
暮がこのくにの季
一便港なりての小鳥
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
がりをもよほせしは
う月はじめのこと
なるゆゑみわたす
かぎり山もはやし
もさま〳〵のはな
さきまじり野べは
もえづるわかくさ
のいめをあらそひ
みことなればこれざへ
つきぬながめかなる
うへきにす山心と
ひばりなどをち
こちにあされる
鳥にたかをあはせ
てあまたうるその
たのしみはたくふ
べきもあらず
みゆきのすけを
はじめとして
たれかれもとき
のうつるをわす
の上ゟ
そら
にいで
しが
みる〳〵
四ほ
るゝまでにきよ
うにいり
その日も
なゝつに
ちかぎころ
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
にや弥蔵
のかたに
むらくもの上の中へ
あたりて一点恐の
うに
ちりはび
こりこずゑ
をならす
はやちかせ
おほあめ
つちをうがつ
ばかりしば
しは□下の中へ
尼官也七扁
中ゟ
めさきもみえ
ざるまであん
やのごとくなり
ゆきけりけふは
あさより
そらよくはれ
かく急雨さる
のあらんとはおもひ
もよらぬことなれば
はかくしくあまぐ
はなんどのよういさへ
せざりしゆゑめん〳〵
にたちさわぐ
なかにみゆきの
すけはきんじゆの
ぶしのみ
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
おほからず
かたへのをかなる
やしろのまへにいと
ふりし神木旬
ありしこのもとに
たちよりて
しゆう〳〵
あめをさくる
うちわづかにて
くもをさまり
そらのこりなく
はれわたり夕日は
西の山のはにかゞや
きつゆけききゞに
助いするにぞ
はからずも
一トしほのなが
めをませし
ありさま
なりみゆき
のすけは
そのさが
もとより
ふう
りうを
このむ
ゆゑ
はなぜ
いの
みすくし
がたくて
しばしは
をかを
さり
あへず
こち
つきへ
つきながめてあるにいまのあめにて
こずゑにもちしおほくのつゆはえだ
はをしたひみなこのもとにおちかり
見をしたいと
ゆゑてむかばききぬなんどこゝかしこ
ひたとぬらればきんじゆのぶしらはこず
ゑをみあげひそやかにつぶやくのみ
てるみちはかゝるていにあたりのものを
みかへりて〽けにふぜいあるあり
さまや古今集ときんの
田左衛門
四右ゟみちのくうたに
かゝるこゝろをえいぜしもの
ありなんぢらこれをしり
つるかどとへどもてん
ぜんはじめとしてふう
がのみちにはいさゝかも
おもひとふげちすやかち
ならねばたれひとりはかくしく
こたへをすべきものもなくやゝしらけ
たるうしろいかたおもひがけなく女のこそ
して〽そのひなうたはかくばかり
みさむらひみかさとまうせみや
ぎのこのしたつゆはあめにまさ
れりあめにまさりしこのした
つゆをしのざ玉はんみかさをば
いざまゐらせん候させ玉へといひつゝ
こかげをたちいづるはことびとならで
つなでなりかたへにたてし石どうろの
みゆきのすけがめどほりへさしいだす
かさぎになをかけらかろ〳〵しくとりおろして
そのさまさらににんげん
わざともみえねばきん
のわざともみえねはきん
じゆのめん〳〵おどろきなが
らもしゆじんの四方計を
司官乙七扁
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
かこへばてん
ぜんはかたな
にそりを
うちかけつ
つなでを
はたとねめ
つけて〽さ
そぬさんなり
すゐさんなり
げすをんな
まさしく
きようきの
ていとも
みえねば
申きけん
ずうけ
かたじいなくもとう
玉はれ
わがきみを
たれとかおもふ
ごくのりようしゆ
月かげぐんりよう
てる時公の
おんちやくなん
みやきのすけ
てるみちぎみ
のごやう
とうの
おかめどほらへ
なにものにか
ゆるしをうけ
まかりいでしぞ
とく申せ
まことをはかで
ゆうよせばいがらし
てんぜんたけつらがに
ものみせんずるくこ
せよといきまくをろゞ
つなではさらにおどろ
けるいろもなく
〽わちやみうちに
しるへなければ
たれかはゆる也
たれかはゆよして
とうときかたのおん
めどほかへいざなはん
心にふかきねがひあれ
どもいづれへいひ
よるよすがも
あらでなにとせん
かとおもふをりから
きみこのべにことりがるの
おんもよぼしのらぎへ
十五
四
つゞき
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
一九九五
ありぞと
きゝいと
おそれある
とながらねが
ひのすぢを申あげ
おんきゝすみをうけん
ものとおもひこみて
けさとくより
こゝにまちうけ
はべるなりこの
ときゝすみ玉ひ
なばわらはが身の
ためのみならではゞ
かりながらおんいへのため
にもかならずあしからじ
ひたすらきみへおんとり
つぎを玉はれかしといふことば
をきゝもをはらずたけつらは
ますくいかりのこゑふりたて
〽こやつはなはだだいたんなり
とうけへねがひのすぢあらば
それ〳〵のやくしよへは
三の巻ゟつぎしわれより人とためらひて手ざしを
なすべきものもなくたゞかしがましくのしりけり
をりからはるかかなたにて〽いづれもかならず
はやまり玉ふなそれがしおもふむねありと
とゞむるものをたそ
とみればすな
はちはまをぎ
六三郎にて
けさばん
なに
とりえ
たるめをの
ちうへぐん
りようだのへ
たてまづ
きゞすをそくじに
れと
みゆきの
すけのめいをうけ
かものなかばに
同国地御儒
□□□□□□□□
なればきみへぢき
そはくはだこしぞ
女にまれなる
ちからと
いひたゞもの
いひいひいでよせで
ならざる
たちふる
まひさつ
するとこ
ろいづれの
くにかおいへ
をうかぶ
おほん
市中ゟ
てきこゝ
よりかんじや
のためにきた
れる雨るべし
とくひつくろて
ごうもんせん
おの〳〵かれ
をちけどり
めされといがちし
がぞぢにつれ
〽心えたりと
ひとりの
つなでを
おほぜい
にて
ひしく
とりま
はせども
いぜんの
ちかちにめん〳〵きおくれ
してければ一四の巻へつゞく
□上ゟや
つろいしいま
このところに
たちもどり
しなり
たけつら
ふたゝび
に
かどたて
〽こは
心え
ば
は
それ
がしが
あや
しき
女のせん
ぎをとけんと
なす所に
かなにとてさまたげめさ
るゝぞとせきたつにはめも
かけずまづつゝしんでみゆきの
すけにちゝぐんとようの
かへりことをのべをはりてそなし
のちにてんせんらにのぎへ
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
むかひて
いふよう
〽それがが
なにとて
きでんが
せんぎの
さまたけ
をの右へ
いた
すべきたゞ
いまあれにて
うけ玉はれば
女が一とばに
どうけの
おためを
ぞんずるゆゑ
のねがひとか
いへるをむけ
にきゝすてゝ
からゑんとし
玉ふていいからし
うぢににあはし
からぬそこつの
いたりとぞんずる
ゆゑおんとゞめ申
たりしばらく
おのれにまかせ玉へ
といひつゝつなでに異
むかひそもなんぢは
なにものにていか
漁り
なるねがひのすぢ
かあり身のいや
かあり身のいや
しきをもかへり
みずおんまへ
ちかくはいでつるぞ
ねがひのようすかつは
又その身のうへもつゝまず
こんじようしてもえさすべしと
つげよしぎによりてはわがきみへし
の上ゟ
ものやはら
かにいひ
さとせばつな
ではきゝてしと
やかに〽おん
おほせかつは
なさけあるその
巴宗乙七編
左の中ゟ一この身をたこゝの
かんじやまいしものとのうた
がひをとかんためのあかし
なればなにとてつみ
はんべらんわが身いもと
ゑづちうのくにたて
山のふもとなる
山のふもとなる
このはのさとゝ申
ところのうまれ
にてはべるなり
ゆゑありて
このとしごろ
たびねにひさ
しく月日を
おくりちかきころ
ふ高さとにとなる
このゑちこぢ
にめぐもきて
世の人のうた
るをきくに
とうおんや
かたのうち
きみさま
ものゝけの
たゝりにより
わらはにおもふむね
おんなやみあり
とのうはさいと
おこがましきことながら
あればごびようしよう
のおんまもりにおほせ
いけ下さるなら
おんものゝけの
たうをばたし
かにのぞき
はべりなんと
いひをはらぬ
にいがらし
てんぜん
〽されば
こそわが
おもふ
おもふ
むねに
たがはず
かたはら
いたくもふてき
のねがひを
いひいでたり
あるとあら
ゆることうとき
いのりめいゝを
つくしてみくすり
をまゐらせて
すらしるしなきを
なんぢらごときが
ごしんじよにとのの
なすともおやくに
たつべきいぎへ
穴囲也廿編
つゞきむやくの
ことをほざかん
よりとくこの
所をたちさる
べしとさもにく
ざげにのゝしるを
六三郎はふたゞび
おしとめ〽さなの玉ひ
そいがちしうぢうちぎ
みのおんなやみにわれ
ひと心をろうするなか
にいつわりにもせよ
ごへいゆのみすぢに
なるべきことをきゝ
つたてのまたにうち
すつるはほんいと
すつるはほんいと
すべきことなら
ずいづれにも
せよごじよう
ないへかれを
あしつれま
ありしうへ
ともとよう
すをとひ
たでしそのち
おふともとゞ
むるとも
いさゝか
おそきこと
ならずと
せいするを
なほきゝ
いれず〽ヤア
なまぬるし
三い三郎すでに
まへにもいふごとく
てぎのかんじやも
はかられぬを
うくわつにやかたへ
ひきいれてごにち
のなんぎもおもは
さるはなもとじ
あんはおさ候へくち
ばしあをきぶん
さいにてやゝともすれば
それがしがことばのさき
をるきつくわいしごくこへん
がいかほど申ともそやつは
かくいふてんぜんがでじよう
ないへはいれさせじといき
まけば又六三郎も〽ことは心
えぬおほせかなきみのおため
をぞんするにとしのたせうを
かへりみていはでやむべきほうや
あるさまでにこばむいがらし
うぢの心のそこのいぶかしとたがひ
にろんじいびつのるをみゆきのすけ
はさいぜんよりもくねんとして下下へし
見合仕止
TELIIE
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
上ゟきゝたりしが〽あれ
きくたりしかたりしかあて
せいせよととゞめさせ
なんぢらにゝんがあら
そふところいづれも
いちりなきにあらねど
われおもふしさいあれば
ろんずることはむようなりと
いひつゝつなでをはるかに
みやりかれがとしごろゆうりき
のようすによりてつく〳〵
おもふにさいつころたごとがかしづき
せきやがきなんありしとき
がまくらにおいてかれをすくひし
いなでといへるゆうふなるべし
そはちまこゝにたゞさすともかの
せとやにあはせなばそれかあら
ぬかそくじにわかたんいづれにも
せよかのをなごはしようないに
いざなふべしがヨ六三郎なんぢに
あづけん心をつけてはからへ
かしとようすありけに
みえながらことばずくなに
これをめいじきくわんいた
さんともせよかしト
うながしたいればてん
ぜんはおのれがおもふ
むねにたがへばいらふく
らしてしぶ〳〵と
しゆじんのあとにひつ
そふてきんじゆらと
あたりに人なければ
〽おんみはまさしく
ありとかねてきゝつる
つなでどのにて
おはすらめと
とはれてこなたは
うちうなづき
〽の玉ふごとく
ともにこゝをさりぬあとは
六三郎はそば候さしより
じらいやどのにきえん
わらばこそ
すなち
つなでに
はべる
なり
おんゑ
をば
わが
身も
書
さま
岩倉
道全
典膳が
内へ
見雷也九統
つゞき
〽つゞきしこのいつゝうを
あかしとして申あぐ
べきことありとかしは
ざきにてゆみのすけ
があたへしいつう
とりいだし六三郎に
手わたしなし
そのをりたかさご
よしとうがいひし
をおちなくつげ
しらせせきや
さまにはよし
みもあれば
かの手つ
きより
いひ
大蛇丸が
使する
ゆるされんは
やすさわざにはに藤がちも
さにてはかへつててんぜんちか
こばみし時にことむつかしと
よしとうさまのごしりよ
ありおそれおほくも
きみへぢぎにこのこと
ねがひいでつるなりと
くはしきようすいひ
あかせば六三郎もこひざ
をうち〽がにそれがしも
せんこくよりつなでどの
とはすめしながらあから
さまにとはざりしもそこ
いしれざるてんせんがかたへ
にあるゆゑうちすぎたり
よしとうどのゝみつしよによれ
ばかのたけつらめはをつち丸
といふあくぞくといつちなし
おいへにあたするものなりとか
これよりおんみと心をあはせあく
にんばらをたいぢするはかりごと
のくふうをこらさんさいはひに
しておことをばそれがしあづかり
申せしはまことにてんのたすけ
なりいざわがいへにともなひ申
さんきたり玉へとまめだちて
つなでとうちつれ
いへにもどりはゝ
おやあさかつま
おそのにひきあは
せてそれとつぐれば
ふたりはかねてじら
いやがことばにしる
ゆゑくわつゆ丸の手に
もどりしにて六三郎の
きさんせしれはなどし
こま〳〵のべをはり右の下へ
こま〳〵のべを
はり右の下へ
己子之七角
上ゟ上ゟ」おや子みたりが心をつくし
日ごとにあつくもてなしけり
〇いがらしてんぜんはいへに
もどりてつく〳〵とおもふよう
かれはかねてきゝおよぶつゑて
いへる女なるべしさあらば
われとがつたいなすをろち丸が
しんふくのあだことさら
かやつをこのくにゝとゞめおかば
たいもうのじやまとならんも
なんし
ひつちよう
なりとおもひを
ゑやますその
ゑやますその
ところへつるぎが
みねのさんさい
よりをつち丸が
つかひとして
いはくらどうぜんの
しのびきたり
ゑのびれたり
ひそやかにつぐる
よう〽うはさを
きくにかねてより
ごへんにもものがた
こへんにもものかた
れるつなでめが
れるつなでめが
月かけゝのかしづきに
ならんとてさき
だつてよりいりこむ
よしくわつゆ丸をたでの
まへがつぎへ
兒雷北九編
つゞきねや
におくさへ
わがこひの
かなはざる
ほだしなる
うへに
に又その
いなでめが
まもると
ならば
いよ〳〵
もつて
たことを
うはゝん
てだては
つくべし
いかにも
いかにも
してかの
女を月かげ
家にあし
をとめざる
しゆだん
をなして
玉はるべし
こまやか
にいひおく
るにむね
つらもかくと
きゝ〽われもかねて
こはよき
たくみをしてけりと
くふうをこらしてそしよう
をしたゝめおほとの
てるときのおんまへに
もちいでことばをかざりて
いなでとおのれが
しあひのことをねがひ
ければぐんりようも
いちおうにてそのぎを
ゆるし玉はざり
しがかなほ
さま〳〵に
いひ
なして
よう〳〵
にゆるし
をうけ
ぬかゝり
しかば
との
よりして
六三郎
へも
かくとつなでに
しか〳〵
のよしを
めいじ
玉ひければ
このことにて
ひそかに心を
ひそかに心を
なやませりさは
いひつあんじ玉ふな
とほからずして
かの女をおひはぢふか
たゞしまたがいすべき
くふうはせんトをろち
丸にづたへよかしと
どうぜんをもどせし
のちみたちのようすを
とひたゞすにいよ〳〵つな
ではとほからず田ごとの
まへがかしづきにめし
いだされんのうはさ
なればてんぜんいつせの
ちをふるひこのうへはいま
一トたびかれがことをこばまん
にいかほどちからはすぐるゝ
ともぶぞいのたしなみなき
ならばとのゐもりはなるまじと
いへるをひたすらおもてとし
そのぶじゆつをこゝろみるため
なりといひたてうれとしあひの
なりといひたてよれとしあひの
ことをいはんやぶぢからこそあるにも
せよかた山さとのつちほぜりたちぬく
すべをいかでしるべきたちあひし
そのうへにてけがにことよせしなへの
そのうへにてけがにことよせしなへの
さきにていのちをとらんはわが手にあり
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
ヨシテヨク一トウ
いひきけるに
いちぎも
なく
しよう
なく
ちなし
そは
わら
はより
も
ねが
いへ
に
おん
あふ男
ける工ぞ
ひろには
につぎへ
つゞきかまへを
しゆつらいさも
しゆつらいさも
はれがましき
あかさまなり
てんぜんは
心によろこび
けふてそ
かれをうし
なはんと
心にゑみ
つゝしゆつ
しすれば
六三郎は
あづかり
の下へ
洋書
心酔
禁
一貝
三十六孔
施方法施方
やけどきりきず一切のしゆもつかみの毛
はけたるにつけて毛を生ず
金瘡
二十四孔
金瘡奇功紙
民会
うちみくぢきすりこはし肩手あしのこりに
はりて妙なりへて出にさゝれたるによし
◑上ゟつでにいふくを
よそおはせこの日
はじめてもろともにみたちへとて
いざなひいでぬこゝにいがらしてんぜんが
ゆうふつなでとしあひのさま
かつをろち九がこのゝちのなすよしは
いかなるか廿一へんにくはしく
とくべし
此他功能最おほしくはしくは包紙にしるす
製薬所新吉原玉楼
売弘所真土山東右坂下柳下亭
種員作国輝画
廿六編
廿七編
兒雷也豪傑譚
廿八編
廿九編
柳下亭種員作
一雄齋國輝画
仮名
反古
一休草紙
七編八編九編
当年売出し申候
柳下亭種員作
一雄齋國輝画
節形容花くらぶ
種篇編
豊国画
勿論よりおひ〳〵売出し所殊の神御意にかなひ
猶又当年の不相替かはりめき出板仕候間御もとめ
御高覧之程偏に奉希上候
十編馬琴作
新編金瓶梅
大尾豊國畫
芝神明前甘泉堂和泉屋市兵衛板
地本錦絵問屋
兒雷也一
豪傑譚
第廿編廿九日
柳下亭種員作一
一雄斎国輝画一
此烈し
さし
□□□□□□□□
自本や三郎右衛門誰
廿一泊
一二病
狩
12789
狩
第4号
12789
第生門
22册
じらいや
がうけつ
もの
がたり
第廿一篇
柳下亭種灸作
一同同十同一一一同同同一
る
兒雷也豪傑譚
第十一
一編
上
外題曲下公国画
児雷也豪傑譚第廿一編卅
上
柳下亭種員作
一雄齋國輝画
甘泉
○
詩相鼠ノ章。曰相鼠有レ皮人而無儀不レ
死何為相鼠有歯人而無止不死何
俟相鼠有レ體。人而無レ禮胡不二適死一
一此書に傍。出児雷也も宝中の鼠に比せる盗賊を以て
所業となしくも人道をえことしより緑林色を換沖津白
波立替て先義を守り神を重ず扨此巻は彼弘行が沖
津浪よる風早浦緑の林立並ぶ三保崎に古松の精と
對話するの一段を説桐鼠の章を序詞に引用て新
一著の員数に加るなりけり
一嘉永癸丑開春五三柳下亭種負識
丑
浦斐
企業
伊國
掌握
正きの1
十一年
□□□□
九號
輝言
武
第一号
入て
下
四十一
晦日
十一日
の
秋1
の秋1
叙注
なる
貞官也八紙一統一
□□□□□□□□□
十一丁目
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
ほうの話
やせかいた
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
を貫せけるや
二十一日
}
二
本邦式部豊後守様
玉葉集
清見潟浪路の
今川家の元老
一大道寺玄蕃允
雪ははれにけり
頼邦
ゆふ日にのこる
三保の浦松
平宗宣
紀行
三穂か崎ほのみる
梢かくれねと
さなから末は
さゆる松原
冷泉為村卿
今川家の智臣
今川家の智臣
荒川蔵人
貞勝
駿河國國
今川
伊予助
時秋
三保ヶ崎の
古松の精〳〵〳〵
古松の精
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
めへなく
伊勢守様ゟ
のぼりぐんりようてる時
みゆきのすけてるみち
はやきのすけてるみち
にんのとのにめみえ
なすにうちひろげ
たる大書院誠
たる大五百百
よゐならぶしよしの
あまたなるに
いさゝかおくする
ていもなしさて
一編よみはじめしさるほどにゆうふ
つなでははまをき六三郎にひか
るゝまゝ月かげけのみたちに
みの時を
たちあひ
のこゝ
げんと
さだめ
たる
に
十一
でに
はや
れけい
のまに
くるま
よしもあればけふぞ日ごろの
表れんをあらはしたゞ一刀部につなで書ゝみよるかなたはこえて
めをうちころしてすゐきよする
左の中ゟしなしともにあたかへい
すみよるかなたはこえて
たけたかくいろくろ〳〵
六三郎にはなあかせ
五十ゟ日ぶらいにうとき
うちやうのやからのめをさまさせて
ころ〳〵
にさも
にたるうでさし
のべてししへを
とればこなたは
すがたも
たよ〳〵とみ
にえんなる
やさおとめさし
いだしたるほそ
よひなはやなき
がえだにとなら
ず竹刀鈴とつて
たちむかふふさ
いしからぬだち
あひのしようぶ
のさまやいかな
らんとかちやうの
しよぶし女中たち
のきしるおときこえ四ツの時
をぞひゞかせけるさらばとてそう
きほうともにつぼのうちへおりたち
までにえいずる日かげはあたりをてらしてみことなり
東の方のおんせきにはぐんりようどのおや子の人〳〵
しとねをならべてちやくざあればひろえんどほりに
うちやうのめん〳〵あふるゝばかりにもながれたり
西のかたにはみすびようぶをひきめぐらして
ゆはそのうちにぐんりようのおく方玉はし
ごぜんみやきのすけのうちぎみなる
たことのまへのけふはいつよりこゝち
でよしとのおんことなるゆゑ中老
せきやそのほかのつき〴〵にかい
ほうせられもろともにけんぶつ
あればそれにしたがふ女中たちは
びよらぶのそとにゐならぶていしろ
野くれなゐやむらさきなんどよそほひ
きかざるきぬのいろは花やもみぢを
丁時にみるばかりなるふぜいにていとはれ
さまなりかゝきありさまなりかゝればいがらし
てんぜんはをろち丸にやくせしことばかつは
ねてかまへのあたりにすゝみいるころは
ざ月のはじめつかたそのにおほくうゑならべし
ぼたんはいまをさかりとさきいで玉にひとしく
つやゝかなるいさごをひたとしきならべしにまばゆき
かたぎぬはねのけ
はつま
丁時にみるばかりなるふぜいにていとはれのそはをりしげに
くれん国とこゝろのうちにおもひこみ
あくまでがまんのはなたか〳〵と
いがましきありさまなりかゝればいがらし上りあげつごぜんにむかひもくれいなし
てんぜんはをろち共にやくせしことばかつはしゑへのほとりにたちよればつなでもおく
はまをき六三郎といひあらそひしける者するいろめなくおなしくかしこに札を
かたづをのんでぞ
うかゞひげる
〆左へ
発
せき
たち
一うち
とかさ
にかゝ
りて
つぎへ
おほせをだけである。それてしたの
おろ
すいつ
ときを
つなでは
ひらりと
一一
き
ながし
さ
ま
かへす
手にしなへ
もつたるてんぜんが
みぎのかひなを
はたとうつその
はやきと電光
せんやい
ぜん石火
ゐる人のめにとま
らずたゞくんりよう
どのおや子の方
と六三郎
のみ
めばやくみとめぬ
ちからすぐれしつまでが
ためにきゝうでをつよく
うたれてんぜんはもつたる
しなへをとりおと
さんとし
又中ゟしさからは国身をかはし
てはあびしらひ
うけながし
又うちはらふ
そのさま
さながら
あわし
のはかぜに
ふかれて
十左衛門
いとざくら
のみだるゝ
さまにこと
ならずすで
に半時あ
まりにして
しようぶ
右ゟくちをし
ときをとりなむ
ふたらびしつかと□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
中の左ゟ
もちかため
さらにわかた
ねばみるものは
つなでをめ
たゞえるがごとく
がけたちむかへど
うたれしうでの
なへしびれはげし
くうつことかなはね
くうつことかなは
ばいひがひなしと
心をいらだてみぢん
にせんとうちかゝれば
つなではこれに
二人はます〳〵はげし
〳〵いどむをなに
とかおぼし玉ひ
けんぐんりよう
どのはるかに
こゑかけあれ
こゑかけあれ
とゞめよと
この巻へつゞく
の巻がつゞき
めいしま
にきんじゆ
のものゝふ
かしこには
せやき〽わが
きみのおほせ
あり両人しば
らくとゞまるべし
とせいすることば
にてんぜんつなで
にてんせんつまで
はたがひにうち
あふしなへをひき
ともにさやうにたち
わかれぬかくてぐんりよう
両人をめどほりちかくまね
きよせてんぜんがしゆれんの
ことはいまさらにまたいふべから
ずそれにおとらぬつなでとや
らんが手のうちはなはだかんしん
せりさるはたらきをみるうへは
いまよりあらためたごとのまへが
まかりのためにめしかゝへんたがひ
にしりぞききうそくせよともの
やはらかにめいじ玉ひ六三郎にはなほ
べつに明日よりこのつなでをたごとの
まへがかしづきにいだすべき本中の右へ
児盲也七一扁
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
よろづはなんぢにゆだ
ねんと
〆五の十ゟともなひたいしやつなせばてんぜんば
心のくめんいち〳〵にくひちがへど又いかにとも
せんすべなくうたれしうでのしびるゝとその
もくろみのたがひしを人につゝみてこれも
おろじくやかたのうちをしりぞきけり
○はまをぎ六みらはつなでをともなひわが
いへたちかへるにはゝおやあさかつまおその
同
もまち
かねてとも
にたち
いで
同東
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
一二二二
十二月二日
右ゟ
〽おんしゆび
ありしととふうちに六
三郎はつなでをおくの一ト
右ゟ
まにいざなひはゝと
SILIIILILILILILILILILIDIDIILIDIIN
一一一一
第一十二日
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
おちなくおほ
六三郎はつなでを「さけておきへ
せ玉ふにぞかしこまりて
つまのそのほかには
あたりに人をとほ
ざけてつぎへ
一白ノ雪廿一編
つゞきひそやかにいひだすよう
〽とひ申たきことのありそのし
さいはけふのたちあひさるにて
も心えがたしすでに初太刀
□□にてんぜんがかひなをば
うち玉ひそれよりのちも
いくたびかかつべきすき
はみえながらわざとしよう
ぶをごかくにたりあひしら
ひておはせしはいかなるしあん
ありてのわざみそのしさい
をつげ玉へととはれてつなで
はにつことうちゑみ〽心を
すゐし玉はねばさこそふしん
におぼし玉はめそのうた
がひをとかんためよう
すくはしくつげはべらんと
いかにもおんみのゝ玉ふ
ごとくけふいがらしてんぜん
ごとくけふいがらしてんぜん
にかつべきことはやすけれ
どもわらはのかれを
うち吉原なばたけ
つちめはまんざの
なかにちゞよくを
とりしにたえかね
てこのくにをや
はしめじさて
はしりてそのちも
おほせを
こうふりし
この文左ヱ
左の中ゟおん
国中ゟあさかおそ
のもふかき心を
かんじけりかく
てそのあけや
日はつなでに
すがたをよそ
ほはせ一つ三郎
これをともなひ
ふたゝびやかたに
まゐりのぼり中老
せきやにたいめんなし
おほとのゝぎよいを
いひいれつなでを
それにたいめんさ
するにせきやはさる
ころかまぐらにて
であひしよりうち
たえてあはざることを
たがひにいひいでその
ぶしなるをよろこびあひぬ
これよりつなでは月かげの
おくでんにとゞまりてたごと
のまへのかたやちにあり
おこたりなくみやづかえ
なすにぞいがらしてんぜんたけつか
はおもひしことのづにはづれどさち
におだやかならねどきうにほどこ
書しゆだんもあらねばふたゝび
小人姓のならひに
ておのれがわざのつた
なくてうちまけたるは
おもひもせでおしやう
をうらみかつはまたおんみ
わらはにあたせんとてことを
たくむはかゞみにかけてみん
よりはなほあきらかなりそ
をおそるゝにはあらねどもかね
てもおん身につげおくとほりかれ
こそぞくちようをろち丸と心を
あはするものなればはれのしあ
ひをさかくになしおいへにあしを
ことゞおきたけつらといふゑで
をもてをうつち丸といふうを
つりよせやすくこれをうちたい
らげたことのまへのごびようきの
ねをたちきらんわらはが心ことに
ちゝごがじさつのもとなるくわつ
ゆ丸のたんとうのいつたんふんじつ
したるさへいがらしらがわざぞとは
とくよりたしかにすゐりようせり
さればとにつけかくにつけ手
ばなしがたきてんぜんぞとおもひ
しゆゑにかれをうたずされば身
とてかちをゆづらばよしとう
さまのゆだね玉ひしたごと
のまへのおんまもりをいひ◑
同同廿七一帝
むつけゑ
ことはあちじと
それこれをお
もひかねけふ
のごとく
□□
しろして
もの
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
うれし
きよと
うちほゑみつゝ
ものがたれば六三郎は
いふもさらなりそば
にきゝゐる□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
はからひは
べりぬわちはが
しあんにたが
はずして
をして
てんぜんに
ゆゑもなく
わが身もあす
よりかしづきに
いづべきよしの倉の史
じせつをはからんとてそのまゝに
してしばしはすぐしぬ
これよりものがたりは第十九編十八丁
一目のつゞきにときあどす
さるほどにじちいやはするがの
くにくきざきのいそより
をぶねにとりのりそは平
とがけ蔵にろかいを
とらせ南をさしてわたり
ゆくにこの日はかいしまち
よくなぎてさらまみ
だにもたゝざれは
二人はます〳〵
たよりをえびた
すちこぐと
こゞほどに
なにばかり
の時をも
へでみどり
いろこき
まね
のみほの
でささ
におりつぎへ
こぎつけ
たりじら
いやいそべ
弓閣也九一統
へゞき
たちて
両人をねぎ
らびしようし
大国
介やがし
さてあらためて
いふようは〽なんぜら
二人に申つゝべきかん
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
めあり
その
四
いは
それがしいつ
ぞやかりそめ
にくろひめの
咒
以上の左ゟうらふじたいぢの
はたをためべしなんぢらつか
ひをなしはてなば
上下へ
国中ゟ太郎太郎
にありてわ
にありてわがせい
ぞろひの日を
まつべしとちくい
ちにいひ
しめし
ふたゝび
くわい
ちやう
そゝ
ば
のこがねとり
いで二人に
わたしこは
わうらいの
ろぎんなり
かへす〴〵もしゆび
よくせにわさとすに
一がけ蔵そは平は〽かし
こまりぬと
ことうけなし
かのかんさつ
とみべしよ
とゝもに
こがねを
さへ
しつか
ゆやうが
かまへてま
よりをおこたる
さんさいをいでしより
はやいく月をかへつれ
どもたえてかしこへおと
づれせず山塞哉をまのる
ものどものさこそふしんにおも
ひゐるらめことにあくぞく
をろち丸わがすむ山を
ふかくのぞみとも
すればこれをうば
はんようすも
まじとのよしを
とくよりきゝ
たしろにつたへよ
しれり田上へ
かしこのことはそは平にゆだねんさて
がけ並にはべつに又ひみつをつぐべきしさいあり
そのゆゑはかひのくにくろこまの地震騒がうらふじ
さゑもんてるかげをとくにもちやうばつゐすべきなる
に心におもふよしありてしばらくはごをのばせり
かつてかまくらくわんれいのじゆつきんはたもりだいぜん
といへるものさいつころよりすがたをへんじうらふじが
方にいりこみあればなんぢこれよりかひにたちこえひそ
かにだいゆんにあひしうへわがみつしよを手わたしやし
いさいのへんしよをうけとりきたれかれがいまの変名
□□はすなはちしよめんのあて名なり両人ともによく
せよかしといひつゝかねてしたらめおくはたもりだいせんへ
おくるみつしよとくろひめ山のさんさいへたちいるべき
わりふのきつねをくわいちやうよりとりいだし二人の
ものに手わたしなしわれはこれより駿遠財のあはひを
そここゝうちめぐりむさしのくにぶんおいがはらにもその中へ
ない
其
とをさめ
〽とくたちかへつてわがきみの
とくたちかへてわが
おんはたあげをまちうけ申さん
いふまではあらねどもすゑ
はるかなるこしぢのそらそは平
りよちやうに心せよ〽きがてん
せりがけ蔵わぬしがたちいる
かたはてきのなか
かならずよろづ
にゆだんすなト
たがひに
心をつけ
あひつ
金左衛門
右ゟ
□□□
しやう〴〵
しばしの
いとまごひ
やくてもたがふ
くがとふね
ふたりはろかひあやいりて
もときしかたへたちもどれ
じらいやはかすみがくれに
こぎゆくふねをつぎへし
兒雷也廿一編
つゞきみおくりてこれよりみほの
やしろにもうでかねてきくはご
ろもあひおひふた木の松をも
いちらんせんとみほの村さと
うちすきて南の方へと
あゆみゆきぬ
同左の上ゟ
あらお
もしろの
ありさまやと
こしなるぢんせん
ぬきいだし
こゝの原とき
このころするがとほくみ
二ヶこくのりようしゆ
まひさしとして
ながむるにぞげんば
のじようもしきがは
たる今川伊豫介
時秋かは
ときあき
といへる
は文武
親の
方にう
ず
あまつきへ
をみぎはにちかくすま
せて〽ごぢようのごとくこの三保
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
にてさんごく一のふじをゑがけば
かならずとうしよをそへてうつ
すげにごりようこくだいゝち
のじまんにすべきものに
こそとのぶればおなじく
さだかつも〽しかのみ
ならずこのうらには
かのはごろもあひおひ
とて世にすぐれたる
めいぼくのふた木まで
さむらふもたこくに
まさりし自酒充
のひことつとしやうぐ
ほとんどきように
いりやくをちこちを
みめぐらすをり
中ゟ
〽ふいの
えものござん
なれとやへ
がすみとな
づけたるひそ
うのたかせ
臣下以には大道寺玄蕃丸
頼邦源荒川蔵人
貞勝ありは□なんどそのほか
智勇悩の也〳〵おほく家門
かもきかへくにとめりときあきは
あまたのにんじゆをしたがへて両三日
いぜんより府内鳴のやかたをたち
いてくりようちのをちこちかりめぐり
けふは江尻峠のおひわけより折戸
を清水みのあたりをへうづらひばり
山ばときゞすそのほかあまたのとり
をえてのちみほがさきに逍遥
らくしようぎをたてさせて貝嶌繁
川崎浅き度頼浜のたりせてかしこうち
ながめ〽いかにやめん〳〵このでさきもわがし
りようこくのうちながらくることとしにまれ
なるゆゑいとめづらかにおぼゆるなりあれ
みよおきゆくもろふねのかすみこめ
たる真帆伊片帆碇うらのとま
やにしほやくけぶりつりするをふね
納引南のあまみるものごとに風流
日ごろより鷹はがりをふかくこの
みしがこのほどつゞくうちゝかさに
いでやかりをもよほさんとだいどろじ
いでやかりをもよほさんとだいどかじ
あら川の老職あらしめとし
こしようぢつきんとさまのめん〳〵
引けりなしはごろもの松のかたはらにしばし
露の春がたならざるものもなし
からはるかのおき
のかたより一羽の
しらさぎとひきし
があまたの人におそ
れけんあたりへおりか
そしきもなくいち
だんたかくまひのぼり
西のかたへかけり
ゆくをときあき
はきつとみて
下へ
つゝあせるまに
みづからたづ
さへさぎを
めがけてあは
するにぞ
たかはもと
はあらし
するどく
のしいたつ
てくだんの
さぎを
むんづと
づかみ
そのまゝ
まち
かくおり
かくおり
きたる
になに
とか
しけん
しけん
はごろ
もの
まつがえ
にあし
なはまとひはたゝきなし
中ゟ
かのしら
さぎは
かろう
じて
こぶしを
のがれ
一トのし
にくも
ゐにとほく
とびされば
こぼるく
羽のみ
ひら
めきて
ちかき
まさごに
おちうけり
このありさま
にときあきは
〽たれかあるかの
たかをはやくたすゝ
たかをはやくたすゝ
おろせよかしもしゆうよし
せばやへがすみはせいを
もみぎりたちまち
しすべしとくせよかしと
身をあせれどはるかに
高きこずゑなればつぎへし
同百三七一同同
一百七十一組
つきよういにとるへき
しゆだんもなくひたすら
さわぎのゝしるのみ
}
たゞ
いたづら
一にまもり
てありけり
時にだいどう
しげんばの
じよういち
はやくげちを
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
つたへ〽こずゑを
ながめいたづらに
たかのしなんをみて
やはあるべきものども
あたりをはせ
まはりのう
みんりよろし
このみほに
あらんゆ左へ
▼左の上ゟこのみほのけしきも
これよりことかけんは世になげかは
しきかぎりぞといふをよりくに
の
おほ
せとも
おぼへ
ぬこと
をきく
もの
かな
めいしよにもせよ有性よう
めいぼくにもせよ
のたかのいのちをすくふに
非情ほうの松をきらんことなどて
くるしくさむらはんそくじに
にんぶをつどへきたれとふたゝび
げぢするをりからに
〽そのぎしばらくまたせ
玉へ人をもつどへず木も
きらせたかのいのちを
やすくすくはんしゆたん
のほかにさむらふ
なりといひつゝ
こかげを
これすな
たちいづるは
かち
同左へ
右よし
かぎりを
めしつれきたり
めしつれきたり
まつをたゞちにひきたほし
おんたかをたすくべし
はやとく〳〵とせりたつるを
あら川くらんどおしとゞめ
〽まづまち玉へげんはどのこひ
そうのやへがすみがあしなは
まとひし一ト木こそしよこくに
ひゞき人もしるはごろもの松なら
ずやいまたち所にきりたぼさば
とせふりしめいぼくをうしなふのみか▼古の上
右ゟ
じらいや
なりげんばの
じようも
くらんども
ふしんの
まゆねうち
ひそめ〽かく
なるこうぼくの
こずゑにあしなはつきへ
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
国輝画
種員作
浄書青州
〽つきまとふ
たるおん
たかを
いかに
とりえるしゆだんの
あるやらんとたいどうしが
なじることばに
あら川も又
すゝみより〽
こつのことを
すゝみより〽そ
いひいてば
左へ
上の左ゟ
うちゑみいん
ぎんに〽おほせ
までもさむらはす
おのれにまかせ
玉ひなばいさゝか
人をろうすることなく
人をろうすることな
かしこにくるしむ
たかのいのちは
みごとにすくひ
たてまつらん
とおく
する
いろ
所右がその身のためにも
あかりなんたしかのおぼへあるにやと
ひとしくとはれてじらいやは
一ト貝
卅六札
王壺生肌膏卅六孔
やけどきりきずしゆもつのあといえざるにつけて
よしかみのもぬけたるにつけて毛を生ず
金瘡奇功紙一枚廿四孔
きりきずすりこわしわらじくひそこまめ手あしちゝのこり
かたのこりどゝむしにさゝれたるにつけて妙なり
新吉原
調合所玉楼
真土山東石坂下
取次所柳下亭
なく
ことふる
にぞ
ときあき
はるかに
それときゝ
三の巻へつゞく
仮名
反古
一休雙帋
三編より
柳下亭種員作
六編まで
出版
一雄齋國輝画
第三編は二編よりの読つゞき一休禅師御幼稚聰明君とまうしゝころ
御母上心昌尼を慕ふのあまり粟田山なる右大弁師方が山荘を遁いで雲中の
熟難をしのぎ近江國堅田にいたり御親子対面あるにおよんで禅尼が節義の
深き趣挙中一回の関目最あはれに面白それより若宮宗曇和尚の御弟
子となりたまふ事且御乳人滝橘局が父洞院相忠卿の奴隷霜平が忠
義の條までを説。四編は師方卿并に雑掌三上典膳等が姦計に依相忠や
親子無実の罪に陷んとするを音川頼賢が明断にて善悪明白に分事候
川親当の生立など其外種々の物がたりを五銭「六鐘迄説つゞけり
初編二編は当子春既に出板三編より六編迄は当八月より来丑子春迄
無相違売出し申候へば相かはらす御米御高評奉願上候板元甘泉堂敬白
女郎花五色石台
五編より七編まで出版
柳下亭種員作
一雄齋國輝画
第四編下帙迠曲亭翁著述五鑑より種員作嗣に相成候此草帝の趣向は○漢稽
○重石○置津○岡根○小万等五勇婦の伝を綴しものなれども小万は拳中に
いづる事の遅きにより其働を挙るも少し故に先蒼海王恵五郎その母
暴潮等の兇賊の事を説発八九邑小萬彼等を討て大功をあらはすの
條を主趣となし其他前編に不説果たる種々を面白編つゞけり当子
の春出板いたすべき所作者所労有て延引同年八月より丑年早春迠に五畿
七ハ編」七編の三袋無相違売出し申候且此女郎花は是迄上帙下帙二袋一偏々
候へども御進物などの御あつかひよろしき様改一備一編ツゝにて差出し申候
右何れも彫刻仕立等倉入年々場数おほく差出し候間御もより
芝神明前
絵草紙見世にて御求く上御高評奉希上候板元和泉屋市兵衛
春
新
版
刃
癸
六
三
嘉
永
女郎花五色石台
五編六編七編
柳下亭種員作
一雄斎国輝画
黄金水大盡盃
初編二編
為永春水作
一寿斉国貞画
一雄斎国輝画一
新
板
板
児雷也豪傑双六
右は草紙之侭を初編ゟ廿編
までのうち画組のよろしき所を
あつめ双六に仕立申候間御求奉願候
其学湖月双六
あまねく世に行れたる
源氏絵尊しの双六なり
仮名
反古
一休草紙
三編四編五編
柳六亭種真作
一雄多国輝画
芝神明前
甘泉堂板
柳下亭種員作
一雄斎国輝画
下
児雷之家傑譚
㐧廿一編下冊
柳下て種欠作
一一焼富国輝画
するか路や尤湯も茶の匂ひはせを
四十二
三
ことばのごとくやへがすみをあやまちなくたすく
べきてだてのあらばせさせよかしトつたふるめい
にげんばのじようふたゝびじらいやにうち
むかひ〽すでにたいしゆのげんめいありかの
おんたかにへつでうなくすくふべきしゆだん
あらばとく〳〵はからひさむらへかしかつ又
ごへんはいかなるものにてこのあだりには
はいくわいするぞとたづねとふことばに
いき〽わが身のすじようをつぐることは
のちになすともおそかるまじまづさし
あたつてこずゑにもだゆるたかをすくふを
さきにせんにいひつゝあたりを
みかへりてきんじゆのぶしのたづ
さへしゆみ矢をしばしとこひ
うけて時あきがかたにむかひ
もくれいなしつゝたちあがればくらん
どげんばはそうほうにめくはせ
なしてつたふるげぢにあたりに
つひゐししよさむらひしゆ
くんの四方ほうをしゆごしつゝ
そのなすよしをうかゞひけり
じらいやはこひえたるゆみ矢をひだりに
たづきへつみぎの手をさしかざしはるかの
このまをみあぐればかのやへがすみはまづがえに
つながれしまゝます〳〵あせりみぎにひだりに
もだへとぶありさまをとつくとみとめ矢ごろを
はかりてゆみに矢つがひきり〳〵〳〵ひきつぎへ
二の巻ゟつゞき〽そもかれはなにものなるか
救ふ
一白ノ七十一文ツヽ
つゞきしぼりねらひをさだ
つぎししぼりねらひをさだ
めてひようどいるにつるおと
たかくなりひゞきその矢は
たゞちにとびいたりかのまつ
がえにまとふたるあしなは
をふつゝといきり矢は
なほはるかかなたにはし
ればたかはみるさへうれし
げにこなたをさしておと
しきつときあきが
さしいだすこぶしに
などの左ゟあらばとうけにあしをとゞむまじきや
うけ玉はれとのおほせなりつきては貴好守が姓名
儲しゆめしよくるしからずはつげ玉へといとねんごろ
にたづぬるにぞこなたもます〳〵ことばを
ひくゝし〽おほぜにつきていかめしく
なのり申はをこなれどもちゝは
きうしうひごのくにうど
身はをさなきより
はくめいにてほつこく
の地にてひとゝなりし
をがたしうま
そのまゝとゞまればさい
ぜんよりかたづをのみ
つゝそんぶつゝなせし
めん〳〵はわれをわす
れてこゑをあげいた
りやいたりとほめしようし
ぬいよのすけはよろこ
びにたえずやへがす
みをたかかびの手に
わたしつゝぐらんどを
あはたゞしくさしまねぎ
〽われさいぜんよりひそか
にかれがたちふるまひに
とひたごろう〳〵の士しにもあ
よぶ名もなき
ものにさむらふ
なりとつぐる
をきゝて
左の中へ
山をつくるによのつねのものに
あらずとくとすじようを
ひろゆきと
らばそのろくはのぞみにまかせ
四左の中ゟ一に
とゞろくじらいやなりと
しるものかちさてはと
ばかりわれも〳〵と
ひざをすめて
かほうち
まもりぬじら
いやはなほ
ふたゝびいふ
ようごとさ
らにかたけ
なきは
いさみの
はたらき
なしゝを
ぶんにすぎ
たるごしようび
ありてめし
かゝへんずたいしや
のごぢよら世に
ありがたきこと
ながちとしごろ
心にねがひあるゆゑ
かくのごとくたびよりたびに
日をふるものにさむらへばしくわんの
ぎは尊意にまかせずこのこと
きは万意□にまかせずといと
よしなにごんじようあれといん
ぎんにのぶるにぞときあき
なりこのぎを
なんぢにゆだ
ぬべしはからへ
かしトめいばゆ
かしめいずる
めしかゝへんとおもふ
にぞさだかつ
いざいにりよう
じようなしふたく
びじらいやがそば
にすみて〽これは
とうごくのくにのかみ
どのごやうりようあらせ
られんためとのみほの
をちこちをたち
もとほらせ玉ふ
にてかく申それ
がしはかずな
らねどもろうゆ
いま川いよのすけ時あき
□□□□□□□□□□□□□
●しよくのいちにん
あら川くらんどきだかつ
なりあつはれごへんがしや
ひつしをすくひ申されしをしゆくんも
ほとんどかんじ玉ひもしも仕官恩の
じゆつによりごひそうのあんたかの
のぞみなどにてしよこくをめぐるものにも
いよの
すけをはじめと
なしてげんばのじよう
くらんどそのよの
めん〳〵もかねて日下へ
それとつぶさにきゝ〽さては
かねてほつとくにとろへ
ぶそうのえいやうありに
このあたりまでいひもて
はやせるじらいやにて
ありつわかその
一識量づきりはとく
よりしようちす
よしやいかほど
すゝむるとも
人の臣心とは
なるまじければ
そのことは
おもひ
し
たゆべし
さはいひ
ながらかく
までに世に
まれなる
すぐれびと
のわが
りうこと
きたれると
そのまゝに
いなさんと
いかにしせも
ほんいなうじや
てしばしは一つざへし
児庸也廿一編
つゞきとうりうなし心ばかりの
あてなしをうけ候へとたじなく
いふにぞ〽かたじけなきおん
おほせこのうへはいかでいはい
申さんさりながらそれがし
いまがたこのみほにちやく
せんせしのみとうしよはとり
わけめいしよきうちもおほし
とかねてうけ玉はれば心しづ
かにいちらんせしうへやがて
みたちにさんじよう
せんとこたふるにとき
あきはしいてもこれ
をどう〳〵せんおもび
みゆるをだいどうじ
けんばのじようすみ
やどりをこはんも
なか〳〵にわづらはしき
かぎりなれば夜と
とも月をながめ
ながらこよひはまつ
のしたふしせんげに
しかなりこむねに
とひはらにこたへ
てせおふたる
□□□
いで〽このうへははや
いにまかせ玉ふも又
くにのまろうどその
ちそうのひとつにさむらはめ
ゆるやかにこゝかしこみをはりしらへ
かならずしもやかたに
きたり玉へかし小そのめて
なしにたれかれのきんしんを
そへんとするをもじらいやいかたく
したいしたゞいちにんにて心のまゝに
覚ふつするこそのぞみなれとひた
すらにとゞむるにぞさまでにはとて
「公中ゟつみをやがて
ときほどきしきがは
とりいでうへにざしこしに
つけたるかれいひのふくろと
水をたゝへたるひさことを
水をたへたるいきごとを
とりいだししたゝめをはり
てそばなるいはほに
ひぢよぜかげ
て左へし
かの元のしま
にありしことども
おもひいづれば
かの元のしま
かまくら
九
今川伊豫助
時秋府中の
舘に
帰路図
するにぞふたゝびいはほにこし
しげになくむらちどり初
それさへやみぬかくてときあきは
きくわんをうながし西をさしてかへり
やけばじらいやはあとをみおくり
つゝさあらばわれもたちさるべしと
身をおこさんとたりしにこはいかに
いつにかはりていたくくたびれし
おもひしてあしいとおもきこゝち
うちかけ心をしづめてみ
めぐらせばいまゝでおほく
人ありしのちゆゑなほさら
しづかさまさり夕風いさゝ
かふきおこりありそに
うちよるなみのおとわび
夏しめのゆふべになんなれ
どもなにとやらん
あはれをもよほすなか
だちとなるごとくにお
ぼへ日ははやいつかしづみ
はて月うなばらにうか
みたゞよひひるのそしき
にことなりて又さらに
ながめをませばその
ありさまのみすゞし
がたくてひとりごちつゝ
いふようはこゝをさりて
にてたすけしまゝいもと
お六にあづけおきし
〽おはなはいまにかしこに
ありや又しなのぢより
半七のもどりていへの
わざはひをきゝもしつるか
さるにてもにくむべきは
どび六なりとほからぜして
ひつとらへ二人にあだを
うたせんなどにくすゑを
さへおもふうちたつとは
なしにはるの夜のいと
みぢかくて清見寺もよみの
つぎへ
此所にて
一寸奉申上候
をみなへしごしきのせきだい
女郎花五色石台
右は第四編迄曲亭は翁著述五編ゟ
ことへ目ははやいつかしづみ右は第四編迄曲亭は羽著述五編ゟ
柳下亭種員かきつぎ子ノ年早春
出版仕べき処作者所労にて聊
延引子八月上旬よりひきつゞき生
滞なく売いだし申候間相かはらず
ありさまのみすゞし滞なく売いだし申候間相かはらず
御もとめごいちらんのほど奉願上候
同板元甘泉堂
しづがやに
良富也十一郎
つゞきしかねうみづらにひゞくを
きけばはやこゝのつの
かずをつげ
月は今左へ
羽衣松
左の上に
あたりに
ちかづき
じらはやが
さまを
とみこう
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
〽きみは
わらは
右ゟ
ぎやいづくともなく
さえわたり
ものさびしきこと
かぎりなし時にふし
〽おとづれはまつにことふ
うらかぜのおちば
ころものそでそへて
トこゑしほらしくうたふ
ものありじらいやみ
をそばだてゝあら心えぬ
ことのありそもなにものにて
真夜中級がごろこの
あたりへはきたりしにやと
みかへればかしこなるはご
ろものまつのこくげより
たちいづる人のあり
一月あかりにすかし
みればとしいとわかき
しづのめの世におひし
かごのうちにはまつの
おちばをおぼくもりいれ
おちをおほしく
中ゟ
ひだりの手にはくまでを
とてかゝるしよい
たづさへなほもしよう
がをうたひつゝおのれが
はするならめさもあ
らばなほおもしろしいでや
らばなほおもしろしいでや
こよひのとぎぐさに一トなにそじらいや心に
ぶりしてくれんずと〽キヨおとめおもふよういまはす
ものとはんおことはなにゆゑでにうしみつちかきに
かゝる夜ぶかにこのあたりへはかゝるをとめのたゞ此と
きたりしぞやよしそのことはともこゝにきたらんいこれなし
かくもさのみいそがぬものならばさつするところきつね
たぬきのわれをばし
しばらくこゝにいこはずやといひかくたぬきのわれをば
ればしづのめもうちゑみながらや下へ
たぶらかさん
がひを
とく
のうち
を三丁
かし
ことばに
だいたん
めぐり
こゝを
めぐり
しゆぐのつぎへ
つゞきくわいをみる
といへどもなんぢがごとき
いちごんにおもふところを
つらぬきさつするふしぎの
ものにであふことなしすみや
かにまことをつげほんたいを
あらはすべしさなくばその
ばをえこそさらせじ
いかに〳〵トつめよせながら
しのびのつばもとくつろ
ぐればおとめはなほ
さらおそ
るゝいろ
やく
十一二
どかりに
はべれどわらはにつぐべきこと
あればそのよしをきゝしうへ
あればそのよしをきゝしうへ
おんうたがひをとかせ玉へいか
まことのひとならじけふひるのまに
いま川どのゝひそうのたかのあやまちて
あしなはをわがこずゑにまとへば
それをたすけんためにとていく
とせふりしこの身さへのがれがた
なきりようしゆのいきほひはかなく
おのゝはにかゝりすでにくちなんぱかり
にもきみがおほせのとほりわらはゝ
なりしをおもひがけなききみがなさけに
たかもたすかりわらはさへまつたきことを
えたりしかれしさよろこびものべかつは又
それが毛くひにきみがためになるべき
ことをつげんとてかりにかたちを
あらはせりさればよひに
この所をさり玉ふ
ころとゞめしも
わらはがわざに
はべるぞかしつ
ぐるいち〳〵心に
てつしじらいや
中ゟ
おもてをやはらげて
きみこの
おことがことばいはしくにて
ところをしり
おほかたはわれもすゐ
ぞき玉はゞおなしくに
ふちゆうのゑきなるいろをかそれがしにつけん
まちにしばしあそび玉へ
さある時にはとしごろのだいとはれておとめは
さある時にはとしごろのだい
ぐわんをはたすべきたよりを
たしかにえ玉ひなんされどもいふようは〽のちを
それよりなほいせんにあやふきかたるは天城を
にのぞみ玉ふもふたゝびこたびもらすのおそれ
にのぞみ玉ふもふたゝびこたび
におよぶべきがそのやくなんはたちまなきにてはべ
ちとけなほさいはひをえ玉ふのみからねども再生
たえてひさしきわが子にひとしきかた
にもふしぎにあひ玉はんなほこのほか
さつせりしてまたなに
をかそれがしにつげん
かたちをあらため
いふようは〽のちを
かたるは天城既を
もらすのおそれ
なきにてはべ
蕗のおんにかへ
そのよしをつげ
にもゆくすゑをつげきこえたく
らねども再生
まゐらせん
同同乙七一扁
左の上ゟおもへども
さまでに後輩法
はつゝしがたし
そのよの
きとが
かげ身
につき
そひて
たしか
にしゆ
まゐら
うたがひ
玉ひそと
これ
こずゑ
より
きと
かぜにつれ
おとしくる
いまゝで
ありづる
しづのめの
かたちは
そのまゝ
つぎへ
のゝききえうせて岩ねをあらふなみの
おとまつふく風のこゑばかりわづかにみゝ
にとゞまりけりかゝるふしぎにじらいやは
しばしがあひだぼうぜんたりしがこゝろの
うちにおもふようさいぜん今川時あき
が手がひのたかをたすけんためはごろ
の松をきらんとせしときわれかの
えだにまとひたる足なはをいきり
しゆゑそのことをとゞまりぬ
よりてつらく
ろんごうるに
いまきえ
うせしおとめ
こそかの松の
精咄などいふ
ものわれにむく
ひをつげんとて
かりにすがたをげんぜし
なるべしさればこそさいぜん
こゝをたちさらんとせしときに
ふしぎにも身のうちなへ
うごくべきこゝろのなかりしも
われをしばしとゞめんとて
われをしばしとゞめんとて
つうりきをもてせしこと
ならんかまことに身者
死じのものといへども
〽おんをしることかくのこと
ましてや人の身に入下へ
〽三の巻ゟつきのぞきさり
もちうちどのゝおんぎに
むくはんさいはひなるかな
けふはからずとうごく
のりようしゆたる
一今川しやう〳〵に
あひみしとき
そのようすを
ひそかにみ
しに
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
ぜんしうがふぎに
くみせんやからとみえね
ばこれより府中號に▼下
卯乙巳乙七一編
からずくわんれいあしかゞもち氏
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
くわんれいあしかゞもち氏
あそんわがあしきおこなひを
あらため善心財に帰きし
たるゆゑうらふじたいぢの
ことをもてわれにゆだね
玉ひしは世にかたじけ
なきおんといふべし
いかで
ひを
せで
やかは
やまんよりてこの
ほどかまくらに
ありつるあひだに
やうすをみるに
しつけんたるいぬ
かけぜんしう
すでに
しやう
かを
かた
むけん
けつこうと
みきはめたれば
そのわざはひを
そのわざはひを
四の巻へつゞく
左の上ゟ
たち
こえて
ひそ
かに
あき
しやう〳〵
にやれ
らのことを
かたらん
ものと思ひとつ
にとひこたへ
とかくなすまに
みちか夜のはや
あけちかくて
あけちかくて
よこくもたなびき
日はうみづらに
さしのほりねぐらはなるゝ
をからすは南をさして
とびゆくにぞわれも
たちさる木下蔭峠町
折戸□清水堂の
あたりをへてかいどうの
かたへおもむきそり
〇じらいやはみほがさきにて
あやしのおとめがしめしをし
えてよりまづ府中のつぎへ
十六
つき城下かにいたりこゝにしばらくたりこゝにしばらくた
やどりなしある夜ひそかにあら川くらんが
きだかつがやしきにおもむきしか〳〵とい
いるゝにくらんどはかくときゝとりあへ
しらいやをおくにしようじてたいめん
なしすぎし日のことなどいひいであり
さつをはりしそのゝちにじらいやべつに
こゑをひそめて〽それがしこのほど
かまくらにいさゝかとうりういたせ
うちその地のさまをうかゞ
しにうへすぎ入道せんしうが
おこなひしば〳〵心えがたし
そのゆゑはしか〳〵なりと
はたもりだいぜんがことのよう
すかつ又たけのしたみち
までいぬうけがけらい
田ごえがん六おひきたつ
てそれがしをしはんに
丸
なりしがせんしう
が心あしきを
□□□□□□□
しるゆゑその
むねにしたがは
ぎるをのちの
うれひとおもひ
けんしうねき
ふかくもがん六
らおのれが
せんとのしよもう
あとをなほ
したひさつ
た山にて
しか〳〵の
ことあがしその
のちにくきざき
のはまにいそ
太夫がしよう
がいのさまは
かよう〳〵とゆ
らましをつね
きこえもし
ぜんしうのかま
くちにむほんの
はたをひるがへさば
おんやかたにはいかゞ
なるみこゝろにてまし
ますやととふにくらんど
こたへていふようわがきみ
かねてぜんしうのさまこゝろ
えずおぼし玉へとむほんの
いろをあらはさねばこれを
よしをみ玉ふなりいまにもいぬかけ
入道がきやくいのようすきはまらば
ぐんせいをかまくらにむけてこれをうたん
のみこゝろなりとつぐるをきゝてよろこびに
たえず〽おのれとてもくわんれいけに
うたんにたよりをえずそのなす
ヨレ百七七一扁
五中ゟほろほすべしかつ又かひの郷七ツうしたる
〽うらふじさゑもんてるかげをうつべきこの
御教書院めをえつれど時いたらねば
これまでは心入らずもゑんにんいたせり
そのたよりをえんためにとうちにしばら
くとうりかいたせどそれすらわが名を
つゝむことゆゑはじようないにきこゆるとも
いさゝかのおんに
あては玉はる
こともごむ
ようぎり
これらの
よしを
ばんじよう
せんとて
こよひ
ひそかに
まゐりし
なりと
□□□□□□□
さしをうけたる身なれば
さるときはさき手にくは
いさいに
のべつその
ほかにもなほ
みつだんに
およびてのち
じらいやは
わかれをつけ
おのがしゆくしよに
たちもどりぬ
はりかの入道
□□□□□□□□□□□□□
かしこをさしておもむきけり
○そのころふちゆうみろく
つぎのゑときするがのくに
まちにあさゞはやのきし
やといふ所ありこの
川といふぜんせいのつぎへし
一府中務の北に芦久保
地のたとびといちえんに
茶をらゑてなりはび
となす又おなしたとの
うちなる法明寺経助
といへるもにくわんぜおん
をあんちするあり
このほんぞんはその
むかし行基が
ほさつのつくり玉ふ
みほとけなりとて
をちこちびとのとう
とみてあゆみを
はこべりころしも
うづきすゑつかた
じらいやふちゆうの
やどりにありてそれらの
ことをつたへきゝさらばかの
あしくぼにいたりくわん
おんへもさんけいなし
つみのさまをもみんあのと
いとうらかなる日をさいはひ
〽つぎあそびあり
〽このほどさがみの
卿士なりとて
山畑偽蔵
ぎそきとその
名をよび
ふちゆうの
ゑきに
とう
りう
する
もの
この
二、
左へ
あればきし川をともなふてくわん
又上の本ゟいさゝかゑんりよのようじも
おんどうまでさきへゆきや
はやく〳〵トおひやるまに
くだんのひきやくはあたり
みまはし〽あにぎみうら
ふじてるかげさまひそかに
おぼせこされましたは
かねてよりくろこまの
さん
さいを
◑左へ
右衛門
ふかくこひしば〳〵
かよへどかのをのこ
がむくつけきそいたゝ
きらひさらになびく
ことなければかれはます〳〵
おもひに
右の中ゟしうかゞふときく
「手中の左ゟ「ふちゆうのまちに
このほどはとうりうするとの
浦冨士嶽五郎
山畑偽蔵と
たしかなしらせ
さはいへ
さはいへ
なうての
じらいやめ
よういこ
はからば
雁名する
しそんじ
がち
いさいの
ようすは
へんじに
した
ため
その
ほう
に
わたす
なんじは
たきへ
ゆくに
四郎
それがしがかへりを
まてはやとく〳〵ト
おひいなしわが身は
たえ
じらいやといへるくせ
かね
いかに
もして
こゝろに
ものするがぢをはい
くわいなすとのうはさ
によつてそのほうにいひ
つけかのものをうたせん
かなひ
ためさしこしおくにいま
なびけんものとさま〳〵
くほろし
くふろしある日きし川
そのよのものおほぜいを
ひきつれてみろくまち
より二里にあまるかのあし
くぼのくわんおんにもうで
おくにもとよりきうのごようこりよ
しゆくへまゐりしところこのあたりへの
ごゆさんとうけ玉はつてすぐさまこれへ
おあとをおふてまゐりましたみつじの
ごじようはすなはちこれにといひかゝるを
うちそして〽みなのものわしはこゝに入右の中へ
ちやつみをもけんぶつさせんと
ちやつみをもけんぶつさせんと
あさとくよりさゝえをとゝのへ
おほくめかごにきし川はじめ
しんぞうかむろをうちのせて
しくしたゝめあり
とのおほせいざ
たいこまつしやにはやしたてられ
やがてかしこへおもむきて茶園さん
のあたりをけんぶつするをりからひき
やくとみゆるをのこのふちやうのかたより
いつきせききかゝりしがぎぞうをみと
めて〽わかだんなこれにござりますか
においていかにとのさた
をもなさすかれは
いよ〳〵するがにあり
やげろうにまゐり
うけ玉はりきたれ
よとのきびしき
おことばそのよのことは
このごじようにくは
ませとさしだす
あげよみをはつてふと
ぬなをよびこのあたりにとうりう
なしいぬをいれてきやつがありかを
さま〴〵とかぎださせしに
おうけとりくださり
じようをねにとり
ころにしつかとをさめしもべ
にむかひ〽いかにもあにきの
いひこすとほりじらいやめを
ねらふためうらふしたけ五郎と
いふ名をつゝみ山畑ぎ蔵とあら
むくるあしくぼの
くわんおんどうへと
くわんおんどうへと
いそぎやきぬ
これより一丁おいて
つぎのゑとき
法明七日
かじの
みとう
Q
元は
さを
のう
ござしき
ならべ
あたりに
さゝえとり
ちらしたい
げいもしつくして
さけたけなはなる
えひまぎれ
たけ五郎は
こはだかにしこ
きし川つぎへ
わかずこのほどからかよひつむるやまはた
ぎ蔵ざしきばかりのおもはくに
つひにいちどおびひもとかぬはほかに
そなたがしんていたつるをとこが
あつてかたゞしまたそれがしが
心にいらぬかけふはぜひとも
そのへんじをきかねば
ならぬとめにかど
つゞきよく〳〵ふかくおもへばこそ夜よを日に
たてとひ
かゝるを
きし川は
わきへ
そらして
そらして
うちわら
うちわら
ひ〽おび
ひも
とろ
ぬを
その
ように
わたしに
たづねさしやんす
よりおまへの心に
とはしやんせととうざ
しのぎのいひくろめを
こなたはそのまゝまうけ
にして〽なにゆゑに
上ゟ〽とはまたなんでこの
ぎ蔵が心のわからぬその
わけは〽サアそのわけはさいぜんも
おくにもとからひきやくの
しやうがもつて
みえたあのじよう
おほかた図下へし
囚中ゟざいしよの
おないぎさんかいひ
かはしたをなごしや
からはやうもどつて
ござんせとよびに
おこしたおふみで
あろうそれを
わたしに
かくさ
岸川がこゝに
児雷也を
とけぬが
なといつすん
のがれの
ひぞりごと
なれし
にたづぬることが
あらうこりや
わかつた四の五のと
ことありげにいひまぎ
らせこのばをのがるゝ
心であらうとことも
だしかなことばをきかぬ
うちはいつかなこゝは
たゝせぬととひつめ
られてきし川が
さしつまりしが
さすがはそれ
このぎ蔵がむね
しやさいぜん
きたりし
1000
ひきやくのこと
ぶしじやいひだすからは
こゝろにふつと
おもひいで
〽そうまでに
とはさんす
りやうち
あげて
いひやん
しよわたしが
心のとけぬわけ
はおまへのむねがし
わからぬゆゑ右の中へし
己官巳七一編
みそむる
ことは廿二編に
くはしく
わかる
てくだのくち
ぐるまに
いひまは
されて
こなたは
きつ
これは
ぶかひ
つぎへ
一序冒せう
⑦
⑨
つゞきくわんおんどうへもうでんとて
こゝにきかゝるあしもとにいづく
よりかはおちゝる
しよじようなに心
なく手にとり
あげ〽うち
ふじたけ
三十八
う
てるかけ
同
風俗浅間嶽初編二編
柳凋亭種久抄録
一雄齋田輝画一
右両種とも種員校合のさうし
當丑年早春出板仕ゟ
浄書
青洲
フムト
こゝろに
一トし
あん
てはやく
じよう
をくわい
ちやうなし
そのまゝ
こかげへ
たちさりけり
前後二編
前後二輪
よみ切
忠孝いろは亀鑑
柳昇亭種蔭抄録
錦朝楼芳虎画
種員作國輝画
新
刃
癸
六
永
嘉
廿一編ゟ柳下亭種員作
兒雷也豪傑譚
廿五編迄一雄斎国輝画
初編ゟ
十編迄
新編金瓶梅
大尾
曲亭馬琴作
一陽斎豊国画
笠亭仙果作
今業平昔の面影
六編
七編
一猛斉芳席画
緑亭川斎作
祥端白菊物語
五編
六編
歌川芳虎画
小女郎蜘蛛怨草環
初編より
大尾
三筋迄
曲亭馬琴作
一勇斉国芳画
小屋市兵衛版
芝神明前甘泉堂和泉屋市兵衛版
□□□
りうか亭たね員つたる
いちゆう円くに輝ゑるて
町西吉開画
嘉永癸丑
柳下亭種員作
八兒雷也豪傑譚第廿二編上冊
正月開版
一雄齋國輝画
甘泉堂梓
第十九日上野村長六年七月廿九日本郷
諸国清朝康熙二十六年の春百化坊の雑戯に演義三国志を翻案して
千里柳塘偃月刀を作り水滸伝を翻案して千字文西湖柳をつく
りしより那両書の世に行はるゝ事。一段をませりといふ此書も又当女
秋戯場に表題は聊不更ども漸ぬ毛錐の河竹が一節勝れし換
案様に児雷也の題号空からず高評都鄙に鳴轟看官群集
をなしゝより策冊の売嵩倍せりとぞ抑是は甘泉堂が揺錢な
樹と刊行東西一叚實入のよしときゝ編述者の予さへ悦喜にたえ所
ねばなほさら出精前年より増て編数多く出版ことを
舒詞に交文て各位に告たてまつるなり
嘉永六年正月
右ノ者ヲ有之候事ニテモ多キナキコトモノモノナキヤト云ウ
児雷也
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
城
傾城きらが
御城岸川
賊長大蛇丸
同三月一日本所以下
白ノ雷七十一組
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
一一、、、、、、〇〇、〇、、、、、、、〇
勇婦
綱手
漁夫三保七
実は
太郎吾
縮脚
我良八
十一日
高砂
勇見之助
義任
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
所□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
俳諧
形見草
寛文十年刊行
雛屋立圃追善
内の後たれ
瀬ぶみせん
一ながれ
竹井
峯利
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
□□□□□□□
□□□□□□□□□
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
申上しんずに
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
同年
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
下に十十丁目にて
杜戸浜之助
沙門といり
清心法師
とよぶ
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
第一書刊二編
廿二へんよみはじめ
ゑりがみとつてひきたほし
たいこのをどりぢ
ひぎおしかけてうごかせず
さわぎうたき
ひきたつるさみ
〽ヤイおほがたりのぬす人め
おいじけたうぬが目にも
せんはよそにきゝ
さへおもしろく
こによりくる
主すれねばこそにげだし
たかいまさらべいになち
まろうどはいか
なゑようの
ずともわれがこゝろに
みろくまち
おぼへがあろうが
にかいのほかげ
あんまりごうが
あかけれど
そことはをぐら
きよびやみ
にしかもさ内
のあまあがり
さなへの小田は
になきたづる
かはづのこゑの
なかたんぼぬか
にえかへれば
いつへんこゝで
そうざら
むみを
ほちつて
よくき
けよおれ
はかまくら
ゆきの下
るむあぜのほ
そみちをにし
ひがしよりき
からしふたりの
をとこがすれ
あいきま
すかし
にこのとし
ごろすまひ
してまづしい
ものにかねかすなり
ひまたそのほかにたゞとるか
くはでおこすといふようなみかけ
た山ごとそうばことわりのよい
きけばなにゝかぎらずもと
がねかしだしあまたのり
しねん
きのみぢかい
むにてめ百両
おあづけ
なされたら
左の下へ
三丁目
がら八
駿州
駿州
府中
弥勒
街の
堤
八町
一
そくをとりあぐるにいかな
すゝどいあひてゝもいつたん
それが手におちたらほか
へはやらぬといふことからたれ
がつけたあだなやらならく
とよばるゝこのそこ六その
▼おれをまん大とはる百両と
マアおれをまんまとはめ百両と
いふたいきんをかたつてにげた
そのわけはわれがむすめのァ〳〵
きし川大いそにつとめてゐた
ころぞつこんおれがほれぬい
てかよひつめてもいかなこと
ふつて〳〵ふりつけるはらは
ふつて〳〵ふりつけるはらは
たてどもせんかたなくどう
ぞ手にいるくふうをと
さまぐしあんするうちに
人がつげたわれが身のうへ
はこねでまへのしゆく〳〵を
くもすげしてのうき世わた
らきし川めがおやといふ
ことをふつときいたゆゑおの
れをだきこみかひつけて
すゝめさせたらおやのいふ
ことはまだしもきこうかとよひ
よせてそうだんすればやす
うけあひにぐつとのみこみ
つとめをさせておけばこそわが
まゝもいひしだいおやのことばも
もちゐませねどさいはひ
右ゟしてゝおやの
たてどもせんかたなくどうわたくしが身うけ
ぞ手にいるくふうをとするとおやかたをいひ
さま〴〵しあんするうちにこしらへてかけあひつけ
なにがなしにあいつて
ひきとりすぐさまあな
たへさしあげませうおやどへ
おつれなされたうへではたとへ
なにと申そうともそれこそ
ごじやうおこゝろまかせこれがこひ
ちのちかみちとうまくまはしたくち
ぐるまにさすがのおれもふはとのり
いかさま手がるい身うけのしようと
百両われにわたしたいちはまてどくら
せどおとづれなしふしぎなことゝ大いそへ
でかけてきけばきし川はてゝおやがたてがね
してどれへかつれていたとのうはさつぎへ
兒官也七二編
引聞せ九二級
つゞき
くりしまいに
まいかそれ
にきを
一の巻ゟつぎ
ずつし
とりおのれも
するがに
ゐるとのよう
すきくとその
まゝふちゆうへ
きてみればうは
さにちがひなく
きし川めは
あさゞはやに
つとめてゐれど
くはしたが百年めびん
しよへいつしよにこいと
手ざしもなちねば
なんでもわれをたづねだしその
うへでしようもあらうと
このあひだからとうりう
してうぬがありか
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
をさがしてゐたにでつ
ぼうゆるきももう
させぬサアだいくわん
うでねぢあげて
ひきたつるはら
たちまぎれ
のやぶぢから
あらそひかねて
から八は身もしほ〳〵
となげくびし〽ようす
つげ
ねばそのよう
におこちつしや
るはみなもつ
とも身のいひわ
とも身のいひわ
けの一とほり
めんどうながら
きいて下されいか
にもこなたに百両
のかねあづかつた
ときまではたし
かにつれてゆく心
きておほいそのくるし
わにやきおやかたに
かけあひつけ
同一十一軒
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
ろくまちへ
めねんきも
いぜんにばい
まして身のしろ
こんも二の巻へつゞ
中ゟ
まんま
とおまへ
から
かねあづ
けそはなし
これから
すゞに
そこ六さま
のところへ
つれて
のじやと
いひきかせ
たらおまへ
のまへでは
ちといひ
にくいこと
ながら
きし川めは
だいぶしよ
うちたつ
てとつぎへ
兒雷也廿二編
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
いふた
らいきては
ゐぬとくる
わ
そだち
のわがまゝ
き□
どう
すゝめ又
入てもとく
しんせねば
よんどころ
なくつれてきて
にどのつとめの
みろくまち
みのしろきんの
うちをわけあつ
かつた百両をかへす
ろでかまくら
へやこうと
おもふたその
よびからにはかの
びようきでなやみふ
こゝろにもなく日はすぐ
せどかねはそのまゝ
たしかなところへ
あづけて
あれば
からすぐにつれ
だつていて手わたししよう
おそうなつたはこのしぎゆゑわる
うおもふてくださるなとつぐるを
きいてそこ六もよう〳〵ことばし
をやはらけて〽そのいふことがじつ
ならばサアあんないしていれて
ゆけとみらへしかひなつきはな
せば〽としにもはぢずなにが
さていつはりをいひましよう
たていをはりをいひましよう
いつしよにござれとさきに
たちふたあしみあやみ
しが一ツントのつけにそりかへ
りくるしむようすにうち
おどろき〽なにとせしぞと
かいほうすれば〽このほど
こつちやみしかつけのやまひよう〳〵
おこたりうれにやと
おもひ
そこ六
らを
左の中ゟ
しよう
にも
くすり
にもこのは
らなかでは
しよ
うも
おれにおは
右の下へ
我
□なで
にくれ
〽はて
をり
わやう
おこつた
びようつ
加
いよ
うじ
右ゟ
せをさし
むくれば
とかたに
とりつき
うちふれ
そのまゝせな
にしつかと
おこばし
くらき
あぜ
一同二冊
つゞきあゆむうちに
がら八はおはれながらこし
につけたる手ぬぐひひそかに
さぐりとりうしろのかたよりそこ六が
くびに手ばやくうちかくればこなたは
おどろきおひしまゝなげいださんと
身をあせるをがら八ひらりととんて
おりちからまかせにしめつくれば
なにをかつねんそれ
がしはかびのくに
▼門ゟありありあふ石にこし
うちかけあたりみまい
こゑうちひそめて
くろ七升の
ごうしうふふ
さゑもんの
おとゝにて
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
だけ五郎と
よばるゝもの
なりかねて
より世に
うはさある
じらいやと
いへるやつくわん
れいけのめい
をかりわがあに
をうちほろ
ぼしくろ
こまのさんさい
さへうばひ
とらんづ
ふうぶん
あり
きやつ
このほど
ませかまくら
あたりをはいくわ
さつはり
ふるゐのなかを身の
見てとはちようど名によふ
ならくのぞこ六おもへばみじめ
な身のはてとちようろう
なしつゝさらんとするとき
とくよりこかげにたちかく
れようすきゝしるものあり
けんさしあしゝてうかゞひ
より〽人ごろしのだいざい
にんもくだいしよへひつた
てゆくとおびぎはとつて
ひきとむればこなたは
びつくりおどろきしが
ちからをきはめてふり
はらひはしるをふた
たびさゝへつゝしばし
があひだいどみしが
〽がら八とやらね
なみはみたたのみ
たきことあればきづ
かひいたさず
手足をもがきくるしみしがつひに
そのまゝいきたへけりにつたり
そのまゝいきたへけりにつたり
わらふてそこ六がくわいちやう
きぐりかみいればひとり
石をしがいにくうそへ
どんぶりしづむる
田中の井手につく
どろをうちはらひ
あたりみまはし
ひとりごと〽むす
めにほれたを
さいはびにきし
川をゑばにして
われをかたつた百両
でおほいそをひきいだし
このふちやうへつれてきて
しかへもばいまし二百両いふよし
そのかねさへもおれ
もつてはみつこには
とちりうしなひなにみなたはなほ
がなしごとくしあんさら身がまへなし
たら〳〵とほりかゝつてゆだんせず〽わりや
た中たんぼあいにく
われにでつくはせにそうはぬかすと思ひ
われにでつくはせ
いびわけなさのかくれば〽がてんのゆかぬは
うそ八百志よう
うそ八百文ようどうらなりそのわけ
ことつきたしあぢりよ
うじあとはちやめ
ずにこれせ
人なき野にゆき下へ
をかけられ
こなたはなほ
きけとことば
さら身がまへなし
てゆだんせず〽わりや
ゑにものでなにゆゑ
あらりよとくとはなすべしころたへ
とくとはなすべしこなたへ
こよとひきつれてなほさら
いなしゝがかしこを
たちいでとうかい
どうをゆらねき
なすよたし
かにつくる
たのありて
あささゑもん
それがらに
このするがち
をたちもと
ほりころ
をつけて
をがた
ならも
たてをめぐちし
うちとれよと
うちとれよと
さしがをうけて
さがみのくに
厚木あつのさと
の郷ざむらひ
山はたぎ花と
申上り名を
やうの
しゆくに
いつこやより
やどりをもと
めみろくまち
は人のつぎへし
号雷せ廿二編
つゞき
いりこ
むとこ
ろゆゑ
じちい
やめを
みいださ
ん手がゝ
りもやと
たちいり
しにふと
あさ
さは
やの
がたにこゝろまよひ
かよひつむれど
いかなことぬるゝ
はさておきつゆ
ほとのなさけも
われには
きし川がやさしきす
かけざれば
こゝろをこがすそのうち
にこのほどよりかれが
もとへ夜ごとにかよふ
まろうどに
両田姉甚三郎とか
よぶものありとうごく
がたのろうにんと
きこのものにはいふよしなれども
はなしのようすがてんゆかねば
いかにもしてそやつ
をたしかにみとめたくおもふ四左へ
此画は浦冨士嶽五郎が
代良八にものがたりの
図にて児雷也が
体をうかふ
所なり
一年よ
おころかしこゝろみたる
にとしにはにげなくすべ
れしぢうち身のこなし
しぶときこゝろも
たのめしくなにこそ
われにかとうど
なしきやつに
してくれなば
ほうびのかねはのぞみ
にまかせんふたつには
またかのきし川いま
たちぎけばそのほうが
むすめとかいふようす
むすめとかいふようす
おやのいこうにいひおどし
それがしが手にいれなば
四右ゟ
ゆゑつけつまはしつこのほどようく
みろくまちのおほもんにてくるわへいる
ときみとめしにかねてきよるじらい
やがおもざしにふごうすればまさしく
それにうたがひなしまだそのうへにこむね
のわるきはきし川さへかやつめにたしか
におもひをはこぶようすさすれは
いよ〳〵われにはなびかずよしじらいやで
なきにもせにきしあたつたるこひやわち
なきにもせよきしあたつたるこひのあだ
しよせんいけてはおけぬやつそれゆゑ下へ
なひ
ゆきなに
ふそくなくくらさせん
だのみといふはこの
ふたつとくしんせよと
つぐればがらは
〽そうきくからには
わしもよくとくかね
にさへなれとなら
一トはたらきし
ましよしが
うはさにもいふ
じらいやめは
がまのじゆ
号聞此廿二編
つゞき
さだめし手ごわい
やつならんとはん
ぶんきかずたけ
五郎〽その事はか
ならずきづかひ
いたすなわがいへ
せんぞのころより
して一トふりの
めいけんをしよ
ぢなしやきばに
はくじやのかたち
あるゆゑうろ
こがたとその名
をよぶこのつる
ぎにふしぎあり
きたつかいづ
てなきたつかはづ
にざしつくるに
こゑをとゞめて
うばきえずさる
とくのあるたち
なればかはづのきごゆ
つをえしといふじら
いやがわざをくぢ
かんにはこれに
しかじとあに
さゑもんわれに
しばらくかしあた
しばらくかしあたへ
いまもたいしてこゝに
ありときいてがら八
さかく
くるわへまへいは
ひのごちそう
つれだち
をとぎ
をれて
みろく
まち
いそ
ぎける
こゝのゑとき
じらいやはみほ
がさきにて
古松ほうの
よこまをうち〽そこいふ
ものをもつてござれば
いかなまやうをつか
をうともたやすく
きやつをおつころし
ほうびのかねのその
うへにむすめがね
づるでらくいんきよ
みぎもひだりもよい
ことだちけもときし川
めはずつとまへかたほ
こくにゐたじぶんおや
しらずにもちつた
やつあらへばた
にんのいたなか
かはいゝな
ぞとはみ
ぢんも
〽もいずもしわがまゝをいひや〽そくざいしようちいなにもたくさん〽まだ上へる児番也い
おもはずもしわがまゝをいひ
つのらばむごいめみせてもおこゝ
ろにはたしかにわしがしたがはす
るときいてぞく〳〵そさこ
よりよろこびいさゝかなづら
かわしがしたりはせとつておけとふとふところさがつてやかやまうしだんふ
一トづみ
〽そくざのしようちいなに
せいのさとし
たることばに
まかせ
のゑ
そのくにゝ
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
ものゝごとくいで
わたせば
うけとりお
いたゞき〽こりや
ものゝとたで
たちてみろくまち
なるくるわにいりこと
いつしかあさゞばやの
きし川になじみを
かさねあめの夜め
かぜのゆふべもかよひ
これとばんしか
もたくざん〽まだ
そのほかになに
やかやまう
つむるにいみように
よべる児雷也いや
の雷心の一字を
ちにはたしかりしらししたあはすとつておけとふところさめつてやゑにまちだん
ずることもあれば
田下へ
同断
巴官也七二冊
つゞきするものなりと世の
人にはいひふらしぬにぎは
しきよひのすがたをうら
うへにふけてはいとゞもの
かぎのこゑちかくろう
かどのこゑちかくろう
かにときをうつ
ひようし本のほか
おともなき
あさゞはやの
おくにかい
さしきも
ひけしとこの
うちれんじを
もたゝ月よりもさし
こむしやくをきし川が
ひとりおさゆるなが
ぎせるくるしむさまに
じらいややふトめをさ
ましおきあがりまくらを
〽かたへにかいやりつゝ〽きし
川そなたはなにこそしてか
ちびようのしやくのおころ
てならさいばひこゝに
よいくすりがといひつゝ
かたへのかみいれよりくす
りのつゝみとりいだししん
ぞうかむろもとくにねづ
らんどれゆをくんでとたつを求
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
ぬしさんのしんせつに
してくださんすが
かへついしやまひの
おのふたね
種員作國輝画
嘉
六年二月十二年
六
永
子皿
春
新
雁
仮名
反古
一休草紙
柳下亭種員作流
一雄斎国輝画
三編より五編迄当春
無相違出板仕イ
威趨は一休の御母公孝貞ふかきおこなひとり禅師胎内にやどり給ふ
事且和田正澄が南帝の為に忠を尽す條の輩を説其余談は三編に
及びこゝに南て出生ましますより幼き頃の形容凡ならぬ事扨三編に
至ては江州堅田に宗純華叟の徒㐧となり給ふ抔を説四十五編迄引
つかいて当年よりいたし猶後の巻〻には高須のうかれ女地獄男達野嫡
修助乳の岡の一路居士か事抔を挙世に通例一休物語てはいたく。矢
て種々面白く耳なれざる話のみをつゞり合けり長編に催給はで
御一らんの上御高評奉願上候
板元敬白
芝神明前甘泉堂和泉屋市兵衛板
世話
児雷也
豪傑譚
第廿二編下冊
種魚化
国輝書
京店
□□□□□□□□
〽このねが〽きくだきんせと〽こそろにおち◑おなまでは世上にうはこの〽わがいみようはみようをなにゆゑき
ありけりけにうちなれぬけはやねとこといやしくしやさに
おもひありげにうちみやれ
ば〽がてんのゆかぬそなたの
此〽夕てんのゆかぬそなたのうちあけてとはそしようといはんとするを
おしとゞめ〽おとたかし
そぶりさませにわしをうち
せにわをうちりやなにを〽かくさおしとゞめ〽おと
人もやきかんふかく
むにはきだめしなにかしさいしやんすなぬしこそ
むにはきだめしなにうしきいしやんすなぬしこそ人もやきかんふかく
があろうそのわけきかしやしたしかあま□らん
つゝめる
とひかけられうちうるむみさんといはしやん
めをおしかくし〽なにゆゑずは人めを
とはぢん三さんいまさらいとふ
いとふ
それをとはずとも
おまへのむねにおぼへの
あるはづわたのこゝろ
をうたがふてふかいとう
すのあることなせうちあけ
の◑
上ゟわがいみようをなにゆゑさ
までくはしくしつたは〽アそのわけは
わたしはもとおほいそのくるわそだち
まだふりそ世のなかのちよる
茶屋やあけやのうはさにもさめ
ざや四郎三と名にたちしだてな
すがたをあどないきにいとしい
おかたとおもふてやるうちのちは
くるわへおいぜもならずうはさ
にはかのぬしはいま世のなかに
いひはやす
じらいやと
いふ人なりし
きいた
てはくださんせぬ
それをきか
おかほさへ
ねばきにかゝり
むねにつかへて
このくる
たえし
そのは
かこてば
こなたは
うはべ
ばかりは
かなき
うきとし
月もいつ
同七七二編
つぎへ
兒雷也鮫鞘四良三と変名
して大磯へ立入し
時の体
つゞきあしくぼの
ほうみようじちや
つみのは
たの
ゆきあ
ひに
たえて
ひさい
□□□□□□□□
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
時のこゝろ
のうれしさその
おそがたぬしはよろこんだかひもなく
しらねど身ひとつ
ゆみでしつにゆかしさなつかしさ
ふたびどうぞあはせてと
神やほとけへぐわんごめのねんが
とゞいてそれからほどなくおまへ
がしよくさいにござんして
○あつぶして
かろこんだかひもなく
かよふといふはおやば
かりてつき
かりてつひに
□□□□□□□
右のほへ
あひかた
〇ときい
といて
ねさんす
こともなう
それとはなし
にさま〴〵のことを
しようおもひこがるゝ
たづねてきかしやんすは
ふかいようすがわざん
ふかいようすがござん
わせがむねを
せめてずこしは
すいはようして
たとへだいじなこ
なりともいふて
こゝは
岸川が禿
にて大概に
ありし頃の
さまを
なり
もしきそなたのこゝろをみ
とゆうへはようすもつぎへ
◑下さんすとおも
ひいつたるきし川がこと
ばのはじくじらいや
大手をもぬいてきゝ
たりしが一ト
をひくゝ□しろくひす
きことなして母にたの
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
つゞき
しき
いもありへ
このほど
われもあし
くぼのくわん
おんどうへまう
でしときゆきかり
たるあしもとへおち
ちる手がみを
あげみればかねてあだ
をむすびたるかひのくに
くろこまのごうしうらず
てるかげといふものよりその
おとゝたるたけ五郎へ出
くりこしたるものにして
おまへの手に〽いつたればこそかやつめを
たけ五郎とはわれさへすゐしあたを
はからんためにとてかよふ夜ごとの
ひよくござつばさならぶるそひぶ
しにもこゝろのおびをとかざるは
あだをはからんためにとてなせる
あそびにたましをうばはれ
ざる身のけつはくかたきとおなし
いろまちにあそべばそよとのかぜ
にだにこゝろをくばるそれかしが
よく〳〵おんみをみこめばこ
そかゝるこきへ
上ゟながりにぐるをかむろやなかなしゆが
おもしろいとておふはづみおとしたじようが
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
WOKK
中ゟつぐるぞかし
うたがはぬきをすゐ
りようせよしたじ
なくがたれば
き川はよう
うあけて
くだきんした
いのちにかへて
もようすを
きだし
はなしにひきかへらうか
にはしゞうをたちぎく
たしかに
おまへにつげ
ませうその
かはりにば
かくまでに
こがるゝわたしが
おもひをも
どうぞかなへて
くださんせとじつ
とよりそふきし川が
ふかきなさけに
ほだきれてさすが
いは木にあらざれば
じらいやもついこゝろ
とけかたもながら
にひきまはすびよう
ぶの内のしめやかな
たけ五郎心にしゆらの
そのぶんていはそれがしを
がいせよとありみつじの
だん〳〵それよりひそかし
にようすをさぐればそな
たのもとへかよひくる国はた
き花といふものこそかの
うちふしたけ五郎とたしかに
しれることあるゆゑわれも
おろじくおんみがもとへかよひ
つむるはかやつめがなすべきは
ようをさぐりいではかり
ごとのうちをかんとおもひ
よりてのことぞかしかくうち
あくるうゑからはなにとぞ
そなたももろともにぎ荒
がきたるをりからはぞの
なすよしにこゝろをつけ
もし手がゝりもあるな
らばわれにつげよと
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
かひさとせば〽そう
いはしやんすりやア
だしかそのとき
わたしにむりをいひ
かけて手づめにもつた
じゆつなさにをりよく
その日ざいしよとやら
からひきやくのきたをお
ひいでいつすんのがれのひぞん
ごと手がみをみようといひ
けたをぎ蔵づらがじゆつ
むしやくしやばらもえたつむねを
おししづめさし口ゝしてぞたちさりける
二丁おいてつぎのゑときはなししば
らくふたつにわかるさるほどに
いぬかけぜんしうがろうどうなる
田ごえがん六はいぬるころする
がのくにくきさきにてじらいやが
がのくにくきざきにてじらいやが
ためにおびはなきれいのち
から〳〵かまくらにもどりめん
ほくなけれどやむべきならね
ば夜にいりてしやうのやしきに
いたりかへりしよしをつぐるにぞ
ぜんへう心にまちかね
ければすぐさまゐまへ
よびいれてかねてあくいを
かたりあふふくしんのいへの子
のみわづかに
そばにおらしめて
さてがん六に
みてゑらいやめはいかゞな
しゝぞどう〳〵せしかたゞし
またことをいなみてうち
とめしかくれがよう
じゆつふしぎのわざ
はわがおひめらかげ
のりがとうしよう
じにてまのあたり
みたるをわれもぎゝ
しれりさるきくわい
のくせものながらなんぢ
がぶしゆつりきりよう
もよのつねならねば
もよのつねならねは
かやつめにおとるべし
ともわれはおもはじ
いかゞなしゝぞもの
がたれいざ〳〵きかん
としとねをすゝめ
おいのこゝろのかと
せわしくきよくやく
まへにおしなはしおと
がひもたせてとひか
けられがん六はいま
さらにしそんじたり
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
ともさすがにいひ
かねしばしはこたへも
くざもりしがもとより
佞智次のくせもの
なればだちまち
つゝきよろこびあらと
むねにそちごとを
うかぶるまゝにこた
ふるよう〽されば候
おけぢにまかせじ
らいやめがあとを
おひかけすでにたけ
のしたみちにておひつ
きてさむらふゆゑごぢ
ようのうへにわが日ご
ろのべんぜつをもてさま
さまにときさとせども
ぜひもなやおろかな
やからのつねとして時に
したがふことをしりえず
かたくなをいひあまつさへ
其ふじんのはたらきなす
ゆゑよんどころなくくみ子
にげぢしてからめとらんと
いたせしところしんへんふと
ぎのじゆがありてつひにすが
たをうしなへばなほおちこち
をあされどもさらにあたり
にいづするが二ヶこくに名を
えたる小ざかしきあぶれもの
をかたらひめつけとなして
うかゞはするにトいひかけて
なほひざをすゝめにさてこれよせけんひ□ふかこしようし
よりはとりわけてわれずらまうちつゝひちりととんだはきつたの
ごとゝおもわぬまできたいのこといたゞきわれこのことをきうしゆゑし
のござ候しらいやめは〽すぐみ子をしたがへて
上ゟいつのまにかは
ふじのたかねにとりのぼり
おほそらちかきちよう〳〵
よりがんかをはるかにみおろ
せばあしだかすばじりよし田ぐち
そのほかはやましげやまはかず
えたる小ざりしきあぶれものみにおほはれくもにきえ野山も
をかたらひめつけとなしてさともいちめに子どもあそびの
うかゞはするにトいひかけてしかれんぼ手のなるさはをおもひ
よせけんひりふか三丁かねびようし
うちつゝひちりととんだはさつたの
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
かれがゆく
てのぜつ
しよと
たちきか
すでに
田喜左衛門
田本
みおろ
まりはや
とちへんと
したりし
すばか
りかの
八里より
のいたゞき
にこし
うちか
にさて
うるさき
はねいの
大切る折
うみ
に◑
以上ゟ
いひがひ
をみすて
てのこら
ずにげ
うせたり
かへじら
いやめが
身のた
なほさちこゝ
ろをはけまし
そのゆくさき
けはふじ
がねを
田右へ
をあなぐるに
ほうしも
じちいやめは
あたり
かゝるふし
きにく
み子の
それよりして
せんねんとうけを
たいしんなしたる
もりとちんにいや
子のものゝ二まひ
やからは
いたせるたごのかた
〆□
はちくきだきに
やどりをもとめ
ぬおのれは
みひとつ
そこに
しのびて
うちとめ
んとしたり
にじちい
やめが
手したの
ものちん
ゆがいへの
□□□□□□□□
せがれはま
せがれはま
のすけはじら
いやめにつぎへ
ロドインニンド
十二十一日
……………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………
一一一十一
同一九
■…………………………………………………………………………………………………………
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
〽つゞきこゝろをよせあまつさへ
さきにかたらふあぶれものさへ
こと〳〵くてきのかたあうら
かへりそれさへあるにいま
ひとつかのもりとちん内は
にはかにきばしちがひけん
ぎみをうらみ一田下へ
田上ゟのゝりて
みづからしがいはて
候かくておのれは八
ほうよりとりつゝまれ
しそのうへにかの
あくぞくめがほど
こすじゆつにいさ
〽ほうをうちいつほうをうちゆぶり
かへつて候なりよしや
このちべんけいため
ごをとばせ火を
ふらせするがの
うみはわきあふれ
あらなみてんを
ひたすばかりばけ
しきらいせんはたゝ
がみきもをひやさす
呉斐卿のかず〳〵
よじんにあらばなか〳〵
もつていきてかへらん
ようあらぬをかねての
んぽうぶゆうをもつて
いつほうをうちやぶり
ごらん候へこのごと也うす
でひとつもおふこと同上へ
ともあさひな
あるにひとしき
やうしに
よしつねくすのき
の再来さいせし
ぐんしをそへてかや
ざんねんながらきやつがことはこの
まゝにすてさせ玉へトおのれが
はぢをかくさんためうそ
八百をいひならべ
つめがうつてにむけさせたまふ
ともなろ〳〵手にあひまうすまし
はなしに
のつて
藤左の左
▼中ゟ
とりやしきり
にしやあり
さまは
ぐんしよよ
ものなどにきつね
のつきしにつぎへ
記書也七二扁
〽つゝきことならず
ぜんしうはきゝうち
になかばはしんじなかばはまた
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
そらごとゝはおもひながらくわん
れいけにはいたつてひすべきあく
じにてあんなればしばらくいかり
をむねにしのび
左へ
右ゟ
しそんじ
たるをふか
くはとがめずさもふとやか
なるいきをつぎ〽さるにても
にくむべきじらいやめが
ふるまひかなやく
ともすればや下へ
かは
じゆつにしまくる
ことのざんねん
さよことには
かやつの
それが
くわんれい
けをおし
たほさん
たいもう
のこゝろ
あるを
すゐせ
もはかり
がたきあ
るときは
かのあく
ぞくするがぢ
をはいくわい
なし四の秋へつゞき
二の森ゟつゞき
のぞみに
四十二
ひとつもかしこのこゝしゆ
一今川ときあきにあふこと
ありてこれらのよしをいひ
おぢすればたれか
まかすべしいかに〳〵
とさちやうをみれ
どもめんくかねて
ともめんく
しらいやがき
じゆつぶやうにきゝ
いちにんおのれ
こそとことばを
はつするものも
なく人より
われとしりごみ
なしいちざしら
けてみえたり
けり時にはるか
のばつせきより
〽それがしたゞ
右ゟ
ぢにかしこへお
もむきじらい
やめをうち
とつてみころ
やすめまうす
いでなば
べしとことも
それぞわが身の
なげにいふもの
いちだいじわざはひこれ
あり人〳〵おころき
よりおこるべしかくてはすこ
たそとみるにかんどう
しもゆうよしがたしたれにもしはんをいひたてに
あれじらいやをうちとりきよとせいぜんうへす
よとせいぜんうへす
たるものあらばおんしようゆへぎけへきたりしつきん
つゞき
鰐渕
現藤太
せにふちげんと
よべるものなり
ぜんしうかれが
耳
ことばをきゝゑつき
にたえざるありさま
にて〽まことになんぢ
のあることをわれはた
とわすれたり日ごろ
のだいたんそのほう
ならばかやつもなか〳〵
うちとりかねまし手
ぜいをしたがへゆかんと
ならばおもふに
まかせてひき
つれべしかん
六がことばに
右の中へ
見宿江モ二扁
よればじらいやは
いまもなほするかぢに
ありぬべし
とく〳〵うち
たち候へとけぢ
することばに
げんとう太は
ざの左へ
ちやう
わうへすゝみ
いで〽みゆる
をこうぶる
うへはいかでやうよ
まづかれを入下へ
〆中ゟうたんとてあま
たのものをしたがへゆかば
かへつてきやつもそれと
しりかならずよう
じんつかまつらしし
ればそれがしいち
にんにてすがたを
かへてつけねらび
しかせしのちに
しぎにより
かせいをこはんこと
のつかまつらんそれがし
あらばそのときに
こそすこやかなる
こそすこやかなる
つはものおほくたま
はれかしなほまた
しりぞきかなら
つら〳〵かんごうるに
い〳〵かんごうるに
ずうちとる
くふうを
とくとつら
まつらんと
やがて
いとま
をこふ
こゝは鰐渕現藤太が伝吾と
ほどに
なみゐる
いひし頃主君更科家の
ものども
宝蔵へ忍いり用金を
もろとも
にぜん
奪いだせる所
しうが
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
まへを
しりぞさ
けりこの
わにぶち
けんとう太
が身の
らいれき
をわづか
にとくべし
なれは
のこゑちご
の弄心に
てじらい
捨松が祖父
姫松枝之進
にいのちを
おとせしながを
けのがんだい
いのうんだい
なるやかま
しか六が
おとゝに
をさな
きより
しなのゝりようし。
さらしなけのはんちやか
なるわにふち伝太夫の
ようしとなりその名をば
伝吾とよびしがあに
しか六にはにもつかすつぎへ
松
二十二刻
つゞきしそのちからあく
つゝきしそのちからあく
まですぐれしうへぶげいも
人にたちまされり田
●されどもそのさが
ほうとうなるゆゑ
やしなひおやも
をり〳〵はふかく
いけんする内
にでんだいふは
やみてみまか
りほどなく
あとめをそう
ちゝにかはらずつとむる
の代よりさらしな
どのゝなんどきんをあつかふ
を身のやくめとたりしが
れいのほうことうぶら
いなればしゆくんのきん
すをわがまゝにおびたゞ
しくつかひすていかに
ともせんかたなければ
つく〴〵とおもふようかく
てはつひにことあらはれ
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
〽いかなるつみをか
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
うちとく〳〵こゝを
しりぞくべしわれは
ふたゝびごきんぞうへ
このはこをもどしい
れんとこがねのはこを
一金六匁はぢいりし
ありさまなればえだ
のしんもうちうな
づき〽さあら
は人めに
十左衛門
中ゟつかひすてたる
なんどきんいづれたこ
くへはしるにしかじ
さるにてもひめまつめに
さまたげられしば
にてみす〳〵ぬすみいだ
せしかねをとかめど
されしざんねん
さよこのへん
ほうにおい
ぼれを
うちはた
さんかと
さんかと
おもへども
わがねきは
にはなか〳〵
およばし
いかゞはせんと
しあんせし
かふとこゝろ
ぶかくでで
五口はわかやにも
どりつく〳〵とおもふ
ようこよひのことはえだ
のしんかたごんせねば
におもひ
よせわれとは
いたつてしだしく
まじはるほうやう
ましはるほうやう
たつまきあら
九郎は日ごろひめ
まづえだのしんと
そのなかもふわ
なればかれを
こうむるびそのたがさへたてばでんなは
とがめを手をねづみのにぐるにひと
つかねあんかんとしくいつかそのばを
またんよりどくをたちきりけり
すむにもせよす
まざるはかねてより
下へ
くらはゞさちといふ
えだのしんは
たとへのごとくしゆ
あきれしさま
しんのこがねを
にていそがはしく
こめをくくらを
あたりみまはし
やぶりてきんしを
まづてん□をひきおこし□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
うばひいだしす事さま
かたきをたゞしいふようは
たこくへはるべしときも
〽いかにもわかげのあやまちな
りこていはんようなきふしよぞん
かなそれがしはなんじがようふととり
わけふかきともなるゆゑでんしの
わけふかきともなるゆゑでん
だいふがいまはにもなんぢがこと
をくれ〴〵もわれにゆだねてみ
まかりしぞこのゝちこゝろをあら
ためて忠義をはげまばこよひ
のさまはわれかならず人にもち
さじわがいふよしをいなむとな
らばふびんながらもひつくり
そのつみをたゞすべしいかにくと
あるひはいかりあるひはさとろき
ようくんすればでん吾はいちごんはん
くもいでずつちにひれふしなみだを
ながしやにもまきりさいえをいかやう心のことのこきもつか
ながし〽おやにもまさりしごいけんを
なにとてあだにうけたまはべき
かにとて夫だにうけたまはたまはたにうちをはたとうちおとしそのまくとつておしふせつら
身のおこなひはひるがへさんひたす
ひにかくさんひたすおしつゝみし手ぬぐひひつとりみればわにふちでんきにて
らゆらしたまはれとさも
ふとくもしあんをさだ
ふとくもしあんをさだ
めある夜のあめをさつ
はひにかのぬりごめに
しのびよりなんなくうち
手のかべをやぶりあまたの
こがねをうばひとりくちの
うちをいでんとするときかの
すてまつがちいなりしひめまつ
えだのじんといへるろうじんこよひ
いつけへまねかれて夜ふけていちにん
もどらんとこのあたりをとほりそり
であひがしらにはたとやきあふでんごと
なむさんみとがめられしとこゝろのうちに
のさまはわれかならず人にもちえだのじんといへるろうじんこよひ
さじわがいふよしをいなむと云いつけへまねかれて夜ふけていちにん
おも
ようくんすればせん吾はいちごんはんろきつゝぬきうちにぎりつくるにこのみだの
をしんはけんどうのごくいをきはめしたつじんなれば
をいかでゝんこのおよふべきもつたるかさにてわにふちが
きやいゑをはたとうちおとしそのまゝとつておしふせつゝつら
すゝめてえだのしん
をせつがいさせて
はらをゐんこの
はらをゐんこの
ほどよりあら九郎
はえだのしんが
せがれなるすま
太郎ともろとも
にしゆくんの
めいをこうぶり
そふゞきがた
つきのちやいれを
しやむしくわん
おいけへつかひ
すればわれ
まづくにを
たちのきて
たつまきが
あとをしたひ
かまくらに
ゆきひそかに
あひその
ことをはか
らんと手ま
はりのしな〳〵と
ひそやかにうりはらひ
わづかのろようをくわい
ちやうしつさちしなけ
をしゆつほんなし
身のもし給ひはひさへさんひたすおしつゝみもぬげのひつとりみればわにふちせんきにてかまくらをさす
かまくらをさして
やくとちゆら
同断官廿九二第
〽つゞきうすいとうげの
ふもとぢにておもひがけ
なくあら九郎があづまの
かたよりもどりくるにはし
かたよりもどりくるにはしまうすそのわけはたちのきてのちにしあんを
なくもゆきあひければよきつねぐおんみとふわしたまへとひそかにつぐるもの
さいはひとこゝろによろこなるなかのかのひめあるゆゑそのいにまかせゆふべ
びたつまきがしるべのものまつえだのしんおのにはかにさらしなけをたい
をはるかにとほくみかぜけれがれがせがれの春をしんいたせりかゝれ起がて
させあたりをうかゞひいふよう太郎がよめのみさきでんさへわがほんの
は〽おんみはごのほどしやくんのほにきでんが日ごとくざんげんせら
ししやにひめまつすまならとごろこゝろをかけねんこのぎをごゝ
やう〳〵にてかまくらへいたら〽てござるといふをろえたまへかしと
たれかへげけん
れしがなにしてたゞひとりたれかつげけん浅井県をもて
よくしりてそれ
こゝにはもどりたまふぞと
て〽さればなりそのようじは
いまだなかばはたさぬゆゑそれがしあら九郎たち
ゆゑすま太郎はなほ
たつていつはり
かしこにありそれがして
かしこにありそれがしはなりとてあらそひ
またべつにしゆくんは
しにそのろんには
ぐわんみつあきどのに
われかちながら
とひたてまつらんことの
きでんもかねてし
きうすいとうげの
ゆくとちゆうこゝであり
びきとべきあひだいつたんくにをのわる
たちのきてのちにしあんを
したまへとひそかにつぐるもの
あるゆゑそのいにまかせゆふべ
にはかにさらしなけをたい
ごとくざんぞんせら
れんこのぎをごゝ
ろえたまへかしと
侫弁屈をもて
こゝにはもどりたまふぞとよくしりてそれいひたつれ
とふにたつききうなづきらのことをいつかちゆもとより
て〽さればなりそのようじはうへふれあるくしりよなき
あら九郎たち
まちこれを
まことゝおも
まことゝおも
ひ〽日ごまつ
身のだいじをつげ玉はりし
いせきてにはかにくに
らるゝごとくきや
もとへたちかへりすゞさま
またひきかへしかまくらへ
おもむくなりわが
わうらいはかくの
つめはしめじ
つめはしやじん
みつあきをの
のこゝろに
かなふもの
のちなみに
片
たのもしさよ
つねより
それとはなしにわれを
ざんしむしつのつみにもおづ
べきあひだいつたんくにを
田右の下へ
ごとしがてんのゆかぬ
へきでんの
□□□□□□□□
田中ゟおのれがぶぞいにまんじ
人をあなどるえだのしんこむね
のわるさにこんどせがれすま太郎
のわるさにこんどせがれすま太郎
こどう〳〵にて
小左へ
傳
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
ゆきしを
さいはひ
おほいそへすゝめて
いざなひつやぎぬといふけい
せいになじみつかせてほうとう
さするもいさゝかのいしやば
らしそれさへきやつにきこ
えなばわが身のうへのわざ
右ゟしすがた
たびよそほひと
いふにもあち
おもへ
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
いふはきでんの
身にもふり
かゝるべきいち
だいじわれはそ
れらのことにより
くにもとをたち
のけども日ごろの
よしみやうゆう
よしみやうゆう
のぎしんをみす
るはこのときぞと
おもへばごへんのあ
どをおひの右へし
たまふ
さだめし
よう
す
あるべし
のいびてよ
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
ようこそあれまづ
いひなるべしこのうへは
くにもとへたち
かへりなにげ
なくしやじんの
ようをはたして
のちがまくらへ
またおもむくとて
かしこをたちいで
その夜のうちに
ひきかへしえだのしん
がいへにしのび
きやつをがいして
夜を日につぎ
かまくちへとう
ぢやくなし
そしらぬ
ていにてある
ならばわが
しわざとは
人もしるまじ
このぎはいか
にトいふを
きゝせん吾は
一月十一日
よこでを
うち一その
はかりごときは
めてよしさは
いへつぎへ
一九雷也北二編
つゞききやつは手だれ
のろうこうかならず
ゆだんめさるゝなトなほも
みつじをさゝやくうちに
たつまきがとものしもべ
まちつかれてやいでき
たり〽日くれぬうちにとか
げをばこさせたまはで
かなふまじとく〳〵トせり
たつるにあら九郎はうな
つきつゝわにぶちじかほ
みあはせつぬかりたまふ
なこゝろえたりトいふも
こたへもめくはせにその
まゝぜん吾とひきわか
れうすゐのやまをこえ
ゆけばこなたばあとに
ひとりゑみつゝ〽あら
九郎の手をかりて
えだのしんをうし
なへばわれをかたき
といふものなくよし
たつまきがしそれし
てもそのわざはひは
きやつひとりわれは
たかみでものみる
こゝろといひつゝはる
かに山みちを夕ごえ
てゆくあら九郎を
ふるとのかたよりみ
やりつゝ又いつて
やりつゝ又いづくへかたち
ざりけりかくてたつまきあ
ちやらはおろかやるわにぶち
でん吾にそゝのかされてさら
しなけのやかたにかへりはんぎ
んどのゝまへにいでゝかまくちの
ことなんどきこえあげまたその
めいをこうぶりてふたゝびかまく
らへしゆつたづとていとまを
つげかま平といふきもふとき
しもへをつれかしごをばたち
いでしがその夜の内にとつて
かへしひめまつのいへにしのび
えだのしんがふしどにいりかま
平と両人にてとりだのしんをさし
ころしそのまゝひそかにたちいで
てかまくらへはせのほり又おほ
いそにてえだのしんがせがれすま
太郎をがいせしことは聞初へん十八
丁めにときたればいまさらに
こゝにはそれをいひいですかの
まきとてらしあはせてみたま
はゞあざやかなるべしあぜことは
さておきてわにぶちでん五口は
おもひしず人の手をかり
えだのしんをうしなひつるを
ふかくよろこびそれより
しよこくをへめぐりて
龍巻荒九郎
鰐渕傳吾に
峻され奴隷鎌平
と共に姫松枝之進が
家に忍て殺害
する所
十七丁目よりこゝ
ませはすべて
初編十四丁目と
十五丁目の間にいる
べき條と見
玉ふべし
兒雷也廿二編
〽つき一ぶじゆつをはげみ
しゆぎようなせしにもとより
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
種員作
国輝画
十六百二十五丁ます
ものなればいくほども
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
なくたつじんとよばるゝ
鶏買
まぜにこくい
をきはめ
わにぶち
けんとうだと名を
あちためぜんしうがいへ
にありつきしに身はあん
たいにかまくらにある
ゆゑじつのあにやかま
しか六こしぢにおほて
しらいやにうたれし
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
ことをきくといへどもせん
かたなくてすぎゆくうち
こんどはからずじらいやの
うつてのことをいひいでつれば
これさいつひとおもてにはしゆ
十一五十一五十一五十一文
しんぜんしうのめいによせ
じつはそのあにしか六のあ
だをうつべきこゝろにてのぞみて
ことをうけがひついかなる
しゆだんかおもひよせ
けんしやじんいぬかけ
にうどうにはの
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
ひそかに
つげしことあるのみ
夜はにまぎれてかま
くらをたちいでたるをほう
やうさへしるものさちにあ
らざりわりなれじらいやを
ねちひうたんと又いかなる
ことをかなす廿三べんをよみ
えてしりたまふへし
まつる
当年つ
廿五へん
じらい
やふた
たび
すや松に
めんくわ
いの
だんませ
をそうい
なくつが
あげ
そんらんに
恐れ候間
あひかは
らず
御高評
ねがひ
上候
嘉
兒雷也豪傑譚
廿一篇
廿二篇
柳下亭種員作
永
廿三篇
一雄齋國輝画
六
年
癸
丑
孟
頭
たね
負さく
女郎花出
下候
雄五しがた
武
柳さい
石
て
石
台
笠亭仙果作
今業平昔の面影
一猛齋芳虎画
緑亭川柳作
祥瑞白菊物語
錦朝樓芳虎画
六篇
七篇
五篇
六篇
標
新編金瓶梅全輯二
自初編
至十編
大尾
曲亭馬琴翁作
一陽斎豊国画
同
書肆甘泉堂芝神明前和泉屋市兵衛版
兒
雷也
玄魚画
亦
傑譚
柳六亭種呉作
廿二編
一雄高国輝画
青やま
同十一日
第
狩
児畠也甚兵衛謝
廿三泊
六口添
児
之
雷
〆
〆
玄魚書
や
家傑譚并三編
柳下亭種員作
一一桂高国輝画
甘泉堂坂
柳下亭種員作
一雄齋國輝画
□□
ding
囲立浦画
種員作
嘉永六年
癸丑新版
國輝画
司馬神明前
廿三編上册
和泉屋市兵衛梓
TETETETETEETETELELLLLLLLLLLE
禪官の腹裏を木匠に比すれば初編よりの自作物は新造家に等く
嗣作物は古舎の修補其故を奈といふに更地からの起立には画器にな
らふて此所が賓舘彼所が庫屋と後編の條まで発端から仕組べき
を前巻にもまうす是書は既十一輯まで他人の編集拙手におよばぬ
妙著述を引請遽に胸中を割普請大蛇丸といふ。丑を造漆の釿始
に硯の墨廂筆の後墨東行西行絡して建つゞけたる廿三編簷のこ
檜皮葺に並て見る連皷厩に因もある兒雷也が櫺子透の模様
十一
にあるべき裏冨士退治の意匠にもかゝらばやと區々作種書を集ん
とするなり
嘉永癸丑配月十七柳下亭種員
兵団也十二編
家形
祭公
2222
巻
姫君
かね
大便
あでし
助て
の事も
※
位
B二疋
一〇〇、〇〇、、、、、、、、〇、、〇〇
喜兵衛
「さます」といふものである。」といふ。」といふ。
白、雷也廿二紙
女子
金橋ニ
即ち
田
母。
前
〃
同
十一日
ニ而御金津、
ながず
同十一
ないできる
九日
にて
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
一同十二十一
□□□□□□□□
十七、
二、
十一
冷蔵の
さます
○写せ十二度
廿三べんよみはめじらいやは
きし川にわが身のすじより
をうちあけしのちもなを
ざらうらふじたいぢの
びんぎをえばやと一ト
しほしげくみづく
まちへかよひしがある
夜いつよりことには
やくりよしゆくへ
かへらんこゝろにて
よごにうちいり
八丁づゝみをなか
ばくかりきたりし
ころさゆうの
あぜになき
たつるをだの
かはずのあ
めやこび
○十五才をねぢ
はけ〽くわんねんせよ
ときりつくるをひろゆ
きさわゞけしきもなく
ひちようのごとくをどり
こえ父中へ
〽はらくも
にはかに
月をおほひ
だれにひた
すらや
さしふりいだせるさみ
かごを
はやめてゆく
にうねてこかげに
にうねてこかげに
しのびたるうらふじ
印ゟ
きりかゝる
きりかゝる一
右ゟ
たけ五郎が
やいばもつきみせ
をしつかととるにふしぎ
なるかなかのたちよりひかり
をはなつてじらいやが
ごたいすくみてゆるむ手に
そのまゝとられしかひな
ふりきり又女印へ
をぬきあは
せふたうち
みうち
田下へ
たけ五郎はたちあらはれ
ことばもかけずかご
づけたるてう
おとせ
きつて◑
ばかさかき
どもはおどろ
きあはてあと
をもみずして
にげうせけり
しすましたりと
たけ五郎かごの
たれごしつきとほせば
うちには
さらにで
いつの
ごたへなく
〽まにかはかたはち
にすつくとたつた
じちいやがすが
くり五百
□□□□□□□□
田中ゟ
うち
あひしが
きつさき
するど
きじ
々
きじ
とすに
つぎへ
つゞきしつゝみをしたへ
まろびおつればあせに
なきたつあまたのかはず
いちどにはたとねをとゞ
いちとにはたとねをと
めぬたけ五郎はこゝろ
あはてさしぞへぬかんと
するひまにまつこうね
四十一日
◑はた
つけられ
てきし
やの
×おもひけんあとくら
ませてにげうせけり
しちいやそれにはめも
かけずあぜにおちゝる
かたなをとちんとなだれ
をくだるさぐりあし時を
ひとしくつゝみのしたに
つくりかけたるかまぼこ
ごやの二の巻へつゞく
一の巻ゟつゞきしたれはね
あげてたちでるひにん
がやみにもひちめく
しらはをめあてに
からぐりよればじら
いやもともにかし
こへさぐりより
そうほうつかへ手
をかけしがあらあ
やしむべしひろ
ゆきはつるぎの
ひかりにめくる
めきたぢく〳〵と
たぢろくを
ひにんはすか
さすくだんの
かたなをつぎへ
同百二十七三馬
丸
の名
後の
巻
に
わかみ
つゞきとる
よりはやく
きりつくる
手さきの
さへに
つとおもひ
のほかかたへ
に生ずる
まつの
みきへ
きつさき
ふかくきりこん
だりこはくち
をしと
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
上ゟ
ふたゝび
たちあ
〽われしん
ぐわんのむねに
右ゟしみかへれば
よりあたするものゝあり
とても一にたびはこれをゆるせり
あぜにむらがるすまん
んぢがぶじゆつほうにかなへは
のかはづがばきいだしたる
白気精のうちにもうろう
をなちずたゞのひにんにあるましかさねて
白気路のうちにもうろうしかなちずたゞのひにんにあるましかさねて
としてじらいやがすがたは〽われにあだすとならばまつこのごとくつきへ
同同二一間
つぎしすこうべ
をひきぬき
すてんといふ
こえもさながら
らいのおつるがごとく
おもふにやかむり
しづぎんに
手をかけて
ひけばふつ迄
ひもちぎれづきん
をめてにとりえし
まゝ又もかたちの
ちをみせじと
みえずなれば
ひにんはあき
れしありさ
まにてきえ
ゆくかたをまもり
つゝぼうぜんとして
たゝずみけり
こゝのゑときはなし
はるかにまへのまき
にもどりひめまつ
すま太郎が一子
すてまつが
ことをこゝに
ときいづべ
かれはさいつ
ころゆゐがはま
にてじらいやてふべゑ
喜のすけらがな
さけによりて
いつけのかたき
むやたみげん
□□□□□□□
□□
太さゑ
もんもと
の名は
たつまき
あら九郎
をうちえし
よりひろし
や□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
太野上
ちにその
をぢたん
たかき
ゆみの
すけが
おへりし
までは
第十へん
にとけば
こゝに
いはず
さてよしとかは
じらいやの
もどりしのちに
とり
あへず
しゆくん
はんぐわん
どのゝまへに
いでかれが
すて松を
おくり
きたり
ことのよう
すをごん
すをこん
じようなすに
みつあきつぶさに
きゝ玉ひて
かねてかま
くらくわん
れい
九七
より
その
せうに
があだ
うちの
しまつは
つげこし
たまへる
ゆゑちの
内ひばん太
両人をむか
ひのためにさし
こせしにそれより
はやくきたるこそ
なしぬかくてそのあけの日は
うへもなきさいはひ
なれ明日はとくめどほど
めしつれいでよとのた
へめしつれいでよとの
まふにゆみのすけはおんうけ
なしやがてごぜんをたいません
はんぐわんどのゝおくが
ことのよしをきゝ玉ひすて
みそなはさんとてみつあきとのと
もろともに上叚のまにいでつき
国
四
中ゟすゑ〳〵のおは
したなかゐにいたる
までしゆじん〳〵にやれ
までしやしいくに
をうけながろうかの
一かたはらなる一円左へ
つゞき
たまへ
バこの日
はしきごつ
ならざれ
どもかちゆ
うのめん〳〵
松平
庚年殿の
一合堂真弓方
左の中ゟ
をさな
子のけふ
おめみ
えなす
といへる
さたの
かくれ
なけ
れば
おく
がたの
つき
ぐは
いふも
㊄
内右ゟへや
のうちに
むれつごとひ
けんぶつ
せんことて
のすけ
はすて
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
さら
なり
右の上
にも
二才に
なし
となり
とうじ世
のなかに
その名
とゝろく
じらい
やか
にひろ
ひとら
れはゝ
おやみさ
ぼのなき
たまの
大二左の中へ
己旨巳七三扁
□□□□□□□□
よな
〳
きた
りて
はぐ
く
そだて
ことし
わづか
四才
すてまつ
かのせうにがありさ
まをごらんあるにことし
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
姫松力之助
と名を更む
あらため
させこれを
いざなひ
しゆづしなし
しゆくんのござしよを
はるかにへだゝりをぢおい
もろともへいふくすれば
みつあきこふうふ
四才といふなれど
つねの子どもが
七八才にもなほ
ますばかりに
たけたかくよの
つねならざる
こつがらなれば
はんぐわんかく
とみ玉ひて
ごきげんことに
うるはしくとう
ざのひきでに
ふたこしを
だまはり
おんさかづき
さへつぎへ
高砂義任
之助に
文武の道
十日の
一田田
いざ
なひてその
まゝさぜん
をしり
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
十一
つゞきたびければおく方
よりはときのきぬ一トかさねと
そのほかに手あそびをだいの
うへにうつたかくつみあげて
これをとりそへ玉はる
にぞみつあきどのみ
たまひて〽なにさま
をなではこまやかなる
ところに
こゝろのつてものかなげに
をさな子のひきてには
時のきぬよりわざもの
より手あそびをこそ
よろこぶべけれとうち
きよろじてわらはせ
たまびまたふた
たびの玉ふよう
妊殿
このをさ
なこの
薄命
かいなる
うまれ
てより
いくほど
なくそふ
そぼち
はゝことくく
人の▽印へ
ぞきいで
これより
わがやに
やしなひ
おきて
ないに
なひに
こゝろを
てあつはれその名
を世にしらるゝ
二又上ゟ一ためにがい
つくるにりき
せられその身はたにん
二人中ゟなのらすへし
のすけがたちゐ
のよういくに月日を
おくりみとせをすぐる
じつにいつけに元にしの
かつはこのちごせい
じんなしいへをつくべき
それまではましとう
よろしくよういく
うすきすて松といふ名
さへむべなりさまでの
せよとのこるかだ
ふるまひをさなき
ものにはにげなく
てはつめいさの
すくれたればかくて
こそのち〳〵はひめ
松のいへをひき
なきじんあいの
ふうんをいまよりてんじ
〽おこさんとすゑ
おほせをきゝに
せいちようにしたがい
おこさんとすゑ
いちようにしたかいおほせをきくにおてさんとす
ゆみのすけはいふ
たのもしくこゝろ
てあつはれその名ゆみのすけはいふたのもし
もさらなりなみ
によろこびもの
よみ手ならふことは
ものゝふとなれ
ものゝふとなれゐるしよしらもよみ手ならふことは
よかころがらきみのめぐみもとより五才の
よかしこつがち
もとより五六才の
よかしこつがらきみのめぐみもとより五六才の
ころよりしてすゞめ
のかたじけなきこ
ことにすぐれのかたじけなきころよりしてすゞめ
小弓にしやじゆつ
たればちからをよろこはざる小弓にしやじゆつ
おしはあらざりけりをおしへ
のほどもおしはあらざりけりをおしへ水馬越に
はからるさるかくてたかさごばじようのこゝろ
ゆゑけふよりよしとほはおんをつたへあるひは
名をあらためれいをまうし太刀ぬくことを
さへこと〳〵くまな
ひめまつりきのあげりきの
ひめまつかきのあげりきの
すけと被下へすけを入下へばするにつぎへ
ばするにつぎへ
すけと入下へすけを下へばするにつぎへ
一同同七三扁
一分害セナ三統
つゞきいかでおとなもおよばぬ
までそのわざをおぼゆることすみ
やかなれはかちゆうの人〳〵こぞつて
おどろきほめぬはなく竒童の
とこれをしようしあへりされば月
日をとゝむべきせきもりなければ
はるとくれあきとすぎゆき
よとせがほどはゆめばかりの
まにたちかいり中へ
まにたちかはり中へ
上ゟりきのすけが七才と
いふう月はじめのことなりけん
やかなればかちゆうの人〳〵こぞつてしなのぢはさむさたこくに
しなのぢはさむさたこくに
まさればも
さくらかいどう
など
傳也
神応湯
一包一匁五分
ちのみち一切に即功
あること神のごとし
浄書
司馬
青洲
玉壺生肌膏
一貝卅六孔
▼やアゟ
ちぶさのきずやけどかみの毛
はえざる一つけて毛を生ず
一奇功帋一枚廿四孔
よそのくに
はやよひに
さくべきはな
のきかりはこの
きりきすすりこはしどく虫にさゝ
たるによしづゝうにはりて妙也
同なれば
三の巻つゞく
此外功能おほき事は包紙に
くはしくしるす
真士山
新吉原
東石坂下
製秀
同房王楼取次所
同同所次所柳下亭
種員作國輝画
年
六
永
嘉
癸
丑
孟
春
雕
新
仮名
反古
一休草紙
一雄斎国輝画
い笠
柳下亭種員作流
○等
三編より五編迄当春
無相違出板仕イ
「初編は一休の御母公孝貞ふかきおこなひより禅師胎内にやどり給ふ
事且和田正澄が南帝の為に忠を尽す條の軍を説其余談は二諺に
及びこゝに甫て出生ましますより幼き頃の形容凡ならぬ事扨三編に
至ては江州堅田に宗純華叟の徒㐧となり給ふ抔を説㊃四輪近引
つゞいて当年うりいたし猶後の巻〻には高須のうかれ女地獄男達野晒
悟助乳ノ鬼の一路居士か事抔を挙世に通例一休物語とはいたく異
て種々面白く耳なれざる話のみをつゞり合せり長編に僅給はで
御一らんの上御高評奉願上候
板元敬白
芝神明前甘泉堂和泉屋市兵衛板
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
兒雷也
豪傑譚
第廿三編五十一
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
下
しら
やじ
くに
たる
赤城
かう
たね
両手市つかく
かす
廿三篇下冊
十一
十五
二の巻ゟつゞき
◑よくまもりちにつかへ
人〳〵野山のは
て孝しんふかくまたいとこ
かしかりきはしけをよく
なをみんとて
どしのりきのすけをよく
あはれみてそだてけるが
こゝらしこに
ある日ちゝにいふようは
むれつどふ
ことよその
〽このほどはじようか
くにのはる
にちかき大井庄
にひとゝ
おほのののさくら
ゆみの
すけが
むすめ
てる
王も
さる
ころ
はゝの
みま
かりし
のちは
いへの
さ
●
ばなさきそめて
けんぶつのいづるよし
をきゝはべるにねが
はくはりきのみけ
どのをともなひて
かしこへやきはな
みることをゆるさせ
みることをゆるさせ
玉へとしとやかにつぐる
にぞよしとうもしよう
いんなし一そはいちだん
のことにこそさは
いひながちくんじゆ
のなかへゆかんと
ならばかならず
しもそのようい
したまへとてこゝろ
きゝたるさむらひちゆく
げんそれこれえらびてした
がへさするにりきのすけもてる田と
ともにうちよろこびてしたくとゝのへし
こしもとはしたらなどをもひきつれ
〽かきになはせしやう〳〵
〽中ゟしこものにきとえ
はあかつき
かけしろを
たちいで
二里あ
大井の庄へ
とくいたる
にその
日はそら
はれて
そよとの
かぜの
けしきも
なくしか
もはなは
ひもときそめ
み日四日のほどなれば
さきものこらずなりも
ひきつめまくうちまはしつぎへ
はじめずはやし
うちにいるときは
えゝるばかりのあり
さまなればをちこちの
ひとむれつどひきしもあ
ひろき大井のはらにところ
せきまではなむしろもうす
貞享七十三歳
つゞき
さま〳〵に
あそびたはむるゝてる
四りきのすけらも
このさまを
みるにおな
だ
きよう
をのよ
色
はなの
かげに
もうせんうち
しきもたせし
さゝえともいだし
こしあとしもべに
いたるまでこゝろうかれてよねん
もなくさけくみかはしたのしみしが
さすがにながきはるの日もはや
一にうちかたぶきいりあひつぐるかね
西山にうちかたぶきいりあひつぐるかね
のねもかへりをうながすこゝちせられ
むれゐるものもおもひ〳〵にいへぢをさし
てかへりゆけばてる田もいざやもどらんとて
りきのすけの手をひきつれともの
なんによをしたがへてしろの
かたへ二りちかくあやみし
ころはすでに
はや日は
まつ
人がほわか
たぬほどなり
しが大井の庄を
いづるころより
身の右の史
上ゟたけ高き
山ぶしめてる田しき
いすけら一トむれ
のあとになり
さきになり
もろとめに
きたりしが
はやじよ
うかへは
みち
かたへはみわた
のほど
七八丁には
すぎざるべし
すかぎりの
広地くわか
かたへははて
なくたち
つゞくすぎ
ばやしの
ところあり
このあたり
にきたる
ころかの
山ぶしは
つぎへ
同三月七三扁
九月十一日
つゞきりきのすけ
のそばちかくつかく
とたちより〽この
しようにみどころ
ありしばらくわれ
にあづけえさせよと
いひさまにりをの
すけをこわぎに
いだきさち
んとする
よのつねの
子ども
にあら
はなき
もさけ
びも
しつべき
にもと
よらをさ
なきもの
にずこゝろ
さけききが
なれば〽こはくち
をしといだかれ
ながらかたなのつか
に手をかくれど
うでなへしびれてぬく
ことあたはずてる田も
ちゝのきしつをうけ
〽こはくち
りししだいをあら
ましつぐるをきく
よりも〽そはやすか
らぬだいじなり
とのよりあづかり
たてまつるりきの
下ゟゆみつぎますらを
一のすけは酒宿さへもおよばぬ
までにそのこゝろ
きといへるきとの
ちんじゆすはなじんの
ゑんじにつきしやくんさまをみるよりも
さらしなどのみよう
だいとしてかしこのみや
へさんけいなしたそがれなのくわいけん
ちかくじようないへぬきもちじゆ
もどらんとしたかしにげんじやめがけ
ことのへんをしやじにつはしよる
わかとうゑに
げんとしろのかたへはしわかとうゑに
しりもどるがしら両人も
こものにてる田とゝもに
ひたとゆきおひすがれど
あひぬそのふしぎなるかな
さまのいふかかのものはさのみ
しければなにはしるでいにも
ことぞととふあちねとその
にかのものはやきことかぜに
いきつぎあへずあひとしくあはび
りししだいをあら
ましつぐるをきく
よりも〽そばやすかしかろはずしやう〳〵
らぬだいじ五郎
とのよりあづかりつゝなほいかににて
たてまつるりきのとらへんとあへま〳〵
すけをうしなふてはおひかけけりこの
かなふましとへぎへ
児圃世地三編
つぎいひさまに
もたせしやりをこわ
きにかひこみしかべ
きにかひこみしるべ
がゆびざすかたをめ
あてにのつたる馬に一ト
むちあてまいちもんじに
はせいだせばめん〳〵しゆ
じんにおくれじとあと
につゞきておひゆき
につゞきておひやき
のすけはしきり
にむちをうち
たて〳〵ひたはしり
にはしりつゝはるか
むかふをみてければ
しもべがつげしにたがは
国しててる田らがおひ
ゆくさきに小山の
そりさるほどにゆみ
ごときしゆげんじやの
かきの
すけを
こわき
に▼
に▼
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
七十一月
あきれ
ことばなしとき
山谷せゝめいどう
していさごをまき
たていしをふらせ
こゆゑをあらふはや
ちかぜてんちもいまや
くつがへるトおもふばか
りのありさまなりしが
それさへしだいに
しづまりて
のちはそよ
のちはそよ
とのかぜも
たえこの
まをもるし
おぼろ月ほの
ひかりのほのかに
みえせきばくと
してものおとなきもまた
なにとやらんものすばし
かゝるところへじようないへ
はせもどりたるしもべが
しらせにかねてゆみの
…………………………………………………………………………………………………………
しかゝへ
あゆむかた
ちのこのまもる
夕月にみえ
ければよし
とういさゝかゆう
よせずいきほひ
たけくはら
よりつゝ〽ようくわい
そこをのくことなかれ
といひさまやりを
ひらめかしたゞ一ト
くごとくがんちやう
より金色乾のひかり
をはなてばゆみのすけ
がのつたる馬はこれに
おそれたちすくみに
なつてすゝみえずかの
しゆげんじやはそのとき
にふたゝび大声点を
はつしせいふよう〽なんぢ
しばらくこのせうにを
田上ゟあつはれ
ひらめかしたゞ一トよのすぐれものとしてえ
つきになさんとするさせんずトいふかとみればかの
にかのものあとをそうがあゆめる四方し水のち
きつとみかえりちうより黒気炊しきり
〽ひれいなるふるにたちのぼりそのからだを
まひせそじいふうちまとひしばしがあ
こゑらいのとゞめひだはとゝえざりしがやゝあり
くごとくがんちゆう
ゑにけむりのごとくかげの
ごとくちら〳〵としてあるふと
みればかしこもはなれな
かぞらたかくのぼりゆく
にぞさしもにたけきゆみ
のすけもかゝるふしぎをみる
からにぼうぜんとやりつき
たてそらをあほぎて
たゝずめばてる田そのほかし
われにまかせよ田中へし
いへのこらばなほざら一の下へし
老会乙仁三角
わかざむ
らひ手ごと
にたいまつ
ふりてらし
われも
こゝに
へと
きくわいの
さまをきくのみ
にてやたけに
はやるものゝ
ふらも
□□□□□□□□
ゆみのすけ
人〳〵をつぎんし
TELENENEL
上田田原祐雄
つゞき
いざなひて
じようちゆうに
もだりそのまゝ
しゆくんのまへに
いでまづじんじのだい
さんをしゆびよくつとめし
よしをつげそのゝちに
りきのすけがゆくゑ
をうしなふことのおもむ
き大井の庄の
さくらがりより
その右の辺
同百七七三郎
同様
九十
かへる
さにい
ぎよりの
ものにう
ばひさら
れしよち
すはしか〳〵
おのれと
ちやうに
かくときゝ
かのへんげ
のあとを
おひかけ
しとめんと
せしとき
にようくわい
が▼
▼いひしは
かよう〳〵と
おちもなく
きこえ
あげかれ
それ出しが
おいとは
いへど
わがきみ
おんとが
おんとが
おほせを
こうぶり
てやしなひ
ともまう
てやしなひ
しひちかん
せへあらじとものなる
をばれいつて
ひれふすことのおこ
にぞみつそかなら
でへんげの
〽なんぢが
ために
うじは
れし
ことばに
つきへ
勇
つぎ
りきの
すけを
うばひしは
きつねたぬきの
わざにはあらでの
まさしく
てんぐのしよい
なるべしかの
のみ
ならずして
いぜんにまさ
かきりよう
三の春つれゆくこと
なしとはかねてよりもいへる論心
なりりきのすけはしように
ながちさいちはつめいおとな
さへおよばぬよしをかねて
きけばぐひんのこれ
をつれゆくとも
いかでその身
いふでその身
にわざはひ
あるべきちう
きにかならず
たちもふ
たちもどる
すぐれやせん
かゝればかれが
身にとりては
もわさも
ことわざにいふ
こぼれさいは
ひうれひへんじ
てよろこびを
ますことかならず
そういあるましされば
なんぢもこのぎにつき
いさゝかこゝろをろうすべ
からず一ト日もはやくりきの
すけがもどらんことをしんぶつ
にねがふこそかんようなれとこと
いまにはじめぬしゆくんのめいちに
あきらかにさとすにぞゆみのすけは
三十九七三角
なふ
女その
さが
いたつ
ておろ
かなるか
さなき
ときは
ことにさい
ちすぐれ
たるかの
おたつにして
才子供にも
なくふ才子
にも
なきあはひ
にあたる
ものなんとは
ゐの米也つゞく
□□□□□□□
一丁
はん
ぐわん
ふたゝび
いふよう
〽われまた
べつによし
とうに
□□□□□□
かたるべき
よしあれば
よのものはしばし
があひだこの
ところをしり
ぞくべしときん
じゆのぶし
らをつきへ
一鳥冒せナ二朗
判断
まづ
したのぞくをあつめ
これがためにたみ百せう
のうれひおぼかた
ならずと
きけり
もつとも
めしこい
ゑちご
魚沼草
頸城険
苅羽は
のこほり
三郡名
のりよう
しゆたる
長尾家
のりよ
うちにして
入上上
はちとうごく
しなのゝ地図
にしてなんぢも
かねてしるとこ
ろさるをいま
またとりいでし
はこのくに高井
ごほりの北は上野
わがあづから
ざる所ながら
おなししなの
のうちといひ
かのぞくしだ
いにいきほひ
ましわがりよう
ぶんをもおかす
ごほりの北は上野においては
つゞき
とほく
さけ手
ばこのうち
より一トひらの
ゑづとりいだし
あかしにさしよせ〽よし
とうみよやこれこそへ
秀越後謹に
つちなりてかぎり
しられぬみやま
なるにちかきころ
かしこのあたりに
ぬすびとのしゆ
く▽下へ
りようすみおほ
ゆみ矢の
ちゞよくこの
うへあらじなんぢ
ひろかにかの
山へわけのぼりて
世のなかのふう
ぶんにそういなく
ぞくのすむか
さにあらぬか
とくとじつふを
たゞしきたれと
ひそやかに
しめし玉へば
やみのすけ
はつゝしみて
〽ごちよう
の物ゆむ
きかし
まりや
毛山高井
ごほりの
ほのはては
大倉兵
しほぢに
ゆのみや
あか右など
山またつさへし
兒雷也廿三編
十七左衛門
うせつる
さまをつく〳〵
おもひめぐらすに
ある
まじければ日
ごろしん〴〵
なすとがくしざん
にさんけいなし
くづりう同左へ
てんぐのわぎに
うたがひ
◑とその名を
つゞき山とつらなるなか
にもつるぎがみねもう
よべるあくぞくにて
わうがだけといへるは
ことにすぐれしけんそに
してこの所にさいつころ
よりとうぞくのつどふ
はおのれもきゝて候なり
きつするにそのしゆとゞけごんじよう
きつするにそのしゆ
りようとまうすは
せんねんそれがしさど
にわたりとうぞくの
にわたりとうぞくの
すまひとなすまの山
のさんさいをやきうち
いたせしことのありしが
候はんぎよいにまか
せみようにちすゞ
さまはつそくなし
よりとうぞくのつどふと
いりとつくとそ
とゞけごんじよう
せんとことばすゞしく
うけがひつはんぐわん
がまへをしりぞきしが
なほりきのすけが身の
さらにおだやかならざりけり
ざんねんにも
そのあけの日よしとうはてる田を
ぞくのかしら
はたこくに
うへのおぼつかなきにこゝろさへ
ありてとらへ
えざりし
をろち九年
はじめいへの子らをよびつどへて
つぐるよう〽りきのすけが田中へ
己富巳七三扁
勇
いへをよくまもりわづ
かへる日をまつべしと
なほつどくにおこし
さとしよういさへつぎし
ごん
げんにきせい
をかけかの
しようにの
つゝがなく
かへりくべき
をこひねがはん
しゆくんにも
はやこのことの
みゆるしをこう
ぶれりなんぢら
ぶれりなんぢら
一
ないをたち
さんけいを
おもてとなし
てそのじつは
つるぎが
みねによぢ
のぼりぞくの
すみにをう
かくんためと
はしるものあ
らざりけり
つぎのゑとき
こゝにまた
めてくしゆ
をろち丸は
さしもにな
□□□□□
そうも
いばくち
どうぜん
がてうごう
のびやくに
半七があ
ぶらを
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
しほり
これを
図中へ
□□□□□□□
一一
中よしこれを
とほきいつ
さとにうり
わたしてこがへに
かへあるひは人
をがいすること
木くさを
きるにひ
としかれ
あはせ
てもちゐしか
日あらずほん
ぶくしてければ
どうぜんには
にてひそかに
ばたゞちにさんさいへ
おほくこがねをあみけそうし
たへ身のすこやか
かちぎみたごと
になるまゝにじし
のまへにすがた
手したをひきつれてのまへにすがた
つるぎがみねのさか
のにつるはさち
さいをいでくに〳〵を
さいをいでくに〳〵をになければ
うかゞひてとむいへと
きくときはこゝにおし
きくときはこゝにおしぼんのうの火
いりざいほうをう
むねをこがし
ばひまたはみめ
いかにもしてゑち
よきをんなとみれごにいたり月かげ
ばたゞちにさんさいへ
つれゆきておのれしのびほりてたごと
がおもひをはらのまへをばひい
してのち下へ
みけそうし
たりし月かげの
四十一休草紙五ヘル六へん
女郎花五色石台六六八
黄金水大尽盃初へん一て
照手松操月鹿毛同
いづれも引つゞき出ぱん仕候間
御求御らんの程奉願上候
一月廿一日昼夜
〽つゞき
はかれども
それこれさゝ
はることありて
ほんいをえさ
ればなほさら
にこゝろしきり
にあこがれ
もだへなにと
せんかとくるしむ
あまりある日
あまりある日
いはくらどう
ぜんをよびよせ
てつぐるよう
〽なんぢも
〽なんぢも
すでにしる
ごとくわれ
同三七三病
▼七七
ゑちど
のりよう
しゆ月かげ
みゆきの
すけがつま田
ことの
まへにれんぼ
のじよう
やみがた
けれども
いかにせん
かのいへ
にわが
おそる
べき
くわつ
ゆまるの
たん
あるうへ
ちかき
ころ
つなで
といへる
をんな
さへかし
づくからに
さまたけおほく
さらにのぞみは
とげがたし
とげがた
さるべき
国輝画
種員作
くふ
うもあるなら
ばをしへよかしト日ころ
にゝげなくさしもにがづよ
きあくぞくもまかぜぬ
こひになげくびし
といきつきつゝ
つげたりけり
此文廿四へんへ
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
青洲書
勇
高砂
義任
軍身に
して剣ヶ峯に
登る事は
廿四編にくはしく
説.
廿一篇
柳下亭種員作
嘉兒雷也豪傑譚
廿二篇
廿三篇
一雄齋國輝画
永
六
たね
五篇
夜さく
年
癸
女郎花田丁
丑
一雄五しがく
武
孟
柳さい
石
下
臺
て
笠亭仙果作
今業平昔の面影
一猛齋芳虎画
緑亭川柳作
祥瑞白菊物語
錦朝楼芳虎画
六篇
七篇
五篇
六篇
発
市
標
新編金瓶梅全輯二
自初編
至十編
大尾
曲亭馬琴翁作
一陽斎豊国画
同
書肆甘泉堂芝神明前和泉屋市兵衛版
種員作
国輝画
上
児雷也
豪傑譚
廿四集
柳下亭種員作
一雄斎国輝画上冊
一九月十一日
或曰此稗史に大蛇丸が蛞楡の短劔を恐るゝ事あり又兒雷也が鱗
形の太刀を忌由を作れり一書中に同趣向のあるは如何と難問されしを
予応之て曰水滸伝に姦夫淫婦を戮する話両談あり武松石斎等の一
伝是なり源氏物語に閨房に潜びて別人とちぎる事両談あり光君が空一
蝉の臥床にしのびて軒場萩とかたらふと匂宮が宇治の大姫の寐所へ
潜びて中の君と契りたまふ是なり彼は唐山無類の小説此は皇朝に
無双物語それすら同條を出せり況無根野乗争避忌ことをえんと言訳
同
はするものゝかゝる拙き著述に対し源氏水滸の二書を引は鶏を調理
に牛力を用の常言は未也雀を射に鎮西の御曹子を請九尺二間の
家を造に飛騨の内匠を雇に等といひつゝ笑ば客も亦ともに咲ふて
餘談にうつりぬ
嘉永甲寅新春三二柳下亭種員記
児霍せ十四緒
□□□□□□□
両田
甚三郎
実は児雷也
博士会計
兒雷也廿四編
枕花
茜染
半七
松平
一九十九四編
岩倉
岩倉
通金
廿三へんゟつゞき
いはくらざり
ぜんはをろち
九がおもひに
くれしもの
がたりを
きゝつよ
小ひぎ
を
□□□□□□□
すめて
〽いま
おかしらの
いきほひ
にてこゝ
ろにの
ぞむ
▼君へ
天中ゟほどのものはえたまはぬといふことも
なきによく〳〵まゝにならねばこそかくは
いひいでたまふなるをおのれが手ぎはに
いひいでたまふなるをおのれが手ぎはに
このこひがなにとせんかたあるべき
ぞとはいひながらこゝにひとつ
おもふよしのあるなれば
○●
まづそのことをつげ
まうさんさは
いへ人に
ひすべき
□□
いふを
きゝて
をつち
□□□□□□□□
九ぶち
うなづき
つどう
ぜんをひき
つれて一トま
にいり〽ア
そのかたるは
いかなることぞト
とふにこなたは
こゑをひくゝし
〽わが身はいたつて
をさなきころより
出羽□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
山崎の
□中ゟひと
しきりながら
この法をおこなふには第一にいましめ
とすることありてきん〴〵ざいほうに
めをかくればじゆつはたちまちつぎへ
やま
ふじの
いへに
おい
たち
しゆ
げん
じやの
おこなふだけの
法はむねにう
かべてあり
その行法の
うちにひと
つきたい
ふしぎの
ひほう
あり
●ひて一
たとへば
下ゟ
名づけて離魂
野のほうといふたい
をはなるゝその魂おの
かしこにいたりてことをなす
さまゆめとうつゝの
さかひに
その身は
なにほどの
へだるとこ
ろにありとて
もたましゐは
たいをはなれ
おもふかたへいたれ
るじゆつゆゑは中へ
つゞきやぶるゝ
なりこひぢはそれ
にことなるゆゑつと
むるぎよう
さへおこた
らずは
しゆほう
はまづたく
じようじゆ
覚
さる
うへにて
月かげその
おくせんにたま
しゐをかよはせ田ごとの
まへのふしどにいり
おもひをはらし
◑たまふなら正真
一郎の身はこひ人のそば
によらずとそひぶし
せずとちぎる□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
大蛇丸信濃国高井郡の
山奥なる龍王が瀧に
離魂の法を
修する体
中ゟこゝろはお
なしかるべしかくなて
なしかるべしかくなして
ぼんのうのくもきり
をはらすうちには
さへたる月をみる
ようなおも
しろき
二の森へ
ヨー七日朝
一の舂ゟつゞきしゆだんもいで
こんこのぎいなにと
□上ゟしさへあるなれ
じしんにしのぶはお
そるれどもしゆほう
のきごとくいちじるくたま
しゐをのみかよはせて
だちてさゝやけばをつ
ち丸はやくしばしこくひ
かたぶけうちあんじ
〽今にかしこには
くわつゆ丸の
あるべきやとさかし
たことのまへがふしどのうちへ
しのびいることをえばいな
といふともとくしんせずとも
おもひはぜひにはらすべし
〽今にかしこにはよししそんずることあり
くわゆ丸のともまさしきわが身に
たんとうとあらざればなにのしさい
いひわが身かあるべきぞしてその
にがいあるりこんのほうをしゆ
つなでするはいかなることを
同中へかなす
此火は大蛇丸が四丁
松明の闇夜の
中にかゝやくものと
見たまふべし
あたりたきつぼに身
をひたりて垢離たをとり
ものいみすること三七日連
一埋木預りの棚をきり
一護撃木で第
六天徳以の魔王雄をまづ
るひもんはかく供物
ようトしゆほうのよう
すを
くはしく
つぐれば
いちくきゝ
はてき
あらば
すゞさま
こよひ
この
さん
さい
のみね
つゞきやうわ
うがたき
にこりを
とりかこん
のほう
を
おのれが
居間え
しよ
つぎへ
四十四か
ものぞとく
つたへよとことば
せわしくとふにどう
ぜんふたらびこたへて〽そも〳〵
ぜんふたらびこたへてそが丞生
りこんのほうといふはまづ極陰
財のときとする丑満部に以上
つゞきこゝにまつりそな
ふるくもつそのほかはすへてどう
せんにこれをまなびその身はまい
夜りうわうがたきにいたりて苦
行静なしりこんのほうをもやはら
しゆしけり○たかさごゆみのすけよ
とうはしゆくんさらしなはんぐわんの
ないゝをうけておもてにはとがくし
やまへさんけいとひろうなしてしゆつ
たつせしがかねてさんぞくのすみ
かときくつるぎがみねをこゝろ
のまとに丸木のゆみにさつ矢
たづさへかりうどなんどの山
しやかくかりするていにいで
たちてつゞらをりなるけん
そをしのぎりう
わうがだけと
つるぎがみね
のあはひまで
下へ
いたりつきしに
日は西山のみねにおち
いりそらさへびたト
かきくもりやくさき
かきつりやくさき
さらにみえわかず
かくとはおもひまつて
けしことゆゑふもと
よりよろいせし
しのびだいまつ
いたゞきへのほり
ふりてらしなほ
ゆくにたき
のおとの
こだまに
ひゞき
をのへの
かたに
きこ
えけ
れは
ゆみの
すけは
みゝかた
ぶけかね
てよりきゝ
ことありりう
わうがだけの
いたゞきには高サ
数丈よらの
飛泉路あ
りてやみつ
わうがたき
とよぶとやらん
とよぶとやらん
いまこのひゞきはそれ
なるべしとこゝろのうち
におもひつゝおとをし
るべにのぼりゆけば
はさどたきのあた
はたしでたきのあた
りへいでたり手に
たつさへしたいまつ
をかゝげてこれを
みてければ高さは
さながら九天きか
ぎり
いづる
もの
ひとしくまたおちくだるいきほひは
地軸御もこれにうがたるべく
おとはまさしく百千のいかづちに
だにことならずぜつへきさゆうに
そばだちてとしふるまつのさしいせし
にふぢつたなんどうちまとへるも
おぼろかながらにふぜいあり
〽つゞきたきつぼ
よりたつ水けむりはさ
ぎりのごとくしほうにとび
ちりほとりちかくたゝずめば
きぬはたちまちしとゝにの
義助が霊
かみのほゆるさへかす
かにきこえいはる
上ゟさま
一もぬれころは
うづきのはじ
めながらはだへこれをきつト
をとほしひやかみて〽あらこゝろ
なりこずゑにましえぬありさま
らのさけふこゑ深かなすでに破
谷嶋のうちにおほ軍位のけん
かみのほゆるさへかすさきは北の
かにきこえいはん方にめぐるを
かたなくもの七口
時に東
のたに
おもへば夜ははや
うしみつにちからん
に□□
よりふ
よりふ
たつ
ならび
火のひかり
ちら〳〵ト
してみえつ
かくねづ
こなた
中へ
於宮が霊
於苫が霊
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
中ゟ
にものな
ればかゝる
みやまに
きたること
のいぶかし
さよこれぞ
まさしく
よろくわい
へんげのわが
こゝろをひ
かんとてな
すわざにて
もあるべき
かさもあちば
あれなにほど
のことをかなし
えんちかよらば
とつくトみとゞけ
たゞさんずトかたへの
しげみにたちか
くれこゝにきたるを
まちかけけりさても
をろち丸ははゝのどく
じやが性きをうけし
つぎうまれつぎへ
つゞきしえて
七欲いの
清介あくま
ゆふかくさらし
なけのうちぎ
ふけのだまた
みなるたことの
まへにおもひを
かけしがそのあ
くねんやみが
たくりこんの
ほうをおこ
なひてかしこへ
こゝろをかよは
せんとひるはひ
めもすゐま
につくりしだん
ねんを
のうへにき
こらし
夜はり
がたき
にきた
苦行
き
すこと
三七八
にすで
ぐわん
にあた
ればれい
の文史
四十一
本
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
以上ゟ
ごとくさんさい
をたちいゆ身は
たるいはほを
ぼんのう
のやみの
夜にがく
たごとりつゝたきつぼ
まぢかくあやみくるに
ゆみのすけはね
◑こだち
のかげにか
のかけにか
くろひて
これをみる
にがんちゆう
するどく
ほうひげ
いぎへ
發光薫
なればよし
くせ
とうはこゝろ
のうちに
さてこそ
いぎよう
の□下へ
ものなりいで
ひつとちへて
ぎんみせんと
うかゞひ〳〵
よりつゆみ
とりのべかた
さき丁とり
とめだり
こらに人
のあるぐき
のあるべき
のあるべき
とは
浄書
青州
あれかしらのかしらのかみはふり
みだし身にしらぬのゝころもに火をともせしたいまつを
をまとひむねにいちめんの▼くちにくはへ高あしだにの
国輝画
種員作
がんぜきをふみ
ならしつゝあゆみくるその
てい人をのろふなんどゝいふ
べきさまのすがた二右へ
お
もひかけ
ねばをつちにも
二の巻へつゞく
嘉永七甲寅年
孟春新板目録
兒雷也
豪傑譚
廿四編ヨリ
廿七編マテ
柳下亭種員作
一雄斎国輝画
児雷也
初編
二編
再板
仮名
反古
柳下亭
五編
六編
一休草紙一
七編
種員作
一雄斎
国輝画
曲亭
三編
にて
一勇斎
小女郎蜘怨学環に
小女郎蜘組小女郎蜘組小女郎始終
馬琴作
国芳画
大尾
てるてまつみさほのつきかげ
初編
照天松操月鹿毛
二編
春風亭
一雄斎
柳枝作
二編
国輝画
風俗浅間嶽
二編
種員校合
種久抄録
国貞画
参り
兒雷也
毫傑譚
廿四編。
嘉永寅歳
正月発販
下
介題監国連
や
しらいや
○
がう
く
に
□□□□□□□□
けつたる魚
ゑ
もの
がたり
たね
廿四篇
しもの
かす
さく
まき
廿七日つゞきひとたびは
おとろきがもとよりふて
きのくせもいなれば身を
ひねりてふりほどゝはづ
みにくはへしたいまつ
はたきつぼに
はたトおち
めざすも
しらぬあんやト
なりけりよしとほは
なほ手どりに
せんじゆみを
くらりト
なげす
浦
よつてむづと
くむをろち丸も
きこゆるだいりき
〽ミヤ小ざかしトうで
くびしてひきたほ
さんじねぢむけばよし
とうすかきずつけいつ
てたがひにひきくみ
ねぢあひしがりき
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
うようはやわざ
あなどりがたき
ゆみのすけが
はたらきに
見届凡七日幅
くまれかひ
こゝろにおそれなをふりほど
き身をゝどちへ
じこくうつらばき身をゝやら
せてたきつぼ
しゆほうの
のうちへびら
さまたげとゝ
ごけとく
このところを
りとと
のがれん
いつたり
と
〽とりにが
くちをし
ゆみの
すけは
たきつぼ
をきつト
みやりて
たゝずめは
あらあやし
むべしみぎひだ
かに〽まうし
あぐべきこと
のあり〽いふ
よしきて
たまはれと
をとこ
をなこし
のこはね
にて
つぎへ
つゞきいと
かすかにつ
ふるあり
をち
こちをみ
かへれば人たゝ
ずめるけしき
もなくかしこの
このまにゑん
ゑんとひらめ
きのぼるふた
つのいんくわに
つのいんくわに
いぶかしさの
いやまして
〽こゑ
あつてかた
ちなきは
まさしくへん
げのわざな
らんとく
しよう
たいをあ
らはす
べしト
よばは
ればまた
へて右へ
かしこにこた
ながらわれ〳〵はきみにたいし
あたすべきものにあらず
さりしころもこしぢにて
おんゆめのうちにまみ
えしぎすけふうふが
なきたまのまたつげ
まゐらすことありて
上ゟ「そのごふしんはさること
さへかぜ
のおと
にびと
かしといふ
こゝにふたゝびきた
あるひは
こずゑ
のなるに
にてき
こゆる
から
にの
ゆみのすけも
こゝにことばをやはら
□□□
べきそのよしをとくいひ
さあらばつぐ
きけよじゆんづゑ
つきたてきわと
たつればまた
こたへて
〽きみごしゆ
くんのめいを
うけのぼり
玉へるこの山
にてたゞいま
いどませ玉ふ
ものこそぞくの
ちようぼんをろ
ち丸いぎようの
でたちをいたせる
わけは月かげどいゝ
うちぎみに心を
かけてりこんとなづ
くる法をしゆす
ためこの山のりう
わうがたきに
いりこかをとる
にて候なり
るをきてふ
くおどろき〽お
のうちぎみこそ
ごしゆくんはんぐわん
一
みつあきどのゝ
ひそうのひめ
ぎみもしわざ
はひもあるとき
は下せりたつよし
とほがしこに
また〽みこゝろづかひ
なしたまふなかやつがはな
はだおそるゝものゝふたつ
までうちぎみのおん
かたはらにま
もりとなれば
おん身に
いさゝかあ
やまち
あらじ
されども
かれがめい
すうつきね
ばよしやきみが
ゆうりきつぎへ
兒雷也廿四編
つゞきなりともたゞちにはたいぢしがたし
ふうふのものがうらみのねんさへ
たゝらんとすれどかやつにははゝの
をろちのかげ身にそひまも
れるらへにさかんなるいき
ほひにはちかよりがたし
あくじかさなるてんの
せめほろぶるじせつ
のきたりなばおん手
をかりうけあたを
むくはんきみにもいま
はこゝをくだりてときの
いたるをまたせ
玉へトかはる〳〵
つくることばを
きゝはてゝよし
とほは〽ことあき
らかにいしくも
つげたりたとへあ
くぞく何百人さん
さいにこもとも
おそるゝにはたらね
どもそのちよう
ほんたるをろちた
をうちもらす
ごともあらばくゆ
ともかひはなか
るべしさあらば
またびたちかへりきみ
にもかくとごんじよう
なし羽かげへもことは
つうぜんかへす〳〵も賊
巣鰭をかりつくさゞる
ざんねんさよしかなたを
きつとにらまへつやま
ぢをふたゝびくだりやけ
ばふたつのおにびは
さきにたち
みちびくがごとくにて
やす〳〵にもとへおりたか
ころはいんくわのかげは
さらになくはやとほざと
にあかつきつぐるとりの
ねしば〳〵きこえけり
これより上の巻九丁めのゑとき
月かげゝのやかたにはたご
のまへのおんいたつきには
かにこのほどはなし
はだしくさればとてく
つうにたえずなやむ
といふしようにはあ
らせたゞあけくれに
ふしどのうちにひき
こもりてうつてと
をりふしにいかなるもの
のめにことゆる「又右へし
いることやあり
そんうちわなき
おそれ玉ふその
さまこゝろもみ
だれしろと
きびよう
なればつき〳〵
もこゝろをくだ
きしよじしよ
さんのかぢきとう
おもふ
きんこくたこくに
名あるくすじを
よびつがていりまし
よびつどへていりよ
うをつくせどこれぞ
とたしかにびよう
しようをみきはむる
ものもなく日をこえて
おとろえゆくをむな
しくながむるばかり
なれば人〳〵ひた
すらなげきけり
つなでは
かねて
◆◆
武二
やうちぎこの
おんなやみをたゞ
ならぬやまひ
ぞトときちめ
つましとほ成
成ぬし
のわち
かにゆだ
ねし
ことばは
こゝぞと
おもふ
からに
いさゝ
つゞき
こゝろをく
ばりてかし
づくうち
ある夜
わが身
のへやを
いでたごとの
まへのびよう
しよらへいたらん
とてながろうかを
わたりゆくにはる
かむかびのをぐら
きかたにあやし
きものゝかた
ちありてお
ねまのかたべ
いたらんト
「上よりあトさけび
一入上ゟ
つゝおそはれたまふこゑ
におどろきはしりいり人〳〵ともろ
ともにかいほうするにしばしは
しようきもつかぎりしがよら〳〵
われにかへり玉ふにかしづき
われにかへり玉ふにかしづき
たちもあんどなしけり
つなせは
するさま
なれば手に
たづさへし
あかしきし
あげみと
めばやと
するうち
にぞの
すがた
はきえ
うせて
それかと
みしはろう
かにたて
大杉戸の
もくめのう
ちにいま
みしかたちに
ところ〳〵
にしかとおもふ
がいでゝあり
さてはこゝろの
まよひにてそら
めにそれとみえた
つるかトおもひま
どふてたずめば
ふしどのうちに
たどのまへが「中へ
尼宮弘七四扁
中ゟそれこれおもひあは
すにいぶかしきことも
ぎりなけれどみだ
じに人にいふこと
ならねば心に
ひしてその
夜はすぎし
があくる
口はうちぎ
みもいさゝ
かなやみ
しばししりぞけ
のおこたり
てまくらも
わづかに
あげたまへ
がいろでは
けふぞをりよしト
かづきたちを
かしづきたちを
わが身のみたざ
のまへのそのにゐ
よりてこゑうち
ひそめ〽このほ
どよりのおん
なやみはたゞ
ならずこそ
おもひはんべれ
よのものにはま
にほどにつゝ
せたまふことなり
ともわらばにのみぬ
うちあけてよう
すつげさせむ
さしおんものがた
りのことにより
またなまよし
もはべらめ
トたじなく
とふにたごと
のまへはさし
うつむきて
しばしがほど
はいちへさへ
あらざりしが
よう〳〵にかほ
うちあげ〽世に
はづかはしくあ
さましきなやみ
にてあるなれば
よしこのまゝに
たまのをのたえ
なばたとんよや
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
むさまは人に
つげじとおも
ひしにつね
よりこころ
にいとをし
くつぎへ
十四
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
〽つゞきまごゝろにつか
あるそなたがとふにかく
さんようあちねはいゝまへ
でそれとつぐるなりたい
ほどよりうしみつのころと
なればわらはがこゝろは
ゆめまぼくしとなりゆけ
ばおそろしげなるをのこの
きたりてみづからがそばちが
くよらんとしてはくわつゆけのたん
とうのあるにおそれてよりえぬ
ようす一ト夜二タ夜はゆめかとも
おもひしほどにてありつれど夜ど
夜ごとにそのをのこがまくらの
かみにたゝずみていさゝかもかの
たんとうのそばへだうてあるとき
はあたりへひたとよりくるがおそろし
さにわれをわすれこゑをあぐる
ときもありそもなにの
たりにてあられぬものゝ
ふしどにいりわらはがめ
にはさへきるかわがつま
ならでことびとにみする
ことなきぬやのうち
かくそと人につぐる
ならいかなることを
やいひいてんさある
ときにいろさけなや
わらはばかりか
第一巻
へんげのたかあり
とも是をしりぞ
風呂乙七日同
くるしようもあかなん
わらはもおほかたさることゝすは
りようせしゆゑよのものをつきへし
たいせやなかわが
つまのおんちょ
くしよ
ぜんなに
みにさ
つる身の
だれにか
それと
かたち
んと
○こゝ
ひとろふ
おもひしめ
これまでは
□□□□□□□□□□□□
くれ〳〵かゝることありとへ
にはつけてたもるなよ
きゆるまちかきつめの
身はいとひなけれどいかに
せんおんふたかたのじうと
ぎみまことのちうへはゝらへ
にきかさまごとをみせまい
らすがいかばかりかなげ
かはしくかつはゆかしきわが
つまにおこかれまうすが
なによりもしあといひさし
てそのまゝにうちふして
なげきたまへばつなではし
じうきゝはてゝ〽こは
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
つゞきとえざけてうからひはべるにおもふに
たがはぬおんもいがたりこのうへははとほから
すごほんぶくを
させまゐらす
しよかもたを
かにはんべれ
ばみこゝろ
やすゝおぼ
しめしわち
はにまかせ
一
たまへ□と
いひなくさ
むるそのうち
によのかしづき
らのきたかしに
そのまゝふ
そのまゝふし
どをはへが
いでぬつな
ではすでに
たごとのまへの
いひつるよしを
きくよかもむね
にうかびしことあ
れば日のかたぶく
をまちわふるに
ほどなく初衣割もつけわたり
後夜口もすぎゆき子のこくさへはやくも
たちてうしみつめときゝたりしにたことのまへが
かためらにそふよしつきたち二四の春へつゞく
)
三の花よろゞき
ねむけし
きりにき
さし本友へし
十一月廿一日
▼中まい夜のていにひきかへこよひも
そこにかけあれどもさらにはゞかる
いろもなくする〳〵たちいりこゝろ
いろもなくする
きながらゆめにひとしくうつとり
せし田ごとのまへが手をとり
てひきよすれば
おどろきかためて
こゑをあげん
とする
さまにかれ
は手ばや
ELIZYURILTEL
右ゟ
くわが
そでもて
そでもて
くちを
おほ
太田ごと
のまへの
さかば
んとす
に
もゆめのこゝ
ちどなるにともし
ひもまたほのぐ
かしか
こはね
でず
身を
らくなにとや
もだゆるを
らん
にあはひにたてきりしふすましよう
だきすくめ
じはひらきもせでたてまはしたるひようすでにみだり
ぶのかたへにもうろうとしてをろち丸が
すがたはいつかあらはれしがあたりによばんとするをうく
しめしはきさまこといたしやうにてきために
さしおくくわつゆ丸をおそるゝ上下へ
大夫大坂本松本橋大夫
巳雪乙七日扁
つぎ
おもひ
がけ
なく
ごよう
ぶのか
げにた
ちかく
れてう
かゞひゐし
つなでは
このときは四
しりいせけぶ
りにひとしく
みえたりし
をろち丸
がまつこう
めがいくわ
つゆ丸のたん
とうをぬく
てもみせず
はたらき
ればそのの
ちはき
とんうせ
て手ごた
へさへも
で
の方
□□□□□□□□
左ゟわかたずきねん
なすにかの夜うしみつすぐる
ころにあつトさけびてだんじよう
よりのけさまにまろびおち
しばしがほどはいきたえたり
ひゞきにおどろきつぎのまに
ねむりゐしてしたのもの
どもはら
いりてかいほう
なせしにや
ありていき
いでしが
いぶかしき
かなみけん
のあたりに
きりさげ
したす
られしたち
きずありて
ちはほどばしり
くつらにたえ
ずどうぜんは
さま〳〵にかい
ほうなし〽一トまの
いそがはしく
きずをぬひ
くすりをあたへ
さま〳〵にかい
うちにありながらいかに
してきずをうげたまひしと
ざり
けりこの
ものおとに
おどろき
さめてかし
づきたちは
田ことのまへの
かいほうするま
につなではまた
くわいけんをおし
ぬぐひさ栗
をさめてくわ
づゆ九のふく
ろのひもを
ときほどくに
いつのまにかは
いれかへおき
けんふくろに
いりしはさも
No.0.
なきたんとう
よひよりいなで
がしよぢせしがすな
ありをろち丸は三七
かちまことのくわつゆ丸
にてふたゝびゝやくろの〽なでかあやしきながらなほ一トまなるだんにこ
にてふたゝびふくろの
うちにをさめいぜんのものをきりしとときもりわが身はこゝにあるとても
うちにをさめいぜんの
ごとくかけおきつともにをひとしくしてつるぎこゝろはうつる月かげのやかたに
ごとくかげおきつともに
がみねのさんさいにもいたりおもひのねんをはらさで
かいほうなすうちに
またひとつの奇談伝へやおくべきトちゆう夜を
その夜はやがてあけ
同同同断断同同
いぶかりとへばおろち丸は
おほいきつぎ〽くちをし
おほいきつぎ一くちをし
きことのありしゆほうの
きことのありしゆほうの
きどくいちじるく身は
このところにありながら
夜ごと〳〵にたましゐは
月かけのやかたに
かよひ田ごとのまへの
ふしどにいれども
くわつゆ丸の
たんとうなる
べしかたはらに
あるまもり
がた玉のひ
かりにけをさ
れいかにしても
ちかよりかねし
がこよひのみ
そのたんとうに
ひかりもなく
やす〳〵そばにたち
よりてすでにおもひ
をはらさんとなし
たるはりからびよう
ぶのかげよりおや
しらずのはまへにて
いつぞやであひしつなで
のあらはれわれをつぎへ
一七十四編
月影
郡領
照時
十一日
思
無
忠助酒
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
つゞきしめがけてきり
なやみとほかに又
つくるをさけんとす
れどかれがもつたんやまひはつてくつう
とうのひかりするにたえ手ば田迄の
まへをしたふことは
しばらくはおもひ
たえいりように
こゝろをつくしけり
つなではそのあけ
のあさはまをぎ
六三郎のしゆづ
をまちたいめん
しておとつひの
夜あやしきもの
をみとめしより
田ごとのまへのつげ
たまひしことの
ようすにおんな
やみはようくわい
のわざとすゐし
くわつゆ丸のたんとう
をいれかへおきて
かのへんげをおんそば
「右ゟ」すくみてはたち
きかねこのごとく手をおひ
て身をかはさんとせしと
おもへいたちまちだんより
まろびおちこゝろづきてごとくきえうせト
つく〳〵おもへばありしことゞもしゞうをおちなく
ちかくつりよせて
きりつけしにその
すがたはけぶりの
ごとくきえうせしト
しゞうをおちなく
さらしなけ
更科家
ゆめにひとしく
まことにのこるは
をんながため
の使者
におほせら
ものがたりおかみへ
それとつげたて
まつらでざんじ
なりともみつる
鹽尻源三
れたるむかふ
きず十ヲが
こゝのつか
ぎをわがまゝに
とりかへおもし
いひすべきこと
□□□□□□□□
なひつる
こひきへよしなにつ
かれにげてたま
さまたげはれじつゞ
られたりるをきて
同様
しよせん
つなぜともその
くわつゆさいちを
丸のたん
とうろし
みにあなかんし
吉
らんか
里中ゟ一
ものがたれば
どうぜんはじめ
手したのやから
ぎりは
わが
もほうのゆぎと
つるぎのいとくつなで
がこゝろのをとこにまさ
りてだいたんなるをおどろき
おそれぬこれよりしてをろち丸は父へし
まし
いきごと
ほりいゝ
▼上へ
まへに
つぎへ
九番也廿四編
をごんじようなすその
をりからさらしなけ
よりもみつあき
どのゝふくしんの
いへのこなる
塩尻源三
つゞきしか〳〵トつなでが
はたらきくわいゝのさま
先ぞうといへる
ものはんぐわんが
しよじようのほか
じのしよをそへじさんせり
六三郎におほせありて
かのしよじよう
をよませたまふ
によしとうしゆ
にゆみのすけよしとうがころ
じんのめいをうけ
つるぎがみねに
のぼりしよしよりあく
ぞくをろち丸とまうす
ものもつたいなくも」中の右へし
上ゟおんうちぎみ
にれんほなしてじや
ほうをおこなふ
そのしだいは
しか〳〵なれば
こしやごに
ごゆだん
又左へ
左の中ゟ
かやいとぶん
みような
ればつも
きがみね
にせれを
さしむけ
丸をたいち
せんずもの
なれどもかし
こばながをの
りようち
なればかの
いへゝもちようじ
あはせしかせし
のちにあく
ぞくをせめをつ
ぼさんとへん
しよをしたゝ
めさらしな
けへこれをおくりぬ
田ごとのまへの
いたつきはかの夜
よりゆきしもの
きゆるが
ごとくくわい
きある
月影郡領
の令室
正湯門前
玉橋御前
にぞ
まつ
つな
でが
はた
らきに
上たもの
なりとて
てるとき
のおく
まへに
あら
あらせ
られなトいさいのよう
のほうびを
すをつげこしたるにわり
ふをあはす田ごとのまへが
きびようのありきまかつはめんぼく身に
つれでがきりつけしあやし
のものはまさしく田下へ
たまふにつなで
はめんぼく身に
あまりうけ
いたゞきてつぎへ
同全廿四編
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
此画の
話解は
廿五編
説
駿州
府中
大宮
淺間
の社
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
□□□□
せたまはゞそのみ
ころととうけへつくり名
していりこみしじらいや
とはゆゑありてえにい
ばかりかわらはが
しをむすびし
つゞきおんまへをばかりかわらはが
こゝろのよろこび
しりぞき六三郎にこゝろのよろこび
ぞかゝるをりを
つぐるよう〽いまはなにぞかゝるをりを
をかつみはべらんさりし
をかつゝみはべらんさりしさいはひにこの
ころととうけへつくり名ことねがひたま
していりこみしじらいやはれかしトおもひ
とはゆゑありてえにいつてつぐるにぞ
六三郎もさりし
わらはころねものがたりの
なればさとにおいてうけ
このたるおんぎもふか
たびのければいかで
おんほう
びに
かず
くの
たまもの
をたまはる
よりはなる
べくはざりし
ころのじ
らいやが
らいやがあぐるにてるとき
とがをゆる
しておんいぜんにかはりじん
かりを□右へぎのみちをつぎへ
右ゟそりやくに
ぞんずべきみぎの
しだいをごんじよ
うせんトぐんりよ
うどのにきこえ
あぐるにてるとき
もじらいやがい
ぜんにかはりじん
ぎのみちをつぎへ
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
芝雷玉ヒヨー雨
兒雷也廿四組
つゞきもつはらおこなふしてすぎにしあたを
ふうぶんはとくにきたりおもふべきかれまつ
たまふゆゑたくをがたのいへ
たまふゆゑた
このうへは
なにと
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
ごとのまへ
田毎前
玉壺生肌膏
一貝三十六孔
やけどきりきず一切の
しやもつかみのけはげ
たるにつけて毛を生ず
快気の体
浄書
箕田
青洲
奇功紙一冊記
うちみくちをはりこはし
一〇〇〇〇〇〇〇〇〇
一〇〇〇〇〇〇〇〇〇
丁にきゝれたるによし
なりどくむ
しんまし鹿
賣弘所
製薬所玉楼
真千葉石坂下
賣弘所柳下亭
種員作國輝画
▼右ゟさいこう
すべきころあら
ばわれもちかちを
そゆべしと寛仁
きくにつなではもとより
六三郎もおほかたならず
よろこびけり
大度雄氏のおほせを
嘉永七
甲寅
新春
発行
目録記
六編柳下高種負作
七編一雄齊国輝画
女郎花五色石台
新編金瓶梅
初編ゟ曲亭馬琴作
十編迄
一陽斎豊国画
大尾
黄金水大尽盃
初編
為永春木作
二篇
出板
歌川国貞画
一雄斎国輝画
児雷也豪傑双六
此すごろくは草紙のまゝを
初編より廿編迄のうちにて
画組のよろしきをあつめた
れば至極おもしき双六也
小倉百人一首姫文庫一
極彩色
小本一冊
荒木田守武を
古今俳人百撰一
中本
はゞめ蓼太に
一冊
いたり其伝を出す
芝神明前甘泉堂和泉屋市兵衛板
じらいや
豪傑
物語
第
廿四編
柳六亭種負作
一雄斉国輝画
廿九日
}
□□□□□□□
此ぬし
さし
}
22册
しらいやこうけつね
廿五俵
廿六編
じらいや
がうけつ
物がため
第
廿五編
柳下高
〆
種異作
一雄翁
国料画
兒雷也豪傑譚
第廿
五篇
玄香
外題四五甫迄
甘泉堂版
御供
玄魚画
ならんですならんです。これてした。
宋沈椒諸史曰京城閲聞之區竊盗極多中畧以粉書我図
來也三宇於門壁と故人漫亭鬼武子の綴れし物の本に
強盗の名を自来也とせるは彼諧史にやよれるならん其は
兎も角も此児雷火は雷を捕へし童の事にて云々の名
をかうむらせるは実に原稿の主なりし美園垣大人が
一世の手柄されば是書の售るに幽高評は雷のごとくに
どどろきまた電光の閃くばかり甘泉の堂号を輝せりや
予護後集を編談ども天雷の撰勢に乗じて雲に踏む
感獣のするごとき所為はさらになて頃日意匠に困むる
さまは必句あがりの際に僅に息する小鮒にも髣髴
べし
三十嘉永甲寅王正月柳下亭種員誌
關
号図せ十五級
○狂句あ古屋と孔明せめられて琴をひき
犬懸禅秀の臣
鰐淵現藤太
婢女
於陸
浪士
望月右内
處女白露
柳両亭
種安
狂句火入もはたか夕顔の下すゝみ
駿州府中の
旅舎
富士屋
佐五右ヱ門
鱗形の
刀剣
悪漢
浪士
我良八
望月
右内
狂句何をかいゝまんよつくきけ温石
羽卒松園
種春
兒雷也
弥勒町の
阿曽比岸川
柳豊亭
種年
○狂句鉢の木の灰にも袖をうちはらひ
兒雷也廿五編
じいいや女五へんよみはじめ
ういふじたけ五郎はうろこ
がたのつるぎをこゝろの
たのみとなしあにてる
かげがげぢといひまた
ふたつにはきし川がこひぢ
のいしゆもあるなればいかい
にもしてじらいやをうしなはん
ところこまちの八丁づゝみ
にしたまちなしだまし
うちにとおもひのほかかへし
つておのれがふかとをとり
あまつさへあにより
あづかるつるぎさへ
そのばにうしなひ
◑も世にも手ごわきものなり
とはつたへきゝてゐたりしかど
うはさほどにはよも
あるまじうろこがた
のつるぎをもちゐ
ようじゆかをだに
くぢきなば
うちとる
ことは
やす
にげのび
しがかの
いのちから〴〵
をりにう
けたりし
手きず
のなやみ
もおほか
おもひあな
どりぢやく
はいなるなん
ぢひとりに
ことをゆだね
きやつを
うちえぬ
たなら
四七
ねばこみに
つく〴〵しある
なしまづ一トたび
はかひにもだりとつ
のみならずつるぎまでをうしなひつる
はみなこれわが身のたがなればいまさら
なんぢのしそんぜしをせむるとも
そのかひあらじこのうへはかねて
よりたいまうのためにとて
としごろかくへしおぼへあるやか
らをおほくするが
一つかはしじらいや
めが手にだにいら
ずはかねにあかして
かのつるぎをせんさゝ
なしてかやつをうち
たりをろち丸と
とりをろち丸と
ちようじあはせ
われもにはかに
一せいをはつし
かまくらにせめ
かまくらにせめ
いつてくわんれいけ
をうちほろぼし
関八州宇全かはいふ
もさらなりほつこし
をもうちしたがへ
としごろののぞみ
をとづほかにしあん
一はさらになしト口
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
○浦冨士嶽五郎
駿府より
くとりようぢも
くはふべしことにかれ
がて人そみをみるにいかで
おのれいちにんがわざにおよ
ぶものならねばあにてるかげ
にいさいをつげきやつをうつ
ことかつはつるぎのせんぎのことも
そうだんせんそれにしらじとむね
にとひむねにこたへつにわかに
やとへるたびかごにうちのりて
夜はにまぎれすんふをたち
くろこまへたちもどりあにが
まへにいでたりしがかねて
あづかるうろこがたを
うしなひしとあから
さまにつけんはさすがに
めんぼくなけれどされは
ばにていつまでもつゝみはつ
べきようあらねば八丁づ
〽つみにじらいやをうち
そんじたることのよし
くだんのをりにかの
つるぎをうしなひし
さまはしかでなりト
さもおもなげに
一つげしらす
に手
てるかげ
は手を
こま山
いきや
おとゝが
かたるを
同同同同同同同
ふとやかなる
いきをつ
き〽かの
じら
いや
いへる
□□□□□□
〽げにいさぎよき
おんおほせその
をりこそは▼
甲州黒駒へ
帰るところ
〽やおもひいつて
いびいづるたけ
五郎もおもひし
よりあにが
ことばのやせ
らぎて
①
いみもえ
まゞき
さまなれば
こゝろの
うちに
あんど
なし
□□□□□□□
いたそれがしも
さきにすえ
でつきへ
髣寿七七五騎
のゞき人にこす
手がらをあら
はしまうすべし
はしまうすべし
トきようだい
ひたいをうち
よせてひそ
みかたらふ
つぎの
まに
〽その
たち
はな
わろし
かな
らず
四とゞまりたまへ
かしトいひつゝふすま
ひきあけてこゝに
いりくるものゝあり
ふたりはおどろき
たそとみれは
とばをきゝことばをきゝこは
せきへ
いちだいじをかやつめに
はいできた
いへふだいのおとな
山梨堅六輝なし
とよぶらうじんなり
きかれいるはこゝろぐるじト
おもひながらもせんかた
おもひながらもせんかた
りしかる
るにことを
こはてるかけがちゝの
なければ〽けん六
きゝたがへ
ころよりいへのおきて
よろづのことをとり
なにのようじ
ありて
まかなふをつかさどり
廿一
かりそめにもよこしまを
いみきらふさがなれば
てるかげもくわだてある
わろしとて
とゞむる
にや
いさゝか
せきし
ことをかれには日ごろ
よりふかくつみかくせる
なればいまけん六が
四丁
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
あり
さま
にて
なじり
とへば
けん
六は
兄弟の
あつませ
たまふともあくじ
せんりといふなるを
ましてみう
ちにある
おのれが
まへに
ひざおく
すめ
〽なにほど
3
しらざること
や二の巻へ次く
□ちゝうへの
はてたまひし
よりくにの
かみの
下ゟはぢとはおぼし
めされずやそれ
のみならずしなのゝくに
つるぎがみねにすまひ
なすをろち丸とかその
名をよぶあくぞくと
ちなみをむすびじらい
ちなみをむすびじらいや
とやらんをあみにくみてかぎへ
邑うらず十三品
さむらふべきとくより
のまきゟしさむらふべきとくより
おぼしたちたまひくわんれいけを
おしたほしせきのひがしのくにく
をわうりようせんのおんのぞみ
とかねてわれはみぬきしゆゑ
それとはなしに
さま〳〵とおいさま
めまうせど
さゝいれ
たまはぬあさ
つゆいさゝか
図
ましさよそも
うらふじけは
あなたの
てゝごかげ
のり
さまの
ておんときまで
とうごくの
いかさなる
まいだし
武田どのゝ
くねを
はたした
はなれこの
くろこまの
さんさいをいと
にて世に
ゆるされし
ゆみとり
なるを
なみてたてともり
あくじにたけたるあぶれ
もののぶしなんどをおほくかくへ
おんともよからぬわざのみつくし
よくにきみへしぶもんのいへばいまは山だち
ごうどうにひとしく世にもいはるを不参
同断廿一日
一分雷也七五組
つゝき火じゆつありともわがいへにもそうでんなずうろ
うしなはんこがたのつるぎありおこなふじやはうをおそ
れんやわがさんさいをうかぐふおんてき
とはかりれんやわがさかざいをうかぐふおつてき
うたんとはかるはぶしのいぢ
たまへどへ
かの
あだのみほめてことかたを
もの
さき
おとすはしゆうを
さみするふちゆう
ものそのざを
には
さらずば手は
世を
さわ
見せじト
がせ
かたへのか
あくじを
こととせし
かどもいまは
たな
こゝろもたち
かはりじひを
むねとしよは
きをすく
ふぜんにん
となりし
ひきよすればけん六おそるゝいろも
なくいよ〳〵まへにすゝみつゝおんいきどうす
りのおそろしとて申ことをとゞまるかゝれ
うたんと○ふかときいかな
ひきよすればけんおそるゝいろもうたんと○ふかみきいかな
いず村□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
なくいよ〳〵まへにすゝみつゝおんいきどうするなれらず村
うずとこもろ
かゝればあだは
こしのぶみに
こなたより
べきすでにまへにもいふごとく
まねくと申
みえたりその
まねくと申
ものならずや
じゆつをえら
かつはうろこがたの
をがたひろ
きみくわんれいつるきをたのみ
けにあだすべき
心をいだきたまへ
ばこそ
じらい
やこれを
つるきをたのみ
ゆきそれ
ゆつがほう
にかれがきじゆつ
をめぶ
をくぢかんとおぼ
らんには
たまへどもとより
かのたち
がまは虫きやうるぬ
此のみにて
ながらせんざい
およぶへから
すこのねんげつ
のそろひしをんな
のしんのぞうのちゑほ
をしぼりうろ
むこがたのやき
ばにぬりしかして
きじゆつをく
ぢくことは
▼とはつたへきゝて候なりこと
にかれにはふしぎをあらは
すきじゆつさへありとか
申せばりようにつはさ
のごうけつをうちたまはんこと
ごせんぞよ
りつたふる
〽をおのれはさゝ
しりまうしたりたつね
てえがたきとしつき
〽□そこつへるちちほの
おもひもよらすといひかるに
てるかげはいかりにたえざる
こゑふりたて〽おひさら
ばびしものとおもひね
奏奏奏奏奏奏奏奏奏奏奏奏奏奏奏奏奏奏奏奏奏奏奏奏奏奏奏奏奏
第二第二巻巻第二巻第二巻
よう
しやいた
の
かず〳〵
きつくわい
しごく
かやの
にがま〳〵
の図
記官七十五扁
「あるのを
いかであらば
そそれらのこと
さへしり
たまはで
いるぎを
たのみ世に
まれなるゆつ
しにてきたふおへ
いてふかくしりのみ
ならずあたも
なきくわんれ
いけにゆみひく
ともさからふ
矢じりのいか
でたつべきつひ
にはおん身をほろぼし
たまはんとく〳〵
こうをひるがし
あくじをとゞ
まり玉へかし
トおいのまづ
たをしば
たき
しんじか
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
いさむか
ことば
□□□□□□□□
つきへ
つゝき一てるがけはや手をこまぬきもくねん
してきゝたりしがたちまちこひざを
はたトうち〽アヽあやまてり〳〵
げにもつべきはちゆうぎのいへの
こそのはうのなきならば心は
いよ〳〵あぐじにつのりいへを
うしなふことにいたらんわれは
なか〳〵けらいのなんぢがい
けんとはきかざるぞや
なきちゝふたゝびこゝに
きたりてきようくんとし
したまふやうにおもは
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
をするとてもこのたい
もうはとゞまらじといはれし
日ごろのことばにひきかへうつて
かはつたこよひのよかすたゞ
しはふかき
とゝろばし
れきもにめいじて
ありがたし兄弟もろ
ともこれよりして身のおこなひ
をあらためんじつぐるをかたへに
きゝゐたるたけ五郎は加てんゆかねば
きたゝあたるだりやうにてんゆかねは
〽そはあにじやひとなにをかいはるゝ
かくまでしこみしたいもうをとゞ
まらんとはいひがひなしトいひかゝ
るをうちけして〽ぢやくはいまの
のなにをかしりえんなんぢも
このちころをあらため
のぞみをたえよとたゞしき
ことばにけん士はうちよろこび
〽おろかなおのれの申すことを
おもちひあつておのぞみを
おもひとゞまりたまはんとは
世にありがたきおんおほせきく
すみたまふとうけたまはりこの
うへもなき心のあんどトいと〳〵
うれしきありさまにてるかげは
かたはらのつくゑひきよせ一ツつうのほみ
したゝめて〽いかにけん六われこのたびの
たいもうをおもひたちしそのひより
ねがひをじやうじゆさせたまへトこのくろこまへ
のゝおもとなるやはたのみやにぎせいをかけ
しがいまさらおもへば主ちならぬことに
かみをいのりしはかへず〴〵ももかたいなし
いましたゝめしはそのねがひをほど
かんためのつげくふみなり
四
夜はまだいたくふけしにあら
ずほどとほからぬやはたの
ありこのさんきいより一トすぢ
みちすぐなるこゝろのなんぢを
もてつかひとなさばかみのまた
かならずのうじゆしたまはん
このぐわんもんをかのみやへさげん
ことをたのむなりしいひゝさしだ
すくだんのふみをけん六うけとりおし
いたぎ〽おほせにまかせこれよりす
ぐにやはたにまうでごぐわんしよは
たゝかにほうのういだすべしくわいちゆり
にとりおさめ兄弟にいとまをいげそのぎを〳〵
しりぞくうしろかげをとつくト主をはりたけ五郎は
てるかげにうちむかひ〽がてんのゆがぬあにじやひと
●ああてのことでこざ
るかなじとひかく
れば▼
●もあつてのことでこざ
つき〽こゝろを
つくせしまの
のぞみおいぼれ
ごときがいけんせしと
てなにゆゑおもひ
とゞまるべきすぐ
さまきやかをうち
すてんはなにより
やすきわざなが
らりやうぶんのやか
らめはけん六を
日ごろより
りやふぼのごとく
にとうとめ
ばわがてに
かけしときく
ときはたみの
ころこれより
そむかんだいじ
のまへのせうじ
ぞとおもへば
いかりのむねを
おさへていけんを
いれたるていに
いれたるていに
もてなしいつは
りのぐわんしよ
をしためやはし
たのみやへいかはせ
はあとよりおひかけ
人しれずりしなは
せんそくざのしあんかつ又
かれがことばのうちにこの
かれがことはのうちにこの
ねんげつのそろひたるをん
なのちしほをうろこがた
のやいばにぬりてがまの
じゆつをくぢくことさへ
はじめてきけばいかにな
してこれをもとめひろ
きゆきをうつ
しゆだんはすべし
トいひつゝつぎに
うちむかひほえ
〽又きぢ六かき八はちか
きにありやとく〳〵きたれ
しよばはるこゑに〽八ツトこたへ
ていりくるみたりは鳥沢紀
治六鼓堀介殿
一杉橋柿八幡はし
その名をよびしゆう
におとら
ぬふて
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
あきの
うもやとひざまづち
けば〽なんぢらみたりはたけ
五郎ともろともにつぎへ
一貞宝七五組
よくしおいたれどもおぼへの手だれ
ゆだんしてふかくなとりそはや
とく〳〵下げぢすれば
たけ五郎はつじ身をか
かきしけん六があとをおひかけうちとめ川
おこしみ
まる家に
□□□
〽黒川はつたりけさ
れたり〽こはろうせ
ことし方がまへいす
ほどもあらせ
ずほうかむ
りにつらおも
つゝもしみたり
のくせものを
どりいでゝ
きりかる
こゝろはたり
下けん六が
ぬきあは
一せてわたり
あふろうじ
んながらおぼへ
あるきつさきする
どくきりたてられ
みたりはすでにあや
ふくみえしにかたへ
のこだちのあはひよ
りねらひすましてくり
だすやりさきあはれむ
べしけん六がひはらのあた
りをつらぬけば〽ウンドのつ
けにそりかへるをしすまし
たりと三人ひとしくたゝみかけて
きりいくもをなほうちはらひ
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
おほしいます。
なげに
なげしに
かけたる手やう
おつとりにはに
ひらりととんで
おり〽きやつめに
はおもてのもん
よりいで坂みち
ちがへうらてのをくだりしならん
やぶをくゞりぬけさ
きへまはつてはやしの
あたりにしたまちしてうちゆくま
とらんものどもきたれと
いひすてゝさきにすゝめば三人
もわれおくれじとはせゆきけりや
さればやかなしけん六はかゝることと
つゆしらずいちづにしゆうをおもふ
身のおいの夜みちもいさゝかいとはず
ぐわんしよをやはたにさくげんとさんさい
をたちいでゝ十町ばかりあゆみきたるに
こゝにはくろこま一トむらののうにんがなき
からをとりおさむるはかはらありてすぎの
はやしたちめぐりことさらなつのまなかなれば〽トレ
みちきのねにつまづきまろばじと手にたづさへし
なぎこかげよりうちだすいぶてにたがさへしてうちんも右へ
ひるだにくらきこしたやみましてあやなきよるの
にでうちんにみちをてらしてゆきかゝるにおもひがけ
答
てよせつけずくるしきいきをそん
とつき〽なにやりなれば
ひきやうにもだまし
うちにはなしつるぞや
いこんもあらばなのり
かけてしようぶはいかで
とげざるといかるに
つれてほどばしる
ちゑほはたきを
あらそへばたけ五
らうはこかげより
たちあらはれて
につことゑみ
〽もうかなはぬ
はやまなしけん
六ときをも
しらざるいけん
だてきゝたる
ていにもてなせしは
あにてるかげが
とうざのきてんくわ
ごんのいしゆにうちすて
んとやはたのみやふ
おざむるぐわんじよ中
なんぢをこゝまで
おひにんでだて
さきんまはつかし
つきへ
貌雷廿七日七
いゞきししたまちせし
ところはしかも
三昧
のくさばに
すだくむしの
ねをたむけの
きようときゝ
なしてこの
たけ五郎が
ひとやりに
なつのゝしもと
とくきえよじ
いふかたはらに
みたりもまた
ていの
ごかせいに
そふわれ〳〵
三人
しよだち
をとりさは
きぢ六が
えこそは
させぬは
〽しゆくんの
おほせごしや
ねばたき
わん〳〵
よりくる
やぶりにくはれ
われをば
まつてさいぜん
からこのはかはら
にしやつかがむ
身はあだしのゝ
いぬめほえ又
〽こだんなどのゝ
やりさきでおの
れがたゝれた
はらわたにかなしむ
こゑさへそばにきゝ
わが名もちようど
さるはしかき八立たり
全六が昔語一ノ宮の
一社家のむすめと
忍びあふ所
がしでのみおくいとせん
むねんのはがみ
トくち〳〵にのゝしればけん六は
同一
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
はからひよしする
をあざむき〳〵はからひよしするこしする
うたせしはてるかげとのゝ
己官巳士上扁
云ノ写七十ヨリ
おいぼれに
べん〳〵とくち
たゝかせな下
そうほうより
きりつけ〳〵
きりいけ〳〵
三の巻へつゞく
種員ニ作國輝画
柳下亭種員作
六編
曲亭馬琴作
三編
小女那知化心床環
七編
にて
小女郎鉄怨麻環
女郎花五色石台七
一雄齋國輝画
八編
一勇齋國芳画
大尾
嘉
東京都道中濱京都市
種久作
風俗浅間嶽
国貞画
初編二編
今業平昔面影
六編七編
仙果作
芳虎画
黄金水大盡盃
初編二編三編
爲永春水作
歌川国貞画
録
小栗十騎
照天松操月鹿毛
金沢八景
初編
二編
三編
春風亭柳枝作
一雄齋國輝画
地本草紙関屋芝神明前和泉屋市兵衛板へ
振籠
種員作
国輝画
女の
四〇
二十
痛
記雪七十五郎
二の巻ゟ
三の巻は
つゞき
つひにとゞ
めをさゝんト
するとき
こゝにきか
かるたび
そうあり
しがこの
てしたやみ
のくらければ
そうほうとも
にいさゝかしら
ずまぢかくな
りてかのそ
うはしらは
のひかりを
いぶりればこ
なだのよにん
は人かげにおど
ろくなかにも
さずことのついでにぎりすてよと
けぢにこゝろえ三人はちがたなうち
たけむ郎
〽こにちめさた
もめんざうなり
にもあれとりにる
ふかきりかかれば〽こはなにつきへし
号図七十三条
つゞきゆゑといひ
さまにかひくゞり
つゝきぢ大がかたな
もつてをはタト
かつうたれて
やいばを□
二一二
とりおも
十一
天
▼がたき
てのうち
にかき八
ほえ又
うちおど
ろき〽スは
しれものぞ
ゆだんすなら
いひつみぎり
よりひだり
とらんとするその
手をかへしてずでんどう
はづみをうつてなげ
いだすあなどり
よりうつて
かるを
身を
しづめ
くうをきらせてかへし
JIOIRI
そうほうの
ゑりがみむづト
ひつゝかみひとしくかしこへゑのころなげすき
しをうかゞひたけ五郎がたゞひとつきトくりだす
しをうらひたけ五郎がたゞひとつきとつきとつきとつきとつきとつき
しやかさき心えたから身をひねればとゞろばしりに
〽かたへなるたち木をぐさとぬひとぬひきぬひきぬかんト身
をあせるをそのまゝはふししふみおとしたゞよふ
ところをきちやがおとせしかたなもば
やくいよりあげおきんとうばめくみたりトもろ
ともむねうちにうちすゆれば四人はいき
たるこちもなくいのちから〴〵にげゆきけり
たびそうはその
あとをおはんと
もせずかたな
なげすて
かむり
たるかさ
めぎすつ
にこびと
ならで右へ
己寅乙十三扁
ないがじなんはまのすけに
うだう清心猪にて
ふるさとをいでとほ〳〵
みの山中なんごえに
このかひへしゆぎやう
のためにきたかしな
五左衛門これすなはちもり戸ちん
に□きずおそやすいり
よながらいさゝかいその
かよふていゆゑづだぶくろ
のうちかいさゞやくわり
りだしくちにふくませさく〴〵
じかいほうするにせおひは
りそのときにせい
しんはほしあかり
にけん六がかしこに
ふせしさまをみ
よう〳〵われにかへりあたりみまは
〽すさまなればせいしんふかく
よろこびて〽こゝろは
ところいきしかふ
てうちおどろ
とうぞ
きつゝそばに
さくて
くのし
ぞや
たちより
をおひ
たまへ
きに
よりて
する
るもの
なるべし
しんみの
さまを
はしめ
しらばいま
のやからを
そのまゝに
おひいな
さずに
人女といへべき
をかへすぐもざん
ねんなり手がかりあらば
つげたまへかつはいづれのひと
なるぞトたづぬれば手おひは
さもくるしげなるいきをつき
〽みちゆくかたにおはするかごか
いほうかたじけなしわがこの
ごとく手をおひし
をとうぞくの
しわざぞと
おぼさるゝはこと
わりながらもの
どりなどのわざ
にもなくあだは
かたしかにしか
ながら
からみ
をむら
しはんことさへならで
やめ〳〵とあいはつるこゝろのうちのはかなさ
をすゐりやうあれやたびゝととうちなげ
くこと思をきゝさらにふしんのはれやらねば〽つき〳
白雪廿十五分
〽そはいぶかしき
ことにこそなに
松
ゆゑにそのあだ
のしれつゝあだを
のしれいゝあだを
むくへざるしさ
いはいかにトを
ふをりから
のでらにつくなる
のくらにいく
まよなかの
かねはいと〳〵かす
かにきこへちかき
あたりのくさ
むらになき
たつむしのねあはれを
そへこゝろも
いとゞすみ
わたれば
いまはにちかきけん大が
こたふるこゑもほそ〳〵ト
〽ようすをくはしくつげざればの
同断断断断断断同
○さとそふしんにおぼすらめわが身はこのちのごうしなる
うらふじさゑまんてるかげといへるひとのいへのおとな山なし
けん六とまうすものつげまうすさ人なる〳〵に
こゝるぐるしきわきながめしやうかのあやふ
きとあるをみねてこよひてるかげどの
をさま〴〵いさめまうせしにかへつて
こゝろにいきどほりごしやすい
たるだけ五郎どもにかとうど
をたりをしたがはせ
さきへまはし
て来
に小しのば甚
○きわれもあざ
ふむぎこんでは
びきせつがひせん
〽とはかりしなりさは
いひながらわが
ためにはふだ
〽いこおんのおし
うなかいのちは
こゝにをはるとも
うらみんをゝろは
あらねねども
わが身のうせなば
このちにいけんのすべ
きものもなく
おいよくあくじ
ぞう
ちようし
には
おいへもほろびんから
それのみいとゝなけがは
なきゆゑこのまゝひごう
しにしずるともあと
とふものもあらく
ざれば心に
かりかりかりるふたり
しくかつはおのれにいま子
なり
これに
つきて
もいま
さらに
おもひ
いだすとの
おなし
さむらふ
こほりの
一のみやなる社
いたつて家竹のむすめ
わかきにふかくちぎり
ころしのご〳〵にかたら
ふうちかれはふうちかれわがたね
を身ごもりしがめとに
りたがひのおや〳〵の
ゆるさぬなかゆゑいつ
さちそれといひいだ
すべきよすがもなん
とつきにたらでさんのけつきうみおとせう
いかゞはせんとおもふらい
らでさんのけつきくみおとせう
はなんしにてをんなはさんごのいざへし
つゞきしなやみにはて
ぬまたかのをんなが
はゝなるものはまゝしき
なかゆゑそのおつとを
すゝめてせうにはわらのうへ
よりいんしんふやうにさがみ
のかたへつかはせしといふよう
すさへかげにきくのみ
としわかきみのこゝろより日ごろふる
せんかたなく
でつちふたりがこともわするゝごとくなり
みやのしやけがしら
〽ゆきしがよるとしなみにしたがひてしだいに
勝保木主膳杉弥盛とまうせし
せがれがなつかしくいまはいづこにくらす
ものかれをうみしをんなの名は
ゆふしでとよびそのせうにがむつき
かとおもひいださぬ日もなければさがみと
きゝをこゝろのまとこれまでいくどか
のうちにいけたる名は曽吉次きと
やらいへるよしほかにはなにとたつ
とひたゞせどよく〳〵うすきおや子の
十六丁
めしもごそうの
おはせるかたに
さるおぼへ
はんかつひにたとりもえざりしなり
えんかつひにたとりもえざりしなりぬべきしることいふも
しよこくをわたるおんそうと
あらざれどもぢいの名
此事れぞひとつのはゝの
ねがひその祖父卿はおさな名ばかりが
かひのくに
せづか
なて
あるもの
あるもの
ありてたしか
にしれしことあらばまこと
かもり
今上へ
のちゝがしか〴〵のまつご
のきはにゆきあひしと
のきはにゆきあひしと
のきはにせざあひしと
いさいにかたりたまひ
しうへいつてきの
みづいつしのはな
兒
こゝろばかりの
えこうをも
いたさんことをつたへて
たまはれ
む
をゆびをり
いゝかゞなふれ
ばかのちごのうまれは
ことしで三十六ねん
いぜんかほだに
夫うちし
よりよりしえしらぬおやと
女子のはかなきなるを
一子のはかなきなかを
みつゝこのと
夕ころにながる
ありおの
あはれみてたのまれてたべおん
世にだにある
れとことばを
せいしんも手おひがこゝろをさめしやうつゝめぐりあひたしかにかに。
なみだをぬぐひ〽おんみがことばあだにはそれといげきこえん〳〵うらふじどの
せつそうか事で
にきこえなば
そのひ
つけがへばこゝろになかけたまおん方にも
わざはひかる
ひぞトみゝのほとりにくちさしわざはひかる
よせいとたのもしげにきこゆれば
らんとくこの
いまはにちかきけん六は世にうれしげに入所を〽くきへ
同断断十五郎
貞曹七十五升
しだい〳〵によはりゆきあはれおきそふ
なつのゝしもつひにはかなくきえけれ
はせいしんほうしはひたすらにたち
さりがたきおもひなしそのなき
からにうちむかひやくえかう
してたゝずむおりから
ふたこゑみこゑおとし
ゆくしでの田長をさ
もこれやかのたま
はゞきしたちのきたまへはやく〳〵トいふことばも
ひそのゝあたりを見て
あれば
よばひかとうたがはれ
地味夢の趣かまると
るはなしまへのときさしに
ときたまふほとけの
をしへまのあたりしばは
おくれさきだつもわれ
ひとつひにさめてゆく
うきよのゆめやゆめ山の
ゆどるじらんやはするがのくにふちゆうの
ゑきのりよてんなるふじやざごじやさご
とよぶいへをやどりとさだなうづきのころ
よりこゝにたびねをかさぬるほどにたつとは
なしに日はすぎゆき
ほとりにちかきだん
はやくもみなづき
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
ついたちとなりぬ
いたちとなりぬ
あてもあり
この日はことさら
あけ月の
あさとくおき
のぼるに
うがひせんとて
とちのたより
えんにたち
えつるしこをさして
いで有
こえゆきけり
いであら
ふきおくるかぜにさそ
はれかゞらのたいこ
はるかにきこへぬ
こゝろのうちに
さてはこゝより
とし
かな
ぬ
つと
に
地
う
する
つねにみる
しゆをとこの
ものよト
おもふ
たらひにみづをくみうち
いれておちようづめせト▼
えんさきにもちきたるをよび
かけて〽アレあのかすかにきこえ
たるたいこのおとはいづれの
みやなにトまうす
かみにやじたづ
ぬればかのをと
こは〽たゞいまひゞ
くたいこのおとは
いづれのくにへも
たかくきこえし
このふ
うときおんことや
そのみや
奉
緋
巳巳巳巳巳
なた方
見旨五十三扁
べくりのける
こうさはくに
こうさそへに
ぐにへもひゞ
きたれば
けふはかなら
ずさんけいし
たまひおくに
もとへの
みやげ
ばなし
にしや
ないも
とくと
けんぶつ
あれ
いづれの
ちやうの
うぶすななる
国たいこに
はゞめてしり
とはせたまふ
うたてさよ
夜ごと〳〵にみろくま
ちのいきぼとけに
まうでたまふに
信行がいりかみには
□□□□□
ひともこゝろ
はおなじく
わがくにを
ひくかみ
じまん
まろ
うど
ながら
□□
みれ
ばかれ
らもいつ
ふじせんげん
のみやしろ
にてけふ
ついたちのかみ
いさめにうち
はやすにて
はやすにて
いなりトこたへ
なしつみちほゝ
ゑみとのには
はやこのいへに
やどりたまふ
も二タ月
ばかり
ばかり
これほど
なだかい
みやく
ろを
けさ
の
あさ
ゆふ
に
しかにし
たゝみのこゝ
ろいできて
ろいできて
つぎへ
十五
七十五歳七十五歳
つゞきしおどけまじりに
をしへつゝ
にはに
かまへし
くるま
ゐの
みづ
くみあげ
そこゝかしこ
そのうちに
まきちらしさかりをみする
あさがほのはなうちなほふ
はを摘ひとりもとのきり
戸をいでゆけばそのうち
ほどなくみづしめがはこび
きたりしあさいひのぜんに
むかひておもふようげに
かねてきくふちゆうの
せんげんたびよりたびに
わたるみはことさらあくじ
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
わうなんを
はらはんため
にさん
けいせ
んとそこ〳〵に
しため
をはりやどの
つまにもかくとつげ▼
の
日
B16
ふやら
や
□□□□□□□
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
こゝより下へ三丁は
児帽也へ佐吾
右衛門がものがたりの
図と見たまふべし
下ゟ
いざなびて
ともにしよう
ぎにこしうち
かけにようぼう
がさしだすちやを
のみながらかのがくし
でんにかけあるあまたの
べかくをみるうちみなみのし
かたのはしらによせうち
つけしいちめんにせうじばかりを
したるたてがくあり
じらいやこれにふと
めをとめさごゑもんに
がくをみたまへせぞくにもつはら
もてはやす小野皇の心ものさくとか
しようしてうたじづくしトいふものに
かたちのよくにたるもじを四字かさねて
よくまでならべかきくだし
うちむかひ〽でていしゆあれあの
のきへ
やがてかしこへいでゆきけり
〇するがのくにふちゆうのゑき
にちんざまゝますせんげん
のみやとまうすはかすみ
のころもおりかけてなが
わかにもえいぜし
などころなるしづはた
やゐのふもとのかたに
みやばしいふとしくたて
とほき延喜越の
むかしとかや木花開那
姫命にのはなさくやの新宮
ぐらをこのところにいとな
むものにてそのさいれい
はとくごとの四月のかみ
のさるの日としも月
かみのさるの日の両日
をもてつとむること
とぞ
あだしごとはきてお
きてじらいやはやど
りをたちいでかの
みやにさんけいなし
こゝかしこ
しやない
をめぐる
に四の
巻へつゞく
〃二
三の巻よりつゞき額殿殿のあた
りにてこのごろやどるふ
じやのていしゆさごゑ
もんにゆきあひぬ
あるじはみとめて
いんぎんに〽さては
とのにもこのみやへ
ごさんけいなされ
しかおのれは
もとより
うぶすな
ゆゑ月ごとの
三日じかには
かならず
さんけい
いたす
あれなる
さてんの
女房は
おみさと
まうして
おのれも
しるもの
まづあれへ
いらせられ
いこはせた
へと
兒雷也廿五編
岡倉生玉
年調盟
○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○
此画も佐吾右エ門が
由の内にて右内が
夢の体なり
つゞき
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
一〇郎はしも小つきにけり巳みはみな
はなれ巳おはみなつく下よませし
字にまたゝがひあればこはまつたく
たかむらあそんの名をかりもちゐて
のちの世の人のつくりしものならんと
かねておのれもおもひゐるに
これはそれにはことかはり
おなじ己みのじを四字まで
ならべかきしはいかにも
二六
ろう
にへの
ひとり
むすめ
しら
つゆ
いふおな
このした
ためさ
とかい
ふのを
そねむ
のあまり
ざんげんを
せんとせし
にかへつて
わが身に
わざはひ
かゝりごしゆ
じんのおいき
どほりにつび
にながのいとま
となりそれ
より
いさく
ほうの
□このい
うのいたせ
するがに
ひきうつり
しにてかの
いぶかしくおんみはとう
しよにすむひとなり
いかなるゆゑのある
がくぞしるよしあらば
をしへ玉へしたがぬれば
女ごゑもんはねにもつ
きせるのすひがらを
はたきしはぶき
木ようぎのはうに上下
なしつゝこたへ
して〽みな
れぬがくに
ごふしんをたて
たまふもおん
ことはりこれに
つきては丁
くざりのなが
ものがたりの
あることにてかの
がくをかけたる
ぬしは
この
ふちやう
のうちに
すむもち
「月うないト
そのなを
よふ
同十三十三病
てどう内ふちやうのしやくに
などのははたくらざかれどたく
なる月かげをのみう
とせばかりはへにもとぼしから
さきつとしまですことにしや
忽ちごのくにのせきを
いようしゆ
三国に
ようしゆ
すことにしや
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
□□
さるればしやく
のうちの子ども
をあつめ手な
□□□□□□□□□□□□
よしある
らいのしなんを
されまたかに
身ぶんのひとにて
ありしがほかや□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
その日を
おくらる
にやう
ふのなか
に子のな
きをつぎへ
兒雷也七五編
つゞきあけくれうれひとうそやしろは女神ゆみ
にてましますゆゑいのりていつしをさづかりき
たしさればとてをのこゞはせいじんの
のちおぬくにくらうさするも
おほければによしこそほしくとも
ふかふもろともをなごのみ
十九日
十一日
子をひたすらのぞみ給
▼くすりありて六尺にあまる
くちなはのいきゞもをとり
これに加味ひしさけにひたして
よごと〳〵のねざけにもちひ
たまふならなんによと
もにせいきをまし
子をもうくること
またもごろよりお
わがいやこゝろい。
やすく
婆
五十一
うたがひあらじ
つぐるをきそ
うないどのはさい
ぢよにかくしゑた
ゑでいりする
赤目昌齊
しよかさいふ
いしやにいかに
せば子をもうく
べきことありやト
そうだん
一村なる北田次江戸
といふ長史御ようを
まねきこがねを
あたひてしかべの
ものをとゝのへ
一くれより
たのむに
日あら
するに
かのいしやの
こたへして
わがいへ
ひでんの
四
すその
たけ
七しやく
ばかりのくち
ひでんじ
なはをとらへ
のこやにいたり
おきひそかに
てかのへびをめの
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
それとさた
まへにはちをあむ
するにかの
かせきもをとりて
いしやと
いしやとみぎのくすりしも
もろ
とも
に
ろと
もに
□□
己雪口一十三扁
十一
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
いれしばらくさけにいた
しおきまことをあかさず
つまにもあたへそのごる
も夜ごとこれをのむ
一にくすりのこうげん
むなしからず一月
あましたつうち
におないぎは
みごもり
ければしう
ふともに
よろこび
こつこ
いはふて
そのりん
げづをまた
るゝうち
う内ど
のがあ
るよの
ゆめに
〽ところは
いづこと
わきまへ
ねど
びよう〳〵
たるはら
なかをあめし
まんとせし
むかひのかたに
くろかみしはう
にふりみだし
すさましきがんしよ
くせくをんなのすが
たたちあらはれ
さもうらめし
げにきつと
ねめつけ
なんぢ
一子を
えん
さを
のぞ
三
くすりに
たる
もちゐん
ために
こでわが
そのくるしみは
たいを
いかばかりぞうら
あば
みのちしほに
もうくるちごはいふも
さらなりなんぢふう
ふもなどあんおんにおく
べきぞやまづそのつまの
いのちをたちつぎへ
片団廿五編
つゞきししかしてのちにその子もまたわがしゝたるにいさゝかたがはぬ
ひごうのさいごをとげさすべしおのれはそれらのうきめといふうき
めをみせしそのはてにいのちをとりてあだをむくはんやいはをもつて
めいをたゝれしわがあくねんの▼
剣右
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
ねがひしわがつまの
みごもれるをよろこぶ
ころをさとつてまさしく
きかねためきのするわざ
なるかよしやさなくてさき
ごろさかせくしくちなはのまこと
にうらみをいふにもせよ
などにんげんに
およぶべきおん
ねんにもせ
よ狐狸に
にもせよ
たゞ一トうち
にしてくれ
んじたいせし
かたなぬき
はなし
きれども
さらに
てごたへなくこゝ
にきえてはうしこにたつすがたは
かげろういなづまの手にもとら
れぬありさまにいよ〳〵きをもみ
こゝろをあせりみぎよひだりト
きりまはせばはては
わが身もつかれはて
くさばにどうとうちふす
べしその
をりにこ
そさとり
えんと
いふこ
はねさへ
しはがれて
とびもかゝ
こんよう
すなれば
う内どのも
一トたびはぞつ
とされしが
さすがは図
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
トおもへば
たちまち
ゆめやぶ
れ身
うちに
ひつたト
ひやあ
せのかく
ばかりふし
◯日をふる
ぎのゆめに
こゝろはすこし
おくせしが
もとよりごう
ぢようがまん
うちにおない
きは月
のひとゆゑ
おもひ
みちて
さんのけ
かへして
ことも
いきみの
□□□□□□
としのみの
つきのしかも
みの日のみのこと
に玉のようなる
をなごの子をかみな
されしがかのくちなは
のたゝるものにや
さんごよりまくい
もあからずつきは
完雷也廿五編
ま夜なるごろつひにむなしく
なられしがそのおりから
もなにやらんあやしき
ことのさま〳〵ありし
とたのまれてよと
とたのまれてよと
きせし人があと
いゞきにおもくなやみ七日めといふじ○なんしやりました〽なるほど
わしもそうじやとおもふた
さてかのむすめのうつく
しさとしごろといひ
きりよう
といひみ
山といひみ
ろくまち
にてひそかな
のも
四
はゝご
しゆはなしさてう
まれたるおさ
など
とかは
は四
りいさゝ
かのむし
けも
なければ
玉壺生肌膏一貝三十六孔
やけごときかきずしゆものあといえざるにはけて
金瘡
即愈
よしかみの毛ぬけたるにつけて毛を生ず
よしかみの毛ぬけたるにつけて毛を生ず
一紙一枚廿四紙一枚廿四枚
きりきずすりこはしわらじくひそこまめ手足ちゝの
こりかたのこりどくむしにされたるに
こりかたのこりどくむしにされたるにいけて妙なり
調合所
新吉原玉楼
取次所
真赤東石坂下
柳下亭
うばをかくへ
う内どのがこのみ
□□□□□□□
しらつゆとその名を
つけ世にたいせつにねんげつじつじのみのじ
そだつるにいとすこばかり四字かきしをそのまゝに
やるにおひたつゆゑがくにつくりほうのうはせられしなる
う内どのはまゝしきことしはたしかそのむすめはしいひさしてころたを
はゝの手にかくるのがしみかへりノウおみさどのもち月のむすめごは
いとほしとていゝいであらうトとはれてでぢぢや屋の
わが子のためににようぼうがちやがまのしたの
のちぞ人をもむかへるふすぶりをさしくべながら
こゝろをおもひたえ
こゝろをおもひたえこたへして〽あとの月もの内
十月とも花ともめで
もほとも花ともめでさまがおまゐりのとき
いつのまにかは
るわにもあれほどの
びじんはないと
いね〳〵からあたりの
いね〳〵からあたりの
うはさしかしこれらは
まうさずとも
よろしいことを
みのじのが
かなたのしようぎ
にこしうちかけしものゝふ
ありあみがさまぶかに
おもてはいゝめどその
かたびらのいろさへも
ひとしく見ゆるはな
だぞめもんどころ
〳〵だけさへじらいやは
はなしみつうろ
までにしりをがつぎ
までにしりをがつぎ
いかにみな月ついたちでも
はなしみつうろこを
そめぬけば
かれも
らるらにしらつゆどのは
むしにてゝごににてかをさなき
よりしゆせきをばことのほか
みごとにかくゆゑおやども
こゝろにほこられてこくの
つんばんからこののれんわがたの七じめ
まれしもむすめごをだいひつで
でゝむすめは
ことゝ
かくせられとのがふしぎをたて
したまふアレあのがくもかの
このみせへおやすみ
なされてしらつゆ
さまのおはなしが
むすめが十三になりし
はるちようどみどしの
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
わけも
かたちは
よくにたる
いたり輪鼓切
ごをつけてあり
そのほか
なが〳〵との
おものがたりに
とのはさぞかし
大小みのまは
ていきゝかたが
はぬていなれば
じらいやはとゝ
ろのうちに
ごたいくはら
ときをはりて
うちわらふを
じらいやもともに
ゑみつゝなに
われにみ
まがふ
いでたち
やらみれ
ばおなじ
ごゝろなくみかへ
ねば
くかな
たにも
通信
一二二一一一二二二二二二二二二二二二二二二一二二二二二二二二二二二二二二二二二
同様御馬場所
西周辺郡
同時間に
十四日
田村同朋郡代
あみ
がき
こゝに
もの
こなたを
つく〳〵の
みたりつぎの
げぢよとしも
べをともに
いれほんじや
をはいし
となたに
きたり
〽むすめよ
いこはんト
おやに
しゆう〳〵
もろとも
にでぢや
やの
しよう
ぎに
むすめ
こし
つゞき
でちや屋のにようぼうは
こゝろもつかずせんちや
くみとりさしだしながら
こをおつれなさ
れてござんけいと
此人物女六編に
みえますといふうちに
かのもちづきう内は
しらつゆをいざなひて
名をあらはす
べし
うち
○此文
二十六へんへ
つゞく
かけぬ
おもてもんのかたをみやりて
〽ふじやのだんなみたまへかし
うはさをすればかげとやら
四〳〵むかふへうないさま
種員作●國輝画
廿四編
廿五編
廿六編
児雷也豪傑譚
廿七編
柳下亭種員作
一雄齋國輝画
仮名
反古
一休草紙
五編六福七編
当年売出し十人
柳下亭種員作
一雄齋國輝画
海望亭作
楠二代軍記二編よみ切
芳虎画
琴彦作
櫻紅葉命桟二冊よみ切
一名あさくら当吉ものがたり
二冊よみ切
芳庵画
十編馬琴作
新編金瓶梅
大尾豊國畫
甘泉堂和泉屋市兵衛板
第廿
六編
兒雷也豪傑譚
十万七才
じらいや廿六編
上冊
柳下亭
種員作
一雄斎
国輝画
芝神明前
和泉屋市兵衛板
四
四
間人倚柱笑雷公とは韓政竟が詩なる神のすえしごよみてうちかつもりとは
万葉集に載たる倭歌されば漢上の王寂は考の為に雷を恐ず我邦の少部
柄軽は勅を蒙て雷を追ふ事跡は古たる諾楽時代大和に雷丘あれば
越後に雷邑あり雷斧雷劔は奇石の名にして雷乾雷汁は飲食の内
其味噌汁に因男鉢摺子木の漢名も亦雷盆雷桃と歟いふめり御是を
祟ては雷帝と唱へ雷公と申或は火雷神と号たりかて尊称さへあるもの
を鳴ときばかり様をつけと狂句者流は抔例の不礼口吟にまかせけんと
巨細に挙たらんは頗雷譜といふも仕めけども此書初編に兒雷也が
雷獣を捕へし話を爰に復説いづれば電光形の隻を模て雷の
異称を序とする事ひかり
嘉永乙卯正月十三柳下亭種員識
四
レーハート
鶴橋屋
喜之助
東海道
府中駅の庸医
赤目昌斎
見雷也七七
旧ノ雷モナア
月影家の
中老関屋
□□□□□□□□
□□□□□□□□
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
駿河國府中在
毛草邑の張吏
非田治
望月の処女
白露
児雷也廿六
明審七廿六
夢埜蝶兵衛
貞徳虎鏡
西府中領
廿五へんよりつゞきあさつゆ
よう〳〵きえてゆくこず
ゑにたかくなく
せみはかゞ
〆らの
ふえ
にねを
あはぜ
はや
おやがてばいつも
おやどへだんなきまの
ごしゆのあひてに
〽もうしぢよう
さまアレ〳〵たゝか
むかふからくるかたはいつも
およびなさ
るゝ正方
さまじつゞ
るまもなく
きかゝるはう内
がかたにとゝ
ごろたちいる
ふちゆうの
まちゐ
赤目正
おやこのやすらふていを
みてはやとほくからこじ
みてはやとろ〳〵からこし
をかゞめこゝにきた
才あのめ
をかゞめこゝにきた
ればじらいやは
一トめみるより
かたへにおきし
あみがさとつて
おもてをつゝむを
こなたはざらにし
きもつかず〽これ
は〳〵もちづきせん
せいごさんげいの
うち
ふるすゞにかゞやくけふや
みな月ついたちの水室殿も
すでにちなみあるゆきは四時
湊にたえずみるふじの御神みを
もち月う内はむすめしらつやげぢよしもをと
とらもろともにでぢや屋のしようぎにこし
うちかけさごえもんともたがひにときのあい
さづなどするうちにしらへゆはこよしこみまはす
こゝにうつせるふちゆうせんげんのみやゐさき
児雷也廿六
九日
そゞろかなたのみうち
まもるとはちゝはじめ
たれしらつゆのうし
ぎにいこふじら
ろにゐしげぢよ
のおりくが
いふをりからさつたのいたゞきあたりに
にはかにおこるかんだちぐもかすかにきこゆるらい
めいにしらつゆはいたくおそるゝを正才はみてつぎへし
はしにから
こなるしよう
いやじたがひに
かほをみあはせてぞつと
こきそふこひかぜにこゝろも
せんばんせんやはまゐつてまいどなが
ことのみしやべりつくこなたのしよう
ぎにこしうちかけとりいだしたる
にもおかはりなうてなによりの
ちよう〴〵トあいさつすればこな
おはやいことあなたはかく
べつしらつゆさまおしたくの
お手まはしはまことにかんしん
いたしたものトいひながらとな
たをみかへり。おともはぢよう
さまおきにいりのおやくどの
おつけどのゆめどのもごくろう
らながざけのごやつかいぐろうがでる
たびごかつてのしゆうはさぞかしごめい
わくトそれへもこれへもついしようの
さぢかげんするたいこいしやわがいふ
とうせんにむねのあたりを
とうせんにむねのあたりを
うちあほぎつさごえもんに
ふじきのつき〽となたかと
ぞんじたらふじやのごしゆ
じんあひかはらずごしん〴〵の
ごさんけいさてそのゝちは
うちたえてとんとおめにも
かゝりませぬがこのたいしよ
たもまたあつさをたづねうちかた
つゞきうちわらひ〽かのなくほどに
とほくきこゆるらいにもさほ
どおそれたまふごふじん
のじよう
あり
たし
かうも
いひ
ながらおつげどの
したまへこなたのござる
きんじよへはらい
もおそれて
おまへばかりはあんしん
2
□□□□□□□
十
おち
ませ
ぬト
わる
くち
いはれてうち
はらだち〽正
才さまのいつた
才さまのいつも
人のことをめ
にくてぐちおぼえて
(七日)
うちかけ〽さて
ぐろうをはじめ
たれとてもらへ
ござれし手にもちし
のなるのをかくはい
あふぎでうたんと
によろこぶ人も
ふりあぐればによろこぶ人も
〽こりやあやまるなきなかにわが
下にずぎ青い才しるものにたゞ
しるものにたゞ
下やげだ太正才
おつけはうたんとかひことりとしまだ
まはしめぐるしよう十五にたらぬ
ぎにつまづきてそう身でらいを手
ほうどつきりしりどりにせしもの
もちつけばみなく
どつじうちわらふ
正才はちりうちつゆは〽わ才さま
はちひゑたゝび
じうちゑめ
しようぎにこし
ばまがほになり
じようだんは
〽つねはかくへつ
まうすものゝ
このことばか
まうすもの
りはおやけで
やうてごく
じつせつ
世にめづ
らしいはなし
ゆゑちよつ
とこゝにて
ものがたり
あふぎを
しやくにうち東はふき
現
八〇
うち
ころ
候こと
やし
デ十人
あまり
そのとう
りよう
一のすり
はり太郎
一とのこる四
人の手した
どもはかないのもの
ともろともにつぎへ
ゆきんごういちのだい
一の巻よりつゞきおのれは
もとしなのゝくにねずこの
しゆくのおひたちなるが
いまよりはるかむかしのこと
そのふるさとにありしころ
おなじざいしよにすまひ
せしさるろうにんのせがれ
にてその名は太郎とよび
ものとしはたしか十三
ばかりふたおやのはてゝ
一の巻よりつぎおのれは
じんのいへにひきとり
やとなはれしがその
ころゑちごしなのゝ
あたりをわらぎよう
なせるぬす人にすら
はり太郎とよべる
ものおほくの手
したをしたがへてある
夜もちまるのいへ
のちひとりのみよりも
にこみいりかない
なきゆゑにもちまる
長じやともて
●はやすゆ
をのこらずいましめ
おきたからをこめ
たるくちをひら
きこれをかばふて
きらんとせしに
てんにはかにかき
山くもりたいらい
のなりいでゝ
そのゝあたりに
らくらいせしかばこみ
いりしぬす人
つゞき
たちまちに
もんぜつした
りときにかのかゝ
りうと太郎は
ぬすびとのいりしまへより
こかげにしのびみてありしが
このときたちまちはしり
いでらいくわとともにの
〽そはまことともおぼえぬ
ほどな世にめづらしきはが
しをきゝだりわらべのころさへ
かみならを手ごりに
するゑらいやつそれが
せいじんしてのちはいか
なるものになりしやト
たづぬれば正方が
〽さればきかしやれ
としもゆかいでその手
ぎはのあつたもどかり
それよりほどなく
長じやのいへをたち
いでゝくに〴〵をめぐる
とか世にいひはやすごうけつは
たしかこのごろこのするがにたち
うちにいつとなくぶじゆ
つにもたけちもすぐれ
あまつさへくろひめ山の
おくにわけいり地仙せん
にであひかまのじゆづを
しつたへられ少年此術にて
かみなりをとらへしといふこゝろにや
たれいふとなくじらいやといみやうに
よばれその名はいましよこくにとゞろく
ほどのものになりし下つぶさにものがたれば
〽いかさまかねてそのらはさもきかぬことも
〽ござりませぬすでにそのじらいや
をことのあり
}
むちにくだり
かくまで
のだいたん
あれまはるらいぢゆう
ものは世
一といへるけものをそくじに
まいけどりまたきぜつせし
ぬす人もこと〴〵いまし
もめてもくだいのやくしよに
ひかせかのいけどりしらい
ぢゆうはいのちをたすけ
めんにかのらい
ぢゆうをけん
ぶつにゆき
ころせけんばなしに
このほどしなのに
しかぐのちんせつ目
にふ
たりとは
あるまじ
かたるをきゝて
う内もうなづき
〽なにさまわれらがいぜん
はなちやりぬあたりの
ものもきゝつたへめんにゑちごよりきたりし
たるゆゑおの
たるゆゑおの
れもたれ
よりいち
はやく
ゆきて
みた
記雷也十六
しとつげ
たるをおもひ
まはぜばそれ
なるべしトこたに
まはつてきたとのうはさじわがや
にやどりことにいまあたりにゐる
じらいやをそれとしらねばよそ
ごとにうはさをしいだすその
をりからとほくきこえしなるかみ
はいつしかちかくとゞろきてそら
もにはかにかきくもりあめさへ
たわづかにふりいでければう内
はかたへをみかへりてゆめすけ
よ一トはしりいへにもとりて
からかさをとくもてこよし
らひつくるにしもをとこはこゝろ
えていへぢをさしてはせゆけば
ふじやのあるじもじらいやに〽とのよ
いたくふらぬうちおともをせん下
うながせば〽内にもとてしようぎ
をたつにぞさごゑもんは
う内おやこ正方にも
わかれをつげふたり
うちつれうちもん
のかたをさして
るかたへにさごゑもんも
いでゆけばいま
いちにんのもいゝ
もこゝろにおもふよし
やありけんにゝんがあと
にひきつゞきおなじかた
へといでゆきぬしらつゆは
たゞもぬけのからと吹へ
〽つきそなた
のみ見て
たゝずむ
うちの
①かのしも
をとこはから
かさを
うちかた
それ〳〵に
げてはし
りつき
ざしいだ
もどらん
むすめ
己害心には
…………
つゆは
とにかく
に心の
いたへ
のこれる
さまにて
かゝこに
とほきじら
いやのかげを
みおくり〳〵
ちゝにけさ
なかゝるをいむゆゑにおくまりたる
かりきりこのうちにおきふしすれば
ほかのりよじんはさらにしらずの
またけんとうろ
もこのいへ
やどれる
夜より
きこゑまん
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
ちにもどりぬ
じらいやがせんけんの
やしろにさんけいせしをり
からそれにひとしきでたち
してかしこのきてんにいこ
ひしはすまはちわにぶち
げんとう太にてかねてより
十九日
やどるともわがかたにがいはあらじ
しかせしうへにてくふうをすべし
一トおもひければその夜よりおの
となしつれどもしらいやはもとよりして人めに
これこそじらいやならめト
はやくもすゐしまづ
やどれるいへをみさだめて
きこゑもんとつれだちもどるを
にいりとりわけてやづくりひろき
ふじやといへるりよてんにいりたり
げんとう太はとつくとことめ
けんとう太はとつくとことめ
さればこそこのいへにやどれる
ものにうたがひなしわれこそ
かれとみとむれどもかれはわれ
をいさゝかしらねばおなじいへに
れもまたさこそもんがいへをやどり
こやつめがあとをつけゆき
もきゝおけるめんていかつとう
ともかくもはかるべしとじらいやが
としのほどつゆたがはねばさては
つけゆきしにはたごまちのうち
同百七七ト
b
たんじ
われはこの
ふちゆう
のうちに
ひそかに
たがぬる
もつめ
ものあり
ふちゆうだばいちばんの
てこゝにやど
をかりるなれ
ばよのたびゝと
とはまをへだてし
ざしきをかりきり
そこにありたし
やどりのりようは
なにほどなりとも
まうすむねにまか
すべしトみつ〳〵に
たのみたりもとより
このふしやのいへは
りよてんにてまかごよかどもおほく
あわなればあるじさつそく
しようちなしげんとう太
にはおもてにかいのみなみかけ
なる一トまをばあけわたて
かしたるゆゑおなじいへ
にはありながら
ひもよほ
どへだゝれ
□□□□□□□□□□□□
にかほを
あはすべき
をりとては
あらさり
けりかくて
げんとう
太はこのいへに四五日ばかり
やどりしがかのせんげんのしやないにて
あみがざこしにふとみとめしろうにんの次へ
□□□□□□□□
じらいや
…………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………
さごゑもん
つきむすめなる
しらつゆとかいふをとめの
すがたにふかくけそうなしこゝに
たびねをすることのしゆう
めいにもなくかつはまだ
なりともかのたをやめにいひ
よりて手にいれんくふうも
すべきにうちえがたきたい
てきのしらいやをねらふに
さへこゝろにひまのあらぬ
身はあらかにともせんすべなし
日ゆふかたちかきころつねにごのふじ
やのいへにきたりておほくのりよじん
日もきたりてげんとう太かかりきりし一トまなる
あにのあだをうたんといふのぞみだに
なき身にあらばいかなる今やうをして
と日ごとにおもひなやみしがある
たちにたばこをあきなふものありしがこの
しきゐ
のあたり
に手を
つかへ〽ごとう
さまおのみ
くちのしごく
よろしきおたばこ
めさせ給へトとふにぞ
こなたもちようど
のみきりてほしと
おもふをりなれば
のしたよりさゝやか
なるかみづくみをとりいだ
〽そはさいはひの
ところなりいさ
さかながらもと
めたしとなたへ
いりてみすべしと
こたふるにかのあき
うどはふろしき
一ゝみ手にさげ
づゝこじをかゞめ
ざしきにいりいふに
ませてうりしのち
たばこをいれたるはこ
してまたいふようはごの
しなはとうしゆくない
にて手ならびの
師をいたさるゝ
もち月う内と
まうすかたの
せいほうある
まめのくすり
おんもとめくだされかし
とさしいだせば
たちまちみに
どなたさまにも
ごりよちゆうには
たくはへ玉ひてよろ
しきしな一トづゝみ
むねにたえ
さるもちほ
といふ名の
いりきては
かのしらつゆが
いへにて
せいする
せいする
ものなるかト
おもへはこれ
さへした
はしくその
いふまゝに
□□□□□□□
児雷也廿六
種員作
もとめて
のちになに
げなく
つゞきあたへをいだし
一
禁
玉壺生肌膏
一
一貝卅六孔
あき
うどに
「四五日いぜん
むかひ
さむらひのはつゝみ紙にあげたり
やけどきりきず一切の
しゆものは
しゆもつかみの毛はげ
たるにつけて毛を生ず
金瘡
即愈
奇功紙
一枚
廿四札
うちみくぢきすりこはし肩手
同断廿十日
足のこりにはりて妙なり或は
どく虫にされたるによし
づよにはりてよしはのいたむ
ときほうへはりて
いゆる事めうなり
なをこの外功能おほしくはしく
はつゝみ紙にあげたり
むすめを
製薬所新吉原玉楼
いざなひわれ
とひとしくかしこへ
まうで三の巻へいゞく
取次所柳下亭
真乳貨石坂下
柳下亭
国輝画
仮名
反古
柳下亭種員作
一休草紙
七編
九編
八編出板
一雄齋國輝画
同作
同竹七編
女郎花五色石臺八編
九編
同画
永嘉
一録目板新邦乙人永嘉
踊形容花競
編者柳水亭種清
画工一陽齋豊國
初編より十編まで當年出板
一此さうしは豊国が画ける多くの錦画を移。清がたねとしてちかき頃の
一黒表紙に似よりの品のそれならて三都のうちのあづま錦画ぐみのよし
あし高計をかの八文舎をあてぶりのおどり形容初へんから時をもまた
で追かけ〳〵出板仕候間御もとめ御らんの程希上奉り候板元叡白
地本草紙問屋芝神明前和泉屋市兵衛版
□題曲□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
種員作
国輝画
}
謹貞作
国静画
菌穴で
三の巻よりつゞき」おなじさてんに
いこひしがそのむすめの
たをやかなるにわれさへの
金
⑥
ゐ
しばしみとるゝ
ばかりことにおや子がきた
らぬさきひとつところにいこひし
ものゝせけんばなしにいひいでたるかのむすめが
ちゝの名はいまそのほうがくすりにつきてまうせしと
おなじ名なりかつはそのむすぬが名をしらつゆとりよぶことまで▼
十九日夜ニテハ
第二巻
おのれ
もおほ
よそ
くにぐを
うちめぐ
りしがかの
をとめに次
児唾せなす
アゞきおよぶほどなるうつくしき
ふじんはこれまでさらにみず
いま世のなかにもてはやす
するがまひとかいふ
きよくは
る
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
十一日
とてしゆくないこぞ
てもてはやしてゝごも
いたつて
□□□□□□□
のむす
めじまん
しるもようしを
のぞまるれどしら
びでいまにさだ
つゆどのがむこそ
まるえんも
一なしトいひ
さしてまた
あきなひにまゐるたびごと
あたることばかしてこゝ
よりほどもとほ
◑世のことわざにたにん
のそちにとまうすも
からぬみろく
まちなるあさ
きついて
ざはやのきし
川といふぜん
せいなたいふの
かほがたゞ
いまとのゝおろ
はさありしもち
月のむすめご
のしらつゆどのににた
とはおろりとんとそのまゝ
おのれもまい夜かのさとへ
みればみるほどみたがふ
ばかりたとへおや子
がきようだいでも
あのとほりにはにぬ
まのとぼりにはにぬ
ものとはなしなかば
にかしこからけぢよ
がしゑさへたか〴〵と
〽たばこやどのくなか
ざしきにごとうりう
のおきやくさまが
や
□□□□□□□
ぬける
ひはるかのむかしとう
ごく三保位にてんにんの
あまくだり歌舞ぶせしが
おとりとかかねてよりきゝたれば
そも〳〵てんによにえんあるこの
くにかのたをやめもてんじよう
かいよりあまくだりしにはあら
ざるか人とはさらにおもはれずト
おどけまじりによすがともなる
ことあるかとうらどへばあきうど
きゝて
うちわらび〽きては
くにかのたをやめもてんじようとのにももち月のむす
ろにももち月のむす
ごがぎよいにいりしか
さの玉ふもおんことわり
あのをとめはこのふちゆく
だいいちばんのびじんへ
児雷凡七六
ひざをうちそのもち
月のむすめ
さいぜん
からたば
こやが
きた
ならば
せしこと
のあり
しやれトいふこと
しらせて
くれかと
おつしやつ
じやとくゆり
とうちは
たびと
りこゝろに
つく〴〵おもふ
ようかの
しらつゆ
におもざしの
におもざしの
にたりとかいふうかれめの
ありときくだにいとゆかしく
さらばこよひはからこへゆき
てすがたをぼりとつぎへ
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
つゞき
ほしとそゞろに
おもひしみければ
ゆふがたすぐるころ
よりしてりよしゆく
よりしてりよしゆく
をひとりたち
いぜゝの
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
のみろく
まちへぞ
おもむきげ
わにぶちげんとう
太はしゆうめいを
うはさしたるけいせいは
これなるべしトこゝ
さいぜんあきうどが
ろにすゐしその
いへをたちいづる
かむろのそでを
そとひかへ〽あれ
なるたいふの名
はじとへばみか
へりながらうち
ほゝゑみ〽きし
川さんといひ
やんすじこた
へてそでを
うちふりへ
五
げたの
おと
から〳〵
北のこう
ぢへはし
りゆき
太はそれときゝ
てふたゝびこれ
をうちみるに
おもてとなして
ひたすらおもひ
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
そのじつは
わがあにやかま
しか六がかたき
おちかゝ
にたえかぬれば
まづかのちや
屋のにかいに
じらいやをうたんとて
はしかまくらをいでしかど
りたるゆふ
月はたが
たちまちいろにこゝろみだれ
のぞみのこともはやわすれかの
さらぐしぞとおも
はれつまづかのさと
もち月のむすめなるしら
つゆのかほよきにふかくも
まよふみろへまぢのあさ
ざはやなるきし川はその
おもざしのにたりときゝ
たかねのきくらはをり
えずともさとのまが
にいりてみれば
てんちをかへすさわ
きうたよるをひる
なるにぎはひはたとへんに
またものもなくこゝろう
れてこゝかしこみめぐるさと
のなるのちようこれなん
のなりのちようこれなん
きにさくはなはこゝろの
まゝにもながめられんと
おもひたつよりきもせ
かれあすともいはずその
ゆふべひとりこえゆく八丁
づゝみころしもみな月
はじめつかた小田辺にとび
こふほたるびもわがあこが
こびのやまぐちとか
いでいるもんのかたはらなる
ちや屋のえんさき
ちかくにゐてきやく
まちがほなるうかれめ
ありあみがさごしに
みとむればこのごろ
せんげんのしやないにて
るゝこゝろよりいづるたま
かとうたがはれこゝかた
びらのえもんざかかきの
みかけしをとめ
しらつゆにつゆも
たがはぬほどな
やなぎのしげりえに
ればさては中
のぼりていしゆ
をよびてきし
川がきやくに
ならんことを
いふにかれは
こくびをかたぶ
けてかゝらを
なでつゝつぐる
よう〽こよひは
あひにくきゝ川
さまはこゝろまち
のおきやくもあれ
ばちあら
けれどせつよくの
おぼしめしなり
ことにまた
よのおかたとこ
わけもちがひ
わけもちがひ
とりわけて
おのれがいへ
ではおことづ
やすいたけふ
さます
児官セ七六
いかにとも
まうしてみんじ
せじたらぐに
ざをたちて
つぎのまにいで
にようぼうを
よびてひそ〳〵
かたりあひ
つまはそのまゝ
したへゆきしが
しばらくたちて
またきたりをつと
またきたりをつと
にふたゝびさゝやけば
うちうなづきて
けんとう太がまへ
にふうふはいで
きたり〽さて
ごくわほうな
だんなさま
とをかまへ
からい
こんでもことわり
がちなきし川
さまたゞいま
さいめがめ
あなた
のことをまうし
たらおいらん
もほかのちや
屋のきやくでは
なしざしきばか
りのおあ
そひなら
どう
なり
と
との
×
かひ
現
×ごあいさつはアそう
までのねがきまれば
あさゞはやへいらしつ
てそれからさきは
いづれとも
あなた
のお手
きはごき
でかぢのとりようはいづれに
しだい
がをなごは
をなごとし
わたくしも
おつきまうしておそば
ともいたしませう〽とかくの
ことはにようぼう
めにおまかせ
なされてごろう
じませかな
らずわるうは
はからひ
はようそれ
すこしも
ぜんは
ませぬ
いそげじや
一同二月一日
ぜんすけやてうちん
つけや〽おはやよすぐに
おはきものをなほしておきや
しとりはやしふうふがのする
くちぐるまにひきたて
そゞろ
ちよう
てん
あさゞはやの
にかいにいたりさけ
くみかはしえひに
まぎれてその夜はかの
楼上□うにうちふせしがきし
川は夜あくるまでかげを
だにみせざればいよ〳〵しのぶに
たへかねてそのあすの夜より
あめにもゆきかぜにもやくや
みろくまちかのせう〳〵がつき
児雷也廿六
つき
あかつき
のしだに
かずかへ
おもひして
ふかくさ
ならで
あさゞはやに
ひて
もゝよがよび
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
はすなれども
きし川は一ト夜さの
まくらならぶることは
きておきことばもかは
さまほどなればあこ
がるふのむねにもえ
ことをなやます
そのうちにふふきゝ
だしたゝきとのうは
さにかのきし川には
ふかまありてその
にとうりうするたびの
ろうにんあまだぢん三郎
といふものとふかくかた
らふなりゆゑによの
まろうどにはあふこと
なしときくにねたさ
もかぎりなくそやつ
はいかなるものなるか
みしりてのちに
しようもあらん
ト夜ごとくるわに
いりこみてさま〴〵
にしてとひたゞす
におもひがけなく
きし川がしんてい
をつくすをとこ
はわがつけね
らふじらいや
にてあま田
といふは世を
いふはせを
つゝむさと
のかへ名に
ありけれ
ばいきどほ
りも一トしほまして引
ひとはこのごろふちゆう
□□□□□□□□□□□□□
なりとも
ふたりの
やつらがおなじ
ところにあるをり
にふみこみで
うちすてんト
しきりにころ
のせきたちしが
もとよりかんち
にたけたる
ものゆゑまた
つく〴〵とおもひ
かへしてきやつ
にはきたいの
にはきたいの
じゆつありとかかねて
よりきくなればもし
はやまりてふかへを
とらばいかにくゆとも
かひなからんよしく
しばしはこらゆるとも
などあんおんにおくべき
じやどりにある夜も
ひろゆきがふしどを
しば〳〵うかゞへども
しりよふかきじら
いやがふるまひ
いさゝかゆだん
なげればほどこ
すべきてだても
なくあけくれこゝろ
をなやましけり
○はなしふたつに
わかるもち月
う内はたくはへし
きん〴〵のとぼし
からねば
いへにによう
八といふ手
だいをおき
みろへまち
のあそびや
などへこがね
をあまた
その
とりて
しゆせぎ
しなんの
かたはらの
ぎようと吹
つゞきしなせしがこのてだい
によう八といへるはそのさが
にぶくいろをこのみみろく
まちへいりこむうち
かなものやのどら
川といふつぼね
みせのひ
ほどにをとこは
しゆうより
あづかりて
かすべき◑
たがひにふかくなる
あそびになじみ
ゆかねをおほくうしなひ
なかたえて
をんなもはてはによう八を
きやくにすなと
もせざりしがある夜
おやかたより
よう〳〵しゆびして
しばしはたより
きびしくとゞめ
あひどら川の
られたるゆゑ
いふようは
たがひにあふせの
〽しよせん
かくでは
いつ
までも
はれて
あはれぬ
身も
三の巻よりつゞき
さもなる
ときはおと
づれも
ならぬ
こき
わ
たこくに
か
かほ
さへみず
にくちさん
よりいか
にもして
このくるわを
つれだしてたま
はれかしふたり
己旨巳七
粉
だすとのうは
きもきけば
●●しゆじんのかねを
そのよのこと
あげだいきん
にもおほ
くつかへば
いま
せんぎ
さるゝ
なら
いつしよにそひたしト
つぐればによう八うなづきて
〽わが身もそなたのこゝろに
ひとしくといふぞのわけは●
たのまんとおもふ
ものゝありつぎへ
るにと
つまん
ようなければ
ひとりなりとも
身をがくさん
とおもふやさ
きにそなたの
ことばはねがふ
てもないさいはい
なりさはいへ
おのれむとりで
はしゆびよく
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
やらんもむづ
かしければわけを
うちあけかとうどに
十六
一月廿一日七十一ノ
かおものや
□□
望月の
手代
みろくまち
弥勒街の
つゞきあすの夜
かならずしか〴〵
するしゆだんト
つぐればかれば
うなづきて
せんとあひづをさだ
賤妓
〽こゝろじたくが
めてさとをたち
さまでにでき
いでせんねん
金物屋う内にたの
金物屋
たしまれてへびのたしかにてつだふしらねばあくる
べしおのれは
きもをとりし
の鉦川
よりなじみと
そとにまはり
なりてをりにふれ
しのびていへゝもでいり
するひでん次をかねてこすころみぞ
しればきやつを川にいたばしかけ
しくはわたれるように
たのむにしくば
なしトふ下しておかん
八つのかしらが
ければけがは
あひづの
むらにしの
じこく
しの
びゆきひでんしの
次をよびごいづ
いだし
るはかし
あるさかこの
ふたりがへいを
こすころみぞ
川にいたばしかけ
わたれるように
ゐておみたち
ふたりを
ころしこれをうば
さま〴〵にいつ
はんたくみなり
によう八は
ひでん次がかゝる
こゝろのあるを
しらねばあくる
日はひのうちに
くるわぢゆうを
はせめぐり
はりて四五十両の
きんすをあつめ
わがしる
いへにかくれ
ゐて夜半の
ときをまはる
ころかな
ものやのこうし
のあたりへ
しのびよれば
どら川も
鏡八
あた
みせへあた
うちあけてありし
いざなひて
ちそうせしうへ
いざなひて
づの
しだいをものがたりあすの
ことを
人めを
ひそかに
たちいで
ふたり
夜なにとぞどら川を
うちあはせ
つれいだす手つだひをして
ぐれよしたのみければひでん
吹は小くびをかたぶけ〽そは
いづれともなすべきが
かのをなごをつれいだし
いづくのうらにすまひ
するともふところが
さびしくてはなか〳〵
うきせは
その夜はたがひに
わかれけり
ひでん次がかく
うけがひしはち
のうちにいちもつ
ありてまづによう
八を十ぶんすかして
こがねをおほく
もちいださせ
わたり
そのうへにても
がたし
そのも
あてはじ
たづねられ
〽されば
それも
あすの夜
までに
むねにあり
さとのうち
にかしだして
あるしゆじん
のかねをいつ
はりいふて
とりあづめ
それをろぎんに
つれだち
ひでん次に
やくそく
したる
あたりへ
ゆき
よう〳〵
へいに
ゐてみぞ川に
のぼれば
かれは
はやも
そとにまち
こさせ
いたばら
わたし
ふたりを
やすく
たり
によう八も
とら川も
はじめて
ほじいふいきを
つけばひでん次は
なほあたりを
みつゝつぎへし
つき〽おつてのかゝらば
なんぎなりはや
とく〳〵トせりたてゝ
四五丁ばかり
あゆみしころおの
れはあとへひき
さがりかねてかく
せし屠児とり
のもちゐる
かはむぎのほう
てうとりだし
さきに
たつ
たるによう
八がひはらを
めあてにつら
ぬけばアツト
さげんでたほ
れふすどら
川はこれをみて
おどろきあはて
にげんとするおび
ぎはつかんでひき
をたゞひとつきふた
りはもろくもいき
たゆればによう八が
ふところをかいさゞ
りてさいふひきだし
おもさをひきつゝにつ
ことゑみそのまゝに
くわいちゆうなし
あしばやにさらん
とするときあぜに
がけなく〽ひでん次はし
るなしばらくまてつぎへ
もどしのどのあたり
たちたる石ぢぞう
のかげのあたりにおもひ
リ面也九六
〽ゞきなんぢがあくじを
はたちきしをこの
ぢぞうはよくみたり
つみほろぼしに
いまぬすみしさい
ふのかねをさん
もつにほうなう
してゆけトいふ
にぞわが名を
よばれておどろき
ながらふりかへ
るにほどりかへ
るにぢぞう
そんの
かたは
くそば
にたち
すかして
みるに
ことびとならで□
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
ばしよにて
いであふ
がらんなれば
こゝろおち
つき
うち
わらひ
〽から
おど
けも
とき
いま
きも
せけば
そのうち
あはんじ
らひすて
またゆかんと
するをこなたは
すかさはしり
よりおびぎは
とつてひきとゞめ〽ひてん
次とぼけなまこと
のぢぞうがくちを
きゝてとめたりとも
おどろくようなつき
児香也廿六
つゞき
われ
でも
ある
まじ
おまし
テモうまい
しごと
ことをしおつ
たなその
しあはせな
おぬしにひきかへ
このごろつゞ
いてまのわるい
さなかに
みかけたがら
やましさ
わけくち
さいふの
まゝにおれが
かりる
その
手さ
みられた
からはいかにも
かねはおぬしに
やろしかも▼
四はがねを
サアくれるト
いひつゝいせんの
ほうてう
をひらめか
してつき
かゝるをがらは
はやく身を
かはしやいば
もつ手を
ひつつかみ
ばひあふ
みに
手
もとを
はなれよし
このあぜへうち
こむとたん
ひでん次の
くわいちゆう
よりどつさり
おとす
いどみあふはては
くみていのち
あふたるをり
くだんのさいふ
〽それをト
がら八が
くりそのまゝ
手を
とらんと
さしだす
がら八が
はらひのけ
するを
〽そうはさせじト
つきのけつさい
ふをかせに
たがひにひき
かぎりとねぢ
からきかゝる
よつでかご
さきを
かつぎし
をとこの
をどこの
あらに
つまづく
しがいを
みてびつ
かごそつぎへ
同同十十六一一一一一一一二一一一二十一
〽つゞきかきすてゝ
ふたりひと
しくにげゆき
げりかごの
うちにある
びとはいでん
ともせず
くもまもる
月にかし
こにおち
ちりしさい
ふをたれの
あはひに
みとめうち
よりぎせる
さしのべて
ひもに
かけ
ひきよ
するを
こなたは
いかでしら
ばこそくん
ほぐれつ
こんかぎり
さながら▼
にひきの
おぼかみが
ひとつの
にくを
ありさま
かくあら
そべるすゑは
いかにまた
このかごの
うちなるは
なにもの
ばひあふ
なり
そのことは
廿七へんに
くはしく
べし
種員作
國輝画
廿六編
廿七編
兒雷也豪傑譚
廿八編
柳下亭種員作
廿八編一雄齋國輝畫
風俗浅間嶽
柳煙亭種久作
一寿斎国貞画
三編四編山山
黄金水大盡盃
一爲永春水作
一雄斎国輝画
三編四編出板
三編馬琴作
小女郎蜘怨麻環」
大尾國芳画
小栗十騎
春風亭
三編
照天松操月鹿毛
四編一雄斎
二編柳枝作
金沢八景
国輝画
十編馬琴作
新編金瓶梅
大尾豊國画
地本錦絵問屋芝神明前甘泉堂和泉屋市兵衛板
りうかたねよすさく
いちゆう高くにてるゑかく
じらいや
かうまつもゐ
かたり廿六篇
甘泉文庫
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
右同
宿津
児雷也豪傑諢
廿七滴
廿八橋
○
豪傑譚
雷
色
児
廿七編
兵魚守
柳下亭種員作
一雄斎国光画
甘泉堂梓
兒雷也豪傑譚
□□
*
外題豊五国通
国
光
画
廿
種
員
梓
泉泉堂堂
泉泉
上之巻
ことともとないわするといえないというというというというというというというというというという
野粂の開板は大洋を渡る廻船に髣髴髣髴看官に愛顧は順風に走る
心地ぞするされば不評は逆風に等く巳黨の大禁忌此児雷也は初編といふ
本園を発兌しより微少の暴風にもあはざる程仕合善浅海の
するに比すべき證は先年東都の戯場に脚色より
今年は又難波京師の歌舞妓座にも其狂言
を為と歎きけば表題培諸国に流布し弥售に
至るべし実に甘泉堂の大高運
主人は鼻も高声して
船楼に誦ふ款乃のヤウ〳〵目出度
策子と唱ん而已
安政二乙卯
新春吉辰
柳下亭種員
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
大将監
勇婦
細手
兒霍也廿七編
犬懸入道
禅秀
□□□□□□
□□□
尾形寛行
□□□□□□
□□
一
□□□□□□□□
□□□□□□□
十一
姫松
力之助
□□□□
EUNEE
)
(30
THEUNA
JIUE
一8月月2日
12000
orat rof the tion on oc on ontorationd and and ond ond ond ond of the ttestind the the the tio the
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
七十二十七編
廿六へんよりつゞき
さてもがらは
ひでん頃はみち
にあらざるこ
がねをのぞみてこはわが
ものよおのれがえんじいのち
かぎりにいどみあひはては
せいきもこんもつきたがひに
いきもたえのやかにもとり
わけがら八はおびのちからの
ふくたゆむをけつきさかんの
ひでんずがこゝぞしつけこみながるゝ
あしをそのまゝかいでどうとおし
ふせうでねぢあぐる
をりをひとしく
みろくまちのうら
ハココココ
心にして
中ゟ入身に
なりつゝひでんのそ
ひきかついで
づでんどうおきん
ココココ
□□□□
上ゟ
はせ
にぞ
ひてん次はそれじ
きゝつけなむさんぼうら
むねうちさわぎいまにもと
なたへまはりきてふたりの
しがいをみつけたなかいや
おうもなく人ごろしのつみを
うくるはおれひとりなに
とせんがトこゝろの
しもがくをおこして
たてずそばら
にまたがり
ひしぎつけ
〽かねはもと
より
こう
なる
たるみにがら八すきを
みあはせてふかほどい
てたちさまに
右の下へ
按
がら八が
もらふてしまふ
トあたかなる石
とりあげてみけんの
一
てより手ごとにもち
し六しやくぼう
かなものやト
なものやト
しかしたる
てうちん
あまた
ともし
つれ
〽かけ
おち
した
どら
がはゝ
うちたん
ぼへみこしのまつ
をつたはりておりた
からはそのにげみ
ちはてつきりこの
すぢとほかは
ゆくまじおひ
かけよとめんへ
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
にわめきつゝ
たけよりたかき
なつくさにこなた
のにかんがあらそひ
はこゝろづかでやむか
ひのかたなるあぜを
みなみへ
同巳七一扁
たゞなかすでにわらんト
するときにうしろの
かたにかきすてたる
たれかごのあはひより
つきいだしたるやいば
のきつさきこふり
あげしがら八が
ひはらをふかく
つらぬけば〽ウント
かしらのはちはさつくと
我
かごのあはひより一つぎへ
ばかりにのつけに
そるをひでん次
えたりじはねかへし
くだんの石をとるより
はやくはつしとうてばがら八が
われほどばしるちと
もろともにそのなゝ
いきはたゑたりけり
〽すこしもはやくすて
たるかねをトあたり
たるが事をしあたり
をみまはしかい
さぐれどさらに
あらねはけでん
がほ〽がてんのゆかぬ
なげだしたはなんでも
たしかにこのあたりと
またたちまいりつよる
五
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
つゞきさいふ
さしだし〽なんぢ
がたづぬるしな
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
いはれて
文文十一丁
へに
おもはずぎし
とろとながらそ
れをし入下へ
}
〽のねゟつゞき
の一トくちあきな
ひてかこのうへは
此モかこのうへは
おれがほうでこ
なたかにげても
にがしはせぬと
ひきはづしはやうち
あぜのこみぞ
にわたしたるまるきばしを
かゝらんいきほひを
とつくじみとめてにつ
ことうちゑみ〽おもふに
たがはぬなんぢがふ
てきそのふるまひ
をみかからはひそ
かにつげんことのあり
□□□□□□
しいひつゝかたなの
のりおしぬぐひさや
にをさめてあたりみ
◑だいたん
まはし。もとよりわれは
なるそのほうの
こがねにことをかく
さまをみしゆゑ
いづれのみちにかい
身にもあらざればなに
こふへきすぢもあらん
とてこれをのぞむべさほか
ものとおもへはいさゝかためし
にまつたくいのちをかけ
みつるなりさあらばきんすも
ふそむべきしなありて
わたすべしかつ又たごんすまし
このちにあしをとゝむる
ならばいちだいじをもあかせ
ものなりこよひこのばを
しうへわが身に下へ
とほりかゝりてはからずも
同九雷凡七一扁
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
ともかごのたれをうちより
はねあげたちいづるその
ひとはすなはちわにぶち
げんとう太なりこなたは
いよ〳〵こゝろあせりかねを
とらんじふたゝびよるまな
なさしつけ〽このかねの
ほしくばちかづけあたへん
トひだりにさいふみぎの
手にやいばうちふり
ともせず〽さてはおぬしも
ねすびとのうはかぜを
かせぐやいかいまがら八と
いどむうちおひぼれめと
あなとりすぎおもはずかやつに
十九年十一年の
せんをとられすでにおれが
あやふいところをこなたにいつ
へんすくはれたはぶよの
いのちのいつときのびいま
さらはものがおそろしとて
いつたんみこんだそのかねをとう
すてゝこゝをなににげようすてる
いのちはどこでもひとつかねを
もらふかどのからだを
もらふかこのからだを
やるか二の巻へつゞく
さきへちにそみしかた
あぎわらへばひでん次はびく
中ゟかだん
するならば
のぞみしだい
にこがねを
あたへんまづ
あたへんまづ
そのほうは
いかなるもの
ぞとひつゝ
わたす
かねうけ
とりひでん
次は歌に
かけはせをりし
すそひき
おろしげん
おろしげん
とう太が
そばにちかく
ゐよりて〽おのれは
このふちゆうの
ざいなるけがはむと
の長夫程にて
名はひやんじと
よばるゝもの
なりは
はがぬほうもあり
玉ふことをひとには一つぎ
すけもの
かねをこのたち
江戸二百七十七軒
つゞきいはじかての
ものがたりし玉へ
しとへばかなたは
うちうなづき
〽たかにかだん
せかとな
くはいか
なる身にても
くるしからずたま
しゐひとつが
みこみいだいじ
のまはなにを
かつゝむべきわ
かつゝむべきわ
れこそとうじ
りまくらのしつ
まいなか
せいぬかけ
にふどうどのゝ
みうちにて
わにぶちべけん
こう太とよばるゝ
ものじやうのお
ほせをひそかに
とうむりかねて
しよこくにきこそ
あくぞくじらいやを
うたんためこのする
がへはきたりし
なりさればあま
きたりうへ
たの手のものをも
ひきつれべきはづ
なれどもひとり
しいびてたち
こえしはほかに
しさいのありての
ことなりわれはもと
ゑちごにうまれ
ちゝはながをけの
がんだいをつとめやか
がんだいをつとめやか
女しかえもんとよば
れしものそれがしは
ゆゑありてをさ
なきころよりしゆくんぜんしゆう
りんごくなる八山のないゝをこうぶり
さらしなけの
たらしなけのかのあくそくをほろ
はんちゆう
すぎけにつか
ゆるうちあさ
ましやあにしか
六どのじらいや
めがじやじゆつの
ためにあへなくい
なひ玉ふときゝにむねんさ
たえがたくいかにもして
そのあだをむくはんもの
とこのとしごろこゝろに
のぞみおもふをりから
はからずもこのたび
しゆくんぜんしゆう
公のないゝをこうぶり
かのあくぞくをほろ
ぼすべきやくめ
たるわに
によりて九まく
ぶちのいへ
ぶちのいへらをしゆつたつ
いきかまくらにの
にようしと
なせしはこれ
なりじつかは
なりじつかはすなはちまつ
わがあに
たくてんのめぐ
みぞとお
しか六どのゝ
もへばと
そうぞくし玉ひ
こゝろに
おのれはそのちこゝろに
さりがたきことあり
てしなのをたち
いきかまくらにの
よろこばしく
さてじらいやが
ことなりわれはもとしためにあへなくいのちをうし
見雷乙七一扁
に
又中ゟ」さぐれば
たしかにこの
すまがぢにあし
をとゞめてありとの
ことゆゑとりあへて
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
このちにきたる
しゆ
□□□□□□□
あま
たの
けらいを
さしそへ
玉はん
みころ
なりしを
われさへ
ぎつて
とゞめしはしゆうめいを
おもてとなしじつはあにの
かたきをうつべきのぞみ
にもありかつはまたおほく
のかせいをもちひずして
かのこくぞくをほろ
ぼさばそのたい
ぼさばそのたい
こうをかんじ玉ひ
ておんしようも
おほかるべし
ふたみちかけてたゞひとりこの
くにゝいりこみしがいつぞやみつく
まちのひがしつみにまざしく
たづぬるじらいやにてあるべしと
おもふものにはからずであふて
いどみしがくちをしくもきやつ
めがおこなふじゆつの
ためにうちそんじぬ
かつまたひぞかに
きゝことありかの
じらいやめいかに
して手づるをや
もとめけんとうごく
のりようしやたる
いまつけにむつみ
よりときあき
ふかくこれを
あいしてかれに
てきたうもの
あればこく
しやうかせい
すべきようす
さへきゝつれば
いよくもつて
うちえがたきかたきをうつべき
なんぎのくふうそのほうことき
なんきのくほう
あくじにくれたるものをもちにてよう
すをさぐらせだますに手なしつぎへ
片書也九七編
「つゞき〽やす〳〵と
うちとるべきわが
よごと〳〵にみろくまちのくる
わにいりこみあばれあるき
しゆだんようすと
いふはかくのごとしわ
いま川ごいゝやくめの
れにちからをそゆ
しやうさへもてあま
るなちのちのむくび
しまほどなるいの
るならのちのむくび
ちのむくびしわふほどなるいの
もあしくはせじいま
ちしらずのあ
いへ上くし一虎ヶ池弥八郎右衛門とて
いふごときすぢなれば
いまつけにきこゆる
ぶれものちからは
下へ
ときは身のだいじに
もおよぶべしかならず
もおよぶべしかならず
よじんにかたるはむか
しゞうをしきゝてひ
でん次は〽そはきづ
かひし玉ふな
なにとて
人にそ
れをつ
げんこの
うへはなに
にかぎらず
こゝろおきなく
しめし玉へわが
ちからのおよぶ
をうち玉ひしそのうへにてあさま
しきおのれが身もまにん
たけはいかにもはたらきまう
さんがそのかはりにはしゆびよくあた
げんにならるゝよう
とりはからふて玉はれ
ふしかねてよりきく
じらいやめはふしき
のしゆつをおこなふ
よしそのことがしつ
にてあらばおみさまの
のとうごともわが身
ばかりはおほつか
なしさいはひ
なることのあり
このふちゆう
のうちに
すみ五にん
をとこ
とくみ
を
めその
名は古枯
杜九郎
老半
中旬蔵
そう麻畑
曲六あさはた
芦久保穴平
あなへい
同同一十一七一二冊
□□□□□□□□
中ゟいづれも人にこえ
あまたのこぶんを手なつけ
あればまづかれらとむつみ
玉ひまんにひとつもじらい
やめがようじゆつまほう
のはげしくておん手に
あまることあらばかの
やからをよびつどへかとめ
いさまんはゑにとあらん
とさせんはなにとあらん
とつぐるにわにぶち
とつくれはい
よろこびて〽そはさい
はいのもの
どもかな
しゆうかの
かせいをこは
ざればいかゞ
なすとも
じらいやを
うちとり
だにする
ときは
すなはち
みどもが
手がちなり
はいへあにのあだ
とはいへあにのあた
なればいかにもして
かのぞくはわが
かのぞくはわが
手をもつて
手をもつて
うたんがのぞみ
かとうどのやから
もあらはふせが
せんにはくつきよう
いちこのほと
はからす
しらいやが
やとれるいへを
みいでしより
われもかの
もよてんに
あればしゆだん
なしてとこゝろは
つくせずさら
にうつべき
すきもなし
ことにかやつは
あさゞはやの
きし川といふ
あそびに
なれそめ
あまた
ちん三と
づくり名
なしみ
とまちへ
夜ごとに
つぎへ
防雷也卅七線
つゝきかよへばそのゆきゝ
にもうつべき手だてのあ
るやとおもひそれがしも
かのきし川かもとにおな
じくかよふなれば
いまいふ
三人の
もの
とも
には□□□□□□
ふかき
ようすは
せず
がひ
ろんに
ことをよせ
きやつにうら
みのあるといふ
ベーこの工事
べしこのことも
よくこゝろえゐよ
トつぐるをきゝて
ひてん次はうちお
とろけるおもち
して〽それぞふし
て︎それぞふし
ぎのひとつなり
やつたおいぼれ
のがら八と
いふやつは
いまがたこなたがかご
のうちからぐつしり
ろのき
川がてゝ
がてゝ
おやなり
トわれを
わすれて
あぐるこはねを
げんとう太は
おしとゞめ〽おと
高しひともや
きかんそれとても
しりつるものはなん
ぢとわれとたゞふたり
とかくはこゝにながゐして
みつじのもれんはだいじ
なりそのほうに
ようじあらば
けがは村へ
たづねゆかん
われにつぐべき
ことあるなら八丁
一づみのうちにまつ
べしさとへかよはぬ
夜もあらずと
十年乙七二扁
たりしにいつのまにかはこゝに
きにけんかたへにしけるくさ
むらのうちにありてしう
のようすをとつくりと
きゝすましひそかにいづる
かゝりたる両人のおび
上ゟいひあはせて
ほたるのひかりに
そうほうへたちわかれんとし
もち月う内さしゆ
してうかゞひよりゆき
ぎはとつてびき
おどろきぶり
きるとたん月は
くもまにいりぼりの
あらまをとびたつ
ごゐさぎ四五羽
かほをみられじ
そでうちおぼふ
げんとう太はし
らんトするひでん次が
くわいちゆうに手
をさしいれう内が
ひきだすいぜんの
さいふさゝへんこゝろか
わにぶちがよらん
はおとにはつとちる
とむればふたりは
じなしていつゝうの
じようとりおと
すう内があし
にとこなたはのちの
あかしにもや下
ねばやくひろふて
をさむるふと
ころさいふを
うばひかへ
さん下
ひもを
たぐつて
よりくる
ひでん次
がんとう太
はきを
いちちた
一トうち
トきり
てむ
ばに
ひも
なかより
ふつか
きりたいふは
う内が手に
とゞまり一つきへ
かゝき
ゐにどつ
ざりをりからさいせん
ゆきすぎし
かなもの
ぜいたづね
あぐみてひきかへし
こなたをさしてはせ
きたるてうちんの火
五ツ
にひでん次わにぶち
かほみられてはだいじぞとなほも
きゝゆるう内をふりきりあと
くらませてはせさりけり
入上ゟじらい
やをうちとらん
〇月にぶちげんとう太は
とくふうをこちし
ひでん次がすゝめにまかせ
こよひもれいの
あさゞはやの
ふちゆりのあたりをわう
おくみとほしにまひつ
ぎようするいつたりのあぶ
うたひつこのやのあるじ
れものになれむつみ夜ごとく
がものずきにてした
にみろくまちのくるわへとも
ためさせし
にいりこみてをりもあらば
廿中が
みほの
うち
なる
はころ
一〇
まつを
ゑがきへ
たる
ひよう
けいこに
まひを
まはせ
さけ
くみ
かはし
うへも
なき
たのし
して
うち
きよう
ずる
そのにぎは
しさに
ひき
かへて
にかひ
ざし
きは
ふたり
うがぬ
さま
なる
きし川
すみて
とるじらいやががてん
ゆかねばこゑうちひそめ
〽こよひにかぎつてなにゆゑか
そなたはすまぬかほつきじやが
さだめてなにかようすも
つぎへ
あろうはテどのようなことつぎへ
一貝
禁玉壺生肌膏、廿六孔
やけときうきず一切のしゆもつ
かみの毛はげたるにつけて毛を
す
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
左ゟ一なみだをぬぐひつさし
よりて〽そのしんせつなおこゝろ
ゆゑとうからそれと身の
うへのことをもいひとう×左へ
▼左々ゐたけれど
いはねばならぬ
そのわけはわたしい
もとゑちごの
くにな
だちの
金瘡
即愈
奇功紙
一枚廿四孔
うちみくぢき
すりこはし肩
手足のこりに
はりて妙なり或
どくむしにさゝれたる
によしづゝふにはりてよしはの
いたむときほうへはりていゆる事
めうなり
なきこの外功能おほしくはしくは
つゝみ紙にあげたり
製薬所
取次所
新吉原
真乳山東石坂下
玉楼
柳下亭
楼
つゞきなりとうち
あけていふたなら
またまいしあんが
あろうもしれぬ
かくさずにはな
してきかしやと
とひかけられて
めにうかむ右へ
種員作
又右ゟござん
したれど
いへばぎり
あるの
●とゝさんのよからぬみもち
をつぐるがかなしさいまゝでは
なにごともつゝんでは
は
まぢ
かくに
うまれ
とゝさんは
などりをよ
わたりじさ
しやんしたれど
三の巻へつゞく
柳下亭種員作
曲亭馬琴作
六編
三編
にて
七編
小女郎鉄忽府現
女郎花五色石台七輪小女郎蜘怨麻環にて
一雄齋國輝画
八編
一勇斎国芳画
大尾
嘉
永
八
風俗浅間嶽
三編四編
種久作
国貞画
一立斎広重筆
東海道五十三次絵合かるた
黄金水大盡盃
三編四編
一同一〇一〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇
歌川国貞画
録目板新
「小栗十騎
照天松操月鹿毛
金沢八景
三編
四編
五編
春風亭柳枝作
一雄齋國輝畫
地本草紙問屋芝神明前和泉屋市兵衛板へ
柳下亭種員作
一雄齋國光画(
□□□□□□□
甘泉堂梓
兒雷也廿七編下冊
りうかてい
たねかすさく
一いうさい
くに光恵かく
和泉屋市兵衛板
十一
庚十一
二の巻ゟつゞきしわたしが
ちようといつゝのとしおなじ
月にふたおやながらおはて
なされだそのゝちはあねきん
とたゞふたりわづかのしるべに
ひきとられはかなく月日を
八さまにおやしらずにもらはれ
てさがみへきだは六つのとしおやの
あくじをいふようなれどあさま
しやとゝさんはわるだくみのみことゝ
してあけくれうちにはゐさしやん
せずそれをきやみにぎりの
あるはゝさんもまたおはて
なされしのちはいけんのして
もなくつのるあくじにわし
が身もおほいそへうりわた
されさとにそだちしそのなか
にかぜのたよりにふるさとのよう
かたきをうとうとふうふもろともさどゝ
やらへゆかしやんしてのぞみもかなはず
かへりうちにならしやんしたと
きくさへおぼろげ身はまゝなら
ぬかごのとりくもゐをしたふこゝ
ろしてくらすはかなさ下へ
おくるうちいまのとゝさんがら
すをきけばあねさんはおなしさとのりよう
しなるきすけさんといふかたとめらそに
なつてくらすうちそのかたのあにさんの
此は岸川が昔語
六才の時我良八
に誘れ越路より
相撲へ趣く所
西藤
はてかたきもしれぬばかりかは一つぎへ
西藤沢宿
南江のしまみち
上ゟあさましさ
いつぞはたしゆによう
すもきゝそれがます
ときは
ねがひ
もある
なかに
かてゝくは
◑おとつ
ひの夜に
なかたんぼで
へてがら
八十一
もね
人手にか心てあへない身のし
児雷也廿七編
つゝきそのなき
からを一ト目だに
みることきへもなら
ぬかなしさおもひ
まはせばこの身ほど
いんぐわなものはご
ざんせぬずいりよう
してくださんせトこと
うちあけてはをなご
ぎのたみだもいまは
つゝみかね也しづみて
うちなげらはじちいや
しゞうをきゝをはり
〽そなたがいまのもの
がたりにゑちごの
くになだちのは
まなるぎすけと
よべるりようしの
つまにてをつとの
あにのあだをうた
んとさどのくにまし
のやまにわたりかへり
うちにあひつると
きゝてはいさゝかわが
身にもこゝろにお
ぼへしとのありにし
やそなたのあねの
名はおとまとは
左
おもふ
なりその
をりにこそ
そなたが
うちみも
ともにはら
してえさす
べしかつまた
おんみがようふ
なるがち八とやら
をうちつるものも
ちかきうちには
せんさくしいだし手
をもちそへてもあだは
うたせんこゝろをやす
くにつべしとうけがふ
ことばにきし門は手を
うちあはせ色をがみ
うれしなみだにくれたり
けりをりからろうかに
うはぞうりのおとかし
うはぞうりのおとかし
ましくつぎのまのしよう
じひきあけこゝにいる
やりてのかほをみるよりも
なみだをかくす有し川に
いはざりしかトたづね
られてうちおどろき
〽をさないとさわたし
の名はおみちとよび
あねさんはおとまさん
といはしやんしたどう
してそれをぬしさんが
くはしくしつてゐさん
すととひかへされて
うちうなづき〽な
にさまがてんのゆか
ぬはどうりひとゝせ
思はどうりひとゝせ
さがみにありしころ
おほいその八丁づゝ
にひろひえたりし
をさなごをゑちごの
くにへいざなひゆき
かしこにそだつること
ありしがそのをり
なだちのりようし
なるぎすけ
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
二月一日
左ゟ
それにてある
べしとすゐりよ
うは
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
とよべるものゝ
つまとまと
いふをなどをば
うばにかえて
かのせうにをよういくせしがそのゝちほどへて
ようすをきけばそのうばおとまはをつとゝ
一つかしかり
ともにさどへたちこえまの山にすむかいぞくね
◑をろち丸と
いふものにせつがいされ
しときるものゝわれにつやし
といまそなたのかたりしことゝ
ふごうすればまさしく
おつめはかみつくわはりごゑ
〽モンおいらんきし川さんした
みとほしのあらなみさんが
おまへがこぬとてさいぜんから
さん〳〵なふきけんでかへかくと
いくたびかいふをよう〳〵
とめておくこゝろにさへ
したがふたら
すぐに身
うけを
しよう
とまで
いふて
ござる
を
入右ゟ
したりし
なり
きづかふ
べからずゆゑ
ありてわれもかの
をろち丸にはあだ
をむすべばとほ
からずきやつを
うたんと
ふりすてゝ
どこやらの
人がつぎへ
十九雷也廿七編
一百七十一組同一組
〽つゞきくると
こはくのちりか
しやくのはりか
なんぞのように
ひつゝきどうし
それではほかの
きやくしんがそ
まつになつて
なりませぬサア〳〵
ちよつとござん
せトひきたつる
手をふりはらひ
〽おつめどんおまへ
もたしかこがひ
からさとでそだ
つたひとゝやら
なさけしよ
入上ゟ
おやかた
さんのせつ
かんでもお
まへがたつる
左へ
わけもしつ
てゞあろう
かねでせかせる
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
きやくしゆ
ばかりをつと
むるような
えりもとに
洞玉筆
つくきを
}
四右ゟ
こがたなばり
もなんのいとおう
▼中ゟ
ぎにしらい
やはめませして
〽おつめがこや
こういふのも
やくめそのよう
にあらがはずと
すなほにゆくが
なにかのためことにかしこはおほ
ゐるとのうはさかならず
いちざたてしゆとやらも
なにかにこゝろをつけ
てトいふのはもしやがら
八をがいせしものゝ
ながりのしれもや
すべきかさぐりみよ
トかけしことばのなぞ〳〵
をときてうなづく
きし川よりきとらぬ
おつめもしことばのをに
つき〽ほんにすゐな
そのおことはおいらんの
おためにとおもふたゆゑ
にいまのようにいふたが
おきにさはつたらそれは
それでかんにんしていづしよ
にいんでくださんせぬと
やりてがなにとも
もつ
はぢよ
ろう
のはぢ
しよ
せん
くがい
といふ
からは
おもふ
のそば
にのみ
ゐられぬ
ことはしれ
てあれど
いまのよう
にいちづに
いふてはゆく
こゝろでも
ゆきはせぬ
いひつのつ
てからよし
ふせう
右の中へ
だいしろいとこゝろを
すゑしけいせい
半
たちませぬこの
おもふてどうぞ
ちよつとてもト
しよせんあらさや
こはもてゞゆかぬと
みこみきをかへて
やはらぐことばつい
おつめをたすけると
しようぐち
にいまは
あちそふ
しなくけれ
ばきし川
よう〳〵
たちあがり
〽そんなら
おまへの
いはしやんす
とほりに
ちよつと
したざしきへ
いてくるほどに
かならずまつてとこゝろ
とばをのこしおき
わが身はおつめトうちつれてみとほしへ
とていでゆきけりざしきのうちには
げんとう太がきし川のいでこゐに
五人の手まへもめんぼくなければつぎへし
見雷也廿七編
記載記書記載
〽つゞきやらはら
だちのむりざけに
あたりのうつはをなげ
ちらしつきそぶげいしや
しんぞうもやゝもて
あますそのところへ
一入中ゟやちぢんざとやら
きやつにまことをたてとほ
しいのちをすてんきし川が
いでは
こゝろにはぢなばとくいでよ
あひ手にならぬかこし
ぬけめと
くるわへもうあしぶみもゑ
進るまいトさま〴〵にのゝしりわめけが
しらいやはかれらごときがいか
なることをいひいて
かしこに
しのびうかゞふと
すゐりようしたる
あくこうぞうごん
ごにんのものも
くち〴〵に〽われ〳〵
五人がこゝにゐては
よもやつらは
よもやつらは
上ゟ〽さすが
だしえまいそう
いなうてのせんぜいまでにいのちが
だけあつはれねづよひはしくばかさに
そのしようねゆうぢよのいきぢはてからは
さもこそあるべし身をなげだしても
それがしになびかぬといふ
やまひのねもおほかた
はしくばかさね
てからは
はしれてあるこの
下へ
までにいのちが
ほどより●
てもとりあふ
べきにはあらざれ
どもまんざの
なかにきし川がへ
さぞこゝろうく
おもひやせん
おも□□
またふたつ
にはきやつら
がいきゞも
とりひしぐ
のもいちじ
のきよう
かしこの一とま
にこはねもすゞ
しく〽さの玉へる
あまだぢん三
かしこのふすま
ひきあけておつめ
はいと〳〵はたらき
がほにきし川をいさ
なひきたり〽このやり
●くるわにてをか〳〵
みかくるすろうにん
あまだと入右へ
まゐつて
おの〳〵〳〵
おの〳〵がたにつぎへ
こがはたらきでおいらんの
どらいかんなんと手がらで
ござんしようトつい
しようぐちにげゝ
こう太はなほむつ
としておつめをつき
のけ〽なさけを
かけてしたふのあ
まりつけあがりのした
あるじにろけあひ身うけ
いたしてぞんぶんにトおどし
かくればきし川は〽ころ
きるゝのがかなしいとて
いまさらなんのきに
そまぬ人になびとう
いとやなぎうぜしだいとは
いひながらかくできはめた
うへからはゆきにもをきぬ
うへからいまへも
みさをのたましいおまへも
をとこいひたしたことばは
ほゞにはさしやんすまは
サアきらしやんせつかしやん
せじげんとう太にせをさし
につくいばいたこのうへは
むけ身はかれやなぎじかくでした
しかもながれのきし川がこゝろことばの
しかもながれのきし川がこゝろことばの
すゞしさにわにぶちもきをのまれしばしはし
ものもいはざりしがやみありてよこでをうちにやへし
梵電也廿七編
田左ゟさ
身をひれふし
たるあはめに
〽わたく
めはこのやの
あるじ
つゞき
なんちか
つきに
なりまう
さんといひ
つゝふすま
ひきあけて
おめるいろ
なくすゝみ
いりげんとう
太がひだりの
かたにさもゆ
たかにちやく
さすればきし
(曲
入れんじにのぜ
川はなかばうれ
しくかなかばゝ
るにとなり
ゆくすゑじ
こゝろのうち
にあんずれば
わにぶちはじめ
五人のやからは
たけからねども
しせんとゐある
じらいやがいき
ほひにのまれて
手ざしをする
ものなくめと
めをみあはせ
ためらへば
ざしきに
ことのいで
きぬと
たれいはね
どもさわ
がしきに
あるじは
きゝてうち
おどろき
はかま
はかま
ひきかけ
とつかは
左ゟさまにさ
すがはそれしや
十一
のあんじもは
やくろうかの火
保藤
セマ紙
□□□□□□□□
大坂
九日
てあるひき
づけのさか
づきを
だいの
左へ
きたりてせきを
さしのぞけがことばはあらで
いのめだちいちざはしらけしあり
あり
中ゟ
まゝにふたつ
たづさへざし
きのうちにす
すみいりげん
とう太トじら
いやが
□□□□□□
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
兵衛
□□□□□□□
己曽乙七一扁
なみ六と
まうすにの
おゆるしも
ないさきに
おきやく
さまの
おめきほり
へでま
おそれ
いり
ます
れど
いと
りの
あひ
かた
ふたりの
きやくしゆ
せわもので
みるいくた
川その
みづとり
には
えんも
ある日よ
みのとり
にさんずゐ
をそへたる
ものでおん
なかをやはら
ぐるはをなごに
かぎればつぎへ
一号昼廿一号昼廿一日
□□□□□□□□
おとりかは
せにしたがよい
〽ソレげはしやどもきの
つかぬはようおしや
くにたゝぬかトきてん
もきくのまきませし
さかづきふたつだいの
まゝみぎ下びだりに同下へ
つゞき
きし川そ
にそうほうさま
のおさかづきを
なたがよいよう
さしおきてわが身は
はるかすゑのざにしりぞき
てひかゆればげんとう太も
こゝろにしあんしていしゆが
かゝるあつかひをさいはひに
して一したびはわだんせし
ていにみせかけゆだんの
ところをうたんとおもへば
あたりにざしたる
五人のものに
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
つゝおもてを
やはちげ一さすが
はかゝるいろ
まちにとし
ころすまふ
ものほど
ありててい
しゆがあつか
ひおもゝめし
さあらばこよ
ひはきし川を
心はきし
たがあひかた
ともさだめ
すにいちざ
のはなに
まねぎし
一四の巻へつゞく
さけとくち
サアくつろ
にはいへどめや
いでこれ
からの
にいまにも
あれ田下へ
〔四〕
三の巻ゟつゞきこゝろで夜すがら
さけをくみかはしあそばんとお
もふなりあまだどの事
十月
おぼしめしは
御ここなたいにつ
はれてこなたは忠
ことうちゑみ〽そのもこがその
こゝろにあらばことはこのまぬ
このぢんざたがひのいぢをうち
すてゝなかむつれうあそぶはのぞ
みトふたりがことばやはらげば五人の
ものるくち〳〵に〽一ト木のはまをみぎ
ひだりでなかめてさけもまたゝのしみ
同七廿七編
きやくじん
たちがそのとほりこゝろ
がとけたらわしらもともにぶ
そくをいつねはこのきこと□
そくをいはぬはこのさと入右の申
中ゟ一げん
とう太がそれ
としらさは
いつときに
じらいやし
うちとめんと
こゝろにひま
なくうかゞひ
けりわにぶちは
なにをかなけん
くわのしほにと
おもひければ
もつさかづきを
じちいやにさし
てのちにいひ
いづるは〽きやく
じんにはこのとし
ごろしよこくを
めぐり玉ひしかもしや
いづれのくにてゐじらい
やといふぬすびとにてあひ
たまひしことはあらずや
きやつはそのさがひどうに
とゆゑなきたかちを
むさぼるのみかそんなわふ
べのいのちをとるそいさらも
ふびんとおもはす世にうへば
べきしれものにて〽つぎへ
十七
房雷七ナサ七升ツヽ
つゞきあまつさへゑちごにあるころ
るがをけのがんだいなるやかまゑか六
といふ人のゆうきにかなはぬことを
しりじやほうをもちゐあら
わしのかたちにけしてしか六
どのをせつがいせしことなん
どいかにもみれんの
ありさまなれ
ばいまにもあれ
わがめにかゝら
ばそのいけくび
をひきぬきて
世のみせしめに
せんことをおのれは
日ごろおもふなり
しわざといかりをおこ
させんしたこゝろにていひかくれと
こなたはさらにはらたしき
させんしたごゝろにていひかくれど
ようすはあらでたづさへし
ようすはまちてたつさへし
さかづきをまづきよめ
〽いたまふごとくおのれも
わづかにくに〴〵を
めぐりしかどまた
さるものは名をだに
きかずそれらのことは
ともかくもこよひは
はからずいちぎも
いたしおのれがまゐらす
中ゟいだすを
〽またはらひや
あらそひ
いどむか
やうしん
〽ひにん
なき
しゆねん
のきまに
われも
こゝろ
〆左ゟつくれ
るこもだれの
うちよりいづる
のぶせりがうか
右
がひいでつゝかの
たちに
こゝろをか
くる手さき
C
をはらへば
〽またさし
ろゝ
いばの
ひかりに
おそれて
めくるめく
そと□左へし
さかづきをすみやかに
うけたまふそのよろ
こびにみころにかなは
ざるかはしらねどもみ
さかなをまゐらせんト
いひつゝかねてふところの
うちにをさめしさき
ごろ八丁づみにとりえ
しひにんのづきんをげん
とう太がまなさきにさし
いだしかたち
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
かゝるをまた
こんとう太か〽みゝ
そはたつるあひもなく
をきつと
あらためて
〽これぞするは
ほとりまち
ちさいつころ八丁づゝ
におもはずもわがてに
かくおちるいつ
とうときを
いりしいつしゆのさかな
ひとしくあぜ
□□□□□□□
きみがこゝろにかなび
になくあ
なばいざうけをさめ玉へ
うしトいはれてこなたもこゝ
ろにこたへおなしくきつトゐ
の夜はゝほしたにみえぬうばゐとくならんトおもひし
たまのやといあやなしあやしゆゑトいふをふたゝび
くもつゝみのうへにうちあふはおとひろゆきが〽さはのほたるの
ふいふをじちいやひきとりて〽わ
れをうたんとせしものゝもつたるかたなを
うちおとせばつとみのしたにまろひしに●たちししがらみのあたりに入中へ
のいつときに
ねをとゞめしは
なほりて〽けにおもひたすそ
右の下ゟ
の下にみたりしゆゑ
〽きしうちとおもひしに
いるなるきじゆつやえたり
かんすがたはたちまち
きえうせてわがひろひ
えてきりかけしかたなは
むなしくこぶしもくるひ
てかたへのまつにきり
こむひまにうたんは
いと〳〵やすけれども
かみにちかへること
ありてこの身にあだ
するものありとも
ふたゞびまではたすく
べきこゝろなるゆゑ
そのまゝにいのちば
とちてみのがせしが
むかしやしまのたゝかひに
かげきよがげんじの
もいゝふくにとしのゑこ
ろをひきつるふる
ことをふじおもひら
いでかのひにんめが
かむもつるづきんを
こにちのあかしにも
とばひとりおきしは
すでにこれなりいかに
おぼへのあるにやト一つき人
鳥雷也十七編
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
にいふ
古松の精
画面に
現じて再度
児雷也の
恩に報
ゆる
つゝきさしつけ
られてわにふち
はうちもらせしを
おもびいでおもはず
むねんのはがみをなし
つゝ〽くちをしくもその
ときにからたけわり
にとおもひの
たへ
十七才十七
同同十七七編
〽さてはかい
夜のあやしみを
みるうへからは
あまだちん三と
いへるはまざし
かりの名にて
まことは
○よう
しらい
やなる
べしあに
がうち
みの
やいばを
うけに
いひつゝ
ひきぬく
かたなのひかりの
まなこにいりてたじ
ろくじちいやすき
上ゟほか
〽しころにちからを
□
こそあれと五人も
ともにきりかゝちんと
したりしにかしこにたてし
はごろものまつを
やかへらで
たくらべしみほの
みほが
さき古松
の精時のすくひにて
きゝうをのがれしわが
身のさいはひ
右の下へ
ゑかけるびようぶの
あたりにかげのごとくに
人のすがたのたち
あらはるればわに
ぶちはじめ五人の
ものももろともに
ひとしくすゝむさ
あたはずじり〳〵ト
あとずざりびよう
八八
ぶのあたり
にひき
よせられ
ごたいもその
まゝたちずゝみぬ
これなんいつぞや
ひろゆきがはご
ろものまつの
きちるべきを
一矢をとばせ
すくひしゆゑ
こゝにゑがける
かのまいにしぜんと
廿九日
古松竹の精地かに
ひておんをほうずるゝ
ものなるべしじらいや
このとき手をくださば
むたりはたちまちうつべき
なれどももとよりつぎへ
手留七サヤ幾
つゞきじん
ぎをむねと
なしものゝ
いのちを
とるをこの
まずふたつ
にはゆうりに
おいてかれら
をがいせば
たちまちに
ひそむわが
名のしほう
にきこえん
さあるとき
にはたいもう
のさまたげ
なりとおもひ
ければかゝる
ふしぎの
さまをみて
いに
うちわらふ
のみことばも
いださすいち
二十二
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
十四
二十一日
ざのものにわか
れをつげたち
いづればきし川
はのちをちぎり
ておくり
いづるにこゝに
はじめて六人はゆめの
さめたるこゝちして
五たいもじゆうに
なるものから
いでこのうへは
あとおひかけうち
とめんなどたち
かはなしふた所にわかる
もち月のむすめ
しちつゆはめつ
そやよりそち
つねならず
やまひの
やましの
とこにうち
ふして日を
ふるまゝに
おとろへやき
しよくじも
すゝまぬ
さま
なれば
う内は
さまぐ
きを
いため
くすりよ
しほにのこり
つゝいでゆくにぞ
つゝいでゆくにぞ
きし川はたゞひとりひろ
ゆきが身をあんしわび
こゝろも心ならざりけり
かぢよと
こゝろをつく
せどはか〳〵
しきしるし
もなければ
日ごろむすめ
がこゝろしり
なるおりくと
いへる人左の上
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
右衛門
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
をなごを
まねぎ〽そなたはなにと
みたかはしらねどしら
つゆがひようきのようす
たゞごとにてはあら北と
おもへばよくとひたゞして
くれよかしそのうへにてとも
かくもせんかたはあるべしと
さゝやけばおりくはのみこみ
ある夜あたりに人なき
ころそれとはなしにうら
どふにしらつゆもうちはぢ
らひはじめのほどはいは
記番也廿七編
*
ざり
しがさま〳〵
にすかし
とはれみな
月ついたち
せんげんの
みやに
まうでし
そのをりから
さてんにいこひ
ゐたりしひとを
みそめてよりの
ものおもひとよう〳〵
にいひいづるにおりくは
なほもそばにゐ
よりて一そのおんかたは
いづれの人にて名も
きゝしり玉ひしかと
とひかへされて
なほはぢつゝ
〽いづれのかたとは
しらねどもはたご
まちのふぢやめ
いへにひさしう
とうりうし玉ふ
つゞき人といふもその
つゞき人といふもその
のちほのかにきくのみ
かのをりにそのかたは
うろこのもんをそめ
ぬきしかたびらを
めされしを左へ
楽
右ゟみとめし
ばかり名もしうじ
といふあらましを
きゝとりて×左へ
又右ゟ
う内に
かくとつげ
けるにちゝ
はきゞく
かじらに
手をおき
〽子ども〳〵
とおやばか
ないくつに
なりても
ひなあそび
うたがるたの
あそびのみ
するもいぞと
こゝろのおろかさよ
おもひゐしおのれが
むすめも▼中へ
左の上ゟ」ことしは
うぶりのきれい
なるをびなも
ちようど十七人きよ
さだめしほう
中ゟこひ
ぞつよりて
ふち川へ
身など
すてたら
くやんでも
かへらぬ
ほどに
それこそ
たいへん
まだしも
はようしれ
たがしあは
せこのうへは
なにびとか
すこしも
はよう
手づるを
⑫
つゆがたんきな
こゝろをださぬよう
もとめふぢやの
いへをとひたゞし
むすめがむこ
になるもの
ならいづれの
人でもいとひは
せじかならず
ともにしら
からんうた
がらたでよむ
しものくの
下へ
ハテたれをがな
かしこへやらん下
やくしあんしてよこで
をうち・オゝおもひ
だしたものがある
きをつけてくれよかし
つかひさするは
日ごろから
わがやにたち
いるあかめ正才
このはしわたしは
かれめにかぎる
かれめにかぎる
たれにもあれ
とゝゆきて
正才どのを
よんで
こようち
ずは
にはら
でさき
にまはり
もろ
ともに
つれて
こよ
あんじる
むねに
きもつきへ
きせかれつかひをしきりに
せりたてけり
こゝに正才をまねぎてのち
ほかなることになりゆくる
まだげんとう太がぞのゝち
のことをも廿八へんに
とくべし
此画のわけは
廿八編に
説ひき
つゞき
出板
いたし候
箕田
一海書青州
同
種員作
國光画
廿六編
兒雷地豪傑譚
廿七編
廿八編
廿九編
柳下亭種員作
一雄斎国輝画
仮名
反古
一休草紙
七編八編九編
当年売出し申候
柳下亭種員作
一雄齋國輝画
踊形容花くらず
種清編
豊国画
物論よりおひ〳〵売出し候所殊の外御意にかなひ
猶又当年も不相替かはりめこと出板仕候間御もとめ
御高覧之程偏に奉希上候
十編馬琴作
新編金瓶梅
大尾豊國畫
地本錦絵問屋
ヒノコトヲ
火用心
編
十一
十一
嗚呼江湖に稗官ほど費心性質なる者はあふじ彼殿の重宝の失亡此人が家の遺領
争論或恋慕の亡命に胸中と胸界との合々傘肩に掛たる毛氈の赤心を見せ
あひし情死事の浮氣なるより主君の身替父母の讐報艱難辛苦の中を
経て出世に趣く安堵の御教書本地へ帰参の賜文善悪邪正何でも彼でも
不關係といふ東。西なし左許の煩慮なる戯作者より遥に起し為他邊の友人
ありて此児雷也は何編にて太尾になるや寛行が終身は如何と問れしゆゑ即
時荅していふ結局は尾形家の再興本領安堵の御教書を賜る塲が大國圓惡賊
邪術の汚名を脱し世を寛行と栄ふる迄條立をせばやとおもふに又他の書の書の宝の失
亡仇討やら心中やら混雑だらけでその満尾は案も着ねバ巳さへ知じと打笑へば
彼人は呆し体にて頓に去ぬと有し実話を爰に記す
安政二年孟陽
柳下亭種員
多雷也ナハ糸
裏冨士
嶽五郎
三十
望月の
小姐
白露
鸚鵡集
万治元年刊行
高瀬梅盛撰
涼風や
ある
まの
鉢の
ひやしもの
雪法
見方乙七人
駿州府中駅の
悪游侠五人男の
二個麻畑曲六
せん
一白ノ雷也廿八編
今
姥ヶ池深八
古枯杜九郎
浮浪
両田塵三
実は
児雷也
仝
焼津火出蔵
声雷サカハ
遠近集
寛文六年刊行
西村長愛子撰
すゝみ
ありて
人や
木の間の
風
そはへ
刀屋の
處女
於花
奥河
現
藤
太
□□□□□□□
廓中の
替名を
暴浪
大尽と
平
同九月紀州
芦久保穴平
四十四日
十一一
二十二年
此ゑぐみの文に
あらぬ廿七へんの
ときさじをいさゝか
こゝにいふ
もちほう内は
しらつゆがやまひ
のおこりをそれし
きゝ正さいをまねぐ
こゝろはくすりをこ
んことにはあらで
えにしのはしを
上ゟ
やすく
をおのれ
たちいり玉ふ
もしる
ゆゑ
×夜
●わたさせんと
人ばしかけてし
きりによぶにぞ
なにごとにやとこ
ものもとりあへず
きたりければ下まに
いざなひこゑうちび
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
そめむすめしらつゆが
このみなづきせん
げんのみやにまう
でしときうろこの
もんのかたびちを
ちやくしてさてんにや
すらひゐしんをみ
そめしことのもとす
ゑげぢよのおりく
がつげたるまゝをおち
もなくものがたり
むすめがやまひの
ねざしはそれなり
そのひとはいまも
なほはたごまち
なるふじやのいへ
にとうりうそ
ゐるとやら貴老
きろはさいはびかの
りよてんへまい〳〵
よりこゝろ同中へ
同同断断同同
入中ゟしおまねぎまうしたそのわけは
なにぞにことよせいまよりすゞに
かしこへ
かしこへ
ゆきまだ
とうりう
下へ
□□□□□□□□
して
ゐるや
いなやを
たゞした
うへいよ〳〵
いまもやどり
てあるにそう
いなくばいづ
れの人にて
なにやゑに
このふちやう
にあし
をと
むる
かそれ
をも
その
にて
わが
いへ
女
▼むさに
なるをと
らんする
ようとりへ
ばからふべたま
はれかしといひも
をはらぬさき
からのみこみ
さようには
なしをおさら
まうせばおもひあは
することもありつぎへし
十一月也十八編
つゞきそのきやくじんならまだたしかふじやにゐるに
そういはなしとまうすわけはおとつひぐらうがせん
げんへさんけはしたときみづちや屋のおみさがしよう
ぎにこしをかけてかのをなごとなにやらはなしをして
ゐられた人はたしかにいまの玉ひしみなづきつのたち
柳平十五丁四左
駿州
柳祭亭穂雪
柳下亭門太
姦痛
柳両亭種重
かしこのみやへ
ぢようさまを
上へ
六十
おつれ
なされ
てあなた
さまがおまゐり
なされぐろうが
おめにかゝつたときじ
うろこのもんのかたびら
をきてゐられたおさむ
らひそれにちがひはけつゝ
してなしト
おのれがかしこへゆきしときじら
いやがをざなきころかほをみし
りしものなるゆゑおもてをみせじ
ト手ばやくかさをかむりし
一の巻ゟいゞきしとくしん
さへいたすならりよじん
のことゆゑしたくもいかゞ
身のまはりそのほかの
れいはかならずともおきばり
なされらはやよくにかる
きんすはおのれがかた
しごとはまたあらじ下おどけ
よりおくらんくれ〳〵しゆ
まじりのものねだりをしよ
びよくとゝのふようには
うちながらにう内はうち
たらきてたまはれかし
ゑみ一てもきさんじないしや
たのめば正さいしきりに
どのやさぢよりしたのまはりの
うなづき〽そううけたま
よさたとへくすりでなほ
はるうへからはぐろうがた
らずともやまひさへほん
しかにうけこんだりすぐに
ぶくしたらわれらがや
まゐりてきつそうはほど
なくおしらせまう
すまるきはひとづ
かはりにはみぎのぎがゆゑなくとゝ
のひぢようさまがねがひのかなふうれし
さにごぜんくわいがあつたならおやく
すべしその
れいは下へ
宜布
太夫
中ゟ
正さいはその
かほをしらざ
ればかたはちに
やすらひしげん
とうだのみゝたりし
うへじらいやがちや
入上ゟしまち
がひのあるべし
とはつゆしち手
ばかくときて
一トしほよろ
こび〽さにては
とひよる
くしたるかたびらの
うろこのあんにわに
ぶちかきしかたびら
のりうごのもんのよく
にたればしちつゆが
みそめしはげん
とう太にてある
べしといちづにお
もひたがへし
しごくのちか
みちそれ
なればごた
いぎ
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
これ
から
おどをさ
のみせへご
なりう内は
かゝる
ざつてかれ
によく〳〵
とひしこへ
いよ〳〵それに
きはまらば
すぐにふじ
やへやき
うへよき
にはかち
ひたまはれ
二の巻へつゞく
たしかにする
ほどにかならずとも
にしゆびするよう
〽それはきづかひ
したまふな
ほどなく
かへつて
手がら
ばなし
をおき
かせ
まう
すを
まち
玉へト
いひつゝやが
てせんげんのしや
ないのちや屋へと
いそぎゆきぬ
廿七へんのよみつゞき
こゝにをはるし
これよりまへのゑとき
わにぶちげんとう
太はみろくまちにて
太はみろくまちにて
じらいやにであひしとき
ふかくおくれをとりしより
さすがにおもてはづうしくいぎへし
兒雷也廿八編
つゞきいつ
たりのわる
ものもろ
ともしば
しはくるわに
たちいらずかゝ
ることもじらいや
めがなすわざなればいか
にもしてきやつぱかいしこのうち
みをはらさんじ五人ともに
うちよりてさま〳〵にそう
だんすれどもすみやかに
しゆだんもいでねば一ト日〳〵ト
おくるうちこゝろのうちに
おもふよういつぞやこのちに
きたりしはじめせんげんのみやに
まうでしときもちづきとやちの
むすめをみそめそれにゝたりト
きゝしより夜ごとにくるわへたち
いりてきし川めにみせつけられ
それのみならずじらいやが
まうでしときもちづきとやらの
からざるねぎごとするげん
とう太が心のうちおろか
おもひかへかみのにはへは
むすめをみそめそれにゝたりトおもひかへかみのにはへは
しば〳〵いたれどたゞし
ためにおくれをとりしにていまは
くるわへいらずなりてはふたゝび
もと木のはなのかほばせかの
もち月のむすめこそこのほど
にてはしきりにしたはし
それゆゑおもひめぐらせば
もち月おやこがせんげんので
ぢや屋へいこひしようすをみる
日ごとにかのやしろへもうづることをおもてと
してかのでぢや屋へをり〳〵やすらひしたしく
なりしそのうへにていひよるよす
しがらき
がとなすべしトのぞみある身も
しゆうめいもしきよくに
ためにおくれをとりしにていまはにもいと
につねにしたしきていなればこれより
同三七へ扁
ゆかねどまづしようぎに
のごふしんにおびしめす
印ゟくごとのしたをさきつけ
ゐるゆゑこゝろのうちにがてん
こしうちかけ〽おん
みはなにとてこゝに
をるじたづねられて
うのをとこはうちわらひ
つゝみたへして〽だんなさま
もごもつとも
このてぢや
屋にをり
ますを
なごは
入中ゟあさましゝ
かくてわにぶち
はにち〳〵にかの
さてんにやす
らひておみさ
によう〳〵なれ
おみさと
まうしておのれ
がさいわたくしが
名はは七と
よび日ごとに
はたごやさま
がたやこの
ふぢやう
のまち〳〵
をきざみ
したしみをりも
あらばしらつゆが
かたへいひよるてづる
にせんトあるあしたも
たばこを
うりあるく
にあさの
ます
まはおみさ
またかしこへいたるに
わざやなに
れいのをなごはを
やかやで
らすしてつねにわが
しばらく
りよしゆくなどへ
くなどへしば
めがかしきの
たばこ
やどにをり
をうり
ますあひ
にくるをと
この
だわたくし
めがまゐ
りまして
しようぎ
もならへ
よらずも
かけふき
そうじも
いた
おき
ます
にふら
ふでかせぎ
ますれどいつしようぶくろは
いつしようと世のたとへにも
まうすとほりわんとちちが
あきませぬじはなし
なかばへかのつまはべん
とうをつゝみたるふろ
しきを手にさげつゝ
うちもんのかたより
序官せナノ発
つゞき
つゞき
げんとう大の
ゐるをみて出しこ
よりこしをかゞめ
〽だんなさま
〽だんなさま
こんにちもおは
ようおまゐか
なされまゝ
トあいさつそる
田上ゟ
ゑみ〽ほん
におまへが
つね〴〵から
ふじやの
おきやくに
おこゝろや
すう
×左へ
左ゟことゝはすこし
もしらぬゆゑいま
まではつゆほども
おれいもまらしあ
げませぬあかがたふ
ぞんじますト
せじたちぐ
にいふこち
には七は
そらを
かちあ
ほぎの
左りしが
けふおもはすも
それときゝでは
をりいつて
たのみたき
ことゝいふのは
夜にもあ
らずいまも
ふたりが
いひいでし
もち月と
やらの
むすめ
むすめ
しらつゆ
とかよぶ
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
をとめを
〽もうおほかた
四ッでもあろうか
だんなさまのち
このみな月とう
やしろへもうでし
をりみつるより
わするゝひまなく
したはしくいかにも
してみどもが
おもひをはら
すことのなる
ならばその
れいはたしかに
すべしをつと
にとくと
をはせは
きゝで〽きては
だんなはまい
どこれへおや
すみなされ
てくださりま
するかおこさ
よいつもおれが
もどつてそな
たにはなす
ふじやにひさし
くとうりう
なさるおきやし
くさまで
おこゝろ
ごひいきに
なしてくだ
さるかたといふ
たはこのだんな
さまのことそれ
もち月のぢよ
うさまをお
ほめなさると
いひかけてうち
わらへばつまも
うち団右の中へ
ほど
また
そうだんなし
とりはからふて
くれよろしかな
らずたのむら
おもひいつたる
ようすにて
いひいつれば
おみさはきゝ
てそのこたへに
こうじはてしが
さすがにその
ぎでごとわ
又右ゟ
ごひいき
ごひいき
になる
おかたが
あると
はなこをさしつたはやつ
ばりこのだんなさまの右へ
ふじ
やへあがつておめ
どほりをかたしませう
いふをしほとら
もんぐちよりいで
ゆくあとをみおくり
ながらげんとう太は
おみさをあたりちかく
によびよせ〽は七とやら
をそなたのをつとといま
まではしらずに□下へ
ことも
かなりか
ぬれば
〽それ
ほどまてに
おほしめすこと
ならこちのひとへ
もつげおのぞみ
のかなうよう
そうだんもとつ
くりしてとう
ざをくろめる
ことばをもこなたは
しきりによろこの
てくわいちゆう
しろかねつきへし
つゝき
とりだし
かみにひね
かておこき
にあたへ〽い
さゝかながら
めうとのものゝ
ねざけのしろに
一国へかしくれ〳〵
よきにはがらひて
ひたすらたのみて
たちかへりぬあかめ
しようさいは人にこえ
よくしんふかきものなれ
ばこのなかだちをしおほ
せてこかねをえんとこたつ
によろこびとつかはおみさ
がさてんにゆき〽おとつひ
わしがさんけいにきたとき
こゝのみせにこしかけこな
たとなにやらはなして
ゐちれたぶけがたのの
きやく
じんはは
たごまち
のふじやの
ちへにとう
もうしてゐる
たびのひとに
ちがいはない
からたづぬれ
ば〽なるほど
それなら
ふじやのお
きやくなに
ゆゑにまた
とは
しやる
とふしん
すればしよう
さいが〽されはたづ
ぬるそのわけはト
左ゟいはしやるなもぢ月のむすめごが
さあとげつてゝごといつしよにとのみやへ
まいかにきたときあのをとこをふト
みそめそれゆゑのこひわづらひ
う内どのはあんしわび
むこにほでとわしへ
のたのみこなた
にとつくり
りよしゆく
をきゝ
そう
だん
ゆく
×左へ
左ヱござ
らしつて
とりもち
をして
くれい
とのお
たいみ
なれど
もいふ
たとこ
ろが
あのゝ
ように
をとこ
えらみ
なぢよう
さまが
しよせん
しようちはな
さるまいとじつ
はしあんにあ
ぐんせゐた
にさりとて
はふしぎな
ことしらつゆ
さまは
あの
とほ
な
ちたと
かご
きり
又右ゟ
へにもいふ
こゝろトきゝ
ねがふたり
ておみさはうち
わらひ〽あのおかた
がもち月のぢよう
さまのこびひとま
かなふたり
なよい▼左へ
ゆゑきやくじんの
よいおうまれ
ほれさつにやるは
どうりにもおもふ
けれどどういらわけ
やらみる〳〵かちむね
わるそうにぶきびな
かほのさむらひしゆら
←
いひつゝ
あたり
あたり
みかへりて
かならず
人に四右へ
□□□
にゑらつゆさまが
ほれさつしやれたが
かてんがゆかぬと
ふしぎにおもふかた
はらにしよう
さいはしきりに
どうりをつけ
〽イヤ〳〵それは
いちづな
かようけん
とかくいまの
一五右よしの
あはせあち
らでもしらつゆ
さまのきりようの
よいにぞつこんほれたつた
いまもわしがみせへ
わかいをなで
はみかけの
よはひやき
をとこはきろ
うていろゆくろし
たつしやつぎへし
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
同断同右同所
○蒿菜略解
上ゟしきりに
いひくろめふじやに
ゆきてあるじにあひしか〳〵
のきやくじんにひそかに
とひたきことあれはあはせ
×左ゟ
ことばをひくゝ
してしらつゆ
がこひ
たふことの
ようすを
くはしくかた
かへいたはしや
かのむすめご
いたくくにやみした
はおもひにな
やみてあす
をもしれず
てこはそれを
てゝこはそれを
ふをとこををつと
にもたせやまひを
ほんぶく
させたし上
ぐろうに
これを
そうだん
あるゆゑ
とりあへず
まゐりしわけはもち月どの
にはひとりのむすめご
ようしにほしくといふのがのぞ
みおかなるおこよはそんじ
ませねどあなたさまがご
つゞきしらしいが
のぞみとみゆる
いまのこなた
ようすをき
てはこれから
すゞにふじやへ
ゆきろう
にんどの
りようけん
をきゝさだめ
てひきかへしまた
もち月へゆかねば
ならぬいよ〳〵
ならぬいよ〳〵
かのおさむらひが
とくしんしてう内
どのゝようしに
なつたそのうへ
ではこなたしゆ
のふうふにも
もち月からいつ
かどのれいはわしが
たしかにさするわる
いようにはせぬほ
どにわれちまかせに
しておき玉へトおのれ
ひとりがひきうけて
たくさんねいをせしめん
こゝろでおみさを
ヨ一テ乙七之方
たまへじつぐるにぞさご
えもんはこゝろえて
ばとう太にさつに
そゝつぐればわに
ぶちはふしんの
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
とくしんくださりませめその
ときはあはれむべしらつゆ
どのはいまにもちりゆくわか
ぎのはなそのてゝ
おやのなげきの
ほどもごすゐ
りようあそ
ばされて
かしこの
むこと
なり
玉は
の目
まうし
あぐ
るも
□□
がちな
にごとか
あふてきんん
八匁
二
かりきるざしきの
うちへとほすに
正さいは一トとほり
のあいさつをゑ
をいりて大下へ
いか
なれ
ども
う
内
どの
この
とし
ごろいたいて
うそくにくら
されますれ
ばつぎへ
五十一
児雷セナノ錦
6史記記
万葉略
国光画
青洲書
つゞきしゆくないに
かしぎてあるこがねも
おびたゞしくそのほか」あのかぶこの
かじちとなか〳〵かぞへもつゝされ
ませぬさばかりとめるいへのむ
こにならせ玉ふてよめごといへば
するがいつこくはまうすにおよ
ばずおやかぞせかいにおろかるまし
きびじんにてあるなればよも
どふぞくはござりますまいすみ
やかにごしようちのおへんじをうけ
たまはりもち月おやこのきも
はれやかによろこぶよらすを
種員作
とくみたきのぞみ
にて候トことばを
つくすなことぐち
しきりにしや
べりちらす
まにげん
とう太は
うでこま
ぬきこゝ
ろのうち
におもふ
三の巻く
柳下亭独員作
ごしきのせきだい
六編
女郎花五色石台七帖
七編
一雄齋国輝画
八編
曲亭馬琴作
小女郎蜘怨麻環
三端
にて
大尾
一勇齋國芳画
嘉
永
種久作
風俗浅間嶽
国貞画
三編四編
一立斎広重筆
東海道五十三次絵合かるた
黄金水大盡盃
三編四編
為永春水作
歌川国貞画
三編
小栗十騎
照天松操月鹿毛
四編
三州
金沢八景
五編
春風亭柳枝作
一雄齋國輝画
録
跡地本草紙問屋芝神明前和泉屋市兵衛板
○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○
廿つゝ
一雄高国光画
コヒコヒココ
同同同同同
○種員信国光画甘尓堂梓
十五
二の巻下つゝを
じらいやめを
うちとるときは
ばくたいのうつ
しんすればきん
ぎんはなおほど
ぎんはなにほど
ありともそれ
にいさゝかのぞ
みはなけれど
もとよりあく
まましうしん
なるをなど
のかたよりこひ
むこにせんとの
はなしはよろこ
ばゝまづかの
いへゝようしに
いたりむすめに
いたりむすめに
ちぎりをかはせ
しのちわが身に
のうへをくはしく
うちあけかれより
ちゝにもにものかたら
ひろゆきがくびひつさけて
かまぐらへもどりしかへおや
子のものをかしこへむかへれ
それまではまづ中へ
せかねてとゝしんいたさせおき
四上ゟ
なにこども
つゝむにしかじと
おもひければ正
さいにむかひて
いふよう〽それがし
れその名はさくちぎ
はもとほつこくうま
ひめ次郎とてせんぞの
ようよしあるごうし
ようよしやるごうし
おのれはをさなき
ころよりして
ふうがのみち
をふかくこのみ
くにくのめいま
こせきをけんぶつ
すべきこゝろにて
さるとし
いへを
たち
いでゝ
こゝ
三
めぐる
うちに
もこの
するがはとかわ
けてふうけい
のちもおほ
ければお
もひの
つぎ
帳
*
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
か
幸
松平
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
上ゟそのぎな
つゞきほうには
つゞき
らばかならずとも
へてたびねをこゝにいた
すなりふるさとには
わがあになるものゝ
ちゝがかとくをとく
につげばやつがれこ
きようへもどるとも
たけへようしにゆく
べき身なれば
おきづかひし玉ふなご
とくしんさへあるならば
なるものゝとくしんさへあるならば
くろうがかりのさとゝな
りまづこんいんをとりむ
すびそのちゆる〳〵ふる
さとへつけ玉ふともおそく
もあるまじまた□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
とゞまるもそれ
そすなはち
えんなるべし
おこつの
わが身を
いづれのくにゝ
さばかり
にしう
しんと
ある
ある
うへは
□□□□□□□
こなにとて
いなみまう
すべき貴
若きろのな
かだち
かだちし玉はゞ
そくじにとく
しんいたすべ
きがたゞい
まも□う
すごとく
花
こきようの
とほくへだるうへ
このくにゝちかしきひと
なしいづれをたのみて
さとゝすべきかそれらのこと
にとうわくいたすじいふをも
おざいきゝをはらせ
同同断同同同
□□□□□□□□
十七日
ゑわ
をするに
やすへし
とくしんにし
まことを
つぐるはほね
をりもう
すきよう
にきこゆれ
ばとやのちん
ばとやもちん
こくやいはんト
さま〳〵に
くふうなし
う内が
又中ゟしお身
のまはりそのほかのしたくの
ぎはう内どのよりない〳〵〴〵
ろうへまうされたこともござ
かたにゆき
ていふよう
〽さてまづ
ぐろうおみ
さがさてんに
あらましを
きくとその
ればしよしはわれらあまかせ
たまへかならずやどのあるし
なぞへはこのぎをかたらせ玉ふ
なとなほつどくに
ないだんしてそれ
よりすぐに
ひき
まゝふじやへ
まゐりその
ひとにあふ
てくはしき
ようすを
つげしに
いかなる
●
こゝろの
あるゆゑ
にやしよ
てはいなみ
てうけひ
かぬをやつ
がれがれいの
べんぜつにて
いろ〳〵にとき
さとしよう〳〵
とんいたさせ
たりそのしゆつ
しようはほつこ
くにてせんぞ
よりごうしの
よしとうにんの
名はしか〳〵なり
トくはしぐへげしその
うへにてこゝにひとつのさしつうへはおや
きとゝほへだかれはきつきうの中になり
ざとゝほくへだゝればさつきうのまになに
とてあふべきところでわれらがつぎへ
つゞきくふうしてまつとうぶん
のかりおやなりなこうどなり
けんたいにぐろうがこれを
ひきうけんおたのみなされ
て半日もたつかたゝぬにこ
のとほとりむすびを
いたせしはなんと手ぎは
に候はずやトほごりがほ
につぐるをきゝおほかた
ならずう内はよろこび
〽そはまつたくきろうの
はたらきお手がらの
ほどかんしんいたすむす
めにそれとつけゑらせ
よろこぶかほがはやく
みたしさでとうじつは
いつがよからんおりく
よこよみをもてこよ
ト手をうち
ならせばかの
げぢよがこよ
けぢよがこよ
みをたづさへ
いできたるを
しばしまてと
しばしまて
とゞめおきやが
てこよみをう
ちひらきあす
はちようどつち
のとのみの
いはひには
さいじよう
なちやうだんはたいら
とある下だんはわけて
さいはひなよめどり
むこどりよろづよし
よしくあすの夜と
きはめないしゆうげん
をさせたうへせけんの
ひろめはゆる〳〵し
ようおりくよろ
こべそなたがつけ
たかのむすめの
こひゞとにいひ
おくつたちとく
しんしてさつ
そくむこに
とるそうだん
それもこゝに
きてござる
西方どのゝは
たちきでのこらず
ことはとゝのふたあすはとう
じつはようむすめにいふて
したくをさせてくれトおくそとも
なくよろこべはおりくもともにさわ
きたち〽スリヤぢようさまに右の下へ
同二月九七人同
治
まうしあげたらしあげたら
どのようにかおよろこび
ドレまアはようトいひすてゝ
しらつゆが
ゐまに
ゆく
あとに
う内は
かつての
こものを
よび
よせ
四才
八十
など
いだし
あすの
もうけを
いひつくる
こともさだめし
あるべきなれ
どもくだくし
ければこゝには
しるさずと
かくするまに
おりくはいそく
おくのまより
のなさ
れませ
しらいゆ
さまにみようばんの
ことをまうしあげましたら
イヤもうそれはおよろ
こびの
いでき
一十四
金
十一冊
ろでは
ござり
ませ
ぬすゝに
おとこも
こゝめと
おつ
しやる
おくしも
すぐに
おそろへ
なされて
おふろへも
めすとのことめしのかゝば
そうだんなにやらやの
こともあればあなたも
ちよつとぢようさま
のおへやまでいろしつ
くださりまし
さわ
児雷也廿八編
づきこと
なき
によのいへゝ
うつらんも
うたがひ
をうくる
のもと
なり
ほか
にし
あんは
ある
まじ
きか
のび
□□□□□□□
よりそ
のちは人ま
松にもいた
るべき
×左へ
にこゝ
□□□
あゆ
×右ゟ
ところ
ならねば
にしるものたえて
づはあらざりけり
た山じらいやかのちに
の東うつりしのちうらく
南のかなる日のあり
はんければしばのい
ふくほりをたち団右の下へ
あた
ところ
にたが
すみ
すて
いほり
にや
いと〳〵
せばき
小いへあり
てしかも
てしかも
人家財
をへだつれ
ばこれくつ
あら川くらん
きようのすみ
かぞとひそかに
どのもとへしか〳〵
つげきこえりよ
てんへはこのくに
をしやつたつ
なすよしをいひ
あさまだきに
ふじやをたち
いでかのいほりへ
うつりしに
せいつ
しつかく
たるいは
がねの
そびへし
あたりに
きたりけれ
ばこはいか
にして
まよひ
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
御城代様
みれば
ほうじ
にはすゞか
ごえとし
るしてあ
かこゝろ
のふせん
はれ
やらず
すぐは
する
のまに
きつるにやおもふ
ばかりもどらんと
のこゝろもつかず
たゝずめばつぎへ
印歴ぜナハ綿
つゞき
はるか
かなた
にわか
きをな
ごのさ
けぶ
こゑ
のき
こや
るに
ぞことさら心に
いぶかしくあしを
はやめて
みねに
のぼり
そのあ
たりに
いたりつき
こだちの
かけより
さしのぞ
くに七八曲
人の山だちども
わかきをとこを
なかにとりこめ
めん〳〵やいばを
ぬきつれていまし
すでにさゝんとする
こなたには□ことお
ぼしくいとにくさげ
なるあらをのこの
わかきをなごのおび
をとらへむたいにこれ
をとかんと
三十ゟ
なすさげひしは
このをなごのこゑ
なりじらは
やはな
ほこの
まもる
月か
げに
よくすか
しみるに
こはいかに
とりこめ
られらはた
えてあはざる
半七にてまた
そのはな
こは元
のしま
にて
すぐふ
三の巻ゟつゞき
いでんトするとぎに
おはなをとらへし
ぞくのいふよう〽お
のれらふたりこの
とび六をおやの
かたきとねらふ
よしをひそか
にきゝしこと
あればちよ
こざいなり
かへりうちに
せんは台
やすトおも
てやすしおも
ひながらふ
たゝびまた
しあんすれ
ばおのれちには
じらいやトいふ
たしかなるうしくつ
だてのあれば
なか〳〵ゆだん
はならじとむね
やすからずおもひゐゝに
両人にてこのまよなかに
こらあたりへき
つるのはねがふ
てもなきわが
おはへ
身のしあはせ
しよせんいけては
おかぬはん
七あのよ
のみやげに
はこしてきか
せんいつぞや
一
えのしま
にてをぢね
同同廿七日同
□□□□□□
けれど
いくせの
いふせの
かんなんし
なりと
もしゆうわ
ごふうふ
のあだを
うちお
はな
にも日
○ふうふ
をころしてすぐ
さまかみがたす
ぢへはしつてきて
全
ごろ
の
つぎへ
いまではこのすゞかごえに山だち
のむねをあつめてくらすなれば
おそるゝものもさらにないやでも
おゝでもお花めはこれから夜ごと
にねやのはき半をめは
また一トおもひにこの世の
いとまをとらせてくれん
トさもにくさけにいゝ
しれば半七ははがみを
なし〽人のかはきた
ちくじようにぬれいふ
とてもせんない
こノ富世ナノ部
つゞき
うちみ
をはら
させんと
おもふに
かひなくまとう
どおほくかく
までにな
ごめに
あふざんねんさ
上にしかへる
うちになる
とても一ト
たちあはせ
ではつべきか
とゝたちあがり
てしようぶせよトせりたつ
半そどび六はほうひげ
なでつゝゑせわらひ
〽しにいそぎをする
はかものかなおのれが
さまでにせかずとも
いまにめいどのたびへ
はたゝせんおはるは
きやつめにおもひを
のこさずこゝろを
いれかへおれになび
けととらんとする
手をふりはらひ
くちをしなみだ
にむせかへり
〽たとへこの
身はずたく
にぎりさか
きゝともとゝ
たんやかゝ
さんの□下へ
同同三十八編
同一二月一
入上ゟ
かたき
なるおのれ
になにとて
したがはん一ト
おもひに
おもひに
ころせよ
かしうら
みのねん
はいき
かはりしにかはり
つきまとひあだ
六はいかりにたえず〽に
をむくはでおく
べきかト身をふる
はせてうちなけらばどび
くきめろうのいひぶん
やかはいさへれてにくさも
百ばいこのうへは
あまがみるまへにて半そめ
をかなぶりごろしにしたる
あとにてをんなめはあし
手をくゝりておもひを
はらさんとくさいなめ
よときづすれば
〽がつてんなりト
半七ひとりを
つかん〽つぎへ
つき
トひしめく
きらん
にぞお
花はみるに
身もよもあ
らねばわけ
が身をあ
せりあだゆ
れども
ごうあく
むざんの
どび六川
がしつか
トおさへ
うごかせず
半七はしよう
そんめい死ぬる
ともひとりしぬべ
ぎかトわきざしひきぬ
きたちむかへどたせいに
ぶせいそのうへにかよわき
わざにいかでてきせんすでに
あやふくみえたるをりからこ
かげにうかぶじらいやが
上ゟちうづき
ながらわづかの
なからわつかの
あはひにあし
すまずあ
しすまねば
すでに
田左ゟ
「田左ゟ」よりかのひとのてゝご
のためにはいとふかきおん
をもうげし身なるゆゑ
わが身のこゝにことなくば
よしやいづくにありとて
もありかをたづねうし
ろみしてやすゝかた
いま
きをうたせんずと
とらへ
んとして
日ごろこゝろにたえ
ざりしがそのおもひ
とらへ
かねこゝろ
ねのゆめなりしか
いまみしゆめは
しきりに
やぶるゝとも
まことはやふらぬ
いらだてば
〽あなもどかし
しトわがさけぶ
しトわがさけぶ身のゝぞみだに
かなひなばめう
こゑのおのれがかなひなばめう
とがゆくえを
みゝにいりめさめてとがゆくえを
あたりみまはせばとくもとめあだは
これぞいほりにやすらにうたす
むすびたるいつべしなにとぞれ
むすびたるいつべしなにとぞゝれ
すゐのゆめのまでふたりが身に
うちにてをりきよじなきことの
からをがらすねがはしゝト半七が
つげわたりあかつ身をおもふにつけ
きのかねかすかにわが身のこしかた
きこえぬしらいゆくすえもおもひ
やはふしどをたちいでつゞくるおもての
〽あくぞくどもそこのくなト
いふこゑはいかづちのみのねに
いふこゑはいかつちのこのね
おつるにひとしくはしりいでつゝ
ひぢさしのばしさきにたち
ひぢさしのばしさきにたち
たるにんのぞくのゑり
がみむづとひきつかみ
はるかのたにまへな
げこんだりこのいきほ
ひにおどろきながら
なにものなればじやまだて
ひろぐし半七をうちすてゝ
じらいやにきりかゝればひろ
ゆきにつこしうちわらひ
〽うづむしどもにうろ〳〵しく
いひきかせんず名にはあら
ねどめいどのみやげにうけ
たまはれそのえいめいはし
かいにとゞろくじらいやね
◑とはわがことなりトいふを
きくよりとび大はかなはじ
とやおもひけんおはなをこ
わきにひきかへいちあし
いだしてにげゆくにぞ半七もろ
ともじらいやがいづくまでも
のがさじおへばたちまち
エウ
尾雪也七人扁
ひとりごちついふようは
〽おもひいづればさ
いつころえのしま
にて又左へ
えんのあたりにたゝずみてかたにくつばみの
ひとりごちついふようはおといとたかく
かたにくつばみの
おといとたかく
〽ひろゆきどの
のおはするや
トおとなふは
くにの
しつけん
あらし川
くらんど
がこゑに
にたれば
じらいや
はそのに
おり
たち
きり
〆右の
はからず
すくひしおはな
をいざなひ半七
どのはしうとのあだをうたん
ためみやこのかたへいたられし
といふさへわづかにきゝつる
のみわれはもと田下へ
也
ホ
け
なるに
おもひ
がけなき
とうごく
のつぎへ
同七ノ七十ノ歳
つゞきしりよう
しゆいま川いよ
のすけとき
あきあら
川くらんど
きだゑ
はじめし
のびのとも
のびのとも
びとわづかを
したがへ
ねくるいりはなしてかどの
あたりにやうぜんとして
たらずみたりじらいやは
いんぎんに〽おもひがけ
ざるおんいりやみぐるしく
まとも
いざまづ
あれへら
あないに
つれてとき
あきはよの
ともびとを
一冊
かしこに
さしおき
あら川
くらんど
ひとりを
めしつれい
ほりにいり
てちやくざ
あるにぞひ
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
ざに雨を
つき〽まづ
もつてうる
はしきごそん
がんのはいし
入夫
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
七
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
まつりたいけい
これにます
ことあらじ
とうはるみ
ほにておん
めどほりを
いた下へ
せしいらい
ゆゑありてごりよう
こくにはとゞまれども
いやしき身をはず
ごじようないへは
さんじようも
つうまくらず
ふけいのだんは
いゝえねもこゝ
ありせかこのくさのやに
わたらせ玉ふはふかきし
さいのさむらふべしおん
まうしきけくだ
ゆるしねがひ
たてまつる
つきてはいか
なるみこゝろ
さるべしトつゝしみ
とへばかたはら
よりあら川
くらんどこたふる
よう〽いかにも
ふしんにおぼ
さるべししやくん
のこんにちき
しよのいほりを
とはせ玉ふは
ゆゑあることなり
しさいはみづから
つげたまはんとの
おほせなりと
ことばをはれば
ときあきの
おほするよう
〽ひろゆきごへんを
ひそかにとひへる
しさいはすな
ちくわけれいけの
おんことによれる
なりそこにはすで
にさいつころもち
うであぞんのみ
ぎようしよを
たまはりこう
あるうへはばが
たのいへばさい
こうあるべき
ことゝかきけり
そのたいこうを
あらはさん
じせつのこゝ
じせつのこゝ
にきたりし
なりじつぐるを
きゝてじらいやは
いとゑましげ
なるべぎへ
兒爵也十八編
つゞきおも
もちに〽そは
よろこばしき
おんおほせいか
なるゑさいに候や
トふたゝびとふ
にときあき
うなづき〽さ
ればかねても
しりつらんいま
かまくらの
しつせい
なるいぬ
かけにう
どうぜん
しうこ
答世に
こゝろえ
ざるふるまひ
なれねいじん
ばらをもちうち
公のおんみちかく
にさむらはせいんし
ゆ生しば〳〵すゝめ
ゆをしばく
まゐらせおのれは
しよろうの
ぎをいひ
たていぬ
かけのたち
にひきこもり
しよろうにん
をまねきつ
どへもつはち
ぐんぎを
めぐらすな
りとぞわれ
もとくより
にうどうが
おこなひがてん
かねてかし
ゆかじみしゆゑ
こへいれ
じやね
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
のたちかへいてかくとつげたりこれば
のたちかへいてかくとつけたりこれに
まさしくぜんしうにほんぎやくあやく
まさしくせんしうにほんきへくす
みるはひがめろしたばのうちにごゝざれ
ばおのをもちゆるうれひありとはふ
きふみにもいふものをかれがぎやう
はつしてのちこれをうちこへはし
おくれんしかれは
こゝに
わが
きいる
はごへん
にゆだ
ねんこと
あるゆゑ
あるゆゑ
ぞもち
うぢは
にごかん
げんまうし
あげてことを
はかるかさなくは
みやこにきこそ
あげさいそゝの
しよをこひうけて
きんごくのせいを
かりもよほしうたんと
なさばかれそのまに
たちまちことをくはだ
てん世のとうらんに
あからさまにつぐるなり
むほんをたしかにみだし
これをなさずきやつが
くわんれいけにひそ
やかにごんじような
せしそのうへにてすかし
うつべきしゆだんもあら
ばそれにましたる上菜
じようあらじごへんが
ぶりやくぎしんのほどをすゐ
するからにこれらのだいじを
奇計さけもあらばきか
まほしトいふにあら川くら
んども〽しゆくんのみづから
きませしはすでにこのぎに
候なりそつかのしんちゆう
いかにぞやトとふよしをぎゝ
じらいやはきんぜんとして
うちわらひ〽あはれめでたき
ごがんかきわれすらすでに
さいつころかまくらにありし
一日にかのにうどうがしんちや
うにぎやくいあるべき
ようすはさつせりとふせう
なるそれがしにかゝるだいじを
あかさせ玉ふみこゝろのよろ
こばしさトくわんれいけにちゝが
ざいくわのみゆるしをつぎへ
白八編
つゞきおも
もちしてそは
よろこばしき
おんおほせいか
なるゑさいに候や
ふたゝびとふ
にときあき
うなづき〽さ
ればかねても
しりつらんいま
かまくらの
しつせい
なるいぬ
かけやう
どうぜん
しうこ
そ世に
こゝろえ
ざるふるまひ
なれねいじん
ばらをもちうち
公のおんみちかへ
にさむらはせいんし
ゆをしば〳〵すゝめ
まゐらせおのれは
しよろうの
ぎをいひ
たていぬ
かけのたち
にひきこもり
しよろうにん
をまねきつ
どへもつはち
ぐんぎを
めぐらすな
りとぞわれ
もとくより
にうどうが
おこなひがてん
かねてかし
ゆかじみしゆゑ
こへいれ
おくかん
じやね
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
のたちかへいてかくとつげたりこれば
まさしくぜんしうにほんぎやくあらと
みるはひがめろふたばのうちにごきれは
ばおのをもちゆるうれひありとは
きふみにもいふものをかれがぎやう
はづしてのちこれをうちこなばしや
おくれんしかれは
こゝに
わが
きいる
はごへん
にゆだ
ねんこと
あるゆゑ
ぞもち
うぢは
にごかん
げんまうし
あげてことを
はかるかさなくは
みやこにきこそ
みやこにきとな
あげさいそゝの
しよをこひうけて
しよをこびうけて
きんごくのせいを
かりもよほしうたんと
なさばかれそのまに
たちまちことをくはだ
てん世のとうらんに
}
あからさまにつぐるなり
むほんをたしかにみだし
これをなさずきやつが
くわんれいけにひそ
やかにごんじような
せしそのうへにてすかし
うつべきしゆだんもあら
ばそれにましたる上策
まうあちじごへんが
ぶりやくぎしんのほどをすゐ
するからにこれらのだいじを
奇計呼もあらばきか
まほしトいふにあら川くら
んども〽しゆくんのみづから
きませしはすでにこのぎに
いなりそつかのしんちゆう
いかにぞやトとふよしをぎゝ
じちいやはきんぜんとして
うちわらひ〽あはれめでたき
ごがんかきわれすらすでに
さいつころかまくらにあり
日にかのにうどうがしんちや
うにぎやくいあるべき
ようすはさつせりとふせう
ようすはさつせりとふせう
なるそれがしにかゝるだいじを
あかさせ玉ふみこゝろのよろ
こばしさトくわんれいけにちゝが
ざいくわのみゆるしをつぎへ
宇宙也。
つゞきこうぶりし
おんにかんじてお
こがましくもお
のれがしよぞん
をつげたてまつ
らんぶれいはゆる
させ玉へかしトいひつゝ
現藤太昌斉に
いざなはれて望月の
家に至る圖
此事は廿九編に
あふぎとりなほいさ
くはしゝ
さかせきをぞすゝみける
□□□□□□
生肌膏
一貝卅六孔
こゝにときあきしゆう
じうにじらいやが
またなにをか
つぐるそのだんは
廿九へんに
とくべし
やけときらきずしゆ
もつのあといえざるにつけてよしかみ
の毛のぬけたるにつけて毛を生ず
奇功紙一枚廿四孔
きりきずすりこはしわらじくひそこ
まめ手足ちゝのこりとくむしに
きゝれたるにつけて妙なり
新吉原
調合所玉楼
浅艸今戸町
浅艸今戸町
取次所柳下亭
種員作国光画
箕田
浄書青州
廿六端
廿七編
廿八端
児雷也豪傑譚
廿九編
柳下亭種員作
一雄齋國輝画
仮名
反古
一休草紙
七編八編九編
当年売出し申候
柳下亭種員作
一雄齋國輝画
踊形容花くらず
種精編
豊国画
物端よりおひ〳〵書は出し候所殊の外御意にかなひ
猶又当年も不相替かはりめこと出板仕候間御もとめ
御高覧之程偏に奉希上候
十編馬琴作
新編金瓶梅
大尾豊國畫
地本錦絵問屋芝神明前甘泉堂和泉屋市兵衛板
兒雷之豪傑譚
廿八編
甘泉堂梓
柳下亭種員作
一雄齋國光畫
甚兵衛
青山
さし
見来や豪傑譚
廿九篇
三十歳
狩
12789
22冊
東都
三十編
引つゝき
出板仕候
貞作
休
六日
児雷也
ぬかり
廿九篇
天気也東京都道
倒倒
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
盛画
金金金金
●●●
柳公高種貞作
一龍島園巻画
児雷也豪傑譚
廿九篇上の巻
司馬甘泉堂梓
十一
を見る人を歌舞を
井中の蛙大海を知で無考に後編を作継し大著述的の児雷
也物語赤竜の白地恥をきらしつゝ蚓手の眼鼻も不分明
孟浪編せる廿余集螻爛のあまり長譚過ごゝき無法寸行止り
小坐魚のまめに筆も走らずさればとて又今更に兔も角もなり
かぬれば我慢で這出蝦蝶の術惡人の尾形周馬が何的間にやら
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
善人に轉竈も用尽し詮方なさの禪秀乱大懸退治の謀略
なる賤機山の開談終趣向も至極板煩望月が処女の督咽
果ヤレ悦士
場迄に此巻を漸綴果ヤレ悦喜やと蒼息溜息五色の息をドウト
つくさへ蟾蜍が吐なる虹霓に能似たらんかも
第一
安政丙辰端月
廿五柳下亭種員記
越後国領主
月影深雪之助
月詣集
顕緑
それをとて
わきては
ひかし
小松原
いつれは
千代の
ため
なら
すや
同家の侍女
網手
高砂勇見之助の
照田
万葉集大伴家持
初春の
はつ音の
けふの玉はゝき
き
てにとる
からに
ゆらく
たまのを
田毎前
陸三郎妻
於園
柴平
傘持は
大根ねらふ
子の日哉
浜荻陸三郎
白児児童ヲ身
ゆゑ
にてだ
てをめ
ぐらし
ことあら
ひそや
かにほろ
ほすべき
廿八へんよりつゞき
ふたゝびとく
じらいやは
いよのすけが
つぐるをとつく
トきゝをはりかたへ
にありあふこり
のうちより一と
ひらのゑづとり
いだしあら川に
手わたしするを
くらんどうけとり
おしひらきときあ
きがまへにさしよせ
しやう〳〵うちより
みてけるにおもひきや
さがみのくにいぬかけの
ごうにあるうへすぎにう
どうぜんしうがたちの
ようすをあきらかに
かきしたゝめしものなれば
ふかきしさいのあるべし
トそのいふよしをうかゞふ
にひろゆきさゆうを
みかへりて〽それがしとう
はままくらにし
ばらくたびねいた
せしころかのにう
せしころかのにう
どうがしゆくんを
□いち
ばんにのり
いつてしゆくん
にゆみひく
たほしくわんれいにんめんじう
しよくをうばふしんひとにして
べきこゝろをたしかこれひとなら
にすゐせしゆゑざるいぬかけにう
しのび〳〵にいぬどうせんしうが
かけなるやかたのぼうずくびを
あたりをはいひつさげてもち
くわいなしでいりうぢ公の
のもんのかずはじつけんに
もとよりへいの
たかさほりのふか
さすゐもんぐちの名をすゝぎ入われ
までかくのごとくしきをがたなりすでにまへにも
かきしたゝめしはのいへをさいいふごとくうやつもなに
かれぎやくしんこうすべきあふめいかのうへすぎ
をまつたくあらこゝろにて候いちぞくろうどうあ
はしおのれがたちなりトつぐるまたなるうへとしごろ
にたてこをきゝときの執政慈なれば他
もらばそあきよろこ門余のものゝこゝろ
れがしはびおもてにあをよするもまた
またとりらはれ〽げにすくなしとすべか
あへずよせあつはれのらず
てのぢんにこゝろざし
はせくはさばかり
すくなしとすべか
らず右へ
はりかねてあつき
みおきしぎしんす
ながれのすゑたえてひたもだいじをつげつる
やかたの
うちへね
ひそ
かなる
をよし
とする
とはいに
いふの
ひとも
いひつる
ことばなり
つぎへ
児雷也廿九編
ちゆうぎあつく
さいちすぐれしひと
をみたてはかりごとを
つぶさにしめしまづ
いつはりてぜんしう
がむにのみかたに
なりしとみせ
かけあく
までも
にうどうが
つゞき
おこがまし
〳〵もそれ
がしにほど
こすべき
けいりやく
ありもちう
ぢ公のぢつ
きんのうち
世にこえて
よそほひをすゝめたて
こゝろにかなふよう
にしかけさてそのうへ
にてをりをうかゞひふな
一小壺のおきに
さそひいでせんちゆ
うにふせゞいなしうち
にいたるべしこのぎはいかにとときしめ
せばしゆう〳〵しきりにくんたんし
ながらあら川くらんどなほたづ
ねて鬼神仏もおよばぬあつ
はれめうけいこれにうへこす
てだてなしさはさりながら
にうどうの下へ
とるときはいさゝかもたみ
をそんずるうれひもろくくにの
うちもどうらんせずてだては
うみによるなれどもなみかぜ
たゝでぎやくゑんのめつぼうする
3%
一の巻がつゞき
〽げにさること
もさむらはめ
さはいへその
くみやぶるゝ
ときはえだは
のいかでまつた
くるべきにうどう
だにほろほしな
ばそのよのものは
うたずしてなび
入そとにたちいでゝ
入そとにたちいでゝ
あふぎをひらきさし
まねけばはるかかな
たのはやしのうちに
ともまちしたるものどもは
かくとみとめてうまひき
たてほとりちかくはせ
つくにそいよのすけは
おくりいでたる
しらいやに
しらいや
ゑしやく
かすくふうもな
きにあらずそは
きにのぞみへんに
おうじはからんことは
あんのうちかまへて
きづかひめさるゝな
とつまびらかにいひ
さとせばしゆら〳〵
ともにかんふくなし
なほもにうどう
ぜんしうをほろぼ
すてだてとかまくら
のせいひつなるべき
みつだんにときをうつらいやははるかに
しつときあきはわか
れをつげてたちあほりのうちへいりぬ
ぐればくらんどはさき○これよりしばらく
にたちきりどの人
なしうま
ひきよせて
ひらりとうち
のりしづかに
たづなかひ
くればあら川
くらんどさだ
くらんどさだ
ゆきもいんぎん
にもくれいなし
しゆうのあとに
ひつそひつゝ
やかたをさして
たちめどればし
○これよりしばらく
ものがたりはもち月
見写乙七乙扁
中ゟちうりくせられし
ようすをきかばいちぞく
ろうどういちみのやから
くわんれいけをうらみ
まゐらせにはかにむほん
をくはだてゝどうらん
すべきもはかりがたし
これをふせがんてだ
てはいかにしいふに
ゑみ二の巻へつゞく
びろゆきにつことうち
一琉球九編
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
同断同右同
とき
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
東西東西東京
つゞきう内がいへの
ことにうつるあか目
正才はおのれがれいを
うけんことのみこゝろに
おもへばしらつゆが
みそめたるをとこ
をふかくはたじも
せでうゆ
よりあづ
かりし
かねを
ふた
たび
たづ
さへ
また
▽左の上へ
こりうつりてよろづけのし
たくをばいたすことにて候か下
いふさいと〳〵こゝろせかるゝ
ようすみてとる正才が
はらのうちにおもふよう
さいぜんおみさがおのれに
つげしことばをおもへばこの
りよじんはわがかたより
りよしんはわがかたより
きんせんをつうやしてももち
月のむすめをこんもう
するほどなればう内より
あづかりきしこがねのことは
いひださでまづふところ
にあたゝむるがこての
きいたるしあんな
らめしにはかに
よくのうはぬり
ができれば
かべにうち
むかひしは
ぶきしなら
こたへして
〽のたまふ
とほりいま
よりすゞ
にぐろう
がかたへ
いざなひ
まうして
百姓
さあ
らばいよ〳〵
きろうの
おたくへ
鯛かへ
すめ
〽このうへ
文右の
ふじやに
ゆきてげん
とう太にあひ
〽きやくじん
よろこび玉へ
せいいたせしにて
さつそくにそうだん
とゝのひとうじつまで
もとんとのばさず▼
うしぐろうがたん
尼宮弘七乙扁
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
ばんしゆうげん
するまでにとり
たしかに
いたす
きめてまゐつたり
なんとすこぶるはた
らきならめトはな
うごめかしてじまん
げにつぐるをきゝて
わにぶちはよろこび
かほにあらはれつゝ
〽おもはずひざをつ
よろづの
したくば
さぜまう
さんつき
てはしうと
ごう内どの
よりおんみの
まはりをとゝのへ
るしろにとて
いさゝかのこがねを
ばおくらんといはれし
なれども
ざある
ときには
かのいへゝ
ゆきた
まひ
ても
せば
そのことはいひこと
つゞきなるべくはたゝはへ
玉ふきんすのみにてとら
のへ玉へよめごはこがれ
したふてゐれば
いづれにてもだいじ
なけれどまたしうとごの
きうけもくんじんはてとも
きうけもかんじんはてとも
かくもさきかたへおちつき
玉ひしうへにてはごふうふの
ごそうだんで
いづれともなるべ
きことゝくちにまか
せていひすかせばげん
とう太はさいしよ
一のことばこそうい
するとはおもひ
ながらあくまで
もしゆうしんなる
しらづゆが手
にいるうれしさ
ことにまたかま
くらをたち
いづるときしゆ
じんよりようい
のためにあづかりし
こがねさへおほ
くしよぢ
してさしつかへ
のあら
▼とくしんして
▼とくしんして
うちうなづき
〽いかにもきろう
のいはるゝとほり
たくはへにもこと
かねばみのま
へりはしよぢ
いたすろぎん
をもつてとり
をもつてと□
のへまうさん
さはいへとこ
ろになれ
ざるせつ
かせ
まうし
たしよし
なに
はからひ
くだされ
こたへをきゝ
て正方は
ます〳〵
こゝろに
えつ
きなし
かくては
むこの
みじた
あひ
にも
つぎへ
必要必要
必要
*******
********
*********
********
〖療法〖療法一病
つゞきとくはつくべしわが
身にとりてふくとくの
三年めとはごのとき
ならんトあくまでむさ
ぼるよくしんまん〳〵おろ
かなこゝろの犀角鎮
かうにこうろをひろ
ひしばかりににごくと
ことはかならずとも
にこゝろづかひし
たまはでぐろう
におまかせなさ
れよかしかれこれ
ようじのおほ
ければおのれは
さきへもどか
ゐておんいで
をおまちもう
すしか〳〵に
いひこしらへ
このいへを
たちさり
たまへ
〽その
うちゑみつゝ〽その
わがたくは
かゝるところ
トこまやか
につげおき
てとつかは
一月廿五赤玉壺生肌膏一貝三十六孔
やけどきりきず一切のしやもつによしかみの毛の
ぬけたるに付て毛を生ず
金瘡
一石奇功紙一枚二十四孔一枚二十四孔
即愈
きり疵すりこはしわらじくひそこまめ手足ちゝの
とり思くおしにきられたることしくはてこませ手足ちくの
こりどくむしにきゝれたるニよし
こりどくむしにざゝれたるによし
新よし源
調合所
一松
浅草今戸町
取次所柳下亭
正才がかたへゆく
にかれはとくより
まちかねゐてさま〴〵
にもてなせばわにぶち
は手みやげなりとて
みひらのこがねをかみに
つゝみてあたふるにぞ正才
はみぎもひだりもよきこと
ばかりにをどりたつほど
こゝろうれしくいよ〳〵
あつくちそうなし
さてあけの日は入
入げん
とう太が
かみしも
いふく
そのほか
のみの
まはり
をとゝ
けむのへる
ことに
つきても
さきへたち
もどればげん
とう太はこゝ
ろえて手を
うちならし
げぢよをよび
これまでの
はたごのりよ
うをあるじに
とはせきん
すとりだ
ほかにちや
だいもそへ
てわたし
ふるさとへ
かへるべき
ようじの
にはかに
できつれ
ばいま
よりすゞ
さましゆ
つたつする
とてゆふ
ぐれもす
ぐるころ
くさ〳〵の
ものがたりは
あるべきなれどもこれらは
すぢにもかゝはらでくだ〳〵しき
のみなればゑぐみにゆづりて
いち〳〵とかずみんひとよろしく
さつし玉ふべしはねあらず
してよくどぶとたとへにもいふ
こがねのとくにてげんとう
太はざして
か
わつか
のもを
とゝのひてすゝ
ゆかるゝじくに
ばみぢかき
日のかげ
ながくお
とくくれ
夜にか
まつ
児電也廿九編
つゞきうちによう〳〵に日も
いりあひのかねてより正才は
ひとかずみのものなればあた
りのをのこをやとひきたり
てはこてうちんをこれに
もたせふたりひとしく
たちいづるにげんとう
太はにはかにもとめし
かみしもいふくのそれは
よりもゆきたけそろ
はぬまちがひのえん
ぐみとはゆめにも
しらずいのちに
かへてものぞまし
くおもふほど
なるむすめ
よりこひむこ
にのぞま
るゝおの
れはび
ろき日
のもとの
くわほうを
ひとりひき
うけししあ
はせものよし
しきりにはこ
しきりにほこ
しきりにか
りじまんのは
なもだか〳〵ト
ひくるゝまゝ
にあゆみ
ゆくこゝろ
ゆくこゝろ
のうちの
いとをかしゝ
やま
さればまた
もち月う物は
ひそうのむす
めしらつゆが
あこがれしたふ
たいせつのむこ
をむかへんし
たゝぞと入中へ
やうや
十一中よべ
もはりかへよ
あちらのせうじ
もこぐちかち
ぐる〳〵まい
てもの
おきへ
ちよう
以上ゟまだ夜も
あけぬそのさき
からかないのもの
をよびさまし
この下へ
ぶらの
したくとう
ろにみづを
くみこめと
まちがひ
だちけを
いひぢらし
かつてへはしつ
てやとふたる
にんにさづ
く
やきては
しらいゆ
ぐみごし
らへまで
せわを
せわを
やき
よそ
にみる
さへめの
まふ
ばかり
とつはかはじたちさわざ
こゝろがまへをするうちに
いやしかに日もくれはつるにし
かゝるそういのあらんとは〽つぎへ
蜻蛉地地九郷
つゞきかみ
ならぬ身の
しらつゆはこひ
しきひとの
いまやきたると
むねさわがれて
うちぞあばれな
うちそあがある
るをりうらお
もてにあしおと
してやとひし
とものたづさへ
してうちんに
みちをてら
にたてげんとう
はかまためつけ
させ正才をさき
太はいりきたれば
まちわぶるこゝろの
ちうげしものゝ
いでさきに
たちて両人
をまうけの
せきへあん
ないすれば
ふたりは
そこのざ
につきて
さいぜんよりま
三の巻へつゞく
國盛画
種員作
箕田
浄書青洲
吸物紙
廿九編
三十編
兒雷也豪傑譚
三十一編
柳下亭種員作
一龍齋國盛畫
風俗浅間嶽
柳煙亭種久作
一寿斎國貞画
五編六編出板
黄金水大盡盃
爲永春水作
一雄斎国輝画
五編六編出板
三編馬琴作
小女郎蜘怨麻環
大尾國芳画
小栗十騎
四編
春風亭
四編柳枝作
雄斎
照天松操月鹿毛
五編一雄斎
五編一
柳枝作
金沢八景
国輝画
十編馬琴作
新編金瓶梅
大尾豊國画
地本錦絵問屋芝神明前甘泉堂和泉屋市兵衛板
柳下亭種員作
龍蔵屋
下
▲
紀常也
廿九日
貝作一
和泉屋
市兵衛板
十五
二の巻ゟつゞき
しうとう内の
たのふすまのあく
をまちけり
したへるその
ひとのいまき
おりくともろともに
げんくわんのかたはら
すきみすればこは
いかにこがれし人
とはいろうづくし
き山どりトふく
ろうほどにも
たがふにぞくも
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
ゐをかけるひよく
のとりのつばさ
あがれしおもひしつ
むすめごゝろの
一トすぢにかなし
けんわがへやに
はしりいりかみ
そりをとり
しらつゆはこひ
みにやたえざり
まづいせゝあいさつ
をするならんじかな
たりしトきくにとび
たつおもひしてこしもと
なるござしきより
す
いだし六十五日
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
いだしじがいせんトするをみて
おりくはあはておしとゞめ〽なにゆ
ゑのおんじがいととはれてよくトふし
しづみ〽正才とのゝいきなふてき
たりし人をいまみればいつぞや
わがみがせんげんさまのみやしろ
にてみそめしかたとばにても
につかぬゆきとすみそなた
のさま〴〵とやつたのではづ
同十七乙衛
兒雷也廿九編
つゞきおりくもむこのたがひたる
ようすをきゝてともにおどろき
いちどはとほうにくれたりしがとし
たけし身はしあんもはやく〽ぢよ
うさまとしたことがさりとはせまい
おぼしめしこよひござつたむこさま
がよしちがふたにしたところがご
しうげんもまだなさらぬさきはテ
だんなさまへまうしあげいづれとも
だんなさまへまうしあげいづれとも
なりますことなんのしぬるにおよび
ませうトさま〳〵すかしなだめ
てもしらつゆはたゞ一トすぢとの
におもひつめてはなか〳〵に
とゞまるべきけしきもなくもて御
あましたるうしろのふすま
をひきあけいづるちゝう内が
ふたりがあちそふかみそり
もぎとり〽むすめよさのみ
くろうにすななにか
のようすはくは
しくきいたそこ
つものゝ正才めがそれ
とたしかにたゞしもせず
つれてきたこよひの
むこはすゞにもいな
せそなたがじつに
みそめたをとこは
おれがじしんに
せんさくしてそは
せてやるかな
らずきづか
ひしやるな
トいひ
さと
□□□□□□□
しておりく
にはこゝろを
つけよとめかほ
でしらせむす
めをまもらせ
わが身はその
いでゆきけりかしこし
まゝざしぎのかたへ
にはげんとう太が
ことにげんとう太は
〆中ゟ
正才にうちむかひ
×中ゟしおほかたにたち
きれどもつぎかへにくる
ものさへなしあまりの
〽こゝにきて
から一すとき
あまりしか
とがいでずは
よのものなり
白酒
ともいでゝ
とりもち
すべき
はづを
なにゆゑ
にかくすて
おくろト
いさゝか
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
いかりて
とひかげ
られこたへ
べきこと
ばもな
ければ
もぢく
する
うち
に
とり
もちと
もみ
上ゟ正方ともろ
う内はさておきとり
もちのものもいでこす
ゆるをの
こがかし
こより
なにとしてか
おくのかたの
いできたり
正才さま
しゆじんか
よとおめに
ともにまてども〳〵
かゝり申たいことが
あるとてまつて
なればあれへ
おこしくだされ
おくのかたのトよばるゝを
おくのかたのトよばるゝを
しきりにさいはひじけん
とりこむとう古につぐる
ようすよう〽たゞいま
にてはやおきゝなさるゝ
しよくとほりぐろう
だいのをよびてはり
ろうますればわづ
そくはかのあひだ
またせたまへ
おくへやきて
ようだいをみて
まゐらんトいふそ
まゐらんといふそ
しほにさしき
いたちでふや
をたちてあるじ
かつねのつぎへ
一九百七十九編
つゞきしゐまにいたれば
正才のかほをみるより
う内はすでにとびもかゝ
らんばかりのさまにて
〽賊医師におのれはなに
ゆゑにしらつゆがみそめ
たる人にもあらぬをなか
だちしてわがいへゝはつれ
きしぞやそのいひぶん
はあとにていはんまづ
さしあだつてかの
をとこをすぐさま
つれてもどるべしト
いきまきてのゝしれば
正才はたゞあきれはて
しばらくはめをみは
るのみことばさへいで
さりしがやくありていふ
ようは〽日ごろごおんに
なればとてさりとては
ごむたいなりわすれも
せぬみな月ついたち
ちようさまをおつれ
ちようさまをおつれ
なされせんけんへごさん
けいなされしときに
ぐろうもちようど
まゐりあはせておめ
にかゝりしそのときに
うろこのもんをそめ
かたびらをきたる
人のあなたがた
とおろしでちや
屋へいこふてゐ
たはすなはち
てよひつれ
きたりしむこ
ぬきしかちんぞめの
ぎみなり
しかもふじ
やにとうもう
のきやくと
いもないことなに
うろこのもんが
たしかなめじる
しそれでもちが
いとおほせらる
ればちよう
さまのおめ
ぢがいなか〳〵
もつてぐろう
がそこつのみ
たてちがひは
つかまつらずと
しにそいひたつる
まうせばちが
ほどにの玉ふとも
もんどころをあか
うちう内もこゝろに
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
~四回
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
アリ十一一一一馬
おもひあたりしことあ
ればわれをわすの
|
のれによこでを
うち〽さてはかの
ときふじやのある
じとゞもにいこ
ひしさむら
ひのきかた
ひのきしかた
びらもかちん
ぞめうろ
このもんの
そにてあり
そにてあり
しがその人は
正才がぢないへ
いるとなにゆ
ゑかあみがさ
をかむりしにて
おのれはかほを
みしるまい
いまこかげから
さしのぞけばこよ
ひきたりしをとこも
そのをりおなし
さてんのうたはら
にいこふてゐたる
そのうへにおな
しいろなる
こに
にたれ
輪鼓あり
となづく
おのれ
おろかゆ
ゑうろ
こもやう
ごゆき
まへなく
はや
のみこみ
かくてもなんぢが
になかたち
をしたるもの
とおもはるゝての
まちがひをいまこそ
いひたてだとてやく
にはたゝじとても
そこつとく〳〵
つれてゆぎへ
ELLLLUULLULLILEV
つゞきもどるべしトいひ
さとされてはじめて
こゝにうろことりう
ごのだがふことはわかれ
どもいまさらなにと
せんかたなければ〽いか
さまだんなのおほせ
にてもんどころのま
ちがひはあらましに
せうちいたすさは
いへこゝが
ごそう
だん
入左エ門
楽
島県
〆右
よく〳〵
ごえんが
あればこそ
こよひのごとく
になりししだい
あひなるべくは
ぢようさまを
おすゝめなされ
ていつそのことうろ
こをやめてりうご
のほうをむこさま
にし玉ふてはいかゝで
あらうしいひかくれ
ばう内はいよ〳〵
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
左の上ゟしなんとしたを
よう〳〵にとゞめたりおのれが
そこつのはたらきゆゑ
すでのことにだいじのむすめ
をころさんとまでも
たりしなりこのうへに
ながゐせば
七
子のか
おとし
ぎたりし
ばきつて
いきほひなれ
一ば正方はふるひ
あがり〽アミたゞ
いまつれてもどり
ますどうあつても
このえんだんはみやく
があがつてのけたはへト
ぜひなげくびにしほ〳〵ト
ざしきへもどればげんとう太
はなほまちわひしようす
にて〽正才ろういかゞありしぞ
しうとゞのにはもはやこれへ
おいであるかと
とはるゝに
なほさら
こゝろぐるしく
ていはんト
してはいひ
だしかね
しきかに
うぢ〳〵
してありしが
はてぬこと
りつふくして
〽まだのに〳〵
トぬかしをるか
しらつゆもこ
かげからすき
みしてそれな
らねばつきつめ
たきに下へ
に〽さて
やとまう
なにとまう
してよいやら
ちかごろとうわく
いたしたぎがしゆつ
たいいたしてござると
まうすはほかのこと
でもござり一つぎへ
一官官七十九編
つゞきませね
どこのやのむ
すにごしら
つゆどのがみ
そめしといふ
そのひとはあ
なたではないと
のこととこがどう
いふまちがひ
やらとんとわけ
がわかりませ
ねどあるじは
みぎのわけを
まうしこのまゝ
おかへりなさ
るようごどう
くれとまうし
ますれば
まづいつ
たんこの
いへを
どうまうして
ひきとり
玉ひて
ぐろうが
たくにて
とつくりと
ごそうだんを
トつぐることばを
さまの
アイマントくイ四回
あけまう
さんといひ
ながらし
らきの
きゝもをはらず
げんとう太はくわつ
とせきたちこゑ
とせきたちこゑ
あらゝかにだまか
おろうやぶゐしやめ
ふじやにやどを
もとめてをつたわが
かたへおのれがきて
あのものゝとすゝめ
ちらしこゝまでみども
をつれしうへいまさ
いやでもおうでもむす
めしらつゆとしう
げんせねばみがぶし
どうがまかりたぬ
このうへはとるにた
らざるおのれにもの
ところははしらせじ
トふるひおのゝく正才
のえりがみとつてひざ
にひつしきかたな
はまかせまじとうけの
あるじにぢきだんして
らにひとちがひもどれよ
まうさるゝかくなるうへは
ぜひともづまにもらひらく
なぞとどのくちでのめ〳〵と
べしとはいへなんぢがはしわたし
ごにちのあかしとすむまでこの
からしきかたないかないかなんといふといふ
にひろしきかたな事
だいに
ふうじめ
きれし
いつゝかの
じようを
のせたづ
さへて
いでき
三才
玉はるほつ
こくがたの
ゆうかく
なるさゝ
らぎひめ
次郎どの
□□□□□□□
つゞきなるかせつ
しやはすなはち
いへのあるじもち
月う内とまう
すものこのたび
むすびしむすめ
がえんへんそれな
るあかめ正才がそ
二つしごくのとりもち
ゆゑすゞさま〆左へ
いひつらくだんのしら木のだいをひだり
ゆしてさしいだすをげんとう太はさし
のぞきおもはずびつくりうち
●おどろき〽それをトだいにかく
事手をはらひのけつゝみぎにもち
うへう内はつめよりかたちをたでして〽かゝる
だいじの一トしなをふえんのむごに
しうとがひきで▼下へ
一又右ゟし
はだんとなり
つればごふくりう
はさこそあらん
ごいちぶんのたゝざればかへりがたしと
の玉ふもいさゝかもつてごむりにあらず
さるゆゑにこのう内がぐあんながらも
しくふういたしきでん
のぶしのたしかにたつ
べき下しなをしんせ
し
▼中ゟこれではよもや
しうげんをせずにこの
やをもどるともごふそゝ
はござるまいトなじることは
にわにぶちはせんを
とられてむねんのがん
しよくおほいきをつき
ながら〽さてはいつぞや
みろくまちのうらたん
ぼでのくらまぎれと
いふにう内が
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
〽いかにもその
夜はさるかたへ
まねかれもどり
みちわがいへの
ぼくにようへが
さそびいだせる
あそびとゝも
にせつがい
されし
ばしよ
ともしらずとほり
かゝりてあやしのをの
こがかねてよりしる
ひでん次にさゝやくよう
すのがてんゆかねばひそか
にこかげへたちしのびト
いふに四の巻へつゞく
三の巻ゟつゞき
たびげんとう太
〽いち〳〵にきゝしるかのときおんみら
うへおぼろながら両人をとゞめんと
も月かげにわづかあらそふはづ
にみとめしそのひみにひろひ
とはおもひがけえたりしこの
なきこよひのみつしよの
むこどのしかもぶんていにて
さくらぎひめたしかにしる
次郎となままだそのほ
めかしげなるかにゝよう八
かり名にひきがひでん次に
かへまことはわに
ぶちなにがし
とてうまれは
こしぢなかごろ
はしなのりよう
三の巻ゟつゞきふた
たびげんとう太君にかくれなき
られてならざる身じらいやをうたん
のだいじその夜にためこのするがぢ
ありしことゞもまでにきたりしようすは
うばはれし
もどればいひいで
ざるにしかじと
がひでん次に
しゆさらしなけ
おもひ人にはさら
かねさへばか
らずわが手に
につかへさていま
の身はかまくら
のしつせいい
ふた今いま世のなか
かけどのにし
くわんなしひそ
かにしゆくんの
めいをうけ
いまむすびしえにしを
どくべきたねとなりしもひとつの
さいはひこのいつふうをたづさへて
げざりしがおもひ
がけなくけぶの
左ゟすべよくかへり玉ふ
ならおのれがかたにもこと
はこのまじたつてとかくの
おほせあらばみつしよを
ぢさんしえんぺんのへん
ぎをせじよう
がへのぎをくにの
かみいま川どのへ
うつたへゞきかと
いはれておどろく
げんとう太〽その
にさたされ
なばしゆづ
せの手づるも
ぼんもうを
とげべきこと
もみづのあは
〽さえて
あとなき
えんむす
ひとおもひ
あきらめ
あきらめし
すみやかに
このばを
かへりめさ
か
〽さにては
のぞむわが
そひのつぎへし
一号電也廿九編
つゞき〽かな
はぬことをいき
どほりたつ
てあらがひ
だまふと
ならみつ
しよのあて
名人ごろし
のことをも
もうしいづべ
きか〽それ
いはれては
のぞみの
さまたげ
〽しからば
このばを
すみやかに
〽かへらんこと
ばなにとも
ざんねん〽さ
あらばまうし
たてようか
〽サそれは
〽サア〽ギア〽サア
〽サア〳〵〳〵トこ
とばづめあ
かしのいつら
さしつけて
とひよるう内
げんとう太
がふりかはつ
たる身のな
んぎにおも
はずゆるむ
あしもとの
したにしか
れた正才は
そろり〳〵ト
はいゝでゝ
あとをも
みずにゞ
うせけり
うせけり
わにぶちは
うでこまぬ
きこくびか
たぶけやゝ
しばしもく
ねんとして●
●ありしがこゝろの
うちにおもふよう
いまこのえんのやぶれ
しをいきどほりてかな
いのやからをみなごろしに
せんことはなによりやすき
わざながらざるときは
上ゟなにか
のことのいま川
けにたちまち
きこえじらいや
のためにかとうど
せばうちとることい
かたかるべしとてよか
ほどもしゆ
てもこのみや
しよをう内め
にひろはれしが
わがいつせうの
あやまりなれば
こよひは一トまづ
おだやかにこの
いへをたちかへ
り手みぢかに
じらいやを
うちとつて
のちむすめ
がことはなに
だんはあるべし
たゞにつくき
一は正才めあら
ましはわが
身のだいじを
きゝしりしうへ
にげさればかれが
くちよりもれなば
だいじたすけがたき
ものなりトさま〳〵に
しあんなしおもてを
やはらげう内にむかひ
て〽なにさまきでんの
同一一
右
人にかたらんごねんには
およばぬことゝうちとけて
こたふるにぞ〽それきいて
あんどせりさはいへはから
ずおもふこひのかなひつぎや
の玉ふごとく身に
たいもうのあり
ながらこゝろ
あさくもむすめ
ことこんいんを
のぞみしはかへすゝ
もみどもがあや
まりいかにもおんみ
がことはにしたがひ
たちうを
たちかへるべしさるうへ
はいつゝうをおのれに
もとされかつまだ
かのをりひでん
すにつげつることも
その夜のわざも
人にばしつげ
玉はるなこのぎ
一ひとへにたのみ
いるといふにう内は
うなづきて〽そは
のたまふまでも
なしわれにかゝら
ぬたにんの身のうへ
なにとてむえきに
かひもあらでざんねん
なりしくちのうちにつぶ
やきつゝう内がわたす
みつしよをうけ
とりくわいちゆう
にをさめながら
こゝろのこる
つぎしよろこびし
ようすにて
おくのかたを
みかへりいゝ
もち月がいへ
をたちさりけり
さればまた正
されはまた正
才はいのちから
がらう物が
かたをにげい
でしがつく〳〵
おもへばげん
とう太と
いふやつめが
はだんになり
しくちをし
まぎれさだ
めしかしこを
おひいだされ
なばおのれ
がいへきり
こむべし
さるときは
り
わが身の
たいへんまた
そのうへにこの
たびのえん
だんのことにつ
きもち月より
もむこよりも
さま〳〵いふて
かねをえたれ
ばとりかへさるゝ
もひとづの
なんぎしよ
せんこのまゝ
あんかんとし
てゐべき
どころに
あらず
まづ
とうぶんはいづくへも
わが身をかくしいちらつ
のあきしかへにてかへり
こんそれにしかじトの
●われのみうなづきひとり
そのまゝにいづくへかへ
にげきり
きたりしゆゑいへのうちの
もしたんき
なることもや
あらんとおもへ
ばこゝろもおだ
やかならずむ
すめがへやに
ゆきてみればし
らつゆはちゝをみる
よりいとおもなげ
にふししづみ〽わか
身のこゝろのいたつら
よりよしなきことに
よりよしなきことに
てときんにごくろう
かけしかひもなく
正才づらのそれなる
ぬひとをともなび
ものにさへはづかしうてなにとまあ
あすよりかほのあはさるへき
しよせんこがるゝそのかたに
あはれぬえにしなればこ
そから
ことにも
なりし
〆
おもへば
この世に
ながらへん
こゝろとては
はべらねど
わらはが
しなばとゝ
さんのさこそ
はなげき玉はんと
おもふもいと〳〵
かなしければしぬ
るかくこはとゞまる
べきがどうぞゆるしてわが身をへあまし
ぼうしにさせてたべさるころみそめし
そのかたにそはれぬうへはほかにまた
をつとをもたんこゝろはあらしむすや
ごゝろの一トすぢにおもひつめてつぐる
にぞちゝもふびんとむねせまれつぎへ
女をおかないにならんといふといふならんと
○史記評林
つゞきど
わざとわ
らひにまぎ
○万葉
上ゟ
そめぬく
みつうづ
こそれは
をある
しにどのようにせんさくしても
みそめたをとことやがてたしか
にそはせてやる▼左へ
又左ゟ「ような
ふえんぎなことは
いはぬものらさ
とせばおり
に◑
くもとも〴〵
◑いひなぐさ
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
むればよう〳〵
にしゆつけの
ねんばたゞまり
つちゝがことば
ちからぐさ
こひしきのゝ
にあふ
をた
のしみと
して目を
おくりぬ
かくてう内は
わがむすめ
のおもびを
なにとぞとげ
させんトさつ
そくふしやのあるじか
あひいつそやせんげん
のやしろにてあひ
まうしたるそのときに
どう〳〵ありしその人ば
いづれのかたぞとたづぬ
ればさへえもんはこたへと
ればさこえもんはこたへして
〽かのおひとはわがいへに
しばたくとうかうし玉ひし
りよしんなりしがあとの月
にはかにこきようへようじ
ありとてしゆつたつをし玉ひ
らして〽かし
こいようで
もまだことに
こよひのことの
うくおもぶて
しゆつけせんと
いふへとほり
はきこえた
れどおやへの川
すとおなの
こうはとこで
たつは□その
ような心を
もたずとわる
ほどにちゝじだ
いにしてまつて
たがめにとまつた
こめもあやにくおなし
かちんのかたびちもん
どころまでにてゐた
ゆゑおもひもよらぬ
このまちがひおれも
そのときたしかにみ
とめたもんに
やうこと
もんちやくをもつ
もんちやくをもの
いようにはせぬ
ゐよさいぜんも正
才がいふをきけば
このみなづきそな
人もこよひきたをと
やより
□□□□□□□
かりそめ
にもあま
にならう
の世をいと
おうのと
いふ□右へ
たりゐたまふうち
もなにゆゑか
そのしよう
こくをあらは
にはつげたま
はねばいづこや
らたしかには
しりまうさ
ずとこたへを
きゝていとく
ほいなきこゝ
ちはすれども
せんかたなく
むすめにかく
トつくるなら
またいかな
るこゝろや
いでんと
おもへば
それとも
いひが
さゝふ
たび
みたび
しあは
してよ
たば
や太七ふう
ふのつぎへ
つゞきことをむね
におもひいでは
七は日ごろふじ
やへもあきなひ
にいりこめばかの
人がとうりうの
うちにしよう
こくしゆつしよ
のちをきゝしことの
ありもやせんから
そのいへゝゆきて
みるにをりよく
ふうふはかないに
ゐあはせいそがは
しくでむかひて
〽なにとてこの
みぐるしいとこ
ろへおいであそ
がせしとふひま
にまたによう
ぼうはとだな
のうちの
はなござ
*
をとり
水米
いだして
米山米
しき
もう
けの
〽だんな
さま
のわざく
□おいで
はさだめ
しなにごと
かふかい
ごよう
のある
ことなら
めト
いふは
さ
ごろ
勇
いだせ
しなる
べしざる
ことありしじ
う内はし
らねばふう
ふのものに
うちむかひ
て中へ
この
みな月むすめ
おみさどの
のみせに
いこふたとき
おなじならびの
せうぎにこしを
かけてやすらふ
人のありしが
もんどころは
みつうろこ
にはかにあひ
たきことあゆゑ
ふじやへゆきてたづねし
にはやさきだつてそこ
をばしゆつたつをしたと
やらは七どのはかのいへゝ
あきなひにもゆかるればもし
その人のゆきしかたにこゝろ
あたりもあるならばとはんと
おもひきたりしぞやふうぞくは
しろ〴〵なりトじらいやが
右
なほとのするがのうちにあるやつきへ
かたちのあらまし
をつげつゝとへばは七
はこたへて〽いかさま
さようにおつしや
ればそのきやくじんは
あとの月までふじ
やにとうりうし玉ひ
しがなにことができた
やらあるゆふぐれに
にはかにかしこを
おたちなされた
そのようすもあら
る日ふじやへあきなひ
にまゐつてきいたばかり
のことほかにいづくの
かたじやうらおもひあた
りはござりませぬしかし
またゝれやふのうへき
またゝれやらのうはさで
あつたがそのかたは
まだたこゝへはござ
らずにこのくにゝ
ゐたまふようす
しづはた山のあた
りでみかけたものも
あるとのことなれど
いづれがうそやらまこと
やらしかとはまうしあげかねますト
つぐるをう白はきゝをはりさにてはいま
一完審也廿九編
青楼十二ヶ月扇面
一筥六対入価金百匹
同一對入價三匁
〽御た楽さく
他にるゐなきもやう
のみ工風仕最上の品
数種下料に奉差上候
右両様共遠近辺
御進物などにも
至極の品御求を
希上候
浅草山谷柏長家
永安堂
つゞきおもひ
ければいさゝか
こゝろにたよりを
え〽さあらば人の
うはさにつきしづ
んかならずともによの
ひとにさたばししてくだ
はだのあたりをたづね
さるなトふうふのものにくち
どめなしは七がいへをたちいでけり
種員作
浄書青洲
二四
一
一
仮名
反古
柳下亭種員作
一休草紙
七編
九編
八編出板
一雄齋國輝画
同作
七編
女郎花五色石臺八編
九編
国盛画
新辰丙三政安
録目板新辰丙三政安
踊形容花競
編者柳水亭種清
画工一陽斎豊国
初編より十編まで当年出板
此さうしは豊国が画ける多くの錦画を種清がたねとしてちかき頃の
一黒表紙に似よりの品のそれならて三都のうちのあづま錦画ぐみのよし
あし高誠をかの八文舎をあてぶりのおどり形容初へんから時をもまた
で追かけ〳〵出板仕候間御もとめ御らんの程希上奉り候板元敬白
地本草紙問屋芝神明前和泉屋市兵衛版
振歩
しらいやかうまつ
ものかたり
さんじふへむ
嘉莱のまき
柳下高種笑作
一龍島園盛画
十一丁
司馬泉市梓
白几雷也豪傑譚三十編
□□□□□□□□
本式
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
〽二丈
本本本来
「永
柳下亭種員作
歌川国盛画
下
芝神明前
甘泉堂板
児雷也
三十編下冊
豪傑譚
種魚作
国巻直
古泉
世に紛々たるものは天狗の説なるべし諸書に載たる一二箇を云んに
韓退之が辨州乱の詩に天狗地に堕て声雷の如とあれば李時珍が
十一
本草には天狗は形鳥のごとしと見え山海経には天門山に赤天ありて天狗と号
背の高歎犬眼の光天に飛流して星となると彼天文志三才図会などにも
在天狗星は是ならん歟亦唐山南方の越州に禽あつて名を治鳥と称呼深山
に栖樹を穿て巣を為過て此を毀壞ば即刻に舎を焼亡といへり北倭國の天狗にも
髣髴と僅に挙しは兒雷也が望月右内親子の者の募恋を避んため天狗の化して
二二
人界に漫遷なりと欺條下を綴つゝ不図前文にいふ雷のごとしと天狗を賦したる詩を思
いで表題に蒙せし雷の字に因て天狗の説を序文に筆記
安政四年丁己歳端月柳下亭種員
兄爵也
三十編下冊
豪傑譚
四町壱両
甘泉
世に紛々たるものは天狗の説なるべし諸書に載たる一二箇を云んに
韓退之が辨州乱の詩に天狗地に堕て声雷の如とあれば李時珍が
十一
本草には天狗は形鳥のごとしと見え山海経には天門山に赤犬ありて天狗と号
背の高数夫眼の光天に飛流して星となると彼天文志三才図会などに。
在天狗星は是ならん歟亦唐山南方の越州に禽あつて名を治鳥と称呼深山
に栖樹を穿て巣を為過て此を毀壊ば即刻に舎を焼亡といへり北倭国の天狗には
髣髴と僅に挙しは兒雷也が望月右内親子の者の募恋を避んため天狗の化して
一二
人界に漫遊なりと欺條下を綴つゝ不図前文にいふ雷のごとしと天狗を賦したる詩を思
いで表題に蒙せし雷の字に因て天狗の説を序文に筆記
安政四年丁己歳端月柳下亭種員
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
やつねしやしや
尾形周馬寛行
浅
九日
同
目
一
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
西上太良吾
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
児雷也北編
中
今川家藩中
浅原隼人
十一日
長吏非田治
鰐淵現藤太
遊君岸川
児官凶仕病
かしたへる人にそういなければつぎへ
三十へんよみはじめ
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
ふたゝびとくもち同
◑かきあきの日も
いとはずいとたのしげにあしみちかきあぎのくれにこゝろも
よねんなくつりするいとゞほそながれのへりにそひつゝ川
さまのうちやましさしものかたへとてすぎゆけばきしに
よしこゝろのうちにおのぞみしやなぎのもとにこ
もひながら水のおも
にうづるそのひどのおも
てはいつぞやせんげんのみやゐにおいて
おのれさへたしかにみとめししらつゆ
したへる人にそういなければつきへかへものおもはしきていもなくみぢ事
う内しらつゆがしたへる
人はしづはた山のあたりに
ありとは七ふうふがもの
をわけゆげばはすゑのつゆにそでぬれて
がたりしをきくがちにさあらば
をさま〳〵さかしもとむれともそれそ
れにあぐりあひむすめかせつなる
とおぼしきかけだになければいまは
こゝろもつけこひのゝぞみをかなへきせんと
人にはつげずたゞひとりわがすむいへをひそ
かにいで老ゆのしわざにゝけなくてむす
ぶのかみにねぎことなしつゝあぎのくさば
ものおもはしきもいとゞましこゝにやあ
らんかしこにやあるべしとおもふところ
ほと〳〵たつねわびまつけにはいへ
にかへりあすまたきたりてたつぬ
へししほ〳〵とてのすゑをゆく
へししほ〳〵とてのすゑをゆく
にわがかげのみはながくみゆれど日
あしみちかきあきのくれにこゝろも
ことゞほそながれのへりにそひつゝ川
ゑものかたへとてすぎゆけばきしに
のぞみしやなぎのもとにと
うちかけてくるゝ日をしげにつり
するひとのありう内はあたりを
よぎりながらわれは子ゆゑの
やみにまよひもとむる人をたづね
わびかくまでしんろうするにひき
かへものおもはしきていもなくみぢの
一リ十九七角
一凡百七十分
左ゟおたづねまうせばあるものゝ
つゝきおどろくなかにもとひたつばかりうれしくはしくた〽おたづねまうせばあまのゝ
おもひながらとてもろにしいひいでんじうとかけによりこのしつはたのふもといかためを
おもひしかしててもろにいひいてんしこつけしにより
てたゝそむうちかのひといそくうちあほどあましをつけしにませけしにませけんにかなはなねの
さあきの日のくれやすさよさにさらはいほりにあさりをばくまなくたつねもあらせしやうのちやうの
〽すきの日をふらく〳〵もざいとりをさめかた事がおんあかるをもとめにて〳〳くかへるにこのとしころへ
すまひいたす
おふごをひきさけてそいはをきらんととちゆうにてはからずおんめにからすまひいた
するさまなちう田はやかてそばにしはやしぎにもまたよろころこれかもち月うめと
たちよりたりとこひかたいひいづるははくはせつしやめがまうしあくるひとほりまうすくいを
おろじななきをまひあけふしんにをおんきゝこゝけくたまれめしもいんぎんににんのむすめ
おほしめさるべきがそのもときまにはいふを有くゝかなたはいと〳〵ふしんのきまありてそれが
名はしらづゆ
さきころまでとうしよすんふの□にてやゑありておもておもてめばあみが名はしらつゆ
はたごまちふじやが
さごしにものまうすふれいはゆるさせ
たまへかしおのれはさらにおんおもてを
かたにとうかう
ころこのよを
なされしごりよ
みおほへもろきおんかだなるがいかころころこのよを
みおぼへもろきおんかたこなか
しんざま
なればさはの玉ふ
さりてげぜわ
にまうす
には
おやひとり
子ふとりと
子ひとりと
やらだより
さもさ
おはさずや
すくなき
ものに
ござれ
ばとり
わけ
▼やらんトなじればし
あいし
内はこたへして〽けにこふてそだて
しんなごもつともさまするに
ふかくたづ
二の巻へつ
いさいの
一の巻ゟつゞき
ちんじゆせん
げんのみやへ
かれをいざ
なひまう
でしとき
そのもと
さまにも
ふじやの
あるじさご
えあんと
どう〳〵
にてかし
この
せやしろへさんけい
ありさてんにいこ
玉ひしをむすめ
めがふすみそめ
あこがれしたふ
もおぼこぎに
おもひなやみ
てやまひとなり
いまはなか〳〵ま
十
くちもあげえず
ませたやつめといかる
北
は一トすちきのふけふ
までちぶさにとり
ヤヤ
平治
***
つきわやくをいひし
いつのまにいたづら
☆予
ろのいづるまでせいば
せしかとおもへばいちばいふびん
もいやましどうぞねがひがかなへ
てやりたくそのもとさまがふじや
のいへにごとうりうにておはする
ならおんめにかゝりいさゐのよしを
おはなしまうせしそのうへにてねがひたき
ぎのござるゆゑさごえもんにうけたまはれは
はやかのいへにはおはさぬよしをきくにほい
なさかぎりなくそれよりさま〳〵こゝろを
くだきこのしづはたのふもとのかたにゐ玉ふ
ことをよう〳〵きゝいでそふはひめもすおんありが
をもとめつれどももとめかねすご〳〵かへると
ちゆらにてはからずおめにかりはつきせぬ
きえんといふものなるべしおしつけがましきつぎへ
見雪巳七扁
貞冨廿九編
とされどむすめゝも人なみ〳〵にはうまれ
しもの他家田をつがれてくるしからざるお
しもの代になけをいふ
んみのうへにて候はゞろにとぞもつてしら
つゆをつまとなぞこのするがにあしを
とゞめ玉へかしもしまふそれもなりがたき
身のうへにておはすならじらつゆをお
くりまうさんたづさへてこきように
かへりそひとげてたまはれかしとにも
かくにもむすめゝはたゞこのこひのかな
はぬときはしぬるとおもひきはめしよう
すさまでにせつなるありさまをそは
てみるめのいちらしさしよたいめんの
そのもとさまにうちつけてかくまう
すなり子ゆゑのやみにふみまよふ
おいのこゝろのせつなさをすゐりよう
あつてごとくしんくだされかしトおん
あいにせまることばのかず〳〵をいひ
ならぶればじらいやはこゝろにほと
ほともてあましつく〳〵トおもふよう
いちづにわが子をおもふなるおやの
こゝろはかくなるべしさはさりながら
このろうじんのありさまをつら〳〵みる
にだいじなんぞをあかすべきじんぶつ
にてはさらになしたゞなにとなくさる
おほへのあらじとこたへばせんすべなく
てこのまゝにかへるべしトう内にむかひいん
ぎんに〽まことに人のおやのこゝろはいと
のゞきいひぶんながらおのれはいさゝかたゝはへあり
て世をさへやすくわたる身といひかつまたおや
のくちずからかゝまうすはをこがましきがには
ありがたきものぞかしごじあいのほど
かんしんしつれどそれがしはみちのくより
きのふけふこのくにへまゐりたるものにし
てたゞいまおほせのそうらひしや
やとやらにとうりらせしことかつせん
げんのみやしろへまうでつることなぞい
げんのみやしろへまうでつることなばい
いさゝかおぼへもござらねはまつたく
これはきしよさまの
おんひとちがひにちは
おんひとちがひにおは
すべしとくとほかを
ごせんさらなさるゝ
がしかるべし
あらぬさまに
いふをきゝう内
はいよ〳〵ちかくゐ
よりて〽たしかに
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
みとめしおんおもて
いかでみたがへまうす
べきさいぜんよりのごよらすと
べきさいぜんよりのごよらすと
いひさのたまふにてつく〳〵おもふに
ふかきしさいのありともまうすおんみ
のうへにておはすらめしてそのもとのごしよ
うこくはおくれのちにてばせはめつは
うこくはおやれのちにでごせはめははなにと
よはるゝおんがたにやこれをもきかせ玉へかし
おのれがむすめのいのちづなはまつたくきみ
のこゝろにあればいかなるしさいのおはずに
世よぜひにとゝしとてたまはれごせうちとお
ほせらるゝおんことばをきくまではいづてまでも
つきしたがひひたすらねがひまうすなり
そも〳〵いかなるゆゑありてかさまでに入ゆへし
中ゟこそいぶかしけれなに
ごとなりともたこりはすまじ
あからさまに身のうへをかたち
せ玉へとふにぞしらいや
いさゝかこゝろにいかりすへよくおもひ
とゞまらせんとおもふがゆゑに
おだやかなるこたへのみの
して
あればあへ
くまでも
れいをうし
なひみがい
てのみいひ
つのるろう
ものにたゐして
じんかなト
おもひしが
ふたゝびまた
おもひかへして
かゝるふとうの
いきどほ
らんはかへつ
てわがこゝ
ろたらず
と人やわ
らはんだゞ
おんびんに
いふにはしか
じいよく
ことばをやは
らげて〽とは
るゝおもむ
きことわり
ながらまう
しがたき
すぢ
ありて
せい
しゆづ
しよも
あがし
がたく
かつまた
つまを
さだむる
ことはさて
おきてところさへさだめがた
き身にござればみころさし
をもどくことはちろころほん
ちにさむらつねどひとへに
ゆるさせ玉へかしはや日も
くれてけへばおんわかれ
まうすなりトいひすてゝ
ゆかんじするにぞう内は
せきしありさまにてつぎへ
○高田卅編
入ひやさせおや子の
ものゝおもひたゆるしゆ
ものゝちもひたゆるちや
〽アメしおもひとがしだんをすべしこゝろを
なきものをがいせんとしさためあたりをみれば
するひとでなしいはなみせ
しやめにものみせてこらすべめざすもしれぬやみの夜
さかしおもひしがかゝるむほうなればときこそよけれと
のおろかものをばつせしとてまたひこふるそでをふり
なにとかなるべきいたづらはらふてすつく
つゞき
じらいやが
そでをしつかじ
とりこゑも
いさゝかあらゝか
に〽かくまでことをわけ
てまうすにおんきゝ
いれのあらざるうへはしソ
いまははやぜひにおよ
ばすすでにまへにもまう
ごどくきでんをみそめしゆゑ
にこそむすめはふかきな
やみとなりあすをもしれ
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
ぬいのちぞやこのうへたし
かにこふせうちのことを
かれめにいひきかさば
そいざであいはてまうの
すべしこれまつたくな
さけをしらぬおんみが
こゝろひとつによれば
手をもつてころきごと
もさしあたつたるわが子の
たしかくいふがなんぎとおぼさば
なにとぞきゝいれくだされかしふじやに
しおぼへあらずはなきにもせよしちつゆ
しおほすらすを
がこふひとはきみならずとたれかあるべき
ひらにとゝじんし玉へかしさなくはこゝはさらせ
かたきいのちをこひうけまうし
やどゝることもなくまたせんげんへさんげいあり
トトゑかばゝあらくなかばゝまたうらみをふくみね
なることながらふしぎをたち〽おろかく
みせてきも
を入月う内
あいのやみにま
よひあだなきものに
てきたふや
こゝろのじんい
いとあさまし
いまぞおやに
がのぞみの□
いはゞきりもかゝらんありさま
にてこひぐちくつろげつめ
むねんをたつべき
ためにいふべきことあり
われこそまことは
にんげんならず
よすればしらいや
こゝろにあきれは
ていかに子ゆゑに
まよへばとておのほ
がのぞみをかなへぬばんとするにさ
をうらみに右へ
某條のかみのみつ
かひにしてひきよう
じざいのものなるが
いさみのみゆるし
をこうぶりたまへ
一人界財にあそ
ばんとするにさ
またげつきへ
一凡雷也卅部
せよぎりろゝるを
なればつせんとはやすけ
れどもこのたびはゆるすべし
いでやおや子が無明死
のゆめをさまさすために
わゆほんたいをみすべき
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
みゝにもかけばとそう内
はいじきもせりたち
〽いやふきむすめ
がこびのかなはぬうへ
はにくさ五百ばいかくご
こなさはきわげ
るいろもなく
くわいちゆう
つゞきなすこそきくわい
うちより
焼くくだる
ひかりをは
なちたゝず
みゐたるに
あととりくが
きりおこりて
ひきづゝみなか
そちはるかに
のぼりやくにぞ
なほもやらじ
ふりあげししらはし
をもちしまゝながらご
たいはたちまちたちす
くみさらにじゆうに
ならざればたゞいたづら
にみあくるうちはるかへ
こずゑにこゑあつて
〽にんかいならさるわれ
をしたへるむすめに
かゝるようすをつげ
あんのうぢさま
ぼんのうしんをさま
さすべしといふかと
ればおとしくるかぜ
もろこもにふきは
らふくもにまぎれ
てそのかたちはかき
けすごとくうせけるにぞ
けすごとくうせけるにぞ
う内はよう〳〵おのが身
のはたらくことをえたり
しかばゆめのさめたる
こゝちして
ひとりつく〴〵
おもふようまこと
にかれこそてんぐ
にかれこそてんぐ
なぞのかりにげんぜし
ものなるべしとはしらず
してはからずみそめし
むすめがこゝろのはかな
さよこのうへはせんかたな
しゆへにかへりていまの
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
してはからずみそめし
むすめがこゝろのはかな
ようすをあから
さまにしらいつに
つけしらぜてかの
ねんをたみろし
おもひさだめ
は□しばら
くよのことに
こゝにとく
にしがみ太
郎五郎
ちゆう
のあたりは
かしこぞと
みてありし
にみづみ
そのおほ
きさけ
まかにひと
きひかりも
のとびきたつ
てわがつぎへ
兒雷也廿編
つゞきいへのにはのうちにハタトおち
たりおとろくつまをおししづめあかなにやらんくはへたるがみ
しをたづさへにはにおりたちそのおち
●たいなるがまのくちに
なにやらんくはへたるがみ
ほ七がよるをみてこれを
あたりを
わたさまほしき
みるに
ていにておの
ばく
れもそ
ばへは
ひよる
にぞ
しなをたづさへ
さてはしゆじひろ
ゆきどのよりつげこそ
ことのあるゆゑにれいの
きじゆつにこのがまの
こくうをとびきしものな
らんとこゝろにすゐし
てくはへしものに手を
かけてとるとそのま
まかきけすごとく
みえずなりぬ
さてこそトうな
づきつくだんの
てゆかにのぼりて
一ともら火のも
とにさしよせ
これをみるに
二つうのしよ
じように
左の上へ
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
右の所ゟ
とりそへて
まいの
かんさつ
ありま
づわが
名あて
のあさかたを
ひらきて
みくだすに
はしてしゆ
じんひろめき
よりことをしめ
すの女下へ
ちほろ
ぼしふた
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
あきとことを
はくりくわん
れいけにあた
すべきいぬか
けにうどう
ぜんしうをゑちにゑちつぎへ
くろこまなぬ
うちふじさえもん
てるかげもせめたひ
らげんじせつも
すべきいぬかはやとほかち
ざればなんぢや
一明冨七卅編
つゞき
ごのくに
くろひめ
なるわが
さんさい
にたちこえてこの
かんさつをあかしトなしるす
をまもれるものどもにこの
いつふうをてわたしろしかし
こにこもるくつきようの
ものをすぐりてしのび〳〵に
あづまへきたるをはかるべしつらぎ
がみねのをつち丸が空居
五郎をうがふこと
あらばそれが
ふせぎは
しか〳〵
せよさて
きたりしもいつどふとこ〳〵
ろはむさしのくにぶんばい
がはらことおもふなれどもはた
あげのときゝたるまではむさしのゝ
うちこゝかしこににんしゆをわかつて
ひそまりをらせよひようろうの手
あてはしか〳〵ぐんきのよういはかよう〳〵
よくせよかしトちゝいちにかいしるしていさかも
のこるかたなきけぢなればみほ七はくだんのふみ
をあまたゝびおしいたゞき〽あちよろこばじきご
じようかなじせつをうつさずほつそくなし
くろひめ山へおもむくべしとおきしかかたをく
三
あつてをがたけのさいこうすく
つきてはきみのみつかひ
にこしぢへわれはおゝや
×うちむかひ日ごろねがひしかひ
ほかるまじとおぼゆるぞや
おんみもともによろせぶべし
むくなればこのくに
におはします
ひろゆきゞみの
おんみのうへに
ことあるなきの
世のさたを
こゝろを
菴へ
浄書
青州
國盛画
種員作
柳煙亭種久作
一寿斎國貞画
九編
仮名
十編
一休草紙一
十一編
反古
柳下亭
種員作
一寿斎
国貞画
忠臣貞婦
いろは
文庫
初編附録一冊
二編出板
三編
る。
発端ヲ
記す
柳下亭種員校合
一陽斎豊国助筆
梅素亭玄魚補
曲亭
三編
一勇斎
小女郎蜘怨学環
馬琴作
国芳画
大尾
春風亭
五編
照天松操月鹿毛
六編
一雄斎
柳枝作
国輝画
風俗浅間嶽
五編
六編
種員校合
種久抄録
国貞画
二八
二の巻ゟつゞき
ねんごろ
にしめ
すにぞ
おきしも
ともに
よろこび
て〽そはいと
うれしき
ことにてはべ
るいふまでも
なけれども
こしぢはこと
にこのくに
よりゆき
はやく
ふるとや
らあき
もくれる
にちか
ければ
くれ〴〵
かへり
きて
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
□□□□□□□
みせ玉へつきてはかゝるみづかひ
のをりからいふもあしかるへきがね
児官仁化輪
こゝろに
かゝるは
おとゝたご
さくこの
さくこい
なつのは
じめつかた
ていはつして
いへをでしより
ふつにたより
のなきなれば
ぶじにてある
かざはな
きかと
おもひ
こゝぢに
ありといふ
ゆきたまふ
みちにて
あひもし玉ふか
いまはいづれに
さたをもきゝ
しり玉ふな
らかならず
らかならす
かへりてわげし
たまはれつぎへ
十八
二の巻ゟつゞき
ねんごろ
にしめ
すにぞ
おきしも
ともに
よろこび
て「そはいと
うれしき
ことにてはべ
るいふまでも
なけれども
こしぢはこと
にこのくに
はやく
なるとや
ふるとや
らあき
もくれる
にちか
ければ
くれ〴〵
よりゆき
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
□□□□□□□
第二
きて
まめ
みせ玉へつきてはかゝるみづかひ
のをりからいふもあしかるへきがね
◑こゝろに
かゝるは
おとゝたご
さくこの
なつのは
じめつかた
ていはつして
いへをでしより
ふつにたより
のなきなれば
ぶじにてある
かさはな
きかと
おもひ
すぐしの
せらるゝ
ぞや
もしも
こゝぢに
ゆきたまふ
あひもし玉ふか
いまはいづれに
ありといふ
さたをもきゝ
しり玉ふな
ちかならず
かへりてつげ
たまはれつぎへ
引国也卅編。
つゞきわが身
のためのいへづ
とはこれにます
べきものあら
じとをつとの
きをがねよう〳〵
にたのめばこな
たもうなつき
たもうなづき
て「よしその
こともこゝろえ
たりやがて
びんきを
びんきを
きかせんと
こゝろすぐ
こゝろすぐ
なるめう
とゞじしづ
ぎをしめし
かたりあひ
たびのよ
ういのこと
などに
その夜
是より南かまくらかい道
○矢口渡
左の上ゟ
いそぎゆきぬ
こゝにとくはまのす
げにうどうせいしん
ほうしは左へし
美
右ゟいつ
ぞやかひのくろ
〆右ゟ
かひぐし
くきざきなる
いへをばひとり
たちいでゝみな
みをさじてかり
わたるすゑ
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
のあきの
なかばごろ
きたのくに
右の中へ
くしたくとゝのへ
のあきの
こまにて山なしけん六がゆい
ごんをきゝてのちそのばをたち
のきゆめ山のだんもんにしばら
〳〵あしをとゞむるうちもさるに
てもかの人のなきからはなにと
なりしとそのことのこゝろにかゝれば
よそながらうはさをきゝに
〽このあたりにもうはざありて
夜あけてのちところのものゝ
そのしがいをみいでゝおどろ
きしか〳〵のことありしとうら
ふじがかたへつぐるにてるかげ
うつたへのようすをきゝものゝふ
の身にあるまじきあひ
てさへうちえずしていぬ
じにかたるひきようの
ふるまひそのなきがらは
のにすつべしかれにはもと
よりさいしなきゆゑほか
にたらをおよぼすもの
なくかざいはけつしよ
するのみなり
とてつげき
たりしのうにんは
いたづらにおゝ
いたづらにおひ
かへされぬもと
なさけをしたふもの
のみなればめん〳〵に
より日ごろけん六が
同同月廿編
うちよりて
なきからはあつ
くほうむりしと
いふよしをつたへ
きゝよう〳〵あんど
のおもひをなし
さてゆめ山をたち
いでゝむさじのくに
ちゝぶのかたをへめ
ぐりながらおもび
けるはさるころかひ
にてろうじんのいま
はのことばをうけがひ
つるその子はいた
づてをさなきこ
ろさがみのかた
にもらはれしと
にて
さら
にとこ
ろさへ
さだか
ならざ
こと
ながら
われもさいはひ
ことしはまた
いとけなき
ころわかれ
つるはうへ
のねんきに
あたれば一ト
たびはふる
さとなる
さがみの
くにへゆかん
くにやかん
とおもへば
ついでなが
らにその
人のあり
かをもたづ
ねてみ
ばやとこゝ
ろのうちに
おもひしめ
ちゝぶ山
をたち
いでゝむ
さしのゝ
はらを
よぎるに
げに日の
もとに
ならび
なきひろ
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
とつぎへ
引留せサ紙
つゞききしにたがはず
八百里とぞ世にはいふなる
そのあはひに山ひとつあら
くさのうちにいるをおもはれ
ころしもすゑのあきもなかをばなひま
ねば月はくさよりいでまた
そよぐさまはしろかねのなみのよる
にひとしくひがしのかたをさしてのぞめば
水やそらなるうなばらちかく
にしのかたをうちあほげば
くもにそびへてふじはとほく
いくむれかわたるかりがね
のなくねはいとゞやきし
〽なくさきみだれのわきにつれて
□□□□□
もいと
げに
ふきつた
ふまつかぜの
つやけく
ねんじや
つまず
おともこゝろを
すきはら
すますばかりにてをわけつゝ
いにしへびとのこゝろなきみなみを
身にもあはれをしるとよさしてゆく
まれしうたのすがたもまの
あたりにてすぎこしかたの白みぢかく
ことなんどをしきりにおくれは
もひいでられてころものと
見習せ廿編
巨土ち
つゞきやどもを
こはんとゆけども〳〵
人家かもあらねばあきへいまはつかれ
はてほうぜんとたゝずめばむらさめ
さつトふりいでゝいよ〳〵なんぎさかぎりも
なくかくてもはてねばきをはげましまた
四五丁をはしりしにゆくてのかたのかたはらに
いとふりたるつちどうありみるにいと〳〵こゝ
ろうれしくこればわが身をすくはせ玉ふ
ものなるべしよがつしようなしてどうにのぼ
りそのほんぞんをはいしみるに石のぶつの
ちぞうそん
なればげにやこのみ
ほとけとそろくどう
のうげのおんちかひ
とりわけてつぎへ
児雪也此編
つゝきありがたしあめの
はれずはこのまゝにおゝ
にはをこひうけて下へ
夜をばあかさんものト
おもふものからこゝろも
おちゐてげだんのかた
にちかくざしくちのう
ちにぶつみようを
となへてしばらくある
うちに北のかたよりまた
ひとりはじるきてこの
みどうのあるをみ
かけてはせいるもの
ありに雨ときと
なりしうす内に
おくのかたより
すかしみればとし
のころはよそぢに
のころはよそちに
ちかくたびすがたの
をとこなるがぬれし
かつはをひらけ
たるみどうの
とびらにうち
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
一ぞんをうやまひ
はいじけだんのかた
にせいしんの
ありとも
しらでや
なかの
むらし
ぐれに
ひとしいもの
かわが身は
かひの一のへ
みやにう
まれし身
なれどて
おやはその
いへにはあら
ざるひとゝ
はじやひとさ
〽おれをうむと
ほどなくごの
世をさつた
ようす
ごおんの
まのこゝろに
もまかせぬ
ことがあつて
ふかいぢいさ
ぜひなくさがみの
風雷也北編
清
くにへもらはれたる
ふたつのとしといふ
ことさへせたけのゝびた
はるかのちにきいた
ばかりこの世におはた
ぬはゝじやひとはぜひ
なけれどもてゝごはいまも
ぶじでござるかなにひと
かようすもきゝ
たくかほもみたしと
やみほ
とけに
ねがひを
かくれど
いまに
なほ
それぞと
きゝしる手がうなく
世にあぢきないわが
身やとあたりに人の
ありぞとも
しらねば
ひとり身の
うへのたんそく
するをせいしん
かしこにひそみ
きけばきくほどさる
ころかひにてろうじん
よりたのみをうけし
そのことにわりふをあ
はすばかりなれば
さてはこれこそ
かの人のちすぢに
そういあるまじ
こゝろいうちにすゐ
りようなし
〽とつず
がたりの
おん
身の
うへを
こゝに
ありて
たしかに
きゝおたづね
まうさんことあり
トことばをかけ
うつゝたちいづる
にたびうとは
うちを
うちおどろき
〽ごそうのそれ
にゐたまふとや
いさゝかしらで
身のむかしを
ひとりつぎへ
つゞきありがたしあめの
はれずはこのまゝにおん
にはをこひうけて下へ
夜をばあかさんものと
おもふものからこゝろも
おちゐてげだんのかた
にちかくざしくちのう
ちにぶつみようを
となへてしばらくある
うちに北のかたよりまた
ひとりはしるきてこの
みどうのあるをみ
かけてはせいるもの
あかに雨ときと
なりしうす内に
おくのかたより
すかしみればとし
のころはよそぢに
ちかくたびすがたの
をとこなるがぬれし
かつはをひらけ
たるみどうの
とびらにうち
エかけおきほん
ぞんをうやまひ
はいじけだんのかた
にせいしんの
ありとも
しらでや
むらし
ぐれに
ひとしいもの
かひの一のへ
かわが身は
かひの一のへ
みやにう
まれし身
なれどて
いへにはあら
ざるひとら
こと
はじやひとさ
ほどなくこの
おやはその
へおれをうむと
世をさつた
ようす
ごおんの
ふかいぢいさ
まのこゝろに
もまかせぬ
ことがあつて
ぜひなくきがみの
風雷也北編
鬼
くにへもらはれたは
ふたつのとしといふ
ことさへせたけのゝびた
はるかのちにきいた
ばかりこの世におゐた
ぬはじやひとはぜひ
なけれどもてゝごはいまも
ふじでござるかなにひと
かようすもきゝ
たくかほもみたしと
やみほ
とけに
ねがひを
かくれど
いまに
なほ
それぞと
きゝしる手がうなく
世にあぢきないわが
身やとあたりに人の
ありぞとも
しらねば
ひとり身の
うへのたんそく
するをせいしん
かしこにひそみ
きけばきくほどさる
ころかひにてろうじん
よりたのみをうけし
そのことにわりふをあ
はすばかりなれば
さてはこれこそ
かの人のちすぢに
そういあるまじ
こゝろのうちにすゐ
りようなし
〽とつず
がたりの
身の
うへを
こゝに
ありて
たしかに
きゝおたづね
まうさんことあり
ことばをかけ
うつゝたぢいづる
にたびうとは
うちおどろき
〽ごそうのそれ
にゐたまふとや
いさゝかしらで
身のむかしを
ひとりつぎへ
つゞきどにもほとりにざし
いひいへしを〽ふいにまうせば
なにときたごふんにおぼし玉ふも
とり玉ひてげにことわりぐそうはする
かとふことがのしゆつけにて名はせい
ありといたしんとまうすものとしう同
まふにやきのなかばごろかひのくにゝしゆ
とひかへぎようせしにくろこまのふもと
されてにてもだしがたきゞをたのまれ
せいしうけがひしことありしがいまの
んはそのおんみがいはれしことばにかひの
の人のくにのいちいみやにうまれし
←
玉ふて
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
いさ
めていかり
をうけ
それが
ならびに
五郎殿
しゆうにこび
へつらふみたりの
五郎わるものかとうど
三の巻ゟつゞき「かゝればゆめ山のだんに
みやにちかき
あしをとゞめてさとびとらのほうむりしを
きゝしまでおちもなくものがたりければあたりにやみ〳〵
おんみのてゝおやはかひのくにくろこまのとせつがいされぬ
ごうしうちふじさえもんてるかけといへるトことおちもなくもの
ものゝふだいのいへの子山なしけん六どのとがたればきのすけはたゞ
よばれしひとあさのなかなるよもぎふぼうぜんト手をこまぬい
と世のたとへにもいふにひとしくしゆじんの
あくじをなげくのあまりつよく
あたりにやみ〳〵
ぼうぜん下手をこまぬい
同官也北編
一
入中ゟさがみのくにてせい
じんありしといふはまさしき
こゝろあたりもしや祖父卿
一のおか名をばかつほぎしゆ
ぜんとよびたまひはゝご
の名はゆふしでどのおんみご
むつきのころにつけし名は
そ吉どのといはぎりしからとは
れてふたゝびうちおどろき
〽のたまふごとくぢいの名はゝの
名わがをきなゝまですこしも
たがはずそもいかにしてそのこと
をごそうにはしり
たまひしとわひかへ
せばうちうなづき
〽いぶかり玉ふはもつとも
しごくせつぞうが
そのことをしりつるは
しか〳〵なり下けん
六がふうでのいま
はにゆきかゝりて
ゆいごんにたの
まれしよう
すよりあへ
なくそこに
はてしありさ
まなほなき
からのこゝろに
四の巻へつゞく
おはせしうちに
一トたびもあはざり
しはざんねんのみか
女になきひといふ
なかにもひごうの
さいごをとげ玉ひし
ときゝてはなんさ
らうれひもふかし
おんことばにてそれ
としるかたきと
いふはしゆじん
きようだいなら
此にみたりの
あくにんども
おやこそ
ふだいの
けらいなれ
わが身は
里中ゟ一なし
ぎのことに
より日ごろ
未生よう
いぜんより
よそに
そだてば
こして
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
こひしくた
おんもあらじ
つねたるてゝおやの
じつみようの
しれたるはいと
まづそのみたり
のやかちより
あだをかへして
こあだをかへして
よろとはしとは
なきあとの
いひながら
孝養飼に
ごぶしにて
そなにつぎへ
つゞきべしこれもひとへにおんそうのあつき
なさけによればなりいかでおれいのつくされん
トなみだにくれつゝはいしやすればせいしんは
ふたゝびまた〽おんみはさがみのいづこにて
ひとゝなりいまの名はなにとよばれ玉ふし
とふに〽おのれはそうしうおほいそにてせい
▼左ゟつぐ
ればふたり
はよろこび
〽そはごき〳〵
どくなるおんことへ
かなこれなる
じんいたしいまもなほかしこにくらし
つるはしやきのすけとまうすなり
トつくるうちはやいつしかにしぐれ
もよそにすぎゆきて月さへ
一〇〇
うすくさしいでたり
かゝるをりからにしのかた
よりとしは四十七
にちかゝらんこのわた
りのものとみえつね
□□□□□□□□
のいふくにせばきおび
をまへのかたにてひきむ
せまへのかたにてひきむ
今ひ両づまかゝげわら
はせつそうが
ゆかりある
のをすげしやまげた
をはきたるをなご
がどうのまへをよぎ
りつゝせんしんをとみ
こうみて〽そつじなことをとう
ようなれどおんそうさまはたびの
おかたかわが身はこゝよりちかきあたりに
すまゐするものなるがけふはこの世になき
しうとがめいにちのたいやにあたればかねてより
しる人のごしゆつけのちかくにゐるゆゑえこうし
てもらうためそのひとをよびにゆきゝにをり
あしくいへにあらねばこゝろにほいなくもどるみち
みうけたところがきいぜんのにはかあめをしのく
ためこゝにおさしやるものでござろうそばにゐるは
つれのかたかたじはこゝでおちあふた人かはしらね
どこのあたりにわしがいへよりほかにはとんとやど
とるところはござらねはもろともにきたまへかし
とがためにこよひ
のやどはほうしやに
とめてしんぜませ
うそのむくひには
いまいふたごそうの
いまいふたごそうの
かはりにきようを
かしとしゆしようにと中へ
よみえこうしてくだされ
見雪乙七幅
◑人なればぐそう
とゝもにとめたまふ
ともいさゝかもきづ
かひあらしおやごの
きにちとあるからは
このほうよりのぞ
みてなるともえこう
はすべきこゝろぞや
せいしんが
こたへのごを
つぎきの
すけも
また
もよみえず
えこうもしらねば
いふよう
〽おのれは
ごくのことな
ればきよう
もよみえず
やどりのりようはべつにいだ
さんともにひきつれたま
はれトたのめばをなごは
うちわらひ〽ひとり
とめてしんぜるより
ふたりとめてしんぜるが
いくどくはなぼさらふか
からんにかなにやどせんに
およぶことぞこゝろおき
なくどもにきたまへ
ひまどるうちに夜も
ふけべしいざとてわが
身はさきにたち
ふたりの
ものをいざ
なひて
みなみの
かたへト
あゆ
みゆ
きぬ
このをな
ごはさきの
へんにいでたるつなで
がためにこらされて
きふくしたるむさしのゝ
おにびにていまも
ほりかねのゐど六に
つれそひあまたの
手下もろともに
このほとりに
すまひ
わざとなし
おのれはまた
のすゑにいで
ゆきみそるりよ
じんをつぎへ
をつ
ひは
きごう
どうを
上へ
うばひ世をわたるわざと
するにてこよひも
むらさめてはれて
のちさだめしこゝのぢ
ぞうどうにはあまや
どりするりよじんのあ
らんじおもひしゆゑに
きのすけのふたりのものゝいこふを
みておほかたならずこゝろに
よろこびしか〳〵トいつはりてわが
やへそのまゝともなひしなり
かくておにびはせいしん
ほうしときのすけを
いへにともなひ
いでを
しばをりくべ
てくわんすを
つゝきみたてそのひとにゝあは
しきことをいひてわがやへいざ
なひこれをがいしてものを
こゝにきたるにはたしてせいしん
たぎ
らせ
ちやをあたへ
ゆふぜんをすへ
めそのゝちぶ
あかしをてんじ〽おん
そうさま
そうさま
めそのゝちぶつまに
ごえこう
をなにとぞ
ねがひまゐら
すなり□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
にしたがひせい
しんはそこにいたり
きよう
うちおくの一ト
まにふしどを
まうけえこうの
をはるをまちてのち
いざゆる〳〵トやす
ませたまへトそのあたりをゝし
ゆるにぞふたりはあつくれいをのべ
ひとしく一じまのうちにいりひるのつか
れにあしおしのばしいつすゐのゆめを
ぞむすびけるおにびはやがて両人の
ねしづわかりしさまをうかゞひしのび
あししてせどへいづれば
あししてせどへいづれば
かねてこゝにまちゐたる
はたのゝ三郎くりふの四郎
トよべるにんの手したの
ものどもひとしくこかげを
われをわすれしたかごゑする
をおにびはおしとめ〽あな
おどたかししづかにせよ
ゐど六どのやほかのやから
こよひはみなみの野へいでゝ一にしごと
してくるとてよひのまにいんだゆゑおれ
はまたるすごとにうまいとりをうけんと
たちいでゝ〽あねごしゆびはト
巳七月七日
一
ネ
辛
女子
□□□□□□□
井幸一
どうかことばのわな
にひきかけてつれて
きたふたりのやつら
しゆびよく
させぬようじん
ついではたもおな
せよとしめ
つらのつぢ
しゆびよく
ねぐらへをさめ
たかちははゞたき
すをきゝて
くもふはうな
づき一なに
さまごぶ
でもすかぬ
てぎはそんなら
ふたりはなんどの
うちへといふごを
じく〽もうねをつた
ならすぐにしかけ
ておやかたやあ
とのやつらがもど
らぬさきにおし
かたづけ手がら
のほどをみせたい
下ゆくんとするを
ひきとめて
また
〽またし
てもきのはやい
たびなれたト
みゆる
しだいにし
ていますこし
わいらはこゝにまつて
ゐよとことゝとり一つぎへ一
のところにしのばせおのれはひとり
つゞきにはしうちさゝやきふたりをもと
さしあしてふたゝびいへのうちに
いりけりしばがくはなしふさつ
にわかるみほ七はするがをたち
五日めにはむざしのにいかに
の方へとこえゆくにあきは
の日いと〳〵みぢかくていつ
しかにくれはてければ
つしかにくれはてけれは
いでややどりをもとめん
一トいそぎあしにてゆけども
ゆけどもさらに人家分の
かげだになくたゞべう〳〵たる
くさはらにわづかにほそき
むしのねのみきこゆるほか
にものおとあらねば
いかにせんトたゝず
むうち◑
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
よそのしぐれ
くもをはこびて
むらさめさつと
ふりいでけれ
一ばせんかたなく
かげにしばらく
てふかたるまつのこ
たちよりてあまや
どりするうちにいやし
かにあめをさまりむらくも
のあはひよりもれいづる月のひかり
●おもしろくかゞやくにぞかくてはあゆひに
たよりよしこかけをたちいでみちのほど十町
うとこゝをこゆるとならさかてをおいてゆくべしトひとしくいふにぞ
みほとはめとよりてだれのわかもの
ばかりいたりしみろくさおひしげりしあはひよりくもつくごときおほ
をのこ三人いちどにあらはれいでみちのげんごをたちふさぎたび
まちにおそれおのくあり
まなればこれらのことにおどろくなら
ねどまつきやつらをなぶつて
みんじこゝろにおもびたち
さまにてだいちへそのまゝ
へたばかふし〽いのちがあ
りてのものだねぞやろ
ぎんもきぬもまゐらす
べしなにとぞたす
けたまはれかしトかなしみ
わぶるにみたりのうちにて
かしらめくいちにんが〽さても
みかけによらぬやづかなさまで
にいふならく入に名へし
巳年九七県
父上の上ゟ」ろぎんときぬ
をはぎとりてたすけて
やれ申げぢするをきゝ
ふたりのものはそば
ちかくたちよりて
いちにんはくわいちゆ
うのろぎんをと
手をさし
いるればい
ちにんは
おびをと
かんトかくる
手をしつかト
とつてづでん
どうあんどううた
せてさゆうへなぐ
ればのこるひとり
女がおどろきつゝ
せじ
いつとう
ひきぬきううるを
みほ七はこゝろえたり下
身をしづめてくうをさらせ
身をしづめてくうをきらせ
すぐにつけのりかたなもぎ
とりみたりをどもにむねうちに
りう〳〵はつしうちすゆれば
さもかなしけなるこゑをあげ
〽おやかたゆるさせ玉へと
いちどうにわぶるにぞ
こなたはこゝろに
いとお□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
いとおのし
のるし
もつてひきおこし〽なんぢ
らはこのあたりにとし
ごろあくじをはだらく
ものかとく〳〵ようすを
つゞへしせめとはれて
いちにんのおさなるもい
こたへていふよう〽かく
おん手なみをみる
うへはいかでつぎへ
つゞきいつはりまうすべき
おのれはほりかねゐど入とよび
そのしゆつしようはかひのくに
みもちあしくていへをいでこゝら
あたりへながれきてひはきを
とゝいたすものまたこれなる
ふたりのやからはしのづか
六郎わたりの五郎とてわが
手にしたがふものどもなり
かつまたわがつまなるもの
はむさしのゝおにびとよび
をとこにまさりしだいたん
ふてきうつはたの三郎
くかふの四郎とてこのを
両人とあひならび
おのれがためにはして
んわうとよびなして
われらふうふといき
しにをともにすへしト
けいやくせし手下の
ぞくも候うへにその
ほかにもこの野の
うちには〆たへし
▼右ヱ
あまた
のてした
こよしこ
にたちわかれ
てすころをまり
けたこくをはたら
きあかひはまた
くにのかみよりめし
とるべきさたなぞ
のあるときはひとつ
につどひかへつてうつ
てをおひ同下の方へ
尼宮乙七宿
上の声一はらふはたらきをいたすなどのことも
ありてこよひまではうへみぬわしのおもひをいたて
ありつるにいまのぎみがおん手なみをみたてまつりて
がもをれはていきほひをふるふべきこゝろもたちま
ちうせつるぞやこのうへはわがなかまのたいしよう
とあほぎたてまつらんなにとぞこゝにとゞまりて
おのれらにけぢしたまはれかしトちくいちにつぐるを
きゝみほすははらのうちにこやつが手下いとおほく
このむさしのゝうちにひそみはたらくといふはくつきよう
なりいのちをたすけおんをみせくろひめのさんさいより
あつまにきたるみよたのものをかれらがすみかにし
のばせおかばこのうへもなきかくれがならんトおもへば
につことうちわらび〽けにしんひようにもつげつる
なりそのようすをきくうへはわれまた
つぐへきことのありさはいへその世
いたりしうへわが身
のすじようそのよの
こともあきらかにかたるべし
あんないせよといふをきゝ
きは
いと
ながく
かつは
みつやに
あんな
ればかゝか
野夕わい
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
なんちが
いへに◑
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
ゐど六は
こび〽そはお
いふくよろ
のれより
ねがふべき
さいはびに候
かなりわがやに
きたちせ玉ひし
うへつまをはじめ
手下ともへもおん
めをたまはり下
されかしトいひ
つゝししんさき
にたちあん
ないすれ
ばしの
づか
わたり
はかたは
らになげ
すて
みほ七七かたび
はりとかさをたづ
さへあとにびつそひ
すみかのかたへといざ
つなひゆきぬさてもせいしんきのすけの
ふたりはおにびがいへにいつしゆくなしふし
どにいりてまどかつみしがしばらく
つゞきありてせいしんは
ひそやかにきのすけ
をよびさませばかれ
もまたねぶらで
ありしようずにて
そつとまくらを
もたげつこゑ
うちひそめ
なにごとぞや
トたづぬれば
こたへていふ
よう〽さい
ぜんこゝに
きたりし
きたりし
よりこの
やのようす
いんながふる
まひころを
つけてうかぶに
がてんのゆかぬこと
のみなればこよひは
うかとはねぶりがたし
いまにもあやしき
ことあらばさきの手
をまたずしてこなた
よりまづきやつを
とらへことのじつを
とひたゞさんト
さゝやけばまた竹
二
きのすけも〽けに
しかなりとうちうな
つきともに
ひそかに
おきいで
身がるに
いでたち
ことあらば
のがすまし
まちかげり
こゝに二人が
なすよしと
みほ七がゐど六
ことゝもにきたりて
なにとかするや
そはまきを
かへて卅一へんの
これをとくべし
浄書
箕田
青洲
國盛画
種員作
安政四
十三
新春
發汗
日録記
八編柳下高種員作
女郎花五色石台
九編一龍斎国盛画
昌昌
新編金瓶梅
初編ゟ曲亭馬琴作
十編迄
大尾
一陽斎豊国画
黄金水大尽盃
五編
六編
出板
為永春水作
歌川国貞画
一猛斎芳希画
六六歌撰詠色双六
奉書六枚つぎにて極さいし
きに仕立それ〳〵の歌によりて
そのけしきゑかきたれば初春の
御なくきみに至極よろしき双六也
小倉百人一首姫文庫
極彩色
小本一冊
荒木田守武を
中本
はゞめ蓼太に
古今俳人百撰一冊
いたり其伝を出す
芝神明前甘泉堂和泉屋市兵衛板
六十一
作者
水砕子
此ぬし
さく
狩
第
門9冊
児雷也立家傑譚
三十一編
三十二編
児雷也
豪傑
評
三十
種員作
壱編
国貞画
泉市板
□□
児雪也
三十
太
編
巻
の
かね
□□
一種貢作
国貞
一直
甘泉
千庫
巻第三
兄雷七豪傑譚
拾壹編
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
升題曲万二国畠
柳下亭種員作
梅蝶樓。門貝画
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
甘泉堂板
かに
しらいや
豪傑もの
かたり
三十一筋
たね
下のまき
かすさく
くにさたゑ
かんさむ梓
きやめしつたがてもりやいやいやいやややいややしくやややややややややうやうやうややややややややややけややややややややいややややややや
十一
二十一
御家物とも世話物とも分明にわかたぬ仕組なりし此児雷也の物語も
漸に長編するまゝにいつしかなりゆく時代物然も鎌倉大草紙是迄
更に稗史に出たことのなき人物を追及て見た犬懸入道禅秀乱の
修羅場をと思机の楯の板毛錐の鎗先利からねども利をえる事
には智略ある甘泉堂の製本だけ最第一の味方の強勢敵と
敵とを対したる蝦蟆妖術巨蟒怪異と二行に書し看板の旗の手
簷先に翻画廊に陣を春商当年もかはらで売嵩の勝鯨波
を唱は必定なるべし
安政四年端月柳下亭種員識
きたふややうやややややうやうやうにしやややしやしやうちやうやややややややややややうやうややはな
一同百七一扁
夢ノ
蝶兵衞
鶴橋
助芝の屋橋
□□□
児雷也卅一編
のつゝも
一己卯乙酉
賊主
大蛇丸
一月番也卅一編
堀兼井戸六
喜之助が
叔父
幼名
幼名
鈴吉と
幼名
いふ
武蔵野の
鬼火
西上太良吾の姉
幼名手枕といふ
(00,0000000000000000000000000000000000000000000000000000000000000000000000000000000000000000000000
児雷也卅一編
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
一
一
此へんより
よみつゞき
ふたゞび
とくせいしん
安
ほうしきの
すけのに
にんはやどりし
七部太太
いへのなにと
□□□□□□□
なくいぶかし
きことのみなれば
ふしことをひそかに
たちいでゝえんの
あたりにみをひ
そめものおともせて
とぎすましたるぼうてう
うかゞふとはあるじのし
をなごはいさゝかしらず
じぶんはよしとやおもびけん
をさか手にとりてふたゝび
またうら手のかたへたちいづれ
ばはたのくりふはとくよりまちわび
〽あねごよきやつらはもうねつらめおや
かたやなかまのもいゝかへつてこぬそのさきに
〽にはぐちからをどりこみたゞ一トうちにしてこまそう
おしかたづくるそのあひだたかみでけんぶせてゐたまへト
せりたつふたりをおにびはとゞめて〽さいぜんもいふとほりたび◑
左ゟてくばりのしようがわるう
てとりにがしもしたときはゐど六どの
やほかのやつらがもどつてのわらは
れぐさしそんじのないように
ゆかのしたから一ト
つきにするのが
なによりだいぢよう
ぶかならずともに
はやまつてもめを
はやまつてものおと
などしてさとられ
ならしめせばふた
りはのみこんで
〽いかさまあねご
のいふとほりこの
うちぐちから
はひこんでたび
うとめらのねどこ
のあたりへ〽しのび
よつてすのこの
したからぐつしり
いはせるいもざしが
手まひまいらぬ
じようふんべつ
らくなしごとで
ヨリヤよかろう
さゝやきうゑき
ふたりのものは
うら手のかべの
くづれよりゆかの
おにびはあとに
うちうなづき
いきをつめつゝ
さしづゝて
ふたゝび
おもやへ
たちも
したへ下くゞりやけを
ひの
のものは
つちに
くもの
をはら
◑には
なれた身
のとりなり
すでゝはゆかぬと
みゆるやつら右の下へ
つぎへ
片冨せ十一条
つゞきゆかはたしかにこゝとそうほういち
どにひきぬくかたなをすのこのあひ
よりつきとほすにひとのふしたる手
ごたへなくむなしきふすまのみなれば
〽これはトいぶかるしたやよりこかげに
しのぶおにびはなほおどろき
ながらあらはれいで〽さては
ふたりのたびうとめらは
さるがしこくもよう
人上ゟ手ばやくしつかしめたりおにび
はかくすみるよりもふたりのものをたすけんト
手にもつほうてうひらめかしついて
かゝるをせいしんが身をかはして
くうを本左へ
すをさとつてはや
くもふしどをいで
二十二日
いへうらさへおもて
さへとざしてあれ
ばいへのうちにさ
だめてしのんで
ゐをるであろう
させにくりいで
はやくあまどをはつしけはなして
えんのうへゝをどりあがればさゆう
にわかれだちかくれしせいしんほうし
きのすけはすかさずにんをけへ
たほすにぞおどろきながら
おきんにするをおこしもたてず
かねてよういのたびにをくゝる
あさなはにて一人右の中也
しとみえたりとは
くりふもはたのもはやく
ぎてともにさがせ下よび
たつればにゝんのものはかくときゝには
さきにくゞりいで〽オミがつてんトいふより
右ゟ
さそくをあげて
はたらげるけられて
しりゐにどうざ
すところをすか
さずきのすけがとつ
ておさへてなは
ちかけみたり
むしくひきたておきなんぞの
はしらにくゝりつくればせいし
へはこゑをはげましなにびをせつ
とひいふようは〽よひにのなかの
つちどうにてことばをかけしとき
よりしてあやしきもめとははや
さとりかゝることのあらんトおもへば
ふしたるていにもてなしてその
もなすよしをうがふとはいさゝ
かしらぬおろかさよといふに
もおなじくきのすけも〽かと
もおなじくきのすけも〽かと
うどありてかくまでたくみに
あくじをはたらくうへからはなほ
どうるいのあまたあるべしその
ものどもはいづれへゆきしぞつゝむ
ものともはいつれへゆきしぞつゝむ
ことなくとくつげよトふたり
ひとしくせめとへどもみたりは
くちをとぢたるまゝさらにこ
たへもなさゞればこなたもつよく
□□□□□□□□
ちう
てとう
べきほど
のこたつも
あらねば
両人かほ
をみあは
せつゝ
二の巻へつゞく
の巻ゟつゞきやゝためたひてぞゐたりける
どもはみほ七がてなみといひかつは
めぐみのあつきにかんじてじつしん
にきふくなしさきにたちてその
すみかへあんないなしていたりしがうち
にはつねにみゝなれぬをとこのこゑ
のそこにもれともじびのかげあかく
させばこゝろのうちにがてんゆかず
とのあはひよりさしのぞくにこはいかに
にようぼうおにびはたのくりふもろ
ともにたかてこてにいましめられみし
らぬそうとぞくじんのこれをせめ
とうようすなればゐど六は
うちおどろきしのづかわた
りをみかへりて〽わがやのう
ちにことありてつまと手下
のやつばらがなにものにかい
ましめられたりとくはせいりて
すくふべしトいひつゝやにはに戸をげ
はなしをどりいればふたりのものも
わたりあふてきりむすぶにせいしんはだい
りきなればにんの手下がうちかゝるかたな
をなんなくふみおとしたゞよふところをそう
〽こゝろえたりふともにはせいりきの
さればほりかねゐどくいら三人のもの
すけとせいしんにぎりかゝればこなたは
さわげるいろもなしきのすけはゐど六に
ほうのくびすぢつかんでうごかせずみ石七はふいなる
ことのおこりしにがてんゆかねばかどにたゝずみありながら
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
へからずわれに
いふべきことあらせい
するひとのかほを
みてせいしんもまた
ふかくおどろき〽おも
ひがけなやあに
じやひとそもいか
にしてこのとこ
□□□□□□□
ろへきたま
ひしぞト
きようだい
本翰
がかたみに
なることば
をきゝゐど
くいはきり
むすぶ
しらはを
ひきてひざ
まづけば
きのすゆ
もさまが
すゝみ
かねやい
いへのうちをだし
のぞくにゝにんの手下をとり
ひしぐほうしはまさしくさいつこ
ろこきようをさりしつまがおとゝたこ六にて
ありければいちどはおどろきいちどはよろこび
はしりいかつゝこゑをかけ〽そうほうともにあらそふ
ばをそ
ばめて
ためいふ
ためらふ
うち
ゐどは
はつぎへ
つゞき
つゞきしみば七のかたにむかひて
しぎりにぬかづき〽おんことばにきつゝふたゝびまたせいしんに
よるときはとひまゐらするまでうちむかひ〽ようすはさらに
もなくかのおんそうはまさゝぎみわきまへねどおのれにおも
のごきようだいにておはすべしさしさいあればいましめ
あらばいかでおのれらがおんてむられしみたりのものは
かひをいたすべきそこつにてきたいわれにめでゝ
まうせしつみはいくへにもわびたて
まつらんこゝにひとつのおんねがひ
はかしこのはらに
いましめら
わが
によ
うぼう
とてしたのもの
どもいかなることの
ありしかしらねどなに
とぞもつておんなさけに
させ玉ふよう
〽このぎを
ひたすら
こひまうすト
つぐるをきゝて
中へ
十一條
「人界ゆるし玉へトたじなくこはれてうち
わらひ一あにじや人のおんおほせなに
とていなみまうすべきみこゝろまり
せにはからひ玉へとこたへをきゝて
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
うちよろこび〽そはなによりかた
じけなしいひつたつてをぐらき
かたへかほさしむけしをなごのなは
めをときながらさしのぞきおん
みはわかれてほど
へたるたまくら
どのにはおはさ
ずやトいびつゝ
手ばやく三人の
なはひきほどくその
うちにせいしんは
とりこにせしふたり
のものをてばなせば
手下の四人はこゝにはじめ
ていきかへつたるこゝちの
さまにてひと
しくなんどへ
しりぞき
いでぬかゝ
てまた
みほ七は
めんぼくな
げにさしうつむく
おにびにむかひ
いふようは
右の下ゟ〽たへて
ひさきようだい
のさいくわいに
ありながら
あねと
いふさへ
けがらは
き世にある
まじきてい
たちくをとる
ひとはあけくれにその
につけてもおしはか
ればわるきしようね
はいまにまだとゞまり
はいまにまたみやり
たまはぬものなるべし
そのあさましきことつ
にひきかへわが子をあは
れむおやのじひとなたが
いせをいでゝのちはゝじや
ゆくすゑをあんじ
わびおきではうつゝ
ねてはまたゆめに
みぬ夜もなきさ
まにてこのたまくら
はいづくにあるぞ
よからぬわざの
しだいにつやり
あさましささ
ごをもとぐる事
のあるなら
かなしやわが
身はいかにせん
とこぞのつぎへ
なりはひをせしけふまでのせんび
をくやんでふたりとも身を
ぜんしんにひるがへしきよき
びとゝなりたまへトことばを
つくしていひさとすにおに
びはどうりにせまりしと
はゝがこの世をさりしと
きゝさすがふてきの
こゝろにもなげきにた
えぬありさまにてなみ
をもひとりのあねとおもへばこそ身に
しみわたりしいまのいけんさら〳〵おとゝ
太郎五口がことばとはおもはぬぞや
なきちはゝのふたゝびまた世に
しほもつたいなくなにとしていなまれ
めくりてのちいかにしてこゝへはきたりこよひのしぎには
だをぬぐひみほ七にいふよう
〽をなごだてらにおやをすてよこゝへ
でたまひてのごいけんとおもへばひと
ばしりいくとせかたよりきへせぬあゝにん
べきゐど六どのにもいひすゝめけふこう
つゞきしはるをはりにてみまかりたまふきはまでもふこうな
こなたのことのみをいひじにしたまひたりとふにおよばず
世わたるわざは人のたからをわがものといのちをまと
の山だち夜かせぎをつとゝ鳥にあさましき
ふうふがこゝろをあらためあしきわざはとゞ
まるべしかならずあんどしてたもしほんしんまことの
みちにいるようすみとめてみほ七はうちよろこびつゝ
せいしんにむかひ〽おんみはいへをいでゝのちいづれのあたりを
ほうしがまごゝろによりうまれぬさきにわかれしちが
ゆいごんをこまやかにきゝえたるそのれいをあつくのべきて
おのれが身のすじようははくかひの
いちのみやのしんしよくうつほき
なくわが身はさがみの
をおしすゝめきのすけ
にうちむかひて〽いま
しゞうのようすをものがたりそのゝちにみほに
きのすけをひきあはすにかれはいんぎんにせいし
しゆぜんといふものゝむす
めゆふしでとよべるにて
さんごにはてゝのちほど
おほいそなるつる
はしやとよぶいへに
もちはれしいふ
ことのしだいをあら
まゝにかたるうち
ゐど六はうでこま
ぬきもくねんとして
きゝゐしがこのときひざ
粉数
数十一
のはなしのことにより
おのれもとひたき
いちじありもしや
おんみがよう
みようは
袋
そ吉とは
いはざりし
られてきのすけは
〽さればおんきゝ候へかしちゝがぼだいをとはん
ためふるさとするがをいでよりとほく
みをあぐりかひにいりがのくにくろ
こまのふもとにてトいふことばをく
はじめとなしうらふじがけにん
なる山なしけん六がふか
でをうけさいごのばしよへ
ゆきあはせゆいごん
をうけがひしより
およびしぞやかたりたまへトたづぬれば
それがし
そくをた
づねんため
とせんぞの
くわい
きのこと
をかね
さがみ
こゝ
ろ
ゆゑは
ちゝぶが
だけをうちこして
このむさしのゝうちをよぎり。
こよひのなかのつちどうにあま
一同乙七一扁
いぶからさ
つぎりなく
□□□□□□□□
〽いかなれば
わがをさな
名をざばかり
たしかにしり
つるぞやしさい
あらばかたり
玉へとひかへ
おもひがけ
なくがのけん
六かいまはに
すよりかへさるゝ
ゐど六はふか
きようすも
ありげにみ
えてめを
しば
たのみしそのひ
もひ
とにはからずいであひかひに
いだすも
ありつることのようすをこまやかにつぐるうちはるかに
おにびがそのばをとほりあはせにゝんをとほき三十
しいてこのやにいざなひよねんのむかし
やどをかせしありさまの
やどをかせしありさまのがたりこの
がてんゆかねば両人ともふし身はぐわれ
どをぬけいでうかゞひしよりしろ〴〵らのいま
のはたらきしてみたりをそゝざにいけおことがはな
どりしがわれをはかりていざなひしはざりある
あにごのしんじづのあねうへとはおもひきやと
一同所官也廿一編
くに一のみやのしんしよく
かつほぎしゆぜんがぢ
なんにて吉吉とよば
れしものおんみがうみの
はよなりしゆふしでどのは
わがあねぞやつぐる
をきゝてきのすけ
はじめひと〳〵ふしぎ
とおどろきてひざ
うどおのれが十一のとしほどなくそなたを
うみおとされそ吉といふ名をつけてわが
があいするまもなくあねこはさんごにむべ
くなられゆふしでとのとわがためにはなさ
ぬなかのはゝおやのこゝろよからぬばつかりに
そゝなたをさがみへおやしらずにやられし入
つゞきしいでしかひの
をすゝめてきゝみゝたつればゐど六は
なほこゑさへくごもりみつごのたまし
ゐ百までとげせわのたとへもおもびあつ
たるわが身はいたつてをさなきよりあし
をかけたりあねがおん身をみざもりしはちよ
きことのみわざとなしちゝにはいくせのくろう
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
にわすれずかく
てのちおのれは
まだそだつに
したがひみもちも
あしくことにまゝ
しきはゝおやと
こゝろへ大わへし
中ゟ
あはねば
ておやの
しなれたとしに
いへでなしそれより
このかたかひの
くにへはいまに
おいてあしさへ
むけずおいのおんみ
がことなぞはわす
れはてつるこのとし
月つもり〳〵て四十年
よせちかくのいまにい
たりてはからずも
おぢおいこゝにめぐり
あひみればおことが
おもざしの世になき
あねのかほにゝたりと
おもへばおやびとしゆ
ぜんさまの世にある
ことをいまさらおもひいで
かへらぬむかししたはしくいま
よりふつにあくしんはおもひ
とゞまるこゝろなりとおもひ
がけなきえんじやの奇偶
きゞをきくにいちざのひと〴〵
もともによろこぶそのなか
にみほ七はかたちをたゞし
ゐど六にうちむかひて
〽さいぜんのなかにであひ
しより下へ
ころにふこうをつくせし
第一七一品
すゝめほふ
ことばにまかせこの
いへゝきたりしやかさ
いゝしさはのあればなり
さだめしあねのもの
がたりにいまさらべて
〽にいはずこともわがごしの
すじようもしり玉つり
それがしがこしやう
たるをがた
どのゝおん
ちやくし
しをうふへ
ひろゆき
たのと申
いま世の
なかに
その名
たかきじ
らいとい
みようす
るはすな
はちこれ
にて候なり
さるほどに
このおんかた
ちゝごのみよに
たえたるかめい
をさいこうある
をさいこうある
のさいこうをむろまちどのにすゐきよせんと
のみぎようしよをさへたまはればいかにもして
ほんりようあんどの手がらをあらはし玉はん
とこゝろをくだくかひのくにくろこまのごうし
たるうらふじさえもんてるかげといふものおよ
ばぬことのたくみをくはだてしなのゝくにつるぎ
がみねにさんさいをいとなみてごうどうを
もてわざとするをろち丸といふあくぞくと
さんさいより手ぜいをくりだし
かれちがことをはづするとき
べきみこゝろにてよすがを
もとめくわんれいけにことのよしをきこえあげ
しにひしのこうをたてたるこへはをがたのいへ
しにひとつのこうをたてたるうへはをがたのいへ
こゝろをあはせくわんれいたる
もちうぢごとのをほろぼさん
たくみをなすどのようすを
きゝいでこれらのやからをうたん
ためゑちごの国くろひめ山の
ふいをうつべきそのあひだ
ひそみをるべきところこそ
このひさしのにます地も
このむさしのにます地も
あらずなんぢこしぢへ
たちこえてそれらの
ことのかけひきせよと
のしゆうめいをこう
むれりよりておもふに
さいぜんもゐど六どいゝ
ことばのうちに手下
のものゝこのゝの内につぎへ
児審也卅一編
きようのみかたのかく
れがこれよりおのれに
いつちし玉ひをがたの
いつちし玉ひをがたの
手ぜいをしばしの
あひだおんみが手
下のかくれがへまじへ
てとゞめおかせ
玉はゞこのうへも
なきよろこび
ぞやこのこと
はれかしトたじ
なくのぶれば
ゐど六ふう
ふはよろと
びおもてに
あらはれで
〽よくこそ
うけがひたま
ひそみゐると
まうされしはこれくつ
一
だいじを
あかされ
たりつまと
おんみがと
おんみがと
おんみがと
しゆうの
ためにち
からをそゆ
るはのぞむ
ところな
一八三
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
十一丁一丁
総合
上ゟまうすにおよばずもの
かずにてはあらねどもすはかつ
せんといふときはおのれが手下
のやつばらを〆左へ
ま
とゐは
にも
姫
こぶ
なか
〽げにやこ
に
其
せい
じやうを
とりたてゝ
〆右ゟ
世にでる
のこりなく
さいさきいと
したがへておんみ
めでたしぐそう
したかへておんみ
はそれにひき
かたにくはゝるべしと
いちぎにおよばずかへてあきましや
うけがへばきのすこしゆうたるいぬ
けも又おなじくかけにうどう
けも又おなじくかけにうとう
すゝみて〽さてはぜんしうどのゝ
おんみはじらいや
ぎみのみうちびねぢけしゆゑ
とにておはせしかや
わが身もはるかわれはまたうき
にとていな
みまうす
べきことに
おんみが
ごしゆじんを
じらいや
どのとき
くときは
おのれら
ふうふも
ゆえんあ
りかのお
んかたの
うちぎみ
とえにし
をさだめし
つなでど
のにはは
やさき
だつて
しゆう
じうにひと
□□□□□□□
たればくろ
ひめ山のご
ぐんぜいをふ
ぢよすること
は中の右へ
四日
是亦乙七一角
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
曲船舘、梁
一般
さきつとしかのおん世のなかをすて
かたにはしゆうじうほうし身はくも
にひとしきばかりの
けいやくせりそはおの
ればかりにあらずしゆぎよう
まかまくらにきせんトこゝろ〳〵を
こゆるたてしゆあかしあふにほど
ゆめのてふべゑなく夜さへあげ
といふものもわがらすのもりを
れとおなじくはなれてなき
ちなみをむすわたればみほ七
びかれはしか
は人〳〵にわ
もひろゆ
かれをつげて
ぎ左へ
きたのそら
こしちをさし
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
ておもむけば
せいしんほう
苦
右ゟきみのぎりある
いもとをつまとせりかく
までにきうえんある
しとぎのすけ
はきがみぢへ
とてこゝろ
ざしみなみ
のかたへいで
ゆくをゐど六
ふうふはかど
にたちそれ
これたがふに
みなみをとほく
なるまでみ
おくりけり
帰宅也卅一編
家真涼散一包四十八孔
一名国扇薬
眼病の大妙薬
功能くはしきことは包がみに
しるす
武州甲山
調合所三餘堂
江戸取次所
所々にあり
玉壺生肌膏一貝廿六孔
やけどきりきず一切の
しゆもつに妙なり
かみの毛ぬけたるにつけて
毛を生ず
奇功紙一枚廿四孔
きり疵すりこはしそこまめ
かた手足のいたみどくむしに
さゝれたるによし
新吉原
調合所玉楼
浅草今戸町
取次牙柳下亭
種員作國盛画
卅一編
卅二編
兒雷也豪傑譚
●柳下亭種員作
一寿斎国貞画
卅三編
馬琴作
小女郎蛛怨麻環
国芳画
三編読切
新編金瓶植
十編揃
馬琴作
豊国画
小舎百人一首
一極ざいしきすり
一小本壱冊
忠臣貞婦
いろは文庫
初編二冊之外
一発端壱冊添ル
柳煙高種久作
柳下高種魚抜合
一龍高国盛画
歌川豊国助筆
梅奈亭高魚補
七卅一箱
十六
二十
こゝにとゝそのこ
ろかまくらの
大将たるあしかゞ
さまのかみもち
氏公のおんちゝ
なるさひようゑ
のかみみづかね公
のしんおとくに
のおんおとゝに
うまのかみみつ
たがどのとまう
たかどのとまう
すひとぞおはし
けるもちうぢ
は弁光王
どのことてをさ
なくておはせしころ
ちぎみ世をさり
たまひければみつ
たかどのはひそかに
よろこびこはうへ
かなあにみつかねどのゝ
をさめんはおもひもよらぬこと
なればわれならずしてたれかある
もわがみをすゝめて東国詩のあるべし
とせんにうたがひあらじとみづからおも
ひさだめてありしにときのくわんれい□
もなきさいはひ
一七七七一一七十十二十二年
ちやくしたるみつわういまだ
をさなくしてこのくわんとうを
べきさあるときにはしよだいみよう
足利右馬頭滿隆
上杉五郎に逆意を告て
大懸入道を味方
にせん事を計
同三廿一宿
大うへすぎにうどう
ともむねといへるひとは
うへもなきちゆうしん
うへもなきちゆうしい
うもなきあは
なればひとゞとあは
はかりかまくらのおん
あるじはぼうくんみつ
かねは公のわすれがたみ
みつわうぎみにあら
ずしてたれびとをかすゝ
めんやとてげんぶくせさせ
たてまつりおんいみなを
もち氏どのと
よびまゐら
せくわんとう
のたいしよう
となさし
ければをぢ
ぎみたる
みつたが
□□□□□□□
どのは
こゝろに
いたいき
どほり
こときがな
諳暦七卅一箱
十六
四十
こゝにとゝそのこ
ろかまくらの
大将たるあしかゞ
さまのかみもち
氏公のおんちゝ
なるさひようゑ
なるさひようゑ
のかみみつかね公
のおんおとゝに
うまのかみみつ
たかどのとまう
すひとぞおはし
けるもちうぢ
は弁光王ばう
どのことてをさ
なくておはせしころ
ちゝぎみ世をさり
たまひければみつ
たかどのはひそかに
よろこびこはうへ
もなきさいはひ
かなあにみつかねどのゝ
をさめんはおもひもよらぬこと
なればわれならずしてたれかある
べきさあるときにはしよだいみよう
もわがみをすゝめて東国鷲のあるじ
とせんにうたがひあらじとみづからおも
ひさだめてありしにときのくわんれい〳〵
◎
公共
一七七十一年十一年十一年
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
ちやくしたるみつわういまだ
をさなくしてこのくわんとうを
足利右馬頭滿隆
上杉五郎に逆意を告て
大懸入道を味方
にせん事を計
大うへすぎにうどう
ともむねといへるひとは
うへもなきちゆうしい
なればひとゞとあは
はかりかまくらのおん
あるじはぼうくんみつ
かねは公のわすれがたみ
みつわうぎみにあら
ずしてたれびとをかすゝ
めんやとてげんぶくせさせ
たてまつりおんいみなを
もち氏どのと
よびまゐら
せくわんとう
のたいしよう
となさしめ
ければをぢ
ぎみたる
みつたが
どのは
こゝろに
いたちき
どほり
こときがな
あれむほん
ほろつぎへ
つゞきぼし
われとうごく
のあるじと
ならんびた
すらにくは
だてしがとも
むねにう
むねにう
どう世に
あるあひ
だはしよせ
んことをはか
るともかなひ
がたしとおもひ
きはめむねんの
月日をすゞす
うちにう
どう禅助
ぎもつうび
ようにお
かされつび
にはかなく
なりしかば
みづたかは
えつきなし
わがくばだ
てのとき
きたりぬ
とおもひ
ながらも
たいもう
〽なほさ
らふかく
おしつゝみ
世のあり
さまを
うかゞふに
とうじの
くわんれい
いぬかけ
にうどう
ぜんしうは
日ごろよ
かもち
氏こと
しゆう〴〵
のなかふわ
なるをとつ
くとみき
はめこれは
ぞひと
つのさい
はいなり
ぜんしう
にふかく
したしみ
こゝろの
のぞみを
ひそかに
うちあけ
かれだに
いちみにかたらひなばたい
いちみにかたらひなばたい
もうじようじゆはたしかになす
べしなにとぞあつくまじはらんもの
とまづぜんしうがあいするおいなる
うへすぎ五郎かげ
のりをはり〳〵やか
たにまねぎよぜ
うらなくこん
いにせらるゝ
五
にぞかげ
のりも
しやよ
こゝの
ふも
女いちみ
もの
また
ま
④
これ
をよろこび
日ごろしたしくたちいり
てこのひとのたのみにあ
らばいかなることをもうけ
がはんとおもふけしきのみえ
ければみつたかいまはこゝろ
やすしとある日かげのりを
まねぎよせひとまのうちへ
ともなひゆきあたりのもの
をとほくしりぞけ
せしうへにてばく
おほかる
べくたし
かにしよう
りうたがひ
あらしなに
とぞごへん
わがために
にうどうを
ときすゝめ
がつたいさせて
たまはらばたい
もうじようじゆ
たいのしよりよう
をあたへ申さん
ぜんしうしようち
めさるゝようひとへに
はからひたまはれ
かしとおもひいつて
その身はちかくすゝみたのむにぞかげ
よりもち氏をうしなのりもひとたびは
おほかたならず
ひてわれかまくらいぬしおほかたならず
たらんをひさしくのぞおどろきしがもと
むことをいひいでつきよりをこのしれ
ではおんみがをぢぜん
しういへがらといひろのうちにお
とうじはことさらくわんもふよしはいろ
れいとしていきほひにもいださず
たかしにうどうこの
たかしにうどうこのこたへして〽こな
ぎをとくしん
いゝのむね
ありてみ
うけたま
かたに
へりぬをぢ
ぜんじう
につげ
きこえ
おんみ
かた
いたす
ようたし
かにはか
らひ申
べきへ
禅秀が
家臣
をかだに
岡谷八郎
つゞき
かならず
みこたつ
やすかる
べしといと
やすくう
けがふにぞ
みつたか
かふかく
よろ
こび
さま
〴〵に
もてなし夜
ふけてのち
かげの日は
新法
堂みみの
小路にかなるみつ
たかどのゝやかたを
たちいでおのがやしきへ
かくてかげ
夏のりはそのあけの日いぬ
かけにうどうのかたへおも
むきみつたかどのしか〴〵の
よしをおのれにたのみ玉ひぬ
をぢぎみのみこゝろにはいかに
おぼしめすやらんとひざをすゝ
めてとひよれはぜんしうとつく
ときゝをはりこゝちよげににつこ
うちゑみ〽うけのりなんぢもよ
ろこぶじみつたかどのゝさるたの
みはうへすぎいつけのだい
きちじてんわれをして
ぶうんのはなをびら
かせ玉ふもの
なるべしトいふを
きゝてかげのり
はいよ〳〵せき
をおしすゝ
みで〽をぢ
ぎみ
きこゝ
ろはお
のれに
のふかつふ
しられ
ねども
かねて
もち
ヨングウム七三円
つぎへ
へねに
いれたま
のぞみの
あるぎは
うまのかみ
どのゝ
群蛙陣を
列て児雷也が為に
鎌倉の争戦を
知むる図
一斤
つゞきみつたかどの
のこのことをいひだし
たまふとすゞさま
おもへりさあるをなに
ゆゑおのれらいつけの
きちじなりとはのた
まふぞやそのいを
えずとなじりとへば
にうどうはうなづき
つゝきようそくとつて
まへにおしすゑおとがひ
もたせつさゆうをみかへり
〽いまこのせきにづらなり
をかだに八郎たごえがん六
両人は日ごろよりみつじを
もしりつればいさゝかもつゝ
むにおよばずわがしんふく
をうちあくべしとうくんたる
もち氏どのくわ
んれいしよく
のわがことばを
いさゝかもち
ゐることなく
こ□するがのこゝ
しゆいま川けを
またなきものに
おもふのみかはさい
つころもじらいや
とかいふ兵兵へ
あるじとなるべきたいもうはおん
みらにもさきにつげたり
さるをいまゝたもち氏どのゝ
をぢにあたれる
みつたかどのほ
左の中ゟほろぼしてとうごくの
みかたにまね
てもなきさいと
そのゆゑはわが一つ
せいにてもち氏どの
をほろぼすときにや
んぎやくをへ
□□□□□□□□
しや
じゆつを
つかふくせ
ものをも
おもくもちゐたまはん
ことさへはかられしことのあり
かゝればすでにくわんれいしよく
おのれはあつてなきにひとしく
このていにてのちにいたらば
おのれがいつけはうとんしけば
はてられつひにめつ
ぼうするにいたらん
さればとくより
もち氏どのを
せめ右の中へ
児雷也卅一編
太太
此画は
太良吾が
児雷也へ
物語の
図なり
つゞきなんはのがれん
みかたにしたがひ
なびかんそれら
さてかくなしてそのち
にみつたかどのをも
うしなひなばいき
一なしくわんとうの
ものゝふらはのこらず
せいをいん
ぞつなし
みやとを
さして◑
ほひにおそれをなれ
足利満隆犬懸
禪秀が家人等
兵器を携て密に
鎌倉へ越図
一同三七一扁
ときはぐんこうを
はげむべしおんしよ
なんたちもその
いつゝおこなはん
いりしものごとく
いさみたちて
われあめ
がしたの
あるじと
なるべし
ろゝればかげ
のりなんぢ
はさらなり
このざにゐあ
はすがん廿八郎
はぐんこうを
こべしおんしよ
とはや手に
ものがたれば
五郎もしき
りにえつき
なしまことに
めうけいかんじ
いるさあら
ばさつそゝ
をぢぎみ
にもみつ
たかどのゝ
やかたへいた
らればんじ
の手はづ
をさだめ
玉へおの
れもおん
れもおん
ともつか
まつぢん
とつゞ
るを
きて
たこ
元
もろと
に〽い
かさま
そのぎ
しもい
さてかつ
せんのおん
もつがひで
りようこゝの
ものゝふつぎへし
一同廿一編
つゞきらをおんよびのぼせのことなぞは
かん六とこの八郎がうけたまはりておん
だいしのかならずよそにもれざるよう
とりはからひ申べしとつぐるにぜんしう
うちうなづき〽げにそのことこそかん
ようなれそれらはかさねてくはしく
げぢせんまづさしあたつてみつたかどの
とちようじあはせてはたあげのじせ
つをもさだめんと女のりものにうち
のりてひそやかにみつたかのたちにい
たりてもち氏どのをせめほろぼすべ
きはかりことをしめしあはせてもどりし
のちはしのび〳〵にはたあげすべきよう
いをしきかになすほどにわがりよう
ちよりひようろうなどをおくるていに
もてよしてよろひかぶとそのほかのもの
のぐをたはらにいれこれをせおふてぐんぜい
どものわづかづゝひきはなれかまくらへ
いりきたればまたたれかれとみかたにきた
らんひとをえらびてくわいぶんじよう
にその名をしたゝめいちみをかたらひよう
は十ぶんにとゝのひければいまははやこゝろ
やすしとみつたかどのとふた手にわかれ
にはかにはたをぞあげたりけるつゝむと
すれどこのことのもち氏公のごしよにも
はや木戸将監満範焼し水といふ
ものいちはやくちやうじんせしかばさあらばふ
せがんよういせよとてちやうぎをおもふ
ひと〴〵をにはかにあつめ玉ふにぞきのふ
までおだやかなりしかまくらちやうはたち
四十二
児雷
也が
奇術
西上太良吾を
武蔵野へ走す
まちにしゆらのちまたと
たちかはりたみひやくしよ
うのさいしをいざなひにげ
まどふそのありさまめも
あてられざることなりけり
これより三丁まへのゑとき
こゝにまたじらいやは
さりしころよりするが
さりしころよりすが
のくにしづはたや
一のやまふところ
にいほりを
あるゆふ
まぐれえん
さきにた
ちいでには
めてあかしにこゝ
はひいでゝ西の巻へつゝく
むすびて
ありけるが
のおもをなが
かしこのくさむらし
よりあまたのかはず
この春ゟつゞきとうざいにたちわかれ
いくだんにるゐならびてこゑをはつとすなるむらすゞめは
するそのありさまとりもなほさぞたゝきしげくとびたつにぞつ
ぢんをしきときのこゑをあぐるこはなにゆゑとじらい
やがみやるかしこのたか
さまにいさゝかもたがはねばつく〳〵とやがみやるかしこのたか
さまにいきゝるもたがつねはつく〳〵とやがみやるかしこのたか
むらおしわけあら
このていをみて〽あらふしぎなるむらおしわけあら〳〵
れいでたるみほ
ありさまかなわれいまじゆつて
七がひろゆきと
ほどこさゞるにおほくのかはずむれ
こるよりもえん
あつまりてきとみかたのそなへを
さきちかく
わかちいどみたゝかふさまをみする
はいまつどのもかねてよりこゝろを
一ねをつか
なやまし玉ひぬるかまくらの
〽わが
こはなにゆゑとじらい
くわんれいたるかぬかけ
きみ入
にうだうぜん
拠
□□□□□□
れよかし
たづぬ
相州筥
おさんゑう
根山中
みづうみ
の湖
れがきみのおほせをから
りむさしのくにへおもむき
てみかたのせいをひそ
ませおくにはぶんばい
がはらこてさしばら
かしこのあたりぞよ
かるべしとそのちを
はいくわいいたせしにおも
はいくわいいたせしにおも
ひがけなくわかれほどへし
いろを
あらは
あねなるものにめぐりあひ
それがをつとほりかねのゐど
てろしこは
六といべるものかねてよりわが
しやらの
きみのおん名をしたひまへ
ちまたと
入これにおはするやかま
ゐらすゆゑこゝろのそこも
なるべき
くらおもてのごちゆうじんと
とつくとみぬきいさいの
つぐるをきゝてじらいやは〽め
しらせにてはなき
しらせにてはなきつくるをきゝてじらいやはやはやは
ざにみかたにずゐしん
るづらしやにしがみ太郎五口なん
やらんこゝろならざる
いたせばかれらふうふと
ありさまかなとたて
じめしあはせとりあへず
たるひざにおとがひしのばせおくためむさしのくにへ
ほつこくにたちこえくろ
あたせそのゝかはずの
させそのゝかはずのつかはせしにいかにしてかこゝへはきへるほつこくにたちこえ
むらがるをながめいつた
ひめやまなるおんせ
むらがるをながめいつたことにまたかまくらのようすをひめやまなるおんせ
るをりもをりかたへに
いをひきつれつぎへ
ようすうちあけしにそゝ
己官化七一扁
児雷也卅一編
つゞき
きたりてむさしのくにの
しのぶにたよりよきとこ
ろをえちみてのこらずび
そませおきおのれもともに
そこにありておいてはづを
まつうちに十人あるひは廿一
人またあるときは四五十人
たはらをせおふものあれば
おふこへたびにそひきかけて
かたげていそぐものもありて
ほつこくぢよりかまくらのかた
をさしておもむくもの日ごとに
ひきもきらざりしがはじめのほ
どはのうにんなどのかまくら
なるりようしゆのもとへぶやくに
いたるものならんなぞとおもひ
いたりしが日々にたせいのこえゆく
にてこゝろにうかびしことのさむ
らふかまくらのくわんれいたる
いぬがけにうどうぜんしうもち
このをちぎみなるうまのかみ
かねだかどのにがつたいなしむほん
のはたをあぐるなりとひそかに
ふうぶんするものあればさては
ばくのにん
ぶとう
入あた
りをす
しよ
ぎゆくは
かねたかどの
かぜんしうが
いへのこらがかま
くらよりまねかれて
のぼるならんとすい
こゝにくらしてあらんより
すこしもはやくかしこへたち
こえことのもようをとつくと
みきはめそれにそういのな
きならばすゞにとうごゝへ
たちこえてつげたてまつらん
こゝろにてみかたのものにはしか
じかのよしをしめしてたゞいちにんの
もようすればあんかんと
一月二日巳北一扁
ぜんしうが日ごろのぶどうを
かまくらへ
まかりこしうかゞひみれば
こはいかにかしこにははや
うまのかみゝつたかどのといぬ
かけにうどうむほんの
はたをおしたてゝきん
ごくたこくのぐんぜいを
くわいぶんをもてあつ
むるにまねきにおうじ
まどのみかたにした
がふものあればまたはいぬかけ
せいにくはたらんとするものも
ありておもひ〳〵にたちわ
かれわかみやとうぢ
にくみゐてもち氏公のおん
塔辻せうのびはばし
田でえきかどほし
一谷や七郎にあ
まる尤よりしよ
ほうにぐんぜい
じゆうまんしかつ
せんにおよべども
すごと
ふいをう
たれ玉ひつぱば
やうともすればこへ
かつせんまけいろ
にみえさせ
ばこれらのことを
つまひらかにし
ごんじよういぎへし
引官七廿一編
つゞき
せんため
それより
すぐさま
とうちに
きたりさつ
たをうちこえ
さておんありかは
いづくならんとやくしを
たゆたふをりからたれとは
しらずこゑありて〽われは
おことがしゆじんのためにおんを
こうぶる古松江郎の精地ぞや
ひろゆきゞみにはとうごくなつし
しづはた山におはすなりおん
みがつけんことによりてかならず
かいうれし玉ふなればとく〳〵ゆきて
ごとのよしをかたるべしといふことばのたし
かにはきこえながらあたりをみるに
人かげなくゆめくめかとおもへばゆめにあ
らずうつゝかとおもへばうつゝにあらず
こゝつのふしんはれやらねどまづしづ
はたへいたりてこそことのきよじいはしる
べけれとたゞちにこゝへはまゐりながら
のぼるこみちにふみまよひたかばやし
のうちをくゞりてはからずもきみが
おはするこのところへいでしは「右の下へ
上ゟふしぎの
さいはひ
なり
なにもの
ほしあたり
もましま
札下され
かしとたづぬ
ることばにじら
いやこたへて
〽げにそのふへ
ゑんもつともへり
へんぢがつぐることば
にておもひあたりし
ことこそあれとうごく
みほのでさきにてりよう
しゆいま
川とき
あきが
たかゞり
にいで
にゆき
あびしか
じかのしだい
なりしとはご
ろものまつ
のきらるべ
めし
ようすをあら
まふげ草木
きかこゝろねこ
此画と
とはいへども
す百年癸
ふるとき
前なる大懸
つき也
禪秀が陣を列し
体は西上太良吾が児雷也に
物語の文と合て見玉ふべし
兒雷也卅一編
つゞきかならず精吐といふもの
ありおもへばなんぢにわがあり
かをつげつるもかのまつのせいのおん
本據て作り
にむくひしものなるべしかゝればそれが
ことばのうちにわがせにいづべきときなりといひ
しもまことにたのもしゝさすればとく〳〵もち氏公の
いくさをたすくるよういせんなんぢはこれよりむさ
しのにひそめにてぜいをひきつれてさがみのくにふ
ぢさはなる道場とうちやくせよわれはいま
川ときあきにちようじあはせてことをはからん
なを又ほかにゆだぬべきはもち氏公のちゆうぎの
しんたるはたもりだいぜんといへるものせんしうがさか
しらにてすでにいのちもあやふかりしをわれすくひえ
ていまにてはうらふじさえもんがありさまをさぐら
んためにかひのくにくろこま山のほとりなるくら
かけをようじんのしやちにすめばかれにかまくらの一
ようすをしらせしゆくんのたいじをたすけさす
べしみがいふむねをつげよかしといふに太郎五口つゝし
みてぎよいをかへすはおそれあれどもこれより
かひへいたりなばむさしのへおもむく日やおくれんいか
にせばやトしあんのていに〽けにとうわくにおもふも
かとわりいさゝつばときをうつきをうつきをうつさて
ことわりいざゝちばときをうつさずかひよりむさしべ
おもむかせんとくわいちゆうにいんをむすびとなふ
るじゆもんともろともに太郎五口がゐるあたりより
白気はらこつぜんとたちのほりかれがからだを
白気さゝこつぜんとたちのほりかれがからだを
ひぎつゝみなかぞらはるかにまひのぼりきたを
さしてやくあとをじらいやははるかにみおくり〽いで
このうへはとうしよをうつたちもち氏どのゝいくさをへ
たすけんいまやとしごろねがひいる尾形此がの家は
軍やうのひらきどきアこちよしよしよさみすんで
上杉禅秀が乱の條は鎌倉大草紙に
しづはた山をうつたちけり
さるほどにいぬかけにうどうぜんしうはうまのかみ
みつたかどのとがつたいなしにはかにきやくいのはたを
あげもち氏子のおはします佐介雄のみたちをせめ
うてばごしよがたにもちゆうぎをおもふひとくははせ
さんじいのちかぎりとふせげどもとよりふいいのことなれ
ばきんごくのみかたゞにきたるにそのまのあらざるゆゑ
いきほひしだいにつくるうへにぜんしうがげぢとして
ごしよにとなれるに清寺共に火をはなつて
ときをあぐるにをわからみたちはかざしもなりけぶりは
いちめんにおほひかさなりたちまちに火のもえう
つればいまはふせがんてだてもなくいつしき太良あき
ひろ木戸将監満範焼計なりそのほうのものゝふら
おんともなしてひがしのもんよりごくらくじのくちにかゝり
片瀬守腰越竹のみぎはをうちすぎをだはら
の方へおちさせわへばできはしきりにおんあとをいづ
くまでもとおひゆきけりさればあしかゞもち氏どのは
いづのくにをこゝろざしさがみのはまをこゆるぎのいそ
のあたりをうちすぎてその日たそがれすぐるころ
をだはらのしゆくをへて根府川磯のかたへゆきかゝる
におもひがけなきいそ山かげより一ト手のにんじゆたち
あらはれさきにすゝめるものゝふのこゑふりたてゝのゝ
しるよう〽おんたいしようもち氏公はひつぢようこれへ
おわたりあらんとさいぜんよりまちうけせりか事す
それがしはうへすぎぜんしらがいへの子なる句ごえがん
六郎とよべるものとくおんしるしをたまはれかしといちどう
にうつてかゝるかくとみていつしきあきひろ水戸み
つのりをはじめとしてそのよのひと〳〵かけへだてゆらへ
をふるつていどみたゝかひ木戸しようべけんそのほか
にきんじゆのたれかれうちじになすまにつぎへ
一日宵の一七一宿
一白雷也廿一編
つゞきかならず精吐といふもの
ありおもへばなんぢにわがあり
かをつげつるもかのまつのせいのおん
本據て作り
にむくひしものなるべしかゝればそれが
ことばのうちにわが世にいづべきときなりといひ
しもまことにたのもしゝさすればとく〳〵もち氏公の
いくさをたすくるよういせんなんぢはこれよりむさ
しのにひそめにてぜいをひきつれてさがみのくにふ
ぢさはなる道場からへどうちやくせよわれはいま
川ときあきにちようじあはせてことをはからん
なを又ほかにゆだぬべきはもち氏公のちゆうぎの
しんたるはたもりだいぜんといへるものせんしうがさか
しらにてすでにいのちもあやふかりしをわれすくひえ
ていまにてはうらふじさえもんがありさまをさぐら
んためにかひのくにくろこま山のほとりなるくら二
かけみようじんのしやちにすめばかれにかまくらの
ようすをしらせしゆくんのたいをたすけさす
べしわがいふむねをつげよかしといふに太郎五口つゝし
べしわがいふむねをつげよかしといふに太郎五日つゝし
みてやきよいをかへすはおそれあれどもこれより
かひ〳〵いたりなばむさしのへおもむく日やおくれんいか
にせばやとしあんのていに〽けにとうわくにおもふも
ことわりいざゝちばときをうつさずかひよりむさしへ
おもむかせんとくわいちゆうにいんをむすびとなふ
るじゆもんともろともに太郎五口がゐるあたりより
白気さゝこつぜんとたちのほりかれがからだを
ひきつゝみなかぞらはるかにまひのぼりきたを
ひきつゝみなかぞらはるかにまひのぼりきたを
さしてゆくあとをじらいやははるかにみおくり〽いで
このうへはとうしよをうつたちもち氏どのゝいくさを
たすけんいまやとしごろねがひいる尾形さらの家
運命のひらきどきアこゝちよし少さみすんで
上杉禅秀が乱の條は鎌倉大草紙に
しづはた山をうつたちけり
さるほどにいぬかけにうどうぜんしうはうまのかみ
みつたかどのとがつたいなしにはかにぎやくいのはたを
あげもち氏子のおはします佐介雄のみたちをせめ
うてばごしよがたにもちゆうぎをおもふひとくははせ
さんじいのちかぎりとふせげどもゝとよりふいのことなれ
ばきんごくのみかたゞにきたるにそのまのあらざるゆゑ
いきほひしだいにつくるうへにぜんしうがけぢとして
ごしよにとなれる国清寺共に火をはなつて
ときをあくるにをりからみたちはかざしもなりけぶかは
いちめんにおほひかさなりたちまちに火のもえう
つればいまはふせがんてだてもなくいつしき太郎あき
ひろ木戸将監満範焼計候そのほかのものふら
おんともなしてひがしのもんよりごくらくじのくちにかゝり
片瀬守腰越中のみぎはをうちすぎをだはら
の方へおちさせはへばできはしきかにおんあとをいづ
くまでもとおひゆきけりさればあしかゞもち氏どのは
いづのくにはこたろざしさがみのはまをこゆるぎのいそ
のあたりをうちすぎてその日たそがれすぐるころ
をだはらのしゆくをへて根府川辺のかたへゆきかゝる
におもひがけなきいそ山かげより一ト手のにんじやたち
あらはれさきにすゝめるものゝふのこゑふりたてゝのゝ
しるよう〽おんたいしようもち氏公はひつぢようこれへ
おわたりあらんとさいぜんよりまちうけせりか事す
それがしはうへすぎぜんしうがいへの子なりゆごえがん
六郎とよべるものとくおんしるしをたまはれかしといちどう
にうつてかゝるかくとみていつしきあきひろ水戸み
つのりをはじめとしてそのよのひと〳〵かけんだてゆらへ
をふるつていどみたゝかひ木戸しようべけんそのほか
にきんじゆのたれかれうちじになすまにつぎ也
同七七一筋
一色
太郎
頸広
苦獣なし
て持氏
殿を落し
まゐらす
つゞきおん
ともわづか
二三十きなほ
いづの方へおち
たまふにふたゝひ
ゆくての山そへより
あらはれいでたる
あらはれいでたる
ふせゞいのなかにも
たいしようとみゆるもの
ばしようにこゑもたか〳〵
はるかに見たまへば
いそ山のかげよりして
なみうちぎはまで
さくゆひわたしとほ
かぶりをたきつらね
ぜんしうがいへの
もんのはたはま
かぜにひるがへし
おちうどこゝに
おちうどこゝに
きたりなばかち
とめんずとひか
へるさまなり
もち氏こは
かくと見玉ひ
いまははや
ぜひもなし
こゝかしこみ
れんにさま
よひぞう
ひよう
はむ
しや
の手
かり
にか
みぐ
るしもの
き上
ト〽きみごひきようにもいづくま
でおちさせ玉はんみこゝろぞやうへ
すぎ五郎かげのりがとくよりこれに
まちたてまつるぢんぢようにおんは
らをめさるゝとならおんよしみに
ごかはしやくをつかまつらんさゝなくはぜひなく
かげのりがかきくびになしまゐらせんト
あくまでにくきぞうごんにもち氏とは
いかりにたえかね〽あれおひはらへとおん
みをもみげぢのしたよりぎをしる人〳〵
さきをあらそひいどめどもつかれはてたる
身のかなきおほかたはうちじになしたい
しようすでにあやふきおりからなにとか
なしけんてきのせいのうしろのかたよりくづれ
たつにぞこはいぶかしとおもふまにいきほひする
どきむしやいちにんかげのりがむらがるせいをま
くりたてつゝきたるをみればさきつとしぜんしうが一
ざんげんによりてこゝゑんなせしはたもりだいぜん
にてありければきみもおどろきたまふまにお
まへにすゝみてひざまづき〽それがしたゞいまきみ
がきゝうのごばしよへまゐりあはせしわけはのち
ゆるやかに申あじべしこのてきはおのれいちにんふ
みとゞまりてさゝへまうせばきみはとく〳〵おち
させ玉へとしゐてすゝめまゐらすにぞもち氏
公もそのゐにしたがひまたもみなみのかたをさし
しうにいちみをろす山だちのぶしらこゝに十人かし
こに五人としたまちせしがうつていでざゝへとむるを
きんじゆのめん〳〵ふみとゞまりてふせぐほどにいまは
はやもち氏公たゞいづきにならせ玉ひてむかひを
あゆませたまふそのうちにもかねたかどのとぜん
同百二十九日
さい
をせば
かばね
〽うへのち
ぢよくなり
いせこのとこ
ろにいさぎ
よくしよ
うがい
せんと
おぼし
きはめ
ひの
うはお
びとき
すてゝ
まさごの
まさばの
こへにちやく
ざなしおんは
かせをぬき
はなしすで
にこうよ
みえたる
ところに
はたもりだいぜん
いかしこなるて
きをよう〳〵
おひはらひ
おんあとしたひ
きたりしがかくと
みるよりおど
ろきあへては
一ろきあはては
しりつきつゝおん
手にすがりて
〽こはもつたいなし
なにゆゑにご
しようがいには
およばせ玉ふ
としきりに
せいしとゞむれ
どもきゝいれ
玉ふみけしき
なくかしらを
さゆうにうち
ふり玉びて
〽さまたげ
せそふふ
はらびく
つゝ一トす
ぜにじ
さつに
けつせ
○同七十一円
つゞきさゝへかねたるおりからまたも北にあたつて
ときのこゑいかて山ごしにきたるを見ればてきは
いぜんに十ばいなし手ごとにたいまつふりてらし
〽もち氏公こそかしこにおはすぞうちとつておん
しようにあづかれやトよばはりつゝあはひちら
くおひせまるむかひは
流行事
てきのそ
なへありまへは
しらなみてんを
ひたすみづやそら
なるさがみなだよし
やつできのあい
やつばさのあればとて
のがれんようなきもち氏
ばしゆう〴〵が身の存亡断
は卅二へんのはじめにとくべし
種員作國盛画
六編春風亭柳枝作
小栗十騎
金沢八景
大尾一雄齋國輝畵
照天松操月鹿毛
種久作
風俗浅間嶽
種員抜合
六編七編
国貞画
爲永春水作
七へん
苗金水大盡盃
八へん
一寿斎国貞画
九編
假名反古
一休草紙
十編十一編十二編出板
柳下亭種員作
一寿斎国貞画
地本草紙問屋芝神明前甘泉堂和泉屋市兵衛板
じらにや
豪傑譚
世二編
種員作
国貞画
甘泉堂
発行
宝永保
三十二編
ます
児舌也
物語は
極下十聞著作
梅奈楼画図
甘泉堂梓
三十
兒雷也豪傑譚
貳編
甘泉
柳下亭種員作
一寿斎国貞画
外題豊国画
種足作
国貞直
京方
しらいやかうけつ
ものかたり三十二篇
しものまき
二九
藻がられに浮世をのぞく蚊かなし。他を見ぬ井蛙の筆頭に成莱子にあれば
其声をやがてあかれな初蛙。」と吟じたる句にひとしくて。必定見
込飽さまはんと思外に一巌台が。去年より見たる蛙かな』。昨年見し。
後集をと乞るゝを。力草にて綴ども。目新げな本事もなく。研はいつも
古池や。蛙とび込水の音。閑稚に住居賤機山の。菴を去て持氏殿の。皆
加勢の為に寛行が。鎌倉山に〽軍する。よろひが池の蛙か南」。寄来敵と。
を打摧。高名手柄も〽こゝかしこ。蛙啼江の星の影一彼国清寺に
星操の一段抔の腹稿あれば。拙著ながら巻を替。弥増編を『つき橋の一
案内貌なりとぶ蛙」といひし不卜が撰つる。姓合と題号せし。句集の
中よりとび〳〵抜出。毎度蛙の這いづる。是児雷也の舒詞にはなしつ
安政戊午叡歳
柳下亭種員記
記雷也卅二編
□□□□□□□□
月影家
姦臣
五十嵐典膳
猛連
同家の
府村
細手
同家の
紺手
一百乙廿二宛
五十嵐の
奴隷
此内
堀
NONONE
色太郎
顧広
足利左馬頭
持氏朝臣
リ
畑守大膳
定直
古ノ同廿二統
鰐淵現藤太
一
春をしる
波の下音の
川きゝす
こその葉に
さへもれしとそ
おもふ
望月右内
白露
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
第十二編
卅一つゞきさるほどにもち
氏あそんはこゝろいちづに
しようがいトけつしたまへば
これをとゞむるはたもり
だいぜんもせいしかね
ほと〳〵こうじはてたる
をりからいづくともなく
こゑあつて〽死しは一旦訟
にしてやすしト古語に
もすでにまうすなら
ずや金玉さんぎの
おん身をもてはや
まりしごしようがい
まりしごしようがい
いともつたいなくさむ
ひいふぞやおんとゞ
まりあそばされ
よとかくることば
にしやうじう
はさらにが
てんのゆか
ざればはち
こちをみかへるに
いつのまにかはきたり
けんいそべにそびへし
いはのほとりにいとはな
やかによろふたるむしや
いつきゆうぜんトたゝずみ
たりしをだいぜんみとめて
たりしはたいぜんみとめて
〽ごへんはおのれがだいおんじん
〽ごへんはおのれがだいおんじん
ひろゆきどのにはおはさずや
よとばのうちにじらはやい
もち氏公のおんまへちかくあゆ
みきたりてひざまづきつゝしみ
てつぐるよう〽おのれはすなはち
さいつころちゝが代よにおかせる
つみを御恩免が御をこうぶり
たるをがたひろゆきにさむらふ
なりすでにいつぞやかまくら
なるとうぜんじにてはたもりうぢ
に死しをたまはらんとなすをり
からかしこにおいてみうちびと
一色いやあきひろどのをもて
世にありがたきおんめみえのご
ぢようさへありつれどもかひの
くにくろこまなる悪徒あゝを
たいぢせしうへにてそのことねがひ
たてまつらんじころにおもひしめ
てありしにおもひきやかまくらに
このたびぎやくいのものありてきみ
のだいじにおよべることをするがにおは
てうけたまはりかのくにのこくしゆ
たるいま川ときあきと申あは
せきゝうをすくひたてまつらん
とこゝにさんちやくつかまつるかつ
ときあきのぐんぜいはぎやくとを
たいぢせんためにひようせんに
とりいりてさがみのくにへおし
わたれば日あらずこれをうち
たいらげかちいくさのごちゆう
しんをまうしあげんはうたがひ
己官七廿二扁
あらじ
かならずみ
こゝろやすかる
こゝろやすかる
べしとつぐることばも
よどみなくいと
死をせん
いさましくきこ
よりはと
ゆるにぞもち
すでにかく
此あそんも
ではきはめし
かぎりなく
なりてきは
きえつのまゆを
ひらかぜたまび
〽あつはれなり
をがたひろゆき
きえつのまゆをぜんごにみち
みこゝろなやまし玉ふべ
からずかねてきみにも
きこしめされんつぎへ
五
つゞきひろゆきには
きじゆつありて大海
名を壺中やうにたゝへ
しゆみせんをたなびらへ
のするばかりの手なみ
あればこゝにとりまく
ぎやくとのせいをふせ
がんことはやす
からべしトいひつ
をがたにうち
いちべつ
いらは
にさむ
らふなり
きせんと
かねてしめし
あはせかひのくに
くろこまなる
うらふじさえ
もんがかたにいり
こみかれがなす
よしかつはまた
さんさいの
もよう
などくは
しくみきは
あまうつれば
めまうしつれば
このこときしよ
にこの巻へつゞく
の春がつださ
つげきこ
えんとお
もひゐ
たるをりも
をりきほんか
ふだいのいへの
子なりとて
にしがみ太郎
五といへてもの
わがすみろに
こひきたりかま
かくちにぎやくと
おとりもち氏公
のおん身ざへすで
いじにおよばせ
たまふとくたちこえ
てすくひたまへとき
でんがあつきこゝろざしを
つげつるゆゑにとるものも
とりあへぞかまくらに
いたらんとせしとちゆうにて
わがきみにははやごしよ
をひらきするがのかたへ
ちちさせたまふとちま
だのうはさをきくれば
おんあとしたひたてま
つりこのころまでき
だりしにぶうんにつきず
おんだいじのばしよへつぎへし
同弘化卅二輪
見聞七廿二日
つゞきをりよくゆきあはせしもこれみな
きでんのめぐみぞやことばにれいはのべがたし
つぐるうちはやしてきのせいはあはひまぢかく
おしかせてもち氏どのしゆうじうをとりな
にがしそうちとつてみつたかぎみせん
しうどのゝあつきほうびにあづかれ
やしときをとつとぞあげたりける
じらいやは
げるいろ
もなく
にづこと
さらにさわ
になく
わらひ
いはかどに
すづく
たつて
こゑ
やからのみすぐりたてゝ
又上の左ゟいちどうにあれはいかにト
みかへればをがたのいへのもんとするみつ
アうろこをそめぬきしはだ山かぜに
ひるがへくろひめ山のさんさいに
のこしおきつるじらいやが手の
ものことものそのな
ものどものそのなが下りくつきようの
からのみすぐりたて
太郎五をたいしようにてかそ山をまつくだし
にみだれたつたるぜんしうぜいのたゞなか
めがけてつきいるにぞ〽こはかなはじみな
みをさしてにげんじすればかしこにもまた
みつうろこのはたひるかへしほりかねゐど
六そのつまおにびかれらふうふが
ト手のものどもゆくさきをたちぶさ
ぎあまさじこそもんだりけれかゝれば
みつたかぜんしうがぶんぜいらはひた
すらにあはてまどふそのなかにも
うへすれはらかげのり
のみかろうじていつ
ほうをきりぬけ
かまくらざして
おちゆくかげを
はるかにみたる田
ごえがん
ころ
をうけ
よいひつくち
にじやもんをとなへ
おおわきたちさもすさまし
きあしりうのさかまくなみ
にかしらをあらはしくわえんを
はきてぜんしうがくんぜいらを
のまんとするにぞいまゝでいさめる
べはてんちにはかにめいどう
なしそらかきくもり海水
ものどものがんしよく
たちまちつちのごとく
〽あなおそろしゆるせ
よかしとかくはいのちが
ものだねぞしどろ
になりてにげさま
よふをりからまた
よふをりからまた
の北にて
ときの
みかたも
×右の下へ
同同所所所同
びようかぜの
ふきさそふて
おいれもなにとぞ
このばをおちんじ
むらがるてきのすき
まをみあはせのつたる馬に下
むちくれ北をさしてはせいづれば
かのにしかみ太郎五はみかたをけ
ぢしてゐ
たり
はるかに
それと
みるより
だてんばしり
もいだてんばしり
におひせまり馬
のをづゝをしつかじ
のをづゝをしつかじ
とりへいつそやする
かのくきざきにて
うしなはるべきいのち
をばしゆくんのじひ
にすくはれしを
たちまちわすれ
てぜんしうのあく
じをたすくる
にんひにん
ゆまことに
このよのいとまを
といふをきゝれんじいふをきゝかん六はいつしよみ
けめいたづなかひくりとられたるをつゝをよう〳〵
ふりきりてひづめにかけんじてけるに太郎五はつぎへ
児官七十二番
〽つゞきみをしづめ馬の四そくをかいつかみ
のつたる人さへもろともふめよりたかくさし
あぐればかん六いきたるこゝちもなくくらの
まへわにへたばりしときもかなしけなるこへを
あげ〽とりやめかまふてたまらぬ〳〵ものごとも
すくべしわめくにそたごえが手につくくん
びようともがんにはをたすけんじこゝかじこより
はせよりてあまさしものととりつゝめへ
ば太郎五夕トねめつけて
〽ややつるさき
うづむしめら
左の上ゟうちものがはり
にふりたて〳〵こゝを
せんどゝいどみあふ
ぎやくとのせいのうし
ろよりなぐり▼
六ともろともに
この世のいとまをとら
せんトいひつゝ馬ひともろ
ともにむらがるなかへなげ
いだせば馬にしかれて
まさごになかばうづむ
もの八九人かん六ばかなさ
なかいばほにかしちをうち
つけてにごんともなくしし
ゐど云おにびなどをはじめじち
いやが手のぐんそつにおひ
うたれてにけまどへば
はたもりだいぜんこれ
てんげりそのほかのこるものども
をみて〽ヲこぢよき
あかさまかなこの
いき心ひにみなみ
のかたのはまべをとり
▼たてたるありさまはうえ
たるとらのにひきづれ
ひらがるひつじをかるにも
にていとめさましきはだ
らきなりかゝれば
いどをうしなび
このつをく
せめ
かて
ひろきひろ
ゆきが
きるぎやくとのかせいを
うちやぶりてのけんは
いふにじいふにめんあり
めんいさみたち
げにおもろし
おもしろしいき
ぼひこんでせめかゝれ
ばこのてきのみはぢんも
けんごにこゝろをいつち
にしたりけんかまくら
ぜいばいひがひなくにげ
ぢりしとてわれくはしら
ぶのはなをさかせで
やばおくびようかぜには。
さそはれじきをはげ
ましてふみとゞまりじら
いやがたのくんぜいとひば
なをちらしてたゝかへば
なはちらして
いつはつべきともみえ
がたのうしろぞなへのがたより
してにはかにみざるゝあり
さまにこはいぶかしト
こまにこはいぶ
□□
□□
かくくつ
みてあれば
身のた
ざりしにいかになしけんぜんしう
きようなる
にんのものゝぐ
したるがあたり
したるがあたりに
ありあふたち水を
ひきぬき右の中へ
CELITEL
▽東京都市
Thimm
(
のげぢを
うけたるもち
うちがたをり
からいつしき
あきひろさへ
このてきをおこ
しりぞけこう
きたりてくはれ
ばことさぢいさむ
ちからあし
いさでを
内下ゟ
ばかりすき
まもあら
四中ゟ
はや
き早
川はやの
すおし
かゝれ
ばきや
けたて
やみしだき
たゞおほなみの
よる囚中へ
□□□□□□□
あかそに
いごり
はしるむら
むら〳〵ぱつ
にげちるにぞじらいや
ふたゝびけちをつぎんし
いかで
こらふべき
にげあし国上へ
紀官化七三島
つゞきつたへその
ねてき
まゝにおひすて
させめん〳〵一が
にうちまとひ
さるにてもいぶか
しさよぞもなに
ものかてきぢんの
うしろのかたをおそ
ひしみやるまも
なくくだんのにん
いちにんはひき
ぬきしじめもくの
えだにうちとりし
くびをあまた
くゝりつけいまい
ちにんへいけだかし
てきのやからを
じゆずつなぎ
ひきたてくまぢ
かくきたるをたれ
なるらんじみて
けるにことびと
ならずひろ
ゆきがろう
どう山ぞへそは
平きりぎし
がけ蔵両人へ
にてありけるが
しゆらんとみる
よりふたりとも
きかん
かたるべしトたづぬること
ばにがけ蔵はいさゝ
かひざをすゞめつゝ
〽おんれき〳〵さまがたの
みまへをもはゞからず
おのれらふぜいがものが
ましくまうさんはいと
おこなれどもしゆくん
のとはせたまふゆゑ
しさいをごんじよう
つかまつらんぶれいは
ゆるさせ玉へかしおのれ
はきみのめいをうけ
それにおはする
はたもり大左へ
ひざまづさて
うやまふにぞ
じらいやもいと
よろこばしく
あふぎをあ
げてあふぎ
たて〽いしく
もかくははか
らひしな
シテ〳〵なん
ちら両人
はいかにして
から
〃
〆右ゟさま
のたちいり
たまへるかひの
くにくろこま山
におもむきて
でじようをさし
あげそれよりして
太郎五さまの
おんすまひ
くきざき
にたち
十一
上麦一升六合二斗二
見雷七廿二編
さま
もごしゆじん
のめいにより
こしぢへいたらせ
たまひしときゝてわれ
のみあんかんじするがに
あらんも手もちなく
よしほつこゝま
〽でいたらずとも
むさしへたちこえ
ようすをみばや
トおもひおこしてするが
をたちふたゝびこゆる
はこね山さがみぢを
すぎむさしのくに
こてさしばらまで
いたりしにはからず
これなるそは平に
ゆきあひて候へばト
いひつゝあとべをみ
かへればそは平もまた
こをついで〽おのれはきみ
いめいをうけみちも
はるけきこしぢなるくろ
ひのしのさいに
ひめ山のさんさいに
みつかむ
同右同壱
にとゞまりあるかん
小ゝしがみさまの二つぎへ
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
伊勢守
まひて
かのさんさい
のひとくを
むさしのくにへ
いざなふべき
ことをつぶさに
のたまふゆゑお
のたまふゆゑお
のれもともにき
たりしに小手さし
あはせてたゞにゝ
おん手ぜいをひき
ばらのほとりにはなれこのいそ山
てそは国にはしによぢのほりさて
たゝかひのようす
なくであへばしか〳〵
をみるにぜんしう
よしをつけともふをみるにぜんしう
ひそみてむさしのにぜいのみかたにうち
おんはたあけをまつまけみだるゝなかに
うちにふいにおここゝろにくゝもみなみ
りしこんどのかつせんのはまべにぢんどりし
にしがみさまにてきのせいのみそ
したがひてみななへもくづさすいで
かまくらへおもこのぢんのうしろより
むくなかにおろしふいにおそふてあは
かながらもおのふかせん〽それこそ
下しほおもしろしと
れらにんいふ一トしほおもしろしと
しめしあはせてあ
をふたゝびひく
たりなる手ごろの
とるそは平門
じゆよくひき
そかにそうだん
つかまづるはいや
めいてかくとも
しき身なれど
両人ともをがだ
けふだいのもの
いたがつきはい
のせがれさばいへ
これまでごしゆ
じんにつかへる日
さへすくなけれ
ばこのたびのいく
きにはいかになし
てもひとにすぐれ
しはたちきせでは
かひなしといひ
すなにぢんどる
きのうろより
かつくだしかけ
のせがれさばいへ
さへすくなけれ
めにとま
う◑
ぜしがおん
同百二月一七二円
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
三丈
このゑそ門へい
此画は岬平
路蔵が磯山に
在て敵を
見下す図
なれば二丁
ほどまへに
入べきなれ
ども両人が
物語と
あはせん
ために
こゝに
いだせる
なり
◑かくまで
にぶんにすぎ
たるごぼうびの
おんことばをたま
わることめうがに
あまりさむらふ
じよろこびいさみこ
たふるにぞひろゆきは
じめん〳〵も両人のはた
ちきをひとしくほめて
やまざりけりさてまた
にしがみ太郎五六つぎへし
一宝暦七廿二編
つゞきじらいやに
ゐど六おにびにみ
んがことをなち
なくつくるにひろ
ゆきもきよう
だいのふしぎに
であひしことを
よろこびにゝんを
よひだしたいめん
なそのはたち
なしそのはたら
きことあつく
きをあつく
しようしぬ
かくてをがた
ひろゆきは
いつしき太郎
あきひろ
はたもり
だいぜん
いとゝも
にはかり
て一トまづ
たいしよ
うもち
あそん
一ト貝
ト貝
卅六孔
玉壺生肌膏
やけがときかきすしゆもつのあといへ
かぬるにつけてよしかみの毛ぬけ
たるにつけて毛を生す
金瘡
一枚
哥功紙廿四札
即応
恩
きかきずすりこはしわらじ
三四
くひそこまめちゝかためこり
ごくむしにさゝれたるによし
│[[│││[「
同一七原
玉楼
取次所
楼
柳下亭
越後国
いちの宮
弥彦明神の社
●いづのくに田清寺監督
にいれまゐらせみかたの
せいのきんごくより
あつ
まるを
とゝのへ
三の両ご
浄
書
箕田
青
汁
世に弥彦
山と呼
國貞画
種員作
柳煙亭種久作
一寿斎国貞画
忠臣貞婦
以呂波
文庫
初賜三編出板
発端一冊別に添る
仮名
反古
十編
十一編
一休草紙一
十二編
柳下亭
種員作
一雄斎
国輝画
三編
小女郎蜘怨学環
大尾
曲亭
一勇斎
馬琴作
国芳画
春風亭
五編
柳枝作
一雄斎
照天松操月鹿毛六編
大尾
国輝画
柳下亭種員校
一陽斎豊国助
風俗浅間嶽、
梅素亭玄魚補
七編
種員校合
種久抄録
国貞画
三の巻ゟつゞきしいくさぶねにてふまくちのはまてに
よせべき手つがひなるいま川ときあきがもよう
よせべき手つがひなるいま川ときあきがように
よりくがちよりせめよせんじするがぜいのびんぎを
まちけり○はなし
しばらくふたつ
じなのゝ
十一
二九
児雷也卅二編
一金
め●さんさいにこも
りゐるとうぞくの
ちようぼんをつ
ち丸がもとへゑ
やみよ
うしゆ
月かけ
のせん臣
こしたるそのしさいはこの
あしかゞみつたかぎこことつぎへ
てんぜん
たけつちかたより
いけ内心といふしもへ
をしてくわきうの
みつしよをおくりしかば
とりあへずひちき
みるにいぬかけにう
どうぜんしうの
かしん里谷はか
八郎といへるもの
はいがらしがえんへ
じやにてかれ
がかたより
てんぜんへつげ
たびしゆくんぜんしうどの
三の巻ゟつゝきしいくさぶねにてかまくちのはまてに
よせべき手つがひなるいま川ときあきがもように
よりくがぢよりせめよせんじするがぜいのびんぎを
まちけり○はなし
しばらくふたつ
にわかる
じなのゝ
十一
十九
児雷也卅二編
めのさんさいにこも
ゐるとうぞくの
ち丸がもとへゑ
うしゆ
同かげ
の女れ臣
こしたるそのしさいはこの
たびしゆくんぜんしうどの
あしかゞみつたかぎみといぎへ
かしん田込谷はか
はいがらしが元
たけつちかたより
いけ内心といふしもべ
をしてくわきうの
みつしよをおくりしかば
とりあへずひちき
みるにいぬかけにう
どうぜんしうの
どうぜんしうの
八郎といへるもの
じやにてかれ
がかたより
てんぜんへつげ
るそのしざいはこの
つゞき
こゝろを
あはせふい
もちうち
どのをうち
ほろぼし
東国やうを
いちゑんに
りようせん
ことをはかり
たまへり
さればき
でんの
しゆじん
なるつき
かげゝは
かねで
よりのち
うぢどのに
こゝろざしを
こゝろざしを
よすることのふめ
ければかまくらに
かつせんのおこりしことを
きゝならばごしよがたに
くはゝらんとしゆつぢんせんこと
ひつぢようなりもしさることも
あるならばでへんはひそかに
いちみをかたらひ月かげ
くんりようみゆきのすけ
おや子のものゝかまくら
までさんちやくせざる
そのさきにくにの
うちにてうち
とり玉はゞ
もち
うぢ
どのゝ
ぐんぜい
のつば
さをもぐ
にびとし
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
ければ
よりあらし
こせとの
きにて
一金五百匁
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
十月廿一日
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
▼さむらふ
かつまたとく
よりきゝおよぶ
しなのゝくにつるぎが
みねなるをろち丸と
〽かいへるものゆうもう
さいちもひとにすぐれ
あまつさへおほくのにれどゆ
をさんさいにふちするよし
きでんにはかねてよりあい
しるもの
とかきし
つれば
この
同同同同同同
もくこれをあげ
もちゐいくさしよう
りのそのちはたいて
をもあたふべきがき
でんよろしくかのもの
てんよろしくかのもの
にこのぎを申すゝ
一めだまへいへる
たにが
つぎへ
なりおのれはかね
てかちゆうのうち
ものもかたらひおけば月
かげおやかたかまくらへ
しゆづちんするときに
のぞまはてだてを
めぐらしこれをうち
とりゑちごいつこくは
きりしたがへんごへんは
てかちゆうのうちにいちみの
同同断同同同同
しがちあつ
はれとにとかへ
はちまこのき
たいこうをたつ
〽るじせつのき
たりしをとりはづし
たまふなし手に
とるばかりに
すゝむる
もんごん
をはちで
をろち力は
小をどりして
いさみたち〽ゑゝ
さるにひとしくて
みやまいうちに
こもりゐするも
かゝるじせつ
をまつべき
ためなりいでこのうへは
さんさいにあるべきかぎり
しのにんじゆをひきつれ
かまくらへたちこえて
いぬかけがせいにくは
たいしようもち氏
はいふにおよばずそれ
がみかたのやつばら
はこと〳〵くうちへて
とつてたかくほ
まれをあらは
まれをあらは
すべしかならず
こゝろつぎへ
一白ノ冨七十一箱
一月一月十一日
ものにいひつけていけ内をめて
なさせひきでなりとてきん
すをあたへおのれがへれじのそ
〽アラこゝちよきことぞあるてんぜんより
のうちへをか
つゞきやすかれ
とてんぜんどのへ
つたへておくりやれ
さちばへんじを
したゝめんじ手下の
だにより
てんぜんへおく
一りしみつしよも
ともにつゝみじよう
ばこにいれしつからふうじ
いけ内にわたしければうけ
とりてくびにかけゑちごを
さしてもどりゆくををろち力は
みおくりてつゝたちあがりにつことゑみ
□われにおくりしこつしよのおもてに
よるときはうまのかみみつたかと
同中ゟしゆ
しよくをあ
たへぞのあけ
の日はさんさい
をまもるべき
ものどもを
えらびて
わづかにとゞ
めおきその
よのものはおの
れと
いぬかけにうどう
ぜんしうめが
手をかりて
もち氏をほ
ろぼくしかして
のちににんを
うちとりわれ
いちにんにて
とうごくを
しようあく
せんとしゆ
いりにあり
げにいさ
ぎよきかどいで
ぞやこよひは夜す
がらいはひのさけを
のみあかせよ
のやからを
つどへてあく
まで□□
記雷也廿二編
上ゟしともにかまくらへ
いたることさだめあるひは
五人三人トめだゝぬよう
にいでたゝせつるぎが
みねをたちいでゝ
かまへらを
さしておも
むきけり
これはこれ
もちうぢ
どのゝかまく
らをひらきたまひし
いさゝかまへのことにみ玉ふ
べしこゝに又ゆうふつなで
八月かげのいへにつかへじら
いやとふたゝび
あふべきじせ
つすまちつゝ
くらしけるがま
すらをにます
いとたけきころ
もさすがごこやらにかよはさ
もいはをなごぎのをつとい
いまはあづまのかたにしかせの
たよりにきくのみなればむね
さへいとゞやすからず一日もは
やくあひみんことを
みにわがふのほ
かはあらじしし
ぐわんのむねあり
てこのくにの一の
みや弥左ヱ門
こうやのこと
みようじんへ
三七日さんけい
をいたしたしづほ
ねについてねがひ
をたてあけの日
よりおこたらず
かしこのみやへ
もうづるにはや
まんぐわんの日と
なりぬこの日は
ことにきねんを
こちしみよう
じんをふしをがみ
ゆふぐれちかくや
ひこをいでふもとの
かたへくだりしころむら
さめさへ下ふりいでゝらい
のおとさへはげしければかたはら
にあるこうしんどうのゝきにしは
にあるこうしんどうのゝきにゑ
ばらくたちよりてあまやとかし
ながらにとものしもべにいふようは
〽わらはゝこゝにしばしがあひだ
あめをしのぎてあるべければそな
たはなにともたいぎながらいま
いちどやひこ山のしんしよくのかたへ
ゆきかさかりてきてたもれかしいひ
つけられてかのしもべは〽かしこまり
ぬじひきかへしまたかしこんとつぎへ
右
つゞきしはせゆけばつなではかれがもどるをまちどう
のうちにつゐゝるをりからいがらしがしもべいけ内は
みつしよのへんじをうけとりてつるぎがみねの
さんさいをいでひたすらにみちをいそぎ
このあたりまできつるころにはかにあめの
ふりいでければせんかたなくてこれもまたこの
どうをみてはしりいかはれゆくあめをまつ
うちにひちめきいるゝいなづまのかげに
つなでをみとめしがこのいけないはうまれ
つきいふばかりなき好色おろしにてをなど
とみればよろづのことをわするゝほとめもの
なればたちまちころにおもふようきたる
きぬのけつこうさすがたかたちのうつくしさ
はなか〳〵こちのかたざいしよにすむものとも
おもはれずいづれにもせよにはかあめにふり
こめられてせんかたなくこゝらにひとりゐるもの
とらんさいはひあたりに人家督はなしすかしてゆか
ずはねごめにしてもこのむらさめのはるゝまにて
おもひをはらすもちようのものてもをりの
よいあまやどりにふつてわいたおもしろさは
ユリヤたまらぬトきもそゞろだいじなつかひ
もみつしよいこともいつかわすれてうち
ようてんそちをみあげつかたへにゐる
つなで。そばにさしよつてこのやみの夜に
にはかあめかてゝくはへてひつかり
ごろ〳〵をとこの身でさへ
どつこはせぬにそれをを
いたゞひとりひとぎとはなれた
このあたりにあまやどりし
玉ふはさぞころぼそく
はす
かたかはし
らねどおの
れがおくつて
しんぜべしこゝ
ろをぢよう
ぶにもちたまへト
ねこなでごゑしてしかく
ねばつなではさとくも
すいりようしじんたい
といひことばつき
アなさけごゝ
ろにいふ
安兵衛
をなごの
のひとりとみあ
などりいたづらごと
などせんためにす
かすなるべしにくさ
もにくし入下へ
同十三廿二編
入中ゟいかにするこゝろなるかなぶつて
みんトおもふにぞわざとゑさへうち
ふるはし〽わらはゝこゝろにねがひあかへ
てやひこのみやへまこそしものお
池
しかに日はくれは
かたなくて
このみどうに
あめのはれま
をまつうちにいつ
つるつねにきら
いならいさへ
なればこゝろぼ
そくいとかなしく
なにとせんかと
おもひしにおくかん
とゞけてだま
いるとはいとう
れししよろ
こゝぶさまにこ
なたばいよ〳〵つい
でよしいかにも
おんみがもどる
かたまでたしか
におくりてま
ゐらせんまづ
そのいへはい
なれてゐ
てはとひ
にしこち
らへずつ
たまへト
手をと
らへて
まにて
〽ふりはらび
〽こはてんごうなるなされかた
さるわざをするならばお
くりたまふにおよばじと
すつきりいはれてむつじ
なし〽めざすもしれぬ
しんのやみをなごびとり
でのなかのつぢどうおれ
にやァかぎらぬだがきても
をとこならでるむふんべつ
おほごゑあげてわめこうが
あたりほとりにひとけは一つぎへ
十五
そらにきらめくいなづまよりめ
さきにみするつるぎのひかりこれ
でもそもじはつれなくいふかトおどし
のためにひきぬくかたなに〽アレ
トさけんでにげんとするおびぎは
とつてひきとむるはづみにとけ
たるおびめたけ〽ながく四の五の
いふならばたとへ手あしをくゝつ
てもおもひをはらしたそのうへ
でころしてしまふがそれでもいや
かししらはをめざきへつき
つくれば〽このうへはぜひもなし
のたまふことばにしたがひはべ
らんどふかでやいばをゝさめて
たべじはならきながらいふを
きゝいけ内はゑぜわらひ
〽そのよいへんじをはやくした
ならかあいぞうにいまのようなあらい
ことばをなにがくへきさらばそなたがの
ぞみのとほりかたなはさやにこうおき
そみいとほ□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
めんそのかはりにはおれがきもおさまる
ようにサアはやくトしなだれかゝればはぢ
らふさまにて〽よしそらことにもその
ようにのたまふがうれしければはづ
ろしながらわが身からとかたのあたりへ
手をかくれば〽コリヤアゆめではある
まいかはじめのようすにひきかへて
そもじのほうからそのように
おれがからだへ手を一の右へし
つゞきしなしたつていやだとぬかしたら
四
三の巻ゟつゞきぐわん〳〵むねどき〳〵
つなてはいと〳〵をかしさこらへ
〽そうのぞまんずりやこの
ようにだきしめてもよい
かいなじゆきをあざむくほそ
かひなをすみよりくろきいげ
内がうなぢにかけてちよつト
しめられこなさはひつくりぎよ
うてれし〽アゝこれそれではしんてい
のみせようがあまりにつよ
すぎめがまふてたまらぬ〳〵
ならうことならいますこしどふ
ぞしづかにだきしめてくれたが
よいといふさへもさもくるしけなる
しわがれごゑつなではきつと
ことばをたゞし〽をなごひとりと
あなどりてぶれいをはたらく
につくきげらうめいごのみ
せしめよくこりよしいは
れてこなさは手を
すりあばせ〽これが
こかずにゐられま
せうかいのちばか
りはおだすけと
わふるもよう〳〵
むじのいき
さのみはい
ゑみつゝ
〽さほどに
同同断同同同
上ゟ
かけてくれる
とはありがたい
じうつゝになりし
よまいごとへ
〽そうよろとい
こんでくださん
こんでくださん
すりやヱこのよう
にだきしめ
てはヱこれは
←
うれ
じげ
ない
けふはいかなる
きちにぢにて
をなごのほうからそのよう
にやさしうされるといふことは
うまれてこれまでおぼへぬ
しゆびとてものことにしんていを
とするきならばゑんりよなく
もつ下つよくだきしめてくれたがよい
トむちゆうになりみは四の巻へつゞく
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
ひをく
ゆるとな
らばゆるして
えさせんとくいね
ふきはなされて
いけ内へあま
りのふしきさ
小くびをかた
ぶけ〽ハテめい
ようなをんなの
くせにすてきなちからもあれば
あるもいすでのことにこのくびを
ねぢきられるところであつた
なか〳〵たゞのひとではあるまはおに
かてんぐか
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
かそれ
とも
にんげんなら
日ごろやしき
でうはざの
あるおちがだ
なてんぜんさまた
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
しあひにごかくをとつたときくなん
とやらいふやつてはないからわれを
わすれてつぶやきしくちのうち
なるひとりことをみゝはやくもつな
ではさゝとめ〽いかにもわらばゝりよ
うしゆのおくにめしつかはるゝつぎへ
一白ノ暦七十一
にくびにかけたるじよ
うばこをおさへし
まゝにげんト
するこなさは
すつにてん
ぜんといふ名
をきゝより
あやしのつか
ひやひとせん
ぎとゝろに
でトよばるゝものト
いはれてこなたは
にどびつくり〽その
つゝきその名はつな
つなでならみられては
ならぬものがらいひさま
おもへはひ
とらへたる
えりがみを
ふりきり
ふりきり
さまに
ぬきうち
にきり
つくるを
身をかへ
のどりを
うたせて
ひざに
ひつしき
おちゝ
ちよう
ばことり
あげて
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
ひもとき
ひらき
ここき
とりいだ
せばいつし
かあめは
はれわた
のそらに
きつ下すか
していがらしどのへ
をろち丸トうは
がきよむまに
いけ内に身をもみ
あせるひざのした
〽コリざりうどうでも
おれが名のいけない
ことになつてきたと
よう〳〵すりぬけ
にげんじするをふたび
かた手にしつかねぢ
上ゟする
ときしんしよ
くのいへにかさ
かりうけはせか
へるいぜんのしもべ
にみせしトその
まゝくわいちう
なし〽しさいあつ
て
ふせねばやくひぎ
とくかゝへおびこゝしあげ
たるさそくのとりなはどう
のはしちにつなぎおきふう
じめきつてよまんじ
らめ
同同七廿二滴
とるとも
かならず
ともにこ
のこと
をな
にもの
にもさた
ばしすな
上ちどめなしつ
いけ内をひきたて
ながらさすがにあめの
りとてぬれてはいとぶ
まさるこすろへを
月かげのやかたはざ
させてどうのうちこたち
いでゝみあぐればいぜんのそぢに
ひきかへていつはりがましくはれ
たちかへりぬさうとに
たちかくりぬ○さまとに
かまくらの一乱の名はやくもしよし
こゝにきこえければゑちごのくに
のりようしゆなる月かけぐんりよう
てるときはいぢもんのめん〳〵いへのこ
ろうどうのこりなくやかたにつどへ
ろうとうのこりなくやかたにつとへ
その身はちやくしみゆきのすけもろ
ともにせき
のまなか
にありて
ひとくに
いふ
ようべし
か
ときより
してわが
いへにひとかたならずよしみ
ふかくましませばみつたか
どのぜんしうらがむほん
のことをきくうへはたゞちに
かしこへはせのぼりくつぎへし
モノ[ヤ]中[ニ]
つゞきばしよのかせ
いをすべきなりし
かるときにはわれ〳〵
おや子のおらざるを
しり
りん
ごくよりう
かぶてきのあらんも
しれずさるゆゑに
まづわれにかはりて
このくにをよくま
もるべきものをのこ
さでかないべから
ごとく〳〵いるには
ずかた〳〵いかにお
もふぞやとせきの
うちをみわたすに
ぞいちどうにことば
そろへげにおんおほせ
さわとなりみテなにび
とにかくにをまもる
たいやくはめいじ玉ふ
だいやしほいかげたづ
ごけんりよいかじたづ
なればなり
ぬればしさればなり
たれかれとひよう
ぎをすべきまで
もなくぶゆうにいひ
さいちといひよろづに
つきてふそくなき
いがらしてんぜんたけ
つちにうへすものは
づらにうへこすものは
ゆめにはあら
ざるかわれかま
くらへ
あらし下おもへばかのもの
をしてこのくにをまも
らせんとおもふなり下
つぐるをきゝてごろ
あるひと〳〵はめ下
めをみあらせ
もとよりかれば
ねいかんじやち
ねいかんしやち
ふちゆうしご
くのものなるに
なにとてかゝるたい
やくをうくわつに
めいじたまふにや
なるかところのう
ちにはおもひながら
しりよふかきぐんに
やかたようがことは
いひふたつにはてん
ぜんもそのせきにあ
ればたれあつてあし
かるべしこばむもの
もさらになくかねて
よりいがちしにいち
みせしものどもはき
ちじひそかによ
ろこへはんぜんは
なほさらにて
へものぼるこぢし
てこはそも父中へ
しさはありていわざ
とも
りよふ
うしや
子をせ
ぜんはことむづかし
くにのまもりにとゞ
まれとのげぢをうけ
しはてんのあたへ
しはてんのあたへ
左の中ゟ
まつひそやか
にいちみのもの
みくにとうげの
ぜつしよにふぜ
おきてるとき
ふいにおこりてうち
とらせわれはまた
このきよじよう
をのつとりあし
よはどもをとり
ことなさばこれに
ましたるひとしち
子のよぎるとき
あらじさるときはまん
にひとつぐんりようはん子ふじを
うちもらすともすをやぶち
れしはぬけどりいかになすとも
よりぜんしうどのへとりなしせばゐながら
じめうなるべしさてそのうへにてをかだに
にしてゑちごのこしゆいちじにひらくわが
身のうんにはちのうちにはおもひながら
身のうんにはらのうちにはおもひながら
そくざにとうけするならばしよにんの
こゝろもいかゞなりまづしたびはそらじた
いをしたるうへにてうくべし
おほかたならずとうない
わくのさまをなし
小友
細
ことはに
ぐんりま
うはかしちを
右ゟつゝいさゝかすゝ
みておもひがけざる
おんおほせをうけたま
はり候ものかないふでおのれ
がぶんざいにておんるすゐのからずトみゆき
たいやくをこうむらんことぞんじ
もよらずこのぎはよじんに□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
むかひつぎへ
ふり〽わが
めがねをもて
申つくればさの
とじたいのすべ
からずしみゆき
のすけにうち
号百七十二歳
鍋
つき
しろを
まもめの
たいやくをてんぜんにゆ
だぬるうへば一千ぐわん
のかぞうをあたへこん
のかそうをあたへこん
にちよりかのものに右つ
けんしよくを申つくべし
このぎをよきにはからへ
かしトちゝのことばにみゆき
のすけはてんぜんをあら
ためてげつだんのまに
よびいだしなんぢが
ちやうきんあつき
のせたるに四方は引たづさへ一トまをいでべいふく
なさるてんぜんがまへのあたりへさしおきて
わづかにあとへひきさがればだけつらは
こうべをあげへこはありがたきおんめぐみ
じたい申もおそれあればつゝしんでちよ
うだいつかまつるじこじほうひき
よせおしいたゞきつゝみしかみを
とりあぐればうちよりおち
ちるはちきりがたなに
うちおどろきつこゑ
あらげきようき
ろせしからはみも
一千ぐわんの
すみつ
〽はまをぎ六三匁しらかみづゝみをうへに
きと
きみ
同
いだされ
はなに
□□
たへて
いまは
しなは
いぜしぞことば
によりては
によりかぞうと
して一にぐわん
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
□□□□□□□
ゆるさしいき
まきたけの
しればこなさは
さわげるいろも
〽なく〽やアおろか
なりいがらし
一てんぜんなんぢ
かねてぎやく
りたれか
あるかねてより
申つけたるすみ
つきをとく〳〵
これへぢさんせよ
下よばゝるこゑト
もろともに
●きやもゆ
千五百二十五日
同同同同同同同
七
つゞきししようがいせばものゝ□□よくしろしめすらめあなおそろしの
よのなさけにはかいしやくしてえひところやトいひまはたるねいべんをかしこの
さすべしいふにてんぜんぜんいさゝか一しまにたちきくつなでがこらへかねけん
ひるまず〽だまれはまを
ひるまずだまれはまをかけ〽そうやごひきようぞや
きこみたちゆるしん
ぎ六三宮ちゆうしん
いがらしどのしもべをとらへし
むにのそれがしをほん
わらはがいち〳〵おん身の
ぎやくなぞといなに
あくじを以左へ
ごとぞやことにはい
さゝかゆかりなき
いぬかけにう
どうぜんしう
がむほんにかと
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
うどせしといふ
はなぼさら
あつてうろん
なこと
ばそ
こつに
をい
ひいでゝ
のちぐひすともかひは
あらじさばかりそこつな
ぶんざいにてしようこ
よばはりかたはらいたし
よてらうそふきてゑせ
わらへば〽なんぢとあら
がふまでもなしろんより
しようこあかしをみす
べしたれかあるそれなる
しのべをはやこのとこ
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
はべらんトふすまひきあけこゝに
いればたけつらはめをいからせ〽なん
ぢははまをぎ六三郎のすゐきよ
によつてとうやがたにめしつかはるゝ
ものならずやげせわにもいふ
えんじやのしようこいかで
おいれがことばをもてあかし
卜すべきいはれなしいらざる
をんなのさしでんよりとて
ろへつれきたれとことばすされトねめつく
に〽はめトこたへてくみに
に〽ハヤトこたへしてくみに
のめん〳〵いけ内がぜんご
するけしきなく
さゆうをたちかこひ
〽おろかなりてん
せんどのよしやをな
しらすのうちへすゝみ
いればてんぜんはそれとごのことばなりとも
いふべきどうりにふ
みてこゝろのうちにはいふべきどうりにふ
おどろきしがもとよりたつはあらじそれなるしもべ
ねいちのくせものなればいけ内とやらをとらへしこと
のがるゝたけはいひくろめんのもとすゑをくはしくこゝに
〽かれはいかにもわがいへに
つげはべらんきゝつるうへにて
めしつがひいるしもべなれ
ひがことあらば
どもさるころこがねを
ぬすみとりちくてん
いけ内とやらをとらべしこと
たつはあらじそれなるしもべ
したかしもの
なりしがお
のれがつみ
このが□ん
のもとすゑをくはしくこゝに
ためあとかたも
なきしやうの
あゝじをうつたへ
いでしものなるか
もしさもなくば
はまをぎなん
ぢがわれをさん
げんせんだめに
きやつをかひこみことをたゝ
みてあらぬことゞもこしゆくんに
きこえあげつるにてやあらんいづれにもせよ
それがしがむねにくもりのあらざるはてんどうこそ同
中の右
己香巳廿二宿
腰掛
もしまた
いひとく
よしなくば
いさぎよく
つみにふゝ玉へ
わらばゝかねぐぐわん
もうあるゆゑみゆるし
をうけ一のみややびて
のやしろへ日ごとのさん
けいそのかへるさにそれ
なるゑのべにはからす
ぎもなんぢをおひきいだせし
うへかないをせんさくなす
ふみこみてやさがしなし〽つぎへ
べきためのてだてなりとは
あやしきようすを
であひしことありしが
みとめつればすぐ
さまとらへたち
もどりはまをぎ
どのとともにはかり
かれをくはしくせめ
とひしにそらおそ
ろしきおんみがあく
しんかねておいへを
うかぶうへにいぬ
かけにうどうの
かしんなるをかだに
八郎よりいひこして
つるぎがみねのさん
ぞくなるをろちまるに
しゆつぢんのさいそくぢよう
をおくりしまであかしのふみを
とりえてしれりトめいはくに
いひのぶれば六三郎はごを
ついで〽こんにちのいくさひよう
よもしるまじていふ
はまをぎ六三郎が
しやんのおほせを
こうむりてなんぢが
みたちへしゆつしのあとへ
片書七廿二編
二月廿一日
またあらがふか〽サ
つゞきいちみ〽たゞしわら
とゝうのれんばんはにひがことあ
までとりえてきみにさしりや〽ヤそれは
あげたりかくてもなほ〽つみにふくし
またあらがふか〽サてじさつを
それは
滝
とぐるか〽それ
おさへてなはをかくべきか〽サそれは
は〽をんながらもこのつなでが
〽サア〽サア〽サアルみぎひだりち
ゆうぎにつよきことばづめ
しらすにつゐたいけ内が
あをなにしほくかしら
をもたげて〽おだんなしよし
せんかないませねばなにも
かもみなうちあけました
もうおかくごなされまし
じつをはいたるしもべが
蛞蚰仙人綱手に
も入
後事を告る話解は卅三編に
くはしく説其画をわづかにこゝにいだす
國貞画
種員作
源平
打毬
双六
此琴は白と赤
のまりをもつて
まけかちをあら
そふていと〳〵
おもしろきしかた
なり
八編柳下高種員作
九編一雄斉国巻画
女郎花五色石台
新編金瓶梅
金一疋
大尾
初編ゟ曲亭馬琴作
一陽斎豊国画
四四m
黄金水大尽盃
七編為永春木作
八篇
歌川国貞画
出板
昌
一猛斎芳虎画
三十六歌仙詠色双六
三十六歌仙詠色双六
奉書六枚つきにてごく
ざいしきに仕立うたのさま
にならひてけしきをゑがきたる
古今上ひんなる双六なり
柳下亭種員作
卅一編
兒雷也豪傑譚
二寿斎国貞画
卅二編
卅三編
芝神明前甘泉堂和泉屋市兵衛板
}
此界
さん
柳下高姓
第
狩
一寿亭国貞照
三拾三銭
児要也豪傑物語
嘉兵右様
一番矢田村
〆
児雷也
三十三編
上集
りうかて作
国さたぬ
甘泉堂
寿梓
三拾
兒雷也豪傑譚
三編
外題曲返図
柳下亭種員作
梅蝶楼国貞画
兒雷也
三十三編
下冊
種員作
くす貞ゑ
せんいち
かく
あつさ
十一
二十一
同六月一日下の
高坐に登り蝋燭の中心を剪て先白湯を喫張扇の音二三乾たる漱なし
扨昨夜の半説なると軍談師なら必いふべき管領記の大修羅場汗馬下
た。真東西に駈旌旗は南北に飄と頻にどんちやん闘戦すぎるも稗史
に不相応ば色気に取出す女武者綱手を擁護蛞蝓僊と面倒きは。
号はおいて俗言にいふ時は蚰蜒仙人柿八年柚は九箇年以前から拙作は
に綴る児雷也も既に卅三編目あまりに下手の長譚と辞しても
なか〳〵板元が行燈を消有様なければ看官は殆退窟の眠にこぎ
だす船軍果は如何的駿河勢が相模の海の難戦場に彼大勇極
が今川殿の主従を救迄にて一集の読上とし後談は明年の新春発兌に言上べし
安政戊午正月
柳下亭種員。識
安政戊午正月柳下亭種員織
己官化廿三病
あしかゞうまのかみみつたか
足利右馬頭満隆
世人新御堂殿
と号
一
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
尾形周馬
寛行
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
茜染半七
美濃屋
三勝
かたなやむすめ
刀屋女
於花
一、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、〇
号官廿三編
細手が勇力
大蛇丸が
水軍を
打破
白八百七十三組
とくいからしてんぜんたけをぎなみのしんがこくはしく申つかはしむさし
づらははまをぎ六三匁ころさとくもわれにさがみのさかひなる
つなでちにあかしをもつ〳〵ぎやくいのあるとをしなのざかのほとり
こひつめられいまはまきしくさとかし
ていなればまづ
いつくのへんとうもあら
卅二んよりつぎふたゝび
くはしく申つかはしむさし
さがみのさかびなる
しなのざかのほとり
にてなんなくかたり
とらせしゆゑ
ていをみるからに
いかにもして
ざるていをみるからに
みゆぎのすけてるみち
かれを
はくわいちやうよりいち
くわんとりだし〽いかに
てんぜんうけたまはれ
はまをぎ六三懸
がことばのごと
くなんぢが
いへのゝこる
くまなくせん
さくろしてとり
えたるぎやしいのれんばん
こゝにありちようぼんたる
そのほうがすみやかに
なひしか
せんひをくひじさつを
とくるにおよびなばこと
せしうへにて
たいもうのけいぎ
あらはれしをふかくおそれ
いちみのやからはおのつ
からあくしんをひるがへす
べきかさもあるときは
せんきにおよばすその
まゝにつみをゆるさんちうへ
のごけんりよなりたしかな
あかしをなほこばみひ
をなさんとおもひ
しめをりもがなと
うかゞふうちにたど
のまへのごふれいに
つきおいへのぢよう
ほうくわつゆ力を
かまくらよりなみ
のしんがたづさへかへ
しはよ
をぎはその
おちどを
はぢみた
ちにもだり
からあくしんをひるがへすうかふうちにたどちにも
きたらずしてご
べきかさもあるときはのまへのごふれいにきたらず
りようちにいると
せんぎにおよばおいへのちようちにい
そのまゝせつふく
なしてあびはてつれ
ばいまはこゝろにも
がけなくとうけ
一ゆかゝるべきくも
なきをりぞ月かり
けをわうるよう
なさんとさま〴〵に
むしいをめぐらす
あくいをめぐらす
そのうちにおもひ
にきたりしこれ
なるつなで
ふたつにはだん
とうのぜん
さくなしえて
きさんのはま
をぎ六三直
かれらがちめ
うぎにさゝへ
られことなら
ざればとに
かくにこゝろ
をもだへ
きようみれんにあらがふ
ものならこのれんばんもて
せんぎをとげこつかをねらふ
あくぞくのつみをたゞして
いち〳〵にこうべをはねるに
いたるべしあまたのものゝま
死ひのさかひはなんぢが
こゝろひとつにありへんとう
いかにトりをせめてしかも
仁義才をふくみしことばに
さしもひどうのてんぜんも
こゝにじやけんのつのやをれ
けんものをもいはずさんぼう
ひきよせ九寸五分をとる
よりはやくゆんでの
きようみれんにあらがふるやくめをこうむり
しゆつたつなすば
さいはひにぎ
いつのごしよを
ひそかにこしらへ
かねてあとじの
かとうどなる
かひのくにくろ
こまのごうし
うちふじさえもん
×右へ
わきにがば
トつきたて
さにくる
しげなる
いきをつき
〽世におそろしき
へてんのぜめいま
はなにをかつも
べきそれがしかねて
月かげのいへくに
つるをもとめしくわん
なしそのようすをみる
のぞみあるゆゑ手
ところにしゆくんおや子はじんしん
あつくかづまたちやうぎむにの
丑宮巳七三島
このくにをわかりよう一つぎへ
われはしゆ
くんのごしゆつぢん
のあとをうかゞひ
みたちをのつとり
みくにこうけに
みかたをふせおき
ぜつしよによりて
たかたをうちだてまつり
兒雷也卅三組
つるぎがみねへさしこしたる
つかひのものゝふかくにて
いちじにことのやぶれしも
ふちゆうをにくむてんの
せめいまさらたれをか
うちむべきといまはに
ちかきさんげのことば
につなではちがく
すみより「わか
とのさま国ごと
さまさきつ
つゞきすべき手はづなりしに
入上ゟみたちへあがるとすぐ
さまそれトはまをぎどのへ
つげしそやといふをひつ
とる六三郎
青木
としやよ
ひのころ
のずみの
はまご
ゆうらんの
をりわが身は
はしなくゆきから
おんさきはらひに
せいせられかたへに
ありしつぢどうの
うちにしばらく
いこひゐてはから
ずおんみとをろち
丸がはじめてのしゆ
丸がはじめてのしゆ
つくわいはものゝかげ
にてきくれば
〽そのほうがかん
けいことなりわがちゝ
はまをぎなみの
しんせつふくの
をりかいじやく
せしがいまゝた
ずおんみとをろちこゝにそれがし
がたちどりなす
もなんぢにいでゝ
なんぢに二の巻へつゞく
十一
一の花ゟへるといふ
●おもひでにぶつくわ
のばめゞきかへるといふ
をえよやトいひさまに
ものなるべしげに田心あ
かたへにありあふ大おりの
りて果ををむすぶ
うぢうたるゝもぜんせの
こめばほのほにつれてれんばんは
やくそくいまはうらみ
のくもはれて汝るがに
いたりさもうれしげに手おひは
くかたもにしのそら
うちゑみ〽世にありがたき
じようぶつせよやうちゑみ〽世にありがたき
たけつらしいひつゝうし
ごじんしん
ろにたちまはればてん
ぜんはうちうなづき
〽邪正一如いやしようと
きくときはほとけ
のちかひもたのもしゝ
たゞこのうへにねがは
しきはあくじをおのれ
が一身かかにひきうけ
いちみのやからがざい
くわのほどをみゆるし
こうむることをトつぶ
をきててるみちがひおくべ
〽ひとのまざにしなる
とするときそのいふ
ことよしとかいふふるき
ことばもあたれるかな
かく
てはわが
せんひをくやみぜんに
昇すなんぢがためやいばにもろ手をかけめてへ
にみゆきのすけがめいきり
どのみやげをえさすたちし土三郎がくつうさせじ
べしそれをこの世の事ひらめかすかたなじともにつき也
同百七廿三扁
網手
夢中に
蛞蝓
遼
仙人に
圖
一号幡山卅三編
ぐにざかひ
うはいへにとだまりくに
をまもることをなしちやく
なんたるみゆきのすけ
もち氏どのゝかせいの
ためにかまくらへの
◑いたるにさだ
まりそのよういとり〴〵
なりしにある夜づなでが
みしゆめにところはいづく
としるよしあらねど幾々
がたるたかねをあゆむと
するうち異香艶しき
りにくんじければそのいぶは
しさかぎりなくをちこち
をみかへるにかしこなる岩の
うへにこつぜんじたくずむもの
ありなにひとにやとこれを
同十四日比三編
宇昌七十三歳
つきおことがしやうたる
月かげみゆきのすけし
ゆつぢんをとぐるとならば
おんみもともにいたるべし
かしこにいたつてたいこう
をたつるのみかはわかれ
ほどへしをつとにさいくわ
いすべきぞやトいとねん
ごろにつぐるをきゝつな
では慈恩聞のみに
てつし〽世にありがたい
きおんじめしさるおん
つげをきゝうへはしゆ
くんにしたがひかま
くらへまゐることをね
がひはべらんかしこに
こうをたつるとならば
なほこのうへに身の
加護心をくれ〳〵ねが
ひまゐらするト手を
うちあはせいはい
なせば〽よきかなく
ゆくやゑともには
少るべしトいふこゑは
わづかにこゝにとゞ
まりてそのまゝゆめは
まりてそのまゝゆめは
やぶれけりされば
つなではそのあけの
日ゑゆへんおや子の
まへにいでゆめみし
こえあげなに
とぞわかとの
いさいにきゝ
をはり〽なん
ちがつぐると
ころによりかつ
日ごろより
女に手なき
ゆうきすぐれ
しふるまひと
いひごのたびい
がらしてんぜんが
ぎやくいをみだ
せしこうさへあれ
ばゆるすべきこと
ながらかまへらへ
いたらんにゑち
ごぜいは女をま
じへきたりし
己否巳七三扁
さことせばまた
みゆきのすけ
も「げにちうへの
のたまふごどしわが
手のせいといさゝか
はなれそのみちをゆくには
しかじかしこにちやくして
のちのことはときにのぞみ
てはかるべしとそのねがひを
ゆるされければおほかた
ならずつなではよろこび
六三郎にもかくトつげその
すべての手くばりけん
身のよういをなすう
ちにみゆきのすけは
軍馬焼ひようろう
すべての手くばりげん
ぢやうにとゝのひその
せいすぐつて一千よき
かぜになびかすしら
はたのこしぢをうつた
ちたきごるがまくらへ
とておもむきけり
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
こつず
かま
べき手つがびつ
つゞきにてそうぐん
すべて三千よき
りようこくたる
するがのくにいて
しみづのうら
せんすそう
おひてに
生は帆政を
うぢあげ
つかまく
らさして
こぎよせ
けり
これより
三の巻の
ゑとき
にうどう
ぜんしうは
みつたかどのと
ともにはかり
もち□あそんの
おちゆくさきに
あるひはまた山だ
ちのぶしをつたら
ひて十二ぶんにう
ちとるべき手く
ばりをなしつれば
なにものかやがて
ほどなくさまの
かみどのゝおんくび
はたづさへてきたる
べしトきつさうを
ぞしとまつこころ
におもびきやおの
れかおひたるうへ
すぎ五郎かげ
のりはいのちかち
がらたゞいつき
いくさのにははきり
ぬけてかまわらにはせもどりおほ
手くばりおもふまゝにづにあたりもち氏どの
をすぐにはやうちとらんばかりなりしにおもひ
かけなきじらいやめがそのあやふぎをすくひし
のみかへはたもりだいぜんらともろともにみかた
のせいをうちゝらし田ごえがん六そのよのものまで
みかたおほくじらいやが手にうちとられしことを
さへおちもなくかたりしかばこみつだかはかくトきたつぎへ
いきつぎつくつぐるよう〽をぢぎみがかねての
いきつぎつゝつぐるよう〽をぢぎみがかねての
む
大破
児雷也卅三編
つゞきいまにも
つゝきいまにも
てきのこくせめ
こゝろはやくも
おもふもの
からにはかに
てんどうはい
もうして〽かくて
くらにあらんと
くらにあんかんと
してはをりがたが
らんいづれの地へか
がこゝろはいかにぞや
トあはたゞしきさまに
ひきかへさすがいぬ
かけぜんしうはいさ
さかおどろくいろも
なくうまのかみを
おししつめて〽こは
きよう〳〵しきおん
ふるまひさいしよの
手はづはおもひも
かけざるじらいやが
ためにそういなす
ともなほはかりごと
はおのれにありかな
らずともにさばか
りにみこゝろづかひ
よせしようがい
をもとゞへきことゝ
はしよせんかま
たちのたきおんみ
今川家
の軍艦
鎌倉
押寄る
圖
はあらせられなちみ
まつことにおぢはく
みかたの英気苦を
くぢくにいたらん
さいはいなるかな
手どわきかたき
はじらいやらきく
うへはかれよりはる
うへはかれよりはる
かにたちまさる
みかたにかせいの
たむらぶぞやごあ
んとあれやみつたか
きみしさもゆたが
にみゆるにそうま
のがみもそのよう
すをみていさゝか
はいろをなほし
うへはきつかふへきにあら
ねともそもそのかせいは
なにものそやいかにしてしら
いやをふせぐしゆたんの有
やらんくふうのほとをきかま
ほしくかけのりもろともとひ
かくれはにうとうはうちうな
かゝれはにうとうはうちうな
つき一てたてをかたりかき
んはいとやすきことなが
らたゞいまこれにて
つけんよりとほ
〽おんみかさほとにいふ
からすつきへ
同百七廿三宿
第二号七九二紙
のせいをつとへ
よせきたらん
へひつちような
りいてそのよう
いをなすへし
とて腰越と也大
浦路をはしめ
としてかまくらの
でうち〳〵へやぐ
ちをくみだて
さくをゆひ
らんくい
さかもき
つゞきしてごがてんまゐらん
よろいのことはにうとうにまり
せてとあんどあれらしトふかく
つゝみてじつをつげすこの
うへはもち氏かたこゝかしこ
すきま
もなく
せいを
ヱイアこゑゆうきじとも
にたるまさる帆にあしを
ゆひるはま小壺路のわたりはいふもさらなり
はつてはじるほとにはてに
たこう川のおち口までところ〳〵にたむら
なしなほみきはには左へ
はやゆひかはまのいて
まちかくなるほとにせん
しうかたのふな手のもの
どもこのありきまをは
るかにみて〽されは
さしてこき
よるそやはたさし
ものゝもようをみるに
又右日
するがせいにきつまつたり
すそうのひようせん
きやつちをくがによせ
いや〳〵のはたふなしるし
たてなトともつなひきとき
やりなきなたきはおしたてゝ水軍備のめん〳〵は
よろひのそでをかきあはせたでのいたをつき
いらねてきのくんせんおしくるともいそべゝはいかしたゝかふにぞときあきこれを
てよせたてじいきほひとんでそまちかけりきりきつしみて〽キヤヤヤヤヤヤ
されはいま川いよのすけはすそうのふねをきやくとのやつぱらへらへきやく
ふねこきいてちかよるまゝに
天をいかけさへぎりとゝめて
兵をいかけさへきりとめて
さゝかふにぞときあきこれを
きつらみて〽シヤ小さかしき
きやくとのやつばら三のやつば
こぎつれ〳〵
こぎつれ〳〵
かこかんどりか
かこかんとりか
いさましき
ろひようし
國貞画
種員作
そろふ
柳煙亭種久作
一寿斎国貞画
忠臣貞婦
○幻呂波
柳下亭
十編
仮名
反古
十一編
一雄斎
一休草紙十一号
十二編
種員作
國輝画
曲亭
こぢよらうくもうらみのをたまき三遍曲
三編
一勇斎
小女郎蜘怨学環
大尾
馬琴作
国芳画
大尾
大尾國芳画
文庫
初編二編出板
菱端一冊別に添る
柳下亭種員校
一陽斎豊国助
梅素亭玄魚補
五編春風亭
照天松操月鹿毛
六編
柳枝作
一雄斎
大尾
国輝画
種員校合
種久抄録
風俗浅間嶽」
七編
国貞画
二の巻ゟつゞきたれか
あるきくつらがふね
をいち〳〵にうちと
だきはやくみぎはへ
こぎつけよさい
もあらずはや
□□□□□□□□
こらふべきおほくはうみに
きりこまれそこのもくずトなるみえたりてめらは
あればあるひはふねにいけどられしがちぞすゝめやく
またく此まに廿よそうてきの
あせるにぞたれかば
ふねをのりとりしはいとめざましきあせるにぞたれかば
はたらきなりいよのすけははるかに
たちたち〽このづをはづさでなどうし
たち〽このづをはづさでな
ぎさにこぎよせいちじに
くがへをりたてよ霊山崎
どうじのりよう
かろうは〽おんたい
しようのげぢ
りようせのたつみ
んがさきや
なるぞやかゝれ
んがさきを
のはまて
がてきの
こゑふり
矢さき
をとゝ
もせず
楯や
いたでを
さしつ
さしなん
なくあ
たりへ
こぎに
文右衛門
一同二月一日
さやうに
なぎまはれば
なにかはもつて◑
児官七廿三輪
ぜんごを
わすれどを
うしなひ
せんかたなみまにたゞよふ
うちおひ〳〵にぎよする
いま川家のぐんせんどにかく
とこるよりこゝろはやくもかぢ
をあやくりたちまちにつぎへし
二の巻よりつゞき
あるきやつちがふね
をいち〳〵にうちく
はいち〳〵にうちく
だきはやくみぎはへ
こぎつけよしさい
はいふりたてげち
よせてかねて
うつだいどうじげん
めん〳〵がのつ
□□□□□□□□
はたらきなりいよのす
こらふべきおほくはうみに
きりこまれそこのもくずトなる
あればあるひはふねにいけどられしがちぞすゝめや〳〵
かたくひまに廿よそうてきの
ふねをのりとりしはいとめざましきあせるにぞたれかは
ふねをのりとりしはいとめさましきあせるにそたはかは
はたらきなりいよのすけははるかに
そ小をどりなこゝいさみ
たち〽このづをはづさでな
ぎさにこぎよせいちじに
くがへをりたてよ霊山崎
こらふべきおほくはうみにやかためもあさまに
みえたりてがらは
しがちぞすゝめやく
トふなばたたゝきて
あせるにぞたれかば
これにいさまさ
らんあら川だい
どうじのりよう
かろうは一おんたい
しようのげぢ
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
なるぞやかゝれ
二十
にしいぜに
ござひてさ
てません
まちかく
ごきよる
にそこな
たはよせし
トいかくる
矢さき
をことゝ
もせず
楯でや
いたず
いたで
さしなん
なくめ
たらへ
こぎ
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
さやうに
なぎまはれば
なにかはもつて◑
同百三十三輪
がてきの
うしなひ
せんかたなみまにたゞよふ
うちおび〳〵にぎよする
いま川家のぐんせんどもかく
いましやころはやくもかぢ
とみるよりこゝろはやくもかぢ
をあやつりたちまちにつぎへし
}
「つゞきかまくら
ぜいのうしろをとり
きりはつほうより
ひきつゝみもみにもん
でせめたつればいが
であはこらふべ
きてきの
ために
のりと
まはしてゆひがはまのみぎは
ちかくこぎよするかちほこつたる
このぐんぜいせめかゝらんずものなら
ばしんみぐうどのぜんしうらはたち
まちほろびんありさまなりけり
ときにふしぎやいまではそらの
いろおだやかに一点垢のくもさへ
ろくさゞなみだにたゝざりしにゝはか
におほそらはきくふりさもすさ
ましきはやちかゆふきおこるよし
みえたりしがしんどうらいでんなび
たゞうみはきながらおほやまの
ゆるぐがこときなみわきかへり四方弘
はたちまちあんやにひどくまなく
ふきなくひちめきわたるいなづまの
ときなくひらめきわたるいなづまの
かげによくみればいといぶかしきもの
かけによくみは
こそあれすそうのふねをくつがへす
この大風雨終大雷誌をいさゝかなそ
るなしきもなく海中かはい
るゝけしきもなく海中かゑにそびへし
とのうへにひとのかげのたゝずむ
さまなりそのいでたちをいかんト
ならばもえぎにほひのはら
まきに十五郎がしらの小手
まきにしやくりのたち
すねあてしやくほうづくりのたち
をはきかぶとばちやくせずかみ
ふりみだいかなるかみをいのるにや
たちぬきかぎしひたいにあつれば
おもてはさらにわかたねども
てんにむかつてたかちかにじゆ
もはをとなふるこゑなみは
もんをとなふるこゑのみは
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
のがるゝ
ものごとものごとものごと
のかぬけ
こぎぬけ
にげのび
てさしもに
くらなだに
手にたつふね
ときあきは
なほこゝろ
いさみ
〽この
は◑
なみまにひゞきてものすこし
これはこれなんひとぞやしな
のゝくにつるぎがみねなるぞく
のちようぼんをろぢ丸いぬ
かけにうどうのさいぞくに
おうじかまくらにきたりしが
いますでにするがぜいがだい
にもと
をゐち
のせいを
へぎ
同同三廿三宿
ゆくがに
をりたち
ときを
らがたむろ
するかたに
かしよせいち
うつさず
ぎやくとが
よかぢひき
つあればつきへし
〽ゞきすなはちそれ
をほどこせしなりざる
ほどに今川ぜいへお
もひがけなきはやち
うぜにくつがへるふね
三十よそうだいしらか
ときあきがもとふね
さへさかまくなみにゆり
たてられのぼるときに
はなかごらへいるかじん
かりあやしまれくだるとき
にはならくのそこへ
ばかりにおもち
しづんづしてける
岩にどうじうちのくた
くることなかばあまりしたい
しだいに水うちこみす
でにしづまんさまなれば
ときあきつてんをあらざ
てふかくたんじあらくち
をしやざんねんや義楽
のこりなくうちたいらけん
こゝろなりにふいにおこり
し風波松のわざはひ
もをづかねてやみ〳〵
そこのもくづトならんより
いさきよくじさつを
とげめいどのおにとしよ
うをかへてきのやからを
ひしがんじめてざしのつか
に手をかけですでに
こうよしみえたるとこ
ろにたなし小舟町が
にろほおしたてたれ
にろばおしたてたれ
とはしらすむしや
にんのりきりおし
たてよう〳〵にこの
たてよう〳〵にこの
あたりへこぎよせしが
かくトみるよりこゑ
をかけ〽わがきみ
かならずはやま
したまやなわれ
われかくてあるあ
ばかくていか
ひだはよしやいか
なる逆浪水を
もすくひ申さ
でおくべきや
とくこのふねへ
めさせ玉へト
すゝむなるこたびのたゝ
かひどやくとのやつばら
凡百化廿三扁
よば
はるもの
をたそ
みるにだい
どうしげんば
のじようより
くにあら川
くらんどさだかつ
なれば
同
こゝろいさみて
〽きてはなんたち
両人もいまゝでな
がらへありつるか
こばしや
いひさまに
に
かつれ
ばまたも
よせくるおほ
なみにもとぶね
はふたゝびいはぼ
にあたりさかく
くだけひくなみ
にとられてゆくえ
もしれずなるにぞ
みたりはめじめを◑
◑みあけ
て〽あやふかり
ばかり
にて身の
だつこゝ
ちなしけり
このとき
いさゝ
あめ
さへ
らの水
軍務ど
もいよの
すけ
しゆう
じうの
ようろしこ
かゝるさま
をやみことめ
けんこゑ〴〵
によづはる
のをぶねに
のりへる
つゞきしようたる
いま川ときあきに
うたがひなしうち
とつて手がらに
せよじろをおし
たてつゝまぢかく
こぎよせ
このふね
めあてに
同同十廿三扁
ひきつめ
さきの
風雨ふらに
めよりしげく
いやましていかく
る矢さきはあ
さけべきよう
のあらざるを
しやうじうたがひに
こゝろをあはせとき
あきとげんばのじよう
はとびきたる矢をゆん
てめてにきりはらひ
またぎりはらへばくら
きりおとしみたりがひつしの難戦
焼苦戦いふばかりなきつきつぎへ
どはかた手にてろをあやつり
つゝかた手にはおなじくくる夫を
つぎその
□□□□□□□□
をりかちまた
ふきおこる
はやちかぜに
いとゞゆらめく
たなしをぶね
いかにしてこらふべき
たちまちがはしこづ
へりあはれやしやう
じうみたりとあそこの
もゝづゝならするとき
ふねにもあらずいはに
もあらずいとなめら
かにおぼゆる
かにおぼゆる
もの海底二
こつじん
ころぜんし
あけしふねにも
うかみいでゝ
いよのすげ
しゆうしうを
たすけのせ
にしにむかひて
はしがゆくにその
はやきことじゆん
ふうにほをひき
ましたりてきの
はこれ
あま
ことの
ふぎ
さに
ゆびざし
なしつゝ
あれよく
あきれ
はてゝのゝ
しるばかり
おひおよば
んトするもの
なしまことに
いま川岩ゆう
どうがいのちの
うんのつよきことたと
へんかたもあらざりけり
じいさいにはまてのいゝさは
かたりこれよりくがのたゝかひ
をとくべしさればはなしふたつに
わかるきんごくのものゝふらは
わかるきんごくのものゝふらは
かまくらのふうぶんをきく
にもちうぢあそのをち
ぎみなるみつたかごとのじくわん
れいなるいぬかけにうどうにちようじあはせ
むほんをおこしもち氏どのをとりこにつぎへ
同十化卅三編
つゞきせし
ともあるひ
はまたあや
ふきばをのが
れたまひていづ
のかたにおはする
ともまち〳〵の
とりさたなれば
ふぎのえいぐわ
をこのむものは
かまくらへはせ
ゆきてぜんしう
がねにくはゝるも
ありまたぎを
まいるものゝふは
まいるものふそ
もちうぢこの
おんありかをたづ
ねて日かずを
ふるうちにむ
ほんのやうらに
せいくはゝ
いきほひ
まさばだいじ
なりたゞちに
かまくらへせめ
いつてほんぎやく
のものどもとは
げしきしよう
ぶをけつせばや
ひたすらと中へ
みの者ゟつき
たね丁いふ
をきゝおほ
かたなら
ずおとろ
問
いさみにいさみにいさみにいさみ
たちむさしさがみの
さしさがみのはてゝもち月う内がむすめしらつゆ
わかむしやばらそう
はこひわびしがのぞみかなはぬの
せいあはせて五百よき
ならずう内がためにちゞよくを
ふぢさはぐちよりおし
とりしをひたすらむねんに
かゝねばこまたて川のかな
おもふものからなにとぞ
たにはかねてよりてくばり
いしゆをかへさんとさまぐ
ありてかまくらぜい四百き
ありてかまくらぜは四百きあくらずいをめぐらずうち
おもひがけなきふうぜつ
あまりせい〳〵にそなへたりおもひがけなきふうぜつ
ありてしやじんたるいぬかけ
このぢんをおしやぶりてひたにうどうぎやくいをはつ
このちんをおしやぶりてひだ
このぢんをおしやぶりてひたにうどうぎやくいをはつ
おしにのりおれやときを
しあまつさへねらひ
あげてすゝむにぞてきのかた
うたんのまとなりし
にもかくにみてときをあはせ
じらいやさへかま
矢をいかけいりみだれてい
とみたよひしばしはしゝ
くらのいくさに
四の巻へつぐ
うぶもつらぎりしが義単
盛にいさむほこさきの
するどさいかににまさ
りけんかまくらぜい
をつきくがしまくり
たてまくりたて四
五丁ばかりおひやさ
けかこゝにまたわに
ぶちげんとう太郎ぐら
いやをうつべきだめする
がのくにゝあるうちに
おもはずおのれがしき
じようにかゝりしやじん
のあいもわがあにの
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
せめもうちえず
していまかつせんの
あるにのそみて
のめ〳〵よま
くらへかへるべ
きおもても
なしいかに
なしいかに
せばやト
おもひしが
ふたゝび
しあんを
なす
ようは
ぜんし
ぜんし
うどの
中ゟ
みろ
しゆじん
のまへに
てくはら
げんはき
たしくに
うたんとう
けがひし
下へ
一五六一、、、、、六七、七六七、
己雪乙七三扁
このかねを
もてづきへし
「ヒノ胃七十三郎
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
左衛門
つゞきのぶしを
かたらひかま
くらへたち
こえでみかた
のいくさなん
きとこそうを
きとみばうし
ろのかたより
おしかゝりて
一二丁
せいを
きりくばしそれを
しほにたちもど
らんもしそのうへ
にてにうどうどの
のまけいくさにも
きはまらばてきに
つくべしこれにましたるふん
べつあらししたのもしからぬ
しあんをさだめまづする
がをばたちいでゝとちゆう
うらぎりするものか
それからそれとくふうも
たちにいたり
はりかざりて
左へ
において武器抔をもとめ
のぶちを三四十騎きこがねを
あたへそのうへにいよ〳〵手がら
てはいぬかけどのに
のあるにおいてはいぬかけどのに
すらきよなしさるべきぶしに
すめきよなしさるべきぶしに
とりたつべし木にもちのなるばか
へることをばをかざりてこれをかた
なることばをかざりてこれをかた
らひこまたて川のあたりまで
いたりてむかふをはるかにみれ
いづれのむしやとはわかたねども
よせ手のいきほひするとくて
かまくらぜいをうちくつしおひ
たておひたておひうちする
さまげんとう太はきつとて
のふしらにいふようは〽いづれも
いかにおもふぞやかまくらぜい
をおはんとてそなへをみだて
ゆくこそさいはひこなたの
もりをかけぬけてよこあひ
よりかのてきをつきくづそ
手がちをすべしトげぢする
ことばにけにもつともといき
しにしらぬのぐしどももり
のしたみちくゞりぬけかちひきかへしてひき
ほこつておひゆくてきのよこ
あひにたちまはりふいに
おこつてつきかゝればかれらは
おもひもよらざることゆゑ
かくばかりにわづかなる
にんじゆなりとはいさゝか
下木にもちのなるばかり
しらねば
すはふせらいの
いたりてむかふをはるかにみればこゝにありあさむ
かれしぞひきかへせト
ひきあげんとするをみて
げんとう太はしきりにけぢ
して〽このづをはづさずつき
いさみすんでなぎまはるに
さん〴〵にみだれたつにげ
のびたりしかまくらぜいも
このありさまをみる
かりもみかたにすく
いのせいあるぞや
つゝめとおほがへ
しにかへすに
ぞよせでは
ます〳〵はい
ぐんなしう
にんじゆなりとはいさゝかたるゝ
ひきかしてひき
み
□□□□□□
ものすく
なからすみな
ちり〳〵に
なかゆぎ
ければ
げんとう
くづせトおのれもたちをさし
ばこれにきをえてのぶしども
てきはいよ〳〵どをうしなひ
かざしむかふてきをきりたつれ
太はみがたの
ものに
●しか〳〵のよしを
かたりこまたて川の
ちんのうちよりちゆ
うしんのものをとも
なび右の下へ
ぶりしことを
くびのじつけん一
をこへばつきへて
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
兒雷也卅三編
中ゟはいぐんなし
すでにくがへうち
あがらんありさ
まなりとの
きくよりひ
そかににおどり
なし
以上ゟ
いかにせん
かしくふう
なすうち
するがぜいの
いきほひはけ
しくはまでの
みかたは右へし
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
つゞきまたかしこよりきたりしもの
もげんとう太がこうみようを
もげんとう太がこうみようを
ありのまゝにつげけるにぞにう
どうもわにぶちがじらいやを
うちえぬことはおほかたならず
いかれどもさしあたつたる手がら
といひいまかつせんのたゞなら
にていちにんなりともこよ
にていちにんなりともこの
たのせいのほしゝトおもふ
をりなればこうみよ
うにめでゝこれをゆる
しこのうへにもなほ
ねきんでゝねがらの
ほどをこゝろがけよと
いひわたすにげんとう太
はおもひしごとくしゆびよく
ゆきしとこゝろのうちによろ
こびつゝことうけなしてそのざを
たちけり○さればまたをろ
ち丸はぜんしうがさいそに
したがひ手したのぞくを
ひきつれてかまくらへきたり
しがこゝろのうちにおもひけるは
われにふかきのぞみあればてきは
もとよりみかたにさへめをおどろかす
わざをみせきふくさせではあるべからず
見雪也廿三扁
同
かて風雨
海底か
おぼらせ
てきは
もとより
みかたに
までその
きもを
ひやさ
てきのふねを大半起
うみにおぼらせけ
ればみつたるつぎへ
号雷也卅三編
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
兒雷也が
此体は卅四
編にくはしゝ
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
十中よなるにぞこれまつたくをろち丸が
はたらきによるものなりとてそんきよう
することおほかたならずぜんしうがたちに
べつまをもうけにくのはやしさけのいづみ
ひぢよをあつめてとぎとなしちゆうやを
わかたずもてなすほどにをろち丸はこゝろ
にゑみさればこそわがてだてはあたれり
きやつらは
そのよはなほ
さらしたを
ふるひきも
をけしそも
にんげんには
あるべから
ずとあき
わきぜんしう
るゝまでに
おどろけばこれ
ちのことのきり
ごくにはやおか
もなくきこゆる
にぞうまの
かみどのぜん
しうらがぢん
ちやうには神
人しのあま
なんぎと
はじゆつ
こしす
せんは
すとも
もち氏
あそんの
しよう
りはおも
ひもよら
ざることよと
たれいふと
なくふうぜつ
なすゆゑもち
氏どのゝおんみ
かたにまゐる
べくおもひし
ものさへたち
まちにこゝろ
へんじみな
かまくらへ
かぜいすれ
ばみかたは
りゆきいき
ほびいよ〳〵
日々にまさ
さかんと
右
前
大ゆめに
もさとらず
▼おろか
さよまづ
かくてある
此はじめ
国士たちられるもの
兒電也卅三編
先の巻にも
かへることく蛤
踰といへるは
なめくじのこと
なり
つゞきてきのや
からをのこり
なくうちほろ
ぼししかする
うちにみづたか
やいぬかけの
かしんちを手な
つけみかたを
おほくかたら
ひおきかれ
くわんと
うをわう
りようなし
そのいきほひ
にじようじ
やこへも
○ひたすら
みつたかにうどう
ら下いくさのひよう
らしくさせくよう
ぎをこらしけり
せめのぼ
平春公
にかんしん
およびぬ
のぞみを
こゝろに
いかにも
してず
こしも
はやく
んのものはまたたちまちおきの
はなしまたまへにもどる
いま川ときあきしゆう
じかはすでにかいちゆうに
おぼれんトせしをふしぎにもの
のたすけありてよう〳〵たる
わだなかを矢をいるごとくはしり
しがたちまちとあるいそべに
つきこゝようごかずなりしかはその
こゝろをえてまさどにをりたちはじ
めてあたりをみかへるにこれなんさが
みのうちなりけるこゆるぎのいそにて
ありさればみたりをすくひしはいか
なるものぞふらくみるにこの世のなか
にありとしもおぼへぬはかりに蔓太だい
なる此輪館にかたちのさもにたれば
いよ〳〵おどろきあやしむまくだ
かたへはしりいでしがこゝに
ふたゝびふしぎなるはかの
ものゝ背せのあたりに
ひとのかたちのたゝずむ
あればまなこをさだめ
よくみるにとしまだわが
くみめよきをなごはだえ
によろへるきごみりしくいづ
とうをこしにたいしきんぜん
としていよのすけしゆうじか
をみかへるさまにときあき
はじめよりくにさだゆきみた
りはこれなん氏女の神かの
紀守巳七三郎
大阪大
この
示現ん
したまへる
かもししか
らず八日
ごろねん
ずる一つきへ
一ヶ卅二斗
しやうじうをた
かたちをあら
にぞかや〳〵し
れいをなしすんて
ことをとはんじなし
けりこれなんひと
ぞさきのまき
にもその
ものなるべし下おもふ
名は
つぎほとけのじひに
海書
洲荷店
せしば〳〵
あらはしおく
大勇保しだいゆ
つなでなり
こゝにいま川
ときあきが
ことをとひ
いづるか
つなでが
こだへはまた
いかんそれ
これともに
三十四へんの
まぎのはしめへ
にくいしく
あるべし
国貞画
種員作國貞
源平
打毬
双六
此琴は白と赤
のまりをもつて
まけかちをあら
そふていと〳〵
おもしろきしかた
なり
八編柳下高種員作
女郎花五色石台
九編一雄斉国老画
新編金瓶梅
初緒ゟ曲亭馬琴作
金一疋
大尾
一陽齋豊国画
七編為永春木作
八篇
黄金水大尽盃
歌川国貞画
出板
一猛齋芳虎画
三十六歌仙詠色双六
奉書六枚つきにてごく
ざいしきに仕立うたのさま
にならひてけしきをゑがきたる
古今上ひんなる双六なり
柳下亭種員作
兒雷也豪傑譚
一寿斎国貞画
卅一編
卅二編
卅三編
芝神明前甘泉堂和泉屋市兵衛板
柳口高著作
一寿翁
国貞画
上集
児雷也
三拾四編
甘虫
二十
児雷也豪傑譚三
四編
甘泉堂版○
柳下亭種員作
一寿斎国貞画
上
下
□題曲豆洲畠
じら伊也
卅四編
下冊
りうか高化
ばいてふ楼ゑ
く
甘泉
寿梓
十
東京都市町村
至上代の通言に物事十分に行渡る事を譬論て谷潜の狹渡極と
いふ語ありてたにくゞは蟾蜍の古名なりとぞ東海道大井河の上三里
ばかりの山の谷には墓の大なるがありて其辺の人はたんくゞ又たんぐとよぶへ
此物性得静にて人に懼れず童の捕繋おき或は桶植に覆おくにいつの
一間にか脱去と島田宿の服部といふ人の話の再聞連實はしらねと蝦蟇
この妖術証故は則此本にて谷潜の谷を出行たい所へくゞりゆくさらに。
障碍のなき如く津々浦〻まで行れいたらぬ里なき流布絵双紙しかしながら
蟾蜍ならぬひゝきの御蔭とありがたく其義誌して序文となすのみ
安政己未新春
柳下亭種員記
一十二日本組村
一号雷水十四条
羽衣松の精
兒雷也
一
同同同同同十同
白ノ雪オワ紋
隈浦藤内
仝藤六
一同十七曰扁
再出
尾形周馬寛行
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
契情岸川
見雷也卅四編
あつ国北十一日
必死以とおもひさだめしをはからさるす
くひをえておろしくになるにゆるぎのいそ
のあたりへちやくせしかばあまりのことのふしきへ
さにゆめかトばかりうたがはれいよのすけ
いなみのうへにたゝずむをなごにうち
むかひうや〳〵しくれいをなし
むかひうやくしくあいばなし
〽きみはまづかみかほとけか
そも〳〵いかなるゆえんあり
てわれ〳〵がこの究死やう
をすくひたまはるあり
がたきよこひねがはく
はそのよしをつげた
まへやトげんばの
卅三へんよかつゞきふたゝびとゝいま川ときあき
しゆう〳〵はさがみなだの風波はらのなんに
ともたづぬればつな
ではにつことうちわ
身はきみのみこゝ
ろあつくめぐませしまひ
どうの
なにとして
まことのみち
しまひ
なにとして
にてきすべ
きとほからず
ゆるためぞかし
きみたち
いまは
ぎしかもぎやく
しんかんぞくらを
あくぞゝが
じやつに
うちたいらげ
たまふさへ
かならず
ちかきうち
にやおはさん
さとすことばのうちに
よのつねならぬものとは
おもひしらるゝにぞとき
ときゝたりしと
おぼしなばその
づをはづし
たまひそじ
ぜんをさつしとき
〽世にありがたきおんし
めしこゝろにしめてまもり
まうさん
こにおはしておん
名はなにとか
右の下へ
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
見雷乙廿日扁
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
中ゟしとふうちいつ
ともに
かたちはつぎへ
いふ
みかたのせいのりづる
ひようぜんあるひ
は五そう七
そうつごの
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
いそさして
こぎよせこぎ
かしこへさんらんせし
よせまたゝく
あはひに
その
下へ
しぎト以上へ
二の巻よりつゞき
むくべしいふこゑ
さだかにきこえしゆゑ
をちこちをみわたすに
人かげさらにあらざれば
おぼつかなくはおもひながら
きよじつはさだむべけれとわれ
おもへばひともまたさおも
ものこみえいひあはさね
どかくのごとくつどひき
たりさむらふなりと
つぶさにいへばいよの
すけはくらんとけんば
よほみあはせ一とて
ぎのうへのふしぎかな
こゝによりきしものども
につげつるもまたさい
ぜんの女性によしの
にうたがひなし
とかくはかしこへゆきてこそことの
こぎもどりぬ
さるほどにかま
こと〴〵くきぢんの
するがをこして
くらには
うま
のかみへ
しよう
りをえる
といへども
したがび
どのは
はかち
ざる
じら
いやの
すくひ
ぐけいぎをなさん
トつどひしふねに
あやふきを
まぬがれば
見雪巳七四端
上ゟたづぬるよう
〽いかにしてかわがきみのご
ざいしよをはこゝぞとしり
こぎよせつるかさもなくて
はからずきたりしものなるが
いといぶかしくいふをきへ
めん〳〵にこたぶるよう
〽さん候せんこくのあかしま
かぜにわれ〳〵どもこゝ
せんととほうに
くれしにいづく
ともなくこゑ
どのには
おはするなりとく〳〵
かしこへ二の巻へつゞく
▼中ゟたまひてたゞ
つゞきおもひしにこれすら
ふしぎにつゝがなくほんごく
するがにきぢんなしせい
をまとめてふた
たびまたおし
きゝかくてはなか〳〵
ゆるがせにすて
べきことならず
もちうぢどの
をやまづせむ
べきまたいま川
をやうつべきかと
さま〴〵ひよう
ぎをめぐらす
うちある夜いぬ
かしんをかだに八郎
いでよじんをしり
ぞけさゝやくよう
ぞけざゝやく
〽わがきみしろしめ
されずやこのほど
ひそかにきゝ
ことありをろ
ち丸がふしぎの
じゆつにてかい
ちやうにしすべかりし
いま川ときあきの
たすかりしをがてん
たすよりしをがてん
ゆかじよぞんぜしにたま
かるしさいのさむ
きたらんようすを
かけにうどうの
ぜんしうのまへに
ちゆうにしすべかり
正六也
貞次郎
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
らふなりトつぐるを
□□□□□□□□
なるゆゑありて
ぞしるよし
あらばとく〳〵
つげよとひざおしすゝめ
こひかゝれば八郎ふたゝび
いふようは〽さればそれに
つきてもまた世ににくも
べきしれものはじらいや
めにて候べり
きやつが
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
□□□□□□□□□
◑つまに
つなでと
かその
名を
よべる
ものあり
てこのほどまで
こしぢにすみしがか
見雪巳七日扁
もち氏どの
のかせいのため
にかまくらへのぼりたる
月かげのぐんぜいともろ
ともにきたれるよしかの
をなごめいかにしてかきたい
ふしぎのじゆつをえていま
川ときあき
ひつしのなんを
岡
にありて
がいをなす
そのつまめ
ならねばもち氏どの
よりいま川より
つぎへ
までのあやしきほうに
たけしときゝてはいかなる
ことをかなしいづべき
とかくにつけてあれん
まづだいゝちにひろ
ゆきめをおしかた
づけなばみかたの
ためには十二ぶん
のいきほひまし
てきはさゆう
のつばさを
もたゝれし
よはみに
候はずや
〆上へ
*
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
きたるはうへ
すき五郎
かげのりなれば
にうどうは
▼左よりをぢぎみ
こゝろをろうし
たまふ
な
ざすんま
なんぢに
いかなる
うでこまぬ
きてもゝねんと
しあんすることはん
ときあましてふとやう
なるいきをつき〽とき
あきが死をのかれし
をいといぶかしく
にてありつるがいか
じらいやがてきにありては
もち氏どのをほろぼす
べきことはなか〳〵かなふべ
からずもとよりわれも
こゝろにくきもの
なりとおもへばし
にもなんぢがまうすごとく
こそげんとう
太平もうしつけ
うしなばんとし
つれどもことなら
ずしてわにぶち
はするがにありて
にたちもどれり
そもこのうへは
かくとなしてきやつ
をうたせんなん
ぢにおもふよし
あらばすみやかに
まうすべしトしゆ
じんのことばに八郎
もともにまゆねを
にきみのぎよいの
とほりよういならし
さるくせものを
うちとるへきはこの
いがらしてんぜんがとりもち
にてみかたにくはゝるもの
にしてちなみなきにも
候はねばやせんかれにじらい
やをうつへきごとを取中へ
日をおくりいたづら
なにものをか刺略
うちひそめ〽まこと
ほどふなてのいゝさに
手ぎいもみとめつるをおち
丸こそしかるべけれとおもひ
あたればさいはひかれはおの
れがためにはえんトやたる
見雪乙七日扁
以上ゟ
わが手を
右の下へし
うたんは
やすき
うたせたま
ひしそのうへにて
ことならさりしその
ときにはそれがし
左へ
すこしも
はやくじら
いやをうち
とるがしかる
ぜしかど
ふたゝび
おもひめぐ
らすにかや
つはすごぶる
ぎしゆつに
たけがいし
がたきその
うへに申さは
かたきのえだ
右衛門
いひしはてきをおそるゝ
ゆゑかまたはこゝろに
なほふかきしあんの
あるかはぞんせねともいちの
おうにてうけがはざれば
これもつてせんかたなしト
こたへをきにてせんしう
もふたゝびこくびかた
かなたなるふすまのかけ
にこゑあつて一右の中へし
むけてくふうをこらす
かれらごときは
そのゝちにいか
にもつぎへ
八茶
きよう
だいにあび
かのいんもつ
さしいだしは
□□□
四国と
河野からにつかへし
ともせんぞの
代よりしの
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
びのじゆづを
うけつたへとり
はやくそのことを
わけてかのきよう
だいは父祖公に
すぐれてわざ
にたけいかばか
りなるけんごの
ぢんちやうなに
ほどのかためなり
はからへかしよろづは
とげしのちおんしよう
をあたへんどのあかしの
なんぢにゆだぬべしト
いふにかげのりうなぼきて
〽いかにもおのれにまかせ
たまへしからうへはし
ともこゝろのまゝに
いていりするにみ
とむることさらになし
とぞゆゑあつてろう〳〵
なしかまくらにくだりしと
きく手なみはいまだ
しらざれどもかれら
にんをまねきしうへその
なすわざもこゝろみて
いよ〳〵うはさにそうい
なくしのびにめうをえし
ものならばよくをもつて
これをいざなひいづのくにへ
ぢんし玉ふもち氏どのをしい
させ申さんこのぎはいかゞ候へ
トつぶさにつぐればぜんしう
きえつのいろおもてにあ
さしこしてこくせい時にしゆく
にうどうがじひつに
かゝせくわいちゆうへとり
をさめ〽やがてきつそ
つげ申さんとそのせきをしり
ぞきけりかくてうへすぎかげ
のりはいへにかへりてそのあけの日
こゝろきゝたるけらいを
だししか〳〵せよといひ
つくるにかれはこゝろえ
うらがすみかにたづね
いたりて
右ヘ
らはれけにならび
へき上策ざうなかもも
さあるうへはすこしも
己雷己由ヨ扁
しゆうの
きゝその
つゞきたり
玉はるよう
さてまた
わけて
つゞべき
はご
りよう
しよ
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
ぎの
わざを
うたがひ
じゆつをもく
ぜんにみとゞけたき
そのころにでいりのもんはいふに
もおよばずかまへのうちそと
げんぢやうにかためを
なしてごりようしよ
なしてごりようしみ
ゆゑなればこよひきたまふ
のいりたまふを
さゝゆべければばんの
ものゝめにかゝらで
しゆじん五郎かげ
のりのざしよまで
▼きび
しくやしきの
しトおもふかげなりとも
しのびいり玉へ
このぎいかゞに候や
いさいにのぶれば
くまうらきよう
だいことばをそろへて
しほうをかためあや
たちいりがたきひとまに
こたへるよう〽なにごと
のおたのみなるかその
ともりてともゝびあかくてらし
たていまにもみとめしさた
ぎはすゐりよういた
さねどもいま東玉どう
にいきほひたかきいぬ
かけどのゝいちもんたる
かげのりどのよりかく
までにいんぎんなる
さねどもいま東国□□なくにんじゆつにたけがん
にいきほひたかきいぬぢやうなるばんのものゝめを
かすめしのびきたるやいみ
なちんしまなこをしぼうに
くばりつゝみゝをすましてきゝ
おんつかひをこうむる
ゐればそとの
うへはなにとていな
きびしき◑
まんいかにもしようち
いたしたりかつおのれら
がわざをためすに
ばんそつにみとがめ
られでしのびいれ
とのおん
のぞと
のぞみいと
よりやす
きところ
なりずゐ
ぶんともに
げんぢゆう
にかためをなして
にんじゆつのてぎはゝそのとき
みせ申さんとほこりがほに
うけがへばつかひは
にゝんにいとまを
つげたちかへりてかげのり
にしか〴〵のこたへなりやつぐる
をきゝてさらうへは▼
両人をとらへることを
なしたまへ日ごろおぼへの
同百百廿四扁
◑ばかりかはうちにもばんはおそ
たらでまはるとみえてひよりしを
のまなくときなくひゞくのみ
にはさらにものおとなき夜は
げごくとなるころまいさ
さかのおとつれる
ければかけのかみ
ろにおもふより
さてはかれらはばん
つれねむけざ
つれねむけざすとしきり
なればわれからこゝろを
なるにいりかねて
たちかへりし
ものなか
いさゝかにき
のゆるむに
だすことしきり
はげましてねむ
らじすれば
なほさらに
たましゐもぬ
けのからに
ひとしくゆめの
ごとくになり
ゆくをかくては
いかゞめを
ひらきあた
りをみれば
こはいかに
こはいかに
いつのまに
かはわが
ざしたる
ざしたる
みぎじひだ
かにたゝず
今宵七ナロ紙
とも両人はけふみつかひをこうむりて
おんまねぎにあづかりしくまうら
とう内おのれはまたおとゝとう六と
申ものふたりがわざをためさんため
しげきばんしのかためはもとより
まごと〳〵のとのゐのこかしんごばんに
まさるおほき目にかゝらでしの
びいるべしとのおほせにまかせ
かくのごとくすゐさんいたし候
なり〽なほこのうへに石の
なり〽なほこのうへに石の
たてくろがねのあみを
もてかこひししろに
舅の番卒を出る
るゝともつたへうけたる
にんじゆつにていでいり
せんには無人城御身〽それ
をこえるよりなほやすき
わざ〽てぎはのほどをみそ
なはさばごようのすぢは
いかなることか〽おほせきけ
られくださるべしいひつゝそう
きゝつれどもかくまでにあらんとは
にもまさりてひとなきはち
ほうあたりにざすればかげのりは
ふかくよろこび〽かねてうはさに
つゞきしたまふことなかれいまだおんめをたま
はらねばきみにはしろしめさるはわれわれ〳〵
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
種員作國貞画
てぎはを
柳煙亭種久作
一寿斎國貞画
忠臣貞婦
いろは
文庫
初編
附縁一冊
二編出板別に
三編
発端ヲ
きす
柳下亭種員校合
一陽斎豊国助筆
梅素亭玄魚補
仮名
反古
九編
十編
一休草紙
十一編
柳下亭
種員作
一寿斎
国貞画
三編
にて
小女郎蜘怨学環
大尾
曲亭
一勇斎
馬琴作
国芳画
春風亭
照天松操月鹿毛
五編
六編
一雄斎
柳枝作
国煙画
五編
風俗浅間嶽
六編
種員校合
種久抄録
国貞画
ノフ三七七十五七〇〇
十
見習乙廿四扁
二の巻ゟつゞき
うちあけて
けきこえんしさ
ぜんしう
さまのかみもちうぢ
どのさけにちようし
いろにふけりねいしや
こうゆゑ
とほざけあまつさへ
もち氏のをぢ
たかどのこ
べけれそれ
かのきみは
いづの国こく
せいじにとり
こもりてつぎへ
三
九
一の巻ゟつゞき
ぜんしう
ほろぼさん
とほざけあまつさへもち氏のをぢ
せいじにとり
こもりてつぎへ
やうしなひなば
そのうへにて
いかにもなり
なんかゝればおん
みら両人のたゞ
いまの手ぎは
しゆびよくし
づくるをきくうちにも
これぞうへなきしゆつ
せのたねとおもへば
あつせまんに
あはせまんめんに
ゑみをふくみ
とう六のまづ
つゞき
おはするなり
さてそれにつきおん
みらをかたらふべき
そのじさいはかねでより
うはさにきくらめこしぢのよう
ぞくしらいやといふやついかにして
かもち氏どのゝせいにくはうじや
じゆつをほどこしおほかたならず
みかたをかなやますかやつがため
にさゝへられひまどるうちに
てきがたにあまたのせいもくは
いらはおほかたならざるみかた
のなんぎとにもかくにもたい
しようたるもち氏どのだに
児宝乙七曰扁
うのそばにありて
しゆごいたすとかうけ
たまはるかれめはようい
のてきにあらずいのち
みかけてしおほせしのちにし
かならずごおんしようのごさたは
そういあるまじきや申ごとばにかげ
のりうなづき〽そのぎねんもつともなりさ
あらばなんぢら商人のこゝろおちゐて手がら
あらばなんぢら両人のこゝろおちゐて手がら
をなすためわたしおくべきものこそあれし
いひつゝやがて一トひらのたてぶみをとりいだし
あたふればふたりのものはうけとりてひらき
みるにもちうぢどのをうちえしうへはあまた
のしよりようをあたへんことそうゐあら
ざるよしをしたゝめおくのかたにはつぎへ
つゞきうぢのり
にうどうぜんしう
が名をしるしたれば
とう内はとつくみ
おはりおしいたゞき
てまぎをさめ
〽かゝるあかしをたま
いるうへはことをはか
るにちからあり
みこたつつかひ
きその
×左へ
又右ば
さかな
さかなを
とりそへて
さま〳〵に
もてなせば
きようだい
ともにす
はいをか
たむけ
はやし
のゝめも
児房乙の口扁
ちかきころ〳〵
いとまをつげて
いへにかへりその日
ひそかにしたく
をとゝのへかまく
一ちをたちめでゝ
いづのくにへぞ
おもむきける
これより一丁まへの雨とき
さればさまのよみ
さんさすい
もちうぢどのは
なしちやうしんの
じらいやこれを
しやごなしきん
ごくなるこよたの
どひきたるを
まちかまく
らへおしよ
せんト
}
はかりことを
めぐらすなか
にもじらいやの
にもじらいやの
いふようはかく
あさまなる
ほとけのには
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
おほからねば
てきがたより
ようちをかくる
かさなくとも
しのびを
たいしようを
がいせんなどゝ
はかることのひつ
はかることのひつ
ぢようあるべし
かゝればいさゝかゆだんなく
ちゆうやのまもりをげん
ぢやうにいたさんにはしかじ
とてしぞつらにげぢを
つたへくみをただめてま
なくときなくかまへの
うちそとめぐらせけり
○さてもくまうちきよう
だいはうへすぎ五郎にかた
らはれもちうぢごのを
しゆびよくうちとり
ふじのしゆつせをせんもの
とこゝろいさみていづへ
たちこえこくせいじ
のあたりにつぎへ
うかぶふ
てきには
かねてやだん
なくとき
まはりのもの
ことさちしげ
ことさちしげ
くうちそと
をみめぐり
うなれば
とう内は
むかひ
て〽かまへの
ぞとさへ
このごとく
ようじんの
きびし
ければうちは
なほさらいふ
にもおよばじ
さらばこよひ
にやどりを
もとめいつ
しゆくなし
それとはなし
にぢう
のあり
さま
てきの
もようも
×中へ
五十五日
左の間ゟあい
てその夜はつひ
にこくせいじより
とほからぬ
りよてんに
いたりていづ
しやくなし
あけの日はく
以上ゟ
たじたるその
うへにて
にて
あすの夜
やけばとう
六もうなづ
きて一そのしあん
こそさいじようなれ
やどりにつくとも
あやしきものみ
左へ
いりければやどりしいへを
たちいづるにをりしも
八月なかのそろその
八月なかのころその
夜はしかもあま
もよび
そちかき
くもり
月み
えねば
右ゟ
しめしめしめし
こくせいるのあたり
にゆきしばら〳〵
しゆびをうかふ
うちはるかにひゞ
くかねのねをつぎへ
白川喜七廿四緒
□やまよなかなり
ちぐさにすだく
むしのこゑうち
よするなみの
おとのほかには
きこゆるもの
もなしじぶん
ざいしよは
いづくならん
トきやくでん
にまぢか
きにはを
ぞうかゞ
つゞきかぞふれば
へよきぞじ両人はなんなくうちに
しのびいりもち氏どのゝ
はよひの
〽入中ゟもろともにふきおくる風のうちに散気
さるをふくむきざしありいよ〳〵あやさかぎり
なくさてはかねておもふにたがはずてきがたの
しのびのものゝち
ちゆうにいかしに
いつかりかり
しゆえの
とらせ
さま〳〵
になぐ
さめまか
し夜ふ
くるごろ
しよなる
きやくでんの
かたにむかひ
はきいだす
にじはさな
がらにす
十文のかけ
はしにたり
じらいや
もちうぢはどの
おまへをしり
そきじらいや
もわがねまと
するざしきの
うちへいりでみ
にこのときしだ
いにくもはれて同
なかぞらにてりわたり
ひるよりあかきほどなれ
へえんのしようじをあけ
わたしそのゝあたかをい
めてありしにえんのほ
とりへこつぜんとたけ
ばつくんのがまあら
はれものうつたゆる
まやにごの
うちかしこ
あたりの
右の下へし
十七日巳比日宿
身をつぎへ
兒番也卅四編
まさこくたいしようもちうぢどのゝ
ねまとしたまふところならんいざらば
かしこにいりてほんもうをとぐべしトなか
にはのつゐちにさしでしまつがえにかぎ
なはうちかけする〳〵しのほりゆくその
さまゝしらにことならずじらいやは
さまゝしらにことならずじらいやは
かのざしきにありてものゝひまよ
にはのあたりをさしのぞけ
どもとよりたけたるにんじ
じゆつゆゑそのすがた
さらにみえねばいよ〳〵
もつていぶがしくまゆうちし
ひそめみまはしたるかな
たのしようじにさす月に
にはのみこしのまつかげの
うつるとともにそのこず
ゑにふゝめんでたちの
しのびのすがたひとり
ならずふたりまで
あり〳〵じうへりて
みえたりさてばト
おもひそかに
みるかしこには
みるかしこには
まつがえのほかには
さらにひとかげな
ければこゝろにきつら
しゆいなしさてはみつ
たかぜんしうち
つゞきひそめことのようすをうか
がひけりきてもとう内とう六は日
ごろしゆれんのにんじゆつにてやすく
トしのびいりきやくでんのあたりこそ
たちいまじらいやが
しのひゐしざしきの
しのびゐしざしきの
えんにひそかにのぼん
あひのしようしに
ひつたじよりみそば
だてゝうかゞふにん
しづまりてものおと
なければめしめを
みあはせしめび
こそよけれト
いはぬばかりに
うなづきあひ
ひとしくうちに
すゝみいりみるに
とのゐのものもなず
りよくはんとついひ
ながらいかにもあ
さまにすぎたれて
こゝろのうちにいぶ
かりつたなほ一トまいり
ちもちうぢどのおん
だにありあけのともしび
をかゝげ七尺のびようぶを
二重にたてたり両人いま
は手にいりしものよトおもへば
うちゑまれこほりの
やいばぬきそばめくだん
のびようぶひきあけて
この巻よつゞきにはにおり
てみるにこゝへすなは
ねまのようすにてかな
ふしとのうちをみてあれば
二月二日
児雪化廿日扁
め方ちからぜめには
かなにまじとおもふひ
きようのこゝろよりにん
じゆつにたけたるものを
えらみてたいしよう
もち氏公をしいせん
とはかれるなるべし
にくさもにくし
たちどころに
とらへんな
むなきまくらはかみに
ものありつりよぎな
らんじみたがへしがなほ
またびようぶをおし
のけてつらくみれば
こはいかにそのたけ
すぐれしひとつの
がま両人をみて
ふてきの
ものども
さてはかね
てきゝお
よぶじ
蛻雷也廿四編
ならんがみさなにほどの
ことかあるべきらす
てゝくれづそう
ぼうじらは
をひちめかし
くだんのがまを
さゝんじなす
にごたいすくん
でうごきえず
ごはくちをし
しきをは
げまし
はやくもしつてがまのじゆつを
てかゝるきくわいをみする
わがきわれ〳〵がこのところへしのびいりしを
はやくもしつてかまのじゆつをほどこし
たち
なしばし
ころもつかざりしが
あらずそしのひいる
ときあししろにろしたる
まつのもとのあたりに
やがきじゆつの手なみ
にんじゆつなどのおよばぬ
ところりつしんしゆつせも
いちめいのあればこそねか
ひもすれとくこのところ
まつにのぼらに
したりしに
ひがしのかたの
つゐがきの
あたりにその
こゑさはやか
に〽くせものそこを
うできなせそもち氏公のぢつ
きんたるはたもりだいぜんさだつほ
ぎみをしゆきしてこれにあり
いであしらにしのかたへ
たちのけばかしこにもまたこゑあつて
〽をがたひろゆきがろうどうにしがみ
太郎五ひじようをしゆごしてこゝにあり
巳雪乙廿日編
けるにじらいやが
きじゆつのつぎへ
とう六はまた太郎五
にきつてかゝるを両人は
×左の上へ
なほんとう
兒嬰
いでゝかむりづきん
をとりすてさせ
みればそのさまよの
つねならぬたけ〴〵しき
ものどもなれはまづ
きやくでんのていしよう
又右ゟしかたみなかいくゞり
やいばをもちしきゝ
うでをしつかじとりつゝ
ひきがつぎだいぢへ
どうになげつくれば
かなたにはまた太郎五
がとう六がきりかゝる
しらはをゆんでにかんじいるこのうへはとらへたるくせもの
かはしつゝさそゝをあけどものせんぎをとげかれらがつぐるむね
てハタヽけるけられて
ひるむそのところを
ひざにひつしきうご
かせすそうほう□ぎのことはしかるべくおんはからひをねがふな
うちにもち氏どのは
いつしき太郎あきひろ
をしたがへえんざきま
ちかくたちいでゝじらいや
うちむかひ〽いまにはじ
がとう六がきりかゝるめぬそのほうが手がらのほど
かんじいるこのうへはとらへたるくせもの
どものせんぎをとげかれらがつぐるむん
にひきすえさするその
かなたにはまた太郎五にうちむかひ〽いまにはじ
見医乞此句扁
にもち
なにゆゑ
ぞとく
くま
だいは
さまに
さまく
にせめとへ
どもつぎへ
つゞきだいぢようぶたるべき
もの一トたび人にかたらはれ
いちだいじのかだんをなし
しそんじてとらへられせめ
くをうぐるにたえかねて
じづをはかんはぼんいに
あらずたとへいのち
をうし給ふともその
もちし
◑おんまかせ候へかし
てだてをかへてそのまことを申
さすべきくふうありに両人の
なはつきを太郎五にひぎたて
させわがゐまとする所へつれ
ゆき太郎五を
さへしりぞけて
じしんにたつて
両人のなは
きりほ
どくに
司官巳七日扁
□□ばかりいぶ
かるをみてつぎへ
白暦七ナロ紙
つゞきうちわらひ
〽いまかゝるありさまを
きこそふしんにおもふ
らめまことはそれがし
ぶのたましゐをかんじ
いるところよりあ
たつしき人〳〵を
たらしき人〳〵を
うしなはんといかにして
もなげかはしきかぎり
なればかくはからひしもの
ぞかしおことらにもち氏公
をせつがはせよにゆだねしは
たれにもあらしいぬかけ
もうくやうが
にうどうぜんしうが
かんけいになしつるわざに
うたがひなしかれがために
もち氏公はふだいそうでん
のしゆくんなるにふぎひ
どうにもこれにそむき
うまのかみみつたかと
いふ世におろからき
あらがゞげの
いちもんを
そゝのかし
きうおんふかき
しゆうかをた
さてそのうへにて
おんみらがだいじよう
ほろぼしておのれのみ
ほろぼしておのれのみ
うせんみちにそむけるくはだてを
二十一
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
いひいづるはいちめいを
いづのくにこくせい
じにわたらせ玉ふ
もち氏どのをひそ
かにせつがいいたし
くれなばおんじよ
かじひつの
あかしをさへ
よくを
もつていざ
なふゆゑ
あさまし
けれども
なりぐわんらい
われ〳〵両人は
いよのくにのこくし
たる河野家にかのしんかにてくまうら
とう内おなし〳〵とう六とよぶきよう
だいのものなるがせんぞのようでん
まよひ
おんたい
しようを
がいせんと
こよびしの
びいりつるに
かねてより
きゝおよぶ
きじゆつの
ために
いかでおよばん
たちまちに
みあらはたれ
かくあさまき
だまはんやが
てみつたか
ぜんしうら
がなりゆく
すゑのばか
なさをいま
よりおもひ
しられたり
かゝればおんみ
ら両人は
ぎやくぞくに
かたらはれし
せんひをくやみ
こゝろをあらため
いまよりのち
もち氏公にずい
あらばそれがしよきに
にすゐきよせん
あむかしてしある
さしたるそのうへ
さしそのうへ
にじんぎをもつて
うだいはじめて
むみようの
こときこゝ
ごときこゝ
ゆめのさめたる
ちして
ちして
はづるいろおもて
にあらはれ又中へし
しんするしよぞん
いひさとされきよ
てんとうなにとてたすけ
同十七日扁
□□□□□□□□
らいせるしのびのじゆつをうけえしが
ゆゑあつてしこくをたちのきかま
くらにくだりきてへび
がやつのかたはらに
すまゐをいたしあら
すま□を□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
つるにうへすぎぜ
しうが
のだ
なはめの
はぢにあひ
つるものを
さばかりに
なさけあつ
なさけあつ
きおんさとし
にあづかる
うへはすみ
やかにぜん
どうにびる
がへりこれ
よりふん
こつさい
しれて
さいせいの
右ゟ
五郎
かげのりわれ〳〵がにん
しゆつにたけたること
をよくしつてある夜
おのれがやしきにまねぎ
たまはれ
かしとしん
じつきふく
つきへ
種員作國貞
つゞきひろゆきもふかくよろ
こび〽このうへはこゝろやす
かれもち氏公ろうしんら
のまへはよし
なにいひ
なさんが
つなでくわつゆまる
綱手蛞蚰丸の
短刀を
まつたく
きふく
深雪之助に
するうへ
はほかに
またゆだ
ねんこと
ありそれ
乞ふ事は
三十五編に在
らのよしは
をとけ
つるうへ
くはしく
申ふくめなん
いさもろともに
おんまへにきたる
いゝつるころは夜はほの〳〵
とあけわたりぬ
浄書
箕田
青洲
絵
豊臣勲功記
本
八功舎徳水刪補
一勇齋國芳畵圖
初編より十二編まで全部百廿冊
但初編より追々出板
初號は日吉丸の生立より松下に学び織田家に仕佐屋川の先進岩倉攻桶礎にして
今川義元を討滅すの條に終ら魏公美濃攻然籏張古城の奇針を初稲葉山を攻陥
江州六角家の十八城を乗乗最迄九は三好勢を四国に追過軍を選して勢南の北畠を攻屈し江
州姉川大合戦に読卒に入れは浅井朝倉が叡山龍を殿引出首を採こと一千八百越前近江戸
平均して播州攻に智勇を振ふ廿九十九日は丹波の競攻より鳥取の兵糧攻高松の水攻
信忠軍を甲信に向て武田勝頼を滅亡せしめ光秀遂に叛心して本能寺二條の城に逆
戦し秀吉中国車返にて編を替かるには山崎の弔合戦光秀主従の没落等
清洲評定に巻収ると鶏の巻を大徳守の焼香場に編初て賤が嶽の大閤戦
滝川一益神戸信孝の没落に帙を。発す公卿は四国の長曽我部攻加藤が
智勇鬼神を騒かし焼山越に十八段の怪物退治一は四国静謐より九州
平治の火にして貴田孫兵衛が相撲を加ふ
六十五城を攻抜條々凱歌を唱へて還軍し給ひ遂に太閤の称を得るまで
最精ふす十躯下一碗二十番を以て朝鮮両度の征伐を仔細に編輯するに
至れば競ふて覧を怖ふ
新編金瓶梅全輯
自初編至十編大尾
曲亭馬琴翁作
一陽斎豊国画
書肆甘泉堂芝神明前和泉屋市兵衛版
安政四
十二
松春
發汗
日録記
八編柳下高種員作
女郎花五色石台
九編一龍斎国盛画
新編金瓶梅一
初編ゟ
十編迄
大尾
初編ゟ曲亭馬琴作
一陽斎豊国画
黄金水大尽盃
五編
六編
出板
為永春水作
歌川国貞画
一猛斎芳希画
六六歌撰詠色双六
奉書六枚つぎにて極さいし
きに仕立それ〳〵の哥によりて
小倉百人一首姫文庫
極彩色
小本一冊
荒木田守武を
古今俳人百撰四本
中本
冊
はゞめ藤太に
いたり其伝を出す
そのけしきゑかきたれば初春の
御なくきみに至極よろしきぬ右也
芝神町前甘泉堂和泉屋市兵衛板
此ぬつし
さる
柳下郎伊藤助
一書高国貞
狩
12789
22冊
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
見両田也直前
さら
⑦
褒美介
三十五篇
欠候
種員作
参
二千本多
国貞画
一一人人人人人人人人人人人人人
甘泉堂
一三五
寿梓
東速
児雷也豪傑譚
児雷也豪傑譚
第卅五編上冊
柳こ亭
種賃作
一寿多
国貞堂
九月二二二一二二二二二二二二二一二二二二二一一二二二二十二
甘泉堂
○
震火へ入ル
三十五篇
欠
種員作
一二本多
国貞画
二人入入人金介
甘泉堂
三朱銀
寿梓
甲速
児雷也豪傑譚
児雷也豪傑謹
第卅五編上冊
柳こ亭
種賃作
一寿多
国貞堂
甘泉堂
柳下亭種員作
一寿斎国貞画
什題曲万工国画
・・
児雷也豪傑譚
五部
じらいや三十五編下冊
や
〇
謹美作国貞画
板元芝泉市
十
ましていた。
一種の伽羅も衣裳に薫こむると佛前に姓とは陽と陰この
相違あり幻術におけるやまた邪道に是を用ると正路に依て
行とは善と悪との差別あり児雷也が中道より非義を悔善に
咒●歸せるの後其術必悪を撰爲に行趣は先編の序文に述つれば
一今此表にいふべからず網手が蛞蝓の竒術は猶更元来地儷の感應
○慈善義軍を興る今川時秋を大洋の中に救姦曲に老し鰐淵
現藤太を郊原に蹶なと勧善懲悪ならぬはなし妖術と唱れば
一悪に限るやうなれども善を助る一端ともなるは一品の伽羅に陰陽あるに
工等もの歟と比れど煙に似たる錯乱不文花香もあらぬ頑物語は只春雨
の徒然に児童の欠伸を慰ん事を欲而已
安政巳未初春柳下亭種員識
これ
モノ男モサヱ糸
長吉
月影深雪之助照道
鰐淵現藤太
高砂勇見之助
女照田
勇婦
細手
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
杜戸浜之助
入道清心
凶賊
大蛇丸
十一月廿五匁
義助於苫が
義助於筈が
怨魂
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
ます
力松更名して
姫松須磨太郎
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
十二九年五月
卅四へんよかつゞき
さてもをがたひ
ゆきがじんと
ことばにかんこ
ことばにかんふく
なしこゝろたち
まちぜんに帰き
せしくまうち
ごう内とう
六がいさゝか
いつはりなら
ざるさまに
髣髴サス
こび〽さあ
もち氏
金に
ことをはじめうへ
すぎ五郎かげ
のりにかたらはれ
てもち氏公をがい
せんためにとう
ゐんへしのびいり
おちもなく
四左へし
又左ゟきふくの
ねことをはからんせつしやがしよ
はでんに候なりしみにくちよせ
みつじをつげさるゆゑにゐにこぞ
もつておんたいしようのおんめ
みこんをおほせつけられしかる
べきおんことばをたまはるよう
このぎをごんじようくだされ
かしじつぐるにあきひろふかく
よろこび〽さてもいみじきおん
はたらきごんじようなさば
わがきみにもさこそきよ
かんにあるべけれとりあへず
まうしあげんトもちきどのゝ
おんおんぬまにいたりひろゆき
がつけつるよしをちゝいちに
のべをはりかゝればなにとぞ
とりこといたせし両人の
ざいくわをゆるされおんめど
ほりをたまはるようひとへに
ねがひたてまつるトのぶるを
きゝてもち氏どの〽そはよろ
こばしきことにこそさあわうへは
なんぢひろゆき両人よろしく
ことをはかれとそくざにゆるし
ことをはかれしそくざにゆるし
玉ひければあきひろやがて
おまへをしりぞきじらいや
もろともにとう内とう六両人に
いふくをあらためさせしうへ
きやくでんへめしつれいけるにもち
氏とのははたもり大ぜんそのほか
ぎんじゆのめん〳〵をさゆうにをら
せてみすかけわたせしじよう
てきのやからのはかり
だんにたちいで
たまへばきよう
たいはるかの
うだいの
よしを
しん
しん
じつ
又右の中へ
同同月廿五編
あざむかれかとうどなしづるせんひ
をくひすみやかにこうさんなす
だんしんひようにおぼしめされ
おんめどほりをゆるさせたまふ
このうへはみかたにくはうちゆう
きんのはげみなばおんしよう
おひ〳〵ごさたあらんじおごそか
おひ〳〵ごさたあらんじおこそか
にのぶるにぞふたりは一つきへ
つゞき
いさゝか
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
命焼をなけうちごおん
をほうじたてまつ
飛
おん
みらふ
〽甲冑をはりひろ
をはりはりむ
ゆきともろとま
そのせきをしり
ぞゝにじめいと
ふたゝびわかを
ふたゝびわかに
ざしきへ両人
いざなびいたり
あたりをみかへり
こゑうぢひそめ
て〽さてこれよかは
〽きてこれよりは
上木
みえはみよう
がしごくの□右へ
上ゟ
べきたいやく
ありたしかにこれを
しおほせなばたいちは
きみへのちゆうせづかつばつ
くんのたいこうをたて玉へやと
かたちをたじいひいづればきよ
うだいはひざおしすゝめこたへして
〽いかなるごように候かそのぎはぞんじ
もうさねどもすでにわれ〳〵両人はこと
おんなさけによりこのごとくざいくわをのがるゝのみ
ならすあまつさへあしかゞけのぢやつきんにめしづかは
るゝもおんとりなしによるうへはそれこれもつてこの春六つく
あらはれていけどられしけいになるべき身なりしを
じのはかりことをちくいち
つげ申べしとこゝろに
くふうのみつ
けいをおちも
なくときし
めしこのぎを
しゆびよく
しとげなば
もち氏公に
はじめの
はじめの
●ひくゝなし〽それきくうへは
あんどいたせりしからばだい
◆
とおほせきけ
いれくださるべしおもひ
いつてこたふるにぞ▼中へし
見雷也廿五編
一児雷也廿五編
つゞききをはり
入左の上ゟしし
をはりこゝろ
ぎゝたるし
のびの
しとげて
おめにかくべし
いざゝらばしゆ
つたつせんなほ
こまやかにじ
らいやがさとす
ことゞもきゝは
てゝふたりはいづ
のこくせいじを
はつそくなして
たきごるかま
くらへとておもむきけり
こゝにまた月かげみゆき
のすけてるみちはもち氏
どのゝかせいのため夜を日に
ついでこしぢよりさがみをさして
はせのぼるにこうづけをよぎる
ころよりこゝかしこちまたのうはさ
にしんみどうどのとぜんしうが
ふいにぎやくいをはつせしにて
もち氏どのはかまくらをひら
きたまひていづのくにへおち
玉ひしいふこりさたかまび
すしきまできこえければ
かくてはよういにかまくらへ
いたるべきことにあらずまづ
しのびのものをつかはしそのきよ
じつをさぐりしうへともかくも
すべしとてたま川をうちわたりし
むさしのくにつゞきがをかに〆右の下へし
一九号記廿五編
のきいづ
のくに
もりたまひてかま
くらにはみつたう
ぜんしうがぐんぜいども
うちほこつたるいきほひに
すぐさまいづへとりかけんトその
よういさいちゆうなれども
するがのこくしゆいま川とき
あきだい
ぐんをの
そつし
ひようせんにとり
のりもち氏どのゝか
せいとしてかまくらへ
よするときゝさあらべし
はまてのてきを〽つぎへし
×上ゟ
おもむきて
もち氏どの
をしゆごし
まいらぜをり
ぎやくと
左へ
現
たゞいま
さいちゆう
ないちやう
ようすをつぶさにつぐれば
みゆきのすけはろうしんらに
むかひ〽しのひのつげによるとき
は水軍ねたるいま川ときあき
はまてのたよひさいちゆらに
山手よりわがぐんぜいもて
せめいらんはよきに
せめいと
にたれと
いひあはせ
ことにあら
ざればて
だてかな
らずくび
ちがひに
陸後ともに
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
かへつて
琉球
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
するにいたみ
するにのたら
らんそれ
よりはまづいづのくに
こくせいじへ一人右の下へし
己酉巳十三宿
綱手が今川時秋の
必死を助しは月影勢が
都築が岡の評定をきゝて
鎌倉へ抜駈しての業なり
それらの事は後の巻に彼
勇婦が物語するにて時日の
合期を知たまふべし
右ゟちゆうし
ふたゝびごしよに
いれ申さんかた〳〵
いかにおもふぞやト
さゆうをきつト
みわたせばいつ
りこの
ことしかるべし
こたへするそのなか
はまをき六三郎たゞ
いちにんせきのまなかに
すみいて〽こもつともには
すみいで〽こもつともにて
候へどもこのあたりのふうぶん
にもさがみのうちはことさらに
みつたかぜんしうちにこゝろざしを
つうずるものいとおほきよし
もち氏どのみかだゝみばこゝかしこや
さへぎりとゞめたやすく一つぎへし
一白油廿五組
「ましぎやくそくのさいそくにおうじもち氏が
つをおそはんためにかのくにより
いできたることもあらばてきの
うちふじ
ぜいのよこ
あひより
ふいを
てだてのうらをかき
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
つゞきとほ
いましそれ
まづ鷺
しば□
なしたびぢの
つかれをはら
せしうへ
ぶちやぶつてとほるとも
あるひはいづよりもち氏
どのおんせいをはつし
国はゞかまくらへ
うちいるべきせんぢん
をし玉ふともまたは
がねてきゝおよぶ
蛞蝓仙人の
画像
十六月廿一日
わがちたなみ
のしんにじめつ
をとらせし
まの
とうし
うらふじ
さえもんてる
かげの
}
一月廿一日廿一日
ちんあつて
一すをみ
たまへかし
あきらかに
のぶるにそみゆ
きのすけをはじめ
としていちどうに
げにもつとも下
これにひようぎ
いづれの地や
よからんじようがい
よきばをみたつ
るにさがみの国
高麗寺山にうね
はのぼるにいたつ
てすへしきうへ
てけはしきうへ
いたゞきにへいちあれ
いかしこにますこと
あるべからず右に
いりてとりのぼり
こゝにけんごにつぎへ
見宇巳七三角
一白雷水五編
▼左ゟししばらく
鋭気強をや
まへのはなし
はなしし
よのことに
うつるわにふ
とう大
はざりし
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
〽つきぢんえい
くらせいのいづを
うたばそのうしろ
も
ばゝその手
にくはう
さんぼう
北軍歟
のゆういも
ましく
一二二一
一六二二五
五六一
同
以上ゟしたゞすら
たかき山上さんじに
ものみのだいをつくり
一たていさゝかのゆだんなく
がんかをみはりてこの
ところに
▼右ヘ
おきて
なるあにがかた
きのことをさへたち
おくるうちお
もひがけ
なくかまくら
にかつせんお
こりねらふべき
じらいやははや
くしこのいくさに
おもむき下つぎへし
一宅也卅五編
〽わぎのうはさをきゝ
せんかたなくておのれ
もまたかまくらへ
たちもどり
さま〳〵にいつは
りてしゆじんのまへを
つくろへどもせんしう
こゝろにいきどほり
しゆびさん〴〵にあし
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
たけなにほど
あやしきふる
まひなすとも
だけのしれたる
をんなのわさ
いかばかりの
ことをかなし
たびのうつせん
にいま川
ときあき
するうちにこの
をつち丸
のために
うちゑに
せんとしたり
しをすくひしは
じらいやのつま
つなでといへる
ものわざにて
ともにはうらいじ山の
ゑちごせいともろ
ぢんにありともまたひきはなれ
あればげんとう太はかくときゝこれわがぶ
しゆびをつゝろうにはたいゝちのでだてなり
ふもとにあるともさま〳〵のふうぜつ
ひつさげて
せんしうどのゝ
おんめにかけ
なばするがへ
ゆきしふてきは
もうつてかはかし
てからのほうび
ばくたいのおん
しようにあつか
やらんくとの巻へつと
國貞画
種員作
琴亭
十編
仮名
柳煙亭種久作
一休草紙十一編
種貝作
十一編
一雄斎
十二編
一寿斎国貞画
反古
国輝画
忠臣貞婦
三編
曲亭
にて
一気斎
小女郎蜘怨革環
以呂波小女郎女怨心幸琢
小女小女郎始り小女郎始怨学現
以呂波
馬琴作
国芳画
大尾
文庫
五編
初賜三編出板
照天松操月鹿毛
六編
大尾
一本草
一雄齋
加技作
菱端一冊別に添る
図
同一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一
柳一亭種員校
一陽齋豊国助
風俗浅間獣
重司校
種久仙滝
種種
海素亭玄気桶
四
…………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………
二の巻ゟつゞき
ひつちよう
□□□□□□
でるときにはでるものなり下
ひとりこゝろにじまんなし
ろうにんていのしのびすがた
あみがさまぶかにうちかつぎ
あみがさまぶかにうちかつぎ
こうらいじのふもとのかたは
いふにもおよばずおほいそ小
いきよいしはすあるいそ
いそまい川うめざはこよろき
こうづしゆくがはらへ
そがなかむらの
あたりまで日ごと
日ごとにうちめぐ
りあやしおもふ
つけつゝあゆむ
うちある日
もろこしが
はちを
よぎりしに
ときは
よう〳〵さる
のこくをいさ
さかすさし
トおもふこつ
にはかにし
ほうあん
りやくさき
さちにわかたねばぼう
ぜんしてたゝすみゐたる
あたりちかくあしおとする
ゆゑなにものにやト〽きへ
一一の巻ゟつゞき
ひつぢよう
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
でるときにはでるものなり下
ひとりこゝろにじまんなし
ひとりこゝろにしまんなし
ろうにんていのしのびすがた
あみがさまぶかにうちかつぎ
こうらいじのふのとのかたは
いふにもおよばずおほいそ小
いそまい川うめざはこよろき
こうづしゆくがはら
そがなかむらの
あたりまで日ごと
日ごとにうぢめぐ
りあやしおもふ
ものあらばひつ
とらへてせんさく
せんじこゝろを
つけつゝあゆむ
うちある日
はらを
よぎりしに
ときは
よう〳〵さる
のこくをいさ
さかすぎし
トおもふこつ
にはかにし
とりやくさき
さちにわかたねばぼう
ぜんしてたゝずみゐたる事
あたりちかくあしおとする
ゆゑなにものにやト〽ぎへ
一月十一十王編
ちもすぎたらん
をもはらはぬしづ
のめのふとやか
なるたけのつに
ふじづるを
とほして手
とほして手
にたづさへ
つゞきよくみればとしははた
ちもすぎたらんがまゆ
又左へ
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
ながら
げんとう
太がたゝず
むさまを
同同同同同同
からとりしつ
ふたびおもびかへ
まだたそかれなら
だるにあんやにひとしく
やつがものごしふる
まひつねのをなご
おもはれすきつね
たぬきのわさ
がいしんあるを
しりじやつぎへ
兜帯也廿五十一紙
つゞきほうをおこなふものならんが
いづれにもせよなにほどのことをおのれ
になしえへきよし〳〵きやいにはかられし
ようすにみせてともにゆきせんすべの
あるべきにトひそかにおもひこたへて
〽それはまことにかたじけなし
おほせに
したかひ
てすのこ
のはし
にもこ
よひ一ト
夜をあ
かさせて
あないして十町柴あまりあめみ
ゆけはかたへにくさのいほりあり
ぬしはたれともしらはぎはをりしり
うほにいへのめぐりのいけがきにさき
みだれつゞれさせてふむしのねはかま
びすしきばかりにきこえかぜさそひ
にぞわにぶちさらにやたんせず
こゝろをつけてうちそとのよう
すをとつくより給ふにいまみち
びきせしをなごのほかにはかないに
びきせしをなごのほかにはかないに
人のかげもなくとこに大幅諸のかけ
ゑありとかくなすまにかのをな
ごはあんどうにあかりをてんじ
さへもどりしたけづゝにそのま
きり火をうちかけてくだんの
つけゑにさらぐるとき
そのづをなにぞとみ
こむるに仙ん枕の
ごときすがたま
ごときすがたゑ
なればいよ〳〵
こゝろにいぶ
かしくなほ
なすわざを
みてあれば
たまひしとこのぢくはなにびとのみすがた
なるやくるしからすばつけたまへしたづぬれば
にてさをりくへ
じざいにかけしくわんすの
ゆをわかしていだすをげん
とう太は手にこりながら
をなごにいふよう〽さい
ぜんよりみまゐらするに
となりもとほざのなかの
いへによのかたとてはみえたま
はすそもいかなるゆゑありて
かゝるところにたゝひとりおは
するはいぶかしうつまたさいせん
さへてかへり玉ひしたけづゝをそなへ
見え乙北三扁
こたへていふよう
〽とはせたまふに
なにこともいはぬは
なめけにはんべ
ればいさよは
きこえなん
のなかできみに
あひつるは
みきにせん
とてさげ
まもらせ玉ぶ
たいせつなる
おんかたのぐわ
そうなかわろ
身はもとかまし
くちにすまひ
せしものなるが
ちゝはゝともに
この世をさり
たゞひどり
なりつるゆゑせんかたなくて
こゝろほそゝもこゝにうつり
てすみつるなりわらはが
くらすうちさまの
かみもちうぢさま
をちぎみやばけらい
しゆうのために
みたちをひらかせ
たまへばそれよりつゞきて
かまくらはいくさのにはと
をなごのくちさが
完雷也卅丑紀州
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
相模国高麗寺
山の陣中に網手
蛞蝓丸の短刀を
乞預る
つゞき
まうすも
いと〳〵はゞ
よりあれと
もち氏きみ
の日ごろより
いちもんがたと
おんなかね
すことにくわん
れいいぬがけ
どのゝいさめを
しも〳〵
を
巳二巳乙乙乙乙巳刻
つひ
ひらかせ
たまひて
うたがひしよかしさすればいま
このをなごのいふことばはいつはり
ならざるかじおもひしがまたし
あれしかへてさてこそこやつくせもの
にてわれをにうどううちのりの
けらいなかとすゐりようじかく
いひいでしものならんいかでおのれに
あざむかれんよし〳〵われにつぎへし
こるろうあり
しも〴〵の
われ〳〵さへ
すみなれし
さとをはなれ
かゝるのすゑに
さまよふもたゞ
ひとかたのみこゝ
ろのつたなき
ゆゑにあまたの
ものゝなんぎには
なりはべるみな
かみにごりてその
しものきよから
ぬといふ世のなか
のたとへはけにも
ことわりぞやト
おもひのほかに
おもひのほかに
てきのたいしよう
もち氏どのを
さみするにて
きみするにて
一トたびこゝろに
かしさすればいま
森本法
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
にがわらひと
本文文
その
ことば
そうい
せかわれ
はたこゝの
ろうにん
ます
にてもち
二十二丁
どうどのはをぢにもせよもち氏
あそんはかまくらのあるじにて
おはするをおひしりぞけしは
なんぢはすでにみづ
からいふ八ぎやくざいの
だいつみんどしゆうに
てきたうにんちくなる
てきたうにんちくなる
いぬかけにうどうぜん
しうがかしんにてはあら
ざるかとかくることばに
うちおどろきなに
ものなるかとみかへれば
あやしむべしとこにかけ
たるくにぞうのもの
をいひつるなれば
さすがのわにぶち
こゝろえがたゝ
おもひしゆゑ
もろとま
きたりしもなん
ちがすじよう
をたゝさんため
そら
そろ
おそろ
御
記
あかねのみな
苗屋
半七
せんとはかり
しは八逆罪
□□□□□□□
同人へはいつゝ
□□□□□□□
氏どのゝみあし
さまにいひ
のしるなんみか
しんていゞふかし
をんなといへど
も順逆就ふ
たづのどうりをわかたぬ
ことやはあるじいひつのりてはなか〳〵
にあらそひいどまばたちまちに
きつてもすてんいきほひにて
かたなのつかに手をかくれはうし
ろのかたにから〳〵
こゑなして〽あなことをかしゝ
有犬さし
己官乙七三間
の万相慎所
大福帳
かみなだ
のかつせん
にみかだ
のせいの
ゐるとのふうぶんを
きゝつるゆゑその
ありかをせんさく
なしからめとつ
て手がら
川のふもとのあたりにしのひ
さなくはたゞちにくびをはねんへん
とういかにトつめかくればかなたは
さわけるけしきもなくすつく
たつてうちほゝゑみ〽あら
もの〳〵しの
いひことやわち
じらいやが
つまつなで
とやらん
いふものなる
しやどじん
ごぜいの
ない
なれば
れいぬかけぜん
しうのろうどう
わにふちげんとう
太とよばるゝもの
な□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
にいましめ
こゝへるか
□□□□
えつちやうなるこのはのさと
加護師をうけくに〳〵を
ちめぐりひろゆき
ぬしに宿世すゝ
ありていもせの
えにしをむ
すびだるつなで
へるものぞかし
をがいしてがら
にせんとてなん
ぢがしよくを
四の巻へつゞく
三の巻ゟつゞき
たつぬるよし
どゝにしる
ゆゑこゝに
いさなひ
わざと
みつたか
ぜんしう
らがひどう
をまことの
もち氏あ
そんをひぼう
なすころ
ことばの
うらうへ
になんぢが
ようすを
うかくは
おもてい
いかれるてい
なれども
うちによろ
うちによそ
こぶあり
こぶあり
さまに
てさては
それぞト
すゐりよう
せり
かまくらゆきしたかたなや
鎌倉雪の下刀屋の手代
実右ヱ門ハ三勝が
実の父なり
ゆゑありて
めぐりあひおやこ
廻逢親子
諸共難波
長町にくらす
話解は後の
巻に
おんみちごとき
のぶんざいにてわらは
をうたんなんどゝは石を
いだきてふちにのそ
むことわざよりも
いとあやふしおよ
くはし
ばぬ〽左へ
「「左衛ゟをとこにまさるべんぜつゆう
きにげんとう太もこゝろのうちには
かねてうはさにきゝしかどがくまで
するどきものなり
するどきもひなり
とはおもはさりし
におもひきや
實一
おどろき
ながらも
たゆみを
みせじ
〽シヤにざ
かしき
その
こうげんいでそれがしが
手なみをみせんトつな
でをめがけきりちくれば
でをめがけきりかゝれば
こなたはさわげるいろも
なくかたへにありあふ
たけ火ばしにひらめく
やいばをうち
はらひうち
一勝
同
□□□□□□□□
のぞみをおもひたえとく
このところをさればよしさ
しうねくてきたいせばふびんながらいけ
てはかへさじこゝろをさだめてへんとうせよト
見雪巳七三扁
らひ
わに
ぶちば
なほきを
はげまり
ふみこみてうたり
ずものじまつこうにさし
かざせしかたなはそのまゝつぎへ
つゞきさらにうご
かずこはなにゆゑ
下みかへればとこに
かけたるくわつゆせん
のすがたゑはこつぜん
しぬけいでげんとう太
がふりあげし
しらはを
ゆんでにしつ
中にぎりて
いまだつき
いのちはた
すくべきが
日ごろの
あくじぎやく
しんにかだんの
ひきて
とほからず
ほすの
その
ときにわが
いまのことば
みゝをつらぬく
□□□□□□□□
くれ〴〵いひおき
たまひしなり
しゆくんに
てきた
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
きゝいばん
かたなくあ
さましくさる
わがちゝちん
内かねゆき
どのしいて
いさめをい
一れまゐら
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
〽同しわびすでにいま
はのゆいごんにもぜん
しう公の
おん
みの
右へ
んにあらせられんとほ
らずしてあさましき
さいごをもとげ玉ふ
らめいでやこれより
かまくらへおも
しにもあるなら
べしとて夜を
てびさしきふる
さとさがみの
うちにいり
すがたゑにくうじたるみきぞいひら
たけづゝをまふたつにきりわれば
うちよりらいくわにひとしきもの
こくらをさしてはつしのぼるその
おとさながら百千のいかづち
よりもはげしくて
いきほひてみし
げんとう太もあらし
しばしこゝろもつかざりけり
のうちこゝがしこをしゆぎよう
してありけるがこしゆう
いぬがけぜんしう
がぎやくいをはつし
もち氏あそんは
きもをとりひしがれ
なんぢもつなでともに
うつてすてんトとられだる
〽アストさけんでもんぜつなし
やいばをよう〳〵ふりはらひ
こゝにもりとちん内のじなんはまの
すけにうどうせいしれは東国とう
くわつゆせんにきりかゝるてのうち
くるひざいせんつまでがもちかへりて
かせられいづの
くにこくせいじに
たてこもり〆中へし
己酉乙廿三扁
そのあたりを
みまはすにいま
までありしいへはもと
よりつなでがすが
たもかげさへなく
ところもいぜんゆき
かゝりしもろこしがはら
のゝなかなればあまり
のことにあきれはて
うちあほぎつみる
そらはあんやになりしと
おもふにひきかへ日は山の
はにいりあひのつぎへし
ひゞきなき
おほせま
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
羽はうらにかゞやく
にしあかり身にしこ〳〵ト
あき風のをはながすゑを
ふきわたればなにとなくこゝろおくれ
いまさらしきりにこはげだてばとく
このところをたちさらんトちり
うちはらひかまくらのかたへ
みてあやみゆけばせいしんはまた
かなたよりこなたをさしてあ
ゆみきたりすれちがひざまみ
かへれどもわにぶちはせいしんを
なれのはてともしらざれば
こなたもかれはこしゆうの
いへのねいじんなりときも
いへのねいし
つかずたがいにしらずしら
れねばにしらひがしへそのまたに
うへすぎふだいのちゆうしんの
〽中ゟとげんものゝごき
ひきわかれてあゆみざりぬ
○こゝにさるころちゝはゝのかたき
又左へ
労
てふべゑきのすね
わがれをつげて
かまくらを
しゆつたつ
なしてみやこ
てふべゑきのすけらに
にいたりし半七
はない両人は
どび六にめぐり
あひほんもうし
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
入上ゟ
たくはへも
やゝつきんと
するころたれ
いふとなく
どび六は
なにはの
うちにす
隈浦
きわだはじらいや
兄弟兒雷也が
密計を受て
まふときゝ
らばその地にせたい
そこゝろのかぎりたづ
ねんじすみうき世には
名もたがふすみよし
伊豆より
鎌倉へ
戻
もとめ半七が
かねてよりいさ
さかは友公
かいどうにいへ
もとむるを
こゝろがけ
うき月と
日をこゝに
すぐせば
さりしごろ
しなのみに
児雷也卅五編
軍
□□□□
□□□
〽つゞきおちいりしおかつは
まことのてゝおやなるかた
なやのてだいなりしじつえ
もんにたすけられおや子
もろともなにはへのぼりなが
まちにすまゐなしおいたる
ちゝをやしなふため石も三かつ
とよびかへてみすぢのいとに
おやと子のいのちをつなぐかせ
ぜたいげいことなりて世をわたるに
おなしさとにはすみながら半七が
この地にありともまたかなたにも
みゆきのおかつがおなしところに
ありそともしらでたがひに
世をおくりぬ
これより一丁おいてまへのゑときかひのくに
くろこまのごうしうちふじさえもん
てるかけはこのほどいぬかけにうどう
よりさいそくのぢようきたりしかば
てぜいをひきぐしかまくらへ
はせいたらんとしたりしが
とく下ひようぎをとげたる
うへしゆつちんせんとおもひ
かへしおとゝたけ五郎をはじめ
としてとりさはきじ六いぬめ
ほえ又さるはしかき八らを
AT
びのかつせんにみつ
たかぜんしうの
さいそくに
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
つせんにみつ
己子乙十三病
□□□□□□□□□
藤内
蔵六
の兩人
満隆禪
秀等
を欺く
事は
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
巻の
末に
僅に
いひいで猶
委は卅六編
に説
一氏暦也廿五編
つゞきおうじてよしこへ
いたるともまんに
ひとつもち氏がた
のかちいくさとも
なるならばぜん
しうちがほろびし
のちかへすなみは
すればけをふきゝ
といふ世のたとへ
にもにたるべし
いかにおもふか
なんぢらが
しあんをきかん
よのひいづれば
ほえ又せきを
にもち氏どのはかまく
すゝみいで〽この
たちまちにこのくろ
こまへうちよせんざ
ほどのうはさをきく
うちじにを
とげたまひし
とのうはさなり
トいふかたへにきぢ
六かしらをうちふつ
て〽そのとりさだはおの
れもきゝしがまことにては
よこあひよりかのじらいやといふ
やつがすくひにでたでいのちを
かなせつトおもはるゝトつぐるに
さるはしかき八が〽さばかり
うはさがまち〳〵でわからぬ
といふことならばまづしゆづ
ぢんをひかへしうへおのれかま
くらへしのびゆきとくじつ
ふをきゝたゞししかせしうへ
にて軍馬硯をもいだしたまゝ
がゑかるべしとさるがしてくも
のぶるにぞたけ五郎うち
うなづき〽いまかき八
のいひいでししゆだん
かゑごくのみよう
けいなりおのれも
このぎにどういぞ
トいふにてひよう
ぎいつけつなし
ぎいつけつなし
あとはさけなど
くみかはし
たちかりいまではいづのこくせいじ
にたてこもりてゐるといふがたし
あらぬよしすでにもち氏しゆう〳〵
はねぶ川のはまでにてしぬばかり
のところなりしをおもひがけなく
さるはらは
あけのあさ
くろこまを
たちかまくら
のようすをきか
のようすをきか
んじおもむきけり
○さてもくまうら
きようだいは
じらいやがみつけい
をこゝろにふかく
ひめおきてかま
くらへたちもとか
うへすぎ五郎の
かげのりはそれ
つぎへ
兒雷也が
妙計成て
鎌倉勢伊豆へ
趣く此條は
卅六編に在
一同月卅五編
つゞきようだいかの寺へしのびいりし
夜のことゆゑまのあたりにみて候へば
ちくいちごんじようつかまつらんがひ
みつのぎいひかつばまたことなが
ければねがはくはみつたかぎみぜん
しう公のおんまへにてきみもろ
ともきかせたまふぞねがはしゝと
ようすありげにつぐるにぞ
かげのりもうちうなづき
〽それとまうすは
さだめてふかき
しさいありての
ことなるべし
さいはいなか
かなこんに
ちゆゑ
ありてをぢ
ぜんじう
しんみどう
どのやかた
にあればいざ
もろともに
つれゆかんじおの
れもそくきにい
ふたりのものを
ふくをあらため
種員作國貞画
州青書決
とうの小路
こうなるみつ
たかのたちへ
いたりぬ
こゝにくま
うらきよう
だいがじらい
やがときしめ
繪
本
豊臣勲功記
八功舎徳水刪補
一勇斎國芳画図
初編より十二編まで全部百廿冊
但初編より追々出板
八日は日吉丸の生立より松下に学ひ織田家に仕佐屋川の先進若倉攻桶健にして
今川善気を討滅すの條に終る。こ辺心美濃攻念籏張古城の奇計を初橋葉山を攻陥
江州六角家の十入城を乗藤迄一人は三好勢を四国に追遁軍を還して勢南の北畠を攻戻し江
州姉川大合戦て読卒死亡は浅井朝倉か叡山姥を司出首を採こと一千八百越前近江を
平均して播州攻に智勇を振ふにも或は丹波の統攻より鳥取の兵糧攻高松の水故
信忠軍を甲信に向て武田勝頼を滅亡せしめ光秀家に叛心して本能寺二条の城に逆
戦し秀吉中国争返にて編を替して非は山崎の弔合戦光秀主族の没落等
清洲評定に巻収るところの巻を大徳寺の焼香場に編初て懸る嶽の大合戦一
滝川一益神戸信孝の没落し帙を覆す八鐘は四国の長曽我部攻加藤かへ
智勇鬼神を騒かし焼山越に十八段の怪物退治一人死は四国静謐より九州
平治の火にして貴田孫兵衛が相撲を加ふ
六十五城を攻抜條々凱歌を唱へて還軍し給ひ遂に太閤の楯を得るまで
最精ふす下縄下猫二下巻を以て朝鮮両度の征伐を仔細に編輯するに
至れば競ふて覧を怖ふ
新編金瓶梅全輯
自初編至十編大尾
曲亭馬琴翁作
一陽斎豊国画
書肆甘泉堂芝神明前和泉屋市兵衛成
源平
打毬
双六
此弊は白と赤
のまりをもつて
まけかちをあら
そふていと〳〵
おもしろきしかた
なり
なり
八幡御下高橋東の
女郎花五色石台
九編一雄斉国村画
新編金瓶梅
十編迄
大尾
初編ゟ曲亭馬琴作
一陽齋豊国画
三百三十
黄金水大尽盃
七編
為永春木作
八篇
出板
歌川国貞画
一猛斎芳虎画
三十六歌仙詠色双六
奉書六枚つきにてごく
ざいしきに仕立うたのさま
柳下亭種員作
卅一編
児雷也豪傑
一寿斎国貞画
卅三
にならひてけしきをゑがきたる
古今上ひんなる四六なり
古分上ひんなるの事なり
兒雷也
卅六編上冊
出死七尺
亭恰
馬車
自画
甘泉堂
□□□
兒雷也豪傑譚云
柳下亭種員作
一勇齋国芳画
介題曲笠団画
児雷之卅六篇下冊
柳戸高蔭作
一勇亮画
甘泉堂
號
兒雷也豪傑譚第三十六編序
漢土の杜元凱は左伝の僻あり王福時は子を譽僻あり
和朝の時平公は笑僻あり慈鎮和尚のわれにはゆる
ぜと詠たまひしも哥の僻ありてなり已に遅筆の
僻ありて書房が催促の繁につけ熟思ば一季に三
十種五十種を著作本事は凡庸ならず鬼神歟天狗
歟妖怪歟注連か飾か橙か正月東西を鬻なる年
の市から翌年のとしの市迄延つゞけ考通に腹匠ても
十種は争覚束無にあらすさまじの達筆やと自短才は省
で他のみ頻に羨はまた是愚痴の僻有といふべし
安正反己未開端
柳下亭種員記
己官ノ正七三冊
貞暦七十一統
侠客
夢蝶兵衛
今市全右エ門
千代形
初雁や
ならべて軍は
おしいもの
美濃屋三勝
同月二日
蛞蝓丸の短劔
大蛇を退治す
六十一丁
兒雷也
蛞鍮仙人
己官己仕』扁
高砂勇見之助義住
勇婦綱手
一二六七
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
兵部七十一ノ糸
三二日
}
せば
かしこ
までは
めしつれ
きたりひかへ
させて候が
申べきト
みつたかは
いかゞはからひ
つぐるをきゝて
〇九一
三十五へんよりつゞき
とう六の両人をひきつれ
ふたゞひとくうへすぎ五郎
かげのりはくまうらとう内
てしんみどうのこうぢ
なるうまのかみのや也
たへいたりおのれ
のみまづみつたか
のまへにいづるに
をぢぜんしうも
そのせきにゐあはせ
ければとりあへず
いひいづるは〽このほど
きみのみまへにまかりいて▼
いづへつかはしたるしのび
のものゝたゞいまちやくし
かのちに内乱衣ありつるよしを
ぜんしうの
かたを見かへり
にうだういかに
おもふぞやト
たづぬればうぢ
のりはないらんのあ
りしとはなにことや
らんいぶかしくつげんと
ならばていぜんへまづ
両人をよびだすべし
おんまへにてそれがしも
もろともにうけたま
はらん下さしづに
五郎はこゝろえて
にはのうちへ
よびいれさする
にきやうだいは
ひがしのかたの
きりどぐち
よりあやみいり
にはさきに
やうづくまれば
みつたかはしとね
にちやくざし
にうだうぜんしう
かけのりはおばしま
ちかくすみより
うへすぎ五郎の
まづいふやう〽ねがひに
まかせわがきみのおんめ
どほりおほせつけられ
さいはひににうだうつきへ
同同同同同同
日比雲也卅六編
いゞきどのにもたうせきにある
なればつゝしみてかのちにありし
なればつくしみてかのちにありし
やうすをごんじやういたすべしト
いひわたせばぜんしうもはるかに
にはを見くだして〽かげのりより
かねてきくくまうらきやう
だいとはなんぢらよな
こくせいじにないらん
ありしをつげんトあるば
いかなる者さいぞ
ちくいちかたれ
いできかんト
中啓御ひざに
つきたていゝ
つきたて
すゝむるひざ
すゝむるひざ
ともろと
もにとう
かうべを
〽そんいの
まうしあげたき
しだいにもさむらへ
ばなにとぞあたり
内いさゝか
もたげて
おもむきかしこ
まりぬごくみつに
のかた〴〵をいさゝか
とほざけたまはる
やうトきんじゆ
こしやうのめん〳〵
こしやうのあん〳〵
をしりぞけさせて
いひだすやうゑ
のまきよりつどひ
あればざしきへ
くしばら〳〵そのに
ひそみゐてことのやう
すをうかかふに
じやうだんにちやく
ざあるはもちうぢ
どのにておはす
らめそのよは
かしんのひと
〴〵にこのてら
のぢやうそうと
おぼしきものさへ
うちまじりれんがの
こうぎやうなんどの
あるさまやくとき
いらんにしゆびあし
うつりことはせて
しりぞくそうにひき
ちがへひろゆきしゆつし
いかまつるトちごがつぐ
る下もろともにおのれ
らまでもかねてき〳〵
じらいやトよぶもの
ならめそのせきへいで
きたりはるかばつざに
手をつかへトつげかる
あににかはりとう大は
あににかはりとう大は
すみより〽こよひれんが
のおんもよほしあり
とはかねてうけたまはれど
おのれはふうがのざいね
是より以下五丁
の画は児雷也が
謀計にて隈浦
兄弟が虚談の
物語を出せる也
おややいふい
同三十九廿一日同
□□□
かげのり
さまの
おほせに
したがひ
わればく
両人
いづへたち
ごえたよ
りよき
がひこくせい
じにしのび
いりしが口
をりをうが
しかも
その夜は
巻同がき
とうだいあまたともしたて
のかげあきらかに
てりわたりきやく
でんトおぼしきあたりに
月見のえんやもよ
ほすならんおほ
くのひとの
二の巻へつゞく
二の巻へつゞく
なくて
なくて
おんせき
につら
ならん
はいか
にして
もはづか
はしく
され
ば
とて
いち
へやに
よせて候心は
ぎよくわいのはを
なばわがきみへ
ざけ
ごきけんじよう
るまゝにいよ〳〵
さへゆく同見
の御宴きはも
ごいづ
きようすな
はちこれに
じさんいたせば
いつしきどの
はたもりうぢ
ごひろうねがひ
たてまつる下
のべをはつて
ろごろのそと
ちごらのはこ
びしてうし
せんトそんせら
ゆゑなり夜ふく
かはらけさし
いだせばもち氏
どのはみそなは
して良夜のやう
のえんをもよ
ほすため
とのこゝろ
つくしは
くわぶんなり
ことさらいま
はおほぞらに
一点都のくも
もなしこの
せいくわう
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
をながめ
000
□□□
左ゟつきをめで
けしぎをほめ
ちかきいはまに
よるなみの
ともゑに
めぐる
きる
づき
左ゟ
たくはへ
さむらう
なりト一だつ
さへきたり
手に
せば
いづし
き太郎
あき
ひろは
おさへつ
するなかに
じらいやのみ
たゞいちにん
さかづきは
手に
とり
きけをたし
まじとて
あふぎ
とつて
あが
はじめ
よりいつてきの
さけをものまで
さけをものまで
のまさりきて
もちうぢどのゝ
おほするやう
〽そもかまくら
をいでしより
こゝろおだやか
ならされば
とりもちなせば
いよ〳〵きよう
なほ
みちが
うたひ
いでたる
しよう
ぐゐ
をはりに
ちかくなり
つゝいつ
こんくまう
はいときよう
ありあき
ひろなほ
のものも
さんひろゆき
がもでなし
ぶりをあだ
になせそ
トいそべを
ざをうつしおば
しまにおとがひもた
みちそのよ
とよひはゆる
みこしにつくり
たるさしきのえんに
せうなばらはるかに
見わたしつゝ〽さての
くまなきつきかげや
玉免げよくのなみを
はしると賊ふせる
かの詩籠のこゝろ
さへこゝにぞおもひ
あつさるゝ下小四方
あはさるゝ卜小四方
都にのるかはらけ
とりあげよねんも
さらになみ〳〵
トうけたるさけ
をほしたまへば
いつしきあきひろ
はたもりなほみちと
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
りをあだ
四そのほか
きんし
なきそ
きんしん
たれかれ
もくも
らの
もはれ
しやうめい
にこゝろゆた
いろより
かにうち
てゆるせし
つどひ
まふべし
右へ
たのしむことも
なかりしが
こよひはをがた
がころ
ざしに
はからず
もうつさん
したり太郎
なしたり太郎
さかなにひとさし
なんぢは
とくはやせ
ごくはき
小つゞみあらば
もちきたれじ
ことばのした
にじらいやが
右へ
ゆきて
ゆきてしめど
かたひくめど
もつきず
のめどもかは
らぬあきの
夜のさかづき
かげもかたぶく
いり元に
かれたつあし
もとはよろ〳〵
とよはり
ふしたる
まくらの
ゆめのじ
うたふこゑ
さへしたも
さへしどち
つれしどろに
きこゆる
ふしよりも
こなたに
たちまふ
あきひろが
われにも
あらでよろ
めくあし
もとこゝろ
みだるゝ
らんびやう
かゝり
四右へ同壱人
甲斐守
かゞきふみとゞまり
さはんでちをはき
いでしりゐにどうと
たほるればだいぜんか
かたにおくつゝみを
ハタトとりおとし
しらべの真紅引
いろまさる
にいろまさる
トはきいだせば
もちうぢどのも
〽あなくるしやと
おほせつゝ六丸
則よりほど
ばしるちは
さながらに
だきにひと
しくもだ
}
えふして
〽これは小おど
めん〳〵ごかい
ほうまう
さんトたち
見えたまへば
ろくきんじゆの
ちしほをさつ
ときをひとしく
あがれ
ども
しがしだい〳〵にめん
しよくへんじ〽アツト
しばしがあひだこらへ
身は
かなはず
みなめくち
よりちを
も●こくうをつかむ
くつうのなるに
くつうのなるに
さすがは勇将
しやうもちうぢ
どのはじらい
やがたゞひと
りさらに
おどろく
せけしきも
なく自若
④
顆
〽いまひろゆき
がもつたる
さけのんどを
とほるトこの
ごとくにはりに
ごたいのうらんし
われのみならず
かしんらまで
かしんらまで
くつうなす
こそこゝろ
元年ト
いひつゝ
そばに
はいより
たまふに
じらいやは
たいしよう
をしりめに
かけつゝすづ
くじたてば
はだにはいつしかきごみ
りゝしくにうわなかたち
たちまちにうつてかはりし
ぎやくいのぎようさうつきへし
つぎかたほに
につこトうち
ゑみつゝいかに
もひほうのどく
やくなりトきい
ておどろくいち
ざのひと〴〵
〽こはくちをし
しじもち氏
どの
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
ある
おん
はかせ
をぬき
はなし
きり
つけ
たまふ
をへと
左衛門
あんのんにおへ
べきかト両人
ひとしくきり
かくるをみき
をどり
こえどうト
けかへすこなたには
はたもりだいぜん
いつしきあきひろ
くつうにそゑもしは
がれつゝ〽これまで
あらはすなんぢ
が手がらはかゝる
たくみをせんため
なりしかとは
しらずして
やみ〳〵と
たばかられ
たるざん
ねん
さよ
しゆ
くんの
この
かたき
身の閉へ
まぬ
己寅三月一仕一一、二十一切
れ
しら
べを
ふつゝと
うち
きれて
銅化に
しこみ
風琶ふら
のおち
る
そのまゝ
とりあげ
て下かた
りける
をとう六の
ことばをひつ
とるとう内がその
ごをついてひざし
たてなほしのぎへ
つぎ
〽ににんがかたに
つゝぐちさしむけ
なんぢらかなはぬ
身をもつてたち
さわぎなばひと
うちぞしよせん
しすべきしゆう〴〵
がめいどのみやけに
わがほんしんかだりきか
せんうけたまはれかねてより
かまくらのあるじトならん
のぞみあればこのたびの
いちらんをたこくにあつて
ほのかにきゝさてはとき
こそきたれりトこゝろの
うちにけいぎをめぐらし
じんぎだてをもするがの
りやうしゆいまがはいよの
すけときあきがかねての
きらつをしるゆゑに
義気をおもてにかれ
をあざむききやつがふな
手のたい
手のたいぐんにかま
たいらげ
くらを
させわれ
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
きふ
を
すくひ
いづに
らせ
これを
をとりに
きんごく
より
はせ
あつまる
ぐんぜいを
手だてをもつて
みかたとなし
さておのれらを
十二十一丁十一丁
そのよの
てきを
うち
とつ
つかれ
はてし
するが
ぜいに
おしかゝり
たゞいつ
きよに
かれをも
ほか
ぼし
十
たん
もち
うぢ
の
右へ
ヨンコンコン十」〇〇〇
かまくらはいふ
にもおよばす
今川がしよりやう
までいちどにとり
えん心なりしに
えんんないしと
ときあきぐん
り子につたなくて次へ
完審せ廿六編ノ
たがへどこのこくせいじにはせあつまるくに〴〵
ぐんぜいはしのび〳〵にかたらひてたいはん
はわがみかたとすればたいもうの手
はじめにまづしゆう〴〵を
うちとらんとこのひろゆき
ざけあくまでしいてもりづけしは
なんらがうへのつきのえん
しでのかどでとつゆしらで
太郎がたちまふしやう〴〵は
さけにいのちをうばはるゝ
きよじをわれからはたもりが
うたひいでしもはつ
なきぜんひやうところも
てうどのりのにはしかも仲秋都十五日
月下崎のしもときへてゆく
がこらしたるくふうをみよやみしま
三の巻へつゞく
〽かきさがみなだにはいぐんすればはかりごとはいざゝか
○浦富士兄弟
鱗形の太刀を以て
児雷也が術を挫んとする事
一などは後の巻の趣向ながら同画やうの
永くつゞかんをいとひて僅に其番を出す
種員作
國芳画
御下亭
柳煙亭種久作
一寿斎国貞画
種員作
仮名
一休草紙十一編一編一冊一冊
種員作
反古
國想画
忠臣貞婦
瀬昌波
三編
に
小女郎蜘態学環
大尾
曲亭
馬琴作
一勇斎
国芳画
文庫
初編山編云板
発借一冊別に添る
五編春風亭
照天松操月鹿毛
大尾
柳枝作
一雄齋
国題画
柳丁亭種員校
一陽齋豊国助
風俗浅間嶽
六編
七編
種員校合
種久抄録
国貞画
梅素亭玄魚補
…………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………
二の巻よりつゞき
じせつなりと
ほひにつかれむしやの今川
くわんねんしいさぎよく
しやうがいせよさるうへは
●われおんみらがおんてき
たるうまのかみみつたか
こもちうりくなしいつれも
ならびにぜんしうらは日あら
ずしてうちほろぼしそのいき
めいどへおくるべししゆ
らのちまたにまちうけて
ときあきをかせいとなし
あだあるみつたかぜんしうら
をせめなやましてそのときに
しゆう〴〵しやばにありし
日のうらみをぞんぶんはらす
べしトぎやくいのしだいを
うちあかすをりからじちう
さわがしく矢さけびのおと
ときのこゑおび
たゞしくかぎへ
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
二の巻よりつゞき
ほひにつかれむしやの今川
じせつなりと
じせつなりと
くわんねんしいさぎよく
しやうがいせよさるうへは
われおんみらがおんてき
たるこまのかみみつたか
をもちうりくなしいつれも
ならびにぜんしうらは日あら
ずしてうちほろぼしそのいき
めいどへおくるべししゆ
らのちまたにまちうけて
ときあきをかせいとなし
あだあるみつたかぜんしうら
をせめなやましてそのときに
しゆう〴〵しやばにありし
日のうらみをぞんぶんはらす
べしトぎやくいのしだいを
べし下きやくいのしたいなし
うちあかすをりからじちう
さわがしく矢さけびのおと
ときのこゑおび
たゞしくつぎへ
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
つぎきこえしが
しばららく
ありてじらいやが
ろうどうとおぼし
きもの
そのさま
はだには
きごみりゝし
くやりひつき
げてにはさきに
はせきたるを
きつト見て
〽まちかねしにし
がみ太郎五かねて
の手つがひいかに
ぞやトことばせわし
くとひかゝればかの
ものはひざまづぎ
〽されば候ごしゆ
くんのちゆうに
なづきみかたと
なりしものどもと
こみつをあはせ
しのび〳〵に
ものゝぐかため
おくの手はづを
まつうちにもち
うぢどのしゆうべ
のどくさつのこと
かしこへきこえ
かしんらおどろき
さわぎたづを
□□□□□□□
ひきつみ
てそのやうに
すをいひ
きけよう
さんなす
はいのちを
たすけさな
きはのこら
ずうちと
れば常寺
たらのうち
にはみかた
のほかひと
いちにんも
さむらはず
とびのまゆをひらくに
もちうぢしやう〴〵むね
のはがみちのなみだにぎ
ごあんどのため
このよしをとりあへ
ずつげたてまつるト
きくひろゆきがよろ
ひきかへてかたむくうんの
こぶしは手のうらに
つめもとほらん
ありさまにてじさつ
あればまたさしちがへ
るやからもありて
思ひ〳〵のさいどの
なかにいつしきあきひろ
はたもりなほみちににん
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
ひとしくはらかききり
のんど
をつきし
ちがたなを
じらいやめ
がけてなげつけ〳〵
しやうがいありし
三日同廿一編
氏どのゝ
なき
からに
そうはう
とりつき
よりひつし
とりつき
しゆう〴〵みたり
おなじまくらにはて
たるさまは心なき
おのれらまであは
れにおぼえて候
トつぐるをおとゝ
がまたかはりて
〽さてじらいやは
しゆう〴〵の
くびこと〴〵く
うちおとし
かちごときあげ
させこれより
すぐにかまくら
へおしよせんじ
すでにしゆつぢん
なさんとするまで
とくとやうすを
みとめしゆゑ
とのよしごんじやう
いたさんためたち
かへつて候なりト
かはる〴〵に囚
ものがた
ればみつたか
ぜんしら
ぜんしか
かげのりさへ
あふくりのことに
おもてにあらはれ
あきをはて
たがひにかほ
を見あはせ
てしばし
ことばもいで
ざりしがぜんしか
はことさらに
よろこびのいろ
両人
にむかひ
ていふやう
〽おもひよ
らざるかしこ
のないらん
くもさつそ
しらせたりてき
の大しやう一つぎへ
もち氏
どのをかたきの
手をもてほろぼ
せしはこれにうへこ
すよろこびあらじ
このうへはかのじら
いやめがあさどき
手だてにすかさ
れてをめ〳〵
したがふあつま
りぜいをう
ちやぶつて
きやつを
うちと
りその
いきほ
ひを
ぬか
せず
して
するが
のくにへらん
にかなしいと
どさへごのほと
のふないくさに
へき取きして
ぎせいをうし
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
今川ぜい
をたゞいつ
禪
せんにうち
やぶりとき
あきがくび
ひつさげて
かいぢんせんは
あんのうち
きみにはこの
まゝかまくら
にとゞまり
たまひてきん
ごくよりふい
におこりてわが
せいのうしろを
一同
おそはんものあ
らばごしゆつば
あつてうちたまへト
くまなき手くばり
しようりをも手に
とるごとくにいひいづれば
たゞさへほとるみつたかゞはや
四海外をもこと〴〵くわが手
にいれし心して〽ごへんがぐん
ばいかならずよしもちうぢ
ほろび今川をちゆうばつ
なさばたれとてほかにてきたふ
とうの大ぐんをもよほして不日比
にみやこへせめのぼりむろまちをも
ものはあるべからずそのうへはくわん
にみやこへせめのぼりむろまちをもしりよのあさきも
おしたほし代よのたいへいをうたふあらはれてかたはらいたくぞ
ましぐほし
べしてんわれをしてあめがしたをあたへ兵えにけるぜんしうふたらび
給ふのとききたれりトみえざるさきをしかずかりもあかり
給ふのとききたれりトみえざるさきをかげのりにむかひてこゑを
あてにしてふつくよろこぶありさまにやうちひそめ〽五郎なんぢは右へ
五ゟいか
に思ふや
をかだに
八郎がすゐ
きよにより
みかたにくは
はるをろち
丸きやつは
なか〳〵
なか〳〵
いさゝかの
をのぞまん
くにとほり
ために
ちからを
つくす
ものな
らず
もち
うぢ
どのを
めとして
しゆび
よく今川
じらいや
なんどを
うちたい
らげしその
のちには
かまくらを
もほろぼ
すべきのぞ
みありとは
すゐりやうし
ながらみかた
につけおく
わがな
にいふこと
ありふた
つのとら
のあら
そふときは
ひとつは
きずつき
ひとつは
しすその
きよにのつ
てかりうど
のふたつなが
らえるとかや
まづそのごとく
きやつをもてつきへ
白雪七十六多
一つゞき
もち氏○
どのをかたきの
手をもてほろぼ
せしはこれにうへこ
ずよろこびあらじ
このうへはかのじら
いやめがあさどき
手だてにすかさ
れてをめ〳〵
したがふあつま
りぜいをう
ちやぶつて
きやつを
りその
いきほ
ひを
せず
して
するが
するが
のくにへらん
にかなしいと
どさへごのほど
のふないくさに
へき取きして
ぎせいをうし
一〇
今川ぜい
をたゞいつ
禪
せんにうち
やぶりとき
あきがくび
ひつさげて
かいぢんせんは
あんのうち
きみにはこの
まゝかまくら
にとゞまり
たまひてきん
たまひてきん
ごくよりふい
におこりてわが
せいのうしろを
おそはんものあ
らばごしゆつば
あつてうちたまへト
くまなき手くばり
しようりをも手に
とるごとくにいひいづれば
たゞさへほとるみつたかゞはや
四海引をもこと〴〵くわが手
にいれし心して〽ごへんがぐん
ばいかならずよしもちうぢ
ほろび今川をちやうばつ
なさばたれとてほかにてきたふ
ものはあるべからずそのうへはくわん
とうの大ぐんをもよほして不日片
にみやこへせめのぼりむろまちをも
おしたほし代よのたいへいをうたふあらはれてかたはらいたくぞ
べしてんわれをしてあめがしたをあたへみえにけるぜんしうふたよび
給ふのとききたれりトみえざるさきをかげのりにむかひてこゑを
あてにしてふつくよろこぶありさまにやうちひそめ〽五郎なんぢは右
女ゟいか
に思ふや
をかだに
八郎がすゐ
きよにより
なか〳〵
みるたにくは
はるをろち
丸きやつは
いさゝかの
くにとほり
をのぞまん
ために
ために
ちからを
つくす
ものな
らず
もち
どのを
めとして
しゆび
よく今川
じらいや
なんどを
うちたい
らげしその
のちには
のちには
かまくらを
もほろぼ
すべきのぞ
みありとは
すまりやうし
ながらみかた
につけおく
にいふこと
ありふた
つのとら
のあら
そふときは
ひとつは
きずつき
ひとつは
しすその
きよにのつ
てかりうど
のふたつなが
らえるとかや
まづそのごとく
きやつをもてつきへ
わきじらいやといど
ませなばひとり
はかならず
ほろぶ
べしし
かして
合
○景憲
←
のちに
つかれへる
ものを
やすくう
ちとりなば
これ両全
あやかのはか
大蛇丸に◑
りごとなんぢ
はこれよりをろ
ち丸がかたへたち
こへしらいやがぎやく
いによりてもちうぢ
どのしゆう〳〵めつぱう
ありしをつげうやつ
たゞちにかまくらへ
おしよせんづやうす
なればそのみちに
ふせぜいなし
こと〴〵くうち
こと〴〵くうち
とるべきが
ごへんはほる
の手を
はなれ
てくばりなすべし
○あくけい
悪計
談
このぎをころえたまへ
かしこうをたてし
そのうへにはばく
そのうへにはばく
たいのおんしよう
をあたへんこと
さうゐあるべ
からずト
きやつがこゝ
ろをは
がます
げます
ため
ま
ぬけ
なく
のりはその
せきをしり
ぞきいでぬ
兒雷也
今川時秋に
義戦を談
ぜ
見るなら
ばたゞちに
きりいり
きやつを
うちとり
うちとり
たまへかし
そのほかみかた
のぐんせいはさゝへ
るものをうちゝらし
かのあくぞくをひき
つゝみあまさずうちとる
己雪己十六扁
つゞき
さてにう
だうはおばしま
のほとりちかく
のほとりちかく
すみいでにはに
ついゐし二人に
いうやう〽なんぢら
さつそくこくせいじ
のないらんをちやう
しんせしこともち
うちどのを
うちとりし
にまさるばか
りのてがら
なりおん
しようも
あつくあたへ
かつおもくあげ
もちゐんとほ
ざむらひにしり
ぞきてそのさたを
まちやすらふべし
いひわたすをきゝ
きやうだいはかしこ
まりたてまつるト
ことうけなして
いりきたりしきり
どぐちよりたち
どくちよりたち
いづればなほぜん
一しうはみつたかト
しうはみつたかと
たゞ両人さしむか
ひてみつだんすこゝ
におよびけり
されば五郎かげのりは
おぢぜんしうのこと
ばにまかせをうち丸
のかたにいたりてもち
うぢどのはからずも
ほろびたまひしこと
をつげかゝればじらいや
かまくらへよするならん
にその手くばりは
とふ〳〵なりトつぐる
をきいてをろち丸
おほいによろこぶし
けしきをみせ〽さる
うへはじらいやをもつ
いまがはときあき
今川時秋
ふたびいくさぶね
再艦艦を
ふなよそほひ
艤して
持氏公を
助勢し
まゐら
す
か○たゞいつせんにうち
とつてあつぱれ手
がらをみせまうさん
さりながらそれがしに
ひとつのけいりやく
候へばぜんしう公
のいつ手をもつて
ひとまづいづへさか
よせしたまひ
いくさをはじ
め候べし右下へ
己旨口廿一へ扁
右中ゟそもこの
いくさいはやき
にりあり
しかして
のちに
それが
いやを
ことはふくろの
ものを
さぐるに
ひとし
それがし
ごこく
さんこうして
ぜんしう
こうにぐん
ぎをだん
ぜんおんみ
かへつて
このおも
い。
むきをおほ
せあげられ候へト
たやすくうけがひける
によりろげのりことに
きえつ
見おくりて
ひとり
次へ
きぜんしう
が心のそこ
こそあさは
かなれじら
いやがいを
ほしいまゝにし
もち氏を
ひ〽さてもあざと
つきにつことうちわら
しいする
ことまこと
ならばこよなき
さぢなりわれ
よくをがたひろ
ゆきをうちとる
ことはいとやすし
しらずにてかたみに
せんねんゑちごのおや
かどしらいやわれ
にてきしがたき
手なみはすでに
こゝつみたれば
をろちのじゆ
つをほどこし
てそくじに
しうまを
がいすべし
伊東允といふ
どく木をを▼
それのみな
らずさきづとし
じゆつをあらそひし
かどじらいやわれ
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
人命めい
をたつ
ことをうる
かのいらん
じゆのどく
やくををろち
のどく火に
あはせじら
いやがとも
西上太郎五
鎌倉へ行の
途中月影
照通の
陣を
観る
三の巻より
ころしつべししか
せんにはまづぜん
しうをじらいやが
手にうしなわせその
ますぐ
のちじらいやを
にかへれトいかう
いけたるかたびらを
うつこそよけれなに
にかけたるかたびらを
はともあれいづのないらん
虚実に山をとくと見きはめて
しかしてのちにことをはからん
さなり〳〵トひとりうなづき
そのよにいたりせんしうがもと
きんしうしつぐんぎすこくに
さんこうしつぐんぎすこくに
およびけりこれ十六日の夜の
ことなりし
きたなごやなるこくせいじには
をがたしうまひろゆきくまうら
とう内とう六にはかりごとを
いぬかげらをたばかりおほ
せておびきよせうちとら
ばやとげいぎをめぐらし
にしがみ太郎五をまね
きよせ〽なんぢそくじにかま
くらへおもむきぜんしう
らがふるまひをよく〳〵
うかゞひたゞしてきたれ
ゆくときはゆるくあゆ
みてとちうをしさいに
きくばりせよかへるさ
にはかまくらよりも
○さてまたいづの田がたごほり
かゐさしめしんみどうから
身にまとふよじ見るほどこそ
あれふしぎやさつとふき
おこるかぜもろともにたらうごが
あしはたゝみをはなれつもわれ
○さるほどにをがたしうまひろ
とりおろし〽なみを
はしるのきじゆつには
このかたひらにふねをゑが
け山をゆくにはうまをゑがけ
らずいちじに百りをはし
かならずいちじに百もをはし
らんはやとくゆきねしいそかせ
けるにぞたらうごはかしこまり
しうまがまへをすべりいで
たびよそほひもそこ〳〵に
ほしいぶくろへあすまでの
かてをたくわへこしにつけ
しゆじんよりたまはりししろ
かたびらにうまをゑがき
ならなくにあゆみいでつゝ
またゝくひまにたかねを
うちこへつるまきひがね
いはと山いづごんげんのうら
にをだはらのかたへいそがせけり
みねをひがしのかたへひたばしり
ゆきかくてはぼうけい十ぶんに次へ
乞旨巳廿七編
十一、
高麗寺
モノ雷也廿六紙
かゝきとくのはん
〽トいそがわしく
もち氏のごぜんにいで
けいぎのしじうを
おちもなくごんじやう
しつゝかさねていふ
やう〽それがしすでに
くまうらなるきやう
だいのものにしめし
あわせけいぎを
かもし候へばつば
しんみどう
はじめいぬかけ
らはまどひを
とりてたち
まちにきよを
うたんずとこの
うたんすとこの
ちにおしよせ
いくさば
はじめ
ひらわん
しかさせん
またの
児僧五十一、扁
六十七ゟ
手くばりげん
手くばりげん
ちゆうにせずんば
あらすきみには
これよりひづしに
あたる
図
四くろ
しば
松平
○
ぜつてうに
いはむろあ
りて□
□□□
かくれ
たまふに
くつきやう
なり
兵一
さていぬ
かけらが
次へ
いつしきはたもり木戸
ひと〴〵きみをしゆごし
てかまくらへごきぢんまし
ましたまふものならいの
かけぜんしうしんみどうら
しんだいするにごとをうしな
此ほろびなんことやすかる
べしまづそれまではくろ
だけにおはしますとそ
たいせつなれいで
たいせつなれいで
それがしがかのみねへ
おんみちしるべつか
とほくもあらぬくろだけ
なるにましてしうまが
がまのじゆつもてまたゝく
二十よにんをくもに
そのみはたゞちにとつ
てかへしてなほも
てきとをあざむかん
ため下田しもわた
りのいうぢよをめし
よせしゆえんを
もふけてたのしみくる
もふけてたのしみくるふ
おんみちしるべつか
まつらんトこくせいじ
なるなごやの地ちよりは
駕がせしめくろだけの
いはやへおくりまゐらせ
ひまにもちうちしやう〳〵
かきとしよぐんぜいこのちへはつ
とうするならばそれがしきじゆつてるみち一千ばかりの
をほどこさんにいちじにぐんぜいにてかしこへ
かまくらのきよを見すま
しゆつぢんせられたり
かまくらのきよを見すまししゆつぢんせられたり
いつしきはたもり木戸どの
にはうらふじさゑもん
そるかげらいぬかけ
ましたまふものならいぬぜんしうをたすけん
ト八わうじみちへ
おしだすよしを
もろこしがはら
にてうけたま
はるさて
①
そればかりかはするがなる
みろくまちのきしがは
をまでよびつどへよる
となくひるとなく
あるひはまわせつうた
わせつしゆしよくに
ふけるさまに見せかけ
おくそこ
もなく
たくむ
もなく
ほどにはや
ふつかみかすぎ
きつく十八日の夜
にいりけるがかま
くらへかんじやにゆきし
にしがみたかうご
にしがみだかうご
たちかへりとちう
のことよりかまくらの
やうすをつぶさに
つげていふやう〽きみ
のおほすることばの
まに〳〵ゆくては
ねぶかはいしばし
やまををだはらへ
はせいだしとうかい
どうをおもむき
けるに大いそのひがし
なる
かう
らいじ
の山上
にははや右へ
己寅巳七一扁
それがし
あらまし
かまくら
さゝべ
のいくさの
そふぜいすぐつて
□□□□□□□
よういは
万四五千ふろ
ぢをしもだへ
おしわたししかし
てこのちへよする
ていまりそれが
なかにいとあや
しきは
候ゆゑ
きみの
をしへの
ゑぶね
にうち
たちかへ
らんと
みちを
いそぎ
あたみ
のうら
まで
きにける
ときにしきの
いはやの洞中
ぜろにくろくも
ひとむらわだ
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
かまりて
見れ
ども
さだか
にみへ
ざるゆゑふね
めんとすゝめばふね
はすこしもうこかずわが
五たいさへなへしびれ
て手さへあしさへじ
ゆうをえずこれによ
つてむねんながらもむ
つてむねんなからも
なしくかへり候なりト
といきをついでうつ
たへたりじら
いやつく〴〵
きゝをはり〽たいぎ
なかし〳〵よくぞ
てきちをすみやか
にものみしきたる
あつはれ手がら
それがなかに
にしきのいは
やのつぎへ
白雷廿廿コノ約
つぎなんぢが
見とゞけがたし
いふはこれなほ
ざりのくせ
ものならじ
その手へはわれ
みづからはせ
むかふてとり
ひしがんさるに
てもうらふじ
はじめかまく
らぜいをみな
ごろしにする
いくさの手く
ばりいそ
ばりいそ
がんずト
しそくを
とつてみつ
しよをすつら
こま〳〵とかい
したゝむ口
一左ゟつな手がかたへは天眼士院けん
といふかまにめいじていと〳〵くわしく
いげこさんとすじらいやうねてたく
わふるがまのむれをよびあつめんぶ
こんがうの印心を手にむすび
くちにじゆもんをとなべけるこゑ
におうじてあやしくもそらにひら
めくいなづまのひかりのうちに
あまたのかわづこつぜんとして
あらはれいで闇々
合々くと
臣々〳〵
さけびながら
じらいやが
まへにひら
ばふたり
とぎに
ひろゆき
おのく
のかわ
づにむか
ひひとつ
ひとつに
かいし
たゝ
めた
ると
つしよ
をあ
たへゆく
てをくわ
つげを
しへ
せばおの〳〵ぎへいをおこ
さしめきみにごじよせい
いたさるべしそのけいりやく
ならずこのたび
くまうらきやうだい
らをきふくなさしめ
けるによりきけいを
めぐらしいぬかけらを
のこりなくちうばつ
せんとすそれにつき
てももち氏ぎみお
せいすくなくおはしよ
はかやう〳〵しか〴〵
はかやう〳〵
なりトつぐるにぞ
ある・そのおみかた
のひと〴〵はすん
しらふちうの今
川ときあきくう
らいじ山の月かげ
てるみちしなのゝ
七るみちしなのゝ
くにのさらしなけ
をはじめとして
むさしのにすむ
ほりがねおにび
らがもとへまで
手ばづをもつて
つげしらせわけ
てつまなる
己季フ一化一扁
かならす
つかひを
あやま
つなかま
へて〳〵よく
つとめよし
いひふくめ
つゝぞの
くに〴〵へ
むとしく
つかわざし
めたりけり
○ものがたり
○ものがたり
七才なるとき大井
はるかにあとへ
たちもどりて
ときいだす
これはひめまつし
すま太郎がいつ子
にしてさらしなけの
ぼうしたかさこ
ゆみのすけよしとほ
によういくせられ
のしやうのはなみ
のもどりにてんぐの
ためにさらわれ
たるりきの
女がみの
うへなり
かのひめ
まつりきし
の女は
かきいだかれくもゐを
ゆくよとおぼえしが
ほどさへなきにいづ
ともしらゆき
のこるたかね
にくだりぬ
あたりを見れば
にんげんのすむべき
きやうがいともおぼ
えずとりさへなかぬ
しんざんにしてこけ
むすいはにのきを
つくらせかべとけづ
れるむろのうち
にはいつまで
ぐさをや
ぐさをや
つゞきあやしくも山ぶしに
かきいだかれくもゐをりきのすけにうち
むかひ〽なんぢ
こゝろをしづめ
てきくべし
このちは
しんしう
とがくし
□□□
ひき
どんざ
のもとに
いはをうが
てるしば
だくいろり
のもふけも
ぶるくいぜはいと
かうばしくえなら
かうばしくえなら
見ゆるにふす
見ゆるいか
ぬかほりのまどに
みちみおろすたに
まのたきつせは織女ぢよが
よつてなんぢを
このちにとも
なひ文武
よつてなんぢを助みちをよく
をしへてみだ
れしよをす
くわせんと
すゆめ〳〵
わがきやう
くんにしたがへ
やトねんごろに
さとさしめしかしてこゝ
に兵御堀り文学ぶん
なにくれとなくまなば
せけるにもとよりさい
ちばつくんなるりき
の介なりければをし
ゆるごとによくおぼえて
すゑたのもしぞおも
はれたりかくのごとく
練学焼すること
ゆきにつとめ下たるに
はげんで十一ねんをす
ごしけるにぞ力の介今
ははや十七才とぞおび
たちけるころは応永
五万年
ひがじ大日
だいがだ
けにし
てわれは
一山ンのある
じ大にちぼう浄
雲の心といへるもの也
おりたる白
ぎぬを
〽今せかいおほいにみだれて
これをすくふにがいせいの
ゆうしすくなしひとりをがたの
ふうふのみちゆうのゆうし
なきことをわれふかく
これをうれふよつて
ばつえうにしてしうまひろゆき
あまの
川より
ばかりに見
えていさぎよ
かけくだす
しそのたに川
をはさめるきし
に紅白おらの桃花
とうさきみだ
れてよつのきこうのけじめ
をいはず花実替ひと
しくえだにみちて
げにこのちをやとう
げにこのちをやとう
げんともいふなるもの
ますかトとたがわる右へし
己子己廿一、扁
いぎじやうとんいそがはしくたちかへり力の介
につげていふやうこたび
づしうにたい
へんおこ
りて
綱手蛙仙が密書をよみて四
藁砧兒雷也が危急を
せんねんおんをうけたる
おぼゆるぞたすけずんば
かなふまじわれは
雲道うんをはしらんに
なんぢは水路方に
おもむくべしト
をしゆることばに力
の女おほいにおと
ろき〽シテだらにのたき
つぼよりすゐろを
くゞりゆくときは
いづくへかいで候
ぞ〽されば候かの
たきつぼより
たつみのかたへ
はしるときはづしう
なごやのとくせいじなる
天洪水たんぐの井につらず
かならずおこたることなかれ
ソレヤトだいかついつせいして
りきのすけをだらにのたき
へまつさかさまになげこんだり
をがたしうまひろゆきが身のうへあやふく
救ふは廿七篇に委ふす
三十七へんへつゞく
傭書交來
種
種
作
図
芳
漫
源平
打毬
双六
此歴は今と赤
のやうをもつて
まけかちをあら
そふていと〳〵
おもしかさしかさ
八郎柳下市種美作
一女郎花五色石台
九編一雄画図巻画
自信吉
新編金瓶梅
初錦ゟ曲亭馬琴作
十一迄
大尾
一陽斎豊国画
黄金水大尽盃
八峯
出板
為永春木作
歌川国貞画
一一
一猛齋芳虎画
三十六歌仙詠色双六
奉書六枚つきにてごく
ざいしきに仕立うたのさま
にならひてけしきをゑがきたる
古今上ひんなる双六なり
柳下亭種員作
卅一編
兒雷也豪傑譚
卅二編
一寿斎国貞画
卅三編
芝神明前甘泉堂和泉屋市兵衛板
○衆南
兒雷也豪傑譚。
三十六編
種員遺稿
一勇多国芳画
門人芳房補助
}
}
早速
けり
三十七編
三十八漏
児雷也豪傑物語
狩
④
12789
第4円
22册
児雷也
豪傑譚
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
三拾七編
甘泉堂梓
児雷也豪上集
傑物語卅七編
一日曜
柳下高遺考
門人往清補著
一勇多国芳画
門人芳房補草
またはせめ
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
児雷一
也豪
種清補著
芳房補筆の
傑物
五口三十七編
甘泉文庫
千歳食和泉
泉屋
種清著国芳画
兒雷也豪傑譚
三十七編下之巻
四十二
大目房浄雲
南天竺に栴檀
樹の花を採る
同親雲上
かくしらし候
まめまつりきのすけ
こことく
姫松力之助
枯木に花を栄する翁も
三万里餘を
飛行之図
溺れし桃より子を孕す媼も。
蘇活の法を識ばなり。呪ふが如く
釘打ば蘇鉄繋茂し。泌る熱湯に
に投ずれば。鹿鳴草勃然と花葉を
起す。殺裡尚養生の法あり。などか
奇薬のなからん哉這稗史の目足なる。
一蛙に益ある車前草の能は兒童も
よく知れり古歌には是を神といふ
古哥に〽おほばこの神のたすけやなかりけん
ちきりし事をおもひかへるに
死したる蛙を此葉につゝむに必ず蘓する
の功あれば也と。萩原宗固は註したり。
おほばこ一名車前草或は柴苔或は蝦
一蟻衣亦は陵写馬写と号け山東には
。牛舌といひ江ひ江東にはかま衣と云奥州
野州の方言には。あらはに呼でがいるツは
といふ。和名におほばこといふ心は大なる
葉にして長き穂ありと。爾雅にも云ば。
郭瑾もいふ此故をもて。大葉子となぶ。
おほばこの子は助字なり。時秋が
一書には。蝦蟆よろこんでこの葉の
下にかくれ伏と。いふ語を取て誰とす
べし。路傍に多なるおほばこすら。浩る
一験奇のあるものを。口猫にのする梅だん
一花の。伊蘭樹の毒を消すてふ説をば。
山伏の長大日房が吹ほらと
ばしおぼしめすな
一慈延元辛酉初春
○ゆくんて
上。
柳下亭種員記
とつくにに
かよふまかつの
情にておもはぬ
やみのなほる
ひとくさゝ
綿木
正信
兒雷也網手
大難病を発
するの夕奇薬
を得て再蘓
の歓喜を生ず
己雪巳仕に扁
廿六へんゟつゞき
○万のすぢみだ
れかゝりて
やなぎ
モノ雷セ十一紙
ものなるさるはしかき八がゆくてよりことを
おこしてときいださんさるほどにかき
▼いとより
さはなりける此
さらしのものがたりにうらふじがしのびの
八はかまくらのやうすうろゞ
はんとくろごまこまをうつ
たちたるその日はは月
なかばをばわづかに
いちにちすぎたる
ころなりさすれば
くまうらきやうだいも
◑すべらしあとやト
見るまにいくせん
じんのみたにのそこへ
おちけるがたにみづふ
くさるおとしになが事
なかへまつさかさまにどん
ぶとおちいりいかにもが
けどたすかるべうも見へ
ざりしが神かほとけか
かき八がゑりがみつかんで
ひきあげられと見れば
たに川にはあらではて
さへしれぬわだづみの
たゞなかなりけるいは
ほのうへに
ひきあ
げられ
てうづ
くま
り心
り心を見れば
を
図
してかき八につげていふやう●●
□さだ
めてなみま
を見れば
いとおそろしき
大おろちのかゞ
みのごときふたつ
のまなこにから
これなひのした
はきいだしかき八が
かしらのうへにおほひかく
りてがいすべきけしきも
こくせいじをたちいでて
おたはらあたりへきたりし
ほどとぞさてもさる
はしかき八はおこたら
ずはしるほどにその
日はいのめのしゆく
まできてはたどもり
しつあくるあさは
まだきにたちいでへ
いそがせたるにこゝ
らはやまぢのみおほ
くてあしのつかれも
はやくおぼえて
小ぼとけとふげに
きにけるころはあまり
にはやくおきけるゆゑ
にやあるきなが
らにうと〳〵と
なかばねぶり
てつゞらをりを
のぼらんと
するほどに
ふみあやま
つてあし
見へねどいとおそろしさに
うなじをちゞめてかゞみゐたるに
たれかはしらずみねにこゑ
よわれは
このごろかま
くらにてもて
己雪巳廿七扁
はや
さすおろ
ちまるなり
なんぢがしめじん
ろはな
うらふじ
てるかげつぎへ
一七ノ図七十一総
つぎふた心をいだゝへがゆゑに
いぬかけぜんしうがかせいも
せずあんかんとしてひき
三もるはぎも
なく又ちうも
つゝきふた心をいだくがゆゑにあらずたとへぜんしうはいぐんすとも
われまたかまくらのぬしとならば
うらふじきやうだいをはじめなんぢらを
ひきあげておもくもちひんゆうよの
心をさしかまへずすみやか
にしゆつぢんすべし
となんぢかへつ
わにぶち
はかりごとのもふけ
げんとう太といふ
ありそのけいりやくは
ものおらんにかれ
にもとくとわがけい
ほかならずわれめう
じゆつをほどこしてとしふる
ひとつのくまをひきだしなん
ぢをたすけてさがみのくに
なるもろこしがはら
までいざなはん
かしとにいた月かげみゆき
りやくをつげしら
せなばこととゝのはん
しかしてのちにさが
みなるかうらいじ
山にたむろなす
月かげみゆき
のすけがぢん
らばかなら
しよをおか
せそのはかり
か○ひきよせ
けいりやくはしか〴〵
なりトいとこまやかに
をしゆればかき八づく〴〵
きゝをはりおそへ
かうべをもたけ
〽げにおもしろき
ふいをうたぜんその
そのごち
りやく身
をこにする
まて
ごとはかう〳〵
きよを
はかつて
くろごま
なるぞその
ぜいを
しかは
あれ
ども
とのち
より
いきへ
己雪巳士二斎
貞電七十七編
〽つきたちかへりなばもろこしがはらへ
おんづかひにはまゐらるまじまつた
おふせにしたがふてわにぶちどのを
かたらはゞくろごまがりへのごようを
しとけずきひとつにしてふた
みちへおもむく手だての候やト
とひもはてぬにおろちまる
〽そはきづかふにおよぶべからず
いでやなんぢがひとつのみを
ふたつにわりちえ
さすべぎに
ひと
しぼるばかりにかき八が
うしろみられていとゞなほ
おろちが
ぞう〳〵がこのたつまでに
そのおころきいはんかた
そのおそろしさいはんかた
なしゆふこへわたるやま
かぜのみゝねのさつと
ふきおこるをアナ
ふたび
われを
のみや
しつる
トろし
ゆめならで
④
らを
あ
け
見て
りは
あれば
甲斐
山へたちかへり
しゆんに
しゆじんに
かたへに
四
いくさの
よういを
つげよひとりは
くまにしたがふて
さがみのかたへ
おもむくべし
トいふより
はやくだん
びらひき
ぬきかき八が
まつかうより
つまさきまで
まつふたつに
きりさげられ
てアツトさけぶ
おのれがこゑに
せおど
ろかされ
てがくぜん
こしてゆめて
さめたりわれに
かへりてあたりを
見ればところも
見ればところも
かはらず小ぼと
けのとふげのはん
ふかへなりけるが
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
おそろしきまう
あぶらあせ四
とゝふる
まつの
たるみづ
えにかぜ
そふぐなり
まつたいと〳〵
なかやか
なるおろ
ちの尾を
かと
このまきへ
いせぬ
一の巻
ひがめ
せしば
ゆくてに
くねる
小ぼとけ
にぞある
されども
ゆめはあだ
さつとふきおこ
るたかねのあらし
もろともにあら
はれいでたるひとつの
大ぐまかき八がゑり
がみくわへまつら
ゆくへはしらずも
つゞらをりの
とふげの山ぢ
ならでさら〳〵
くらにかけいだせしが
己等之比七扁
是なりにけり○それは
さしおきこゝにわにぶち
けんとう太ははな手が
ためにうきめを見て
ここつよふやくおくし
けれどもなほこりず
けれどもなほこりず
まにあくけいをむねに
もくろみとやせんかく
しくふうをめぐらし
日のにしやまにしづ
みかゝるをしば〳〵見
かへりといそのかたへ日
くれぬうちにトいそ
きけりゆくてにおも
はずひとりのそうが
やどりほしげにきかゝ
るはこれなんまへにも
いひいでたるせいしん
ほうしなりけるがたづ
ひにかほを見しら
ねばにしとひがしへ
ゆきすぎけるがにし
のやまがねなりいでて
はたゝがみかと見て
あればそれにはあら
でそらさへはれたり
いぶかしさよト見るまも
あらせず頭上ぢやきつと
とびすぐるあやしきものゝ
かぜにひかれてせいしんが
かぶりたるひのきがさはあと
のかだへふきさらわるゝにま
まとられじものと
あと見かへればアナ
おそろしやひとを
くわへし大ぐまが
かぜにじやうじてとぶ
さまはこれや飛熊
やうといふものかわれは
よをすてたるもの
ゆゑかゝるけものを
みとめずともよう
あるものにはあらね
どもさらはれてゆく
たびひとのいのちの
かぎりあはれなり
たすけまほしく
おもほゆればおよ
ばずもあれあと
おふて見ばやト
ばかりとつてかへす
にはやめて
にはやゆくへさへ
見うしなふたり
○かれとこれとは
そのあはひやゝ二丁
ほどへだろしが
かくをわにぶち
げんとう太は
うつら〳〵ともどり
かゝるとしろのかたに
こゑありて〽ヲ〳〵
おんみはかまくら
なるわにぶちうぢ
にはおはさずへつきへ
戸雷七廿十余
つぎや
こゑかく
るもの
の▼
あり
たれにやあ
るト見かへれば
としのころはみそぢ
●
さだめんためみちをいて
公のいくさのさまを見
いできにけるところにか
ぼとけとふげにかゝ
りぬるトあやしや
りぬるトあやしや
又二ツにはかうらいし
山の月かげぜいをうち
やぶるはかりごとの
ねぐみをせよそのけい
りやくはひとつのくま
をかくるあものにて
をわがめうじゆつにて
ひとつのおろち
ありてこれに
上ゟいふものなるが此たび
しゆじんのおほせをうけ
ぜんしうどのともちうぢ
つげていひ
けるやう
われはこの
ごろかまく
らなるいぬ
かけどのに
とふとまるゝ
おろち丸
といふもの
なるがはやく
かへりてしゆ
じんをすめ
いぬかけどの
へかせいする
やうしゆつぢん
をさいそくすべし
それ
のうへをむつなくつほど
こへたらんがたびよそほひ
せしものゝふがなれ〳〵
しくよびかくるに
ほはしらねどこたえていふやう
かほはしらねどこたえていふやう
〽いかにもわれはわにぶちなり
ようじばしおはしけるか〽その
げんとう太どのにておはさば
いと〳〵かなめのようこそあれ
トあたり見わたしみちわけ
しるすかうしんづかのだい
させいしにちりしくおち
玉へトばうちはらひ〽わに
ふちうぢにはまづ
そのみは木のね
これへ
がしことはくろごまの
ごうしうらふじさゑもん
にとしうち
にとしうち
かけ
てるかけが
ばうちはらひ〽わに
⑨
国
姿は二十六編に
すかんじや
○這に図する西上太郎吾が飛行の
説閑者なり
老官仁仕ヒ扁
げんとう太とことを
ひきいださんわにぶち
はかりかう〳〵
せよとをしへ
られてふし
ぎにもそれ
とのちへ
いざなは
れぬ
くろご
ぜい
させて
月かげの
ぢんへせめよ
ちんへせふしふ
するはかりごと
をいひつたふる
にぞねがふとこ
ろとげんとう太
おとりあがつて
よろこびいさ
み〽いかにもつぶ
さにこゝろえたり
さらばおんみが
しゆしんなる
うらふじどのが
月かげのつぎん
七ケ国七十一円
かゞきぢんやへふいにせめよするはあさての
よひの月なきうちにうちやぶらんとの手
はづとならばわれははつかのひるごろよりかう
らいじだにゝかくれゐておうちがきじゆつに
あらくまがみゆきの女をあざむききたるをかし
こにてまちつけんそのかとうどはたれがなら
しばしもくさんなしけるが・そのかとうどこそこの
月はじめする分のくによりかへりしみちにて
おんをあたへてかたらひおきしのぶせりこそ
上かるべしとひとりらなづきかき八をつれて
こよひのやどりを下大いそのかたへいそぎ
ゆきけり○こゝにしてものがたり又あとへ
もどるするがのたいしゆ今川等の女
ときあきはとのつきのはじめつかたもち
うぢぎみをたすけんといくさぶねを
もよふされかまくらへおしよせて
いぬかけぜいをやぶりしをりから
おもひがけなくおろち丸がじや
ぎやうのじゆつにとりひしかれあやふし
たすけられなほねんごろのをしへに
たすけられないはんころいかしい
したがひきぢんせばやトはせあつ
まりし五一日きばかりのぐんぜいを
くうちになさんとせしをからくもいなでに
小ゆるぎはまへよびつどへ
ありあふふねにとびのつ
てさがみのいそを
こぎいだしいづの
うみをうち
くりて
め
するがを
さし
さしてかくられ
日は八
けるそ
月三日の
くれにてそら〳〵
さへきよくは
れわたりにしの
たかねにゆみはり
月のいとあり〳〵と
かゝれるはものゝふ
のいへをまもるに
にてげにたのゆし
く思はれけるに
ぞときあき
しうぐたまそ
こあわせてふし
おづみつゝふね
をやるにろ
かぢもかろく
ふなうたもす
すみわたりたる
あきのゆふべの
さつとおこれる
山おろしはあまぎ
のねをやふきいつ
るらんとおぼえて
よろいのすきま
よりれいきはだへ
にしみとほるにぞ
長安様やう
万戸ばく
ころもをうつ
からうたの心も
思ひいだされて
ふるさとなりける右へ
兄雪わせ一気
わみまの色々ない
とまり
てうご
さえ
ずつ
あやし
やじふな
こどの
ふなば
むら
がり
いで
きり大
をうつて
りうじんを
いのりつくれどいつか
なかごかずあら川
くらんどかくと見る
より〽いてや水破す
のじゆつをめて
一水泥す酒を一つ
一宝宝也廿七編
つぎひきめのほうを
おこなふにいまだなかば
にいたらざるにその神法
びのとふとくもふねは
たちまちうごきいでゝ
十たんばかりはしりいでし
がしらなみたかくたち
あづるそのみづけふりと
もろともにあやしきけも
の水上にあらはれいづる
まもあらせず身をおど
らせてときあきがのりたる
ふねのへさきへあがるを
手に〴〵ながやりおつとつて
やにはにけものをつきふせけるがし
大だうじげんばのぜうたちよつて
これを見るにつのは三尺ばかり
ありてけいろはくろくあをみを
ふくみかしらにたちりんのかたち
ありこれなんとしふるすゐぎうな
げんば思はずよこでをうち〽アナ
よろこばししいさましわれ
わつかりしころほひに
ごせんぞなりけるに俊
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
おりあはせたるつはものども
はいしたてまつ
がきに
日を
▼すゐぎうを
もて陰心のろは
とし下へ
本中ゟ丁
老熊
につくる
あるもの湯
ときは
かならず
きずゐもてつげさせ玉ふ
ゆゑぞかしとく〳〵きこく
ましまさばせんぞのをしへ
にしたがひ玉ひ老熊らう
いがいをもとめてしようりに
ひんなるぐんぎをつくり
いくさにかた
ざることきし
これやひみつの
ほうなりとぞ
いま水牛聞の
おのづからたい
しやうのふねへとび
いりしは天千くきみのじん
ぎをかんじかちいくさの
ぎへいをおこしたま
はらばいかにいぬ
かけぜん
しうらが
じや
じゆつ
のもの
又かりうどに
をもち
ゆるともやはか
ゆるともふあり
やぶらでおく
べきかトしゆくん
をばしめしそ
つまでの心を
いさませ
なぐさめつゝ
なぐさめつゝ
すんしうなり
けるふほうの
しろへことなく
きぢんせら
れけるが
まづいそがはし
くたくみに
めいじてこん
にちより
十日がうちに
ぢんだいこを
づくらせんとし
ふれしめして
老熊らうを
かりいださ
む此さだ一つ
ちたかみましいいだよこのためあらするこちやつもを聞くすへのとものだかとなまみまみよひやからなくつ
□□□□□□□
起雪巳廿七筋
つゞき
たに
あひ
にて
にて
はき
白ノ間也十十分
浦冨士左エ門
うち
にす
べし
と
あれ
ども
の
じゆつ
もえ
ねば
らいじへ
ゆかんにも
くろごまへ
同山獄五郎
種員遺稿
國芳圖画
芳房補助
にも一日
はせつきがたしさは
いへふしぎのしゆつを
あやしけにちかづき
よりあら川が
たみゝにくち
きてふせて
さしよせて
きじやつを
もつてさく
やきければ
さだかつとみに
そのいをきとり
ときあきにも
三の巻へつゞく
六三郎はかいるにちかつきくちに
くわくしものをみるにこれ一ぷうの
しよくんなりしやしんのまへに
もちきたりふうおしきつて
よまんとするときふもとに
ありけるゆうふつな手が
おなしくみつしよをたづさへて
いそがはしくいりきたり
それと見るより〽ヤヨしばし
はかりことはひするを
よしとすここうの
□□□□□□□□
たむろしたりし
菊
の器
よりつゞき
が同月十九日の
くれになん〳〵としける
ころこのはをきそふ
山おろしにあめさへよこ
にそぼふりていないま
ならぬひかり
よりくに
ものゝちかづ也
にもしめしあはしてうらふじ
たいぢのしゆつぐんのようい
せられける○かくて又さうしう
かうらいし山にぢんどりし月かげ
みゆきのしてるみちは七月のすへの
ころより八月なかばすぐるまでしよ
はうのやうすをきくあはせて一ト矢も
はなたずえいきをやしなひむなしく▼
七月大げしう
かぐまたきも
せず見
まも
しがその
はやきこと
やのごとく
□□□□□□□□
いばくのう
ちへとびいつて
てるみちの□□
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
まるをいかなる
ものゝきたりしト
もろびとこれ
を見てある
にいと
なるひき
がへるなりあ
やらくちにくわへ
てありしがかしがかしらを
さげていやなすざまに目
同同同同同同同
とも
かくもと
ぜいする
ことばに
はまを
ぎ心え
しや
こんを
いざ
なび
しよを次へ
日ノ図廿十五ツ
とき又もかいるがこ
ろのかたへゆびざ
をらへてそびらを
ひくふしけるにぞ
つな手はとみに
そのいをさとり
てるみちぬしの
手をとつて
かいるのそび
らへうち
がうしにしてみな
ごろしにせん
かならずあや
まち玉ふなト
けいぎのしじ
うをよみをはり
つきよまんとする「七十ゟ小ぼとけ□たなそこ
とき又もかいるがうしにしてみなうちなら
よろこび
あいてぞけろいし
にける○かくて
又小ぼとけにし
ておろちがため
〽げにおもしろき
ちりやくぞト
むつの
にふんしんせら
れしくろごま
もどりのかき八は
その日のくれに
のれば六三
平もおなしの
くの事にふらぎや
かいるは五たいひろ
ごりたちまちこ
またゝきするま
に見もなれぬせかいに
いたりげかいをみれば
くもうすみはるかに
へたゝるさわりはあらじ
心やすしみつしよを
ひらきよみくだすに
さきの日にしがみ太郎五日づ
かまくらへかんじやにゆくみち
思はずかき八げんとう太がみつ
だんをきらえたりそのかんけい
の手だてといふは一ツのたけき
くまをもて月かげのぢんを
さわがしそのきよにじようじ
てうらてよりうらふじせいの
くうへとびのぼりしが
ろまくらへかんじやにゆくみを
およぶ
ころうら
ふじがりへ
たちかへり
おろち丸が
をしへたるはか
りごとをしめし
けるにぞ
くらふじ
きやうだい
とりさは
いのめら
よろこぶこと
なぎり
なく羽
いで
そのよういをいそがん
に上千ばかりの
手ぜいをあつめ
二百よにんを
いわものども手わけを
なしてごちんよりらんにう
すべきあいづのときは
いまのじやうこくとさだめ
たるにくまはそのせい
たけしといへども
も
よりおろかなるもの
なれば食餌くはを
もつてあざむき
いだしあいづの
ときにさきだちて
てきのけいぎの
うちとるべししかして
のちはかう〳〵はからい
しか〳〵なさば
たねとする大ぐまを
くろどま
ぜい
本右へ
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
おとう
となる
にふぞ
くしてこれを
くろごまにるす
なさしめそのみは
八百千にんを
したがへかうらいじ
山へおもむかんとて
そのいでたち
にさしづしつ
三百人をば
きこりに
したていのめ
したていのめ
とす又三百の
にんずをば
いしきり
にんぶにも
ほへ又をかしら
同断断断断同同
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
せとりざは
きじ六に
つかさどらせ
そのみは二百の
せいをしだがへし
ほんかいだう
よりうつたち
けり○さるほど
に月かげみゆきの女
てるみちはみなそれ〴〵
にてわけをさざめかの
大ぐまをつりいださんと
さかりにみのるえたぐり
をおびたゞしくとりあつ
め陣前期へつみあらし
るこのみのかほりに次へ
□□□□□□□□□□□□□
つきひかれてや
みなみにしげる
古木おくのみねを
おしわけていでたる
大ぐまらんぐいさかめぎ
ふみやぶりかのえだ
ぐりをくらはんとちか
つけず四五十
にんのつわも
のがやりさき
そろへてつき
かゝ事をくまは
すこしもおそれ
げなくすゝき
をばなをけちら
すごとくふみのけ
よるところをよせ
かきのけつわもの
どもをたちどころ
に六七人ちけむり
たててひきさき
たるいきほひたけく
見えしかばみないち
どうにへきえきして
ちかよるものもなきとこ
ろへかねてにんずの手く
ばりにくははりゐたりし
このはのつなでさんじよう
ばかりのくりの木のくり
じふぶんにえたにみちて
いがさへたいはんゑみ
われたるをねこぎになしつ
ゆくせものが
八ぱうより
あらはれいで
てるみちめが
けてつきかゝ
るを又もや
ひつかへ〽やおれあらぐますゐ
さんなるはじはしりかゝつてうち
すくむ事にあらぐまおほひに
いかりしがくりにやこみつうば
はれけんはむかひもせずいがぐり
みつよりひらふてはむところ
みきふりあげてヱイヤツト
くまのかしらをはつしトうてば
うたれてこゝろやつきたり
けんむつくとおきてかのくり
の木のなかばをつかみ
ちからにまかせつなでに
まけじトねぢあひし
がつゐになつよりねぢ
きつとさいうへわか
きつとさいうへわかし
るゝをりこそあれ〽なむさん
くまがいでたるぞもの
どもはや〳〵いで
あへやトいつ
せいさけぶ
こゑにつれ
十八九人いち
やうにくま
ふしぎに
よこあい
よりおどり
いでたる
ふたりの
つわ
もの
のつは
きし
五十五日ときあきとうのおほ
せをかうぶりとらへしもの
にてそびらへきずをつくる
ときは軍谷ぐんのように
たちがたしトこゑをかけつゝ
たちいづ
その身の
みてけるに
くらの
かはのはつ
ひを
ちやく
手
やりの
くびに
とらのをゝつけ
こてすねあて
せしふうぞくは
かりうどともつわ
ものども見わかり
がたきじんぶつながら
ひとり
はきごみ
に身を
かためたるが
またいち
にんはもく
らんのけさ
もておもてを
つゝみたるゆゝしく
みゆるほうしむしや
くまのかはきしくせ
つな手は今川とき
あきがぐん
ようといふ
いちごんに
むそのところを
ふたゝびつな
手がかなあしだ
にてくびすじ
しつかとおさへ
つけたち
ぬきかざし
おししづめ
はやる心を
〽さいふ
なんぢは
いづれの
ものぞ
わたくし
ことはすん
しうなる
けがは
てつかんと□
むらの
ものをさゝへて
しばしたゝかふ
たりこなたにはこのくまは
またこのはの
つな手が大くま
をにがさしものと
くりの水うちふり
うつてかゝるをこの
まがくれにひとり
のかりうどやり
つきいだしてくまの
のどぶゑぐざと
つくつかれて
ものをさくてするをヤレ
しばしたゝかふまち玉へ
このくまは
ぐわんらい
ちやう
りにて
ひでんじ
と申もの
よにも
いやしきもの
なるが此月の
しゆ今川とき
あきこう
はじめつかたこく
つぎへ
同同月廿一二冊
〽つぎぐんよう
ふしぎのぢんだい
こをつくるべき
おんふれある
にそれがしおし
てうけがひ
まゐらせ
ぶぎやう
□
鳥島七十一歩
じん〽十五郎じん
しくまなりといぶかし
く思ひしがさてはさきつ
日いま川どのをおろ
ちのゆ
しよく
なるあさはら
さまにしたが
ひまうして
はこねなる
きづくりだにゝ
とぢこもりあま
ねくたかねふか
だにをよとなく
ひとなくたづね
へめぐりとんにちの
よのあけがたにそこ
くらのたにあひにて
この大くまをようやく
いけどりくさりをつけて
ひききたりしがみちにて
一つの小へびを見るより
にひかれてみちを
はしるがごとく
ちからはじめに
百ばいして
ついにわれ
らが手を
なにとかしけんそのへび
はなれ
このとこ
ろへはいり
きたりぬ
わがいけ
とりし
あかし
には
これ
見そ
なはせ
けものゝ
えりに
くさりの
むすんで
候ぞト
さいて
つなでも
はじめ
てさゝか
〽いかさま
あやし
くけもの
にたげな
□□□□□□□□
じゆつ
もでなや
ましたる
おろち丸が
しわざな
りしか
1
いざ
なり
れて
こゝまで
きたる
いはれ
さなく
ば小へび
に□
なし
それを
思へばたけ
りしくゆが
図
らは
わらはに
であふて
よはりたるもおとつ
ひとのにかりうげ
がた
くて
たるくわつゆ九を
たいせし図
あやしきは
くんそつすじふ
にんにてもいけ
どりがたき此くまを
そのはうひとりの
手をもつていけど
手をもつていけど
りしこそ心えねト
いひもきらぬに
ひてんじほこつて
〽それにはひとつの
手だての候われ
をえたり
そはまの
つゞき身にまとひ
びしやもんでんのけを
となへて
むかふときは
いけどらざる
こと候はずト
いふにつなでは
ほとくかん
じ〽げに
ありぬべし
させるゆ
さることの
らいのあ
るくま
をこゝ
荒川
誠ノ
て何かせん
その
ほうへ
かへし
あだ
へんとくもて
かへりこと
にとゞめ
ように
たてよし
ふまへし
くまを
けかへせ
ばはやぢき
たへておちいつたり
つゐに悪徒づくをおひしりぞけし
はじめをはりをかたりつゞげてさるのこくならはかたをか山の
にもちつづきければひでんじにくまを
あたへければよろこびつゝもおんを
あたへけれはよろとひつくもおんを
しやしせおふてさらんとなしけるが
はこね山までちかくもあらぬに
になんぢらみたりはみち
このまゝにしてもてゆかばいたづらに
くさにくりをひらひしとが
ちからをらうぜんかはのみにしてもて
ちからをらうせんかはのみにしてもて
によりくり〳〵ほうずに
ゆかんとくまをたにまへひきおろし
すりこぼちせいしん
手はやくかはをはきとりていと
かる〳〵とひきかつぎはこねをさし
ぼうしのみでしに
てかへりゆきけり○ときにはまおぎ
なざん心えよやト
うちわらひしゆじん
六三郎かねてしそつにけぢをつたへ
かくとごん上なし
ちんまわりなどおこそかにしくせ
ものあらばにがすまじトいひつけて
ばやくれちかく
なりければ今は
おきけるがばんてのぐんそつみた
とにうらふじへの
りのかりうどをいけどりきたる
あひづのけぶりを
これうらふじがしのびのものにて
かたをか山のをざき
月かげのちんにうかゞひよりおろ
かにもとらわれたるなり〽ソレ〳〵
にたてさせせんぢん
手いたくごうもんせよトしそ
ごぢん小にだまですは
いにめいじてしもとをくわへ
トいはゞうちたつべき
手いたくせめつけけるにより
よういをしてぞまち
ありのまゝにはくでうしけるは
かけたり○こゝに今川
しう〴〵はうらふじ
〽われ〳〵どゆはくろごまのごうししう〴〵はうらふじ
うらふじさゑもんのめいを
うらふじさゑもんのめいをぜめのよういを
うけ此ぢんちうのありざまを
とゝのへかたつを
うかゞはんためいりこみ介され
のんでまつほど
どもあいづはゆふかたなれば
にすでに廿日の
みちくさにくりをひらふて
ゆふぐれしろのまなか
ゐけるところをいけどられ
につみあげたる
ならはかたをか山の
たりさしたるとがもなきものを
つぎへ
ふとのあいづなりトきいて
をさきにおひてけぶりをたて
うないく六三郎〽えたりやえたり
そのあひづは此はうにて見すべき
かゝる所へ大しやうてる
みち六三郎もしたがいて
さいぜん助勢州にいで
たりし
二分も
二人のも
のまでぐぶして
きつつな手が
たやすくくまを
ほふりしくわいゆうを
しやうびしければいなでも
又ひでんじが此くまのぬし
なることより今川とのゝ
ごんきとなるよのこらず
ぐんきとなるよしのこらず
里あるしんぎをあつふしじんあいを
もつぱらにするひと〳〵なるが
をはしぎゝしけるとありてこんにち
ふいにくまのかはきしくせ
ものどもが此ぢんちうへ
おそひいることをしり
きたりあはせて
ます
ふせぎしとぞそれ
ゆゑきみにもつゝ
手のつねのつはもの
がなしはたらきぶりも
きみへ申上るに六三郎はじよ
どもには十ばいしければ▼
せいにきたりし二人のものにゆびざして
さきつ日もろこしがはらにおひて
はからずあくじのさうだんせし
〽今ぢんぜんにてわがきみへちからをあはせし
ひとりのしゆけはせいしんといひ又のひとり
はきの介といふてひろゆきどのにもゆか
時秋
時秋
人口
なげがくにぞ六三郎ほへそ
ゑみなし〽いつにもいの
ちはたすけえさ
せんシテしゆじん
へのかへりごとは
〽されば候もし
あらくまがたう
ごぢんへたけつて◑
いのちばかりはおたすけあれじめしる
はなし事よだれまでいちどにながして
己官口廿七二冊
モノ国ヒ十ナ一歩
ありて〽いで〳〵しゆつぐんの
とききたれりこゝにつくれる
はしをわたしていくさのかどんで
せられよトいふかと思へば
かのいしがきこつぜんとして
かまにへんじくちをひら
いてにじにひとしき長橋
さやうをふきいだすにぞ
かたへにつなげるくろうま
がいなゝきするどくかけ
いだせしがかのながはらへ
おどりあがりはせいたすを
見て大しやうときあき
〽アレ〳〵見よやくろらまが
いといさましげにはしを
わたるはこれぞまさしく
くろごまがうらふじの
すみつなるくろごまへの
あんないなるぞみな
あやぶまでおしいたせ
やトげぢするこゑに
こゝろえぞふトせん
ぢんのしゆしやう
あらかはくらんど五百
よきにてかのなが
はしをまいちもんじ
におしわたればそうだい
しやういまがはときあき
一千よきにてごぢんを
うちいきほひこん
でぞおし四のまきへ
つごたいしがきのうちにこゑ
黒駒が
の鶯
三の表よりいだ
せばあとに
のこりしだい
だうじは
しばらく
これを見
おくりて
こゝちよげ
にうちわらふ
こゑもろとも
にまたふたゝび
きたにむかふて
ふきいだすまぼろし
ばしを見るよりも
だいだうじげんばのぜう
だいおんあげて〽すはこの
たびはわれらがいくざの
かどんですべきながはし
かゝりぬわだれやめん〳〵
われにつゞけじよりくには
まつさきにうまをすめて
まぼろしばしによちのぼ
ればこれにつゞひて一千千にん
われおとらじとまいちもんじに
火をおぼくたかせよせておそしと
まつところにうらふじさへ
もんてるかげはをざきのかゞりを
みつけたるにやそらのまつたく
くれはてたるころかうらいじ
山のにしのふもとにつぎへし
己富也廿七編
更梓勢
信州を
打立て
国政寺に
かせいす
かうらいじやまさしておしよせたり
○かくてつきかげみゆきのすけはかゞり
今川勢
黒ごまへ
おしよする
月影勢
国政寺
おもむく刀
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
今川ぜい
うらふじを
なやまさんぱ
と高らい
寺山へ寄る
同十二十一
むさしのゝ
松竹丁鬼久ホ闕
せいじへ
勢に赴
箱根山
・屋
花木川
月滝
ちらいエ
相
州
海
○北に現す
五箇の如
ばしは金是
ふみづかひ
せし神
せし神
蜂の吐
いだす
の可
同
石でし山
芳富画
完電せサ七編
つぎあいづと見へててつぱう
四めんのたに〴〵いちどうにときの
こゑをどつとあげてつぱうを
ともしれずみづもらさじと
八はうよりもみたて〳〵せめのぼる
いきほひさながらいまやこのかうらい
じ山もくづすべくほかにのがるゝ
みちもなくしていとゞあやふく見へ
たりけりときにいぜんのおほがまが
たりけりときにいせんのおほがまつ
月かげのぢんぜんへあらわれいづると
見へたるが豆州ぢかのかたへくちさし
むけてくわつとふきだすながはしを
見るよりつなでがまつさきに
〽おんみちしるべつかまつらんおの〳〵
かくこそわたられよトいきほひとんで
かけいだせばつゞひてはまおぎ六三郎
大しやうをまなかにつゝみとの手のつわ
もの一千千にんいづのくになるこくせいし
のいくさばさしておしいだすをそれとも
しらでうらふじぜいはいきほひこんで
せめよせ見れば月かげぜいのかげも
なし〽これはいかにこはいりにトいぶかり
ながらきよろ〳〵みまわし〽あなたに
見ゆるが月うげぜいか〽さいふはこねが
てきにやじなりばきくたるかがりはくらし
やどしうちをはじめたるそのたゞ
ぬかへいまがはけのちしやとよばれし
だいだうじが一千よにんのぐんぜいども
まぼろしばしをおしわたりはやく
も此ちにはせついてやをゐおろす
いつぱつなりひゞくおとにおうじて
うちたて〳〵そのせいいくせんまん
もちたるたいまつふりあげでかた
みにそれとうち見やり〽わにふち
ぬしにはおはさまか〽ヲゝひでんじ
にもまめなりしひさしうあはでなつかし
きにこたびはまじめのかせぎにかゝりし
きにこたひはまじめのかせぎにかゝりし
あつたらくまをおみにとられて
われらがはなばあきたりじきいで
ひでんじ〽さてこそはわにぶちぬしの
くまのいでたちさいぜん見だるにたが
わぬはかうらいじ山のはたらきは
〽いかにもみどもなりけるが手はづ
ちがふてしそんじたり此うへははや
つなでにまれじらいやにまれふた
りのくびをいづれなりともとら
ずんばしよにんにおもてをあはし
がたしトいふにひでんじとくびをかたけ
〽まち玉へ〳〵われよそながらきゝし
ことありもちうぢとかいふ弓やう
のこくせいじへんの山おくにかく
れてありとたいこぶぎやうの
あざはらはいとがくちばしりぬ
〽ヤヽなんといふそのもちうぢは
じらいやがどくさつせしと
われもおとつひおろち
われもおとつびおろち
まるにきたるがいま
なほ此よにあるこそ
さいはひそのあさはら
をあざむいてもち氏
のありかをさぐりひと
もくろみして手からを
せん〽その手がらこそ
もちとぢをえばに
ことあめあられどつどおめいて
はせくだるにぞうらふじぜいの
八百よにんはたつあしもなく
はいぼくしてかうしうのかたへにげ
ゆくをかねてはかりしことなれば
小ぼとけだにまでおひつめて
はさみうちになさんずものと
よりくにきびしくしそつを
はげましすきまもあらせず
おひたてたり○それはさておき
かまくらなるいふかけにうだう
ぜんしうはおろち丸がすゝめに
よりはせあつまりたるみか
たをすぐり一万五千のせいを
もつていづのこくせいしに
たてどもるをがたじうま
ひろゆきをせめほろぼ
さんとうみてより三百よ
そうのふねにうちのり
いなむらとしごへりやうぜんが
さきうのしまわたりをじゆん
ばんするにかぜさへこちをふき
にうまくらをおしいだせしがおなじ
そのよのうしみつばかりにまないるの
はまへちやくせんすなりばはふねに
とゞまりてなかばはくがへぢんをはるは
一万五千のたいぐんなればひろくも
あらぬまなつるはうみにも山にも
いわものゝかぶとのひかりみち〳〵て
おそろしなんどいふべふなし○さてまた
己写口比七扁
こみたれば八月廿日のこまのこく
ちやうりのひでんじはかうらいじ山の
ぢん
ことなく
くまの
かはを
手に
はこね
をさし
かへりき
しがこふづ
あたりに
日は
くれて
こよ
ひは
はつかの
よひやか
なりたけ
たいまつに
みちをてらさせ
ねのこくばかりに
をだはらなるうまや
ぢにちかづきけるにいそゝべ
よみちもせははらにかへがたき
まであしつかれたりともあれ
ひとくちきをつけんトさりやへ
いらんとするあとより〽ひぜんじ
まちねとよぶものあり〽たれ
にやあると見かへれともそら
にやあると見かへれどもそら
くらければかほいろわからずね
おんみがのぞむなる
しらいやをもつり
いだし二人がくびを
とるときはやすね
にうつてもくび一つ
千両金にはなり
ぬべしうまいく
トうちゑみて
よろこびあひ
つゝゆくさきに
あやしく
ひかりをはな
いものあり
これをわす
れて両人が
アレ〳〵ト
ゆびさしいゝ
とにもかく
にもたごと
ならずひでん
じつゞけかの
ものゝしやうね
をとくと見
とゞけんとあと
とらんこの
をおふてぞいそき
ゆきくるのそれは
さしおきいぬかけ
ぜいはまなづるの
いそにつき一万よにん
をくがへのぼせて
みなそれ〳〵に山を
かたどりぢんじよを火へ
第二十七編
かぎつらねて
ひかへたる
しかるにこの
手のたい
しやうはいふかけ
にうだうぜんしかが
しなんいよの大ぜう
のりかたおなしく三なん
たいちにうとき大しやう
なればくりぢにぢんを
とるやいな廿日のつきの
ひかりにぜうじこくせい
じにせめよせんトおほ
いにはやりてげぢし
けるをこのときなほ
もあないとせうして
かねてはしうま
ひろゆきがひみつ
のけいぎをうけ
玉はればいぬ
かけぜいに
したがひ
きたりし
くまうら
ぢぶの介のりかたおほし
四なんほうせうゐん
くわんそんなりいづれも
ぶやうはばんぶにあれと
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
のりかだのまへに
いでことをせいして
申すやう〽みかたは
みなこれふちあん
ないにてましてや夜
中のことなればてき
ちにたやすくいり
がたしこれらひとまづ
じらいやがやうすを
とくとうかゝひきたらん
かれもしゆだんのていな
らばようちをするも
ようらんにしばらく
おんまちあるべしト
まめ〳〵しく
どうない
とう女が
▼
せい
とゞめ
その
みは
かはら
ずうば
たまの
まみを
ふさ
むく
くろでたち
にて
きやう
だい
もろとも
とぶが
ごとくに
こくせい
じなる
しらい
ぢやが
ぢん
はせ
まゐり
せんと
なせし
が
いかなる
こと
あらんこく
うなぐはんに
又もいん
ぎやうの次
兒雷世卅七編
のゞきじゆつをほどこし人しれず
しのびいりしうまづ
ざしよを見てやるに
こはなにこのとぞ
めのまへ
にいちまん
五郷
吹
千の
てき
七〇
〇ひきうけかつせん
のよういはなくてあま
たのいうぢよにさけを
しいられまひつうたびつ
心ももぬけいんしゆにおぼ
るゝありさまはいかにも
もつて心もとなしもしあや
まちのあらんにばこう
くわいよんでかへらじものを
ひとまづひろゆきがぞん
いを
かはやへ
たちたる
じらいやが
そでひきとむ
ればすがたは
見へねどしらいやは
はやさとりてかしづきし
あそびめどもをとほざけ
つみんのはしへたちいづれば
きやうだいは手をつかへ
〽これはくまうらきやう
だいに候きみのおふせ
つけられたるはかりことを
とゝのへおふせたゞいまぞく
てきいぬかけぜいをきたうら
なりけるまなづるのいそ
までおびきよせて候さる
にても大しやうがごいうけう
のありさまをよそめに
それと見まゐらすれば▼
己雪巳廿七扁
論………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………
…………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………
ける
ゆこれも又
ごけいりやと
にてあり
次郎
●いふこゑ
のりかた
のりはる
くわんそん
らがぢん
しよに
かへり
いとほこり
かに申す
やう〽いづれ
ものおん
大しやう
たかしトいま
しめて〽そは
かふ〳〵なり
しか〳〵なり
このうへにも
なほかやうく
にいぬかけぜい
の大しやうらを
あざむくべしト
ひそりにさゝやき
そのまくまうら
おんよろこび
まします
べしらい
やおのれが
じやちに
ほこり
もち氏
きやうだい
…………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………
………
……………………………………………………………………………
白ノ図也十七紙
つぎ日夜にちをわか
たずうたひつまひつ
ほと〳〵ゆ
だんのてい
にしてぼう
せんのよう
いすこし
も
○ちうきんぞかし
つとめて〳〵よく
せよとこゝろ
きゝたるつわ
ものを百人
ばかりあたへ
けるにぞ
いま
ごろははや
ゑひくずれて
いうぢよのひざをまくら
となしぜんごもしらず
じゆくすゐしつらん
ようちするこそこのとき
なるべしことになれたる人
を百人ばかりかしたまはゞ
われ〳〵あんないつかまつり
まづじらいやがねくびを
かきしかしてのちにこく
せいじのきやうぞく
ばらをみなごろしにせん
まだそのほかにきた
なごやみなみなごやの
〽ゆだん
のてきは
すみ
やかに
これを
うつの
ほんもん
あればとく〳〵
ふたつのたにまに
ふたつのたにまに
三百よにんのしうまが
手下ぢんやをかまへて
すみはべるこれもおな
じくしゆじんをならひ
いろとさけとにおぼれ
たればうちとらん
うちたちまう
すべしト
すゝむる
とばに
いよの
だいぜう
二おだり
やすかるへきかかれは
はもつともきこゑあ
ゆうもうのものなれば
たいぐんをもてひき
つみひとりももら
さずうちとり玉へ
それにもこれにも
しらいやがくびうち
とつてふれしめさば
やからもおほく候べし
なして
かく
十三
やうに
じらいやが
ゆうきくじけてこうさんの
くびえる
おこことらふたりがもの
ことみなすべて
手くばり
にてなごや
だにのちか
きにごぢんを
よせおかれじら
いやがくびを見
たまはゞすみやか
にせめつめ玉へと
いと〳〵かしこく
いたく
しめしあはせ
ふたゝびことばを
たゞしていふやう
見書口正七扁
ものや
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
すくさま
これをともなふて
こくせいじさして
いそがせたり
とらのちうごく
ばかりにして
てらにはせき
きやうだいはやくも
もんをのり
こへくわんの
木ひきぬき
百人のものを
手びきして
きやくでんふかく
しのびいりざしきの
ていをうかゞひ
見れば
いびきの
いびきの
こゑのみ
たかくきこへて
めをさましたる
ものもなし
ときこそよけれト
つはものをよびちか
づけ一われ今しん
じよへしのびいり
じらいやくびを
かゝんにそを見玉はゞ
ゆうよせず寺中
ぢかにありとあら
ゆるものをみなごろしに
し玉へかしトいひふくめつゝ
じらいやがふしどへ
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
かぎしのびいりけるが
アツトひとこゑさけぶ
千トきくまもあらせず
くまうらきやうだい
くまうらきやうだい
ちしほしたゝにじらい
やがくびひつさげていで
きたり〽コレ見玉へと古人
のつわものともに
けり
種員遺稿
國芳圖画
芳房補助
傭書
交来金
○非田次が
造る破魔陣太鼓の
中へ持氏君臣を躱の條
安危存亡また如何に
卅八編にして訳すべし
義兼全
種員化芳幾画
甘泉堂梓
兒雷也三十八編上
柳下亭種員作
児雷也豪傑譚
甘泉堂板
一恵斎芳幾画
一九月十一日
しらいや
豪傑もの
かたり
三十八篇
石のまき
○
甘泉堂
③
一南溪の蓮子袋に記す蛙輪蛇の三疎は佛家の
一貪瞋癡なり。かいる貧へび能膜るなめらの
。蹄こと現に痴なりと。是を私考に讃て
言ば智仁勇の三徳ならん歟蛞諭が涎字
一則智にして蝮蛇の怪力又勇ならずや。
一蝦蟆田心の虚実を料理て苗養水に雨を
呼は。是以て仁と謂べし。古今の序には歌を
とむと称し這稗史には天地を礫す当念して
可笑は童遊の虫挙に母指をもて蛙とし指指
一を出し諭とするも児雷也網手が夫婦の理見ゆ。
人さし指を蛇とすなるは鱗ゆひの癖にや憑らん
万延辛酉春
柳下亭種員
四日湧出十九扁
一白八百七十ノ編
上杉五郎景憲
一色太郎顕広
兒雪五廿八編
議
一モノロヒコトナリヤ
足利左
馬頭持
氏朝臣
犬懸入道禅秀
一白ノ雷七十ノ緑
卅七へんよりいき
卅七へんよりいき
○さるほとにくやうらとう
ないとう六はしのびのじゆつ
のたけたりしトかねてうへ
すぎかげのりにきゝたる
このこゝにしてそのいさ
ほしのいちじるきを
うしのいちしるきを
まのあたりみし
しのびのじゆつに
百人あは
みなかん
ふくぬし
くもなく
▲南
なこやの
こくせいじに
しのひいり
つゝ
きやう
だいが
図
○
こゑの
きこへし
がちらほの
したゝる
なまくびを
ひつさけいで
たるくまうら
しゆ
びはいか
にとまつ
まほどなく
しんじよのうち
にアツトいふ
たまぎるに○
薬湯
とうないしよ
にんにしめして
〽ヤヨ見たまへこと
一□みしれる人の
あるにやトさし
いだしたるしらいやが
わざにもいふたま
すに手なしと
がまのじゆつある
しらいやもいろと
さけとにしやう
ねをみだし
ねをみだし
くびをひとりの
つわものがようい
なしたるたいまつ
にかたへのともし
の火をうつしそを
かのくびにさし
かのくびにさし
〽廿ア富画
見見
まし〽いかにも
〳〵このくびは
われぞよく
しるすぎ
しるすぎ
つる日
いづと
たかいびきにて
じやくすゐ
たるところを
見すまし
われらが
えてのしのびの
じゆづもてしんじよへ
いりまつこのごとく
いりまつこのごとく
ねくびを
かきたり
うちに
じらい
やを図
かはぐち
□□□□□□□□
さうゐ□よくこそ
ねくびをうたれたり
手がら〳〵下ほは
たつるにぞくまうら
きやうだいひそかに
みがあかしびとなりとく
このくびをたいしやうの
ほんぢんへぢさんせら
てわれがしゆびよく
じらいやがねくひをかは
たることをうつたへすぐ
さまふたてのおんせいを
二かしよのてきちへくり
こんでこのづをぬかずせば
たてなばぎやくぞくども
を谷間煉にてみなごろし
にせんことうたがひなし
いそがせたまへトいひつゝも
よろこびなほもことば
たくましてかくてはしん
このくびをたいしやうの
ほんぢんへぢさんせられめもありねぼれまなこ
ひをかきやらでまろんづこけつ
なきつさけびつおのゝ
きなそれゆめぢを
うらどう
ないさき
がけなして
まごと〳〵を
きりたてなぎ
たてざしきの
たくましてかくてはしんくま〳〵かけりまわ
みがあかしびとなりとく
やうのちとものもありこかれ
めもありねぼれまなこ
のろく〳〵にさめもえ
やらでまろんづこけつ
はしるこゝちして
にげまどふたる
うしろより
あつたぎりに
きるほどに
うりなすび
じらいやがくびをわたし
●あとにのこれるひと〴〵は
寺じちうのてきをのこり
なくほふりたまへトいふより
よりいとやすく
しづいにあしの
ふみどもなし
かくのごとくつぎ
同同紀州之扁
いゞききられし
人はみなこれ
しうまがけがん
じゆいにして
もみだわらを
かくばかり
男女あんと化サ
してはたらかせ
しかどしらで
ちからをいたづ
らにもちひ
けるこそおろか
なれかゝるをり
から南北あんの
やま手にあた
りてこときのこゑ
おびたゞしくぞ
きこへたる寺じ
ちうにありける
いぬかけぜいは
きゝみゝだてて
〽ヤアあのかたに
はげしく
きこゆるとき
みかたの
たいぐん
のこゑこそ
ふたて
に□
同今
モノ冒七十ノ奇
□□□□□□□□
かれ
たにまのぞく
をせむるにぞある
アナこゝちよや川
いさまし
やトほつと
ふーほ
びといき
から〳〵トもの
つぎのまにから
つぎのまにから
○わらふ
こゑのひゞきは
さながらみの
そこもぬけるば
かりにきこへしが◑
包雪包廿之扁
◑そをあひづとや
さりける
したりけん八ぱう
よりあらわれいで
たるあつきらぜ
つにひとしき
いわもの
こゑぐに
なのつて
いふやう
〽われはむさしのに
ひさしくすむほり
かねのゐと六なりト
いふをについて〽われ〳〵
はその四てんわう
はたのざふらうくり
このしらうしの
づかろくらう
わたりの五郎
まつたこなたのひと
むれはくろひめやまの
あらくれむしややま
ぞへそばへいきりぎし
がけざうなんぢら一公
とう
太と
うち
つれ
だち
あやう
きひか
りみち
びきせ
られつぎへ
たちたるひでんじがはたとつまつく
あしもとにたびのひとともおもへ
れぬをんなのたふれふしており
〽これはトいひつゝたふれたる女のは
手をとりひきおこせばその
まゝむつくとおきあがり
〽ひらうなりそこのけト
しかりつけられひてんじは
おのれがいやしくけがれ
たる身のはかなさに
きおくれしつはソトだい
ぢへひれふしたりかたへ
にたつたるげんとう太は
もとよりふてきのしれ
ものなればちつとも
おくせずつめよつて
をんなのすがたとつく〴〵
をんなのすがたとつく〴〵
見るにさけたるかみは
身のたけよりながく
うしろへひきたらし
なくこのきぬを
つぎはこねのとふげにのぼらんずるくちばにそめたるながき
ゆもとのさかまできにけるがさきにはかまをはきくだしうちかけ
たちたるひでんじがはたとつまつくやうのかさねごろもにとめ木
あしもとにたびのひとともおもはのかほりはなのあたり
のかほりはなのあたりに
えならずくんじて
〽これはトいひつゝたふれたる女の
やんごとなき
きみのいはれあり
げに見えければ
げんとう太はすみ
より〽それがしはかま
くらなるあしかゞ
けのぶしに候見ま
ゐらすればあてびと
にておんよそほひも
ゆかしげなれどともびと
もつれたまわずかゝる
やまぢにおはするを俗眼
ずいをもつて見るときは
狐狸にえうくわいの
たぐひそともあだし
ひがめをひき
たまふ
くちばにそめたるながき
はかまをはきくだしうちかけ
そも〳〵きみはいづく
いかなるかたさまにて
おはするぞやトとひ
かけられてかのじやう
らうみちばたに
あるすていし
にや
かけて
〽とはるゝ
ものを
い
かたじけなく
おかれに
じけなく
もわらはが
名は百世の
のまへと
まうす
なり
たうかま
くらの
おんある
おもちうぢ
ぎみのわき
づまなり二の巻
むねとゞ
ろくまで
ろくまで
の巻よりすぎし八月二日の
夜わがきみさまにはいぬかけが
ねぢけことにおちいりたまひ
おんいたわしやかまくらを
のがれいでていまはしもふじの
たかねのあなたなるするが
わたりにゐたもふことをきゝて
こひしふおもふゆゑともづさ
みたりほどいれてこゝまては
きつれごともやまだちのふせり
ゐあはしてわらめには手を
おはせきぜつをきしてはべりし
ぞやすざにもあやまちあり
と見えてかげだに見えぬ
かたてきよじきく
よりわにぶち
また
おんみふたりに
つのくみあわす
あしのめばへのあしき
ことにおもひくし
たるおうちまるが
はゝの魂にて
おじやるはヤイ
しいふまに
めんしよく
かみのけ
まで
⑥
あまたの
さてこそトこゝろにたくむ
手だてのそこをしやうらうは
はやさとり〽トいふはすぎしさき
といふものに
しやうの身のうへかたりいまは□うちのり
へびのせいらう
うちのり
記書也廿八編
□□□□□□
んに
ひとし
くし
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
見えければ
さしものひでんし
けんたう太も
われ
いま
もゝ
いめ
よが
ふたら
おろち
五たいを
ときかりおんみ
たちを
かたらふ
ことは
あくにん
こゑながらも
をわがせが
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
いぜ
とげ
させたう
はへるこよひ
しゆびよう
こととゝのはゞつきへ
かゞき
くわんとう
のちはおろ
たい
二十一日
一手にいらん
こといとやすし
さすればおんみら
さすればおんみら
両人もとよひの
はたらきしだい
にてぐんりやう
こくしゆとあが
められんに
まずかだん
せよそのくは
だてはコレかう
トふたりの
ものゝみゝ
くちよせ
さきつ日
いぬかけ
せんしう
らがひそ
かにはか
つてにん
じゆつの
たつしや
くまうら
きやうだい
のものを
かたらび
たいしやう
右下へ
もの
見習也叶八編
左上ゟもちうちを
ころさんとこくせい
ばせ
に
かの
氏
みかた
せし
じらい
やと
いへる
もの
あく
もの
ぎやく
の意い
をほしい
ごくきづ
まゝ
にし
もち
うちを
せしと
□□□□□□□□
いふは
われもはや
さとりめされども
ほろぼさんと
しうまが
しうまが
けいりやく
ならんとせかれも
いぬかけぜん
しららは
藤とら
きやうだいが
かくといぐるをまこと
とおもひけるにより
そのきよをうたんと
ぜんしうとつたか
一万五千のせいを
むけてじらいやが
いちぞくをせめ
しゆぢんせり
いまどろは
はやかの
ちにちやく
ちにちやく
して
しら
いや
かたをうち
はたすか
またじらいやか
けいきにおちへ
いりいぬかけ
ぜいがの
なく
モノ図七十ノ歌
ふたつをいですされ
ども智勇せかに
たけたるじら
いやとよひの
いくさおほ
かたは
かけが
〽かぎうちころさるゝか
〽□ならんそれも
せがれのおろち丸がはかり
まうけしことにしていぬかけ
ぜいをじらいやの手に
ころさせんてだて
なりじらいや
こよひいぬかけの
一万五千をみな
ころしにせばかちいく
さにこゝろゆるみ
てさだめて
ゆだんする
ことあらん
その
きよ
がひ
おろち丸が
ごとくやくを
もてじらいや
にそぎかくるも
もとせがれは
わらはがをし
いらおろ
ちのじゆ
ましてかまと
おろちのじゆつを
いどまばせがれの
かちはがんぜんなるに
わけてわらはが
南心てんぢくより
うばひ
きたりし
伊蘭えと
いふだいどくやく
しよぢしければそのどく
やくにてじらいやをがいす
べきこといとやすししかるに今
しなほうたがはしきはたいしやら
もちうぢが生死けやうなり
己雲五十文二冊
国じら
ぎやくいの
おこるまゝに
どくさつせし
とはさられど
これもつてまことし
ひろゆきがいつはりの
はかりどにていまかけを
はかりとにていまかけ□どもしらまがかぎん
からずおほくはせがた
どもしらまがかぎへ
せいをおび
きよせみな
ごろしにせんてだ
てなるべしさる
にてもかの
もちうぢを
いづくへかくし
おきたるかわれ
いうりきをつくせ
貞暦廿一年
つぎじゆつもて
ふうじたれば
さまのかみが
ありかせしら
ずそのありか
すらしる
ならばさま
のかみもち
うぢをあざ
むきころさん
手だてに
せんと
咲
よが
五たい
につ
○のりうつりし
にいかにせん
わがいうりき
わがつうりきも
およばぬことの
くちをしさよト
かこつことばを
ひでんじが
いくぐ
きいて
玉金
どり
十五日ほらのあるに
より此ほらにこそ
おほぐまのすむ
ことあらめ下
ほらのうちへ
いらんとすれば
しさいありげ
一のさむらいいちにん
ほらのうちよりはしり
いであさはらはいとゝ
かほみあはせかねて
見しれるやうすにて
たがひにそれとなのり
あいさてはきみには
此ところにおはし
ますか下いひ
つゝわれをそと
見かへりたるてい
たらくほらの
うちをはい
さま
つねな
らぬ
しやうの
かくれ
しの
たれど
そのと
きは
○上策なりそれに
つきてもおたづねある
もちうぢといふ大しやうの
ありかをあらましさつ
することありけふより
五日
いぜん
もなき
とも
にくま
をたづ
ねて
みなみ
のかた
きがみ
ざかいを
うちこへて
ふる也
わけいりしがし
元山のうしろ
よりくろだけ
同同断断同同
あはせて
見る
ときは
これ
もち
氏に
きう
ゐは
あらじトつきへ
◑中ゟ
をしへて
ける
にぞ
わに
ぶちは
トことば一
をつがへ
にしと
ひがしへわかれ
たり○さる
ほどに
けしんの
もよ
をとも
なふてへ
ひでんじは
ねのげこく
ともおぼ
しきこ
ろしへ
貌雷也十ノ絲
化身けレのもよ
おんみがすゐりやう
よくあたれりその
ころだけにもち
氏がありとしきけ
つゞききいてよろこぶ左上ゟ
ねなりける
きづくりだに
のさいくごやに
たちかへりもり
うちたゝき
ばいつはりのはしを
あしぐるに
わたしてあざむかん
とにもかくにも
あさはらを
かやう〳〵
にあざ
むく
ぢ
まつ
お手
げんとう太は
おんみがみつ
たにつけ
たるやから
をかりもよ
ふしてあと
よりおひ
つけことはは
やきに
こそ
ひでんじ
がかへりし
ことより
もにの
□□□□□□□□
□左衛ゟせじとあと
おふはげにこと
わざにいへる
ごとくしかおふ
りやうしは
やまをみ
ずと
ともなく
四五りを
へていたりし
ところは
かうらい
とのさつぐち
かげごとのゝ
にてかやう
かくのこと
いできたり
くまはよふ
にもどり
まつこのごとく
かはにしついそ
いでかへるゆる
たびのぢよ
ちうのたふ
れたるに
いまづく
やくわづ手
まゝによく
じやま月
ちんしよ
みれ
一回
回
やんごと
なきおん
かたにて
まします
同同三百九サ二冊
まへを
ない
きたりし
そのあら
ましをつげ
きこへぶぎやう
〽さつ
そくながら
あきはら
さまへ申し
あぐるは
それに
ちにわづかに
手をかけいき
つきあへぬ
さまをな
はいとのまへ
あいでまが
にいでまづ
もゝよをば
さしきに
しやうじ
おのれは
まします
まします
おくがた
のことにぞ
あるわだ
くら
けさより
やつすぐ
ゑたの身
にしあれば
るまで
ゑんのかま
はこねの
きたを
手をかけいきよぢめぐ
りよふ〳〵
ひとつのくまを
いけどりくさり
につなぎひいて
かへるとちうに
ひとつの小へびを
みるよりなにとか
しけんかの大ぐま
くさりのいなを
ふりはなしひがし
一のかたへかの小へび
をおひかくることやの
ごとくかけいだすにぞ
われも又にがしは四右へ
二十一円
ものを
すて
もかへ
られず
たに川
のみづ
まゐらせて
六こゑ七こゑ七こゑ七こゑ
一白七十ノ部
〽つぎしよぶほどにうれしやそせひ
給ふいづくのきみにてありける
ぞトとひまゐらすればわらは
こそかまくらの大しやうぐんもち
氏ぎみのわきづま
□□□□□□□□
にてもゝよの
○ずざに
ゆだね
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
なり
ぐに
するがの
かたにおは
するよし
たづねぐて
よふ〳〵に
このところまで
まへといひ
はべるすぎしこん
けつ二日の夜きみには
ごしよをおちたまひ
おんゆくゑざへちかゝらぬ
とほつあふみの□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
種員遺稿
國芳圖画
きたりしが
なさけなや山
だちどもがの○
及
二の巻ゟいき
そのゝ
ごも
しら
すト
おんもの
がたりを
きくにつけ
このたびとく
しゆのおんいく
さももち
氏ぎみの
おんため
かねて
とのより
きゝおよべ
ばひとかた
ならぬ
おん
なく
いへ
になぐ
さめ
つぎへ
いかまつれどそれがしのいでたちあさはらさまにはごしよさまにの
つかまつれどそれがしのいでたちあさはらさるに
すらかゝるあやしきみのこしらへおはするところをごぞんじあら
それゆゑにおくかたにはわれおんみちしるべしてたび
まで山だちとうぞくのむれたまへトながものがたりを
なんめりとうたがひたまひはいとはきゝはていぎを
おんもちゐなかりしをさまあらためいやをなし
でうたがひたまふならこよひ〽とはもつたいなや
のうちにあさはらさまのおんまへはもくよの
おん手びきにてもちうぢかたにてわたらせ
こうへおあはせ申すべき給ふかそれがしは
やうにはから申さんそれ今川家いまが
をあかしにおんうたがひをのらうどう
をあかしにおんうたがひをのらうどう
はらさせたまへト
あさはらはい
よふ〳〵なだめ
とと申すも
おんみちしるべしてたび
たまへトながものがたりを
こきまでおんとゝまでおんともも○こゝまでともなひ申せしなり
まゐら
一
せて
五〇
○
さてくあやふき
おんことなりししかは
あれどもこのところへ
きたらせ給ふごうんの
つよさよみころ
やすふおほしめせ
もち氏
きみ
ありかへじ
いひかゝりしが他宜知
をはゞかり●けつして
あしふはつかまつるまじ
あしふはつかまつるまじ
しゆじんいま川ときあきも
をがたしうまと心を
あはせぎやくぞく
いぬかけぜんしうらを
ちうばつ
なして
もとの
ごと
あし
百
己宮己サ之扁
かゞの
よ
せんまづ
みぐるしく
とな
まゐら
それ
までは
ともこのちに
しのばせたまひ
なばおんみにつゝが
なからんに下
いはせもはて
〽ずもゝよの
ねめづけ〽こはあさ
ましやたよりなやいま
なんぢらがまうすこと
はな
ならめ下かけ
ださんとするもつ
そをとらへ〽こはごたん
りよなりじらいやがいま
はたなどてぞくをなすべき
そはみこゝろのおぼしたがびぞ
まへすつくと
たつてはいとを
しんじつらしう
きこゆれど
みなこれわらは
をあざむいて
じらいやとるいふ
たうぞくのそば
めともせんたく
みのそことても
このよにながらへ
ゐてこのみを
けがされうきめ
をみんよりしぬ
をみんよりしぬ
こそこのみの
只雷也廿ノ絶
しまをはたらくもの
には候はずじいへども
きかずかけいだすを
〽ノヲまちたまへまう
すことありしばし〳〵しや女こゝろに
すことありしばし〳〵
トあとおふてひのき
ばやしのこかげに
きたりあとみかへ
ればほかにきく人
つゞきそれがしもまたよこ左ゟ
をあはせ〽さる
ことにてありける
かそれとも
しらであさま
しや女こゝろに
ちうしんをぬす人
ちうしんをめす人
なりとのゝしりし
とかをゆるしてはや
とく〳〵わが
も見えぬに〽ヤヨノ
きみに
ヲトもよがそでを
あはせ
ひきとゞめ●おんまへ
さまのしたはせ給ふ
もち氏ぎみのおんも
とへずくにともなひ
まゐらすべしかしこに
おいてこのことをごん
じやうしがたきことの候
いまさまのかみもち氏
こうはこのよをさらせ給ふ
ていにてしらいやことを
ふかくはかりなにごと
もみなひしたれば
じつきんとこう
てたべ
トいく
たびと
なく
わびいる
にぞあさはらは
ぞあさはらは
なほうやまひ
ちがめきと山の
あがめきと山の
はを見あぐれば十日
こうはこのよをさらせ給ふはを見あぐれば十
の月のきらく
てらすひかりは
まひるににたり
〽いでやおんとも
のものにすら
いかまつらん
おんあり
さりとはいへど
山ごへのちかくも
あらぬそばみち
をあゆませ給ふ
もいた〳〵し
さいはひ一ツの
しら
せ申
そのゆゑを
もてたぶん
をはゞ
かり
やせうしありのせ
まゐらせんに
しばらく
こゝに
また
せ給へ
いがきゝつる
左ゟ
あてて
おひたて
しがはや
くも
もゝよづ
まへに
きたり
〽イザ
むさ
く
この
給へト
ほそごし
もよ
を
たすけ
のせ
ける
ほどに
いとうれし
げに礼や
くりかへし
□□□□□□□□
うしの
あが
きを
はや
くろだけ
がせ
ゆくての
氏ぎみ
きく
のおんもとへ
〳〵すぐ
よりもよ
はいとうれし
すとはさまごあんないはいと
つれまうすとは
いはざりしかのつかまつらんト
同同同三三
ふか渓
に
あさはらは
そのまゝあとへひき
かへしひでんらに
むかふていふやう
下
いとも
けはしき丸山
こゑをこととも
〽われあやまつて
せざるうしの
もゝよのまへをおも
あゆみのおそ
うしなひまゐらせ
たりこれより
たりこれより
あとをふはんとうしみつすぐる
あとをおはんと
ころほひに
思へばなんぢらは
くろだけぐち
たいとのことをよく
つとめよトいひすてゝにきにけるが
こやにつなぎしうし
ひきいだしひとむちの友したりけん大
□□□□□□□□
持氏公
一色太郎
安安
三日
北ノ
丑
十五
ひでん次
つぎ
アツト
さけんで
またがりしうしの
そびらをまろび
おつればはいとは
見るより
あはて
おど
あゆみもな
らずばはゞ
にそのみをひそませ
おはしけるにぞ
おんいたはしさ
廿九郎へば思ひまゐらせまゐらせまう
くらにもたへずさんにトおん手をとらんのべうふしみづをくみて
あやみもなとしけるをとゞめ〽その
らずばはゞしんせつはかたじけなけれどくりをあぶりてうへを
かりながいかにもいたみはげしくおぎなふいとあさましき
らかししてこのみをうとかすことしめんわびすまひにみこゝ
こまでかたしわらはをすておきちさへもつねならずけふや
すこしもはやくもゝよがしうまがよろこばしき
こゝにあることをつげたよりをつぐるつかひもがな
まゐらせてたべトいふにあすはいぬかけにうだうを
せんかたなければこゝろはうちほろぼしたるうつたへ
のこれどとぶがごとくにもやとひと日〳〵をからく
あさはらはいとかくれすごして廿日のそらもはや
がへこそかけゆきけり
かへこそかけゆきけりくれぬこよびはきとか
○こゝにあしかゞさまの
かみもちかぢはやすくおはすにぞ
をがたしうまがけいいつしき太郎も
りやくによりくろはたもりもごぜん
さけだにの洞中乾にしこうしたるまゝ
にそのみをひそませわづかにころやわ
おはしけるにぞらぎてやおとぎ
きのふにかはるばなしのことの
おんいたはしさはもおちてこゑ
みたびの
なきあきの夜を
しよく
しよくじは
まもる鯨油かいの
いふもさ
ともしびもほの
のべうふしみづをくみて
のんどをうるほし
くらきまゝかゝ
らなり
□
げもせず
きみも
けらいも
かつくと
つぎへ
現
図
おん
〽さま
には
には
いかゞ
せしぞ
おんひたづき
のおこらせ
たまふか
いかに〳〵ト
かたもつ
べうも
そればつ
りかはいゆ
のいのちの
おぼへ
ずいま
ずいま
はのねがひ
ひとめ
今よひを
きみの
みかほ
よびたてちれ
いとくるしげにおもて
をあげ〽さいぜんぞくに
きられしくずぐちしきりに
いたみいでたりしをこゝまでは
とらへたれどいまはなか〳〵たへ
がたしかくてはきみのおんまつゝ
まゐるべうことかなはず一記
ほをおが
みたしあはせて
やよとなげか
のいたはしく
だをうかめ〽きみのまします
るゝおんありさま
おんかくれがへはほどとほからず
はいともぞゝろになみ
一児宮口一け也扁
備考
見合巳汁也扁
COOSOSE
一ノヒノ問ヒヤノ文ツ
いま
〽かぎいかによべ
どもいらへなし
○ほらのうち
にはもちうぢ
こうたへてひさ
しきこひづまの
かしこまで
もきたれり
ときこしめされ
てとびたつばかり
心もそらにたち
つゐ〽太郎も
とく〳〵はしり
いてもゝよをこへ
つれてこよあと
にはきづかふ
ことなしト
いとせわし
なくおふ
するにぞ
もはねはも
だしたりしかど
三の春よりとぜん
かげらふのことく
あやみよる
いらだち給ふと
せんかたなく〽さら
ばせつしやも
おむかびに
○
あと
見おくり
てさまの
かみ
たゞ
とひし
さの
やる
せ
なく
心も
さらむ
さらに
おちいかでほらのくち
までいで給ふをりから
ひら〳〵あしもとに
あやしきおにびもへ
あがるをいぶかしさよ
下見たまへばおぼろ
すがたのもゝよ四のまいへ
もちうちそれとみる
よりも〽やゝおんみこそ
かまくらにのこして
おきしもゝよならずや
〽ソヲわがつまかなつかしや
〽あひとにはべりしよくき
たまひぬかあいといたき
月かけの手にもとら
れずうづせみのもゝに
がたまのもぬ
けり
こひに
らば
はれし
もち
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
ばら
せん
と
きへ
身団七廿ノ編
名越谷に大懸勢焼討
浴
今川勢黒駒の山塞を破つ
同浦冨士勢を追討
巳雪九十人扁
いるかいゆだんなくとびくる
つゞきたはむるゝにもほどのある
かほみせてよじうろ〳〵なし
あなたこなたを見まわせは又
いはほをうちはらひ
にしのかたへ一丁はかり
にけのひけるときかの
もあなたにもふらうとたち
あらはるゝもゝよがすがたもち
うぢぎみをさしまねくにぞ
〽まちねどばかりそばみち
のからきあゆみをいとひも
せず魂おにひかれて思は
ずもはたもりいつしきあさ
はららがつどひしたにまへ
ちかづき給ふをみたりは
はくと見まゐらせこれはト
ばかりおどろきさわぎ〽ア
うもつたいなやばんきんの
おんみのうへにておはしながら
はしたなくもかゝるばしよへ
いたらせ給ふことなかれトいさ
めまうせどきゝいれたまはず
もゝよかしかいを見るよりも
〽アナかなしやトかけより給ひ
はぢをもわすれなきからに
すがりつくよトみへたりしが
あやしやいきのたへたるもゝ
よかしらもたげてもちうぢを
しばしみまもりいたりしが
〽ナヽあなたとそわがきみなれ
おなつかしうぞんじますト
おなつかしうぞんじますト
いたきついたるかいなより
ゑん〳〵としてほのほもへ
たちさまのかみをちうに
えうくわいはふたゝひ
四人計にとひかゝり
つるぎのことききばをいか
つるぎのことききばをいる
らしあはやたいしやう
もちうぢにくらひつかん
ず見えたるをりからいつく
よりやきたりけん雷光
ぐらのうちにひとりの
やまふしあらわれいでゝ
えうくわいがかしらせ
つかむと見へけるが
しつかとふまへてうこが
せずヤツトひとこゑ
そうくわいをふたつに
さいてだいぢになけつけ
こゑさわやかにつけて
いふやう〽ちうぎのひとく
よくきかれよわれは
しんしうさらしな
どほりたいにちがだけ
の山主さんなりしゆくん
をほさしてあしにはし
らばしんくせすして
かまくらへかへらるみち
をうべきにうたかはず
しててんねんのたすけに
そのみをまかすべし
そのみをまるすべし
せしゆるこゑの大そらに
ひつさけあはやトばかり
見へけるにぞはたもりいつ
しきあさはらみたりは
なむさんしゆくんのいちご
ぞ下ひとしくかたなぬき
つれてあやしきをんなに
おどりかゝるをもちうぢ
こうもこのときはじめて
ゆめのさめたるこゝちにて
よろひどふしをぬきはな
ちそらさまにきりはらへ
ばつるぎはなにおふあさ日丸
そのゐとくにやおそれけん
ひつゝかんだる手をはなすに
ひゞきはのこりて山ぶしの
すがたはみへずなりにけり
さまのかみしゆう〳〵は
はじめていきたる思ひを
なしてんにむかひてあま
たゝびかの山ぶしをふし
をがみをしへにまかせにしの
かたへのがれいでんとあり
かたへのがれいでんとあり
けるにぞあさはらはいと
さきにたち〽見くるしけれど
それかしがすみりへあない
いかまつらんいざさせ給へ
トいひいゝもはこねを
さしておちのびけるが
もちうちこうはあやまち
なくたにまへひらりとと
たまふ〽アラられしやトはた
もりがきみをかばふてあやし
は女にかたなさしつけにらみ
つくればいつしきあさはら
もろともにのがすまじとぞ
きりつくるを〽すゐさんなる
は卜妖怪鯰が身をひるがへ
はじ女中食がこへをひつかへ
してがんぜきをヱイ〳〵ヤツ
じゆりうごかせば山谷ごく
たちまちなりいだしどつ
とふきたつはやぢかぜに
いしをとばし木をくだき
いまやてんちもくつがへる
か卜身のけよだちて
おそろししかくてはいの
ちもまづたからじと
かくごしつゝもにつ
きづくりだにゝちかづき
けるとき又もあやしき
けものゝおぼくみちの
さいうにあらわれいで
もちうちめがけてとび
かゝるを〽ヤァござん
なりたちされくみたり
ひとしくぬきつれて
きみをまじろにとり
きみをまじろにとり
かこみあげかたちかき
月しろにけものかたち
をみてやればとしふる
くまにさもにたりこれぞ
これぞさいぜんゆもとにて
おろちのはゝにかだんせし
げんとう太がひとむれにて
てこゝにまちぶせぜしもの
なるが五十よにんの〽つぎへ
兒雷七廿八分
袋谷の挟討之図
かりご屋の候ぞやかしと
までおちのびたまへトはいと
がつぐることばにしたがひもち
うぢこうをさきにたて太郎
あきひろしかばらひして
からくものがれきつくりだに
さいく小屋はかりけるとき
よはほの〳〵とあけそめたり
○さて又ちやうりひでんじは
あさはらはいとがいでゆくあと
にてことじふぶんにとゝのひし
下にろこびながらもわるたくみ
にねづよきくせものなりければ
はいとがあづかるようきんを
のとらすばいとりたちさらんと
たちさらんトばん兵いどもが
ねしづまるやうすをちかゞひしる
びいりなんどのぢやうまいねぢ
きりてこれにやかねのありぞ
トおもふはとおしあけてとり
いだすは北京諸をりのこきん
らんたしかに見おぼへ
あるしななればいぶかり
うらうちかへしまどより
さしこむつきあかりに
よく〳〵見ればすみくろ
く悲忍ひがたじらうの
一子以はやたらうとそ
かいつけたりそれを見る
かいつい
よりごくあくのひてんじ
いかなるじさいにやぎやう
いかなるなさいにやきせう
てんなしてどつかトざし
かはをはりつあなば
なか〳〵てきもあの友の友の
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
にきみましますとは
さとるまじごきうくつを
こらへたまはゞよきに
はからひまうさんにト
きこしめされてさまの
かみ〽こはくつきやうの
かくれがなりとく〳〵
はからひまろすべし
下おふせにひでんじ
かしこみそふト
もちうぢならびに
あきひろをたいこの
こどうへいれまゐらせ
きのふどりたるおほ
のぐまのかはをうへより
ひしとはりつめ
しゆれんのわざの
手ばやくもしめくぎ
しげくうちまはし
ふたゝびきつとくふうなし
ふもとのかたへきこえよ
とて〽あらこゝちよや
たれあらうすんしう
けがはのひでんじかもち
うぢしゆう〴〵をうちとつ
たりわにぶちどのはおは
さぬかじたいおんじやうに
よばはるこゑをはたもり
あさはらきくよりも
ちまなこなしてかけ
つきわるものども
かゝらにかつぎし
くまのかはをかな
ぐりすてていち
やうにやりとりのべて
ついてかゝるをはたもり
あさはらりやうにんが
ふみとゞまりみぎひだり
のてきをおつたてまへり
つけこゝをせんどく▼
あらそひ
ながら〽いつしき
どのにはきみを
しゆごしてとく〳〵
みなみのいゞらをりをまわす
いのぼらせ
しばしなみだにくれたりしが
ばんてのものに見つけられじ
トとつかはそこをはしりいで
おのれがこやにたちかへり
すぎこしかたをおもひくし
むねをいたむるひまにはや
しのゝめちかくなりけるがふも
とのかたにむしやさけびはげ
きやうぞト太郎に
しくきこゑけるによりさて
こそだいじにおよびたりじ
小屋をたちいで見おろしたる
さかをこなたへのぼりきたる
はもちしゆう〴〵なりけるが
二十一日
それと見るよりもんおし
ひらきだいぢにひれふう
ゐけるにぞいつしき太郎
しりめに見やり〽これはいま
がはのおこかたなるがしばし
のうちいづらへなりとも
かくるゝところのあるな
らばかくまひまうせト
きいてひでんじふところ
づくたいこのどうこれくつ
むかひ〽おそれおほくは
さむらへどもこのたび
いまがはときあきどの
つくらせたまふぢん
たまはゞいまがは
のもんをうつ
だいこありアレミそ
なはせかしこにある
たるまくうち
まわすみ
たいこのうちへしの
ばせたまひらへよりよばはり〳〵つきや
きたりひでんじをひつ
とらへんとたけつて
かゝるをびでんじは
手ばやくまへなる
ぢんだいこをふかき
きにまへおとしたり
たにまへおとしたり
これよくせいじの物語へ
○それはさしおきいづのくに
こくせいじのぢんちうには
をがたしうまひろゆき
ふかくはかつていぬかげ
おりていざも
ぜいをあざむきおふせ
南北あんのたにへおびき
いれ一万よきはやきうちにし
のこる五千の木軍村酒をば
みなこと〴〵くきふく
させんトのこるくまなく
手くばりしておろち丸の
いちぐんにはいなでをさし
むけふせがせつそのみは
ひとりぐんばいじやうの
しやうぎにかゝりいくさの
ちゆうしん今やおそしト
まちゐたるによのほの
ぼのとあくるころみ
ねにひゞくときのこゑは
これぞみかたのかちいく
そさよトまつまほど
なくむさし野おにひ
どちゆうしんぞト
己団子十之扁
兒電也廿八編
〽いかに〳〵
いくさの
しようり
は〽ホゝおん
よろこび
かねておげ
ぢをう
あそばされよ
けだる
ごく
てを
かまへ
南北
のたにまへ
四千のいわものを
ぜんございうにまいふく
たにがはに
たにがはに
かけたるはしを
やきたてゝわたる
べきことなりがたし
さいうの山のいたゞ
きよりはおほくの
しばにひをつけて
すきまもあら
せずなげくた
す此たにあひ
にいりたる
させまづきただにには
月かげぜい二千よにんの
そのうちより三百ばかり
のわかむしやをたにぐち
にぢんどらせわざと酒色おみに
おぼれたるさまに見せかけかゞり
おぼれたるさまに見せかけかゞり
さへなかばはけしてばんてもなく
じゆくすゐしたるていをなし
なりをしづめてまつところへ
まさきにすゝむてきのつわもの
だいおんあげてさけぶをきけば
〽をがたにかたんのむざいがき
みゝのねほつてよつくきけ
だいにつぼんにきじんの
ごとくおそれをなし
たるじらいやをくも
なくちうばつし
なくちうばつし
同五五
〽さきを
あらそひ
おびたて〳〵三四丁
ほどおひきたりし
がほどこそよけれ
トあとのかたにて
あひづのてつばう
ひゞかせたり◑
●このとき
よふく
いまかけ
ぜいは
ふせぜいありと
さとりてやとつて▼
とげたりかれに
したがふやつばら
いのちをしくば
かうさんせよさな
きにおいてはいち
にんもいけてはおかぬ
手なみをみせん
かゝれやかゝれといふ
まゝにときをつくりて
五千のてきらちさか
もぎをふみやぶりうしほ
のごとくみだれいるにぞみつ
まなこにどをよしなひたにあひふかく
にげいるをにがしはせじと五千のぐんぜい
たはこれにうろたへまわりねぼけ
風俗十一カナリ
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
一川やきうちにはかまはりて候也
まつたみなみのたにあひにはゑへ
ものゝつばさ
ありとも
のがれいづ
べきてだ
てはつ
きて
くるしみ
さけび
五千とき
とべしいぬ
かけせいを
一人りも
あまさず
四〇
白雪廿十ノ奇
つゞき
しなのゝ
かぜい
さらしな
ぜい北と
ひとしき
手だてを
のぐんぜいをぢう
かまへてきの五千
りくいたせしじこく
もどうやうきため
みかたの二千きがどつと
あげたるかちどきに
ひゞきもおとらぬ南のみつ
たおなしぐかいがをあわせしは
さぞ大しやうにもきゝ給はんが
いさましくこそきこへつらめ
ちゆうしんなからにかちいくさの
おんよろこびを申なりトをどり
あがつてうかたへたりかゝるとこ
ろへいぬゐのかたよりみどりいろ
なるくもにまたがりひぎやうし
きたるはこれすなばちかうしう
くろごまのかつせんをものみに
きことやのことくしうまがまべゝとんで
おり〽わがきみこれにましまずよな
ゴゝあねうへにもいさましきいくさの
手はづはいづれのちもみなかちいく
手はづはいづれのちもみなかちいく
さとおぼえたりまづくろ
ごまのうつせんはするがの
たいしゆいまがはときあき
ゆきたるにしがみ太郎五そのはや
左ゟ
くろごまの
とりでの
うちの
うちの
ゑづを
見て
かんだうもぬけ
あなもくはしくしつ
たることなればそれらの
かんだうぬけあなより
ふいにせめいり
けるほどに二百に
たらぬとりでの
ざんへいたれかは
ひとりいのちを
すてふみとゞ
まるべき
だいによぢのぼりまたゝき
もせずとら卯うのかたを
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
がせたりこれに
よつて猛女焼折
〽つなではみさきの
ちつ
くなり
けるが
つるま
き山の
かたに
あたり
あたりが
風雨ふか
らいでん
たちま
ちなこ
りとな
たをさして
とひきたる
にぞさて
こそあく
ぞく
千五百よきをふたてにわけ
そのせんぢんはあらかは
ごさん
なれと
くらんどかまのふき
だすまぼろしばしを
まつしくらにかけ
わたりくろこま山の
さんざいにいたりしころは
□
のあらん
や思ひ〳〵に
にげ
いだに
たらぬ
きうざし
てひかへ
たるを
ねにいつ
大ぜん
廿日のゐなかときに
あにさゑもん
がるす
しうぐゆ
大ぜん
ぬしがした
ためおか
右へ
までと
せいどゝろ
うらふじたけごらう
きもたがへすくいかづち〽ヤ
をも
いつときともみヲレぞくしやう
るをかくと
さとりて
あら川
やとも
におこたり
がちなる
がちなる
ところへ
ふいに
おしよせ
てかねて
はたもり
かうらいしよりふくろたるものみたいにぢんどらせおろち〽つくしてたらへどもはきへ
◑でぐち〳〵へ
にもんだるはげおうち丸この
ふせぜつを
しきほこざきてきははのつなでを
おきにくるを
たいはんうちとれど〽かわすれたるか
もらさずいけどつて
をしむべしうらふぢトだいをひらりと
たゞからめ手のいつぱう
きやうだいまつたとりとひおりるうしろ
のみにげよといはぬはかりに
のみにげよといはぬはかりにさはさるはしいぬめら十人のかたにこゑたか
あけおくみちをわれさきばかりのあくそくをうちくおろち丸はこれ
にトくりばらさしてにげもらじ候也これみそなはせにありトきくより
いづる〽アレおひかけよじそれがしがいたなけれどもいくしりへをみかへれば
ときあきがげぢに一千さばのさまをびしたる此一言わんすつくとたつたる大
五百よきわれなとらじなんとやげに候トしうまがまがまへゝおのこはいつそやゑち
といきつぎあへず十六七さしいだせばとる手おそしとぐらごのおやしらずにて
里の山みちを六ときがいやがよろこばしいに見入たり見おほべたりしめんざう
うちにおひつめて小ぼれ○さて又こゝにこのはのつな手はなればつなではにつこと
けとふげのあなたなるにくろ百人ばかりの女むしやをくろうちわらひ〽さいぜんより
だにへおひこむときびがしのしやうぞくにいせたせさいぜんなんぢをまつくわんねんねん
一より又一手うわうさわうにすでにまぼろしばしをかけわたりせよトきりつくればつく
さんらんしておひくずさるゝやらせいもこゝせいじのをつとしうまがいてあまの女むしやおろち
むしやありこれぞうらふじさゑぢんやにきたりたへてひさしきたい丸を八方よりのづしはせじト
もんが今川がたのぐんしなるだいめんもこときになれば手くばりのさしづおつとりかこむおろちもな
だういにおひたてられてをうけてきたなど姫のみさきにたてはぜつたいぜつめいひしめつを
児島也廿之扁